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特許7352370包装袋、包装袋の製造方法、および包装品の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-20
(45)【発行日】2023-09-28
(54)【発明の名称】包装袋、包装袋の製造方法、および包装品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/08 20060101AFI20230921BHJP
   B65D 33/14 20060101ALI20230921BHJP
【FI】
B65D33/08
B65D33/14 A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019069244
(22)【出願日】2019-03-29
(65)【公開番号】P2020164233
(43)【公開日】2020-10-08
【審査請求日】2021-11-01
(73)【特許権者】
【識別番号】390029148
【氏名又は名称】大王製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】平田 記瑞
【審査官】田中 一正
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05338117(US,A)
【文献】特開平10-059385(JP,A)
【文献】特開昭63-044451(JP,A)
【文献】実開昭56-125841(JP,U)
【文献】特開2018-024453(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 33/08
B65D 33/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被包装体が収容される本体部と、
前記本体部の天面に形成された第1持手部と、
前記本体部の底面に形成された第2持手部とを有し、
前記本体部は、ガセット状に折り込まれた筒状フィルムで形成され、
前記天面に形成され、前記筒状フィルムの一方の開口を封止する第1シール部を有し、
前記第1持手部は、第1ストリップで構成され、
第1ストリップの幅方向の一方の端部が、前記第1シール部に接着され、
前記第1持手部に第1指掛部が形成され、
前記本体部の前記天面側で、前記第1持手部の長手方向の中央部における前記第1指掛部と前記第1ストリップの幅方向の他方の端部との間隔が、前記第1持手部の長手方向の両端部における前記第1指掛部と前記第1ストリップの幅方向の他方の端部との間隔よりも長くなるように、前記第1ストリップの幅方向の他方の端部が、前記第1シール部から離れる方向に凸状に湾曲し、
前記底面に形成され、前記筒状フィルムの他方の開口を封止する第2シール部を有し、
前記第2持手部は、第2ストリップで構成され、
第2ストリップの幅方向の一方の端部が、前記第2シール部に接着され、
前記第2持手部に第2指掛部が形成され、
前記本体部の前記底面側で、前記第2持手部の長手方向の中央部における前記第2指掛部と前記第2ストリップの幅方向の他方の端部との間隔が、前記第2持手部の長手方向の両端部における前記第2指掛部と前記第2ストリップの幅方向の他方の端部との間隔よりも長くなるように、前記第2ストリップの幅方向の他方の端部が、前記第2シール部から離れる方向に凸状に湾曲する、包装袋。
【請求項2】
前記底面に形成され、前記筒状フィルムの他方の開口を封止する第2シール部を有し、
前記第2持手部は、第2ストリップで構成され、
第2ストリップの幅方向の一方の端部が、前記第2シール部に接着されている、請求項1に記載の包装袋。
【請求項3】
前記第2ストリップの幅方向の他方の端部が、前記第2シール部から離れる方向に凸状に湾曲する、請求項2に記載の包装袋。
【請求項4】
前記第1持手部が前記天面に仮着されている、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の包装袋。
【請求項5】
前記第2持手部が前記底面に仮着されている、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の包装袋。
【請求項6】
被包装体が収容される本体部と、前記本体部の天面に形成された第1持手部と、前記本体部の底面に形成された第2持手部とを有する包装袋の製造方法であって、
筒状フィルムをガセット状に折り込んでガセットシートを形成するガセットシート形成工程と、
前記ガセットシートに所定の間隔でストリップを仮着するストリップ仮着工程と、
仮着された前記ストリップを前記所定の間隔で切断するように前記ガセットシートを溶断する溶断工程と、
溶断された前記ガセットシートの一端を封止する第1シール工程と、
溶断された前記ガセットシートの他端を封止する第2シール工程とを有する、包装袋の製造方法。
【請求項7】
前記ストリップ仮着工程では、前記ガセットシートの少なくとも一方の面に前記ストリップの四隅を仮着する、請求項6に記載の包装袋の製造方法。
【請求項8】
請求項6または7に記載の製造方法により製造される包装袋に被包装体を収容する包装品の製造方法であって、
前記第1シール工程と前記第2シール工程との間に、前記一端が封止された前記ガセットシートに前記被包装体を収容する収容工程を有する、包装品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装袋、包装袋の製造方法、および包装品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トイレットペーパー等の物品を包装する包装袋は、包装される物品(以下、被包装体という)が収容される本体部と、本体部の天面に本体部と一体に設けられた持手部を有する。このような包装袋では、トイレットペーパー等の購入者等が、包装袋の持手部を掴むことができ、包装袋に収容された物品を持ち運ぶことができる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
従来の包装袋は、被包装体が収容された状態で、天面と底面が上下方向に対向するように(高さ方向に立てた状態で)山積みに積み重ねられて陳列される。需要者は、この山積みの上段に陳列された包装袋(陳列された状態で天面が見える包装袋)の持手部を掴み、包装袋に収容された被包装体を購入する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第4226932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の包装袋は、持手部が形成される本体部の位置によって、被包装体が収容された包装袋(以下、包装品という)を陳列する形態が制限される場合がある。
【0006】
本発明の課題は、包装品を陳列する形態が制限されにくい包装袋を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る第1の態様は、被包装体が収容される本体部と、前記本体部の天面に形成された第1持手部と、前記本体部の底面に形成された第2持手部とを有する、包装袋である。なお、以下の説明では、包装袋と包装品とを厳密に区別せずに説明する。例えば、包装品の場合であっても、収容される被包装体を意識せずに「包装袋」という場合がある。
【0008】
本明細書において、本体部は、天面、本体部の高さ方向に天面と対向する底面、天面および底面に連続する正面、天面および底面に連続して正面と奥行方向に対向する背面、並びに天面、底面、正面および背面に連続して幅方向に対向する一対の側面を有する。なお、天面と底面とは相対的な関係であり、一方が天面で他方が底面である場合、一方が底面で他方が天面である場合のいずれでもよい。
【0009】
また、被包装体は、包装袋に収容されるトイレットペーパー等の物品を示す。持手部は、掌、指等(以下、手指等という)で掴む(または握る)ことで包装袋を持つことができる部材を示す。
【0010】
第1の態様では、包装袋の本体部において、天面に第1持手部が形成され、底面に第2持手部が形成されることで、包装袋に2つの持手部を構成することができる。これにより、いずれか一方の持手部が持てない状態で包装品が陳列されている場合でも、他方の持手部が持てる状態で包装品が陳列されていれば、山積みから包装品を取り出すことができる。そのため、第1の態様では、包装品を陳列する形態が制限されにくい。言い換えると、第1の態様によれば、包装品を陳列する自由度を高めることができる。
【0011】
また、第1の態様では、包装袋の天面と底面が横方向(水平方向)に対向するように包装品を上下方向に積み重ねた場合、天面の第1持手部および底面の第2持手部を横方向に向けて包装品を積み上げることができる。これにより、第1の態様では、包装袋の天面と底面が横方向(水平方向)に対向するように包装品を横方向に寝かせた状態で積み上げることで、2つの持手部を掴むことができる。
【0012】
さらに、第1の態様では、上述のように横方向に寝かせた状態で積み上げられた包装品が、横方向に対向する天面および底面のいずれかの側が見えない(隠れた)状態で積み上げられている場合でも、天面および底面のいずれか見える側から包装品を取り出すことができる。そのため、第1の態様では、上述のように包装品を横方向に寝かせた状態で積み上げる場合でも、包装品を陳列する形態が制限されにくい(包装品を陳列する自由度を高めることができる)。
【0013】
本発明に係る第2の態様は、前記本体部は、ガセット状に折り込まれた筒状フィルムで形成されている、包装袋である。本明細書において、筒状フィルムは、長手方向の両端が開口する中空形状のフィルムを示す。ガセット状に折り込むとは、筒状フィルムの周面を径方向の内側に折り込んで、筒状フィルムに一対の山折りと谷折りが形成することを示す。
【0014】
第2の態様では、このようなガセット状に折り込まれた筒状フィルムで包装袋を構成することにより、包装袋の本体部の天面に第1持手部を形成することができる。そのため、第2の態様によれば、包装品を陳列する形態が制限されにくい包装袋を構成することができる。
【0015】
本発明に係る第3の態様は、前記天面に形成され、前記筒状フィルムの一方の開口を封止する第1シール部を有し、前記第1持手部は、第1ストリップで構成され、第1ストリップの幅方向の一方の端部が、前記第1シール部に接着されている、包装袋である。
【0016】
本明細書において、第1シール部は、筒状フィルムの一端の開口を封止する部分を示す。ストリップとは、帯状または短冊状の部材を示す。幅方向の一方の端部とは、第1ストリップの長手方向と交差する方向のいずれかの端部を示す。
【0017】
第3の態様では、本体部の天面に形成された第1シール部に、第1持手部を構成する第1ストリップが接着されていることで、包装袋の本体部の天面に第1持手部を容易に形成することができる。そのため、第3の態様によれば、包装品を陳列する形態が制限されにくい包装袋を容易に構成することができる。
【0018】
本発明に係る第4の態様は、前記第1ストリップの幅方向の他方の端部が、前記第1シール部から離れる方向に凸状に湾曲する、包装袋である。本明細書において、幅方向の他方の端部とは、第1ストリップの長手方向と交差する方向の一方の端部側と反対側の端部を示す。第1シール部から離れる方向とは、第1シール部から遠ざかる方向を示す。凸状に湾曲するとは、第1ストリップの幅方向の他方の端部が円弧状であることを示す。
【0019】
第4の態様では、第1ストリップの他方の端部がこのように湾曲することで、本体部の天面側で、第1持手部の長手方向の中央部の幅を、長手方向の両端部の幅よりも長くすることができる。これにより、第1ストリップで構成された第1持手部を補強することができる。そのため、第4の態様によれば、本体部の天面に形成された第1持手部の強度を高めることができる。
【0020】
本発明に係る第5の態様は、前記底面に形成され、前記筒状フィルムの他方の開口を封止する第2シール部を有し、前記第2持手部は、第2ストリップで構成され、第2ストリップの幅方向の一方の端部が、前記第2シール部に接着されている、包装袋である。本明細書において、第2シール部は、筒状フィルムの他端の開口を封止する部分を示す。幅方向の一方の端部とは、第2ストリップの長手方向と交差する方向のいずれかの端部を示す。
【0021】
第5の態様では、本体部の底面に形成された第2シール部に、第2持手部を構成する第2ストリップが接着されていることで、包装袋の本体部の底面に第2持手部を容易に形成することができる。そのため、第5の態様によれば、包装品を陳列する形態が制限されにくい包装袋を容易に構成することができる。
【0022】
本発明に係る第6の態様は、前記第2ストリップの幅方向の他方の端部が、前記第2シール部から離れる方向に凸状に湾曲する、包装袋である。本明細書において、幅方向の他方の端部とは、第2ストリップの長手方向と交差する方向の一方の端部側と反対側の端部を示す。第2シール部から離れる方向とは、第2シール部から遠ざかる方向を示す。凸状に湾曲するとは、第2ストリップの幅方向の他方の端部が円弧状であることを示す。
【0023】
第6の態様では、第2ストリップの他方の端部がこのように湾曲することで、本体部の底面側で、第2持手部の長手方向の中央部の幅を、長手方向の両端部の幅よりも長くすることができる。これにより、第2ストリップで構成された第2持手部を補強することができる。そのため、第6の態様によれば、本体部の底面に形成された第2持手部の強度を高めることができる。
【0024】
本発明に係る第7の態様は、前記第1持手部が前記天面に仮着されている、包装袋である。本明細書において、第1持手部が天面に仮着されるとは、天面に第1持手部が仮止めされていることを示す。
【0025】
第7の態様では、このように仮着された第1持手部を設けることで、包装袋の使用前(保管時、輸送時、または陳列時等)は本体部に接着された状態を維持することができるため、第1持手部が邪魔にならない。また、包装袋の使用時(陳列から取り出す時、持ち運ぶ時等)は仮着を外す(または解除する)ことで第1持手部を掴む(または握る)ことができる。これにより、第7の態様では、本体部の天面側から包装袋を持ちたいときだけ、第1持手部を利用することができる。
【0026】
本発明に係る第8の態様は、前記第2持手部が前記底面に仮着されている、包装袋である。本明細書において、第2持手部が底面に仮着されるとは、底面に第2持手部が仮止めされていることを示す。
【0027】
第8の態様では、このように仮着された第2持手部を設けることで、包装袋の使用前(保管時、輸送時、または陳列時等)は本体部に接着された状態を維持することができるため、第2持手部が邪魔にならない。また、包装袋の使用時(陳列から取り出す時、持ち運ぶ時等)は仮着を外す(または解除する)ことで第2持手部を掴む(または握る)ことができる。これにより、第8の態様では、本体部の天面側から包装袋を持ちたいときだけ、第2持手部を利用することができる。
【0028】
本発明に係る第9の態様は、上述した包装袋の製造方法であって、筒状フィルムをガセット状に折り込んでガセットシートを形成するガセットシート形成工程と、前記ガセットシートに所定の間隔でストリップを仮着するストリップ仮着工程と、仮着された前記ストリップを前記所定の間隔で切断するように前記ガセットシートを溶断する溶断工程と、溶断された前記ガセットシートの一端を封止する第1シール工程と、溶断された前記ガセットシートの他端を封止する第2シール工程とを有する、包装袋の製造方法である。
【0029】
本明細書において、ガセットシートとは、筒状フィルムをガセット状に折り込んで形成されたガセット状のシートを示す。所定の間隔で仮着するとは、ガセットシートの長手方向に所定の間隔を開けてストリップを仮止めすること示す。溶断とは、溶かして切断することを示す。また、ガセットシートを溶断するとは、ストリップが仮着されたガセットシートを溶かして、ガセットシートからガセットシートの一部を切り離すことを示す。
【0030】
本明細書において、ストリップを切断するとは、ストリップをさらに2つのストリップに切り分けることを示す。なお、2つに切断された各ストリップは、切断される前のストリップの半分以下の寸法を有するものである。
【0031】
本明細書において、ガセットシートの一端を封止するとは、溶断されたガセットシートの先端をシールすることを示す。ガセットシートの他端を封止するとは、溶断されたガセットシートの封止された先端と反対側の端部をシールすることを示す。
【0032】
第9の態様では、このようなガセットシート形成工程、ストリップ仮着工程、溶断工程、第1シール工程、及び第2シール工程とを有することにより、上述の被包装体が収容される本体部と、本体部の天面に形成された第1持手部と、本体部の底面に形成された第2持手部とを有する、包装袋が得られる。また、得られる包装袋は、包装品を陳列する形態が制限されにくくすることができる。
【0033】
本発明に係る第10の態様は、前記ストリップ仮着工程では、前記ガセットシートの少なくとも一方の面に前記ストリップの四隅を仮着する、包装袋の製造方法である。本明細書において、ガセットシートの少なくとも一方の面とは、ガセットシートの両面またはいずれか一方の面にストリップが仮着されることを示す。また、ストリップの四隅を仮着するとは、ストリップの4つの角部がガセットシートに仮止めされていることを示す。
【0034】
第10の態様では、このようにストリップの四隅をガセットシートに仮着することで、ストリップがガセットシートに接着された状態で、ストリップとガセットシートを所定の間隔で切断することができる。また、切断されたストリップの一方は、溶断されたガセットシートの一端に溶着され、切断されたストリップの他方は、溶断されたガセットシートの他端に溶着することができる。
【0035】
これにより、第10の態様では、切断されたストリップの一方が、包装袋の天面に形成された第1持手部を構成する第1ストリップとなる。また、切断されたストリップの他方が、包装袋の底面に形成された第2持手部を構成する第2ストリップとなる。
【0036】
また、第10の態様では、ガセットシートに仮着されたストリップの四隅(4つの角部)のうち、切断されたストリップの一方の側の2つの角部は、1つの包装袋の本体部の天面に仮着された第1持手部の仮止部を構成することができる。また、切断されたストリップの他方の側の2つの角部は、他の1つの包装袋の本体部の底面に仮着された第2持手部の仮止部を構成することができる。
【0037】
このように、第10の態様では、ストリップをガセットシートに仮着することで、1つの包装袋の天面に形成される第1持手部を構成する第1ストリップと、もう1つの包装袋の底面に形成される第2持手部の第2ストリップとを同時に形成することができる。そのため、第10の態様によれば、包装袋に2つの持手部を形成する場合でも製造コストを低減することができる。
【0038】
また、本実施形態に係る包装袋の製造方法では、天面と底面に第1持手部、第2持手部をそれぞれ形成する際に、ガセットシート103にストリップ104を仮着することで、包装袋1(109)の原料(原反フィルム、筒状フィルム、またはガセットシート等)を持手部に使用する必要がない。本実施形態によれば、このような観点からも、包装袋1(109)の原料の使用量を減らすことができる。
【0039】
本発明に係る第11の態様は、上述の製造方法により製造される包装袋に被包装体を収容する包装品の製造方法であって、前記第1シール工程と前記第2シール工程との間に、前記一端が封止された前記ガセットシートに前記被包装体を収容する収容工程を有する、包装品の製造方法である。
【0040】
本明細書において、包装品とは、包装袋に被包装体が収容されたものを示す。一端が封止されたガセットシートに被包装体を収容するとは、溶断されたガセットシートの一端が封止された状態で該ガセットシートの他端から被包装体を装填することを示す。
【0041】
第11の態様では、このように包装袋に被包装体を収容することで、天面に第1持手部が形成され、底面に第2持手部が形成された、包装袋の本体部に被包装体が収容された包装品を製造することができる。そのため、第11の態様によれば、陳列する形態が制限されにくい包装品を得ることができる。
【発明の効果】
【0042】
本発明の一態様によれば、包装品を陳列する形態が制限されにくい包装袋を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】本発明の第1実施形態に係る包装袋を示す図である。
図2】第1実施形態の変形例に係る包装袋を示す図である。
図3図2の包装袋に被包装体が収容された包装品を上下方向に積み上げた状態を示す図である。
図4図1の包装袋を本体部の天面側から見た図である。
図5図1の包装袋を本体部の底面側から見た図である。
図6】本実施形態の包装袋の使用状態(持手部を掴む前の状態)を示す図である。
図7】本実施形態の包装袋の使用状態(持手部の仮着を外した状態)を示す図である。
図8】本実施形態の包装袋の使用状態(持手部を掴んだ状態)を示す図である。
図9】本発明の第2実施形態に係る包装袋を本体部の天面側から見た図である。
図10図9の包装袋を本体部の底面側から見た図である。
図11】本実施形態に係る包装袋の製造方法を示すフローチャートである。
図12】本実施形態に係る包装袋の製造工程の一部(ガセットシート形成工程)を示す図である。
図13】本実施形態に係る包装袋の製造工程の一部(ストリップ仮着工程)を示す図である。
図14】(A)は、本実施形態に係る包装袋の製造工程の一部(溶断工程、第1シール工程)を示す図であり、(B)は本実施形態に係る包装袋の製造工程の一部(溶断工程、第1シール工程、収容工程、第2シール工程)を水平方向に見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下に示す説明では、各図において共通する部分について、同一の符号を付して説明を省略する場合がある。また、理解を容易にするため、各図面における各部材の縮尺は実際とは異なる場合がある。さらに、各図において、包装袋の幅方向(左右方向)をX方向とし、高さ方向(上下方向)をY方向とし、奥行方向(前後方向)をZ方向とする。なお、包装袋の高さ方向において、包装袋の上端側を上方、包装袋の下端側を下方という場合がある。
【0045】
図1は、本発明の第1実施形態に係る包装袋を示す図である。図2は、第1実施形態の変形例に係る包装袋を示す図である。図3は、図2の包装袋に被包装体が収容された包装品を上下方向に積み上げた状態を示す図である。なお、以下の説明では、包装袋と包装品とを厳密に区別せずに説明する。例えば、包装品の場合であっても、収容される被包装体を意識せずに「包装袋」という場合がある。
【0046】
図1及び図2において、包装袋1は、本体部10、第1シール部20、第1持手部30、第1指掛部40、第2シール部60、第2持手部70、第2指掛部80を備えている。なお、包装袋1は、本発明の包装袋の一例であり、本体部10、第1シール部20、第1持手部30は、第2シール部60、第2持手部70は、本発明の包装袋を構成する本体部、第1シール部、第1持手部、第2シール部、第2持手部の各一例である。
【0047】
本体部10は、被包装体Tが収容される包装袋1の本体(袋本体)を構成する。本体部10は、樹脂製のフィルム(以下、樹脂フィルムという)等で形成することができる。本体部10は、この樹脂フィルムがサイドシールにより筒状にされ、筒状になった樹脂フィルム(以下、筒状フィルムという)がガセット状に折り込まれた構造になっている(図1図2参照)。
【0048】
ここで、筒状フィルムは、長手方向の両端が開口する中空形状のフィルムを示す。また、ガセット状に折り込むとは、筒状フィルムの周面を径方向の内側に折り込んで、筒状フィルムに一対の山折りと谷折り(図示せず)が形成することを示す。
【0049】
本体部10を形成する樹脂フィルムの材質は、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン(PE)、PE-エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)-PEの積層体(PE/EVOH/PE)等の樹脂フィルムを用いることができる。また、樹脂フィルムの厚みは、特に限定されないが、例えば、樹脂フィルムとしてPE、PE/EVOH/PEを用いる場合、樹脂フィルムの厚みは10μm以上70μm以下とすることができ、好ましくは15μm以上60μm以下、より好ましくは20μm以上50μm以下である。
【0050】
また、本体部10は、天面11、本体部10の高さ方向(Y方向)に天面11と対向する底面12、天面11および底面12に連続する正面13、天面11および底面12に連続して正面13と奥行方向(Z方向)に対向する背面14、並びに天面11、底面12、正面13および背面14に連続して幅方向(X方向)に対向する一対の側面15、16を有する。
【0051】
被包装体Tは、包装袋1に収容されるトイレットペーパー等の物品を示す。本実施形態では、被包装体Tの一例として12個のロール状のトイレットペーパーが本体部10に収容されている(図1図2参照)。なお、被包装体Tの形態は、ロール状に限定されず、積層状等の他の形態で収容されていてもよい。また、本体部10に収容される被包装体は、トイレットペーパーに限定されるものではなく、キッチンペーパー、ペーパータオル、ベビー用または介護用の紙おむつ、生理用ナプキン等の物品を収容することができる。
【0052】
さらに、図1に示す例(第1実施形態)では、12個のロール状のトイレットペーパー(被包装体T)が、1段に4個並べられたものを3段に積み上げた状態で本体部10内に収容されている。また、図2に示す例(第1実施形態の変形例)では、12個のトイレットペーパー(被包装体T)が、1段に12個並べた状態で本体部10に収容されている。なお、本体部10に収容される物品の個数は、限定されず、1つでもよく、図1図2に示すように複数であってもよい。また、本体部10内に収容される被包装体の配列は、図1図2に示す配列に限定されるものではない。
【0053】
第1シール部20は、本体部10の天面11を封止する。第1シール部20は、筒状フィルムの一方の開口を封止する部分を示す。具体的には、第1シール部20が、筒状フィルムの一端の開口を封止することで、天面11に形成される。第1シール部20は、熱融着(ヒートシール)や接着剤、粘着剤等による接着等で構成することができる。なお、第1シール部20を熱融着(ヒートシール)で形成する場合は、例えば、上述のガセット状に折り込まれた樹脂フィルムを熱版で型押しする手法(スタンプ方式)を用いることができる。
【0054】
第1持手部30は、図1図2に示すように、本体部10の天面11に形成され、包装袋1を天面11から手指等または掌(以下、手指等という)で掴むまたは握る部分(持手または取っ手)を構成する。第1持手部30は、第1ストリップ30で構成されている。具体的には、第1持手部30は、第1ストリップ30の幅方向(Z方向)の一方の端部31が、第1シール部20に接着されている。
【0055】
ここで、ストリップとは、帯状または短冊状の部材を示す。幅方向(Z方向)の一方の端部31とは、第1ストリップ30の長手方向(X方向)と交差する方向(Z方向)のいずれかの端部31を示す。
【0056】
第1持手部(第1ストリップ)30の材質は、特に限定されず、本体部10と同様に、樹脂フィルムまたは樹脂シート等を用いることができる。第1ストリップ30が天面11に接合される態様は、特に限定されないが、上述の第1シール部20の形成と同様に、熱融着、接着等を用いることができる。
【0057】
第1持手部30の形状は、特に限定されないが、例えば、第1持手部30の厚み方向(Y方向)に見たときの輪郭形状を長方形等の四角形にすることができる(図3参照)。具体的には、第1持手部30は、図1、2に示すように、帯状または短冊状の部材で構成することができる。第1持手部(第1ストリップ)30の大きさ、特に限定されないが、本体部10の天面11の大きさ、第1シール部20の範囲等によって定めることができる。
【0058】
なお、第1持手部30を構成する第1ストリップ30の形状が長方形の場合、第1持手部30の大きさは、例えば、第1ストリップ30の長手方向(X方向)の長さを150mm以上500mm以下にすることができ、好ましくは160mm以上400mm以下、より好ましくは170mm以上300mm以下である。また、第1ストリップ30の幅方向(Z方向)の幅を、35mm以上150mm以下にすることができ、好ましくは40mm以上130mm以下、より好ましくは45mm以上100mm以下である。
【0059】
第1指掛部40は、第1持手部30に形成され、第1持手部30を掴む(または握る)際に手指等を掛ける部分を構成する。具体的には、図1図2に示すように、第1指掛部40は、第1持手部30の中央領域に形成されている。第1指掛部40は、第1持手部30の長手方向(X方向)に延びる曲線状スリットで形成されている。
【0060】
第1指掛部40の形態は、スリットに限定されず、例えば、第1持手部30の厚み方向(Z方向)に貫通する貫通孔で構成してもよい。また、第1指掛部40は、ミシン目で形成することができ、該ミシン目を破ることで、第1指掛部40を形成する貫通孔またはスリットを構成することができる。
【0061】
第1指掛部40の形状は、図1図2に示すような曲線状に限定されず、直線状、曲線状、波線状、円形、楕円形、四角形等の形状やこれらに類似する形状等のいずれであってもよい。また、本実施形態では、第1指掛部40が1つのスリットで形成されているが(図1図2参照)、スリットの個数は限定されない。したがって、第1指掛部40は、2つ以上の貫通孔、スリット等で形成してもよく、例えば、第1持手部30の長手方向(X方向)に所定の間隔をあけて配置された2つの貫通孔で形成することができる。
【0062】
第2シール部60は、本体部10の底面12を封止する。第2シール部60は、筒状フィルムの他方の開口を封止する部分を示す。具体的には、第2シール部60が、筒状フィルムの他端の開口を封止することで、天面11に形成される。第2シール部60は、熱融着(ヒートシール)や接着剤、粘着剤等による接着等で構成することができる。なお、第2シール部60を熱融着(ヒートシール)で形成する場合は、例えば、上述のガセット状に折り込まれた樹脂フィルムを熱版で型押しする手法(スタンプ方式)を用いることができる。
【0063】
第2持手部70は、図1図2に示すように、本体部10の底面12に形成され、包装袋1を底面12から手指等または掌(以下、手指等という)で掴むまたは握る部分(持手または取っ手)を構成する。第2持手部70は、第2ストリップ70で構成されている。具体的には、第2ストリップ70の幅方向(Z方向)の一方の端部71が、第2シール部60に接着されている。
【0064】
第2ストリップ70は、第1ストリップ30と同様に、帯状または短冊状の部材である。幅方向(Z方向)の一方の端部71とは、第2ストリップ70の長手方向(X方向)と交差する方向(Z方向)のいずれかの端部71を示す。
【0065】
第2持手部(第2ストリップ)70の材質は、特に限定されず、本体部10と同様に、樹脂フィルムまたは樹脂シート等を用いることができる。第2ストリップ70が底面12に接合される態様は、特に限定されないが、上述の第2シール部60の形成と同様に、熱融着、接着等を用いることができる。
【0066】
第2持手部70の形状は、特に限定されないが、例えば、第2持手部70の厚み方向(Y方向)に見たときの輪郭形状を長方形等の四角形にすることができる(図3参照)。具体的には、第2持手部70は、図1、2に示すように、帯状または短冊状の部材で構成することができる。第2持手部(第2ストリップ)70の大きさ、特に限定されないが、本体部10の天面11の大きさ、第2シール部60の範囲等によって定めることができる。
【0067】
なお、第2持手部70を構成する第2ストリップ70の形状が長方形の場合、第2持手部70の大きさは、例えば、第2ストリップ70の長手方向(X方向)の長さを150mm以上500mm以下にすることができ、好ましくは160mm以上400mm以下、より好ましくは170mm以上300mm以下である。また、第2ストリップ70の幅方向(Z方向)の幅を、35mm以上150mm以下にすることができ、好ましくは40mm以上130mm以下、より好ましくは45mm以上100mm以下である。
【0068】
第2指掛部80は、第2持手部70に形成され、第2持手部70を掴む(または握る)際に手指等を掛ける部分を構成する。具体的には、図1図2に示すように、第2指掛部80は、第2持手部70の中央領域に形成されている。第2指掛部80は、第2持手部70の長手方向(X方向)に延びる曲線状スリットで形成されている。
【0069】
第2指掛部80の形態は、スリットに限定されず、例えば、第2持手部70の厚み方向(Z方向)に貫通する貫通孔で構成してもよい。また、第2指掛部80は、ミシン目で形成することができ、該ミシン目を破ることで、第2指掛部80を形成する貫通孔またはスリットを構成することができる。
【0070】
第2指掛部80の形状は、図1図2に示すような曲線状に限定されず、直線状、曲線状、波線状、円形、楕円形、四角形等の形状やこれらに類似する形状等のいずれであってもよい。また、本実施形態では、第2指掛部80が1つのスリットで形成されているが(図1図2参照)、スリットの個数は限定されない。したがって、第2指掛部80は、2つ以上の貫通孔、スリット等で形成してもよく、例えば、第2持手部70の長手方向(X方向)に所定の間隔をあけて配置された2つの貫通孔で形成することができる。
【0071】
本実施形態では、上述のように、包装袋1の本体部10において、天面11に第1持手部30が形成され、底面12に第2持手部70が形成されることで、包装袋1に2つの持手部を構成することができる。これにより、いずれか一方の持手部が持てない状態で包装品が陳列されている場合でも、他方の持手部が持てる状態で包装品が陳列されていれば、山積みから包装品を取り出すことができる。そのため、本実施形態では、包装品を陳列する形態が制限されにくい。すなわち、本実施形態によれば、包装品を陳列する自由度を高めることができる(図2参照)。
【0072】
また、本実施形態では、包装袋1の天面11と底面12が横方向(水平方向)に対向するように包装品を上下方向に積み重ねた場合、天面11の第1持手部30および底面12の第2持手部70を横方向に向けて包装品を積み上げることができる。これにより、本実施形態では、包装袋1の天面11と底面12が横方向(水平方向)に対向するように包装品を横方向に寝かせた状態で積み上げることで、2つの持手部を掴むことができる(図2参照)。
【0073】
さらに、本実施形態では、上述のように横方向に寝かせた状態で積み上げられた包装品が、横方向に対向する天面11および底面12のいずれかの側が見えない(隠れた)状態で積み上げられている場合でも、天面11および底面12のいずれか見える側から包装品を取り出すことができる。そのため、本実施形態では、上述のように包装品を横方向に寝かせた状態で積み上げる場合でも、包装品を陳列する形態が制限されにくい(包装品を陳列する自由度を高めることができる)(図2参照)。
【0074】
また、本実施形態では、上述のように、ガセット状に折り込まれた筒状フィルムで包装袋1を構成することにより、包装袋1の本体部10の天面11に第1持手部30を形成することができる。そのため、本実施形態によれば、包装品を陳列する形態が制限されにくい包装袋1を構成することができる。
【0075】
さらに、本実施形態では、上述のように、本体部10の天面11に形成された第1シール部20に、第1持手部30を構成する第1ストリップ30が接着されていることで、包装袋1の本体部10の天面11に第1持手部30を容易に形成することができる。そのため、本実施形態によれば、包装品を陳列する形態が制限されにくい包装袋1を容易に構成することができる。
【0076】
第5の態様では、本体部10の底面12に形成された第2シール部60に、第2持手部70を構成する第2ストリップ70が接着されていることで、包装袋1の本体部10の底面12に第2持手部70を容易に形成することができる。そのため、第5の態様によれば、包装品を陳列する形態が制限されにくい包装袋1を容易に構成することができる。
【0077】
また、本実施形態では、上述のように、本体部10の底面12に形成された第2シール部60に、第2持手部70を構成する第2ストリップ70が接着されていることで、包装袋1の本体部10の底面12に第2持手部70を容易に形成することができる。そのため、本実施形態によれば、包装品を陳列する形態が制限されにくい包装袋1を容易に構成することができる。
【0078】
図4は、図1の包装袋を本体部の天面側から見た図である。図5は、図1の包装袋を本体部の底面側から見た図である。図6は、本実施形態の包装袋の使用状態(持手部を掴む前の状態)を示す図である。図7は、本実施形態の包装袋の使用状態(持手部の仮着を外した状態)を示す図である。図8は、本実施形態の包装袋の使用状態(持手部を掴んだ状態)を示す図である。
【0079】
本実施形態の包装袋1では、図4に示すように、第1持手部30が天面11に仮着されている。ここで、第1持手部30が天面11に仮着されるとは、天面11に第1持手部30が仮止めされていることを示す。具体的には、第1持手部30は、第1仮着部50により天面11に仮着されている。
【0080】
第1仮着部50は、図4に示すように、2つの第1仮止部51、52で構成されている。第1仮着部50(第1仮止部51、52)の態様は、特に限定されないが、第1シール部20と同様に、熱融着(ヒートシール)や接着剤、粘着剤等による接着等で構成することができる。
【0081】
また、本実施形態の包装袋1では、図5に示すように、第2持手部70が底面12に仮着されている。ここで、第2持手部70が底面12に仮着されるとは、底面12に第2持手部70が仮止めされていることを示す。具体的には、第2持手部70は、第2仮着部90により底面12に仮着されている。
【0082】
第2仮着部90は、図5に示すように、2つの第2仮止部91、92で構成されている。第2仮着部90(第2仮止部91、92)の態様は、特に限定されないが、第2シール部60と同様に、熱融着(ヒートシール)や接着剤、粘着剤等による接着等で構成することができる。
【0083】
本実施形態では、天面11に仮着された第1持手部30を設けることで、包装袋1の使用前(保管時、輸送時、または陳列時等)は本体部10に接着された状態を維持することができるため、第1持手部30が邪魔にならない。また、包装袋1の使用時(陳列から取り出す時、持ち運ぶ時等)は仮着を外す(または解除する)ことで第1持手部30を掴む(または握る)ことができる。これにより、本実施形態では、本体部10の天面11側から包装袋1を持ちたいときだけ、第1持手部30を利用することができる(図6図8参照)。
【0084】
また、本実施形態では、底面12に仮着された第2持手部70を設けることで、包装袋1の使用前(保管時、輸送時、または陳列時等)は本体部10に接着された状態を維持することができるため、第2持手部70が邪魔にならない。また、包装袋1の使用時(陳列から取り出す時、持ち運ぶ時等)は仮着を外す(または解除する)ことで第2持手部70を掴む(または握る)ことができる。これにより、第8の態様では、本体部10の天面11側から包装袋1を持ちたいときだけ、第2持手部70を利用することができる(図6図8参照)。
【0085】
図9は、本発明の第2実施形態に係る包装袋を本体部の天面側から見た図である。図10は、図9の包装袋を本体部の底面側から見た図である。なお、図9図10において、第1実施形態と共通する部分は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0086】
第2実施形態に係る包装袋1では、第1ストリップ30の幅方向(Z方向)の他方の端部32が、第1シール部20から離れる方向(Z方向)に凸状に湾曲する。具体的には、第1ストリップ30の幅方向(Z方向)の他方の端部32が円弧状になっている。
【0087】
ここで、幅方向(Z方向)の他方の端部32とは、第1ストリップ30の長手方向(X方向)と交差する方向(Z方向)の一方の端部31側と反対側の端部32を示す。第1シール部20から離れる方向(Z方向)とは、第1シール部20から遠ざかる方向(Z方向)を示す。
【0088】
また、第2実施形態に係る包装袋1では、第2ストリップ70の幅方向(Z方向)の他方の端部72が、第2シール部60から離れる方向(Z方向)に凸状に湾曲する。具体的には、第2ストリップ70の幅方向(Z方向)の他方の端部72が円弧状になっている。
【0089】
ここで、幅方向(Z方向)の他方の端部72とは、第2ストリップ70の長手方向(X方向)と交差する方向(Z方向)の一方の端部71側と反対側の端部72を示す。第2シール部60から離れる方向(Z方向)とは、第2シール部60から遠ざかる方向(Z方向)を示す。
【0090】
第2実施形態では、第1ストリップ30の他方の端部32が湾曲することで、本体部10の天面11側で、第1持手部30の長手方向(X方向)の中央部の幅を、長手方向(X方向)の両端部33、34の幅よりも長くすることができる。これにより、第1ストリップ30で構成された第1持手部30を補強することができる。そのため、本実施形態によれば、本体部10の天面11に形成された第1持手部30の強度を高めることができる。
【0091】
また、第2実施形態では、第2ストリップ70の他方の端部72が湾曲することで、本体部10の底面12側で、第2持手部70の長手方向(X方向)の中央部の幅を、長手方向(X方向)の両端部73、74の幅よりも長くすることができる。これにより、第2ストリップ70で構成された第2持手部70を補強することができる。そのため、本実施形態によれば、本体部10の底面12に形成された第2持手部70の強度を高めることができる。
【0092】
図11は、本実施形態に係る包装袋(および包装品)の製造方法を示すフローチャートである。図12は、本実施形態に係る包装袋の製造工程の一部(ガセットシート形成工程)を示す図である。図13は、本実施形態に係る包装袋の製造工程の一部(ストリップ仮着工程)を示す図である。図14は、本実施形態に係る包装袋の製造工程の一部(溶断工程、第1シール工程、収容工程、第2シール工程)を示す図である。ここでは、図11図14を参照しながら、本発明の実施形態に係る包装袋の製造方法について説明する。
【0093】
本実施形態に係る包装袋の製造方法は、図11に示すように、原反フィルム搬出工程S1、筒状フィルム形成工程S2、ガセットシート形成工程S3、ストリップ仮着工程S4、溶断工程S5、第1シール工程S6、収容工程S7、及び第2シール工程S8を有する。本実施形態に係る包装袋の製造方法は、本発明に係る包装袋の製造方法の一例である。本実施形態に係る包装袋の製造方法によれば、上述した本実施形態の包装袋を製造することができる。
【0094】
原反フィルム搬出工程S1では、図12に示すように、包装袋1の材料である原反フィルム101を包装袋1の製造工程100内に搬出する。具体的には、原反フィルム搬送工程100Aで、原反フィルム101が巻回された搬出ロールR1から原反フィルム101を製造工程100に搬出し、搬送方向Mに搬送する。
【0095】
筒状フィルム形成工程S2では、図12に示すように、搬送された原反フィルム101を筒状にして、筒状フィルム102を形成する。具体的には、筒状フィルム形成工程100Bで、原反フィルム101を搬送方向Mと略直交する方向(幅方向)に半分に折り、原反フィルム101の両端部をヒートシール(図示せず)で貼り合わせる(サイドシールを行う)。
【0096】
ガセットシート形成工程S3では、図12に示すように、搬送された筒状フィルム102をガセット状に折り込んで、ガセット状のシート(以下、ガセットシートという)103を形成する。具体的には、ガセットシート形成工程100Cで、筒状フィルム102の幅方向の両端縁に折り板G1、G2を当てることで、筒状フィルム102をガセット状に折り込んでガセットシート103を形成する(図12参照)。
【0097】
折り板G1、G2の材質は、特に限定されず、例えば、ステンレス等の剛性部材を用いることができる。形成されたガセットシート103には、幅方向の両端部に一対の第1折目(図示せず)が形成され、内側に一対の第2折目(図示せず)が形成される(図12参照)。ガセットシート形成工程S3で形成されたガセットシート103は、巻取ロールR2に一時的に巻回される。なお、ガセットシート形成工程S3は、本発明に係る包装袋の製造方法を構成するガセットシート形成工程の一例である。
【0098】
ストリップ仮着工程S4では、図13に示すように、ガセットシート103に所定の間隔でストリップ104を仮着する。具体的には、巻取ロールR2から製造工程100内に搬出されたガセットシート103に、ストリップ仮着工程100Dで、ガセットシート103の長手方向に所定の間隔を開けてストリップ104を仮止めする(図13参照)。ここで、ストリップ104は、帯状または短冊状の樹脂フィルムである。
【0099】
ストリップ104には、後述する溶断工程S5でストリップ104が切断される際の目印104Aが設けられている。目印104Aの形態は、特に限定されず、センサーで読み取り可能なコード等で構成することができる。また、ストリップ104には、第1スリット104B、第2スリット104Cが設けられている。第1スリット104Bは、第1持手部30の第1指掛部40を構成し、第2スリット104Cは、第2持手部70の第2指掛部80を構成する。
【0100】
ストリップ仮着工程S4において、ガセットシート103にストリップ104を仮着する態様は、特に限定されない。本実施形態では、図12に示すように、ガセットシート103の少なくとも一方の面にストリップ104の四隅(104D、104E、104F、104G)が仮着される。本実施形態では、ストリップ104がガセットシート103の一方の面(表面)に仮着されている。なお、ガセットシート103は、少なくとも一方の面に形成されていればよく、ガセットシート103の両面または他方の面(裏面)に仮着されていてもよい。
【0101】
また、本実施形態では、ストリップ104の4つの角部(104D、104E、104F、104G)が、それぞれ対応する4つの仮着部HTにより、ガセットシート103に仮止めされている。仮着部HTの態様は、特に限定されないが、第1シール部20、第2シール部60等と同様に、熱融着(ヒートシール)や接着剤、粘着剤等による接着等で構成することができる。
【0102】
ストリップ仮着工程S4では、上述のように、ストリップ104をガセットシート103に仮着することにより、ストリップ仮着シート105が形成される。ストリップ仮着工程S4で形成されたストリップ仮着シート105は、巻取ロールR3に一時的に巻回される。なお、ストリップ仮着工程S4は、本発明に係る包装袋の製造方法を構成するストリップ仮着工程の一例である。
【0103】
溶断工程S5では、仮着されたストリップ104を所定の間隔で切断するようにガセットシート103が溶断される。具体的には、図14に示すように、溶断工程100Eにおいて、ストリップ104が仮着されたガセットシート103(ストリップ仮着シート105)を溶かし、ガセットシート103(ストリップ仮着シート105)からガセットシート103(ストリップ仮着シート105)の一部を切り離す。
【0104】
ここで、溶断とは、熱で溶かして切断することを示す。溶断の態様は特に限定されないが、例えば、図14に示すように、溶断機Fを用いて溶断することができる。また、ストリップ104を切断することは、ストリップ104をさらに2つのストリップ104に切り分けることを示す。なお、本実施形態では、2つに切断された各ストリップ104は、切断される前のストリップ104の半分以下の寸法を有する。なお、溶断工程S5は、本発明に係る包装袋の製造方法を構成する溶断工程の一例である。
【0105】
第1シール工程S6では、溶断されたガセットシート105(103)の一端105Aが封止される。具体的には、図14に示すように、第1シール工程100Fにおいて、溶断されたガセットシート105の先端105AをヒートシールH1によりシールする。なお、本実施形態では、第1シール工程S6が、溶断工程S5と同時に行われる。第1シール工程S6は、本発明に係る包装袋の製造方法を構成する溶断工程の一例である。
【0106】
収容工程S7では、一端105Aが封止されたガセットシート105に被包装体Tが収容される。具体的には、図14に示すように、収容工程100Gにおいて、溶断されたガセットシート105の一端105Aが封止された状態で該ガセットシート108の他端108Aから被包装体Tを装填する。
【0107】
ガセットシート105に被包装体Tが収容する態様は、特に限定されず、例えば、図14に示すように、溶断されたガセットシート108の他端108Aを吸盤E1、E2で開放し、開放したガセットシート108の他端108A(開口)から12個の被包装体Tをガセットシート108内に入れ、押込み板P1、P2で押し込んで装填する。なお、収容工程S7は、本発明に係る包装品の製造方法を構成する収容工程の一例である。
【0108】
第2シール工程S8では、溶断されたガセットシート108の他端108Aが封止される。具体的には、図14に示すように、第2シール工程100Hにおいて、溶断されたガセットシート108の封止された先端105Aと反対側の端部108AをヒートシールH2によりシールする。これにより、包装袋1(109)が得られ、同時に、包装品PG(包装袋1に被包装体Tが収容されたもの)が得られる(図14参照)。
【0109】
本実施形態に係る包装袋の製造方法では、上述のように、ガセットシート形成工程S3、ストリップ仮着工程S4、溶断工程S5、第1シール工程S6、及び第2シール工程S8とを有することにより、上述の包装袋1(被包装体Tが収容される本体部10と、本体部10の天面11に形成された第1持手部30と、本体部10の底面12に形成された第2持手部70とを有する包装袋1)が得られる。また、得られる包装袋1は、包装品PGを陳列する形態が制限されにくくする(包装品を陳列する自由度を高める)ことができる(図3参照)。
【0110】
また、本実施形態に係る包装袋の製造方法では、このようにストリップ104の四隅(104D、104E、104F、104G)をガセットシート103に仮着することで、ストリップ104がガセットシート103に接着された状態で、ストリップ104とガセットシート103を所定の間隔で切断することができる。また、切断されたストリップ104の一方は、溶断されたガセットシート105の一端105Aに溶着され、切断されたストリップ104の他方は、溶断されたガセットシート108の他端108Aに溶着することができる(図4図5図9図10図13図14参照)。
【0111】
これにより、本実施形態に係る包装袋の製造方法では、切断されたストリップの一方106が、包装袋1の天面11に形成された第1持手部30を構成する第1ストリップ30となる。また、切断されたストリップの他方107が、包装袋1の底面12に形成された第2持手部70を構成する第2ストリップ70となる(図1図2図4図5図9図10図13図14参照)。
【0112】
また、本実施形態に係る包装袋の製造方法では、ガセットシート103に仮着されたストリップ104の四隅(4つの角部)のうち、切断されたストリップ104の一方の側の2つの角部は、1つの包装袋1の本体部10の天面11に仮着された第1持手部30の仮止部を構成することができる。また、切断されたストリップ104の他方の側の2つの角部は、他の1つの包装袋1の本体部10の底面12に仮着された第2持手部70の仮止部を構成することができる(図4図5図9図10図13図14参照)。
【0113】
このように、本実施形態に係る包装袋の製造方法では、ストリップ104をガセットシート103に仮着することで、1つの包装袋1の天面11に形成される第1持手部30を構成する第1ストリップ30と、もう1つの包装袋1の底面12に形成される第2持手部70の第2ストリップ70とを同時に形成することができる(図1図2図4図5図9図10図13図14参照)。そのため、本実施形態に係る包装袋の製造方法によれば、包装袋1に2つの持手部を形成する場合でも製造コストを低減することができる。
【0114】
また、本実施形態に係る包装袋の製造方法では、天面と底面に第1持手部、第2持手部をそれぞれ形成する際に、ガセットシート103にストリップ104を仮着することで、包装袋1(109)の原料(原反フィルム、筒状フィルム、またはガセットシート等)を持手部に使用する必要がない。本実施形態によれば、このような観点からも、包装袋1(109)の原料の使用量を減らすことができる。
【0115】
また、本実施形態に係る包装品の製造方法では、収容工程S7で包装袋1に被包装体Tを収容することで、天面11に第1持手部30が形成され、底面12に第2持手部70が形成された状態で、包装袋1(109)の本体部10に被包装体Tが収容された包装品PGを製造することができる。そのため、本実施形態に係る包装品の製造方法によれば、陳列する形態が制限されにくい(陳列する形態の自由度が高い)包装品PGを得ることができる。
【実施例
【0116】
以下、本発明について、さらに実施例を用いて具体的に説明する。実施例、比較例の評価は、以下の試験により行った。
【0117】
[試験体(包装袋)]
試験体として、包装袋1を用いた。包装袋1は、図12図14に示す製造工程により製造した。具体的には、ポリエチレン製の樹脂フィルム(原反フィルム101)(厚み:約25μm及び約35μm)から筒状フィルム102を形成し、筒状フィルム102をガセット状に折り込んでガセットシート103(幅200mm)を形成し、ガセットシート103に所定の間隔でポリエチレン製のストリップ104(膜厚s110μm、縦幅120mm、横幅200mm)を仮着してストリップ仮着シート105を形成し、ストリップを前記所定の間隔で切断するようにストリップ仮着シート105を溶断し、溶断されたストリップ仮着シート105(ガセットシート)の先端105AをヒートシールH1で封止し、溶断されてストリップ仮着シート105(ガセットシート)から切り離されたストリップ仮着シート105(ガセットシート)108に被包装体(ロール状のトイレットペーパー)を収容し、ストリップ仮着シート105(ガセットシート)108の開口108AをヒートシールH2で封止して、本体部10の天面11に略長方形(縦方向60mm、横幅200mm)の第1持手部(第1ストリップ)30が形成され、底面12に略長方形(縦方向60mm、横幅200mm)の第2持手部(第2ストリップ)70が形成された包装袋1(包装品PG)を得た。包装袋1において、第1持手部(第1ストリップ)30は、第1シール部20により接着され、第1仮着部により仮止めされている。また、第2持手部(第2ストリップ)70は、第2シール部60により接着され、第2仮着部90により仮止めされている。また、包装袋1に収容される被包装体Tは、ロール状のトイレットペーパー(大王製紙株式会社製の「エリエール トイレットティシュー 60mシングル(147g/ロール)」)12個を1段に4個並べられたものを3段に積み上げた状態で収容した(図1参照)。
【0118】
[原反フィルムおよびストリップの厚み]
原反フィルムおよびストリップの厚み(膜厚)は、厚み測定器(株式会社尾崎製作所製、ダイヤルシックネスゲージ(ピーコック)G-1A型)を用いて測定した。
【0119】
[破断強度]
試験体(包装袋1)について、破断強度を測定した。測定方法は、包装袋1(包装品)を水平な台に置き、プッシュプルゲージ(イマダ株式会社製、デザイタルフォースゲージDPS-20)のフック部を包装袋の持手部の指掛部に引っ掛けて、垂直方向へ引っ張った際に破断した強度(破断強度)を測定した。なお、指掛部が2つの場合、2つの指掛部の間にフック部をかけて測定した。
【0120】
以下、実施例及び比較例について、説明する。
【0121】
[実施例1]
樹脂フィルムの厚み35μm、持手部(ストリップ)の厚み110μm、持手部(ストリップ)の形状を長方形とし、持手部に2つの指掛部を形成した。作製した包装袋1について、破断強度を行い、評価した。結果を表1に示す。
【0122】
[実施例2]
樹脂フィルムの厚み25μm、持手部に1つの指掛部を形成した以外は、実施例1と同様に作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0123】
[実施例3]
持手部(ストリップ)の形状を矢高長方形とし、持手部に1つの指掛部を形成した以外は、作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0124】
[実施例4]
持手部に1つの指掛部を形成した以外は、実施例1と同様に作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0125】
[参考例1]
樹脂フィルムの厚み25μm、持手部(ストリップ)の厚み50μmとした以外は、実施例1と同様に包装袋1を作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0126】
[参考例2]
樹脂フィルムの厚み25μm、持手部(ストリップ)の厚み50μm、持手部に1つの指掛部を形成した以外は、実施例1と同様に包装袋1を作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0127】
[参考例3]
持手部(ストリップ)の厚み50μm、持手部に1つの指掛部を形成した以外は、実施例2と同様に包装袋1を作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0128】
【表1】
【0129】
表1より、本体部10の天面11に第1持手部30を形成し、底面12に第2持手部70を形成し、各持手部を厚みが60μm以上のストリップで構成した包装袋は、破断強度が5kg以上であった(実施例1~4)。
【0130】
また、本体部10の天面11に第1持手部30を形成し、底面12に第2持手部70を形成し、各持手部を厚みが60μm未満のストリップで構成した包装袋は、破断強度が5kg未満であった(参考例1~3)。
【0131】
これらの結果から、2つの持手部が形成され包装袋では、持手部を補強する観点から、各持手部の厚みを60μm以上にすることが好ましいと言える。
【0132】
また、天面と底面に第1持手部、第2持手部をそれぞれ形成する際に、ガセットシート103に所定の厚みのストリップ104を仮着することで、天面と底面に形成された2つの持手部の強度を一定の強度に保つことができる。また、このようなストリップで持手部を構成することにより、包装袋1(109)の原料(原反フィルム、筒状フィルム、またはガセットシート等)を持手部に使用する必要がないため、包装袋1(109)の原料の使用量を減らすことができる。
【0133】
これらの結果から、被包装体が収容される本体部の天面に第1持手部が形成され、本体部の底面に第2持手部が形成された包装袋を、上述の製造方法により製造することで、包装袋の製造コストを抑制しながら、包装品を陳列する自由度が高い包装袋を得ることができる。
【0134】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【符号の説明】
【0135】
1 包装袋
T 被包装体(トイレットペーパー)
10 本体部
11 天面
12 底面
13 正面
14 背面
15 側面
16 側面
20 第1シール部
30 第1持手部(第1ストリップ)
31 端部
40 第1指掛部
50 第1仮着部
51 第1仮止部
52 第1仮止部
60 第2シール部
70 第2持手部(第2ストリップ)
71 端部
80 第2指掛部
90 第2仮着部
91 第2仮止部
92 第2仮止部
100 製造工程
100A 原反フィルム搬送工程
100B 筒状フィルム形成工程
100C ガセットシート形成工程
100D ストリップ仮着工程
100E 溶断工程
100F 第1シール工程
100G 収容工程
100H 第2シール工程
101 原反フィルム
R1 搬出ロール
102 筒状フィルム
G1 折り板
G2 折り板
103 ガセットシート
R2 巻取ロール
104 ストリップ
104A 目印
104B 第1スリット(第1指掛部)
104C 第2スリット(第2指掛部)
HT 仮着部
105 ストリップ仮着シート
R3 巻取ロール
105A 先端
H1 ヒートシール(第1シール部)
F 溶断機
106 切断されたストリップの一方(第1ストリップ)
107 切断されたストリップの他方(第2ストリップ)
108 溶断されたガセットシート
108A 他端
E1 吸盤
E2 吸盤
P1 押込み板
P2 押込み板
H2 ヒートシール(第2シール部)
109 包装袋
PG 包装品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14