IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社TOKIUMの特許一覧

特許7351456プログラム、コンピュータおよび情報処理方法
<>
  • 特許-プログラム、コンピュータおよび情報処理方法 図1
  • 特許-プログラム、コンピュータおよび情報処理方法 図2
  • 特許-プログラム、コンピュータおよび情報処理方法 図3
  • 特許-プログラム、コンピュータおよび情報処理方法 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-19
(45)【発行日】2023-09-27
(54)【発明の名称】プログラム、コンピュータおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/178 20190101AFI20230920BHJP
   G06F 16/182 20190101ALI20230920BHJP
   G06F 16/28 20190101ALI20230920BHJP
【FI】
G06F16/178
G06F16/182 100
G06F16/28
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023034183
(22)【出願日】2023-03-07
【審査請求日】2023-03-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514035947
【氏名又は名称】株式会社TOKIUM
(74)【代理人】
【識別番号】100131842
【弁理士】
【氏名又は名称】加島 広基
(74)【代理人】
【識別番号】100215267
【弁理士】
【氏名又は名称】古屋 秀人
(74)【代理人】
【識別番号】100215555
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】寺田 太一
【審査官】三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-533150(JP,A)
【文献】特開2011-123911(JP,A)
【文献】特開2005-166039(JP,A)
【文献】特開2007-140760(JP,A)
【文献】特表2009-514051(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを同期手段と、判断手段と、ファイル移動手段として機能させるプログラムであって、
前記同期手段は、ユーザのメールボックスに保存されているメールのうちファイルが添付されているメールと、保存用メールボックスに保存されているメールとを同期させ、
前記判断手段は、前記保存用メールボックスに保存されているメールに添付されているファイルについて、予め設定されている所定のルールに基づいて保存すべきであるか否かを判断し、
前記ファイル移動手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルを所定の方法で共有ストレージに移動させ
前記判断手段は、前記保存用メールボックスに保存されているメールに添付されているファイルが証憑に関するものであるか否かを、メールまたはファイルから得られる情報に基づいて判断し、前記所定のルールは、メールに添付されているファイルが証憑に関するものであると判断された場合にこのファイルを保存すべきであると判断するものである、プログラム。
【請求項2】
コンピュータを送信手段として更に機能させ、
前記送信手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルについて所定の項目を入力させる入力指示信号を前記ユーザの端末またはオペレータ端末に送信し、
前記ファイル移動手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルを、前記ユーザの前記端末または前記オペレータ端末により入力された所定の項目の情報に関連付けて前記共有ストレージに移動させる、請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
コンピュータを項目情報抽出手段として更に機能させ、
前記項目情報抽出手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルについて、当該ファイルが添付されていたメールの文面、あるいはファイルのタイトルまたは内容から所定の項目の情報を抽出し、
前記ファイル移動手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルを、前記項目情報抽出手段により抽出された所定の項目の情報に関連付けて前記共有ストレージに移動させる、請求項1記載のプログラム。
【請求項4】
前記所定の項目は、前記共有ストレージに保存されているファイルの検索を行う際に用いられる検索項目である、請求項2または3記載のプログラム。
【請求項5】
前記共有ストレージには複数のフォルダが設けられており、各フォルダには紐付け情報が関連付けされており、
コンピュータを送信手段として更に機能させ、
前記送信手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルについて所定の項目を入力させる入力指示信号を前記ユーザの端末またはオペレータ端末に送信し、
前記ファイル移動手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルを、前記ユーザの前記端末または前記オペレータ端末により入力された所定の項目の情報および各前記フォルダに関連付けされている紐付け情報に基づいて、複数の前記フォルダのうちある前記フォルダに移動させる、請求項1記載のプログラム。
【請求項6】
前記共有ストレージには複数のフォルダが設けられており、各フォルダには紐付け情報が関連付けされており、
コンピュータを項目情報抽出手段として更に機能させ、
前記項目情報抽出手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルについて、当該ファイルが添付されていたメールの文面、あるいはファイルのタイトルまたは内容から所定の項目の情報を抽出し、
前記ファイル移動手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルを、前記項目情報抽出手段により抽出された所定の項目の情報および各前記フォルダに関連付けされている紐付け情報に基づいて、複数の前記フォルダのうちある前記フォルダに移動させる、請求項1記載のプログラム。
【請求項7】
コンピュータをメール削除手段として更に機能させ、
前記メール削除手段は、前記保存用メールボックスに保存されているメールのうち前記ファイル移動手段により前記共有ストレージにファイルが移動させられなかったメールを前記保存用メールボックスから削除する、請求項1記載のプログラム。
【請求項8】
プログラムを実行することにより同期手段と、判断手段と、ファイル移動手段として機能するコンピュータであって、
前記同期手段は、ユーザのメールボックスに保存されているメールのうちファイルが添付されているメールと、保存用メールボックスに保存されているメールとを同期させ、
前記判断手段は、前記保存用メールボックスに保存されているメールに添付されているファイルについて、予め設定されている所定のルールに基づいて保存すべきであるか否かを判断し、
前記ファイル移動手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルを所定の方法で共有ストレージに移動させ
前記判断手段は、前記保存用メールボックスに保存されているメールに添付されているファイルが証憑に関するものであるか否かを、メールまたはファイルから得られる情報に基づいて判断し、前記所定のルールは、メールに添付されているファイルが証憑に関するものであると判断された場合にこのファイルを保存すべきであると判断するものである、コンピュータ。
【請求項9】
制御部を有するコンピュータにより行われる情報処理方法であって、
前記制御部が、ユーザのメールボックスに保存されているメールのうちファイルが添付されているメールと、保存用メールボックスに保存されているメールとを同期させる工程と、
前記制御部が、前記保存用メールボックスに保存されているメールに添付されているファイルについて、予め設定されている所定のルールに基づいて保存すべきであるか否かを判断する工程と、
前記制御部が、保存すべきであると判断されたファイルを所定の方法で共有ストレージに移動させる工程と、
を備え
前記制御部は、前記保存用メールボックスに保存されているメールに添付されているファイルが証憑に関するものであるか否かを、メールまたはファイルから得られる情報に基づいて判断し、前記所定のルールは、メールに添付されているファイルが証憑に関するものであると判断された場合にこのファイルを保存すべきであると判断するものである、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、コンピュータおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、請求書等の証憑のデータを処理する処理システムとして様々なものが知られている。例えば、特許文献1には、請求書の処理効率を向上させることができるデータ処理装置、データ処理方法およびプログラムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第7051168号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子帳簿保存法では、国税関係書類(財務省令で定めるものを除く)の保存義務者は、国税関係書類の全部又は一部について、その国税関係書類に記載されている事項を、電磁的記録に記録する場合には、一定の要件の下で、その電磁的記録の保存をもって国税関係書類の保存に代えることができることとされている。また、所得税(源泉徴収に係る所得税を除く)および法人税に係る保存義務者は、電子取引を行った場合には、一定の要件の下で、その電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存しなければならないことが電子帳簿保存法において規定されている。しかしながら、企業の従業員がメールを受信したときに、このメールに添付されている証憑データを常に保存しなければならないのは従業員にとって手間であるという問題がある。また、証憑以外のファイルが添付されたメールを企業の従業員が受信したときにこのメールに添付されているファイルを自動的に保存したいというニーズがある。
【0005】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、受信したメールに添付されているファイルを自動的に保存することができるプログラム、コンピュータおよび情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプログラムは、
コンピュータを同期手段と、判断手段と、ファイル移動手段として機能させるプログラムであって、
前記同期手段は、ユーザのメールボックスに保存されているメールのうちファイルが添付されているメールと、保存用メールボックスに保存されているメールとを同期させ、
前記判断手段は、前記保存用メールボックスに保存されているメールに添付されているファイルについて、予め設定されている所定のルールに基づいて保存すべきであるか否かを判断し、
前記ファイル移動手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルを所定の方法で共有ストレージに移動させることを特徴とする。
【0007】
本発明のプログラムは、
コンピュータを送信手段として更に機能させ、
前記送信手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルについて所定の項目を入力させる入力指示信号を前記ユーザの端末またはオペレータ端末に送信し、
前記ファイル移動手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルを、前記ユーザの前記端末または前記オペレータ端末により入力された所定の項目の情報に関連付けて前記共有ストレージに移動させてもよい。
【0008】
本発明のプログラムは、
コンピュータを項目情報抽出手段として更に機能させ、
前記項目情報抽出手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルについて、当該ファイルが添付されていたメールの文面、あるいはファイルのタイトルまたは内容から所定の項目の情報を抽出し、
前記ファイル移動手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルを、前記項目情報抽出手段により抽出された所定の項目の情報に関連付けて前記共有ストレージに移動させてもよい。
【0009】
本発明のプログラムにおいては、
前記所定の項目は、前記共有ストレージに保存されているファイルの検索を行う際に用いられる検索項目であってもよい。
【0010】
本発明のプログラムにおいては、
前記共有ストレージには複数のフォルダが設けられており、各フォルダには紐付け情報が関連付けされており、
コンピュータを送信手段として更に機能させ、
前記送信手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルについて所定の項目を入力させる入力指示信号を前記ユーザの端末またはオペレータ端末に送信し、
前記ファイル移動手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルを、前記ユーザの前記端末または前記オペレータ端末により入力された所定の項目の情報および各前記フォルダに関連付けされている紐付け情報に基づいて、複数の前記フォルダのうちある前記フォルダに移動させてもよい。
【0011】
本発明のプログラムにおいては、
前記共有ストレージには複数のフォルダが設けられており、各フォルダには紐付け情報が関連付けされており、
コンピュータを項目情報抽出手段として更に機能させ、
前記項目情報抽出手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルについて、当該ファイルが添付されていたメールの文面、あるいはファイルのタイトルまたは内容から所定の項目の情報を抽出し、
前記ファイル移動手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルを、前記項目情報抽出手段により抽出された所定の項目の情報および各前記フォルダに関連付けされている紐付け情報に基づいて、複数の前記フォルダのうちある前記フォルダに移動させてもよい。
【0012】
本発明のプログラムは、
コンピュータをメール削除手段として更に機能させ、
前記メール削除手段は、前記保存用メールボックスに保存されているメールのうち前記ファイル移動手段により前記共有ストレージにファイルが移動させられなかったメールを前記保存用メールボックスから削除してもよい。
【0013】
本発明のプログラムにおいては、
前記判断手段は、前記保存用メールボックスに保存されているメールに添付されているファイルが証憑に関するものであるか否かを判断し、前記所定のルールは、メールに添付されているファイルが証憑に関するものであると判断された場合にこのファイルを保存すべきであると判断するものであってもよい。
【0014】
本発明のコンピュータは、
プログラムを実行することにより同期手段と、判断手段と、ファイル移動手段として機能するコンピュータであって、
前記同期手段は、ユーザのメールボックスに保存されているメールのうちファイルが添付されているメールと、保存用メールボックスに保存されているメールとを同期させ、
前記判断手段は、前記保存用メールボックスに保存されているメールに添付されているファイルについて、予め設定されている所定のルールに基づいて保存すべきであるか否かを判断し、
前記ファイル移動手段は、前記判断手段により保存すべきであると判断されたファイルを所定の方法で共有ストレージに移動させることを特徴とする。
【0015】
本発明の情報処理方法は、
制御部を有するコンピュータにより行われる情報処理方法であって、
前記制御部が、ユーザのメールボックスに保存されているメールのうちファイルが添付されているメールと、保存用メールボックスに保存されているメールとを同期させる工程と、
前記制御部が、前記保存用メールボックスに保存されているメールに添付されているファイルについて、予め設定されている所定のルールに基づいて保存すべきであるか否かを判断する工程と、
前記制御部が、保存すべきであると判断されたファイルを所定の方法で共有ストレージに移動させる工程と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明のプログラム、コンピュータおよび情報処理方法によれば、受信したメールに添付されているファイルを自動的に保存することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施の形態による情報処理システムの構成を概略的に示す図である。
図2図1に示す情報処理システムによるメールおよび当該メールに添付されているファイルの処理方法を概略的に示す図である。
図3図1に示す情報処理システムにおいて所定の情報処理が行われるときの動作の一例を示すフローチャートである。
図4図1に示す情報処理システムにおいて所定の情報処理が行われるときの動作の他の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図4は、本実施の形態に係る情報処理システム1および当該情報処理システム1による情報処理方法を示す図である。実施の形態に係る情報処理システム1および情報処理方法によれば、証憑に関するファイルが添付されたメールが、ユーザが所持するユーザの端末50に送信されてこのユーザの端末50のメールボックス51に保存されたときに、ユーザの端末50に送信されたメールに添付されているファイルのうち証憑に関するファイルを抽出して管理サーバ10の共有ストレージ36に保存させるものである。このことにより、例えば企業の社員がメールを受信したときに、このメールに添付されている証憑に関するファイルを当該社員が都度所定のフォルダに保存しなくてもよくなり、社員にとっての手間を省くことができるようになる。ここで、本実施の形態では、証憑としては、請求書、領収書、発注書、納品書、契約書等、様々なものが用いられる。
【0019】
本実施の形態による情報処理システム1は、管理サーバ10と、オペレータ端末40と、ユーザの端末50とを備えている。管理サーバ10は、インターネット回線等のネットワークを通じて利用できるサーバである。管理サーバ10には、インターネット回線等のネットワークを介してオペレータ端末40およびユーザの端末50がそれぞれ通信可能に接続されている。このような情報処理システム1の各構成要素について以下に説明する。
【0020】
オペレータ端末40は、管理サーバ10の管理を行う管理会社のオフィス等に設置されているパーソナルコンピュータ等を含み、この管理会社の社員であるオペレータがオペレータ端末40を操作することにより管理サーバ10に対して情報の送受信を行うようになっている。具体的には、オペレータがオペレータ端末40を操作することにより証憑の各項目の情報(例えば、証憑の種類、証憑が関連する取引名やプロジェクト名、証憑の発行日、証憑の明細、証憑に記載されている金額、証憑の受領者や管理者等の情報)を入力するようになっている。
【0021】
ユーザの端末50は、本実施の形態に係るサービスを享受したい企業に設置されているパーソナルコンピュータ等を含み、この企業の社員が操作するようになっている。ここで、本実施の形態に係るサービスとして、例えば、ユーザの端末50が設置されている企業における請求書、領収書、発注書、納品書、契約書等の証憑の処理を、管理サーバ10の管理を行う管理会社に代行させる処理が含まれるが、このような処理に限定されることはない。また、ユーザの端末50の記憶部(図示せず)にはメールボックス51が設けられており、ユーザの端末50に送信されたメールはメールボックス51に保存されるようになっている。
【0022】
管理サーバ10は、制御部20と、記憶部34と、通信部38とを備えている。制御部20は、例えばCPU(中央演算処理装置)等であり、記憶部34に記憶されているプログラムを実行することにより同期手段22、判断手段24、送信手段26、項目情報抽出手段28、ファイル移動手段30およびメール削除手段32として機能する。同期手段22は、ユーザのメールボックス51に保存されているメールのうちファイルが添付されているメールと、後述する保存用メールボックス35に保存されているメールとを同期させる。判断手段24は、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルについて、予め設定されている所定のルールに基づいて保存すべきであるか否かを判断する。送信手段26は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルについて所定の項目を入力させる入力指示信号をユーザの端末50またはオペレータ端末40に送信する。項目情報抽出手段28は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルについて、当該ファイルが添付されていたメールの文面、あるいはファイルのタイトルまたは内容から所定の項目の情報を抽出する。ファイル移動手段30は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを所定の方法で後述する共有ストレージ36に移動させる。所定の方法とは、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを、所定の項目の情報に紐付けて共有ストレージ36に移動させる方法、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを、共有ストレージ36に設けられている複数のフォルダのうちこのファイルの所定の項目の情報に対応するフォルダに移動させる方法、または判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルをそのまま共有ストレージ36に移動させる方法のことをいう。これらの方法の詳細については後述する。メール削除手段32は、保存用メールボックス35に保存されているメールのうちファイル移動手段30により共有ストレージ36にファイルが移動させられなかったメールを保存用メールボックス35から削除する。これらの同期手段22、判断手段24、送信手段26、項目情報抽出手段28、ファイル移動手段30およびメール削除手段32の機能の詳細については後述する。
【0023】
なお、制御部20により実行されるプログラムは記憶部34に記憶されたものであることに限定されることはない。制御部20により実行されるプログラムとして、外部装置から通信部38を介して制御部20に送信されるものや、管理サーバ10に装着されたUSBメモリ等の記憶媒体に記憶されているもの、管理サーバ10とは別のサーバ(例えば、クラウドサーバ)等に記憶されているもの等が用いられてもよい。
【0024】
記憶部34は例えばHDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)またはSSD(Solid State Drive)などで構成され、様々な情報が記憶部34に記憶されるようになっている。また、記憶部34には保存用メールボックス35および共有ストレージ36が設けられている。保存用メールボックス35には、ユーザのメールボックス51に保存されているメールが同期手段22により同期させられることにより保存されるようになっている。共有ストレージ36には、証憑に関するファイルが保存されるようになっている。ここで、本実施の形態では、共有ストレージ36にはユーザ毎に複数のフォルダが設けられており、各フォルダには紐付け情報が関連付けされている。
【0025】
通信部38は、制御部20を外部装置(例えば、オペレータ端末40、ユーザの端末50等)と通信可能に接続するものである。制御部20は通信部38を介して外部装置に対して信号の送受信を行うことができるようになっている。
【0026】
次に、このような情報処理システム1による情報処理方法について図2および図3を用いて説明する。図2は、図1に示す情報処理システム1によるメールおよび当該メールに添付されているファイルの処理方法を概略的に示す図であり、図3は、図1に示す情報処理システム1において所定の情報処理が行われるときの動作を示すフローチャートである。なお、以下に示す情報処理は制御部20が記憶部34に記憶されているプログラムを実行することにより行われる。
【0027】
ユーザが所持するユーザの端末50に証憑に関するファイルが添付されたメールが送信されると、このメールはメールボックス51に保存される。ここで、証憑に関するファイルは、例えば請求書、領収書、発注書、納品書、契約書等の証憑の画像を含む。
【0028】
同期手段22は、ユーザのメールボックス51に保存されているメールのうちファイルが添付されているメールと、保存用メールボックス35に保存されているメールとを同期させる(図3のステップS1)。このことにより、ユーザが所持するユーザの端末50に送信され、メールボックス51に保存されたメールのうち、ファイルが添付されているメールは保存用メールボックス35にも保存される。なお、ユーザが所持するユーザの端末50に送信され、メールボックス51に保存されたメールのうち、ファイルが添付されていないメールは保存用メールボックス35に保存されない。
【0029】
次に、判断手段24は、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルについて、予め設定されている所定のルールに基づいて保存すべきであるか否かを判断する(図3のステップS2)。具体的には、判断手段24は、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルが証憑に関するものであるか否かを判断し、所定のルールは、メールに添付されているファイルが証憑に関するものであると判断された場合にこのファイルを保存すべきであると判断するものである。ここで、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルが証憑に関するものであるか否かの判断は、メールの件名を含む文面、ファイルのタイトルまたはファイルの内容に基づいて行われる。より詳細には、メールの件名を含む文面に、請求書、領収書、発注書、納品書、契約書等の証憑に関する文字が含まれている場合には、判断手段24は、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルが証憑に関するものであると判断する。また、ファイルのタイトルに、請求書、領収書、発注書、納品書、契約書等の証憑に関する文字が含まれている場合には、判断手段24は、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルが証憑に関するものであると判断する。また、ファイルの内容(具体的には、画像ファイル)から光学文字認識により読み取られたテキストに、請求書、領収書、発注書、納品書、契約書等の証憑に関する文字が含まれている場合には、判断手段24は、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルが証憑に関するものであると判断する。なお、判断手段24による判断方法は上述したものに限定されることはない。判断手段24による判断方法として、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルについて保存すべきであるか否かを判断することができるものであれば、上述した方法以外の方法が用いられてもよい。
【0030】
また、本実施の形態では、保存用メールボックス35に保存されているメールの文面をユーザの端末50に表示することができるようになっていてもよい。このことにより、保存用メールボックス35に保存されているメールの文面をユーザは確認することができるようになる。この際に、ユーザのメールボックス51に保存されているメールのうち同期手段22によって保存用メールボックス35に保存されたメールには、メールボックス51に関連するユーザの識別情報が関連付けられ、ユーザの端末50には保存用メールボックス35に保存されているメールのうちこのユーザの識別情報に対応するメールの文面のみが表示されるようになっていてもよい。
【0031】
保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルを保存すべきであると判断手段24が判断すると(図3のステップS3の「YES」)、送信手段26は、所定の項目を入力させる入力指示信号をユーザの端末50またはオペレータ端末40に送信する(図3のステップS4)。このことにより、ユーザの端末50またはオペレータ端末40には、証憑における所定の項目の入力画面が表示される。ここで、証憑における所定の項目は、共有ストレージ36に保存されているファイルの検索を行う際に用いられる検索項目である。具体的には、証憑における所定の項目は、例えば、証憑の種類、証憑が関連する取引名やプロジェクト名、証憑の発行日、証憑の明細、証憑に記載されている金額、証憑の受領者や管理者等の情報である。ユーザの端末50の所持者またはオペレータによって証憑における所定の項目の情報がユーザの端末50またはオペレータ端末40により入力されると、入力された情報はユーザの端末50またはオペレータ端末40から管理サーバ10に送信される。
【0032】
次に、ファイル移動手段30は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを所定の方法で共有ストレージ36に移動させる(図3のステップS5)。具体的には、ファイル移動手段30は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを、ユーザの端末50またはオペレータ端末40により入力された所定の項目の情報に関連付けて共有ストレージ36に移動させる。このことにより、共有ストレージ36には、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルが、所定の項目の情報に関連付けられた状態で共有ストレージ36に保存される。
【0033】
また、共有ストレージ36に複数のフォルダが設けられており、各フォルダに紐付け情報が関連付けされている場合は、ファイル移動手段30は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを、項目情報抽出手段28により抽出された所定の項目の情報および各フォルダに関連付けされている紐付け情報に基づいて、共有ストレージ36における複数のフォルダのうちあるフォルダに移動させる。具体的には、各フォルダに紐付け情報として証憑の種類、証憑が関連する取引名やプロジェクト名、証憑の明細、証憑の受領者や管理者等の情報が関連付けられている場合には、証憑の種類毎、証憑が関連する取引毎やプロジェクト毎、証憑の明細毎、証憑の受領者毎や管理者毎のフォルダにファイルが保存される。なお、他の態様として、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを共有ストレージ36における複数のフォルダのうちどのフォルダに移動させるかについて、ユーザの端末50によりユーザが選択できるようになっていてもよい。
【0034】
また、更に他の態様として、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルをファイル移動手段30はそのまま共有ストレージ36に移動させて(すなわち、所定の項目の情報に関連付けることなく移動させて)、この共有ストレージ36に保存させてもよい。
【0035】
一方、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルを保存すべきではないと判断手段24が判断すると(図3のステップS3の「NO」)、このファイルは共有ストレージ36には保存されないようにしてもよい。また、共有ストレージ36に保存されているファイルが一定のルールに沿って自動的に削除されてもよく、あるいはユーザの端末50によってユーザが共有ストレージ36に保存されているファイルを削除してもよい。
【0036】
なお、本実施の形態では、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルを保存すべきであると判断手段24が判断する態様に限定されることはない。保存用メールボックス35に保存されているメールがユーザの端末50に表示されているときに、ユーザはメールに添付されているファイルを共有ストレージ36に保存すべきであるか否かを判断することができるようになっていてもよい。この場合は、ファイル移動手段30は、ユーザの端末50による入力に基づいてユーザにより保存すべきであると判断されたファイルを所定の方法で共有ストレージ36に移動させる。
【0037】
その後、メール削除手段32は、保存用メールボックス35に保存されているメールのうちファイル移動手段30により共有ストレージ36にファイルが移動させられなかったメールを保存用メールボックス35から削除する(図3のステップS6)。この際に、保存用メールボックス35に保存されているメールが一定のルールに沿って自動的に削除されてもよく、あるいはユーザの端末50によってユーザが保存用メールボックス35に保存されているメールを削除してもよい。より詳細には、保存用メールボックス35に保存されているメールについての情報がユーザの端末50に自動的に送信されることによりこのユーザの端末50に表示され、よってユーザが保存用メールボックス35に保存されているメールをユーザの端末50により削除できるようになっていてもよい。また、保存用メールボックス35に保存されているメールについての情報がユーザの端末50に送信されるか否かをユーザがユーザの端末50により設定することができるようになっていてもよい。このことにより、保存用メールボックス35に証憑とは関係のないファイルが残ってしまうことを防止することができる。
【0038】
また、新規ファイルの添付有無や、特定メールアドレスや特定期間においては同期は取らないといったようなユーザまたはサービス提供者のシステム管理者による指定による一定条件等のもと、同期手段22により一度メールボックス51と保存用メールボックス35との間で同期が行われ、ユーザの端末50と管理サーバ10との間で連携が行われると、保存用メールボックス35に保存されたメールのうちこのユーザの識別情報に対応するメールの文面および添付ファイルは当該ユーザの端末50に表示されないようになっていてもよい。このことにより、ユーザの端末50と管理サーバ10との間で連携が行われたのにもかかわらず同期手段22による同期によって保存用メールボックス35に保存されたメールの文面および添付ファイルがユーザの端末50に表示され続けることを防止することができる。
【0039】
なお、本実施の形態の情報処理システム1による情報処理は図3に示すフローチャートのものに限定されることはない。本実施の形態の情報処理システム1による情報処理の他の例について図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0040】
ユーザが所持するユーザの端末50に、証憑に関するファイルが添付されたメールが送信され、このメールがメールボックス51に保存されると、同期手段22は、ユーザのメールボックス51に保存されているメールのうちファイルが添付されているメールと、保存用メールボックス35に保存されているメールとを同期させる(図4のステップS11)。このことにより、ユーザが所持するユーザの端末50に送信され、メールボックス51に保存されたメールのうち、ファイルが添付されているメールは保存用メールボックス35にも保存される。
【0041】
次に、判断手段24は、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルについて、予め設定されている所定のルールに基づいて保存すべきであるか否かを判断する(図4のステップS12)。具体的には、判断手段24は、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルが証憑に関するものであるか否かを判断し、所定のルールは、メールに添付されているファイルが証憑に関するものであると判断された場合にこのファイルを保存すべきであると判断するものである。
【0042】
また、本実施の形態では、保存用メールボックス35に保存されているメールの文面をユーザの端末50に表示することができるようになっていてもよい。このことにより、保存用メールボックス35に保存されているメールの文面をユーザは確認することができるようになる。
【0043】
保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルを保存すべきであると判断手段24が判断すると(図4のステップS13の「YES」)、項目情報抽出手段28は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルについて、当該ファイルが添付されていたメールの文面、あるいはファイルのタイトルまたは内容から所定の項目の情報を抽出する(図4のステップS14)。具体的には、項目情報抽出手段28は、所定の項目の情報として、証憑の種類、証憑が関連する取引名やプロジェクト名、証憑の発行日、証憑の明細、証憑に記載されている金額、証憑の受領者や管理者等の情報を抽出する。
【0044】
次に、ファイル移動手段30は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを所定の方法で共有ストレージ36に移動させる(図4のステップS15)。具体的には、ファイル移動手段30は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを、項目情報抽出手段28により抽出された所定の項目の情報に関連付けて共有ストレージ36に移動させる。このことにより、共有ストレージ36には、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルが、所定の項目の情報に関連付けられた状態で共有ストレージ36に保存される。また、共有ストレージ36に複数のフォルダが設けられており、各フォルダに紐付け情報が関連付けされている場合は、ファイル移動手段30は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを、項目情報抽出手段28により抽出された所定の項目の情報および各フォルダに関連付けされている紐付け情報に基づいて、共有ストレージ36における複数のフォルダのうちあるフォルダに移動させる。なお、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを共有ストレージ36における複数のフォルダのうちどのフォルダに移動させるかについて、ユーザの端末50によりユーザが選択できるようになっていてもよい。また、更に他の態様として、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルをファイル移動手段30はそのまま共有ストレージ36に移動させて(すなわち、所定の項目の情報に関連付けることなく移動させて)、この共有ストレージ36に保存させてもよい。
【0045】
一方、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルを保存すべきではないと判断手段24が判断すると(図4のステップS13の「NO」)、このファイルは共有ストレージ36には保存されないようにしてもよい。また、共有ストレージ36に保存されているファイルが一定のルールに沿って自動的に削除されてもよく、あるいはユーザの端末50によってユーザが共有ストレージ36に保存されているファイルを削除してもよい。
【0046】
なお、本実施の形態では、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルを保存すべきであると判断手段24が判断する態様に限定されることはない。保存用メールボックス35に保存されているメールがユーザの端末50に表示されているときに、ユーザはメールに添付されているファイルを共有ストレージ36に保存すべきであるか否かを判断することができるようになっていてもよい。この場合は、ファイル移動手段30は、ユーザの端末50による入力に基づいてユーザにより保存すべきであると判断されたファイルを所定の方法で共有ストレージ36に移動させる。
【0047】
その後、メール削除手段32は、保存用メールボックス35に保存されているメールのうちファイル移動手段30により共有ストレージ36にファイルが移動させられなかったメールを保存用メールボックス35から削除する(図4のステップS16)。この際に、保存用メールボックス35に保存されているメールが一定のルールに沿って自動的に削除されてもよく、あるいはユーザの端末50によってユーザが保存用メールボックス35に保存されているメールを削除してもよい。このことにより、保存用メールボックス35に証憑とは関係のないファイルが残ってしまうことを防止することができる。
【0048】
以上のような構成からなる本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、管理サーバ10)および情報処理方法によれば、プログラムは、コンピュータを同期手段22と、判断手段24と、ファイル移動手段30として機能させる。同期手段22は、ユーザのメールボックス51に保存されているメールのうちファイルが添付されているメールと、保存用メールボックス35に保存されているメールとを同期させる。判断手段24は、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルについて、予め設定されている所定のルールに基づいて保存すべきであるか否かを判断する。ファイル移動手段30は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを所定の方法で共有ストレージ36に移動させる。このことにより、例えば企業の社員がメールを受信したときに、このメールに添付されているファイルを当該社員が都度所定のフォルダに保存しなくてもよくなり、社員にとっての手間を省くことができるようになる。とりわけ、同期手段22は、ユーザのメールボックス51に保存されているメールのうちファイルが添付されているメールと、保存用メールボックス35に保存されているメールとを同期させるため、ファイルが添付されていないメールが保存用メールボックス35に保存されなくなり、よって不要なメールが保存用メールボックス35に保存されなくなる。また、判断手段24は、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルについて、予め設定されている所定のルールに基づいて保存すべきであるか否かを判断し、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルが所定の方法で共有ストレージ36に移動させられるため、所定のルールに基づいて保存すべきであるファイルのみを共有ストレージ36に保存させることができる。
【0049】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、プログラムは、コンピュータを送信手段26として更に機能させ、送信手段26は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルについて所定の項目を入力させる入力指示信号をユーザの端末50またはオペレータ端末40に送信し、ファイル移動手段30は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを、ユーザの端末50またはオペレータ端末40により入力された所定の項目の情報に関連付けて共有ストレージ36に移動させる。この場合には、共有ストレージ36に保存されるファイルに、ユーザの端末50またはオペレータ端末40により入力された所定の項目の情報を関連付けることができ、共有ストレージ36に保存されているファイルの検索を所定の項目の情報に基づいて行うことができるようになる。
【0050】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、プログラムは、コンピュータを項目情報抽出手段28として更に機能させ、項目情報抽出手段28は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルについて、当該ファイルが添付されていたメールの文面、あるいはファイルのタイトルまたは内容から所定の項目の情報を抽出し、ファイル移動手段30は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを、項目情報抽出手段28により抽出された所定の項目の情報に関連付けて共有ストレージ36に移動させる。この場合には、共有ストレージ36に保存されるファイルに、項目情報抽出手段28により抽出された所定の項目の情報を関連付けることができ、共有ストレージ36に保存されているファイルの検索を所定の項目の情報に基づいて行うことができるようになる。
【0051】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、所定の項目は、共有ストレージ36に保存されているファイルの検索を行う際に用いられる検索項目である。
【0052】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、共有ストレージ36には複数のフォルダが設けられており、各フォルダには紐付け情報が関連付けされており、プログラムは、コンピュータを送信手段26として更に機能させ、送信手段26は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルについて所定の項目を入力させる入力指示信号をユーザの端末50またはオペレータ端末40に送信し、ファイル移動手段30は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを、ユーザの端末50またはオペレータ端末40により入力された所定の項目の情報および各フォルダに関連付けされている紐付け情報に基づいて、複数のフォルダのうちあるフォルダに移動させてもよい。この場合は、項目情報抽出手段28によりファイルから抽出された所定の項目の情報に対応するフォルダに当該ファイルを保存することができるため、共有ストレージ36に保存されているファイルの検索を効率的に行うことができるようになる。
【0053】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、共有ストレージ36には複数のフォルダが設けられており、各フォルダには紐付け情報が関連付けされており、プログラムは、コンピュータを項目情報抽出手段28として更に機能させ、項目情報抽出手段28は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルについて、当該ファイルが添付されていたメールの文面、あるいはファイルのタイトルまたは内容から所定の項目の情報を抽出し、ファイル移動手段30は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを、項目情報抽出手段28により抽出された所定の項目の情報および各フォルダに関連付けされている紐付け情報に基づいて、複数のフォルダのうちあるフォルダに移動させる。この場合も、項目情報抽出手段28によりファイルから抽出された所定の項目の情報に対応するフォルダに当該ファイルを保存することができるため、共有ストレージ36に保存されているファイルの検索を効率的に行うことができるようになる。
【0054】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、プログラムはコンピュータをメール削除手段32として更に機能させ、メール削除手段32は、保存用メールボックス35に保存されているメールのうちファイル移動手段30により共有ストレージ36にファイルが移動させられなかったメールを保存用メールボックス35から削除する。このことにより、保存用メールボックス35に余分なメールが残ってしまうことを防止することができる。
【0055】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、判断手段24は、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルが証憑に関するものであるか否かを判断し、所定のルールは、メールに添付されているファイルが証憑に関するものであると判断された場合にこのファイルを保存すべきであると判断するものである。このことにより、メールに添付されているファイルのうち証憑に関するファイルのみを共有ストレージ36に保存することができる。
【0056】
なお、本発明によるプログラム、コンピュータ(具体的には、管理サーバ10)および情報処理方法は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
【0057】
例えば、同期手段22は、ユーザの端末50の記憶部に設けられているユーザのメールボックス51に保存されているメールのうちファイルが添付されているメールと、保存用メールボックス35に保存されているメールとを同期させるものに限定されることはない。ユーザのメールボックスとして、ユーザの端末50の記憶部に設けられているものではなく、ウエブメール等の所定のメールサーバに設けられるものが用いられてもよい。この場合、同期手段22は、クラウドサービス等の所定のメールサーバのメールボックスに保存されているメールのうちファイルが添付されているメールと、保存用メールボックス35に保存されているメールとを同期させる。
【0058】
また、図1等では記憶部34が管理サーバ10に設けられている態様について述べたが、本発明はこのような態様に限定されることはない。保存用メールボックスや共有ストレージが設けられている記憶部として、管理サーバ10とは別の装置に設けられている記憶部や、管理サーバ10とは別のクラウドサービス等が用いられてもよい。また、保存用メールボックスおよび共有ストレージがそれぞれ別の記憶部に記憶されるようになっていてもよい。
【0059】
また、上記の説明において、ファイルは証憑に関するものに限定されることはない。本発明に係るプログラム、コンピュータおよび情報処理方法として、証憑に関するもの以外のファイルの処理や証憑に関するもの以外のファイルが添付されたメールの処理を行うものが用いられてもよい。
【符号の説明】
【0060】
1 情報処理システム
10 管理サーバ
20 制御部
22 同期手段
24 判断手段
26 送信手段
28 項目情報抽出手段
30 ファイル移動手段
32 メール削除手段
34 記憶部
35 保存用メールボックス
36 共有ストレージ
38 通信部
40 オペレータ端末
50 ユーザの端末
51 メールボックス
【要約】
【課題】受信したメールに添付されているファイルを自動的に保存することができるプログラム、コンピュータおよび情報処理方法を提供する。
【解決手段】プログラムはコンピュータを同期手段22と、判断手段24と、ファイル移動手段30として機能させる。同期手段22は、ユーザのメールボックス51に保存されているメールのうちファイルが添付されているメールと、保存用メールボックス35に保存されているメールとを同期させる。判断手段24は、保存用メールボックス35に保存されているメールに添付されているファイルについて、予め設定されている所定のルールに基づいて保存すべきであるか否かを判断する。ファイル移動手段30は、判断手段24により保存すべきであると判断されたファイルを所定の方法で共有ストレージに移動させる。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4