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<図1>
  • -生体情報測定データのノイズ処理方法 図1
  • -生体情報測定データのノイズ処理方法 図2
  • -生体情報測定データのノイズ処理方法 図3
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  • -生体情報測定データのノイズ処理方法 図5
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  • -生体情報測定データのノイズ処理方法 図8
  • -生体情報測定データのノイズ処理方法 図9
  • -生体情報測定データのノイズ処理方法 図10
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-15
(45)【発行日】2023-09-26
(54)【発明の名称】生体情報測定データのノイズ処理方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/155 20060101AFI20230919BHJP
   A61B 5/00 20060101ALI20230919BHJP
【FI】
A61B5/155
A61B5/00 N
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022503995
(86)(22)【出願日】2020-03-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-27
(86)【国際出願番号】 KR2020003708
(87)【国際公開番号】W WO2021025260
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2022-01-20
(31)【優先権主張番号】10-2019-0095961
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】510115030
【氏名又は名称】アイセンス,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー,デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】カン,ヨンジェ
(72)【発明者】
【氏名】ナハ,ジソン
(72)【発明者】
【氏名】セオ,ジュンヘ
(72)【発明者】
【氏名】ナム,ハヒョン
【審査官】高松 大
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0059306(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0038351(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1895324(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0074664(KR,A)
【文献】特開2018-187343(JP,A)
【文献】特開2016-010714(JP,A)
【文献】特開2018-093997(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/155
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の身体の一部に配置され、使用者の生体情報を測定するセンサートランスミッタで生体情報を測定する段階と、
生体情報データのノイズを処理するように構成された前記センサートランスミッタにより、前記生体情報データを第1前処理する段階と、
第1前処理された前記生体情報データを前記センサートランスミッタから通信端末機に送る段階と、
前記第1前処理された前記生体情報データのノイズを処理するように構成された前記通信端末機により、前記第1前処理された前記生体情報データを第2前処理する段階と、
前記通信端末機により、第2前処理された前記生体情報データの信頼性を検証する段階と、
前記第2前処理された前記生体情報データが信頼することができると検証された場合、前記第2前処理された前記生体情報データを前記通信端末機に表示する段階と、を含み、
前記第2前処理された前記生体情報データを検証する段階は、
前記第1前処理された前記生体情報データを利用して検証値を生成し、
前記検証値に関する検証範囲を設定し、
前記検証値が前記検証範囲の内にあれば前記第2前処理された前記生体情報データを信頼することができると検証する
ことにより実行される
生体情報測定データのノイズ処理方法。
【請求項2】
前記センサートランスミッタにより、前記生体情報データを第1前処理する段階は、所定の時間間隔で測定された複数の生体情報データを平均処理してノイズを処理することを特徴とする請求項1に記載の生体情報測定データのノイズ処理方法。
【請求項3】
前記センサートランスミッタにより、前記生体情報データを第1前処理する段階は、所定の時間間隔で測定された複数の生体情報データの上位及び下位一部データをそれぞれ削除して残りデータに対する平均値を算定する切削平均値を算定してノイズを処理することを特徴とする請求項2に記載の生体情報測定データのノイズ処理方法。
【請求項4】
前記センサートランスミッタから受信された前記第1前処理された前記生体情報データは、特異値(outlier)処理フィルタリング、低帯域フィルタリング(low pass filtering)、前処理及び線形回帰フィルタリング(linear regression filtering)のうちで何れか一つ以上が実行されることにより第2前処理されることを特徴とする請求項1に記載の生体情報測定データのノイズ処理方法。
【請求項5】
前記通信端末機で遂行する特異値処理フィルタリングは、一つのデータを基準で前記一つのデータ以前の複数のデータを利用して前記一つのデータが特異値であるか判断し、前記判断された特異値を削除して処理することを特徴とする請求項4に記載の生体情報測定データのノイズ処理方法。
【請求項6】
前記一つのデータが特異値であるかに対する判断は、前記一つのデータ以前の複数のデータに対する平均傾き、傾き変化値及び平均と標準偏差のうちで何れか一つを利用して前記一つのデータが特異値であるかの如何を判断することを特徴とする請求項5に記載の生体情報測定データのノイズ処理方法。
【請求項7】
前記通信端末機で遂行する低帯域フィルタリングは、一つのデータを基準で前記一つのデータ以前の複数のデータに適用された加重値を利用して前記一つのデータに適用される加重値を設定することを特徴とする請求項4に記載の生体情報測定データのノイズ処理方法。
【請求項8】
前記通信端末機により、前記第1前処理された前記生体情報データを前記第2前処理する段階は、
前記センサートランスミッタから受信された前記第1前処理された前記生体情報データから上位及び下位一部データをそれぞれ削除し、前記第1前処理された前記生体情報データの残りデータの平均値を算定する切削平均値を算定する段階を含む
請求項4に記載の生体情報測定データのノイズ処理方法。
【請求項9】
前記第2前処理された前記生体情報データが認められないものとして検証される場合に、前記センサートランスミッタから受信された前記第1前処理された前記生体情報データに対して線形回帰フィルタリングを遂行する段階をさらに含み、
前記線形回帰フィルタリングは、前記センサートランスミッタから受信された複数の前記第1前処理された前記生体情報データのそれぞれに対して実行され、フィルタリング対象の当該データを基準として当該データより前の複数のデータを利用して当該データにフィルタリングを実行する
請求項1に記載の生体情報測定データのノイズ処理方法。
【請求項10】
前記生体情報データを前記通信端末機に表示する段階は、前記線形回帰フィルタリングされた生体情報データを前記通信端末機に表示することを特徴とする請求項9に記載の生体情報測定データのノイズ処理方法。
【請求項11】
前記第2前処理された前記生体情報データに対して、採血を通じて獲得された生体情報データを利用して校正を遂行する段階をさらに含み、
前記第2前処理された前記生体情報データを前記通信端末機に表示する段階は、前記校正された前記第2前処理された前記生体情報データを前記通信端末機に表示することを特徴とする請求項1に記載の生体情報測定データのノイズ処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報測定データのノイズ処理方法に関するものであり、より詳細には、連続血糖測定システムで人体の生体情報を測定する過程で生体情報データに含まれた多様なノイズを除去して測定された生体情報に対する正確度を高めることができる生体情報測定データのノイズ処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
糖尿病は全世界的に主要死亡原因及び身体障碍を誘発する要因であり、それによって、多い人々が糖尿病によって健康上に問題が発生している。特に、糖尿病は、心臓及び腎臓疾病、失明、神経損傷及び高血圧を誘発する深刻な疾病である。長期間の臨床研究を見る時、血糖値を適当に調節することによって合併症が誘発されることを著しく減少させることができる。したがって、糖尿病は持続的に管理することが重要であるが、重要な要因は血糖値を自己モニタリングすることである。
【0003】
このような要求によって使用者が直接使用者の血糖を検査することができる自家バイオ測定器が広く普及されて使用される。一般な血糖測定器は検査紙であるセンサーストリップに使用者の血液をつけて使用者の血糖値を測定する。すなわち、血液をつけたセンサーストリップを血糖測定器に挿入してセンサーストリップを通じて測定された血糖値を血糖測定器に表示する。
【0004】
この時、採取された血液とセンサーストリップ内の反応物質が電気化学的反応によって発生された電気的信号を血糖測定器が受信し、血糖値を測定する。このような採血式血糖測定器(finger prick method)は、糖尿病患者の血糖管理にお手助けになるが、測定当時の結果だけ示すために頻りに変化する血糖数値を正確に把握することが難しい問題がある。
【0005】
糖尿病患者は、一般に高血糖及び低血糖状態を行き交うが、応急状況は低血糖状態で発生し、糖分供給が長い間持続しなければ、意識を失うか、または最悪の場合命を失うこともある。したがって、低血糖状態を即刻に見つけることは、糖尿病患者に非常に重要である。しかし、間歇的に血糖を測定する採血式血糖測定器は明らかな限界がある。
【0006】
このような採血式血糖測定器の限界を乗り越えるため、人体内に挿入して水分間隔で血糖を測定する連続血糖測定システム(CGMS、Continuous Glucose Monitoring System)が開発されたし、これを利用して糖尿病患者の管理と応急状況に容易に対処することができる。
【0007】
連続血糖測定システムは、センサーの一部が人体に挿入された状態で人体の血液のような検査物質を採取して血糖などの生体情報を測定する。このために身体に付着された状態で生体情報を測定するセンサートランスミッタとセンサートランスミッタから測定された生体情報データを受信する通信端末機を含む。
【0008】
この時、センサートランスミッタが身体に付着されてセンサーの一部が人体に挿入された状態で生体情報に対する測定がなされるために人体に挿入されたセンサーを異物で認識し、それによってセンサートランスミッタで測定された生体情報データにノイズが発生することがある。したがって、センサートランスミッタは身体に最初付着がなされると一定時間の安定化過程を経る。
【0009】
しかし、初期安定化過程を経った以後にも測定された生体情報データにノイズが含まれることがある。例えば、センサーの一部が人体に挿入されるために人が動く度にセンサーが動くことがあるし、このようなセンサーが動きによってセンサートランスミッタで測定された生体情報データにノイズが含まれることがある。
【0010】
または、センサートランスミッタから通信端末機に生体情報データが伝送される時、周辺の電磁気波などによって影響を受けることができるし、それによって通信端末機で受信される生体情報データにノイズが含まれることがある。
【0011】
従来には、生体情報データに含まれたノイズを処理するため、センサートランスミッタで測定された生体情報データでノイズを縮小及び除去するためのノイズフィルター段階、一定時間の間に測定された生体情報データで代表値を抽出する平均抽出段階及び時間遅延及び正確度向上のための校正段階で構成されたアルゴリズムを利用する。このような単一アルゴリズムを利用してノイズを処理すれば、多様なノイズに対する対応が易しくない問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明が解決しようとする課題は、センサートランスミッタで測定された生体情報データに多様なノイズが含まれることができるし、身体付着ユニットから通信端末機に伝送される過程でノイズが追加で含まれることができるので、このように加えられたノイズを除去して正確な生体情報を獲得することができる生体情報測定データのノイズ処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一実施例による生体情報測定データのノイズ処理方法は、使用者の身体一部に配置され、使用者の生体情報を測定するセンサートランスミッタで生体情報を測定する段階と、前記測定された生体情報に対するデータを前記センサートランスミッタから通信端末機に送る段階と、前記通信端末機に伝送された生体情報データでノイズを処理する段階と、及び前記ノイズ処理された生体情報データを前記通信端末機に表示する段階と、を含むことができる。
【0014】
前記センサートランスミッタで測定された生体情報データでノイズを処理する段階をさらに含み、前記通信端末機に送る生体情報データは前記センサートランスミッタでノイズが処理された生体情報データであることがある。
【0015】
前記センサートランスミッタで生体情報データのノイズ処理は、所定の時間間隔で測定された複数の生体情報データを平均処理してノイズを処理することができる。
【0016】
前記センサートランスミッタで生体情報データのノイズ処理は、所定の時間間隔で測定された複数の生体情報データの上位及び下位一部データをそれぞれ削除して残りデータに対する平均値を算定する切削平均値を算定してノイズを処理することができる。
【0017】
前記通信端末機で前記生体情報データに対するノイズ処理は、前記センサートランスミッタから受信された生体情報データに対して、特異値(outlier)処理フィルタリング、低帯域フィルタリング(low pass filtering)、前処理及び線形回帰フィルタリング(linear regression filtering)のうちで何れか一つ以上を遂行してノイズを処理することができる。
【0018】
前記通信端末機で遂行する特異値処理フィルタリングは、一つのデータを基準で前記一つのデータ以前の複数のデータを利用して前記一つのデータが特異値であるかを判断し、前記判断された特異値を削除して処理することができる。
【0019】
前記一つのデータが特異値であるかに対する判断は、前記一つのデータ以前の複数のデータに対する平均傾き、傾き変化値及び平均と標準偏差のうちで何れか一つを利用して前記一つのデータが特異値であるかの如何を判断することができる。
【0020】
前記通信端末機で遂行する低帯域フィルタリングは、一つのデータを基準で前記一つのデータ以前の複数のデータに適用された加重値を利用して前記一つのデータに適用される加重値を設定することができる。
【0021】
前記通信端末機で遂行する前処理遂行は、前記センサートランスミッタから受信された生体情報データに対して、上位及び下位一部データをそれぞれ削除して残りデータに対する平均値を算定する切削平均値を算定することができる。
【0022】
前記通信端末機で前処理が遂行された生体情報データに対する検証を遂行する段階をさらに含み、前記生体情報データに対する検証は、前記センサートランスミッタから受信された生体情報データを利用して検証値を算定し、前記検証値に対する検証範囲を設定し、前記検証値が前記検証範囲に含まれる時、前記前処理遂行された生体情報データが認められるように検証することができる。
【0023】
前記生体情報データが認められないものとして検証されれば、前記センサートランスミッタから受信された生体情報データに対して前記線形回帰フィルタリングを遂行する段階をさらに含み、前記線形回帰フィルタリングは、前記センサートランスミッタから受信された生体情報データのうちで一つのデータを基準で前記一つのデータ以前の複数のデータを利用して前記一つのデータに対するフィルタリングを遂行することができる。
【0024】
前記生体情報データを前記通信端末機に表示する段階は、前記線形回帰フィルタリングされた生体情報データを前記通信端末機に表示することができる。
【0025】
前記生体情報データが認められるものとして検証されれば、前記生体情報データを前記通信端末機に表示する段階は、前処理が遂行された生体情報データを前記通信端末機に表示することができる。
【0026】
前記ノイズ処理された生体情報データに対して、採血を通じて獲得された生体情報データを利用して校正を遂行する段階をさらに含み、前記生体情報データを前記通信端末機に表示する段階は、前記校正された生体情報データを前記通信端末機に表示することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、多様なアルゴリズムを利用してノイズ除去のための段階を段階的に処理して生体情報データに含まれた多様な種類のノイズを処理して正確な生体情報データを獲得することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1は、本発明の一実施例による連続血糖測定システムを示した概略図である。
【0029】
図2は、本発明のセンサートランスミッタを身体に付着するためのアプリケーターを示した図面である。
【0030】
図3及び図4は、センサートランスミッタをアプリケーターを利用して人体に付着する過程を説明するための図面である。
【0031】
図5は、本発明の一実施例による生体情報測定データのノイズ処理方法を示した流れ図である。
【0032】
図6は、本発明の一実施例による連続血糖測定システムのセンサートランスミッタを示したブロック図である。
【0033】
図7は、本発明の一実施例による生体情報測定データノイズ処理方法のセンサートランスミッタでなされる前処理過程を説明するための図面である。
【0034】
図8は、本発明の一実施例による連続血糖測定システムの通信端末機を示したブロック図である。
【0035】
図9は、本発明の一実施例による生体情報測定データノイズ処理方法の特異値を処理するためのフィルタリング過程を説明するための図面である。
【0036】
図10は、本発明の一実施例による生体情報測定データノイズ処理方法の低帯域フィルタリング過程を説明するための図面である。
【0037】
図11は、本発明の一実施例による生体情報測定データノイズ処理方法の通信端末機でなされる前処理過程を説明するための図面である。
【0038】
図12は、本発明の一実施例による生体情報測定データノイズ処理方法から通信端末機に伝送された血糖情報データを検証する過程を説明するための図面である。
【0039】
図13は、本発明の一実施例による生体情報測定データノイズ処理方法の線形回帰フィルタリング過程を説明するための図面である。
【0040】
図14は、本発明の一実施例による生体情報測定データノイズ処理方法の血糖情報データの校正過程を説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本発明の望ましい実施例に対して添付された図面を参照してより具体的に説明する。
【0042】
本発明で使用される技術的用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定しようとする意図ではないことを留意しなければならない。また、本発明で使用される技術的用語は本発明で特別に他の意味で定義されない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者によって一般に理解される意味で解釈されなければならないし、過度に包括的な意味で解釈されるか、または過度に縮まった意味で解釈されてはいけない。また、本発明で使用される技術的な用語が本発明の思想を正確に表現することができない誤った技術的用語である時には、当業者が正しく理解することができる技術的用語で取り替えられて理解されなければならないであろう。
【0043】
また、本発明で使用される単数の表現は、文脈上明白に異なるように志さない限り複数の表現を含む。本発明で、"構成される"または"含む"などの用語は発明に記載した多くの構成要素ら、または多くの段階を必ずすべて含むものとして解釈されてはいけなく、そのうちで一部構成要素らまたは一部段階らは含まれないこともあって、または追加的な構成要素または段階らをさらに含むことができるものとして解釈されなければならない。
【0044】
また、添付された図面は本発明の思想を容易に理解できるようにするためのものであるだけで、添付された図面によって本発明の思想が制限されるものとして解釈されてはいけないことを留意しなければならない。
【0045】
以下、添付した図面を参照して本発明による生体情報測定データのノイズ処理方法に対してより具体的に説明する。
【0046】
図1は、本発明の一実施例による連続血糖測定システムを示した概略図である。
【0047】
図1を参照すれば、本発明の一実施例による連続血糖測定システムはセンサートランスミッタ110及び通信端末機120を含む。
【0048】
センサートランスミッタ110は身体に付着されるが、センサートランスミッタ110が身体に付着時センサートランスミッタ110のセンサー一端は肌に挿入されて人体の体液を周期的に抽出して血糖を測定する。
【0049】
通信端末機120はセンサートランスミッタ110から血糖情報を受信して受信した血糖情報を使用者に表示することができる端末機であり、スマートフォン、タブレットPC、またはノートブックなどのようにセンサートランスミッタ110と通信することができる移動端末機が利用されることができる。勿論、通信端末機120はこれに限定されるものではなく、通信機能を含んでプログラムやアプリケーションが設置されることができる端末機ならどのような種類の端末機であることができる。
【0050】
センサートランスミッタ110は通信端末機120の要請によってまたは設定された時刻ごとに周期的に測定された血糖情報を通信端末機120に送るが、センサートランスミッタ110と通信端末機120の間でデータ通信のためにセンサートランスミッタ110と通信端末機120はお互いにUSBケーブルなどによって有線で通信連結されるか、または赤外線通信、NFC通信、ブルートゥース(登録商標)などの無線通信方式で通信連結されることができる。
【0051】
ここで、センサートランスミッタはアプリケーターを通じて身体一部に付着されるが、図2は本発明のセンサートランスミッタを身体に付着するためのアプリケーターを示した図面であり、図3及び図4はセンサートランスミッタをアプリケーターを利用して人体に付着する過程を説明するための図面である。
【0052】
先ず、図2を参照してアプリケーター130に対して説明すると、アプリケーター130は、センサートランスミッタ110を内部に具備して使用者の操作でセンサートランスミッタ110を外部に吐出して使用者の特定身体部位に付着させるように作動する。アプリケーター130は一面が開放された形状で形成されているが、センサートランスミッタ110はアプリケーター130の開放された一面を通じてアプリケーター130に設置される。
【0053】
アプリケーター130を利用してセンサートランスミッタ110を身体一部に付着時、センサートランスミッタ110に具備されたセンサーの一端を肌に挿入するためにアプリケーター130はセンサーの一端を内部に囲むように形成されたニードル(図示せず)、ニードルとセンサー一端を共に肌に押し出す第1弾性部材(図示せず)、ニードルのみを引き出すための第2弾性部材(図示せず)を具備している。このようなアプリケーター130の構成を通じてアプリケーター130内部に圧縮された状態で配置された第1弾性部材(図示せず)の圧縮解凍でニードルとセンサー一端を共に肌に挿入し、センサー一端が肌に挿入時圧縮された第2弾性部材(図示せず)の圧縮解凍によってニードルのみを引き出す。使用者はアプリケーター130を通じて安全と容易にセンサートランスミッタ110を肌に付着させることができる。
【0054】
センサートランスミッタ110を身体に付着させる過程を図3及び図4を参照してより詳細に説明すると、保護キャップ140を分離した状態でアプリケーター130の開放された一面を身体の特定部位肌20に密着させる。このようにアプリケーター130を身体の肌20に密着させた状態でアプリケーター130を作動させれば、センサートランスミッタ110はアプリケーター130で吐出されながら肌20に付着されることができる。ここで、センサートランスミッタ110の下部にはセンサー112の一端がセンサートランスミッタ110で露出されて配置されているし、センサー112の一端はアプリケーター130に具備されたニードルを通じて一部が肌20に挿入される。したがって、センサー112の一端が肌20に挿入された状態でセンサートランスミッタ110は肌20に付着されることができる。
【0055】
ここで、センサートランスミッタ110の身体接触面にはセンサートランスミッタ110が身体の肌20に固定付着されることができるように接着テープが具備されることができる。したがって、アプリケーター130を身体の肌20から離隔させれば、接着テープによってセンサートランスミッタ110は身体の肌20に固定付着された状態になる。
【0056】
以後、センサートランスミッタ110に電源が印加されれば、センサートランスミッタ110は通信端末機130と通信を連結し、センサートランスミッタ110は測定した血糖情報を通信端末機に送るようになる。
【0057】
センサートランスミッタ110は血糖情報だけではなく、多様な生体情報を測定することができるが、以下では生体情報の一例で血糖情報を測定することで説明する。
【0058】
図5は、本発明の一実施例による生体情報測定データのノイズ処理方法を示した流れ図である。
【0059】
図5を参照し、連続血糖測定システム100のセンサートランスミッタ110で測定された血糖情報データでノイズを除去する過程に対して説明する。この時、図1乃至図4に示された図面を参照して説明する。
【0060】
センサートランスミッタ110が身体に付着されれば、センサートランスミッタ110に含まれたセンサーの一部が人体に挿入される。そして、挿入されたセンサーが人体の検査物質から血糖などの血糖情報を測定する(S101)。この時、センサートランスミッタ110でなされる血糖情報の測定は所定の時間間隔を有して測定がなされることができる。
【0061】
センサートランスミッタ110で血糖情報の測定がなされると、測定された血糖情報データに対して第1前処理過程がなされる(S103)。第1前処理過程はセンサートランスミッタ110で測定された血糖情報データでノイズを処理するための過程中の一つであり、センサートランスミッタ110でなされることができる。
【0062】
第1前処理過程は測定された血糖情報データに対する平均値を計算してノイズを処理するが、一例で、第1前処理過程で利用する平均値は測定された血糖情報データの最大の部分と一番小さな部分を一定の割合で切り捨てた後に平均を計算する切削平均値が利用されることができる。しかし、これに限定されるものではなくて、母平均、標本平均、加重平均、幾何平均、調和平均及びヘルダー平均(power mean)のうちで何れか一つが利用されることができる。
【0063】
このように第1前処理過程を経った血糖情報データは、センサートランスミッタ110から通信端末機120に伝送される(S105)。本段階で、通信端末機120に伝送される血糖情報データは切削平均値に対するデータであることができる。
【0064】
通信端末機120に伝送された切削平均血糖情報データに対して通信端末機120で特異値(outlier)処理フィルタリング過程が遂行される(S107)。特異値処理フィルタリングは、複数データのうちで所定の条件を脱したデータを捜し、該当データを処理する過程である。
【0065】
前記のように、特異値の処理が完了された血糖情報データに対して低帯域フィルタリング(low pass filtering)過程がなされることができる(S109)。低帯域フィルタリング過程は、高帯域に該当する成分を除去して低帯域に該当するデータだけ残すための過程であることができる。
【0066】
このように低帯域フィルタリング過程を経った血糖情報データは、第2前処理過程を経ることができる(S111)。第2前処理過程は、第1前処理過程と異なり通信端末機120からなされて、低帯域フィルタリングされた血糖情報データに対する平均値を計算して処理することができる。本実施例で、第2前処理過程は第1前処理過程でのように、切削平均値が利用されることができる。
【0067】
第2前処理過程は、低帯域フィルタリングされた血糖情報データのうちで複数のデータを利用してなされることができる。
【0068】
以後、第2前処理過程を経った血糖情報データを信頼することができるかどうかを判断する(S113)。第2前処理過程を経った血糖情報データが信頼することができるかを検証する段階である。本段階は、低帯域フィルタリング過程を経った血糖情報データを利用して検証データを生成し、生成した検証データが設定された範囲内にあれば、第2前処理過程を経った血糖情報データを信頼することができるものとして判断する。
【0069】
第2前処理過程を経った血糖情報データが信頼することができるデータで認められれば、認められた血糖情報データに対する校正がなされる(S115)。センサートランスミッタ110に含まれたセンサーは人体に一部が挿入された状態でセンサートランスミッタ110の使用期間の間持続的に維持される。したがって、人体に挿入されたセンサーによって人体で生体反応が続いて起きることができるが、これによりセンサートランスミッタ110で測定された血糖情報データは、そのまま利用されることができずに校正される必要がある。それによって本段階で、第2前処理過程を経った血糖情報データを校正がなされる。
【0070】
前記のように、血糖情報データに対する校正がなされた血糖情報データは、通信端末機120に表示される(S117)。
【0071】
そして、第2前処理過程を経った血糖情報データが信頼することができるデータで認められなければ、第2前処理過程を経った血糖情報データに対して線形回帰フィルタリング(linear regression filtering)過程がなされる(S114)。線形回帰フィルタリング過程は、第2前処理過程を経った血糖情報データのうちで一つのデータを基準で過去複数個のデータを利用してデータの値を変形することができる。したがって、このように血糖情報データが線形回帰フィルタリングを通して変形されれば、変形された血糖情報データは信頼することができるデータで認められることができる。
【0072】
このように線形回帰フィルタリングを通じて信頼することができるデータで認められた血糖情報データは段階S115を通じて校正されることができる。
【0073】
図6は、本発明の一実施例による連続血糖測定システムのセンサートランスミッタを示したブロック図である。
【0074】
図6を参照すれば、本発明の一実施例でセンサートランスミッタ110は、センサーモジュール111、センサー保存部113、センサー通信部115及びセンサー制御部117を含む。
【0075】
センサーモジュール111は、センサー112を含み、センサー112は身体に一部が挿入されて血糖情報などの血糖情報を測定する。
【0076】
センサー保存部113は、センサーモジュール111で測定された血糖情報に対するデータを保存する。この時、センサー保存部113に保存される血糖情報データはデジタル信号で保存され、センサー制御部117によって第1前処理過程を経ったデータが保存されることができる。
【0077】
センサー通信部115は、センサー保存部113に保存された血糖情報データを通信端末機120に送る。
【0078】
センサー制御部117は、センサーモジュール111が所定の時間間隔ごとに血糖情報を測定するように制御する。センサー制御部117は、センサーモジュール111でアナログ信号で測定された血糖情報データをデジタル信号に変換し、ノイズ処理のために第1前処理過程を遂行することができる。第1前処理過程は、センサーモジュール111で測定された複数の血糖情報データの平均値を利用してノイズ処理を遂行するが、本実施例で、切削平均値が利用されることができる。
【0079】
図7は、本発明の一実施例による生体情報測定データノイズ処理方法のセンサートランスミッタでなされる前処理過程を説明するための図面である。
【0080】
図7を利用して本実施例のセンサートランスミッタ110でなされる第1前処理過程に対してより詳細に説明する。
【0081】
先ず、センサーモジュール111で測定される生体信号に対するデータは、前で説明したように、所定の間隔ごとに測定されるが、一回測定される度に何回にかけて測定されることができる。例えば、センサーモジュール111は10秒ごとに生体信号データを測定する。この時、一回測定する度に30回にわたって生体信号を測定し、生体信号の測定に所要される時間は1秒であることがある。したがって、センサーモジュール111は10秒ごとに30回のアナログ生体信号データを測定する。
【0082】
すなわち、一例で、午後2時14分25秒から26秒の間に血糖情報を30回測定し、午後2時14分35秒から36秒の間に血糖情報を再び30回測定することのように、10秒間隔で血糖情報を測定することができる。
【0083】
このように測定された生体信号データはセンサー制御部117によってデジタル信号に変換される。センサー制御部117は、デジタル信号に変換された血糖情報データ30個を切削平均方式で平均値を計算して10秒ごとに一つの平均値を算定する。この時、30個の血糖情報データのうちで上位7個のデータと下位7個のデータを除去し、残り16個のデータの平均値(A)を算定する。
【0084】
このように算定された切削平均値(A)は10秒単位に生成されることができるし、図示されたように、1分間六個の切削平均値(A1~A6)が生成されることができる。
【0085】
前記のように、第1前処理過程を通じて測定された血糖情報データを処理することによって測定された血糖情報データに対するノイズを除去することができる。
【0086】
また、第1前処理過程は1分間六個の切削平均値(A1~A6)を生成し、生成した六個の切削平均値(A1~A6)を利用して再び2次切削平均値(B1)を生成する。この時、生成された2次切削平均値(B1)は六個の切削平均値(A1~A6)のうちで最大の値及び一番小さな値を除去して残り四つの値の平均から計算される。したがって、第1前処理過程は1分に一つの2次切削平均値(B)を生成する。
【0087】
このように1分に一つの2次切削平均値(B)で計算された血糖情報データは、センサー制御部117によってセンサー保存部113に保存され、保存された血糖情報データはセンサー通信部115を通じて通信端末機120に伝送されることができる。したがって、通信端末機120はセンサートランスミッタ110から1分間測定された血糖情報データに対する2次切削平均値(B)を受信することができる。この時、本実施例で、通信端末機120は毎分ごとに測定された血糖情報データに対する2次切削平均値(B)を受信することができるが、これに限定されるものではなくて、5分単位で五つの測定された血糖情報データに対する2次切削平均値(B)を受信することができる。
【0088】
図8は、本発明の一実施例による連続血糖測定システムの通信端末機を示したブロック図である。
【0089】
図8を参照すれば、本実施例で通信端末機120は、端末機通信部121、端末機保存部123、端末機表示部125及び端末機制御部127を含む。
【0090】
端末機通信部121は、センサートランスミッタ110のセンサー通信部115と通信し、センサー通信部115を通じて血糖情報データを受信する。この時、端末機通信部121に受信される血糖情報データは、センサートランスミッタ110から切削平均値で計算された血糖情報データであり、毎分ごとに生成された一つの切削平均値であることができる。
【0091】
端末機保存部123は、端末機通信部121に受信された血糖情報データを保存する。そして、端末機制御部127によって血糖情報データに対して計算されて変形されるか、または校正された血糖情報データを保存する。
【0092】
端末機表示部125は端末機制御部127によって各種ノイズに対する処理がなされた血糖情報データを使用者が確認することができるように表示する。この時、端末機表示部125に表示される血糖情報データは数値で表示されることができるし、またグラフの形態で表示されることもできる。
【0093】
端末機制御部127はセンサートランスミッタ110から受信された血糖情報データでノイズを処理するために多様な処理過程を遂行する。本実施例で、端末機制御部127は、特異値処理フィルタリング、低帯域フィルタリング、第2前処理、データ検証、線形回帰フィルタリング及び血糖情報データの校正処理を遂行する。
【0094】
本実施例で、端末機制御部127は特異値処理フィルタリングのためにセンサートランスミッタ110から伝送された切削平均値の血糖情報データのうちで所定の範囲を脱したデータを捜して該当データを処理する。この時、特異値を有するデータであるものとして判断されれば、該当データを除去して処理することができる。しかし、これに限定されるものではなくて、必要によって特異値を有するデータを校正して利用することもできる。
【0095】
そして、端末機制御部127は、特異値が処理されたデータに対して低帯域フィルタリングを遂行することができる。低帯域フィルタリングは、高帯域に該当する成分を除去して低帯域に該当するデータだけ残すことができる。
【0096】
また、端末機制御部127は、低帯域フィルタリングされたデータを利用して第2前処理を遂行することができる。第2前処理過程は低帯域フィルタリングされた血糖情報データに対する平均値を算定して処理することができるし、切削平均値を利用することができる。
【0097】
端末機制御部127は、第2前処理過程を経った血糖情報データに対する検証を遂行する。この時、端末機制御部127は血糖情報データに対する検証を通過した血糖情報データに対して校正過程を経って端末機表示部125に表示されるように制御する。そして、端末機制御部127は検証を通過することができなかった血糖情報データに対して線形回帰フィルタリング過程を遂行した後校正過程を経って端末機表示部125に表示されるように制御する。
【0098】
図9は、本発明の一実施例による生体情報測定データノイズ処理方法の特異値を処理するためのフィルタリング過程を説明するための図面である。
【0099】
図9を参照し、センサートランスミッタ110から受信された血糖情報測定データに対して通信端末機120でノイズ処理のために特異値を処理する過程に対して説明する。通信端末機120は血糖情報データに含まれた特異値を判断し、判断された特異値を処理するが、本実施例で、判断された特異値を除去して処理する。
【0100】
図示されたように、通信端末機120は特異値(OT)を有するデータを判断するために、一つのデータを基準で、複数の以前データらを利用して該当データが特異値を有するかを判断する。すなわち、B1乃至B6のデータのうちでB6が特異値データであるかを判断するためにB1乃至B5のデータを利用する。
【0101】
この時、B6が特異値データであるか判断するためにB1乃至B5の平均傾きを利用することができるが、B6の値がB1乃至B5の平均傾きで所定の範囲を脱する場合、特異値と判断することができる。
【0102】
または、B6が特異値データであるかを判断するためにB1乃至B5の傾き変化値を利用することができる。B6の値がB1乃至B5の傾き変化値で所定の範囲を脱する場合、特異値と判断することができる。
【0103】
または、B6が特異値データであるか判断するためにB1乃至B5の平均と標準偏差を利用することもできる。したがって、B6の値がB1乃至B5の標準偏差を脱する場合、特異値と判断することができる。
【0104】
B6が特異値を有するデータであるものとして判断されれば、該当データを除去して処理することができる。しかし、これに限定されるものではなくて、必要によって特異値を有するB6を校正してB1乃至B5の値が有する範囲内に入って来るように校正して利用することもできる。
【0105】
図10は、本発明の一実施例による生体情報測定データノイズ処理方法の低帯域フィルタリング過程を説明するための図面である。
【0106】
図10を参照し、特異値が処理された血糖情報測定データに対して通信端末機120がノイズ処理のために低帯域フィルタリング過程がなされることに対して説明する。通信端末機120は血糖情報データで高帯域に該当する成分を除去して低帯域に該当するデータだけ残るようにフィルタリングする。
【0107】
このために通信端末機120は特異値が処理されたデータらにそれぞれ加重値を設定し、各データの値を変形することができる。通信端末機120は各血糖情報データに加重値を設定するため、一つのデータを基準で、複数の以前データらを利用して該当データの加重値を設定する。
【0108】
すなわち、図示されたように、B1乃至B7のデータのうちでB7に設定される加重値は、B1乃至B6に設定された加重値によって決まることができる。B1乃至B6の値らにそれぞれ設定された加重値によって図示されたように、B1乃至B6の値らが、B1'乃至B6'で変形された状態である。それによってB1'乃至B6'で変形された値らを利用してB7の加重値を設定することができる。
【0109】
したがって、B1'乃至B6'で変形された値らに比べてB7の値が大きい場合値を低めるように加重値が設定され、B1'乃至B6'で変形された値らに比べてB7の値が小さな場合値が大きくなるように加重値が設定されることができる。したがって、B7の値はB7'で変形されることができる。
【0110】
前記のように、各血糖情報データに加重値が設定されて変形されることによって高帯域に該当する成分が除去されることができる。
【0111】
図11は、本発明の一実施例による生体情報測定データノイズ処理方法の通信端末機でなされる前処理過程を説明するための図面である。
【0112】
図11を参照し、低帯域フィルタリング処理された血糖情報データに対して通信端末機120がノイズ処理のために第2前処理過程がなされることに対して説明する。通信端末機120は血糖情報データで第2前処理過程が遂行され、このような第2前処理過程は第1前処理過程と類似な方式で遂行されることができる。
【0113】
通信端末機120は第2前処理過程を遂行するため、低帯域フィルタリングされた血糖情報データを利用する。この時、通信端末機120はセンサートランスミッタ110から測定された血糖情報データが毎分単位で切削平均された値が受信されるが、この時、センサートランスミッタ110から5分単位で五つの切削平均値(B1~B5)が受信される。このように受信された切削平均値に対して、特異値に対する処理及び低帯域フィルタリング処理がなされる。
【0114】
したがって、通信端末機120は低帯域フィルタリングされた切削平均値に対して第2前処理過程を遂行する。すなわち、図示されたように、通信端末機120は低帯域フィルタリングされた五つの切削平均値(B1~B5)によって第2前処理過程を遂行する。この時、第2前処理過程は五つの切削平均値(B1~B5)のうちで最大の値及び一番小さな値を除去して残り三つの値の平均を算定する。したがって、第2前処理過程は5分ごとに一つの切削平均値(V1)を生成する。
【0115】
このように生成された切削平均値(V1)は通信端末機120に表示される血糖情報データであることができるが、通信端末機120に表示される前に生成された切削平均値(V1)に表示された血糖情報データに対する検証が遂行される必要がある。
【0116】
生成された切削平均値(V)に表示された血糖情報データに対する検証のために、通信端末機120は低帯域フィルタリングされた五つの切削平均値(B1~B5)を利用して検証値(CV1)を生成する。
【0117】
図12は、本発明の一実施例による生体情報測定データノイズ処理方法から通信端末機に伝送された血糖情報データを検証する過程を説明するための図面である。
【0118】
図12を参照すれば、生成された切削平均値(V)で表示された血糖情報データに対して検証のために、通信端末機120は低帯域フィルタリングされた五つの切削平均値(B1~B5)を利用して検証値(CV1)を生成し、また、検証値(CV1)に対する検証範囲(TH1、TH2を設定する。この時、検証値(CV1)及び検証範囲(TH1、TH2は 無数な実験を通じて生成された値と設定された範囲であることができる。したがって、本発明の一実施例による連続血糖測定システム100で測定された血糖情報データが信頼することができるように無数な実験を通じて検証値(CV1)を生成し、検証範囲(TH1、TH2)を設定することができる。
【0119】
本実施例で、通信端末機120は、低帯域フィルタリングされた五つの切削平均値(B1~B5)を利用して検証値(CV1)を生成し、生成された検証値(CV1)が検証範囲(TH1、TH2内にあるかの如何を判断する。それによって検証値(CV1)が検証範囲(TH1、TH2内にあれば、五つの切削平均値(B1~B5)に生成された切削平均値(V1)は検証を通過した値で認められることができる。
【0120】
五つの切削平均値(B1~B5)で生成された切削平均値(V1)に対する検証が認められれば、生成された切削平均値(V1)に対する校正を経って通信端末機120は端末機表示部125に生成された切削平均値(V1)を表示する。
【0121】
しかし、生成された検証値(CV1)が検証範囲(TH1、TH2を脱する場合、五つの切削平均値(B1~B5)に生成された切削平均値(V1)は検証を通過した値として認められることができない。
【0122】
このように生成された切削平均値(V1)が検証を通過することができなければ、生成された切削平均値(V1)に対して通信端末機120は別途のフィルタリング過程を追加で遂行することができる。
【0123】
図13は、本発明の一実施例による生体情報測定データノイズ処理方法の線形回帰フィルタリング過程を説明するための図面である。
【0124】
図13を参照し、生成された切削平均値(V1)が検証を通過することができなかった場合に遂行される線形回帰フィルタリング過程に対して説明する。
【0125】
通信端末機120は生成された切削平均値(V1)が検証を通過することができなかった場合、線形回帰フィルタリングを遂行し、線形回帰フィルタリングは、低帯域フィルタリングされた切削平均値(B)を利用して遂行することができる。本実施例で、線形回帰フィルタリングは一つのデータを基準で、複数の以前データらを利用して該当データに対するフィルタリングを遂行する。すなわち、B1乃至B7のデータのうちでB7に対するフィルタリングを遂行するためにB1乃至B6のデータを利用する。本線形回帰フィルタリングは一つのデータに対してフィルタリングを遂行するための六つ個の以前データを利用して該当データに対するフィルタリングを遂行する。
【0126】
そして、前記のように、すべてのデータに対する線形回帰フィルタリングが遂行されれば、また五つの線形回帰フィルタリングされた血糖情報データ(B1~B5)を利用して第2前処理過程を経って切削平均値(V1)を生成する。
【0127】
そして、通信端末機120はこのように線形回帰フィルタリングされた血糖情報データ(B1~B5)を校正して端末機表示部125に表示する。
【0128】
図14は、本発明の一実施例による生体情報測定データノイズ処理方法の血糖情報データの校正過程を説明するための図面である。
【0129】
図14を参照し、本実施例で、血糖情報データの校正過程に対して説明する。
【0130】
前で説明したように、通信端末機120に表示される血糖情報データは、低帯域フィルタリングを経った血糖情報データ(B1~B5)が第2前処理過程を通じて生成された血糖情報データ(V1)であるか、または、線形回帰フィルタリングを経った血糖情報データ(B1~B5)が第2前処理過程を通じて生成された血糖情報データ(V1)であることがある。
【0131】
このように生成された血糖情報データ(V1)は、そのまま通信端末機120に表示されることができる。ところが、本発明で連続血糖測定システム100は、センサーが人体に挿入された状態で人体の血糖情報を測定するが、センサーが人体に挿入されることによって人体でセンサーに対して持続的に生体反応が起きることができる。
【0132】
したがって、このように持続的に起きる生体反応に対する校正を周期的に遂行する必要がある。本実施例で、生体反応に対する校正のために、周期的に採血式血糖器を利用して測定された採血血糖値を利用することができる。
【0133】
すなわち、図示されたように、低帯域フィルタリングを経った血糖情報データ(B1~B5)を利用して生成された血糖情報データ(V)または、線形回帰フィルタリングを経った血糖情報データ(B1~B5)を利用して生成された血糖情報データ(V)が生成される(S201)。そして、採血式血糖器を通じて測定された採血血糖値が通信端末機120に入力される(S203)。
【0134】
それによって通信端末機120は段階S201で生成された血糖情報データ(V)を入力された採血血糖値を利用して校正する(S203)。この時、血糖情報データ(V)に対する校正は、測定された採血血糖値に対応されるように校正がなされることができるが、これに限定されるものではなくて、必要によって測定された採血血糖値と生成された血糖情報データ(V)との間の関係を利用して校正がなされることもある。
【0135】
このように通信端末機120は採血血糖値で校正された血糖情報データ(V)を保存し、端末機表示部125を通じて表示する。
【0136】
上で説明したように本発明に対する具体的な説明は添付された図面を参照した実施例によって行われたが、前述した実施例は本発明の望ましい例を挙げて説明しただけであるので、本発明が前記実施例だけに局限されるもので理解されてはいけないし、本発明の権利範囲は後述する請求範囲及びその等価概念で理解されなければならないであろう。
図1
図2
図3
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図5
図6
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図10
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図14