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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-20
(45)【発行日】2023-09-28
(54)【発明の名称】スクリュ圧縮機の軸封装置
(51)【国際特許分類】
   F04C 27/00 20060101AFI20230921BHJP
   F16J 15/3204 20160101ALI20230921BHJP
   F16J 15/3252 20160101ALI20230921BHJP
【FI】
F04C27/00 331
F16J15/3204 201
F16J15/3252
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019044098
(22)【出願日】2019-03-11
(65)【公開番号】P2020148103
(43)【公開日】2020-09-17
【審査請求日】2022-02-25
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000241795
【氏名又は名称】北越工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002398
【氏名又は名称】弁理士法人小倉特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小柴 優
【審査官】中村 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-145315(JP,A)
【文献】特開平06-201054(JP,A)
【文献】特開2017-026073(JP,A)
【文献】特開平09-068187(JP,A)
【文献】実開昭59-103543(JP,U)
【文献】特開2019-065718(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04C 27/00-27/02
F16J 15/32-15/3296
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングに設けた軸孔,該軸孔を貫通する回転軸,前記回転軸に外嵌されて前記回転軸と共に回転するカラー,円筒部と該円筒部より外周方向に突出する固定片を備えた軸孔カバー,及び,前記軸孔カバーの前記円筒部内に取り付けられるリップシールを備え,前記軸孔カバーの前記円筒部を前記軸孔内に挿入した状態で前記固定片を前記ケーシングに固定することで,前記リップシールのリップの先端部を前記カラーの外周に摺接可能な前記軸孔内の所定の位置に,前記リップシールを取り付け可能とした軸封装置において,
前記カラーが,前記回転軸に外嵌される円筒状の本体部と,前記本体部より外周方向に突出すると共に前記軸孔カバーに対し機外側に配置されるフランジ部を有し,前記本体部が,機内側の一端に向かって先細りするテーパ部を有すると共に,該一端から前記フランジ部に至る所定の部分を,前記軸孔カバーの前記円筒部内に挿入することで,前記カラーの前記本体部の外周上に配置される前記リップシールのリップ先端部を前記カラーの前記本体部の外周に摺接可能に構成され,
前記軸孔カバーが,前記リップシールの取り付け位置に対し機外側における前記円筒部内に,前記カラーの前記本体部を挿入可能な内径に形成された細径部を有し,
前記軸孔カバーの前記細径部の内周面から機外側の側壁に至る部分と,前記カラーの前記本体部の外周面から前記フランジ部の機内側の側壁に至る部分との間に形成される断面L字状の隙間を,前記軸孔カバー内における前記カラーの回転を許容するがダストの浸入を防止し得る微小隙間としたことを特徴とするスクリュ圧縮機の軸封装置。
【請求項2】
駆動源からの回転駆動力を前記回転軸に伝達するための動力伝達手段のボス部が,前記カラーの前記本体部の機外側の端面と突合するように,前記回転軸に前記動力伝達手段を取り付けたことを特徴とする請求項1記載のスクリュ圧縮機の軸封装置。
【請求項3】
前記軸孔カバーの機外側端面に,前記カラーの前記フランジ部の外周を覆う包囲壁を設け,
前記包囲壁の内周面と,前記フランジ部外周面間の隙間を,前記包囲壁内における前記フランジ部の回転を許容する微小隙間としたことを特徴とする請求項1又は2記載のスクリュ圧縮機の軸封装置。
【請求項4】
前記軸孔カバーの前記細径部の内周面から機外側の側壁に至る部分と,前記カラーの前記本体部外周面から前記フランジ部の機内側の側壁に至る部分との間に形成される断面L字状の前記隙間の一部区間,又は全区間にラビリンスシールを設けたことを特徴とする請求項1~3いずれか1項記載のスクリュ圧縮機の軸封装置。
【請求項5】
前記包囲壁の内周面と,前記フランジ部の外周面間の前記隙間に,ラビリンスシールを設けたことを特徴とする請求項3記載のスクリュ圧縮機の軸封装置。
【請求項6】
前記カラーの前記本体部の内周面,又は前記カラーの取り付け位置における前記回転軸の外周面に,Oリングを取り付けるための溝を形成し,該溝に前記Oリングを取り付けたことを特徴とする請求項1~5いずれか1項記載のスクリュ圧縮機の軸封装置。
【請求項7】
前記軸孔カバーの前記固定片に,雌ネジが切られた貫通孔を設けたことを特徴とする請求項1~6いずれか1項記載のスクリュ圧縮機の軸封装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,スクリュ圧縮機の駆動軸等の軸孔内で回転する回転軸と前記軸孔内壁との間の隙間をシールする軸封装置に関する。
【背景技術】
【0002】
軸孔内を回転する回転軸を備えた作業機の一例として,スクリュ圧縮機を例に挙げて説明すると,このスクリュ圧縮機100は,図10に示すように図示せざるモータやエンジン等の駆動源で発生した回転駆動力をケーシング105内に設けたロータ室106内に収容されたスクリュロータ102に伝達するために,ケーシング105を貫通する軸孔107と,この軸孔107を介してケーシング105の内外に延設された駆動軸104を備えている。
【0003】
そしてこの駆動軸104に,機外に設けたエンジンやモータ等の駆動源で発生した回転駆動力を入力することで,ケーシング105のロータ室106内に収容したスクリュロータ102を回転させることができるように構成されている。
【0004】
このように,スクリュ圧縮機100には,ケーシング105の内外に延設された駆動軸104が設けられていることから,軸孔107の内壁と駆動軸104間の隙間を封止しておかないと,ロータ室106内で発生した圧縮気体や軸受150に導入された潤滑油が機外に漏出してしまう。
【0005】
そのため,軸孔107と駆動軸104間の隙間をシールする軸封装置110を設け,ケーシング105内の圧縮気体や潤滑油等が機外へ漏出することが防止されている。
【0006】
一例として,図10に示す例では,軸封を行う部分の駆動軸104の外周に,円筒状のカラー140を取り付けると共に,円筒部131と該円筒部131より外周方向に向かってフランジ状に突出する固定片132を備えた軸孔カバー130を設け,この軸孔カバー130の前記円筒部131の一端131aを機内側に向けて軸孔107内に挿入すると共に,前記固定片132をケーシング105にボルト止めすることで,軸孔107を機外側より塞ぐと共に,軸孔107の機内側の端部に設けた突起109と,軸孔カバー130の円筒部131の一端131a間で軸受(ベアリング)150の外輪を挟持して軸孔107内に固定できるようにしている。
【0007】
そして,この軸孔カバー130の円筒部131内に設けた係止段部138に,先端部を機内側に向けたメインリップ122と,先端部を機外側に向けたダストリップ123を備えた円環状のリップシール120を取り付けて,前記リップシール120の各リップ122,123の先端部を駆動軸104に取り付けたカラー140の外周面に摺接させることで,駆動軸104の周囲から流体が機外に漏出することが防止されていると共に,機外からのダストが内部へ浸入することを防止している(特許文献1の図2参照)。
【0008】
上記構成の軸封装置110では,駆動軸104の外周面とカラー140の内周面間の隙間から流体の漏出が生じないよう,先ず,締まり嵌め等の嵌め合いによって,又は,駆動軸104の外周及び/又はカラー140の内周に接着剤を塗布して両者を接着する等して,駆動軸104の外周にカラー140を隙間なく強固に取り付け,その後,リップシール120を取り付けた状態の軸孔カバー130で軸孔107を機外側より塞ぐことで,リップシール120の各リップ122,123の先端部をカラー140の外周面に摺接させた状態に組み立てることが行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2014-145315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
以上で説明したように,リップシール120のリップ122,123の先端部を,駆動軸104に取り付けたカラー140の外周に摺接させて軸封を行う構成では,リップシール120の取り付けに際してリップ122,123を変形,破損等させてしまうと,本来のシール性能が発揮されずに漏れ等が生じる原因となる。
【0011】
また,リップシール120に所望のシール性能を発揮させるためには,各リップ122,123は,その先端部が封止対象側を向くように取り付けられていなければならず,メインリップ122についてはその先端部が機内側を,ダストリップ123についてはその先端部が機外側を向くように取り付ける必要がある。
【0012】
しかし,組み立てを行う作業者が目見当でリップシール120の中心に駆動軸104を挿入しようとしても,これを正確に行うことは困難であり,駆動軸104の中心がリップシール120の中心から外れた状態で挿入されると,リップシール120のリップ122,123の一部分を大きく変形させてしまう場合があり,また,リップ122,123の先端部を駆動軸104の軸端の角部等に接触させることで,リップ122,123の先端部を破損させてしまう場合もある。
【0013】
更に,リップ122,123を駆動軸104の外周に摺接させた状態でリップシール120を機外側から機内側に向けて移動させることから,リップシール120に設けたリップのうち,先端部を機内側に向けているメインリップ122の先端部が,駆動軸104とカラー140の段差を乗り越える際に段差に引っ掛かってめくれ反ってしまい,その先端部を機外側に向けた状態で取り付けられてしまう場合がある等の取り付け不良も生じ得る。
【0014】
そのため,リップシール120の取り付けに際しては,図11(A)に示すように,台錐状の外形を有する筒型の冶具160を駆動軸104に取り付けることで,駆動軸104とカラー140との段差部分を覆うと共に,冶具160の外形形状によって,駆動軸104の軸端からカラー140に向かって徐々に径を広げるテーパ面を形成することで,このテーパ面の案内によりリップシール120の中心にカラー140を案内すると共に,リップシール120の内径を徐々に広げながらカラー140上に移動させることで,リップ,特にメインリップ122がめくれ反って機外側を向いた状態に取り付けられることがないようにしている。
【0015】
上記構成の軸封装置110では,軸孔カバー130を取り外すと,リップシール120も同時に軸孔107内より抜き取られる構造となっていることから,メンテナンス等で軸孔カバー130を取り外してしまうと,冶具160がなければ軸孔カバー130を取り付けることができなくなる。
【0016】
しかも,前述の冶具160は,その外周面に傷等ができてしまうと,取り付け作業時に冶具160の外周と摺接して移動するリップシール120のリップ122,123の先端部がこの傷と接触して傷付くおそれがある。
【0017】
そのため,上記構成の軸封装置110を備えた作業機のメンテナンスを担当する作業者は,メンテナンス時に前述の冶具160を常に携行する必要があるだけでなく,冶具160が傷付かないように注意して保管・携行等する必要があり煩雑である。
【0018】
なお,軸封時にリップシール120のリップ122,123先端部と摺接する部分の表面は,シール性の発揮に必要な平滑な表面状態となるまで研磨等の加工を行う必要があり,図10を参照して説明したように駆動軸104に別途設けたカラー140を被せてリップ122,123を摺接させるようにした構成では,駆動軸104の表面を直接研磨等する場合に比較して,研磨等の際の作業性が向上すると共に,傷や摩耗等のシール性を低下等させる損傷が生じた場合には,駆動軸104全体を交換することなく,カラー140のみの交換で対処できる等の利点がある。
【0019】
しかし,このようにカラー140を駆動軸104に被せた構成では,駆動軸104とカラー140間の隙間を介して流体の漏出が生じることを防止するために,締まり嵌めや,接着剤を使用した接着等の方法で,カラー140は駆動軸104の外周に隙間なく強固に取り付ける必要がある。
【0020】
その結果,上記構成の軸封装置110では,軸孔カバー130を取り外した際にリップシール120については同時に軸孔107から抜き取ることができるが,カラー140は駆動軸104上に取り付けられたままの状態で軸孔107内に残ってしまう。
【0021】
そして,締まり嵌めや接着等の方法で駆動軸104上に強固に固定されているカラー140は,機外側から手で掴んで引っ張った程度では取り外すことができず,カラー140の取り外しを行おうとすれば,特殊な工具を使用して機外側より抜き取るか,又は,図11(B)に示すようにロータ室106を開放し,軸受150及びカラー140を突起109に引っ掛けた状態でスクリュロータ102をロータ室106より引き抜く等して駆動軸104よりカラー140を外す等の作業が必要となる等,分解時の作業性も悪い。
【0022】
そこで,本発明は,上記従来技術における欠点を解消するためになされたものであり,前述した冶具を使用することなく,リップシールの取り付けを行うことができる等,組み立て時の作業性に優れていると共に,回転軸に取り付けたカラーを容易に取り外すことができる等,分解時の作業性にも優れた軸封装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
以下に,課題を解決するための手段を,発明を実施するための形態で使用する符号と共に記載する。この符号は,特許請求の範囲の記載と,発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするためのものであり,言うまでもなく,本発明の技術的範囲の解釈に制限的に用いられるものではない。
【0024】
上記目的を達成するために,本発明のスクリュ圧縮機の軸封装置10は,
ケーシング5に設けた軸孔7,該軸孔7を貫通する回転軸(実施例では駆動軸)4,前記回転軸4に外嵌されて前記回転軸4と共に回転するカラー40,円筒部31と該円筒部31より外周方向に突出する固定片32を備えた軸孔カバー30,及び,前記軸孔カバー30の前記円筒部31内に取り付けられるリップシール20を備え,前記軸孔カバー30の前記円筒部31を前記軸孔7内に挿入した状態で前記固定片32を前記ケーシング5に固定することで,前記リップシール20のリップ22の先端部を前記カラー40の外周に摺接可能な前記軸孔7内の所定の位置に,前記リップシール20を取り付け可能とした軸封装置10において,
前記カラー40が,前記駆動軸4に外嵌される円筒状の本体部41と,前記本体部41より外周方向に突出すると共に前記軸孔カバー30に対し機外側に配置されるフランジ部42を有し,前記本体部41が,機内側の一端41aに向かって先細りするテーパ部411を有すると共に,該一端41aから前記フランジ部42に至る所定の部分を,前記軸孔カバー30の前記円筒部31内に挿入することで,前記カラー40の前記本体部41の外周上に配置される前記リップシール20の前記リップ22の先端部を前記カラー40の前記本体部41の外周に摺接可能に構成され,
前記軸孔カバー30が,前記リップシール20の取り付け位置(実施例において前記リップシール20を取り付けるために円筒部31の内壁に設けた係止段部311)に対し機外側における前記円筒部31内に,前記カラー40の前記本体部41を挿入可能な内径に形成された細径部312を有し,
前記軸孔カバー30の前記細径部312の内周面312aから機外側の側壁312bに至る部分と,前記カラー40の前記本体部41外周面から前記フランジ部42の機内側の側壁42aに至る部分との間に形成される断面L字状の隙間δ(図4中の拡大図中に太線で表した範囲)を,前記軸孔カバー30内における前記カラー40の回転を許容するがダストの浸入を防止し得る微小隙間,一例として0.25~1.0mm程度の微小隙間としたことを特徴とする(請求項1,図4参照)。
【0025】
上記構成の軸封装置10において,駆動源からの回転駆動力を前記回転軸4に伝達するための動力伝達手段(図示の例においてカップリング8)のボス部8aが,前記カラー40の前記本体部41の機外側の端面41bと突合するように,前記回転軸4に前記動力伝達手段を取り付けることが好ましい(請求項2,図4,6~9参照)。
【0026】
また,前記軸孔カバー30の機外側端面32bに,前記カラー40の前記フランジ部42の外周を覆う包囲壁33を設け,
前記包囲壁33の内周面33aと,前記フランジ部42外周面42b間の隙間δ2(図6中の拡大図に太線で表した範囲)を,前記包囲壁33内における前記フランジ部42の回転を許容する微小隙間とするものとしても良い(請求項3,図6参照)。
【0027】
更に,前記軸孔カバー30の前記細径部312の内周面312aから機外側の側壁312bに至る部分と,前記カラー40の前記本体部41外周面から前記フランジ部42の機内側の側壁42aに至る部分との間に形成される断面L字状の前記隙間δの一部区間,又は全区間にラビリンスシール(34又は35)を設けるものとしても良い(請求項4,図7図8参照)。
【0028】
また,軸孔カバー30の機外側の端面32bに包囲壁33を設けた構成では,前記包囲壁33の内周面33aと,前記フランジ部42の外周面42b間の前記隙間δ2に,ラビリンスシール(図示せず)を設けるものとしても良い(請求項5)。
【0029】
更に,前記カラー40の前記本体部41の内周面,又は前記カラー40の取り付け位置における前記回転軸4の外周面(実施例では,カラー40の本体部41内周面)に,Oリング414を取り付けるための溝413を形成し,該溝413に前記Oリング414を取り付けるものとしても良い(請求項6,図9参照)。
【0030】
また,前記軸孔カバー30の前記固定片32に,雌ネジが切られた貫通孔36を設けるものとしても良い〔請求項7,図5(B)参照〕。
【発明の効果】
【0031】
以上で説明した本発明の軸封装置10では,図5(A)に示すように,組み立て時には,先ず,リップシール20を取り付けた軸孔カバー30でケーシング5に設けた軸孔7を機外側より塞いでおき,この状態で,回転軸(実施形態において駆動軸)4に外嵌したカラー40を機外側より軸孔カバー30の円筒部31内に押し込むことで,従来の軸封装置のように冶具を使用することなく組み立てを行うことができた。
【0032】
この組み立て方法では,軸孔カバー30を取り付ける際には,回転軸4には未だカラー40が取り付けられていない状態であるから,回転軸4の外径は,リップシール20の内径よりも小さく,リップ22の先端部を回転軸4の外周面と摺接させることなく取り付けることができる。
【0033】
その結果,冶具を使用せずに軸孔カバー30を取り付けた場合であっても,リップシール20のリップ22を傷付け,また,リップシール20のリップ22先端部がめくれ反って機外側を向くことがない。
【0034】
そして,このようにして,ケーシング5に軸孔カバー30を取り付けた後,機外側から回転軸4に外嵌したカラー40を,回転軸4に沿って移動させて軸孔カバー30の円筒部31内に押し込むことで,回転軸4に誘導されたカラー40を,正確にリップシール20の中央に挿入することができる。
【0035】
しかも,カラー40の本体部41の一端41a側にはテーパ部411が設けられていることで,本体部41をリップシール20内に挿入し易い構造となっているだけでなく,テーパ部411によってリップシール20が徐々に押し広げられることで,リップ22の先端部を破損等させ難い構造となっている。
【0036】
更に,カラー40の本体部41の他端41b側にフランジ42を設けると共に,軸孔カバー30の細径部312の内周面312aから機外側の側壁312bに至る部分と,カラー40の本体部41外周面からフランジ部42の機内側の側壁42aに至る部分との間に生じる断面L字状の隙間δ(図4の拡大図参照)を,軸孔カバー30内におけるカラー40の回転を許容する微小な隙間としたことで,リップシール20にダストリップを設けない構成とした場合であっても,機外側から軸封部に対してダストが浸入することを防止できた。
【0037】
このように,ダストリップを省略できたことで,リップシール20に設けるリップ22は,先端部を機内側に向けたリップ22(図10,11を参照して説明した従来技術におけるメインリップ122に相当するリップ)のみとすることができ,本発明の軸封装置10では,カラー40の挿入方向と,リップ22が先端部を向けている方向とを一致させることができ,カラー40の取り付け時,リップ22の先端部がめくれ反って逆向き(機外側)に向いてしまうことがない。
【0038】
更に,本発明の軸封装置10の構成では,図5(B)に示すように分解時には軸孔カバー30を取り外すことにより,軸孔カバー30の円筒部31に設けた細径部312にフランジ部42が係止されたカラー40も同時に取り外されることとなるため,組み立て作業のみならず,分解作業も容易なものとすることができた。
【0039】
回転軸4に対するカラー40の取り付け位置の固定は,例えば回転軸4に設けた溝(図示せず)にCリング(図示せず)を嵌合する等して行うものとしても良いが,回転軸4に取り付けた動力伝達手段(実施形態ではカップリング)8のボス部8aによって行うことで,部品点数を減少させることができると共に,回転軸4から動力伝達手段8を取り外すことで,軸封装置10の分解準備が完了するため,分解時の作業性を向上させることができた。
【0040】
前記軸孔カバー30の機外側の端面32bに,カラー40に設けたフランジ部42の外周を覆う包囲壁33を形成し,前記包囲壁33の内周面33aと,前記フランジ部42の外周面42b間の隙間δ2(図6の拡大図参照)を,前記包囲壁33内における前記フランジ部42の回転を許容する微小隙間とした構成にあっては,図6に示すように,断面クランク状の微小な隙間が形成されることで,軸封部に対する機外からのダストの浸入をより確実に防止することができた。
【0041】
更に,前述した断面L字状の隙間δの一部区間又は全区間にラビリンスシール34,35を設けた構成(図7図8参照),更には,前述した包囲壁33の内周面33aとフランジ部42の外周面42b間の隙間δ2にラビリンスシールを設けた構成(図示せず)にあっては,軸封部に対するダストの浸入をより確実に防止することができた。
【0042】
なお,カラー40の本体部41内周面,又はカラー40の取り付け位置における回転軸4の外周面に,Oリング414を取り付けるための溝413を形成した構成では,この溝413内にOリング414を取り付けた状態で回転軸4の外周にカラー40を取り付けることで,締まり嵌めや接着等の方法でカラー40を取り付けることなく,回転軸4とカラー40間の隙間を介した流体の漏出を防止することができた。
【0043】
その結果,締まり嵌めや接着によって取り付ける場合に比較して,回転軸4に対するカラー40の取り付け及び取外し作業が格段に容易となり,軸封装置10の組み立てや分解時の作業性を大幅に向上させることができた。
【0044】
なお,軸孔カバー30の固定片32に,雌ネジが切られた貫通孔36を設けた構成では,固定片32をケーシング5に固定しているボルト等の固定具を外した後,前述の貫通孔36にジャッキボルト37を螺合させてジャッキボルト37の先端でケーシング5を押圧することにより,軸孔カバー30の固定片32をケーシング5より強い力で離間させることができ,これにより,カラー40を締まり嵌めや接着剤による接着等の方法で回転軸4に強固に取り付けていた場合であっても,軸孔カバー30と共にカラー40を容易に回転軸4から取り外すことができた。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】本発明の軸封装置を備えたスクリュ圧縮機の断面平面図。
図2】本発明の軸封装置を備えたスクリュ圧縮機の断面正面図。
図3】本発明の軸封装置(実施例1)を備えたスクリュ圧縮機の軸封装置部分の拡大断面図。
図4】本発明の軸封装置(実施例1)の要部拡大断面図。
図5】本発明の軸封装置の(A)は組立方法,(B)は分解方法の説明図。
図6】本発明の軸封装置(実施例2)の要部拡大断面図。
図7】本発明の軸封装置(実施例3)の要部拡大断面図。
図8】本発明の軸封装置(実施例4)の要部拡大断面図。
図9】本発明の軸封装置(実施例5)の要部拡大断面図。
図10】従来の軸封装置(特許文献1の図2)を備えたスクリュ圧縮機の軸封装置部分の拡大断面図。
図11】従来の軸封装置の(A)は組立方法,(B)は分解方法の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下に,添付図面を参照しながら本発明の軸封装置10について説明する。
【0047】
なお,以下の説明では,本発明の軸封装置10を,スクリュ圧縮機1の駆動軸4の軸封装置とした構成例について説明するが,本発明の軸封装置10は,この構成に限定されず,各種作業機の回転軸の軸封に使用可能である。
【0048】
図1及び図2中の符号1は,本発明の軸封装置10を備えたスクリュ圧縮機であり,このスクリュ圧縮機1は,オスロータ2及びメスロータ3から成る一対のスクリュロータと,このスクリュロータ2,3を噛み合い状態で収容するロータ室6を備えたケーシング5を備えている。
【0049】
そして,このケーシング5の吸入側の端部には,オスロータ2から延びる駆動軸4を受け入れてケーシング5外に突出させるための軸孔7が形成されていると共に,この軸孔7内に挿入された駆動軸4の一端に,エンジンやモータ等の,図示せざる駆動源からの回転駆動力を伝達するためのカップリング8が動力伝達手段として取り付けられており,このカップリング8を介して図示せざる駆動源の出力軸を駆動軸4に連結することで,スクリュ圧縮機1を駆動することができるように構成されている。
【0050】
なお,図示の実施形態では,駆動軸4に取り付ける動力伝達手段をカップリング8とした場合を例に挙げて説明したが,駆動軸4に取り付ける動力伝達手段としては,図示せざる駆動源からの動力を伝達し得るものであれば,既知の各種の動力伝達手段の構成要素を取り付けることができ,一例としてプーリとプーリベルトから成る動力伝達手段のうちのプーリ,チェーンとスプロケットから成る動力伝達手段のスプロケット,歯車機構である動力伝達手段を構成する歯車等が取り付けられる。
【0051】
ケーシング5に形成された軸孔7の内壁には,図3及び図4に示すように機内側の端部において内周方向に突出した突起9が形成されており,機外側より機内側に向かって軸孔7内に挿入された軸受50の外輪をこの突起9に係止することで位置決めすることができるように構成されていると共に,ロータ室6内に収容されたオスロータ2から延びる駆動軸4がこの軸受50に軸承されて軸孔7を貫通し,機外にまで延設されている。
【0052】
この軸孔7は,リップシール20が取り付けられた軸孔カバー30によって機外側より塞がれ,これにより,軸孔7内の所定の位置にリップシール20が配置されると共に,軸孔7内に軸受50を固定することができるように構成されている。
【0053】
この軸孔カバー30は,図3及び図4に示すように,円筒部31と,この円筒部31より外周方向に突出するフランジ状の固定片32を備えており,このうちの円筒部31の内壁には,リップシール20を取り付けるための係止段部311が設けられ,円筒部31内にリップシール20を固定することができるように構成されている。
【0054】
この係止段部311に所定の向きで後述するリップシール20を取り付けた状態で,一端31aを機内側に向けて円筒部31を軸孔7内に挿入すると共に固定片32をケーシング5にボルト止め等の方法で固定すると,軸孔7に設けた突起9と,軸孔カバー30の円筒部31の一端31a間で軸受50の外輪が挟持されて軸受50が軸孔7内に固定されると共に,円筒部31内に取り付けたリップシール20を,軸孔7内の所定の位置に取り付けることができるように構成されている。
【0055】
この軸孔カバー30に取り付けるリップシール20は,図4に示すように金属環21に,ゴムやエラストマー等の弾性材料からなるリップ22を取り付けたもので,既知の各種の構造のものが使用可能である。
【0056】
使用するリップシール20としては,図10を参照して説明した従来の軸封装置のように,機内側から機外への流体の漏出を防止するためのメインリップの他,機外から軸封部に対しダストが浸入することを防止するためのダストリップを備えたものを使用するものとしても良いが,図4に示す実施形態では,機内側から機外への流体を防止するリップ22(従来技術として説明した軸封装置におけるメインリップに対応するもの)のみを設け,ダストリップに対応するものを設けない構成としている。
【0057】
軸受50に軸承された駆動軸4には,カラー40が取り付けられ,駆動軸4にカラー40を取り付けることで,前述した軸孔カバー30に取り付けたリップシール20のリップ22先端部を,駆動軸4と共に回転するカラー40の外周面に摺接させることができるように構成されている。
【0058】
このカラー40は,図4に示すように一端41aに向かって外径を狭める1~5度の傾斜角のテーパ部411が形成された円筒状の本体部41と,この本体部41の他端41b側において外周方向に突設されたフランジ部42を備えており,テーパ部411が形成された一端41a側を機内側,フランジ部42が形成された他端41b側を機外側として駆動軸4の外周に取り付けられている。
【0059】
駆動軸4に対するカラー40の取り付けは,駆動軸4の外周とカラー40の内周間を介した流体の漏出が生じないように行う必要があり,図10及び図11を参照して説明した従来の軸封装置のカラーと同様,締まり嵌め(焼き嵌めを含む)や接着によって隙間なく駆動軸4の外周に取り付けるものとしても良いが,例えば図9に示すようにカラー40の本体部41の内周面にOリング用の溝413を形成すると共に,この溝413にOリング414を取り付けた状態で駆動軸4に外嵌するものとしても良い。
【0060】
なお,図9に示す例では,カラー40の内周面にOリング414を取り付けるための溝413を形成した例を示したが,図示は省略するが,このOリング用の溝413は,駆動軸4の外周面側に設けるものとしても良い。
【0061】
前述の軸孔カバー30の円筒部31には,リップシール20の取り付け位置よりも機外側,図3図5に示す例では円筒部31の機外側の端部内に,カラー40の本体部41外径より僅かに大きな内径まで内径が狭められた細径部312が形成されており,軸孔カバー30の円筒部31内に,機外側からこの細径部312を介してカラー40を挿入することで,軸孔カバー30に取り付けたリップシール20のリップ22先端部を,カラー40の本体部41の外周に摺接させることができるように構成されている。
【0062】
このカラー40は,前述の本体部41の一端41aからフランジ42の機内側の側壁42a迄の長さL1を,軸孔カバー30の円筒部31の一端31aから細径部312の機外側の側壁312b迄の長さL2に対し僅かに長く形成されている。
【0063】
また,軸孔カバー30の細径部312は,前述したようにカラー40の本体部41の外径に対し,僅かに大きな内径に形成されている。
【0064】
従って,本体部41の一端41aが軸受50の内輪に突合するまで,カラー40を軸孔カバー30の円筒部31内に挿入すると共に,この状態でカラー40の機外側の端部にボス部8aが当接するように駆動軸4にカップリング8を取り付けると,軸孔カバー30の細径部312内周面312aから機外側の側壁312bにかけての部分と,カラー40の本体部41外周からフランジ42の機内側側壁42aにかけての部分に形成されたL字状の隙間δ(図4中の拡大図に太線で表示した部分)が,軸孔カバー30内でカラー40の回転を許容するために必要な微小間隔を残して可及的に狭く形成されるように構成されている。
【0065】
このように,リップシール20の機外側に,前述したL字状の微小な隙間δが形成されることで,シール部に対し機外からのダストの浸入が生じ難くなり,本発明の軸封装置10の構成では,図10を参照した説明した従来の軸封装置に設けられていたダストリップを省略することができるものとなっている。
【0066】
なお,図3図5に示した実施例では,リップシール20の機外側に,前述したように断面L字状の隙間を形成してダストの浸入を防止する構成について説明したが,この構成に加え,更に,図6に示すように,軸孔カバー30の機外側の端面32bに,カラー40のフランジ部42の外周を覆う包囲壁33を設け,この包囲壁33の内周面33aとフランジ部42の外周面42b間の隙間δ2(図6中の拡大図に太線で表した部分)を,前記フランジ部42の回転を許容する微小な隙間とすることで,軸孔カバー30の細径部312内周面312aから機外側の側壁312bにかけての部分と,カラー40の本体部41外周からフランジ42の機内側側壁42aにかけての部分間に形成された前述のL字状の隙間δを延長して,全体として断面クランク状の隙間を形成して更なるダストの浸入防止を図るものとしても良い。
【0067】
図6に示した例では,軸孔カバー30の機外側側壁32bに,円筒状の包囲壁33を突設形成し,この包囲壁33内にカラー40のフランジ部42を収容する構成を示したが,この構成に代え,図示は省略するが軸孔カバー30の機外側側壁32bに円形の凹部を形成し,この凹部内にカラー40のフランジ部42を収容するものとしても良く,この場合,凹部の内周壁が,前述の包囲壁33の内周面となる。
【0068】
更に,軸受カバー30の細径部312の内周面312aから機外側の側壁312bまで(図6の例では更に包囲壁33の内周面33aまで)の範囲と,カラー40の本体部41外周面のうち前記細径部312と対峙する部分から,フランジ部42の機内側側壁42aまで(図6の例では,更にフランジ部42の外周面42bまで)の範囲との間に形成された隙間δ(図6の例では隙間δ及びδ2)の全部または一部に,ラビリンスシール34,35を形成して,より一層,ダストが浸入し難い構造とするものとしても良い。
【0069】
一例として,図7に,軸孔カバー30の細径部312の内周面312aにラビリンス溝を設けてラビリンスシール34を形成した例を,図8に,軸孔カバー30に設けた細径部312の機外側の側壁312bに凹溝35aを,カラー40のフランジ部42の機内側側壁42aに前記凹溝35a内に嵌合される凸条35bを設けて両者の組み合わせからなるラビリンスシール35を形成した構成例を示したが,図示の例に限定されず,ラビリンスシールは前述したいずれの範囲に設けるものとしても良く,その構造も,図示の例に限定されない。
【0070】
以上のように構成された本発明の軸封装置10では,図5(A)に示すように先ず,リップシール20を取り付けた軸孔カバー30をケーシング5に取り付けておき,この状態で,機外側より駆動軸4に外嵌したカラー40を,軸受50の内輪と突合するまで軸孔カバー30内に押し込むことにより組み立てることができる。
【0071】
このように,本発明の軸封装置10では,駆動軸4にカラー40を取り付ける前に軸孔カバー30の取り付けが可能であることから,軸孔カバー30の取り付け時における駆動軸4の外径は,リップシール20の内径よりも小さくなっており,リップ22の先端部を駆動軸4の外面に摺接させることなく,従って,リップ22を傷付けるおそれのない状態で,リップシール20を駆動軸4の外側に配置することができるものとなっている。
【0072】
このようにしてリップシール20を軸孔7内に組み付けておき,その後にカラー40を挿入することで,カラー40の挿入時,カラー40を駆動軸4に沿って移動させることで,冶具等を使用しなくとも,リップシール20の中心に正確に挿入することができるだけでなく,カラー40にはテーパ部411が設けられていることで,冶具等を使用しなくとも,リップ22の内径をカラー40の外径寸法まで徐々に無理なく押し広げることで,リップ22の破損等を防止できる。
【0073】
しかも,本願の軸封装置10では,軸孔カバー30の細径部312の内周面312aから機外側の側壁312bに至る部分と,カラー40の本体部41外壁からフランジ部42の機内側の側壁42aに至る部分との間に生じる断面L字状の隙間δ(図6に示す例では,更に包囲壁33の内周面33aとフランジ部42の外周面42b間の隙間δ2)を,カラー40の回転を許容する範囲で可及的に微小な間隔として形成したことで軸封部に対するダストの浸入を防止できるものとなっているために,リップシール20に,先端部を機外側に向けるダストリップを設ける必要がない。
【0074】
その結果,リップシール20を,機内側から機外側への流体の漏出を防止するために先端部を機内側に向けたリップ22のみを備えた構成とすることができ,このように構成した場合,カラー40の挿入方向と,リップシール20に設けたリップ22の先端部の向きが一致することで,カラー40の挿入時にリップシール20のリップ22がめくれ反って取り付け不良が発生することがない。
【0075】
一方,軸封装置10の分解時には,図5(B)に示すように軸孔カバー30を取り外すことで,軸孔カバー30に取り付けられているリップシール20も同時に軸孔7から取り出すことができるだけでなく,軸孔カバー30の細径部312にフランジ部42が係止されたカラー40も同時に駆動軸4より取り外すことができるため,軸孔カバー30の取外しという動作だけで,軸封装置10の分解を完了させることができる。
【0076】
なお,駆動軸4に対し締まり嵌めや接着等の方法で強固にカラー40を取り付けた場合であっても,軸孔カバー30の固定片32には,雌ネジが切られた貫通孔36が設けられていることから,この貫通孔36にジャッキボルト37を螺合し,ジャッキボルト37の先端でケーシング5を押圧して軸孔カバー30をケーシング5より離間させることで,軸孔カバー30の細径部312にフランジ部42が引っ掛かったカラー40についても駆動軸4より強い力で外すことができ,分解時の作業性が向上されている。
【符号の説明】
【0077】
1 スクリュ圧縮機
2 オスロータ
3 メスロータ
4 駆動軸(回転軸)
5 ケーシング
6 ロータ室
7 軸孔
8 カップリング(動力伝達手段)
8a ボス部(カップリングの)
9 突起(軸受固定用)
10 軸封装置
20 リップシール
21 金属環
22 リップ
30 軸孔カバー
31 円筒部
31a 一端(円筒部の)
31b 他端(円筒部の)
311 係止段部
312 細径部
312a 内周面(細径部の)
312b 機外側側壁(細径部の)
32 固定片
32b 機外側端面(軸孔カバーの)
33 包囲壁
33a 内周面(包囲壁の)
34 ラビリンスシール(ラビリンス溝)
35 ラビリンスシール
35a 凹溝
35b 凸条
36 貫通孔
37 ジャッキボルト
40 カラー
41 本体部
41a 一端(本体部の)
41b 他端(本体部の)
411 テーパ部
413 溝(Oリング用)
414 Oリング
42 フランジ部
42a 機内側側壁(フランジ部の)
42b 外周面(フランジ部の)
50 軸受
100 スクリュ圧縮機
102 スクリュロータ(オスロータ)
104 駆動軸(回転軸)
105 ケーシング
106 ロータ室
107 軸孔
109 突起
110 軸封装置
120 リップシール
122 メインリップ
123 ダストリップ
130 軸孔カバー
131 円筒部
131a 一端(円筒部131の)
132 固定片
138 係止段部
140 カラー
150 軸受(ベアリング)
160 冶具
L1 カラーの本体部一端41aからフランジ部の機内側側壁42a迄の長さ
L2 軸孔カバー円筒部の一端31aから細径部の機外側の側壁312b迄の長さ
δ,δ2 隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11