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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-20
(45)【発行日】2023-09-28
(54)【発明の名称】手持ち式の工作機械
(51)【国際特許分類】
   B24B 7/18 20060101AFI20230921BHJP
   B24B 23/02 20060101ALI20230921BHJP
   B25F 5/02 20060101ALI20230921BHJP
【FI】
B24B7/18
B24B23/02
B25F5/02
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021539553
(86)(22)【出願日】2020-10-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-29
(86)【国際出願番号】 EP2020079149
(87)【国際公開番号】W WO2021089299
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】202019106152.9
(32)【優先日】2019-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】518407205
【氏名又は名称】フェストール・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュローサー、ヨハン
(72)【発明者】
【氏名】グルーガー、ジーモン
(72)【発明者】
【氏名】アルブレヒト、ハンス-ペーター
【審査官】山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05193313(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0072519(US,A1)
【文献】特表2019-515806(JP,A)
【文献】特開2019-130645(JP,A)
【文献】特開2011-016212(JP,A)
【文献】特開平05-192859(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B 7/18
B24B 23/02
B25F 5/02
A47L 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工ヘッド(12)と、ハンドル部(14)と、前記ハンドル部(14)に前記加工ヘッド(12)を連結する接続部(18)とを備え、流路が、前記加工ヘッド(12)の吸引点へ流体接続されたチューブ状部分20と、前記接続部(18)と、前記ハンドル部(14)と、前記ハンドル部(14)に形成されたチューブ出口(22)とを通して形成され、前記流路が、前記加工ヘッド(12)での機械加工による工作により生じた屑を吸引により排出する経路であり、さらに、前記ハンドル部(14)のユーザーのための把手部(34)よりも前記接続部(18)に近い位置に形成された前記チューブ出口(22)に接続される可撓性のチューブ(24)を備え、吸引装置が前記チューブ(24)の前記チューブ出口(22)と反対側の端に接続された際に、前記チューブ(24)が、前記流路の前記屑を、前記チューブ出口(22)から吸引力により排出する、手持ち式の工作機械(10)であって、
前記ハンドル部(14)上に前記チューブ出口(22)から離間するように前記チューブ(24)を保持し、前記接続部(18)から遠い側の前記把手部(34)の端部(36)にチューブ保持装置(32)を設けたことを特徴とする工作機械(10)。
【請求項2】
前記チューブ保持装置(32)は、前記ハンドル部(14)から着脱可能に設計されていることを特徴とする請求項1に記載の工作機械(10)。
【請求項3】
前記チューブ保持装置(32)は、プラグ接続部(40)によって前記ハンドル部(14)に接続可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の工作機械(10)。
【請求項4】
前記チューブ保持装置(32)は、前記ハンドル部(14)に回転可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の工作機械(10)。
【請求項5】
前記チューブ保持装置(32)は、前記チューブ(24)を保持状態で包囲するか、又は包囲し得るように設計されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の工作機械(10)。
【請求項6】
前記チューブ保持装置(32)は、前記ハンドル部(14)に形成された開口部(46,47)に差込み可能なプラグピン(44)が形成された基部(42)を有することを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載の工作機械(10)。
【請求項7】
前記チューブ保持装置(32)は、前記チューブ(24)を保持する保持部(48)を有し、前記保持部(48)の第1の端部(50)は、前記基部(42)に固定されるとともに、前記保持部(48)の第2の端部(52)は、前記基部(42)に着脱自在に連結可能であることを特徴とする請求項6に記載の工作機械(10)。
【請求項8】
前記保持部(48)の前記第1の端部(50)は、前記基部(42)から非破壊で着脱できないことを特徴とする請求項7に記載の工作機械(10)。
【請求項9】
前記保持部(48)は、前記基部(42)に対して枢動可能なベイルとして設計されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の工作機械(10)。
【請求項10】
前記保持部(48)はゴムバンド(48)として設計されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の工作機械(10)。
【請求項11】
前記ゴムバンド(48)は、前記第2の端部(52)に1つ以上の通路(58)を有し、これにより前記ゴムバンド(48)は、前記基部(42)に形成された好ましくはフック状の締結部(60)に着脱自在に連結することができることを特徴とする請求項10に記載の工作機械(10)。
【請求項12】
前記ハンドル部(14)は、前記基部(42)の前記プラグピン(44)を挿入するための開口部(46、47)が形成されたT字形状の前記把手部(34)を短辺(64、66)の各々に有することを特徴とする、請求項7~11のいずれか1項に記載の工作機械(10)。
【請求項13】
前記ハンドル部(14)は、前記把手部(34)と、前記把手部(34)と接続される追加の把手部(70)と、を有することを特徴とする請求項7~12の何れか1項に記載の工作機械(10)。
【請求項14】
前記基部(42)のプラグピン(44)を挿入するための1つまたは複数の開口部(72)が前記追加の把手部(70)に形成されていることを特徴とする請求項13に記載の工作機械(10)。
【請求項15】
前記追加の把手部(70)は、T字形状であり、前記基部(42)のプラグピン(44)を挿入するための開口部(72)は、前記追加の把手部(70)の各々に形成されていることを特徴とする請求項13又は14に記載の工作機械(10)。
【請求項16】
請求項1~15の何れか1項に記載の手持ち式の工作機械(10)のためのチューブ保持装置(32)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載のプリアンブルの特徴を有する手持ち式の工作機械に関する。
【背景技術】
【0002】
最初に言及したタイプの手持ち式の工作機械は、従来技術から、例えば、DE 10 2007 012 394 A1から知られている。表面、例えば、壁および天井上の表面は、このような工作機械を使用して機械加工することができ、その結果生じた屑を、工作機械に接続されたチューブを介して吸い取ることが可能である。これにより、加工中に発生する環境の汚染が低減される。電力は、有線で、例えば、チューブに平行に案内されたケーブルによって工作機械に供給することができる。
【0003】
しかしながら、工作機械で行われる機械加工(例えば、高い壁面領域または頭上で)によっては、特に横方向のチューブ出口を有する工作機械において、チューブおよびケーブルが、工作機械のユーザの手または腕に不快に当たり、擦り剥きを生じさせる(chafe)可能性があることが問題である。このことは、皮膚の傷害(擦過傷など)などの悪影響を招く恐れがある。このことは、工作機械の取り扱い性を損なう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】DE 10 2007 012 394 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が対処する問題は、単純な構造手段を用いて手持ち式の工作機械の取り扱いを容易にすることである。ここでは、チューブやケーブルによって引き起こされる悪影響をできるだけ小さくすることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、請求項1に記載の特徴を有する手持ち式の工作機械によってこの問題を解決する。前記手持ち式の工作機械は、チューブ出口から離間するようにハンドル部に、特にハンドル部の長手方向にチューブを保持するチューブ保持装置を設けたことを特徴とする。
【0007】
その結果、チューブ保持装置によってチューブが案内されることによって、手持ち式の工作機械のハンドリングに対する悪影響が軽減される。チューブは、チューブ出口とチューブ保持装置によって2箇所に保持されている。したがって、チューブは、ユーザの腕または手から離して保持することができる。例えば、チューブは、ハンドル部の把手部から円弧状に離れて保持することができる。工作機械に電力を供給するための接続ケーブルは、チューブ保持装置内で保持または案内することもできる。
【0008】
手持ち式の工作機械は、表面仕上げ機械、特にロングネックサンダとすることができる。ロングネックサンダは、砂壁や天井に使用できる。例えば、石膏ボードや乾式工法の壁のパテをサンディングしたり、壁紙の残りを取り除いたりすることができる。
【0009】
チューブは吸引チューブとすることができる。チューブの一端は、工作機械のチューブ出口に接続することができ、他端は、例えば、掃除機に接続することができる。屑はチューブ(流路)を介して除去することができる。工作機械上のチューブ出口は、例えば、接続構成内またはそれに平行に延びる流路の手段によって、加工ヘッドと流体接続することができる。
【0010】
接続構成は、例えば、接続管として一体に設計することができる。任意に、接続構成は、互いに結合することができる、例えば管状接続部のような2つ以上の接続部によって形成することができる。組立状態では、接続部は接続構成を形成することができる。接続部の数を変更することで、必要に応じて接続構成を長くしたり短くしたりすることができる。
【0011】
ハンドル部とは、ユーザが手持ち式の工作機械を把持できる部分を指す。ハンドル部は、ユーザが前記ハンドル部を実際に把持し、例えば、ユーザの手で把持又は把握することによってハンドル部を把持する少なくとも1つの把手部を有してよい。
【0012】
ハンドル部には、手持ち式の工作機械の追加の構成要素、例えば、1つまたは複数の操作要素、電源のための電気接続部、及び/又はチューブ(吸引チューブ)を接続するためのチューブ出口を配置することができる。ハンドル部は、ハンドル部の上記構成要素の1つまたは複数、または全てが配置されたハウジングを有してよい。
【0013】
好ましい実施形態の文脈において、チューブ保持装置は、ハンドル部の把手部上、特に、ハンドル部の接続構成とは反対を向いている端部上に配置することができる。チューブが把手部の少なくとも一部から十分に離れているので、これにより、ハンドリングが容易になる。したがって、チューブは、ユーザの手および腕から離れるように案内され得る。すでに示されているように、把手部は、ユーザがこの部分でハンドル部を握ったり取り囲んだりするために設けられているハンドル部の部分である。
【0014】
有利な態様においては、チューブ保持装置は、ハンドル部から取り外し可能なように設計することができる。言い換えれば、チューブ保持装置は、ハンドル部から可逆的に取り外したり取り付けたりすることができる。このように、チューブ保持装置は、必要に応じて非常に目標を定めた方法で使用することができる。また、チューブ保持装置を取り外すことができるため(必要なスペースが少なくて済む)、搬送も容易になる。
【0015】
具体的には、チューブ保持装置は、(機械的である)プラグ接続によってハンドル部に接続することができる。言い換えれば、プラグ接続は、チューブ保持装置をハンドル部に接続することができる手段によって提供される。同様に、チューブ保持装置は、プラグ接続部を取り外すことにより、ハンドル部から取り外すことができる。チューブ保持装置とハンドル部との間の、構造的に単純であり、且つ信頼性の高い接続は、プラグ接続によって確立される。
【0016】
チューブ保持装置は、ハンドル部に回転可能に取り付けることができる。したがって、チューブ保持装置の位置合わせ、ひいてはハンドル部に対するチューブの位置合わせを適応させることができる。チューブ保持装置は、ハンドル部の中心長手方向に対して横方向又は直交方向に配向された軸を中心としてハンドル部に対して回転可能であることが考えられる。
【0017】
好ましい実施形態の文脈において、チューブ保持装置は、特に、保持状態(チューブ保持装置の閉止状態)でチューブを完全に取り囲み得るか、または完全に取り囲むように設計することができる。これにより、チューブがハンドル部にしっかりと安定して固定される。したがって、例えば、半径方向外側に開いた保持クランプを用いて起こり得るような、望ましくない滑り出しを大いに防止することができる。
【0018】
チューブ保持装置は、有利には、プラグピンが形成された基部を有することができ、この基部は、ハンドル部に形成された開口部(開口部がプラグピンに適合するか又は対応する)にピンを挿入することができる。かくして、チューブ保持装置の把手部への構造的に単純で安定な接続が確立される。プラグピンおよび開口部は、例えばプラグピンおよび開口部の円筒形設計によって、チューブ保持装置をハンドル部上で回転させることができるように設計することができる。チューブ保持装置にチューブを配置すると、基部はチューブ周囲に対して部分的にチューブを取り囲むことができる。
【0019】
チューブ保持装置は、支持部を有してよく、その第1の端部は基部に固定され、第2の端部は基部に着脱自在に接続することができると好都合である。このように、保持部をチューブ周囲に案内し、保持部の第2端を基部に締結又は取外しすることにより、チューブ保持装置に対して簡単にチューブを固定又は取外しすることができる。チューブ保持装置内にチューブを配置すると、保持部はチューブの外周に対してチューブを大きく囲むことができる。基部と保持部が一体となって、チューブを円周方向に完全に囲むようにしてもよい。
【0020】
基部には2つの締結領域を形成することができる。第1の締結領域では、保持部の第1の端部を基部に固定することができる。第2の締結領域では、保持部の第2の端部を基部に着脱自在に接続可能とすることができる。第1の締結領域及び第2の締結領域は、プラグ接続又はプラグピンの反対側に配置することができる(後者は、2つの締結領域の間に配置することができる)。
【0021】
好ましい実施形態の文脈において、保持部の第1の端部は、非破壊的な方法で基部品から取り外すことができない。これにより、保持部の基部への接続が特に安定する。このようにして、損失に対する保護が達成される。
【0022】
具体的には、保持部は、基部に対して枢動可能なベイル(bail)として設計することができる。このことは、保持部の安定な設計に貢献する。ベイルは、例えば、金属ベイルまたはプラスチックベイルとして設計することができる。
【0023】
あるいは、保持部は、ゴムバンド(継ぎ目無しではない、すなわち、2つの端部を有するゴムバンド)として設計することができる。これにより、その弾力性のため、ある程度チューブに適合させることができる保持部が作製される。接続ケーブルは、例えば、保持部によって取り囲むこともできる。さらに、ゴムバンドはチューブに滑り止め効果を持たせることができる。このようにして、チューブ保持装置におけるチューブの望ましくない滑りを回避することができる。
【0024】
ゴムバンドは、第2の端部において、1つまたは複数の、特に横方向に閉じた通路を有することが有利であり、これによって、ゴムバンドは、基部に形成された好ましくはフック形状の締結部に着脱自在に接続することができる。これは、ゴムバンドの第2端の基部への構造的に単純な締結に寄与する。複数の通路がある場合には、保持部又はチューブ保持装置の直径を適応させることができる。
【0025】
また、好ましくはフック状の締結部は、基部の第2の締結領域に配置することができる。締結部、例えば、保持部またはゴムバンドの第2の端部が分離可能なように、半径方向外側に開放されたフック部分として設計することができる。
【0026】
基部上には、特に基部の第1の締結領域において、半径方向外方に閉じ、且つ保持部の第1の端部又はゴムバンドの第1の端部が固定されるフック部を形成することができる。この締結は、特に、保持部又はゴムバンドが非破壊的にはフック部から離脱できないように設計されている。
【0027】
好ましい実施形態の文脈において、ハンドル部は、T字状の把手部を有することができ、その短辺(「T」の横線の横端)には、基部のプラグピンを挿入するための開口が形成される。チューブ保持装置を両側のT字状ハンドル部に挿入することができるので、これにより、チューブガイドの柔軟な適合が容易になる。T字状把手部の横方向の部分(「T」の横線)は、ハンドル部の中心長手方向に対して、ハンドル部の他の部分を越えて横方向に突出する。このようにして、チューブは、ハンドル部又は把手部から横方向に離間するように案内され得る。
【0028】
すでに示したように、ハンドル部は把手部を有することができる。追加の把手部は、特に、接続構成から離れて向いている(第1の)把手部の端部において、この把手部に隣接してよい。これにより、手持ち式の工作機械の柔軟なハンドリングが容易になる。把手部を片手だけで把持するだけでなく、把手部の両手把持(「両手操作」)も可能である。
【0029】
有利には、基部のプラグピンを挿入するための1つまたは複数の開口を追加の把手部に形成することができる。これもまた、チューブ保持装置を追加の把手部内に留めたり挿入したりすることができるので、チューブを案内する柔軟性を高める。
【0030】
追加の把手部は、T字状とし、基部のプラグピンを挿入するための開口を前記部分の短辺(「T」の横線の側端)に形成すると好都合である。両側のT字状ハンドル部にチューブ保持装置を挿入することができるので、これによってチューブガイドの柔軟な適合が容易となる。T字状把手部の横方向の部分(「T」の横線)は、把手部の中心長手方向に対して、把手部の他の部分を越えて横方向に突出する。このようにして、チューブは、ハンドル部又は把手部から横方向に離間するように案内することができる。
【0031】
最初に述べた問題は、追加の独立クレームの特徴を有する手持ち式の工作機械用のチューブ保持装置によっても解決される。このようにして達成することができる利点に関して、手持ち式の工作機械の関連する実施形態を参照する。
【0032】
本発明は、以下に、図面を参照してより詳細に説明する。同じ要素又は機能的に類似した要素には、同一の参照符号が付されているが、場合によっては1回のみである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1図1は、チューブが接続された手持ち式の工作機械の一実施形態を片側から見た斜視図で示す図である。
図2図2は、チューブを接続した図1の工作機械を下から見た斜視図で示す。
図3図3は、チューブの無い図1の工作機械を側方から見た斜視図である。
図4図4は、図1の工作機械の把手部とチューブ保持装置とを示す拡大斜視図である(チューブ保持装置は閉止状態)。
図5図5は、把手部と図4のチューブ保持装置とを上方から見た斜視図である(チューブ保持装置は閉止状態)。
図6図6は、図1の手持ち式の工作機械のチューブ保持装置を単独で示す斜視図で単である(チューブ保持装置は解放状態)。
図7図7は、図1の手持ち式の工作機械であって2つの把手部を有する藻を片側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1は、全体として符号10(以下、「工作機械10」という)で示された手持ち式の工作機械を示す。工作機械10は、例えばロングネックサンダのような表面仕上げ機械10とすることができる。
【0035】
工作機械10は、加工ヘッド12と、ハンドル部14と、加工ヘッド12をハンドル部14に接続する接続構成16とを有する。
【0036】
接続構成16は、加工ヘッド12に接続され、ハンドル部14に結合することができる接続部18を有する。接続部18は、例えば、チューブ状部分として設計することができる。操作要素及び/又は表示要素(図示せず)は、ハンドル部14上に配置することができる。
【0037】
加工ヘッド12上の吸引点(図示せず)と流体接続しているチューブ状部分20が、加工ヘッド12上に配置されている。チューブ状部分20は、具体的には、接続部18に形成された流路(図示せず)を介して、ハンドル部14に形成されたチューブ出口22に流体接続されている。
【0038】
チューブ出口22にはチューブ24(吸引チューブ24)が接続されている。チューブ24の他端は、例えば、掃除機(図示せず)に接続することができ、その結果、加工ヘッド12上の吸引点から屑を吸い取ることができる。また、ハンドル部14上には、工作機械10に電力を供給するために接続ケーブル28を接続することができる電気接続部26が設けられている(図2参照)。接続ケーブル28の他端は、例えば図示しないソケットに接続することができる。
【0039】
ハンドル部14には、チューブ出口22から長手方向30に離間するようにチューブ24を保持するチューブ保持装置32が設けられている。接続ケーブル28は、オプションとして、チューブ保持装置32に保持することもできる(図2参照)。
【0040】
本実施形態において、チューブ保持装置32は、ハンドル部14の把手部34上、具体的には接続構成16とは反対を向いている把手部34の端部36上に配置されている。
【0041】
チューブ保持装置32は、ハンドル部14から取り外し可能なように設計されている。チューブ保持装置32は、ハンドル部14から可逆的に取り外し、これに締結することができるので、必要に応じて前記装置をチューブ24の締結又は案内に使用することができる。
【0042】
チューブ保持装置32は、ハンドル部14から可逆的に取り外し、これに締結することができるので、必要に応じて前記装置をチューブ24の締結又は案内に使用することができる。チューブ保持装置32は、ハンドル部14に、具体的には軸38(図4参照)を中心として回転可能に取り付けられている。軸線38は、長手方向30に対して横方向に配向されている。このチューブ保持装置32は、保持状態(チューブ保持装置32が閉じているとき)でチューブ24を完全に囲むように設計されている(図1及び図2参照)。チューブ保持装置32は、機械的なプラグ接続部40(図4参照)によって、ハンドル部14に可逆的に接続することができる。
【0043】
チューブ保持装置32は、プラグピン44が形成された基部42を有しており、これにプラグピンを、ハンドル部14に形成されたプラグピン44に対応する開口部である整合開口部46、47に挿入することができる。チューブ24がチューブ保持装置32に挿入されると、基部42は、チューブ24の円周方向に対して部分的にチューブ24を包囲する。
【0044】
また、チューブ保持装置32は保持部48を有し、その第1の端部50が基部42に固定され、第2の端部52が基部42に着脱自在に連結されるようになっている(特に図6参照)。
【0045】
基部42上には2つの締結領域54、56が形成されている。第1の締結領域54では、保持部48の第1の端部50が基部42に固定されている。第2締結領域56では、保持部48の第2の端部52を基部42に着脱自在に連結することができる。第1の締結領域54及び第2の締結領域56は、プラグピン44の両側に配置されている。
【0046】
保持部48の第1の端部50は、基部42から非破壊的に取り外すことができない。
【0047】
図示されていない実施形態では、保持部48は、基部42に対して枢動可能なベイル(図示せず)として設計することができる。
【0048】
本実施形態では、保持部48は、2つの端部50、52を有するゴムバンドとして設計されている。第2の端部52において、ゴムバンドは、横方向に閉じられた1つまたは複数の通路58を有する(ここに示される1つの通路58のみ)。
【0049】
1つ又は複数の通路58を介して、ゴムバンドを基部42の第2締結領域56に配置されたフック状の締結部60に接続することができる。フック状の締結部60は、半径方向外方に開口したフック部として設計されている。これにより、保持部48やゴムバンドの第2の端部52をフック部60に着脱することができる。
【0050】
基部42の第1の締結領域54には径方向外方に閉じたフック部62が形成され、このフック部には保持部48の第1の端部50又はゴムバンドのフック部が固定されている。保持部48またはゴムバンドは、非破壊的にフック部62から取り外すことができない。これにより、保持パーツ48またはゴムバンドが常に一緒に留まる(損失に対する保護)ことが保証される。
【0051】
ハンドル部14の把手部34は、T字状(T字状の把手部34)である。短辺64、66の各々(「T」の横線の横端部)には、基部42のプラグピン44を挿入するための開口部46、47が形成されている。基部42は、オプションとして、開口部46又は開口部47(両側で組立可能)に挿入することができる。既に説明したように、把手部34は、ハンドル部14の一部であり、ハンドル部は、ユーザの手で握られ又は囲まれるように設計されている。
【0052】
図7は、上述した実施形態に大きく対応する工作機械10の一実施形態を示す。従って、繰り返しを避けるために、上記実施形態を参照する(同一又は機能的に類似した要素には、同一の参照符号が設けられている)。
【0053】
本工作機械10もまた、把手部34を有するハンドル部14を備えている。追加の把手部70は、接続構成16とは反対側の端部36において、この把手部34に隣接している。したがって、工作機械10は、2つの把手部34、70を有する。
【0054】
基部42のプラグピン44を挿入するための1つまたは複数の開口部72は、追加の把手部70上に形成される(1つの開口部72のみに参照符号が設けられる)。したがって、チューブ保持装置32を追加の把手部70に挿入することもできる。
【0055】
追加の把手部70もT字状である。開口部72は、それぞれ、T字状の把手部70の短辺(参照符号なし)に形成されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7