IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社lucoの特許一覧

特許7351455背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム
<>
  • 特許-背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム 図1
  • 特許-背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム 図2
  • 特許-背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム 図3
  • 特許-背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム 図4
  • 特許-背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム 図5
  • 特許-背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム 図6
  • 特許-背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム 図7
  • 特許-背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム 図8
  • 特許-背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム 図9
  • 特許-背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム 図10
  • 特許-背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム 図11
  • 特許-背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム 図12
  • 特許-背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム 図13
  • 特許-背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム 図14
  • 特許-背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-19
(45)【発行日】2023-09-27
(54)【発明の名称】背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/2668 20110101AFI20230920BHJP
   G06F 3/04845 20220101ALI20230920BHJP
   H04N 5/77 20060101ALI20230920BHJP
   H04N 5/92 20060101ALI20230920BHJP
   H04N 5/93 20060101ALI20230920BHJP
   H04N 21/258 20110101ALI20230920BHJP
【FI】
H04N21/2668
G06F3/04845
H04N5/77
H04N5/92 010
H04N5/93
H04N21/258
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023006105
(22)【出願日】2023-01-18
【審査請求日】2023-06-28
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年8月1日、WEBサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=xF4n1tlYrboで公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年7月31日、WEBサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=CeR-npULplIで公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年2月26日、WEBサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=gDF80OIQXFIで公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年7月31日、WEBサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=1cXu9IdrX0Qで公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年7月31日、WEBサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=Py4uYzi3MSoで公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年8月14日、WEBサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=wmGUyNXuoGsで公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年7月31日、WEBサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=9Tfnd6q1Ofoで公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年8月4日、WEBサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=dsycabQY6q0で公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年8月28日、WEBサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=LmQU-iwaFD0で公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年8月6日、WEBサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=P6WhLtuVMwMで公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年8月25日、WEBサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=VsSP7cOnneU&t=4sで公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年8月1日、WEBサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=gQ5CqNP28R8で公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年8月1日、WEBサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=QFfHG6dbZ74&t=2440sで公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年7月31日、WEBサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=2FR18QQtIhIで公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年1月5日、WEBサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=mOgYfFkOpxAで公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年12月10日、WEBサイトhttps://www.youtube.com/watch?v=5PQusy34YcMで公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年7月31日、WEBサイトhttps://app.sucolab.jp/で公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年8月1日、WEBサイトhttps://panora.tokyo/archives/52111で公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年7月31日、WEBサイトhttps://www.moguravr.com/sucolab-2/で公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年8月3日、WEBサイトhttps://.4gamers.com.tw/news/detail/54464/s1:1colab-free-streaming-materials-websiteで公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年12月27日、WEBサイトhttps://shifa-channel.com/haisin-taikigamen/で公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年12月8日、WEBサイトhttps://shifa-channel.com/obs-hidukejikoku-hyouji/で公開。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522011942
【氏名又は名称】株式会社luco
(74)【代理人】
【識別番号】100154634
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 みさ子
(72)【発明者】
【氏名】呂文軒
(72)【発明者】
【氏名】藤原出帆
(72)【発明者】
【氏名】吉沢太佑
【審査官】大西 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-028385(JP,A)
【文献】特開2021-048450(JP,A)
【文献】特開2021-048451(JP,A)
【文献】特開2021-129314(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0028830(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-2117452(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 -21/858
H04N 5/76 -5/775
H04N 5/91 - 5/956
G06F 3/048- 3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影装置によって撮影された被写体の撮影画像または被写体を変換したアバター画像に対して合成され、配信用の動画を生成する際に使用される背景画像データを編集する背景提供装置であって、
ユーザとして認証されたユーザのユーザ端末に対し、複数の素材画像と層構造を有する背景枠と使用可能な候補素材画像を表示する候補素材一覧とを前記ユーザ端末に表示させ、ユーザの要求に応じて前記候補素材一覧から選択された選択素材画像を前記背景枠内に配置し、ユーザの要求に応じて前記選択素材画像のレイヤー、大きさ及び位置を含む配置情報が編集された背景画像を前記ユーザ端末のブラウザ上に表示させる編集部と、
前記背景枠内の背景画像を全面画像とした背景画像データに対応するブラウザ上のアドレス情報を提供するアドレス情報提供部と、
前記アドレス情報を指定した背景画像供給画像要求信号を受信すると、前記背景画像供給画像要求信号を送信した配信装置に対して前記アドレス情報に基づく前記背景画像データを供給する背景画像供給部と
を有することを特徴とする背景提供装置。
【請求項2】
前記背景画像供給部は、
前記背景画像データに時間の経過に応じて変化する変化素材画像が含まれる場合には、
時間の経過に応じて変化させた画像を含む前記背景画像データを供給する
ことを特徴とする請求項1に記載の背景提供装置。
【請求項3】
前記複数の素材画像のうち、前記候補素材画像をユーザに指定させる候補指定部を有し、
前記編集部は、
ユーザが指定した前記候補素材画像の一覧を表示可能な候補素材一覧と前記背景枠とを同時に表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の背景提供装置。
【請求項4】
前記候補指定部は、
前記複数の素材画像の少なくとも一部として、有料の有料素材画像を表示させ、
前記有料素材画像が指定されると、決済処理を実行する決済部を有し、
前記編集部は、
指定された前記有料素材画像を前記候補素材画像として表示させる
ことを特徴とする請求項3に記載の背景提供装置。
【請求項5】
前記候補指定部は、
前記複数の素材画像の少なくとも一部として、広告機能を有する広告素材画像を表示させ、
前記編集部は、
前記背景画像データに配置された前記広告素材画像に対応する報酬情報を記憶し、
前記背景提供装置は、
前記背景画像供給部によって前記背景画像データが使用されると、使用したユーザに対して前記広告素材画像に対応付けられた報酬情報に基づいた報酬を供与する報酬供与部を有する
ことを特徴とする請求項4に記載の背景提供装置。
【請求項6】
前記報酬供与部は、
前記広告素材画像の位置やサイズに応じて前記報酬を決定する
ことを特徴とする請求項5に記載の背景提供装置。
【請求項7】
ーザが使用しているSNS(Social Networking Service)又は配信プラットフォームを用いてアカウント登録が実行されており、
前記報酬供与部は、
前記SNSの情報に基づいて前記報酬を決定する
ことを特徴とする請求項6に記載の背景提供装置。
【請求項8】
前記SNSの情報は、
前記SNSのフォロワー数である
ことを特徴とする請求項7のいずれかに記載の背景提供装置。
【請求項9】
ギフトユーザに対して素材画像を選択させて決済するギフト素材販売部を有し、
前記候補指定部は、
ギフトユーザが購入した購入素材画像を、贈与される贈受ユーザの前記候補素材画像として登録する
ことを特徴とする請求項3に記載の背景提供装置。
【請求項10】
前記ギフト素材販売部は、
ギフトユーザに対して贈与したい贈受ユーザを指定させ、贈受ユーザが未保有の素材画像から前記購入素材画像を選択させる
ことを特徴とする請求項9に記載の背景提供装置。
【請求項11】
前記決済部は、
前記決済処理がなされた有料素材画像の販売者に対し、販売価格の少なくとも一部に対応する販売報酬を販売者に対して付与する
ことを特徴とする請求項4に記載の背景提供装置。
【請求項12】
前記候補指定部は、
前記複数の素材画像の少なくとも一部として、複数の有料素材画像及び前記配置情報を組み合わせた有料素材セットを表示させ、
前記決済部は、
前記有料素材セットが指定されると、決済処理を実行し、販売価格の少なくとも一部に対応する販売報酬を販売者と企画者に対して付与し、
前記編集部は、
指定された前記有料素材セットを前記候補素材画像として表示させる
ことを特徴とする請求項11に記載の背景提供装置。
【請求項13】
撮影装置によって撮影された被写体の撮影画像または被写体を変換したアバター画像に対して合成され、配信用の動画を生成する際に使用される背景画像を編集する背景提供方法であって、
登録ユーザとして認証されたユーザのユーザ端末に対し、複数の素材画像と層構造を有する背景枠と使用可能な候補素材画像を表示する候補素材一覧とを前記ユーザ端末に表示させ、ユーザの要求に応じて前記候補素材一覧から選択された選択素材画像を前記背景枠内に配置し、ユーザの要求に応じて前記選択素材画像のレイヤー、大きさ及び位置を含む配置情報が編集された背景画像を前記ユーザ端末のブラウザ上に表示させる編集ステップと、
前記背景枠内の背景画像を全面画像とした背景画像データに対応するブラウザ上のアドレス情報を提供するアドレス情報提供ステップと、
前記アドレス情報を指定する背景画像供給画像要求信号を受信すると、前記背景画像供給画像要求信号を送信した配信装置に対して前記アドレス情報に基づく前記背景画像データを供給する背景画像供給ステップと
を有することを特徴とする背景提供方法。
【請求項14】
撮影装置によって撮影された被写体の撮影画像または被写体を変換したアバター画像に対して合成され、配信用の動画を生成する際に使用される背景画像を編集する背景提供プログラムであって、
コンピュータに対して、
登録ユーザとして認証されたユーザのユーザ端末に対し、複数の素材画像と層構造を有する背景枠と使用可能な候補素材画像を表示する候補素材一覧とを前記ユーザ端末に表示させ、ユーザの要求に応じて前記候補素材一覧から選択された選択素材画像を前記背景枠内に配置し、ユーザの要求に応じて前記選択素材画像のレイヤー、大きさ及び位置を含む配置情報が編集された背景画像を前記ユーザ端末のブラウザ上に表示させる編集ステップと、
前記背景枠内の背景画像を全面画像とした背景画像データに対応するブラウザ上のアドレス情報を提供するアドレス情報提供ステップと、
前記アドレス情報を指定する背景画像供給画像要求信号を受信すると、前記背景画像供給画像要求信号を送信した配信装置に対して前記アドレス情報に基づく前記背景画像データを供給する背景画像供給ステップと
を実行させることを特徴とする背景提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば個人が気軽に背景を編集した上で動画を配信し得る背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラムに適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
近年、個人で気軽に動画を撮影して配信する技術が広く知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開番号WO2020/010814
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、かかる動画を撮影する際には、ユーザが一旦素材をダウンロードした上で背景を編集する必要があり、背景を準備する処理が煩雑であるという問題があった。
【0005】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的は、簡単に動画の背景を編集できる背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するため、本発明の背景提供処理では、
撮影装置によって撮影された被写体の撮影画像または被写体を変換したアバター画像に対して合成され、配信用の動画を生成する際に使用される背景画像データを編集する背景提供装置であって、
ユーザとして認証されたユーザのユーザ端末に対し、複数の素材画像と層構造を有する背景枠と使用可能な候補素材画像を表示する候補素材一覧とを前記ユーザ端末に表示させ、ユーザの要求に応じて前記候補素材一覧から選択された選択素材画像を前記背景枠内に配置し、ユーザの要求に応じて前記選択素材画像のレイヤー、大きさ及び位置を含む配置情報が編集された背景画像を前記ユーザ端末のブラウザ上に表示させる編集部と、
前記背景枠内の背景画像を全面画像とした背景画像データに対応するブラウザ上のアドレス情報を提供するアドレス情報提供部と、
前記アドレス情報を指定する背景画像供給画像要求信号を受信すると、前記背景画像供給画像要求信号を送信した配信装置に対して前記アドレス情報に基づく前記背景画像データを供給する背景画像供給部とを有することを特徴とする。
【0007】
さらに、本発明の背景提供方法では、
撮影装置によって撮影された被写体の撮影画像または被写体を変換したアバター画像に対して合成され、配信用の動画を生成する際に使用される背景画像を編集する背景提供方法であって、
登録ユーザとして認証されたユーザのユーザ端末に対し、複数の素材画像と層構造を有する背景枠と使用可能な候補素材画像を表示する候補素材一覧とを前記ユーザ端末に表示させ、ユーザの要求に応じて前記候補素材一覧から選択された選択素材画像を前記背景枠内に配置し、ユーザの要求に応じて前記選択素材画像のレイヤー、大きさ及び位置を含む配置情報が編集された背景画像を前記ユーザ端末のブラウザ上に表示させる編集ステップと、
前記背景枠内の背景画像を全面画像とした背景画像データに対応するブラウザ上のアドレス情報を提供するアドレス情報提供ステップと、
前記アドレス情報を指定する背景画像供給画像要求信号を受信すると、前記背景画像供給画像要求信号を送信した配信装置に対して前記アドレス情報に基づく前記背景画像データを供給する背景画像供給ステップとを有することを特徴とする。
【0008】
また本発明の背景提供プログラムでは、撮影装置によって撮影された被写体の撮影画像または被写体を変換したアバター画像に対して合成され、配信用の動画を生成する際に使用される背景画像を編集する背景提供プログラムであって、
コンピュータに対して、
登録ユーザとして認証されたユーザのユーザ端末に対し、複数の素材画像と層構造を有する背景枠と使用可能な候補素材画像を表示する候補素材一覧とを前記ユーザ端末に表示させ、ユーザの要求に応じて前記候補素材一覧から選択された選択素材画像を前記背景枠内に配置し、ユーザの要求に応じて前記選択素材画像のレイヤー、大きさ及び位置を含む配置情報が編集された背景画像を前記ユーザ端末のブラウザ上に表示させる編集ステップと、
前記アドレス情報を指定する背景画像供給画像要求信号を受信すると、前記背景画像供給画像要求信号を送信した配信装置に対して前記アドレス情報に基づく前記背景画像データを供給する背景画像供給ステップを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は簡単に動画の背景を編集できる背景提供装置、背景提供方法及び背景提供プログラムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施の形態における動画配信システムの構成を示す略線図である。
図2】サーバ装置の電気的構成を示すブロック図である。
図3】ホーム画面の説明に供する略線図である。
図4】ホーム画面の説明に供する略線図である。
図5】テーマ画面の説明に供する略線図である。
図6】素材画面の説明に供する略線図である。
図7】選択素材画像の編集(1)の説明に供する略線図である。
図8】選択素材画像の編集(2)の説明に供する略線図である。
図9】選択素材画像の編集(3)の説明に供する略線図である。
図10】第1の実施の形態における背景編集処理の説明に供するフローチャートである。
図11】第2の実施の形態における動画配信システムの構成を示す略線図である。
図12】第2の実施の形態における背景編集処理の説明に供するフローチャートである。
図13】素材贈与処理の説明に供するフローチャートである。
図14】広告使用処理の説明に供するフローチャートである。
図15】他の実施の形態における動画配信システムの構成を示す略線図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
<第1の実施の形態>
図1に示すように、1は全体として動画配信システムを示している。動画配信システム1は、被写体SJを撮影すると共にユーザの操作入力を行うユーザ端末2と、動画を受信して視聴する視聴者装置3と、動画配信を行う配信装置4と、配信装置4に対して背景を提供する背景提供装置5とを有しており、各装置(ユーザ端末2、視聴者装置3、配信装置4及び背景提供装置5)間において無線及び有線を使ったインターネットなどの各種電気通信回路を使って通信が実行される。
【0012】
図2に示すように、背景提供装置5は、コンピュータ構成を有しており、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)から構成される制御部51が背景提供装置5全体を統括的に制御し、予め記憶部55に記憶された背景提供プログラムに従い、背景編集処理及び背景提供処理を実行するようになされている。背景提供装置5は、外部インターフェース53を介して他の装置と通信し、背景編集処理及び背景提供処理を実行する。なお、表示部54及び操作入力部56は必須ではない。
【0013】
図示しないが、ユーザ端末2も同様に、コンピュータ構成を有しており、CPU、ROM及びRAMから構成される制御部21が全体を統括的に制御し、予め記憶部25に記憶された背景提供プログラムに従って背景編集処理を実行するようになされている。ユーザ端末2は外部インターフェース23、表示部24及び操作入力部26を有しており、ユーザの操作入力部26に対する操作に応じて外部インターフェース23を介して通信を行い、供給された画像データが表示部24に表示される。なおユーザ端末2は、カメラ部29を有しており、被写体SJを撮影して撮影画像データを記憶部25に記憶することができる。
【0014】
また図示しないが、視聴者装置3も同様に、コンピュータ構成を有しており、CPU、ROM及びRAMから構成される制御部31が全体を統括的に制御し、予め記憶部35に記憶された視聴アプリケーションソフトウェア(以下、アプリと略す)を用いて動画視聴処理を実行するようになされている。視聴者装置3は外部インターフェース33、表示部34及び操作入力部36を有しており、ユーザの操作入力部36に対する操作に応じて外部インターフェース33を介して通信を行い、供給された配信画像データが表示部34に表示される。
【0015】
図示しないが、配信装置4も同様に、コンピュータ構成を有しており、CPU、ROM及びRAMから構成される制御部41が全体を統括的に制御し、予め記憶部45に記憶された配信アプリを用いて動画配信処理を実行するようになされている。配信装置4は外部インターフェース43、表示部44及び操作入力部46を有しており、外部インターフェース43を介して通信を行い、配信ユーザから供給された撮影画像データに基づく配信画像データを視聴装置に対して供給する。
【0016】
図1に示した動画配信システム1では、ユーザ端末2のカメラ部29で被写体SJを撮影して配信装置4を介して視聴者装置3へライブ配信する場合について示している。
【0017】
具体的に、配信ユーザは、ユーザ端末2を介して背景編集アプリを起動させ、背景編集処理を開始する。この背景編集アプリは内蔵ブラウザ上で稼働する、いわゆるブラウザアプリである。配信ユーザは、まず背景編集アプリのアカウントを作成する。このとき、自身のSNSを指定してSNSのアカウントを利用したソーシャルログインによってユーザが認証される。すなわち、背景編集アプリにおいて、ユーザのID(IDentification)及びパスワードはSNSのアカウントにおけるユーザIDとなる。
【0018】
背景提供装置5は、ユーザ端末2からユーザIDとパスワードが供給されると、配信ユーザを認証し、SNSアカウントに登録された情報に基づいて認証された配信ユーザに対応するホーム画面201を表示する。
【0019】
図3に示すように、ホーム編集画面201Aには、背景画像の全体を表示する背景枠202と、背景枠202内に配置可能な素材画像の一覧である候補素材一覧枠203が表示されている。候補素材一覧枠203の左側には、素材追加ボタン205が表示されており、プルダウンにより「時計」と「画像・動画」が選択可能に表示される。
【0020】
「画像・動画」を選択した場合、図4に示したように、上段には素材画像のテーマを表すテーマ画像211が表示され、下段には素材画像212として、背景枠全体の装飾として使用することが想定されているシーン画像や、シーン画像上に配置される素材オブジェクト画像などがテーマごとに表示される。なお図示しないが、下方向にスクロールすることにより、テーマごとに横一列に配置された素材画像212が多数表示されている。
【0021】
例えば、上段の中心に「まずはここから!」と表示されているテーマ画像211をクリックやタッチなどの操作によって選択すると、図5に示すように、選択されたテーマ画像211の下側に、テーマごとに素材画像212が一覧表示されたテーマ表示画面220が表示される。
【0022】
ここで素材画像212Aが操作されると、ホーム編集画面201Bにおける候補素材一覧枠203内に素材画像212が候補素材画像215として表示される(図示せず)。また、候補素材画像215が操作されると、図6に示すように、表示素材画像221の選択素材画像216Aとして候補素材一覧枠203内における境界線203Aの左側に移動して表示される。図6では、選択素材画像216Aのみが選択されている状態を示している。
【0023】
選択素材画像216Aは、表示素材画像221として背景枠202の内側にも表示される。表示素材画像221は、サイズ及び位置変更が可能な周囲枠221Aと、サイズ表示221Bと、選択素材画像216Aを背景枠202内から削除して候補素材画像215に戻す削除ボタン221Cとレイヤー構造を有する背景枠202内において表示素材画像221のレイヤーを表面へ上げるするレイヤーUPボタン221Dと同じくレイヤーを裏面へ下げるレイヤーDOWNボタン221Eとを有している。
【0024】
これにより、配信ユーザは、表示素材画像221の大きさ、位置、レイヤーの上下を自由に調整できるとともに表示素材画像221をいつでも候補素材画像215に戻すことが可能となる。
【0025】
別の候補素材画像215Aが選択されると、図7に示すように、先に背景枠202に表示されていた表示素材画像221の上に、表示素材画像222が表示される。この場合、候補素材一覧枠203内における選択表示ボタン223を操作することにより、対応する表示素材画像221の周囲枠221Aと、サイズ表示221Bと削除ボタン221CとレイヤーUPボタン221DとレイヤーDOWNボタン221Eと(すなわち素材画像221本体以外)を表示させることができる。
【0026】
レイヤーUPボタン221Dと周囲枠221Aを操作することにより、図8に示すように、表示素材画像221を背景枠202のほぼ中心に移動させると共に、後から表示された表示素材画像222よりも上のレイヤー上に配置することが可能となる。
【0027】
図3において素材追加ボタン205を操作しプルダウンに表示された「時計」を選択した場合、再生開始からの時間や時刻を表す、すなわち時間に応じて変化する変化情報などを表示する変化素材画像の一覧(図示しない)が表示される。「画像・動画」を選択したときと同様にして、変化素材画像を配信ユーザの好きな位置及び大きさで背景枠202内に配置することができる。なお、変化素材画像としては、時刻を表す時刻情報だけでなく、時間の経過に応じて変化する気温や天気、ニュース、電車の遅延情報など、リアルタイム性が要求される各種情報を表示する画像であっても良い。
【0028】
またホーム編集画面201A(図3)には、シーン選択ボタン206が表示されており、プルダウンにより、現在作成されているシーン(背景画像)を選択することができる。言い換えると、複数の背景画像を作成できると共に、簡易な操作で背景画像を切り替えることが可能である。
【0029】
そして背景枠202の下に表示され、「配信ソフトと接続する」と記載された発行ボタン207を操作すると、背景提供装置5の制御部51は、さらに制御部51は、図9に示すように、配信アプリと接続するための設定情報が表示された認証情報表示画面230を表示させる。
【0030】
具体的に、背景提供装置5の記憶部55には、ユーザIDに対応付けられた状態で背景管理データベースが登録されており、配信ユーザごとに作成された背景画像が登録されている。背景画像は、使用されている素材画像212の識別子である素材IDと、位置及び大きさ、レイヤー情報などの配置情報が登録されており、認証された配信ユーザのみが背景画像を変更することができる。
【0031】
制御部41は、例えば新しい背景画像(シーン)が追加されたときや背景画像が追加されてから初めて発行ボタン207が操作されたときなどの所定のタイミングで背景画像のアドレス情報であるURL(Uniform Resource Locator)を発行し、背景画像データに対応付けて記憶している。
【0032】
制御部41は、ユーザの操作に応じて認証情報表示画面230を表示する旨の表示要求がなされると、背景画像に対応するURLを認証情報表示画面230のURL表示欄281にいれて表示する。
【0033】
認証情報表示画面230では、ソースととして「ブラウザ」を選択すること、画像サイズ(幅及び高さ)の指定、URLを表示させる。また、コピーボタン231を表示し、URLをコピーアンドペーストによって簡易に入力得るようにしている。
【0034】
すなわち、URLは背景画像の現在の状態を記憶している記憶部55を示すアドレス情報である。従って、URLにアクセスすると、背景枠202内の素材画像の現在の状況がそのまま表示されることになる。
【0035】
配信ユーザは、予め配信アプリをユーザ端末2にインストールし、記憶部25に記憶させている。配信ユーザは、配信アプリにおいて、背景画像として、認証情報表示画面230に表示されたURLを指定する。
【0036】
生配信を実行する際、ユーザ端末2は、被写体SJを撮影し撮影画像を配信装置4に供給する。配信装置4は配信アプリを介して提供された被写体画像SPから被写体SJを切り出し、予め設定されているアバターAVに変換する。さらに配信装置4は、背景として登録されたURLにアクセスし、背景画像の供給要求を表す背景画像供給要求信号を背景提供装置5に送信する。
【0037】
このとき背景提供装置5の制御部51は、背景供給処理として、背景画像供給要求信号に応じて配信装置4に対して指定されたURLに対応付けられた背景画像データを供給する。配信装置4は、変換されたアバターAVと背景提供装置5から提供された背景画像データを合成して生中継の配信画像DP1として視聴者装置3に供給する。
【0038】
このように、動画配信システム1では、単にURLにアクセスするだけの処理で配信装置4が背景画像データを取得することができる。
【0039】
次に、背景提供装置5の制御部51が背景編集プログラムに従って実行する背景編集処理について、図10のフローチャートを用いて説明する。
【0040】
制御部51は、ユーザ端末102を介して背景編集アプリにアクセスされることにより、配信ユーザから背景編集アプリのユーザ認証要求がなされると、開始ステップから入ってステップS1に移る。
【0041】
ステップS1において、制御部51は、ソーシャルログインによって配信ユーザの認証を実行し、ステップS2に移る。ステップS2において、制御部51は、背景管理データべースに基づいて選択可能な候補素材である候補素材画像215と、背景枠202とを表示し、次のステップS3へ移る。
【0042】
ステップS3において、制御部51は、配信ユーザの操作に応じて選択素材画像の追加、層、位置、大きさなどの配置変更及び削除などの編集をし、次のステップS4へ移る。
【0043】
ステップS4において、制御部51は、ユーザからのURLの提供要求の有無について確認する。
【0044】
ステップS5において、制御部51は、編集の終了指示がなされたか否かを確認する。ここで否定結果が得られた場合、制御部51は、ステップS6へ移る。
【0045】
ここで肯定結果が得られると、制御部51は次のステップS5へ移ってユーザ端末2にURLを表示させるとともに、ユーザ端末2のクリップボードにコピーをするなどしてURLを提供し、次のステップS6へ移る。
【0046】
ステップS6において、制御部51は,背景編集処理の終了指示がなされたか否かについて確認し、否定結果が得られるとステップS3に戻って背景編集処理を継続する。
【0047】
これに対してステップS6において肯定結果が得られた場合、このことは配信ユーザが編集を終了することを要求されていることを意味しており、このとき制御部51は、終了ステップへ移って処理を終了する。
【0048】
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、マーケットプレイスで素材画像の売買が行われる点と、ユーザ端末がアバターAVへの変換を行う点とが第1の実施の形態と相違している。第2の実施の形態では、第1の実施の形態と対応する箇所に同一符号又は100を加算した符号を附し、同一箇所についての説明を省略する。
【0049】
図11に示すように、動画配信システム101Xにおいては、通信可能なカメラ2Aを用いて撮影が行われ、ユーザ端末102に対して撮影画像データが供給される。ユーザ端末102は、背景提供装置105から取得した背景画像と被写体SJとを合成して配信画像データを生成する。
【0050】
このとき、配信ユーザは、動画編集ソフトに背景画像データのURLを登録するだけで、簡単に配信画像データを生成することができる。ユーザ端末102は、配信装置4に対して配信画像データを送信し、配信装置4は、配信画像データを記憶すると共に、視聴ユーザの要求に応じて視聴者装置3に対して配信画像データを供給する。
【0051】
第2の実施の形態では、素材画像として、個人などが作成した販売素材画像を購入したり、広告報酬が付与される広告素材画像を使用することが可能である。これらの販売素材画像及び広告素材画像は、素材ストアにて販売される。
【0052】
素材ストアは、素材販売ユーザが素材画像を販売するものである。素材販売ユーザは、素材販売ユーザとしてのアカウント登録を行う。背景提供装置5の制御部51は、アカウントを作成する旨の要求が素材販売ユーザ端末から供給されると、素材販売ユーザに対応する素材販売IDを生成し、素材販売ユーザのアカウント登録を行う。
【0053】
自己のアカウントから素材画像データ及び販売金額を背景提供装置5へ送信する。この結果、販売者を識別する販売者IDに対応付けた状態で、販売対象となる販売素材画像を識別する販売素材画像IDと、販売金額とが販売素材データベースに登録される。素材ストアに素材販売ユーザの販売素材画像及び販売金額が表示される。
【0054】
図3における素材追加ボタン205のプルダウンには、「時計」と「画像・動画」の他に「ストアへ」という文字が表示される(図示せず)。ユーザが「ストア」へを操作すると、素材ストアが表示される。
【0055】
素材ストアには、販売素材画像と共に販売金額が表示されている。配信ユーザが販売素材画像を選択すると、例えば「150円を支払いますか?」の文字と、決定ボタン及びキャンセルボタンが表示される。配信ユーザが決定ボタンを操作すると、予め指定されていた支払い方法による決済処理が実行される。支払い方法が指定されていない場合には、支払い方法を入力する入力画面が表示され、必要項目を入力すると、決済処理が実行される。決済処理後、素材販売ユーザに対して販売報酬が付与される。このときの販売報酬は、例えば所定の販売手数料(10~30%)を差し引いた金額となり、ポイントなどによって販売報酬が付与される。
【0056】
決済処理後、候補素材一覧枠203(図4参照)内には、決済処理が完了した購入素材画像が表示される。この結果、配信ユーザは購入した販売素材画像である購入素材画像をいつでも使用することができる。なお、この購入素材画像は、背景編集アプリのみでしか使用することができず、販売画像データのダウンロードなどは不可能となっている。
【0057】
また、この素材ストアでは、他人のためのギフトとして販売素材画像を購入する事が可能である。
【0058】
配信ユーザは、認証用のSNSアカウントだけでなく、他のSNSアカウントを登録することができる。登録されたSNSアカウントについてのSNSユーザID(もしくはアカウント名)は、ユーザIDに対応づけられて登録されている。
【0059】
ギフト購入したいギフトユーザは、素材ストアにおいて、ギフトユーザとしてアカウントを作成する。ギフトユーザは、ギフトユーザとして認証された状態で、ギフトを送りたい贈受ユーザのSNSのユーザ名とSNSの種類を入力し、検索ボタンを操作する。
【0060】
背景提供装置105の制御部151は、入力されたユーザ名を検索し、ギフトを送付したい贈受ユーザを特定し、対応する贈受ユーザのSNSアカウンが正しいか否かについてギフトユーザに確認を行う。
【0061】
制御部151は、贈受ユーザが特定されると、販売素材画像の一覧を表示する。このとき、制御部151は、贈受ユーザがすでに保有している販売素材画像については、非表示にしたり、「購入済み」の文字やマークをつけることにより、ギフトユーザに保有済みであることが分かるように表示する。
【0062】
ギフトユーザは、贈受ユーザが保有しない販売素材画像を選択し、自分の名前とメッセージを入力後、決済処理を実行する。決済処理が終了すると、贈受ユーザのアカウントにおける背景管理データベースに購入素材画像が追加され、候補素材一覧枠203(図4参照)内に、ギフト素材画像が表示される。
【0063】
候補素材一覧枠203において、ギフト素材画像の上にはプレゼントの図形をしたギフトボタン(図示せず)が表示され、ギフトボタンを操作すると、ギフトユーザの名前とメッセージが表示される。
【0064】
また、素材ストアでは、報酬が付与される広告素材画像も販売されている。この広告素材画像は、使用に応じた報酬が配信ユーザに対して付与される。広告画像としては、例えば広告提供者が販売している製品を模した図形であったり、会社や製品のロゴマークやロゴマークの入ったオブジェクトや背景などである。
【0065】
具体的に背景提供装置105の制御部151は、配信装置4に対して背景画像データを送信するとき、広告画像の使用の有無を監視する。
【0066】
制御部151は、広告画像が使用された場合には、広告画像の使用時間、広告画像の位置やサイズなどの広告使用情報と、配信ユーザが登録しているSNSのアカウント情報(例えばフォロワー数、投稿数など)に基づいて算出される影響度とから、報酬を算出し、配信ユーザに対して報酬を付与する。すなわち制御部151は、背景管理データベースの保有ポイント欄に報酬を追加することにより報酬をポイントとして付与する。
【0067】
例えば、広告画像の使用時間が長いほど、サイズが大きいほど、フォロワー数が多いほど報酬は高くなる。報酬として付与されるポイントは、貯まったポイントは販売素材画像の購入に使用したり、電子マネーと交換したり、振込などによって換金したりすることができる。
【0068】
また、販売者の相違する複数の素材画像を組み合わせた企画パッケージの販売も可能である。例えば企画者は、ホーム編集画面201C(図8)において作成された背景画像を、そのままセットで販売することができる。
【0069】
すなわち、配信ユーザが素材販売ユーザとしてのアカウントを有している場合、ホーム編集画面201Cにおいてセット販売ボタン(図示しない)が表示される。配信ユーザがセット販売ボタンを操作すると、使用された購入素材画像の素材IDから、購入素材画像の合計金額が表示される。
【0070】
配信ユーザは、購入素材画像の合計金額に自身の企画手数料を上乗せした金額を販売金額に設定する。この結果、使用された素材ID、配置情報及び販売金額が販売管理データベースに登録される。
【0071】
別の配信ユーザが企画パッケージを購入すると、企画パッケージが候補素材表示枠203(図7)に表示される。企画パッケージを操作すると、表示素材画像222に企画パッケージがそのまま表示され、そのまま使用したり、配信ユーザの好みに変更することができる。
【0072】
これにより、例えば有名なV-tuberが自身の配信で使用した背景素材をそのまま販売し、報酬を得ることができる。
【0073】
また、素材ストアにおいて新たな企画パッケージを作成して販売することも可能である。これにより、デザイナーが気軽に背景素材を作成して販売可能である。また、販売数の設定をすることも可能である。この場合、販売数だけ販売された後、販売管理データベースにおいて販売終了のフラグが立てられ、素材ストアから企画パッケージが自動で削除される。このように、企画パッケージの販売数を敢えて制限することにより、プレミア感を出すことができる。なお、販売金額を素材画像の合計金額に設定し、所定の割合で企画した企画者と販売者とに報酬を分けてもよい。
【0074】
次に、背景提供装置105の制御部151が背景編集プログラムに従って実行する背景編集処理について、図12のフローチャートを用いて説明する。なお、ステップS2~S6については、図10と同様であるため説明を省略する。
【0075】
ステップS1において、制御部151は、ソーシャルログインによって配信ユーザの認証を実行し、ステップS12に移る。ステップS12において、制御部51は、素材ストアにおいて販売素材画像を表示させ、配信ユーザが購入したい購入素材画像を選択すると、次のステップS13へ移る。
【0076】
ステップS13において、制御部151は、登録された決済方法によって購入素材画像の購入決済処理を実行し、次のステップS14に移る。
【0077】
ステップS14において、制御部151は、購入済みの購入素材画像を候補素材画像として背景管理データベースに追加し、次のステップS2に移る。
【0078】
次に、背景提供装置105の制御部151が背景編集プログラムに従って実行する素材贈与処理について、図13のフローチャートを用いて説明する。
【0079】
制御部151は、素材画像を送りたいギフトユーザが素材ストアにアクセスしたことを認識すると、開始ステップから入ってステップS21へ移る。
【0080】
ステップS21において、制御部151は、贈受ユーザを選択し、次のステップS22へ移る。
【0081】
ステップS22において、制御部151は、背景管理データベースから、贈受ユーザが保有済みの素材画像を特定して未保有の素材画像が分かるように表示させ、次のステップS23へ移る。
【0082】
ステップS23において、制御部151は、購入する購入素材画像が選択されたことを認識すると、次のステップS24へ移る。
【0083】
ステップS24において、制御部151は、購入素材画像に対する決済処理を実行し、次のステップS25へ移る。
【0084】
ステップS25において、制御部151は、贈受ユーザの背景管理データベースに対して購入素材画像を候補素材画像として追加し、終了ステップへ移って処理を終了する。
【0085】
次に、背景提供装置105の制御部151が背景供給プログラムに従って実行する広告使用処理について、図14のフローチャートを用いて説明する。
【0086】
制御部151は、配信装置4からURLに基づく背景画像データの供給要求がなされると、開始ステップから入って背景供給処理を開始し、次のステップS32へ移る。
【0087】
ステップS32において、制御部151は、配信装置4に対してURLに基づく背景画像データを供給すると、次のステップS33へ移る。
【0088】
ステップS33において、制御部151は、背景画像データの供給が終了したか否かについて確認し、否定結果が得られるとステップS32へ戻って背景画像データの供給を継続する。これに対して肯定結果が得られると、制御部151は、次のステップS34へ移る。
【0089】
ステップS34において、制御部151は、供給した背景画像データに広告画像が配置されていたか否かについて判別する。ここで否定結果が得られると、報酬付与の必要がないため、終了ステップへ移って処理を終了する。
【0090】
これに対してステップS34において肯定結果が得られると、このことは報酬付与の必要があるため、次のステップS35へ移る。
【0091】
ステップS35において、制御部151は、広告使用情報及びアカウント情報のうち少なくとも1つ以上に基づいて報酬を算出し、次のステップS35へ移る。
【0092】
ステップS36において、制御部151は、ステップS35において算出された報酬を付与し、終了ステップへ移って処理を終了する。
【0093】
<動作及び効果>
以下、上記した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。また、各特徴に記載した用語の意味や例示等は、同一の文言にて記載した他の特徴に記載した用語の意味や例示として適用しても良い。
【0094】
以上の構成において、本発明の背景提供装置(背景提供装置5)では、撮影装置(カメラ部29)によって撮影された被写体の撮影画像に対して合成され、配信用の動画を生成する際に使用される背景画像データを編集する背景提供装置であって、
ユーザとして認証されたユーザのユーザ端末(ユーザ端末2)に対し、複数の素材画像と層構造を有する背景枠(背景枠202)と使用可能な候補素材画像(候補素材画像215)を表示する候補素材一覧枠とを前記ユーザ端末に表示させ、ユーザの要求に応じて選択された選択素材画像(選択素材画像216)を前記背景枠内に配置し、ユーザの要求に応じて前記選択素材画像のレイヤー、大きさ及び位置を含む配置情報が編集された背景画像(背景枠202内の画像)を前記ユーザ端末のブラウザ上に表示させる編集部(制御部51)と、
前記背景枠内の背景画像を全面画像とした背景画像データに対応するブラウザ上のアドレス情報を提供するアドレス情報提供部(制御部51)と、
前記アドレス情報を指定する画像要求信号を受信すると、前記画像要求信号を送信した通信装置に対して前記アドレス情報に基づく前記背景画像データを供給する背景画像供給部(制御部51及び外部インターフェース53)とを有することを特徴とする。
【0095】
これにより、背景提供装置においては、動画の背景画像を一旦ダウンロードさせることなく、簡易な操作で作成させるとともに、アドレス情報にアクセスさせるだけの処理によって背景画像データを通信装置に供給できるため、配信アプリ間とで認証処理を行ったり、配信アプリに合わせた仕様にする必要がなく、背景提供装置の構成を簡易にすることができる。
【0096】
本発明の背景提供装置において、前記背景画像供給部は、
前記背景画像データに時間の経過に応じて変化する変化素材画像が含まれる場合には、
時間の経過に応じて変化させた画像を含む前記背景画像データを供給することを特徴とする。
【0097】
これにより、背景提供装置においては、背景画像内に表示された変化素材画像がそのまま背景画像データとして供給されるため、時刻などの変化を制御するプログラムをダウンロードさせなくても変化素材を表示させることができる。
【0098】
本発明の背景提供装置では、前記複数の素材画像のうち、前記候補素材画像をユーザに指定させる候補指定部(制御部51)を有し、
前記編集部は、ユーザが指定した前記候補素材画像の一覧を表示可能な候補素材一覧枠と前記背景枠とを同時に表示させることを特徴とする。
【0099】
これにより、背景提供装置では、たくさんある素材画像の中から、ユーザが一時選択によって選択した候補のみを背景枠と共に一覧表示することができるため、ユーザによる背景画像の作成を容易にさせ得る。
【0100】
本発明の背景提供装置において、前記候補指定部は、
前記複数の素材画像の少なくとも一部として、有料の有料素材画像を表示させ、
前記有料素材画像が指定されると、決済部によって決済処理を実行する決済部を有し、
前記編集部は、指定された前記有料素材画像を前記候補素材画像として表示させることを特徴とする。
【0101】
これにより、背景提供装置では、素材を販売したいクリエイターからたくさんの素材画像を集めることができ、ユーザの素材画像の選択肢を増やすことができる。
【0102】
本発明の背景提供装置において、前記候補指定部は、
前記複数の素材画像の少なくとも一部として、広告機能を有する広告素材画像を表示させ、
前記編集部は、前記背景画像データに配置された前記広告素材画像に対応する報酬情報を記憶し、
前記背景提供装置は、前記背景画像供給部によって前記背景画像データが使用されると、使用したユーザに対して前記広告素材画像に対応付けられた報酬情報に基づいた報酬を供与する報酬供与部(制御部51)を有することを特徴とする。
【0103】
これにより、背景提供装置では、使用に応じて報酬を得られる広告素材を背景画像に使用させ得るため、ユーザの動画配信に対するモチベーションを向上させ得る。
【0104】
本発明の背景提供装置において、前記報酬供与部は、
前記広告素材画像の大きさや位置などの配置に応じて前記報酬を決定することを特徴とする。
【0105】
これにより、背景提供装置においては、背景画像における広告素材画像の配置に応じた報酬が可能となるため、なるべく目立つ場所に広告素材画像を配置させるモチベーションをユーザに対して与えることができる。
【0106】
本発明の背景提供装置において、前記ユーザ登録しているユーザが使用しているSNS(Social Networking Service)を用いて前記ユーザ登録が実行されており、前記報酬供与部は、前記SNSの情報に基づいて前記報酬を決定することを特徴とする。
【0107】
これにより、背景提供装置においては、ユーザの影響度に応じた報酬金額を決めることができる。
【0108】
本発明の背景提供装置において、前記SNSの情報は、
前記SNSのフォロワー数であることを特徴とする。
【0109】
これにより、背景提供装置では、フォロアー数に応じた報酬金額を算出することができる。
【0110】
本発明の背景提供装置では、
ギフトユーザに対して素材画像を選択させて決済するギフト素材販売部を有し、
前記候補指定部は、ギフトユーザが購入した購入素材画像を、贈与される贈受ユーザの前記候補素材画像として登録することを特徴とする。
【0111】
これにより、背景提供装置においては、贈受ユーザが使用したことをギフトユーザに認識させ得るため、贈与のモチベーションになり、有料の素材画像の販売のプロモーションにすることができる。
【0112】
本発明の背景提供装置において、前記決済部は、
前記決済処理がなされた有料素材画像の販売者に対し、販売価格の少なくとも一部に対応する販売報酬を販売者に対して付与することを特徴とする。
【0113】
これにより、背景提供装置では、販売者に販売報酬のモチベーションをつけることができ、販売を促進することができる。
【0114】
本発明の背景提供装置において、前記候補指定部は、
前記複数の素材画像の少なくとも一部として、複数の有料素材画像と配置情報とを組み合わせた有料素材セットを表示させ、
前記決済部は、
前記有料素材セットが指定されると、決済処理を実行し、販売価格の少なくとも一部に対応する販売報酬を販売者と企画者に対して付与し、
前記編集部は、
指定された前記有料素材セットを前記候補素材画像として表示させることを特徴とする。
【0115】
これにより、背景提供装置では、背景画像そのものをセット販売することができ、配信ユーザの背景作成作業を容易にさせ得る。
【0116】
<他の実施の形態>
上述実施形態では述べていないが、例えば図15に示すように、ユーザ端末2によって被写体SJをアバターAVに変換して配信装置4に供給して、配信アプリがアバターAVと背景画像BPを合成するようにしても良い。この場合であっても、本発明の効果は変わらない。また、実写ユーザーの利用も可能である。例えば、実写カメラなどで既に背景がある場合でも、ゲームのルール説明カード、右上の番組ロゴの表示、下のテロップ、集中線や風船のイラストを飛ばすなどフレーム系の装飾としても利用可能である。この場合、人物が切り出されるのではなく、撮影した背景がそのまま使用され、撮影画像に素材画像が重畳される。さらに、被写体をアバターに変換しなくても、天気予報などやニュース番組のようにグリーンバックで背景を非表示にした場合や、ZOOMなどのオンライン会議で使用されるバーチャル背景システムと組み合わせれば、被写体のままでも背景を差し替えての番組制作・オンライン会議などで利用可能である。
【0117】
上述実施形態では、背景編集アプリに対してSNSによるソーシャルログインした場合について述べたが、本発明はこれに限られない。例えば、YouTube(登録商標)、twitch(登録商標)等の配信プラットフォーム(生、録画含む)などを使用しても良い。また、ユーザ自身で決めたIDとパスワードにより認証しても良い。この場合、第2の実施の形態で広告付素材を使用する場合には、SNSや配信プラットフォームなどに対する紐付けを要求することにより、ユーザの影響度に関する情報を取得することができる。
【0118】
上述第2の実施形態では、配信ユーザを特定してから素材画像の購入を行った場合について述べた。本発明はこれに限られない。例えば、ギフトコードを発行し、ギフトコードをダイレクトメールやチャットなどで直接送付しても良い。
【0119】
上述実施形態では、配置情報が選択素材画像のレイヤー、大きさ及び位置である場合について述べた。本発明はこれに限られない。例えば、配置情報としてフォントや色などを含んでも良い。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明は、例えば、動画配信を行う配信ユーザが使用する背景画像を編集する背景編集システムとして利用できる。
【符号の説明】
【0121】
1 :動画配信システム
2 :ユーザ端末
3 :視聴者装置
4 :配信装置
5、105 :背景提供装置
51、151 :制御部
53 :外部インターフェース
55 :記憶部
201 :ホーム画面
202 :背景枠
203 :候補素材一覧枠
215 :候補素材画像
216 :選択素材画像
SJ :被写体

【要約】
【課題】 簡単に動画の背景を編集できる背景提供装置を実現する。
【解決手段】ユーザ端末に対し、複数の素材画像と層構造を有する背景枠と使用可能な候補素材画像を表示する候補素材一覧枠とを前記ユーザ端末に表示させ、ユーザの要求に応じて選択された選択素材画像を前記背景枠内に配置し、ユーザの要求に応じて前記選択素材画像のレイヤー、大きさ及び位置を含む配置情報が編集された背景画像を前記ユーザ端末のブラウザ上に表示させ、前記背景枠内の背景画像を全面画像とした背景画像データに対応するブラウザ上のアドレス情報を提供するようにした。
【選択図】 図1

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15