(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-19
(45)【発行日】2023-09-27
(54)【発明の名称】LNG設備
(51)【国際特許分類】
F17C 13/00 20060101AFI20230920BHJP
【FI】
F17C13/00 302Z
(21)【出願番号】P 2019120279
(22)【出願日】2019-06-27
【審査請求日】2022-05-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】木本 誠
【審査官】長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-194525(JP,A)
【文献】特開2016-070286(JP,A)
【文献】特開昭62-020004(JP,A)
【文献】特開2018-003598(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F17C 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
LNGが貯留される複数のLNGタンクを備えるLNG設備であって、
前記LNGタンクのそれぞれは、
第1の電源系統に接続される第1のLNGポンプと、
第2の電源系統に接続される第2のLNGポンプと、
第3の電源系統に接続される第3のLNGポンプと、を備え、
前記LNG設備は、前記第1のLNGポンプ、前記第2のLNGポンプ、及び前記第3のLNGポンプの駆動を制御するとともに、前記第1の電源系統、前記第2の電源系統、及び前記第3の電源系統を設定する制御装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記第1の電源系統、前記第2の電源系統、及び前記第3の電源系統を停止させない場合は、前記第1のLNGポンプと、前記第2のLNGポンプと、前記第3のLNGポンプと、をローテーションで駆動し、
前記第1の電源系統、前記第2の電源系統、及び前記第3の電源系統のうちいずれか1つを停止する場合は、停止されていない電源系統
のうち一方で前記第1のLNGポンプ、前記第2のLNGポンプ、及び前記第3のLNGポンプのうち少なくとも1つを駆動
し、もう一方をバックアップ用の電源系統に設定するLNG設備。
【請求項2】
前記第1の電源系統は、前記第2のLNGポンプ及び前記第3のLNGポンプのうち少なくともいずれか一方に電力を供給可能に構成され、
前記第2の電源系統は、前記第1のLNGポンプ及び前記第3のLNGポンプのうち少なくともいずれか一方に電力を供給可能に構成される請求項
1に記載のLNG設備。
【請求項3】
前記第3の電源系統は、前記第1のLNGポンプ及び前記第2のLNGポンプのうち少なくともいずれか一方に電力を供給可能に構成される請求項
2に記載のLNG設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液化天然ガス(LNG)設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LNGを貯蔵する複数のLNGタンクと、それぞれのLNGタンクに設けられる複数のLNGポンプとを備え、発電所等へLNGを供給するLNG設備が知られている。この種の技術が記載されているものとして例えば、特許文献1がある。特許文献1には、電源系統が二系統であり、各系統のLNGポンプが接続されるLNGタンクを備えるLNG設備が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
LNGポンプの電源系統が二系統であるLNG設備では、一方の電源系統が停止した場合であっても、他方の電源系統から電力が供給されるため、LNGポンプの駆動が維持される。しかし、保守点検や部品交換等で2つの電源系統のうち一方の電源系統を停止させた場合、単独の電源系統でLNGポンプを駆動させることになってしまう。LNGの供給停止のリスクを低減するため、バックアップとして仮設電源を設けることも考えられるが、仮設電源の設置を保守点検ごとに行う必要があり、費用及び他の作業の影響の抑制という点で改善の余地があった。
【0005】
本発明は、電源系統を一系統停止させる場合でも、LNGを安定供給できるLNG設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、LNGが貯留される複数のLNGタンクを備えるLNG設備であって、前記LNGタンクのそれぞれは、第1の電源系統に接続される第1のLNGポンプと、第2の電源系統に接続される第2のLNGポンプと、第3の電源系統に接続される第3のLNGポンプと、を備え、前記第1の電源系統、前記第2の電源系統、及び前記第3の電源系統のうちいずれか1つを停止する場合は、停止されていない電源系統で前記第1のLNGポンプ、前記第2のLNGポンプ、及び前記第3のLNGポンプのうち少なくとも1つを駆動するLNG設備に関する。
【0007】
前記第1の電源系統、前記第2の電源系統、及び前記第3の電源系統のうちいずれか1つを停止する場合は、停止されていない電源系統のうち1つで前記第1のLNGポンプ、前記第2のLNGポンプ、及び前記第3のLNGポンプのうち1つを駆動し、残り1つをバックアップ用の電源系統に設定する。
【0008】
前記第1の電源系統は、前記第2のLNGポンプ及び前記第3のLNGポンプのうち少なくともいずれか一方に電力を供給可能に構成され、前記第2の電源系統は、前記第1のLNGポンプ及び前記第3のLNGポンプのうち少なくともいずれか一方に電力を供給可能に構成される。
【0009】
前記第3の電源系統は、前記第1のLNGポンプ及び前記第2のLNGポンプのうち少なくともいずれか一方に電力を供給可能に構成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電源系統を一系統停止させる場合でも、LNGを安定供給できるLNG設備を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係るLNG設備を示す概略図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るLNG設備の電源系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本実施形態に係るLNG設備10の概略図、
図2はLNG設備10の電源系統図である。
【0013】
本実施形態に係るLNG設備10は、LNGを貯蔵し、発電所等の所定の供給先へ送出する設備である。
図1に示すように、LNG設備10は、複数のLNGタンク1~6を含んで構成される。
【0014】
6基のLNGタンク1~6のそれぞれは、LNGを貯留するタンクである。各LNGタンク1~6には、第1のLNGポンプであるLNGポンプ1A~6Aと、第2のLNGポンプであるLNGポンプ1B~6Bと、第3のLNGポンプであるLNGポンプ1C~6Cとが配置される。
【0015】
LNGポンプ1A~6A,1B~6B,1C~6Cは、LNGタンク1~6に貯蔵されたLNGを吐出するポンプである。本実施形態では、LNGタンク1にはLNGポンプ1A,1B,1Cが配置され、LNGタンク2にはLNGポンプ2A,2B,2Cが配置され、LNGタンク3にはLNGポンプ3A,3B,3Cが配置され、LNGタンク4にはLNGポンプ4A,4B,4Cが配置され、LNGタンク5にはLNGポンプ5A,5B,5Cが配置され、LNGタンク6にはLNGポンプ6A,6B,6Cが配置される。
【0016】
各LNGタンク1~6は、3つの異なる電源系統のLNGポンプを1台ずつ備えることになる。
図2に示すように、LNGポンプ1A~6Aは第1の電源系統(以下、A系統という)に接続され、LNGポンプ1B~6Bは第2の電源系統(以下、B系統という)に接続され、LNGポンプ1C~6Cは第3の電源系統(以下、C系統という)に接続される。
【0017】
次に、
図2を参照しながら、LNG設備10の電源系統の詳細について説明する。A系統、B系統、及びC系統には、各系統への電力供給源(図示省略)と、制御装置90と、電路100~133と、各電路100~133に配置される変圧器80A,80B,80C、遮断器20A~69A,20B~70B,20C~69Cとが設けられる。制御装置90は、LNG設備10の各種情報を制御する装置である。
【0018】
A系統について説明する。A系統は、上流側の電路100に遮断器20Aが配置される。電路100は、遮断器20Aの下流側で電路101及び電路102に分岐される。
【0019】
電路101には、遮断器30Aが配置される。電路101は、遮断器30Aの下流側で後述する電路114及び電路126に分岐される。
【0020】
電路102には、上流側に遮断器40Aが配置され、下流側に遮断器50Aが配置される。遮断器40Aと遮断器50Aとの間には、変圧器80Aが配置される。変圧器80Aにより、A系統に供給される電力の電圧がLNGポンプ1A~6Aに適した電圧に降圧される。電路102は、遮断器50Aの下流側で複数の電路103~112に分岐される。
【0021】
各電路103~108には、遮断器61A~66Aが配置される。各電路103~108の各遮断器61A~66Aの下流側にLNGポンプ1A~6Aが接続される。
【0022】
各電路109~111には、遮断器67A~69Aが配置される。遮断器67A~69Aの下流側にはLNGポンプ等の装置が接続されず、電路109~111は予備として用いられる。これにより、電路103~108のいずれかが使用できなくなっても、電路109~111のいずれかにLNGポンプ1A~6Aを接続し、電力を供給できる。
【0023】
電路112は、後述する遮断器70Bを介して電路115の下流側に接続される。
【0024】
B系統について説明する。B系統は、上流側の電路113に遮断器20Bが配置される。電路113は、遮断器20Bの下流側で電路114及び電路115に分岐される。
【0025】
電路114には、遮断器30Bが配置される。電路114は、遮断器30Aの下流側で電路101及び後述する電路126に分岐される。
【0026】
電路115には、上流側に遮断器40Bが配置され、下流側に遮断器50Bが配置される。遮断器40Bと遮断器50Bとの間には、変圧器80Bが配置される。変圧器80Bにより、B系統に供給される電力の電圧がLNGポンプ1B~6Bに適した電圧に降圧される。電路115は、遮断器50Bの下流側で複数の電路112,116~124に分岐される。
【0027】
各電路116~121には、遮断器61B~66Bが配置される。各電路116~1121の各遮断器61B~66Bの下流側にLNGポンプ1B~6Bが接続される。
【0028】
各電路122~124には、遮断器67B~69Bが配置される。遮断器67B~69Bの下流側にはLNGポンプ等の装置が接続されず、電路122~124は予備として用いられる。これにより、電路116~121のいずれかが使用できなくなっても、電路122~124のいずれかにLNGポンプ1B~6Bを接続し、電力を供給できる。
【0029】
電路112には、遮断器70Bが配置される。電路112は、遮断器70Bの下流側でA系統の電路102の下流側と接続する。A系統とB系統とは、電路112を介して相互に接続される。これにより、遮断器70Bが閉路されると、A系統とB系統とは電気的に接続され、LNGポンプ1A~6A,1B~6BにA系統及びB系統の両方からの電力の供給が可能になる。よって、例えば、A系統の電路102が保守点検等によって使用できない場合であっても、B系統から電路112を介してLNGポンプ1A~6Aに電力を供給できる。
【0030】
C系統について説明する。C系統は、上流側の電路125に遮断器20Cが配置される。電路125は、遮断器20Cの下流側で電路126及び電路127に分岐される。
【0031】
電路126には、遮断器30Cが配置される。電路126は、遮断器30Cの下流側で電路101及び電路114に分岐される。これにより、A系統とB系統とC系統とは、電路101、電路114、及び電路126を介して相互に接続可能となっている。
【0032】
電路127には、上流側に遮断器40Cが配置され、下流側に変圧器80Cが配置される。変圧器80Cにより、C系統に供給される電力の電圧がLNGポンプ1C~6Cに適した電圧に降圧される。電路127は、変圧器80Cの下流側で複数の電路128~133に分岐される。
【0033】
各電路128~133には、遮断器61C~66Cが配置される。各電路128~133の各遮断器61C~66Cの下流側にLNGポンプ1C~6Cが接続される。
【0034】
次に、本実施形態に係るLNG設備10の運用方法の一例について説明する。
通常運転の場合、A系統、B系統、及びC系統の全電源系統の所定の遮断器が閉路され、LNGポンプ1A~6A、LNGポンプ1B~6B、及びLNGポンプ1C~6Cに電力が供給される。例えば、A系統では、遮断器20A,40A,50A,61A~66Aが閉路され、LNGポンプ1A~6Aに電力が供給される。B系統では、遮断器20B,40B,50B,61B~66Bが閉路され、LNGポンプ1B~6Bに電力が供給される。C系統では、遮断器20C,40C,61C~66Cが閉路され、LNGポンプ1C~6Cに電力が供給される。そして、LNGポンプ1A~6Aと、LNGポンプ1B~6Bと、LNGポンプ1C~6Cとがローテーションで駆動される。
【0035】
3つの異なる電源系統のLNGポンプ1A~6A,1B~6B,1C~6Cが各タンク1~6に配置されるため、A系統、B系統、及びC系統のいずれかが停止した場合であっても、各タンク1~6に対して残り2つのLNGポンプを使用できる。
【0036】
また、遮断器30A,30B,30Cを閉路することで、電路101,114,126を介してA系統、B系統、及びC系統を相互に接続できる。これにより、A系統、B系統、C系統のいずれかに対する電力供給源からの電力供給が停止しても、残りの電源系統から電力を供給できるため、三系統全てのLNGポンプの駆動を維持できる。例えば、A系統への電力供給源からの電力の供給が停止しても、B系統から電路114,101,102を介してLNGポンプ1A~6Aへ電力を供給できる。またはC系統から電路126,101,102を介してLNGポンプ1A~6Aへ電力を供給できる。
【0037】
保守点検時の場合、電源系統内の部品の交換等で電源系統を停止する必要がある場合、A系統、B系統、及びC系統のうち保守点検の対象となる電源系統の遮断器を開路して電力の供給を停止する。例えば、A系統の保守点検作業を行う場合、A系統に電流が流れないように遮断器20A~69Aが開路され、LNGポンプ1A~6Aへの電力の供給が停止される。このとき、B系統及びC系統のうちいずれか一方の電源系統によりLNGポンプが駆動され、残り1つの電源系統がバックアップ電源とされる。例えば、B系統のLNGポンプ1B~6BをLNGの送出用に駆動して、C系統をバックアップ電源とする。これにより、電源系統を一系統停止させる場合でも、新たに仮設電源等を設置することなくバックアップ電源を確保でき、LNGを安定供給できる。
【0038】
これにより、LNGポンプの電源系統が二系統であるLNG設備で保守点検等により一系統を長時間停止し、単独の電源系統で運用される場合に比べ、LNGの供給停止のリスクを低減できる。
【0039】
以上説明した本実施形態に係るLNG設備10によれば、以下のような効果を奏する。
【0040】
本実施形態に係るLNG設備10は、LNGが貯留される複数のLNGタンク1~6を備えるLNG設備10であって、LNGタンク1~6のそれぞれは、A系統に接続されるLNGポンプ1A~6Aと、B系統に接続されるLNGポンプ1B~6Bと、C系統に接続されるLNGポンプ1C~6Cと、を備え、A系統、B系統、及びC系統のうちいずれか1つを停止する場合は、停止されていない電源系統でLNGポンプ1A~6A、LNGポンプ1B~6B、及びLNGポンプ1C~6Cのうち少なくとも1つを駆動する。
【0041】
これにより、電源系統が一系統停止しても、残り二系統でLNGポンプを駆動できるため、LNGを安定供給できる。
【0042】
A系統、B系統、及びC系統のうちいずれか1つを停止する場合は、停止されていない電源系統のうち1つでLNGポンプ1A~6A、LNGポンプ1B~6B、LNGポンプ1C~6Cのうち1つを駆動し、残り1つをバックアップ用の電源系統に設定する。
【0043】
これにより、電源系統を一系統停止させると、残り二系統のうち一系統がバックアップ電源に切り替わるため、全てのLNGポンプの駆動が停止し、LNGの供給停止となるリスクをより低減できる。
【0044】
A系統は、LNGポンプ1B~6B及びLNGポンプ1C~6Cのうち少なくともいずれか一方に電力を供給可能に構成され、B系統は、LNGポンプ1A~6A及びLNGポンプ1C~6Cのうち少なくともいずれか一方に電力を供給可能に構成される。
【0045】
これにより、2つ以上の電源系統から電力が供給されるLNGポンプ1B~6B等のLNGポンプは、その駆動をより確実に維持できる。
【0046】
C系統は、LNGポンプ1A~6A及びLNGポンプ1B~6Bのうち少なくともいずれか一方に電力を供給可能に構成される。
【0047】
これにより、全てのLNGポンプ1A~6A,1B~6B,1C~6Cへ2つ以上の電源系統から電力が供給されるため、LNGをより安定に供給できる。
【0048】
以上、本発明に関する実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
【0049】
上記実施形態では、A系統は電路101,112,114,126を介してB系統又はC系統と相互に接続可能であり、LNGポンプ1A~6A,1B~6B,1C~6Cに供給できる構成であるが、A系統をLNGポンプ1A~6Aにのみ電力を供給する単独の電源系統としてもよい。また、A系統をB系統とのみ接続させてLNGポンプ1A~6A,1B~6Bに電力を供給できる構成としてよく、A系統をC系統とのみ接続させてLNGポンプ1A~6A,1C~6Cに電力を供給できる構成としてよい。
【0050】
上記実施形態では、B系統は電路101,112,114,126を介してA系統又はC系統と相互に接続可能であり、LNGポンプ1A~6A,1B~6B,1C~6Cに供給できる構成であるが、B系統をLNGポンプ1B~6Bにのみ電力を供給する単独の電源系統としてもよい。また、B系統をA系統とのみ接続させてLNGポンプ1A~6A,1B~6Bに電力を供給できる構成としてよく、B系統をC系統とのみ接続させてLNGポンプ1B~6B,1C~6Cに電力を供給できる構成としてよい。
【0051】
上記実施形態では、C系統は電路101,114,126を介してA系統又はB系統と相互に接続可能であり、LNGポンプ1A~6A,1B~6B,1C~6Cに供給できる構成であるが、C系統をLNGポンプ1C~6Cにのみ電力を供給する単独の電源系統としてもよい。また、C系統をA系統とのみ接続させてLNGポンプ1A~6A,1C~6Cに電力を供給できる構成としてよく、B系統をC系統とのみ接続させてLNGポンプ1B~6B,1C~6Cに電力を供給できる構成としてよい。
【0052】
上記実施形態では、A系統とB系統とが電路112を介して接続されるが、A系統とC系統とが遮断器50Aの下流側と変圧器80Cの下流側とで接続される電路と、B系統とC系統とが遮断器50Bの下流側と変圧器80Cの下流側とで接続される電路と、を設けてもよい。これにより、A系統、B系統、及びC系統のうちいずれかの電路102,115,127が保守点検等によって使用できない場合であっても、他の電源系統から保守点検中の電源系統に接続されたLNGポンプに電力を供給できる。
【0053】
また、制御装置90が、A系統、B系統、及びC系統のうち1つの停止信号を受信すると、残り2つの電源系統のうち1つをバックアップ用の電源系統に設定する制御に自動的に移行する構成としてもよい。これにより、電源系統が一系統停止した場合のバックアップ制御への移行をより円滑に行うことができ、LNG供給停止のリスクをより低減できる。また、制御装置90が、使用時間や頻度を考慮してバックアップ用の電源系統を設定してもよい。
【符号の説明】
【0054】
1,2,3,4,5,6 LNGタンク
1A,2A,3A,4A,5A,6A 第1のLNGポンプ
1B,2B,3B,4B,5B,6B 第2のLNGポンプ
1C,2C,3C,4C,5C,6C 第3のLNGポンプ
10 LNG設備