(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-20
(45)【発行日】2023-09-28
(54)【発明の名称】熱延鋼板の冷却装置および冷却方法
(51)【国際特許分類】
B21B 45/02 20060101AFI20230921BHJP
【FI】
B21B45/02 320V
B21B45/02 320G
B21B45/02 320E
(21)【出願番号】P 2019187331
(22)【出願日】2019-10-11
【審査請求日】2022-06-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】日本製鉄株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096389
【氏名又は名称】金本 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100101557
【氏名又は名称】萩原 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100167634
【氏名又は名称】扇田 尚紀
(74)【代理人】
【識別番号】100187849
【氏名又は名称】齊藤 隆史
(74)【代理人】
【識別番号】100212059
【氏名又は名称】三根 卓也
(72)【発明者】
【氏名】大門 靖彦
(72)【発明者】
【氏名】芹澤 良洋
【審査官】池田 安希子
(56)【参考文献】
【文献】特開昭56-017115(JP,A)
【文献】実開昭59-001414(JP,U)
【文献】実開昭59-171808(JP,U)
【文献】特開2015-160240(JP,A)
【文献】特開昭55-054208(JP,A)
【文献】実開昭57-204817(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21B 45/00 - 45/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱間圧延工程の仕上圧延後に、ランアウトテーブルの搬送ロール上を搬送される熱延鋼板の下面を冷却する熱延鋼板の冷却装置であって、
隣接する前記搬送ロール間において前記ランアウトテーブルの幅方向に並んで設けられ、前記熱延鋼板の下面に冷却水を噴射する少なくとも1つの冷却水ノズルと、
前記冷却水ノズルから噴射された冷却水の水流を制御する冷却水流制御機構と、
を備え、
前記冷却水流制御機構は、
前記ランアウトテーブルの幅方向に延在し、圧延幅方向を軸として回転可能に設けられた円筒形または半筒形の回転体と、
前記回転体の周面に設けられた開口部と、
前記回転体の周面に設けられた閉塞部と、
を有し、
前記冷却水流制御機構は、前記回転体の回転駆動による前記開口部および前記閉塞部の位置に応じて、前記冷却水ノズルによる前記熱延鋼板への冷却水の衝突および非衝突を制御
し、
前記冷却水ノズルに冷却水を供給するヘッダーをさらに備え、当該ヘッダーの幅方向の両端から冷却水が給水され、
前記回転体は、前記ヘッダーの外部且つ上部に設置され、
前記回転体は、駆動ベルトを介して前記回転体を駆動させる駆動装置に接続され、前記駆動ベルト及び前記駆動装置は前記冷却装置の幅方向両端部より内側に設置されることを特徴とする、熱延鋼板の冷却装置。
【請求項2】
隣接する前記搬送ロール間に設けられ、前記搬送ロール上の前記熱延鋼板の搬送をガイドするエプロンをさらに備え、
前記回転体は、前記エプロンの一部を構成することを特徴とする、請求項1に記載の熱延鋼板の冷却装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の熱延鋼板の冷却装置を用いた冷却方法であって、
前記冷却水流制御機構が、前記熱延鋼板の板幅に応じて前記回転体の回転角度を決定し、
決定された前記回転体の回転角度に基づき、前記冷却水流制御機構が前記回転体を回転させることで、前記冷却水ノズルによる前記熱延鋼板への冷却水の衝突および非衝突を制御することを特徴とする、熱延鋼板の冷却方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱間圧延工程の仕上圧延後、搬送ロール上を搬送される熱延鋼板の下面を冷却する冷却装置、および、当該冷却装置を用いる冷却方法に関する。
【背景技術】
【0002】
熱間圧延工程の仕上圧延後、ランアウトテーブル(ROT:Run Out Table)の搬送ロール上を搬送される熱延鋼板では、幅方向の温度斑が問題となっている。例えば、鋼板の両端に冷却水を噴射させることが多いと、鋼板の端部(エッジ)の方が中央よりも温度が低くなり、鋼板の幅方向において温度差が生じる。このような温度差(温度斑)を修正できなければ、鋼板の幅方向の強度などが許容範囲に入らず製品欠陥となる。鋼板の幅方向の温度斑を修正する方法のうち、鋼板の上面側の温度斑を修正する方法に関しては、これまでも数多くの提案がなされているが、鋼板の上面側の温度斑のみを修正したとしても、鋼板の下面側の温度斑は修正されていないため、鋼板の上面側と下面側とで冷却能力の差が発生し、反りなどの問題を引き起こすおそれがある。
【0003】
ところで、ランアウトテーブルで搬送される熱延鋼板の下面側を冷却する際には、安定した通板を可能とするために搬送ロール間の距離が狭くなっているところ、搬送ロール間の隙間に、冷却水を噴射する冷却水ノズルおよびこの冷却水ノズルに冷却水を供給するヘッダーを有する冷却装置を配置することになる。そのため、鋼板下面側の幅方向の温度斑を修正するには、狭所に配置可能であり、かつ、冷却水の流量を鋼板下面側の幅方向の位置毎に制御可能な冷却装置が必要である。
【0004】
また、冷却水の流量の制御方法としては、例えば、ランアウトテーブルで搬送される熱延鋼板の下面側の冷却装置に設けられた冷却水ノズルを上下運動させることで熱延鋼板に冷却水が衝突する範囲を変更する方法があるが、この方法では、冷却水ノズルを下げていくと、搬送ロールに冷却水が衝突してしまうため、搬送ロール間の距離を拡げる必要がある。しかし、搬送ロール間の距離を拡げすぎると、通板が不安定となる。あるいは、冷却水ノズルを熱延鋼板の幅方向に左右運動させることで鋼板下面の幅方向に均一に冷却水が衝突する方法もあるが、この方法の場合も、ピットの側壁の存在により左右運動の範囲に制限がある。あるいは、このように、冷却水ノズルを有する冷却装置の上下運動や左右運動では、可動領域を大きく取ることには限界がある。
【0005】
さらに、工場で使用可能な冷却水には、循環使用されることで必然的に混入するスケール等の固形浮遊物や、流路壁に晶出するカルシウム等のミネラル成分を多く含む。そのため、冷却水の長期間の使用を想定する場合、固形浮遊物やミネラル成分等による冷却水ノズルの閉塞や摺動部の摺動不良等の悪影響を極力抑えた構造にしなければならない。したがって、ヘッダー内部における構造を工夫することにより鋼板幅方向の流量を制御可能とした冷却装置は、寿命面で問題がある。
【0006】
加えて、鋼板幅方向に配置された多数の冷却水ノズルのそれぞれに弁を設けることで、鋼板幅方向の冷却を均一にする方法も考えられるが、この方法は、均一冷却の効果としては十分にあるが、冷却装置の構造が複雑になり、設置コストおよびランニングコストともに高いものとなる。
【0007】
他方、ランアウトテーブルの搬送ロール上を搬送される熱延鋼板の下面の冷却装置および冷却方法として、例えば、特許文献1には、ランアウトテーブルの所定長さの搬送方向区間の下面冷却を、幅方向に細区分し、圧延材の幅および蛇行に応じて細区分毎に冷却水ノズルのオン・オフの切り替えを制御する熱延鋼板の冷却装置および熱延鋼板の冷却方法が開示されている。
【0008】
また、例えば、特許文献2には、ランアウトテーブルで搬送される鋼板下面の冷却を、搬送ロール間で幅方向に延設された2重管構造を成す冷却水ヘッダーにより行って、幅方向の冷却範囲を制御する鋼板の冷却装置が開示されている。特許文献2の冷却水ヘッダーの外管には、幅方向に並ぶ複数の冷却水ノズルを配し、内管には、周方向に回転可能な管を用い、この内管には、所定の回転角度で冷却水ノズル毎に連通および非連通のいずれかとなる貫通穴が複数形成されている。
【0009】
さらに、例えば、特許文献3には、ランアウトテーブルの搬送ロール間で幅方向に延設された鋼板下面側の冷却水ヘッダーの上部に取り付けた遮蔽版を開閉することにより、鋼板幅方向の冷却水の遮断および通過を制御する鋼板の下面冷却装置および下面冷却方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】特開2019-013967号公報
【文献】特開2015-160240号公報
【文献】特開2018-075590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記特許文献1の冷却装置および冷却方法では、鋼板幅方向に冷却水ノズルを多数配設し、それらの冷却水ノズル毎にオン・オフの切り替えを制御するものであり、大掛かりな設備となる。
【0012】
上記特許文献2の冷却装置では、冷却水ヘッダーが2重管構造であるため、外管と内管の間にスケール等の固形浮遊物を咬み込んで、冷却水ヘッダーの詰まりが発生する恐れがある。また、特許文献2の冷却装置では、外部から目視することのできない内管の回転角度による冷却水流の制御となるため、定期修理時などの健全性確認の際に目視で確認ができず、健全性の担保が困難である。さらに、特許文献2の冷却装置は、その構造から冷却水ヘッダーの片側(鋼板幅方向の一端)に駆動装置が取り付けられることになり、その結果、冷却水ヘッダーの片側(鋼板幅方向の他端)のみから冷却水が給水されるため、鋼板幅方向の駆動装置側とその反対側の給水配管側とで冷却能力に差が生じてしまい、鋼板の幅方向に均一な冷却が困難である。
【0013】
さらに、上記特許文献3の冷却装置および冷却方法では、遮蔽板の開閉のための高さ方向のスペースを大きく取る必要があるが、搬送ロール間の冷却水ヘッダーの上部のスペースは非常に限られているため、搬送ロール間の距離を拡げる必要がある。
【0014】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、熱間圧延工程の仕上圧延後の熱延鋼板下面の搬送ロール間で使用可能であり、コンパクトで単純な構造を有し、鋼板幅方向で均一な冷却を行うことが可能な熱延鋼板の冷却装置および冷却方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決する本発明は、熱間圧延工程の仕上圧延後に、ランアウトテーブルの搬送ロール上を搬送される熱延鋼板の下面を冷却する熱延鋼板の冷却装置であって、隣接する前記搬送ロール間において前記ランアウトテーブルの幅方向に並んで設けられ、前記熱延鋼板の下面に冷却水を噴射する少なくとも1つの冷却水ノズルと、前記冷却水ノズルから噴射された冷却水の水流を制御する冷却水流制御機構と、を備え、前記冷却水流制御機構は、前記ランアウトテーブルの幅方向に延在し、圧延幅方向を軸として回転可能に設けられた円筒形または半筒形の回転体と、前記回転体の周面に設けられた開口部と、前記回転体の周面に設けられた閉塞部と、を有し、前記冷却水流制御機構は、前記回転体の回転駆動による前記開口部および前記閉塞部の位置に応じて、前記冷却水ノズルによる前記熱延鋼板への冷却水の衝突および非衝突を制御し、前記冷却水ノズルに冷却水を供給するヘッダーをさらに備え、当該ヘッダーの幅方向の両端から冷却水が給水され、前記回転体は、前記ヘッダーの外部且つ上部に設置され、前記回転体は、駆動ベルトを介して前記回転体を駆動させる駆動装置に接続され、前記駆動ベルト及び前記駆動装置は前記冷却装置の幅方向両端部より内側に設置されることを特徴としている。
【0016】
本発明によれば、冷却水ノズルから噴射された冷却水流の熱延鋼板への衝突および非衝突の制御が、搬送ロール間において、ランアウトテーブルの幅方向に延在する回転体の回転駆動により行われるため、コンパクトで単純な構造を有する冷却装置により、鋼板幅方向で均一な冷却を行うことが可能となる。
【0018】
前記熱延鋼板の冷却装置は、隣接する前記搬送ロール間に設けられ、前記搬送ロール上の前記熱延鋼板の搬送をガイドするエプロンをさらに備え、前記回転体は、前記エプロンの一部を構成してもよい。
【0019】
別な観点による本発明は、上述した熱延鋼板の冷却装置を用いた冷却方法であって、前記冷却水流制御機構が、前記熱延鋼板の板幅に応じて前記回転体の回転角度を決定し、決定された前記回転体の回転角度に基づき、前記冷却水流制御機構が前記回転体を回転させることで、前記冷却水ノズルによる前記熱延鋼板への冷却水の衝突および非衝突を制御することを特徴としている。
【0020】
本発明によれば、冷却水ノズルから噴射された冷却水流の熱延鋼板への衝突および非衝突の制御が、搬送ロール間において、ランアウトテーブルの幅方向に延在する回転体の回転駆動により行われるため、コンパクトで単純な構造を有する冷却装置を用いた冷却方法により、鋼板幅方向で均一な冷却を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、熱間圧延工程の仕上圧延後の熱延鋼板下面の搬送ロール間で使用可能であり、コンパクトで単純な構造を有し、鋼板幅方向で均一な冷却を行うことが可能な熱延鋼板の冷却装置および冷却方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の実施形態に係る熱間圧延設備の構成の概略を示す説明図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る熱延鋼板の冷却装置の構成の概略を示す側面図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る熱延鋼板の冷却装置の構成の概略を示す平面図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る熱延鋼板の冷却装置の構成の概略を示す正面図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る熱延鋼板の冷却方法の一例を示す説明図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る冷却水流制御機構の変更例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0024】
本発明の実施形態では、上述したような課題を踏まえ、ランアウトテーブルの搬送ロール間という狭所においても、冷却水ノズルから噴射された冷却水流のオンオフ制御(熱延鋼板への衝突および非衝突の制御)する手段として、当該制御機構の可動範囲を確保し易い円運動による冷却制御を採用することとした。以下、このような冷却制御を採用した本実施形態に係る冷却装置を備えた熱延鋼板の製造装置について詳述する。
【0025】
(熱間圧延設備)
図1は、本実施形態における冷却装置を備えた熱延鋼板の製造装置(以下、「熱間圧延設備」と称する。)10の構成の概略を示す説明図である。
【0026】
熱間圧延設備10では、加熱したスラブ1をロールで上下に挟んで連続的に圧延し、最小1mm程度の板厚まで薄くして熱延鋼板2としてこれを巻き取る。熱間圧延設備10は、スラブ1を加熱するための加熱炉11と、この加熱炉11において加熱されたスラブ1を板幅方向に圧延する幅方向圧延機12と、この板幅方向に圧延されたスラブ1を上下方向から圧延して粗バーにする粗圧延機13と、粗バーをさらに所定の厚さまで連続して熱間仕上げ圧延をする仕上圧延機14と、この仕上圧延機14により熱間仕上げ圧延された熱延鋼板2を冷却水により冷却する冷却装置15、16、17と、冷却装置15、16、17により冷却された熱延鋼板2をコイル状に巻き取る巻取装置19とを備えている。冷却装置15、16、17のうち、上側冷却装置15はランアウトテーブルを搬送される熱延鋼板2の上方に配置され、下側冷却装置16、下側幅方向制御冷却装置17は熱延鋼板2の下方に配置されている。
【0027】
加熱炉11では、装入口を介して外部から搬入されてきたスラブ1を所定の温度に加熱する処理が行われる。加熱炉11における加熱処理が終了すると、スラブ1は、加熱炉11外へと抽出され、幅方向圧延機12を経て、粗圧延機13による圧延工程へと移送される。
【0028】
粗圧延工程では、スラブ1は、粗圧延機13により30mm~60mm程度の厚さまでの粗バー(シートバー)に圧延され、仕上圧延機14へと搬送される。
【0029】
仕上圧延機14では、搬送されてきた粗バーを数mm程度の板厚まで圧延して熱延鋼板2とする。仕上圧延された熱延鋼板2は、搬送ロール18(
図2~
図4参照。)により搬送されて、上部冷却装置15及び下部冷却装置16もしくは下側幅方向制御冷却装置17により構成される冷却ゾーンに送られる。下部冷却装置16及び下側幅方向制御冷却装置17の構成配分は幅方向温度斑を解消しうる冷却長の下側幅方向制御冷却装置が存在すれば、
図1の配置を一例として、その構成配分及び位置に制約はない。
【0030】
熱延鋼板2は、上記の上側冷却装置15、下側冷却装置16、および下側幅方向制御冷却装置17により冷却され、巻取装置19によりコイル状に巻き取られる。
【0031】
上側冷却装置15の構成は特に限定されることなく、公知の冷却装置を適用することができる。例えば、上側冷却装置15は、熱延鋼板2の上方から当該熱延鋼板2の上面に向けて鉛直下方に冷却水を噴射する冷却水ノズルを複数有している。冷却水ノズルとしては、例えば、スリットラミナーノズルやパイプラミナーノズルなどが用いられる。上側冷却装置15は冷却能力の確保の観点から備えられることが好ましく、冷却不足にならない場合には必ずしも配置されることはないが、通常は必要とされる。
【0032】
下側冷却装置16は、ランアウトテーブルの搬送ロール18上を搬送される熱延鋼板2の下方から、当該熱延鋼板2の下面に向けて鉛直上方に冷却水を噴射して熱延鋼板2を冷却する冷却装置であり、その構成は特に限定されることなく公知の冷却装置を適用することができる。
【0033】
(本実施形態に係る熱延鋼板の冷却装置)
次に、下側幅方向制御冷却装置17の構成について説明する。この下側幅方向制御冷却装置17は、本実施形態に係る熱延鋼板の冷却装置の一例である。
図2には、下側幅方向制御冷却装置17の構成の概略を示す板幅方向(Y方向)から見た側面図、
図3には、下側幅方向制御冷却装置17の構成の概略を示す上下方向(Z方向)上方から見た平面図、
図4には、下側幅方向制御冷却装置17の構成の概略を示す圧延方向(X方向)から見た正面図を示した。
【0034】
本実施形態における下側幅方向制御冷却装置17は、熱間圧延工程の仕上圧延後に、ランアウトテーブルの搬送ロール18上を搬送される熱延鋼板2の下面を冷却する装置であって、冷却機構20と、冷却水流制御機構30とを備える。
【0035】
冷却機構20は、熱間圧延工程のランアウトテーブルの搬送ロール18上を搬送される熱延鋼板2の下方から、当該熱延鋼板2の下面に向けて鉛直上方に冷却水を噴射して熱延鋼板2を冷却する一般的な冷却装置であり、その構成は特に限定されることがない。例えば、冷却機構20は、熱延鋼板2の下方から当該熱延鋼板2の下面に向けて鉛直上方に冷却水を噴射する冷却水ノズル21を複数有し、さらに、冷却水ノズル21に冷却水を供給するヘッダー22と、ヘッダー22と外部の給水源(図示せず。)とを接続する配管23とを有しており、冷却水流制御機構30により、冷却水ノズル21から噴射された冷却水の熱延鋼板2への衝突および非衝突が制御される(言い換えると、冷却水ノズル21から噴射された冷却水流がオンオフ制御される)。さらに、複数の冷却水ノズル21は、隣接する搬送ロール18間の狭所において、ランアウトテーブルの幅方向に並んで配置される。冷却水ノズル21としては、例えば扇形ノズルや円錐型ノズルなどが用いられる。
【0036】
また、
図4に示すように、配管23は、ヘッダー22の両端に接続されており、冷却水ヘッダーの両側(鋼板幅方向の両端)から冷却水が給水されるため、鋼板幅方向で冷却能力に差が生じることを抑制できる。
【0037】
冷却水流制御機構30は、冷却水ノズル21から噴射された冷却水の水流(例えば、冷却水流のオンオフ、冷却水の流量など)を制御する機構であり、回転体31を有する。回転体31は、ランアウトテーブルの幅方向に延在する円筒形の部材であり(すなわち、円筒形の回転体31の中心軸方向は、ランアウトテーブルの幅方向と平行である。)、その中心軸を軸として回転可能に設けられている。回転体31の周面には、開口部31aと閉塞部31bとが設けられている。例えば、開口部31aは、回転体31の周面に形成されたスリット状の孔であり、少なくとも冷却水ノズル21の先端が挿入可能な幅であり、さらには冷却水ノズル21から噴射された冷却水の水流が通過可能な幅を有している。また、本実施形態においては、回転体31の周面のうち開口部31aが形成されていない部分が閉塞部31bを構成している。
【0038】
さらに、回転体31の両端は、駆動ベルト32を介してモータ等の駆動装置33に連結されている。駆動装置33が回転駆動することで、駆動装置33の回転動力が駆動ベルト32を通じて回転体31に伝達される。これにより、回転体31が熱延鋼板2の板幅方向(
図1のY方向)に平行な中心軸を回転軸として回転する。この回転体31が所定角度回転し、回転体31の周方向における開口部31aの位置が変わることで、冷却水ノズル21から噴射された冷却水が開口部31aを通じて熱延鋼板2に衝突する箇所(熱延鋼板2の冷却部)と、閉塞部31bにより遮蔽されて熱延鋼板2に衝突しない箇所(熱延鋼板2の非冷却部)ができる。
【0039】
回転体31の一端側の駆動装置33および他端側の駆動装置33の両方には、制御装置(図示せず。)が電気的に接続されている。制御装置は、回転体31が熱延鋼板2の板幅に応じて決定される所定の回転角度だけ回転するように、駆動装置33を制御する。制御装置は、例えば、ランアウトテーブルの搬送ロール18上を搬送される熱延鋼板2の板幅を検出する板幅検出装置(図示せず。)から、熱延鋼板2の板幅の情報を受け取り、この熱延鋼板2の板幅に基づいて決定される回転体31の回転角度となるように駆動装置33を制御する。また、制御装置は、板幅検出装置により検出された熱延鋼板2の板幅の実測値ではなく、圧延時に目標とする熱延鋼板2の板幅(板幅の目標値)に基づいて、回転体31の回転角度を決定してもよい。なお、回転体31の必要な回転角度は、例えば、熱延鋼板2の板幅毎に実験等により予め求めておき、熱延鋼板2の板幅と回転体31の回転角度との関係をテーブル化しておくなどすればよい。制御装置は、板幅検出装置により検出された熱延鋼板2の板幅と、熱延鋼板2の板幅と回転体31の回転角度との関係とに基づき、回転体31の回転角度を決定し、決定された回転角度に基づき、駆動装置33の動作を制御する。
【0040】
以上のようにして、冷却水流制御機構30は、回転体31の回転駆動による開口部31aおよび閉塞部31bの位置に応じて、冷却水ノズル21による熱延鋼板2への冷却水への衝突および非衝突を制御する。
【0041】
上述したように、冷却水ノズルを上下運動させるタイプの冷却装置では、冷却水ノズルと熱延鋼板との間に広いスペースが必要となり、鋼板幅方向に冷却水ノズルを左右運動させるタイプの冷却装置では、ヘッダーとピットの側壁との間に広いスペースが必要となる。これに対して、本実施形態に係る下側幅方向制御冷却装置17では、冷却水ノズル21を覆うように、鋼板幅方向に延在する円筒形の回転体31を設置し、この回転体31の位置は固定したまま、回転体31の周方向に回転させることにより、冷却水ノズル21から冷却水流を制御する。したがって、冷却水ノズルを有する冷却装置を上下運動または左右運動させるタイプの冷却装置と異なり広いスペースを必要とせず、コンパクトな装置となる。
【0042】
ここで、少なくとも冷却水ノズル21の先端は、円筒形または半筒形の回転体31の内部に位置していることが望ましい。
図2に示した例では、冷却水ノズル21全体が回転体31により覆われるように、回転体31の内部に位置している。また、回転体31は、冷却水ノズル21のみならず、冷却水ノズル21およびヘッダー22全体を覆うように設けられていてもよい。
【0043】
ただし、下側幅方向制御冷却装置17をコンパクト(小型)化するためには、回転体31は、冷却水ノズル21のみを覆うように設けられていることが好ましい。例えば、本実施形態における回転体31は、ヘッダー22の外部に設置されている。上述した特許文献2に記載の冷却装置では、冷却水ヘッダーが2重構造であり、所定の回転角度で冷却水ノズル毎に連通および非連通のいずれかとなる貫通孔が形成され、周方向に回転可能な管は、冷却水ノズルの内管として設けられている。そのため、冷却装置の構造が複雑となり、装置自体および設置のコストが高くなる。また、特許文献2の冷却装置は、2重管であるがゆえに外管と内管との間にスケール等の詰まりが発生し易く、その結果、ランニングコストも高くなる。一方、本実施形態に係る回転体31は、上記のようにヘッダー22の外部に設けられていることから、冷却装置の構造は単純であり、かつ、スケール等の詰まりも発生し難いため、装置自体および設置のコスト、ならびにランニングコストのいずれも低く抑えることができる。
【0044】
また、本実施形態に係る下側幅方向制御冷却装置17は、エプロン35をさらに備えていてもよい。エプロン35は、隣接する搬送ロール18間の回転体31の上部に設けられ、搬送ロール18上における熱延鋼板2の搬送をガイドする。このエプロン35には、
図3に示すように、上下方向に貫通するスリット状の貫通孔36が複数形成されている。冷却水ノズル21から噴射された冷却水は、回転体31の開口部31aを通過し、さらに、貫通孔36を通過した後に、熱延鋼板2の下面に衝突する。
【0045】
図3に示した例では、上下方向(
図1のZ方向)上方から見た場合に、スリット状の貫通孔36は、エプロン35の長手方向(鋼板幅方向)に対して傾斜して配置されている。貫通孔36がこのように配置されることで、鋼板幅方向において隣接する貫通孔36が重なり合う領域Lが存在することになるため、熱延鋼板2の幅方向で均一な冷却が可能となる。なお、スリット状の貫通孔36は、必ずしもエプロン35の長手方向に対して傾斜して配置されている必要はなく、例えば、スリット状の貫通孔36の長手方向とエプロン35の長手方向とが直交していてもよいが、高いレベルで均一な冷却が求められる場合には、傾斜して配置されていることが好ましい。
【0046】
また、エプロン35は、熱延鋼板2の全幅に亘って設けられていてもよく、熱延鋼板2の幅方向の一部(例えば、中央部のみ)に設けられていてもよいが、熱延鋼板2の幅方向で均一な冷却を行うという観点からは、エプロン35は、熱延鋼板2の全幅に亘って設けられていることが好ましい。
【0047】
さらに、回転体31が、エプロン35の一部を構成していてもよい。「エプロン35の一部を構成する」とは、例えば、
図2に示すように、回転体31の一部が、エプロン35の凹部35a内に位置し、回転体31がエプロン35の内部に組み込まれているような状態をいう。このように、回転体31がエプロン35の一部を構成していることにより、下側幅方向制御冷却装置17をよりコンパクトにすることができるとともに、回転体31への熱延鋼板2からの衝撃に対する強度を高めることができる。さらに、凹部35aが回転体31の位置決めの役割を果たすことから、回転体31の位置ずれを防止することもできる。
【0048】
(本実施形態に係る熱延鋼板の冷却方法)
次に、上述した本実施形態に係る熱延鋼板の冷却装置を用いた冷却方法について説明する。
図5には、本実施形態に係る熱延鋼板の冷却方法の一例を示す説明図を示し、
図6には、本実施形態に係る冷却水流制御機構の変更例を示す説明図を示した。
【0049】
図5の左側には、鋼板幅方向の所定位置で回転体31をその長手方向に垂直な面(通板方向断面)で切断した断面を、熱延鋼板2の板幅毎に示している。
図5には、回転体31を鋼板幅方向の4箇所で切断した断面が示されており、例えば、「2000幅」とあるのは、熱延鋼板2の板幅が2000mmである場合を意味している。また、
図5の右側には、熱延鋼板2の板幅が1600mmである場合の回転体31を上下方向(
図1のZ方向)上方から見た平面を示している。なお、
図5の左側に示す断面図は、図の上側が、回転体31の鋼板幅方向における中央側であり、図の下側が、回転体31の鋼板幅方向における端部側(外側)である。また、
図5の右側に示す平面図は、図の上端が、回転体31の鋼板幅方向における中央部であり、下端が、回転体31の鋼板幅方向における端部である。すなわち、
図5の右側の平面図は、回転体31のうち鋼板幅方向の中央部から一端側の端部までのみを示しているが、実際には、鋼板幅方向に反転した形で他端側の端部までが存在する。さらに、
図5においては、白抜部が開口部31aを示しており、斜線部が閉塞部31bを示している。
【0050】
スリット状の開口部31aは、回転体31の周面に形成されたスリット状の貫通孔であり、その周方向の長さが回転体31の長手方向中央側から端部側へ行くほど短くなるように形成されている。また、開口部31aの鋼板幅方向の位置は、冷却水ノズル21の鋼板幅方向の位置に対応しており、冷却水ノズル21の先端の鉛直上方にスリット状の開口部31aが形成されている。
【0051】
ここで、
図5の左側に示すように、図示した例では、熱延鋼板2の板幅が2000mm(熱間圧延設備10の仕上圧延工程後の冷却時に想定される最大板幅)のときに、回転体31の回転角度が0度、すなわち、回転体31を回転させないこととしている。同様に、板幅が1800mmのときには回転角度を30度、板幅が1600mmmのときには回転角度を60度、板幅が1400mmのときには回転角度を90度、板幅が1200mmのときには回転角度を120度としている。このような回転角度は、上述したように、熱延鋼板2の板幅毎に実験等により予め求めておき、熱延鋼板2の板幅と回転体31の回転角度との関係をテーブル化しておくなどすればよい。
【0052】
冷却水流制御機構30の制御装置は、ランアウトテーブルの搬送ロール18上を搬送される熱延鋼板2の板幅に応じて、上記のようにして回転体31の回転角度を決定する。
【0053】
次に、冷却水流制御機構30の制御装置は、上記のようにして決定された回転体31の回転角度に基づき、駆動装置33を制御して回転体31を回転させることで、冷却水ノズル21による熱延鋼板2への冷却水の衝突および非衝突を制御する。具体的には、制御装置は、
図5に示す開口部31aが形成された回転体31を、熱延鋼板2の板幅に応じて決定された回転角度だけ回転させるように、駆動装置33を制御する。例えば、
図5に示す例では、板幅が1800mmの熱延鋼板2が搬送ロール18上を搬送されている場合には、制御装置は、板幅2000mmのときの回転体31の周方向位置を基準として、回転体31の全体を30度回転させるように、駆動装置33を制御する。
【0054】
すると、板幅が2000mmのときには、鋼板幅方向の全域において、冷却水ノズル21から噴射された冷却水の水流の少なくとも一部が通過可能な位置に開口部31aが位置しているのに対し、板幅が1600mmのときには、鋼板幅方向の中央側の8箇所(
図5に示されているのは、中央側から一端側まで)において、冷却水ノズル21から噴射された冷却水流が通過可能な位置に開口部31aが位置しているが、端部側の8箇所(
図5に示されているのは、中央側から一端側まで)においては、冷却水ノズル21から噴射された冷却水流が通過可能な位置に閉塞部31bが位置することになる。このように、熱延鋼板2の板幅に応じて、必要な箇所(熱延鋼板2が通過する箇所)のみに冷却水を噴射することができる。
【0055】
ここで、本実施形態に係る冷却水流制御機構30の制御装置は、熱延鋼板2の中央側よりも端部側の方が、熱延鋼板2の下面に平行な断面における開口部31aの面積が小さくなるように回転体31を回転駆動するよう制御してもよい。これは、熱延鋼板2を板幅方向に均一に冷却したとしても熱延鋼板2の板幅方向の両端部の巻取温度が他の部分に比べて低くなるため、熱延鋼板2の板幅方向の巻取温度の均一性を担保するためである。なお、巻取温度とは、仕上圧延後の冷却工程の後で熱延鋼板2が巻き取られる際の巻取装置直前における鋼板の温度である。
【0056】
熱延鋼板2の板幅方向の両端部の巻取温度が他の部分に比べて低くなる理由としては、加熱炉11から抽出された後の圧延工程で鋼板全体の温度が次第に低下していく際に、両端部は鋼板中央部に比べてその隣に高温の鋼材が存在せず、むしろ板の端面が放熱箇所として作用するため、仕上圧延機により熱間仕上げ圧延された直後において熱延鋼板2の板幅方向両端部の温度が他の部分に比べて低く既に温度差があること、また、この圧延直後の温度差が冷却過程において助長されること等がある。
【0057】
したがって、熱延鋼板2の中央側よりも端部側の方が、熱延鋼板2の下面に平行な断面における開口部31aの面積が小さくなるようにして、熱延鋼板2の端部側に衝突する冷却水量を少なくすることで冷却能力を低下させ、熱延鋼板2の板幅方向の巻取温度を均一にすることができる。
【0058】
(本実施形態に係る熱延鋼板の冷却装置および冷却方法の優位性)
以上説明した本実施形態に係る熱延鋼板の冷却装置および冷却方法によれば、鋼板幅方向における冷却水ノズル21の冷却水流の熱延鋼板2への衝突および非衝突の制御は、搬送ロール18間に延設されるヘッダー22の上部に設置された回転体31の回転駆動により行われる。したがって、例えば、上記特許文献1の冷却装置および冷却方法と異なり、コンパクトで単純な構造により、熱延鋼板2の鋼板幅方向における均一な冷却を実現できる。
【0059】
また、本実施形態に係る熱延鋼板の冷却装置および冷却方法によれば、上記特許文献2の冷却装置と異なり、冷却機構20が2重管構造ではないため、スケール等による詰まりが発生し難い。さらに、本実施形態では、冷却水ノズル21の冷却水流の熱延鋼板2への衝突および非衝突の制御が、ヘッダー22とは別に設けられた外部から目視可能な回転体31の回転駆動により行われるため、定期修理時などの健全性確認の際に目視で確認でき、健全性の担保が容易である。加えて、本実施形態では、特許文献2の冷却装置と異なり、ヘッダー22に冷却水を供給する配管23の配置を自由に設計できるため、ヘッダー22の片側(鋼板幅方向の他端)のみから冷却水が給水されることを防止できるため、鋼板幅方向の駆動装置側とその反対側の給水配管側とで冷却能力に差が生じず、鋼板の幅方向に均一な冷却が容易となる。
【0060】
また、本実施形態に係る熱延鋼板の冷却装置および冷却方法によれば、冷却水ノズル21と冷却位置である熱延鋼板2の下面とを近接させることが可能なコンパクトな装置設計が可能である。したがって、上記特許文献3の冷却装置および冷却方法と異なり、冷却水ノズル21の先端と冷却位置である熱延鋼板2の下面との間のスペースを大きく取る必要がないため、本実施形態に係る熱延鋼板の冷却装置および冷却方法は、搬送ロール18間という狭所においても使用可能であり、搬送ロール18間の距離を拡げる必要もない。
【0061】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0062】
例えば、上述した実施形態では、回転体31が円筒形の場合を例に挙げて説明した。しかし、回転体31の形状は円筒形に限定されず、回転体31の回転駆動による開口部31aおよび閉塞部31bの位置に応じて、冷却水ノズル21による熱延鋼板2への冷却水の衝突および非衝突を制御可能であれば、例えば、回転体31は半筒形であってもよい。
【0063】
また、上述した実施形態では、回転体31にスリット状の開口部31aが形成され、回転体31の残りの周面が閉塞部31bとなる場合を例に挙げて説明した。しかし、このような場合に限定されず、例えば、
図6に示すように、回転体31に短冊状の閉塞部31bが形成され、回転体31の周面の残りの部分が開口部31aとなっている場合であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、熱間圧延工程の仕上圧延後、搬送ロール上を搬送される熱延鋼板の下面を冷却する冷却装置、および、当該冷却装置を用いる冷却方法に有用である。
【符号の説明】
【0065】
1 スラブ
2 熱延鋼板
10 熱間圧延設備
11 加熱炉
12 幅方向圧延機
13 粗圧延機
14 仕上圧延機
15 上側冷却装置
16 下側冷却装置
17 下側幅方向制御冷却装置
18 搬送ロール
19 巻取装置
20 冷却機構
21 冷却水ノズル
22 ヘッダー
23 配管
30 冷却水流制御機構
31 回転体
31a 開口部
31b 閉塞部
32 駆動ベルト
33 駆動装置
35 エプロン
36 貫通孔