(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-15
(45)【発行日】2023-09-26
(54)【発明の名称】倉庫注文履行動作におけるロボット滞在時間最小化
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20230919BHJP
B65G 1/00 20060101ALI20230919BHJP
【FI】
B65G1/137 G
B65G1/00 501C
(21)【出願番号】P 2021544332
(86)(22)【出願日】2020-01-30
(86)【国際出願番号】 US2020015811
(87)【国際公開番号】W WO2020160219
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2021-09-28
(32)【優先日】2019-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519067275
【氏名又は名称】ローカス ロボティクス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、マイケル チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、ショーン
【審査官】三宅 達
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0201444(US,A1)
【文献】国際公開第2018/132793(WO,A1)
【文献】特開2019-218197(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00-1/20
G06Q 10/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
倉庫内で動作する複数のロボットのうちの第1のロボットに割り当てられた注文を実行するための方法であって、前記複数のロボットが、複数の作業者の支援を受けて注文を実行するために倉庫管理システムと対話し、各注文が複数の品物を含み、各品物が前記倉庫内に位置し、前記方法は、
前記注文の中の前記複数の品物のうちの第1の品物の格納ロケーションに近接した前記倉庫内の第1のロケーションまで前記第1のロボットをナビゲートするステップと、
前記第1のロボットが前記第1の品物に関する機能を実行するのを前記複数の作業者のうちの作業者が支援するために、前記第1のロケーションにおいて休止するステップと、
前記第1のロボットが作業者によって支援されることなしに最大滞在時間よりも長い間前記第1のロケーションにおいて休止されたかどうかを決定するステップと、
前記第1のロボットが前記最大滞在時間よりも長い間前記第1のロケーションにおいて休止された場合、前記第1のロボットが前記第1の品物に関する前記機能を完了することなしに前記第1のロケーションを離れることを引き起こし、前記第1のロボットが前記注文の中の前記複数の品物のうちの第2の品物に関する機能を実行するために前記第2の品物の格納ロケーションに近接した前記倉庫内の第2のロケーションに進むことを引き起こすステップと
を含み、
前記第1の品物に関する前記機能及び前記第2の品物に関する前記機能は、それぞれ注文履行機
能、およびメンテナンス機能のうちの1つまたは複数である、方法。
【請求項2】
前記注文履行機能が、ピッキング又は配置の機能のうちの1つを
含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記引き起こすステップが、前記注文の中の各品物に近接した、ロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーション集団のうちの1つ又は複数を査定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーション集団を前記査定するステップが、前記注文の中の各品物の周りの領域中の、ロボットの数、作業者の数、又はアクティブ・ロケーションの数のうちの1つ又は複数を決定するステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
ロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーション集団を前記査定するステップが、前記注文の中の各品物の周りの前記領域中の作業者対ロボット比を決定するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記引き起こすステップが、前記第2の品物を、前記注文の中の各品物の周りの前記領域中の、数が最も多い、ロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーションの集団、或いは最も高い作業者対ロボット比、のうちの1つ又は複数をもつ領域を有する前記品物として選択するステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のロボットが前記第2の品物に関する機能を実行するのを前記複数の作業者のうちの作業者が支援するために、前記第2のロケーションにおいて前記第1のロボットを休止するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のロボットが前記第2の品物に関して前記第2のロケーションにおいて機能を実行した後に、前記第1のロボットが、前記第1の品物に関して前記第1のロケーションにおいて機能を実行するために、前記注文の中の前記複数の品物のうちの第1の品物の前記格納ロケーションに近接した前記倉庫内の前記第1のロケーションに戻る、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のロボットが、前記第1のロケーションに戻るより前に、前記注文の中の追加の品物に関する機能を実行するために少なくとも1つの追加のロケーションまでナビゲートする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
注文を実行するためのシステムであって、各注文が、倉庫内に位置する複数の品物を含み、前記システムは、
注文が割り当てられる第1のロボットを含む、前記倉庫内で動作する複数のロボットと、
複数の作業者の支援を受けて注文を実行するために前記複数のロボットと対話するように構成された倉庫管理システムと、
複数の品物を有する第1の注文を前記倉庫管理システムから受信することと、前記注文の中の前記複数の品物のうちの第1の品物の格納ロケーションに近接した前記倉庫内の第1のロケーションまでナビゲートすることとを行うように構成された、前記複数のロボットのうちの第1のロボットと
を備え、
前記第1のロボットは、前記第1のロボットが前記第1の品物に関する機能を実行するために作業者によって支援されることなしに最大滞在時間よりも長い間前記第1のロケーションにおいて休止されたかどうかを決定するように構成され、
前記第1のロボットが前記最大滞在時間よりも長い間前記第1のロケーションにおいて休止された場合、前記第1のロボットが、前記第1の品物に関する前記機能を完了することなしに前記第1のロケーションを離れることと、前記注文の中の前記複数の品物のうちの第2の品物を識別するために前記倉庫管理システムと対話することとを行うように構成され、前記第1のロボットが、作業者の前記支援を受けて前記注文の中の前記第2の品物に関する機能を実行するために前記第2の品物の格納ロケーションに近接した前記倉庫内の第2のロケーションに進むように構成され、
前記第1の品物に関する前記機能及び前記第2の品物に関する前記機能は、それぞれ注文履行機
能、およびメンテナンス機能のうちの1つまたは複数である、
システム。
【請求項11】
前記注文履行機能が、ピッキング又は配置の機能のうちの1つを
含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記注文の中の前記複数の品物のうちの第2の品物を識別する際に、前記倉庫管理が、前記注文の中の各品物に近接した、ロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーション集団のうちの1つ又は複数を査定するように構成された、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記ロボット、前記作業者、又は前記アクティブ・ロケーション集団を査定する際に、前記倉庫管理システムが、前記注文の中の各品物の周りの領域中の、ロボットの数、作業者の数、又はアクティブ・ロケーションの数のうちの1つ又は複数を決定するように構成された、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
ロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーション集団のうちの1つ又は複数を査定する際に、前記倉庫管理システムが、前記注文の中の各品物の周りの前記領域中の作業者対ロボット比を決定するように構成された、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記注文の中の前記複数の品物のうちの前記第2の品物を識別する際に、前記倉庫管理システムが、前記第2の品物を、前記注文の中の各品物の周りの前記領域中の、数が最も多い、ロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーションの集団、或いは最も高い作業者対ロボット比のうちの1つ又は複数をもつ領域を有する前記品物として選択するように構成された、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1のロボットは、前記第1のロボットが前記第2の品物に関する機能を実行するのを前記複数の作業者のうちの作業者が支援するために、前記第2のロケーションにおいて休止するように構成された、請求項10に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1のロボットが前記第2の品物に関して前記第2のロケーションにおいて機能を実行した後に、前記第1のロボットが、前記第1の品物に関して前記第1のロケーションにおいて機能を実行するために、前記注文の中の前記複数の品物のうちの第1の品物の前記格納ロケーションに近接した前記倉庫内の前記第1のロケーションに戻るように構成された、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1のロボットが、前記第1のロケーションに戻るより前に、前記注文の中の追加の品物に関する機能を実行するために少なくとも1つの追加のロケーションまでナビゲートするように構成された、請求項17に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2020年1月30日に出願された米国出願第16/262,209号の優先権の利益を主張する。
【0002】
本発明は、倉庫注文履行動作における自律型可動ロボットの使用に関し、より詳細には、そのような自律型可動ロボットの滞在時間を最小化することに関する。
【背景技術】
【0003】
注文履行は、一般に、自宅配達のためにインターネット上で注文を行った顧客に出荷されるべき製品で満たされた大きい倉庫内で実施される。いくつかの動作では、生産性及び効率を増加させるために、人間の品物取出しを支援するためにロボットが使用され得る。適時に、正確に、及び効率的な様式でそのような注文を履行することは、控えめに言っても物流的に難しい。バーチャル・ショッピング・カートの「精算する」ボタンをクリックすると「注文」が生じる。注文は、特定の宛先に出荷されるべきである品物のリスティングを含む。「履行」のプロセスは、大きい倉庫からこれらの品物を物理的に取ること又は「ピッキング」することと、それらを梱包することと、指定された宛先にそれらを出荷することとを伴う。したがって、注文履行プロセスの重要な目標は、できるだけ短い時間で、できるだけ多くの品物を出荷することである。
【0004】
倉庫管理システム(WMS:warehouse management system)は、上記で説明されたもののような注文履行倉庫内の日々の動作をサポートするソフトウェア・アプリケーションである。WMSプログラムは、在庫レベル及び在庫品ロケーションを追跡することなど、作業の集中型管理を可能にする。また、倉庫管理システムは、受取り、検査と受入れ、片づけ、ピッキング位置への内部補充、ピッキング、梱包、出荷ドック上での注文組立、文書化、及び出荷(輸送車両への積み込み)など、重要な及び多くの軽微な倉庫作業のすべてをサポート又は指示する。
【0005】
WMSは、一般に、上にあるホスト・システム、通常ERPシステムから注文を受信する。電子商取引注文を介した注文履行の場合、顧客がオンラインで注文を行うとすぐに、その情報が、ホスト・コンピュータ/ERPシステムを介してWMSに伝えられる。次いで、注文を管理するためのすべての必要なステップ(たとえば、注文された品物をピッキングするなど)が、WMS内で処理される。その後、会計トランザクション、顧客への事前出荷通知、在庫管理などをサポートするために、ERPシステムに情報が送られる。
【0006】
WMSからの注文が生じたとき、それらはWMSにおける注文キュー中に保持されるか、又はWMSからの注文データが別個のソフトウェア・システム(たとえば注文サーバ)に提供され得、注文キューは確立され得、注文は、倉庫内での実行のためにロボットに割り当てられ得る。各注文は、倉庫内に位置する1つ又は複数の品物を含む。ロボットは、割り当てられた注文の中の様々な品物のロケーションまでナビゲートし、各ロケーションにおいて、人間の作業者は、ロボットが、品物を棚から物理的に取り出し、それをロボット、たとえば通い箱(tote)に配置する作業を実行するのを支援し得る。
【0007】
ロボットが、その注文の中の品物のロケーションに到着すると、ロボットは、たとえば光シグナリングを介して、ロボットが作業者による支援を必要としていることを通信し得る。作業者がロボットに到着すると、ロボットは、作業者が読み取ることができるタブレット(又はラップトップ/他のユーザ入出力デバイス)を介して、又は局所作業者によって使用されるハンドヘルド・デバイスに注文を送信することによって、作業者によって選択されるべき品物に関する情報を通信し得る。作業者は、次いで、品物を取り出し、品物バー・コードを走査し、次いで、品物をロボットに配置する。次いで、ロボットは、次いで、注文の中のその次の品物をピック・アップするために別のロケーションに進み得る。
【0008】
限られた数の人間の作業者がエリア内にいるか、又はサービスを必要とするいくつかのロボットがある場合、作業者がロボットに接近してそれを支援する際に遅延があり得る。この遅延は、望ましいものよりも長くなり得、多くのロボットにわたって及びより長い時間期間にわたって増倍されると、これは、全体的な倉庫効率に対する望ましくない効果を有し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】米国出願第15/712,222号
【文献】米国出願第15/712,256号
【発明の概要】
【0010】
既存のシステムに勝る本発明の利益及び利点は、発明の概要及び以下の発明を実施するための形態から容易に明らかになろう。本教示が、以下で要約又は開示される実施例以外の実施例を用いて実施され得ることを、当業者は諒解されよう。
【0011】
一態様では、本発明は、倉庫内で動作する複数のロボットのうちの第1のロボットに割り当てられた注文を実行するための方法を含む。複数のロボットは、複数の作業者の支援を受けて注文を実行するために倉庫管理システムと対話し、各注文は複数の品物を含み、各品物は倉庫内に位置する。本方法は、注文の中の複数の品物のうちの第1の品物の格納ロケーションに近接した倉庫内の第1のロケーションまで第1のロボットをナビゲートするステップと、第1のロボットが第1の品物に関する機能を実行するのを複数の作業者のうちの作業者が支援するために、第1のロケーションにおいて休止するステップとを含む。本方法は、第1のロボットが作業者によって支援されることなしに最大滞在時間よりも長い間第1のロケーションにおいて休止されたかどうかを決定するステップをも含む。第1のロボットが最大滞在時間よりも長い間第1のロケーションにおいて休止された場合、本方法は、第1のロボットが第1の品物に関する機能を完了することなしに第1のロケーションを離れることを引き起こし、第1のロボットが注文の中の複数の品物のうちの第2の品物に関する機能を実行するために第2の品物の格納ロケーションに近接した倉庫内の第2のロケーションに進むことを引き起こすステップを含む。
【0012】
本発明の他の態様では、以下の特徴のうちの1つ又は複数が含まれ得る。機能が、ピッキング、配置又はメンテナンス機能のうちの1つを含む、請求項1に記載の方法。引き起こすステップは、注文の中の各品物に近接した、ロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーション集団(population)のうちの1つ又は複数を査定するステップを含み得る。ロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーション集団を査定するステップは、注文の中の各品物の周りの領域中の、ロボットの数、作業者の数、又はアクティブ・ロケーションの数のうちの1つ又は複数を決定するステップを含み得る。ロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーション集団を査定するステップは、注文の中の各品物の周りの領域中の作業者対ロボット比を決定するステップを含み得る。引き起こすステップは、第2の品物を、注文の中の各品物の周りの領域中の、最も高い、ロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーション集団、或いは作業者対ロボット比のうちの1つ又は複数をもつ領域を有する品物として選択するステップを含み得る。本方法は、第1のロボットが第2の品物に関する機能を実行するのを複数の作業者のうちの作業者が支援するために、第2のロケーションにおいて第1のロボットを休止するステップをさらに含み得る。第1のロボットは第2の品物に関して第2のロケーションにおいて機能を実行した後に、第1のロボットは、第1の品物に関して第1のロケーションにおいて機能を実行するために、注文の中の複数の品物のうちの第1の品物の格納ロケーションに近接した倉庫内の第1のロケーションに戻り得る。第1のロボットは、第1のロケーションに戻るより前に、注文の中の追加の品物に関する機能を実行するために少なくとも1つの追加のロケーションまでナビゲートし得る。
【0013】
別の態様では、本発明は、注文を実行するためのシステムを採用し、各注文は、倉庫内に位置する複数の品物を含む。本システムは、注文が割り当てられる第1のロボットを含む、倉庫内で動作する複数のロボットを含む。複数の作業者の支援を受けて注文を実行するために複数のロボットと対話するように構成された倉庫管理システムと、複数の品物を有する第1の注文を倉庫管理システムから受信することと、注文の中の複数の品物のうちの第1の品物の格納ロケーションに近接した倉庫内の第1のロケーションまでナビゲートすることとを行うように構成された、複数のロボットのうちの第1のロボットとがある。第1のロボットは、第1のロボットが第1の品物に関する機能を実行するために作業者によって支援されることなしに最大滞在時間よりも長い間第1のロケーションにおいて休止されたかどうかを決定するように構成される。第1のロボットが最大滞在時間よりも長い間第1のロケーションにおいて休止された場合、第1のロボットは、第1の品物に関する機能を完了することなしに第1のロケーションを離れることと、注文の中の複数の品物のうちの第2の品物を識別するために倉庫管理システムと対話することとを行うように構成される。第1のロボットは、作業者の支援を受けて注文の中の第2の品物に関する機能を実行するために第2の品物の格納ロケーションに近接した倉庫内の第2のロケーションに進むように構成される。
【0014】
本発明のまたさらなる態様では、以下の特徴のうちの1つ又は複数が含まれ得る。機能は、ピッキング、配置又はメンテナンス機能のうちの1つを含み得る。注文の中の複数の品物のうちの第2の品物を識別する際に、倉庫管理は、注文の中の各品物に近接した、ロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーション集団のうちの1つ又は複数を査定するように構成され得る。ロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーション集団を査定する際に、倉庫管理システムは、注文の中の各品物の周りの領域中の、ロボットの数、作業者の数、又はアクティブ・ロケーションの数のうちの1つ又は複数を決定するように構成され得る。ロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーション集団のうちの1つ又は複数を査定する際に、倉庫管理システムは、注文の中の各品物の周りの領域中の作業者対ロボット比を決定するように構成され得る。注文の中の複数の品物のうちの第2の品物を識別する際に、倉庫管理システムは、第2の品物を、注文の中の各品物の周りの領域中の、最も高い、ロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーション集団、或いは作業者対ロボット比のうちの1つ又は複数をもつ領域を有する品物として選択するように構成され得る。第1のロボットは、第1のロボットが第2の品物に関する機能を実行するのを複数の作業者のうちの作業者が支援するために、第2のロケーションにおいて休止するように構成され得る。第1のロボットは第2の品物に関して第2のロケーションにおいて機能を実行した後に、第1のロボットは、第1の品物に関して第1のロケーションにおいて機能を実行するために、注文の中の複数の品物のうちの第1の品物の格納ロケーションに近接した倉庫内の第1のロケーションに戻るように構成され得る。第1のロボットは、第1のロケーションに戻るより前に、注文の中の追加の品物に関する機能を実行するために少なくとも1つの追加のロケーションまでナビゲートするように構成され得る。
【0015】
本発明のこれら及び他の特徴は、以下の発明を実施するための形態及び添付図から明らかであろう。
【0016】
次に、本発明の実施例が、単に実例として、添付の図面を参照しながら説明される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2A】
図1に示されている倉庫内で使用されるロボットのうちの1つのベースの正面図である。
【
図2B】
図1に示されている倉庫内で使用されるロボットのうちの1つのベースの斜視図である。
【
図3】アーマチュア(armature)を装備し、
図1に示されている棚の前に駐機された
図2A及び
図2B中のロボットの斜視図である。
【
図4】ロボット上のレーザー・レーダーを使用して作成された
図1の倉庫の部分マップである。
【
図5】倉庫全体にわたって分散された基準マーカーのロケーションを特定し、基準マーカー・ポーズを格納するためのプロセスを表すフロー・チャートである。
【
図6】基準識別子とポーズとのマッピングの表である。
【
図7】ビン・ロケーションと基準識別子とのマッピングの表である。
【
図8】製品SKUとポーズとのマッピング・プロセスを表すフロー・チャートである。
【
図9】倉庫内に配備されたロボット及び作業者のロケーションを表す、注文履行倉庫の一部分の上面図である。
【
図10】本発明の一態様による、ロボット滞在時間を最小化するためのアルゴリズムを表すフロー・チャートである。
【
図11】例示的なコンピューティング・システムのブロック図である。
【
図12】例示的な分散型ネットワークのネットワーク図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付の図面において説明及び/又は示され、以下の説明において詳述される非限定的な実施例及び実例を参照しながら、本開示並びに本開示の様々な特徴及び有利な詳細が、より十分に説明される。図面に示される特徴は、必ずしも、一定の縮尺で描かれているとは限らず、一実施例の特徴は、本明細書に明示的に記載されていない場合でも、当業者が認識するように他の実施例とともに採用され得ることに留意されたい。よく知られている構成要素及び処理技法の説明は、本開示の実施例を不必要に不明瞭にしないように、省略され得る。本明細書で使用される実例は、本開示が実施され得るやり方の理解を容易にし、さらに当業者が本開示の実施例を実施することを可能にするためのものにすぎない。したがって、本明細書の実例及び実施例は、本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。その上、類似の参照番号が、図面のいくつかの図の全体にわたって同様の部分を表すことに留意されたい。
【0019】
本開示は、効率及び生産性を増加させるために自律型可動ロボット又は「AMR:autonomous mobile robot」を使用する倉庫内の注文履行動作に適用され得る、滞在最小化手法を対象とする。特定のAMR実装形態が本明細書で説明されるが、それは、本発明による滞在最小化手法のためのコンテキストを提供するにすぎない。任意の適用可能なロボット設計/システムが、本明細書で説明される誘導プロセスと併せて使用され得る。その上、本明細書で説明される実装形態は、AMRがピッキング機能を実行することに的を絞っているが、本明細書で説明される滞在最小化手法は、限定はしないが、品物を配置することと、品物に関してメンテナンス機能を実施することとを含む、ロボットが実行していることがある任意の機能に適用可能である。
【0020】
図1を参照すると、一般的な注文履行倉庫10が、注文に含まれ得る様々な品物で満たされた棚12を含む。動作中、倉庫管理サーバ15からの注文16の着信ストリームが、注文サーバ14に到着する。注文サーバ14は、特に、誘導プロセス中のロボット18への割当てのために、注文に優先度を付け、グループ化し得る。ロボットが、作業者によって処理ステーション(たとえばステーション100)において誘導されたとき、注文16は、実行のために、たとえばワイヤレスに、ロボット18に割り当てられ、通信される。本発明の一態様による誘導プロセスが、以下でより詳細に説明される。
【0021】
注文サーバ14は、WMSサーバ15及びWMSソフトウェアと相互動作するように構成された個別ソフトウェア・システムをもつ別個のサーバであり得、又は注文サーバ機能性は、WMSソフトウェアに組み込まれ、WMSサーバ15上で実行され得ることが、当業者によって理解されよう。
【0022】
好ましい実施例では、
図2A及び
図2Bに示されているロボット18が、レーザー・レーダー22を有する自律型車輪付きベース20を含む。ベース20は、ロボット18が注文サーバ14及び/又は他のロボットから命令を受信することとそれらにデータを送信することとを可能にするトランシーバ(図示せず)と、デジタル光学カメラ24a及び24bのペアとをも採用する。ロボット・ベースは、自律型車輪付きベース20に電力供給するバッテリーを再充電するための電気充電ポート26をも含む。ベース20は、ロボットの環境を表す情報をキャプチャするためにレーザー・レーダーとカメラ24a及び24bとからデータを受信するプロセッサ(図示せず)をさらに採用する。倉庫10内のナビゲーションに関連付けられた様々な作業を実行すること、並びに、
図3に示されているように、棚12に配置された基準マーカー30までナビゲートすることを行うために、プロセッサとともに動作するメモリ(図示せず)がある。基準マーカー30(たとえば2次元バー・コード)は、注文された品物のビン/ロケーションに対応する。本発明のナビゲーション手法が、
図4~
図8に関して以下で詳細に説明される。
【0023】
基準マーカーは、(誘導ステーションを含む)処理ステーションを識別するためにも使用され、そのような処理ステーション基準マーカーまでのナビゲーションは、注文された品物のビン/ロケーションまでのナビゲーションと同じであり得る。本明細書で説明されるナビゲーション手法は例示的なものにすぎず、任意の他の適用可能なナビゲーション手法が使用され得ることに留意されたい。
【0024】
再び
図2Bを参照すると、ベース20は、品物を担持するために通い箱又はビンが格納され得る、上部表面32を含む。複数の交換可能なアーマチュア40のうちのいずれか1つを係合させる、連結器34も示されており、アーマチュア40のうちの1つが
図3に示されている。
図3中の特定のアーマチュア40は、品物を受け取る通い箱44を担持するための通い箱保持具42(この場合、棚)と、タブレット48を支持するためのタブレット保持具46(又はラップトップ/他のユーザ入力デバイス)とを採用する。いくつかの実施例では、アーマチュア40は、品物を担持するための1つ又は複数の通い箱を支持する。他の実施例では、ベース20は、受け取られた品物を担持するための1つ又は複数の通い箱を支持する。本明細書で使用される「通い箱」という用語は、限定はしないが、貨物保持具、ビン、かご、棚、品物をつるすことができるロッド、台車、木枠、ラック、スタンド、架台、容器、箱、缶、入れ物、及び置場を含む。
【0025】
ロボット18は、倉庫10を動き回ることにおいて優れているが、現在のロボット技術では、ロボット18は、棚から迅速に及び効率的に品物をピッキングし、それらを通い箱44に配置するのに十分に熟達していない。現在、品物をピッキングする、より効率的なやり方は、注文された品物を棚12から物理的に取り出し、それをロボット18、たとえば通い箱44に配置する作業を実行するために、一般に人間である局所作業者50を使用することである。ロボット18は、局所作業者50が読み取ることができるタブレット48(又はラップトップ/他のユーザ入出力デバイス)を介して、又は局所作業者50によって使用されるハンドヘルド・デバイスに注文を送信することによって、注文(すなわち、選択すべき個々の(1つ又は複数の)品物)を局所作業者50に通信する。
【0026】
ロボット18は、注文サーバ14から注文16を受信すると、たとえば
図3に示されているように、最初の倉庫ロケーションに進む。ロボット18は、メモリに格納され、プロセッサによって実行されるナビゲーション・ソフトウェアに基づいて、これを行う。ナビゲーション・ソフトウェアは、レーザー・レーダー22によって集められた環境に関するデータと、特定の品物が見つけられ得る倉庫10内のロケーションに対応する基準マーカー30の基準識別子(「ID」)を識別するメモリ中の内部表と、ナビゲートするためのカメラ24a及び24bとに頼る。
【0027】
ロボット18は、正しいロケーション(ポーズ)に達すると、品物が格納された棚12の前にそれ自体を駐機し、品物情報を局所作業者50に通信し、局所作業者50が棚12から品物を取り出し、それを通い箱44に配置するために、待つ(又は滞在する)。ロボット18が、取り出すべき他の品物を有する場合、ロボット18はそれらのロケーションに進む。次いで、ロボット18によって取り出された(1つ又は複数の)品物は、
図1の処理ステーション100に配達され、それらは梱包され、出荷される。処理ステーション100は、この図に関して、ロボットを誘導すること及び荷下ろし/梱包することが可能であるものとして説明されたが、処理ステーション100は、ロボットが、ステーションにおいて誘導されるか又は荷下ろし/梱包されるかのいずれかであるように、すなわち、ロボットが、単一の機能を実施するように制限され得るように、構成され得る。
【0028】
本発明の説明を簡略化するために、単一のロボット18及び作業者50が説明される。ただし、
図1から明らかであるように、一般的な履行動作は、注文の絶え間ないストリームに応じるために、倉庫内で互いの間で働く多くのロボット及び作業者を含む。
【0029】
本発明のナビゲーション手法、並びに取り出されるべき品物のSKUと、品物がある倉庫内の基準マーカーに関連付けられた基準ID/ポーズとの意味マッピング(semantic mapping)が、
図4~
図8に関して以下で詳細に説明される。これは本明細書で説明される例示的なナビゲーション手法であることと、任意の好適なナビゲーション手法が、本明細書で説明される誘導プロセスと併せて使用され得ることとに留意されたい。
【0030】
1つ又は複数のロボット18を使用して、倉庫10のマップが、静的及び動的両方の物体のロケーション並びに倉庫全体にわたって分散された様々な基準マーカーのロケーションを決定するために、作成され、動的に更新されなければならない。ロボット18のうちの1つ又は複数が、そのレーザー・レーダー22並びに同時位置特定及びマッピング(SLAM:simultaneous localization and mapping)を利用して倉庫をナビゲートし、
図4のマップ10aを作り/更新し、これは、未知環境の仮想マップを構築又は更新する算出方法である。普及しているSLAM近似解法は、粒子フィルタ及び拡張カルマン・フィルタを含む。SLAM GMapping手法は好ましい手法であるが、任意の好適なSLAM手法が使用され得る。
【0031】
ロボット18は、そのレーザー・レーダー22を利用して、ロボット18が空間全体にわたって進行し、レーザー・レーダーが環境を走査するときに受け取る反射に基づいて、空間内のオープン空間112、壁114、物体116、及び棚12aなどの他の静的障害物を識別するとき、倉庫10のマップ10aを作成/更新する。
【0032】
マップ10aを構築している間、又はその後、1つ又は複数のロボット18は倉庫10中をナビゲートし、カメラ24a及び24bを使用して環境を走査し、品物が格納された
図3の32及び34などのビンに近接した棚上の、倉庫全体にわたって分散された基準マーカー(2次元バー・コード)のロケーションを特定する。ロボット18は、原点110など、参照のための知られている参照点又は原点を使用する。
図3及び
図4の基準マーカー30などの基準マーカーのロケーションが、ロボット18によってそのカメラ24a及び24bを使用して特定されたとき、原点110に対する倉庫内のロケーションが決定される。
図2Aに示されているように、2つのカメラ、ロボット・ベースの両側のカメラを使用することによって、ロボット18は、ロボットの両側から外に広がる比較的広い視野(たとえば120度)を有することができる。これにより、ロボットは、それがシェルビング(shelving)の通路を行き来して進行するとき、たとえば、ロボットの両側の基準マーカーを見ることが可能になる。
【0033】
ホイール・エンコーダ及び方位センサーの使用によって、ベクトル120と、倉庫10内のロボットの位置とが決定され得る。基準マーカー/2次元バー・コードのキャプチャされた画像と、その知られているサイズとを使用して、ロボット18は、基準マーカー/2次元バー・コードのロボットに対する配向及びロボットからの距離、すなわちベクトル130を決定することができる。ベクトル120及び130が知られれば、原点110と基準マーカー30との間のベクトル140が決定され得る。ベクトル140と、ロボット18に対する基準マーカー/2次元バー・コードの決定された配向とから、ポーズが決定され得、ポーズは、その配向とともに倉庫内のその位置(x,y,z座標)を備えるか、又は基準マーカー30に対する四元数(x,y,z,ω)を備える。基準ポーズは、一般にフロア上にあり、したがってz座標は0であるので、座標は、x座標及びy座標のみを含み得ることに留意されたい。
【0034】
基準マーカー・ロケーション特定プロセスについて説明する
図5のフロー・チャート200が説明される。これは、初期マッピング・モードで実施され、ロボット18が、ピッキングすること、配置すること及び/又は他の作業を実施している間に、倉庫内で新しい基準マーカーに遭遇したとき実施される。ステップ202において、ロボット18は、カメラ24a及び24bを使用して画像をキャプチャし、ステップ204において、キャプチャされた画像内で基準マーカーを探索する。ステップ206において、基準マーカーが画像中で見つけられた場合(ステップ204)、その基準マーカーが、
図6の基準表300にすでに格納されているかどうかが決定され、基準表300はロボット18のメモリ34中に及び/又は倉庫管理システム15中にあり得る。基準情報がすでにメモリに格納されている場合、フロー・チャートは、別の画像をキャプチャするためのステップ202に戻る。その基準情報がメモリにない場合、上記で説明されたプロセスに従ってポーズが決定され、ステップ208において、その基準情報は、基準対ポーズのルックアップ表300に追加される。
【0035】
各ロボットのメモリに及び/又は倉庫管理システム15に格納され得るルックアップ表300中に、各基準マーカーについて、基準識別子、1、2、3などと、各基準識別子に関連付けられた基準マーカー/バー・コードについてのポーズとが含まれる。上記のように、ポーズは、配向とともに倉庫内のx,y,z座標からなるか、又は四元数(x,y,z,ω)からなる。
【0036】
同じく各ロボットのメモリに及び/又は倉庫管理システム15に格納され得る
図7の別のルックアップ表400中に、特定の基準ID404、たとえば数「11」に相関された倉庫10内のビン・ロケーション(たとえば402a~402f)のリスティングがある。ビン・ロケーションは、この実例では7つの英数文字からなる。最初の6文字(たとえばL01001)は、倉庫内の棚ロケーションに関係し、最後の文字(たとえばA~F)は、棚ロケーションにおける特定のビンを識別する。この実例では、基準ID「11」に関連付けられた6つの異なるビン・ロケーションがある。各基準ID/マーカーに関連付けられた1つ又は複数のビンがあり得る。
図1の充電エリア19にある充電ステーション、及び処理ステーション100も、表400に格納され、基準IDに相関され得る。基準IDから、充電ステーション及び処理ステーションのポーズが、
図6の表300において見つけられ得る。
【0037】
英数字のビン・ロケーションは、品物が格納された倉庫10内の物理的ロケーションに対応するものとして、人間、たとえば
図3の作業者50にとって理解可能である。しかしながら、英数字のビン・ロケーションはロボット18にとって意味がない。基準IDにロケーションをマッピングすることによって、ロボット18は、
図6の表300の情報を使用して基準IDのポーズを決定し、次いで、本明細書で説明されるようにポーズにナビゲートすることができる。
【0038】
本発明による注文履行プロセスが、
図8のフロー・チャート500に表されている。ステップ502において、
図1の倉庫管理システム15は、取り出されるべき1つ又は複数の品物からなり得る注文を取得する。ステップ504において、倉庫管理システム15によって品物の(1つ又は複数の)SKU番号が決定され、ステップ506において、(1つ又は複数の)SKU番号から(1つ又は複数の)ビン・ロケーションが決定される。次いで、注文に関するビン・ロケーションのリストがロボット18に送信される。ステップ508において、ロボット18はビン・ロケーションを基準IDに相関させ、ステップ510において、基準IDから各基準IDのポーズが取得される。ステップ512において、ロボット18は、
図3に示されているようにそのポーズにナビゲートし、作業者は、取り出されるべき品物を適切なビンからピッキングし、それをロボットに配置することができる。
【0039】
倉庫管理システム15によって取得された、SKU番号及びビン・ロケーションなどの品物固有情報は、ロボット18上のタブレット48に送信され得、それにより、作業者50は、ロボットが各基準マーカー・ロケーションに到着したときに取り出されるべき特定の品物を通知され得る。
【0040】
SLAMマップ及び基準IDのポーズが知られれば、ロボット18は、様々なロボット・ナビゲーション技法を使用して、基準IDのうちのいずれか1つに容易にナビゲートすることができる。好ましい手法は、倉庫10内のオープン空間112、及び壁114、棚(棚12など)及び他の障害物116の知識を与えられて、基準マーカー・ポーズへの初期ルートを設定することを伴う。ロボットがそのレーザー・レーダー22を使用して倉庫をあちこち動き始めたとき、ロボットは、固定の障害物、或いは他のロボット18及び/又は作業者50などの動的障害物のいずれかがその経路にあるかどうかを決定し、基準マーカーのポーズへのその経路を繰り返し更新する。ロボットは、障害物を避けながら最も効率的及び効果的な経路を常に探索して、約50ミリ秒ごとにそのルートを再計画する。
【0041】
概して、倉庫10a内のロボットの位置特定は、SLAM仮想マップ上で動作する多対多多重解像度走査マッチング(M3RSM:many-to-many multiresolution scan matching)によって達成される。ブルート・フォース方法と比較して、M3RSMは、SLAMループ・クロージャ及び走査マッチング、すなわちロボット・ポーズ及び位置を決定する際の2つの重要なステップをロボットが実施するための算出時間を劇的に低減する。ロボット位置特定は、2017年9月22日に出願され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、「Multi-Resolution Scan Matching with Exclusion Zones」と題する関連の米国出願第15/712,222号において開示された方法によれば、M3SRM探索空間を最小限に抑えることによってさらに改善される。
【0042】
本明細書で両方とも説明される、SLAMナビゲーション技法と組み合わせられた製品SKU/基準IDと基準ポーズとのマッピング技法を用いて、ロボット18は、倉庫内のロケーションを決定するためのグリッド線及び中間基準マーカーを伴う、一般に使用されるより複雑なナビゲーション手法を使用する必要なしに、極めて効率的及び効果的に倉庫空間をナビゲートすることが可能である。
【0043】
概して、倉庫内の他のロボット及び移動している障害物の存在下でのナビゲーションが、ダイナミック・ウィンドウ・アプローチ(DWA:dynamic window approach)及び最適相互衝突回避(ORCA:optimal reciprocal collision avoidance)を含む衝突回避方法によって達成される。DWAは、障害物との衝突を回避し、ターゲット基準マーカーへの所望の経路を選好する、実現可能なロボット動き軌跡間の増分移動を算出する。ORCAは、(1つ又は複数の)他のロボットとの通信を必要とすることなしに、他の移動しているロボットとの衝突を最適に回避する。ナビゲーションは、約50ms更新間隔で算出された軌跡に沿った一連の増分移動として進む。衝突回避は、2017年9月22日に出願され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、「Dynamic Window Approach Using Optimal Reciprocal Collision Avoidance Cost-Critic」と題する関連の米国出願第15/712,256号において説明された技法によってさらに改善され得る。
【0044】
図9を参照すると、一般的な注文履行倉庫10aの一部分が、注文に含まれ得る様々な品物で満たされた棚、たとえば棚12aと、ピッキング注文(又は配置/メンテナンス注文)を実行するために倉庫内に配備された複数のロボット、たとえば18aとを含む。棚から品物をピッキングする際にロボットをサービスするために倉庫全体にわたって分散された何人かの作業者、たとえば50aも示されている。ロボットがサービスを必要としているエリア内に、限られた数の人間の作業者がいるか、又は、所与のエリア内に妥当な数の作業者がいるが、サービスを必要とする高い数のロボットがあり得る、状況があり得る。いずれの場合も、ロボットは、作業者によって支援される際に遅延を経験し得る。そのような遅延は、望ましいものよりも長くなり得、多くのロボットにわたって及びより長い時間期間にわたって増倍されると、これは、全体的な倉庫効率に対する望ましくない効果を有し得る。
【0045】
ロボットが作業者によってサービスされるのを待つ間に経験する遅延又は「滞在時間」を低減するための、本発明の一態様による方法が説明される。ロボット、たとえば、品物730に近接したロボット18aが、その注文の中の品物のロケーションに到着すると、ロボットは、たとえば光シグナリングを介して、ロボットが作業者による支援を必要としていることを通信し得、ロボットは、ロケーションへの到着から作業者によるサービスまでにかかる時間の量(滞在時間)を決定し得る。最も近い作業者である作業者50aは、隣の通路におり、ロボット18aが支援を必要としていることを最初は知らないことがある。その上、作業者50がロボット18aに達する前に担当し得るサービスを同じく必要とし得る、他のロボットが近傍にある。その結果、ロボット18aは、望まれるよりも長い時間期間の間、滞在し、アイドルのままであり、それにより、非効率的に動作し得る。本発明による最大滞在時間は、ロボット及び作業者の数と実行される注文の量とを考慮する特定の実装形態に基づいて定義され得る。最大滞在時間は、たとえば、1分から5分の間に設定され得る。より長い又はより短い滞在時間設定が使用され得る。
【0046】
引き続き
図9を参照すると、作業者がロボット18aをサービスするために到着するまで品物730の近くに滞在する代わりに、ロボット18aは、代わりに、その割り当てられた注文の品物を、最初に決定されたものとは異なるシーケンスにおいて処理し得る。この実例では、注文が割り当てられた後に決定された、ロボット18aのための元のシーケンスは、品物730、731、732、733、及び734を順次ピッキングすることであった。品物は、上記で説明されたように、品物に関連付けられた基準のポーズによって示されることに留意されたい。通常、ロボット18aは、作業者が品物をピッキングし、それをロボット18aに積むまで、品物730の近くで単に待つであろう。ロボット18aは、次いで、すべての品物がピッキングされるまで、その注文の中の他の品物に順次進み得、その時点において、ロボット18aは、次いで、品物が梱包及び出荷され得るように梱包ステーションに進むであろう。注文の中の品物をピッキングするシーケンスを決定することは、本発明の範囲外であり、したがって、本明細書では説明されないことに留意されたい。
【0047】
本発明によれば、最大滞在時間が、品物730のためのロケーションにおいてなど、ロケーションにおいて超えられた場合、注文の中の残りの品物は評価され得、ロボット18aは、品物730から移動し、シーケンスから外れて注文の中の別の品物に進むように命令され得る。ロボットは、次いで、ロボットが品物730をスキップし、次の品物を処理した後に、元のシーケンスを続け得る。ロボットは、次いで、残りの品物がピッキングされると、品物730に戻り得る。代替的に、品物730をスキップし、注文の中の別の品物に進んだ後に、残りの品物が再評価され得、新しいシーケンスが、何らかの所望のプロセスによって定義され得る。
【0048】
品物がスキップされるときに進むべき次の品物を決定する際に、注文の中の互いの品物の周りのエリア内のロボット及び/又は作業者集団は、どの領域がロボット18aを最も迅速にサービスする可能性があるかを決定するために、考慮/査定され得る。これは、最も高いロボット/作業者密度(品物の周辺の領域の面積にわたるロボット及び/又は作業者の数)をもつ領域、又は最も高い作業者対ロボット比をもつ領域、或いは両方の組合せの領域中の品物を選択することを含む、様々なやり方で行われ得る。領域は、品物731の周りの領域740、品物732の周りの領域742、品物733の周りの領域744、及び品物734の周りの領域746など、現在の注文/注文セットの中の各追加の品物の周りで定義され得る。領域は、半径を選択することと、選択された半径の各品物の周りの円を投影することとによって確立され得る。半径は実装形態によって変動し得るが、一実例として、半径は10メートルであり得る。領域の面積と領域中のロボット/作業者の数とから、ロボット/作業者密度は計算され得る。
【0049】
図9に見られるように、品物732の周りの領域740中に、4つのロボット及び2人の作業者がおり、合計6の集団がある。品物733の周りの領域742中に、1つのロボット及び2人の作業者がおり、合計3の集団があり、品物733の周りの領域744中に、4つのロボット及び1人の作業者がいる。最後に、品物734の周りの領域746中に、3つのロボット及び2人の作業者がおり、合計5の集団がある。各領域中の作業者対ロボット比は、以下の通りであり、すなわち、領域740中で2:4、領域742中で2:1、領域744中で1:4、及び領域746中で2:3である。進むべき次の品物は、最も高いロボット/作業者集団密度に基づき得、これは、この実例では、2つの領域740及び746になり、各々が、それらのそれぞれの固定サイズ領域中に合計6の集団をもつ。又は、ロボットと比較してより高い数の作業者をもつ領域が、より低い滞在時間を生じる可能性があるので、次の品物は、作業者対ロボット比に基づき得る。この場合、領域740の2:4の比と比較して2:3の比を有する領域746が選択され得、品物734が、ピッキング動作のために進むべき次の品物として識別され得る。
【0050】
いくつかの場合には、ロボット18a以外のロボットに割り当てられたが、品物がまだピッキングされていない、倉庫内の品物のロケーション(「アクティブ・ロケーション」)が、識別され得る。たとえば、
図9のマップは、そのようなアクティブ・ロケーションにあるインジケータを含み得、これは、ロボットに送るべき次の品物/ロケーションを選択するために、領域中の作業者/ロボット集団/密度の代わりに、又はそれに加えて、使用され得る。アクティブ・ロケーションは、以下のように表される。品物732の周りの領域740中に、1つのアクティブ・ロケーション748がある。品物733の周りの領域742中に、1つのアクティブ・ロケーション750がある。品物733の周りの領域744中に、1つのアクティブ・ロケーション752がある。最後に、品物734の周りの領域746中に、3つのアクティブ・ロケーション754、756、及び758がある。次の品物が、ロボット又は作業者の代わりにアクティブ・ロケーション上で選択されるべきである場合、品物734の周りの領域746が、依然として選択されるであろう。アクティブ・ロケーションのためのポーズは、上記で説明されたように、ピッキングされるように割り当てられた品物に対応する基準マーカー/2次元バー・コードに関連付けられたロケーションであることに留意されたい。
【0051】
この注文の中の他の品物に伴うさらなる滞在時間問題がないと仮定すると、新しいピッキング・シーケンスは、品物734、品物731、品物732、品物733であり、最後に、ロボット18aは、スキップされた品物730に戻るであろう。もちろん、品物734がピッキングされた後の他のシーケンスが可能である。たとえば、ロボット18aは、品物734をピッキングした後に品物730に戻り、次いで、順番通り品物731~733のために進み得る。
【0052】
代替的に、新しいシーケンスは、上記で確立された集団密度及び比に基づき得る。その場合、シーケンスは、品物734、品物731(集団密度6、比2:4)、品物733(集団密度5、比1:4)、品物732(集団密度3、比2:1)であり得る。
【0053】
図10のフロー・チャート800は、本発明の一態様による滞在時間最小化プロセスをソフトウェア/ファームウェアにおいて実装するためのアルゴリズムを表す。ソフトウェア/ファームウェアは、WMSレベルにおいて、又はロボット18a上で、或いは両方の組合せで実行し得る。上記のように、ロボットが誘導され、注文を割り当てられるとき、注文の中の品物をピッキングするためのシーケンスが確立され、ロボットは、各品物に順次進むことによって注文を履行することに着手する。ステップ802において、ロボット18aは、注文の中の最初の品物又は任意の他の品物であり得る、注文の中の品物、品物Xのロケーション(ポーズ)に到着することが示されている。
【0054】
ステップ804において、ロボット18aが作業者によって支援されているかどうかが決定され、ロボット18aが支援されている場合、システムは、ステップ806に進み、ロボットは作業者の支援を受けてピッキング機能を完了し、次いで、シーケンス中の次の品物X+1に進む。ステップ804において、ロボット18aが作業者によってまだ支援されていないと決定された場合、ステップ808において、作業者が支援するのを待つ間に、あらかじめ決定された最大滞在時間が超えられたかどうかが決定される。滞在時間が超えられていない場合、システムは、ステップ804に戻って、ロボットを支援する作業者がいるかどうかを再びチェックする。
【0055】
ステップ808において、最大滞在時間が超えられたと決定された場合、ステップ810において、ピッキングされるべき注文の中の追加の品物があるかどうかが決定され、追加の品物がない場合、システムは、ステップ804に戻って、作業者がロボットを支援したかどうかを決定する。注文の中に品物が残っていない場合、現在の品物をスキップして、注文の中の別の品物をサービスすることは可能でなく、したがって、ループは、ロボットが作業者によって支援されるまで続き、次いで、ステップ806において、ロボットは、梱包ステーションまでナビゲートすることによって注文を終了する。
【0056】
ステップ810において決定されるように、注文の中の追加の品物がある場合、システムは、上記で説明された様式で、ステップ812において、注文の中の残りの品物の近くのロボット/作業者集団を査定することに進む。ステップ814において、ロボットは、ステップ812の集団査定に基づいて、現在のステップをスキップし、次の品物に進むように命令される。ステップ816において、ロボットは、次の品物X+Yに進み、ここで、Yは、現在の品物からのシーケンス中の前方の品物の数である。これにより、作業者支援を待つ全体的滞在時間が少なくなる可能性がある。
【0057】
非限定的なコンピューティング・デバイス実例
ロボット及びWMSのための上記で説明されたシステム及びソフトウェアは、様々なやり方で実装され得る。
図11は、
図1~
図10を参照しながら上記で説明された様々な実施例に従って使用され得るような例示的なコンピューティング・デバイス1010、又はそれの部分のブロック図である。コンピューティング・デバイス1010は、例示的な実施例を実装するための1つ又は複数のコンピュータ実行可能命令又はソフトウェアを格納するための1つ又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体を含む。非一時的コンピュータ可読媒体は、限定はしないが、1つ又は複数のタイプのハードウェア・メモリ、非一時的有形媒体(たとえば、1つ又は複数の磁気ストレージ・ディスク、1つ又は複数の光ディスク、1つ又は複数のフラッシュ・ドライブ)などを含み得る。たとえば、コンピューティング・デバイス1010中に含まれるメモリ1016は、本明細書で開示される動作を実施するためのコンピュータ可読及びコンピュータ実行可能命令又はソフトウェアを格納し得る。たとえば、メモリは、
図1~
図15に関して説明されるように、様々な開示される動作を実施するようにプログラムされたソフトウェア・アプリケーション1040を格納し得る。コンピューティング・デバイス1010はまた、メモリ1016に格納されたコンピュータ可読及びコンピュータ実行可能命令又はソフトウェア並びにシステム・ハードウェアを制御するための他のプログラムを実行するために、構成可能な及び/又はプログラム可能なプロセッサ1012及び関連付けられたコア1014と、随意に、(たとえば、複数のプロセッサ/コアを有する計算デバイスの場合)1つ又は複数の追加の構成可能な及び/又はプログラム可能な処理デバイス、たとえば(1つ又は複数の)プロセッサ1012’及び関連付けられた(1つ又は複数の)コア1014’とを含み得る。プロセッサ1012及び(1つ又は複数の)プロセッサ1012’は、各々、単一コア・プロセッサ又は複数コア・プロセッサ(1014及び1014’)であり得る。
【0058】
コンピューティング・デバイス1010において仮想化が採用され得、それにより、コンピューティング・デバイスにおけるインフラストラクチャ及びリソースが動的に共有され得る。複数のプロセッサ上で実行するプロセスを扱うために仮想マシン1024が提供され得、それにより、プロセスは、複数のコンピューティング・リソースではなく1つのコンピューティング・リソースのみを使用しているように見える。また、複数の仮想マシンが1つのプロセッサとともに使用され得る。
【0059】
メモリ1016は、限定はしないが、DRAM、SRAM、EDO RAMなど、計算デバイス・メモリ又はランダム・アクセス・メモリを含み得る。メモリ1016は、同様に他のタイプのメモリ、又はそれらの組合せを含み得る。
【0060】
ユーザは、例示的な実施例に従って提供され得る1つ又は複数のユーザ・インターフェース1002を表示し得る、コンピュータ・モニタなど、視覚ディスプレイ・デバイス1001、111A~Dを通してコンピューティング・デバイス1010と対話し得る。コンピューティング・デバイス1010は、ユーザからの入力を受信するための他のI/Oデバイス、たとえば、キーボード又は任意の好適なマルチ・ポイント・タッチ・インターフェース1018、ポインティング・デバイス1020(たとえば、マウス)を含み得る。キーボード1018及びポインティング・デバイス1020は、視覚ディスプレイ・デバイス1001に結合され得る。コンピューティング・デバイス1010は、他の好適な従来のI/O周辺機器を含み得る。
【0061】
コンピューティング・デバイス1010は、本明細書で開示される動作を実施するデータ及びコンピュータ可読命令及び/又はソフトウェアを格納するための、限定はしないが、ハード・ドライブ、CD-ROM、又は他のコンピュータ可読媒体など、1つ又は複数のストレージ・デバイス1034をも含み得る。例示的なストレージ・デバイス1034はまた、例示的な実施例を実装するために必要とされる任意の好適な情報を格納するための1つ又は複数のデータベースを格納し得る。データベースは、データベース中の1つ又は複数の品物を追加、削除、及び/又は更新するために任意の好適な時間において手動で又は自動的に更新され得る。
【0062】
コンピューティング・デバイス1010は、限定はしないが、標準電話回線、LAN又はWANリンク(たとえば、802.11、T1、T3、56kb、X.25)、ブロードバンド接続(たとえば、ISDN、フレーム・リレー、ATM)、ワイヤレス接続、コントローラ・エリア・ネットワーク(CAN:controller area network)、又は上記のいずれか又はすべての何らかの組合せを含む、様々な接続を通して、1つ又は複数のネットワーク・デバイス1032を介して、1つ又は複数のネットワーク、たとえば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN:Local Area Network)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN:Wide Area Network)又はインターネットとインターフェースするように構成されたネットワーク・インターフェース1022を含み得る。ネットワーク・インターフェース1022は、内蔵ネットワーク・アダプタ、ネットワーク・インターフェース・カード、PCMCIAネットワーク・カード、カード・バス・ネットワーク・アダプタ、ワイヤレス・ネットワーク・アダプタ、USBネットワーク・アダプタ、モデム、又は通信が可能な任意のタイプのネットワークにコンピューティング・デバイス1010をインターフェースし、本明細書で説明される動作を実施するのに好適な任意の他のデバイスを含み得る。その上、コンピューティング・デバイス1010は、ワークステーション、デスクトップ・コンピュータ、サーバ、ラップトップ、ハンドヘルド・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、或いは、通信が可能であり、本明細書で説明される動作を実施するために十分なプロセッサ・パワー及びメモリ容量を有する他の形式のコンピューティング又は電気通信デバイスなど、任意の計算デバイスであり得る。
【0063】
コンピューティング・デバイス1010は、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)オペレーティング・システム(Microsoft、ワシントン州レドモンド)のバージョンのいずれか、Unix及びLinux(登録商標)オペレーティング・システムの異なるリリース、MacintoshコンピュータのためのMAC OS(登録商標)(Apple,Inc.、カリフォルニア州クパチーノ)オペレーティング・システムの任意のバージョン、iOS又は任意の埋込みオペレーティング・システム、任意のリアルタイム・オペレーティング・システム、任意のオープン・ソース・オペレーティング・システム、任意のプロプライエタリ・オペレーティング・システム、或いは、コンピューティング・デバイス上で実行し、本明細書で説明される動作を実施することが可能な任意の他のオペレーティング・システムなど、任意のオペレーティング・システム1026を実行し得る。例示的な実施例では、オペレーティング・システム1026は、ネイティブ・モード又はエミュレートされたモードで実行され得る。例示的な実施例では、オペレーティング・システム1026は、1つ又は複数のクラウド・マシン・インスタンス上で実行され得る。
【0064】
図12は、いくつかの分散型実施例の例示的な計算デバイス・ブロック図である。
図1~
図11、及び上記の例示的な説明の部分は、個々の又は共通のコンピューティング・デバイス上で各々動作する、倉庫管理システム15又は注文サーバ14を参照するが、倉庫管理システム15又は注文サーバ14のいずれかが、代わりに、別個のサーバ・システム1101a~1101dにおいて、及び場合によっては、キオスク、デスクトップ・コンピュータ・デバイス1102、又はモバイル・コンピュータ・デバイス1103など、ユーザ・システムにおいて、ネットワーク1105にわたって分散され得ることを認識されよう。たとえば、注文サーバ14及び/又はゾーン・サーバは、ロボット18のタブレット48の間で分散され得る。いくつかの分散型システムでは、倉庫管理システム・ソフトウェア、注文サーバ・ソフトウェア、及びゾーン・エンジンのうちのいずれか1つ又は複数のモジュールが、サーバ・システム1101a~1101d上に別個にあり得、ネットワーク1105にわたって互いと通信していることがある。
【0065】
本発明の上記の説明は、当業者が、それの最良の形態であると現在見なされるものを製作及び使用することを可能にし、当業者は、本明細書の特定の実施例及び実例の変形形態、組合せ、及び等価物の存在を理解し、諒解する。本発明の上記で説明された実施例は、実例にすぎないものとする。本明細書に添付された特許請求の範囲によって単独で定義される、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によって特定の実施例に対して改変、変更及び変形が実施され得る。したがって、本発明は、上記で説明された実施例及び実例によって限定されない。
【0066】
本発明及びその好ましい実施例について説明したが、新規のものとして特許請求され、特許証によって保護されるものは以下の通りである。