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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-19
(45)【発行日】2023-09-27
(54)【発明の名称】設置装置
(51)【国際特許分類】
   B60Q 1/00 20060101AFI20230920BHJP
   B60Q 1/50 20060101ALI20230920BHJP
   B60R 1/20 20220101ALI20230920BHJP
   F21S 43/19 20180101ALI20230920BHJP
   F21W 103/60 20180101ALN20230920BHJP
   F21W 104/00 20180101ALN20230920BHJP
【FI】
B60Q1/00 E
B60Q1/50 Z
B60R1/20
F21S43/19
F21W103:60
F21W104:00
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020034190
(22)【出願日】2020-02-28
(65)【公開番号】P2021133914
(43)【公開日】2021-09-13
【審査請求日】2022-08-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】服部 智三
【審査官】當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110816395(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0232930(US,A1)
【文献】特開2018-136573(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0078373(US,A1)
【文献】米国特許第06422725(US,B1)
【文献】国際公開第2019/044811(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60Q 1/00
B60R 1/20
F21S 43/19
B60Q 1/50
F21W 103/60
F21W 104/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回動されて開放及び閉鎖可能にされるドア以外における車両の部分に設置される設置体と、
前記設置体に設けられ、表示図を地面に投射すると共に、前記ドアが開放された際に前記表示図を地面に投射せず又は前記表示図の投射位置の変更により前記ドアの回動可能範囲の外側を介して前記表示図を地面に投射する投射機構と、
を備える設置装置。
【請求項2】
回動されて開放及び閉鎖可能にされるドア以外における車両の部分に設置され、前記ドアがロック解除されて展開されると共に、車両からの乗員降車後に前記ドアがロックされて格納される設置体と、
前記設置体に設けられ、前記ドアの回動可能範囲の外側を介して表示図を地面に投射すると共に、前記設置体が格納された際に車両の内側に収納される投射機構と、
を備える設置装置。
【請求項3】
回動されて開放及び閉鎖可能にされるドア以外における車両の部分に設置される設置体と、
前記設置体に設けられ、前記ドアの回動可能範囲の外側を介して表示図を地面に投射する投射機構と、
前記設置体に設けられると共に、内部の径が前記設置体の外側へ向かうに従い大きくされ、周部に前記投射機構が設けられて前記投射機構が内部を介して前記表示図を地面に投射する露出部と、
前記設置体に設けられ、前記露出部内の頂部側から前記露出部内を介して前記設置体の外側を撮像する撮像装置と、
を備える設置装置。
【請求項4】
前記設置体に設けられると共に、内部の径が前記設置体の外側へ向かうに従い大きくされ、周部に前記投射機構が設けられて前記投射機構が内部を介して前記表示図を地面に投射する露出部と、
前記設置体に設けられ、前記露出部内の頂部側から前記露出部内を介して前記設置体の外側を撮像する撮像装置と、
を備える請求項1記載の設置装置。
【請求項5】
前記設置体が格納された際に前記投射機構が車両の内側に収納される請求項1又は請求項4記載の設置装置。
【請求項6】
前記設置体が回動されて格納及び展開されると共に、前記設置体の回動軸方向が上下方向に対し交差される請求項1~請求項5の何れか1項記載の設置装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投射機構が表示図を地面に投射する設置装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に記載のミラーシステムでは、車両ドアにハウジングが設置されると共に、ハウジングに投影装置が設けられており、投影装置が画像を地面に投影する。
【0003】
ここで、このようなミラーシステムでは、投影装置による画像の地面への投影が車両ドアに阻害されることを抑制できるのが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表2016-507408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事実を考慮し、投射機構による表示図の地面への投射がドアに阻害されることを抑制できる設置装置を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様の設置装置は、回動されて開放及び閉鎖可能にされるドア以外における車両の部分に設置される設置体と、前記設置体に設けられ、前記ドアの回動可能範囲の外側を介して表示図を地面に投射する投射機構と、を備える。
【0007】
本発明の第2態様の設置装置は、回動されて開放及び閉鎖可能にされるドア以外における車両の部分に設置される設置体と、前記設置体に設けられ、表示図を地面に投射すると共に、前記ドアが開放された際に前記表示図を地面に投射せず又は前記表示図の投射位置の変更により前記ドアの回動可能範囲の外側を介して前記表示図を地面に投射する投射機構と、を備える。
【0008】
本発明の第3態様の設置装置は、本発明の第1態様又は第2態様の設置装置において、前記設置体が回動されて格納及び展開されると共に、前記設置体の回動軸方向が上下方向に対し交差される。
【0009】
本発明の第4態様の設置装置は、本発明の第1態様~第3態様の何れか1つの設置装置において、前記設置体に設けられると共に、内部の径が前記設置体の外側へ向かうに従い大きくされ、周部に前記投射機構が設けられて前記投射機構が内部を介して前記表示図を地面に投射する露出部と、前記設置体に設けられ、前記露出部内の頂部側から前記露出部内を介して前記設置体の外側を撮像する撮像装置と、を備える。
【0010】
本発明の第5態様の設置装置は、本発明の第1態様~第4態様の何れか1つの設置装置において、前記設置体が格納された際に前記投射機構が車両の内側に収納される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の第1態様の設置装置では、車両のドア以外における部分に設置体が設置されており、設置体の投射機構が表示図を地面に投射する。また、ドアが回動されて開放及び閉鎖可能にされる。
【0012】
ここで、投射機構がドアの回動可能範囲の外側を介して表示図を地面に投射する。このため、投射機構による表示図の地面への投射がドアに阻害されることを抑制できる。
【0013】
本発明の第2態様の設置装置では、車両のドア以外における部分に設置体が設置されており、設置体の投射機構が表示図を地面に投射する。また、ドアが回動されて開放及び閉鎖可能にされる。
【0014】
ここで、ドアが開放された際に、投射機構が、表示図を地面に投射せず、又は、表示図の投射位置の変更によりドアの回動可能範囲の外側を介して表示図を地面に投射する。このため、投射機構による表示図の地面への投射がドアに阻害されることを抑制できる。
【0015】
本発明の第3態様の設置装置では、設置体が回動されて格納及び展開される。
【0016】
ここで、設置体の回動軸方向が上下方向に対し交差される。このため、設置体が回動される際に、投射機構が投射する表示図が地面において向きを変更されることを抑制できる。
【0017】
本発明の第4態様の設置装置では、設置体の露出部内の径が設置体の外側へ向かうに従い大きくされており、設置体の撮像装置が露出部内の頂部側から露出部内を介して設置体の外側を撮像する。
【0018】
ここで、露出部の周部に投射機構が設けられて、投射機構が露出部内を介して表示図を地面に投射する。このため、投射機構を表示図投射方向が露出部内の中心軸線に対し傾斜された状態に容易に設置できる。
【0019】
本発明の第5態様の設置装置では、設置体が格納された際に、投射機構が車両の内側に収納される。このため、投射機構を保護できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】(A)及び(B)は、本発明の実施形態に係るカメラ装置を示す車両後側かつ車幅方向外側から見た斜視図であり、(A)は、カメラ装置の設置体の展開時を示し、(B)は、カメラ装置の設置体の格納時を示している。
図2】本発明の実施形態に係るカメラ装置を示す車両前側かつ車幅方向外側から見た分解斜視図である。
図3】(A)は、本発明の実施形態に係るカメラ装置のカメラユニットの主要部を示す車両前側かつ車幅方向外側から見た分解斜視図であり、(B)は、本発明の実施形態に係るカメラ装置のカメラユニットを示す車両前側かつ車幅方向内側から見た分解斜視図である。
図4】本発明の実施形態に係るカメラ装置を示す車両後側から見た断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1(A)には、本発明の実施形態に係る設置装置(投射装置)としてのカメラ装置10が車両後側かつ車幅方向外側(車両右側)から見た斜視図にて示されている。さらに、図2には、カメラ装置10が車両前側かつ車幅方向外側から見た分解斜視図にて示されており、図4には、カメラ装置10が車両後側から見た断面図にて示されている。なお、図面では、車両前方を矢印FRで示し、車幅方向外方を矢印OUTで示し、上方を矢印UPで示している。
【0022】
図1(A)及び図4に示す如く、本実施形態に係るカメラ装置10は、車両12(自動車)の設置対象としての板状のフェンダパネル14(フロントフェンダパネル)に設置されている。フェンダパネル14の車両後側端部の上下方向中間部には、略矩形状の設置孔14Aが貫通形成されており、設置孔14Aは、車両前後方向に延伸されると共に、下端の車両前側部が車両前側へ向かうに従い上側へ向かう方向に傾斜されている。
【0023】
フェンダパネル14の車両後側には、車両12のドアとしてのサイドドア16(フロントサイドドア)が配置されており、サイドドア16は、閉鎖されている。サイドドア16の車室側には、ドアノブ(図示省略)が設けられており、車両12の乗員がドアノブを操作することで、サイドドア16が、車両前側端部における上下方向(車両上下方向)に平行な中心軸線を中心として車幅方向外側に回動可能にされて、開放可能にされる。また、サイドドア16は、閉鎖された状態から車幅方向外側に所定角度(例えば90°)まで回動可能にされて、所定範囲(所定空間領域)で回動可能にされている。
【0024】
図2に示す如く、車両12には、ロック機構18が設けられており、乗員がロック機構18をロック操作することで、ロック機構18が例えばドアノブの操作を規制して、サイドドア16の開放が規制される。また、乗員がロック機構18をアンロック操作することで、ロック機構18が例えばドアノブの操作規制を解除して、サイドドア16の開放規制が解除される。
【0025】
サイドドア16のドアノブには、接触センサ20が設けられており、接触センサ20は、ドアノブへの乗員の接触を検出する。車両12には、開閉センサ22が設けられており、開閉センサ22は、サイドドア16の閉鎖及び開放を検出する。
【0026】
上記ロック機構18、接触センサ20及び開閉センサ22は、車両12の制御装置28(ECU)に電気的に接続されている。
【0027】
フェンダパネル14内には、支持体としてのリトラクタ32(図4参照)が固定されており、リトラクタ32は、フェンダパネル14の設置孔14Aの車幅方向内側に配置されている。リトラクタ32は、内側に作動部としての回動部32Aが設けられると共に、制御装置28に電気的に接続されており、制御装置28の制御により、リトラクタ32が作動されて、回動部32Aが車両前後方向に平行な回動中心軸線Oを中心として回動される。
【0028】
図1(A)、図2及び図4に示す如く、リトラクタ32の回動部32Aには、略三角柱状の設置体34が支持されており、設置体34は、回動部32Aと一体回動可能にされている。設置体34は、展開されており、設置体34は、車幅方向内側部分においてフェンダパネル14の設置孔14Aに貫通された状態で、フェンダパネル14の車幅方向外側に突出されている。リトラクタ32が作動されて、回動部32Aが一側に回動された際には、設置体34が下側かつ車幅方向内側へ回動されて、格納される(図1(B)参照)。さらに、リトラクタ32が作動されて、回動部32Aが他側に回動された際には、設置体34が上側かつ車幅方向外側へ回動されて、展開(復帰)される。
【0029】
設置体34の上側部分には、略直方体状の被覆体36が設けられており、被覆体36は、リトラクタ32の回動部32Aに組付けられている(図2参照)。被覆体36は、車幅方向外側へ向かうに従い下側へ向かう方向に傾斜されており、被覆体36の車幅方向外側面の車両前側部は、車両前側へ向かうに従い車幅方向内側へ向かう方向に傾斜されている。
【0030】
設置体34の下側部分には、本体ユニット48が設けられている。
【0031】
本体ユニット48の外周には、外周体としての断面U字形枠状のバイザ50が設けられており、バイザ50内は、上側及び車幅方向内側に開放されている(図2参照)。バイザ50は、バイザロア50Aとリム50Bとが組付けられて構成されており(図3(B)参照)、バイザロア50Aは、バイザ50の下側及び車両前側の部分を構成すると共に、リム50Bは、バイザ50の車両後側の部分を構成している。バイザ50の下側部分(バイザロア50Aの下側部分)は、リトラクタ32の回動部32Aの回動中心軸線Oを中心として湾曲されて、車幅方向外側へ向かうに従い上側へ向かう方向に傾斜されており、バイザ50の下側部分の車両前側部は、車両前側へ向かうに従い車幅方向内側へ向かう方向に傾斜されている。
【0032】
バイザ50は、バイザロア50Aにおいて、リトラクタ32の回動部32Aに組付けられると共に、バイザロア50A及びリム50Bにおいて、被覆体36に組付けられており(図2参照)、バイザ50は、回動部32A及び被覆体36と一体回動可能にされると共に、内部の上側が被覆体36によって閉鎖されている。
【0033】
バイザ50の下側部分(バイザロア50Aの下側部分)には、露出部としての円錐台形筒状の下露出筒50C(図3(A)参照)が形成されており、下露出筒50Cの軸方向は、下側へ向かうに従い車幅方向外側へ向かう方向に傾斜されている。下露出筒50Cは、下側へ向かうに従い拡径されており、下露出筒50C内は、バイザ50内を下側に開放している。下露出筒50Cの周壁の車両前側部分には、投射部としての円錐台形筒状の投射筒50D(図4参照)が一体形成されており、投射筒50Dの軸方向は、下側へ向かうに従い車幅方向外側かつ車両後側へ向かう方向に傾斜されている。投射筒50Dは、下側へ向かうに従い拡径されており、投射筒50D内は、バイザ50内を下露出筒50C内を介して下側に開放している。
【0034】
バイザ50の下側部分(バイザロア50Aの下側部分)には、撮像装置としての下カメラ52(図3(A)参照)が固定されており、下カメラ52の撮像レンズ52A(図2参照)は、バイザ50の下露出筒50C内の頂部側(上側)に設置されて、下露出筒50C内を介してバイザ50の下側に露出されている。撮像レンズ52Aは、下露出筒50Cと同軸上に配置されており、撮像レンズ52Aの中心軸線(光軸)は、下側へ向かうに従い車幅方向外側へ向かう方向に傾斜されている。
【0035】
下カメラ52は、制御装置28に電気的に接続されており(図2参照)、下カメラ52は、制御装置28の制御により、撮像レンズ52Aを介してバイザ50の下側を撮像する。制御装置28には、表示装置としてのモニタ54(図2参照)が電気的に接続されており、制御装置28の制御により、モニタ54に下カメラ52が撮像した画像が表示される。モニタ54は、車室内に設置されており、モニタ54に表示される画像を乗員が確認可能にされている。また、下カメラ52の撮像領域の外周は、バイザ50の下露出筒50Cの内周面と重複している。
【0036】
バイザ50の下側部分(バイザロア50Aの下側部分)には、投射機構としてのロゴランプ56(図3(A)参照)が固定されており、ロゴランプ56の投射レンズ56A(図4参照)は、バイザ50の投射筒50D内の頂部側(上側)に設置されて、投射筒50D内及び下露出筒50C内を介してバイザ50の下側に露出されている。投射レンズ56Aは、投射筒50Dと同軸上に配置されており、投射レンズ56Aの中心軸線(光軸)は、下側へ向かうに従い車幅方向外側かつ車両後側へ向かう方向に傾斜されている。
【0037】
ロゴランプ56は、制御装置28に電気的に接続されており(図2参照)、ロゴランプ56は、制御装置28の制御により、投射レンズ56Aを介してバイザ50の下側における地面58(例えば路面)に投射図60を投射(照射)する(図1(A)参照)。投射図60では、中央部分の表示図60Aが背景図60Bを背景として表示されており、表示図60Aは、文字及びマーク等(本実施形態では「R」)にされると共に、背景図60Bは、例えば無地(模様図等でもよい)にされている。また、ロゴランプ56による表示図60A全体(好ましくは投射図60全体)の投射領域は、サイドドア16の回動可能範囲の外側に配置されている。
【0038】
設置体34が格納された際には、本体ユニット48がフェンダパネル14の車幅方向内側(フェンダパネル14の内側)に収納されて、下カメラ52(撮像レンズ52Aを含む)及びロゴランプ56(投射レンズ56Aを含む)が車両12の内側に収納される(図1(B)及び図4の破線参照)。
【0039】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0040】
以上の構成のカメラ装置10では、車両12に乗員が乗車すると共に、設置体34が展開されている(図1(A)参照)。
【0041】
設置体34の本体ユニット48では、制御装置28の制御により、下カメラ52がバイザ50の下露出筒50C内を介してバイザ50の下側を撮像すると共に、モニタ54に下カメラ52が撮像した画像が表示される。このため、乗員がモニタ54に表示される画像を確認することで、乗員の下側の視認が補助される。
【0042】
また、乗員がサイドドア16を開放して車両12から降車するために、サイドドア16のドアノブに乗員が接触した際(ドアノブへの乗員の接触を接触センサ20が検出した際)には、制御装置28の制御により、本体ユニット48のロゴランプ56がバイザ50の投射筒50D内及び下露出筒50C内を介して投射図60(表示図60A及び背景図60B)を地面58に投射する。このため、サイドドア16が開放されることが設置体34の周囲の他車両及び歩行者に警告される。
【0043】
さらに、乗員がサイドドア16を開放して車両12から降車した後に、乗員がサイドドア16を閉鎖した際(サイドドア16の閉鎖を開閉センサ22が検出した際)には、制御装置28の制御により、ロゴランプ56からの投射図60の投射が停止される。
【0044】
そして、乗員がロック機構18をロック操作した際には、制御装置28の制御により、リトラクタ32が作動されて、設置体34が格納される(図1(B)参照)。
【0045】
また、乗員が車両12に乗車するために、乗員がロック機構18をアンロック操作してサイドドア16を開放した際(サイドドア16の開放を開閉センサ22が検出した際)には、制御装置28の制御により、リトラクタ32が作動されて、設置体34が展開される(図1(A)参照)。しかも、その後、制御装置28の制御により、ロゴランプ56がバイザ50の投射筒50D内及び下露出筒50C内を介して投射図60を地面58に投射する。このため、乗員が自身の車両12のサイドドア16を開放したことが乗員に報知される。
【0046】
さらに、乗員が車両12に乗車してサイドドア16を閉鎖した際(サイドドア16の閉鎖を開閉センサ22が検出した際)には、制御装置28の制御により、ロゴランプ56からの投射図60の投射が停止される。
【0047】
ここで、設置体34のロゴランプ56がサイドドア16の回動可能範囲の外側を介して投射図60(少なくとも表示図60A全体)を地面58に投射する。このため、サイドドア16が開放された際でも、ロゴランプ56による表示図60A全体の地面58への投射がサイドドア16に阻害されることを抑制でき、サイドドア16の特に車両後側(ロゴランプ56とは反対側)における乗員、他車両及び歩行者が表示図60A全体を確認できる。
【0048】
さらに、設置体34が車両12のサイドドア16以外のフェンダパネル14に設置されている。このため、サイドドア16が回動されても、設置体34は回動されずに、設置体34のロゴランプ56が投射する投射図60が地面58において向きを変更されない(自転されない)ことで、乗員、他車両及び歩行者が投射図60の表示図60Aを容易に認識できる。
【0049】
しかも、設置体34の回動中心軸線O(リトラクタ32の回動部32Aの回動中心軸線O)が、車両前後方向に平行にされて、上下方向に対し直角に配置されている。このため、設置体34が回動されて格納及び展開されても、設置体34のロゴランプ56が投射する投射図60が地面58において向きを変更されない(自転されない)ことで、乗員、他車両及び歩行者が投射図60の表示図60Aを容易に認識できる。
【0050】
また、バイザ50の下露出筒50Cの周壁に投射筒50Dが設けられて、投射筒50D内の頂部側にロゴランプ56の投射レンズ56Aが設置されており、ロゴランプ56が投射筒50D内及び下露出筒50C内を介して投射図60を地面58に投射する。このため、バイザ50の下露出筒50C以外の下側壁に投射筒50Dが設けられる場合とは異なり、ロゴランプ56を投射レンズ56Aの中心軸線(投射図60投射方向)が下露出筒50C内の中心軸線(下カメラ52の撮像レンズ52Aの中心軸線)に対し傾斜された状態に容易に設置でき、下カメラ52による撮像方向とロゴランプ56による投射図60の投射方向とを容易に相違させることができる。
【0051】
さらに、設置体34が格納された際に、下カメラ52の撮像レンズ52A及びロゴランプ56の投射レンズ56Aがフェンダパネル14の内側に収納される。このため、撮像レンズ52A及び投射レンズ56Aの損傷を抑制でき、撮像レンズ52A及び投射レンズ56Aを保護できる。
【0052】
なお、本実施形態において、サイドドア16が開放された際に、ロゴランプ56が投射図60(少なくとも表示図60A全体)をサイドドア16の下側における地面58に投射してもよい。
【0053】
また、本実施形態では、サイドドア16が開放された際に、ロゴランプ56が投射図60を地面58に投射する。しかしながら、サイドドア16が開放された際に、ロゴランプ56が投射図60を地面58に投射しなくてもよい。これにより、ロゴランプ56による投射図60(少なくとも表示図60A全体)の地面58への投射がサイドドア16に阻害されることを抑制できる。
【0054】
さらに、本実施形態では、サイドドア16が閉鎖された際とサイドドア16が開放された際とで、ロゴランプ56による投射図60の地面58への投射位置が一定にされる。しかしながら、サイドドア16が閉鎖された際とサイドドア16が開放された際とで、ロゴランプ56による投射図60の地面58への投射位置が変更されてもよい。この場合、ロゴランプ56が移動(例えば傾動)されることで、ロゴランプ56による投射図60の地面58への投射位置が変更されてもよい。また、ロゴランプ56が複数設けられて、投射図60を投射するロゴランプ56が変更されることで、ロゴランプ56による投射図60の地面58への投射位置が変更されてもよい。さらに、例えば、サイドドア16が閉鎖された際に、ロゴランプ56が投射図60をサイドドア16の回動可能範囲の内側を介して地面58に投射する場合において、サイドドア16が開放された際には、ロゴランプ56が投射図60(少なくとも表示図60A全体)をサイドドア16の回動可能範囲の外側を介して地面58に投射してもよい。これにより、ロゴランプ56による投射図60(少なくとも表示図60A全体)の地面58への投射がサイドドア16に阻害されることを抑制できる。
【0055】
また、本実施形態では、設置体34の回動中心軸線Oが上下方向に対し直角に配置される。しかしながら、設置体34の回動中心軸線Oは、上下方向に対する交差方向(例えば45°以上傾斜される方向)に配置されればよい。
【0056】
また、本実施形態では、カメラ装置10が車両12のフェンダパネル14に設置される。しかしながら、カメラ装置10は、車両12のドア(サイドドア16を含む)以外の部分に設置されればよい。
【符号の説明】
【0057】
10・・・カメラ装置(設置装置)、12・・・車両、16・・・サイドドア(ドア)、34・・・設置体、50C・・・下露出筒(露出部)、52・・・下カメラ(撮像装置)、56・・・ロゴランプ(投影機構)、58・・・地面、60A・・・表示図
図1
図2
図3
図4