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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-15
(45)【発行日】2023-09-26
(54)【発明の名称】緊急装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 73/02 20060101AFI20230919BHJP
   B29C 73/24 20060101ALI20230919BHJP
   B60S 5/04 20060101ALI20230919BHJP
【FI】
B29C73/02
B29C73/24
B60S5/04
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022096169
(22)【出願日】2022-06-15
(65)【公開番号】P2022192030
(43)【公開日】2022-12-28
【審査請求日】2022-06-15
(31)【優先権主張番号】110121996
(32)【優先日】2021-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】501164676
【氏名又は名称】周 文三
(73)【特許権者】
【識別番号】519443952
【氏名又は名称】周 承賢
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】周 文三
(72)【発明者】
【氏名】周 承賢
【審査官】今井 拓也
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-203976(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0116941(US,A1)
【文献】特表2015-508718(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 73/02
B60S 5/04
B29C 73/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の平面に載置される緊急装置であって、
緊急装置は、筐体、シール剤ボトル及び少なくとも1つの流通ホースを備え、
前記筐体内には、空気圧縮機が設置され、前記空気圧縮機が発生させた圧縮空気が排気マニホールドを介して前記筐体の外に供給され、前記筐体上には、第1の嵌着口及び第2の嵌着口がそれぞれ異なる位置に形成され、前記第1の嵌着口は、前記排気マニホールドと隣り合い、他の接続する物と関連性があり、前記第2の嵌着口は、物の積載性能を有するが、前記排気マニホールドと関連性がなく、
前記シール剤ボトルは、容器本体を有し、前記容器本体の内部には、パンク修理用のシール剤が収容され、前記容器本体の開口端には、蓋体が取り付けられ、前記蓋体は、吸気端管及びシール剤排出管を有し、前記蓋体は、前記第1の嵌着口又は前記第2の嵌着口に嵌設され、
前記流通ホースは、2つの物品にそれぞれ接続可能な第1のコネクタ及び第2のコネクタをそれぞれ有し、
前記物品を配列して組合せ、車両のタイヤに対して多様なポンピングを行い、破損したタイヤを前記シール剤によりパンク修理し、
前記筐体の前記第2の嵌着口は、底面を有し、
前記底面の内周に設けられた内側壁面の頂端縁には、水平に延伸されて厚みを有するC字状フランジが設けられ、
前記C字状フランジと前記底面とには、距離空間が形成され、
前記距離空間には、前記シール剤ボトルの前記蓋体の始端部が挿入し得ることを特徴とする、緊急装置。
【請求項2】
前記流通ホースは、第1の気体送達ホース及び第2の気体送達ホースを含み、
前記第1の気体送達ホースの一端は、前記筐体の前記第1の嵌着口の前記排気マニホールドに接合され、前記空気圧縮機が発生させた圧縮空気を前記第1の気体送達ホースに進入させ、前記第1の気体送達ホースの他端は気体が注入されるタイヤのノズルに接続されてポンピングを行い、前記シール剤によるパンク修理用の前記容器本体は、前記蓋体を前記第2の嵌着口に嵌合させて位置決めし、ポンピング動作は、前記筐体が前記容器本体に載置されて重心の安定度を高め、振動により前記筐体の設置位置が移動することを防ぐことを特徴とする請求項1に記載の緊急装置。
【請求項3】
前記シール剤ボトルは、前記蓋体が前記筐体の前記第2の嵌着口に直接嵌合されると、前記筐体上に立設され、
前記蓋体の吸気端管には、前記第1の気体送達ホースの末端部が結合され、
前記第1の気体送達ホースの前端部は、前記第1の嵌着口の前記排気マニホールドに螺合され、
前記蓋体のシール剤排出管は、前記第2の気体送達ホースの前端部に接続され、
前記第2の気体送達ホースの末端部は、破損したタイヤのノズルに螺合されるため、気体注入及び前記シール剤によるパンク修理をし得るとともに、異なる流通ホースが互いに絡み合うことを防ぎ、
前記シール剤ボトルは、前記第2の嵌着口に位置し、前記流通ホースが螺着される前記排気マニホールドの前記第1の嵌着口から遠いため、自然にできる操作空間により使い易くされることを特徴とする請求項2に記載の緊急装置。
【請求項4】
前記第1の気体送達ホースは、一端が前記第1の嵌着口の前記排気マニホールドに接続され、他端が前記シール剤ボトルの前記蓋体上の吸気端管に螺合され、前記蓋体が前記第1の嵌着口に嵌合されると、前記シール剤ボトルが前記筐体上に立設され、前記空気圧縮機の動作により発生された圧縮空気は、前記排気マニホールドと前記第1の気体送達ホースとの連通により、前記シール剤ボトルの内部の前記シール剤を押圧し、前記蓋体のシール剤排出管から供給され、前記蓋体のシール剤排出管が前記第2の気体送達ホースの前端部に螺合され、前記第2の気体送達ホースの末端部は、破損したタイヤのノズルに螺合され、圧縮空気により押圧された前記シール剤が破損したタイヤ内に進入され、前記シール剤によるパンク修理及び気体注入を行い、前記第1の気体送達ホースが前記排気マニホールドと、前記シール剤ボトルの前記蓋体の吸気端管との間に設けられ、残留した前記シール剤が前記空気圧縮機の前記排気マニホールドのノズル端に触れて詰まることを防ぐ上、前記空気圧縮機のインナーチャンバに流入して動作が停止してしまうことを防ぐことを特徴とする請求項2に記載の緊急装置。
【請求項5】
前記シール剤ボトルは、前記蓋体が前記第1の嵌着口に結合されて位置決めされ、
前記蓋体上に設けた吸気端管は、前記排気マニホールドに接続され、
前記蓋体は、本体の異なる位置に設けられたシール剤排出管を、前記第1の気体送達ホースを介し、前記シール剤を充填したい破損したタイヤのノズルに螺着させ、前記シール剤によるパンク修理及び気体注入を行うことを特徴とする請求項2に記載の緊急装置。
【請求項6】
前記筐体上に形成された前記第1の嵌着口は、逆U字状であり、
前記第1の嵌着口内の互いに対向した2つの側壁上には、係合槽及び凹溝が凹設され、
前記係合槽は、前記側壁の底部に位置し、
前記凹溝は、前記側壁の頂部に近接し、
前記凹溝の頂壁に隣り合う箇所には、分離プレートが設けられ、
前記分離プレート上には、バンプが設けられ、
前記シール剤ボトルは、前記容器本体を含み、
前記容器本体上には、前記蓋体が螺合され、
前記蓋体は、吸気端管及びシール剤排出管を有し、
前記蓋体の外縁には、互いに間隔をおいて水平に延伸した上側フランジ及び下側フランジが延設され、前記上側フランジと前記下側フランジとの間には、収容槽が形成され、
前記第1の気体送達ホースの前記第1のコネクタは、前記筐体の前記第1の嵌着口の前記排気マニホールドに結合され、前記第1の気体送達ホースの前記第2のコネクタは、前記シール剤ボトルの前記蓋体上の吸気端管に螺合されるとともに、前記蓋体が前記第1の嵌着口に嵌合されると、前記蓋体の前記上側フランジと前記下側フランジとの間に形成された前記収容槽に前記第1の嵌着口の前記分離プレートが挿入され、前記下側フランジは、前記第1の嵌着口の前記凹溝に挿入され、最終的に前記蓋体の前記上側フランジの外側壁が前記分離プレート上の前記バンプに当接されて固定されるため、前記シール剤ボトルが前記筐体の前記第1の嵌着口に確実に結合され、前記シール剤ボトルが前記筐体上に立設されることを特徴とする請求項2に記載の緊急装置。
【請求項7】
前記筐体の前記第1の嵌着口の前記排気マニホールドには、もう1つのシール剤ボトルが結合され、
前記容器本体上には、前記蓋体が螺合され、
前記蓋体は、吸気端管及びシール剤排出管を有し、
前記蓋体の上縁には、外方に向かって水平に延伸するとともに互いに間隔をおいて設けられた上側フランジ及び下側フランジが延設され、前記上側フランジと前記下側フランジとの間には、収容槽が形成され、前記蓋体の下縁には、互いに対称な2つの弾性係合片が設けられ、2つの弾性係合片の外側面には、係止ブロックがそれぞれ設けられ、前記シール剤ボトルの前記容器本体は、前記開口端が下方を向き、底壁が上方を向いた態様により、前記筐体の前記第1の嵌着口に設置され、前記蓋体の吸気端管が前記筐体の前記第1の嵌着口の前記排気マニホールドに直接接続されると、前記蓋体の前記上側フランジと前記下側フランジとの間に形成された前記収容槽に、前記第1の嵌着口の分離プレートが挿入され、前記下側フランジが前記第1の嵌着口の凹溝に挿入され、最終的に前記蓋体の2つの弾性係合片の前記係止ブロックが前記第1の嵌着口の係合槽内に係合され、前記筐体の前記第1の嵌着口に前記シール剤ボトルが確実に結合され得ることを特徴とする請求項1に記載の緊急装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緊急装置に関し、特に、緊急装置は、空気圧縮機が内設された筐体を含み、筐体上には、第1の嵌着口及び第2の嵌着口がそれぞれ異なる位置に形成された緊急装置に関する。
【背景技術】
【0002】
破損したタイヤに対してシール剤によるパンク修理及び気体注入を行う従来の空気圧縮機装置は、空気を圧縮することができる空気圧縮機が内設された筐体と、化学接着剤(即ちシール剤)を含む独立式シール剤ボトルと、1本又は2本の直列接続フレキシブル管と、を含む。筐体は、シール剤ボトルの開口端のみと螺合される蓋体が、吸気端管及びシール剤排出管を有する。しかし単一種の筐体は、一種類の使用方法のフレキシブル管又はシール剤ボトルしか組み合わせことができなかったため、各種フレキシブル管及びシール剤ボトルの組合せに対応することはできなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の第1の課題は、空気圧縮機が内設された筐体上には、第1の嵌着口及び第2の嵌着口がそれぞれ異なる位置に形成され、第1の嵌着口は、タイヤに気体注入だけ行うか、気体注入及びシール剤によるパンク修理を同時に行う連結口として用い、第2の嵌着口は、専門に筐体上にシール剤ボトルを載置して立設させ、筐体全体の重心を高めるため、気体注入を行う際、気体注入の動作で発生する振動により筐体の設置位置が移動してしまうことを防ぐ緊急装置を提供することにある。
【0004】
本発明の第2の課題は、第1の嵌着口は、空気圧縮機が圧縮空気を送る排気マニホールドと隣り合い、流通ホースの一端が排気マニホールドに接続され、流通ホースの他端は、気体が注入されるタイヤのノズルに接続されて気体注入を行い、シール剤ボトルは、異なる位置の第2の嵌着口を選択して位置決め嵌着することができる緊急装置を提供することにある。
【0005】
本発明の第3の課題は、前述したシール剤ボトルは、筐体の第2の嵌着口に蓋体を直接嵌着すると、筐体上に立設し、前述した蓋体の吸気端管は、流通ホースの末端部に接続され、流通ホースの前端部は、前述した第1の嵌着口の排気マニホールドに螺合され、前述した蓋体のシール剤排出管は、もう1つの流通ホースの前端部に接続され、もう1つの流通ホースの末端部は、破損したタイヤのノズルに螺合されるため、気体注入及びシール剤によるパンク修理をし得るとともに、前述した異なる流通ホース同士が互いに絡み合うことを防ぎ、シール剤ボトルは、第2の嵌着口に位置し、流通ホースが螺着される排気マニホールドの第1の嵌着口から遠いため、自然にできる操作空間により使い易い緊急装置を提供することにある。
【0006】
本発明の第4の課題は、前述した流通ホースは、一端が第1の嵌着口の排気マニホールドに接続され、他端が前述したシール剤ボトルの蓋体上の吸気端管に螺合され、蓋体が前述した第1の嵌着口に嵌合されると、シール剤ボトルが筐体上に立設され、空気圧縮機の動作により発生された圧縮空気は、排気マニホールドと流通ホースとの連通により、シール剤ボトル内部のシール剤を押圧し、蓋体のシール剤排出管から供給され、前述した蓋体のシール剤排出管がもう1つの流通ホースの前端部に螺合され、前述した流通ホースの末端部は、破損したタイヤのノズルに螺合され、圧縮空気により押圧されたシール剤が、破損したタイヤ内に進入され、シール剤によるパンク修理及び気体注入を行い、流通ホースが排気マニホールドと、シール剤ボトルの蓋体の吸気端管との間に設けられ、残留したシール剤が前述した空気圧縮機の排気マニホールドのノズル端に触れて詰まることを防ぐ上、空気圧縮機のインナーチャンバに流入して動作が停止してしまうことを防ぐ緊急装置を提供することにある。
【0007】
本発明の第5の課題は、シール剤ボトルは、蓋体が第1の嵌着口に結合されて位置決めされ、蓋体上に設けた吸気端管は、前述した排気マニホールドに接続され、蓋体は、本体の異なる位置に設けられたシール剤排出管を、流通ホースを介し、シール剤を充填したい破損したタイヤのノズルに螺着させ、シール剤によるパンク修理及び気体注入を行う緊急装置を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る筐体、第1の気体送達ホース及びシール剤ボトルを示す分解斜視図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る第1の気体送達ホースが排気マニホールドに接続された状態を示す部分拡大図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係る第1の気体送達ホースが排気マニホールドに接続された状態を示す部分断面図である。
図4図4は、本発明の一実施形態に係る筐体の第2の嵌着口を示す部分拡大図である。
図5図5は、本発明の他の実施形態を示す分解斜視図である。
図6図6は、図5の組立図である。
図7図7は、本発明の一実施形態に係るシール剤ボトルを筐体の第2の嵌着口に嵌着させた状態を示す部分断面図である。
図8図8は、本発明の他の実施形態を示す分解斜視図である。
図9図9は、図8の組立図である。
図10図10は、本発明の他の実施形態を示す分解斜視図である。
図11図11は、図10の組立部分拡大図である。
図12図12は、図10の組立部分断面図である。
図13図13は、図10の組立側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、これによって本発明が限定されるものではない。
【0010】
図1を参照する。図1に示すように、本発明の一実施形態に係る緊急装置は、筐体1を含む。筐体1の内空部には、空気圧縮機(図示せず)が取り付けられる。圧縮された空気は、出力端(即ち、図1の排気マニホールド10)から供給される。本実施形態の筐体1の本体には、第1の嵌着口11及び第2の嵌着口2がそれぞれ異なる位置に形成される。第1の嵌着口11は、タイヤに気体注入だけ行うか、気体注入及びシール剤によるパンク修理を同時に行う連結口として用いてもよい。第2の嵌着口2は、筐体1上にシール剤ボトル4を載置して立設させ、筐体1全体の重心を高めるため、気体注入を行う際、気体注入の動作で発生する振動により筐体1の設置位置が移動してしまうことを防ぐ。
【0011】
図1及び図2を参照する。図1及び図2に示すように、筐体1上の第1の嵌着口11は、逆U字状である。第1の嵌着口11内の互いに対向した2つの側壁110上には、係合槽12及び凹溝13が凹設される。係合槽12は、側壁110の底部に位置する。凹溝13は、側壁110の頂部に近接する。凹溝13の頂壁に隣り合う箇所には、分離プレート14が設けられる。分離プレート14上にはバンプ15が設けられる。
【0012】
図1図4を参照する。図1図4に基づいて、本発明の一実施形態に係る緊急装置の使用方法(1)について以下説明する。
【0013】
筐体1の第1の嵌着口11は、空気圧縮機が圧縮空気を送る排気マニホールド10と隣り合い、流通ホースを接続し、第1の気体送達ホース3の一端が排気マニホールド10に接続される。即ち、第1の気体送達ホース3の一端には、第1のコネクタ31が設けられる。第1のコネクタ31は、係合部材311を有する。係合部材311は、第1のコネクタ31を、筐体1の第1の嵌着口11に設けた排気マニホールド10上に効率的かつ着脱可能に係合可能である。第1の気体送達ホース3の他端には、第2のコネクタ32が接続される。第2のコネクタ32は、気体が注入されるタイヤのノズル(図示せず)に接続され、シール剤ボトル4は、異なる位置の筐体1の第2の嵌着口2を選択して位置決め嵌着してもよい。
【0014】
図4を参照する。図4に示すように、本実施形態の筐体1の第2の嵌着口2は、底面20を有する。底面20の内周に設けられた内側壁面21の頂端縁には、水平に延伸されて厚みを有するC字状フランジ22が設けられる。C字状フランジ22と上述した底面20とには、距離空間が形成され、この距離空間には、前述したシール剤ボトル4の蓋体5の始端部が挿入し得るのである。前述したシール剤ボトル4は、容器本体41を含む。図1に示すように、容器本体41上には、蓋体5が螺合される。蓋体5は、吸気端管51及びシール剤排出管52を有する。蓋体5の外縁には、互いに間隔をおいて水平に延伸した上側フランジ53及び下側フランジ54が延設される。上側フランジ53と下側フランジ54との間には、収容槽55が形成される。シール剤ボトル4は、蓋体5の上側フランジ53と下側フランジ54との間に形成された収容槽55を利用し、第2の嵌着口2のC字状フランジ22に挿入するとともに(図7を併せて参照する)、下側フランジ54を第2の嵌着口2の内側壁面21に当接させ、シール剤ボトル4の蓋体5が第2の嵌着口2中に確実に収容され、筐体1全体の重心を高め、気体注入の段階で、筐体1が気体注入により発生する振動により設置位置が移動してしまうことを防ぐことができる。
【0015】
図5図7を参照する。図5図7に基づいて、本発明の一実施形態に係る緊急装置の使用方法(2)について以下説明する。
【0016】
前述したシール剤ボトル4は、筐体1の第2の嵌着口2に蓋体5を直接嵌着すると、筐体1上に立設される。即ち、シール剤ボトル4は、蓋体5の互いに間隔をあけた上側フランジ53と下側フランジ54との間に形成された収容槽55に第2の嵌着口2のC字状フランジ22(図7を併せて参照する)を挿入すると、下側フランジ54が第2の嵌着口2の内側壁面21に当接される。シール剤ボトル4の蓋体5は、第2の嵌着口2中に確実に収容される。前述した蓋体5の吸気端管51は、前述した第1の気体送達ホース3の第2のコネクタ32に接続される。第1の気体送達ホース3の第1のコネクタ31は、前述した第1の嵌着口11の排気マニホールド10に螺合される。前述した蓋体5のシール剤排出管52は、第2の気体送達ホース6の前端部61に接続される。第2の気体送達ホース6の末端部62は、破損したタイヤのノズル(図示せず)に螺合される。このような方法は、気体注入及びシール剤によるパンク修理を行うことができるとともに、前述した第1の気体送達ホース3と第2の気体送達ホース6とが互いに絡み合うことを防ぐことができるとともに、シール剤ボトル4が第2の嵌着口2に位置し、第1の気体送達ホース3が螺着される排気マニホールド10の第1の嵌着口11から遠いため、自然にできる操作空間により使い易くなる。
【0017】
図8及び図9を参照する。図8及び図9に基づいて、本発明の一実施形態に係る緊急装置の使用方法(3)について以下説明する。
【0018】
前述した第1の気体送達ホース3の第1のコネクタ31は、筐体1の第1の嵌着口11の排気マニホールド10に接続される。第1の気体送達ホース3の第2のコネクタ32は、前述したシール剤ボトル4の蓋体5上の吸気端管51に螺合されるとともに、蓋体5を前述した第1の嵌着口11に嵌合する。即ち、蓋体5の上側フランジ53と下側フランジ54との間に形成された収容槽55に第1の嵌着口11の分離プレート14を挿入する。下側フランジ54は、第1の嵌着口11の凹溝13に挿入し、最終的に蓋体5の上側フランジ53の外側壁531を分離プレート14上のバンプ15に当接させて固定し、シール剤ボトル4を筐体1の第1の嵌着口11に確実に結合させ、シール剤ボトル4が筐体1上に立設される。空気圧縮機が作動して発生させた圧縮空気は、排気マニホールド10と第1の気体送達ホース3とが連通されているため、シール剤ボトル4内部のシール剤を押圧し、蓋体5のシール剤排出管52から供給される。前述した蓋体5のシール剤排出管52は、第2の気体送達ホース6の前端部61に螺合される。第2の気体送達ホース6の末端部62は、破損したタイヤのノズル(図示せず)に螺合され、圧縮空気によりシール剤を押圧して破損したタイヤ内に注入し、シール剤によるパンク修理と気体注入を行うことができる。また、シール剤ボトル4の蓋体5上の上側フランジ53及び下側フランジ54を、第1の嵌着口11の分離プレート14と密着させ、蓋体5の上側フランジ53の外側壁531を分離プレート14上のバンプ15に当接させて固定すると、シール剤ボトル4が筐体1の第1の嵌着口11に係合され、振動又は物が当たってシール剤ボトル4が外れることを防ぐことができる。第1の気体送達ホース3は、排気マニホールド10とシール剤ボトル4の蓋体5の吸気端管51との間に設けられ、残留したシール剤が前述した空気圧縮機の排気マニホールド10のノズル端に触れて詰まることを防ぐことができる上、空気圧縮機のインナーチャンバに流入して動作が停止してしまうことを防ぐこともできる。
【0019】
図10図13を参照する。図10図13に基づいて、本発明の一実施形態に係る緊急装置の使用方法(4)について以下説明する。
【0020】
前述した筐体1の第1の嵌着口11の排気マニホールド10には、シール剤ボトル7が接続される。容器本体71上には、蓋体8が螺合される。蓋体8は、吸気端管81及びシール剤排出管82を有する。蓋体8の上縁には、外方に向かって水平に延伸するとともに互いに間隔をおいて設けられた上側フランジ83及び下側フランジ84が延設される。上側フランジ83と下側フランジ84との間には、収容槽85が形成される。蓋体8の下縁には、互いに対称な2つの弾性係合片86が設けられる。2つの弾性係合片86の外側面には、係止ブロック87がそれぞれ設けられる。シール剤ボトル7の容器本体71は、その開口端が下方を向き、底壁72が上方を向いた態様により、筐体1の第1の嵌着口11に設置される。蓋体8の吸気端管81は、筐体1の第1の嵌着口11の排気マニホールド10に直接接続される。蓋体8の上側フランジ83と下側フランジ84との間に形成された収容槽85には、第1の嵌着口11の分離プレート14が挿入し得て、下側フランジ84が第1の嵌着口11の凹溝13に挿入され、最終的に蓋体8の2つの弾性係合片86の係止ブロック87が第1の嵌着口11の係合槽12内に係合され、筐体1の第1の嵌着口11にシール剤ボトル7を確実に結合させ得て、前述した第1の気体送達ホース3の第1のコネクタ31は、蓋体8のシール剤排出管82と係合可能である。シール剤によるパンク修理と気体注入などの作業を行う際、前述した第1の気体送達ホース3の第2のコネクタ32は、タイヤのノズル(図示せず)と螺合可能である。筐体1が自動車その他DC電源により起動されると、空気圧縮機が空気を発生させて容器本体71内のシール剤を押圧し、第1の気体送達ホース3を介し、破損したタイヤ内にシール剤が注入され、シール剤によるパンク修理と気体注入を行うことができる。また、シール剤ボトル7の蓋体8上の上側フランジ83、下側フランジ84を第1の嵌着口11の分離プレート14に密着させ、蓋体8の2つの弾性係合片86が引張弾性により係止ブロック87を第1の嵌着口11の係合槽12内に係合させ、シール剤ボトル7が筐体1の第1の嵌着口11に係合されているため、振動や物が当たってシール剤ボトル7が外れてしまうことを防ぐ。シール剤によるパンク修理と気体注入が完了すると、内方に押圧した蓋体8の2つの弾性係合片86により、同時にシール剤ボトル7が外方に引っ張り出されると、シール剤ボトル7を筐体1の第1の嵌着口11の排気マニホールド10から分離させることができる。
【0021】
上述したことから分かるように、本発明に係る緊急装置は、平坦な箇所に載置され、緊急装置は、空気圧縮機が内設された筐体1を含み、筐体1上のそれぞれ異なる位置には、第1の嵌着口11及び第2の嵌着口2が形成され、空気圧縮機の排気マニホールド10が延伸されて筐体1の第1の嵌着口11から露出され、第1の気体送達ホース3と接続されてタイヤに気体注入するか、シール剤ボトル4の蓋体5を第1の嵌着口11に嵌入して気体注入及びシール剤によるパンク修理を行うのに用い、破損したタイヤのノズルと連通し、多様な操作が行えるため利便性が高い。また、シール剤ボトル4は、その蓋体5を第2の嵌着口2に嵌入させて位置決めされるため、筐体1を操作するときの安定性が高まり、筐体1が容易に転倒することを防ぎ、各部品をスムーズに組立てることができる上、互いに絡まって干渉することを防ぐこともできる。
【符号の説明】
【0022】
1:筐体
2:第2の嵌着口
3:第1の気体送達ホース
4:シール剤ボトル
5:蓋体
6:第2の気体送達ホース
7:シール剤ボトル
8:蓋体
10:排気マニホールド
11:第1の嵌着口
12:係合槽
13:凹溝
14:分離プレート
15:バンプ
20:底面
21:内側壁面
22:C字状フランジ
31:第1のコネクタ
32:第2のコネクタ
41:容器本体
51:吸気端管
52:シール剤排出管
53:上側フランジ
54:下側フランジ
55:収容槽
61:前端部
62:末端部
71:容器本体
72:底壁
81:吸気端管
82:シール剤排出管
83:上側フランジ
84:下側フランジ
85:収容槽
86:弾性係合片
87:係止ブロック
110:側壁
311:係合部材
531:外側壁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13