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特許7352527情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-20
(45)【発行日】2023-09-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230921BHJP
   B61L 25/02 20060101ALI20230921BHJP
   G06Q 50/30 20120101ALI20230921BHJP
   G06T 11/60 20060101ALI20230921BHJP
   G08G 1/14 20060101ALI20230921BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20230921BHJP
   G16Y 40/20 20200101ALI20230921BHJP
【FI】
G06Q50/10
B61L25/02 Z
G06Q50/30
G06T11/60 300
G08G1/14 A
G16Y10/40
G16Y40/20
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020147885
(22)【出願日】2020-09-02
(65)【公開番号】P2022042432
(43)【公開日】2022-03-14
【審査請求日】2021-03-17
【審判番号】
【審判請求日】2022-10-07
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】近藤 早苗
(72)【発明者】
【氏名】関 豪志
【合議体】
【審判長】渡邊 聡
【審判官】鹿野 博嗣
【審判官】梶尾 誠哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-104319(JP,A)
【文献】「今」の運行状況を投稿しましょう、2018年3月5日発行、[online]、[検索日:2023年7月24日]、<URL:https://blog-transit.yahoo.co.jp/tips/app_cgm.html>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
G06T11/00
G08G1/00
G16Y10/00-40/00
B61L25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通拠点を含む所定の場所における状況を示すボタンとして平常を含む状況ごとに個別に用意された投票用のボタンのいずれか1つが利用者により押下された時に、押下されたボタンに対応する状況に対する前記利用者からの投票を受け付ける受付部と、
前記利用者からの投票を集計する集計部と、
前記利用者からの投票の集計結果を図面上の前記所定の場所にプロットしたヒートマップにおいて、前記所定の場所における状況についての投票人数に応じた円と、投票内容に応じた色とを表示する表示制御部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記利用者が投票した際の場所が前記所定の場所から所定範囲内であるか否かを判定する判定部と、
をさらに備え、
前記集計部は、前記利用者が投票した際の場所が前記所定の場所から前記所定範囲内である場合には、前記利用者からの投票を前記集計結果に含める
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所定の場所における状況は、複数の状況に分けて定義されており、
前記受付部は、前記利用者が選択した状況を示す投票を受け付ける
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記集計部は、前記利用者が選択した状況を示す投票を状況ごとに集計し、
前記表示制御部は、前記利用者からの投票の状況ごとの集計結果をそれぞれ前記図面上の前記所定の場所にプロットしてヒートマップで表示する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記集計部は、前記複数の状況のそれぞれに対応した視覚的に識別可能な表示態様の複数の投票ボタンのうち、前記利用者が操作した投票ボタンを、前記投票ボタンごとに集計し、
前記表示制御部は、前記投票ボタンごとの集計結果をそれぞれ前記図面上の前記所定の場所に、前記投票ボタンごとに対応した表示態様でプロットしてヒートマップで表示する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記所定の場所は、前記利用者が利用する交通手段の経路上又は拠点であり、
前記所定の場所における状況は、前記交通手段の運転状況である
ことを特徴とする請求項1~5のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記所定の場所は、前記利用者が利用する交通手段の拠点であり、
前記所定の場所における状況は、前記交通手段の拠点において前記交通手段から乗り換え可能な他の交通手段の運転状況である
ことを特徴とする請求項1~6のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記所定の場所は、前記利用者が利用可能な施設であり、
前記所定の場所における状況は、前記施設の入場制限及び待ち状況である
ことを特徴とする請求項1~7のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記所定の場所は、前記利用者が利用可能な駐車場又はトイレであり、
前記所定の場所における状況は、前記駐車場又は前記トイレの利用制限及び待ち状況である
ことを特徴とする請求項1~8のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記所定の場所は、前記利用者が利用する高層建築物であり、
前記所定の場所における状況は、前記高層建築物のエレベータの利用制限及び待ち状況である
ことを特徴とする請求項1~9のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項11】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
通拠点を含む所定の場所における状況を示すボタンとして平常を含む状況ごとに個別に用意された投票用のボタンのいずれか1つが利用者により押下された時に、押下されたボタンに対応する状況に対する前記利用者からの投票を受け付ける受付工程と、
前記利用者からの投票を集計する集計工程と、
前記利用者からの投票の集計結果を図面上の前記所定の場所にプロットしたヒートマップにおいて、前記所定の場所における状況についての投票人数に応じた円と、投票内容に応じた色とを表示する表示制御工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
通拠点を含む所定の場所における状況を示すボタンとして平常を含む状況ごとに個別に用意された投票用のボタンのいずれか1つが利用者により押下された時に、押下されたボタンに対応する状況に対する前記利用者からの投票を受け付ける受付手順と、
前記利用者からの投票を集計する集計手順と、
前記利用者からの投票の集計結果を図面上の前記所定の場所にプロットしたヒートマップにおいて、前記所定の場所における状況についての投票人数に応じた円と、投票内容に応じた色とを表示する表示制御手順と、
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、公共交通機関の利用者が、所有する端末装置によって公共交通機関の運行情報をサーバに投稿する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-162433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、単にサーバが収集した投稿運行情報を公共交通機関の他の利用者が有する端末装置に配信するというものであり、交通拠点や区間ごとの投稿量や投稿運行情報の内訳に関する集計結果等を視覚的に認識することができない。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、投稿運行情報と対象交通拠点とをマッピングしてヒートマップで表示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、交通拠点を含む所定の場所における状況を示すボタンとして平常を含む状況ごとに個別に用意された投票用のボタンのいずれか1つが利用者により押下された時に、押下されたボタンに対応する状況に対する前記利用者からの投票を受け付ける受付部と、前記利用者からの投票を集計する集計部と、前記利用者からの投票の集計結果を図面上の前記所定の場所にプロットしたヒートマップにおいて、前記所定の場所における状況についての投票人数に応じた円と、投票内容に応じた色とを表示する表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、投稿運行情報と対象交通拠点とをマッピングしてヒートマップで表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。
図2図2は、実施形態に係るエラー状態に関する説明図である。
図3図3は、実施形態に係るマッピング機能に関する説明図である。
図4図4は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図7図7は、利用者情報データベースの一例を示す図である。
図8図8は、運行情報データベースの一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。
図10図10は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理方法の概要〕
まず、図1を参照し、実施形態に係る情報処理装置が行う情報処理方法の概要について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。なお、図1では、利用者が投票した公共交通機関(交通手段)の遅延や運休等の運行情報を、端末の位置から交通拠点や区間に対応付けて集計する場合を例に挙げて説明する。
【0011】
図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と情報提供装置100とを含む。端末装置10と情報提供装置100とは、それぞれネットワークN(図4参照)を介して有線又は無線で互いに通信可能に接続される。
【0012】
端末装置10は、利用者Uにより利用されるスマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、4G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置10は、液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有し、利用者から指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、コンテンツ等の表示データに対する各種の操作を受付ける。なお、画面のうち、コンテンツが表示されている領域上で行われた操作を、コンテンツに対する操作としてもよい。また、端末装置10は、スマートデバイスのみならず、デスクトップPC(Personal Computer)やノートPC等の情報処理装置であってもよい。
【0013】
情報提供装置100は、利用者Uが端末装置10を用いて投票した公共交通機関(交通手段)の遅延や運休等の運行情報を、端末装置10の位置から交通拠点や区間に対応付けて集計する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。情報提供装置100は、利用者Uの端末装置10の画面上において、公共交通機関の経路を示した図面(地図、路線図等)上に、運行情報と、当該運行情報の投票時の利用者Uの所在地(又はその付近)の交通拠点とをマッピングしてヒートマップで表示する。例えば、情報提供装置100は、利用者Uの端末装置10の画面に表示された図面上において交通拠点を示す位置に、投票人数に応じた円と、投票内容(投票された運転状況)に応じた色とを表示する。なお、円は形状の一例に過ぎない。このとき、情報提供装置100は、円の大きさ(サイズ)や色の濃さ(濃淡)で、投票人数の多少を表現してもよい。また、情報提供装置100は、色の違いではなく、形状の違いで投票内容の違いを表現してもよい。なお、情報提供装置100は、ヒートマップにおいて、交通拠点ごとに最も投票数の多い投票内容のみ表示してもよいし、投票数に関係なく全ての投票内容を識別可能に重ねて表示してもよい。
【0014】
公共交通機関は、例えば鉄道やバス、タクシー、船舶、航空路線等である。鉄道は、例えば在来線、高速鉄道(新幹線)、私鉄、地下鉄、モノレール、新交通システム、リニアモーターカー、路面電車、ケーブルカー、ロープウェイ(索道)等である。また、バスは、例えば路線バス、高速バス、自治体バス・公営バス、シャトルバス、トロリーバス、乗合バス、BRT(Bus Rapid Transit:バス高速輸送システム)等である。また、タクシーには、乗合タクシーを含めてもよい。船舶は、例えば旅客船、連絡船、渡し船、水上バス等である。航空路線は、例えば国内線や国際線等の旅客機である。すなわち、公共交通機関は、利用者Uが利用可能な交通手段であればよい。また、交通拠点は、例えば鉄道駅、停留所(バス停)・バスターミナル、タクシー乗り場、港湾・乗船場、空港等である。すなわち、交通拠点は、公共交通機関の乗り降りが可能な場所であればよい。本実施形態では、公共交通機関として鉄道を例に説明する。
【0015】
〔1-1.基本操作〕
例えば、図1に示すように、情報提供装置100は、利用者Uの端末装置10からのウェブサイト等へのアクセス時に、又は端末装置10のアプリケーション(アプリ)起動時にAPI(Application Programming Interface)からの呼び出しに応じて、利用者Uの端末装置10に対して、公共交通機関の遅延や運休等に関する運行情報を提供する(ステップS1)。なお、実際には、情報提供装置100は、遅延や運休等が発生した際に、プッシュ通知により端末装置10に運行情報を提供してもよい。例えば、利用者Uは、情報提供装置100から運行情報の提供を受ける利用者であって、その運行情報に係る路線を利用している不特定多数の利用者である。そして、利用者Uは、端末装置10を用いて、情報提供装置100から提供された運行情報について画面操作を行う(ステップS2)。なお、利用者Uが端末装置10を用いて行った操作や、端末装置10が行った処理は、情報提供装置100側に反映される。
【0016】
まず、端末装置10は、情報提供装置100と連携して、図1に示す画面Aのような初期表示を行う(ステップS3)。図1では、中央線(快速)[東京~高尾]間の運行情報を例示している。そして、利用者Uは、端末装置10を用いて、現在の運行情報に関する投票を行う。例えば、端末装置10は、投票が行われた時点での位置情報を取得し、取得された位置情報から自動的に利用者Uの所在地(又はその付近)の交通拠点(鉄道駅)を特定する。あるいは、利用者Uは、端末装置10の画面に表示された図面上において、自分の所在地(又はその付近)の交通拠点(鉄道駅)を指定してもよい。
【0017】
このとき、情報提供装置100は、利用者Uの端末装置10から利用者Uが投票した際の位置情報を取得し、利用者Uが投票した際の場所が、利用者Uが利用している公共交通機関のいずれかの交通拠点から所定範囲内(例えば、半径200m以内)であるか否かを判定する。なお、実際には、情報提供装置100は、利用者Uが投票した際の場所から所定範囲内に、利用者Uが利用している公共交通機関のいずれかの交通拠点が存在するか否かを判定してもよい。これにより、情報提供装置100は、該当する交通拠点を、当該利用者Uの所在地(又はその付近)の交通拠点として特定する。本実施形態では、情報提供装置100は、利用者Uが投票した際の場所が、投票に係る公共交通機関の交通拠点の近くの時だけ投票を採用する。利用者Uからの投票があっても、利用者Uが投票した際の場所が、投票に係る公共交通機関の交通拠点から遠ければ、投票を採用しない。
【0018】
続いて、利用者Uは、上り方面(東京方面)か下り方面(高尾・青梅方面)かを選択し、遅延や運休等の運行情報のステータス(運転状況)を示すボタンを押下(タップ又はクリック)する。図1では、運行情報のステータスを示すボタン(投票ボタン)として、「平常運転」、「一時停車~10分」(10分未満)、「~30分」(30分未満)、「30分以上」、「運転見合わせ」の5つ(5段階)のボタンを例示している。なお、「~10分」、「~30分」、「30分以上」はそれぞれ、鉄道が停車してからの経過時間、又は次便の待ち状況(遅延時間)等を示す。図1の例では、「30分以上」のボタンが押下されている。端末装置10は、利用者Uが「30分以上」のボタンを押下した際に、図1に示す画面Bのように、投票を受け付けた旨を示すアニメーション表示を行う(ステップS4)。
【0019】
そして、端末装置10は、利用者Uからの現在の運行情報に関する投票が完了すると、情報提供装置100と連携して、図1に示す画面Cのように、投票結果を画面に反映する(ステップS5)。このとき、端末装置10は、利用者Uによる投票結果を情報提供装置100に通知する。情報提供装置100は、各利用者の端末装置に提供する運行情報に、端末装置10から通知された投票結果を反映する。例えば、端末装置10は、画面上に路線図として表示された路線上の交通拠点(鉄道駅)のそれぞれに投票結果をプロットしてヒートマップで表示する。このとき、端末装置10は、路線上の交通拠点(鉄道駅)のそれぞれにおいて、運行情報のステータスを示すボタンのうちいずれのボタンが最も多く押下されたのかが視認できるように表示する。さらに、利用者Uは、同じ画面上の「この路線に関するつぶやき」という表示を押下することで、より詳細な運転状況に関するメッセージ等を投稿することができる。
【0020】
なお、投票数の公平を期すために、同一路線の同一方面に対する同一の利用者Uによる投票は1回のみとする。例えば、端末装置10は、現在の運行情報に関する投票が完了した後は、情報提供装置100と連携して、運行情報のステータスを示すボタンを操作不能な表示状態にして、現在の運行情報に関する投票ができないようにする。図1の例では、端末装置10は、「30分以上」のボタンの下に投票数をカウントした「1」を表示し、「30分以上」のボタンを強調表示しつつ、その他の運行情報のステータスを示すボタンを目立たないように表示する。このとき、運行情報のステータスを示すボタンは、いずれも押下することはできない。
【0021】
さらに、端末装置10は、利用者Uが現在の運行情報に関する投票の取り消しを行った場合には、情報提供装置100と連携して、図1に示す画面Dのように、投票を取り消す(ステップS6)。このとき、端末装置10は、利用者Uによる投票取り消しを情報提供装置100に通知する。情報提供装置100は、各利用者の端末装置に提供する運行情報に、端末装置10から通知された投票取り消しを反映する。図1の例では、端末装置10は、利用者Uが画面の下方に表示された「投票を取り消す」と表示されたボタン(取消ボタン)を押下した場合、当該利用者Uの投票を取り消し、「30分以上」の投票数(カウント数)を1つ繰り下げる。利用者Uは、投票を取り消した後、改めて現在の運行情報に関する投票を行うことができる。例えば、時間の経過等により、運転状況に変化が生じた場合に、前の投票を取り消して、新たにリアルタイムの運転状況に合わせた投票を行うようにしてもよい。
【0022】
なお、情報提供装置100は、運行情報の投票結果の鮮度を保つために、利用者Uが投票した時刻から所定時間(例えば30分)が経過したら自動的にその利用者Uの投票を取り消すようにしてもよい。これにより、古い投票結果が自動的に排除され、各利用者の端末装置には、現時点から所定時間内(例えば30分以内)に投票された新しい投票結果のみが表示され、各利用者がリアルタイムの運行情報を認識することができる。
【0023】
但し、実際には、利用者Uの投票を取り消さなくてもよい。本実施形態では、情報提供装置100は、一定間隔(例えば10分間隔)で利用者Uの投票を集計している。そのため、情報提供装置100は、利用者Uが投票した回の集計が終わった後であれば、その利用者Uについて再度投票可能にしてもよい。この場合、利用者Uの投票は、次の集計の対象となる。情報提供装置100は、集計した投票結果を累積的に加算してもよいし、集計ごとに投票結果を初期化して(0にして)その都度集計してもよい。
【0024】
また、端末装置10が投票結果を表示する対象は、公共交通機関に限らず、交通拠点(鉄道駅)自体であってもよい。例えば、端末装置10は、混雑の発生等により鉄道駅の入場規制(入場制限)が行われている場合、情報提供装置100と連携して、鉄道駅の入場規制状況について投票できるようにしてもよい。
【0025】
また、端末装置10が投票結果を表示する対象は、交通拠点(鉄道駅)に限らず、交通拠点(鉄道駅)同士を結ぶ区間であってもよい。例えば、利用者Uが交通拠点(鉄道駅)ではなく駅と駅との間で停車した鉄道車両内にいる場合(停車した車内に閉じ込められている場合)には、端末装置10は、情報提供装置100と連携して、図面上の区間において、当該区間又は当該鉄道車両を示すマークとともに、当該鉄道車両に乗車している利用者Uからの投票結果を表示する。このとき、端末装置10は、情報提供装置100と連携して、利用者Uが「○○分間、車内に閉じ込められている(停車してからの経過時間)」や「少しずつ移動している(鉄道車両の移動状況)」等の当該鉄道車両の状況を投票できるようにしてもよい。これにより、各利用者は、路線上において鉄道車両がどの辺りにいてどのような状況であるのかを認識することができる。
【0026】
また、端末装置10は、情報提供装置100と連携して、利用者Uが利用している公共交通機関の運行情報の投票結果とともに、乗り換え可能な他の公共交通機関の運行情報の投票結果を、乗り換え場所となる交通拠点にプロットしてヒートマップで表示してもよい。例えば、端末装置10は、鉄道が遅延や運休等した場合、情報提供装置100と連携して、当該鉄道の運行情報の投票結果のみならず、交通拠点(鉄道駅)からの乗り換えの対象となる代替交通機関(他の路線、又はバスやタクシー等)の運行情報の投票結果も合わせて(又はページ切り替えにより)ヒートマップで表示するようにしてもよい。鉄道が遅延や運休等した場合、乗り換えの対象となる他の路線、又はバスやタクシー等についても混雑の発生等により遅延や乗車困難な状況等(順番待ちの長蛇の列、次便が来ない、来ても満員で乗れない等)が発生し、長時間待つことになる場合がある。また、このような状況は、刻々と変化する。これにより、各利用者は、代替交通機関に乗り換えるか、そのまま運転再開を待つかを判断することができる。
【0027】
〔1-2.エラー状態〕
図2を参照し、実施形態に係るエラー状態について説明する。図2は、実施形態に係るエラー状態に関する説明図である。例えば、図2に示すように、「投票数の分散」と「投票数の矛盾」との2つのエラー状態が発生し得る。
【0028】
情報提供装置100は、運行情報のステータスが「平常運転」である場合に、「平常運転」と「遅延や運休等」(異常状態)との両方の投票数が近い時には、「投票数の分散」のエラー状態が発生していると判断する。例えば、情報提供装置100は、図2に示す画面Eのように、運行情報のステータスが「平常運転」であるにもかかわらず、「運転見合わせ」が50件以上、かつ「平常運転」がその60%以上の投票数である場合には、「投票数の分散」のエラー状態が発生していると判断する。この場合、端末装置10は、情報提供装置100と連携して、「票数が分散しているため、正しくない場合があります」等のエラーメッセージを表示する。
【0029】
また、情報提供装置100は、運行情報のステータスが「遅延や運休等」(異常状態)である場合に、「平常運転」のみが投票され、その「平常運転」の投票数が所定の閾値よりも多い時には、「投票数の矛盾」のエラー状態が発生していると判断する。例えば、情報提供装置100は、図2に示す画面Fのように、運行情報のステータスが「遅延や運休等」であるにもかかわらず、「平常運転」のみが50件以上の投票数である場合には、「投票数の矛盾」のエラー状態が発生していると判断する。この場合、端末装置10は、情報提供装置100と連携して、「運行情報と投票が異なるため、正しくない場合があります」等のエラーメッセージを表示する。
【0030】
なお、情報提供装置100は、運行情報のステータスが「遅延や運休等」(異常状態)である場合に、「平常運転」と「遅延や運休等」(異常状態)との両方の投票数が近い時には、エラー状態が発生しているとは判断できない。
【0031】
既存技術においても、利用者によりサーバに投稿された運行情報の中に事実と異なる情報がノイズとして含まれることがある。そのノイズの原因は、例えば悪戯や愉快犯であったり、利用者の願望や思い込み、操作ミス、誤認や確認不足によるものであったりする。本実施形態によれば、このようなノイズによる運行情報の尤度や信憑性の低下を抑制することができる。
【0032】
〔1-3.マッピング機能〕
図3を参照し、実施形態に係るマッピング機能について説明する。図3は、実施形態に係るマッピング機能に関する説明図である。例えば、図3に示すように、実施形態に係るマッピング機能を地図アプリやナビアプリ等に実装することもできる。
【0033】
端末装置10は、利用者数の多さを最大限に活用し、地図アプリやナビアプリ等において、情報提供装置100と連携して、図3に示す画面Gのように、路線図上に鉄道の運転状況をヒートマップで表示し、可視化する。例えば、端末装置10は、情報提供装置100と連携して、利用者Uが投票した段階で、対象路線の各鉄道駅の位置情報(例えば、緯度及び経度)に基づいて、利用者Uの所在地(投票した場所)から最も近い駅(最寄り駅)を算出して、最寄り駅の名称(駅名)と、利用者Uが投票した運転状況の度合いをデータベースに登録する。但し、端末装置10は、利用者Uの所在地(投票した場所)から所定範囲内(例えば半径200m以内)に最寄り駅が存在しないという誤差範囲以上の(許容範囲を超えた)投票については、件数としてカウントアップしてもよいが、データベースへの登録はしない。端末装置10は、情報提供装置100と連携して、データベースに蓄積されたデータに基づいて、どの駅が混みあっているのか(遅延が大きいのか)を路線図上にプロット(描画)して、投票された集計期間と同じ時間帯の運転状況を表示する。
【0034】
〔2.情報処理システムの構成例〕
次に、図4を用いて、実施形態に係る情報提供装置100が含まれる情報処理システム1の構成について説明する。図4は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。図4に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、端末装置10と情報提供装置100とを含む。これらの各種装置は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネット等のWAN(Wide Area Network)である。
【0035】
また、図4に示す情報処理システム1に含まれる各装置の数は図示したものに限られない。例えば、図4では、図示の簡略化のため、端末装置10を1台のみ示したが、これはあくまでも例示であって限定されるものではなく、2台以上であってもよい。
【0036】
端末装置10は、利用者Uによって使用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、スマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイス、フィーチャーフォン、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、カーナビゲーションシステム、スマートウォッチやヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブルデバイス(Wearable Device)、スマートグラス等である。
【0037】
また、かかる端末装置10は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)等の無線通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)等の近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報提供装置100と通信することができる。
【0038】
情報提供装置100は、例えばPCやサーバ装置、あるいはメインフレーム又はワークステーション等である。なお、情報提供装置100は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよい。
【0039】
〔3.端末装置の構成例〕
次に、図5を用いて、端末装置10の構成について説明する。図5は、端末装置10の構成例を示す図である。図5に示すように、端末装置10は、通信部11と、表示部12と、入力部13と、測位部14と、センサ部20と、制御部30(コントローラ)と、記憶部40とを備える。
【0040】
(通信部11)
通信部11は、ネットワークN(図4参照)と有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、情報提供装置100との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)やアンテナ等によって実現される。
【0041】
(表示部12)
表示部12は、運行情報等の各種情報を表示する表示デバイスである。例えば、表示部12は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescent Display)である。また、表示部12は、タッチパネル式のディスプレイであるが、これに限定されるものではない。
【0042】
(入力部13)
入力部13は、利用者Uから各種操作を受け付ける入力デバイスである。また、入力部13は、例えば、文字や数字等を入力するためのボタン等を有する。また、表示部12がタッチパネル式のディスプレイである場合、表示部12の一部が入力部13として機能する。この場合、入力部13として利用者Uが操作するボタン等は、表示部12に表示される。なお、入力部13は、利用者Uから音声入力を受け付けるマイク等であってもよい。マイクはワイヤレスであってもよい。
【0043】
(測位部14)
測位部14は、GPS(Global Positioning System)の衛星から送出される信号(電波)を受信し、受信した信号に基づいて、自装置である端末装置10の現在位置を示す位置情報(例えば、緯度及び経度)を取得する。すなわち、測位部14は、端末装置10の位置を測位する。なお、GPSは、GNSS(Global Navigation Satellite System)の一例に過ぎない。
【0044】
また、測位部14は、GPS以外にも、種々の手法により位置を測位することができる。例えば、測位部14は、位置補正等のための補助的な測位手段として、下記のように、端末装置10の様々な通信機能を利用して位置を測位してもよい。
【0045】
(Wi-Fi測位)
例えば、測位部14は、端末装置10のWi-Fi(登録商標)通信機能や、各通信会社が備える通信網を利用して、端末装置10の位置を測位する。具体的には、測位部14は、Wi-Fi通信等を行い、付近の基地局やアクセスポイントとの距離を測位することにより、端末装置10の位置を測位する。
【0046】
(ビーコン測位)
また、測位部14は、端末装置10のBluetooth(登録商標)機能を利用して位置を測位してもよい。例えば、測位部14は、Bluetooth(登録商標)機能によって接続されるビーコン(beacon)発信機と接続することにより、端末装置10の位置を測位する。
【0047】
(地磁気測位)
また、測位部14は、予め測定された構造物の地磁気のパターンと、端末装置10が備える地磁気センサとに基づいて、端末装置10の位置を測位する。
【0048】
(RFID測位)
また、例えば、端末装置10が駅改札や店舗等で使用される非接触型ICカードと同等のRFID(Radio Frequency Identification)タグの機能を備えている場合、もしくはRFIDタグを読み取る機能を備えている場合、端末装置10を用いて通過や決済等が行われた情報とともに、使用された位置が記録される。測位部14は、かかる情報を取得することで、端末装置10の位置を測位してもよい。また、位置は、端末装置10が備える光学式センサや、赤外線センサ等によって測位されてもよい。
【0049】
測位部14は、必要に応じて、上述した測位手段の一つ又は組合せを用いて、端末装置10の位置を測位してもよい。
【0050】
(センサ部20)
センサ部20は、端末装置10に搭載又は接続される各種のセンサを含む。なお、接続は、有線接続、無線接続を問わない。例えば、センサ類は、ウェアラブルデバイスやワイヤレスデバイス等、端末装置10以外の検知装置であってもよい。図5に示す例では、センサ部20は、加速度センサ21と、ジャイロセンサ22と、気圧センサ23と、気温センサ24と、音センサ25と、光センサ26と、磁気センサ27と、画像センサ(カメラ)28とを備える。
【0051】
なお、上記した各センサ21~28は、あくまでも例示であって限定されるものではない。すなわち、センサ部20は、各センサ21~28のうちの一部を備える構成であってもよいし、各センサ21~28に加えてあるいは代えて、湿度センサ等その他のセンサを備えてもよい。
【0052】
加速度センサ21は、例えば、3軸加速度センサであり、端末装置10の移動方向、速度、及び、加速度等の端末装置10の物理的な動きを検知する。ジャイロセンサ22は、端末装置10の角速度等に基づいて3軸方向の傾き等の端末装置10の物理的な動きを検知する。気圧センサ23は、例えば端末装置10の周囲の気圧を検知する。
【0053】
端末装置10は、上記した加速度センサ21やジャイロセンサ22、気圧センサ23等を備えることから、これらの各センサ21~23等を利用した歩行者自律航法(PDR:Pedestrian Dead-Reckoning)等の技術を用いて端末装置10の位置を測位することが可能になる。これにより、GPS等の測位システムでは取得することが困難な屋内での位置情報を取得することが可能になる。
【0054】
例えば、加速度センサ21を利用した歩数計により、歩数や歩くスピード、歩いた距離を算出することができる。また、ジャイロセンサ22を利用して、利用者Uの進行方向や視線の方向、体の傾きを知ることができる。また、気圧センサ23で検知した気圧から、利用者Uの端末装置10が存在する高度やフロアの階数を知ることもできる。
【0055】
気温センサ24は、例えば端末装置10の周囲の気温を検知する。音センサ25は、例えば端末装置10の周囲の音を検知する。光センサ26は、端末装置10の周囲の照度を検知する。磁気センサ27は、例えば端末装置10の周囲の地磁気を検知する。画像センサ28は、端末装置10の周囲の画像を撮像する。
【0056】
上記した気圧センサ23、気温センサ24、音センサ25、光センサ26及び画像センサ28は、それぞれ気圧、気温、音、照度を検知したり、周囲の画像を撮像したりすることで、端末装置10の周囲の環境や状況等を検知することができる。また、端末装置10の周囲の環境や状況等から、端末装置10の位置情報の精度を向上させることが可能になる。
【0057】
(制御部30)
制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM、入出力ポート等を有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。また、制御部30は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路等のハードウェアで構成されてもよい。制御部30は、送信部31と、受信部32と、処理部33とを備える。
【0058】
(送信部31)
送信部31は、例えば入力部13を用いて利用者Uにより入力された各種情報や、端末装置10に搭載又は接続された各センサ21~28によって検知された各種情報、測位部14によって測位された端末装置10の位置情報等を、通信部11を介して情報提供装置100へ送信することができる。
【0059】
(受信部32)
受信部32は、通信部11を介して、情報提供装置100から提供される各種情報や、情報提供装置100からの要求、ネットワークN(図4参照)から取得可能な各種情報を受信することができる。
【0060】
(処理部33)
処理部33は、表示部12等を含め、端末装置10全体を制御する。例えば、処理部33は、送信部31によって送信される各種情報や、受信部32によって受信された情報提供装置100からの各種情報を表示部12へ出力して表示させることができる。
【0061】
(記憶部40)
記憶部40は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、光ディスク等の記憶装置によって実現される。かかる記憶部40には、各種プログラムや各種データ等が記憶される。また、本実施形態では、記憶部40は、例えば利用者Uによる運行情報の投票結果と、その投票時点での所在地(又はその付近)の交通拠点(鉄道駅)とを記憶してもよい。
【0062】
〔4.情報処理装置の構成例〕
次に、図6を用いて、実施形態に係る情報提供装置100の構成について説明する。図6は、実施形態に係る情報提供装置100の構成例を示す図である。図6に示すように、情報提供装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0063】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。また、通信部110は、ネットワークN(図4参照)と有線又は無線で接続される。
【0064】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図6に示すように、記憶部120は、利用者情報データベース121と、運行情報データベース122とを有する。
【0065】
(利用者情報データベース121)
利用者情報データベース121は、利用者Uに関する各種情報を記憶する。例えば、利用者情報データベース121は、利用者Uの属性等の種々の情報を記憶する。図7は、利用者情報データベース121の一例を示す図である。図7に示した例では、利用者情報データベース121は、「利用者ID(Identifier)」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「交通拠点」、「投票結果」といった項目を有する。
【0066】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「年齢」は、利用者IDにより識別される利用者Uの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、利用者IDにより識別される利用者Uの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、利用者IDにより識別される利用者Uの性別を示す。
【0067】
また、「自宅」は、利用者IDにより識別される利用者Uの自宅の位置情報を示す。なお、図7に示す例では、「自宅」は、「LC11」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「自宅」は、地域名や住所であってもよい。
【0068】
また、「勤務地」は、利用者IDにより識別される利用者Uの勤務地(学生の場合は学校)の位置情報を示す。なお、図7に示す例では、「勤務地」は、「LC12」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「勤務地」は、地域名や住所であってもよい。
【0069】
また、「交通拠点」は、利用者IDにより識別される利用者Uにより行われた運行情報の投票の対象となる交通拠点を示す。例えば、「交通拠点」は、利用者IDにより識別される利用者Uにより運行情報の投票が行われた際の当該利用者Uの所在地(又はその付近)の交通拠点を示す。交通拠点は、例えば鉄道駅、停留所(バス停)、タクシー乗り場、乗船場、空港等である。また、「交通拠点」には、利用者Uが利用している公共交通機関や路線の名称や、上り方面/下り方面を示す情報等が含まれていてもよい。
【0070】
また、「投票結果」は、利用者IDにより識別される利用者Uにより行われた運行情報の投票結果を示す。すなわち、「投票結果」は、利用者IDにより識別される利用者Uが押下した運行情報のステータスを示すボタンの値を示す。例えば、利用者Uが「30分以上」のボタンを押下した場合、「投票結果」は「30分以上」を示す。なお、図7に示す例では、「投票結果」は、各利用者Uに1つずつ図示するが、複数であってもよい。例えば、利用者Uが通勤・通学等で複数の公共交通機関や路線を利用している場合や、利用駅に複数の路線が乗り入れている場合には、「投票結果」は、公共交通機関や路線ごとに設定されてもよい。
【0071】
例えば、図7に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uの年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、自宅が「LC11」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、勤務地が「LC12」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uにより行われた運行情報の投票により、「交通拠点#1」において公共交通機関が「投票結果#1」が示す運転状況にあることを示す。
【0072】
ここで、図7に示す例では、「U1」、「LC11」、「LC12」、「投票結果#1」及び「交通拠点#1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「LC11」、「LC12」、「投票結果#1」及び「交通拠点#1」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。以下、他の情報に関する図においても、抽象的な値を図示する場合がある。
【0073】
なお、利用者情報データベース121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、利用者情報データベース121は、利用者Uの端末装置10に関する各種情報を記憶してもよい。また、利用者情報データベース121は、利用者Uのデモグラフィック(人口統計学的属性)、サイコグラフィック(心理学的属性)、ジオグラフィック(地理学的属性)、ベヘイビオラル(行動学的属性)等の属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、利用者情報データベース121は、氏名、家族構成、出身地(地元)、職業、職位、収入、資格、居住形態(戸建、マンション等)、車の有無、通学・通勤時間、通学・通勤経路、定期券区間(駅、路線等)、利用頻度の高い駅(自宅・勤務地の最寄駅以外)、習い事(場所、時間帯等)、趣味、興味、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。
【0074】
(運行情報データベース122)
運行情報データベース122は、公共交通機関の運転状況に関する各種情報を記憶する。図8は、運行情報データベース122の一例を示す図である。図8に示した例では、運行情報データベース122は、「交通機関」、「運行情報」、「交通拠点」、「投票数」といった項目を有する。
【0075】
「交通機関」は、利用者Uが利用する公共交通機関を識別するための識別情報を示す。公共交通機関は、例えば鉄道やバス、タクシー、船舶、航空路線等である。
【0076】
「運行情報」は、公共交通機関の遅延、事故、運休、工事等の運行情報を示す。例えば、「運行情報」は、公共交通機関の運営会社等から公式に発表される運行情報を示す。
【0077】
また、「交通拠点」は、運行情報の投票の対象となる交通拠点を示す。「交通拠点」は、例えば鉄道路線のうち一部の区間のみに遅延や運休等が発生した場合には、その一部の区間に含まれる鉄道駅を示す。折り返し運転等により運転が行われている区間に含まれる鉄道駅は対象外としてもよい。なお、実際には、遅延や運休等が発生した路線の全区間に含まれる鉄道駅を一律に対象としてもよい。また、「交通拠点」には、利用者Uが利用している公共交通機関や路線の名称や、上り方面/下り方面を示す情報等が含まれていてもよい。
【0078】
また、「投票数」は、交通機関の拠点ごとに、不特定多数の利用者Uにより行われた投票の結果をカウントした投票数(カウント数)を示す。すなわち、「投票数」は、交通拠点ごとに集計された投票結果(集計結果)を示す。なお、実際には、「投票数」は、不特定多数の利用者Uにより行われた投票の結果を、投票内容(投票された運転状況)ごとに分けてカウントした投票数であってもよい。すなわち、「投票数」は、各交通拠点において、投票内容ごとに分けて集計された投票結果(集計結果)であってもよい。したがって、図8に示す例では、「投票数」は、交通拠点ごとに1つずつ図示しているが、実際には交通拠点ごとに投票内容の数だけあってもよい。例えば、利用者Uが投票に使用する運行情報のステータスを示すボタン(投票ボタン)として、「平常運転」、「一時停車~10分」、「~30分」、「30分以上」、「運転見合わせ」の5つのボタンが用意されていた場合、「投票数」は、「平常運転」、「一時停車~10分」、「~30分」、「30分以上」、「運転見合わせ」のそれぞれのボタンについて、押下(投票)された回数を個別にカウントした投票数(カウント数)であってもよい。
【0079】
例えば、図8に示す例において、公共交通機関「交通機関#1」は、「運行情報#1」で示される運転状況にあり、「交通拠点#1」で示される交通拠点又はその付近に所在する利用者により行われた投票の結果、「投票数#1」で示される票数を獲得していることを示す。
【0080】
なお、運行情報データベース122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、運行情報データベース122は、投票を行った個々の利用者Uに関する各種情報を記憶してもよい。また、運行情報データベース122は、同じ交通拠点で乗り換え可能な他の公共交通機関に関する各種情報を記憶してもよい。
【0081】
(制御部130)
図6に戻り、説明を続ける。制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、情報提供装置100の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。図6に示す例では、制御部130は、提供部131と、受付部132と、取得部133と、判定部134と、集計部135と、表示制御部136とを有する。
【0082】
(提供部131)
提供部131は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10からのウェブサイト等へのアクセス時に、又は端末装置10のアプリケーション(アプリ)起動時にAPI(Application Programming Interface)からの呼び出しに応じて、利用者Uの端末装置10に対して、公共交通機関の遅延や運休等に関する運行情報を提供する。なお、実際には、提供部131は、遅延や運休等が発生した際に、通信部110を介して、プッシュ通知により端末装置10に運行情報を提供してもよい。
【0083】
(受付部132)
受付部132は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10から、利用者Uにより行われた画面操作の結果を受け付ける。例えば、受付部132は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10から、利用者Uにより行われた公共交通機関の現在の運行情報に関する投票結果を受信する。すなわち、受付部132は、利用者Uの端末装置10から所定の場所における状況に関する投票を受け付ける。
【0084】
(取得部133)
取得部133は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10から、端末装置10の位置情報を取得する。例えば、取得部133は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10から、利用者Uにより投票の操作が行われた時点での端末装置10の位置情報を取得する。また、取得部133は、上記の受付部132と一体化又は連携していてもよい。すなわち、取得部133は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10から所定の場所における状況に関する投票を受け付けた際に、同時に端末装置10から投票時の位置情報を取得してもよい。また、取得部133は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10から、利用者Uが画面操作により指定した交通拠点(又はその位置)に関する情報を取得してもよい。
【0085】
(判定部134)
判定部134は、利用者Uにより投票の操作が行われた時点での端末装置10の位置情報に基づいて、利用者Uによる投票が妥当であるか否かを判定する。例えば、判定部134は、利用者Uが投票した際の場所(位置)が、当該利用者Uが利用している公共交通機関のいずれかの交通拠点から所定範囲内であるか否かを判定する。すなわち、判定部134は、利用者Uが投票した際の場所が所定の場所から所定範囲内であるか否かを判定する。なお、実際には、判定部134は、利用者Uが投票した際の場所から所定範囲内に、当該利用者Uが利用している公共交通機関の交通拠点が存在するか否かを判定してもよい。
【0086】
(集計部135)
集計部135は、公共交通機関の交通拠点ごとに、利用者Uの端末装置10から取得された投票結果を集計する。例えば、集計部135は、利用者Uが投票した際の場所が、利用者Uが利用している公共交通機関の交通拠点から所定範囲内である場合には、その交通拠点に対応付けて投票結果を集計する。反対に、集計部135は、利用者Uが投票した際の場所が、利用者Uが利用している公共交通機関のいずれの交通拠点からも所定範囲内ではない場合には、その利用者Uからの投票を集計しない。すなわち、集計部135は、利用者Uが投票した際の場所が所定の場所から所定範囲内である場合には、利用者Uからの投票を集計結果に含める。反対に、集計部135は、利用者Uが投票した際の場所が所定の場所から所定範囲内ではない場合には、利用者Uからの投票を集計結果に含めない。
【0087】
(表示制御部136)
表示制御部136は、集計された投票結果(集計結果)を、利用者Uの端末装置10に提供された運行情報に反映することで、利用者Uの端末装置10の画面表示を制御する。例えば、表示制御部136は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10の画面上において、公共交通機関の経路を示した図面(地図、路線図等)上の各交通拠点に対し、交通拠点ごとに集計された投票結果をプロットしてヒートマップで表示する。すなわち、表示制御部136は、集計結果を図面上の所定の場所にプロットして利用者Uの端末装置10にヒートマップで表示する。このとき、提供部131は、通信部110を介して、表示制御部136により行われた画面表示の変更やヒートマップでの表示に関する各種情報を、利用者Uの端末装置10に提供してもよい。この場合、端末装置10は、提供部131から提供された上記各種情報に基づいて、画面表示を変更する。なお、表示制御部136は、提供部131と一体化又は連携していてもよい。
【0088】
〔5.処理手順〕
次に、図9を用いて実施形態に係る情報提供装置100による処理手順について説明する。図9は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、情報提供装置100の制御部130によって繰り返し実行される。
【0089】
例えば、図9に示すように、情報提供装置100の提供部131は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10に対して、公共交通機関の遅延や運休等に関する運行情報を提供する。(ステップS101)。例えば、提供部131は、利用者Uの端末装置10からのウェブサイト等へのアクセス時に、又は端末装置10のアプリ起動時にAPIからの呼び出しに応じて、利用者Uの端末装置10に対して、公共交通機関の遅延や運休等に関する運行情報を提供する。あるいは、提供部131は、遅延や運休等が発生した際に、プッシュ通知により端末装置10に運行情報を提供してもよい。
【0090】
続いて、情報提供装置100の受付部132は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10から、利用者Uにより行われた公共交通機関の現在の運行情報に関する投票結果を受け付ける(ステップS102)。
【0091】
同時に、情報提供装置100の取得部133は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10から、利用者Uにより投票が行われた際の位置情報を取得する(ステップS103)。
【0092】
続いて、情報提供装置100の判定部134は、利用者Uにより投票が行われた際の位置情報に基づいて、利用者Uが投票した際の場所が、利用者Uが利用している公共交通機関の交通拠点から所定範囲内であるか否かを判定する(ステップS104)。
【0093】
続いて、情報提供装置100の集計部135は、公共交通機関の交通拠点ごとに、利用者Uの端末装置10から取得された投票結果を集計する(ステップS105)。例えば、集計部135は、利用者Uが投票した際の場所が、利用者Uが利用している公共交通機関の交通拠点から所定範囲内である場合、その交通拠点に対応付けて投票結果を集計する(集計結果に含める)。なお、集計部135は、利用者Uが投票した際の場所が、利用者Uが利用している公共交通機関のいずれの交通拠点からも所定範囲内ではない場合には、当該利用者Uの端末装置10から取得された投票結票を集計しない(集計結果に含めない)。
【0094】
続いて、情報提供装置100の表示制御部136は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10の画面上において、公共交通機関の経路を示した図面(地図、路線図等)上に、交通拠点ごとに集計された投票結果(集計結果)を、対象となる交通拠点にプロットしてヒートマップで表示することで、利用者Uの端末装置10の画面表示を変更する(ステップS106)。このとき、提供部131は、通信部110を介して、表示制御部136により行われた画面表示の変更やヒートマップでの表示に関する各種情報を、利用者Uの端末装置10に提供してもよい。この場合、端末装置10は、提供部131から提供された上記各種情報に基づいて、画面表示を変更する。
【0095】
〔6.変形例〕
上述した端末装置10及び情報提供装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、実施形態の変形例について説明する。
【0096】
上記実施形態において、公共交通機関を例に説明しているが、公共交通機関に限らず、企業送迎バスやスクールバス、特定の施設やエリア内(敷地内)を定期的に巡回する交通手段等の私的な交通手段であってもよい。この場合、交通拠点は、企業等のオフィスビル、店舗等の商業施設、ホテル等の宿泊施設、学校等の教育機関、病院等の医療機関、研究所等の研究機関、工場等の産業プラント、配送センター等の物流拠点、大型商業施設(ショッピングセンター/アウトレットモール/地下街)、娯楽施設(テーマパーク/遊園地/遊戯場/動物園/水族館/プール/入浴施設)、文化施設(ホール/劇場/図書館/美術館/博物館)、寺社仏閣等の施設であってもよい。
【0097】
また、上記実施形態において、端末装置10は、公共交通機関の運行情報に限らず、利用者Uが利用する所定の施設の利用状況等について利用者Uが投票できるようにしてもよい。例えば、情報提供装置100は、所定の店舗でのイベント情報やセール情報等を利用者Uの端末装置10にプッシュ通知する。端末装置10は、利用者Uが当該店舗での入場待ちや入場制限等の発生、行列の長さ、待ち状況(待ち時間、待ち人数)、整理券の番号等について投票できるようにしてもよい。なお、所定の施設は、公共交通機関の交通拠点(又はその付近)に存在する施設であってもよい。
【0098】
また、上記実施形態において、端末装置10は、公共交通機関の運行情報に限らず、利用者Uが利用する公共交通機関の交通拠点やその他の施設に付随する駐車場やトイレ(お手洗い、化粧室)等の利用制限情報(混雑中、掃除中、故障中、トラブル対応中等)や待ち状況情報等について利用者Uが投票できるようにしてもよい。なお、施設には、上記の各施設の他、高速道路等のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)等を含む。
【0099】
また、上記実施形態において、端末装置10は、公共交通機関の運行情報に限らず、利用者Uが利用する高層建築物・超高層建築物におけるエレベータ(昇降機)等の垂直輸送機の運行情報、あるいは利用制限情報や待ち状況情報等について利用者Uが投票できるようにしてもよい。この場合、交通拠点は、例えば高層建築物・超高層建築物の各階(フロア)のエレベータ(昇降機)の乗場等である。
【0100】
〔7.効果〕
上述してきたように、本願に係る情報提供装置100は、受付部132と、集計部135と、表示制御部136と、を備える。受付部132は、利用者Uから所定の場所(公共交通機関の交通拠点等)における状況(公共交通機関の運転状況等)に関する投票を受け付ける。集計部135は、利用者Uからの投票を集計する。表示制御部136は、利用者Uからの投票の集計結果を図面上の所定の場所にプロットしてヒートマップで表示する。また、情報提供装置100は、判定部134をさらに備える。判定部134は、利用者Uが投票した際の場所が所定の場所から所定範囲内であるか否かを判定する。集計部は、利用者Uが投票した際の場所が所定の場所から所定範囲内である場合には、利用者Uからの投票を集計結果に含める。
【0101】
これにより、投稿運行情報と対象交通拠点とをマッピングしてヒートマップで表示することができる。
【0102】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る端末装置10や情報提供装置100は、例えば図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報提供装置100を例に挙げて説明する。図10は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力I/F(Interface)1060、入力I/F1070、ネットワークI/F1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0103】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。演算装置1030は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。
【0104】
一次記憶装置1040は、RAM(Random Access Memory)等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。二次記憶装置1050は、内蔵ストレージであってもよいし、外付けストレージであってもよい。また、二次記憶装置1050は、USBメモリやSD(Secure Digital)メモリカード等の取り外し可能な記憶媒体であってもよい。また、二次記憶装置1050は、クラウドストレージ(オンラインストレージ)やNAS(Network Attached Storage)、ファイルサーバ等であってもよい。
【0105】
出力I/F1060は、ディスプレイ、プロジェクタ、及びプリンタ等といった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェイスであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力I/F1070は、マウス、キーボード、キーパッド、ボタン、及びスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェイスであり、例えば、USB等により実現される。
【0106】
また、出力I/F1060及び入力I/F1070はそれぞれ出力装置1010及び入力装置1020と無線で接続してもよい。すなわち、出力装置1010及び入力装置1020は、ワイヤレス機器であってもよい。
【0107】
また、出力装置1010及び入力装置1020は、タッチパネルのように一体化していてもよい。この場合、出力I/F1060及び入力I/F1070も、入出力I/Fとして一体化していてもよい。
【0108】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。
【0109】
ネットワークI/F1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0110】
演算装置1030は、出力I/F1060や入力I/F1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0111】
例えば、コンピュータ1000が情報提供装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器から取得したプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行してもよい。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器と連携し、プログラムの機能やデータ等を他の機器の他のプログラムから呼び出して利用してもよい。
【0112】
〔9.その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0113】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0114】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0115】
例えば、上述した情報提供装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0116】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0117】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0118】
1 情報処理システム
10 端末装置
100 情報提供装置
110 通信部
120 記憶部
121 利用者情報データベース
122 運行情報データベース
130 制御部
131 提供部
132 受付部
133 取得部
134 判定部
135 集計部
136 表示制御部
図1
図2
図3
図4
図5
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図8
図9
図10