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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-20
(45)【発行日】2023-09-28
(54)【発明の名称】吊装置およびそれを備えた鉄道車両
(51)【国際特許分類】
   B61C 17/12 20060101AFI20230921BHJP
   B61D 17/00 20060101ALI20230921BHJP
【FI】
B61C17/12 A
B61D17/00 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020062972
(22)【出願日】2020-03-31
(65)【公開番号】P2021160482
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2022-11-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】日本製鉄株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002044
【氏名又は名称】弁理士法人ブライタス
(72)【発明者】
【氏名】砥出 朋史
【審査官】山本 賢明
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-44993(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0180429(US,A1)
【文献】特開2009-216246(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61C 17/12
B61D 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吊部材と、
前記吊部材を保持する保持部材と、
前記吊部材と前記保持部材との間に設けられる介挿部材とを備え、
前記吊部材は、
第1方向に延びる軸部と、前記軸部から前記第1方向に直交する方向に向かって拡がるフランジ部とを有し、
前記軸部は、前記第1方向における前記フランジ部の一方側の面に接続される接続部を有し、
前記接続部は、前記フランジ部に近付くほど前記第1方向と直交する断面の面積が大きくなりかつ前記面積の拡大率が大きくなり、
前記保持部材は、前記軸部が通るように前記第1方向に貫通した第1貫通孔を有する板状部を有し、
前記介挿部材は、前記軸部が通るように前記第1方向に貫通した第2貫通孔を有し、
前記フランジ部は、前記第1方向において、前記介挿部材を介して前記板状部に支持され、
前記軸部は、前記板状部に接触しないように前記第1貫通孔を通り、
前記第1方向から見た場合に、前記軸部の前記第1貫通孔内に位置する部分に外接しかつ前記第1方向に延びる仮想円筒の中心から前記第1貫通孔の縁までの最短長さを第1長さL1とし、
前記接続部と前記フランジ部の前記一方側の面との境界面に外接する仮想円の直径を第2長さL2とした場合に、
下記(i)式を満足する、
吊装置。
2×L1<L2 ・・・(i)
【請求項2】
前記軸部は、前記介挿部材に接触しないように前記第2貫通孔を通る、
請求項1に記載の吊装置。
【請求項3】
前記介挿部材が、前記第1方向に直交する第2方向に延びかつ前記フランジ部を支持する一対の支持部と、前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向に延び、前記一対の支持部を連結する連結部とを有する、
請求項1または2に記載の吊装置。
【請求項4】
前記連結部の、前記第1方向において前記フランジ部と対面する側の面には、前記吊部材と接触しない凹み部が形成される、
請求項3に記載の吊装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれかに記載の吊装置を備えた、
鉄道車両。
【請求項6】
請求項4に記載の吊装置を備え、
前記第3方向に進行するように構成された、
鉄道車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吊装置およびそれを備えた鉄道車両に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道車両の床下には、モーター等の各種機器を吊り下げるための吊装置が備えられている(例えば、特許文献1を参照)。図8は、従来の吊装置の一例を示した図である。図8(a)は斜視図であり、図8(b)は正面図である。
【0003】
図8に示すように、吊装置200は、モーター等の機器を吊るすための吊部材300が、切欠き状の溝400aを有する保持部材400によって着脱可能に保持される構造となっている。また、吊部材300は、機器を吊るすための軸部310と、保持部材400によって保持されるためのフランジ部320とを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-315642号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、鉄道車両が走行する際には揺れが生じるため、吊装置200によって吊るされている機器も左右に揺らされることとなる。この際、吊部材300の軸部310とフランジ部320との接続部分500に、揺れによって発生する応力が集中することになり、それによる疲労疵等の発生が問題となっている。
【0006】
応力集中を緩和するためには、接続部分を、図8(b)に点線で示すように曲率半径の大きな曲面状とすることが考えられる。この点に関して例えば、保持部材400の溝400aの幅を広げることなく接続部分500の曲率半径を大きくすると、接続部分500が溝400aの縁に接触し、かえって疵が生じやすくなるという問題がある。一方で、吊装置200の強度の観点から、保持部材400自体を大型化することなく保持部材400の溝400aの幅を広げることは難しい。したがって、接続部分500の曲率半径を大きくするためには、保持部材400自体を大型化する必要がある。しかしながら、鉄道車両においては、吊装置200の周辺に十分なスペースを確保することができない場合がある。この場合には、保持部材400を大型化することが難しく、接続部分500の曲率半径を大きくすることができない。
【0007】
本発明は、上記の問題を解決し、大型化を抑制しつつ、吊部材が有する軸部とフランジ部との接続部分に付与される応力集中を緩和することが可能な吊装置およびそれを備えた鉄道車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、下記の吊装置およびそれを備えた鉄道車両を要旨とする。
【0009】
(1)吊部材と、
前記吊部材を保持する保持部材と、
前記吊部材と前記保持部材との間に設けられる介挿部材とを備え、
前記吊部材は、
第1方向に延びる軸部と、前記軸部から前記第1方向に直交する方向に向かって拡がるフランジ部とを有し、
前記軸部は、前記第1方向における前記フランジ部の一方側の面に接続される接続部を有し、
前記接続部は、前記フランジ部に近付くほど前記第1方向と直交する断面の面積が大きくなりかつ前記面積の拡大率が大きくなり、
前記保持部材は、前記軸部が通るように前記第1方向に貫通した第1貫通孔を有する板状部を有し、
前記介挿部材は、前記軸部が通るように前記第1方向に貫通した第2貫通孔を有し、
前記フランジ部は、前記第1方向において、前記介挿部材を介して前記板状部に支持され、
前記軸部は、前記板状部に接触しないように前記第1貫通孔を通り、
前記第1方向から見た場合に、前記軸部の前記第1貫通孔内に位置する部分に外接しかつ前記第1方向に延びる仮想円筒の中心から前記第1貫通孔の縁までの最短長さを第1長さL1とし、
前記接続部と前記フランジ部の前記一方側の面との境界面に外接する仮想円の直径を第2長さL2とした場合に、
下記(i)式を満足する、
吊装置。
2×L1<L2 ・・・(i)
【0010】
(2)前記軸部は、前記介挿部材に接触しないように前記第2貫通孔を通る、
上記(1)に記載の吊装置。
【0011】
(3)前記介挿部材が、前記第1方向に直交する第2方向に延びかつ前記フランジ部を支持する一対の支持部と、前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向に延び、前記一対の支持部を連結する連結部とを有する、
上記(1)または(2)に記載の吊装置。
【0012】
(4)前記連結部の、前記第1方向において前記フランジ部と対面する側の面には、前記吊部材と接触しない凹み部が形成される、
上記(3)に記載の吊装置。
【0013】
(5)上記(1)から(4)までのいずれかに記載の吊装置を備えた、
鉄道車両。
【0014】
(6)上記(4)に記載の吊装置を備え、
前記第3方向に進行するように構成された、
鉄道車両。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、吊装置の大型化を抑制しつつ、吊部材が有する軸部とフランジ部との接続部分に付与される応力集中を緩和することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係る吊装置の構成を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る吊装置の構成を説明するための分解斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る吊部材の正面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る吊装置の構成を説明するための断面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る吊装置の構成を説明するための断面図である。
図6】第1方向Xから見た場合の、仮想円筒および板状部を示した図である。
図7】本発明の他の実施形態に係る介挿部材の斜視図である。
図8】従来の吊装置の一例を示した図である。(a)斜視図、(b)正面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態に係る吊装置について、各図を参照しながら説明する。なお、図示は省略するが、以下に説明する吊装置は、例えば、鉄道車両において用いられる。具体的には、例えば、駆動装置(モーター)を支持するために台車枠に設けられる。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係る吊装置100の構成を示す斜視図である。また、図2は、本発明の一実施形態に係る吊装置100の構成を説明するための分解斜視図である。なお、図1および図2には、互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印を付している。以下の説明においては、X方向を第1方向Xと記載し、Y方向を第2方向Yと記載し、Z方向を第3方向Zと記載する。また、図3以降の各図においても、第1方向X、第2方向Yおよび第3方向Zを適宜付している。図1および2に示すように、吊装置100は、吊部材1と、保持部材2と、介挿部材3と、を備える。保持部材2は、吊部材1を保持し、介挿部材3は、吊部材1と保持部材2との間に設けられる。
【0019】
吊部材1は、第1方向Xに延びる軸部11と、軸部11から第1方向Xに直交する方向に向かって拡がるフランジ部12と、フランジ部12から軸部11とは反対に向かって第1方向Xに延びる係止部13とを有する。本実施形態では、軸部11および係止部13は、第1方向Xに直交する断面において円形状を有する。図3は、本発明の一実施形態に係る吊部材1の正面図である。図3に示すように、軸部11は、第1方向Xにおけるフランジ部12の一方側の面12aに接続される接続部11aを有する。
【0020】
そして、接続部11aは、フランジ部12に近付くほど第1方向Xと直交する断面の面積が大きくなりかつ面積の拡大率が大きくなる。接続部11aがこのような形状を有することにより、接続部11aに付与される応力集中を緩和することが可能になる。なお、詳細な説明は省略するが、軸部11には、例えば、種々の機器(鉄道車両の駆動装置等)が吊るされる。
【0021】
また、図1および2に示すように、保持部材2は、第1方向Xから見て略U字形状を有する側壁部20と、第1方向Xにおける側壁部20の一端部に設けられる板状部22と、第1方向Xにおける側壁部20の他端部に設けられる板状部24とを有する。なお、本実施形態では、側壁部20と板状部22とが一つの部材によって形成され、板状部24は側壁部20とは異なる部材によって形成されているが、保持部材2の構成は上述の例に限定されない。例えば、側壁部20と板状部24とが一つの部材によって形成され、板状部22が側壁部20とは異なる部材によって形成されてもよく、側壁部20、板状部22および板状部24が互いに異なる部材から形成されてもよく、側壁部20、板状部22および板状部24が一つの部材によって形成されてもよい。板状部22は、第1方向Xに貫通した第1貫通孔21を有し、第1方向Xから見て略U字形状を有する。板状部24は、第1方向Xに貫通した貫通孔23を有し、第1方向Xから見て略U字形状を有する。同様に、介挿部材3は、第1方向Xに貫通した貫通孔31を有し、第1方向Xから見て略U字形状を有する。以下においては、板状部22に形成された貫通孔21を第1貫通孔21と記載し、介挿部材3に形成された貫通孔31を第2貫通孔31と記載し、板状部24に形成された貫通孔23を第3貫通孔23と記載する。なお、本実施形態においては、第1貫通孔21、第2貫通孔31および第3貫通孔23は、開口部を有する切欠き形状を呈しているが、開口部を有しない四角形状、円形状または楕円形状等の貫通孔であってもよい。
【0022】
図1に示すように、フランジ部12は、第1方向Xにおいて、介挿部材3を介して板状部22に支持されることとなる。また、軸部11は、介挿部材3の第2貫通孔31および板状部22の第1貫通孔21に通され、係止部13は、板状部24の第3貫通孔23に通される。なお、本実施形態では、第1貫通孔21の開口部が第3方向Zを向き、第2貫通孔31の開口部が第2方向Yを向くように、板状部22上に介挿部材3が設けられる。言い換えると、本実施形態では、第1方向Xから見て、第1貫通孔21と第2貫通孔31とが異なる方向に向かって開口するように、板状部22上に介挿部材3が設けられる。なお、図示および詳細な説明は省略するが、本実施形態では、例えば、保持部材2内においてフランジ部12と板状部24との間を埋めるように、複数の板材が積層される。これにより、吊部材1の揺れを抑制することができる。
【0023】
図4は、本発明の一実施形態に係る吊装置100の構成を説明するための断面図である。図4(a)は、第1方向Xに直交し、介挿部材3を通る断面を示しており、図4(b)は、第1方向Xに直交し、保持部材2を通る断面を示している。図4に示すように、第1方向Xと直交しかつ第1貫通孔21を含む任意の断面において、軸部11は、板状部22に接触していない。また、第1方向Xと直交しかつ第2貫通孔31を含む任意の断面において、軸部11は、介挿部材3に接触していない。言い換えると、本実施形態では、軸部11は、板状部22に接触しないように第1貫通孔21を通る。また、軸部11は、介挿部材3に接触しないように第2貫通孔31を通る。
【0024】
図5は、本発明の一実施形態に係る吊装置100の構成を説明するための断面図である。図5においては、第1方向Xに平行かつ軸部11の中心を通る断面を示している。図5を参照して、まず、軸部11の第1貫通孔21内に位置する部分に外接しかつ第1方向Xに延びる仮想円筒11bを考える。
【0025】
図6は、第1方向Xから見た場合の、仮想円筒11bおよび板状部22を示した図である。そして、図6に示すように、仮想円筒11bの中心から第1貫通孔21の縁までの最短長さを第1長さL1とする。
【0026】
図5を参照して、次に、接続部11aとフランジ部12の面12aとの境界面(図5において二点鎖線で示す。)に外接する仮想円11cを考える。本実施形態においては、軸部11は円柱状であるため、境界面は円形となり、仮想円11cと一致することとなる。そして、仮想円11cの直径を第2長さL2とする。
【0027】
本発明においては、接続部11aにかかる応力集中を緩和する必要があるため、接続部11aにおける曲率半径を大きくする必要がある。そのため、上記の第1長さL1および第2長さL2が下記(i)式を満足する構成となっている。
2×L1<L2 ・・・(i)
【0028】
本発明の一実施形態に係る吊装置100においては、以上の構成を有することによって、板状部22の第1貫通孔21を大きくすることなく、接続部11aの曲率半径を大きくすることができる。これにより、吊装置100の大型化を抑制しつつ、接続部11aにかかる応力集中を緩和し、かつ軸部11が保持部材2に接触するのを防ぐことが可能になる。
【0029】
図7は、本発明の他の実施形態に係る介挿部材3の斜視図である。図7に示す構成においては、介挿部材3は、第1方向Xに直交する第2方向Yに延びかつフランジ部12(図1参照)を支持する一対の支持部32と、第1方向Xおよび第2方向Yに直交する第3方向Zに延び、一対の支持部32を連結する連結部33とを有する。
【0030】
そして、連結部33のうち、第1方向Xにおいてフランジ部12(図1参照)と対面する側の面には、図7に示すような凹み部33aが形成されている。この凹み部33aを有することによって、フランジ部12における凹み部33aと対面する箇所の荷重負担を抑制することが可能となる。
【0031】
ここで、鉄道車両は、走行中において、進行方向および鉛直方向に垂直な方向、すなわち、進行方向に対して横向きの方向に揺れが生じる。そのため、図7に示す構成を有する介挿部材3を備えた吊装置100を鉄道車両に設置する場合においては、進行方向が第3方向Zとなるようにすることによって、吊部材1に揺れが生じた場合でも、フランジ部12における凹み部33aと対面する箇所の荷重負担を抑制することが可能になる。これにより、フランジ部12のうち、凹み部33aと対面する箇所における応力の増加を抑制することができる。その結果、接続部11aに強度不足に伴う疵が発生することを抑制することができる。
【0032】
なお、本実施形態に係る吊装置100は、吊部材1の揺れが生じやすい方向と第2方向Yとが一致するように設置することが好ましい。言い換えると、吊部材1において応力が生じやすい向きが第2方向Yとなるように、吊装置100を設置することが好ましい。具体的には、例えば、吊部材1から見て、凹み部33aおよび第2貫通孔31の開口部が、上記揺れが生じやすい方向上に位置するように、吊装置100を設置することが好ましい。
【0033】
なお、上述の実施形態では、第1方向Xに直交する断面において軸部11が円形状を有する場合について説明したが、軸部11の形状は上述の例に限定されず、任意の種々の形状とすることができる。例えば、第1方向Xに直交する断面において軸部11が多角形状を有していてもよく、楕円形状を有していてもよい。また、吊装置の全体構成も、吊装置の設置対象(例えば、台車枠)および吊装置の支持対象(例えば、駆動装置等)の構成に応じて適宜変形することができる。例えば、保持部材を設置対象の一部として構成してもよい。具体的には、保持部材が台車枠の一部であってもよい。また、例えば、軸部の下端部に支持対象を取り付けるための取付部をさらに設けてもよい。軸部の下端部に設けられる取付部は、支持対象の構造に応じて種々の形状とすることができる。
【0034】
また、上述の実施形態では、軸部11が介挿部材3に接触しないように第2貫通孔31を通る場合について説明したが、軸部11が介挿部材3に接触してもよい。ただし、介挿部材3に接触することによって軸部11において当て疵が生じ、その当て疵による応力集中が生じることをできるだけ低減するためには、軸部11が介挿部材3に接触していないことが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明によれば、吊部材が有する軸部とフランジ部との接続部分に付与される応力集中を緩和することが可能となる。
【符号の説明】
【0036】
1.吊部材
2.保持部材
3.介挿部材
11.軸部
11a.接続部
11b.仮想円筒
11c.仮想円
12.フランジ部
12a.面
13.係止部
20.側壁部
21.第1貫通孔
22.板状部
23.第3貫通孔
24.板状部
31.第2貫通孔
32.支持部
33.連結部
33a.凹み部
100.吊装置
200.吊装置
300.吊部材
310.軸部
320.フランジ部
400.保持部材
400a.溝
500.接続部分

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8