(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-20
(45)【発行日】2023-09-28
(54)【発明の名称】多目的収納箱用の遮蔽された自己ラッチ型係止アセンブリ
(51)【国際特許分類】
H05K 5/03 20060101AFI20230921BHJP
H02G 9/10 20060101ALI20230921BHJP
【FI】
H05K5/03 D
H02G9/10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021071223
(22)【出願日】2021-04-20
【審査請求日】2021-08-19
(32)【優先日】2020-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512272812
【氏名又は名称】チャンネル コマーシャル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100126848
【氏名又は名称】本田 昭雄
(72)【発明者】
【氏名】エドワード ジェイ.バーク
【審査官】ゆずりは 広行
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0206019(US,A1)
【文献】特開2011-009512(JP,A)
【文献】特開2004-146618(JP,A)
【文献】特開2007-157238(JP,A)
【文献】特開2003-110255(JP,A)
【文献】米国特許第08220298(US,B1)
【文献】特表2003-501822(JP,A)
【文献】特開2003-105991(JP,A)
【文献】特表2015-513887(JP,A)
【文献】米国特許第09801296(US,B1)
【文献】中国実用新案第203040065(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/03
H02G 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体上に蓋を堅固に閉じるための遮蔽された係止システムであって、前記蓋の下側の非導電性カバー内に位置決めされたバネ付勢式摺動部材と、前記摺動部材に結合された脚部を有するL字型ボルトとを具備し、
前記L字型ボルトは、前記蓋の下に前記L字型ボルトを堅固に保持するスロット付きハウジング内で回転可能な細長いシャフト部分を有し、
前記摺動部材は、前記蓋が前記筐体の開口部を覆うように押し下げられたときに、前記筐体の内側のリム又は他の接合部に係合するように構成されたラッチ
を有し、前記蓋に対するそのような下向きの力により、前記ラッチがバネ付勢に抗して前記リム又は接合部との接触から徐々に後退し、次に、前記ラッチを前記リム又は接合部の下のバネ付勢された係止位置にスナップ篏合し、
前記L字型ボルトのシャフト部分には、前記L字型ボルトを回転させて前記ラッチを前記バネ付勢に抗して後退させ、その係止位置から前記蓋を前記筐体から充分に取り外すために、前記蓋の外側からアクセス可能であり、前記非導電性カバーは、前記バネ付勢式摺動部材を受容し、前記バネ付勢式摺動部材の移動を案内するためのチャネルを有する、係止システムにおいて、
前記カバーは、前記筐体内からの導電性から前記係止システムを遮蔽
し、
前記カバーは、前記摺動部材のバネの端部に係合するためのリブ壁を備える、係止システム。
【請求項2】
前記カバーは、前記L字型ボルトの脚部上に位置決めするためのフランジ部分を有する、請求項1に記載の係止システム。
【請求項3】
前記カバーは、前記係止システムを前記蓋に取り付けるための締結具をさらに遮蔽する、請求項1に記載の係止システム。
【請求項4】
前記カバーは、前記筐体の内側の前記リム又は他の接合部と係合するための前記ラッチの通過のための開放端を有する、請求項1に記載の係止システム。
【請求項5】
筐体の蓋を堅固に閉じるための遮蔽された自己ラッチ型係止システムであって、
前記蓋の下側に固定された非導電性カバーと、
前記カバー内に配置された摺動部材であって、前記摺動部材は、前記蓋が前記筐体の開口部を覆うように押し下げられたときに前記筐体の内側に位置する接合部と係合するように位置決めされたラッチ
を有する、摺動部材と、
前記摺動部材に配置された弾性バネ部材であって、
前記バネ部材は通常、前記筐体の前記接合部との接触に適合した前進位置に前記ラッチを付勢し、
前記摺動部材は、前記蓋が前記筐体の開口部を覆うように押し下げられたときに、前記バネ部材の付勢に抗して、下向きの力によって、前記接合部に接触する前記ラッチから後退位置に前記カバー内を摺動するように構成され、
前記摺動部材は、前記下向きの力により、前記ラッチが迂回し、前記筐体上の前記接合部との接触から解放されるときに、前記バネ部材の付勢により、スナップ動作によって前記前進位置に移動するように構成され、
前記前進位置にある前記ラッチは、前記バネ部材の付勢を介して前記接合部の下方の係止位置に保持される、バネ部材と、
前記摺動部材に隣接する前記蓋に位置決めされたシャフト部分と、前記バネ部材と前記ラッチとの間の前記摺動部材に結合された脚部とを有するL字型ボルトであって、
前記カバーは、前記L字型ボルトの前記シャフト部分の回転と一致して、前記前進位置と後退位置との間の前記摺動部材のバネ付勢による軸方向移動を案内し、
前記カバーは、前記バネ部材の端部を前記摺動部材に係合させるためのリブ壁を備え、
前記L字型ボルトの前記シャフト部分は、前記L字型ボルトを回転させて前記ラッチを前記係止位置から前記バネ付勢に抗して後退させ、前記蓋を前記筐体から充分に取り外すために、前記蓋の外側からアクセスすることができる、L字型ボルトと、を具備する、係止システム。
【請求項6】
前記カバーは、前記L字型ボルトの前記脚部上に位置決めするためのフランジ部分を有する、請求項
5に記載の係止システム。
【請求項7】
前記カバーは、ガイドフレームを前記蓋に取り付けるための締結具をさらに遮蔽する、請求項
5に記載の係止システム。
【請求項8】
前記カバーは、前記筐体の内側の前記接合部と係合するための前記ラッチの通過のための開放端を有する、請求項
5に記載の係止システム。
【請求項9】
前記摺動部材は、前記バネ部材を受容するためのチャネルを有する、請求項
5に記載の係止システム。
【請求項10】
中空筐体と、前記筐体の上部を取り外し可能に閉じるための蓋と、前記筐体の開口部に前記蓋を堅固に係止するための遮蔽された係止アセンブリとを備える機器用の筐体アセンブリであって、前記筐体は、前記筐体の内壁上のリム又は接合部に隣接して位置決めされた係止面を有し、前記遮蔽された係止アセンブリは、前記筐体内の前記係止面と協働するために前記蓋の端に隣接して位置決めされ、前記遮蔽された係止アセンブリは、
前記蓋の下側に固定されたカバーに摺動可能に配置された自己ラッチ型摺動部材と、
前記摺動部材の前記係止面に向かう方向及び前記係止面から離れる方向へのバネ付勢による移動を制御するために、前記摺動部材と係合する弾性付勢バネ部材と、
前記摺動部材に支持され、前記筐体の前記開口部に位置決めされる前記蓋に加えられた下向きの力から前記筐体の前記リム又は接合部に接触するように構成されたラッチであって、前記ラッチが前記リム又は接合部に加えられた前記下向きの接触力に応答して前記リム又は接合部上を移動するにつれて、前記ラッチは前記バネ付勢に抗して前記摺動部材を後退させ、続いて、前記蓋を前記筐体の前記開口部に係止するために、前記ラッチをスナップ係止して、前記リム又は接合部の下の前記係止面とバネ付勢係合させる、ラッチと、
前記蓋内に回転可能に配置されたL字型ボルトであって、前記L字型ボルトは係止解除位置と係止位置との間で回転可能である、L字型ボルトと、
前記蓋の下側に取り付けられたスロット付き構造であって、前記スロット付き構造は、前記蓋の下側から離れ、前記蓋の下に間隔を置いて配置され、前記係止面及びガイドフレームに隣接して位置決めされたスロット構造の下向きの開口部に至る方向に下向きに突出し、前記L字型ボルトは、前記蓋及び前記スロット付き構造の通路を通って前記蓋の下側に延び、
前記L字型ボルトは、(1)前記スロット付き構造の底部の下に突出する直角脚と、(2)前記蓋の上面に露出した位置調整装置と、を有する、スロット付き構造と、
前記スロット付き構造の前記通路に挿入され、前記L字型ボルトが前記スロット付き構造を通る前記通路に位置決めされた時点で、前記蓋の外側から前記L字型ボルトが外れるのを防止するために前記L字型ボルト周りに位置決めされた別個の係止部品であって、
前記L字型ボルトの前記直角脚は、前記摺動部材の摺動移動が前記L字型ボルトの回転を引き起こすように前記摺動部材に結合され、
前記カバーは、前記スロット付き
構造内の前記L字型ボルトの回転と一致する前記摺動部材のバネ付勢による軸方向移動を案内し、前記筐体内の前記係止面に係合する前記ラッチの前記スナップ動作により、前記L字型ボルトがバネ付勢された係止位置に回転し、前記係止位置から離れる方向へ前記L字型ボルトが回転すると、前記摺動部材が前記バネ付勢に抗して後退して、前記筐体から前記蓋を取り外すことが可能になる、前記別個の係止部品と、を具備
し、
前記カバーは、前記バネ部材の端部を前記摺動部材に係合させるためのリブ壁を備える、筐体アセンブリ。
【請求項11】
前記カバーは、前記L字型ボルトの脚部上に位置決めするためのフランジ部分を有する、請求項
10に記載の筐体アセンブリ。
【請求項12】
前記カバーは、前記カバーを前記蓋に取り付けるための締結具をさらに遮蔽する、請求項
10に記載の筐体アセンブリ。
【請求項13】
前記カバーは、前記筐体の内側の前記接合部と係合するための前記ラッチの通過のための開放端を有する、請求項
10に記載の筐体アセンブリ。
【請求項14】
前記摺動部材は、前記バネ部材を受容するためのチャネルを有する、請求項
10に記載の筐体アセンブリ。
【請求項15】
前記筐体は多目的収納箱である、請求項
10に記載の筐体アセンブリ。
【請求項16】
前記多目的収納箱は地下通信機器を包含する、請求項
15に記載の筐体アセンブリ。
【請求項17】
前記カバーは非導電性である、請求項
10に記載の筐体アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
この出願は、2020年4月22日に出願された米国特許出願第16/855,820号の一部継続出願である。この米国特許出願の開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、地表面の高さ(grade level)のボックス又は多目的収納箱などの筐体の蓋を閉じて安全に係止するのに有用な遮蔽された係止システムに関する。
【背景技術】
【0003】
現在の遮蔽された係止アセンブリは、例えば、ケーブルテレビ機器、データ伝送ライン、電話交換機器、サービス回線、送電装置及び水道メータを収容するために使用される地表面の高さの多目的収納箱などの筐体に安全性を提供する。本発明はこのほか、他のタイプの地表面筐体及び類似する筐体に適用される。本発明の一態様には、地表面の高さのボックスに設置され得る任意の装置と、筐体の蓋が単に筐体の上に置かれ、蓋の上部にのみ足の圧力を加えることによって係止位置に向かって下向きに押し付けられるときに自己ラッチ型である係止アセンブリとの間の導電性接触を防止することが挙げられる。このため、遮蔽された係止システムは、筐体内からユニットの外側への導電性経路を防いで、蓋を設置するときの感電又は筐体の外側からの他の意図しない接触を防止する。
【発明の概要】
【0004】
簡単に言えば、本発明の一実施形態には、蓋を中空筐体の上部に係止するための遮蔽された自己ラッチ型係止アセンブリが含まれる。係止アセンブリは、筐体の内部の係止面に係合するバネ付勢式ラッチと、係止アセンブリを筐体内の内部構成要素から分離して覆うカバーとを備える。係止面は、筐体のリム又は壁区分、あるいは筐体の内壁に形成された凹部にすることができる。係止アセンブリは、蓋の縁に隣接して位置決めされてもよい。蓋が筐体の上に置かれ、ラッチが、例えば、蓋の上部に対する足の圧力などの下向きの力によって作動されるとき、係止アセンブリは、蓋の内側の係止面と協働して、蓋を筐体の上部に係止する。
【0005】
本発明の一実施形態には、筐体の上に取り外し可能に取り付けられた蓋の縁に位置決めされた自己ラッチ型係止アセンブリが含まれる。このアセンブリには、蓋の上面に開口部がある。この開口部は蓋の下側にあるスロット付きハウジングに通じている。L字型ボルトが、開口部を通ってスロット付きハウジングの通路に延びる。L字型ボルトの直角脚がスロット付きハウジングの底部の下に突出している。L字型ボルトは、蓋の外側からL字型ボルトに係合する工具によって回転可能である。スロット付きハウジングの通路の内側に位置決めされた別の係止部品が、スロット付きハウジング内のL字型ボルトを保持し、蓋の外側からのアクセスによって取り外されるのを防止する。L字型ボルトの直角脚は、蓋の下側にあるバネ付勢による自己ラッチ型摺動部材と係合する。摺動部材は、L字型ボルトを包含するスロット付きハウジングに隣接する蓋の下側に取り付けられたガイドフレーム構造に包含される。ガイドフレーム構造は、摺動部材のバネ付勢による軸方向移動を案内する。摺動部材は、スロット付きハウジングのL字型ボルトの回転と一致してガイドフレーム内を軸方向に移動する。蓋が筐体の開口部を覆うように押し下げられると、摺動部材上に支持されたラッチが、筐体内の縁部又は他の接合部に係合する。ラッチは、縁部又は接合部上を移動するときにバネ付勢に抗して後退し、次に、縁部の下の筐体の内側に位置決めされた切り欠きなどの係止面とスナップ篏合する。ラッチはバネの付勢により後退し、次に、ラッチが筐体内の縁部又は接合部を通過するときに、バネ力によってラッチが係止面にスナップ篏合する。これにより、L字型ボルトがバネ付勢された係止位置に回転する。L字型ボルトを係止位置から離れる方向に回転させると、摺動部材がバネ付勢に抗して後退する。L字型ボルトには、ソケットレンチなどの道具を介して、筐体の外側からアクセスして、L字型ボルトを係止位置から回転させ、バネ付勢に抗してラッチを後退させ、蓋の取り外しを可能にする。係止アセンブリを覆うようにカバーを位置決めして、L字型ボルト、バネ、取付締結具をはじめとするアセンブリのあらゆる導電性構成要素を覆い、これにより、筐体からの可能性のあるあらゆる接触又は電流経路を分離する。
【0006】
本発明の別の実施形態では、自己ラッチ型係止アセンブリは、蓋の下側に簡略化されたバネ付勢による自己ラッチ型摺動部材を備える。摺動部材の場所と位置は、L字型ボルトを包含するスロット付きハウジングに隣接する蓋の下側のカバーによって制御される。カバーは、摺動部材のバネ付勢による軸方向移動を案内する。摺動部材は、スロット付きハウジングのL字型ボルトの回転と一致してカバー内を軸方向に移動する。蓋が筐体の開口部を覆うように押し下げられると、摺動部材上に支持されたラッチが、筐体内の縁部又は他の接合部に係合する。ラッチは、縁部又は接合部上を移動するときにバネ付勢に抗して後退し、次に、縁部の下の筐体の内側に位置決めされた切り欠きなどの係止面とスナップ係合する。ラッチはバネの付勢により後退し、次に、ラッチが筐体内の縁部又は接合部を通過するときに、バネ力によってラッチが係止面にスナップ係合する。これにより、L字型ボルトがバネ付勢された係止位置に回転する。L字型ボルトを係止位置から離れる方向に回転させると、カバー内の摺動部材がバネ付勢に抗して後退する。カバーは係止アセンブリを覆うように位置決めされて、L字型ボルト、バネ、取付締結具をはじめとするアセンブリのあらゆる導電性構成要素を覆うため、筐体からの可能性のあるあらゆる接触又は電流経路を分離する。
【0007】
このため、蓋は筐体の開口部を覆うように位置決めされ、その後、例えば、足の圧力などの下向きの力を加えるだけで、蓋を係止するための道具を何ら使用せずに、感電を心配することなく、蓋を安全な閉位置に自動的に係止することができる。本発明のこれまでに挙げた態様をはじめとする態様は、以下の詳細な説明及び添付の図面を参照することによって、さらに全体的に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の原理による自己ラッチ型係止アセンブリを示す立面図であって、遮蔽カバーが取り外されており、係止アセンブリのラッチが、地表面の高さのボックスなどの筐体を閉じて係止するための蓋の下側の係止位置にて示されている。
【0009】
【
図2】
図2は、
図1に示す係止アセンブリの斜視図であって、後退した係止解除位置にあるラッチを示す、斜視図である。
【0010】
【
図3】
図3は、本発明の原理によるガイドフレームを示す斜視図である。
【0011】
【
図4】
図4は、本発明の原理による摺動部材を示す斜視図である。
【0012】
【
図5】
図5は、本発明の原理による係止アセンブリを包含する蓋のボルト凹部とともにL字型ボルト作動装置を示す断片的な斜視図である。
【0013】
【
図6】
図6は、
図4とほぼ同じ断片的な斜視図であって、ボルト凹部の底部に位置決めされたL字型ボルトを示す、斜視図である。
【0014】
【
図7】
図7は、蓋の下側から見た斜視図であって、スロット付きハウジング内に位置決めされたL字型ボルトを示す、斜視図である。
【0015】
【
図8】
図8は、係止アセンブリのスロット付きハウジング部分に挿入される過程にある係止部品を示す斜視図である。
【0016】
【
図9】
図9は、本発明の係止アセンブリに有用なL字型ボルト作動装置の別の実施形態を示す断片的な底面斜視図である。
【0017】
【0018】
【
図11】
図11は、係止アセンブリ及びそのカバーの分解斜視図である。
【0019】
【
図12】
図12は、係止アセンブリに最初に設置されたときのカバーを示す、
図11の斜視図である。
【0020】
【
図13】
図13は、係止アセンブリの最終位置に設置されたカバーを示す、
図12の斜視図である。
【0021】
【
図14】
図14は、地表面の高さのボックスと、カバー板を地表面の高さのボックスの上部に係止する際に使用するための本発明の係止装置を包含するカバー板アセンブリとを示す斜視図である。
【0022】
【
図15】
図15は、蓋が係止位置に移動する前に係止アセンブリが係止解除位置にある状態の地表面の高さのボックスの蓋を示す断片的な側面図である。
【0023】
【
図16】
図16は、係止解除位置にある自己ラッチ型係止アセンブリを蓋が包含している状態の地表面の高さのボックスの蓋を示す、部分的な断面の側面図である。
【0024】
【
図17】
図17は、
図16とほぼ同じ側面図であって、係止される過程にてラッチが後退位置にある自己ラッチ型係止アセンブリを示す、側面図である。
【0025】
【
図18】
図18は、
図16及び
図17とほぼ同じ側面図であるが、係止位置にある自己ラッチ型係止アセンブリを示す側面図である。
【0026】
【
図19】
図19は、L字型ボルトの回転を介して係止解除位置に後退した係止アセンブリのラッチを示す側面図である。
【0027】
【
図20】
図20は、自己ラッチ型係止アセンブリ用の別の実施形態の摺動部材及びカバーの分解斜視図である。
【0028】
【0029】
【0030】
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1及び
図2は、地表面の高さのボックスなどの筐体を閉じて堅固に係止する蓋22の下側に固定された自己ラッチ型係止アセンブリ21を示す。係止アセンブリは、
図1では係止位置にあり、
図2では係止解除位置にある。両図について、以下で詳しく説明する。以下でさらに詳細に図示して考察する係止アセンブリのカバーを、係止アセンブリをさらに明確に理解するために、両図では図示していない。
【0032】
係止アセンブリは、蓋の側面部分に固定されているため、係止アセンブリのラッチ部分は、筐体の内壁の係止面に係合することができる。蓋は、成形された熱可塑性又はシート成形の複合材料又は他の材料から作成することができる。一実施形態では、蓋は、例えば、ケーブルテレビ機器、データ伝送ライン、電話交換機器及び他の類似するサービス回線を収容するために使用される地表面の高さの多目的収納箱などの筐体を閉じて係止するように構成される。蓋の下側には、蓋が閉位置にあるときに地表面の高さのボックス又は他の筐体の内部に下向きに突出するリブ24が包まれる。リブはこのほか、直角に延びて格子構造を形成することができ、係止アセンブリは、蓋の縁に隣接する特定の下向きのリブに固定することができる。
【0033】
係止アセンブリは、締結具28によって蓋の下側に取り付けられた細長いガイドフレーム26を備える。ガイドフレームの詳細は、
図3に最もよく示されている。ガイドフレームは、平坦基部30と、基部の対向する両縁に沿って延びる一対の直立して平行である左右の側壁32と、側壁と一体に形成された一対の内側に突出する側部レール34とを有する。側部レールは、ガイドフレーム構造から外向きに面するほぼ長方形の開放空間38の対向する両側に沿って延びる、横方向に離間して平行な内側縁36を有する。ガイドフレームの基部、側壁及び側部レールは、ポリプロピレンなどの硬質プラスチック材料から作成された成形一体型部品として形成される。
【0034】
ガイドフレーム内の開放空間は、ガイドフレーム内のバネ付勢による軸方向移動に適合した摺動部材40を包含する。摺動部材の詳細は、
図4に最もよく示されている。ガイドフレーム内の開放空間は、断面がほぼT字型のチャネルとして成形され、摺動部材40は、ガイドフレーム26のT字型基部及び側壁構造によって案内される軸方向移動に適合した適合T字型断面構成を有する。
【0035】
摺動部材40は、以下の3つの区分に分割される。
【0036】
(1)前方区分には、ガイドフレーム内の摺動部材の軸方向の前進又は後退に応答して、係止位置に向かって、あるいは係止位置から離れるように軸方向に移動する先細のラッチ42が含まれる。ラッチは、摺動部材40の前部に支持されるか、前部と一体的に形成される。
【0037】
(2)後方区分には、バネ部材44を包含して上向きに開口する略U字型チャネル45が含まれる。チャネルは、ガイドフレームの反対側の側部レール34に抗して摺動する狭く平行な側壁46によって形成される。摺動部材は、断面が概ねT字型であり、摺動部材の平坦基部47がガイドフレーム内の平坦基部30上を摺動するように構成される。摺動部材がガイドフレームのチャネル部分内の全範囲を後退させるときに、摺動部材の後面48は、止め具として機能するガイドフレームの後壁50と係合する。摺動部材の基部の側部フランジ51が、ガイドフレームの内側に突出する側部レール34の下の窪んだエリアに摺動可能に係合する。
【0038】
(3)中間区分には、摺動部材40の軸方向移動と一致して回転するL字型ボルト52への接続部が含まれる。図示の実施形態では、摺動部材のL字型ボルト接続部は、L字型ボルトの直角脚56と接触するために横方向外向きに面するように摺動部材に形成された開口部54を備える。(L字型ボルトについては、以下でさらに詳細に説明する。)開口部54は、後方区分のバネ包含チャネル45と摺動部材の前方区分のラッチ42との間の摺動部材の中間区分に形成される角度面58に隣接して位置決めされる。L字型ボルトの直角脚56は、開口部54内に緩く篏合する。使用中、L字型ボルトの回転は、角度面58に抗して直角脚を回転させて、バネ部材44の付勢に抗して摺動部材を後退位置に向かって押すことができる。バネの張力が解放されると、摺動部材は前方に摺動して係止位置に至る。L字型ボルトの直角脚は、摺動部材の前進運動と一致して回転する。ガイドフレームの突起59が、L字型ボルトの脚部と接触して、摺動部材の前方への移動を停止する。
【0039】
バネ部材44は、摺動部材40内のチャネル45内に位置決めされる。図示の実施形態では、バネ部材はコイルバネから構成されるが、軸方向バネ力を摺動部材の端部に加える他の手段を使用することができる。コイルバネは、チャネルの中心を通って軸方向に延びる細長い金属又はプラスチックのロッド60上に位置決めされる。ロッドの前部を、チャネルの前部にて摺動部材の中間部分に取り付ける。ロッドの後部が、ガイドフレームの後壁50の開口部を通過する。ロッドはコイルバネの中心に沿って伸びて、コイルバネをチャネル内で軸方向に整列させる。ガイドフレーム内で摺動部材を後退させると、
図2に示すように、整列ロッドがガイドフレームの後壁から突出する。バネは、その通常の状態では、チャネルの前部とガイドフレーム26の後壁との間で張力がかかっている。
【0040】
図1及び
図2は、蓋22の下側に取り付けられたスロット付きハウジング61に包含されたL字型ボルト52を示す。L字型ボルト及びそのスロット付きハウジングは、出願人の米国特許第7,547,051号公報に示されたL字型ボルト係止アセンブリに類似することができる。この米国特許の開示全体がこの参照により本明細書に組み込まれる。
【0041】
図5~
図8を参照すると、蓋22の上部は、蓋の上部に開口し、蓋の下側に向かって下向きに突出するカップ形状のボルト凹部62を有する。ボルト凹部の底部は、蓋を通して開口部と連通する長くて狭いスロット付きハウジング61を備える。ボルト凹部の底部が、スロット付きハウジングを介して開口部と連通する。L字型ボルトは、
図5に示すように、ある角度でボルト凹部の開口部に挿入される。係止ナット64及び下部フランジ66が、ボルトの上部と一体的に形成される。L字型ボルトシャフトを曲げて直角脚を形成する。L字型ボルトの直角脚は、
図5に示すように、ボルト凹部の底部に押し入れられ、次に、
図6に示すように、真っ直ぐにされ、凹部の底部に押し込まれる。L字型ボルトの直角脚は、スロット付きハウジングの底部と平行に延び、底部の下に間隔を置いて配置される。L字型ボルトを回転させると、以下でさらに詳しく説明する角度範囲の動きを介して直角脚を回転させることができる。
【0042】
図8は、成形プラスチック係止部品68をスロット付きハウジングの底部開口部に挿入することができる一実施形態を示す。次に、係止部品68は、スロット付きハウジング内に押し上げられ、そこでL字型ボルトシャフトに隣接して延びる。係止部品は、スロット付きハウジングを介して開口部に摺動篏合する。係止部品の底部は、係止部品がハウジングを通って開口部の所定の位置にあるときに、ハウジングの底縁の周りに適合するフランジ部分を有する。
【0043】
図9及び
図10は、L字型ボルトアセンブリの代替形態を示す。この実施形態では、L字型ボルトの直立シャフト52は、蓋の上面に露出したカップ形状凹部72の下に延びる円筒形ハウジング70を通って下向きに延びる。円筒形ハウジング及び凹部は、蓋の天板表面と一体的に成形される。シャフトの上部にある係止ナット64は、蓋の上面からアクセスするための凹部72に配置される。L字型ボルトの底部にある直角脚56は、円筒形ハウジング70の底部から横方向に離れて延びる。円筒形ハウジングと一体的に成形された細長いスロット付きハウジング74には、ハウジング70内にL字型ボルトを保持するためにハウジング内に配置された係止部品76が包含される。
【0044】
図11~
図13は、係止アセンブリ21を覆うように設置するためのカバー77を示す。カバー77は、取付締結具28、バネ部材44及び作動L字型ボルト52を覆い、多目的収納箱80の内部及び内部に包含される任意の機器から分離する外形を有し、このため、外部への可能性のあるあらゆる接触又は電流経路を収納箱の内部から分離する。公益事業の需要では、筐体に設置される可能性のある装置とユニットの外部との間に金属接触又は導電性接触がないことが重要であり、必要とされている。カバー77は、係止アセンブリの導電性構成要素からの接触を遮断し、さらに、使用中及び収納箱からのカバー板又は蓋の取り付け又は取り外し中の偶発的な接触から機構を遮断する。
【0045】
カバー77は、摺動部材40に適合し、同部材を囲むように形作られた上部78と、ガイドフレーム26に適合するように形作られた下部79とを備える。下部79は、締結具28に適合するように形作られた締結具部分81を備える。端壁83が、カバーの一端に位置決めされ、係止アセンブリ上に位置決めされたときにロッド60の端部を受容するための穴83aを備える。カバーはこのほか、L字型ボルト52の直角脚56の操作を可能にするためにフランジ部分85を備える。カバー77の端部87が開いているため、蓋の取り付け及び取り外し中にラッチ42が動作することができる。
【0046】
タング89が、ガイド部材26のいずれかの側の側部レール34上に位置決めされ、カバーの下部79のいずれかの側の凹部91を通過するために上方に延びる。凹部91は、互いに隣接する広めの部分93及び狭めの部分95を有する。
図12に示すように、カバー77を係止アセンブリに取り付けるために、カバー77は、タング89が凹部91の広めの部分93を通って延在し、タングの上部湾曲縁部分97が突出するように、係止アセンブリの上に位置決めされ、下げられる。次に、
図13に示すように、カバー77は、ラッチ42に向かって動かされ、その結果、タングが凹部91の狭めの部分95に移動し、タングの上部縁部分97が下部79の上面に係合して、カバーを係止アセンブリに堅固に取り付けられる。
【0047】
図14は、地表面の高さのボックス又は多目的収納箱80の一例を示し、収納箱の上部を囲み、堅固に係止するカバー板又は蓋を受容する上部開口部を有する。蓋は、開口部全体を囲むためのカバー板22などの硬質なカバー板を備えることができる。あるいは、蓋は、
図14に示すように、2つの区分82及び84を有する分割カバー板であることができる。この場合、蓋は、(図示しない)台座ハウジングを受容するためのプラグ開口部86及び取り外し可能プラグ88を含む。
図14の実施形態は、蓋の下側に位置決めされた係止装置へのL字型ボルト接続部を包含する、カバー板区分82の縁の近くの凹部90を示す。カバー板が地表面の高さのボックスの開口部に位置決めされると、
図15及び
図19に示すステップの進行によって、蓋を所定の位置に係止することができる。
【0048】
図15~
図19は、使用中の係止アセンブリを示す。ここに挙げた図では、係止アセンブリの動作をさらによく理解するためにカバー77は示されていない。
図13に示すように、カバーが係止アセンブリ上に位置決めされるであろうことを理解されたい。
図15は、筐体の開口部の上方にて、係止解除位置に置かれた蓋22を示しており、ラッチアセンブリは、筐体の壁94の内側の係止面92の上方に間隔を置いて配置される。係止アセンブリの反対側において、蓋の側面が、筐体の内側の周りに延びるリム100の下の切り欠き98又は他の凹部に係合する固定戻り止め96を備えることができる。蓋の下側にある下向きに突出する縁部102が、通常、蓋が閉じられているときに内側リム100の上面に載っている。蓋はこのほか、蓋が最終的に閉位置に向かって動かされたときに筐体の上端106の上に載るフランジ付き外周部104を備える。
【0049】
図16は、蓋の上部に加えられた下向きの力の下で、係止位置に向かって移動する蓋の進行を示す。ここで、係止アセンブリのラッチ部分は、蓋が係止位置に向かって下方に移動するにつれて、リム100の外縁と係合する。この場合の最初の接触が、リムと、ラッチ42の外縁に沿ってある角度で延びる先細部108の底部との間で生じる。ラッチは、摺動部材40の端部に加えられたバネ張力によって、係止解除位置まで外側にバネ付勢される。
【0050】
図17は、蓋に加えられた下向きの力の下での係止位置への進行の中間段階を示す。ここで、ラッチ42の前端は、リム100の内縁と係合し、ラッチを、ガイドフレーム26の側部レールによるその軸方向の移動にて案内して、バネ付勢に抗して内側に後退させる。
図17に示す位置では、ラッチは、リムの内面に抗してバネ付勢された張力を加える。このほか、摺動部材をガイドフレーム内に後退させると、L字型ボルトシャフト52が、バネの付勢に抗し、摺動部材の軸方向の移動と一致して回転する。L字型ボルトシャフトは、その摺動部材40への接続を介してある角度だけ回転するL字型ボルトの直角脚56に応答して回転する。摺動部材の後退中、摺動部材の端面は、バネ付勢に抗して軸方向にさらに移動することに抗する止め具として機能するガイドフレーム26の後壁と係合する。
【0051】
図18は、ラッチアセンブリがその係止位置に移動したことを示す。ここで、蓋の上部に加えられた下向きの力により、
図18に示すように、蓋が筐体の上部106に対してその閉位置に達すると、ラッチ42の先細縁108がリム100との接触から解放される。これにより、バネ44は、摺動部材40をスナップ動作によって前方に移動させ、ラッチは、リムの下に位置する切り欠き92と自動的に係合するように押し込まれる。摺動部材及びラッチのこの前進運動の間、L字型ボルトの直角脚56と摺動部材との間の接続により、L字型ボルトは摺動部材と一致して回転する。
【0052】
図18に示すラッチ掛け位置では、蓋は筐体の閉位置に堅固に係止されており、バネ付勢されたラッチが蓋の取り外しを防止する。係止位置では、L字型ボルトの上部が筐体への唯一のアクセス手段を提供する。ここで、L字型ボルトは係止位置まで回転されており、L字型ボルトシャフトに隣接するスロット付きハウジングに配置された係止部品は、筐体の外部からのL字型ボルトの取り外しを防止する。
【0053】
図19は、筐体にアクセスする状態を示す。ここで、ソケットレンチ110又は他の道具を使用して、L字型ボルトをその係止位置から離れるように回転させるために、L字型ボルトの上にナットを係合させることができる。摺動部材へのL字型ボルト接続は、
図19に示すように、摺動部材をバネ付勢に抗してガイドフレーム内に後退させ、ラッチをその係止位置から離れるように移動させる。これにより、筐体から蓋を取り外すためのラッチ掛け解除手段が提供される。
【0054】
このため、足の圧力などによって蓋が開口した筐体を覆うように押し下げられるときに、摺動部材は、その係止位置に係合する。蓋に下向きの力を加えると、ラッチがバネ付勢を接合部との接触から徐々に後退させ、次に、ラッチをバネ付勢された係止位置にスナップ篏合する。L字型ボルトは、蓋の外側からアクセスされ、ソケットレンチ又は類似する専用道具によって回転されて、蓋を筐体から取り外すためにラッチをその係止位置から充分に後退させることができる。
【0055】
図20~
図23は、別の実施形態を示し、自己ラッチ型係止アセンブリ200が、地表面の高さのボックスなどの筐体を閉じて堅固に係止する蓋22の下側に固定される。係止アセンブリは、
図22では係止位置にある状態で示され、
図23では係止解除位置にある状態で示される。
【0056】
係止アセンブリは、締結具28によって蓋の下側に取り付けられた細長いカバー202を備える。カバーは、基部204と、基部の対向する両縁に沿って延びる一対の直立した平行な側壁206、208と、端壁210とを有する。端壁210の反対側のカバーの端は開いている。側壁206、208及び端壁210は、基部204とともに、摺動部材214を受容するためのチャネル212又は開放空間を形成する。リブ壁216が、端壁210からチャネル内に延びる。カバーと摺動部材は、ポリプロピレンなどの硬質プラスチック材料から作成された成形部品であるが、他の材料から作成されることもあり得る。
【0057】
カバー内のチャネル又は開放空間は、カバー内のバネ付勢による軸方向移動のための摺動部材214を包含する。カバー内のチャネル又は開放空間は、概ね長方形の形状であり、摺動部材214は、カバーの基部及び側壁構造によって案内されて、軸方向の移動に適合した形状が一致した長方形状を有する。
【0058】
図20に最もよく示すように、摺動部材214は、以下の3つの区分に分割される。
【0059】
(1)前方区分には、カバーのチャネル内の摺動部材の軸方向の前進又は後退に応答して、軸方向に係止位置に向かって移動するか、係止位置から離れるように移動する先細のラッチ218が含まれる。ラッチは、摺動部材の前部に支持されているか、前部と一体に形成される。
【0060】
(2)後方区分には、バネ部材222を包含する、上向きに開口する略U字形のチャネル220が含まれる。チャネルは、カバーの対向する両側の側壁206、208に対して摺動する狭く平行な側壁224、226によって形成される。摺動部材は、断面が概ね長方形であり、摺動部材の平坦基部228が、カバーのチャネル内で平坦基部204上を摺動するように構成される。摺動部材の後面230がカバーの端壁210の内面と係合する。この内面は、摺動部材がカバーのチャネル部分内でその全範囲を後退させるときに止め具として機能する。バネ部材222はコイルバネを含むが、摺動部材の端部に軸方向のバネ力を加える他の手段を使用することができる。バネの一端が、チャネル220内で中間区分に隣接して位置決めされた位置決め具231と、バネの反対側の端部のリブ壁216とに当接する。
【0061】
(3)中間区分には、摺動部材214の軸方向の移動と一致して回転する
図22に示すL字型ボルト52への接続部が含まれる。図示の実施形態では、摺動部材のL字型ボルト接続部は、L字型ボルトの直角脚56と接触するために横方向外向きに面するように摺動部材に形成された開口部232を備える。開口部232は、摺動部材の後方区分のバネ包含チャネル220と前方区分のラッチ218との間の摺動部材の中間区分に形成された傾斜面234に隣接して位置決めされる。L字型ボルトの直角脚56は、開口部232内に緩く篏合する。使用中、L字型ボルトが回転すると、傾斜面234に対して直角脚が回転して、バネ部材222の付勢に抗して摺動部材を後退位置に向かって押すことができる。バネの張力が解放されると、摺動部材は前方に摺動して係止位置に至る。L字型ボルトの直角脚は、摺動部材の前進運動と一致して回転する。
【0062】
カバー202は、バネ部材222及び作動L字型ボルト52を、多目的収納箱80及び同収納箱に包含されるあらゆる機器から分離して覆う外形を有し、このため、外部への可能性のあるあらゆる接触又は電流経路を収納箱の内部から分離する。カバー202は、係止アセンブリのあらゆる導電性構成要素からの接触を遮断し、使用中及び収納箱からのカバー板又は蓋の取り付け又は取り外し中の偶発的な接触から機構をさらに遮断する。
【0063】
カバー202の基部204は、摺動部材214に適合し、同部材を囲むように形作られる。カバーは、締結具
28を受容するための締結具部分を備える。カバーはこのほか、L字型ボルト52の直角脚56の操作を可能にするためにフランジ部分236を備える。フランジ部分236は開口部240を有するため、
図22に示すように、アセンブリ200は、アセンブリ200を蓋の下側に取り付ける際に、ボルト52の脚56上を摺動することができる。カバー202の端部238は開いており、その結果、蓋の取り付け及び取り外し中にラッチ218が動作することができる。アセンブリ200の動作は、
図1~
図4に示す実施形態について説明されたものとほぼ同じである。
【0064】
本発明を、そのいくつかの実施形態に関して説明して図示してきたが、以下に特許請求されるように、本発明の対象とする全範囲内にある変更及び修正を実施形態に施すことができることを理解されたい。
なお、本発明の実施形態の態様として、以下に示すものがある。
[態様1]
筐体上に蓋を堅固に閉じるための遮蔽された係止システムであって、前記蓋の下側の非導電性カバー内に位置決めされたバネ付勢式摺動部材と、前記摺動部材に結合された脚部を有するL字型ボルトとを具備し、
前記L字型ボルトは、前記蓋の下に前記L字型ボルトを堅固に保持するスロット付きハウジング内で回転可能な細長いシャフト部分を有し、
前記摺動部材は、前記蓋が前記筐体の開口部を覆うように押し下げられたときに、前記筐体の内側のリム又は他の接合部に係合するように構成されたラッチ部分を有し、前記蓋に対するそのような下向きの力により、前記ラッチがバネ付勢に抗して前記リム又は接合部との接触から徐々に後退し、次に、前記ラッチを前記リム又は接合部の下のバネ付勢された係止位置にスナップ篏合し、
前記L字型ボルトのシャフト部分には、前記L字型ボルトを回転させて前記ラッチを前記バネ付勢に抗して後退させ、その係止位置から前記蓋を前記筐体から充分に取り外すために、前記蓋の外側からアクセス可能であり、前記非導電性カバーは、前記バネ付勢式摺動部材を受容し、前記バネ付勢式摺動部材の移動を案内するためのチャネルを有する、係止システムにおいて、
前記カバーは、前記筐体内からの導電性から前記係止システムを遮蔽する、係止システム。
[態様2]
前記カバーは、前記摺動部材のバネの端部に係合するためのリブ壁を備える、態様1に記載の係止システム。
[態様3]
前記カバーは、前記L字型ボルトの脚部上に位置決めするためのフランジ部分を有する、態様1に記載の係止システム。
[態様4]
前記カバーは、前記係止システムを前記蓋に取り付けるための締結具をさらに遮蔽する、態様1に記載の係止システム。
[態様5]
前記カバーは、前記筐体の内側の前記リム又は他の接合部と係合するための前記ラッチの通過のための開放端を有する、態様1に記載の係止システム。
[態様6]
筐体の蓋を堅固に閉じるための遮蔽された自己ラッチ型係止システムであって、
前記蓋の下側に固定された非導電性カバーと、
前記カバー内に配置された摺動部材であって、前記摺動部材は、前記蓋が前記筐体の開口部を覆うように押し下げられたときに前記筐体の内側に位置する接合部と係合するように位置決めされたラッチ部分を有する、摺動部材と、
前記摺動部材に配置された弾性バネ部材であって、
前記バネ部材は通常、前記筐体の前記接合部との接触に適合した前進位置に前記ラッチを付勢し、
前記摺動部材は、前記蓋が前記筐体の開口部を覆うように押し下げられたときに、前記バネ部材の付勢に抗して、下向きの力によって、前記接合部に接触する前記ラッチから後退位置に前記カバー内を摺動するように構成され、
前記摺動部材は、前記下向きの力により、前記ラッチが迂回し、前記筐体上の前記接合部との接触から解放されるときに、前記バネ部材の付勢により、スナップ動作によって前記前進位置に移動するように構成され、
前記前進位置にある前記ラッチは、前記バネ部材の付勢を介して前記接合部の下方の係止位置に保持される、バネ部材と、
前記摺動部材に隣接する前記蓋に位置決めされたシャフト部分と、前記バネ部材と前記ラッチとの間の前記摺動部材に結合された脚部とを有するL字型ボルトであって、
前記カバーは、前記L字型ボルトの前記シャフト部分の回転と一致して、前記前進位置と後退位置との間の前記摺動部材のバネ付勢による軸方向移動を案内し、
前記L字型ボルトの前記シャフト部分は、前記L字型ボルトを回転させて前記ラッチを前記係止位置から前記バネ付勢に抗して後退させ、前記蓋を前記筐体から充分に取り外すために、前記蓋の外側からアクセスすることができる、L字型ボルトと、を具備する、係止システム。
[態様7]
前記カバーは、前記バネ部材の端部を前記摺動部材に係合させるためのリブ壁を備える、態様6に記載の係止システム。
[態様8]
前記カバーは、前記L字型ボルトの前記脚部上に位置決めするためのフランジ部分を有する、態様7に記載の係止システム。
[態様9]
前記カバーは、ガイドフレームを前記蓋に取り付けるための締結具をさらに遮蔽する、態様7に記載の係止システム。
[態様10]
前記カバーは、前記筐体の内側の前記接合部と係合するための前記ラッチの通過のための開放端を有する、態様6に記載の係止システム。
[態様11]
前記摺動部材は、前記バネ部材を受容するためのチャネルを有する、態様7に記載の係止システム。
[態様12]
中空筐体と、前記筐体の上部を取り外し可能に閉じるための蓋と、前記筐体の開口部に前記蓋を堅固に係止するための遮蔽された係止アセンブリとを備える機器用の筐体アセンブリであって、前記筐体は、前記筐体の内壁上のリム又は接合部に隣接して位置決めされた係止面を有し、前記遮蔽された係止アセンブリは、前記筐体内の前記係止面と協働するために前記蓋の端に隣接して位置決めされ、前記遮蔽された係止アセンブリは、
前記蓋の下側に固定されたカバーに摺動可能に配置された自己ラッチ型摺動部材と、
前記摺動部材の前記係止面に向かう方向及び前記係止面から離れる方向へのバネ付勢による移動を制御するために、前記摺動部材と係合する弾性付勢バネ部材と、
前記摺動部材に支持され、前記筐体の前記開口部に位置決めされる前記蓋に加えられた下向きの力から前記筐体の前記リム又は接合部に接触するように構成されたラッチであって、前記ラッチが前記リム又は接合部に加えられた前記下向きの接触力に応答して前記リム又は接合部上を移動するにつれて、前記ラッチは前記バネ付勢に抗して前記摺動部材を後退させ、続いて、前記蓋を前記筐体の前記開口部に係止するために、前記ラッチをスナップ係止して、前記リム又は接合部の下の前記係止面とバネ付勢係合させる、ラッチと、
前記蓋内に回転可能に配置されたL字型ボルトであって、前記L字型ボルトは係止解除位置と係止位置との間で回転可能である、L字型ボルトと、
前記蓋の下側に取り付けられたスロット付き構造であって、前記スロット付き構造は、前記蓋の下側から離れ、前記蓋の下に間隔を置いて配置され、前記係止面及びガイドフレームに隣接して位置決めされたスロット構造の下向きの開口部に至る方向に下向きに突出し、前記L字型ボルトは、前記蓋及び前記スロット付き構造の通路を通って前記蓋の下側に延び、
前記L字型ボルトは、(1)前記スロット付き構造の底部の下に突出する直角脚と、(2)前記蓋の上面に露出した位置調整装置と、を有する、スロット付き構造と、
前記スロット付き構造の前記通路に挿入され、前記L字型ボルトが前記スロット付き構造を通る前記通路に位置決めされた時点で、前記蓋の外側から前記L字型ボルトが外れるのを防止するために前記L字型ボルト周りに位置決めされた別個の係止部品であって、
前記L字型ボルトの前記直角脚は、前記摺動部材の摺動移動が前記L字型ボルトの回転を引き起こすように前記摺動部材に結合され、
前記カバーは、前記スロット付きハウジング内の前記L字型ボルトの回転と一致する前記摺動部材のバネ付勢による軸方向移動を案内し、前記筐体内の前記係止面に係合する前記ラッチの前記スナップ動作により、前記L字型ボルトがバネ付勢された係止位置に回転し、前記係止位置から離れる方向へ前記L字型ボルトが回転すると、前記摺動部材が前記バネ付勢に抗して後退して、前記筐体から前記蓋を取り外すことが可能になる、前記別個の係止部品と、を具備する、筐体アセンブリ。
[態様13]
前記カバーは、前記バネ部材の端部を前記摺動部材に係合させるためのリブ壁を備える、態様12に記載の筐体アセンブリ。
[態様14]
前記カバーは、前記L字型ボルトの脚部上に位置決めするためのフランジ部分を有する、態様13に記載の筐体アセンブリ。
[態様15]
前記カバーは、前記カバーを前記蓋に取り付けるための締結具をさらに遮蔽する、態様13に記載の筐体アセンブリ。
[態様16]
前記カバーは、前記筐体の内側の前記接合部と係合するための前記ラッチの通過のための開放端を有する、態様12に記載の筐体アセンブリ。
[態様17]
前記摺動部材は、前記バネ部材を受容するためのチャネルを有する、態様13に記載の筐体アセンブリ。
[態様18]
前記筐体は多目的収納箱である、態様12に記載の筐体アセンブリ。
[態様19]
前記多目的収納箱は地下通信機器を包含する、態様18に記載の筐体アセンブリ。
[態様20]
前記カバーは非導電性である、態様12に記載の筐体アセンブリ。