(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-19
(45)【発行日】2023-09-27
(54)【発明の名称】透明表示装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/044 20060101AFI20230920BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20230920BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20230920BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20230920BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20230920BHJP
H10K 50/88 20230101ALI20230920BHJP
H10K 59/00 20230101ALI20230920BHJP
H10K 59/10 20230101ALI20230920BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20230920BHJP
H10K 59/40 20230101ALI20230920BHJP
H10K 59/82 20230101ALI20230920BHJP
H10K 59/90 20230101ALI20230920BHJP
H10K 59/95 20230101ALI20230920BHJP
H10K 71/60 20230101ALI20230920BHJP
【FI】
G06F3/044 125
G06F3/041 430
G06F3/041 490
G09F9/00 366A
G09F9/30 330
G09F9/30 365
H05B33/14 A
H10K50/10
H10K50/88
H10K59/00
H10K59/10
H10K59/12
H10K59/40
H10K59/82
H10K59/90
H10K59/95
H10K71/60
(21)【出願番号】P 2022117642
(22)【出願日】2022-07-25
【審査請求日】2022-07-25
(31)【優先権主張番号】10-2021-0100908
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】朴 宰 希
(72)【発明者】
【氏名】任 從 赫
(72)【発明者】
【氏名】李 美 凜
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0213873(US,A1)
【文献】特開2018-004733(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0058020(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0098113(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0371464(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107546241(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041-3/044
G09F 9/00-9/46
H10K 50/00-50/88
H10K 59/00-59/95
H10K 71/00-71/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の透過領域、および隣接する複数の透過領域の間に配置された複数の発光領域を含む非透過領域を構成した基板と、
前記基板上で複数の発光領域のそれぞれに構成された複数の発光素子と、
前記基板上で複数の透過領域のそれぞれに構成された複数のタッチセンサと、
前記基板上で前記非透過領域に構成され、第1方向に延長された複数のタッチラインと、
前記基板上で前記非透過領域に構成され、第2方向に延長して前記第2方向に配置された少なくとも2つのタッチセンサ、および前記複数のタッチラインの中の1つを電気的に連結する複数のブリッジラインとを含む、透明表示装置。
【請求項2】
前記基板上の前記発光領域のそれぞれに構成された第1電極と、
前記第1電極上に構成された発光層と、
前記発光層上に構成された第2電極とをさらに含み、
前記第2電極が、前記非透過領域に構成され、前記発光素子をなすカソード電極、および前記透過領域に構成されて前記タッチセンサをなすタッチセンサ電極を含む、請求項1に記載の透明表示装置。
【請求項3】
前記透過領域の端に沿って構成された第1アンダーカット構造をさらに含み、
前記カソード電極および前記タッチセンサ電極が、前記第1アンダーカット構造によって分離される、請求項2に記載の透明表示装置。
【請求項4】
前記基板上の前記非透過領域に構成され、無機物質からなる複数の無機絶縁膜と、
前記複数の無機絶縁膜上で前記非透過領域に構成され、有機物質からなる平坦化膜とをさらに含み、
前記第1アンダーカット構造が、前記平坦化膜が前記透過領域方向に前記複数の無機絶縁膜より突出して形成される、請求項3に記載の透明表示装置。
【請求項5】
前記基板上の前記非透過領域に構成され、前記第1方向に延長された共通電源ライン、
前記共通電源ラインおよび前記透過領域の間に構成されたカソードコンタクト部、および
前記カソードコンタクト部と前記共通電源ラインを電気的に連結する電源連結ラインをさらに含み、
前記カソード電極が、前記カソードコンタクト部を介して前記共通電源ラインと電気的に連結する、請求項2に記載の透明表示装置。
【請求項6】
前記カソードコンタクト部の少なくとも一部を露出させる第2アンダーカット構造をさらに含み、
前記カソード電極が、前記第2アンダーカット構造によって露出したカソードコンタクト部と直接に接する、請求項5に記載の透明表示装置。
【請求項7】
前記透過領域内に構成されたタッチコンタクト部と、
前記タッチコンタクト部と前記ブリッジラインを連結するタッチ連結ラインとをさらに含み、
前記タッチセンサ電極が、前記タッチコンタクト部を介して前記タッチラインと電気的に連結する、請求項2に記載の透明表示装置。
【請求項8】
前記タッチコンタクト部の少なくとも一部を露出させる第3アンダーカット構造をさらに含み、
前記タッチセンサ電極が、前記第3アンダーカット構造によって露出したタッチコンタクト部と直接に接する、請求項7に記載の透明表示装置。
【請求項9】
1つのブリッジラインが、前記複数のタッチラインの中の1つと電気的に連結し、前記第2方向に配列された少なくとも2つのタッチセンサのそれぞれに電気的に連結した少なくとも2つのタッチ連結ラインと電気的に連結する、請求項7に記載の透明表示装置。
【請求項10】
前記基板および前記第1電極の間に構成された駆動トランジスタ、および
前記基板および前記駆動トランジスタの間に構成された遮光層をさらに含み、
前記タッチ連結ラインが、前記遮光層と同じ層に構成される、請求項7に記載の透明表示装置。
【請求項11】
前記複数のタッチラインが、前記基板および前記第1電極の間に前記複数の発光領域と重畳するように構成される、請求項2に記載の透明表示装置。
【請求項12】
複数の透過領域、および隣接する複数の透過領域の間に配置された非透過領域を含む表示領域および非表示領域を構成した基板と、
前記非透過領域に構成された複数の画素、および前記複数の透過領域のそれぞれに構成された複数のタッチセンサを含む複数のタッチブロックと、
前記基板上に構成され、一端がタッチ駆動部と電気的に連結し、前記表示領域で第1方向に延長された複数のタッチラインと、
前記基板上に構成され、一端が前記複数のタッチラインの中のいずれか一つと電気的に連結し、前記表示領域において第2方向に延長された複数のブリッジラインとを含む、透明表示装置。
【請求項13】
前記基板上に構成されたタッチラインの数が、前記基板に構成されたタッチブロックの数と同じ、請求項12に記載の透明表示装置。
【請求項14】
複数の前記タッチラインが、隣接する透過領域の間に配置され、
1つの前記ブリッジラインが、隣接する透過領域の間に配置される、請求項12に記載の透明表示装置。
【請求項15】
1つの前記ブリッジラインが、前記複数のタッチラインの中の1つと電気的に連結し、前記第2方向に配列された少なくとも2つのタッチセンサと連結する、請求項14に記載の透明表示装置。
【請求項16】
前記複数の画素の各々が、アノード電極、発光層及びカソード電極を含み、
前記複数のタッチセンサの各々は、タッチセンサ電極を含み、
前記画素のカソード電極と前記タッチセンサのタッチセンサ電極は、同じ層に同じ物質で形成される、請求項12に記載の透明表示装置。
【請求項17】
前記タッチセンサ電極が、前記透過領域内に配置され、前記カソード電極は、前記タッチセンサ電極が配置された領域を除いた領域に配置され、
前記タッチセンサ電極および前記カソード電極は、互いに離隔して配置される、請求項16に記載の透明表示装置。
【請求項18】
前記透過領域内に構成され、平面状に閉じた形状を有する第1アンダーカット構造をさらに含み、
前記タッチセンサ電極および前記カソード電極が、前記第1アンダーカット構造によって分離する、請求項16に記載の透明表示装置。
【請求項19】
前記基板上で前記非透過領域に構成され、前記第1方向に延長された共通電源ライン、
前記共通電源ラインと前記第1アンダーカット構造の間に構成され、前記カソード電極と連結するカソードコンタクト部、および
前記カソードコンタクト部と前記共通電源ラインを連結する電源連結ラインをさらに含む、請求項18に記載の透明表示装置。
【請求項20】
前記第1アンダーカット構造の閉じた形状の内部に構成され、前記タッチセンサ電極と連結するタッチコンタクト部、および
前記タッチコンタクト部と前記ブリッジラインを電気的に連結するタッチ連結ラインをさらに構成する、請求項18に記載の透明表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、透明表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
情報化社会が発展するにつれて、映像を表示するための表示装置に対する要求が多様な形で増加している。これにより、近年では、液晶表示装置(LCD、Liquid Crystal Display)、プラズマ表示装置(PDP、Plasma Display Panel)、量子ドット発光表示装置(QLED:Quantum dot Light Emitting Display)、有機発光表示装置(OLED、Organic Light Emitting Display)などのさまざまな表示装置が活用されている。
【0003】
一方、近年では、使用者が表示装置を透過して反対側に位置する事物やイメージを見ることができる透明表示装置の研究が盛んに行われている。
【0004】
透明表示装置は、画像が表示される表示領域が外部光を透過させ得る透過領域と非透過領域を含み、透過領域を介して表示領域において高い光透過率を有し得る。
【0005】
透明表示装置は、タッチ機能を実現するために複数のタッチセンサおよび複数のタッチラインを構成することができる。しかしながら、透明表示装置は、複数のタッチセンサ及び複数のタッチラインを形成することが容易ではなく、又は工程が複雑であり、複数のタッチセンサ及び複数のタッチラインにより、光透過率が低下し得るという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、タッチセンサおよびタッチラインによる光透過率の損失を最小限に抑えることができる透明表示装置を提供することを技術的課題とする。
【0007】
また、本発明は、タッチ工程を簡略化することができる透明表示装置を提供することを他の技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施例による透明表示装置は、複数の透過領域、および隣接する複数の透過領域の間に配置された複数の発光領域を含む非透過領域を構成した基板と、基板上の複数の発光領域のそれぞれに構成された複数の発光素子と、基板上の複数の透過領域のそれぞれに構成された複数のタッチセンサと、基板上の非透過領域に構成され、第1方向に延長された複数のタッチラインと、基板上で前記非透過領域に構成され、第2方向に延長して第2方向に配置された少なくとも2つのタッチセンサおよび複数のタッチラインの中の1つ連結する複数のブリッジラインとを含む。
【0009】
本発明の他の実施例による透明表示装置は、複数の透過領域、および複数の隣接する透過領域の間に配置された非透過領域を含む表示領域、および非表示領域を構成した基板と、非透過領域に構成された複数の画素、および複数の透過領域のそれぞれに構成された複数のタッチセンサを含む複数のタッチブロックと、基板上に構成され、一端がタッチ駆動部に連結し、表示領域において第1方向に延長された複数のタッチラインと、基板上に構成され、一端が複数のタッチラインの中のいずれか一つに連結し、表示領域内で第2方向に延長して第2方向に配列された少なくとも2つのタッチセンサに連結した複数のブリッジラインを含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、第1アンダーカット構造を用いてタッチセンサのタッチセンサ電極と発光素子のカソード電極を同時に形成するので、タッチ工程が単純であり、タッチセンサ電極(TSE)のためのマスクを別途追加する必要がない。
【0011】
また、本発明は、平坦化膜と複数の無機絶縁膜を用いて、第1アンダーカット構造を形成することで、光透過率の損失を防止することができる。
【0012】
また、本発明は、タッチラインを回路領域と重畳しないように配置することにより、回路素子による影響を最小化するとともに、寄生容量の均一性も向上させることができる。
【0013】
本発明で得られる効果は、以上で言及した効果に限定されず、言及していない他の効果は、以下の記載から本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者に明確に理解され得るであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】透明表示パネルを模式的に示す平面図である。
【
図2】
図1のA領域に構成された画素の一実施例を模式的に示す図である。
【
図3】
図2のB領域に構成された信号ライン、タッチラインおよびタッチセンサの一例を説明するための図である。
【
図4】複数のタッチブロックおよび複数のタッチラインの連結関係を説明するための図である。
【
図5】1つのタッチブロック内の複数のタッチラインおよび複数のタッチセンサの間の連結関係を説明するための図である。
【
図7】
図3のII-II’の一例を示す断面図である。
【
図8A】
図3のIII-III’の一例を示す断面図である。
【
図9】カソード電極、タッチセンサ電極、第1アンダーカット構造、第2アンダーカット構造および第3アンダーカット構造が配置された例を示す図である。
【
図10】
図6に示す第1アンダーカット構造と比較するための他のアンダーカット構造を示す図である。
【
図11】
図6に示す第1アンダーカット構造と比較するための他のアンダーカット構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書の利点および特徴、ならびにそれらを達成する方法は、添付の図と共に詳細に後述される実施例を参照することによって明らかになるであろう。しかしながら、本明細書は、以下に開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で構成されるものであり、単に本実施例は本明細書の開示を完全にするものであり、本明細書が属する技術分野における通常の知識を有する者に、発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものであり、本明細書は特許請求の範囲によって定義されるだけである。
【0016】
本明細書の実施例を説明するための図に開示された形状、大きさ、比率、角度、数などは例示的なものであり、本明細書が示された事項に限定されない。明細書全体にわたって、同じ参照番号は同じ構成要素を指す。なお、本明細書の説明において、関連する公知技術の具体的な説明が、本明細書の要旨を不必要に曖昧にし得ると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書で言及した「含む」、「有する」、「からなる」などが使用される場合、「~のみ」が使用されない限り、他の部分が追加され得る。構成要素を単数で表現した場合に、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0017】
構成要素を解釈する際には、別途明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0018】
位置関係の説明である場合、例えば、「~上」、「~上部に」、「~下部に」、「~横に」などで2つの部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」あるいは、「直接」が使用されていない限り、2つの部分の間に1つ以上の他の部分が配置され得る。
【0019】
時間関係の説明である場合、例えば、「~後に」、「~に続き」、「~の後に」、「~前に」などで時間的先後関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されていない限り、連続的でない場合も含まれ得る。
【0020】
第1、第2などは様々な構成要素を説明するために使用されるが、これらの構成要素はこれらの用語によって限定されない。これらの用語は、単一の構成要素を他の構成要素と区別するために使用されることを意味する。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であり得る。
【0021】
「少なくとも1つ」という用語は、1つ以上の関連項目から提示可能なすべての組み合わせを含むことを理解しなければならない。例えば、「第1項目、第2項目および第3項目の中の少なくとも1つ」の意味は、第1項目、第2項目または第3項目のそれぞれ、ならびに第1項目、第2項目および第3項目の中の2つ以上で提示できる全ての項目の組み合わせを意味することができる。
【0022】
本明細書のいくつかの実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に様々な連動および駆動が可能であり、各実施例は互いに独立して実施可能であり、関連して一緒に実施することもできる。
【0023】
以下では、本発明による透明表示装置の好ましい例を添付の図を参照して詳細に説明する。各図の構成要素に参照符号を追加する際に、同一の構成要素については、異なる図面に表示されていても、できる限り同一の符号を有することができる。なお、本発明の説明において、関連する公知の構成または機能の具体的な説明が、本発明の要旨を曖昧にし得ると判断される場合には、その詳細な説明は省略することができる。
【0024】
以下、添付の図を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0025】
図1は、透明表示パネル110を模式的に示す平面図である。
【0026】
以下において、X軸はスキャンラインと平行な方向を示し、Y軸はデータラインと平行な方向を示し、Z軸は透明表示装置100の高さ方向を示す。
【0027】
本発明の一実施例に係る透明表示装置100は、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display)で構成されたことを中心に説明したが、液晶表示装置(Liquid Crystal Display)、プラズマ表示装置(PDP、Plasma Display Panel)、量子ドット発光表示装置(QLED:Quantum dot Light Emitting Display)、または電気泳動表示装置(Electrophoresis display)としても構成することができる。
【0028】
図1を参照すると、本発明の一実施例による透明表示装置100は、透明表示パネル110、ソースドライブ集積回路(integrated circuit、以下「IC」という)、軟性フィルム、回路ボード、およびタイミング制御部を含む。
【0029】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、画素が形成されて画像を表示する表示領域(DA)と、画像を表示しない非表示領域(NDA)とに区分することができる。
【0030】
表示領域(DA)には、第1信号ライン(SL1)、第2信号ライン(SL2)、及び画素を構成することができ、非表示領域(NDA)には、パッドが配置されたパッド領域(PA)及び少なくとも一つのゲート駆動部205を構成することができる。
【0031】
第1信号ライン(SL1)は、第1方向(Y軸方向)に延長することができ、表示領域(DA)において、第2信号ライン(SL2)と交差することができる。第2信号ライン(SL2)は、表示領域(DA)において、第2方向(X軸方向)に延長することができる。画素は、第1信号ライン(SL1)と第2信号ライン(SL2)とが交差する領域に構成され、所定の光を放出して画像を表示する。
【0032】
ゲート駆動部205は、スキャンラインに接続してスキャン信号を供給する。このようなゲート駆動部205は、透明表示パネル110の表示領域(DA)の片側または両側の外側の非表示領域(NDA)にGIP(gate driver in panel)方式またはTAB(tape automated bonding)方式で形成することができる。
【0033】
透明表示パネル110には、タッチ機能を具現するために、第1信号ライン(SL1)、第2信号ライン(SL2)、及び画素以外にタッチライン及びタッチセンサをさらに構成することができる。タッチラインおよびタッチセンサの詳細な説明は、
図2~
図13を参照して後述する。
【0034】
図2は、
図1のA領域に構成された画素の一実施例を模式的に示す図であり、
図3は、
図2のB領域に構成された信号ライン、タッチライン、及びタッチセンサの一例を説明するための図である。
【0035】
図2~
図3を参照すると、表示領域(DA)は、
図2に示すように、透過領域(TA)と非透過領域(NTA)を含む。透過領域(TA)は、外部から入射する光の大部分を通過させる領域であり、非透過領域(NTA)は、外部から入射する光の大部分を通過させない領域である。一例として、透過領域(TA)は、光透過率がα%、例えば90%より大きい領域であり、非透過領域(NTA)は、光透過率がβ%、例えば50%より小さい領域であり得る。ここで、αはβより大きい値である。透明表示パネル110は、透過領域(TA)によって、透明表示パネル110の背面に位置する事物または背景を見ることができる。
【0036】
非透過領域(NTA)には、第1非透過領域(NTA1)、第2非透過領域(NTA2)、及び画素(P)を構成することができる。
【0037】
画素(P)は、第1非透過領域(NTA1)と第2非透過領域(NTA2)が交差する交差領域に構成され、光を放出して画像を表示する。発光領域(EA)は、画素(P)で光を発光する領域に該当することができる。
【0038】
各画素(P)のそれぞれは、
図2に示すように、第1サブ画素(SP1)、第2サブ画素(SP2)、第3サブ画素(SP3)、及び第4サブ画素(SP4)を含むことができる。第1サブ画素(SP1)は、第1色光を放出する第1発光領域(EA1)を含み、第2サブ画素(SP2)は、第2色光を放出する第2発光領域(EA2)を含むことができる。第3サブ画素(SP3)は、第3色光を放出する第3発光領域(EA3)を含み、第4サブ画素(SP4)は第4色光を放出する第4発光領域(EA4)を含むことができる。
【0039】
一例では、第1~第4発光領域(EA1、EA2、EA3、EA4)は、全て異なる色の光を放出することができる。例えば、第1発光領域(EA1)は、緑色光を放出することができ、第2発光領域(EA2)は、赤色光を放出することができる。第3発光領域(EA3)は、青色光を放出することができ、第4発光領域(EA4)は白色光を放出することができる。しかし、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0040】
また、各サブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)の配列順序は、様々に変更することができる。
【0041】
第1非透過領域(NTA1)は、表示領域(DA)において第1方向(Y軸方向)に延長され、発光領域(EA1、EA2、EA3、EA4)と少なくとも一部が重畳するように配置され得る。透明表示パネル110には、複数の第1非透過領域(NTA1)が構成され、隣接する2つの第1非透過領域(NTA1)の間に透過領域(TA)を構成することができる。このような第1非透過領域(NTA1)には、第1方向(Y軸方向)に延長された第1信号ラインと第1方向(Y軸方向)に延長されたタッチライン(TL)とを互いに離隔して配置することができる。
【0042】
第1信号ラインは、一例として、画素電源ライン(VDD)、共通電源ライン(VSS)、リファレンスライン(REF)、データライン(DL1、DL2、DL3、DL4)の中の少なくとも1つを含むことができる。
【0043】
画素電源ライン(VDD)は、表示領域(DA)に構成されたサブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)のそれぞれの駆動トランジスタ(TFT)に、第1電源を供給することができる。
【0044】
共通電源ライン(VSS)は、表示領域(DA)に構成されたサブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)のカソード電極(CE)に、第2電源を供給することができる。ここで、第2電源は、サブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)に共通に供給する共通電源であり得る。
【0045】
共通電源ライン(VSS)は、透過領域(TA)および共通電源ライン(VSS)の間に構成されたカソードコンタクト部(CCT)を介して、カソード電極(CE)に第2電源を供給することができる。共通電源ライン(VSS)およびカソードコンタクト部(CCT)の間には、電源連結ライン(VCL)を配置することができる。電源連結ライン(VCL)は、一端が共通電源ライン(VSS)に連結し、他端がカソードコンタクト部(CCT)に連結する。一方、カソード電極(CE)は、カソードコンタクト部(CCT)に接続することができる。その結果、カソード電極(CE)を、電源連結ライン(VCL)およびカソードコンタクト部(CCT)を介して、共通電源ライン(VSS)と電気的に連結することができる。
【0046】
リファレンスライン(REF)は、表示領域(DA)に構成されたサブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)それぞれの駆動トランジスタ(TFT)に、初期化電圧(又はセンシング電圧)を供給することができる。
【0047】
リファレンスライン(REF)は、複数のデータライン(DL1、DL2、DL3、DL4)の間に配置することができる。一例として、リファレンスライン(REF)は、複数のデータライン(DL1、DL2、DL3、DL4)の中央、すなわち、第2データライン(DL2)および第3データライン(DL3)の間に配置することができる。
【0048】
リファレンスライン(REF)は、分岐して複数のサブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)に連結することができる。具体的には、リファレンスライン(REF)は、複数のサブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)の回路素子と連結し、各サブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)に基準信号を供給することができる。
【0049】
このようなリファレンスライン(REF)は、第1非透過領域(NTA1)の端に近接して配置されると、分岐した地点から複数のサブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)の各回路素子までの連結長の間の偏差が大きくなる。例えば、リファレンスライン(REF)が、第1非透過領域(NTA1)が形成される領域の最も左側に配置された場合、分岐した地点から第1非透過領域(NTA1)の右側に配置された回路素子までの連結長が、分岐した地点から第1非透過領域(NTA1)の左側に配置された回路素子までの連結長よりも大きくなり得る。このような場合、第1非透過領域(NTA1)の右側に配置された回路部に供給される信号および第1非透過領域(NTA1)の左側に配置された回路部に供給される信号の間に、差が生じ得る。
【0050】
本発明の一実施例に係る透明表示パネル110は、リファレンスライン(REF)を第1非透過領域(NTA1)の中央領域に配置することにより、複数のサブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)それぞれの回路素子までの連結長の偏差を最小限に抑えることができる。これにより、リファレンスライン(REF)は、複数のサブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)の各回路素子に均等に信号を供給することができる。
【0051】
データライン(DL1、DL2、DL3、DL4)の各々は、サブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)にデータ電圧を供給することができる。一例として、第1データライン(DL1)は、第1サブ画素(SP1)の第1駆動トランジスタ(TFT)に第1データ電圧を供給し、第2データライン(DL2)は、第2サブ画素(SP2)の第2駆動トランジスタ(TFT)に第2データ電圧を供給し、第3データライン(DL3)は、第3サブ画素(SP3)の第3駆動トランジスタ(TFT)に第3データ電圧を供給し、4データライン(DL4)は、第4サブ画素(SP4)の第4駆動トランジスタ(TFT)に第4データ電圧を供給することができる。
【0052】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、第1非透過領域(NTA1)にタッチライン(TL)をさらに配置することができる。
【0053】
タッチライン(TL)は、1つの第1非透過領域(NTA1)に少なくとも2つ構成することができる。透明表示パネル110において、複数のタッチライン(TL)を透過領域(TA)に配置すると、複数のタッチライン(TL)によって、光透過率が低下することがあり得る。
【0054】
また、複数のタッチライン(TL)間に、スリット、具体的には、細長い線形または長方形を形成することができる。外部光がスリットを通過すると、回折現象が発生し得る。回折現象は、平面波である光がスリットを通過することによって球面波に変化し、球面波で干渉現象が発生し得る。したがって、球面波において補強干渉と相殺干渉が発生することによって、スリットを通過した外部光は、不規則な光の強度を有し得る。これにより、透明表示パネル110は、反対側に位置する事物またはイメージの鮮明度を低減させ得る。このような理由で、複数のタッチライン(TL)を、透過領域(TA)よりも第1非透過領域(NTA1)に配置することが好ましい。
【0055】
複数のタッチライン(TL)は、
図3に示すように、第1非透過領域(NTA1)において、第1信号ラインおよび透過領域(TA)の間に配置することができる。一例として、1つの第1非透過領域(NTA1)には、6本のタッチライン(TL1、TL2、TL3、TL4、TL5、TL6)を配置することができる。3本のタッチライン(TL1、TL2、TL3)は、画素電源ライン(VDD)および透過領域(TA)の間に配置することができ、他の3本のタッチライン(TL4、TL5、TL6)は、共通電源ライン(VSS)および過透過領域(TA)の間に配置することができる。しかしながら、必ずしもこのような構成に限定されるものではない。
【0056】
複数のタッチライン(TL)は、回路素子が配置された回路領域(CA1、CA2、CA3、CA4)と重畳しなければよく、第1信号ラインとの配置順序は、様々に変更することができる。他の実施例では、
図12に示すように、複数のタッチライン(TL)を第1信号ラインの間に配置することもできる。6本のタッチライン(TL1、TL2、TL3、TL4、TL5、TL6)のそれぞれは、画素電源ライン(VDD)、第1データライン(DL1)、第2データライン(DL2)、リファレンスライン(REF)、第3データライン(DL3)、第4データライン(DL4)、及び共通電源ライン(VSS)の順に第1信号ライン間に配置され得る。
【0057】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、隣接する透過領域(TA)間に画素(P)が構成され、画素(P)は、発光素子が配置されて光を発光する発光領域(EA1、EA2、EA3、EA4)を含むことができる。透明表示パネル110は、非透過領域(NTA)の面積が小さいため、回路素子が発光領域(EA1、EA2、EA3、EA4)と重畳するように配置することができる。すなわち、発光領域(EA1、EA2、EA3、EA4)は、回路素子が配置された回路領域(CA1、CA2、CA3、CA4)を含むことができる。
【0058】
一例として、回路領域は、第1サブ画素(SP1)に連結した回路素子が配置された第1回路領域(CA1)、第2サブ画素(SP2)に連結した回路素子が配置された第2回路領域(CA2)、第3サブ画素(SP3)に連結した回路素子が配置された第3回路領域(CA3)、および第4サブ画素(SP4)に連結した回路素子が配置された第4回路領域(CA4)を含むことができる。
【0059】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、複数のタッチライン(TL)が回路領域(CA1、CA2、CA3、CA4)と重畳しないので、回路素子によるタッチライン(TL)の寄生容量を最小限に抑えることができる。
【0060】
さらに、本発明の一実施例による透明表示パネル110は、タッチライン(TL)の水平距離の差を減少させることができる。回路領域(CA1、CA2、CA3、CA4)には、少なくとも2つ以上のトランジスタとキャパシタが配置されているので、タッチライン(TL)は、回路領域(CA1、CA2、CA3、CA4)内に一直線に形成され難く、一定の水平距離を有することは困難であり得る。これにより、タッチライン(TL)の水平距離の差が大きくなり、これにより寄生容量の均一性が非常に低くなる場合がある。
【0061】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、回路領域(CA1、CA2、CA3、CA4)と重畳しないようにタッチライン(TL)を配置することにより、回路素子による影響を低減しながら、同時にタッチライン(TL)の水平距離の差を減らして寄生容量の均一性も向上させることができる。
【0062】
第2非透過領域(NTA2)は、表示領域(DA)において第2方向(X軸方向)に延長し、発光領域(EA1、EA2、EA3、EA4)と少なくとも一部が重畳するように配置され得る。透明表示パネル110には、第2非透過領域(NTA2)が複数構成され、隣接する2つの第2非透過領域(NTA2)間に透過領域(TA)を構成することができる。このような第2非透過領域(NTA2)には、第2信号ラインおよびブリッジライン(BL)を互いに離隔して配置することができる。
【0063】
第2信号ラインは、第2方向(X軸方向)に延長され、一例では、スキャンライン(SCANL)を含むことができる。スキャンライン(SCANL)は、画素(P)のサブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)にスキャン信号を供給することができる。
【0064】
ブリッジライン(BL)は、複数のタッチライン(TL)の中のいずれか一つとタッチセンサ(TS)を連結することができる。
図5を参照すると、X軸方向に延長されたブリッジライン(BL)は、タッチセンサ(TS)に連結するためにY軸方向に延長されたサブブリッジライン(SBL)を含むことができる。ブリッジライン(BL)のサブブリッジライン(SBL)は、複数のタッチライン(TL)の中のいずれか一つと第2コンタクトホール(CH2)を介して連結することができる。また、ブリッジライン(BL)のサブブリッジライン(SBL)は、第2方向(X軸方向)に延長しながら第2方向(X軸方向)に配列された少なくとも2つ以上のタッチセンサ(TS)と第3コンタクトホール(CH3)を介して、連結することができる。
【0065】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、複数のタッチライン(TL)を第2非透過領域(NTA2)ではなく、第1非透過領域(NTA1)に配置することにより、複数のタッチライン(TL)による光透過率の低下を防止することができる。第2方向(X軸方向)に延長された第2非透過領域(NTA2)は、
図3に示すように隣接して配置された透過領域(TA)間を横切る。透過領域(TA)を横切る第2非透過領域(NTA2)の幅が大きくなると、透過領域(TA)は、その分だけ面積が減少する。
【0066】
複数のタッチライン(TL)を第2非透過領域(NTA2)に配置すると、第2非透過領域(NTA2)は、多数のラインを配置するために幅が大きくなり、透過領域(TA)の面積が小さくなる。すなわち、複数のタッチライン(TL)によって、透明表示パネル110の光透過率が低下するという問題が発生し得る。
【0067】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、複数のタッチライン(TL)を第1非透過領域(NTA1)に配置し、第2非透過領域(NTA2)には、複数のタッチセンサ(TS)を連結するための1つのブリッジライン(BL)のみを構成する。これにより、本発明の一実施例に係る透明表示パネル110は、複数のタッチライン(TL)及びブリッジライン(BL)によって、透過領域(TA)の面積が減少したり、光透過率が減少したりすることを軽減することができる。
【0068】
透過領域(TA)には、タッチセンサ(TS)を構成することができる。タッチセンサ(TS)は、複数の透過領域(TA)のそれぞれに配置され、使用者が接触すると静電容量に変化が生じ得る。タッチ駆動部(未図示)は、複数のタッチライン(TL)を介して、複数のタッチセンサ(TS)と連結し、複数のタッチセンサ(TS)の静電容量変化を感知することができる。
【0069】
以下では、
図4および
図5を参照して、複数のタッチセンサおよび複数のタッチラインとの間の連結関係をより詳細に説明する。
【0070】
図4は、複数のタッチブロックおよび複数のタッチラインの間の連結関係を説明するための図であり、
図5は、1つのタッチブロック内の複数のタッチラインおよび複数のタッチセンサの間の連結関係を説明するための図である。
【0071】
図4および
図5を参照すると、本発明の一実施例による透明表示パネル110は、複数のタッチブロック(TB)を含むことができる。複数のタッチブロック(TB)のそれぞれは、使用者のタッチ位置を決定するための基本単位であり、複数の画素(P)および複数の画素(P)と1対1に対応するように配置された複数の透過領域(TA)を含むことができる。
【0072】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、
図5に示すように、透過領域(TA)内にタッチセンサ(TS)を構成することができる。例えば、複数のタッチブロック(TB)のそれぞれは、12×15個の画素(P)および12×15個のタッチセンサ(TS)を含むことができる。このような場合、画像解像度が1920×1080であれば、タッチ解像度は160×72になり得る。
【0073】
ここで、タッチセンサ(TS)は、タッチセンサ電極(TSE)を含むことができる。タッチセンサ電極(TSE)は、画素(P)のカソード電極(CE)と同じ層で同じ物質で形成することができる。このような場合、タッチセンサ電極(TSE)とカソード電極(CE)は、互いに離隔して配置することもできる。
【0074】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、複数のタッチライン(TL)の各々が、複数のタッチブロック(TB)の中のいずれか一つのみに連結し、連結したタッチブロック(TB)に構成されたタッチセンサ(TS)の静電容量の変化を感知することができる。すなわち、透明表示パネル110に構成された複数のタッチライン(TL)は、複数のタッチブロック(TB)と一対一で対応することができる。したがって、透明表示パネル110には、タッチライン(TL)をタッチブロック(TB)と同じ数だけ配置することができる。例えば、タッチブロック(TB)の数が160×72の場合、タッチライン(TL)も160×72本配置され、タッチ駆動部(TIC)と連結することができる。
【0075】
上述したように、タッチブロック(TB)の数だけのタッチライン(TL)を形成するためには、1つの第1非透過領域(NTA1)に少なくとも2つ以上のタッチライン(TL)を形成しなければならない。例えば、画像解像度が1920×1080、タッチ解像度が160×72の場合、透明表示パネル110に、160×72本のタッチライン(TL)を形成するために、
図3及び
図5に示すように、1つの第1非透過領域(NTA1)には、6本のタッチライン(TL1、TL2、TL3、TL4、TL5、TL6)を構成することができる。
【0076】
一方、1つのタッチブロック(TB)に構成された複数のタッチセンサ(TS)は、
図5に示すように、1つのタッチブロック(TB)内に構成された複数のタッチライン(TL)の中の1つと連結することができる。例えば、1つのタッチブロック(TB)には12個の第1非透過領域(NTA1)を構成することができ、12個の第1非透過領域(NTA1)それぞれに6本のタッチライン(TL1、TL2、TL3、TL4、TL5、TL6)を配置することができる。その結果、1つのタッチブロック(TB)には、72本のタッチライン(TL1、…、TL72)を構成することができる。このような場合、1つのタッチブロック(TB)に構成された複数のタッチセンサ(TS)は、72本のタッチライン(TL1、…、TL72)の中の1つの特定のタッチライン(TL)に連結することができる。ここで、特定のタッチライン(TL)は、第2方向(X軸方向)に延長されたブリッジライン(BL)を介して、第2方向(X軸方向)に配列された複数のタッチセンサ(TS)に連結することができる。
【0077】
このように、複数のタッチライン(TL)のそれぞれは、タッチブロック(TB)と1対1で対応することができる。各タッチライン(TL)は、対応するタッチブロック(TB)に構成された複数のタッチセンサ(TS)を、タッチ駆動部(TIC)に連結する。具体的には、各タッチライン(TL)は、タッチブロック(TB)内に構成されたタッチセンサ(TS)から提供された変化した静電容量を、タッチ駆動部(TIC)に伝達することができる。タッチ駆動部(TIC)は、静電容量の変化を感知し、使用者のタッチ位置を決定することができる。また、各タッチライン(TL)は、タッチ駆動部(TIC)から生成されたセンシング電圧をタッチブロック(TB)内に構成されたタッチセンサ(TS)に提供することができる。
【0078】
再び
図3を参照すると、タッチセンサ(TS)は、透過領域(TA)内に配置されたタッチコンタクト部(TCT)、タッチ連結ライン(TCL)、及びブリッジライン(BL)を介して、複数のタッチライン(TL)の中のいずれか一つと連結することができる。具体的には、タッチ連結ライン(TCL)は、ブリッジライン(BL)およびタッチコンタクト部(TCT)の間に配置され、一端がブリッジライン(BL)に連結し、他端がタッチコンタクト部(TCT)に連結することができる。ブリッジライン(BL)は、第2コンタクトホール(CH2)を介して、複数のタッチライン(TL)の中のいずれか一つと連結することができる。その結果、タッチセンサ(TS)は、タッチコンタクト部(TCT)に接続することで、タッチコンタクト部(TCT)、タッチ連結ライン(TCL)、およびブリッジライン(BL)を介して、複数のタッチライン(TL)の中のいずれか一つに連結することができる。
【0079】
以下では、
図6~
図13を参照して、タッチセンサ(TS)と画素(P)のカソード電極(CE)、タッチセンサ(TS)とタッチライン(TL)の連結構造、及び画素(P)のカソード電極(CE)と共通電源ライン(VSS)の連結構造をより具体的に説明する。
【0080】
図6は、
図3のI-I’線における断面図であり、
図7は、
図3のII-II’線における断面図であり、
図8Aは、
図3のIII-III’線における断面図である。
図8Bは、
図8Aの変形例を示す断面図であり、
図8Cは、
図8Aの他の変形例を示す断面図である。
図9は、カソード電極、タッチセンサ電極、第1アンダーカット構造、第2アンダーカット構造、及び第3アンダーカット構造が配置された例を示す図であり、
図10は、
図6に示した第1アンダーカット構造と比較するための他のアンダーカット構造を示す図であり、
図11は、
図6に示す第1アンダーカット構造と比較するためのまた他のアンダーカット構造を示す図である。
図12は、
図3の変形実施例を示す図であり、
図13は、
図12のIV-IV’線における断面図である。
【0081】
図3、
図6~
図13を参照すると、本発明の一実施例による透明表示パネル110の第1基板111は、複数の透過領域(TA)および隣接する透過領域(TA)の間に配置された複数の発光領域(EA)を含む非透過領域(NTA)を構成することができる。非透過領域(NTA)は、第1方向(Y軸方向)に延長された第1非透過領域(NTA1)、および第2方向(X軸方向)に延長された第2非透過領域(NTA2)を含むことができる。
【0082】
第1非透過領域(NTA1)は、少なくとも1つ以上のトランジスタとキャパシタが配置された回路領域(CA1、CA2、CA3、CA4)を含み、第1方向(Y軸方向)に延長され、回路領域(CA1、CA2、CA3、CA4)と重畳しないように配置された画素電源ライン(VDD)、共通電源ライン(VSS)、リファレンスライン(REF)、データライン(DL)、およびタッチライン(TL)を構成することができる。第2非透過領域(NTA2)は、第2方向(X軸方向)に延長された第2信号ラインおよびブリッジラインを構成することができる。
【0083】
少なくとも1つ以上のトランジスタは、駆動トランジスタ(TFT)、スイッチングトランジスタ、およびセンシングトランジスタを含むことができる。
【0084】
スイッチングトランジスタは、スキャンラインに供給されるスキャン信号によってスイッチングされ、データラインから供給されるデータ電圧をキャパシタに充電する。センシングトランジスタは、センシング信号によって、画質低下の原因となる駆動トランジスタ(TFT)のしきい値電圧の偏差をセンシングする役割をする。駆動トランジスタ(TFT)は、キャパシタに充電されたデータ電圧によってスイッチングされ、画素電源ライン(VDD)から供給される電源からデータ電流を生成し、サブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)の第1電極120に供給する役割をする。このような駆動トランジスタ(TFT)は、アクティブ層(ACT)、ゲート電極(GE)、ソース電極(SE)およびドレイン電極(DE)を含むことができる。
【0085】
具体的には、第1基板111上には、遮光層(LS)を構成することができる。遮光層(LS)は、駆動トランジスタ(TFT)が形成された領域で、アクティブ層(ACT)に入射する外部光を遮断する役割をすることができる。遮光層(LS)は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、銅(Cu)の中のいずれか一つ、またはこれらの合金からなる単一層または多重層で形成することができる。
【0086】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、
図6~
図8に示すように、遮光層(LS)と同じ層に、画素電源ライン(VDD)、共通電源ライン(VSS)、リファレンスライン(REF)、データライン(DL)およびタッチライン(TL)の中の少なくとも一部を形成することができる。一例として、複数のタッチライン(TL)の中の一部(TL2、TL5)、画素電源ライン(VDD)、リファレンスライン(REF)、及び共通電源ライン(VSS)は、遮光層(LS)と同じ層で同じ物質で形成することができる。
図6~
図8において、第2タッチライン(TL2)、画素電源ライン(VDD)、リファレンスライン(REF)、共通電源ライン(VSS)及び第5タッチライン(TL5)を、遮光層(LS)と同じ層に形成することを示しているが、必ずしもこれに限定されるものではない
【0087】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、画素電源ライン(VDD)、共通電源ライン(VSS)、リファレンスライン(REF)、データライン(DL)及びタッチライン(TL)の配置順序によって、遮光層(LS)と同じ層に形成される信号ラインと異なり得る。ただし、本発明の一実施例による透明表示パネル110は、隣接して配置された2つの信号ラインが、全て遮光層(LS)と同じ層に配置されないようにしてもよい。すなわち、隣接して配置された2本の信号ラインの中の一方を遮光層(LS)と同じ層に配置することができ、隣接して配置された2本の信号ラインの中の他方を遮光層(LS)と異なる層、例えば、ゲート電極(GE)またはソース電極(SE)およびドレイン電極(DE)と同じ層に配置することもできる。これにより、本発明の一実施例による透明表示パネル110は、信号ライン間の離隔距離を確保することができる。
【0088】
一方、本発明の一実施例による透明表示パネル110は、
図8に示すように、タッチ連結ライン(TCL)を、遮光層(LS)と同じ層で同じ物質で形成することができる。タッチ連結ライン(TCL)は、一端が第3コンタクトホール(CH3)を介してブリッジライン(BL)に連結し、他端が第6コンタクトホール(CH6)を介してタッチコンタクト部(TCT)に連結することができる。ここで、タッチ連結ライン(TCL)は、第2非透過領域(NTA)に配置されたブリッジライン(BL)から透過領域(TA)に配置されたタッチコンタクト部(TCT)まで延長されるので、第1アンダーカット構造(UC1)を横切るしかない。第1アンダーカット構造(UC1)は、湿式エッチング工程によって形成することができる。本発明の一実施例による透明表示パネル110は、第1アンダーカット構造(UC1)を形成するための湿式エッチング工程で、タッチ連結ライン(TCL)が流失することを防止するために、遮光層(LS)と同じ層に形成することができる。
【0089】
遮光層(LS)、タッチライン(TL2、TL5)、画素電源ライン(VDD)、リファレンスライン(REF)、共通電源ライン(VSS)及びタッチ連結ライン(TCL)上には、バッファ膜(BF)を構成することができる。バッファ膜(BF)は、透湿に弱い第1基板111を介して浸透する水分からトランジスタ(TFT)を保護するためのものであり、無機膜、例えばシリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、または、それらの多層膜で形成することができる。
【0090】
バッファ膜(BF)上には、アクティブ層(ACT)を構成することができる。アクティブ層(ACT)は、シリコン系半導体物質または酸化物系半導体物質で形成することができる。
【0091】
アクティブ層(ACT)上には、ゲート絶縁膜(GI)を構成することができる。ゲート絶縁膜(GI)は、非透過領域(NTA)に構成され、透過領域(TA)における光透過率の向上と第1アンダーカット構造(UC1)の形成のために、透過領域(TA)の少なくとも一部に構成しなくてもよい。ゲート絶縁膜(GI)は、無機膜、例えばシリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、またはそれらの多重膜で形成することができる。
【0092】
ゲート絶縁膜(GI)上には、ゲート電極(GE)を構成することができる。ゲート電極(GE)は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)及び銅(Cu)の中のいずれか一つ、又はこれらの合金からなる単一層または多重層で形成することができる。
【0093】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、
図7に示すように、電源連結ライン(VCL)をゲート電極(GE)と同じ層に同じ物質で形成することができる。電源連結ライン(VCL)は、一端が第1コンタクトホール(CH1)を介して共通電源ライン(VSS)に連結し、他端が第4コンタクトホール(CH4)を介してカソードコンタクト部(CCT)に連結することができる。
【0094】
図7は、電源連結ライン(VCL)が、第1コンタクトホール(CH1)を介して共通電源ライン(VSS)に直接に連結することを示しているが、必ずしもこれに限定されるものではない。他の実施例では、電源連結ライン(VCL)は、電源連結ライン(VCL)とは異なる層に構成された別途の連結パターン(未図示)を用いて共通電源ライン(VSS)に連結することができる。一例では、連結パターンは、ソース電極(SE)およびドレイン電極(DE)と同じ層に配置され、共通電源ライン(VSS)に直接に連結することができる。電源連結ライン(VCL)は、コンタクトホールを介して連結パターンと連結することにより、共通電源ライン(VSS)と電気的に連結することができる。
【0095】
また、本発明の一実施例による透明表示パネル110は、
図8Aに示すように、第1ブリッジライン(BL1)をゲート電極(GE)と同じ層で同じ物質で形成することができる。具体的には、ブリッジライン(BL)は、ゲート電極(GE)と同じ層で同じ物質で形成された第1ブリッジライン(BL1)、およびソース電極(SE)、ドレイン電極(DE)と同じ層で同じ物質で形成された第2ブリッジライン(BL2)を含むことができる。第1ブリッジライン(BL1)は、第2非透過領域(NTA2)のうち、第1非透過領域(NTA1)と重畳する領域に配置され、複数のタッチライン(TL)の中の1つと第2コンタクトホール(CH2)を介して連結することができる。第2ブリッジライン(BL2)は、第2非透過領域(NTA2)のうち、第1非透過領域(NTA1)と重畳しない領域に配置され、第7コンタクトホール(CH7)を介して第1ブリッジライン(BL1)と連結することができる。
【0096】
図8Aでは、ブリッジライン(BL)が2つの層で形成されることを示しているが、必ずしもこれに限定されるものではない。他の一実施例では、ブリッジライン(BL)は、ゲート電極(GE)と同じ層で同じ材料で形成された第1ブリッジライン(BL1)のみから形成することもできる。第1ブリッジライン(BL1)は、第2非透過領域(NTA2)において、第1非透過領域(NTA1)と重畳する領域において、第2コンタクトホール(CH2)を介して、複数のタッチライン(TL)の中の1つと連結することができる。また、第1ブリッジライン(BL1)は、第2方向(X軸方向)に延長して、第3コンタクトホール(CH3)を介してタッチ連結ライン(TCL)と連結することができる。一実施例では、タッチ連結ライン(TCL)は、
図5に示すようにサブブリッジライン(SBL)を含むことができる。
【0097】
一方、
図8A及び
図8Bでは、ブリッジライン(BL)が、ソース電極(SE)及びドレイン電極(DE)と同じ層に構成されたタッチライン(TL1)と連結することを示しているが、必ずしもこれに限定されるものではない。他の一実施例では、ブリッジライン(BL)は、
図8Cのように遮光層(LS)と同じ層に構成されたタッチライン(TL2)と連結することもできる。
【0098】
ゲート電極(GE)、電源連結ライン(VCL)、及び第1ブリッジライン(BL1)上には、層間絶縁膜(ILD)を構成することができる。層間絶縁膜(ILD)は、非透過領域(NTA)に構成され、透過領域(TA)における光透過率の向上と第1アンダーカット構造(UC1)の形成のために、透過領域(TA)の少なくとも一部に構成しなくてもよい。層間絶縁膜(ILD)は、無機膜、例えばシリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、またはそれらの多層膜で形成することができる。
【0099】
層間絶縁膜(ILD)上には、ソース電極(SE)及びドレイン電極(DE)を構成することができる。ソース電極(SE)及びドレイン電極(DE)は、ゲート絶縁膜(GI)と層間絶縁膜(ILD)を貫通する第5コンタクトホール(CH5)を介して、アクティブ層(ACT)に連結することができる。ソース電極(SE)およびドレイン電極(DE)は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、銅(Cu)の中のいずれか一つ、またはそれらの合金からなる単一層または多重層で形成することができる。
【0100】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、
図6~
図8に示すように、ソース電極(SE)及びドレイン電極(DE)と同じ層に、画素電源ライン(VDD)、共通電源ライン(VSS)、リファレンスライン(REF)、データライン(DL)、およびタッチライン(TL)の中の少なくとも一部を形成することができる。一例として、複数のタッチライン(TL)の中の一部(TL1、TL3、TL4、TL6)及びデータライン(DL1、DL2、DL3、DL4)は、ソース電極(SE)及びドレイン電極(DE)と同じ層で同じ物質で形成することができるが、必ずしもこれに限定されるものではない
【0101】
また、本発明の一実施例による透明表示パネル110は、
図7に示すように、カソードコンタクト部(CCT)をソース電極(SE)及びドレイン電極(DE)と同じ層に同じ物質で形成することができる。カソードコンタクト部(CCT)は、第2アンダーカット構造(UC2)によって、上面の少なくとも一部が露出し、露出した上面にカソード電極(CE)が接続することができる。カソードコンタクト部(CCT)は、第4コンタクトホール(CH4)を介して電源連結ライン(VCL)に連結し、電源連結ライン(VCL)を介して、共通電源ライン(VSS)から供給された電源を、カソード電極(CE)に伝達することができる。
【0102】
また、本発明の一実施例による透明表示パネル110は、
図8に示すように、タッチコンタクト部(TCT)を、ソース電極(SE)及びドレイン電極(DE)と同じ層に同じ物質で形成することができる。タッチコンタクト部(TCT)は、第3アンダーカット構造(UC3)によって、上面の少なくとも一部が露出し、露出した上面にタッチセンサ電極(TSE)が接続することができる。タッチコンタクト部(TCT)は、第6コンタクトホール(CH6)を介してタッチ連結ライン(TCL)に連結し、タッチ連結ライン(TCL)及びブリッジライン(BL)を介して、タッチライン(TL)にタッチセンサ電極(TSE)の静電容量の変化を伝達することができる。
【0103】
一方、ブリッジライン(BL)が2つの層からなる場合、本発明の一実施例による透明表示パネル110は、
図8に示すように、第2ブリッジライン(BL2)をソース電極(SE)およびドレイン電極(DE)と同じ層に同じ物質で形成することができる。第2ブリッジライン(BL2)は、第2非透過領域(NTA2)のうち、第1非透過領域(NTA1)と重畳しない領域に配置され、両端で第7コンタクトホール(CH7)を介して、第1ブリッジライン(BL1)と連結することができる。そして、第2ブリッジライン(BL2)は、第3コンタクトホール(CH3)を介して、タッチ連結ライン(TCL)と連結することができる。
【0104】
ソース電極(SE)及びドレイン電極(DE)、カソードコンタクト部(CCT)、及びタッチコンタクト部(TCT)上には、駆動トランジスタ(TFT)を絶縁するためのパッシベーション膜(PAS)を構成することができる。パッシベーション膜(PAS)は、非透過領域(NTA)に構成され、透過領域(TA)における光透過率の向上と第1アンダーカット構造(UC1)の形成のために、透過領域(TA)の少なくとも一部には構成しなくてもよい。
【0105】
また、パッシベーション膜(PAS)は、第2アンダーカット構造(UC2)を形成するために、カソードコンタクト部(CCT)の少なくとも一部が露出するように形成することができる。そして、パッシベーション膜(PAS)は、第3アンダーカット構造(UC3)の形成のために、タッチコンタクト部(TCT)の少なくとも一部が露出するように形成することができる。
【0106】
このようなパッシベーション膜(PAS)は、無機膜、例えばシリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、またはそれらの多層膜で形成することができる。
【0107】
パッシベーション膜(PAS)上には、駆動トランジスタ(TFT)と、複数の信号ラインによる段差を平坦にするための平坦化膜(PLN)を構成することができる。平坦化膜(PLN)は、非透過領域(NTA)に構成され、透過領域(TA)における光透過率の向上と第1アンダーカット構造(UC1)の形成のために、透過領域(TA)の少なくとも一部には構成しなくてもよい。
【0108】
平坦化膜(PLN)は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂などの有機膜で形成することができる。
【0109】
本発明の一実施例に係る透明表示パネル110は、平坦化膜(PLN)と複数の無機絶縁膜、例えば、パッシベーション膜(PAS)、層間絶縁膜(ILD)及びゲート絶縁膜(GI)を用いて、第1アンダーカット構造(UC1)を形成することができる。具体的には、第1アンダーカット構造(UC1)は、平坦化膜(PLN)が透過領域(TA)方向に複数の無機絶縁膜、例えば、パッシベーション膜(PAS)、層間絶縁膜(ILD)及びゲート絶縁膜(GI)よりも突出することによって形成することができる。これにより、第1アンダーカット構造(UC1)は、平坦化膜(PLN)の下部面の少なくとも一部を露出させ、露出した下部面の下に複数の無機絶縁膜が構成されず、バッファ膜(BF)との離隔空間を形成することができる。
【0110】
このような第1アンダーカット構造(UC1)は、湿式エッチング工程によって形成することができる。第1アンダーカット構造(UC1)を形成するための湿式エッチング工程は、特性上、等方性エッチングとすることができる。したがって、第1アンダーカット構造(UC1)は、平坦化膜(PLN)の終端から複数の無機絶縁膜の終端までの第1離隔距離(d1)が、平坦化膜(PLN)の下部面からバッファ膜(BF)の上部面までの第2離隔距離(d2)と等しく形成することができる。ここで、第1アンダーカット構造(UC1)の第1離隔距離(d1)は、カソード電極(CE)とタッチセンサ電極(TSE)の分離を確実にするために最小限の距離値、例えば、2μm以上を有しなければならない。したがって、第1アンダーカット構造(UC1)の第2離隔距離(d2)も、1μm以上でなければならないので、パッシベーション膜(PAS)、層間絶縁膜(ILD)及びゲート絶縁膜(GI)の厚さの合計を、2μm以上とすることができる。
【0111】
このような第1アンダーカット構造(UC1)は、透過領域(TA)内に構成され、平面状に閉じた形状を有することができる。一例として、第1アンダーカット構造(UC1)は、
図9に示すように、透過領域(TA)の端に沿ってタッチセンサ(TS)を囲むように形成することもできる。
【0112】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、有機発光層130と第2電極140が、第1アンダーカット構造(UC1)により、非透過領域(NTA)および透過領域(TA)の間で連続せずに分離することができる。具体的には、有機発光層130は、第1アンダーカット構造(UC1)によって、非透過領域(NTA)に構成された有機発光層131と透過領域(TA)に構成された有機発光層132とを分離することができる。また、第2電極140も、第1アンダーカット構造(UC1)により、非透過領域(NTA)に構成された第2電極(CE)と透過領域(TA)に構成された第2電極(TSE)とを分離することができる。ここで、非透過領域(NTA)に構成された第2電極(CE)は、発光素子をなすカソード電極(CE)であり得、透過領域(TA)に構成された第2電極(TSE)は、タッチセンサ(TS)をなすタッチセンサ電極(TSE)であり得る。
【0113】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、平坦化膜(PLN)と複数の無機絶縁膜を用いて、第1アンダーカット構造(UC1)を形成することにより、第1アンダーカット構造(UC1)による光透過率が減少することを防止できる。
【0114】
第1アンダーカット構造(UC1)は、
図10に示すように、複数の無機絶縁膜よりも透過領域(TA)方向に突出した、別途の金属パターン121を用いて形成することもできる。このような金属パターン121は、第1電極120と同じ層に同じ物質で形成され、第1電極120と離隔して配置することができる。このような場合、金属パターン121は、不透明な金属物質からなるので、金属パターン121が形成された領域は、透過領域(TA)になることができず、非透過領域(NTA)になり得る。すなわち、
図10に示すような第1アンダーカット構造(UC1)は、光透過率を低下させるため、好ましくない。
【0115】
一方、第1アンダーカット構造(UC1)は、
図11に示すように、複数の無機絶縁膜よりも透過領域(TA)方向に突出したバンク125を用いて形成することもできる。バンク125は、有機発光層130と直接に接触するので、アウトガッシング(out gassing)が良好な物質を含んで形成されなければならない。一例では、バンク125は、ポリイミドからなり得る。ポリイミドは、無機膜との接着力が良くないため、バンク125がパッシベーション膜(PAS)と剥離しないように、バンク125およびパッシベーション膜(PAS)の間に金属パターン123を構成することができる。金属パターン123は、第1電極120と同じ層に同じ物質で形成され、第1電極120と離隔して配置され得る。このような場合、金属パターン123は、不透明な金属物質からなるため、金属パターン123が形成された領域は、透過領域(TA)とはなり得ず、非透過領域(NTA)となり得る。すなわち、
図11に示すような第1アンダーカット構造(UC1)は、光透過率を低下させるため、好ましくない。
【0116】
結果的に、
図6~
図8に示す第1アンダーカット構造(UC1)は、
図10および
図11に示す第1アンダーカット構造(UC1)と比較して、光透過率の損失を防止することができる。
【0117】
一方、本発明の一実施例による透明表示パネル110は、平坦化膜(PLN)とパッシベーション膜(PAS)を用いて、第2アンダーカット構造(UC2)を形成することができる。具体的には、第2アンダーカット構造(UC2)は、平坦化膜(PLN)が共通電源ライン(VSS)の配置された方向に、パッシベーション膜(PAS)より突出させることにより形成できる。これにより、第2アンダーカット構造(UC2)は、平坦化膜(PLN)の下部面の少なくとも一部を露出させ、露出した下部面の下にパッシベーション膜(PAS)を構成せず、カソードコンタクト部(CCT)の上面の少なくとも一部を露出させることができる。
【0118】
このような第2アンダーカット構造(UC2)は、第1アンダーカット構造(UC1)が形成された領域の外側に構成することができる。具体的には、第2アンダーカット構造(UC2)は、
図9に示すように、第1アンダーカット構造(UC1)および発光領域(EA)の間に配置することができる。
【0119】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、第2アンダーカット構造(UC2)によって、カソード電極(CE)をカソードコンタクト部(CCT)に接続することができる。具体的には、カソードコンタクト部(CCT)は、第2アンダーカット構造(UC2)によって、上面の少なくとも一部を露出することができる。カソード電極(CE)は、露出したカソードコンタクト部(CCT)の上面に蒸着されることによって、カソードコンタクト部(CCT)と連結することができる。
【0120】
また、本発明の一実施例による透明表示パネル110は、平坦化膜(PLN)とパッシベーション膜(PAS)を用いて、第3アンダーカット構造(UC3)を形成することができる。具体的には、第3アンダーカット構造(UC3)は、平坦化膜(PLN)をブリッジライン(BL)が配置された方向に、パッシベーション膜(PAS)よりも突出させることにより、形成することができる。これにより、第3アンダーカット構造(UC3)は、平坦化膜(PLN)の下部面の少なくとも一部を露出させ、露出した下部面の下にパッシベーション膜(PAS)が構成されず、タッチコンタクト部(TCT)の上面の少なくとも一部を露出させることができる。
【0121】
このような第3アンダーカット構造(UC3)は、第1アンダーカット構造(UC1)が形成された領域の内部に構成することができる。具体的には、
図9に示すように、第3アンダーカット構造(UC3)をタッチセンサ(TS)内に配置することができる。
【0122】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、第3アンダーカット構造(UC3)によって、タッチセンサ電極(TSE)をタッチコンタクト部(TCT)に接続することができる。具体的には、タッチコンタクト部(TCT)は、第3アンダーカット構造(UC3)によって、上面の少なくとも一部を露出することができる。タッチセンサ電極(TSE)は、露出したタッチコンタクト部(TCT)の上面に蒸着されることにより、タッチコンタクト部(TCT)と連結することができる。
【0123】
平坦化膜(PLN1)上には、第1電極120、有機発光層130、及びカソード電極(CE)からなる発光素子とバンク125を構成することができる。
【0124】
第1電極120は、平坦化膜(PLN)上にサブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)毎に構成することができる。そして、第1電極120は、透過領域(TA)には構成されない。
【0125】
第1電極120は、駆動トランジスタ(TFT)と連結することができる。具体的には、第1電極120は、平坦化膜(PLN)及びパッシベーション膜(PAS)を貫通するコンタクトホール(未図示)を介して、駆動トランジスタ(TFT)のソース電極(SE)及びドレイン電極(DE)の中の1つに接続することができる。
【0126】
第1電極120は、アルミニウムとチタンの積層構造(Ti/Al/Ti)、アルミニウムとITOの積層構造(ITO/Al/ITO)、Ag合金、Ag合金とITOの積層構造(ITO/Ag合金/ITO)、MoTi合金、およびMoTi合金とITOの積層構造(ITO/MoTi合金/ITO)のような反射率が高い金属物質で形成することができる。Ag合金は、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、銅(Cu)などの合金であり得る。MoTi合金は、モリブデン(Mo)とチタン(Ti)の合金であり得る。第1電極120は、アノード電極であり得る。
【0127】
バンク125は、平坦化膜(PLN)上に構成することができる。また、バンク125は、第1電極120の端を覆い、第1電極120の一部が露出するように形成することができる。これにより、バンク125は、第1電極120の先端に電流が集中して発光効率が低下する問題が発生することを防止することができる。
【0128】
バンク125は、サブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)のそれぞれの発光領域(EA1、EA2、EA3、EA4)を定義することができる。サブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)のそれぞれの発光領域(EA1、EA2、EA3、EA4)は、第1電極120、有機発光層130、及びカソード電極(CE)が順に積層され、第1電極120からの正孔とカソード電極(CE)からの電子が、有機発光層130で互いに結合して発光する領域を示す。この場合、バンク125が形成された領域は、光を発光しないので非発光領域(NEA)となり、バンク125が形成されず、第1電極120が露出した領域が、発光領域(EA)となり得る。
【0129】
バンク125は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂などの有機膜で形成することができる。
【0130】
有機発光層130は、第1電極120上に構成することができる。有機発光層130は、正孔輸送層、発光層、及び電子輸送層を含むことができる。この場合、第1電極120とカソード電極(CE)に電圧が印加されると、正孔と電子がそれぞれ正孔輸送層と電子輸送層を介して発光層に移動し、発光層で互いに結合して発光するようになる。
【0131】
一実施例では、有機発光層130は、サブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)に共通に形成される共通層であり得る。ここで、発光層は、白色光を放出する白色発光層であり得る。
【0132】
他の実施例では、有機発光層130は、発光層をサブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)毎に形成することができる。一例として、第1サブ画素(SP1)には緑色光を放出する緑色発光層が形成され、第2サブ画素(SP2)には赤色光を放出する赤色発光層が形成され、第3サブ画素(SP3)には青色光を放出する青色発光層が形成され、第4サブ画素(SP4)に白色光を放出する白色発光層が形成され得る。このような場合、有機発光層130の発光層は、透過領域(TA)に形成されない。
【0133】
有機発光層130は、第1アンダーカット構造(UC1)によって、非透過領域(NTA)および透過領域(TA)の間で連続することなく分離することができる。具体的には、有機発光層130は、第1アンダーカット構造(UC1)によって、非透過領域(NTA)に構成された有機発光層131と透過領域(TA)に構成された有機発光層132とを分離することができる。すなわち、有機発光層130は、第1アンダーカット構造(UC1)により、非透過領域(NTA)に構成された有機発光層131と透過領域(TA)に構成された有機発光層132を互いに離隔させることができる。
【0134】
第2電極140は、有機発光層130及びバンク125上に構成することができる。第2電極140を全面に蒸着すると、第2電極140は、第1アンダーカット構造(UC1)によって、非透過領域(NTA)および透過領域(TA)の間で連続しないで分離することができる。具体的には、第2電極140は、第1アンダーカット構造(UC1)により、非透過領域(NTA)に構成された第2電極(CE)と透過領域(TA)に構成された第2電極(TSE)を分離することができる。
【0135】
ここで、非透過領域(NTA)に構成された第2電極(CE)は、カソード電極(CE)として発光素子をなす構成であり得る。カソード電極(CE)は、第2アンダーカット構造(UC2)によって、露出したカソードコンタクト部(CCT)に接続し、共通電源ライン(VSS)から電源の供給を受けることができる。このようなカソード電極(CE)は、サブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)に共通に形成され、同じ電圧を印加する共通層であり得る。
【0136】
また、透過領域(TA)に構成された第2電極(TSE)は、タッチセンサ電極(TSE)として、タッチセンサ(TS)をなす構成であり得る。タッチセンサ電極(TSE)は、第3アンダーカット構造(UC3)によって露出したタッチコンタクト部(TCT)に接続し、タッチライン(TL)に静電容量の変化を提供することができる。
【0137】
カソード電極(CE)とタッチセンサ電極(TSE)を含む第2電極140は、光を透過させることができるITO、IZOなどの透明金属物質(TCO、Transparent Conductive Material)、またはマグネシウム(Mg)、銀(Ag)、またはマグネシウム(Mg)と銀(Ag)の合金などの半透過金属物質(Semi-transmissive Conductive Material)で形成することができる。第2電極140が半透過金属物質で形成される場合、マイクロキャビティ(micro cavity)によって出光効率を高めることができる。
【0138】
発光素子及びタッチセンサ(TS)上には、封止膜150を構成することができる。封止膜150は、カソード電極(CE)とタッチセンサ電極(TSE)上で、カソード電極(CE)とタッチセンサ電極(TSE)を覆うように形成することができる。
【0139】
封止膜150は、有機発光層130、カソード電極(CE)及びタッチセンサ電極(TSE)に、酸素又は水分が浸透することを防止する役割をする。このために、封止膜150は、少なくとも1つの無機膜と少なくとも1つの有機膜とを含むことができる。
【0140】
一方、
図6~
図8に示していないが、第2電極140および封止膜150の間に、キャッピング層(Capping Layer)をさらに形成することもできる。
【0141】
封止膜150上には、カラーフィルタ(CF)を構成することができる。カラーフィルタ(CF)は、第1基板111と対向する第2基板112の一面に構成することができる。このような場合、封止膜150を構成した第1基板111とカラーフィルタ(CF)を構成した第2基板112は、別途の接着層160によって合着させることができる。ここで、接着層160は、透明な接着レジン層(OCR)または透明な接着レジンフィルム(OCC)であり得る。
【0142】
カラーフィルタ(CF)は、サブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)毎にパターン形成することができる。具体的には、カラーフィルタ(CF)は、第1カラーフィルタ、第2カラーフィルタ、及び第3カラーフィルタを含むことができる。第1カラーフィルタは、第1サブ画素(SP1)の発光領域(EA1)に対応するように配置することができ、緑色光を透過させる緑色カラーフィルタであり得る。第2カラーフィルタは、第2サブ画素(SP2)の発光領域(EA2)に対応するように配置することができ、赤色光を透過させる赤色カラーフィルタであり得る。第3カラーフィルタは、第3サブ画素(SP3)の発光領域(EA3)に対応するように配置することができ、青色光を透過させる青色カラーフィルタであり得る。
【0143】
カラーフィルタ(CF)の間に、ブラックマトリクス(BM)を構成することができる。ブラックマトリクス(BM)は、サブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)の間に構成され、隣接するサブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)間に混色が発生することを防止できる。また、ブラックマトリクス(BM)は、外部から入射する光が、サブ画素(SP1、SP2、SP3、SP4)の間に構成された複数の配線、例えばスキャンライン、データライン、画素電源ライン、共通電源ライン、リファレンスラインなどに反射することを防止できる。
【0144】
本発明の一実施例による透明表示パネル110は、第1アンダーカット構造(UC1)を用いて、タッチセンサのタッチセンサ電極(TSE)と発光素子のカソード電極(CE)を同じ層に形成することができる。このような本発明の一実施例による透明表示パネル110は、タッチ工程が単純であり、タッチセンサ電極(TSE)用の別途のマスクを追加する必要がない。
【0145】
また、本発明の一実施例に係る透明表示パネル110は、平坦化膜(PLN)と複数の無機絶縁膜を用いて、第1アンダーカット構造(UC1)を形成することにより、光透過率の損失なしに第1アンダーカット構造(UC1)を形成することができる。
【0146】
また、本発明の一実施例に係る透明表示パネル110は、タッチライン(TL)を発光素子の下に配置することにより、タッチライン(TL)によって画素(P)の発光効率が低下することを防止できる。
【0147】
また、本発明の一実施例による透明表示パネル110は、タッチライン(TL)を回路領域(CA1、CA2、CA3、CA4)と重畳しないように配置することにより、回路素子による影響を最小化すると同時に寄生容量の均一性も向上させることができる。
【0148】
また、本発明の一実施例による透明表示パネル110は、複数のタッチライン(TL)を第1非透過領域(NTA1)に配置し、第2非透過領域(NTA2)に複数のタッチセンサ(TS)を連結するための1本のブリッジライン(BL)のみを構成することにより、複数のタッチライン(TL)及びブリッジライン(BL)による透過領域(TA)の面積が減少したり、光透過率が減少することを軽減できる。
【0149】
一方、
図6~
図8では、複数のタッチライン(TL)が第1信号ラインの中の少なくとも1つと同じ層に配置されることを示しているが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0150】
他の一実施例では、
図12および
図13に示すように、複数のタッチライン(TL)を第1信号ラインと異なる層に配置することもできる。第1信号ライン上には、第1パッシベーション膜(PAS1)を構成することができる。複数のタッチライン(TL)は、第1パッシベーション膜(PAS1)上に構成することができ、第2パッシベーション膜(PAS2)を複数のタッチライン(TL)上に構成することができる。
【0151】
このような透明表示パネル110は、複数のタッチライン(TL)を第1パッシベーション膜(PAS1)上に構成することで、第1信号ラインとの水平距離及び垂直距離が増加し、これにより、複数のタッチライン(TL)の寄生容量を減少させることができる。
【0152】
また、透明表示パネル110は、複数のタッチライン(TL)を第1信号ラインとは異なる層に形成することにより、複数のタッチライン(TL)を設計する際に、第1信号ラインによる空間的制約を減らすことができる。これにより、透明表示パネル110は、複数のタッチライン(TL)間の離隔距離に差が生じないように設計することができ、複数のタッチライン(TL)間の寄生容量の均一性を向上させることができる。
【0153】
以上、添付の図を参照して本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想から逸脱しない範囲内で多様に変形して実施することができる。したがって、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって、本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。したがって、上記で説明した実施例は、すべての点で例示的なものであり、限定的なものではないと理解されなければならない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等の範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0154】
100:透明表示装置
110:透明表示パネル
111:第1基板
112:第2基板
120:第1電極
130:有機発光層
140:第2電極
150:封止膜
160:接着層
205:ゲート駆動部
VDD:画素電源ライン
VSS:共通電源ライン
REF:リファレンスライン
DL:データライン
TL:タッチライン
BL:ブリッジライン
SCANL:スキャンライン