(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-19
(45)【発行日】2023-09-27
(54)【発明の名称】模擬銃における引き金の位置を検出するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
F41A 19/58 20060101AFI20230920BHJP
G01B 11/00 20060101ALI20230920BHJP
【FI】
F41A19/58
G01B11/00 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019076074
(22)【出願日】2019-04-12
【審査請求日】2022-04-11
(32)【優先日】2018-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】PL
(32)【優先日】2018-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】519134533
【氏名又は名称】ゲート エンタープライズ エスペー.ゼット オー.オー.エスペー.カ.
【氏名又は名称原語表記】GATE Enterprise Sp.z o.o.Sp.k.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】メネット マルチン
(72)【発明者】
【氏名】ボイタク ダミアン
【審査官】山本 賢明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0054082(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F41A 19/58
G01B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
模擬火器における引き金位置検出システムであって、少なくとも1つの光源D1(5)と光信号を電気信号に変換する少なくとも1つの受光器Q1(6)とから構成されたセンサを備え、前記光源D1(5)および前記受光器Q1(6)は、前記光源D1(5)および前記受光器Q1(6)がシリンダエッジの上面に対して垂直に延在する垂直軸から0°~90°の範囲にある角度だけずれるとともに前記光源D1(5)および前記受光器Q1(6)の作用面がレプリカ引き金(1)の方に向けられているようにプリント回路基板(7)上に配置されており、前記光源D1(5)はマイクロコントローラピンに接続されており、前記受光器Q1(6)はアナログデジタル変換器を備えたアナログマイクロコントローラピンに接続されているか、またはマイクロコントローラに結合されたアナログデジタル変換器U1に接続されて
おり、一定の規則的な時間間隔で、毎回同じ期間だけ前記光源D1(5)が発光するに際し、前記レプリカ引き金(1)の表面から反射された光線を前記受光器Q1(6)の方に向かわせるように、前記光源D1(5)が制御され、前記受光器Q1(6)は、反射光の強度および前記レプリカの環境から前記受光器Q1(6)に到達する光の強度と、前記レプリカの環境から前記受光器Q1(6)に到達する光のみの強度とを、交互に電流に変換し、前記電流は、その端子間に電圧降下を生成する抵抗器R2を通って流れ、前記アナログデジタル変換器において前記抵抗器R2の電圧がデジタル信号に変換されて前記デジタル信号の値が最後の5つの結果を記憶するバッファに記憶され、各一定時間間隔の後に前記電圧降下のデータが解析され、サンプルpr[1]とサンプルpr[0]との差分、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との差分、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との差分、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との差分が算出され、前記サンプルpr[0]、前記サンプルpr[2]および前記サンプルpr[4]は、前記レプリカの環境から到来する光のみの強度値を構成し、前記サンプルpr[1]および前記サンプルpr[3]は、前記光源D1(5)によって放出された後に前記レプリカ引き金(1)の表面から反射された光の強度と前記レプリカの環境から到来する光強度との和であり、それぞれの前記サンプルについて差分値を算出するとき、前記光源D1(5)により放出された光のみの強度値を得、サンプルpr[1]とサンプルpr[0]との、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との4つの差分のうちの少なくとも1つが、校正処理において前記レプリカのユーザによって事前に定められたしきい値より小さい場合、現状態は解放された引き金として扱われるが、サンプルpr[1]とサンプルpr[0]との、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との各差分が前記ユーザによって定められたしきい値以上である場合、現状態は、押圧された引き金として扱われ、発射体の発射処理が作動される、システム。
【請求項2】
前記光源D1(5)は、発光ダイオードおよびレーザーダイオードのうちの1つ以上である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記受光器Q1(6)は、フォトトランジスタ、フォトダイオード、フォトレジスタおよびCCD検出器のうちの1つ以上である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
模擬火器における引き金の位置を検出する方法であって、一定の規則的な時間間隔で、毎回同じ期間だけ光源D1(5)が発光するに際し、レプリカ引き金(1)の表面から反射された光線を受光器Q1(6)の方に向かわせるように、前記光源D1(5)を制御する工程であって、前記受光器Q1(6)は、反射光の強度および前記レプリカの環境から前記受光器Q1(6)に到達する光の強度と、前記レプリカの環境から前記受光器Q1(6)に到達する光のみの強度とを、交互に電流に変換し、前記電流は、その端子間に電圧降下を生成する抵抗器R2を通って流れ、アナログデジタル変換器において前記抵抗器R2の電圧がデジタル信号に変換されて前記デジタル信号の値が最後の5つの結果を記憶するバッファに記憶され、各一定時間間隔の後に前記電圧降下のデータがマイクロコントローラで解析され、サンプルpr[1]とサンプルpr[0]との差分、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との差分、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との差分、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との差分が算出され、前記サンプルpr[0]、前記サンプルpr[2]および前記サンプルpr[4]は、前記レプリカの環境から到来する光のみの強度値を構成し、前記サンプルpr[1]および前記サンプルpr[3]は、前記光源D1(5)によって放出された後に前記レプリカ引き金(1)の表面から反射された光の強度と前記レプリカの環境から到来する光強度との和である、工程と、それぞれの前記サンプルについて差分値を算出するとき、前記光源D1(5)により放出された光のみの強度値を得る工程であって、サンプルpr[1]とサンプルpr[0]との、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との4つの差分のうちの少なくとも1つが、校正処理において前記レプリカのユーザによって事前に定められたしきい値より小さい場合、現状態は解放された引き金として扱われるが、サンプルpr[1]とサンプルpr[0]との、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との各差分が前記ユーザによって定められたしきい値以上である場合、現状態は、押圧された引き金として扱われ、発射体の発射処理が作動される、工程と、を含む、方法。
【請求項5】
前記光源D1(5)は、発光ダイオードおよびレーザーダイオードのうちの1つ以上である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記受光器Q1(6)は、フォトトランジスタ、フォトダイオード、フォトレジスタおよびCCD検出器のうちの1つ以上である、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記校正処理は、様々な据え置き型装置およびモバイル装置に専用のアプリケーションを使用して実行され、前記校正処理中に、前記引き金(1)が解放されたときに、前記引き金(1)が押圧されたときに、および前記レプリカ引き金(1)がモータを作動させる位置に押圧されたときに、前記受光器に到達する光強度のレベルが決定される、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
模擬火器における引き金位置検出システムであって、2つの光源D1(5)および光源D2(9)と光信号を電気信号に変換する1つの受光器Q1(6)とから構成されたセンサを備え、前記光源D1(5)、前記光源D2(9)および前記受光器Q1(6)は互いに平行な2つの別々のプリント回路基板(7および8)上に配置されており、前記プリント回路基板間においてレプリカ引き金(1)が移動し、前記光源D1(5)、前記光源D2(9)および前記受光器Q1(6)の作用面は前記引き金の方に向けられており、前記光源D1(5)、前記光源D2(9)および前記受光器Q1(6)の位置は前記レプリカ引き金(1)の位置に対して厳密に定められており、前記レプリカ引き金(1)側に配置された、前記光源D1(5)および前記受光器Q1(6)の作用面のエッジは、両方のプリント回路基板(7,8)に垂直に交差する平面内に含まれており、前記光源D1(5)、光源D2(9)、前記受光器Q1(6)および前記引き金(1)間の距離は、解放位置にある前記レプリカ引き金(1)が前記受光器Q1(6)の作用面の小領域上に前記光源D2(9)を起点とする影を形成するように設定されており、前記光源D2(9)は前記光源D1(5)に対して、前記引き金(1)が前記受光器Q1(6)の全作用面上に前記光源D2(9)を起点とする影を形成するような前記引き金(1)の位置が1つだけ存在するように配置されており、前記光源D1(5)および前記光源D2(9)はマイクロコントローラピンに接続されており、前記受光器Q1(6)は、アナログデジタル変換器を備えたアナログマイクロコントローラピンに、またはマイクロコントローラに結合されたアナログデジタル変換器U1に接続されている、システム。
【請求項9】
前記光源D1(5)および前記光源D2(9)は発光ダイオードである、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記受光器Q1(6)は、フォトトランジスタ、フォトダイオード、フォトレジスタおよびCCD検出器のうちの1つ以上である、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
模擬火器における引き金位置を検出する方法であって、一定の規則的な時間間隔で、毎回同じ期間だけ光源D1(5)および光源D2(9)が発光し、前記発光は、受光器Q1(6)の方向へ進むように、前記光源D1(5)および前記光源D2(9)を制御する工程であって、前記受光器Q1(6)は、前記光源D1(5)および前記光源D2(9)から生じた光強度およびレプリカの環境から前記受光器Q1(6)に到達する光の強度と、前記レプリカの環境から前記受光器Q1(6)に到達する光のみの強度とを、交互に電流に変換し、前記電流は、抵抗器R2を通って流れて前記抵抗器R2の端子間に電圧降下を生じ、アナログデジタル変換器は前記抵抗器R2の電圧をデジタル信号に変換して前記デジタル信号の値をバッファに記憶し、前記バッファは最後の5つの結果を記憶し、各一定時間間隔の後に電圧降下データがマイクロコントローラで解析され、サンプルpr[1]とサンプルpr[0]との差分、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との差分、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との差分、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との差分が算出される、工程を含み、前記サンプルpr[0]、前記サンプルpr[2]および前記サンプルpr[4]は前記レプリカの環境から到来する光のみの強度値であり、前記サンプルpr[1]および前記サンプルpr[3]は、前記光源D1(5)および前記光源D2(9)によって放出された光の強度と前記レプリカの周囲からの到来光の強度との和であるか、または、前記サンプルpr[0]、前記サンプルpr[2]および前記サンプルpr[4]は前記レプリカの環境から到来する光の強度と前記光源D1(5)および前記光源D2(9)によって放出された光の強度との和であり、前記サンプルpr[1]および前記サンプルpr[3]は前記光源D1(5)および前記光源D2(9)によって放出された光の強度値であり、それぞれの前記サンプルについて前記差分値を算出するとき、前記光源D1(5)および前記光源D2(9)によって放出された光のみの強度が得られ、サンプルpr[1]とサンプルpr[0]との、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との前記差分のうちの少なくとも1つが、校正処理において前記レプリカのユーザによって事前に定められたしきい値より大きい場合、前記差分は解放された引き金として扱われるが、サンプルpr[1]とサンプルpr[0]との、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との各差分が、前記ユーザによって定められた前記しきい値以下である場合、前記差分は前記引き金(1)を押圧することとして扱われ、これによって発射体の発射がトリガされる、方法。
【請求項12】
前記光源D1(5)および前記光源D2(9)は発光ダイオードである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記受光器Q1(6)は、フォトトランジスタ、フォトダイオード、フォトレジスタおよびCCD検出器のうちの1つ以上である、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記校正処理は、様々な据え置き型装置およびモバイル装置に専用のアプリケーションを使用して実行され、前記校正処理中に、前記引き金(1)が解放されたときに、前記引き金(1)が押圧されたときに、および前記引き金(1)がモータを作動させる位置に押圧されたときに前記受光器Q1(6)に到達する光強度のレベルが決定される、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
計測結果を記憶するバッファは、任意の数のサンプルprを含むことができる、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は、模擬銃、特にエアソフトガン(ASG)における引き金位置を検出する方法である。
【背景技術】
【0002】
ASGは通常1:1の縮尺で作られた、元の火器の忠実な複製であり、圧縮ガスを使用して銃弾を発射する。
ASGはエアソフトゲーム、訓練、軍事シミュレーションに使用され、またそのユーザは、外観がどの程度正確に複製されているかのみならず、エアソフトガンが実際の火器の動作をできるだけ模倣するように作動することも期待する。
【0003】
自動電動ガン(AEG:Automatic Electric Gun)はASGレプリカの一種であり、ギアトランスミッションによって電動モータがばねを圧縮する。
AEGレプリカの工場モデルでは、引き金が押圧されたときに電源回路の接点を閉じることによってモータが制御され、引き金は、連携する1つまたは2つの部品から構成された機械要素である。AEGレプリカでは、引き金の移動によって引き金スイッチの可動部に直接圧力がかかり、次いでスライドする可動部によって引き金スイッチ内の接点が閉じ、モータ電源回路が導通する。
【0004】
高圧エアガン(HPA:High Pressure Air gun)は、圧縮空気によって駆動されるASGの一種である。HPAレプリカでは、引き金の移動は同様であり、電子マイクロスイッチに圧力がかかるという違いがある。引き金を押圧すると電磁弁が作動し、適切な量の圧縮空気がチャンバに供給される。
【0005】
特許文献1は、発射体の発射装置によって、発射体、特にペイントボールマーカを発射するときの引き金の跳ね返りを防止する方法を開示している。この方法は、完全非発射位置と完全発射位置との間で、マーカのフレーム上に移動可能に取り付けられた引き金の位置を検出することに基づいている。引き金の底部の後部には、引き金を引いたときにマーカのグリップの隙間に隠れるスパイクがある。引き金位置の検出は、アナログセンサ、特にアナログ光学センサの使用によって可能である。発光部と感光部とから構成されたセンサは、グリップの隙間に取り付けられている。
【0006】
引き金が引かれると、間隙に隠れるスパイクによって、発光体からの光を感光部が受光することが防止される。押圧された引き金を検出する光擾乱を感知するためのしきい値は、通常40%~60%の範囲内に設定される。システムは、100%の光を読み取ると、引き金が非発射位置にあると認識する。
【0007】
特許文献2は、火器用の安全機構として働く光センサを使用して火器の引き金機構の現在の状態を検出する引き金機構および方法を決定している。この方法は、多くの光学センサの使用に基づいている。当該センサは、引き金やヒューズなどの引き金機構のコンポーネントの両側に配置されている。回路が正しく機能するために、回路は少なくとも2つのセンサから構成されなければならない。これらのセンサは、発光エレクトロルミネセントダイオードと光インパルスを受け取るフォトトランジスタとから構成されている。元の位置のままで、引き金機構の可動要素は、LEDとフォトトランジスタとのうちのいくつかの間の光の流れを遮断し、残りのセンサにおける光の流れを許容する。位置を変化させた後は、この状態が逆になる。光センサは、受信した光信号の強度の変化を検出するように構成されている。情報は主制御装置に渡され、主制御装置は当該情報に基づいて機構の可動要素の位置を決定する。
【0008】
特許文献3は、ペイントボールマーカにおける光ファイバケーブルの使用を記載している。ケーブルを使用して光センサの部品を接続することにより、フォトレジスタをストックに移動させてマーカのバランスを良くし、フォトレジスタに対する外部条件の影響を軽減する。
【0009】
光源とフォトレジスタとから構成されたセンサを使用して引き金位置を検出する。ストック内に配置された光源から放出された光は、光ファイバケーブルを介して引き金チャンバに運ばれる。光ファイバ出口の反対側には、光センサに接続された第2の光ファイバの入口穴がある。引き金位置の検出は、移動中に引き金によって光線を切断することから生じる、光ファイバを介して光センサに送られる光の強度の擾乱の解析に基づく。
【0010】
AEGレプリカの工場モデルでは、モータは、引き金が押圧されたときに電源回路の接点を閉じることによって制御される。引き金は、レプリカの種類に応じた、協働する1つまたは2つの部分から構成された機械要素である。
図1、
図2および
図3は、AEGレプリカに使用される解決手法の例を示しており、引き金1の移動によって引き金スイッチ3の可動部に直接圧力がかかり、次いでスライドする可動部によって引き金スイッチ2内の接点4が閉じてモータ電源回路が導通する。
【0011】
一例が
図4に示されているHPAレプリカでは、引き金が同じように移動し、圧力がマイクロスイッチ2に加えられるという違いがある。引き金1を押圧することによって、ソレノイド弁を作動させて適正量の圧縮空気をチャンバに供給する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】米国特許第7089697号明細書
【文献】米国特許出願公開第2016/0054082号明細書
【文献】米国特許出願公開第2006/042616号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
周知のAEGレプリカおよびHPAレプリカにおける引き金の操作には、引き金の感度をユーザのニーズに個々に合わせて設定することができない、回路内に流れている電流によりAEGレプリカの引き金スイッチ内の接点が燃えて、銃器の故障、機械損傷に至るマイクロスイッチの低抵抗、および短絡回路サイクルと接点開放との回数の制限を生じるなどの、いくつかの根本的な欠点がある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
第1の発明による解決手法の本質は、システムが、少なくとも1つの光源と光信号を電気信号に変換する少なくとも1つの検出器とからなるセンサを備えることに基づいており、プリント回路基板上に光源D1および受光器Q1が配置されており、光源D1および受光器Q1は、シリンダの上端に対して垂直に延在する垂直軸から0~90°の範囲の角度だけ傾き、光源D1および受光器Q1の作用面はレプリカ引き金の方へ向けられるようになっている。光源D1はマイクロコントローラピンに接続されている。受光器Q1は、アナログデジタル変換器を備えたアナログマイクロコントローラピンに接続されているか、またはマイクロコントローラに結合されたアナログデジタル変換器U1に接続されている。
【0015】
有利には、光源D1は発光ダイオードおよびレーザーダイオードのうちの1つ以上である。
有利には、受光器Q1はフォトトランジスタ、フォトダイオード、フォトレジスタおよびCCD検出器のうちの1つ以上である。
【0016】
第2の発明による解決手法の本質は、光源D1が、一定の規則的な時間間隔で毎回同じ期間だけ発光するように制御されることに基づいている。レプリカ引き金の表面から反射された光線は、受光器Q1の方へ向かい、受光器Q1は、反射光強度およびレプリカの周囲から受光器Q1に到達する光の強度と、レプリカの周囲から受光器Q1に到達する光のみとを、交互に電流に変換する。電流は、抵抗器R2を通って流れて抵抗器R2の端子間に電圧降下を生じる。アナログデジタル変換器は、抵抗器R2の電圧をデジタル形式に変換してその値をバッファに記憶し、バッファは最後の5つの結果を記憶する。各一定時間間隔の後に電圧降下データがマイクロコントローラで解析され、サンプルpr[1]とサンプルpr[0]との差分、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との差分、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との差分、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との差分が算出され、ここでサンプルpr[0]、pr[2]およびpr[4]はレプリカの環境から到来する光のみの強度を構成し、pr[1]およびpr[3]は、光源D1によって放出された後にレプリカ引き金の表面から反射された光の強度とレプリカの環境から到来する光強度との和である。それぞれのサンプルについて差分値を算出するとき、光源D1によって放出された光のみの強度が得られる。サンプルpr[1]とサンプルpr[0]との、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との4つの差分のうちの少なくとも1つが、校正処理においてレプリカのユーザによって事前に定められたしきい値より小さい場合、当該差分は解放された引き金として扱われる。校正処理は、様々な据え置き型装置およびモバイル装置に専用のアプリケーションを使用して実行され、この処理中に、引き金が解放されたときに、引き金が押圧されたときに、および引き金がモータを作動させる位置に押圧されたときに受光器Q1に到達する光強度のレベルが決定される。サンプルpr[1]とサンプルpr[0]との、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との各差分が、ユーザによって定められたしきい値以上である場合、当該差分は押圧された引き金として扱われ、これによって発射体の発射がトリガされる。
【0017】
有利には、光源D1は発光ダイオードおよびレーザーダイオードのうちの1以上である。
有利には、受光器Q1はフォトトランジスタ、フォトダイオード、フォトレジスタおよびCCD検出器のうちの1以上である。
【0018】
有利には、校正処理は、様々な据え置き型装置およびモバイル装置に専用のアプリケーションを使用して実行され、この処理中に、引き金が解放されたときに、引き金が押圧されたときに、および引き金がモータを作動させる位置に押圧されたときに受光器Q1に到達する光強度のレベルが決定される。
【0019】
第3の発明による解決手法の本質は、システムが、2つの光源と光信号を電気信号に変換する1つの検出器とから構成されたセンサを備えていることであり、光源D1、光源D2および受光器Q1は、互いに平行に配置された2つの別々のプリント回路基板上に配置されており、当該プリント回路基板間でレプリカの引き金が移動する。光源D1、光源D2および受光器Q1の作用面はレプリカ引き金の方に向けられている。
【0020】
光源D1、光源D2および受光器Q1の位置は、レプリカ引き金の位置に対して厳密に定義されている。レプリカ引き金側に位置する、光源D1および受光器Q1の作用面のエッジは、両方のプリント回路基板に垂直に交差する平面内に含まれる。光源D1、光源D2、受光器Q1および引き金間の距離は、解放位置にあるレプリカ引き金が受光器Q1の作用面の小領域上に光源D2を起点とする影を形成するように設定されている。光源D2は光源D1に対して、レプリカ引き金が受光器Q1の全作用面上に光源D2を起点とする影を形成するような引き金の位置が1つだけ存在するように配置されている。光源D1および光源D2はマイクロコントローラピンに接続されている。受光器Q1は、アナログデジタル変換器を備えたアナログマイクロコントローラピンに接続されるか、またはマイクロコントローラに結合されたアナログデジタル変換器U1に接続されている。
【0021】
有利には、光源D1および光源D2は発光ダイオードである。
有利には、受光器Q1はフォトトランジスタ、フォトダイオード、フォトレジスタおよびCCD検出器のうちの1つ以上である。
【0022】
第4の発明による解決手法の本質は、光源D1および光源D2が、一定の規則的な時間間隔で毎回同じ期間だけ発光するように制御されることである。 放出光は受光器Q1の方向へ進み、受光器Q1は、光源D1および光源D2から生じた光強度およびレプリカの環境から受光器Q1に到達する光の強度と、レプリカの環境から受光器Q1に到達する光のみの強度とを、交互に電流に変換する。電流は、抵抗器R2を通って流れて抵抗器R2の端子間に電圧降下を生じる。アナログデジタル変換器は、抵抗器R2の電圧をデジタル形式に変換してその値をバッファに記憶し、バッファは最後の5つの結果を記憶する。各一定時間間隔の後に電圧降下データがマイクロコントローラで解析され、引き金押圧認識アルゴリズムを用いてサンプルpr[1]とサンプルpr[0]との差分、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との差分、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との差分、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との差分が算出され、ここでサンプルpr[0]、pr[2]およびpr[4]はレプリカの環境から到来する光のみの強度であり、pr[1]およびpr[3]は、光源D1および光源D2によって放出された光強度とレプリカの周囲からの到来光の強度との和である。それぞれのサンプルについて差分値を算出すると、光源D1および光源D2によって放出された光のみの強度が得られる。サンプルpr[1]とサンプルpr[0]との、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との4つの差分のうちの少なくとも1つが、校正処理においてレプリカのユーザによって事前に定められたしきい値より大きい場合、当該差分は解放された引き金として扱われる。他方、サンプルpr[1]とサンプルpr[0]との、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との各差分が、ユーザによって定められたしきい値以下である場合、当該差分は押圧された引き金として扱われ、これによって発射体の発射がトリガされる。
【0023】
有利には、光源D1および光源D2は発光ダイオードである。
有利には、受光器Q1はフォトトランジスタ、フォトダイオード、フォトレジスタおよびCCD検出器のうちの1つ以上である。
【0024】
有利には、校正処理は、様々な据え置き型装置およびモバイル装置に専用のアプリケーションを使用して実行され、この処理中に、引き金が解放されたときに、引き金が押圧されたときに、および引き金がモータを作動させる位置に押圧されたときに受光器Q1に到達する光強度のレベルが決定される。
【発明の効果】
【0025】
上述した本発明の主な利点は、通常の動作によって損傷を受けず、円滑に動作し、かつメンテナンスを必要としないこのようなセンサを使用するという事実である。センサはアナログデジタル変換器の入力部に接続されており、アナログデジタル変換器の処理結果はマイクロコントローラによって解析され、受信信号の正確な解析と、レプリカ引き金の位置の正確な決定とが確保される。小型の寸法であるために、必要に応じて、2つ以上の数の光源および受光器を使用する、したがってより精密に引き金の位置を制御することが可能である。
【0026】
さらに、センサに到達する信号の制御および分析のアルゴリズムによって、センサは外部照明の影響を受けにくくなり、電子光素子はその構造上、広範囲の温度、湿気、振動、サージおよび電磁干渉に対して耐性を有する。
【0027】
レプリカのユーザは、設定を校正することによって、ユーザのニーズを満たすようにレプリカの動作を調整および最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】AEGレプリカに使用される解決手法の例を示す図。
【
図2】AEGレプリカに使用される解決手法の例を示す図。
【
図3】AEGレプリカに使用される解決手法の例を示す図。
【
図7】内部でマイクロコントローラがアナログデジタル変換器を備えた反射光学センサの回路図。
【
図8】内部でマイクロコントローラがアナログデジタル変換器に結合された反射光学センサの回路図。
【
図9】解放された引き金に対する最後の5つの計測値に基づく時間の関数としての電圧値のグラフ。
【
図11】押圧された引き金に対する5つの連続した計測値からなる値のグラフ。
【
図13】センサ素子が引き金に対してどのように配置されているかを示す正面図。
【
図17】内部でマイクロコントローラがアナログデジタル変換器を備えた光学センサの回路図。
【
図18】内部でマイクロコントローラがアナログデジタル変換器に結合された光学センサの回路図。
【
図19】解放された引き金についての最後の5つの計測値に基づく時間の関数としての電圧値のグラフ。
【
図21】押圧された引き金に対する5つの連続した計測値からなる値のグラフ。
【
図22】
図21に見られる信号のサンプルr_prの差分値のグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0029】
第1の発明の主題は図面に示されており、
図5はレプリカの内部の図、
図6はこの内部の部分拡大図、そして
図7は内部でマイクロコントローラがアナログデジタル変換器を備えた反射光学センサの回路図、
図8は内部でマイクロコントローラがアナログデジタル変換器に結合された反射光学センサの回路図、
図9は解放された引き金に対する最後の5つの計測値に基づく時間の関数としての電圧値のグラフ、
図10は
図9に見られる信号の差分値のグラフ、
図11は押圧された引き金に対する5つの連続した計測値からなる値のグラフ、
図12は
図11に見られる信号の差分値のグラフである。第3の発明の主題は図面に示されており、
図13はセンサ素子が引き金に対してどのように配置されているかを示し(正面図)、
図14はセンサ素子を上から見た図、
図15はセンサ素子を正面から見た図、
図16はセンサ素子を左から見た図、
図17は内部でマイクロコントローラがアナログデジタル変換器を備えた光学センサの回路図、
図18は内部でマイクロコントローラがアナログデジタル変換器に結合された光学センサの回路図、
図19は解放された引き金についての最後の5つの計測値に基づく時間の関数としての電圧値のグラフ、
図20は
図19に見られる信号の差分値のグラフ、
図21は押圧された引き金に対する5つの連続した計測値からなる値のグラフ、
図22は、
図21に見られる信号のサンプルr_prの差分値のグラフである。
【0030】
例1
本システムは、発光ダイオードまたはレーザーダイオードである単一の光源と、フォトトランジスタまたはフォトダイオードまたはフォトレジスタまたはCCD検出器である、光信号を電気信号に変換する1つの検出器とから構成されたセンサを備え、プリント回路基板7上に光源D15および受光器Q16が配置されており、これにより光源D15および受光器Q16は、シリンダの上端に対して垂直に延在する垂直軸から27°の角度だけ傾き、光源D15および受光器Q16の作用面はレプリカ引き金1の方へ向けられている。光源D15はマイクロコントローラピンに接続されている。受光器Q16は、
図7に示されるようにアナログデジタル変換器を備えたアナログマイクロコントローラピンに、または
図8に示されるようにマイクロコントローラに結合されたアナログデジタル変換器に接続されている。
【0031】
光源D15は、発光ダイオードまたはレーザーダイオードである。マイクロコントローラは、500μs間光源D15が点灯し、次の500μs間光源D15が消灯するように、500μsごとに光源D15を制御する。このサイクルが繰り返され、光源D15によって放出された光は引き金1の可動部から反射される。引き金1が押圧される程度に応じて、受光器Q16は引き金1の移動する面から反射された光により、多少強く照明される。受光器Q16は光強度を電流に変換し、電流は、抵抗器R2を通って流れて抵抗器R2の端子間に電圧降下を生じる。アナログデジタル変換器はこの電圧をデジタル形式に変換する。サンプルは500μsごとに取られる。サンプルを取ってから丁度100μs後に、光源D15の状態が変化する。デジタル形式の各電圧サンプルは、最後の5つの読み取りサンプルを含むバッファに記憶される。光源D15の状態が変わるたびに、マイクロコントローラはバッファに記憶されたデータを解析する。
【0032】
サンプルpr[0]、pr[2]およびpr[4]は、光源D15が消灯したときに読み取られ、受光器Q16に到達する周囲光のみの強度値を反映する。サンプルpr[1]およびpr[3]は、光源D15が点灯したときに読み取られ、周囲光と光源D15によって放出された光との和の強度値を反映する。奇数サンプルpr[1]およびpr[3]と偶数サンプルpr[0]、pr[2]およびpr[4]との差分値を算出すると、光源D15によって放出された光のみの強度値が得られる。校正処理においてサンプルpr[1]とサンプルpr[0]との、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との4つの差分のうちの少なくとも1つが、レプリカのユーザによって事前に定められたしきい値より小さければ、当該差分は解放された引き金として扱われる。サンプルpr[1]とサンプルpr[0]との、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との各差分が、ユーザによって定められたしきい値以上であれば、当該差分は押圧された引き金1として扱われ、これによって発射体の発射がトリガされる。引き金1が解放されたとき、引き金1が押下されたとき、引き金1がモータを作動させる位置に押圧されたときに受光器Q16に到達する光強度のレベルを決定する校正は、様々な据え置き型装置およびモバイル装置に専用のアプリケーションを用いて実行される。
【0033】
受光器Q16は、フォトトランジスタまたはフォトダイオードまたはフォトレジスタまたはCCD検出器である。
例2
本システムは、発光ダイオードである2つの光源D15および光源D29と、フォトトランジスタまたはフォトダイオードまたはフォトレジスタまたはCCD検出器である、光信号を電気信号に変換する1つの検出器Q16とから構成されたセンサを備え、光源D15、光源D29および受光器Q16は別々のプリント回路基板7およびプリント回路基板8上に配置されており、当該プリント基板間でレプリカ引き金1が移動する。光源D15、光源D29および受光器Q16の作用面は、引き金1の方に向けられている。
【0034】
光源D15、光源D29および受光器Q16の位置は、レプリカ引き金1の位置に対して厳密に定められている。レプリカ引き金1側にある、光源D15および受光器Q16の作用面のエッジは、両方のプリント回路基板7およびプリント回路基板8に垂直に交差する平面内に含まれる。移動するレプリカの引き金1は、受光器Q16の作用面上に影を生成する。引き金1の移動の全範囲において、影のエッジは光源D15および光源D29側にある引き金1の表面によって形成される。光源D15、光源D29、受光器Q16およびレプリカ引き金1間の距離は、解放位置にあるレプリカ引き金1が受光器Q16の作用面の小領域上に光源D29を起点とする影を形成するように設定されている。光源D15は、受光器Q16の全面を照明する。レプリカ引き金1の移動の初期範囲では、引き金1が押圧されるにつれて、光源29を起点とする影の面が増大する。光源D29は光源D15に対して、引き金1が受光器Q16の全作用面上に光源D29を起点とする影を形成するようなレプリカ引き金1の位置が1つだけ存在するように配置されており、光源D15は受光器Q16の全面を照明する。引き金の移動の最終的な範囲では、レプリカ引き金1が押圧されるにつれて、受光器Q16の作用面上で、光源D15を起点とする影の面が増大する。完全に押圧されたレプリカ引き金1は、受光器Q16の作用面上に、光源D15を起点とする部分的な影を生成する。本解決手法によって、受光器Q16によって生成された電気信号は、レプリカ引き金1の移動の全範囲を通して単調に変化する。
【0035】
光源D15および光源D29は、マイクロコントローラピンに接続されている。受光器Q16は、
図17に示されるようにアナログデジタル変換器を備えたアナログマイクロコントローラピンに、または
図18に示されるようにマイクロコントローラに結合されたアナログデジタル変換器に接続されている。
【0036】
光源D15および光源D29は、発光ダイオードである。マイクロコントローラは、光源D15および光源D29が500μs間点灯し、次の500μs間消灯するように、500μsごとに光源D15および光源D29を制御する。このサイクルが繰り返され、光源D15および光源D29によって放出された光がレプリカ引き金1によって塞がれる。引き金1が押圧される程度に応じて、受光器Q16は光源D15および光源D29によって放出された光により、多少強く照明される。受光器Q16は光強度を電流に変換し、電流は、抵抗器R2を通って流れて抵抗器R2の端子間に電圧降下を生じる。アナログデジタル変換器はこの電圧をデジタル形式に変換する。サンプルは500μsごとに取られる。サンプルを取ってから丁度100μs後に、光源D15および光源D29の状態が変化する。デジタル形式の各電圧サンプルは、最後の5つの読み取りサンプルを含むバッファに記憶される。光源の状態が変化するたびに、マイクロコントローラはバッファに記憶されたデータを解析する。
【0037】
サンプルpr[0]、pr[2]およびpr[4]は、光源D15および光源D29が消灯したときに読み取られ、受光器Q16に到達する周囲光のみの強度値を反映する。サンプルpr[1]およびpr[3]は、光源D15および光源D29が点灯したときに読み取られ、周囲光と光源D15および光源D29によって放出された光との和の強度値を反映する。奇数サンプルpr[1]およびpr[3]と偶数サンプルpr[0]、pr[2]およびpr[4]との差分値を算出すると、光源D15および光源D29によって放出された光のみの強度値が得られる。校正処理においてサンプルpr[1]とサンプルpr[0]との、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との4つの差分のうちの少なくとも1つが、レプリカのユーザによって事前に定められたしきい値より大きければ、当該差分は解放された引き金として扱われる。サンプルpr[1]とサンプルpr[0]との、サンプルpr[1]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[2]との、サンプルpr[3]とサンプルpr[4]との各差分が、ユーザによって定められたしきい値以下であれば、当該差分は押圧された引き金1として扱われ、これによって発射体の発射がトリガされる。引き金1が解放されたとき、引き金1が押下されたとき、引き金1がモータを作動させる位置に押圧されたときに受光器Q16に到達する光強度のレベルを決定する校正は、様々な据え置き型装置およびモバイル装置に専用のアプリケーションを用いて実行される。
【0038】
受光器Q16は、フォトトランジスタまたはフォトダイオードまたはフォトレジスタまたはCCD検出器である。