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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-20
(45)【発行日】2023-09-28
(54)【発明の名称】多用途な機能性玩具の部品キット
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/12 20060101AFI20230921BHJP
   A63B 17/00 20060101ALI20230921BHJP
【FI】
A63H33/12
A63B17/00 C
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020554544
(86)(22)【出願日】2019-04-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-12
(86)【国際出願番号】 EP2019058651
(87)【国際公開番号】W WO2019193157
(87)【国際公開日】2019-10-10
【審査請求日】2022-04-04
(31)【優先権主張番号】18165820.4
(32)【優先日】2018-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】520381698
【氏名又は名称】モデュー エーピーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ジンマン,テオ フィッシャー
(72)【発明者】
【氏名】ラスマッセン,ジョナサン
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開昭50-037538(JP,A)
【文献】実公昭37-030754(JP,Y1)
【文献】中国特許出願公開第106687184(CN,A)
【文献】特開2002-315974(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00-37/00
A63B 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能性玩具の部品キットであって、
-第1の端部、第2の端部、および前記2つの端部の間に配置された径方向延在フランジを有する1つ以上のコネクタ(複数可)と;
-少なくとも1つの実質的に平面状の面を備えた1つ以上のフォーム要素(複数可)であって、前記面は、前記コネクタの少なくとも前記第1の端部を受けるための、前記平面状の面に対して垂直に延在する、予め形成された、少なくとも1つの開口部を備える、フォーム要素とを備え、
前記コネクタフランジは、前記第1の端部の前記フォーム要素開口部への挿入に対するストッパとして構成され、
前記部品キットは、前記第1の端部が前記フォーム要素開口部に前記ストッパ位置まで挿入され、さらなる適切な量の力が、前記コネクタに前記コネクタ挿入方向において加えられると、前記コネクタの前記フランジが、前記フォーム要素の面に穴を広げ、前記さらなる力が除去された後、前記コネクタと前記開口部間の摩擦力により穴を広げたままとする、部品キット。
【請求項2】
前記適切な力が、80N未満、より好ましくは75、70、65N未満、最も好ましくは60N未満に構成されており、かつ/または、前記コネクタが、前記フォーム要素の弾性変形によって前記フォーム要素の面に穴を広げる、請求項1に記載の部品キット。
【請求項3】
前記コネクタが、第1の端部および第2の端部を有する細長い要素であり、前記要素は、円形、楕円形、および六角形、八角形、十角形、12角形などの多角形からなる群から選択される断面形状を有し、好ましくは、前記コネクタが、第1の円筒端部、第2の円筒端部、および前記2つの円筒端部の間に配置された径方向延在フランジを有する円筒状である、請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載の部品キット。
【請求項4】
前記径方向延在フランジが平面状であり、好ましくは、前記径方向延在フランジの厚さが、4mm未満、より好ましくは3または2mm未満、最も好ましくは1.5mm以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の部品キット
【請求項5】
前記径方向延在フランジが、円形、楕円形、および六角形、八角形、十角形、12角形などの多角形からなる群から選択される形状を有し、かつ/または、前記コネクタの前記第1の端部と前記第2の端部が対称または非対称である、請求項1~4のいずれか一項に記載の部品キット。
【請求項6】
前記フォーム要素の前記少なくとも1つの開口部の形状が、前記コネクタ端部の形状と同一であり、かつ/または、前記フォーム要素開口部が、前記コネクタの断面サイズよりも小さい断面サイズ寸法を有し、好ましくは、前記フォーム要素開口部が、前記コネクタの断面サイズよりも少なくとも0.2、0.3、0.4、または0.5mm小さい断面サイズ寸法を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の部品キット。
【請求項7】
前記コネクタフランジが、前記フォーム要素開口部の断面サイズよりも少なくとも2、3、4、または5mm、より好ましくは3mmを上回って大きい径方向延在部分を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の部品キット。
【請求項8】
コネクタの前記第1の端部が第1のフォーム要素の第1の開口部内で受けられ、前記コネクタの前記第2の端部が第2のフォーム要素の第1の開口部内で受けられるとき、前記第1のフォーム要素と前記第2のフォーム要素の隣接する面同士が当接するように構成されており、好ましくは、前記第1のフォーム要素と前記第2のフォーム要素の前記隣接する平面状の面同士が、1mm未満、より好ましくは、0mmといった0.5mm未満の隙間で実質的に当接している、請求項1~7のいずれか一項に記載の部品キット。
【請求項9】
前記フォーム要素の形状が、立方体、直方体、正四角柱、角柱、円筒、半円筒、円錐、三角錐、ディスク、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択され、かつ/または、前記フォーム要素の前記少なくとも1つの実質的に平面状の面が、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20の開口部といった2つ以上の開口部を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の部品キット。
【請求項10】
前記少なくとも1つのフォーム要素開口部が、前記フォーム要素の第1の実質的に平面状の面から前記フォーム要素の反対面、任意選択的に前記フォーム要素の第2の実質的に平面状の面まで延在する、請求項1~9のいずれか一項に記載の部品キット。
【請求項11】
前記フォーム要素の形状がディスクであり、前記少なくとも1つのフォーム要素開口部が、前記ディスクと同心である、請求項1~10のいずれか一項に記載の部品キット。
【請求項12】
前記フォーム材料が、EVAコポリマーの群から選択され、かつ/または、前記フォーム材料が、ショアCスケールで約OO20より大きい、より好ましくは約O20より大きい、最も好ましくは約10、20、30、40、45、または50より大きい硬度評価を有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の部品キット。
【請求項13】
前記コネクタ材料が、木、およびアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)などの熱可塑性ポリマーといったポリマーからなる群から選択され、かつ/または、前記コネクタが中空要素である、請求項1~12のいずれか一項に記載の部品キット。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載の部品キットを備える機能性玩具であって、任意選択的に、子ども用歩行器、手押しワゴン、子ども用プッシュアンドライドオン、車輪玩具、ロッキングホース、および這う、立つ、転がる、ジャンプする、登る、かつバランス訓練のための補助具からなる群から選択される、機能性玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、子ども用歩行器、手押しワゴン、およびライドオン、車輪玩具、ロッキングホース、および這う、立つ、転がる、ジャンプする、登る、かつバランス訓練のための補助具といった機能性玩具の部品キットに関する。
【背景技術】
【0002】
ソリッドフォームは、復元力、低硬度、柔軟性、弾性、および軽量性を含むそれらの物理的かつ機械的特性により、玩具によく使われる材料である。このように、ソリッドフォームの要素は、耐用性を有しかつ子どもたちが取り扱い易いものであり、同時に、取扱いまたは遊びの際の危険または破壊のリスクが低い。さらに、玩具の目的に応じて、ソリッドフォームのタイプを選択することによって、ソリッドフォームの物理的かつ機械的特性は調整され得る。
【0003】
機能性玩具は、想像力および空間的知能、微細運動の、ならびに粗大運動の力および技能といった子どもの能力を促進かつ開発するように設計されている。機能性玩具の例には、構造玩具または玩具構築セットがあり、これらの部品は、互いに取り外し可能に取り付けられて、可変構造物を形成する。これは、さらなる構造物を作るために分解かつ再組み立てされ得る。
【0004】
米国特許第2007/0173095号は、直方体部材がコネクタによって組み立てられて、当接している直方体同士の密着した構造物を形成する、マルチピースの構造玩具を開示する。直方体部材は、1立方フィートあたり3~9ポンドの密度およびショアOOスケールで約20の硬度等級のポリウレタンフォームとして例示される復元力のあるフォーム材料からつくられる。コネクタは、復元力のない材料からつくられ、コネクタの各端部は、対向する直方体の面の開口部で受けられる。コネクタは、ディスクなどの中間止め部分を有し得、コネクタの、対向する直方体の面における位置付けを確保する。密に当接している直方体は、このように、干渉嵌合によって得られ、コネクタの中間部分は、直方体の面の一致している開口部で受けられる。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、機能性玩具の部品キットに関し、ソリッドフォームの要素およびさらに回転シャフトとして適合し得るコネクタを備える構築要素を提供する。
【0006】
発明の第1の態様は、機能性玩具の部品キットであって、
-第1の端部、第2の端部、および2つの端部の間に配置された径方向延在フランジを有する1つ以上のコネクタ(複数可)と、
-少なくとも1つの実質的に平面状の面を有する1つ以上のフォーム要素(複数可)であって、当該面は、コネクタの少なくとも第1の端部を受けるために、平面状の面に対して垂直に延在する少なくとも1つの開口部を備える、フォーム要素とを備え、
コネクタフランジは、第1の端部のフォーム要素開口部への挿入に対するストッパとして構成され、
部品パーツは、第1の端部がフォーム要素の開口部にストッパ位置まで挿入され、さらなる適切な量の力がコネクタに挿入方向において加えられると、コネクタのフランジが、フォーム要素の面内に穴を広げ、さらなる力が除去された後、コネクタと開口部間の摩擦力により穴を広げたままとするように構成されている、部品キットに関する。
【0007】
したがって、コネクタフランジは、コネクタの第1の端部および/または第2の端部のフォーム要素開口部への挿入に対するストッパとして構成されている。
【0008】
部品キットは、コネクタの端部がフォーム要素開口部にストッパ位置まで挿入され、さらなる力がコネクタに挿入方向において加えられると、コネクタのフランジがフォーム要素の実質的に平面状の面、特に開口部に隣接するかつ/または囲む平面状の面の一部を弾性変形させることができるように構成されるのが好ましい。
【0009】
変形は、通常、適切な量の力がコネクタに挿入方向において加えられると、すなわち、フォーム要素の平面状の面に対して垂直に力が加えられると、もたらされる。その結果、コネクタフランジは、フォーム要素の面に穴を広げることができる。
【0010】
部品キットはさらに、さらなる力が除去されると、コネクタフランジが、コネクタと開口部間の摩擦力またはコネクタと開口部の接触面における摩擦力により、フォーム要素に穴を広げたままとするように構成されている。
【0011】
挿入されたコネクタ端部とフォーム要素開口部間の摩擦抵抗は、さらに、キットを組み立てるのにかつ分解するのに必要とされる力の量を決定付ける。
【0012】
これらコネクタのうちの1つ以上を用いてこれらフォーム要素のうちの2つを一体に取り付ける際、フォーム要素の面は変形しコネクタフランジは穴を広げ、その結果、フォーム要素の隣接する平面状の面同士は、隣接しているフォーム要素の面同士の間に実質的に隙間が見られないように、互いと当接することができる。
【0013】
有利には、コネクタは、フォーム要素開口部と同一である形状の細長い要素であり、さらに有利には、フォーム要素開口部は、コネクタの断面サイズよりも小さい断面サイズ寸法を有する。例えば、コネクタは、第1の円筒端部、第2の円筒端部、および2つの円筒端部の間に配置された径方向延在フランジを有する円筒コネクタであってもよく、フォーム要素の開口部は、有利には、円筒開口部であり、開口部の直径は、コネクタの直径よりも少なくとも0.2、0.3、0.4、または0.5mm小さい。
【0014】
発明の第2の態様は、機能性玩具の部品キットであって、
-回転軸に対して同心開口部を有するソリッドフォームを備える車輪と;
-同心開口部に配置されたブッシングと;
-スナップフィットなどの締結機構を用いてブッシングに取り付け可能な回転シャフトとして適合するコネクタとを備え、
締結機構の摩擦抵抗が調節可能であるように構成されている、部品キットに関する。
【0015】
車輪は、スナップフィットなどの締結機構を用いて、円筒回転シャフトとして適合するコネクタに取り付け可能であることが好ましい。同様に、円筒回転シャフトとして適合するコネクタは、本明細書中に開示するように任意のフォーム構築要素に、車輪を構築要素に取り付けることができるように、スナップフィットなどの締結機構を用いて取り付け可能であり得る。かくして、コネクタの第1の端部は、回転シャフトとして適合し車輪に接続され得、コネクタの第2の端部は、上記のようにフォーム要素開口部に挿入され得る。
【0016】
そして、車輪と回転シャフト間のかつ構築要素と回転シャフト間の摩擦抵抗は、車輪の構築要素に対する転がり抵抗を決定付ける。有利には、部品キットは、車輪の構築要素に対する転がり抵抗が可変であるように、車輪とシャフト間のかつ/または構築要素とシャフト間の締結機構の摩擦抵抗が調整可能となるように構成される。
【0017】
有利には、車輪および/または構築要素の転がり抵抗は、回転シャフトまたはコネクタと回転軸と一致する車輪の同心開口部に配置されたブッシング間の摩擦抵抗によって決定付けられる。
【0018】
摩擦抵抗は、ブッシングと回転シャフト間の接触表面積を変えることによって変化させるのが好ましい。例えば、スナップフィット構成では、接触表面積は、スナップフィットのサイズによって変えられ得る。
【0019】
発明の第3の態様は、発明の第1のかつ/または第2の態様によるキットを備える機能性玩具に関する。好ましくは、機能性玩具は、子ども用歩行器、手押しワゴン、およびライドオン、車輪玩具、ロッキングホース、および這う、立つ、転がる、ジャンプする、登る、かつバランス訓練のための補助具からなる群から選択され得る。
【0020】
ここに開示されている部品キットは、部品キットが、様々な年齢群にあり様々な運動技能を有する子どもたちの粗大運動発達を促進かつ強化するのに適している様々な多数の構造物へと組み立てられ、分解され、再組み立てされ得るので、多用途性を向上させる。かくして、有利には、部品キットは、子どもの発達にあわせて再構築かつ再使用され、それによってコスト効率の高い機能性玩具を提供する。本発明は、さらに、より簡単かつ容易に組み立てられた機能性玩具を提供し、この玩具は、安全性が高められそしてより環境に優しい、頑強なものである。
【0021】
発明は、添付図面を参照してより詳細が以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】部品キットの組立ての実施形態の斜視図である。キットは、コネクタによって接続される2つの構築ブロックまたはフォーム要素を備えるものであり、組立て前のキットが示されている。
図2】組み立てられた部品キットの実施形態の斜視図である。図1の2つの構築ブロックが、コネクタを介して組み立てられている。
図3】挿入されたコネクタを含む、図2の接続された構築ブロックまたはフォーム要素の実施形態の断面図である。
図4】コネクタを含む、接続されたフォーム要素の実施形態の断面図である。(A)は、コネクタの端部がフォーム要素開口部にストッパ位置まで挿入されているときのコネクタフランジ3および隣接する面6のクローズアップ図である。(B)は、コネクタのフランジが、隣接しているフォーム要素の隣接する面内に穴を広げるようにコネクタに力を加えた後のコネクタフランジ3および隣接する面6のクローズアップ図である。
図5】回転可能なフォーム車輪の実施形態の図である。(A)は、車輪が円筒シャフトに回転取り付けされるように回転シャフトまたは軸と組みたてられているまたは接続されている車輪の図である。(B)は、組立て前の車輪および回転シャフトの図である。
図6】車輪開口部の円筒面がブッシング5aを備えており、突起8およびブッシング開口部5bをさらに備えるフォーム車輪の実施形態の図である。(A)は、突起のクローズアップ斜視図である。(B)は、突起のクローズアップ概略斜視図である。
図7】第1のスナップフィットによって円筒コネクタに回転取り付けされているフォーム車輪の実施形態の斜視断面組み合わせ図である。(A)は、丸で示された第1のスナップフィットのクローズアップ図であり、(B)は、クローズアップ概略図である。
図8】第2のスナップフィットによって円筒コネクタに回転取り付けされているフォーム車輪の実施形態の斜視断面組み合わせ図である。(A)は、丸で示された第2のスナップフィットのクローズアップ図であり、(B)は、クローズアップ概略図である。
図9】(a)転がるための、(b)揺らすための、(c)立つための、(d)登るための、(e)這うための、(f)バランスを取るための、(g)ジャンプするための様々な機能性玩具へと組み立てられた本開示による部品キットの実施形態の図である。
図10】(a)赤ちゃん歩行器、(b)プッシュアンドペダルライドオンといった様々な機能性玩具へと組み立てられた本開示による部品キットの実施形態の図である。
図11】直方体形状を有するフォーム要素であって、直方体の平面状の面がそれぞれ、2、2、そして5の開口部を備える実施形態の図である。(A)は、直方体の斜視図であり、(B)は、長さ、直径(Φ)、および曲率(R)という例示される寸法を含む平面状の面の断面図である。
図12】角度のあるブロック形状の角柱形状を有するフォーム要素であって、平面状の面がそれぞれ1、2、そして2の開口部を備える実施形態の図である。(A)は、ブロックの斜視図であり、(B)は、長さ、直径(Φ)、および曲率(R)という例示される寸法を含む平面状の面の断面図である。
図13】半円筒形状を有するフォーム要素であって、平面状の面がそれぞれ2そして9の開口部を備え、円筒湾曲面が9の開口部を備える実施形態の図である。(A)は、ブロックの斜視図であり、(B)は、長さ、直径(Φ)、および曲率(R)という例示される寸法を含む平面状の面の断面図である。
図14】湾曲直方体状の複雑な形状を有するフォーム要素であって、平面状の面がそれぞれ2、4、そして17の開口部を備え、湾曲面が13の開口部を備える実施形態の図である。(A)は、ブロックの斜視図であり、(B)は、長さ、直径(Φ)、および曲率(R)という例示される寸法を含む平面状の面の断面図である。
図15】車輪形状を有するフォーム要素であって、平面状の面が回転軸に回転取り付けするための1の開口部をそれぞれ備える実施形態の図である。(A)は、ブロックの斜視図であり、(B)は、長さ、直径(Φ)、および曲率(R)という例示される寸法を含む平面状の面の断面図である。
図16】コネクタであって、長さ、直径(Φ)、および曲率(R)という例示される寸法を含む、コネクタの第1の端部と第2の端部が対称である実施形態の図である。
図17】コネクタであって、長さ、直径(Φ)、および曲率(R)という例示される寸法を含む、コネクタの第1の端部と第2の端部が対称である実施形態の図である。
図18】コネクタであって、長さ、直径(Φ)、および曲率(R)という例示される寸法を含む、コネクタの第1の端部と第2の端部が非対称である実施形態の図である。
図19】回転軸に対するコネクタであって、コネクタの第1の端部および任意選択的に第2の端部が車輪に回転取り付けされるように構成されている実施形態の図である。コネクタの各端部は、さらに2つの溝を備え、フランジから最も離れた溝は、溝チャネル内に配置された複数の第2の突起を備え、当該第2の突起は、溝方向に対して垂直に方位付けられた平行リッジのパターン形状を有する。
【発明を実施するための形態】
【0023】
開示は、添付の図を用いて以下に説明される。デバイスの構成要素の同一の特徴は異なる図において同一の参照番号で示されることが当業者には理解される。参照番号のリストを、発明を実施するための形態の最後に表記する。
【0024】
[機能性玩具]
発明の開示による部品キットは、様々な年齢群にあり様々な運動技能を有する子どもたちの粗大運動発達を促進かつ強化するのに適切な様々な機能性玩具へと組み立てられ、分解され、かつ再組み立てされ得る。かくして、部品キットは、様々な機能を有しかつ様々な年齢そして運動技能発達の子どもたちの運動技能に適合させることができる様々な組立構造物を備えた多用途な機能性玩具を提供する。
【0025】
図9~10は、様々な機能性玩具へと組み立てられたキットの実施形態を示す。這うこと、立つこと、および歩くことを習得中の子どもたち用に、部品および部品キットは、図9e、9c、および10aそれぞれに示されるように組み立てられ得る。より進んだ運動技能を取得中のかつ磨いている子どもたち用に、部品および部品キットは、転がるための玩具(図9a)、ロッキングホース(図9b)、登る玩具(図9d)、バランスをとるための玩具(図9f)、ジャンプするための玩具(図9g)、プッシュアンドペダルライドオン(図10b)、または、バランスバイクおよび手押しバイクといった同様の車輪玩具として組み立てられ得る。
【0026】
開示の実施形態では、部品キットは、ロッキングホース、這う、立つ、転がる、ジャンプ、登る、かつバランス訓練のための補助具からなる群から選択される機能性玩具へと組み立てられる。別の実施形態では、部品キットは、子ども用歩行器、手押しワゴン、およびライドオン、および車輪玩具からなる群から選択される機能性玩具へと組み立てられる。
【0027】
本開示による部品キットはさらに、組み立て構造物の頑強性および安定性が向上した機能性玩具を提供し、部品は環境に優しい材料からつくられる。かくして、キットは、使用において安全かつ信頼できる機能性玩具を提供する。
【0028】
[組立ておよび分解]
図1~2は、部品キットの組立ての実施形態を示す。具現化された部品キット1は、円筒コネクタ2および2つの直方体フォーム要素4を備え、図1は、組立て前のキットの斜視図を示し、図2は、組立て済みキットの斜視図を示す。
【0029】
フォーム要素は直方体であり、各平面状の面4aは、開口部を備える平面状の面に対して垂直に延在する2つ以上の円筒開口部5を備える。図1~2に示すように、円筒開口部は、フォーム要素の第1の平面状の面から、任意選択的にやはり平面状の面である、フォーム要素の反対面まで延在し得る。かくして、図1に示す2つのフォーム要素は、形状が同一であり、同一形状の開口部を有する。
【0030】
円筒コネクタは、第1の円筒端部2a、第2の円筒端部2b、および2つの円筒端部の間に配置された径方向延在平面フランジ3を備える。
【0031】
図1において、第1の円筒端部2aは、底部に配置されたフォーム要素4の円筒開口部5に部分的に挿入されている。このように、円筒開口部は、第1の円筒端部を受けるように構成されている。コネクタ端部の挿入は、コネクタフランジ3によって制限される。このことは、例えばコネクタフランジが開口部の直径よりも大きい直径を有するといった、コネクタフランジのサイズが開口部の直径よりも大きいことによって実現され得る。かくして、コネクタフランジは、第1の円筒端部のフォーム要素開口部への挿入に対するストッパとして構成される。かくして、円筒端部がフォーム要素開口部へ挿入され、フランジがフォーム要素の平面状の面と接触するとき、コネクタは完全挿入され、ストッパ位置に在る。
【0032】
図1は、底部のフォーム要素内に部分的に挿入されているコネクタを示す。コネクタが完全挿入されるとき、コネクタフランジ3は、底部のフォーム要素の平面状の面4aと当接している。
【0033】
コネクタの第1の端部が第1のフォーム要素のストッパ位置に挿入された後、コネクタの第2の端部は、第2のフォーム要素のストッパ位置に挿入され得る。かくして、第1のフォーム要素と第2のフォーム要素は、図2のように、隣接しているフォーム要素となり、接続される。
【0034】
ストッパ位置において、フランジは、隣接しているフォーム要素のそれぞれの平面状の面と接するまたは当接する。かくして、図4Aに示すように、隣接しているフォーム要素の隣接する面6の間に隙間があり、隙間のサイズは、フランジの厚さに依存する。
【0035】
さらなる力がコネクタに挿入方向において、すなわちコネクタの長手方向において加えられると、コネクタのフランジは、図3および4Bに示すように、隣接しているフォーム要素の隣接する面内に穴を広げ得る。さらなる力は、隣接しているフォーム要素を単に一緒に押すことによって得られ得る。
【0036】
図3および4Bは、コネクタがフォーム要素開口部にストッパ位置まで挿入され、さらなる力がコネクタに挿入方向において加えられると、コネクタのフランジが、フォーム要素の実質的に平面状の面、特に開口部に隣接するかつ/または囲む平面状の面の一部を弾性変形させることを示す。変形は、通常、コネクタに挿入方向において適切な量の力、すなわちフォーム要素の平面状の面に対して垂直に加えられる力が加えられると、もたらされる。結果として、コネクタフランジは、フォーム要素の面に穴を広げることができる。
【0037】
図3および4Bはまた、さらなる力が除去されると、コネクタフランジが、コネクタと開口部間の摩擦力またはコネクタと開口部の接触面の摩擦力により、フォーム要素に穴を広げたままとすることも示す。かくして、挿入されたコネクタ端部とフォーム要素開口部間の摩擦力または抵抗は、キットを組み立てかつ分解するのに必要な力の量を決定付ける。
【0038】
完全挿入されたコネクタとフォーム要素開口部間の摩擦力は、フォーム要素の材料、コネクタの材料、フォーム面およびコネクタ面の形態構造または粗度といったフォームとコネクタの接触面構造、接触面のサイズ、すなわちフォームと接するコネクタの表面積の量、コネクタの形状、およびフォーム開口部の形状を含むいくつかの要素に依存する。さらに本質的には、キットを組み立て/分解するための摩擦力はさらに、フォーム要素を接続するのに用いられるコネクタの数に依存する。
【0039】
有利には、摩擦抵抗は、フランジが穴を広げることを含む組立て、および分解を、さらなるツールを用いることなく2本の手で行うことが可能であるようになされ、任意選択的に、子どもたちによって組立ておよび分解を行うようになされ、さらに、摩擦抵抗は、組立て構造物に十分な安定性を与えるのに足りるべきである。かくして、キットの、フランジが穴を広げることを含む組立ておよび分解に対する適切な力は、20~80N(ニュートン)であり、約60Nであることが好ましい。さらに有利には、適切な力は、フォーム要素面が永続的に変形されるのではなく、コネクタフランジがフォーム面に穴を広げているときのみ弾性変形される範囲にある。
【0040】
開示の実施形態では、適切な力は、80N未満であるように、より好ましくは75、70、65N未満であるように、最も好ましくは60N未満であるように構成される。
【0041】
さらなる実施形態では、コネクタは、フォーム要素の弾性変形により、フォーム要素の面に穴を広げる。
【0042】
部品キットは、有利には、複数のコネクタおよび複数のフォーム要素を備え、それにより、様々な構造物が構築、組み立て、分解、そして再構築され得る。
【0043】
かくして、隣接しているフォーム要素または構築要素は、図1~2に示すようにコネクタで接続され得る。例えば、コネクタの第2の円筒端部2bは、図1に示す上部のフォーム要素4といったさらなるフォーム要素の開口部に挿入され得、それによって、底部のフォーム要素と上部のフォーム要素は、図2に示すように接続または取り付けられる。
【0044】
接続または取り付けされると、フランジ3は、底部のフォーム要素4aの平面状の面および上部のフォーム要素4aの平面状の面の両方と当接している。かくして、コネクタで接続された2つの平面状の面は、図2に示すように6に隣接して配置され、それらの間の距離または隙間は、フランジの厚さによって決定付けられ得る。さらなる力が加わると、コネクタのフランジは、上部のかつ底部のフォーム要素の面に等しく穴を広げ、さらなる力が除去された後、コネクタと開口部間の摩擦力に応じて穴を広げたままとする。
【0045】
組立ての安定性を向上させるため、そして安全上の理由および衛生上の理由のため、隣接する平面状の面6の間の隙間は可能な限り小さいと有利である。有利には、隣接する平面状の面は、実質的に隙間なしで当接し、それによって、安定性をもたらしかつ塵および本体部品が隙間内に挟まり得ないことを確保する。
【0046】
開示の実施形態では、キットは、十分な力で、コネクタの第1の端部が第1のフォーム要素の第1の開口部内で受けられ、コネクタの第2の端部が第2のフォーム要素の第1の開口部内で受けられるとき、第1のかつ第2のフォーム要素の隣接する面が当接するように構成されている。
【0047】
さらなる実施形態では、第1のかつ第2のフォーム要素の隣接する平面状の面は、1mm未満、より好ましくは、0mmといった0.5mm未満の隙間で実質的に当接している。
【0048】
当接している平面状の面は、フォームとフランジ間の変形特性、およびコネクタと開口部間の摩擦力で、必要とされる組立て力を構成することによって得られる。
【0049】
有利には、フォームは、フランジと接触し適切な量の力がコネクタに加えられると、復元力を有し弾性変形または圧縮されるように構成されている。例えば、弾性変形は、フォームが圧縮されコネクタのフランジがフォーム要素の圧縮された平面状の面内へと部分的に押圧されるように構成され得る。結果として、コネクタフランジは、フォーム要素の面に穴を広げ得る。これらフォーム要素の2つを、これらコネクタの1つ以上を用いて一体に取り付けると、フォーム要素の面の変形およびコネクタフランジが穴を広げたことにより、フォーム要素の隣接する平面状の面は、隣接しているフォーム要素の面の間に実質的に隙間が確認されないように互いと当接し得る。図3~4は、フランジおよび当接している平面状の面6を断面図で示す、接続されたフォーム要素の実施形態を示す。変形特性は、フォーム要素の隣接する平面状の面がフランジの周りで対称的に弾性圧縮され、それによって隣接する平面状の面が隙間なしで当接するように構成されている。
【0050】
コネクタフランジを除去すると、変形または圧縮力は除去され、復元力を有するフォームは、無負荷の形状を回復するだろう。かくして、変形特性を構成することによって、実質的に隙間なく当接している隣接する平面状の面が得られ得る。
【0051】
[コネクタ]
簡単かつ安定した挿入のために、コネクタは図1~4に例示するように細長い要素であることが有利である。細長い要素の形状はさらに、挿入されたコネクタとフォーム要素開口部間の摩擦力の大きさに影響を与える。有利には、細長い要素は、フォーム要素開口部との表面接触面積を大きくすることを促進し、それによって、より大きな摩擦力が取得され得る形状を有する。かくして、有利には、細長い要素は、断面形状が円形、楕円形、および六角形、八角形、十角形、12角形などの多角形からなる群から選択される細長い要素といった円筒形状もしくは楕円形状、または円筒形状に近似する円柱形状もしくは角柱形状を有する。挿入されたコネクタとフォーム要素間の摩擦力は、さらに、コネクタのサイズによって決定付けられる。かくして、簡単な挿入および安定した組立て構造物のために、コネクタは、有利には、7cm未満の断面サイズまたは直径を有する。
【0052】
開示の実施形態では、コネクタは、第1の端部および第2の端部を有する細長い要素であり、当該要素は、円形、楕円形、および六角形、八角形、十角形、12角形などの多角形からなる群から選択される断面形状を有する。
【0053】
さらなる実施形態では、コネクタは、第1の円筒端部、第2の円筒端部、および2つの円筒端部の間に配置された径方向延在フランジを有する円筒である。
【0054】
さらなる実施形態では、コネクタの直径は、7cm未満、より好ましくは6、5、4cm未満、最も好ましくは3.2cm以下である。
【0055】
フォーム要素の面とフランジが圧縮接触すると、フォームは、フランジの硬度がフォームの硬度よりも高い場合、圧縮され、コネクタフランジがフォーム要素の圧縮された平面状の面内へと部分的に押圧されるように構成されている。しかしながら、変形およびコネクタフランジがフォーム要素の面に広げる穴の程度はまた、コネクタの形状およびサイズに依存する。
【0056】
均一なかつ信頼できる穴を広げることを確保するのに、有利には、フランジは、平面状円形、楕円形、または六角形、八角形、十角形、12角形などの多角形といった定型的な形状の平面である。さらに、隣接しているフォーム構築要素を実質的に隙間なく当接させるのを促進する十分な穴を広げることを確保するために、フランジの厚さは小さくすべきだが、それでも、フランジにそれがストッパとして適合するような機械的強度および頑強性を提供するのに十分となるようには厚くすべきである。
【0057】
開示の実施形態では、径方向延在フランジは、平面状である。
【0058】
さらなる実施形態では、径方向延在フランジは、円形、楕円形、および六角形、八角形、十角形、12角形などの多角形からなる群から選択される形状を有する。
【0059】
さらなる実施形態では、径方向延在フランジの厚さは、4mm未満、より好ましくは3または2mm未満、最も好ましくは1.5mm以下である。
【0060】
挿入されたコネクタとフォーム要素開口部間の摩擦力は、コネクタ端部の長さに依存する。なぜならそれは、コネクタと開口部の接触表面積の量に影響を与えるからである。接続端部が長くなると、摩擦力は強くなる。しかしながら、隣接しているフォーム要素開口部をコネクタが遮断するリスクが軽減されるという理由で、接続端部の長さが短くなるほど、複数のコネクタと複数のフォーム要素開口部の多用途性および可能な接続オプションは増える。
【0061】
かくして、組立て多用途性を向上させかつ十分な摩擦力を提供するのに、キットは、有利には、1つ以上のコネクタを備え、それらの両端部は長めである、それらの両端部は短めである、かつ/または、それらの第1の端部は長めで第2の端部は短めである。コネクタの例として:両端部が10cm長さであるコネクタ、両端部が3.4cm長さであるコネクタ、および第1の端部が10cm長さで第2の端部が3.4cm長さであるコネクタがある。
【0062】
開示の実施形態では、コネクタの第1の端部および第2の端部は、対称または非対称である。
【0063】
さらなる実施形態では、コネクタの第1の端部は、15~2cm、より好ましくは11~3cm、例えば10cmまたは3.4cmという長さを有する。
【0064】
さらなる実施形態では、コネクタの第2の端部は、15~2cm、より好ましくは11~3cm、例えば10cmまたは3.4cmという長さを有する。
【0065】
コネクタとフォーム要素開口部間の摩擦力はまた、コネクタの材料にも依存する。
【0066】
開示の実施形態では、コネクタの材料は、木およびアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)などの熱可塑性ポリマーといったポリマーからなる群から選択される。
【0067】
組立て/分解の際のコネクタの簡単かつ容易な取り扱いを向上させるのに、コネクタは軽量であることが有利であり、それは中空状のコネクタによって実現され得る。中空ポリマーは、例えば射出成形によって簡単かつ費用効率よく製造される。中空コネクタはさらに、電子的要素などの補助部品を格納するための空間または区画を提供するという利点を有する。任意選択的に、中空コネクタは複数の部品から組み立てられ、それによって、コネクタの内部の格納区域を容易にする。
【0068】
開示の実施形態では、コネクタは中空要素である。さらなる実施形態では、コネクタは、射出成形工程によってつくられる。
【0069】
図16~18は、長さ、直径(Φ)、および曲率(R)という例示される寸法を含むコネクタの実施形態を示す。図16~17は、コネクタの第1の端部と第2の端部が対称であるコネクタの例であり、図18は、コネクタの第1の端部と第2の端部が非対称であるコネクタの実施形態を示す。
【0070】
[フォーム要素]
フォーム要素はまた構築要素とも称され得る。部品キットの多用途性および構築することができる構造物の数は、フォーム要素の形状およびフォーム要素の平面状の面が備える開口部の数に依存する。例えば、円筒は、2つの半円筒を組み立てることによって構築され得、複雑な角柱は、直方体と三角柱を組み立てることによって得られ得る。さらに、隣接しているフォーム要素を組み立て/分解するための摩擦力は、隣接しているフォーム要素を接続するのに用いられるコネクタの数が増えるほど高まる。
【0071】
開示の実施形態では、フォーム要素の形状は、立方体、直方体、正四角柱、角柱、円筒、半円筒、円錐、三角錐、ディスク、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。別のさらなる実施形態では、フォーム要素の少なくとも1つの平面状の面は、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20の開口部といった2つ以上の開口部を備える。
【0072】
多用途性をさらに向上させるのに、各フォーム要素が面のうちの1つ以上で接続され得ることが有利である。このことは、図1~2に示すように、フォーム要素の第1の平面状の面からフォームの反対面まで延在する円筒開口部によって実現され得る。
【0073】
開示の実施形態では、少なくとも1つのフォーム要素開口部は、フォーム要素の第1の平面状の面からフォーム要素の反対面、任意選択的にフォーム要素の第2の平面状の面まで延在する。
【0074】
多用途性を向上させるのに、車輪、すなわち回転軸に対して同心開口部を有するディスクとして形成されたフォーム要素が有利である。
【0075】
開示の実施形態では、フォーム要素の形状はディスクであり、少なくとも1つのフォーム要素開口部はディスクと同心である。
【0076】
挿入されたコネクタとフォーム要素開口部間の摩擦力は、コネクタ、フランジ、そしてフォーム要素開口部の相対的な寸法に依存する。摩擦力を向上させるのに、コネクタと開口部の接触面積は大きいことが有利である。かくして、有利には、開口部の形状は、開口部に挿入するためのコネクタ端部の形状と同一である。さらに有利には、フォーム要素開口部は、コネクタよりも小さい断面寸法を有する。例えば、開口部は、2.7cmの断面直径を有する円筒であってもよく、コネクタ端部は、3.2cmの断面直径を有する円筒であってもよい。
【0077】
開示の実施形態では、フォーム要素の少なくとも1つの開口部の形状は、コネクタ端部の形状と同一である。
【0078】
さらなる実施形態では、フォーム要素開口部は、コネクタの断面サイズよりも小さい断面サイズ寸法を有する。
【0079】
さらなる実施形態では、フォーム要素開口部は、コネクタの断面サイズよりも少なくとも0.2、0.3、0.4、または0.5mm小さい断面サイズ寸法を有する。
【0080】
図11~15は、長さ、直径(Φ)、および曲率(R)という例示される寸法ならびに開口部の位置および寸法を含む、フォーム要素の実施形態を示す。
【0081】
コネクタのフランジは、コネクタの挿入に対するストッパとして構成される。フランジはさらに、隣接している接続されたフォーム要素間に安定性を提供する。ストッパの効率性、すなわちフランジが開口部に押し込まれるリスク、ならびに接続の安定性は、フランジとフォーム要素開口部の相対的な寸法に依存する。コネクタフランジは、フォーム要素開口部の断面サイズよりも少なくとも2または3mm大きい径方向延在部分を有することが有利であるとわかった。例えば、フォーム要素開口部は、2.7cmの直径を有する円筒であってもよく、フランジは、2.9cmまたは3cmの直径を有するディスクとして形成されてもよい。
【0082】
開示の実施形態では、コネクタフランジは、フォーム要素開口部の断面サイズよりも少なくとも2、3、4、または5mm、好ましくは3mmを上回って大きい径方向延在部分を有する。
【0083】
フォーム要素の変形特性は、硬度といったフォーム材料特性、フォームの微細構造、ならびに製造工程に依存する。表1は、ソリッドフォームに適用可能な硬度評価尺度を示す。硬度は、JIS S 6050 SRIS-0101(GS-701N)法に基づいて測定され得る。
【0084】
【表1】
【0085】
EVAコポリマー(すなわちエチレンビニルアセテート、ポリ(エチレンビニルアセテート)としても知られる)のソリッドフォーム材料は、有利な変形特性を有する。EVAフォームは、復元力を有し、弾性変形可能または圧縮可能であり、同時に高い硬度を有するように構成され得、さらに環境に優しい材料である。
【0086】
開示の実施形態では、フォーム材料は、EVAコポリマーからなる群から選択される。さらなる実施形態では、フォーム材料は、ショアCスケールで約OO20より大きい、より好ましくは約O20より大きい、最も好ましくは約10、20、30、40、45、または50より大きい硬度評価を有する。硬度は、JIS S 6050 SRIS-0101(GS-701N)法に基づく。
【0087】
コネクタとフォーム要素開口部間の摩擦力はまた、フォーム要素の材料、そしてフォームとコネクタの接触面構造にも依存し、それは、今度は、フォーム面の形態構造または粗さに依存する。フォーム要素の面の形態構造は、製造工程に依存する。
【0088】
有利には、フォーム要素およびフォーム要素開口部は、機械的切断工程によって製造される。切断工程により、フォーム要素は表面粗さを有する。これは、キャスティング鋳造またはモールド成形により生成されたフォームと対照的である。モールド成形されたフォーム要素は、表面粗さがないかまたはわずかであり、モールド成形されたフォーム要素の表面は、オープンセル構造または細孔を有さず、滑らかである。
【0089】
開示の実施形態では、フォーム要素の形は、スタンピング、パンチング、および/または刃切断などの機械的切断工程によって得られる。
【0090】
フォーム要素の表面粗さは、さらに、フォーム要素の取り扱い、組立て、および分解を容易にする、ならびにフォーム要素の頑強性を増大させるという利点を有する。
【0091】
フォーム要素の変形特性はまた、硬度、密度、伸び、引張強度、引裂強度、および圧縮強度などの、フォーム材料の他の特性にも依存し得る。
【0092】
有利な変形特性は、ASTM D3575法に基づき100kg/mの範囲の密度を有するフォーム材料をもって得られ得る。開示の実施形態では、フォーム材料は、50~200kg/m、より好ましくは75~150kg/mの密度を有する。
【0093】
有利な変形特性は、ASTM D3575法に基づき86%の範囲の伸びを有するフォーム材料をもって得られ得る。開示の実施形態では、フォーム材料は、60~95%、より好ましくは70~90%の伸びを有する。
【0094】
有利な変形特性は、ASTM D3575法に基づき1474kPaの範囲の引張強度を有するフォーム材料をもって得られ得る。開示の実施形態では、フォーム材料は、1200~1600kPa、より好ましくは1300~1500kPaの引張強度を有する。
【0095】
有利な変形特性は、ASTM D3575法に基づき7.06N/mmの範囲の引裂強度を有するフォーム材料をもって得られ得る。開示の実施形態では、フォーム材料は、5~10N/mm、より好ましくは6~9N/mmの引裂強度を有する。
【0096】
有利な変形特性は、ASTM D3575法に基づき182kPaの範囲で25%圧縮強度を有するフォーム材料をもって得られ得る。開示の実施形態では、フォーム材料は、150~210kPa、より好ましくは160~200kPaで25%圧縮強度を有する。
【0097】
[回転可能な車輪]
部品キットの多用途性を向上させるのに、部品キットは、有利には、回転可能な車輪へと構成することができるフォーム要素を備える。回転可能な車輪とは、回転軸、より具体的には回転シャフトなどの、中心かつ同心円に位置する回転軸の周りを回転可能な車輪を意味する。例えば、本開示によるコネクタは、回転シャフトとして適合し得る。
【0098】
車輪の回転する能力または抵抗は、車輪と回転シャフト間の摩擦回転抵抗に依存する。本質的には、摩擦回転抵抗は、車輪と回転シャフトの締結機構に依存する。摩擦回転抵抗が高い場合、車輪は、高い転がり抵抗に相当する、高い回転抵抗を有する。摩擦回転抵抗が低い場合、車輪は、低い転がり抵抗を有する。
【0099】
例えば、ディスク形状のフォーム要素の同心開口部と回転シャフトとして取り付けられたコネクタ間の摩擦回転抵抗は高くあり得る。高い摩擦回転抵抗は、コネクタと開口部の表面接触面積が大きいこと、そして、粗さまたは粒状表面構造を有し得るフォーム要素開口部の表面構造または形態によるものであり得る。かくして、車輪の回転シャフトとして適用される本開示によるコネクタは、低い回転性を有し実質的に回転不能である車輪をもたらし得る。高い回転抵抗は、高速な転がりが危険であり得る小さな子どもたち用の機能性玩具に有利であり得る。開示の実施形態では、円筒コネクタ2が、回転シャフトとして適用される。
【0100】
キットの多用途性を向上させるのにかつ可変の運動技能を有する可変年齢の子どもたち用の機能性玩具を提供するのに、可変の転がり抵抗を有する回転可能な車輪は有利である。かくして、車輪と回転シャフトの締結機構は、有利には、調整可能な摩擦抵抗を有するように構成される。これは、回転シャフトと車輪の同心開口部に配置されたブッシング間のスナップフィットなどの締結機構によって実現され得る。
【0101】
締結機構の摩擦抵抗が調整可能である、回転可能なフォーム車輪4および回転シャフト2の実施形態を図5に示す。図5Aは、車輪が円筒シャフトに回転取り付けされるように、回転シャフトまたは軸と組み立てられまたは接続された車輪を示し、図5Bは、組立て前の車輪および回転シャフトを示す。フォーム要素または車輪は、回転シャフトまたはコネクタ2に回転取り付けするための同心開口部5を備えた2つの平面状の面4aを有するディスクとして形成される。円筒ブッシング5aは、同心開口部5に配置され、かくして、回転シャフトと接触するライニングまたはコーティング面として機能する。
【0102】
図6は、車輪の同心開口部に配置されたブッシングの実施形態を示す。図6Aは、回転シャフトと回転接触するブッシングの面のクローズアップ斜視図を示し、図6Bは、クローズアップ概略斜視図を示す。
【0103】
図6の実施形態では、回転シャフトは、ブッシングにスナップフィット締結機構によって取り付けられる。スナップフィット締結は、ブッシングの突起8(図6に示すような)と回転シャフトまたはコネクタの外周の溝9、10(図5に示すような)の間で得られる。かくして、回転シャフトとブッシングの接触面積は、実質的に、突起と溝の接触部である。かくして、車輪の摩擦回転抵抗は、突起と溝の接触面積に依存する。
【0104】
図6は、開口部5の円筒内面7が、突起8を有する円筒ブッシング5aを備えるフォーム車輪4の実施形態を示す。この実施形態では、突起は、円筒ブッシングの外周の少なくとも一部に沿って配置され、開口部5の円筒外周と同心に配置される。
【0105】
外周に沿った突起の形状および長さは、締結された回転シャフトとブッシングに必要とされる摩擦抵抗および力、すなわちスナップフィットを得るのに必要とされる力に影響を与える。
【0106】
突起が円筒面の全外周に沿って延在する場合、突起はリング状であり、スナップフィットを得るのにより大きな力が必要とされる。突起が面の外周の一部のみに沿って配置され延在する場合、スナップフィットを得るのにより小さな力が必要とされる。有利には、突起は、必要とされるスナップフィット力が、さらなるツールを使わずに2本の手で可能となるように、そして任意選択的に子どもたちによって組立ておよび分解が可能となるように構成されている。車輪と回転シャフトの組立ておよび分解に対して適切なスナップフィットの力は、20~80N(ニュートン)であり、好ましくは約60Nである。これは、有利には、ブッシングの外周に部分的に沿って配置されている細長い凸状の突起によって得られる。
【0107】
開示の実施形態では、ブッシングの突起は、細長い凸形状を有し、ブッシングの外周に部分的に沿って配置される。さらなる実施形態では、突起は、ブッシングの外周の25%未満、より好ましくは20、15、10%未満に沿って延在する。
【0108】
ブッシングと回転シャフトの間にスナップフィットを形成するのに必要とされる力をさらに低減するのに、ブッシングが弾性変形可能で、ばねとして変形され得ることが有利である。突起に隣接するブッシング領域において特に、スナップフィットを形成するために力が加えられると、突起およびブッシングが弾性変形可能であることが有利である。このことは、図6に示すように突起に隣接する1つ以上のブッシング開口部5bによって実現され得る。ブッシング開口部は、スナップフィットを形成するために必要とされる力が少なくなるように、ブッシングの弾性変形を促進する。有利には、ブッシング開口部は、図6に示すように、突起の周りに対称に配置され、スリットの形状を有する。
【0109】
開示の実施形態では、ブッシングはさらに、突起に隣接する1つ以上のブッシング開口部を備える。さらなる実施形態では、ブッシングは、突起の周りに対称に配置されている2つの開口部を備える。さらなる実施形態では、2つの開口部は、突起の伸びに対して垂直に延在するスリットである。
【0110】
スナップフィットを形成するのに必要とされる力をさらに制御かつ低減するのに、ブッシングおよび回転シャフトが同一材料でつくられることが有利である。開示の実施形態では、ブッシングおよび回転シャフトは同一材料からつくられる。
【0111】
キットの多用途性を向上させるのにかつコネクタの多用途性を向上させるのに、異なる転がり抵抗が、単一の回転シャフトで得られ得ることが有利である。図7~8に示すように、単一の回転シャフトの調整可能な摩擦抵抗を有する締結機構が得られ得る。車輪と回転シャフトの締結機構は、車輪の同心開口部に配置されたブッシングが複数の締結構成を容易にする場合、調整可能な摩擦抵抗を有する。
【0112】
図7は、スナップフィット取付けの断面図を示す。図7は、円筒ブッシング5aが回転シャフトに任意選択的に円筒コネクタ2の端部2bに回転取り付けされたフォーム車輪4の実施形態を示す。シャフトまたはコネクタの端部は、コネクタフランジ3の左に示される。ブッシングは、凸状突起8を備え、コネクタの第2の端部は、突起とスナップフィットを形成するように構成された第1の円形溝9を備える。スナップフィットは、図7Aにおいて丸で示される。
【0113】
コネクタはさらに、図7~8に示すように、第2の円形溝10などの、コネクタ外周における少なくとも1つのさらなる円形溝を備える。第2の円形溝は、図7~8に示すように、第1の円形溝と平行し、第1の溝深さと異なる溝深さを有する。かくして、第2の溝は、リング状の突起と第2のスナップフィットを形成するように構成されている。溝深さが異なるため、スナップフィットの溝と突起の接触面積は異なり、かくして、摩擦抵抗または転がり抵抗が異なる。
【0114】
図7では、スナップフィットは、第2の溝10よりも小さい溝深さを有する第1の溝9との間に形成され、図8では、スナップフィットは、第2の溝(丸で示すように)との間に形成される。かくして、接触面積は、突起と第1の溝(図7)の接触面積よりも、突起と第2の溝(図8)の間で、より大きい。図8のスナップフィット内の摩擦力または転がり抵抗はしたがって、図7のスナップフィット内での摩擦力よりも大きい。
【0115】
車輪を回転シャフトの長手方向に沿って移動させることによって、第1の溝と形成されたスナップフィットから第2の溝と形成されたスナップフィットへと、またはその逆に変えることが可能となる。かくして、単一の回転シャフトの調整可能な摩擦抵抗を有する締結機構が得られ得る。
【0116】
開示の実施形態では、締結機構は、ブッシングの突起とコネクタ外周における少なくとも1つの溝の間のスナップフィットであり、溝深さは調整可能である。さらなる実施形態では、コネクタ外周は、少なくとも2つの平行する溝を備え、第1の溝の深さは、第2の溝の深さと異なる。さらなる実施形態では、スナップフィットの摩擦抵抗は、車輪を回転シャフトの長手方向に沿って移動させることによって調整される。
【0117】
子ども用機能性玩具に適切な転がり抵抗を得るのに、溝深さが特定の範囲にあることが有利である。例えば、0.8mmの第1の溝深さは、子ども用ライドオンに適切な転がり抵抗をもたらし得、1.5mmの第2の溝深さは、子ども用歩行器または赤ちゃん用歩行器に適切な転がり抵抗をもたらし得る。
【0118】
開示の実施形態では、第1の溝の深さは、0.5~3mm、より好ましくは1~2mm、最も好ましくは1.5mmであり、第2の溝の深さは、0.2~1.5mm、より好ましくは0.4~1mm、最も好ましくは0.8mmである。
【0119】
締結機構の調整可能な摩擦抵抗をさらに可能にするのに、溝の1つ以上は、図19に示すように、溝チャネルまたは溝面内に配置された複数の第2の突起を備え得る。数、形状、およびパターン次第で、複数の第2の突起は、さらに摩擦回転抵抗を増大させる。有利には、第2の突起は、図19に示すように溝方向に対して垂直に方位付けられた平行リッジのパターン形状を有し、さらに有利には、第2の突起の高さは、おおよそ0.5mmである。そうした第2の突起は、回転シャフトがブッシング内で回転したときに音を発生させ得、それによって、機能性玩具にさらなるエンターテインメント性を提供する。
【0120】
開示の実施形態では、少なくとも1つの溝の面は、複数の第2の突起を備える。さらなる実施形態では、複数の第2の突起は、溝方向に対して垂直に方位付けられた平行リッジのパターンを形成する。さらなる実施形態では、第2の突起の高さは、0.1~2mm、より好ましくは0.2~1mm、最も好ましくは0.5mmである。
【0121】
かくして、調整可能な転がり抵抗を有する車輪を本開示のキットから組み立てることができる。これは、様々な年齢および運動技能の子ども用機能性玩具に対して特に有利である。例えば、赤ちゃん歩行器または子ども用歩行器は、子どもの歩行速度へと調整され得る。特に、歩く練習中の幼児は、ここに開示された部品キットを、車輪の1つ以上が赤ちゃん用歩行器に、それを支えに歩こうとしている子どもが転倒しないように高い摩擦組立てを用いて取り付けられている赤ちゃん用歩行器として用いることができる。ここに開示された部品キットよりも子どもの年齢が高いとき、全車輪が低摩擦で回転すると、部品キットを用いての遊びはより楽しいものとなるだろう。
【0122】
参照番号
1-部品キット
2-円筒コネクタ
2a-第1の円筒コネクタ端部
2b-第2の円筒コネクタ端部
3-平面状フランジ
4-フォーム要素
4a-フォーム要素の平面状の面
5-円筒開口部
5a-ブッシング
5b-ブッシング開口部
6-隣接する平面状の面
7-車輪開口部の内面
8-突起
9-第1の溝
10-第2の溝
【0123】
ここに開示されていることを、以下の条項を参照してさらに詳細を説明し得る。
【0124】
1.機能性玩具の部品キットであって、
-第1の端部、第2の端部、および2つの端部の間に配置された径方向延在フランジを有する1つ以上のコネクタ(複数可)と;
-少なくとも1つの実質的に平面状の面を備えた1つ以上のフォーム要素(複数可)であって、当該面は、コネクタの少なくとも第1の端部を受けるための、平面状の面に対して垂直に延在する少なくとも1つの開口部を備える、フォーム要素とを備え、
コネクタフランジは、第1の端部のフォーム要素開口部への挿入に対するストッパとして構成され、
部品キットは、第1の端部がフォーム要素開口部にストッパ位置まで挿入され、さらなる適切な量の力がコネクタに挿入方向において加えられると、コネクタのフランジが、フォーム要素の面に穴を広げ、さらなる力が除去された後、コネクタと開口部間の摩擦力により穴を広げたままとするように構成されている、部品キット。
【0125】
2.適切な力が、80N未満、より好ましくは75、70、65N未満、最も好ましくは60N未満に構成される、条項1に記載のキット。
【0126】
3.コネクタが、フォーム要素の弾性変形によりフォーム要素の面内に穴を広げる、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0127】
4.コネクタが、第1の端部および第2の端部を有する細長い要素であり、当該要素は、円形、楕円形、および六角形、八角形、十角形、12角形などの多角形からなる群から選択される断面形状を有する、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0128】
5.コネクタが、第1の円筒端部、第2の円筒端部、および2つの円筒端部の間に配置された径方向延在フランジを有する円筒である、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0129】
6.コネクタの直径が、7cm未満、より好ましくは6、5、4cm未満、最も好ましくは3.2cm以下である、条項5に記載のキット。
【0130】
7.径方向延在フランジが平面状である、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0131】
8.径方向延在フランジの厚さが、4mm未満、より好ましくは3または2mm未満、最も好ましくは1.5mm以下である、条項7に記載のキット。
【0132】
9.径方向延在フランジは、円形、楕円形、および六角形、八角形、十角形、12角形などの多角形からなる群から選択される形状を有する、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0133】
10.コネクタの第1の端部と第2の端部は、対称または非対称である、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0134】
11.コネクタの第1の端部が、10cmまたは3.4cmの長さといった、15~2cm、より好ましくは11~3cmの長さを有する、条項4~10のいずれかに記載のキット。
【0135】
12.コネクタの第2の端部が、10cmまたは3.4cmの長さといった、15~2cm、より好ましくは11~3cmの長さを有する、条項4~11のいずれかに記載のキット。
【0136】
13.フォーム要素の少なくとも1つの開口部の形状が、コネクタ端部の形状と同一である、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0137】
14.フォーム要素開口部が、コネクタの断面サイズよりも小さい断面サイズ寸法を有する、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0138】
15.フォーム要素開口部が、コネクタの断面サイズよりも少なくとも0.2、0.3、0.4、または0.5mm小さい断面サイズ寸法を有する、条項14に記載のキット。
【0139】
16.コネクタフランジが、フォーム要素開口部の断面サイズよりも少なくとも2、3、4、または5mm、より好ましくは3mmを上回って大きい径方向延在部分を有する、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0140】
17.コネクタの第1の端部が第1のフォーム要素の第1の開口部内で受けられ、コネクタの第2の端部が第2のフォーム要素の第1の開口部内で受けられるとき、第1のフォーム要素と第2のフォーム要素の隣接する面同士が当接しているように構成されている、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0141】
18.第1のフォーム要素と第2のフォーム要素の隣接する平面状の面同士が、1mm未満、より好ましくは、0mmといった0.5mm未満の隙間で実質的に当接している、条項17に記載のキット。
【0142】
19.フォーム要素の形状が、立方体、直方体、正四角柱、角柱、円筒、半円筒、円錐、三角錐、ディスク、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0143】
20.フォーム要素の少なくとも1つの実質的に平面状の面が、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20の開口部といった2つ以上の開口部を備える、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0144】
21.少なくとも1つのフォーム要素開口部が、フォーム要素の第1の実質的に平面状の面からフォーム要素の反対面、任意選択的にフォーム要素の第2の実質的に平面状の面まで延在する、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0145】
22.フォーム要素の形状がディスクであり、少なくとも1つのフォーム要素開口部が、ディスクと同心である、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0146】
23.機能性玩具の部品キットであって、
-回転軸に対して同心開口部を有するソリッドフォームを備える車輪と;
-同心開口部に配置されたブッシングと;
-ブッシングにスナップフィットなどの締結機構を用いて取り付け可能な回転シャフとして適合するコネクタとを備え、
締結機構の摩擦抵抗が調整可能であるように構成されている、部品キット。
【0147】
24.締結機構が、ブッシングの突起とコネクタ外周における少なくとも1つの溝の間のスナップフィットであり、溝深さは調整可能である、条項23に記載のキット。
【0148】
25.コネクタ外周が、少なくとも2つの平行する溝を備えており、第1の溝の深さは第2の溝の深さと異なる、条項24に記載のキット。
【0149】
26.第1の溝の深さが、0.5~3mm、より好ましくは1~2mm、最も好ましくは1.5mmであり、第2の溝の深さが、0.2~1.5mm、より好ましくは0.4~1mm、最も好ましくは0.8mmである、条項25に記載のキット。
【0150】
27.スナップフィットの摩擦抵抗が、車輪を回転シャフトの長手方向に沿って移動させることによって調整される、条項25~26のいずれかに記載のキット。
【0151】
28.少なくとも1つの溝の面が、複数の第2の突起を備える、条項24~27のいずれかに記載のキット。
【0152】
29.複数の第2の突起が、溝方向に対して垂直に方位付けられた平行リッジのパターンを形成する、条項28に記載のキット。
【0153】
30.第2の突起の高さが、0.1~2mm、より好ましくは0.2~1mm、最も好ましくは0.5mmである、条項29に記載のキット。
【0154】
31.ブッシングの突起が、細長い凸形状を有し、ブッシングの外周に部分的に沿って配置される、条項24~30のいずれかに記載のキット。
【0155】
32.ブッシングがさらに、突起に隣接する1つ以上のブッシング開口部を備える、条項24~31のいずれかに記載のキット。
【0156】
33.ブッシングが、突起の周りに対称に配置されている2つの開口部を備える、条項32に記載のキット。
【0157】
34.2つの開口部が、突起の伸びに対して垂直に延在するスリットである、条項33に記載のキット。
【0158】
35.ブッシングおよび回転シャフトが同一材料からつくられる、条項23~34のいずれかに記載のキット。
【0159】
36.フォーム材料が、EVAコポリマーの群から選択される、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0160】
37.フォーム材料が、ショアCスケールで約OO20より大きい、より好ましくは約O20より大きい、最も好ましくは約10、20、30、40、45、または50より大きい硬度評価を有する、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0161】
38.フォーム要素の形状が、スタンピング、パンチング、および/または刃切断などの機械的切断工程によって得られる、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0162】
39.コネクタ材料が、木、およびアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)などの熱可塑性ポリマーといったポリマーからなる群から選択される、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0163】
40.コネクタが中空要素である、先行条項のいずれかに記載のキット。
【0164】
41.コネクタが射出成形工程によってつくられる、条項35に記載のキット。
【0165】
42.先行条項のいずれかに記載の部品キットを備える機能性玩具。
【0166】
43.条項42に記載の機能性玩具であって、子ども用歩行器、手押しワゴン、子ども用プッシュアンドライドオン、車輪玩具、ロッキングホース、および這う、立つ、転がる、ジャンプする、登る、かつバランス訓練のための補助具からなる群から選択される、機能性玩具。
【0167】
参照文献
[1]US2007/0173095
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9a)】
図9b)】
図9c)】
図9d)】
図9e)】
図9f)】
図9(g)】
図10a)】
図10b)】
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14A
図14B
図15A
図15B
図16
図17
図18
図19