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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-20
(45)【発行日】2023-09-28
(54)【発明の名称】無線ネットワークにおけるリソース配分
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/04 20090101AFI20230921BHJP
   H04W 72/40 20230101ALI20230921BHJP
   H04W 76/14 20180101ALI20230921BHJP
   H04W 4/46 20180101ALI20230921BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20230921BHJP
【FI】
H04W28/04 110
H04W72/40
H04W76/14
H04W4/46
H04W92/18
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022526113
(86)(22)【出願日】2019-11-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-11
(86)【国際出願番号】 CN2019116325
(87)【国際公開番号】W WO2021087883
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2022-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】チー, タオ
(72)【発明者】
【氏名】ルオ, ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン, リン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン, ボユアン
(72)【発明者】
【氏名】シェ, フェン
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】CAICT,Considerations on the resource allocation for NR sidelink Mode2,3GPP TSG RAN WG1#98b R1-1911323,フランス,3GPP,2019年10月07日
【文献】Lenovo, Motorola Mobility,SL HARQ protocol operation,3GPP TSG RAN WG2#107bis R2-1912686,フランス,3GPP,2019年10月03日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の無線ユーザ機器によって実行される方法であって、前記方法は、
サイドリンクを介した第2の無線ユーザ機器への伝送のための第1のトランスポートブロック(TB)を識別することであって、前記第1のTBは、プリエンプションステータスパラメータおよびプリエンプション優先順位パラメータに関連付けられている、ことと、
前記第1のTBに関連付けられている前記プリエンプションステータスパラメータおよび前記プリエンプション優先順位パラメータに基づいて、HARQプロセスプリエンプションプロシージャを使用して、前記第1の無線ユーザ機器の媒体アクセス制御(MAC)層における複数のアクティブハイブリッド自動反復要求(HARQ)プロセスの中のプリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを決定することと、
前記第1のTBを前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセス関連付けることと、
前記サイドリンクを介して、前記関連付けられたプリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを介して、前記第1のTBを前記第2の無線ユーザ機器に伝送し、必要に応じて、前記第1のTBを再伝送することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のTBは、前記第1の無線ユーザ機器によって生成された新しいTBを備え、前記新しいTBは、どんなアクティブHARQプロセスにも以前に関連付けられていない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のTBは、前のプリエンプションプロシージャに起因して以前の関連付けを失う前、アクティブHARQプロセスに以前に関連付けられていた、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャを使用して、前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを決定することは、
前記複数のアクティブHARQプロセスの中のフリーHARQプロセスの利用可能性を決定することと、
フリーHARQプロセスが利用可能ではないとき、
前記第1のTBに関連付けられている前記プリエンプションステータスパラメータを識別することと、
前記プリエンプションステータスパラメータに基づいて、前記第1のTBのための前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャに入るべきかどうかを決定することと、
対応する複数の他のTBに関連付けられている前記複数のアクティブHARQプロセス内で、前記第1のTBのための前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャを実行し、前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを識別することと
を含み、
前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを識別することは、前記複数の他のTBに関連付けられているプリエンプションステータスパラメータと、前記第1のTBに関連付けられている前記プリエンプションステータスパラメータと、前記第1のTBに関連付けられるように対応する前記プリエンプション優先順位パラメータと、前記複数の他のTBに関連付けられているプリエンプション優先順位パラメータとに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のTBに関連付けられている前記プリエンプションステータスパラメータと、前記複数の他のTBに関連付けられている前記プリエンプションステータスパラメータは、
対応する前記関連付けられている第1のTBまたは複数の他のTBが前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャに含まれるべきではないことを示すための無プリエンプション、
前記関連付けられているプリエンプション優先順位パラメータに基づいて対応する前記関連付けられている第1のTBまたは複数の他のTBが前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャに含まれるべきであることを示すための前記関連付けられているプリエンプション優先順位パラメータに従ったプリエンプション、
前記対応する関連付けられている第1のTBまたは複数の他のTBが任意のHARQプロセスとのその関連付けを失うべきであることを示すための破棄、または、
前記対応する関連付けられている第1のTBまたは複数の他のTBが常時アクティブHARQプロセスに関連付けられるべきであることを示すための許可
のうちの1つを含む。請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のTBおよび前記複数の他のTBのそれぞれは、アクティブHARQプロセスとの関連時、関連付けられている満了時間値で初期化されるプリエンプションタイマに関連付けられ、
前記第1のTBおよび前記複数の他のTBに関連付けられている前記プリエンプションステータスパラメータのうちの少なくとも1つは、前記対応する関連付けられているプリエンプションタイマの満了時、変化する、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のTBまたは前記複数の他のTBに関連付けられている前記プリエンプション優先順位パラメータは、
前記第1のTBまたは前記複数の他のTBに関連付けられている伝送側UEによって使用される伝送リソースプールのチャネル使用率(CBR)、
前記第1のTBまたは前記複数の他のTBに関連付けられているパケット遅延予算(PDB)、
前記第1のTBまたは前記複数の他のTBに関連付けられているサイドリンク制御情報(SCI)に含まれる優先順位情報、
前記第1のTBまたは前記複数の他のTBに関連付けられている最大再伝送数、
許容される前記最大再伝送数と比べた前記第1の無線ユーザ機器によってすでに伝送されたTBの数の比率、
前記第1のTBまたは前記複数の他のTBがアクティブHARQプロセスに関連付けられている持続時間、
前記第1のTBまたは前記複数の他のTBのために正常に伝送されたコードブロックグループ(CBG)の数、
前記第1のTBまたは前記複数の他のTBにおけるCBGの総数に対する正常に伝送されたCBGの比率、または、
前記第1のTBまたは前記複数の他のTBに関連付けられている次またはいくつかの次の再伝送を示す前記SCI内に示されるリソース予約ステータス(すなわち、成功した予約された再伝送リソースの数、または現在のリソースと最も遠い予約された再伝送リソースとの間の時間オフセット、または両方)
のうちの少なくとも1つに基づいて決定される、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のTBまたは前記複数の他のTBに関連付けられている前記満了時間値は、前記CBR、前記PDB、または前記優先順位情報満了時間値との間のマッピングルールまたはマッピングテーブルに基づいて導出される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記マッピングルールまたはマッピングテーブルは、無線ネットワークによって構成されるか、または、前記第1の無線ユーザ機器において事前構成される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のTBまたは前記複数の他のTBに関連付けられている前記プリエンプション優先順位パラメータは、プリエンプション優先順位パラメータ値と請求項7に列挙された要因との間のマッピングルールまたはマッピングテーブルに基づいて導出される、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記マッピングルールまたはマッピングテーブルは、無線ネットワークによって構成されるか、または、前記第1の無線ユーザ機器において事前構成される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
第1の無線ユーザ機器によって実行される方法であって、前記方法は、
第1のトランスポートブロック(TB)をサイドリンクを介して第2の無線ユーザ機器から受信するための通信セッションIDを決定することであって、前記第1のTBは、プリエンプションステータスパラメータおよびプリエンプション優先順位パラメータに関連付けられている、ことと、
前記合致する通信セッションIDに関連付けられている物理的サイドリンク制御チャネル(PSCCH)を介するサイドリンク制御情報(SCI)を監視することと、
前記第1のTBに関連付けられている前記プリエンプションステータスパラメータおよび前記プリエンプション優先順位パラメータに基づいて、HARQプロセスプリエンプションプロシージャを使用して、前記第1の無線ユーザ機器の媒体アクセス制御(MAC)層における複数のアクティブハイブリッド自動反復要求(HARQ)プロセスの中のプリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを決定することと、
前記第1のTBを前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセス関連付けることと、
前記サイドリンクを介して、前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスに従って、前記第1のTBを前記第2の無線ユーザ機器から受信することと
を含む、方法。
【請求項13】
前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャを使用して、前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを決定することは、
前記複数のアクティブHARQプロセスの中のフリーHARQプロセスの利用可能性を決定することと、
フリーHARQプロセスが利用可能ではないとき、
前記第1のTBに関連付けられている前記プリエンプションステータスパラメータを識別することと、
前記プリエンプションステータスパラメータに基づいて、前記第1のTBのための前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャに入るべきかどうかを決定することと、
対応する複数の他のTBに関連付けられている前記複数のアクティブHARQプロセス内で、前記第1のTBのための前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャを実行し、前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを識別することと
を含み、
前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを識別することは、前記複数の他のTBに関連付けられているプリエンプションステータスパラメータと、前記第1のTBに関連付けられている前記プリエンプションステータスパラメータと、前記第1のTBに対応する前記プリエンプション優先順位パラメータと、前記複数の他のTBに関連付けられているプリエンプション優先順位パラメータとに基づく、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のTBおよび前記複数の他のTBに関連付けられている前記プリエンプションステータスパラメータは、
対応する前記関連付けられている第1のTBおよび前記複数の他のTBが前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャに含まれるべきではないことを示すための無プリエンプション、
対応する前記関連付けられている第1のTBおよび前記複数の他のTBが前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャに含まれるべきであることを示すための前記関連付けられたプリエンプション優先順位パラメータに従ったプリエンプション、
前記対応する関連付けられている第1のTBおよび前記複数の他のTBが任意のHARQプロセスとのその関連付けを失うべきであることを示すための破棄、または、
前記対応する関連付けられている第1のTBおよび前記複数の他のTBが常時アクティブHARQプロセスに関連付けられるべきであることを示すための許可
のうちの1つを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のTBおよび前記複数の他のTBのそれぞれは、アクティブHARQプロセスとの関連時、関連付けられている満了時間値で初期化されるプリエンプションタイマに関連付けられ、
前記第1のTBおよび前記複数の他のTBに関連付けられている前記プリエンプションステータスパラメータのうちの少なくとも1つは、前記対応する関連付けられているプリエンプションタイマの満了時、変化する、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のTBおよび前記複数の他のTBに関連付けられている前記プリエンプション優先順位パラメータは、
前記第1のTBおよび前記複数の他のTBに関連付けられている伝送側UEによって使用される伝送リソースプールのチャネル使用率(CBR)、
前記第1のTBおよび前記複数の他のTBに関連付けられているパケット遅延予算(PDB)、または、
前記第1のTBおよび前記複数の他のTBに関連付けられているサイドリンク制御情報(SCI)に含まれる優先順位情報
のうちの少なくとも1つに基づいて決定される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記TBに関連付けられている前記満了時間値は、前記CBR、前記PDB、または前記優先順位情報と、満了時間値との間のマッピングルールまたはマッピングテーブルに基づいて導出され、
前記マッピングルールまたはマッピングテーブルは、無線ネットワークによって構成されるか、または、前記第1の無線ユーザ機器において事前構成される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のTBおよび前記複数の他のTBに関連付けられている前記プリエンプション優先順位パラメータは、プリエンプション優先順位パラメータ値と請求項16に列挙された要因との間のマッピングルールまたはマッピングテーブルに基づいて導出され、
前記マッピングルールまたはマッピングテーブルは、無線ネットワークによって構成されるか、または、前記第1の無線ユーザ機器において事前構成される、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
1つ以上のプロセッサと1つ以上のメモリとを備えている無線ユーザ機器であって、前記1つ以上のプロセッサは前記1つ以上のメモリからコンピュータコードを読み取ることにより、請求項1に記載の方法を実装するように構成されている、無線ユーザ機器。
【請求項20】
コンピュータコードが記憶された非一過性コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータコードは、1つ以上のプロセッサによって実行されると、請求項1に記載の方法を実装することを前記1つ以上のプロセッサに行わせる、非一過性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、無線ネットワークにおけるリソース配分を対象とする。
【背景技術】
【0002】
無線ネットワーク内のユーザ機器は、直接サイドリンク通信チャネルを介して、データが任意の無線アクセスネットワークノードによって中継されることなく、データを互いに通信し得る。車載無線ネットワークデバイスを伴うそれら等のサイドリンク通信のいくつかの用途シナリオは、UE-UEサイドリンク通信を伴う他の従来の用途と比較して、より厳密かつ予測不能である、通信要件を有し得る。リソース配分およびプロビジョニング機構を提供し、サイドリンク通信リソースと、種々の層(UEのサイドリンク通信プロトコルスタックのMAC層等)における他のハードウェア/ソフトウェアリソースとの両方の効率的使用を可能にすることが重要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、直接サイドリンク通信チャネルを介して無線ネットワーク内のUE間でデータを伝送および受信するための無線通信リソースを配分およびプロビジョニングするための方法、システム、およびデバイスに関する。
【0004】
1つの実装では、第1の無線ユーザ機器によって実施される方法が、開示される。方法は、サイドリンクを介した第2の無線ユーザ機器への伝送のための第1のトランスポートブロック(TB)を識別することと、第1のTBに関連付けられたプリエンプションステータスパラメータおよびプリエンプション優先順位パラメータに基づいて、HARQプロセスプリエンプションプロシージャを使用して、第1の無線ユーザ機器の媒体アクセス制御(MAC)層における複数のアクティブHARQプロセスの中のプリエンプション可能なアクティブハイブリッド自動反復要求(HARQ)プロセスを決定することと、第1のTBをプリエンプション可能なアクティブHARQプロセスと関連付けることと、サイドリンクを介して、関連付けられたアクティブHARQプロセスを介して、第1のTBを第2の無線ユーザ機器に伝送し、必要に応じて、第1のTBを再伝送することとを含み得る。
【0005】
別の実装では、第1の無線ユーザ機器によって実施される方法が、開示される。方法は、第1のトランスポートブロック(TB)をサイドリンクを介して第2の無線ユーザ機器から受信するための通信セッションIDを決定することと、合致する通信セッションIDを伴う物理的サイドリンク制御チャネル(PSCCH)を介するサイドリンク制御情報(SCI)を監視することと、第1のTBに関連付けられたプリエンプションステータスパラメータおよびプリエンプション優先順位パラメータに基づいて、HARQプロセスプリエンプションプロシージャを使用して、第1の無線ユーザ機器の媒体アクセス制御(MAC)層における複数のアクティブHARQプロセスの中のプリエンプション可能なアクティブハイブリッド自動反復要求(HARQ)プロセスを決定することと、第1のTBをプリエンプション可能なアクティブHARQプロセスと関連付けることと、サイドリンクを介して、プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスに従って、第1のTBを第2の無線ユーザ機器から受信することとを含み得る。
【0006】
別の実装では、無線ネットワークにおけるグループキャストのためのリソース配分のための方法が、開示される。方法は、サービスの質(QoS)フローを複数の論理チャネル(LCH)/無線ベアラ(RB)にマッピングすることであって、LCH/RBは、対応する第1の信頼性インジケータに関連付けられており、第1の信頼性インジケータの各々は、フィードバック無効、NACKのみのフィードバック、および昇順信頼性順序におけるACKとNACKとの両方を伴うフィードバックのうちの1つを含む、ことと、第1の信頼性インジケータに基づいて、論理チャネル優先順位化(LCP)プロシージャを実施することと、トランスポートブロック(TB)をLCPプロシージャから生成することと、各々がTBのうちの1つのための第2の信頼性インジケータを導出することとを含み得る。
【0007】
さらに別の実装では、無線ネットワークにおけるグループキャストのためのリソース配分のための方法が、開示される。方法は、QoSフローを複数の論理チャネル(LCH)/無線ベアラ(RB)にマッピングすることであって、LCH/RBは、HARQフィードバック有効およびHARQフィードバック無効のうちの1つを含む第1のHARQフィードバックインジケータに関連付けられている、ことと、第1のHARQフィードバックインジケータに基づいて、論理チャネル優先順位化(LCP)プロシージャを実施することと、トランスポートブロック(TB)をLCPプロシージャから生成することと、各々がTBのうちの1つのための第2のHARQフィードバックインジケータを決定することとを含み得る。
【0008】
いくつかの実装では、1つ以上のプロセッサと1つ以上のメモリとを備えている無線ユーザ機器が、開示される。1つ以上のプロセッサは、コンピュータコードを1つ以上のメモリから読み取り、上記の実装のうちの任意の1つにおける方法を実装するように構成され得る。
【0009】
いくつかの他の実装では、コンピュータコードが記憶された非一過性コンピュータ読み取り可能なプログラム媒体を備えているコンピュータプログラム製品が、開示される。コンピュータコードは、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに上記の実装のうちの任意の1つにおける方法を実装させ得る。
【0010】
上記の実施形態およびその実装の他の側面および代替は、下記の図面、説明、および請求項において、より詳細に解説される。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
第1の無線ユーザ機器によって実施される方法であって、前記方法は、
サイドリンクを介した第2の無線ユーザ機器への伝送のための第1のトランスポートブロック(TB)を識別することと、
前記第1のTBに関連付けられたプリエンプションステータスパラメータおよびプリエンプション優先順位パラメータに基づいて、HARQプロセスプリエンプションプロシージャを使用して、前記第1の無線ユーザ機器の媒体アクセス制御(MAC)層における複数のアクティブハイブリッド自動反復要求(HARQ)プロセスの中のプリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを決定することと、
前記第1のTBを前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスと関連付けることと、
前記サイドリンクを介して、前記関連付けられたアクティブHARQプロセスを介して、前記第1のTBを前記第2の無線ユーザ機器に伝送し、必要に応じて、前記第1のTBを再伝送することと
を含む、方法。
(項目2)
前記第1のTBは、前記第1の無線ユーザ機器によって生成された新しいTBを備え、前記新しいTBは、どんなアクティブHARQプロセスにも以前に関連付けられていない、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記第1のTBは、前のプリエンプションプロシージャに起因して以前の関連付けを失う前、アクティブHARQプロセスに以前に関連付けられていた、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャを使用して、前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを決定することは、
前記複数のアクティブHARQプロセスの中のフリーHARQプロセスの利用可能性を決定することと、
フリーHARQプロセスが利用可能ではないとき、
前記第1のTBに関連付けられた前記プリエンプションステータスパラメータを識別することと、
前記プリエンプションステータスパラメータに基づいて、前記第1のTBのための前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャに入るべきかどうかを決定することと、
対応する複数の他のTBに関連付けられた前記複数のアクティブHARQプロセス内で、前記第1のTBのための前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャを実施し、前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを識別することと
を含み、
前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを識別することは、前記複数の他のTBのプリエンプションステータスパラメータと、前記第1のTBおよび前記複数の他のTBに対応するプリエンプション優先順位パラメータとに基づく、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記第1のTBおよび前記複数の他のTBに関連付けられた前記プリエンプションステータスパラメータは、
対応するTBが前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャに含まれるべきではないことを示すための無プリエンプション、
関連付けられたプリエンプション優先順位パラメータに基づいて対応するTBが前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャに含まれるべきであることを示すための前記プリエンプション優先順位パラメータに従ったプリエンプション、
前記対応するTBが任意のHARQプロセスとのその関連付けを失うべきであることを示すための破棄、または、
前記対応するTBが常時アクティブHARQプロセスに関連付けられるべきであることを示すための許可
のうちの1つを含む。項目4に記載の方法。
(項目6)
前記第1のTBおよび前記複数の他のTBの各々は、アクティブHARQプロセスとの関連時、満了時間値で初期化されるプリエンプションタイマに関連付けられ、
前記第1のTBおよび前記複数の他のTBに関連付けられた前記プリエンプションステータスパラメータのうちの少なくとも1つは、前記対応するプリエンプションタイマの満了時、変化する、項目4に記載の方法。
(項目7)
TBに関連付けられた前記満了時間値は、
前記TBに関連付けられた伝送側UEによって使用される伝送リソースプールのチャネル使用率(CBR)、
前記TBに関連付けられたパケット遅延予算(PDB)、
前記TBに関連付けられたサイドリンク制御情報(SCI)に含まれる優先順位情報、
前記TBに関連付けられた最大再伝送数、
許容される最大再伝送数と比べた前記第1の無線ユーザ機器によってすでに伝送されたTBの数の比率、
前記TBがアクティブHARQプロセスに関連付けられている持続時間、
前記TBのために正常に伝送されたコードブロックグループ(CBG)の数、
前記TBにおけるCBGの総数に対する正常に伝送されたCBGの比率、または、
前記TBに関連付けられた次またはいくつかの次の再伝送を示す前記SCI内に示されるリソース予約ステータス(すなわち、成功した予約された再伝送リソースの数、または現在のリソースと最も遠い予約された再伝送リソースとの間の時間オフセット、または両方)
のうちの少なくとも1つに基づいて決定される、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記TBに関連付けられた前記満了時間値は、前記CBR、前記PDB、または前記優先順位情報と、満了時間値との間のマッピングルールまたはマッピングテーブルに基づいて導出される、項目7に記載の方法。
(項目9)
前記マッピングルールまたはマッピングテーブルは、無線ネットワークによって構成されるか、または、前記第1の無線ユーザ機器において事前構成される、項目8に記載の方法。
(項目10)
TBに関連付けられた前記プリエンプション優先順位パラメータは、前記第1の無線ユーザ機器によって、
前記TBに関連付けられた伝送側UEによって使用される伝送リソースプールのチャネル使用率(CBR)、
前記TBに関連付けられたパケット遅延予算(PDB)、
前記TBに関連付けられたサイドリンク制御情報(SCI)に含まれる優先順位情報、
前記TBに関連付けられた最大再伝送数、
許容される最大再伝送数と比べた前記第1の無線ユーザ機器によってすでに伝送されたTBの数の比率、
前記TBがアクティブHARQプロセスに関連付けられている持続時間、
前記TBのために正常に伝送されたコードブロックグループ(CBG)の数、
前記TBにおけるCBGの総数に対する正常に伝送されたCBGの比率、または、
前記TBに関連付けられた前記次またはいくつかの次の再伝送を示す前記SCI内に示されるリソース予約ステータス
のうちの少なくとも1つに基づいて、決定される、項目4に記載の方法。
(項目11)
前記TBに関連付けられた前記プリエンプション優先順位パラメータは、プリエンプション優先順位パラメータ値と項目10に列挙された要因との間のマッピングルールまたはマッピングテーブルに基づいて導出される、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記マッピングルールまたはマッピングテーブルは、無線ネットワークによって構成されるか、または、前記第1の無線ユーザ機器において事前構成される、項目11に記載の方法。
(項目13)
第1の無線ユーザ機器によって実施される方法であって、前記方法は、
第1のトランスポートブロック(TB)をサイドリンクを介して第2の無線ユーザ機器から受信するための通信セッションIDを決定することと、
合致する通信セッションIDを伴う物理的サイドリンク制御チャネル(PSCCH)を介するサイドリンク制御情報(SCI)を監視することと、
前記第1のTBに関連付けられたプリエンプションステータスパラメータおよびプリエンプション優先順位パラメータに基づいて、HARQプロセスプリエンプションプロシージャを使用して、前記第1の無線ユーザ機器の媒体アクセス制御(MAC)層における複数のアクティブハイブリッド自動反復要求(HARQ)プロセスの中のプリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを決定することと、
前記第1のTBを前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスと関連付けることと、
前記サイドリンクを介して、前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスに従って、前記第1のTBを前記第2の無線ユーザ機器から受信することと
を含む、方法。
(項目14)
前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャを使用して、前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを決定することは、
前記複数のアクティブHARQプロセスの中のフリーHARQプロセスの利用可能性を決定することと、
フリーHARQプロセスが利用可能ではないとき、
前記第1のTBに関連付けられた前記プリエンプションステータスパラメータを識別することと、
前記プリエンプションステータスパラメータに基づいて、前記第1のTBのための前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャに入るべきかどうかを決定することと、
対応する複数の他のTBに関連付けられた前記複数のアクティブHARQプロセス内で、前記第1のTBのための前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャを実施し、前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを識別することと
を含み、
前記プリエンプション可能なアクティブHARQプロセスを識別することは、前記複数の他のTBのプリエンプションステータスパラメータと、前記第1のTBおよび前記複数の他のTBに対応するプリエンプション優先順位パラメータとに基づく、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記第1のTBおよび前記複数の他のTBに関連付けられた前記プリエンプションステータスパラメータは、
対応するTBが前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャに含まれるべきではないことを示すための無プリエンプション、
対応するTBが前記HARQプロセスプリエンプションプロシージャに含まれるべきであることを示すためのプリエンプション優先順位パラメータに従ったプリエンプション、
前記対応するTBが任意のHARQプロセスとのその関連付けを失うべきであることを示すための破棄、または、
前記対応するTBが常時アクティブHARQプロセスに関連付けられるべきであることを示すための許可
のうちの1つを含む、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記第1のTBおよび前記複数の他のTBの各々は、アクティブHARQプロセスとの関連時、満了時間値で初期化されるプリエンプションタイマに関連付けられ、
前記第1のTBおよび前記複数の他のTBに関連付けられた前記プリエンプションステータスパラメータのうちの少なくとも1つは、前記対応するプリエンプションタイマの満了時、変化する、項目14に記載の方法。
(項目17)
TBに関連付けられた前記満了時間値は、
前記TBに関連付けられた伝送側UEによって使用される伝送リソースプールのチャネル使用率(CBR)、
前記TBに関連付けられたパケット遅延予算(PDB)、または、
前記TBに関連付けられたサイドリンク制御情報(SCI)に含まれる優先順位情報
のうちの少なくとも1つに基づいて決定される、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記TBに関連付けられた前記満了時間値は、前記CBR、前記PDB、または前記優先順位情報と、満了時間値との間のマッピングルールまたはマッピングテーブルに基づいて導出される、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記マッピングルールまたはマッピングテーブルは、無線ネットワークによって構成されるか、または、前記第1の無線ユーザ機器において事前構成される、項目18に記載の方法。
(項目20)
TBに関連付けられた前記プリエンプション優先順位パラメータは、前記第1の無線ユーザ機器によって、
前記TBに関連付けられた伝送側UEによって使用される伝送リソースプールのチャネル使用率(CBR)、
前記TBに関連付けられたパケット遅延予算(PDB)、
前記TBに関連付けられたサイドリンク制御情報(SCI)に含まれる優先順位情報、
前記TBに関連付けられた最大再伝送数、
前記第1の無線ユーザ機器によってすでに伝送されているTBの数、
前記TBがアクティブHARQプロセスに関連付けられている持続時間、
前記TBのために正常に伝送されたコードブロックグループ(CBG)の数、
前記TBにおけるCBGの総数に対する正常に伝送されたCBGの比率、または、
前記TBに関連付けられたSCIに示されるリソース予約ステータス
のうちの少なくとも1つに基づいて、決定される、項目14に記載の方法。
(項目21)
前記TBに関連付けられた前記プリエンプション優先順位パラメータは、プリエンプション優先順位パラメータ値と項目20に列挙された要因との間のマッピングルールまたはマッピングテーブルに基づいて導出される、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記マッピングルールまたはマッピングテーブルは、無線ネットワークによって構成されるか、または、前記第1の無線ユーザ機器において事前構成される、項目21に記載の方法。
(項目23)
無線ネットワークにおけるグループキャストのためのリソース配分のための方法であって、前記方法は、
サービスの質(QoS)フローを複数の論理チャネル(LCH)/無線ベアラ(RB)にマッピングすることであって、前記LCH/RBは、対応する第1の信頼性インジケータに関連付けられており、前記第1の信頼性インジケータの各々は、フィードバック無効、NACKのみのフィードバック、および昇順信頼性順序におけるACKとNACKとの両方を伴うフィードバックのうちの1つを含む、ことと、
前記第1の信頼性インジケータに基づいて、論理チャネル優先順位化(LCP)プロシージャを実施することと、
トランスポートブロック(TB)を前記LCPプロシージャから生成することと、
各々が前記TBのうちの1つのための第2の信頼性インジケータを導出することと
を含む、方法。
(項目24)
前記LCHの前記第1の信頼性インジケータは、専用シグナリングまたはブロードキャストシグナリングを通して、前記無線ネットワークのネットワークノードによって構成され、
前記QoSフローから前記RBへのマッピングルールは、前記無線ネットワークから、または事前構成によって受信される、項目23に記載の方法。
(項目25)
前記LCHの前記第1の信頼性インジケータは、専用シグナリングまたはブロードキャストシグナリングを通して、前記無線ネットワークのネットワークノードによって更新され、前記構成されたリソースプールまたは更新されたグループ情報の更新によって、または、その後、トリガされ、
前記LCHの前記第1の信頼性インジケータは、前記QoSフローから前記RBへのマッピングルールが前記無線ネットワークから、または事前構成によって受信された後、前記構成されたリソースプールまたは更新されたグループ情報の更新によって、または、その後、トリガされるように更新される、項目24に記載の方法。
(項目26)
前記LCPプロシージャは、
リソース許可における第3の信頼性インジケータと適合性があるそれぞれの第1の信頼性インジケータを有する1つ以上のLCHを識別することと、
前記識別するステップで識別された前記1つ以上のLCHの中の最高優先順位を有するLCHのための宛先を決定することと、
前記リソース許可を前記識別するステップで識別された前記1つ以上のLCHの中のLCHのグループに配分し、前記決定するステップで決定された前記宛先を標的化することと
を含む、項目23に記載の方法。
(項目27)
前記LCPプロシージャ後に生成された前記TBは、前記リソース許可における前記第3の信頼性インジケータと同じである前記第2の信頼性インジケータに関連付けられており、
MAC層が、サイドリンク制御情報(SCI)内への包含のために前記TBに関連付けられた前記第2の信頼性インジケータをPHY層に指示するように構成される、項目26に記載の方法。
(項目28)
前記LCPプロシージャは、
その信頼性インジケータ以外のリソース許可のプロパティに基づいて、前記複数のLCHの中の1つ以上のLCHを選択することと、
前記選択するステップで識別された前記1つ以上のLCHの中の最高優先順位を有するLCHのための宛先を決定することと、
前記最高優先順位を有する前記LCHのそれに等しい、またはそれ以下である、信頼性インジケータの範囲を識別することと、
前記リソース許可を前記選択するステップで選択された前記1つ以上のLCHの中のLCHのグループに配分し、前記決定するステップで決定された宛先を標的化し、前記識別するステップで識別された信頼性インジケータの範囲内である信頼性インジケータを有することと
を含む、項目23に記載の方法。
(項目29)
前記LCPプロシージャ後に生成された前記TBは、項目28に記載の前記識別ステップにおけるものと同じ範囲内の第3の信頼性インジケータに関連付けられており、
MAC層が、SCI内への包含のために前記TBに関連付けられた前記第3の信頼性インジケータをPHY層に指示するように構成される、項目28に記載の方法。
(項目30)
前記LCPプロシージャは、
その信頼性インジケータ以外のリソース許可のプロパティに基づいて、前記複数のLCHの中の1つ以上のLCHを選択することと、
前記選択するステップで識別された前記1つ以上のLCHの中の最高優先順位を有するLCHのための宛先を決定することと、
前記リソース許可を前記選択するステップで選択された前記1つ以上のLCHの中のLCHのグループに配分し、前記決定するステップで決定された前記宛先を標的化することと
を含む、項目23に記載の方法。
(項目31)
前記LCPプロシージャ後に生成された前記TBは、前記LCHに関連付けられた前記第1の信頼性インジケータに基づいて導出される第2の信頼性インジケータに関連付けられており、
MAC層が、SCI内への包含のために前記TBに関連付けられた前記第2の信頼性インジケータをPHY層に指示するように構成される、項目30に記載の方法。
(項目32)
前記LCPプロシージャ後に生成された前記TBは、前記LCHに関連付けられた前記第1の信頼性インジケータの中の最高信頼性インジケータに関連付けられている、項目31に記載の方法。
(項目33)
無線ネットワークにおけるグループキャストのためのリソース配分のための方法であって、前記方法は、
QoSフローを複数の論理チャネル(LCH)/無線ベアラ(RB)にマッピングすることであって、前記LCH/RBは、HARQフィードバック有効およびHARQフィードバック無効のうちの1つを含む第1のHARQフィードバックインジケータに関連付けられている、ことと、
前記第1のHARQフィードバックインジケータに基づいて、論理チャネル優先順位化(LCP)プロシージャを実施することと、
トランスポートブロック(TB)を前記LCPプロシージャから生成することと、
各々が前記TBのうちの1つのための第2のHARQフィードバックインジケータを決定することと
を含む、方法。
(項目34)
前記LCHの前記第1のHARQフィードバックインジケータは、専用シグナリングまたはシステム情報ブロックを通して、ネットワークノードによって構成され、
前記QoSフローから前記RBへのマッピングルールは、前記無線ネットワークから、または事前構成によって受信される、項目33に記載の方法。
(項目35)
前記LCPプロシージャは、
リソース許可における第3のHARQフィードバックインジケータと適合性があるそれぞれの第1のHARQフィードバックインジケータを有する1つ以上のLCHを識別することと、
前記識別するステップで識別された前記1つ以上のLCHの中の最高優先順位を有するLCHのための宛先を決定することと、
前記リソース許可を前記識別するステップで識別された前記1つ以上のLCHの中のLCHのグループに配分し、前記決定するステップで決定された前記宛先を標的化することと
を含む、項目33に記載の方法。
(項目36)
前記LCPプロシージャ後に生成された前記TBは、前記リソース許可における前記第3のHARQフィードバックインジケータと同じである前記第2のHARQフィードバックインジケータに関連付けられており、
MAC層が、サイドリンク制御情報(SCI)内への包含のために前記TBに関連付けられた前記第2のHARQフィードバックインジケータをPHY層に指示するように構成される、項目35に記載の方法。
(項目37)
前記LCPプロシージャは、
そのHARQフィードバックインジケータ以外のリソース許可のプロパティに基づいて、前記複数のLCHの中の1つ以上のLCHを選択することと、
前記選択するステップで識別された前記1つ以上のLCHの中の最高優先順位を有するLCHのための宛先を決定することと、
前記最高優先順位を有する前記LCHのそれに等しい、またはそれ以下のHARQフィードバックインジケータの範囲を識別することと、
前記リソース許可を前記選択するステップで選択された前記1つ以上のLCHの中のLCHのグループに配分し、前記決定するステップで決定された前記宛先を標的化し、前記識別するステップで識別されたHARQフィードバックインジケータの範囲内であるHARQフィードバックインジケータを有することと
を含む、項目33に記載の方法。
(項目38)
前記LCPプロシージャ後に生成された前記TBは、項目36に記載の前記識別ステップにおけるものと同じ範囲内の第3のHARQフィードバックインジケータに関連付けられており、
MAC層が、前記TBに関連付けられた前記第3のHARQフィードバックインジケータを、SCI内への包含のためにPHY層を指示するように構成される、項目37に記載の方法。
(項目39)
1つ以上のプロセッサと1つ以上のメモリとを備えている無線ユーザ機器であって、前記1つ以上のプロセッサは、コンピュータコードを前記1つ以上のメモリから読み取り、項目1-38のいずれか1項に記載の方法を実装するように構成されている、無線ユーザ機器。
(項目40)
コンピュータコードが記憶された非一過性コンピュータ読み取り可能なプログラム媒体を備えているコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータコードは、1つ以上のプロセッサによって実行されると、項目1-38のいずれか1項に記載の方法を前記1つ以上のプロセッサに実装させる、コンピュータプログラム製品。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、UE間のサイドリンク通信をサポートする例示的無線ネットワークを図示する。
図2図2は、UE-UEサイドリンク通信に関わる例示的プロトコルスタック構造を図示する。
図3図3は、例示的HARQリソース配分およびプリエンプション機構を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1に示されるように、無線通信ネットワーク100は、ユーザ機器(UE)110と、キャリアネットワーク120とを含み得る。キャリアネットワーク120は、例えば、無線アクセスネットワーク122と、コアネットワーク124とをさらに含み得る。無線アクセスネットワーク122は、126等の無線基地局または無線アクセスネットワークノードを含み得る(1つのみのノードが、便宜上、示される)。無線アクセスネットワークノード126は、コアネットワーク124にバックホールされ得る。UE110は、無線アクセスネットワーク122を介して、エアインターフェース140を使用して、キャリアネットワーク120と通信し得る。キャリアネットワーク120は、UE110の中で、および、UE110と他のデータネットワークまたは他のキャリアネットワーク(コアネットワーク124の入力エッジで終端されている)との間で、音声、データ、および他の情報を伝送およびルーティングするように構成され得る。UE110は、無線通信を経由したサイドリンクを介して、互いに直接通信するようにさらに構成され得る。例えば、図1に示されるように、UE112は、サイドリンク130を介して、UE114と直接通信し得、UE112は、サイドリンク132を介して、UE116と直接通信し得、UE114は、サイドリンク134を介して、UE116と直接通信し得る。UE間のサイドリンクを介したデータのそのような直接通信は、無線アクセスネットワークノード126からのどんなデータ中継も必要としない。
【0013】
UE110は、種々の用途のための種々のタイプのモバイルおよび固定ネットワークデバイスの両方を含み得る。例えば、UE110は、限定ではないが、携帯電話、タブレット、携帯情報端末、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、モノのインターネット(IoT)デバイス、分散型センサ、および車載ネットワークデバイスを含み得る。車載ネットワークデバイスは、特に、車両内の一体部分として、または補助デバイスとして、インストールされ得る。したがって、車両は、サイドリンク130、132、および134を介して、直接的に、および/または、キャリアネットワーク120を介して、エアインターフェース140を通して、間接的に、互いに、または他のネットワークデバイスと相互接続され得る。以降、車載デバイスは、便宜上、車両と称され得る。
【0014】
用語「V2X」は、V2X通信プロトコルおよび仕様の組に従った、車両と別のネットワークデバイスXとの間の情報交換を指すために使用され得る。ネットワークデバイスXは、別の車両、歩行者UE、路肩ユニットUE、またはインターネット内の特定の宛先(例えば、コアネットワーク124のエッジで終端される、データネットワーク)であり得る。対応して、V2Xは、限定ではないが、車車間(V2V)、車歩行者間(V2P)、路車間(V2I)、および車ネットワーク間(V2N)を含むいくつかのカテゴリに分類されることができる。V2Xは、例えば、エンターテインメントコンテンツを車両に供給するために、および車両安全性を改良するために、より効率的通信を提供する。
【0015】
V2Xプロトコルは、サイドリンク通信に基づいて、従来の用途より高い通信要件を伴う種々の高度な用途シナリオを可能にするために使用され得る。これらのより高度なV2X用途シナリオは、限定ではないが、車両隊列走行、拡張センサ共有、半自律または完全自律運転、および遠隔運転等の用途カテゴリを含み得る。データ伝送要件は、これらの用途のために必要とされる具体的データサービスに依存し得る。V2X用途は、例えば、50~12,000バイトのパケットデータサイズ、2~50件のメッセージ/秒のメッセージ伝送レート、3~500ms未満の最大エンドツーエンド伝送遅延、90%~99.999%のデータ伝送信頼性、0.5~1,000Mbpsのデータ伝送レート、および50~1,000mの通信範囲を要求し得る。これらの要件は、異なるデータサービス間で異なり得る。
【0016】
加えて、V2Xプロトコルは、ブロードキャストおよびユニキャストおよびグループキャスト(またはマルチキャスト)を含む、種々の異なる通信キャストタイプの共存をサポートする必要があり得る。さらに、単一UEが、所定の最大数までのユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャストサイドリンク通信セッションを同時に伝送または受信することをサポートし得る。例えば、単一UEは、最大32のユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャストサイドリンク通信セッションを同時にサポートし得る。V2Xサイドリンク通信セッションは、異なるQoSプロファイルおよび特性を伴い、かつ種々のレベルのQoS粒度を伴う複数のサービスの質(QoS)フローをさらにサポートし得る。V2Xプロトコルは、ハイブリッド自動反復要求(HARQ)機構に基づいて、所定の最大数までのデータ再伝送をサポートするようにさらに設計され得る。例えば、再伝送の所定の最大数は、32に設定され得る。動的再伝送スキームの結果として、単一伝送データブロックのための伝送期間は、V2X用途において、不確かかつ予測不能となり得る。
【0017】
したがって、上記の用途シナリオのためのUEサイドリンクを介したV2X通信は、サイドリンク通信リソースのためのみならず、データ伝送および再伝送をプロビジョニングするためのUEのMAC層におけるHARQプロセスリソース等のUEソフトウェア/ハードウェア内のリソースのためにも、改良されたリソース配分/管理/利用機構を要求し得る。
【0018】
サイドリンク通信リソースに関して、2つのタイプのサイドリンクリソース配分モード、すなわち、モード1と、モード2とが存在し得る。モード1では、無線アクセスネットワークノードが、サイドリンク通信のためにUEによって使用されるべきサイドリンクリソースをスケジューリングし得る一方、モード2では、無線アクセスネットワークノードではなく、UEが、無線アクセスネットワークノードによって構成されたサイドリンクリソース内、または事前構成されたサイドリンクリソース内のサイドリンク伝送リソースを決定する。データ伝送側UEは、いずれかのモード、またはモード共存と称され得る両方のモードで動作し得る。
【0019】
HARQプロセスリソースに関して、それらは、MAC層によって提供され、それらは、UEによって同時にサポートされる必要があり得る潜在的に多数のサイドリンク通信セッションに起因して、限定され得る。したがって、HARQプロセスリソースは、高レベルの性能および信頼性を要求するサービスに関して、データ通信性能および信頼性を改良するために、かつ伝送待ち時間を低減させるために、共有機構下で異なるサービスの中で共有される必要があり得る。
【0020】
下記の実装は、例示的プリエンプション機構に基づいて、UEのMAC層におけるHARQプロセスリソースを異なるデータサービスによって共有するための例を提供する。特定のUE内のプリエンプション機構の機能は、他のUEおよびキャリアネットワークからの情報に依存し得るので、設計選択肢として特定のUEに完全に任せられないこともある。パラメータの仕様およびサイドリンク規格の一部としての通信の他の側面が、UE間の相互運用性の目的のために、必要とされ得る。
【0021】
下記に開示される実装は、V2Xに関連する用途シナリオによって動機付けられるが、基礎をなす原理は、任意のタイプのUEのための任意の他のUE/UEサイドリンク通信リソース管理に適用され、用途は、V2Xに限定されない。さらに、これらの実装は、特に、UEのMAC層におけるHARQリソースの共有およびプリエンプションに関連するが、基礎をなす原理は、他のMACリソースまたは通信スタック内の他の層に関連するハードウェア/ソフトウェアリソースのプロビジョニングに適用され得る。
【0022】
図2は、UE202とUE204との間のサイドリンク通信に関わる、例示的通信プロトコルスタック構造200を示す。通信プロトコルスタックは、層230と、層240とを含み得る。層230は、代替として、層-1と称され得、例えば、物理層218または228を含む。層240は、層-2と称され得、例えば、MACプロトコル218または226を含み、順番に、無線リンク制御(RLC)プロトコル214または224、パケットデータ収束プロトコル(PDCP)212または222、およびサービスデータ適合プロトコル(SDAP)210または220が続く。UE202とUE204との間のサイドリンク通信の種々の段階中、上記の種々のプロトコルエンティティは、250によって示されるように、サイドリンク制御またはデータチャネルを介して、互いに通信し得る。
【0023】
ユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャストセッションのいずれかである、サイドリンク通信セッションは、図2に示されないより上位のプロトコル層(非アクセス層(NAS)層等)によって確立されると、SDAPエンティティによってハンドリングされ得る。サイドリンク通信セッションは、異なるQoS要件を有するサービスデータを搬送する複数のQoSフローを含み得る。図2では、SDAPエンティティは、QoSフローハンドリングを実施することに関与し得る。特に、SDAPエンティティは、QoSフローを種々の配分される無線ベアラにグループ化およびマッピングし得る。通信セッションが、複数のUEを標的化するマルチキャスト/ブロードキャストセッションを備えている、状況では、SDAPエンティティは、QoSフローのグループを複製し、マルチキャスト/ブロードキャストデータのユニキャストのための無線ベアラへのフローのグループを複数の標的UEの中の特定の単一UEにマッピングすること、または、マルチキャスト/ブロードキャストデータのためのマルチキャスト/ブロードキャストのための別の独立無線ベアラへのQoSフローのグループを複数の標的UEの中のUEの一部にマッピングすることのいずれかをさらに行い得る。そのようなQoSフローハンドリングは、本特許出願と同一出願人に属し、中国特許庁に2019年10月31日に出願された、PCT国際特許出願第PCT/CN2019/114627号(その全体は、本明細書に参照することによって組み込まれる)に詳細に説明されている。
【0024】
PDCP212または222は、ヘッダ圧縮、暗号化、および無線ベアラ内のデータロードの完全性保護の実施に関与し得る。PDCP212または222は、各々が無線ベアラの各々をハンドリングするように構成された独立PDCPエンティティを含み得る。RLCエンティティ214は、例えば、データ伝送ユニットを論理チャネルとして生成するために、無線ベアラ内で搬送されるデータの区分け、並び替え、複製検出、エラー検出、および復元に関与し得る。
【0025】
MACエンティティ216または226は、RCLエンティティ214に関連付けられた論理チャネルを物理的無線リソースブロックにマッピングし、トランスポートブロック(TB)を生成することに関与し得、TBは、物理リソースブロックの対応する配分を使用して、PHY層218によって伝送されるであろう。
【0026】
MACエンティティ216または226は、TBの伝送および再伝送を管理することにさらに関与し得る。TBの再伝送は、TBの以前の試行された伝送が失敗したとき、または確認応答されないとき、必要とされ得る。TBの伝送および再伝送の管理は、MACエンティティ内のHARQエンティティによってハンドリングされ得る。HARQエンティティは、MACハードウェア/ソフトウェアリソースとして複数のHARQプロセスを含み得、それらは、HARQ仕様に従う伝送および再伝送管理のためにTBの各々に個々に配分され得る。HARQプロセスの各々は、一度に1つのTBに関連付けられ、それを補助することのみが可能であり得る。HARQエンティティ内に構成される、HARQプロセスの数は、非限定であり得る。例えば、HARQエンティティ内のHARQプロセスの数は、事前に決定され得る。換言すると、HARQプロセスの数より多くの、伝送/受信を要求するTBが存在し得る。そのような状況では、HARQプロセスは、TBによって効率的に共有される必要があり得る。
【0027】
いくつかの実装では、HARQプロセスは、リソースプリエンプション機構に類似する方法に基づいて、共有され得る。この機構は、図3に図示される。図3は、伝送側UEおよび受信側UEの両方に適用可能である。特に、図3は、HARQエンティティ302と、HARQプロセス310、312、314、316、および318(黒色フレームとして)とを示す。図3は、特定の瞬間に伝送または受信する必要がある複数のTBに関するHARQプロセス配分または関連付けのスナップショットをさらに示す。図3では、破線を伴う各陰影は、TBに対応する。例えば、HARQプロセス310は、TB320に配分され、HARQプロセス312は、TB322に配分され、HARQプロセス316は、TB324に配分され、HARQプロセス318は、TB326に配分されている。図3は、フリーであり、配分のために利用可能である1つのHARQプロセス314を示す。図3は、2つの新しいTB、すなわち、TB328およびTB330が、伝送のための待ち行列に入れられ、任意のHARQプロセスを配分されていないことをさらに示す。図3に示されない受信するための可能なTBも存在する。TBを伝送および受信するためのHARQプロセスは、独立して構成され得る。例えば、TBを伝送/再伝送するためのMACエンティティ内で利用可能な所定の数の伝送HARQプロセスが存在し得、同様に、独立して、TBを受信/再受信するためのMACエンティティ内で利用可能な所定の数の受信HARQプロセスも存在し得る。
【0028】
例示的プリエンプション機構は、以下のように実装され得る。MACエンティティは、全てのTBにプリエンプションステータスおよびプリエンプション優先順位を割り当て得る(TBは、HARQプロセスに関連付けられていることも、HARQプロセスに関連付けられていないこともある)。インデックスjを伴うTBのためのプリエンプションステータスは、Sjによって示され得る。インデックスjを伴うTBのためのプリエンプション優先順位は、Pjとして示され得る。MACエンティティは、HARQプロセスを配分されていることも、配分されていないこともある全てのTBのプリエンプション状態Sjおよびプリエンプション優先順位Pjに基づいて、配分およびプリエンプションプロシージャを実施し得る。図3では、TB320、322、324、326、328、および330の各々は、340、342、344、346、348、および350によって示されるように、(Pj,Sj)対に関連付けられている。
【0029】
いくつかの実装では、HARQプロセスとすでに関連付けられたTBは、HARQプロセスとのその関連付けを継続し、データの伝送/再伝送または受信/再受信を継続し得るか、または、関連付けられたHARQプロセスは、別のTBによってプリエンプトされ、TBは、HARQプロセスとのその関連付けを解放するように強制され得る。そのHARQプロセスに関連するバッファは、フラッシュされ得、TBは、次いで、その現在の伝送/再伝送または受信/再受信機会を失う。HARQプロセスに現在関連付けられていない配分されていないTBは、現在利用可能であるHARQプロセスに配分され得る。利用可能なHARQプロセスが存在しない場合、MACは、プリエンプションステータスおよびプリエンプション優先順位情報に応じて、プリエンプションプロシージャを実行し、潜在的に、別のTBに現在関連付けられているHARQプロセスをプリエンプトし、他のTBにHARQプロセスを解放させ、解放されたHARQプロセスを配分されていないTBに配分し、データを伝送または受信する機会を獲得させ得る。伝送側UEに関して、プリエンプションが失敗した場合、配分されていないTB内のサービスデータは、別の許可のためにLCPプロシージャにおいて再アセンブルされるか、または破棄される。受信側UEに関して、プリエンプションが失敗した場合、サービスデータは、破棄され、任意のHARQプロセスにおいて記憶されないであろう。用語「TBのための伝送/再伝送または受信/再受信機会」は、TBおよび関連HARQ情報がHARQプロセスに関連付けられること、TBがHARQプロセスのHARQバッファ内に記憶されること、TBがHARQプロセスによって管理されるサイドリンクリソース許可内で伝送/再伝送または受信/再受信されることを示すために使用される。
【0030】
図3に示される例では、HARQプロセス314は、現在、利用可能であるので、MACエンティティは、HARQプロセス314を順番を待っているTB328または330のうちの1つに配分し得る。1つの実装では、MACエンティティは、待ち行列に入れられたTBのプリエンプションステータスおよびプリエンプション優先順位に基づいて、利用可能なHARQプロセスの配分のためのTBのうちの1つをTB待ち行列から選定し得る。利用可能なHARQプロセス314のTB328および330のうちの1つへの配分後、残りのTBは、次いで、プリエンプションプロシージャに関与し得る。種々のTBのプリエンプションステータスおよびプリエンプション優先順位に応じて、TBに現在配分されているHARQプロセスのうちの1つをプリエンプトすることも、プリエンプトしないこともある。
【0031】
下でさらに説明されるように、TBのためのプリエンプションステータスおよびプリエンプション優先順位は、経時的に変化し、MACエンティティによる異なる時間における動的HARQプロセス配分およびプリエンプションにつながり得る。例えば、ある時間にプリエンプトされないこともある高プリエンプション優先順位TBは、後の時間において優先順位が降下し得、その関連付けられたHARQプロセスは、より高いプリエンプション優先順位を有する順番を待っているTBによって、その後の時間にプリエンプトされ得る。
【0032】
TBに関連付けられたプリエンプション優先順位Pjの決定は、種々の例示的パラメータに基づき得、それらは、静的または動的のいずれかであり、限定ではないが、以下を含む:
・サイドリンク制御情報(SCI)内の優先順位情報(SCIは、物理的サイドリンク制御チャネル(PSCCH)内で搬送され、受信側UEのMACエンティティによって受信され得る。そのような優先順位情報は、伝送側UEによって、伝送されているTB内に含まれるQoSフローの特性に基づいて決定され得る);
・TBに関連付けられた伝送側UEによって使用される伝送リソースプールのチャネル使用率(CBR);
・TBに関連付けられたパケット遅延予算(PDB);
・TBに関連付けられた最大再伝送数、
・許容される最大再伝送数と比較した第1の無線ユーザ機器によってすでに伝送されたTBの数の比率;
・TBがアクティブHARQプロセスに関連付けられている持続時間;
・TBのために正常に伝送されたコードブロックグループ(CBG)の数;
・正常に伝送されたCBGとTBにおけるCBGの総数の比率;または、
・TBに関連付けられた次またはいくつかの次の再伝送を示すSCI内に示されるリソース予約ステータス(すなわち、成功した予約された再伝送リソースの数、または現在のリソースと最も遠い予約された再伝送リソースとの間の時間オフセット、または両方)。
【0033】
TBのためのプリエンプション優先順位は、重み付けられた組み合わせにおいて、または任意の他の様式において、これらのパラメータに基づいて、導出され得る。いくつかの実装では、より低い優先順位番号は、より高い優先順位を示し得る。例えば、プリエンプション優先順位Pjは、SCI内の優先順位情報およびCBR情報等の上記のリストからの組み合わせまたは単一値からマッピングされることができる。マッピングルールまたはマッピングテーブルは、ネットワークノードによって、またはUE内の事前構成に基づいて、構成されることができる。複数のTBが同じPjを有し得る可能性が存在することを考慮して、(再)受信または(再)伝送機会を獲得すべき、または失うべき複数のTBのうちの1つを決定することは、UE実装に任せられ得る。他の要因またはパラメータも、タイブレーカとして使用されることができる。例えば、より低いPDB値のTBは、複数のTBのPjが同じであるとき、より高い優先順位を与えられ得る。
【0034】
より高いプリエンプション優先順位(より低いPj)を所有するあるTBは、より低いプリエンプション優先順位(より高いPj)のTBに関連付けられたHARQプロセスをプリエンプトすることができる。別の実装では、オフセットが、プリエンプションプロシージャに考慮され得る。オフセットは、HARQプロセスをプリエンプトすべきである、TBのプリエンプション優先順位に追加され得、TBは、新しいプリエンプション優先順位を伴って、プリエンプションプロシージャに関わるであろう。例えば、オフセットを伴わない場合、5のプリエンプション優先順位のTB1は、7のプリエンプション優先順位のTBに関連付けられたHARQプロセスをプリエンプトし得る。しかしながら、2のオフセットを伴う場合、5のプリエンプション優先順位のTBは、TB1と他のTBとのプリエンプション優先順位がオフセットを考慮すると同じ7であるので、7のプリエンプション優先順位のTBに関連付けられたHARQプロセスをプリエンプトすることができない。オフセット値は、ネットワークによって、または事前構成に基づいて、構成され得る。上記のリストによって示されるように、PDB、CBR情報、最大再伝送数、およびTBの数の比率等のいくつかのパラメータは、第1の無線ユーザ機器によってすでに伝送されていることもある。比較として、TBに関連付けられることが許可される最大再伝送数は、伝送側UEから受信側UEに、層-1または層-2リンク(層-1および層-2に関しては、図2の230および240参照)を通して送信される必要があり得るか、または、RX UEにすでに送信されている情報の一部に基づいて、導出されることができる。例えば、SCI内の優先順位情報および送信されたCBRパラメータに基づいて、最大伝送数は、ネットワークまたは事前構成によって構成されるマッピングテーブル等のあるルールに基づいて、導出されることができる。そのような層-1または層-2リンクは、例えば、SCI、MAC CE、または無線リソース制御(RRC)シグナリング(RRC層は、制御プレーン内の層-2の一部であるが、図2に明示的に示されない)を含み得る。これらのパラメータは、UE間で送信される必要があるので、これらのシグナリングメッセージの構造は、これらのパラメータに適応するように再設計される必要があり得る。例えば、SCI内のビット割り当ては、SCI内で搬送され得るPDBおよびCBR等のこれらのパラメータの値を示すために使用され得るビットを含むように行われ得る。別の例では、PDBまたはCBRのようなそのような情報は、MAC CE内で搬送される。受信側UEがTBのプリエンプション優先順位を決定するために、したがって、プリエンプションプロシージャを効率的に行うために必要とされるそのようなUE間通信によっても、HARQプロセスリソース配分は、常時、単一UEに任せられるわけではないこともある。したがって、HARQプロセスリソース配分およびプリエンプションプロシージャは、UE間のある量の相互運用性を要求し得る。
【0035】
いくつかの実装では、TBに関連付けられるプリエンプションステータスSjは、限定ではないが、以下の状態を含み得る:
・無プリエンプション:それは、TBがプリエンプションプロシージャ内に含まれないであろうことを意味する。換言すると、無プリエンプション状態を有するTBに関連付けられたHARQプロセスは、他のTBによってプリエンプトされることができず、HARQプロセスを獲得するために他のTB HARQプロセスをプリエンプトしない。
・Pjに従ったプリエンプション:それは、TBがプリエンプションプロシージャ内に含まれ、他のTBのPj値と比較して、そのPj値に従って、伝送/再伝送または受信/再受信機会を獲得し、または失うであろうことを意味する。
・破棄:それは、TBが、任意のHARQプロセスとのその関連付けを失い、伝送/再伝送または受信/再受信機会を失うことを意味する。
・許可:それは、TBが、常時、伝送/再伝送または受信/再受信機会を獲得するためにHARQプロセスに関連付けられるであろうことを意味する。例えば、SRB(シグナリング無線ベアラ)またはURLLC(超高信頼性低遅延通信)のようなサービスデータが、許可のプリエンプションステータスを配分され得、それは、そのような種類のデータが、常時、最高優先順位を伴ってサービス提供され得ることを意味する。プリエンプション内の全てのTBが、「許可」ステータスである場合、上記のリスト内のプリエンプション優先順位Pjを決定するために使用される要因のような他の情報が、プリエンプションのために依拠されることができるか、または、UE実装に任せられ得る。
【0036】
これらの状態は、排他的であることも、そうでないこともある。任意のHARQプロセスに関連付けられていない、任意のTBに関して、そのプリエンプションステータスは、「Pjに従ったプリエンプション」または「許可」であり得る。HARQプロセスに関連付けられている任意のTBに関して、そのプリエンプションステータスは、「無プリエンプション」、「Pjに従ったプリエンプション」、「破棄」、または「許可」であり得る。
【0037】
プリエンプションステータスおよびプリエンプション優先順位のより詳細な説明とともに、上記のHARQプロセス配分およびプリエンプションプロシージャの例示的実装が、以下のようにさらに定義および説明され得る。MACエンティティが伝送または受信を要求する新しいTBが存在することを決定すると、利用可能なHARQプロセスが存在する場合、新しいTBは、配分され、利用可能なHARQプロセスに関連付けられ、伝送または受信機会を獲得する。しかしながら、HARQプロセスが利用可能ではない場合、新しいTBは、HARQプロセスプリエンプションプロシージャに入り、「Pjに従ったプリエンプション」のステータスである、全ての他のTBと競合する。
【0038】
TBのプリエンプションステータスSjは、限定ではないが、以下を含む、要因によって決定/影響され得る:
・HARQプロセスに関連付けられている全てのTBは、タイマにさらに関連付けられ得る。ある期間のタイマが、完全または部分的にTBのプリエンプションステータスを決定するために使用され得る。特に、タイマの満了は、TBが所定の期間にわたってHARQプロセスに関連付けられていたことを示し、タイマの満了は、TBのためのプリエンプションステータスの変更をトリガし得る。例えば、タイマの満了に先立って、TBのプリエンプションステータスSjは、「無プリエンプション」であり得、タイマが満了した後、TBのプリエンプションステータスSjは、HARQエンティティによって、「Pjに従ったプリエンプション」に修正され得る。いくつかの他の実装では、タイマが満了した後、TBのプリエンプションステータスSjは、「破棄」に修正され得、それは、直接、伝送/再伝送または受信/再受信機会を失うことにつながる。
・TBのプリエンプションステータスSjは、SCI内の指示に従って、修正され得る。例えば、SCIは、対応するTBのプリエンプションステータスSjを示す1または2ビット情報を搬送し得る。特定の例では、TBは、SCIによって、「無プリエンプション」ステータスを有するように示され得る。別の例では、TBは、SCIによって、「Pjに従ったプリエンプション」または「破棄」ステータスを有するように示され得る。
【0039】
上記のTBに関連付けられたタイマに関する期間は、事前に決定され得るか、または、限定ではないが、以下を含むパラメータに従って動的に決定され得る:
・サイドリンク制御情報(SCI)内の優先順位情報;
・TBに関連付けられた伝送側UEによって使用される伝送リソースプールのチャネル使用率(CBR);
・TBに関連付けられたパケット遅延予算(PDB);
・TBに関連付けられた最大再伝送数;
・許容される最大再伝送数と比べた第1の無線ユーザ機器によってすでに伝送されたTBの数の比率;
・TBがアクティブHARQプロセスに関連付けられている持続時間;
・TBのために正常に伝送されたコードブロックグループ(CBG)の数;
・正常に伝送されたCBGとTBにおけるCBGの総数の比率;または、
・TBに関連付けられた次またはいくつかの次の再伝送を示すSCI内に示されるリソース予約ステータス(すなわち、成功した予約された再伝送リソースの数、または現在のリソースと最も遠い予約された再伝送リソースとの間の時間オフセット、または両方)。
【0040】
タイマの期間は、ネットワークまたはUE内の事前構成からのマッピングルールまたはマッピングテーブルを含む構成に基づいて、上記のリスト内のパラメータから導出またはマッピングされ得る。
【0041】
タイマに関する期間値は、上記のパラメータのうちの任意の1つから、または上記の任意の2つ以上のパラメータの任意のタイプの組み合わせから決定または導出され得る。再び、TBに関連付けられたPDBおよびCBR情報等の上記のいくつかのパラメータは、伝送側UEから受信側UEに、層-1または層-2リンクを通して送信される必要があり得る。そのような層-1または層-2リンクは、例えば、SCI、MAC CE、またはRRCシグナリングを含み得る。これらのパラメータは、UE間で送信される必要があるので、これらのシグナリングメッセージの構造は、これらのパラメータに適応するように再設計される必要があり得る。例えば、SCIシグナリングメッセージ内のビット割り当ては、これらのパラメータの値を示し得るビットを含むように行われ得る。受信側UEが、タイマ値、したがって、TBのプリエンプションステータスを決定するために必要とされるそのようなUE間通信により、HARQプロセスリソース配分は、常時、単一UEに任せられるわけではないこともある。HARQプロセスリソース配分およびプリエンプションプロシージャは、UE間のある量の相互運用性を要求し得る。
【0042】
上記の実装では、関わる列挙されたパラメータをPjおよびSjの値にマッピングする方法を示すマッピングルールに基づく、Pj/Sjの導出、Pj/Sjの動的修正、TB間の具体的プリエンプションプロシージャを含むさらなる詳細なポリシまたは構成は、例えば、RRCメッセージ、システム情報ブロック(SIB)メッセージ、または事前構成に由来し、その中に規定され得る。ポリシまたは構成は、異なるUEステータスに基づき得る。例えば、ネットワークのカバレッジ内のUEに関して、またはUEがRRC_CONNECTEDステータスにある場合、RRCシグナリングによって構成され得る。他方で、UEが、RRC_IdleまたはRRC_Inactiveステータスにある場合、SIBメッセージによって構成され得る。最後に、UEが、ネットワークのカバレッジ外にある場合、事前構成に従って挙動し得る。
【0043】
上記のHARQリソース配分およびプリエンプション機構は、受信側UE(RX UE)内の詳細な例示的実装に適用され得る。具体的に、ユニキャストセッションの確立またはUEを標的化するマルチキャスト(またはグループキャスト)/ブロードキャストサービスを識別後、AS層は、層-2 IDで構成され得る。層-2 IDに基づいて、対応する層1 IDが、受信側UEによって導出され得る。層-1 IDに基づいて、受信リソースプール内の層-1 IDに関連付けられた対応するSCIが、監視され得る。
【0044】
受信されたSCI内の層-1 IDが、UEが関心があるユニキャストリンクまたはマルチキャスト/ブロードキャストサービスに対応する層-1 IDに合致し、利用可能なHARQプロセスが存在する場合、対応するSCIおよびHARQ情報は、HARQエンティティの中に記憶され得る。TBは、SCI内に含まれるリソース情報に従って、受信され得る。受信されたTBは、HARQプロセスに関連付けられたHARQバッファの中に記憶され得る。
【0045】
受信HARQプロセスが利用可能ではないとき、MACエンティティは、SCIに示されるPSSCH内で搬送されるTBに関する受信HARQプロセスのためのプリエンプションを行い得る。例えば、「Pjに従ったプリエンプション」のプリエンプションステータスを有する全てのTBは、プリエンプションプロシージャに関与し得る。より高いPj値(より低いプリエンプション優先順位)を伴うTBに関連付けられたHARQプロセスは、プリエンプトされ、受信/再受信機会を失い得る一方、新しく受信されたSCIに関連付けられたTBは、低優先順位TBをプリエンプトすることを可能にされ、低優先順位TBによって解放されたHARQプロセスを配分され得る。例えば、全てがTBに関連付けられている10個の受信HARQプロセスを伴うHARQエンティティに関して、新しいTBを受信するための利用可能なHARQプロセスが存在しない。SCIが、1つのサブフレームで検出されており、それは、SCIに関連付けられたTBが優先順位「4」であることを示し得る。プリエンプションプロシージャでは、受信HARQプロセスに関連付けられた10個のTBのうちの8個が、「Pjに従ったプリエンプション」のプリエンプションステータスであり、「10、2、3、4、5、10、4、4」のプリエンプション優先順位を伴うことが認識される。したがって、「10」のプリエンプション優先順位のTBに関連付けられたHARQプロセスのうちの1つは、受信/再受信機会を失い、対応するHARQプロセス内のサービスデータは、フラッシュされるであろう。また、関連付けられていないTBは、プリエンプトされるHARQプロセスに関連付けられ、その受信機会を獲得するであろう。関連付けられていないTBが、11のような最低優先順位である場合、そのようなTBは、受信機会を失い、破棄され、したがって、任意のHARQプロセスに関連付けられないであろう。
【0046】
新しいTBが、受信されるにつれて、そのプリエンプションステータスおよび優先順位は、変化し得る。例えば、TBのプリエンプションステータスSjは、TBに関連付けられたタイマが満了すると、または、ステータス変化がTBに関連付けられたSCIシグナリング内で示されると、変化し得る。具体的に、TBのプリエンプションステータスは、「無プリエンプション」から「Pjに従ったプリエンプション」に変化し得、将来的プリエンプションプロシージャに関与し得る。別の例に関して、TBのプリエンプションステータスは、「無プリエンプション」から「破棄」に変化し得、したがって、将来的プリエンプションプロシージャに関与せず、そのHARQプロセスとの関連付けを失い得る。例えば、「無プリエンプション」のプリエンプションステータスに関連付けられたTBに関して、ある瞬間に、TBに関連付けられた受信されたSCIが、関連付けられたHARQプロセスを解放する意図を示すと、次いで、TBのプリエンプションステータスは、「破棄」に変化し、HARQプロセスに関連付けられたバッファは、フラッシュされるであろう。解放されたHARQプロセスは、他のTBに関連付けられることが可能であろう。
【0047】
別の例に関して、TBに関連付けられたタイマの期間が、伝送側UEのリソースプールのCBRによって決定され得る。具体的に、より高いCBRは、より低いタイマ期間をもたらし得る。TBに関連付けられたタイマは、この場合、より早く満了し、TBのプリエンプションステータスは、タイマ満了の結果として、「無プリエンプション」から「破棄」または「Pjに従ったプリエンプション」に変化し得る。TBは、したがって、HARQプロセスをより早く解放し、HARQプロセスリソースのより効率的利用を提供するであろう。別の例では、TBに関連付けられたタイマの期間は、TBのリソース予約ステータスによって決定され得る。具体的に、TBに関連付けられたSCI内のリソース予約が、将来的再伝送のスケジューリングを示す場合、タイマに関する期間は、再伝送がタイマ満了に起因して逃されないように延長され得る。例えば、SCI内のリソース予約は、現在のTBリソースと最も遠い予約リソースのうちの1つとの間の時間オフセットを示し得、したがって、タイマは、最も遠い予約リソースを網羅するように延長され得る。さらに別の例に関して、TBに関連付けられたタイマの期間は、SCI内の優先順位情報によって、またはTBに関連付けられたPDB値によって、決定され得る。具体的に、SCI内のより高い優先順位またはより低いPDBは、タイマのためのより長い期間をもたらし得る。タイマは、1つまたは組み合わせパラメータから導出され得る一方、導出ルールは、マッピングルールまたはマッピングテーブルを通して、ネットワークによって構成され得る。
【0048】
いくつかの状況では、TBのプリエンプションステータスは、「許可」として構成され得る。例えば、TBは、高優先順位のサービスデータ、または超高信頼性低遅延通信(URLLC)サービス等の厳密なPDB要件を伴うサービスデータを含み得、したがって、TBは、「許可」として構成され得る。ある他の状況では、TBは、モード1(無線アクセスネットワークノードが、サイドリンク通信リソースを配分する)におけるネットワークノードからの許可に関連付けられ得る。モード1における伝送または受信が、モード2より高い優先順位にあることを考慮して、TBは、「許可」ステータスを与えられ、常時、受信の機会を獲得し得る。「許可」ステータスを伴う複数のTBが存在し、十分なHARQプロセスが存在しない場合、TBに関連付けられたプリエンプション優先順位Pjが、受信機会を獲得するTBを決定するために使用され得る。許可ステータスのTBは、あるLCH(論理チャネル)またはLCHの構成に基づくQoSフローから多重化され得、QoSフローは、ネットワークによって、または事前構成に基づいて、構成される。それが含む、LCH/QoSフローに基づいて、あるTBのプリエンプションステータスを決定する方法の導出ルールは、ネットワークによって、または事前構成に基づいて、構成される。
【0049】
いくつかの状況では、TBに関連付けられたプリエンプション優先順位Pjは、関連付けられたSCI内の優先順位情報によって決定され得る。例えば、SCI内のより高い優先順位は、より低いPj値またはより高いプリエンプション優先順位をもたらし得る。例えば、TBに関連付けられたSCIは、3の優先順位を示し得、それは、ネットワークまたは事前構成によって提供されるマッピングルールまたは導出方法に従って、3の導出されたPjをもたらすであろう。ある他の状況では、TBに関連付けられたプリエンプション優先順位Pjは、TBが受信されるにつれて、変化し得る。例えば、TBが、受信されるにつれて、TBに関連付けられたプリエンプション優先順位Pjは、TBがHARQプロセスを占有する期間が増大するにつれて、または、TBのための伝送の数が増大するにつれて、減少し得る。いくつかの状況では、TBに関連付けられたプリエンプション優先順位Pjは、TB内で正常に受信されたCBGの数または比率に従って、変化し得る。例えば、TB内の全てのCBGと比較して、成功CBGの数の比率が、より高く増大するにつれて、TBに関連付けられたプリエンプション優先順位Pjの値は、減少し、より高いプリエンプション優先順位をもたらし、TB全体が正常に受信されるであろう機会を増加させ得る。例えば、全てのCBGと比較した成功CBGの数の比率は、50%であり得、これは、もとの10と比較して、5のより高いプリエンプション優先順位Pjをもたらすであろう。導出方法またはマッピングルールまたはマッピングテーブルは、ネットワークによって、または事前構成に基づいて、構成され得る。ある他の状況では、上記の要因の一部または全体が、受信TBのプリエンプション優先順位を決定するために考慮され得る。
【0050】
上記のHARQリソース配分およびプリエンプション機構は、伝送側UE(TX UE)における詳細な例示的実装にも適用され得る。この例示的実装では、伝送側UEは、モード2または共存モード(伝送側UEが、モード1伝送とモード2伝送との間でHARQプロセスおよびUE内の他のリソースを共有する)で動作すると仮定される。
【0051】
この例示的実装では、ユニキャストセッションの確立または他のUEを標的化するマルチキャスト/ブロードキャストサービスを識別後、伝送側UEのAS層は、層-2 IDで構成され得る。層2 IDに基づいて、対応する層-1 IDが、導出され得る。層-1 IDに基づいて、サービスデータは、伝送リソースプール内のサイドリンクリソース許可上で伝送され得る。
【0052】
1つ以上の伝送HARQプロセスが、利用可能であるとき、TBの伝送/再伝送は、TBが、配分され、利用可能なHARQプロセスに関連付けられた後、進められ得る。TBは、HARQプロセスに関連付けられたHARQバッファ内に記憶され得、HARQプロセスは、サイドリンクリソース許可に従って、TBの伝送のプロビジョニングに関与し得る。
【0053】
しかしながら、伝送HARQプロセスが利用可能ではないとき、サイドリンクリソース許可がモード2におけるリソース予約から、またはモード1におけるネットワーク(例えば、無線アクセスネットワークノード)から発行された後、かつ、サイドリンクリソース許可に示されるサイドリンクリソースタイムスロットの前の時点において、MACエンティティは、伝送TBのためのプリエンプションプロシージャを行い得る。「Pjに従ったプリエンプション」のプリエンプションステータスを有する全てのTBは、プリエンプションプロシージャに関与し得る。いくつかの実装では、より高い値(より低い優先順位)のPjを有するHARQプロセス関連付けを伴うTBは、プリエンプトされ、その現在のHARQプロセスとのその関連付けを失い、したがって、その伝送/再伝送機会を失い得る一方、伝送TBは、伝送/再伝送のための解放されたHARQプロセスを配分され得る。例えば、全てがTBに関連付けられている10個の伝送HARQプロセスを伴うHARQエンティティに関して、新しいTBを伝送するための利用可能なHARQプロセスが、存在しない。SCIに関連付けられた関連付けられていないTBが、優先順位「4」である。プリエンプションプロシージャでは、伝送HARQプロセスに関連付けられた10個のTBのうち8個が、「Pjに従ったプリエンプション」のプリエンプションステータスであり、「10、2、3、4、5、10、4、4」のプリエンプション優先順位を伴うことが認識される。したがって、「10」のプリエンプション優先順位のTBに関連付けられたHARQプロセスのうちの1つは、伝送/再伝送機会を失い、対応するHARQプロセス内のサービスデータは、フラッシュされるであろう。関連付けられていないTBは、プリエンプトされるHARQプロセスに関連付けられ、その伝送機会を獲得するであろう。関連付けられていないTBが、例えば、11の最低優先順位である場合、そのようなTBは、伝送機会を失い、破棄され、したがって、任意のHARQプロセスに関連付けられないであろう。
【0054】
伝送TBのための伝送および再伝送プロセス中、伝送TBのプリエンプションステータスSjは、変化し得る。例えば、伝送TBのプリエンプションステータスSjは、TBに関連付けられたタイマが、満了すると、変化するであろう。いくつかの例示的状況では、伝送TBのプリエンプションステータスは、「無プリエンプション」から「Pjに従ったプリエンプション」に変化し得、将来的プリエンプションプロシージャに関与し得る。ある他の例示的状況では、伝送TBのプリエンプションステータスは、「無プリエンプション」から「破棄」に変化し得、その伝送機会を失い得、将来的プリエンプションプロシージャに関与し得ない。例えば、「Pjに従ったプリエンプション」または「無プリエンプション」のプリエンプションステータスに関連付けられたTBに関して、ある瞬間に、タイマの満了が、関連付けられたHARQプロセスを解放する意図を示すと、次いで、TBのプリエンプションステータスは、「破棄」に変化し、HARQプロセスに関連付けられたバッファは、フラッシュされるであろう。解放されたHARQプロセスは、将来的伝送のために、他のTBに関連付けられたことが可能であろう。
【0055】
いくつかの実装では、TBに関連付けられたタイマのための期間値は、伝送側UEのリソースプールのCBRによって決定され得る。より高いCBRは、より小さいタイマ期間値をもたらし得、したがって、伝送TBに関連付けられたタイマは、より早く満了し、伝送TBのプリエンプションステータスは、例えば、「無プリエンプション」から「破棄」により早く変化し得る。いくつかの実装では、伝送TBに関連付けられたタイマは、伝送TBのリソース予約ステータスによって決定され得る。例えば、リソース予約が、将来的再伝送のスケジューリングのために成功すると、伝送TBに関連付けられたタイマは、伝送TBがスケジュール再伝送の機会を逃さないであろうように、延長され得る。別の例に関して、リソース予約が、伝送TBの将来的再伝送のスケジューリングのために不成功であり、任意のさらなる予約が、TBのPDB要件に違反するであろうとき、伝送TBに関連付けられたタイマの時間値は、低減させられ、したがって、HARQプロセスのより効率的利用のために、そのHARQプロセスをより早く解放することを可能にし得る。いくつかの他の実装では、伝送TBに関連付けられたタイマの時間値は、伝送TBに関連付けられた優先順位(伝送TB内で搬送されるQoSフローの特性に従って決定され得るように)、またはTBに関連付けられたPDB値によって、決定され得る。例えば、より高い優先順位またはより長いPDBは、タイマのためのより長い時間値をもたらすであろう。いくつかの他の実装では、伝送TBに関連付けられたタイマの時間値は、伝送TBに関連付けられた最大数の伝送/再伝送によって決定され得る。例えば、より多い数の最大伝送/再伝送は、タイマのためのより長い時間値をもたらし得る。タイマは、1つまたは組み合わせパラメータ(とともに、CBR、リソース予約ステータス等)から導出され得る一方、導出ルールは、マッピングルールまたはマッピングテーブルを通して、ネットワークによって構成され得る。
【0056】
いくつかの例示的状況では、伝送TBのプリエンプションステータスは、「許可」として構成され得る。例えば、伝送TBは、それが高優先順位のサービスデータ、またはURLLCサービス等の厳密なPDB値を伴うサービスデータを含むとき、「許可」として構成され得る。別の例に関して、伝送TBが、モード1におけるネットワークノードからのサイドリンクリソース許可に関連付けられたとき、伝送TBのプリエンプションステータスは、「許可」として設定され、モード1における伝送がモード2より高い優先順位であることを考慮し得る。「許可」ステータスを伴う複数のTBが存在し、利用可能な十分なHARQプロセスが存在しない状況では、これらのTBに関連付けられたプリエンプション優先順位Pjが、伝送機会を獲得するTBを決定するために使用され得る。
【0057】
いくつかの例示的状況では、伝送TBに関連付けられたプリエンプション優先順位Pjは、TBに関連付けられた優先順位(伝送TB内で搬送されるQoSフローの特性に従って決定され得るように)によって決定され得る。例えば、より高い優先順位は、より低いPjをもたらし、より高いプリエンプション優先順位を示し得る。伝送TBが、伝送/再伝送されるにつれて、伝送TBに関連付けられたプリエンプションPjは、変化し得る。例えば、伝送TBが、伝送/再伝送されるにつれて、伝送TBに関連付けられたプリエンプション優先順位Pjは、伝送TBがHARQプロセスを占有する期間が増大するにつれて、伝送/再伝送の数が増大するにつれて、減少し得る。いくつかの例示的状況では、伝送TBに関連付けられたプリエンプションPjは、伝送TB内で正常に伝送されるCBGの数または比率に従って変化し得る。例えば、伝送TB内の全てのCBGと比較した正常CBGの数の比率が増大するにつれて、伝送TBに関連付けられたプリエンプション優先順位Pjの値は、減少し、より高いプリエンプション優先順位をもたらし、伝送TB全体が正常に伝送され得る機会を増加させ得る。タイマは、1つまたは組み合わせパラメータ(CBR、リソース予約ステータス等とともに)から導出され得る一方、導出ルールは、マッピングルールまたはマッピングテーブルを通して、ネットワークによって構成され得る。
【0058】
下記のさらなる実装および例は、論理チャネル優先順位化(LCP)のための向上した機構に関する。論理チャネルは、例えば、図2のPDCPおよびRLC層に関連付けられ得る。
【0059】
LCPプロシージャでは、TX UEは、特定の無線リソースの許可をTX UEの論理チャネル(LCH)に配分し、TBを生成し得る。TBは、TBが含む、LCH内の許可またはサービスデータに従って、あるプロパティに関連付けられ得る。各LCHは、無線ベアラに独自に関連付けられ得る。用語「プロパティ」は、代替として、「インジケータ」と称され得る。例えば、「信頼性プロパティ」は、代替として、「信頼性インジケータ」と称され得る。
【0060】
グループキャスト(またはマルチキャスト)では、3つの可能なHARQフィードバックオプションが存在する。オプション1では、RX UE(受信側UE)は、伝送を正常に受信することに失敗した場合、否定応答(NACK)フィードバックのみを伝送し、伝送が成功するとき、何もしない。オプション2では、RX UEは、伝送が成功する場合、HARQ確認応答(ACK)を伝送し、伝送を受信することに失敗する場合、NACKを伝送する。オプション3では、UEは、任意のフィードバックを伝送しない。オプション2は、断続的伝送(DTX)問題点に悩まされ得るオプション1と比較して、より良好な伝送信頼性をもたらす。オプション3の信頼性は、オプション1およびオプション2と比較して、最低である。
【0061】
いくつかの実装では、異なるフィードバック信頼性をより明確に示し、LCPプロシージャにおいて、より効率的リソース配分を達成するために、エアインターフェースにおいて最微細QoS粒度を有するLCHが、信頼性プロパティに関連付けられ得る。
【0062】
いくつかの実装では、信頼性プロパティは、直接、上で述べられた種々の確認応答オプションを備え得る。3つのオプションに関する提供される信頼性は、オプション3、オプション1、およびオプション2の順番において増加する。
【0063】
代替として、信頼性プロパティは、数値として実装され得る。いくつかの実装では、信頼性プロパティ値は、キャリアネットワーク側のネットワークノードによって提供されるLCH/RBの構成の一部として実装され得る。上記の確認応答オプションの各々は、本信頼性値のためのセグメントに関連付けられ得る。信頼性プロパティが、0~1の値によって表されると仮定すると、2つの値、例えば、0.5および0.9が、オプション3、オプション1、およびオプション2に対応する3つのセグメント、0~0.5、0.5~0.9、および0.9~1に、0~1の値範囲を分割するために使用され得る。ある信頼性プロパティ値を有するLCHは、対応するフィードバックオプションに関連付けられ、故に、以下のLCPプロシージャに関わるであろう。数値から確認応答オプションへの区分けルールまたはマッピングルールは、ネットワークによって、または事前構成に基づいて、構成される。
【0064】
いくつかの実装では、LCH/RBの構成の一部としての信頼性プロパティ値は、ネットワークノードによって提供され得る。例えば、RRC_CONNECTEDステータスまたはRRC_Idle/RRC_InactiveステータスのUEのためのNR V2Xでは、サイドリンク無線ベアラ(SLRB)は、基地局(gNBまたはeNB)によって、専用シグナリングまたはシステム情報ブロック(SIB)を通して、UEによって報告され、送信される必要があるQoSフローに従って、構成され得る。いくつかの他の実装では、LCH/RBの構成の一部としての信頼性プロパティ値は、事前構成に基づいて、提供され得る。例えば、カバレッジ外(OOC)ステータスを有するNR V2XにおけるUEでは、LCH/RBの信頼性プロパティ値は、事前構成に基づいて、導出され得、それは、送信される必要がある、QoSフローの特性からのマッピングルールを含み得る。
【0065】
いくつかの実装では、LCHの信頼性インジケータは、専用シグナリングまたはブロードキャストシグナリングを通して、無線ネットワークのネットワークノードによって更新され、構成されたリソースプールまたは更新されたグループ情報の更新によって、または、その後、トリガされ得る。いくつかの実装では、LCHの信頼性インジケータは、QoSフローからRBへのマッピングルールが無線ネットワークから、または事前構成によって受信された後、構成されたリソースプールまたは更新されたグループ情報の更新によって、または、その後、トリガされるように更新され得る。例えば、グループ情報または構成の更新は、オプション2が実現されることができない結果をもたらし得、例えば、フィードバックリソースの構成は、各RX UEが独立フィードバックを有することを可能にしないであろう。したがって、LCHの信頼性インジケータは、それに従って更新され得る。
【0066】
第1のタイプのLCPプロシージャでは、無線リソースの許可は、信頼性プロパティに関連付けられ得る。LCHの選択のためのこのLCPプロシージャの第1のステップでは、許可に関連付けられた信頼性プロパティを満たすLCHのみが、LCPプロシージャの以降のステップにおいて考慮され得る。例えば、許可は、オプション2の信頼性プロパティに関連付けられ得、したがって、オプション2の信頼性プロパティを伴うLCHのみが、LCPプロシージャの以降のステップのための選択されることができる。別の例では、許可は、オプション2の信頼性プロパティ、したがって、フィードバックオプション2より低いまたはそれに等しい信頼性プロパティを伴うLCHのみに関連付けられ得、すなわち、フィードバックオプション2、フィードバックオプション1、およびフィードバックオプション3が、LCPプロシージャの以降のステップのために選択されることができる。
【0067】
LCPプロシージャの第2のステップでは、宛先が、選択され得る。特に、伝送のために利用可能なデータを有するサイドリンク論理チャネルの中で最高優先順位を伴うサイドリンク論理チャネルを有する宛先が、選択され得る。
【0068】
LCPプロシージャの第3のステップでは、無線リソースが、配分される。特に、第1のステップにおいて選択され、第2のステップにおいて選択された宛先に属するLCHが、LCHの優先順位(より高い優先順位値は、より低い優先順位レベルを示す)、および/または、prioritizedBitRate(優先順位化されたビットレート(PBR)を設定する)、および/または、bucketSizeDuration(バケットサイズ持続時間(BSD)を設定する)に基づいて、対応する無線リソースを配分され得る。
【0069】
いくつかの実装では、LCPプロシージャ後に生成されたTBは、信頼性プロパティに関連付けられ、それは、許可におけるものと同じである。例えば、許可が、オプション2の信頼性プロパティである場合、TBは、オプション2の同じ信頼性プロパティであろう。いくつかの実装では、MAC層が、SCI内への包含のためにTBに関連付けられた信頼性プロパティをPHY層に指示し得る。
【0070】
第2のタイプのLCPプロシージャでは、許可は、信頼性プロパティに関連付けられていないこともある。LCPプロシージャの第1のステップでは、許可に従ったLCHの選択のために、信頼性プロパティは、考慮されないこともある。
【0071】
宛先の選択のための第2のタイプのLCPプロシージャの第2のステップでは、伝送のために利用可能なデータを有するサイドリンク論理チャネルの中で最高優先順位を伴うサイドリンク論理チャネルを有する宛先が、選択され得る。
【0072】
信頼性プロパティの選択のための第2のタイプのLCPプロシージャの第3のステップでは、LCPプロシージャの第2のステップからの最高優先順位の選択されたLCHに等しいまたはそれ以下である信頼性プロパティが、信頼性プロパティとして選択され得る。例えば、LCPプロシージャの第1のステップからの選択されたLCHのうち、LCH1は、最高LCH優先順位を有し得、LCH1に関連付けられた信頼性プロパティが、LCPプロシージャの第2のステップにおいて選択され得る。同じ最高LCH優先順位を伴う複数のLCHが存在する場合、パケット遅延予算(PDB)等の別のLCHプロパティが、最低PDBを伴うLCHが選択され得るように、タイブレーカとして使用され得る。例えば、選択された信頼性プロパティは、オプション2であり、したがって、オプション2の信頼性プロパティを伴うLCHのみが、LCPプロシージャの以降のステップのために選択されることができる。別の例では、オプション2=の選択された信頼性プロパティ、したがって、フィードバックオプション2より低いか、またはそれに等しい信頼性プロパティを伴うLCHのみ、すなわち、フィードバックオプション2、フィードバックオプション1、およびフィードバックオプション3が、LCPプロシージャの以降のステップのために選択されることができる。
【0073】
第2のタイプのLCPプロシージャの第4のステップでは、第2のステップにおいて選択された宛先に属し、第3のステップにおいて選択された信頼性プロパティを伴うLCHは、LCHの優先順位(より高い優先順位値は、より低い優先順位レベルを示す)、および/または、prioritizedBitRate(優先順位化されたビットレート(PBR)を設定する)、および/または、bucketSizeDuration(バケットサイズ持続時間(BSD)を設定する)に基づいて、対応するリソースを配分されるであろう。
【0074】
いくつかの実装では、第2のタイプのLCPプロシージャ後に生成されたTBは、信頼性プロパティに関連付けられ得、それは、第3のステップにおいて選択されたものと同じである。例えば、第3のステップにおいて選択された信頼性プロパティが、オプション2であるとき、TBは、オプション2の同一信頼性プロパティであり得る。いくつかの実装では、MAC層が、SCI内への包含のためにTBに関連付けられた信頼性プロパティをPHY層に指示し得る。
【0075】
第3のタイプのLCPプロシージャでは、許可は、信頼性プロパティに関連付けられていないこともある。LCHの選択のためのLCPプロシージャの第1のステップでは、信頼性プロパティは、考慮されないこともある。
【0076】
宛先の選択のための第3のタイプのLCPプロシージャの第2のステップでは、伝送のために利用可能なデータを有するサイドリンク論理チャネルの中で最高優先順位を伴うサイドリンク論理チャネルを有する宛先が、選択され得る。
【0077】
第3のタイプのLCPプロシージャの第3のステップでは、無線リソースが、配分される。特に、第1のステップにおいて選択されたLCHは、優先順位(より高い優先順位値は、より低い優先順位レベルを示す)、および/または、prioritizedBitRate(優先順位化されたビットレート(PBR)を設定する)、および/または、bucketSizeDuration(バケットサイズ持続時間(BSD)を設定する)に基づいて、対応するリソースを配分されるであろう。
【0078】
いくつかの実装では、第3のタイプのLCPプロシージャ後の生成されたTBは、TBが含むLCHに関連付けられた信頼性プロパティに基づいて、信頼性プロパティに関連付けられ得る。例えば、TBの信頼性プロパティは、TB内に含まれる全てのLCHの中で最高レベルの信頼性であり得る。例えば、TBは、オプション2、オプション1、およびオプション1の信頼性プロパティを伴うLCH1、LCH2、およびLCH3からのサービスデータを含み得る。したがって、このTBの信頼性プロパティは、オプション2であり得る。いくつかの実装では、MAC層が、TBに関連付けられた信頼性プロパティを、SCI内への包含のためにPHY層に指示し得る。
【0079】
最後に、セルラー無線通信システムでは、少なくとも2つの可能な伝送フィードバックスキーム、すなわち、HARQフィードバック有効と、HARQフィードバック無効とが存在する。HARQフィードバックが、有効にされる場合、TX UEは、RX UEからのHARQフィードバックに基づいて、再伝送するであろう。HARQフィードバックが、無効にされる場合、TX UEは、RX UEからのHARQフィードバックに基づいて、再伝送しないであろう。
【0080】
いくつかの実装では、異なるQoSをより明確に示し、LCPプロシージャにおいてより効率的リソース配分を達成するために、エアインターフェースにおいて最微細QoS粒度を有するLCHが、HARQフィードバックプロパティに関連付けられ得、それは、HARQフィードバック有効またはHARQフィードバック無効のいずれかであり得る。
【0081】
いくつかの実装では、HARQフィードバックプロパティは、ネットワークノードによるLCH/RBの構成の一部であり得る。例えば、RRC_CONNECTEDステータスまたはRRC_Idle/RRC_InactiveステータスのUEのためのNR V2Xでは、サイドリンク無線ベアラ(SLRB)は、基地局(gNBまたはeNB)によって、専用シグナリングまたはシステム情報ブロック(SIB)を通して、UEによって報告され、送信される必要があるQoSフローに従って、構成され得る。いくつかの他の実装では、LCH/RBの構成の一部としてのHARQフィードバックプロパティは、事前構成に基づいて提供され得る。例えば、カバレッジ外(OOC)ステータスを有するNR V2XにおけるUEでは、LCH/RBのHARQフィードバックプロパティは、事前構成に基づいて、導出され得、それは、送信される必要がある、QoSフローの特性からのマッピングルールを含み得る。
【0082】
第1のタイプのLCPプロシージャでは、無線リソースの許可は、HARQフィードバックプロパティに関連付けられ得る。LCHの選択のためのこのLCPプロシージャの第1のステップでは、許可に関連付けられたHARQフィードバックプロパティに合致するLCHのみが、LCPプロシージャの以降のステップにおいて考慮され得る。例えば、許可は、HARQフィードバック有効のHARQフィードバックプロパティに関連付けられ得、したがって、HARQフィードバック有効のHARQフィードバックプロパティを伴うLCHのみが、LCPプロシージャの以降のステップのために選択されることができる。
【0083】
LCPプロシージャの第2のステップでは、宛先が、選択され得、特に、伝送のために利用可能なデータを有するサイドリンク論理チャネルの中で最高優先順位を伴うサイドリンク論理チャネルを有する宛先が、選択され得る。
【0084】
LCPプロシージャの第3のステップでは、無線リソースが、配分される。特に、第1のステップにおいて選択され、第2のステップにおいて選択された宛先に属するLCHは、LCHの優先順位(より高い優先順位値は、より低い優先順位レベルを示す)、および/または、prioritizedBitRate(優先順位化されたビットレート(PBR)を設定する)、および/または、bucketSizeDuration(バケットサイズ持続時間(BSD)を設定する)に基づいて、対応する無線リソースを配分され得る。
【0085】
いくつかの実装では、LCPプロシージャ後に生成されたトランスポートTBは、HARQフィードバックプロパティに関連付けられ、それは、許可におけるものと同じである。例えば、許可がHARQフィードバック有効のHARQフィードバックプロパティである場合、TBは、HARQフィードバック有効の同じHARQフィードバックプロパティであろう。いくつかの実装では、MAC層が、SCI内への包含のためにPHY層にTBに関連付けられたHARQフィードバックプロパティを指示し得る。
【0086】
第2のタイプのLCPプロシージャでは、許可は、HARQフィードバックプロパティに関連付けられていないこともある。許可に従ったLCHの選択のためのLCPプロシージャの第1のステップでは、HARQフィードバックプロパティは、考慮されないこともある。
【0087】
宛先の選択のための第2のタイプのLCPプロシージャの第2のステップでは、伝送のために利用可能なデータを有するサイドリンク論理チャネルの中で最高優先順位を伴うサイドリンク論理チャネルを有する宛先が、選択され得る。
【0088】
HARQフィードバックプロパティの選択のための第2のタイプのLCPプロシージャの第3のステップでは、LCPプロシージャの第2のステップからの最高優先順位の選択されたLCHのそれに等しいHARQフィードバックプロパティが、HARQフィードバックプロパティとして選択され得る。例えば、LCPプロシージャの第1のステップから選択されたLCHのうち、LCH1は、最高LCH優先順位を有し得、LCH1に関連付けられたHARQフィードバックプロパティが、LCPプロシージャの第2のステップにおいて選択され得る。同一最高LCH優先順位を伴う複数のLCHが存在する場合、パケット遅延予算(PDB)または信頼性等の別のLCHプロパティが、最低PDBまたはより高い信頼性を伴うLCHが選択され得るように、タイブレーカとして使用され得る。例えば、選択されたHARQフィードバックプロパティは、HARQフィードバック無効であり、したがって、HARQフィードバック無効のHARQフィードバックプロパティを伴うLCHのみが、LCPプロシージャの以降のステップのために選択されることができる。
【0089】
第2のタイプのLCPプロシージャの第4のステップでは、第2のステップにおいて選択された宛先に属し、第3のステップにおいて選択されたHARQフィードバックプロパティを所有するLCHは、LCHの優先順位(より高い優先順位値は、より低い優先順位レベルを示す)、および/または、prioritizedBitRate(優先順位化されたビットレート(PBR)を設定する)、および/または、bucketSizeDuration(バケットサイズ持続時間(BSD)を設定する)に基づいて、対応するリソースを配分されるであろう。
【0090】
いくつかの実装では、第2のタイプのLCPプロシージャ後の生成されたTBは、HARQフィードバックプロパティに関連付けられ得、それは、第3のステップにおいて選択されたものと同じである。例えば、第3のステップにおいて選択されたHARQフィードバックプロパティが、HARQフィードバック有効であるとき、TBは、HARQフィードバック有効の同一HARQフィードバックプロパティであり得る。いくつかの実装では、MAC層が、SCI内への包含のためにPHY層にTBに関連付けられたHARQフィードバックプロパティを指示し得る。
【0091】
上記の説明および付随の図面は、具体的な例示的実施形態および実装を提供する。しかしながら、説明される主題は、種々の異なる形態において具現化され得、したがって、網羅または請求される主題は、本明細書に記載される任意の例示的実施形態に限定されないように解釈されることを意図している。請求または網羅される主題に関する合理的に広範な範囲が、意図される。とりわけ、例えば、主題は、方法、デバイス、コンポーネント、システム、またはコンピュータコードを記憶するための非一過性コンピュータ読み取り可能な媒体として具現化され得る。故に、実施形態は、例えば、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、記憶媒体、またはそれらの任意の組み合わせの形態をとり得る。例えば、上で説明される方法実施形態は、メモリ内に記憶されるコンピュータコードを実行することによって、メモリおよびプロセッサを含む、コンポーネント、デバイス、またはシステムによって実装され得る。
【0092】
本明細書および請求項全体を通して、用語は、明示的に記載される意味以外にも文脈において示唆または含意される微妙な意味を有し得る。同様に、本明細書に使用されるような語句「一実施形態/実装では(in one embodiment/implementation)」は、必ずしも同一の実施形態を指すわけではなく、本明細書に使用されるような語句「別の実施形態/実装では(in another embodiment/implementation)」は、必ずしも異なる実施形態を指すわけではない。例えば、請求される主題が、全体的または部分的に、例示的実施形態の組み合わせを含むことを意図している。
【0093】
一般に、専門用語は、少なくとも部分的に、文脈における使用から理解され得る。例えば、本明細書に使用されるような「および」、「または」、または「および/または」等の用語は、少なくとも部分的に、そのような用語が使用される文脈に依存し得る種々の意味を含み得る。典型的に、「または」は、A、B、またはC等のリストを関連付けるために使用される場合、ここでは包括的な意味で使用されるA、B、およびC、および、ここでは排他的な意味で使用されるA、B、またはCを意味することを意図している。加えて、本明細書に使用されるような用語「1つ以上の」は、少なくとも部分的に、文脈に応じて、単数形の意味で任意の特徴、構造、または特性を説明するために使用され得る、または複数形の意味で特徴、構造、または特性の組み合わせを説明するために使用され得る。同様に、「a」、「an」、または「the」等の用語は、少なくとも部分的に、文脈に応じて、単数形の使用を伝えるように、または複数形の使用を伝えるように理解され得る。加えて、用語「~に基づく」は、必ずしも、因子の排他的組を伝えることを意図しないように理解され得、代わりに、再び、少なくとも部分的に、文脈に応じて、必ずしも明確に説明されない追加の因子の存在を可能にし得る。
【0094】
本明細書全体を通した特徴、利点、または類似する言語の言及は、本解決策を用いて実現され得る特徴および利点の全てが、その任意の単一の実装に含まれるべきである、または含まれることを含意しない。むしろ、特徴および利点に言及する言語は、実施形態に関連して説明される具体的特徴、利点、または特性が、本解決策の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味するように理解される。したがって、本明細書全体を通した特徴および利点および類似する言語の議論は、必ずしもそうではないが、同一の実施形態を指し得る。
【0095】
さらに、本解決策の説明される特徴、利点、および特性は、1つ以上の実施形態において任意の好適な様式で組み合わせられ得る。当業者は、本明細書の説明に照らして、本解決策が、特定の実施形態の具体的特徴または利点のうちの1つ以上のものを伴わずに実践され得ることを認識するであろう。他の事例では、本解決策の全ての実施形態に存在しない場合がある、追加の特徴および利点が、ある実施形態において認識され得る。
図1
図2
図3