(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-19
(45)【発行日】2023-09-27
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20230920BHJP
【FI】
G06Q10/02
(21)【出願番号】P 2021046100
(22)【出願日】2021-03-19
【審査請求日】2022-04-19
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷口 博基
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-106912(JP,A)
【文献】特開2002-230215(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク接続可能な利用者端末から店舗の利用の予約要求を受け付ける予約サービスを提供する情報処理装置において、
前記利用者
端末の利用者が前記予約サービスを利用する際に設定した
予約金額を示す予約金情報であって、前記利用者が店舗を利用する際の店舗の予想混雑度に関連した
予約金額を示す予約金情報を受け付ける予約金情報設定部と、
前記
予約金情報が示す予約金
額の予約金を前記利用者から回収金として回収する回収部と、
前記利用者が前記予約
要求に基づき前記店舗を利用した際の店舗の現実の混雑度が、前記予約金情報に関連する前記予想混雑度を上回っていた場合に、前記回収金を前記利用者に付与する付与部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記利用者は複数であり、前記回収部は、
各利用者
から回収した
予約金を総合したものを回収金とする
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記混雑度は、前記店舗における収容可能人数と実際に収容した人数の比であることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報処理装置は更に、前記利用者が前記予約
要求に基づいた前記店舗の利用をしなかった場合にキャンセル料を自動決済するキャンセル料決済部を有する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記回収部は、前記利用者から前記予約金を回収できなかった場合は、前記キャンセル料決済部によって前記キャンセル料を自動決済し、前記利用者から前記予約金を回収できた場合は、前記キャンセル料を自動決済しない
ことを特徴とする請求
項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記付与部は、前記利用者の前記予想混雑度と前記現実の混雑度との差が大きいほど、より多くの回収金を付与する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記付与部は、前記利用者の前記予想混雑度と前記現実の混雑度との差が所定の閾値を超えた場合に回収金を付与する
ことを特徴とする、請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記予約金情報設定部は、前記予約サービスの予約状況に基づいて前記予想混雑度を計算し、前記計算した前記予想混雑度に基づいて予約金の金額を決定する
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
ネットワーク接続可能な利用者端末から店舗の利用の予約要求を受け付ける予約サービスを提供する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記利用者
端末の利用者が前記予約サービスを利用する際に設定した
予約金額を示す予約金情報であって、前記利用者が店舗を利用する際の店舗の予想混雑度に関連した
予約金額を示す予約金情報を受け付ける予約金情報設定工程と、
前記
予約金情報が示す予約金
額の予約金を前記利用者から回収金として回収する回収工程と、
前記利用者が前記予約
要求に基づき前記店舗を利用した際の店舗の現実の混雑度が、前記予約金情報に関連する前記予想混雑度を上回っていた場合に、前記回収金を前記利用者に付与する付与工程と、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
ネットワーク接続可能な利用者端末から店舗の利用の予約要求を受け付ける予約サービスを提供する情報処理装置に実行させるための情報処理プログラムであって、
前記利用者
端末の利用者が前記予約サービスを利用する際に設定した
予約金額を示す予約金情報であって、前記利用者が店舗を利用する際の店舗の予想混雑度に関連した
予約金額を示す予約金情報を受け付ける予約金情報設定手順と、
前記
予約金情報が示す予約金
額の予約金を前記利用者から回収金として回収する回収手順と、
前記利用者が前記予約
要求に基づき前記店舗を利用した際の店舗の現実の混雑度が、前記予約金情報に関連する前記予想混雑度を上回っていた場合に、前記回収金を前記利用者に付与する付与手順と、
を有することを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
店舗の利用の予約をキャンセルした利用者に対して簡便に課金する手法が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1において、予約サービス提供サーバで予約を受け付けると同時に予約金を確保することにより、簡便に予約キャンセル料金を回収するとともに、予約キャンセルの増大を防ぐための技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このシステムにおいては、利用者が所定の条件に基づいて予約金の額を設定することができなかった。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者が所定の条件に基づいて予約金の額を設定する手法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の実施形態に係る情報処理装置は、ネットワーク接続可能な利用者端末から店舗の利用の予約要求を受け付ける予約サービスを提供する情報処理装置であり、前記利用者が前記予約サービスを利用する際に設定した予約金情報であって、前記利用者が店舗を利用する際の店舗の予想混雑度に関連した予約金情報を受け付ける予約金情報設定部と、前記予約金を前記利用者から回収金として回収する回収部と、前記利用者が前記予約に基づき前記店舗を利用した際の店舗の現実の混雑度が、前記予約金情報に関連する前記予想混雑度を上回っていた場合に、前記回収金を前記利用者に付与する付与部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、利用者から予想混雑度に関連する予約金を回収するため、店舗の混雑度に応じて柔軟に予約金を設定及び回収することを可能にするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、情報処理装置10の記憶部30に記憶された予約情報の一例である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理装置10による情報処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
(実施形態)
〔1.情報処理〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。以下に示す例において、ユーザU及びユーザUの利用する端末装置100を区別なく説明する場合がある。
【0012】
図1に示す情報処理装置10は、レストラン、ジム、ホテルや旅館等といった利用者に対して各種の役務を提供する各種の施設についての予約を管理する情報処理装置であり、例えば、サーバやクラウドシステム等により実現される。
【0013】
端末装置100は、ユーザよって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置100は、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。なお、
図1に示す例において、端末装置100は、ユーザによって利用されるスマートフォンやタブレット等のスマートデバイスである場合を示す。
【0014】
なお、
図1に示す例では、情報処理装置10が利用者U1が利用する端末装置100との間で通信を行うことにより、各種のサービスを提供する処理の一例について記載したが、実施形態は、これに限定されるものではない。情報処理装置10は、任意の数の利用者が利用する任意の台数の端末装置100と通信を行い、以下に説明するサービスを各利用者に対して提供してもよい。
【0015】
以下、情報処理装置10が提供するサービスについて説明する。例えば、情報処理装置10は、
図1では記載を省略したが、各種施設に設置された施設端末とインターネット等のネットワークにより接続されている。また、情報処理装置10は、各施設端末から、各施設の将来にわたる利用状況(例えば、予約状況)を示す情報を取得する。一方、情報処理装置10は、端末装置100からの要求に従って、各施設の予約状況を示すコンテンツを端末装置100に提供する。そして、情報処理装置10は、いずれかの施設の予約を端末装置100から受け付けると、受け付けた予約を反映させるため、施設端末に対して予約日時や予約人数といった情報を送信する。なお、情報処理装置100は、施設の予約状況を管理する装置として動作してもよい。すなわち、情報処理装置100は、各種の予約サービスを利用者U1および施設に対して提供する情報処理装置である。
【0016】
ここで、情報処理装置10は、上述した予約サービスにおいて、ユーザU1の混雑に対する行動に対する補償を行うための処理を実行する。例えば、ユーザU1は、予約した日時に店舗に訪問した際、混雑している場合には、店舗の利用を土壇場でキャンセルする恐れがある。また、ユーザU1が混雑を嫌う利用者である場合、ユーザU1が予約した店舗に対してよくない印象を有する恐れがある。
【0017】
そこで、情報処理装置10は、ユーザU1の端末装置100から、店舗の予約要求を受信するとともに、予想混雑度に関連した予約金情報を併せて受信する(ステップS1)。予想混雑度とは、ユーザU1が予約した店舗に実際に訪れた際に、店舗の混雑度がどの程度かを予測した数値である。
【0018】
なお、混雑度は、例えば、ある時間帯において予約を行った利用者の数を、同一時間帯において店舗を利用可能な最大人数で除算した値である。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、情報処理装置10は、店舗の広さと、予約人数とから、混雑度合いを推定してもよい。また、例えば、情報提供装置10は、店舗の天井までの高さや、店舗の照明の明るさ、店内の色彩等、利用者感じる混雑度合いに対して心理的な影響を及ぼす各種の情報に基づいて、混雑度合いを推定してもよい。また、例えば、若者は声が大きく、混雑度合いを他の利用者に与えやすい。そこで、情報提供装置10は、例えば、利用者の属性ごとに異なる重みを予約人数に設定して、混雑度合いを算出してもよい。
【0019】
また、予想混雑度は、ユーザU1にとって許容できる混雑度を表現していてもよい。すなわち、感染症の流行によって混雑を避けたいと考えるユーザUIや、そもそも人込みが苦手なユーザU1にとって、ある一定以上の混雑状況は許容しがたいと考えることがある。このような場合、予想混雑度に許容できる混雑度の意味合いを持たせることで、情報処理装置10は、ユーザU1の許容できる混雑度を知ることができる。また、予約金情報は、予約金の金額情報を含む。予想混雑度が高い程予約金の金額を高くしてもよいし、逆に予想混雑度が高い程予約金の金額を低くしてもよい。
【0020】
次に、情報処理装置10は、ユーザU1から予約金を回収し、回収金にプールする(ステップS2)。予約金は、混雑度に基づいてきめシードユーザU1が入力した検索クエリの共通性に基づいて、各シードユーザU1が入力した検索クエリと所定の行動との関係性を数値化する(ステップS2)。この数値化した情報を第1数値化情報とする。
【0021】
更に、情報処理装置10は、店舗を訪れたユーザUaのうち、店舗の混雑度が予想混雑度を上回っていた場合に回収金からユーザUaに所定の金額を付与する(ステップS3)。例えば、予想混雑度が許容できる混雑度を示している場合、許容できる混雑度を上回っていたにもかかわらず我慢して利用したユーザUaに、プールされた回収金から金銭を付与する。このとき、店舗に予約通りに訪れたが予想混雑度を下回っていたユーザUaや、そもそも店舗に予約通りに訪れなかったユーザUbから回収した予約金は、回収金としてプールされたままであり、夫々のユーザに付与しなくてもよい。
【0022】
ここで、プールされた回収金が付与されるのは、上述のユーザUaに限られない。例えば回収金が余った場合、店舗運営者に対し、余った回収金を付与してもよいし、余った回収金を、次回の予約のための回収金に合算し、次回に持ち越してもよい。また、情報処理装置10は、利用者U1が店舗に訪問しなかった場合、利用者U1がプールした予約金や、プールされた予約金のうち、店舗における平均的な一人当たりの売り上げ額に、予約人数を積算した値を店舗に提供してもよい。
【0023】
なお、予約金のプールや店舗への提供、利用者への提供は、
図1では記載を省略した外部サーバにより実現される。例えば、情報処理装置10は、各種の決済サービスを実行するサーバ装置と連携し、利用者の口座から予約金を回収金用の口座にプールさせる。そして、情報提供装置10は、上述した処理に基づいて、回収金を提供する提供先(利用者もしくは店舗)や額を特定し、回収金用の口座から、特定した提供先の口座に、特定した額を送金するように指示すればよい。
【0024】
〔2.情報処理装置の構成〕
次に、
図2を用いて、実施形態に係る情報処理装置10の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示す図である。
図2に示すように、情報処理装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。情報処理装置10は、ネットワーク接続可能な利用者端末100から店舗の利用の予約要求を受け付ける予約サービスを提供し、利用者が予約サービスを利用する際に設定した予約金情報であって、利用者が店舗を利用する際の店舗の予想混雑度に関連した予約金情報を受け付ける予約金情報設定部41と、予約金を利用者から回収金として回収する回収部42と、利用者が予約に基づき店舗を利用した際の店舗の現実の混雑度が、予約金情報に関連する予想混雑度を上回っていた場合に、回収金を利用者に付与する付与部43と、を有する。更に、利用者が予約に基づいた店舗の利用をしなかった場合にキャンセル料を自動決済するキャンセル料決済部44を有してもよい。予約金設定部41、回収部42、付与部43、及びキャンセル料決済部44は、制御部40による制御によって実現される。
【0025】
(通信部20)
通信部20は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部20は、所定のネットワークと有線または無線で接続され、外部の端末装置や情報処理装置との間で情報の送受信を行う。
【0026】
(記憶部30)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Fl ash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部30は、各ユーザの情報、予約情報、予想混雑度情報、回収金に関する情報等を記憶していてもよい。
【0027】
(予約サービス)
予約サービス機能は、情報処理装置10の制御部40によって実現される。この際、ユーザUの各端末装置100からの予約要求を通信部20で受け付け、記憶部30に記憶する。
図3は、情報処理装置10の記憶部30に記憶された予約情報の一例である。予約情報には、ユーザUを特定するためのIDと、ユーザUが予約した際に設定した予想混雑度と、その予想混雑度に紐づく予約金の金額が記憶されている。このように記憶部30に記憶された予約情報に基づいて、予約金を回収したり、回収金を分配したりといった処理を制御部40で行う。
【0028】
(予想混雑度)
実施形態に係る予想混雑度は、ユーザU1が予約する店舗に、予約の内容に沿って訪問した際に、店舗に実際にいる客の入り具合を示したものである。具体的には、店舗の最大収容人数を分母に、ユーザU1が訪問した際の客の人数を分子にした値だが、これ以外の計算方法であってもよい。また、予想混雑度は、予約金の金額と関連する。具体的には、予想混雑度が高ければ高い程予約金の金額を高くしてもよいし、逆に、予想混雑度が高ければ高い程予約金の金額を低くしてもよい。
【0029】
(制御部40)
制御部40は、例えば、CPUやMPU等によって、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(予約処理等を含む情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0030】
図2に示すように、制御部40は、予約金情報設定部41と、回収部42と、付与部43と、キャンセル料決済部44とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部40の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部40が有する各処理部の接続関係は、
図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。また、制御部40は、例えば、外部の情報処理装置から予約情報などの種々の情報を受信する場合、受信部を有してもよい。また、制御部40は、例えば、外部の情報処理装置に予約情報を送信する場合、送信部を有してもよい。
【0031】
(予約金情報設定部41)
予約金情報設定部41は、ユーザUが予約サービスを利用する際に設定した予約金情報であって、ユーザが店舗を利用する際の店舗の予想混雑度に関連した予約金情報を受け付ける。すなわち、
図3のように、予約金情報を受信部20で受信し、記憶部30に記憶する。また、予約サービスの予約状況に基づいて予想混雑度を計算し、計算した予想混雑度に基づいて予約金の金額を決定してもよい。
【0032】
(回収部42)
回収部42は、予約金をユーザから回収金として回収する。回収部42はユーザUが複数である場合、ユーザ夫々の予約金を回収し、ユーザ共通の回収金としてプールしてもよい。また、回収部42は、ユーザから予約金を回収できなかった場合に、後述のキャンセル料決済部44によってキャンセル料を自動決済し、利用者から予約金を回収できた場合は、キャンセル料を自動決済しなくてもよい。
【0033】
(付与部43)
付与部43は、ユーザが予約に基づき店舗を利用した際の店舗の現実の混雑度が、予約金情報に関連する予想混雑度を上回っていた場合に、回収金をユーザに付与してもよい。また、付与部43は、ユーザUの予想混雑度とユーザUが店舗を訪れた際の現実の混雑度との差が大きいほど、より多くの回収金を付与してもよい。また、付与部43は、ユーザUの予想混雑度と現実の混雑度との差が所定の閾値を超えた場合に回収金を付与してもよい。
【0034】
(キャンセル料決済部44)
キャンセル料決済部44は、前述のように、ユーザが予約に基づいた店舗の利用をしなかった場合にキャンセル料を自動決済してもよい。
【0035】
〔3.情報処理のフロー〕
次に、
図4を用いて、実施形態に係る情報処理装置10による情報処理の手順について説明する。
図4は、実施形態に係る情報処理装置10による情報処理手順を示すフローチャートである。
【0036】
図4に示すように、情報処理装置10は、ユーザが送信した店舗の予約要求及び予想混雑度に関連した予約金情報を受信する(ステップS101)。そして、ユーザから予約金を回収し、回収金にプールする(ステップS102)。
【0037】
その後、ユーザが予約に基づいて店舗に実際に訪れたか否かを判定する(ステップS103)。判定は、店舗に設置してある情報端末(図示しない)に、当該ユーザが来客した旨を店舗スタッフが入力し、この情報を情報処理装置10が通信回線を通じて受信して判定してもよい。また、ユーザUが持つ情報端末100の現在地情報(図示しない)が店舗の位置情報と一致する場合に、情報端末100はユーザUが実際に店舗を訪れたとして、当該情報を情報処理装置10に送信し、この情報を受信した情報処理装置10が、ユーザUが店舗に訪れたと判定してもよい。
【0038】
ステップS103でYesと判定された場合、情報処理装置10は、店舗の混雑度が予想混雑度を上回っていた場合に、回収金から利用者に所定の金額を付与し(ステップS104)、処理を終了する。ステップS103でNoと判定された場合は、情報処理装置10は、何もせずに処理を終了する。
【0039】
〔4.変形例〕
上述した実施形態に係る情報処理装置10は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理装置10の他の実施形態について説明する。
【0040】
〔4-1.店舗〕
上述した実施形態において、情報処理装置10は、ユーザUが店舗を予約し、この店舗にユーザUが訪れるシナリオについて記載したが、ユーザUが予約し、訪れるのは店舗に限られない。すなわち、ライブ会場、予約が必要な庭園等も含まれる。また、位置情報ゲームにおいて複数のユーザが所定の場所に予約して集合することがゲーム構造上予定されている場合、この所定の場所も実施形態における店舗のように考えることができる。
【0041】
〔5.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る予測装置100は、例えば
図5に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図5は、ハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0042】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0043】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定のネットワークを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定のネットワークを介して他の機器へ送信する。
【0044】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0045】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0046】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定のネットワークを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0047】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0048】
〔6.その他〕
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0049】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0050】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、付与部は、特定手段や特定回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0051】
10 情報処理装置
20 通信部
30 記憶部
40 制御部
41 受付部
42 計算部
43 送信部
44 数値化部
100 端末装置