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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-20
(45)【発行日】2023-09-28
(54)【発明の名称】電子霧化装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/30 20200101AFI20230921BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20230921BHJP
【FI】
A24F40/30
A24F40/40
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021567856
(86)(22)【出願日】2020-04-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-21
(86)【国際出願番号】 CN2020088382
(87)【国際公開番号】W WO2020228554
(87)【国際公開日】2020-11-19
【審査請求日】2022-01-19
(31)【優先権主張番号】201920689268.9
(32)【優先日】2019-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517419906
【氏名又は名称】深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SMOORE TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】16#, Dongcai Industrial Park, Gushu Town, Xixiang Street, Baoan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】譚軍偉
(72)【発明者】
【氏名】陳厚林
(72)【発明者】
【氏名】文治華
(72)【発明者】
【氏名】叶校威
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/017654(WO,A2)
【文献】国際公開第2019/081571(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/088562(WO,A2)
【文献】国際公開第2017/206480(WO,A1)
【文献】特表2018-516564(JP,A)
【文献】特表2018-533919(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/30
A24F 40/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、前記ハウジング内に設置される霧化ユニット及び加熱ユニットを含み、前記霧化ユニットは、ミストを送出するための第1気流経路を含み、前記加熱ユニットは、固形発煙媒体を収容及び加熱するための加熱室を含み、煙とミストを混合すべく、前記第1気流経路は前記加熱室と連通している電子霧化装置であって、
前記電子霧化装置は、さらに前記ハウジング内に設置されるエアスイッチユニットを含み、前記ハウジング内に、前記エアスイッチユニットと前記第1気流経路を連通させる第2気流経路が形成されており、
前記霧化ユニットは、ベース及び前記ベースに結合される霧化ケースを含み、前記霧化ケースに給気口が設置され、前記ベースは導気孔を含み、前記導気孔は、一端が第1気流経路の給気口に接近する側と連通しており、他端が第2気流経路と連通していることを特徴とする電子霧化装置。
【請求項2】
前記第1気流経路は第1給気口及び第1排気口を含み、前記加熱室は第2給気口及び第2排気口を含み、前記第1排気口は前記第2給気口と連通していることを特徴とする請求項1に記載の電子霧化装置。
【請求項3】
前記第1排気口は、前記霧化ユニットにおける前記加熱ユニットに近接する側に位置し、前記第1給気口は、前記霧化ユニットにおける前記加熱ユニットから離間した側に位置することを特徴とする請求項2に記載の電子霧化装置。
【請求項4】
前記第1気流経路は横向きに前記霧化ユニット内に設けられ、前記加熱室は縦向きに前記加熱ユニット内に形成されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の電子霧化装置。
【請求項5】
前記電子霧化装置は連通ユニットを更に含み、前記連通ユニットは、前記霧化ユニットの第1排気口と前記加熱室の第2給気口を連通させる連通経路を含むことを特徴とする請求項4に記載の電子霧化装置。
【請求項6】
前記ハウジングは吸い口を含み、前記加熱ユニットは、筒状をなして縦向きにハウジング内に設置され、前記加熱ユニットの下端は前記連通ユニットに接続され、上端は前記吸い口に接続されることを特徴とする請求項5に記載の電子霧化装置。
【請求項7】
前記連通ユニットは、上部に位置する第3排気口と、前記霧化ユニットに近接する側の側面に位置する第3給気口を含み、前記第3給気口は前記第1排気口と連通しており、前記第3排気口は前記第2給気口と連通していることを特徴とする請求項5に記載の電子霧化装置。
【請求項8】
前記連通ユニットは、互いに連結される前半部と後半部を含み、前記前半部における前記後半部と対向する表面には、断面が円弧状の第1円弧状溝が形成されており、前記後半部における前記前半部と対向する表面には、断面が円弧状の第2円弧状溝が形成されており、前記第3排気口は前記第2円弧状溝の上端と連通しており、前記第3給気口は前記第2円弧状溝の下端と連通しており、前記前半部と後半部を連結すると、前記第1円弧状溝と前記第2円弧状溝が合わさって円弧状の前記連通経路が形成されることを特徴とする請求項7に記載の電子霧化装置。
【請求項9】
前記後半部の上部には凹溝が更に設けられており、前記凹溝は、前記加熱ユニットの底端に配設されて、前記連通経路と前記加熱室を連通させることを特徴とする請求項8に記載の電子霧化装置。
【請求項10】
前記霧化ユニットは、ベース、前記ベースに設置される霧化モジュール、及び前記ベースに結合される霧化ケースを含み、前記霧化ケースには、液状媒体を収容するための貯液室が規定されており、前記貯液室は、液体を案内するよう前記霧化モジュールに接続されており、前記霧化モジュールは霧化面を含み、前記霧化面は前記第1気流経路と連通し、
前記霧化ケースの外側には突出した押動部が備わっており、前記ハウジングには前記押動部を露出させる切り欠きが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子霧化装置。
【請求項11】
前記ベースは導気孔を含み、前記導気孔は、一端が第1気流経路と連通しており、他端が下方に向かって前記ベースの底面まで延伸していることを特徴とする請求項10に記載の電子霧化装置。
【請求項12】
前記ハウジングはホルダを含み、前記ホルダは仕切りを含み、前記第2気流経路は、前記仕切りの上面に形成される円弧状の第1導気溝を含み、前記第1導気溝は、前記仕切りにおける前記エアスイッチユニットとは離間した第1端から、前記エアスイッチユニットに近接する第2端に向かって延伸していることを特徴とする請求項に記載の電子霧化装置。
【請求項13】
前記仕切りは、更に、前記第1導気溝の第2端と連通する縦方向に下方へ窪んだ第2導気溝と、第2導気溝と前記エアスイッチユニットを連通させる第3導気溝を含むことを特徴とする請求項12に記載の電子霧化装置。
【請求項14】
前記第2導気溝の溝底は、前記第3導気溝における前記第2導気溝に接続される端部よりも低いことを特徴とする請求項13に記載の電子霧化装置。
【請求項15】
前記ハウジングはカバーを含み、前記カバーは、前記仕切りの上部を覆って前記第1導気溝を密封し、前記カバーには、前記第1導気溝の第1端と連通する通気孔が設けられており、前記通気孔は前記霧化ユニットの導気孔と連通していることを特徴とする請求項12に記載の電子霧化装置。
【請求項16】
前記エアスイッチユニットは、装着ベースと、前記装着ベース内に装着されるエアスイッチを含み、前記装着ベースは、上部に開口を有する収容室を含み、前記エアスイッチは、前記上部の開口に逆向きに装着され、且つ、前記エアスイッチの上部の作動面と前記収容室の室底との間には間隔が形成されており、前記装着ベースは、更に、前記間隔を外部と連通させる連通ダクトを含み、前記連通ダクトは前記ハウジング内の第1気流経路と連通していることを特徴とする請求項に記載の電子霧化装置。
【請求項17】
前記加熱ユニットは、筒状の発熱体、前記発熱体の内側に同軸に設けられる筒状熱伝導体、及び、前記発熱体の外側に同軸に設けられる筒状保護体を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子霧化装置。
【請求項18】
前記霧化ユニットと前記加熱ユニットは、前記ハウジングの横方向に並んで設置されることを特徴とする請求項1~3及び12~17のいずれか1項に記載の電子霧化装置。
【請求項19】
前記加熱ユニットの加熱温度は、前記固形発煙媒体の内部温度が40~50度に維持される温度とすることを特徴とする請求項1~3及び12~17のいずれか1項に記載の電子霧化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は霧化装置の分野に関し、特に、電子霧化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の喫煙とは、火を用いてタバコ葉に点火し、タバコ葉の燃焼により煙を発生させて喫煙者に吸引させるものであった。しかし、通常、タバコ葉の燃焼により発生する煙には相当数の有害物質が含まれている。そのため、従来のタバコ葉は喫煙者に深刻な呼吸器系疾患をもたらすだけでなく、受動喫煙の被害も発生しやすかった。
【0003】
従来のタバコ葉は燃焼に伴い多くの有害物質を発生させるとの技術的課題を解決するために、技術者は、霧化式電子タバコ及び加熱式電子タバコを開発した。前記霧化式電子タバコは、タバコリキッドを霧化して煙を形成し、喫煙者に吸引させる。霧化式電子タバコは従来の紙巻タバコにおける上記の欠点を解消しており、タバコ葉に対する消費者の依存性をある程度満足させられる。しかし、電子タバコのタバコリキッドは、フレグランスや香料を調合したものであり、本物の紙巻タバコ製品ではない。電子タバコはタバコ味が薄く、タバコ葉の香りに乏しいため、消費者に広く受け入れられることは不可能である。これに対し、関連技術の低温加熱式電子タバコでは、低温(100℃程度)の非燃焼方式で刻みタバコを加熱する。この場合、加熱温度が低いため、加熱により発生する有害物質は少ないが、煙量は明らかに不足する。一方、高温で前記タバコ葉を加熱する場合には、タバコ葉が焦げて炭化しやすい。また、熱量の分布にムラができ、一部のタバコ葉が炭化しているにも関わらず、他の部分は温度が十分でないとの問題が発生しやすい。よって、この場合にも多くの有害物質が発生する。そこで、如何にしてタバコ葉の香りを引き出し可能としつつ、有害物質を大幅に低下可能とするかが、タバコ業界において早急に解決を要する課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の技術に存在する瑕疵に対し、本発明は、改良を施した電子霧化装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を実現するために、本発明は、電子霧化装置を提供する。前記電子霧化装置は、ハウジングと、前記ハウジング内に設置される霧化ユニット及び加熱ユニットを含む。前記霧化ユニットは、ミストを送出するための第1気流経路を含み、前記加熱ユニットは加熱室を含む。また、煙とミストを混合すべく、前記第1気流経路は前記加熱室と連通している。
【0006】
いくつかの実施例において、前記第1気流経路は第1給気口及び第1排気口を含み、前記加熱室は第2給気口及び第2排気口を含み、前記第1排気口は前記第2給気口と連通している。
【0007】
いくつかの実施例において、前記第1排気口は、前記霧化ユニットにおける前記加熱ユニットに近接する側に位置し、前記第1給気口は、前記霧化ユニットにおける前記加熱ユニットから離間した側に位置する。
【0008】
いくつかの実施例において、前記第1気流経路は横向きに前記霧化ユニット内に設けられ、前記加熱室は縦向きに前記加熱ユニット内に形成されている。
【0009】
いくつかの実施例において、前記電子霧化装置は連通ユニットを更に含む。前記連通ユニットは、前記霧化ユニットの第1排気口と前記加熱室の第2給気口を連通させる連通経路を含む。
【0010】
いくつかの実施例において、前記ハウジングは吸い口を含む。前記加熱ユニットは、筒状をなして縦向きにハウジング内に設置される。前記加熱ユニットの下端は前記連通ユニットに接続され、上端は前記吸い口に接続される。
【0011】
いくつかの実施例において、前記連通ユニットは、上部に位置する第3排気口と、前記霧化ユニットに近接する側の側面に位置する第3給気口を含む。前記第3給気口は前記第1排気口と連通しており、前記第3排気口は前記第2給気口と連通している。
【0012】
いくつかの実施例において、前記連通ユニットは、互いに連結される前半部と後半部を含む。前記前半部における前記後半部と対向する表面には、断面が円弧状の第1円弧状溝が形成されており、前記後半部における前記前半部と対向する表面には、断面が円弧状の第2円弧状溝が形成されている。前記第3排気口は前記第2円弧状溝の上端と連通しており、前記第3給気口は前記第2円弧状溝の下端と連通している。前記前半部と後半部を連結すると、前記第1円弧状溝と前記第2円弧状溝が合わさって円弧状の前記連通経路が形成される。
【0013】
いくつかの実施例において、前記後半部の上部には凹溝が更に設けられている。前記凹溝は、前記加熱ユニットの底端に配設されて、前記連通経路と前記加熱室を連通させる。
【0014】
いくつかの実施例において、前記霧化ユニットは、取り外し可能に前記ハウジング内に装着される。
【0015】
いくつかの実施例において、前記霧化ユニットは、ベース、前記ベースに設置される霧化モジュール、及び前記ベースに結合される霧化ケースを含む。前記霧化ケースには、液状媒体を収容するための貯液室が規定されており、前記貯液室は、液体を案内するよう前記霧化モジュールに接続されている。前記霧化モジュールは霧化面を含み、前記霧化面は前記第1気流経路と連通している。
【0016】
いくつかの実施例において、前記霧化ケースの外側には突出した押動部が備わっており、前記ハウジングには前記押動部を露出させる切り欠きが設けられている。
【0017】
いくつかの実施例において、前記ベースは導気孔を含む。前記導気孔は、一端が第1気流経路と連通しており、他端が下方に向かって前記ベースの底面まで延伸している。
【0018】
いくつかの実施例において、前記電子霧化装置は、更に、前記ハウジング内に逆向きに設置されるエアスイッチユニットを含む。前記ハウジングには、前記エアスイッチユニットと前記第1気流経路を連通させる第2気流経路が形成されている。
【0019】
いくつかの実施例において、前記ハウジングはホルダを含み、前記ホルダは仕切りを含む。前記第2気流経路は、前記仕切りの上面に形成される円弧状の第1導気溝を含む。前記第1導気溝は、前記仕切りにおける前記エアスイッチユニットとは離間した第1端から、前記エアスイッチユニットに近接する第2端に向かって延伸している。
【0020】
いくつかの実施例において、前記仕切りは、更に、前記第1導気溝の第2端と連通する縦方向に下方へ窪んだ第2導気溝と、第2導気溝と前記エアスイッチユニットを連通させる第3導気溝を含む。
【0021】
いくつかの実施例において、前記第2導気溝の溝底は、前記第3導気溝における前記第2導気溝に接続される端部よりも低い。
【0022】
いくつかの実施例において、前記ハウジングはカバーを含む。前記カバーは、前記仕切りの上部を覆って前記第1導気溝を密封する。前記カバーには、前記第1導気溝の第1端と連通する通気孔が設けられており、前記通気孔は前記霧化ユニットの導気孔と連通している。
【0023】
いくつかの実施例において、前記エアスイッチユニットは、装着ベースと、前記装着ベース内に装着されるエアスイッチを含む。前記装着ベースは、上部に開口を有する収容室を含む。前記エアスイッチは、前記上部の開口に逆向きに装着され、且つ、前記エアスイッチの上部の作動面と前記収容室の室底との間には間隔が形成されている。前記装着ベースは、更に、前記間隔を外部と連通させる連通ダクトを含む。前記連通ダクトは前記ハウジング内の第2気流経路と連通している。
【0024】
いくつかの実施例において、前記電子霧化装置は電気供給ユニットを更に含み、前記ハウジングは吸い口を更に含む。前記電気供給ユニットは、前記ハウジング内の前記吸い口から離間した遠端に設けられており、前記霧化ユニット及び前記加熱ユニットは、前記ハウジング内の前記吸い口に近接する近端に設けられている。
【0025】
いくつかの実施例において、前記加熱ユニットは、筒状の発熱体、前記発熱体の内側に同軸に設けられる筒状熱伝導体、及び、前記発熱体の外側に同軸に設けられる筒状保護体を含む。
【0026】
いくつかの実施例において、前記霧化ユニットと前記加熱ユニットは、前記ハウジングの横方向に並んで設置される。
【0027】
いくつかの実施例において、前記加熱ユニットの加熱温度は、前記固形発煙媒体の内部温度が40~50度に維持される温度とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明の有益な効果は以下の通りである。即ち、本発明は、加熱ユニットと霧化ユニットを組み合わせて使用することで、味及び口当りに対するユーザの総合的ニーズを満足可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、本発明のいくつかの実施例における電子霧化装置の立体構造の概略図である。
図2図2は、図1に示される電子霧化装置の縦方向の断面構造の概略図である。
図3図3は、図1に示される電子霧化装置の一部を分解した斜視図である。
図4図4は、図3に示される電子霧化装置の分解状態における縦方向の断面構造の概略図である。
図5図5は、図1に示される電子霧化装置の霧化ユニットを除去した場合の縦方向の断面構造の概略図である。
図6図6は、図1に示される電子霧化装置のハウジングの断面構造の斜視図である。
図7図7は、図1に示される電子霧化装置のホルダの立体構造の概略図である。
図8図8は、図1に示される電子霧化装置の加熱ユニットの立体構造の概略図である。
図9図9は、図8に示される加熱ユニットの分解構造の斜視図である。
図10図10は、図1に示される電子霧化装置のエアスイッチユニットの立体構造の概略図である。
図11図11は、図10に示されるエアスイッチユニットの分解構造の斜視図である。
図12図12は、図1に示される電子霧化装置の連通ユニットの立体構造の概略図である。
図13図13は、図12に示される連通ユニットの分解構造の斜視図である。
図14図14は、図1に示される電子霧化装置に固形発煙媒体を装着した場合の立体構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明についてより明瞭に記載するために、以下に、図面を組み合わせて本発明につき更に述べる。
【0031】
図1及び図2は、本発明のいくつかの実施例における電子霧化装置1を示している。前記電子霧化装置1は、ハウジング10と、前記ハウジング10内に設置される霧化ユニット20、加熱ユニット30、電気供給ユニット40、エアスイッチユニット50、主制御ユニット60及び連通ユニット70を含み得る。霧化ユニット20は、タバコリキッド等の液状媒体を霧化するために用いられる。加熱ユニット30は、フレーバーカートリッジ等の固形発煙媒体2を加熱して煙を形成するために用いられる。霧化ユニット20と加熱ユニット30はハウジング10の上部に並んで装着されている。即ち、ハウジング10の上部の横方向に装着されている。電気供給ユニット40は、霧化ユニット20及び加熱ユニット30に電気を供給する。前記ユニットは、ハウジング10の下部に装着されている。即ち、電気供給ユニット40と霧化ユニット20及び加熱ユニット30は、ハウジング10の縦方向にレイアウトされている。エアスイッチユニット50は、加熱ユニット30と電気供給ユニット40の間に装着されており、気流の駆動によって電気供給ユニット40と霧化ユニット20及び加熱ユニット30との開閉を制御するために用いられる。主制御ユニット60はハウジング10の側部に装着されており、前記電子霧化装置1のロック解除、データ入力、制御等の機能を実現するために用いられる。連通ユニット70は、加熱ユニット30の下部に設置されており、加熱ユニット30と霧化ユニット20を連通させて、煙とミストを混合してから送出可能とすることで、ユーザのニーズを満たすために用いられる。ここで、図3及び図4を合わせて参照する。いくつかの実施例において、霧化ユニット20は、交換を容易に実現できるよう、取り外し可能にハウジング10内に装着される。また、電気供給ユニット40はバッテリを含む。
【0032】
図5及び図6を合わせて参照する。いくつかの実施例において、ハウジング10は縦長の扁平状をなしており、スリーブ11、前記スリーブ11内に設けられるホルダ13、及び前記ホルダ13の上端に装着される吸い口15を含み得る。いくつかの実施例において、前記ホルダ13は一体成型可能であり、霧化ユニット20を収容するための第1収容空間131、加熱ユニット30を収容するための第2収容空間132、電気供給ユニット40を収容するための第3収容空間133、エアスイッチユニット50を収容するための第4収容空間134、主制御ユニット60を収容するための第5収容空間135、及び連通ユニット70を収容するための第6収容空間136を含み得る。第1収容空間131と第3収容空間133の間には仕切り137が備わっている。仕切り137の上面には、一対の電極孔1371、一対の磁気吸着部材収容孔1372、及び円弧状の第1導気溝1373が設けられている。前記一対の電極孔1371は、間隔を置いて仕切り137の長さ方向にレイアウトされている。第1導気溝1373は、第4収容空間134とは離間した第1端から、第4収容空間134に近接する第2端に向かって延伸している。第3収容空間133は吸い口15から離間した遠端に位置しており、第1収容空間131及び第2収容空間132は吸い口15に近接する近端に位置している。また、これに応じて、電気供給ユニット40は吸い口15から離間した遠端に位置しており、霧化ユニット20及び加熱ユニット30は吸い口15に近接する近端に位置している。このように配置することで、電子霧化装置1の全体構造がいっそうコンパクトになる。
【0033】
また、図6に示すように、仕切り137は、更に、第1導気溝1373の第2端と連通する縦方向に下方へ窪んだ第2導気溝1374と、第2導気溝1374と第4収容空間134を連通させる横方向の第3導気溝1375を含むことで、エアスイッチユニット50と連通する第2気流経路を形成している。前記第1導気溝1373は円弧状をなしており、漏出液がエアスイッチユニット50に進入する確率をある程度低下可能とすることで、漏出液がエアスイッチユニット50にもたらす悪影響を防止する。好ましくは、前記第2導気溝1374の溝底は第3導気溝1375における第2導気溝1374に接続される端部よりも低くなっている。こうすることで、漏出液が第2気流経路に進入したとしても、第2導気溝1374の下端で漏出液の一部を収容可能なため、漏出液がエアスイッチユニット50に進入する恐れが更に低下する。
【0034】
また、図4に示すように、いくつかの実施例において、霧化ユニット20は、ベース21、ベース21に設置される霧化モジュール22、及びベース21に覆接される霧化ケース23を含み得る。霧化ケース23は、液状媒体を収容するための貯液室230を規定する。前記霧化モジュール22の上部の吸液面は、前記貯液室230内に露出して、液体を案内するよう前記貯液室230に接続される。前記ベース21は、横方向に設置される第1気流経路210を含む。前記第1気流経路210は霧化モジュール22の下方に位置している。且つ、霧化モジュール22の底部の霧化面は、前記第1気流経路210内に露出している。霧化ケース23の対向する内外両側には、更に、給気口231と排気口232がそれぞれ設けられている。給気口231と排気口232は、それぞれ前記第1気流経路210と連通している。給気口231は、外気を第1気流経路210に進入させて、霧化モジュール22が発生させたミストと混合する。排気口232は、混合されたガスを霧化ユニット20から流出させる。霧化ケース23の外側には、更に、霧化ユニット20をハウジング10から押し出しやすいよう、突出した複数の押動部233が設けられている。また、これに応じて、ハウジング10のスリーブ11には、前記押動部233を露出させる切り欠き110が設けられている。いくつかの実施例において、前記ベース21は、導気孔212を更に含み得る。前記導気孔212は、一端が第1気流経路210における給気口231寄りの一端と連通しており、他端が下方に向かってベース21の底面まで延伸して、ホルダ13内の第2気流経路と連通している。霧化ユニット20は、更に、一対の電極24を含み得る。前記一対の電極24は、ベース21の底面から挿入されて、前記霧化モジュール22に導電的に接続される。
【0035】
また、図5に示すように、いくつかの実施例において、ハウジング10は、更に、カバー17、一対の電極接点12及び一対の磁気吸着体14を含む。カバー17は仕切り137の上部を覆って、第1導気溝1373を密封する。電極接点12は、電極孔1371内に挿設されて、電気供給ユニット40に電気的に接続される。磁気吸着体14は、磁気吸着部材収容孔1372内に嵌設されて霧化ユニット20を吸着する。カバー17には、第1導気溝1373の第1端と連通する通気孔170が設けられている。前記通気孔170は、第2気流経路と霧化ユニット20の導気孔212を連通させるために用いられる。カバー17には、更に、電極接点12及び磁気吸着体14を露出させる開孔(符号なし)が設けられている
【0036】
図8及び図9に示すように、いくつかの実施例において、加熱ユニット30は筒状とすることができ、且つ、縦向きにハウジング10内に設置される。また、加熱ユニット30の下端は連通ユニット70に接続され、上端は吸い口15に接続される。いくつかの実施例において、加熱ユニット30は、筒状の発熱体31、前記発熱体31の内側に同軸に設けられる筒状熱伝導体32、及び、前記発熱体の外側に同軸に設けられる筒状保護体33を含み得る。発熱体31は、電極リード線310を含む。筒状熱伝導体32は、固形発煙媒体2を収容及び加熱するための加熱室320を規定する。加熱室320は、底端に位置する給気口と、上端に位置する排気口を有している。筒状熱伝導体32は、例えば、銅、アルミニウム、ステンレス等の熱伝導性に優れた材料で構成可能である。筒状熱伝導体32と発熱体31の間に電気的絶縁措置を講じることで、発熱体31と固形発煙媒体を隔離して、発熱体31の外部汚染による発熱回路の損傷を防止する。筒状保護体33は、電気絶縁材料で構成可能である。筒状保護体33は、発熱体の外周を被覆することで発熱回路を保護し、短絡等の異常の発生を防止する。加熱ユニット30は、低温非燃焼方式で、刻みタバコ等の固形発煙媒体を加熱可能である。この場合、加熱温度が低いため、加熱により発生する有害物質が少なくなる。好ましくは、加熱ユニット30の加熱温度は、発煙する固形発煙媒体の内部温度が40~50度に維持される温度とする。いくつかの実施例において、加熱ユニット30の加熱温度は45度から55度の間である。
【0037】
図10及び図11に示すように、いくつかの実施例において、エアスイッチユニット50は、装着ベース51と、装着ベース51内に装着されるエアスイッチ52を含み得る。装着ベース51は、上部に開口を有する収容室510を含む。図4及び図5の組み合わせから明らかなように、エアスイッチ52は、前記上部の開口に逆向きに装着される。且つ、エアスイッチ52の上部の作動面と収容室510の室底の間には間隔が形成されている。更に、装着ベース51は、前記間隔を外部と連通させる連通ダクト512を含む。前記連通ダクト512は、ハウジング10内の第2気流経路と連通するために用いられる。このように、エアスイッチ52の作動面は、第2気流経路を通じて霧化ユニット20の第1気流経路210と連通する。第1気流経路210に吸引気流が発生すると、第2気流経路内に負圧が形成される。これにより、エアスイッチ52の作動面に負圧が形成されて、エアスイッチ52がオンとなる。説明すべき点として、エアスイッチ52を逆向きに装着し、収容室510の室底との間に間隔を形成することで、収容室510に漏出液が進入したとしても、エアスイッチ52の作動面には接触しにくい。こうすることで、エアスイッチ52の正常な運転を更に保証可能となる。
【0038】
図12及び図13に示すように、いくつかの実施例において、連通ユニット70は、互いに連結される前半部71と後半部72を含み得る。前半部71における後半部72と対向する表面には、断面が半円形の第1円弧状溝710が形成されている。また、後半部72における前半部71と対向する表面には、断面が半円形の第2円弧状溝720が形成されている。後半部72の上部には、更に、第2円弧状溝720の上端と連通する排気口722が設けられている。また、後半部72における霧化ユニット20と隣接する側には、第2円弧状溝720の下端と連通する給気口721が設けられている。前半部71と後半部72を連結すると、1つの円弧状の連通経路73が形成されて、横方向の気流を縦方向の気流として案内する。
【0039】
また、図2に示すように、前記連通経路73は、霧化ユニット20の横方向の第1気流経路210と、加熱ユニット30の縦向きに設けられる加熱室を連通させる。後半部72の上部には、更に、円形の凹溝723が設けられている。前記凹溝723は加熱ユニット30の底端にしっかりと配設されて、連通経路73と加熱ユニット30の加熱室をしっかりと連通させる。
【0040】
図14を合わせて参照する。上記の電子霧化装置1は、使用過程において以下のステップを採用可能である。
【0041】
(1)まず、液状媒体(図示しない)を備えた霧化ユニット20をハウジング10に挿入し、電極24とハウジング10の電極接点12を電気的に接触させる。
【0042】
(2)固形発煙媒体2を吸い口15から加熱ユニット30に挿入する。
【0043】
(3)吸い口15から外気を吸引すると、気流がエアスイッチ52をオンにする。そして、霧化ユニット20が液状媒体の霧化を開始してミストを発生させ、加熱ユニット30が固形発煙媒体2の加熱を開始して煙を発生させる。
【0044】
(4)最後に、空気がミストと煙の混合物を吸い口15から電子霧化装置1の外部まで流出させる。
【0045】
固形発煙媒体2の加熱が不要な場合には、加熱ユニット30をミストの加熱に使用可能であると解釈すればよい。
【0046】
以上の開示は本発明のいくつかの具体的実施例にすぎず、本発明はこれに限らない。当業者が想到可能な変形はいずれも本発明の保護の範囲に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14