(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-20
(45)【発行日】2023-09-28
(54)【発明の名称】神経刺激装置及び方法
(51)【国際特許分類】
A61N 1/36 20060101AFI20230921BHJP
【FI】
A61N1/36
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021213116
(22)【出願日】2021-12-27
(62)【分割の表示】P 2018562366の分割
【原出願日】2017-05-31
【審査請求日】2022-01-26
(32)【優先日】2016-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518416643
【氏名又は名称】ラブ シェプフェルガイスト アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ラブスカフニ,シェーヌ
(72)【発明者】
【氏名】ダフィー,ケビン
(72)【発明者】
【氏名】ヘンリー,テレンス ハワード
【審査官】山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0321000(US,A1)
【文献】特表2016-511651(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1562039(KR,B1)
【文献】国際公開第2013/074809(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/187712(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 1/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
少なくとも1つの刺激を使用して正中及び/又は尺骨神経を刺激するべく、ユーザー(202)の左及び/又は右の腕、手首(38)、又は手の近傍において装着される、前記尺骨及び/又は正中神経を含む末梢神経のための非侵襲型の神経刺激器(10,100)であって、
少なくとも1つの刺激を生成するための刺激生成器(102)と、
前記生成された刺激を前記ユーザーの前記腕、手首、又は手に適用するためのアプリケータ(34,104)であって、前記ユーザーの腕、手首、又は手の前側又は腹側の近傍において、前記刺激を前記ユーザーの皮膚に適用するべく、少なくとも1つの刺激インターフェイスを含むアプリケータと、
心拍数(HR)、心拍変動(HRV)、体温、SPO2、GSR(Galvanic Skin Response)、及び慣性計測のうちのいずれか1以上を含む、前記ユーザーと関連する生理学的パラメータを監視及び判定するべく、前記アプリケータ内において又はその近傍において実施された少なくとも1つのユーザー生体計測測定センサ(30,108)と、
前記刺激生成器及び前記アプリケータの動作を制御するためのコントローラ(12,106)であって、前記適用される刺激を
、前記適用される刺激の持続時間及び/又は周波数及び/又は強度/振幅及び/又はパルス幅を定める刺激プロファイルに従って制御する、刺激コントローラモジュール(112)を含み、前記刺激コントローラモジュールは、前記ユーザー生体計測測定センサから受け取られた前記生理学的パラメータに基づいて刺激プロファイルを適用し、前記刺激コントローラモジュールは、前記受け取られた生理学的パラメータを既定のレベル又はプロファイルと比較し、代替刺激プロファイルを選択するか、或いは、使用されている
前記刺激プロファイルを調節する
か、を選択するコントローラと、を有する神経刺激器と、
トレーニングコンピュータ(200)であって、
前記トレーニングコンピュータ上において、前記ユーザーとやり取りするよう構成される対話型のコンピュータ認識トレーニングアプリケーションが稼働し、
前記トレーニングコンピュータは、
前記ユーザーの左及び/又は右の腕、手首、又は手の近傍において装着される前記神経刺激器と通信可能であり、ユーザーが従事しなければならない
トレーニングにおける既定の時点において、正中及び/又は尺骨神経の刺激パルスの適用を調整するようなトレーニング処理モジュール(204)を備えるトレーニングコンピュータと、を備える、システム。
【請求項2】
前記刺激コントローラモジュールは、前記生理学的パラメータの監視を継続し、且つ、前記生理学的パラメータの前記既定のレベル又はプロファイルが実現されたら、前記生理学的パラメータの前記既定のレベル又はプロファイルを維持するべく、更に別の刺激プロファイルを選択及び適用することができる(或いは、前記刺激を停止することができる)、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コントローラは、
前記ユーザーの皮膚の導電率を計測するためのGSRセンサ(32)との通信状態にあるGSR(Galvanic Skin Response)検出モジュール(16)と、
前記ユーザーが運動活動に従事しているかどうかを判定するべく、IMUセンサとの通信状態にある慣性計測(IMU)モジュールと、を含み、
前記ユーザーと関連する少なくとも1つの前記生理学的パラメータを監視及び判定するための前記ユーザー生体計測測定センサと、前記刺激インターフェイスと、は、前記ユーザーの腕、手首、又は手
を囲む周囲に配置され、前記ユーザー生体計測測定センサと前記周囲の中心を結ぶ線と、前記刺激インターフェイスと前記周囲の前記中心を結ぶ線とがなす角度は、30度以上である、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記神経刺激器は、前記神経刺激器と、前記ユーザーのモバイル装置及び/又はリモートサーバーを含む外部又はリモート装置との間における通信及びデータ転送を促進するべく、通信モジュール(114)を含み、前記刺激器から転送される前記データは、少なくとも1つの前記ユーザ生体計測測定センサによって判定された持続時間、周波数、及び強度、並びに/或いは、前記生理学的パラメータを含む、前記適用される刺激に関する情報を含み、前記外部又はリモート装置から前記刺激器に転送される前記データは、前記コントローラが、前記生成器及び前記アプリケータとの関連において、前記刺激コントローラモジュールを介して、結果的に実装しうる、修正又は調節された刺激プロファイルを実装するべく前記適用される刺激の変化に関する情報を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記1つ又は複数の刺激器は、前記ユーザーの左の腕及び/又は手首及び/又は手、前記ユーザーの右の腕及び/又は手首及び/又は手、或いは、前記ユーザーの左及び右の腕及び/又は手首及び/又は手を刺激するように、装着されており、
前記少なくとも1つの刺激は、電気、光、音響、磁界、振動、又は圧力、或いは、これらの刺激の任意の組合せを含み、前記刺激は、方形、矩形、正弦、又は三角波形を含む連続波として、或いは、一連のパルスとして、適用され、
磁気刺激の場合に、前記刺激生成器は、前記1つ又は複数の神経を刺激するべく、前記ユーザー組織内において電流を誘発するように、時変磁界生成器及び関係する刺激インターフェイスを含み、
光刺激の場合に、前記刺激生成器は、前記1つ又は複数の神経を刺激するべく、発光ダイオード(LED)及びレーザーを有する群から選択された光源を含み、
音響刺激の場合に、前記刺激生成器は、前記1つ又は複数の神経を刺激するべく、音響生成器を含み、
振動刺激の場合に、前記刺激生成器は、前記1つ又は複数の神経を刺激するべく、振動生成器を含み、及び
圧力刺激の場合に、前記刺激生成器は、前記1つ又は複数の神経を刺激するべく、振動生成器を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
電気刺激の場合に、前記刺激生成器は、スイッチングマトリックス(28)を介した適用のために前記電気刺激を生成するべく、高電圧生成器(22)及び電流リミッタ(24)を含み、前記電気刺激は、一連の電気パルスを有し、前記刺激コントローラモジュールは、前記刺激プロファイルに従って、前記スイッチングマトリックスを介して、前記電気刺激のスイッチングを制御するべく、スイッチ制御モジュール(14)及びパルス制御モジュール(18)を含み、前記刺激インターフェイスは、前記刺激インターフェイスの動作を制御するべく、前記スイッチングマトリックスに接続された少なくとも1つのスイッチング構成(40)を含み、電池(44)及び関係する電池充電器(46)が、それぞれの刺激インターフェイスと関連するそれぞれのスイッチング構成に接続されており、前記刺激インターフェイスは、前記関連する1つ又は複数の神経を刺激するべく、前記ユーザーの組織を通じて電流を送るように、少なくとも1つの電極ペア(36)を含み、少なくとも1つの電極ペアは、前記電極ペアが電流を提供し且つ受け取ることができるように、デュアル機能を有し、前記電極ペアは、神経系の特定のエリアの狙いが定められた刺激を許容するべく、既定の構成を有するように構成されており、前記電極ペアは、前腕の長さに沿って延在する、前記尺骨及び/又は正中神経に狙いを定めるべく、互いに平行に延在しているか、又は前記尺骨及び/又は正中神経に狙いを定めるべく、十字形のパターンにおいて提供されている、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
一連の電気パルスのケースにおいて、それぞれの刺激パルスは、単一の周波数のパルス、若しくは、同一又は異なる周波数の2つ以上のパルスの組合せを有し、前記パルス刺激プロファイルは、0.1Hz~1000Hzの周波数範囲であり、100μA~10mAの強度と、1μS~100mSのパルス幅と、を有し、前記刺激は、約1Hzの周波数を有する低速発振波形、約15Hzの周波数を有する、前記低速発振波形の上部において重畳された中間発振波形、並びに、30Hz~50Hzの周波数を有する、前記低速波形パルス及び前記中間発振波形の上部において重畳された高発振波形を含む2つ以上の周波数の合計を有する、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記トレーニング処理モジュールは、前記トレーニングにおいて前記ユーザーのパフォーマンスを監視し、且つ、電気的な刺激プロファイルを選択するように、或いは、1つの刺激プロファイルが既に使用されている場合には、別の刺激プロファイルを選択するように、前記パルス制御モジュールに対して指示するように更に構成されている、請求項6又は7に記載のシステム。
【請求項9】
前記トレーニング処理モジュールは、前記ユーザーのパフォーマンスの監視を継続し、且つ、要求されるパフォーマンスレベルが実現されたら、前記ユーザーの前記パフォーマンスを維持するべく、更に別の刺激プロファイルを選択及び適用する、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記神経刺激器は、前記通信モジュール(48,114)を通じて前記トレーニング処理モジュールと通信可能であり、前記トレーニングコンピュータと通信可能である、請求項8又は9に記載のシステム。
【請求項11】
前記神経刺激器は、フィットネストラッカバンド、クラスプ、パッチ、ストラップ(84)、又はスリーブ、或いは、腕時計又はスマートウォッチ(80)を含むウェアラブルデバイス内に
設けられた、携帯型のウェアラブルな刺激器の形態を有し、前記腕時計
又は前記スマートウォッチは、
前記腕時計又は前記スマートウォッチの本体部にヒンジ方式によって装着される曲がりやすいストラップ部分を有し、前記曲がりやすいストラップ部分は、前記神経刺激器が一体的に装着される、或いは、着脱自在に装着可能である、クリッピング本体を備える、請求項1~10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
請求項11における前記スマートウォッチは、
ストラップに嵌め込まれ、使用時にユーザーの手首の尺骨側に配置されている腕時計装置であって、心拍数(HR)及び/又は心拍変動(HRV)及び/又は体温及び/又はSPO2及び/又はGSR(Galvanic Skin Response)及び/又は慣性計測の少なくとも1つを含む、前記ユーザーと関連する生理学的パラメータを監視及び判定するべく、演算装置(82)と少なくとも1つのユーザー生体計測測定センサとを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
少なくとも1つの刺激を使用して正中及び/又は尺骨神経を刺激するべく、前記尺骨及び/又は正中神経を含む末梢神経のための非侵襲型の神経刺激器(10,100)を動作させる方法であって、前記神経刺激器は、刺激プロファイルに従って少なくとも1つの刺激を生成するための刺激生成器(102)と、前記生成された刺激をユーザー(202)の腕、手首(38)、又は手に適用するためのアプリケータ(34,104)と、前記刺激生成器及び前記アプリケータの動作を制御するためのコントローラ(12,106)と、を有し、前記方法は、
ユーザーと関連する少なくとも1つの生理学的パラメータを受け取ることと、
前記受け取られた少なくとも1つの生理学的パラメータを既定のレベル又はプロファイルと比較すること(150,152)と、
相応して、代替刺激プロファイルを選択するか、或いは、使用されている既存の刺激プロファイルを調節すること(154)と、
対話型のコンピュータ認識トレーニングアプリケーションを、前記ユーザーがやり取りし得るよう構成され、前記神経刺激器と通信可能であるトレーニングコンピュータ(200)において実行することと、
前記トレーニングコンピュータにおける前記対話型のコンピュータ認識トレーニングアプリケーションとの間における前記ユーザーのやり取りを監視することと、
前記ユーザーが従事しなければならないトレーニングにおける既定の時点において、
前記刺激生成器及び前記アプリケータの動作を制御することと、を有する方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの生理学的パラメータの監視を継続するステップを含み、且つ、前記少なくとも1つの生理学的パラメータの前記既定のレベル又はプロファイルが実現されたら、前記方法は、前記少なくとも1つの生理学的パラメータの前記既定のレベル又はプロファイルを維持するべく、別の刺激プロファイルを選択する或いは、前記刺激を停止する
他の刺激プロファイルを選択することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記トレーニングにおいて前記ユーザーのパフォーマンスを監視し、且つ、刺激プロファイルを選択するように、或いは、1つの刺激プロファイルが既に使用されている場合には、別の刺激プロファイルを選択するように、刺激コントローラモジュール(112)に対して指示するステップと、
前記ユーザーのパフォーマンスの監視を継続し、且つ、既定のパフォーマンスレベルが実現されたら、別の刺激プロファイルを選択するか、或いは、前記刺激を停止する
他の刺激プロファイルを選択するステップと、
前記ユーザーが、前記ユーザーの正中及び/又は尺骨神経の刺激の際に対応する解剖学的運動を観察するべくやり取りしうる、視覚化コンピュータ上において稼働する視覚化装置(210)との間における前記ユーザーのやり取りを監視するステップと、を含む、請求項13又は14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、腕、手首、又は手の内部の神経を刺激する装置及び方法に関し、且つ、更に詳しくは、限定を伴うことなしに、尺骨神経及び正中神経を含む、ユーザーの末梢神経の神経刺激用の装置に関する。
【0002】
一実施形態において、装置は、スタンドアロンのバンド又はクラスプの形態を有しうる又はフィットネストラッカバンド、腕時計、又はスマートウォッチに統合されうる、ユーザーの腕、手首、及び手の近傍において電気、光、音響、磁界、振動、又は圧力を使用して正中及び尺骨神経を刺激するように構成された携帯可能且つ非侵襲型のモジュールの形態を有することができる。
【0003】
本発明の装置(並びに、関係する方法)の潜在的なユーザーは、非医学的な徴候及び医学的な徴候の改善を目的として、個々の消費者及び/又は患者を含む。
【0004】
非医学的な徴候は、限定を伴うことなしに、疲労への対処、用心深さ及び運動技能の開発を含む、スポーツ能力及び持久力を含む。非医学的な徴候は、この場合にも限定を伴うことなしに、学習、判読、注意、又はマルチタスキング、体重減少、及び時差ぼけのみならず、マインドフルネスなどの認識能力の改善を更に含みうる。
【0005】
医学的徴候は、限定を伴うことなしに、ADHDの改善、うつ病、癲癇、不眠症、偏頭痛、不安、鋭い及び慢性的な痛み、心血管障害、運動障害、及び機能回復を含む。
【背景技術】
【0006】
神経系は、中枢神経系と、末梢神経系と、から構成されている。末梢神経系(PNS:Peripheral Nervous System)の機能は、中枢神経系を四肢及び臓器に対して接続するというものである。
【0007】
様々な脊髄神経が、神経を相互接続する神経叢ネットワークの形成に寄与している。腕神経叢は、いくつかの主要な叢のうちの1つであり、且つ、31個の脊髄神経のうちの5つとの間においてやり取りしている。
図1に示されているように、腕神経叢から人間の前腕の内部に延在しているのが、正中及び尺骨神経である。正中及び尺骨神経は、腕神経叢及び脊髄神経を介した脳及び自律神経系へのコンジットを形成している。これらの神経の刺激は、運動/感覚脳機能のみならず、自律神経系にも影響を及ぼしうる。
【発明の概要】
【0008】
広い意味において、本発明は、神経刺激器を提供し、且つ、具体的には、電気、光、音響、磁界、振動、又は圧力、或いは、これらの刺激の任意の組合せを使用して正中及び/又は尺骨神経を刺激するべく、ユーザーの左及び/又は右腕、手首、又は手の近傍において装着されうる、尺骨及び/又は正中神経などの末梢神経用の非侵襲型の神経刺激器を提供しており、この装置は、スタンドアロンのバンド又はクラスプの形態を有するか、或いは、フィットネストラッカバンド、腕時計、又はスマートウォッチの一部分を形成している。1つ又は複数の神経刺激器は、ユーザーの左腕及び/又は手首及び/又は手、ユーザーの右腕及び/又は手首及び/又は手、或いは、ユーザーの左及び右腕及び/又は手首及び/又は手を刺激するように、装着することができる。
【0009】
もう少し詳細には、神経刺激器は、上述の刺激のいずれか又は組合せを生成するための刺激生成器と、生成された刺激をユーザーの腕、手首、又は手に適用するためのアプリケータと、刺激生成器及びアプリケータの動作を制御するためのコントローラと、を有する。いくつかのケースにおいては、光、音響、磁界、振動、又は圧力などの刺激の場合には、生成器及びアプリケータは、単一のコンポーネントに組み合わせることができる。
【0010】
一実施形態においては、アプリケータは、少なくとも1つの刺激インターフェイスを有しており、刺激インターフェイスは、通常は、ユーザーの腕、手首、又は手の前側又は腹側の近傍において、刺激をユーザーの皮膚に適用するべく、刺激の特性に応じて、様々な形態を有することになろう。
【0011】
一実施形態においては、刺激は、方形、矩形、正弦、又は三角波形を含む連続波として、或いは、一連のパルスとして、適用することができる。
【0012】
一実施形態においては、且つ、用途に応じて、刺激器は、限定を伴うことなしに、心拍数(HR:Heart Rate)、心拍変動(HRV:Heart Rate Variability)、体温、SPO2、GSR(Galvanic Skin Response:電気皮膚反応)、及び慣性計測のうちの任意のものを含む、ユーザーと関係する生理学的パラメータを監視及び判定するべく、アプリケータ内において又はその近傍において実施されうる(但し、これは、必ずしも必須ではない)、ユーザー生体計測測定センサを含むことができる。
【0013】
一実施形態においては、コントローラは、ユーザー生体計測測定センサとの通信状態にあるユーザー生体計測測定モジュールを含むことができる。
【0014】
一実施形態においては、コントローラは、ユーザーの皮膚の導電率を計測するべく、GSRセンサとの通信状態にあるGSR(Galvanic Skin Response)検出モジュール、並びに/或いは、ユーザー生体計測モジュール、を含むことができる。
【0015】
一実施形態においては、コントローラは、ユーザーが運動活動に従事しているかどうかを判定するべく、IMUセンサとの通信状態にある、慣性計測(IMU)モジュールを含むことができる。
【0016】
いくつかの実施形態においては、ユーザーと関連する生理学的パラメータを監視及び判定するためのユーザー生体計測測定センサと、刺激インターフェイスと、は、ユーザーの腕、手首、又は手の周囲の周りにおいて、少なくとも30度だけ、離隔しているか、又はセグメント化されている。
【0017】
一実施形態においては、コントローラは、適用される刺激を刺激プロファイルに従って制御するための刺激コントローラを含み、刺激プロファイルは、持続時間及び/又は周波数及び/又は強度/振幅及び/又は幅の観点において、適用される刺激を定義している。
【0018】
一実施形態においては、且つ、この場合にも用途に応じて、刺激器は、神経刺激器と、ユーザーのモバイル装置(即ち、スマートフォン、タブレット、又はスマートウォッチ)及び/又はクラウド上のリモートサーバーを含む外部/リモート装置の間における通信及びデータ転送を促進するべく、通信モジュールを含むことができる。刺激器から転送されるデータは、持続時間、周波数、強度などを含む、適用される刺激に関する情報、並びに/或いは、生体計測測定センサによって判定された生理学的パラメータ、を含みうるものと想定される。逆に、外部/リモート装置から刺激器に転送されるデータは、コントローラが、生成器及びアプリケータとの関連において、刺激コントローラモジュールを介して、結果的に実装しうる、適用対象の刺激に対する(即ち、修正又は調節された刺激プロファイルを実装するための)変化に関する情報を含みうるものと想定される。
【0019】
一実施形態においては、電池及び関係する電池充電器をアプリケータに接続することができる。
【0020】
電気刺激
刺激が電気刺激であるケースにおいては、刺激生成器は、スイッチングマトリックスを介した適用のために電気刺激を生成するべく、高電圧生成器と、電流リミッタと、を含む。
【0021】
一実施形態においては、電気刺激は、一連の電気パルスを有しており、刺激コントローラモジュールは、刺激プロファイルに従ってスイッチングマトリックスを介して電気刺激のスイッチングを制御するべく、スイッチ制御モジュールと、パルス制御モジュールと、を含む。
【0022】
一実施形態においては、刺激インターフェイスは、刺激インターフェイスの動作を制御するべく、スイッチングマトリックスに接続された少なくとも1つのスイッチング構成を含む。
【0023】
一実施形態においては、電池及び関係する電池充電器が、アプリケータに、且つ、具体的には、それぞれの刺激インターフェイスと関連するそれぞれのスイッチング構成に、接続されている。
【0024】
第1の実施形態においては、刺激インターフェイスは、関連する1つ又は複数の神経を刺激するべく、ユーザー組織を通じて電流を送るように、少なくとも1つの電極ペアを含む。
【0025】
一実施形態においては、少なくとも1つの電極ペアは、電極ペアが電流を提供し且つ受け取ることができるように、デュアル機能を有する。
【0026】
一実施形態においては、電極ペアは、神経系の特定のエリアに狙いを定めた刺激を許容するべく、既定の構成を有するように構成することができる。更に詳しくは、前腕の長さに沿って延在する尺骨及び/又は正中神経に狙いを定めるための近接性を確立するべく、平行に延在する電極ペアの構成を適用することができる。一実施形態においては、尺骨及び/又は正中神経に狙いを定めるべく、2つの電極ペアを十字形のパターンにおいて提供することができる。
【0027】
一連の電気パルスのケースにおいては、それぞれの刺激パルスは、単一周波数のパルスを有していてもよく、或いは、同一又は異なる周波数の2つ以上のパルスの組合せを有するパルスを有することもできる。
【0028】
想定される一用途においては、パルス刺激プロファイルは、
周波数範囲:0.1Hz~1000Hz、
強度:100μA~10mA、
パルス幅:1μS~100mS、
というパラメータを有することができる。
【0029】
特定の一実施形態においては、刺激は、例えば、約1Hzの周波数を有する低速発振波形、約15Hzの周波数を有する、低速発振波形の上部において重畳された中間発振波形、並びに、30Hz~50Hzの周波数を有する、低速波形パルス及び中間発振波形の上部において重畳された高発振波形などの、2つ以上の周波数の合計を有することができる。
【0030】
磁気刺激
刺激が磁気刺激であるケースにおいては、刺激生成器は、1つ又は複数の神経を刺激するべく、ユーザーの組織内において電流を誘発するように、時変磁界生成器及び関係する刺激インターフェイスを含む。
【0031】
光刺激
刺激が光刺激であるケースにおいては、刺激生成器は、1つ又は複数の神経を刺激するべく、発光ダイオード(LED:Light-Emitting Diode)又はレーザーなどの光源を含む。組織を通じて拡散すると共に容易には合焦されえない電気刺激とは異なり、光刺激は、正確に狙うことが可能である、という利点を提供する。
【0032】
音響刺激
刺激が音響であるケースにおいては、刺激生成器は、1つ又は複数の神経を刺激するべく、音響生成器を含む。
【0033】
振動刺激
刺激が振動刺激であるケースにおいては、刺激生成器は、1つ又は複数の神経を刺激するべく、振動生成器を含む。
【0034】
圧力刺激
刺激が圧力刺激であるケースにおいては、刺激生成器は、1つ又は複数の神経を刺激するべく、振動生成器を含む。
【0035】
一実施形態においては、神経刺激器は、フィットネストラッカバンド、クラスプ、パッチ、ストラップ、又はスリーブ、或いは、従来の腕時計内において実施及び/又は保持及び/又は収容及び/又は統合されうると共に/又は、これらに対して(例えば、クリップによって)固定されうる、携帯型のウェアラブルな刺激器の形態を有することができる。1つのバージョンにおいては、且つ、具体的には、隣接する曲がりやすいストラップ部分がヒンジ方式によって装着される、中央の湾曲したクリッピング本体を有する、所謂バラフライクラスプを利用した腕時計(通常は、高級で豪華な腕時計)を参照すれば、神経刺激器は、クリッピング本体に対して、一体的に装着されてもよく、或いは、着脱自在に装着可能であってもよい。
【0036】
第1の用途においては、神経刺激器は、一体的な装置を形成するべく、スマートウォッチに結合されうる、携帯型でウェアラブルな刺激器の形態を有することができる。
【0037】
特定の一実施形態においては、スマートウォッチは、通常は、ユーザーの手首の背側において位置決めされる、ストラップに対して装着された腕時計演算装置を有しており、ストラップの腹側が本発明の神経刺激器を有している。これらは、別個の且つ個別のコンポーネントであるが、神経刺激器の通信モジュールが、通常は、無線により、腕時計演算装置と神経刺激器の間における通信及び/又はデータ及び情報の転送を可能にしている。この用途においては、腕時計演算システムと神経刺激器は、ストラップ上において互いに直径方向において反対側に配置することができる。
【0038】
神経刺激器の通信モジュールは、手首の背側において配置されたプロセッサとの間における刺激データの送信と生体計測データの受信の両方のための任意の適切な通信コンポーネントであってもよい。又、これに加えて、パルス制御モジュールは、スマートウォッチからの受け取られた生体計測データに基づいて電気刺激パルスプロファイルをトリガするべく、コントローラロジックを含むこともできる。
【0039】
第2の用途においては、刺激コントローラモジュールは、閉ループ生体フィードバック構成を提供するように、ユーザー生体計測測定センサからユーザー生体計測測定モジュールによって受け取られた生理学的パラメータ、並びに/或いは、GSR検出モジュール及び/又はIMUモジュールからの徴候、に基づいて刺激プロファイルを適用している。
【0040】
この実施形態においては、神経刺激器は、ユーザーの腕、手首、又は手の上部において着用されうる、上述のタイプの、ウェアラブルなバンド、パッチ、又はストラップの形態を有することができる。
【0041】
1つのバージョンにおいては、刺激コントローラモジュールは、受け取られた生理学的パラメータを既定のレベル又はプロファイルと比較することができると共に、代替刺激プロファイルを選択することができる(或いは、使用されている既存の刺激プロファイルを調節することができる)。
【0042】
刺激コントローラモジュールは、生理学的パラメータの監視を継続し、且つ、生理学的パラメータの既定のレベル又はプロファイルが実現されたら、生理学的パラメータの既定のレベル又はプロファイルを維持するべく、更に別の刺激プロファイルを選択及び適用することができる(或いは、刺激を停止することができる)。
【0043】
従って、関係する一方法においては、本発明は、以上において定義されているタイプの神経刺激器を動作させる方法に拡張されており、この方法は、
ユーザーと関連する生理学的パラメータを受け取ることと、
受け取られた生理学的パラメータを既定のレベル又はプロファイルと比較することと、
相応して、代替刺激プロファイルを選択するか、或いは、使用されている既存の刺激プロファイルを調節することと、
を有する。
【0044】
方法は、生理学的パラメータの監視を継続することを含み、且つ、生理学的パラメータの既定のレベル又はプロファイルが実現されたら、方法は、生理学的パラメータの既定のレベル又はプロファイルを維持するべく、別の刺激プロファイルを選択すること(或いは、刺激を停止すること)を含む。
【0045】
第3の用途においては、神経刺激器は、ユーザーがやり取りしうる、トレーニングコンピュータ上において稼働する言語又は教育ソフトウェアなどの、対話型コンピュータ認識トレーニングアプリケーションとの関連において使用することができる。この用途においては、トレーニング処理モジュールは、ユーザーが従事しなければならない特定の活動又は学習要素と間において、並びに/或いは、トレーニングにおける既定の時点において、刺激の適用を調整するように、提供されている。
【0046】
1つのバージョンにおいては、トレーニング処理モジュールは、トレーニングにおいてユーザーのパフォーマンスを監視することができると共に、刺激プロファイルを選択するように刺激コントローラモジュールに対して指示することができる(或いは、1つの刺激プロファイルが既に使用されている場合には、別の刺激プロファイルを選択することができる)。トレーニング処理モジュールは、ユーザーのパフォーマンスの監視を継続し、且つ、満足できるパフォーマンスレベルが実現されたら、ユーザーのパフォーマンスを維持するべく、更に別の刺激プロファイルを選択及び適用することができる(或いは、刺激を停止することができる)。
【0047】
この実施形態においては、神経刺激器は、ユーザーの腕、手首、又は手の上部において着用されうる、上述のタイプの、ウェアラブルなバンド、パッチ、又はストラップの形態を有していてもよく、神経刺激器は、(通信モジュール及び関係する通信コンポーネントを介して)トレーニング処理モジュールに接続されており(或いは、少なくともこれとの通信状態にあり)、トレーニング処理モジュールは、トレーニングコンピュータに接続されている(或いは、少なくともこれとの通信状態にある)。
【0048】
第4の用途においては、神経刺激器は、ユーザーが、ユーザーの正中及び/又は尺骨神経の刺激の際に対応する解剖学的運動を観察するべくやり取りしうる、視覚化コンピュータ上において稼働する視覚化装置との関連において使用することができる。
【0049】
この用途においては、視覚化モジュールは、正中及び/又は尺骨神経と関連する筋肉又は筋肉グループの運動の視覚化装置上における表示との間において、通常は、連携した状態で、正中及び/又は尺骨神経に対する刺激の適用を調節するように、提供されている。視覚化装置は、仮想現実又は眼フィードバック装置の形態を有することができる。一実施形態においては、仮想的に描画される活動又は運動の程度及び特性は、提供される刺激の量と一致することになる。
【0050】
この実施形態においては、神経刺激器は、ユーザーの腕、手首、又は手の上部において着用されうる、上述のタイプの、ウェアラブルなバンド、パッチ、又はストラップの形態を有していてもよく、神経刺激器は、(通信モジュール及び関係する通信コンポーネントを介して)視覚化モジュールに接続されており(或いは、少なくともこれとの通信状態にあり)、視覚化モジュールは、視覚化コンピュータに接続されている(或いは、少なくともこれとの通信状態にある)。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】
図1は、正中及び尺骨神経の解剖学的な図を示す。
【
図2】
図2は、刺激器が手首バンドの形態を有する一実施形態による本発明の神経刺激器の概略図を示す。
【
図3】
図3は、刺激器がスマートウォッチに結合されている一実施形態による本発明の神経刺激器の概略図を示す。
【
図4】
図4は、本発明の神経刺激器の可能なコンポーネントのうちのいくつかのコンポーネントの大まかな概略ブロック図を示す。
【
図5】
図5は、神経刺激器が電気刺激を利用している、神経刺激器の1つの可能なバージョンの概略ブロック図を示す。
【
図6】
図6は、本発明の神経刺激器によって生成されうるタイプの例示用のパルス刺激波形を示す。
【
図7】
図7は、本発明の神経刺激器によって生成されうるタイプの代替パルス刺激波形を示す。
【
図8】
図8は、対話型コンピュータ認識トレーニングアプリケーションとの関連において使用される神経刺激器の概略図を示す。
【
図9】
図9は、視覚化アプリケーションとの関連において使用される神経刺激器の概略図を示す。
【
図10】
図10は、本発明の更なる一実施形態による、末梢神経用の非侵襲型の神経刺激器を動作させる方法を表す概略フローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0052】
まず、
図4を参照すれば、広い意味において、神経刺激器100が、且つ、具体的には、電気、光、音響、磁界、振動、又は圧力、或いは、これらの刺激の任意の組合せを使用して正中及び/又は尺骨神経を刺激するべく、ユーザーの腕、手首、又は手の近傍において装着されうる、尺骨及び/又は正中神経などの末梢神経用の非侵襲型の神経刺激器が、提供されている。刺激器100は、スタンドアロンのバンド又はクラスプの形態を有していてもよく、或いは、フィットネストラッカバンド、腕時計、又はスマートウォッチの一部分を形成することもできる。
【0053】
神経刺激器100は、上述の刺激のいずれか又は組合せを生成するための刺激生成器102と、生成された刺激をユーザーの腕、手首、又は手に適用するためのアプリケータ104と、刺激生成器102及びアプリケータ104の動作を制御するためのコントローラ106と、を有することができる。いくつかのケースにおいては、光、音響、磁界、振動、又は圧力などの刺激の場合に、生成器102とアプリケータ104は、単一のコンポーネントに組み合わせることができる。
【0054】
一実施形態においては、アプリケータ104は、通常は、ユーザーの腕、手首、又は手の前又は腹側の近傍において、刺激をユーザーの皮膚に適用するべく、刺激の特性に応じて、様々な形態を有しうる、少なくとも1つの刺激インターフェイスを有する。
【0055】
刺激は、方形、矩形、正弦、又は三角波形を含む連続波として、或いは、一連のパルスとして、適用することができる。
【0056】
一実施形態においては、且つ、用途に応じて、刺激器100は、限定を伴うことなしに、心拍数(HR)、心拍変動(HRV)、体温、SPO2、GSR(Galvanic Skin Response)、及び慣性計測のうちの任意のものを含む、ユーザーと関連する生理学的パラメータを監視及び判定するべく、アプリケータ104内において或いはその近傍において実施されうる(但し、必ずしもこうである必要はない)、ユーザー生体計測測定センサ108を含むことができる。
【0057】
一実施形態においては、コントローラ106は、ユーザー生体計測測定センサ108との通信状態にあるユーザー生体計測測定モジュール110を含むことができる。コントローラ106は、ユーザーの皮膚の導電率を計測するべく、GSRセンサとの通信状態にあるGSR(Galvanic Skin Response)検出モジュール、並びに/或いは、ユーザー生体計測測定モジュール、を含むことができる。これに加えて、コントローラ106は、ユーザーが運動活動に従事しているかどうかを判定するべく、IMUセンサとの通信状態にある慣性計測(IMU)モジュールを含むこともできる。
【0058】
いくつかの実施形態においては、ユーザーと関連する生理学的パラメータを監視及び判定するためのユーザー生体計測測定センサ108と、刺激インターフェイスと、は、ユーザーの腕、手首、又は手の周囲に周りにおいて、少なくとも30度だけ、離隔しているか、或いは、セグメント化されている。
【0059】
一実施形態においては、コントローラ106は、適用される刺激を刺激プロファイルに従って制御するべく、刺激コントローラモジュール112を含んでおり、刺激プロファイルは、持続時間及び/又は周波数及び/又は強度/振幅及び/又は幅の観点において、適用される刺激を定義している。
【0060】
一実施形態においては、且つ、この場合にも用途に応じて、刺激器100は、神経刺激器100と、ユーザーのモバイル装置(即ち、スマートフォン、タブレット、又はスマートウォッチ)及び/又はクラウド上のリモートサーバーを含む外部/リモード装置の間における通信及びデータ転送を促進するべく、通信モジュール114を含むことができる。
【0061】
刺激器100から転送されるデータは、持続時間、周波数、強度などを含む、適用される刺激に関する情報、並びに/或いは、生体計測測定センサ108によって判定される生理学的パラメータ、を含みうるものと想定される。
【0062】
逆に、外部/リモート装置から刺激器100に転送されるデータは、コントローラ106が、生成器102及びアプリケータ104との関連において、刺激コントローラモジュール112を介して、結果的に実装しうる、適用対象の(即ち、修正又は調節された刺激プロファイルを実装するための)刺激に対する変化に関する情報を含むことができるものと想定される。
【0063】
次に
図5を参照すれば、神経刺激器10が、且つ、具体的には、ユーザーの尺骨及び/又は正中神経を電気的に刺激するための非侵襲型の神経刺激器10が、提供されている。但し、これは、すべての末梢神経に対して適用することができる。
【0064】
刺激器10は、スイッチ制御モジュール14、GSR(Galvanic Skin Response)検出モジュール16、パルス制御モジュール18、及びユーザー生体計測測定モジュール20を有するコントローラ12を有する。
【0065】
刺激器10は、スイッチングマトリックス28を介した適用のために刺激パルスを生成するべく、高電圧生成器22及び電流リミッタ24(並びに、関係する電流センサ26)を更に有する。
【0066】
刺激器10は、ユーザーと関連する生理学的パラメータを判定するための、且つ、通常は、ユーザー生体計測測定モジュール20に対して接続される、ユーザー生体計測測定センサ30を更に有する。
【0067】
刺激器10は、ユーザーの皮膚の導電率を計測するべく、GSR検出モジュール16との通信状態にあるGSRセンサ32を有する。
【0068】
刺激器10は、通常は、電極ペア36の形態である、刺激インターフェイスを有する、ユーザーの外側皮膚表面に接触するための接触インターフェイスを提供するアプリケータ34を有する。上述のその他の刺激のいずれかが、即ち、光、音響、磁界、振動、又は圧力が、使用される場合に、刺激インターフェイスが相応して異なることになるのは、明らかである。
【0069】
電極ペア36は、通常、(
図2及び
図3において最良に示されているように)ユーザーの手首38の腹側の近傍において、刺激パルスをユーザーの皮膚に対して適用している(これについては、更に詳細に後述することとする)。電極ペア36の電極は、互いに隣接した状態において示されているが、1つのバージョンにおいては、一方の電極(例えば、アノード)がユーザーの身体の別の部分上において配置された状態で、他方の電極(例えば、カソード)のみが、ユーザーの腕、手首、又は手に固定されてもよい。
【0070】
それぞれの電極36は、電極36の動作を制御するべく、スイッチングマトリックス28に接続された関係するスイッチング構成40を有する。
【0071】
アプリケータ10は、(例えば、光パルスダイオードを使用した)心拍数(HR)、心拍変動(HRV)、体温、及び(ユーザーの動脈酸素飽和の推定値を提供するための)SPO2を含む、ユーザーと関連する生理学的パラメータの判定を支援するべく、光センサ42を有する。
【0072】
一実施形態においては、充電式電池44及び関係する電池充電器46が、アプリケータ34に、且つ、具体的には、それぞれの電極36と関連するそれぞれのスイッチング構成40に、接続されている。本発明の神経刺激器10の設計目標は、刺激器10が、充電式電池の形態を有しうる、電池44によって電力供給されるスタンドアロン装置の形態を有することができるように、十分に少ない数のコンポーネント/パラメータを有する刺激器を提供する、というものである。
【0073】
一実施形態においては、それぞれの電極36は、電流を提供し且つ受け取ることができる、デュアル機能電極36である。電極ペア36は、上述のように、その動作を促進するべく電流を受け取ることに加えて、充電式電池44を充電するべく、電荷を提供するように構成することもできる。
【0074】
一実施形態においては、アプリケータ36は、刺激パルスを適用するべく、電極のペアを有する。一実施形態においては、電極36は、神経系の特定のエリア用の狙いを定めた刺激を許容するべく、既定の構成を有するように構成することができる。更に詳しくは、(
図1に示されているように)前腕の長さに沿って延在する、尺骨及び正中神経に狙いを定めるための近接性を確立するべく、平行電極の構成を適用することができる。一実施形態においては、尺骨及び正中神経に狙いを定めるべく、電極36の2つのペアを十字形のパターンにおいて提供することができる。
【0075】
いくつかの実施形態においては、ユーザーと関連する生理学的パラメータを判定するためのセンサ42と、電極36と、は、
図2及び
図3に示されているように、ユーザーの手首38の周囲の周りにおいて、少なくとも30度だけ、離隔しているか、或いは、セグメント化されている。
【0076】
図示されてはいないが、神経刺激器は、ユーザーが運動活動に従事しているかどうかを判定するべく、慣性計測(IMU)モジュールを含むことができる。
【0077】
パルス制御モジュール18は、刺激セッション長、周波数、振幅、及びパルス幅を有する既定の電気刺激パターンに基づいて神経を刺激するように構成されている。
図6には、
- 90msだけ離隔した、15msという相対的に長い持続時間の正及び負パルス52、54、
- 60msだけ離隔した、5msという相対的に短い持続時間の正及び負パルス56、58、
- 70msだけ離隔した、10msという相対的に中間の持続時間の正及び負パルス60、62、及び、
- 80msだけ離隔した、正及び負パルスバースト64、66、
を有する、本発明の神経刺激器10によって生成されうるタイプの刺激波形50の一例が示されている。
【0078】
多くのその他の刺激プロファイルが使用されうることが明らかである。具体的には、特定の状態に対して影響を及ぼすべく、既定のプロファイルの電気刺激を使用することができる。これに加えて、同一の状態の異なるレベルに対して影響を及ぼすべく、異なる信号プロファイルが有用でありうる(穏やかな睡眠問題対深刻な不眠症)。
【0079】
単一の又は様々な状態に対して影響を及ぼすべく、一意に関連付けられたパラメータプロファイルを有する別個の信号の重畳が利点を有しうるものと想定される。いくつかの実施形態においては、3つ以上の信号を互いに重畳させることができる。更にその他の実施形態においては、例えば、超音波刺激が非侵襲的な電気刺激と結合されている際などには、重畳は、異なる刺激タイプの信号の間において発生しうる。1つのバージョンにおいては、パルス刺激プロファイルは、
周波数範囲:0.1Hz~1000Hz、
強度:100μA~10mA、
パルス幅:1μS~100mS、
というパラメータを有することができる。
【0080】
次に
図7を参照すれば、特定の一実施形態においては、パルス刺激プロファイル90は、約1Hzの周波数を有する低速発振パルス92、約15Hzの周波数を有する、低速発振パルスの上部において重畳された中間発振パルス94、及び30Hz~50Hzの周波数を有する、低速発振パルス及び中間発振パルスの上部において重畳された高発振パルス96を有することができる。
【0081】
図5を再度参照すれば、神経刺激器10は、神経刺激器10と、ユーザーのモバイル装置(即ち、スマートフォン、タブレット、又はスマートウォッチ)及び/又はクラウド上のリモートサーバーを含む外部/リモート装置の間における通信及びデータ転送を促進するべく、通信モジュール48を含んでいてもよく、通信モジュール48は、Bluetooth、RFID、NFC、Wi-Fi、ZigBeeなどのような適切な通信コンポーネントを含む。
【0082】
神経刺激器10は、(
図2に示されているように)バンド、(
図3に示されているように)スマートウォッチ、パッチ、ストラップ、又はスリーブ内において実施及び/又は保持及び/又は収容及び/又は統合されうると共に/又は、これらに(例えば、クリップによって)固定されうる、携帯型のウェアラブルな刺激器の形態を有しうることが便利である。
【0083】
具体的には、
図3を参照すれば、神経刺激器10は、一体的な装置を形成するべく、スマートウォッチ80に結合されうる、携帯型のウェアラブルな刺激器の形態を有することができる。スマートウォッチ80は、時間計測を超えた拡張された機能を有する、コンピュータ化された腕時計である。最近のスマートウォッチ80は、事実上、ウェアラブルコンピュータであり、且つ、従って、十分に拡張された機能を有しており、多くものが、モバイルオペレーティングシステムを使用してモバイルアプリケーションを実行し、且つ、多くのケースにおいて、最近の携帯電話機/スマートフォンをエミュレートしている。
【0084】
特定の一用途においては、スマートウォッチ80は、通常は、ユーザーの手首の背側において位置決めされる、連続的なストラップ84に装着された腕時計演算装置82を有しており、ストラップ84の腹側は、本発明の神経刺激器10を有している。これらは、別個の且つ個別のコンポーネントであるが、神経刺激器10の通信モジュール48が、通常は、無線により、腕時計演算装置82と神経刺激器10の間における通信及び/又はデータ及び情報の転送を可能にしている。この用途においては、腕時計演算装置82と神経刺激器10は、ストラップ84上において互いに直径方向において反対側に配置することができる。腕時計演算装置82及び神経刺激器10内において見出される独立的な且つ別個のコントローラが、ユーザーの手首に装飾された2つの別個の電子回路の間の効果的な結合を許容している。
【0085】
神経刺激器の通信モジュール48は、手首の背側において配置されたプロセッサとの間における、刺激データの送信と生体計測データの受信の両方のために、(Bluetooth、RFID、NFC、Wi-Fi、ZigBeeなど用の)任意の適切な通信コンポーネントであってもよい。又、これに加えて、パルス制御モジュール18は、スマートウォッチ80からの受け取られた生体計測データに基づいて電気刺激パルスプロファイルをトリガするべく、コントローラロジックを含むこともできる。
【0086】
又、一実施形態においては、パルス制御モジュール18は、閉ループ生体フィードバック構成を定義するように、ユーザー生体計測測定センサ30から生体計測測定モジュール20によって受け取られた生理学的パラメータ、並びに/或いは、ユーザーの物理的活動に関するIMUモジュールからの徴候、に基づいて、電気刺激パルスプロファイルをトリガするべく、コントローラロジックを含むこともできる。これは、例えば、フィットネス刺激用途の文脈においては、心拍数(HR)又は心拍変動(HRV)応答などの、刺激に対応する個々の応答を活用している。特定の一用途においては、本発明のこの実施形態は、望ましい生理学的状態を実現するべく、閉ループ方式により、正中及び/又は尺骨神経の刺激を使用する、ユーザーの心拍数の管理に関係しているが、これに限定されるものではない。
【0087】
1つのバージョンにおいては、
図10に示されているように、パルス制御モジュール18は、ブロック154において示されているように、受け取られた生理学的パラメータを既定のレベル又はプロファイルと比較することができると共に(ブロック150及び152)、且つ、代替電気刺激パルスプロファイルを選択することができる(或いは、使用されている既存のプロファイルを調節することができる)。パルス制御モジュール18は、生理学的パラメータの監視を継続し、且つ、生理学的パラメータの既定のレベル又はプロファイルが実現されたら、生理学的パラメータの既定のレベル又はプロファイルを維持するべく、更に別の電気刺激パルスプロファイルを選択及び適用することができる(或いは、刺激を停止することができる)。
【0088】
この実施形態においては、神経刺激器は、
図2に示されているように、ユーザーの手首上において着用されうる、上述のタイプの、ウェアラブルなバンド、パッチ、又はストラップの形態を有することができる。
【0089】
次に
図8を参照すれば、一実施形態においては、神経刺激器10は、ユーザー202がやり取りしうる、トレーニングコンピュータ200上において稼働する、言語又は教育ソフトウェアなどの、対話型のコンピュータ認識トレーニングアプリケーションとの関連において使用することができる。この用途においては、トレーニング処理モジュール204は、ユーザーが従事しなければならない特定の活動又は学習要素との間において、並びに/或いは、トレーニングにおける既定の時点において、刺激パルスの適用を調整するように、提供されている。この特定の実施形態の目的は、正中及び/又は尺骨神経の刺激との間において、言語又は認識スキルの学習、トレーニング、及び教育を調整するというものである。
【0090】
1つのバージョンにおいては、トレーニング処理モジュール204は、トレーニングにおけるユーザーのパフォーマンスを監視することができると共に、電気刺激パルスプロファイルを選択するようにパルス制御モジュー18に対して指示することができる(或いは、1つの電気刺激パルスが既に使用されている場合には、別の電気刺激パルスプロファイルを選択することができる)。トレーニング処理モジュール204は、ユーザーのパフォーマンスの監視を継続し、且つ、満足できるパフォーマンスレベルが実現されたら、ユーザーのパフォーマンスを維持するべく、更に別の電気刺激パルスプロファイルを選択及び適用することができる(或いは、刺激を停止することができる)。
【0091】
従って、使用の際に、トレーニング処理モジュール204は、ユーザー202に困難を提示する問題又はレベルにおける予め失敗した試みを識別することができると共に、困難な問題又はレベルに直面しているユーザー202につながる又はその時点における適切な量の刺激を適用することができる。
【0092】
この実施形態においては、神経刺激器10は、ユーザーの腕、手首、又は手の上部において着用されうる、上述のタイプの、ウェアラブルなバンド、パッチ、又はストラップの形態を有していてもよく、神経刺激器10は、(通信モジュール48及び関係する通信コンポーネントを介して)トレーニング処理モジュール204に接続されており(或いは、少なくともこれとの通信状態にあり)、トレーニング処理モジュール204は、トレーニングコンピュータ200に接続されている(或いは、少なくともこれとの通信状態にある)。
【0093】
次に
図9を参照すれば、別の実施形態において、神経刺激器10は、ユーザーが、ユーザーの正中及び/又は尺骨神経の刺激の際に対応する解剖学的運動を(仮想現実経験の文脈において)観察するべくやり取りしうる、視覚化コンピュータ上において稼働している視覚化装置210との関連において使用することができる。関連する筋肉運動の視覚的な知覚との連携状態において正中神経を刺激することにより、脳内における経路がトリガされ、且つ、運動皮質を中枢神経系を通じて末梢神経系の正中及び/又は尺骨系内に接続している、神経系チェーンに沿った失われた運動経路が再生成されるものと考えられる。
【0094】
この用途においては、視覚化モジュール212は、通常は、連携状態において、正中及び/又は尺骨神経と関連する筋肉又は筋肉グループの運動の視覚化装置210上における表示との間において、正中及び/又は尺骨神経に対する刺激パルスの適用を調整するように、提供されている。視覚化装置210は、仮想現実又は眼フィードバック装置の形態を有することができる。
【0095】
例えば、1つのバージョンにおいては、視覚化モジュール212は、関連する解剖学的場所の電気刺激との間において、ユーザーの手の仮想的に描画された運動又は活動を調整することができる。一実施形態においては、仮想的に描画かれた活動又は運動の程度及び特性は、提供される刺激の量と一致することになる。
【0096】
この実施形態においては、神経刺激器10は、ユーザーの腕、手首、又は手の上部において着用されうる、上述のタイプの、ウェアラブルなバンド、パッチ、又はストラップの形態を有していてもよく、神経刺激器10は、(通信モジュール48及び関係する通信コンポーネントを介して)視覚化モジュール210に接続されており(或いは、少なくともこれとの通信状態にあり)、視覚化モジュール210は、視覚化コンピュータに接続することができる(或いは、少なくともこれとの通信状態にありうる)。
【0097】
本発明の神経刺激器10は、好ましくは、腕、手首、又は手の背側において配置されるように、バンド又は腕時計に内蔵されうる相対的に小さな刺激モジュールをもたらすべく、コンポーネント/パラメータの数を低減することを狙っている。このような装置は、一実施形態においては、自身が付加されているスマートウォッチ(或いは、Bluetoothを介して、タブレット又はスマートフォンなどの別のローカルな装置)との間において信号を送信及び受信することが可能であり、且つ、クラウドを介したリモートサーバーとの間におけるデータの直接的な送受信のためにインターネット接続することができる。一実施形態においては、刺激モジュールは、手首の裏面と接触するバンドクラスプ内において埋め込まれている。
【0098】
上述の用途に加えて、神経刺激器は、アラーム又は通知システムとして機能するように構成することもできる。例えば、ユーザーは、通常は、刺激器に無線で接続されている装置を介して、起床時刻を設定することができる。望ましい起床時刻において、神経刺激器は、ユーザーの神経系を活性化し、且つ、これにより、ユーザーを目覚めさせるべく、漸進的な刺激を付与することができる。又、アラームは、検出された生体計測値が特定のレベルに到達した際に、例えば、ユーザーが、(パルスオキシメータからの)低酸素や(心拍数モニタからの)低/高心拍数などを有することを通知するなどのように、ユーザーが警告されるように、通知手段を提供することができる。いくつかの実施形態においては、アラームシステムは、ユーザーが、その意図された目的地又は場所から逸脱している際に、警告されるように、GPS/近接性センタに結び付けることができる。
【0099】
神経刺激は、感覚運動皮質の直接的な感覚変調により、パフォーマンスを促進及び最適化することが可能であり、間接的に、自律的機能を変調すると共に交感神経及び副交感神経系の間のバランスを促進することにより、心拍変動(HRV)に対して影響を及ぼしうるであろう。人物が特定の形態の物理的活動を実行していると同時に正中神経から感覚入力を受け取ることにより、プライマリ感覚皮質(S1)及びプライマリ運動皮質(M1)は、共活性化を通じて、このような情報の処理に従事することになり、この結果、中枢レベルにおける柔軟性が促進されうるが、これは、皮質が感覚処理の組合せによって特発されるのに伴って、実行されている生理学的活動が利益を享受するように、運動出力を改善することもできる。又、S1における正中神経及び/又は尺骨神経の刺激の効果は、痛みの処理に対する効果を有することもでき、運動においては、且つ、異なる要因の結果として、痛みは、長引いた我慢の結果である可能性があり、刺激に起因した視床皮質回路からの変調は、痛みの閾値を増大させうるであろう。使用される周波数に応じて、中枢及び脊髄レベルにおいて、エンケファシン及びエンドルフィンを放出し、これにより、痛みの軽減を支援するべく、内因性オピオイド系を刺激することができる。
【0100】
特定のパラメータの組を確率論的プロパティと共に使用することが可能であり、この場合に、生成される周波数は、0.5~100Hzの範囲であり、且つ、相対的に高い範囲に限定されるものではない(1000Hz以下である)。電流は、時間に伴って変動する1~6mAの範囲において、且つ、一連の混合したパルス可変特性(二次、三角、又は正弦)において、供給される。正中神経及び/又は尺骨神経の刺激は、心拍数(HR)、脈動、及びHRVなどの機能の監視と結合することができる。又、これは、心臓及び呼吸能力の生体フィードバックを提供するシステムとの組合せにおいて、従って、正中神経及び/又は尺骨神経の統合された刺激が、刺激及び生理学的巻き込みのために、閉ループシステム内において含まれうる場合に、使用することができる。S1の活性化及び前頭側頭ネットワークとの間のその密接な関係に起因し、正中神経及び/又は尺骨神経の刺激により、注意を改善することが可能であり、HR又はHRVのケースと同様に、認識試験を通じた認識能力の監視も、同様に、実現可能である。特定の認識タスクにおける持続的な注意は、認識能力用の閉ループシステムの開発の基礎となる。この結果、正中神経及び/又は尺骨神経の刺激は、学習、判読、注意、又はマルチタスキングの最適化を目的とした認識的且つ振る舞い的な介入に適したものとなる。
【0101】
これに加えて、本発明は、共活性化プロセスをも示唆している。具体的には、神経レベルは、既に活性状態にある特定の神経系に係合するための1つの方法として理解することが可能であり、別の神経単位から到来する別のタイプの情報の処理においては、これらの単位は、相互作用することにより、2つの系によって形成されるネットワークを生成する。この共有された且つ同時の活性化は、ネットワーク全体の処理を促進することができる。振る舞いの観点において、これは、このような情報の統合及び処理を改善することによって1つの技法又は方法の効果を促進するべく、適用することができる。