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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-19
(45)【発行日】2023-09-27
(54)【発明の名称】包装用容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 1/36 20060101AFI20230920BHJP
   B65D 1/26 20060101ALI20230920BHJP
【FI】
B65D1/36
B65D1/26
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018214433
(22)【出願日】2018-11-15
(65)【公開番号】P2020083321
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-10-29
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390041058
【氏名又は名称】シーピー化成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000707
【氏名又は名称】弁理士法人市澤・川田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平山 学
(72)【発明者】
【氏名】▲柳▼瀬 知希
【審査官】小原 一郎
(56)【参考文献】
【文献】意匠登録第1427772(JP,S)
【文献】米国特許第05346070(US,A)
【文献】米国特許第05207743(US,A)
【文献】米国特許第06691890(US,B1)
【文献】実開昭54-118301(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2010/0108686(US,A1)
【文献】登録実用新案第3108145(JP,U)
【文献】実開昭62-171410(JP,U)
【文献】特開平11-155716(JP,A)
【文献】実開昭54-118302(JP,U)
【文献】実開昭61-093479(JP,U)
【文献】実開昭46-000097(JP,U)
【文献】登録実用新案第3165675(JP,U)
【文献】意匠登録第1086744(JP,S)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 1/00 - 1/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性樹脂シートからなる包装用容器であって、
容器本体に少なくとも第一収容部と第一収容部よりも容量の小さい第二収容部とを備え、
第一収容部と第二収容部とは仕切壁部で仕切られ、第一収容部の底面部が第二収容部の底面部よりも低い位置にあり、
前記仕切壁部の裏側を指先が納まる間隙としてあり、
前記仕切壁部の第一収容部側の側壁面部は、容器内側に膨出しながら第一収容部の底面部から上方に向かい拡開する曲面状に形成してあり、第二収容部側の側壁面部に、前記仕切壁部の上面との境の第二収容部の開口縁部まで延びる凸条又は凹溝を並行状に適宜間隔で設けてあり、
第二収容部は、容器本体の開口縁部に沿う横長凹状とし、容器本体の裏側から握れる把持部ともしてあり、
容器本体の開口縁部には外方に張り出すフランジ部が設けてあり、第二収容部近傍に位置する該フランジ部の外縁を、第二収容部の長手方向に延びる平面視直線状に形成してある、
包装用容器。
【請求項2】
第二収容部の開口縁部は、容器本体の開口縁部よりも下方に位置する請求項1に記載の包装用容器。
【請求項3】
第二収容部の側壁面部及び底面部に、凸条又は凹溝を並行状に適宜間隔で設けてある請求項1又は2に記載の包装用容器。
【請求項4】
前記フランジ部の外縁には、下向きに突出するスカート部が備えてある請求項1~3のいずれか一項に記載の包装用容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食料品などを収容し、持ち上げやすくした包装用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
小売店などでは、薄肉樹脂製の容器に包装されたお弁当やお惣菜などが販売されている。お弁当やお惣菜などは、この容器のまま手に取って食することができるように、一部分を掴みやすい形状に成形した容器がある。また、電子レンジなどで加熱して温めてから食することもあり、熱い状態で持ち運びできるように取っ手などを設けた容器もある。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、合成樹脂シートを熱成形して製造される包装用容器において、その包装用容器を片手で把持する際の指掛け凹部を容器の側壁部外面に設けることにより、片手で把持できるようにした包装用容器が開示されている。
【0004】
下記特許文献2には、相対する位置にフランジ部を内側に延長した把手部を形成するとともに、その付近のフランジ部を下方に凹ませた親指納まり部を形成することにより、把持部を掴みやすく、また、容器を持ち上げやすくした食品包装用容器が開示されている。
【0005】
下記特許文献3には、側面に当てられた人の手指を上方から覆うことになる取っ手をフランジの一部に連続させるとともに、この取っ手が縦方向かつ外方向に延びる縦リブを多数備えることにより、取っ手に剛性を持たせ、持ちやすくしたカップ状の包装用容器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2007-55657号公報
【文献】実用新案登録第3131628号公報
【文献】特開2017-178374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、薄肉樹脂製からなる包装用容器は、持ち上げやすいように工夫されているものが多々開発されている。
しかし、掌の小さい子供や握力の弱い女性・老人などが容器本体を持ち上げる際、掴み損ねて容器がバランスを崩し、容器本体を落としてしまうおそれがあった。特に、電子レンジなどで加熱した場合は、収容物が高温状態であるため、掴み難く、容器本体を落下させてしまうおそれが高まる。また、熱い収容物を落下させた場合は、収容物の飛散により火傷をするおそれもあった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、女性や子供などでも容器本体をしっかりと掴むことができ、持ち上げやすくした包装用容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態の包装用容器は、熱可塑性樹脂シートからなる包装用容器であって、容器本体に少なくとも第一収容部と第一収容部よりも容量の小さい第二収容部とを備え、第一収容部と第二収容部とは仕切壁部で仕切られ、第一収容部の底面部が第二収容部の底面部よりも低い位置にあり、前記仕切壁部の裏側を指先が納まる間隙としてあり、前記仕切壁部の第一収容部側の側壁面部は、容器内側に膨出しながら第一収容部の底面部から上方に向かい拡開する曲面状に形成してあるとともに、第一収容部側の側壁面部及び第二収容部側の側壁面部のいずれか少なくとも一方に、前記仕切壁部の上面まで延びる凸条又は凹溝を並行状に適宜間隔で設けてあり、第二収容部は、容器本体の開口縁部に沿う横長凹状とし、容器本体の裏側から握れる把持部ともしてあることを特徴とする。
【0010】
このような包装用容器は、仕切壁部の裏側に指先を挿入し、第二収納部を裏側から握ることができるようにしてあるため、第二収納部をグリップのようにして容器本体をしっかりと掴め、容器本体を容易に持ち上げることができる。
【0011】
上記形態の包装用容器において、仕切壁部の第一収容部側の側壁面部を容器内側に膨くらむように形成することにより、仕切壁部の裏側から挿入した指先が第一収容部側の側壁面部に触れにくくなるため、第一収容部の収容物が電子レンジなどで加熱されて熱くなっていたとしても、容器本体を持ち上げる際に熱さを感じにくくすることができる。
【0012】
上記形態の包装用容器において、第二収容部の開口縁部を容器本体の開口縁部よりも下方に位置させることができる。このようにすることにより、第二収容部の収容物が、容器本体を持ち上げる際の揺れにより外方へ飛散することを防止できる。
【0013】
上記形態の包装用容器において、第二収容部の側壁面部及び底面部に、凸条又は凹溝を並行状に適宜間隔で設けることができる。これにより、凸条又は凹溝が第二収容部のリブとなりこの部分を補強するとともに、滑り止めとなり容器本体を握る際に指先を滑りにくくすることができる。
【0014】
上記形態の包装用容器において、容器本体の開口縁部に、外方に張り出すフランジ部を設けることができ、このフランジ部第二収容部付近を、第二収容部の長手方向に延びる平面視直線状に形成するのが好ましい。このようにすることにより、容器本体を掴む際に掌が直線状のフランジ部に当たるため容器本体を支持しやすくなる。
【0015】
上記形態の包装用容器において、フランジ部の外縁には、下向きに突出するスカート部を備えることができる。このようにすることにより、容器本体を掴む際に手がスカート部により覆われるため、収容物が容器本体の外方に飛散しても手に付着しにくくなり、手を保護することができる。特に収容物が熱い場合は火傷することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態の包装用容器の斜視図である。
図2図1に示した包装用容器の平面図である。
図3図2のA-A線切断端面図である。
図4図1に示した包装用容器及びそれに嵌合する蓋体を示した側面図である。
図5図1に示した容器において、第二収容部の平面視における面積割合を説明するための図である。
図6図4に示した蓋体の平面図である。
図7図1に示した包装用容器を手で掴み、持ち上げた状態を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の包装用容器の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
本発明の一実施形態の包装用容器1は、図1図3に示すように、第一収容部3と第二収容部4を少なくとも設けた容器本体2を備える。また、図4に示すように、容器本体2に被せる蓋体5を備えることもできる。
【0019】
包装用容器1は、特に限定するものではないが、例えば、惣菜、野菜、サラダ、米飯、麺類、スープ等の食料品を収容することができ、第一収容部3に米飯、麺類などの主食材、第二収容部4に惣菜、漬物などの副食材を収容するのが好ましい。
【0020】
包装用容器1(容器本体2及び蓋体5)は、例えば、シート厚0.10mm~4.0mm、好ましくは0.15mm~2.5mmの熱可塑性樹脂シートを熱成形して製造することができる。
【0021】
熱可塑性樹脂シートとしては、特に限定するものではなく、非発泡樹脂シート、発泡樹脂シートのいずれを問わない。例えば、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂などのポリエチレン系樹脂シート、ホモポリプロピレン樹脂、エチレン-プロピレンランダム共重合体(ランダムポリプロピレン)樹脂、エチレン-プロピレンブロック共重合体(ブロックポリプロピレン)樹脂などのポリプロピレン系樹脂シートを含むポリオレフィン系樹脂シート、ホモポリスチレン(汎用ポリスチレン)樹脂、スチレン-メタクリル酸共重合体樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマーなどを含むポリスチレン系樹脂シート、ポリエチレンテレフタレート系樹脂シート、ポリブチレンテレフタレート樹脂、耐熱性を付与した変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂シートなどを含むポリエステル系樹脂シート、発泡ポリスチレン系樹脂シートなどの熱可塑性樹脂シートを挙げることができる。
また、熱可塑性樹脂シートとして積層シートを用いることもでき、積層シートとしては、例えば、熱可塑性樹脂シートにフィルムを熱ラミネートした積層シート、共押出法による積層シート、押出ラミネート法による積層シートなどを挙げることができる。
【0022】
熱成形としては、例えば、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、熱板成形などを挙げることができる。
【0023】
蓋体5を備える場合、容器本体2と蓋体5との材質は同じでも相違してもよいが、同じであるのが好ましい。また、容器本体2及び蓋体5は、透明、半透明、不透明のいずれでもよく、例えば、容器本体2を不透明、蓋体5を透明乃至半透明にすることもできる。
【0024】
容器本体2は、図1図4に示すように、外縁を楕円状とした変形円形浅鉢状に形成してあり、本体2内に仕切壁部6で区画した容量の大きい第一収容部3と容量の小さい第二収容部4とを備える。本実施形態では2つの収容部3,4を備えるが、これ以上の第三収容部、第四収容部などを備えてもよい。
容器本体2は、開口縁部21の内側を収容部として、2つの収容部3,4を備え、開口縁部21の外側に、フランジ部22と、スカート部23とを備える。
【0025】
フランジ部22は、図1図3に示すように、開口縁部21から容器外方に所定幅で略水平状に張り出し、容器本体2の全周に渡り設けてある。フランジ部22の一部は、図2に示すように、第二収容部4付近に直線状の直線部22aが設けてある。その直線部22aと対向する位置にも他の直線部22aが設けてある。
スカート部23は、図3に示すように、フランジ部22の外側縁部から下方に向かい拡開するように形成してあり、容器本体2の全周に渡り設けてある。スカート部23の高さ方向の中間付近には、外方に向け突出させた被嵌合突部24が全周に渡り設けてある。また、スカート部23の下縁部には、図2に示すように、舌片状に延出する摘み部25が対向する位置に設けてある。
【0026】
第一収容部3は、浅鉢状の凹部としてあり、底面部31と、側壁面部32とを備える。
底面部31は、平面視変形十字状の略水平面として形成してあり、周囲には所定深さに凹ませた凹溝部31aが形成してある。凹溝部31aは、容器本体2をテーブルなどに置く際に接地する脚部も兼ねている。
【0027】
側壁面部32は、図2に示すように、容器内側に曲面状に膨出する膨出面32aと上方に向かい拡開しながら傾斜する平面状の傾斜面32bとが周方向に交互に表れるようにして形成してある。膨出面32aは、断面湾曲状に形成してあり、上方に向かい漸次拡開するようにしてある。第二収容部4側の膨出面32aは仕切壁部6も兼ねる。
【0028】
第二収容部4は、平面視長円乃至紡錘形状の横長凹部とし、底面部41と、側壁面部42とを備える。また、第二収容部4は、容器本体2のフランジ部22の片側の直線部22aに沿うように形成してあり、容器本体2の裏側から握れる把持部ともしてある。
底面部41は平面視長円乃至紡錘形状の略水平面としてあり、側壁面部42は底面部41から湾曲しながら上方に向かい傾斜面状になる断面略J字状に形成してある。第一収容部3側の側壁面部42は仕切壁部6も兼ねる。
【0029】
第二収容部4の開口縁部43(仕切壁部6の頂部)は、容器本体2の開口縁部21よりも低い位置になるように形成してある。このようにすることにより、第二収容部4の収容物が、容器本体2を持ち上げる際に揺れて外方へ飛散することを防止し、火傷のおそれなどを低減できる。
【0030】
第二収容部4の内面には、凸条44を適宜間隔で並行状に設けてあり、底面部41及び側壁面部42内を横断するようにしてある。凸条44を設けることにより、リブとして第二収容部4を補強するとともに、容器本体2の裏側から握る際に滑り止めとしての役割を果たす。なお、凸条44は、凹溝としてもよく、このようにしても同様の作用効果を得ることができる。
【0031】
なお、第二収容部4は、本実施形態では、平面視長円乃至紡錘形状の凹部としてあるが、これに限定されるものではなく、容器本体2の裏側から握れるようにしてあればよく、例えば、平面視において、長方形乃至正方形状、円形状、六角形状などの多角形状など何れの形状にしてもよい。また、底面部41及び側壁面部42の境界をなくし、連続的に形成した断面半円乃至U字状などに形成してもよい。
【0032】
第二収容部4の大きさは、特に限定するものではないが、容器本体2の収容部全体の平面視における面積(図5(A)の薄墨色に塗りつぶした開口縁部21内の面積)をSとし、第二収容部4の平面視における面積(図5(B)の薄墨色に塗りつぶした開口縁部43内の面積)をSとした場合、0.2×S≦S≦0.5×S、特に0.3×S≦S≦0.4×Sの範囲内に形成し、容器本体2の裏側から握れる大きさにすることができる。例えば、第一収容部3の容量が大きい場合は0.2×S程度の大きさにし、第一収容部3の容量が小さい場合は0.5×S程度の大きさにすることができる。
【0033】
また、図3に示すように、第一収容部3の深さ(仕切壁部6の頂部からの深さ)をDとし、第二収容部4の深さ(仕切壁部6の頂部からの深さ)をDとした場合、0.2×D≦D<D、特に0.3×D≦D≦0.8×Dの範囲内に形成することができる。当該範囲内であれば、仕切壁部6裏側の間隙へ指先をスムーズに納めることができ、また、第二収容部4を裏側から握りやすくすることができる。
【0034】
第二収容部4の大きさは、具体的には、縦幅は40mm~100mm、特に50mm~80mm、横幅は15mm~40mm、特に20mm~35mmの範囲内になるようにするのが好ましい。また、深さは、15mm~30mm、特に20mm~25mmの範囲内になるようにするのが好ましい。
【0035】
仕切壁部6は、断面三角形乃至台形状としてあり、第一収容部3と第二収容部4とを仕切るとともに容器本体2の裏側から指先が挿入できる間隙ともしてある。また、第一収容部3の第二収容部4側の側壁面部32は、容器内側に膨出状になっている膨出面32aとしてあるため、第二収容部4を容器本体2の裏側から握る際に、指先が側壁面部32に触れにくくなり、第一収容部3の収容物が熱い場合でも火傷をすることなく容器1を持ち上げることができる。
【0036】
上記したとおり、包装用容器1は、容器本体2に被せられる蓋体5を備えてもよい。
蓋体5は、例えば、図4及び図6に示すように、円錐台状に形成して第一収容部3及び第二収容部4を覆うことができるようにしてある。より詳しくは、円形平面状の天面部51から下方に拡開しながら直線状に傾斜する側壁面部52を備える。側壁面部52の下縁部には外方に所定幅で水平状に張り出すフランジ部53が設けてある。フランジ部53は、容器本体2に被せた状態で容器本体2のフランジ部22に載るようにしてある。
フランジ部53の外縁には、下方に向かうスカート部54が設けてあり、容器本体2に被せた状態で容器本体2のスカート部23の上面を沿うようにしてある。スカート部54には、周方向に延び、容器内側に向かい突出する嵌合突部55が適宜間隔で形成してあり、被嵌合突部24に係止して蓋体5が容器本体2に外嵌合するようにしてある。スカート部54の下縁部には、図6に示すように、舌片状に延出する摘み部56が対向する位置に設けてあり、蓋体5を容器本体2に被せた状態で容器本体2の摘み部25の面上に載るようにしてある。
【0037】
包装用容器1は、例えば、図7に示すように、持ち上げる際、仕切壁部6の裏側の間隙に人挿指から小指の指先を挿入し、第二収容部4を容器本体2の裏側から握るようにして掴み、親指をフランジ部22に掛けて持ち上げることができる。
このように、包装用容器1は、第二収容部4を把持できるグリップのようにしてあり、しっかりと容器1を掴め、持ち上げやすいものである。
【0038】
また、仕切壁部6の第一収容部3側の側壁面部32を、容器内側に膨出する膨出面32aにしておけば、第一収容部3の側壁面部32と指先との間に隙間ができるため、電子レンジなどで第一収容部3の収容物が加温されていても熱さを気にせず容器1を持ち上げることができる。
【0039】
さらには、第二収容部4付近にフランジ部22を直線とした直線部22aを設けることにより、持ち上げる際、掌が直線部22aにフィットするため容器1を支えやすくなる。フランジ部22の外縁に、下向きに突出するスカート部23を備えておけば、容器本体2を掴む際に掌がスカート部23により覆われるため、収容物が容器本体2の外に飛散しても手に付着しにくくなり、手を保護することができる。特に収容物が熱い場合は火傷を防ぐことができる。
【0040】
上記実施形態の構成態様は、本発明を限定するものとして挙げたものではなく、技術目的を共通にするかぎり変更は可能であり、本発明はそのような変更を含むものである。
【符号の説明】
【0041】
1包装用容器
2容器本体
21開口縁部
22フランジ部
23スカート部
24被嵌合突部
25摘み部
3第一収容部
31底面部
31a凹溝部
32側壁面部
32a膨出面
32b傾斜面
4第二収容部
41底面部
42側壁面部
43開口縁部
44凸条
5蓋体
51天面部
52側壁面部
53フランジ部
54スカート部
55嵌合突部
56摘み部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7