(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-20
(45)【発行日】2023-09-28
(54)【発明の名称】消費電力評価システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/016 20230101AFI20230921BHJP
H02J 13/00 20060101ALI20230921BHJP
H02J 3/14 20060101ALI20230921BHJP
F24F 11/46 20180101ALI20230921BHJP
F24F 11/52 20180101ALI20230921BHJP
G06Q 50/06 20120101ALI20230921BHJP
【FI】
G06Q30/016
H02J13/00 301A
H02J3/14 130
F24F11/46
F24F11/52
G06Q50/06
(21)【出願番号】P 2022172302
(22)【出願日】2022-10-27
【審査請求日】2022-10-27
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】721001351
【氏名又は名称】高野 真樹
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高野 真樹
【審査官】小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-337149(JP,A)
【文献】特開2002-117183(JP,A)
【文献】特開2013-045229(JP,A)
【文献】特開2009-002644(JP,A)
【文献】特開2012-138123(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H02J 13/00
H02J 3/14
F24F 11/46
F24F 11/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電気製品に係る、前記電気製品の識別情報及び前記電気製品が消費した電力に相関する電力相関量を含む利用履歴情報を、ネットワークを介して受信する情報処理部を含む消費電力評価システムであって、
前記情報処理部は、
前記識別情報に基づいて前記電気製品が含まれる製品属性を特定し、
前記利用履歴情報の前記ネットワークにおける送信元アドレスを、予め取得された前記ネットワークにおけるアドレスと地域との対応関係に適用することによって前記電気製品の所在地域を特定し、
前記識別情報、前記電力相関量、前記製品属性及び前記所在地域を含む電力履歴情報を記憶し、
前記ネットワークを介して前記識別情報を含む比較情報要求を利用者端末から受信すると、前記比較情報要求に含まれる前記識別情報に対応する前記電気製品である特定製品の前記電力履歴情報に係
り且つ比較期間における前記電力相関量と、前記特定製品と前記製品属性及び前記所在地域が等しい前記電気製品
である類似製品に係る前記電力履歴情報から
前記比較期間に対して抽出された前記電力相関量である比較電力相関量と、を比較して得られる履歴比較情報を前記利用者端末へ送信
し、
前記比較電力相関量は、前記比較期間における或いは前記比較期間とは異なる期間における前記類似製品の前記電力相関量であって前記特定製品と前記類似製品との設定温度の差分の大きさが所定の閾値よりも小さいことを含む近似条件を満たす前記電力相関量である、
消費電力評価システム。
【請求項2】
請求項1に記載の消費電力評価システムであって、
前記電気製品は、エアコンであり、
前記製品属性は、予め取得され且つメーカーによって公表された通年エネルギー消費効率及び使用される部屋の広さが近似している前記エアコンの集合を表し、
前記利用履歴情報は、前記エアコンが設置された部屋の温度である室内温度、及び前記エアコンに対して設定された
前記設定温度を含み、
前記近似条件は、前記比較期間における前記特定製品に係る前記室内温度、前記設定温度及び外気温度のそれぞれとの差分の大きさが所定の閾値よりも小さいときに成立する第1近似条件であり、
前記情報処理部は、
前記電力履歴情報に含まれる前記所在地域の
前記外気温度を前記電力履歴情報のそれぞれに対して取得し、
前記第1近似条件が成立している前記室内温度、前記設定温度及び前記外気温度の組合せを含む前記電力履歴情報に含まれる前記電力相関量を前記比較期間における前記比較電力相関量として抽出する、
消費電力評価システム。
【請求項3】
請求項1に記載の消費電力評価システムであって、
前記電気製品は、冷蔵庫であり、
前記製品属性は、予め取得され且つメーカーによって公表された年間消費電力量及び定格内容積が近似している前記冷蔵庫の集合を表し、
前記利用履歴情報は、前記冷蔵庫の庫内温度、前記冷蔵庫に対して設定された
前記設定温度、及び前記冷蔵庫の扉が開けられていた時間である開扉時間を含み、
前記近似条件は、前記比較期間における前記特定製品に係る前記庫内温度、前記設定温度及び前記開扉時間のそれぞれとの差分の大きさが所定の閾値よりも小さいときに成立する第2近似条件であり、
前記情報処理部は、
前記第2近似条件が成立している前記庫内温度、前記設定温度及び前記開扉時間の組合せを含む前記電力履歴情報に含まれる前記電力相関量を前記比較期間における前記比較電力相関量として抽出する、
消費電力評価システム。
【請求項4】
請求項1に記載の消費電力評価システムであって、
前記情報処理部は、
通知要求が入力された場合、前記通知要求に対応する前記電気製品に係る前記利用履歴情報又は前記比較情報要求をHTTPリクエストにより受信したとき、前記通知要求に係る情報を前記受信した利用履歴情報又は比較情報要求に対するHTTPレスポンスとして前記送信元アドレスへ送信する、
消費電力評価システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消費電力評価システムに関する。例えば、ネットワークを介して受信した複数の電気製品の消費電力を互いに比較する消費電力評価システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の消費電力評価システム(従来システム)の1つは、エアコンに対して設定された設定温度に、そのエアコンが配置された居室の室内温度が到達するまでの時間(到達時間)又は消費電力を取得して記憶する。そして、従来システムは、互いに異なる時点にて取得された複数の到達時間又は消費電力に基づいてエアコンの空調機能(即ち、冷房機能又は暖房機能)の低下の有無を判定していた。
【0003】
具体的には、エアコンの冷房機能が低下しており且つエアコンのフィルターが長期にわたって清掃されていなければ、従来システムは、利用者にフィルターの清掃を促していた。或いは、消費電力が所定の閾値を超えていれば、従来システムは、利用者にエアコンのメンテナンスを促していた(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、一般に、エアコンのそれぞれに対して取得された「期間消費電力量」が、各メーカーから公開されている。期間消費電力量は、日本産業規格(JIS) C 9612に基づく通年エネルギー消費効率(APF)から算出される。そのため、ある期間におけるエアコンの実際の消費電力量と、期間消費電力量に基づいて推定される電力量と、を比較することによって空調機能低下の有無又はメンテナンスの要否を判定できるとも考えられる。
【0006】
しかしながら、エアコンが実際に消費する電力は、エアコンが配置された環境(例えば、外気温度)及び利用形態(例えば、設定温度及び利用時間)に応じて変化する可能性が高い。そのため、個々のエアコンの消費電力量を期間消費電力量に基づいて推定することは困難である。換言すれば、エアコンの利用者は、設定温度及び利用時間等の利用形態を変更することによって消費電力量を低下させられるか否かを期間消費電力量(具体的には、期間消費電力量に基づいて推定される電力量)に基づいて判断することは困難である。
【0007】
この点、従来システムにおいて、あるエアコンの作動状況(具体的には、到達時間又は消費電力)を過去の時点において取得された値と比較することは可能であっても、他のエアコンの作動状況と比較することはできない。そのため、利用者は、エアコンの利用形態を変えることによって消費電力を低下させることができるか否かの指針を従来システムから得ることは困難であった。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、エアコン(及びエアコン以外の種々の電気製品)の消費電力(又は電力量)を、利用形態が類似する同一又は他の製品と比較すること可能とする消費電力評価システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明に係る消費電力評価システム(本システム)は、複数の電気製品に係る、前記電気製品の識別情報及び前記電気製品が消費した電力に相関する電力相関量を含む利用履歴情報を、ネットワークを介して受信する情報処理部を含んでいる。前記情報処理部は、前記識別情報に基づいて前記電気製品が含まれる製品属性を特定し、前記利用履歴情報の前記ネットワークにおける送信元アドレスを、予め取得された前記ネットワークにおけるアドレスと地域との対応関係に適用することによって前記電気製品の所在地域を特定する。
【0010】
加えて、前記情報処理部は、前記識別情報、前記電力相関量、前記製品属性及び前記所在地域を含む電力履歴情報を記憶する。更に、前記情報処理部は、前記ネットワークを介して前記識別情報を含む比較情報要求を利用者端末から受信すると、前記比較情報要求に含まれる前記識別情報に対応する前記電気製品である特定製品の前記電力履歴情報に係り且つ比較期間における前記電力相関量と、前記特定製品と前記製品属性及び前記所在地域が等しい前記電気製品である類似製品に係る前記電力履歴情報から前記比較期間に対して抽出された前記電力相関量である比較電力相関量と、を比較して得られる履歴比較情報を前記利用者端末へ送信する。前記比較電力相関量は、前記比較期間における或いは前記比較期間とは異なる期間における前記類似製品の前記電力相関量であって前記特定製品と前記類似製品との設定温度の差分の大きさが所定の閾値よりも小さいことを含む近似条件を満たす前記電力相関量である。
【0011】
利用履歴情報は、電気製品に接続された(或いは、内蔵された)プローブ装置が送信しても良く、プローブ装置から電力相関量を含むデータを受信した他の装置(ネットワークに接続されたノードであり、例えば、電気製品が設置された宅内にある利用者端末)が送信しても良い。電力相関量は、電気製品が消費した電力であっても良く、電力量であっても良い。比較電力相関量は、特定製品と製品属性及び所在地域が共通している電気製品(類似製品)の電力相関量である。
【0012】
製品属性は、特定製品と電力相関量が比較される(特定製品以外の)電気製品の集合であり、例えば、特定製品と利用状況が類似していた場合に電力相関量が特定製品と近似する可能性が高い電気製品の集合である。具体的には、製品属性は、特定製品と型式が等しい電気製品の集合であっても良く、特定製品とスペック(例えば、メーカーによって公表された期間消費電力量又は年間消費電力量の基準値)が近似している電気製品の集合であっても良い。
【0013】
そのため、本システムによれば、特定製品の電力相関量を電力相関量が近似する可能性が高い他の電気製品(即ち、類似製品)と比較することが可能となる。例えば、類似製品の電力相関量(即ち、比較電力相関量)が特定製品の電力相関量よりも小さければ、特定製品の利用者は、使用形態を変更することにより特定製品の消費電力を下げる余地があることを認識することができる。
【0014】
加えて、情報処理部が電気製品の所在地域を送信元アドレス(ソースアドレス)に基づいて特定するので、利用者は電気製品の設置場所を本システムに予め登録しておく必要が無い。そのため、電気製品が中古市場にて売買されて設置場所が変更された場合であっても、情報処理部は、新たな設置場所に対応する所在地域を取得することができる。
【0015】
本システムの一態様(第1態様)において、前記電気製品は、エアコンであり、前記製品属性は、予め取得され且つメーカーによって公表された通年エネルギー消費効率及び使用される部屋の広さが近似している前記エアコンの集合を表し、前記利用履歴情報は、前記エアコンが設置された部屋の温度である室内温度、及び前記エアコンに対して設定された前記設定温度を含む。前記近似条件は、前記比較期間における前記特定製品に係る前記室内温度、前記設定温度及び外気温度のそれぞれとの差分の大きさが所定の閾値よりも小さいときに成立する第1近似条件である。加えて、前記情報処理部は、前記電力履歴情報に含まれる前記所在地域の前記外気温度を前記電力履歴情報のそれぞれに対して取得する。更に、前記情報処理部は、前記第1近似条件が成立している前記室内温度、前記設定温度及び前記外気温度の組合せを含む前記電力履歴情報に含まれる前記電力相関量を前記比較期間における前記比較電力相関量として抽出する。
【0016】
エアコンは、外気温度及び設定温度に応じて消費電力が変化する可能性が高い。そのため、第1態様における電力履歴情報は、外気温度及び設定温度を含んでいる。外気温度は、気象庁が観測した気温を取得しても良く、プローブ装置が備える温度センサによって検出されても良い。加えて、外気温度は、利用履歴情報を受信したときに利用履歴情報に係る所在地域の気温が気象庁から取得され且つ記憶装置に記憶されても良く、比較情報要求を受信したときに必要となる気温が一括して気象庁から取得されても良い。第1態様によれば、利用者は、自己のエアコンの使用形態を変更することにより消費電量を下げる余地があるか否かを認識することができる。
【0017】
本システムの他の態様(第2態様)において、前記電気製品は、冷蔵庫であり、前記製品属性は、予め取得され且つメーカーによって公表された年間消費電力量及び定格内容積が近似している前記冷蔵庫の集合を表し、前記利用履歴情報は、前記冷蔵庫の庫内温度、前記冷蔵庫に対して設定された前記設定温度、及び前記冷蔵庫の扉が開けられていた時間である開扉時間を含む。前記近似条件は、前記比較期間における前記特定製品に係る前記庫内温度、前記設定温度及び前記開扉時間のそれぞれとの差分の大きさが所定の閾値よりも小さいときに成立する第2近似条件である。加えて、前記情報処理部は、前記第2近似条件が成立している前記庫内温度、前記設定温度及び前記開扉時間の組合せを含む前記電力履歴情報に含まれる前記電力相関量を前記比較期間における前記比較電力相関量として抽出する。
【0018】
冷蔵庫は、設定温度及び開扉時間に応じて消費電力が変化する可能性が高い。そのため、第2態様における電力履歴情報は、設定温度及び開扉時間を含んでいる。第2態様によれば、利用者は、自己の冷蔵庫の使用形態を変更することにより消費電量を下げる余地があるか否かを認識することができる。
【0019】
本システムの他の態様(第3態様)において、前記情報処理部は、通知要求が入力された場合、前記通知要求に対応する前記電気製品に係る前記利用履歴情報又は前記比較情報要求をHTTPリクエストにより受信したとき、前記通知要求に係る情報を前記受信した利用履歴情報又は比較情報要求に対するHTTPレスポンスとして前記送信元アドレスへ送信する。
【0020】
通知要求に係る情報は、例えば、電気製品のメンテナンスを受けることを利用者に促すための情報であり、その電気製品のメーカーによって通知要求が入力される。利用履歴情報を送信する装置(履歴情報送信装置とも称呼され、例えば、プローブ装置又は利用者端末)は、インターネットへ接続するためにプライベートIPアドレスが付与される可能性が高い。この場合、履歴情報送信装置のインターネットへの接続に際してネットワークアドレス変換(NAT)が行われるので、情報処理部(例えば、インターネットに接続されたクラウドサーバ)から履歴情報送信装置に対してメッセージを送信することは、困難である場合が多い。一方、第3態様によれば、情報処理部は、利用履歴情報又は比較情報要求を受信したとき、その応答として情報をプローブ装置へ情報を送信するので、プライベートIPアドレスが付与された履歴情報送信装置に対して容易に情報を送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】第1実施形態に係る消費電力評価システム(第1システム)の概略構成図である。
【
図2】第1システムのプローブ装置の概略構成図である。
【
図4】第1システムに係るプローブ装置、サーバ及び移動端末の間で送受されるメッセージのシーケンス図である。
【
図5】プローブ装置がサーバへ送信する利用履歴情報の内容を表した図である。
【
図6】第1システム(及び、第2システム)に係る利用者端末のディスプレイに表示された履歴比較情報の例である。
【
図7】第2実施形態に係る消費電力評価システム(第2システム)の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を、
図1~
図6を参照しながら説明する。説明中の同じ参照番号は、重複する説明をしないが、同じ機能を有する同じ要素を意味する。
図1に示されるように、第1実施形態に係る消費電力評価システム1は、プローブ装置11、12、移動端末21及びサーバ31(情報処理部)を含んでいる。プローブ装置11は、家屋1aに設置されたエアコン41(電気製品)に内蔵されている。家屋1aには、エアコン41のリモコン51、及び宅内ルータ52が配置されている。
【0023】
プローブ装置12の作動については、後述される。なお、消費電力評価システム1は、プローブ装置11、12とは異なり且つプローブ装置11、12と同様の機能を有する多数のプローブ装置を含んでいるが、図示及び具体的な説明は割愛される。加えて、消費電力評価システム1は、プローブ装置11、12の何れか一方のみを含んでいても良い。
図1に示されるネットワーク30は、種々の公衆ネットワークが相互に接続された、いわゆるインターネットである。サーバ31及び宅内ルータ52は、ネットワーク30に接続されている。
【0024】
エアコン41は、ヒートポンプユニット(不図示)を備える周知の家庭用ルームエアコンディショナである。エアコン41のヒートポンプユニットの一部を構成する室外機は、図示が省略される。エアコン41には、家屋1aに配設されたコンセント(不図示)に接続された電力線Cp(コンセントケーブル)を介して電力が供給される。
【0025】
利用者はリモコン51を用いてエアコン41を操作することができる。具体的には、リモコン51は赤外線発光部(不図示)を備え、エアコン41は赤外線受光部43を備えている。リモコン51は、利用者による操作に応じて赤外線発光部から赤外線信号を送信する。エアコン41は、赤外線受光部43によって受信された赤外線信号に応じて作動する。例えば、利用者は、リモコン51を操作することによってエアコン41の設定温度Ts[℃]を設定(入力)することができる。
【0026】
プローブ装置11は、周知の小型コンピュータ(マイコン)であり、
図2に示されるように、CPU61、ROM62、RAM63、データ通信部64、入出力部65、電力計66及び室温計67を含んでいる。CPU61は、所定のプログラム(ルーチン)を逐次実行することによってデータの読み込み、数値演算、及び演算結果の出力等を行う。ROM62は、CPU61が実行するプログラム及びCPU61によって参照されるマップ(ルックアップテーブル)等を記憶している。ROM62の一部又は全部は、記憶したデータを変更可能なフラッシュメモリによって構成されても良い。RAM63は、CPU61によって参照されるデータを一時的に記憶する。
【0027】
データ通信部64は、WiFi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)の規格に準拠した端末(子機)機能を提供する。データ通信部64は、サーバ31を含む種々のノードとの宅内ルータ52及びネットワーク30を介したデータ通信(データの受信及び送信)を制御する。入出力部65は、エアコン41の制御装置(不図示)との間でデータの入出力(I/O)を行う。
【0028】
電力計66は、電力線Cpに介装され、エアコン41が消費する電力Wa[W]を検出する。室温計67は、エアコン41に流入する空気の温度である室内温度Tr[℃](即ち、エアコン41が設置された部屋の温度)を検出する。発光装置68は、発光ダイオード素子であり、エアコン41の筐体前面の利用者にとって視認可能な位置に配設されている(
図1を参照)。CPU61は、エアコン41に配設された発光装置68(
図1を参照)の点灯状態を制御することができる。更に、CPU61は、入出力部65を介して設定温度Tsを含むエアコン41の作動状態を取得する。
【0029】
宅内ルータ52は、WiFiの規格に準拠した基地局(親機)機能を提供する。例えば、プローブ装置11及び移動端末21は、宅内ルータ52の基地局機能を利用し且つネットワーク30を介して、サーバ31との通信(本実施形態において、TCP/IPv4の規格に基づいたデータ通信)を行うことができる。
【0030】
移動端末21は、ディスプレイ21aを備え、周知のWebブラウザアプリケーションがインストールされた可搬型の利用者端末(スマートフォン)であり、家屋1aの利用者によって操作される。なお、移動端末21は、移動体通信網(携帯電話網)を介してサーバ31とデータ通信を行うことも可能である。この場合、移動端末21は、家屋1aの外(戸外)にあっても良い。
【0031】
サーバ31は、周知の汎用コンピュータ(サーバ装置)であり、
図3に示されるように、CPU71、ROM72、RAM73、データ通信部74及び記憶装置75を含んでいる。CPU71、ROM72及びRAM73のそれぞれの機能は、(処理能力及び容量等が大きく異なるが)CPU61、ROM62及びRAM63と類似しているため、説明が割愛される。データ通信部74は、プローブ装置11、12を含む種々のノードとのネットワーク30を介したデータ通信を制御する。記憶装置75は、周知の大容量記憶装置(ストレージ装置)である。なお、サーバ31は、複数の筐体によって実現されても良く、或いは、消費電力評価システム1とは異なる用途にも使われる共有型のサーバ装置(システム、クラウドサーバ)であっても良い。
【0032】
(利用履歴情報の送信)
図4上側に示されるように、プローブ装置11は、所定の送信間隔Tiが経過する毎に「利用履歴情報」を宅内ルータ52及びネットワーク30を介してサーバ31へ送信する。本実施形態において、利用履歴情報は、HTTPリクエストのPOSTメソッドを用いてプローブ装置11からサーバ31へ送信される。
図5に示されるように、利用履歴情報は、識別情報Id、データ数Nd及び取得間隔Tw、並びに複数のデータセットSaを含んでいる。データセットSaは、電力量Wv[Wh]、室内温度Tr及び設定温度Tsの組合せである。プローブ装置11は、送信間隔Tiよりも短い所定の取得間隔Twが経過する毎にデータセットSaを取得する。
【0033】
識別情報Idは、プローブ装置11に対して予め付与された固有の識別子(文字列又は数値)である。データ数Ndは、利用履歴情報に含まれるデータセットSaの数である。本実施形態において、送信間隔Tiは30分であり、取得間隔Twは1分(=60秒)である。従って、データ数Ndは「30」である。なお、送信間隔Ti及び取得間隔Twのそれぞれは、適宜変更し得る。
【0034】
プローブ装置11は、取得間隔Twが経過する間に電力計66によって繰返し取得された電力Waの積算値(即ち、電力Waを時間に対して積分して得られる値に相当する値、電力相関量)を、その取得間隔Twに対する電力量Wvとして取得する。加えて、プローブ装置11は、電力量Wv、並びに、電力量Wvが取得された時点における(室温計67によって検出された)室内温度Tr、及び(入出力部65を介して取得された)設定温度TsをデータセットSaとして取得する。
【0035】
更に、プローブ装置11は、データセットSaがデータ数Ndに等しい数だけ取得されると(即ち、送信間隔Tiが経過すると)、利用履歴情報としてサーバ31へ送信する。なお、データセットSaに含まれる室内温度Tr及び設定温度Tsのそれぞれは、取得間隔Twが経過する間に繰返し取得された室内温度Tr及び設定温度Tsの平均値であっても良い。
【0036】
サーバ31は、エアコン41(具体的には、プローブ装置11)から利用履歴情報を受信すると、後述されるエアコン41の型式情報Mc及び所在地域Lc並びに外気温度Teを取得する。サーバ31は、利用履歴情報に含まれていた識別情報Id、並びに、複数の電力量Wv、室内温度Tr及び設定温度Tsのそれぞれを、所在地域Lc、型式情報Mc、外気温度Te及び取得時刻Taと共に「電力履歴情報」として記憶装置75に記憶する。
【0037】
型式情報Mcは、エアコン41の型式(型式情報)を表す識別子である。エアコン41の型式情報Mcは、メーカー(製造企業)と、メーカーによって付与された型番と、の組合せのそれぞれに対して予め付与されている。サーバ31は、予め取得された識別情報Idと型式情報Mcとの対応関係を「型式DB」として記憶装置75に記憶している。サーバ31は、利用履歴情報の識別情報Idを型式DBに適用することによって型式情報Mcを取得する。
【0038】
本実施形態における所在地域Lcは、気象庁によって設置された「地域気象観測システム」(AMeDAS、アメダス)の観測所のそれぞれによって区分された地域を表す識別子である。サーバ31は、利用履歴情報の送信元アドレス(即ち、IPv4の規格に準拠したIPアドレス)に基づいてエアコン41が設置された地域(本実施形態において、日本国内の市町村)を取得する。
【0039】
本実施形態における外気温度Teは、気象庁が公開している観測所のそれぞれにおいて観測された気温である。サーバ31は、受信した利用履歴情報に含まれる電力量Wvが取得された期間において、所在地域Lcに対応する観測所によって観測された気温を外気温度Teとして記憶装置75に記憶する。なお、当該の観測所及び期間について、エアコン41とは異なるエアコンから利用履歴情報を受信した際に既に外気温度Teが取得されていれば、サーバ31は、気象庁から新たに気温の情報を取得しない。なお、サーバ31は、後述される履歴比較情報を生成するときに外気温度Teを気象庁から取得しても良い。
【0040】
より具体的には、サーバ31は、予め取得されたIPアドレスと市町村との対応関係を「所在地DB」として記憶装置75に記憶している。サーバ31は、利用履歴情報の送信元IPアドレスを所在地DBに適用することによってエアコン41の所在地を取得する。即ち、サーバ31は、周知のGeoIP技術を利用してエアコン41の所在地を取得する。次いで、エアコン41は、取得された所在地に最も近い観測所を表す識別子をエアコン41の所在地域Lcとして取得する。
【0041】
取得時刻Taは、データセットSaに係る情報が取得された時刻(具体的には、取得間隔Twの始期)を表す。サーバ31は、利用履歴情報を受信した時刻及び利用履歴情報に含まれる取得間隔Twに基づいて(逆算して)データセットSaのそれぞれの取得時刻Ta(本実施形態において、協定世界時(UTC)のUNIX(登録商標)時刻)を取得し且つ記憶装置75に記憶する。
【0042】
(履歴比較情報の閲覧)
利用者が移動端末21のWebブラウザを用いてサーバ31にアクセスし且つ所定の操作を行うと、移動端末21は、
図4上側に示されるように、「比較情報要求」(具体的には、HTTPリクエスト)をサーバ31へ送信する。比較情報要求には、識別情報Id及び利用者によって指定された「比較時間帯」が含まれている。比較時間帯は、例えば、現時点よりも6時間以前の時点から現時点までの期間(一例として、その日の15時から21時までの期間)である。
【0043】
サーバ31は、比較情報要求を受信すると、「履歴比較情報」を生成し、比較情報要求に対する応答として移動端末21へ送信する(
図4上側を参照)。履歴比較情報をサーバ31から受信した移動端末21のディスプレイ21aに表示される画面(具体的には、Webブラウザに表示される画像)の例が、
図6に示される。
【0044】
図6の実線L1は、比較時間帯を所定の比較時間Tc毎に分割して得られる(即ち、長さが比較時間Tcと等しい)比較期間Pmのそれぞれにおけるエアコン41の電力量Wvの変化を概括的に示している。実線L2及び実線L3のそれぞれは、比較期間Pmのそれぞれにおける、「類似製品」に係り且つ「近似条件」(第1近似条件)を満たす(複数の)電力量Wvの最大値及び最小値の変化を概括的に示している。
【0045】
本実施形態において、比較時間Tcは10分である。一例として、比較期間Pmは、当日の15時から15時10分までの期間である。類似製品は、エアコン41(即ち、比較情報要求に対応するエアコンであり、「特定製品」とも称呼される)と型式情報Mc及び所在地域Lcが同一である他のエアコンである。近似条件は、比較期間Pmにおける動作状況がエアコン41と類似している場合に成立する条件である。
【0046】
より具体的に述べると、記憶装置75に記憶された類似製品の電力履歴情報であって、比較期間Pmにおける(或いは、比較期間Pmの始期又は終期における)エアコン41に係る室内温度Tr、設定温度Ts及び外気温度Teのそれぞれとの差分の大きさが所定の温度閾値Th1より小さければ、その電力履歴情報は近似条件を満たしている。
【0047】
換言すれば、|Tr1-Tr2|<Th1、|Ts1-Ts2|<Th1且つ|Te1-Te2|<Th1であれば、近似条件が成立する。ここで、室内温度Tr1、設定温度Ts1及び外気温度Te1のそれぞれは、エアコン41に係る室内温度Tr、設定温度Ts及び外気温度Teである。加えて、室内温度Tr2、設定温度Ts2及び外気温度Te2のそれぞれは、類似製品に係る室内温度Tr、設定温度Ts及び外気温度Teである。エアコン41に係るこれら温度の何れかと、それに対応する類似製品に係る温度と、の差分の大きさが温度閾値Th1よりも小さいことは、以下、単に(温度が)「近似している」とも称呼される。
【0048】
サーバ31は、類似製品に係り且つ近似条件を満たしている電力履歴情報(具体的には、室内温度Tr、設定温度Ts及び外気温度Teの組合せ)に係る電力量Wvを「比較電力相関量」として抽出する。加えて、サーバ31は、ある比較期間Pmにおいて抽出された(複数の)比較電力相関量(即ち、電力量Wv)の中から最小値及び最大値を抽出する。サーバ31は、比較時間帯に含まれる比較期間Pmのそれぞれに対して比較電力相関量の最小値及び最大値を抽出する処理を実行し、履歴比較情報を生成する。
【0049】
例えば、エアコン41と類似製品とは外気温度Teが取得(観測)される所在地域Lcが互いに等しいので、ある比較期間Pmにおけるエアコン41の電力履歴情報に係る外気温度Teと、その比較期間Pmにおける類似製品の電力履歴情報に係る外気温度Teと、は互いに等しい。即ち、外気温度Teが近似している。更に、その比較期間Pmにおいて取得された類似製品に係る室内温度Tr及び設定温度Tsのそれぞれが、エアコン41に係る室内温度Tr及び設定温度Tsと近似していれば、近似条件が成立する。
【0050】
一方、比較期間Pmとは異なる時点にて取得された類似製品の電力量Wvに係る電力履歴情報であっても、その電力履歴情報の外気温度Teが比較期間Pmにて取得されたエアコン41の電力量Wvに係る電力履歴情報の外気温度Teと近似する場合がある。この場合、更に、室内温度Tr及び設定温度Tsのそれぞれが近似していれば、近似条件が成立する。即ち、比較期間Pmとは異なるタイミングにて取得された類似製品の電力量Wvが、比較電力相関量として抽出される場合がある。
【0051】
本実施形態において、型式情報Mcは、便宜上、「製品属性」とも称呼される。即ち、型式情報Mcが互いに等しいエアコンは、製品属性が互いに同一である。本実施形態において、温度閾値Th1は1.5℃である。しかし、上述した比較時間Tc、及び温度閾値Th1のそれぞれは、特定製品(即ち、比較情報要求に対応するエアコン)と、類似製品と、の電力量Wv(電力相関量)の差分が明確となるように適宜変更されても良い。例えば、温度閾値Th1は、室内温度Tr、設定温度Ts及び外気温度Teのそれぞれに対して互いに異なる値(温度)が設定されても良い。
【0052】
(通知情報の配信)
上述したように、サーバ31は、利用履歴情報を送信間隔Tiが経過する毎にプローブ装置11から受信する。プローブ装置11を内蔵するエアコン41の利用者に対して通知すべき情報がある場合、サーバ31は、
図4上側に示されるように、利用履歴情報を受信したときの応答として「通知情報」をプローブ装置11へ送信する。本実施形態において、通知情報は、利用履歴情報として送信されたHTTPリクエストに対する応答(HTTPレスポンス)としてサーバ31からプローブ装置11へ送信される。即ち、サーバ31は、利用履歴情報を送信するために確立されたTCPコネクションを介してプローブ装置11へ通知情報を送信する。
【0053】
通知情報は、例えば、エアコン41を製造したメーカーの担当者が通知の対象となる型式情報Mcをサーバ31に対して「通知要求」として所定の手順により入力することによって実行される。通知要求は、例えば、サーバ31へ送信されるHTTPリクエストによってサーバ31に入力される。或いは、通知要求は、サーバ31の端末に対して保守者が入力しても良い。
【0054】
サーバ31は、型式情報Mcが入力されると、その型式情報Mcに対応するエアコン(プローブ装置)から利用履歴情報を受信したとき、そのプローブ装置へ通知情報(即ち、通知要求に係る情報)を送信する。通知情報は、例えば、メーカーが型式情報Mcに対応するエアコンの利用者に修理を促したい場合に送信される。
【0055】
プローブ装置11は、通知情報を受信するとエアコン41の発光装置68を点灯させる。発光装置68の点灯に気づいた利用者は、例えば、エアコン41のメーカーのWebサイトにアクセスすることにより、詳細な情報を確認することができる。なお、通知情報は予め定められた理由コード(数値)を含み、理由コードを含む通知情報を受信したプローブ装置11は、エアコン41に内蔵されたスピーカ(不図示)に理由コードに対応した音声を再生させるようにプローブ装置11及びエアコン41が構成されても良い。
【0056】
なお、
図4下側に示されるように、利用履歴情報は、(プローブ装置11に代わり)移動端末21からサーバ31へ送信されても良い。この場合、プローブ装置11と移動端末21とはWiFi又はBluetoothの規格に準拠した通信を行う。具体的には、プローブ装置11は、取得間隔Twが経過する毎にデータセットSaを取得し且つ記憶する。一方、移動端末21は、利用者の任意のタイミングでプローブ装置11へ「利用履歴情報要求」を送信する。
【0057】
プローブ装置11は、利用履歴情報要求を受信すると、「利用履歴情報応答」を移動端末21へ送信する。利用履歴情報応答には、プローブ装置11が利用履歴情報要求を前回受信してから現時点までに取得された(複数の)データセットSaが含まれている。移動端末21は、利用履歴情報応答を受信すると、プローブ装置11から受信したデータセットSaを含む利用履歴情報をサーバ31へ送信する。なお、移動端末21からサーバ31へ利用履歴情報を送信する場合、プローブ装置11は、移動端末21からの履歴情報取得要求を受け取るまで、プローブ装置11は利用履歴情報を一定期間保持し続けるが、保持する容量の上限に達した場合、古い履歴から上書きされる。
【0058】
サーバ31は、エアコン41の型式情報Mcに係る通知要求が入力されていると、移動端末21から利用履歴情報を受信したときに通知情報を移動端末へ送信(返信)する。この場合、移動端末21は、通知情報を受信した旨を利用者へ通知する。或いは、通知要求が入力された後、利用履歴情報を移動端末21から受信する前に比較情報要求を受信すると、サーバ31は、履歴比較情報と共に通知情報を送信する。
【0059】
(外付け型のプローブ装置)
次に、プローブ装置12の作動について、上述した内蔵型のプローブ装置11との差分を中心に説明する。
図1に示されるように、プローブ装置12は、家屋1bに設置されたエアコン42と温度誤差の少ない場所に配設されている。プローブ装置12は、エアコン42の電力線Cpに介装されている。プローブ装置12及びエアコン42は、電力線Cpより供給される電力により作動する。
【0060】
プローブ装置12は、プローブ装置11と同様に周知の小型コンピュータであり、CPU61、ROM62及びRAM63、並びに発光装置69(
図1を参照)を含んでいる。プローブ装置12は、電力線Cpに対して配設された電力計(不図示)を内蔵し、エアコン42が消費する電力Waを検出する。加えて、プローブ装置12は、エアコン42が設置された部屋の温度を室内温度Trとして検出する室温計(不図示)を内蔵している。
【0061】
プローブ装置12は、設定温度Tsを直接的に取得することができないため、データセットSaに含まる設定温度Tsには非現実的な値(例えば、256℃)を設定する。この場合、サーバ31が実際の設定温度Tsを推定する。具体的には、サーバ31は、受信したデータセットSaに含まれる電力量Wvに基づいてエアコン42の電力Waが作動中における最小値近傍である状態(最小電力状態)が所定時間継続していたと判定すると、その時点の室内温度Trを設定温度Tsとして取得(推定)する。例えば、サーバ31は、最小電力状態が所定時間継続以上したときの室内温度Trを、最小電力状態がその前に発生した後に電力Waが上昇してから、再び最小電力状態が発生し且つ所定時間以上継続する迄、の期間における設定温度Tsとして扱う。
【0062】
プローブ装置12は、家屋1bに配置された宅内ルータ52、及びネットワーク30を介してサーバ31へ利用履歴情報を送信間隔Tiが経過する毎に送信する。当然ながら、プローブ装置12に対して付与された識別情報Idは、プローブ装置11の識別情報Idとは異なっている。
【0063】
プローブ装置12は、サーバ31から通知情報を受信すると、発光装置69を点灯させる。加えて、上述した家屋1aの例と同様に、利用者が家屋1bにある移動端末21を操作することによって比較情報要求をサーバ31へ送信すると、サーバ31は、その移動端末21へ履歴比較情報を送信する。その結果、ディスプレイ21aには、履歴比較情報に係るグラフ(
図6の例を参照)が表示される。
【0064】
(第1変形例)
第1実施形態の変形例(第1変形例)について説明する。上述した第1実施形態において、サーバ31は、類似製品に係り且つ第1近似条件を満たしている電力履歴情報に係る電力量Wvを比較電力相関量として抽出していた。第1実施形態における類似製品は、特定製品と型式情報Mc及び所在地域Lcが同一である(特定製品以外の)エアコンであった。これに対し、第1変形例における類似製品は、特定製品と「製品群」及び所在地域Lcが同一である(特定製品以外の)エアコンである。以下、この相違点を中心に説明する。
【0065】
第1変形例に係るサーバ31は、複数の製品群のそれぞれに属する型式情報Mcの集合を「製品群DB」として記憶装置75に記憶している。即ち、ある型式情報Mcを製品群DBに適用すると、その型式情報Mcが属する製品群に含まれる複数の型式情報Mcが取得される。本変形例に係る製品群のそれぞれは、メーカーから公表されている通年エネルギー消費効率(APF)及び利用環境の目安(具体的には、使用される部屋の広さであり、例えば、和室の畳数又は洋室の面積によって表される)が互いに近似しているエアコンの型式情報Mcの集合である。
【0066】
換言すれば、製品群は、特定製品(例えば、エアコン41)と利用状況が類似していた場合に消費する電力Waが特定製品と近似する可能性が高いエアコンの型式情報Mcの集合である。本変形例において、製品群には、特定製品と型式情報Mcが等しいエアコンも含まれが、特定製品と同一の型式情報Mcが省かれても良い。本変形例において、製品群は、便宜上、「製品属性」とも称呼される。即ち、同一の製品群に含まれるエアコンは、製品属性が互いに同一である。
【0067】
サーバ31は、比較情報要求を受信すると、比較情報要求に含まれる識別情報Idを型式DBに適用することによって型式情報Mcを取得する。加えて、サーバ31は、比較情報要求に係る型式情報Mcを製品群DBに適用することにより比較情報要求に係る製品群(即ち、本変形例に係る類似製品に相当する型式情報Mcの集合)を取得する。更に、サーバ31は、類似製品に係り且つ第1近似条件を満たしている電力履歴情報に係る電力量Wv(即ち、比較電力相関量)を抽出する。次いで、サーバ31は、抽出された比較電力相関量の中から最小値及び最大値を抽出する処理を比較期間Pmのそれぞれに対して実行し、履歴比較情報を生成する。
【0068】
<第2実施形態>
第2実施形態を、
図7を参照しながら説明する。上述した第1実施形態に係る消費電力評価システム1おいて、プローブ装置11、12は、エアコン41、42の電力量Wvを含む利用履歴情報をサーバ31へ送信していた。これに対し、第2実施形態に係る消費電力評価システム2においては、家屋2aにある冷蔵庫81に内蔵されたプローブ装置13が移動端末22を介して利用履歴情報をサーバ31へ送信する。以下、第1実施形態との差異を中心に説明する。
【0069】
冷蔵庫81は、一対の冷蔵室扉82、野菜室扉83及び冷凍室扉84を備えている。移動端末22には、後述されるように利用履歴情報をサーバ31へ送信し、且つ、サーバ31から通知情報を受信したときにその旨を利用者へ通知するアプリケーションがインストールされている。なお、消費電力評価システム2は、プローブ装置13及び移動端末22とは異なり且つプローブ装置13及び移動端末22と同様の機能を有する多数の装置を含んでいるが、図示及び具体的な説明は割愛される。
【0070】
第2実施形態における利用履歴情報は、識別情報Id、データ数Nd及び取得間隔Tw、並びに複数のデータセットSbを含む。データセットSbは、電力量Wv、庫内温度Tk[℃]、設定温度Tu[℃]及び開扉時間Td1~Td4[秒]の組合せである。庫内温度Tkは、冷蔵庫81の冷蔵室内に配設された温度センサ(不図示)によって検出された温度である。設定温度Tuは、冷蔵庫81の冷蔵室内に配設されたスライドスイッチ(不図示)によって設定された庫内温度Tkの目標値である。
【0071】
開扉時間Td1~Td3のそれぞれは、取得間隔Twにおいて冷蔵室扉82、野菜室扉83及び冷凍室扉84が開いていた時間である。なお、冷蔵庫81は3種の扉を備えているため、開扉時間Td4は常に「0」に設定される。換言すれば、冷蔵庫が4種の扉を備えていれば、取得間隔Twにおいて各扉が開いていた時間が開扉時間Td1~Td4のそれぞれに設定される。
【0072】
(利用履歴情報の送信)
プローブ装置13は、移動端末22とBluetoothの規格に準拠した通信を行う。具体的には、プローブ装置13は、取得間隔Twが経過す毎に移動端末22に対してデータセットSbを移動端末22へ送信する。プローブ装置13が移動端末22へデータセットSbを送信できないとき(例えば、移動端末22が家屋2aの外に持ち出されているとき)、プローブ装置13は送信できなかったデータセットSbをプローブ装置13のRAM63記憶しておく。その後、プローブ装置13から移動端末22へのデータ送信が可能となると、プローブ装置13は記憶していたデータセットSbを移動端末22へ送信する。プローブ装置13は、移動端末22へデータセットSbを送信できない場合、約1日分のデータセットSbをRAM63に記憶させることができる。
【0073】
移動端末22は、プローブ装置13から受信した複数のデータセットSbを含む利用履歴情報を送信間隔Tiが経過する毎にサーバ31へ送信する。サーバ31は、利用履歴情報を受信すると、所在地域Lc及び型式情報Mcを取得する。加えて、サーバ31は、利用履歴情報に含まれていた識別情報Id、並びに、複数の電力量Wv、庫内温度Tk、設定温度Tu及び開扉時間Td1~Td4のそれぞれを、所在地域Lc、型式情報Mc及び取得時刻Taと共に電力履歴情報として記憶装置75に記憶する。
【0074】
(履歴比較情報の閲覧)
サーバ31は、移動端末22から比較情報要求を受信すると、履歴比較情報を移動端末22へ送信する。移動端末22は、サーバ31から履歴比較情報を受信すると、
図6に類似するグラフを表示する。即ち、移動端末22のディスプレイ22aには、比較期間Pmのそれぞれにおける、冷蔵庫81の電力量Wv、並びに類似製品に係り且つ近似条件(第2近似条件)を満たす電力量Wvの最大値及び最小値(即ち、比較電力相関量)を示したグラフが表示される。
【0075】
類似製品は、冷蔵庫81(即ち、特定製品)と型式情報Mc及び所在地域Lcが同一である他の冷蔵庫である。近似条件についてより具体的に述べると、記憶装置75に記憶された類似製品の電力履歴情報であって、比較期間Pmにおける(或いは、比較期間Pmの始期又は終期における)冷蔵庫81に係る庫内温度Tk及び設定温度Tuのそれぞれの差分の大きさが所定の温度閾値Th2より小さく且つ冷蔵庫81に係る開扉時間Td1~Td4のそれぞれの差分の大きさが所定の時間閾値Ttより小さければ近似条件を満たしている。
【0076】
例えば、ある比較期間Pmにおける冷蔵庫81の開扉時間Td1(開扉時間Td1が0秒である場合を含む)と類似製品の開扉時間Td1との差分の大きさが時間閾値Ttより小さければ、開扉時間Td1が互いに近似している。庫内温度Tk及び設定温度Tu並びに開扉時間Td1~Td4のそれぞれが互いに近似していれば、近似条件が成立する。
【0077】
本実施形態において、型式情報Mcは、便宜上、「製品属性」とも称呼される。即ち、型式情報Mcが互いに等しい冷蔵庫は、製品属性が互いに同一である。本実施形態において、温度閾値Th2は2℃であり、時間閾値Thは、10秒である。しかし、比較時間Tc、温度閾値Th2及び時間閾値Thのそれぞれは、特定製品と、類似製品と、の電力量Wv(電力相関量)の差分が明確となるように適宜変更されても良い。例えば、時間閾値Thは、開扉時間Td1~Td4のそれぞれに対して互いに異なる値(時間)が設定されても良い。
【0078】
サーバ31は、類似製品に係り且つ近似条件を満たしている電力履歴情報に係る電力量Wvを「比較電力相関量」として抽出する。加えて、サーバ31は、ある比較期間Pmにおいて抽出された(複数の)比較電力相関量の中から最小値及び最大値を抽出する。サーバ31は、比較時間帯に含まれる比較期間Pmのそれぞれに対して比較電力相関量の最小値及び最大値を抽出する処理を実行し、履歴比較情報を生成する。
【0079】
(通知情報の配信)
サーバ31は、型式情報Mcを含む通知要求が入力されると、その型式情報Mcに対応する冷蔵庫に係る移動端末から利用履歴情報を受信したとき、その移動端末へ通知情報を送信する。移動端末22は、通知情報を受信すると、その通知情報に含まれる情報をディスプレイ22aに表示させる。
【0080】
(第2変形例)
第2実施形態の変形例(第2変形例)について説明する。上述した第2実施形態において、サーバ31は、類似製品に係り且つ第2近似条件を満たしている電力履歴情報に係る電力量Wvを比較電力相関量として抽出していた。第2実施形態における類似製品は、特定製品と型式情報Mc及び所在地域Lcが同一である(特定製品以外の)冷蔵庫であった。これに対し、第2変形例における類似製品は、特定製品と「製品群」及び所在地域Lcが同一である(特定製品以外の)冷蔵庫である。以下、この相違点を中心に説明する。
【0081】
本変形例に係る製品群のそれぞれは、メーカーから公表されている年間消費電力量及び定格内容積が特定製品(例えば、冷蔵庫81)と近似している冷蔵庫の型式情報Mcの集合である。年間消費電力量及び定格内容積は、例えば、JIS C 9801-3に基づいて取得された値である。
【0082】
第2変形例に係るサーバ31は、比較情報要求を受信すると、比較情報要求に含まれる識別情報Idを型式DBに適用することによって型式情報Mcを取得する。加えて、サーバ31は、比較情報要求に係る型式情報Mcを製品群DBに適用することにより比較情報要求に係る製品群(即ち、本変形例に係る類似製品に相当する型式情報Mcの集合)を取得する。
【0083】
更に、サーバ31は、類似製品に係り且つ第2近似条件を満たしている電力履歴情報に係る電力量Wv(即ち、比較電力相関量)を抽出し、比較期間Pmのそれぞれに係る比較電力相関量の中から最小値及び最大値を取得する。即ち、サーバ31は、履歴比較情報を生成する。本変形例において、製品群は、便宜上、「製品属性」とも称呼される。即ち、同一の製品群に含まれる冷蔵庫は、製品属性が互いに同一である。
【0084】
以上説明したように、サーバ31から送信される履歴比較情報に基づいて、利用者は、自分が利用している電気製品(即ち、エアコン41、42及び冷蔵庫81の何れか)と、利用形態が類似する他の製品(即ち、類似製品)と、の電力相関量を比較することが可能となる。そのため、電気製品を使用している環境及び利用形態に応じて電力相関量が変化する要因が明確となる可能性が高くなる。
【0085】
特に、比較電力相関量が特定製品と型式情報Mcが同一である電気製品(エアコン又は冷蔵庫)に係る電力履歴情報から抽出される場合、利用者は、自分が利用している電気製品の劣化度合いを他者の利用している製品と比較することができる。或いは、比較電力相関量が製品群DBを参照して取得される複数の型式情報Mcに係る電力履歴情報から抽出される場合、利用者は、自分が利用している電気製品と、買い替えの対象となり得る他社製品と、の電力履歴情報を比較することができる。
【0086】
一般に、Bluetoothによる通信は、WiFiによる通信と比較して消費電力が小さい。そのため、プローブ装置が移動端末へBluetoothによる接続を介してデータ(即ち、データセットSa、Sbの何れか)を送信する場合、当該プローブ装置がWiFiによる接続を介してデータ又は利用履歴情報を送信する場合と比較してプローブ装置の消費電力を小さくすることができる。
【0087】
加えて、プローブ装置が特定の移動端末とのみBluetoothによる接続を行う(即ち、ペアリングを行う)ように設定することにより、当該プローブ装置が送信するデータセットSa、Sbのセキュリティリスク(即ち、なりすまし、盗聴及び改ざんが行われる危険性)を低減することが可能となる。
【0088】
更に、プローブ装置が移動端末へデータ(即ち、データセットSa、Sbの何れか)を送信する場合、その移動端末にて当該データに係る情報を閲覧できるように移動端末を構成することが可能となる。
【0089】
サーバ31は、通知要求が入力されると、利用履歴情報に対する応答として通知情報を送信する。そのため、宅内ルータ52にWiFiにより接続されたプローブ装置11、12及び移動端末22にプライベートIPアドレスが付与されていても、これらの装置は通知情報を受信することができる。
【0090】
本発明の形態を上記の構造を参照しながら説明したが、本発明の目的を逸脱せずに多くの交代、改良、変更が可能であることは当業者であれば明らかである。従って本発明の形態は、添付された請求項の精神と目的を逸脱しない全ての交代、改良、変更を含み得る。例えば本発明の形態は、前記特別な構造に限定されず、下記のように変更が可能である。
【0091】
サーバ31が受信する利用履歴情報に含まれる電力相関量は、電力量Wvであった。これに代わり、利用履歴情報に含まれる電力相関量は、電力Waであっても良い。同様に、サーバ31が履歴比較情報を生成するとき、(電力量Wvに代わり)電力Waが比較電力相関量として抽出されても良い。
【0092】
上述した第1変形例及び第2変形例に係るサーバ31は、メーカーから公表された値(スペック)に基づいて構築された製品群DBを参照して取得される複数の型式情報Mcに係る電力履歴情報から比較電力相関量を抽出していた。これに代えて、製品群DBは、電力履歴情報に基づいて構築されても良い。例えば、ある型式情報Mcに係るエアコンの電力履歴情報と、それとは異なる型式情報Mcに係るエアコンの電力履歴情報と、の組合せであって、第1近似条件を満たし且つこれらの電力履歴情報に係る電力量Wvが互いに近似している組合せが所定回数だけ検出されると、これらの型式情報Mcが同一の製品群に属すると判定され、製品群DBに反映されても良い。
【0093】
サーバ31は、比較情報要求に対する応答として履歴比較情報を送信していた。換言すれば、利用者はWebブラウザを用いて履歴比較情報をグラフの形態にて閲覧していた。これに代わり、利用者は、サーバ31から履歴比較情報をCSVファイルの形態にて取得(ダウンロード)しても良い。この場合、サーバ31が受信するCSVファイルを取得するためのメッセージ(リクエスト)が比較情報要求に相当する。このCSVファイルは、類似製品に係り且つ近似条件を満たす電力相関量(即ち、上述した比較電力相関量)の全てを含んでいても良く、或いは、類似製品に係る電力相関量の全て(この場合における比較電力相関量)を含んでいても良い。更に、CSVファイルは、比較電力相関量のそれぞれの平均値と特定製品の電力相関量との比較(差分)を含んでいても良い。
【0094】
サーバ31は、比較情報要求を受信すると、履歴比較情報を送信していた。これに加え、サーバ31は、型式情報Mcを含む「型式情報要求」を受信すると、「型式履歴情報」を送信するように構成されても良い。この場合、型式履歴情報は、型式情報要求に係る型式情報Mcに対応する電気製品のそれぞれの電力履歴情報に含まれる電力相関量を含んでいる。型式情報要求は、例えば、ある型式情報Mcに対応する電気製品のメーカー担当者によってサーバ31へ送信される。メーカー担当者は、型式履歴情報に基づいて自社の製品の(電力相関量を含む)実際の稼働状況を認識することが可能となり、新たな製品の開発の参考とすることが可能となる。ただし、他社の電気製品に係る型式履歴情報を取得できないように、サーバ31は、各メーカー担当者の権限管理(例えば、型式情報Mcのそれぞれに係る型式履歴情報の取得権限の管理)を行っても良い。
【0095】
サーバ31が受信する利用履歴情報に係る電気製品は、エアコン及び冷蔵庫であった。これに代わり、サーバ31は、エアコン及び冷蔵庫とは異なる電気製品に係る利用履歴情報を受信しても良い。エアコン及び冷蔵庫とは異なる電気製品は、例えば、衣類乾燥機であっても良い。この場合、衣類乾燥機に係る利用履歴情報は、利用者によって選択された乾燥メニューを含んでも良い。
【0096】
プローブ装置11、12は、(プローブ装置13と同様に)取得間隔Twが経過する毎にデータセットSaを移動端末21へBluetoothによる接続を介して送信し、送信間隔Tiが経過する毎に移動端末21がサーバ31へ利用履歴情報を送信しても良い。一方、プローブ装置13は、送信間隔Tiが経過する毎にサーバ31へ(移動端末22を介さず)利用履歴情報を送信しても良い。即ち、プローブ装置13は、宅内ルータ52とのWiFiによる接続を介してサーバ31へ利用履歴情報を送信しても良い。
【0097】
プローブ装置13は、プローブ装置11と同様に、移動端末22から利用履歴情報要求を受信したときに利用履歴情報応答を送信するように構成されても良い。この場合、利用履歴情報は、移動端末22からサーバ31へ送信される。更に、プローブ装置13は、プローブ装置12と同様に、冷蔵庫81に対する外付け型のプローブ装置として構成されても良い。
【0098】
所在地域Lcは、気象庁によって設置された地域気象観測システムの観測所のそれぞれによって区分された地域であった。これに代わり、所在地域Lcは、市町村の単位で区分されても良く、都道府県の単位で区分されても良い。
【0099】
プローブ装置11、12及び移動端末21、22と、サーバ31と、の間では、IPv4の規格に基づいてデータ通信が行われていた。これに代わり、データ通信の規格としてIPv6が用いられても良い。
【符号の説明】
【0100】
1、2…消費電力評価システム
1a、1b、2a…家屋
11、12、13…プローブ装置
21、22…移動端末
21a、22a…ディスプレイ
30…ネットワーク
31…サーバ
41、42…エアコン
43…赤外線受光部
51…リモコン
52…宅内ルータ
61…CPU
62…ROM
63…RAM
64…データ通信部
65…入出力部
66…電力計
67…室温計
68、69…発光装置
71…CPU
72…ROM
73…RAM
74…データ通信部
75…記憶装置
81…冷蔵庫
82…冷蔵室扉
83…野菜室扉
84…冷凍室扉
Cp…電力線
【要約】
【課題】エアコン及び冷蔵庫等の電気製品の電力相関量(消費電力に相関する値)を、利用形態が類似する他の製品と比較すること可能とする消費電力評価システムを提供する。
【解決手段】消費電力評価システムの情報処理部は、電気製品の電力相関量を含む利用履歴情報を受信すると、利用履歴情報に含まれる識別情報に基づいて電気製品の製品属性を特定し且つ利用履歴情報の送信元アドレスに基づいて電気製品の所在地域を特定する。情報処理部は、比較情報要求を受信すると、比較情報要求に係る電気製品(特定製品)の電力相関量と、特定製品と製品属性及び所在地域が等しい電気製品の電力相関量である比較電力相関量と、を比較して得られる履歴比較情報を送信する。
【選択図】
図4