(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-15
(45)【発行日】2023-09-26
(54)【発明の名称】アセチレンとケトン系化合物との付加反応方法
(51)【国際特許分類】
C07C 29/42 20060101AFI20230919BHJP
C07C 33/042 20060101ALI20230919BHJP
C07C 43/178 20060101ALI20230919BHJP
C07C 41/30 20060101ALI20230919BHJP
C07C 33/42 20060101ALI20230919BHJP
【FI】
C07C29/42
C07C33/042
C07C43/178 A
C07C41/30
C07C33/42
(21)【出願番号】P 2022517223
(86)(22)【出願日】2019-09-17
(86)【国際出願番号】 CN2019106220
(87)【国際公開番号】W WO2021051275
(87)【国際公開日】2021-03-25
【審査請求日】2022-03-16
(73)【特許権者】
【識別番号】519153028
【氏名又は名称】アシムケム ライフ サイエンス (ティエンジン) カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ASYMCHEM LIFE SCIENCE (TIANJIN) CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホン,ハオ
(72)【発明者】
【氏名】ルー,ジアンピン
(72)【発明者】
【氏名】フェン,シーチュン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,シン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ボー
【審査官】三須 大樹
(56)【参考文献】
【文献】特開昭56-156226(JP,A)
【文献】特開昭59-055840(JP,A)
【文献】特開昭51-006123(JP,A)
【文献】特開昭55-129234(JP,A)
【文献】特開2001-199913(JP,A)
【文献】特開昭63-079852(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アセチレンとケトン系化合物との付加反応方法であって、
直列に配置された複数のバブリング管型反応器を備え、前記複数のバブリング管型反応器同士が接続管を介して接続された連続反応装置を提供するステップS1と、
前記ケトン系化合物とアルカリとを含有する原料溶液を前記複数のバブリング管型反応器に供給するステップS2と、
常圧下、アセチレンを最初の前記バブリング管型反応器の底部からバブリングして前記付加反応を行うステップS3と、を含む、ことを特徴とするアセチレンとケトン系化合物との付加反応方法。
【請求項2】
前記S2において、前記原料溶液は原料タンクに収容されており、原料ポンプにより前記複数のバブリング管型反応器に汲み上げられる、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のバブリング管型反応器の周囲に温度制御ジャケットが設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記バブリング管型反応器から排出された反応生成物を気液分離器に供給して気液分離を行うステップS4をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記気液分離器で分離されたアセチレンを窒素ガスで希釈して排出する、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ケトン系化合物はアルキルケトン系化合物であり、又はハロゲン若しくはアルコキシ官能基を有するケトン系化合物であ
る、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記アルカリは、カリウム/ナトリウムt-ブトキシド又はカリウム/ナトリウムt-アミルオキシドである、ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ケトン系化合物が
である場合に、前記バブリング管型反応器の反応温度を0~5℃に、反応時間を0.5~4hに、アセチレンに対する
のモル比を(1.0~0.2):1に制御する、ことを特徴とする請求項6
又は7に記載の方法。
【請求項9】
前記ケトン系化合物が
である場合に、前記バブリング管型反応器の反応温度を10~15℃に、反応時間を0.5~4hに、アセチレンに対する
のモル比を(1.0~0.2):1に制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ケトン系化合物が
である場合に、前記バブリング管型反応器の反応温度を-40~30℃に、反応時間を0.5~4hに、アセチレンに対する
モル比を(1.0~0.2):1に制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機合成の技術分野に関し、具体的には、アセチレンとケトン系化合物との付加反応方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アセチレンは、芳香臭をしている無色可燃性ガスである。引火点-17.78℃で、自着火点305℃である。空気中での爆発限界は2.3%~72.3%である。液体状態と固体状態、又は気体状態及び一定の圧力下では猛烈な爆発の危険性があり、熱、振動、電気火花などの要因によって爆発を引き起こすことがある。
【0003】
アセチレンとケトン系化合物との付加反応は、有機合成の分野で非常に重要な反応の一種である。例えば、潜在的な抗HIV剤である3’,4’-Di-O-(-)-camphanoyl-(+)-cis-khellacton(DCK、デオキシシチジンキナーゼ)の合成における重要なステップは、強アルカリの作用下でのアセチレンガスとケトンとの付加反応である。ただし、アセチレンは非常に可燃性のガスであり、一定の圧力で猛烈に爆発する危険性がある。安全上の大きなリスクがあるため、アセチレンを工業的な製造に直接使用することは困難である。
【0004】
例えば文献Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters2004vol.14#23p.5855-5857には、実験室での研究過程において、強アルカリとしてカリウムt-ブトキシドを用い、アセチレンガスを直接用いてケトンと付加反応させ、所望の化合物を製造することが記載されている。
【0005】
しかし、この方法は実験室での製造への使用に限られており、工業的なスケールアップを行うことはできない。
【0006】
そのため、有機合成の分野では、まず、アセチレンガスを強アルカリと反応させ、例えばアセチレンとグリニャール試薬を反応させてアセチレンをベースとするグリニャール試薬を調製した後に、アセチレンベースグリニャール試薬を用いてケトンと付加反応させるのが一般的である。例えば、Organic Letters2013vol.15#2p.238-241という文献がある。
【0007】
しかし、このプロセス方法は依然としてアセチレンガスを使用する必要があるため、スケールアップ生産過程において、同様に大きな安全上の危険性が存在する。しかも、アセチレンベースグリニャール試薬を直接購入して使用すると、アセチレンベースグリニャール試薬のコストが高いため、プロセスコストが倍増してしまう。
【0008】
また、従来のバッチ反応プロセスでは、工業的な生産を行う場合に、反応釜は通常数キロリットル以上であり、反応体積は巨大である。また、従来のバッチ反応釜は、構造設計が常圧下の気液二相反応に適しておらず、反応過程中は反応系にアセチレンガスを絶えずに通す必要がある。アセチレンガスは、大きく過剰で、利用率が低く、反応釜や反応管路にアセチレンを蓄積しやすく、大きな安全上の危険性が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、アセチレンとケトン系化合物との付加反応を安全に行うことができるアセチレンとケトン系化合物との付加反応方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の一態様によれば、アセチレンとケトン系化合物との付加反応方法を提供する。
【0011】
この方法は、
直列に配置された複数のバブリング管型反応器を備え、前記複数のバブリング管型反応器同士が接続管を介して接続された連続反応装置を提供するステップS1と、
ケトン系化合物とアルカリとを含有する原料溶液を複数のバブリング管型反応器に供給するステップS2と、
常圧下、アセチレンを最初の前記バブリング管型反応器の底部からバブリングして付加反応を行うステップS3と、を含む。
【0012】
さらに、S2において、原料溶液は原料タンクに収容されており、原料ポンプにより複数のバブリング管型反応器に汲み上げられる。
【0013】
さらに、複数のバブリング管型反応器の周囲に温度制御ジャケットが設けられている。
【0014】
さらに、該方法は、バブリング管型反応器から排出された反応生成物を気液分離器に供給して気液分離を行うステップS4をさらに含む。
【0015】
さらに、気液分離器で分離されたアセチレンを窒素ガスで希釈して排出する。
【0016】
さらに、ケトン系化合物はアルキルケトン系化合物であり、又はハロゲン若しくはアルコキシ官能基を有するケトン系化合物であり、
好ましくは、アルカリは、カリウム/ナトリウムt-ブトキシド又はカリウム/ナトリウムt-アミルオキシドである。
【0017】
さらに、ケトン系化合物が
である場合に、バブリング管型反応器の反応温度を0~5℃に、反応時間を0.5~4hに、アセチレンに対する
のモル比を(1.0~0.2):1に制御する。
【0018】
さらに、ケトン系化合物が
である場合に、バブリング管型反応器の反応温度を10~15℃に、反応時間を0.5~4hに、アセチレンに対する
のモル比を(1.0~0.2):1に制御する。
【0019】
さらに、ケトン系化合物が
である場合に、バブリング管型反応器の反応温度を-40~30℃に、反応時間を0.5~4hに、アセチレンに対する
モル比を(1.0~0.2):1に制御する。
【発明の効果】
【0020】
本発明の技術案を用いると、アセチレンとケトン系化合物とを直列に配置された複数のバブリング管型反応器内で反応させることにより、十分な気液接触時間を確保することができ、アセチレンガスを十分に利用し、アセチレンガスの利用率を高め、アセチレンの使用量を効果的に低減し、コストを低減すると同時に、安全性をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本出願の一部を構成する明細書の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために使用され、本発明の概略的な実施例及びその説明は、本発明を説明するために使用され、本発明の不適切な限定を構成するものではない。図面は、下記の通りである。
【
図1】本発明の一実施形態に係る連続反応装置の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
なお、矛盾しない限り、本出願の実施例及び実施例の特徴は相互に組み合わせることができる。以下、図面を参照して、実施例と結合して本発明を詳細に説明する。
【0023】
背景技術に記載された一連の技術的課題に対して、本出願は気液二相連続反応プロセスを提供しており、このプロセスは常圧下アセチレンガスの効率的な利用を実現することができ、反応過程において大量のアセチレンガスが蓄積するという危険性を回避することができ、プロセスの安全性を大幅に向上させ、それにより、このプロセスを工業的生産により適したものとすることができる。
【0024】
本発明の代表的な実施形態によれば、アセチレンとケトン系化合物との付加反応方法を提供する。この方法は、直列に配置された複数のバブリング管型反応器を備え、複数のバブリング管型反応器同士が接続管を介して接続された連続反応装置を提供するステップS1と、ケトン系化合物とアルカリとを含有する原料溶液を複数のバブリング管型反応器に供給するステップS2と、常圧下、アセチレンを最初のバブリング管型反応器の底部からバブリングして付加反応を行うステップS3とを含む。
【0025】
本発明の技術案を応用すると、アセチレンとケトン系化合物とを直列に配置された複数のバブリング管型反応器内で反応させることにより、十分な気液接触時間を確保することができ、アセチレンガスを十分に利用し、アセチレンガスの利用率を高め、アセチレンの使用量を効果的に低減し、コストを低減すると同時に、安全性をさらに高めることができる。
【0026】
また、本発明は、連続反応装置を採用しているので、小さな反応器体積で数千リットルの反応系を生産することができ、例えば、その生産レベルの反応器の体積を100Lだけにすることができ、また、生産のニーズに応じて反応器の体積をさらに小さくすることができ、それによって、アセチレンガスやアセチレンガスを溶解した溶液の大量の蓄積を効果的に回避することができ、危険性をより制御することができる。
【0027】
バブリング管型反応器の数は、十分な気液接触時間を確保し、アセチレン利用率を最大化するために、プロセスの必要に応じて増減することができる。好ましくは、S2では、原料溶液は原料タンクに収容されており、原料ポンプによって複数のバブリング管型反応器に汲み上げられ、このようにして、工業的な生産を容易に行うことができる。
【0028】
温度制御を容易にするために、複数のバブリング管型反応器の周囲に温度制御ジャケットが設けられている。
【0029】
好ましくは、この方法は、バブリング管型反応器から排出された反応生成物を気液分離器に供給して気液分離を行うステップS4をさらに含み、プロセスの運転中に発生する少量のアセチレン排気は気液分離器にて窒素ガスで十分に希釈した後に排出することができ、それにより、プロセスの安全性を最大化する。
【0030】
本発明の技術案は、強アルカリ性試薬、例えばカリウムt-ブトキシド、カリウムアセチレンと互換性があり、アルキルケトン系化合物、又はハロゲン若しくはアルコキシ官能基を有するケトン系化合物などを含むケトン系化合物に適用することができる。
【0031】
本発明の技術案を用いると、具体的なケトン系化合物に基づいて具体的な反応条件を決定する必要があり、例えば、ケトン系化合物が
である場合に、バブリング管型反応器の反応温度を0~5℃に、反応時間を0.5~4hに、好ましくは2hに、アセチレンに対する
のモル比を(1.0~0.2):1に制御する。ケトン系化合物が
である場合に、バブリング管型反応器の反応温度を10~15℃に、反応時間を0.5~4hに、好ましくは30minに、アセチレンに対する
のモル比を(1.0~0.2):1に制御する。好ましくは、ケトン系化合物が
である場合に、バブリング管型反応器の反応温度を-40~30℃に、反応時間を0.5~4hに、好ましくは3hに、アセチレンに対する
のモル比を(1.0~0.2):1に制御する。
【0032】
本発明の一実施形態において、連続反応装置は、
図1に示すように、動力システムである原料ポンプ21と、連続反応器である第1のバブリング管型反応器31、第2のバブリング管型反応器及び第3のバブリング管型反応器からなる連続気液二相反応器とを含み、また、原料タンク11、アセチレンガスボンベ12、窒素ガスボンベ13、受け取りタンク14、及び反応器の温度を制御する温度制御ジャケット41を含む。
【0033】
反応器全体のうち、直径が比較的大きい第1のバブリング管型反応器31、第2のバブリング管型反応器、及び第3のバブリング管型反応器は、直径が比較的小さい接続管を介して直列に接続されている。
【0034】
このうち、原料タンク11は、調合された主原料/強アルカリ溶液を貯留するためのものである。プロセスフローが開始された後に、原料ポンプ21により原料液が反応器内に汲み上げられる。アセチレンガスボンベ12内のアセチレンの流速は、ガス質量流量計等の任意のガス流量コントローラにより制御することができる。
【0035】
アセチレンガスボンベ12から放出されたアセチレンガスは、原料溶液と合流した後に、第1のバブリング管型反応器31の下端から入る。第1のバブリング管型反応器31、第2のバブリング管型反応器及び第3のバブリング管型反応器に必要な温度は、温度制御ジャケット41によって制御される。第1のバブリング管型反応器31では、アセチレンガスがバブリング状として上方へ流れる。
【0036】
原料溶液が連続相として上方に流れる。反応系は管型反応器の上端に達すると、第1のバブリング管型反応器31と第2のバブリング管型反応器との間の細い接続管32を通って次の第2のバブリング管型反応器の底部に達する。
【0037】
反応系は、このように反応器の出口端に向かって往復して連続的に流れる。アセチレンガスは、第1のバブリング管型反応器31内で液体の流速よりも大きな流速でバブリングされる。第2のバブリング管型反応器では、アセチレンガスと液体とは、セクション式(sectional type)に流れ、気液流速は同じである。反応器全体では、必要な反応時間(気液接触時間)に応じてバブリング管型反応器の数を調整することができる。
【0038】
この反応器は、十分な気液接触時間を確保することができるので、従来のバッチ反応プロセスのようにアセチレンガスを大幅に過剰とすることなく、アセチレンガスを十分に利用することができる。
【0039】
図1に示すように、第1のバブリング管型反応器31では、アセチレンガスの気泡が多量に存在する。一方、気体と液体が後方に流れるにつれて、第2のバブリング管型反応器と第3のバブリング管型反応器内の気泡数は徐々に減少する。第3のバブリング管型反応器の出口は気液分離器33に接続されている。過剰のアセチレンガスは、ここで窒素ガスで要求を満たすまで希釈して排出する。最後に、反応が終了した系は、受け取りタンク14で受け取られる。
【0040】
以下では、実施例を結合して本発明の有益な効果についてさらに説明する。
【0041】
【0042】
上記反応式に基づき、
図1に示す装置(連続反応装置)及びバッチ反応プロセスを用いて反応を行い、具体的なパラメータ及び結果を表1に示す。
【0043】
原料であるケトンとカリウムt-ブトキシドを、原料であるケトンの体積の10倍のテトラヒドロフランに溶解した溶液をSM溶液と呼ぶ。SM溶液を反応装置内の供給ポンプに接続する。反応装置の温度を所定の温度に調整する。反応器の大きさと必要な反応時間からSM溶液の供給速度を算出する。SM溶液の供給速度と必要なアセチレン当量からアセチレン供給速度を算出する。SM溶液供給ポンプとアセチレンボンベを同時にオンし、設定した流速で反応装置に同時に供給する。反応装置出口のサンプリングポイントでサンプリングし、反応状況を追跡して監視する。SM溶液を全て反応装置に汲み上げた後に、溶媒としてテトラヒドロフランを引き続き反応装置に汲み上げ、反応系を全て受け取りボトル又は受け取り釜に置換する。
【0044】
【0045】
【0046】
上記反応式に基づき、
図1に示す装置を用いて反応を行い、ステップは実施例1を参照し、具体的なパラメータ及び結果を表2に示す。
【0047】
【0048】
【0049】
上記反応式に基づき、
図1に示す装置を用いて反応を行い、ステップは実施例1を参照し、具体的なパラメータ及び結果を表3に示す。
【0050】
【0051】
以上の実施例は、この反応が100Kg級以上のスケールアップ生産に応用でき、スケールアップ効果がないだけではなく、プロセスが安全で信頼できることを示している。アセチレンガスを生産レベルの合成に直接応用することを仕遂げた。これに加えて、バッチプロセスと比較して、アセチレン利用率を大幅に高め、コストをさらに節約し、プロセスの安全性を向上させることができる。
【0052】
以上の説明から分かるように、本発明の上述した実施例は、以下の技術的効果を達成する。
【0053】
1)反応器の体積が小さく、大量のアセチレンの蓄積を効果的に回避することができ、反応過程中の危険を最小限に抑えることができる。
【0054】
2)アセチレンの利用率を高め、アセチレンの使用量を効果的に減らし、コストを節約し、また、安全性をさらに高めることができる。
【0055】
3)やや過剰するアセチレンガスは、蓄積することはなく、プロセス運転中に気液分離器にて希釈窒素ガスで連続的に希釈して排出される。
【0056】
上記は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を限定するものではなく、本発明は当業者にとって様々な変更や変化が可能である。発明の精神及び原理の範囲内で行われた如何なる修正、同等の置換、改良等は、発明の特許範囲内に含まれるものとする。