(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-20
(45)【発行日】2023-09-28
(54)【発明の名称】情報フィードバック方法、装置、通信ノード及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20230921BHJP
H04W 28/18 20090101ALI20230921BHJP
H04W 88/02 20090101ALI20230921BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W28/18 110
H04W88/02 151
(21)【出願番号】P 2022542703
(86)(22)【出願日】2021-03-05
(86)【国際出願番号】 CN2021079287
(87)【国際公開番号】W WO2021232890
(87)【国際公開日】2021-11-25
【審査請求日】2022-07-12
(31)【優先権主張番号】202010444214.3
(32)【優先日】2020-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】楊振
(72)【発明者】
【氏名】張楠
(72)【発明者】
【氏名】田開波
(72)【発明者】
【氏名】曹偉
(72)【発明者】
【氏名】張晨晨
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】Ericsson,Feature lead summary #1 on NTN physical layer control procedures,3GPP TSG RAN WG1#99 R1-1913302,フランス,3GPP,2019年11月25日
【文献】Huawei, HiSilicon,Discussion on link budget for NTN,3GPP TSG RAN WG1#97 R1-1905997,フランス,3GPP,2019年05月04日
【文献】Ericsson,TP for Section 6.2 in TR 38.821 on NTN PHY control procedures,3GPP TSG RAN WG1#99 R1-1912722,フランス,3GPP,2019年11月08日
【文献】MTI,Discussion on CSI feedback for LEO satellites in NTN,3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1901 R1-1900819,フランス,3GPP,2019年01月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1通信ノードに適用される情報フィードバック方法であって、前記情報フィードバック方法は、
第2通信ノードから送信された下りデータ送信命令を受信するステップと、
前記下りデータ送信命令に従って、前記第1通信ノードによって前記第2通信ノードに復調能力情報およびチャネル状態情報CSIをフィードバックするようにトリガするステップと、
を含み、
前記CSIは、受信信号の信号対雑音比SNRおよびSNR変化率を含
み、
前記SNR変化率は、1次SNR変化率および2次~n次のSNR変化率を含み、ただし、nは2以上の正の整数である
情報フィードバック方法。
【請求項2】
前記SNR変化率の最大次数は、前記第2通信ノードによって、RRCシグナリング、MACシグナリング、またはDCIシグナリングを通して前記第1通信ノードに構成される
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第1通信ノードに適用される情報フィードバック方法であって、前記情報フィードバック方法は、
第2通信ノードから送信された下りデータ送信命令を受信するステップと、
前記下りデータ送信命令に従って、前記第1通信ノードによって前記第2通信ノードに復調能力情報およびチャネル状態情報CSIをフィードバックするようにトリガするステップと、
を含み、
前記CSIは、受信信号の信号対雑音比SNRおよびSNR変化率を含み、
前記SNR変化率の最大次数は、前記第2通信ノードによって、RRCシグナリング、MACシグナリング、またはDCIシグナリングを通して前記第1通信ノードに構成される
情報フィードバック方法。
【請求項4】
前記第2通信ノードに復調能力情報をフィードバックする前記ステップは、
無線リソース制御RRCシグナリングまたは媒体アクセス制御MACシグナリングを通して、前記第2通信ノードに前記第1通信ノードの前記復調能力情報をフィードバックするステップを含む、
請求項1
又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2通信ノードにCSIをフィードバックする前記ステップは、
物理上りリンク制御チャネルPUCCHまたは物理上りリンク共有チャネルPUSCHを介して、前記第2通信ノードに前記CSIをフィードバックするステップを含む、
請求項1
又は3に記載の方法。
【請求項6】
前記CSIのフィードバック方式は、周期的方式と、非周期的方式と、のうちの1つを含む、
請求項1
又は3に記載の方法。
【請求項7】
周期的に前記CSIをフィードバックする場合、さらに、
前記第2通信ノードからRRCシグナリングを通して送信された構成パラメータを受信するステップと、
前記構成パラメータに従って前記第2通信ノードに前記CSIをフィードバックするステップと、を含む請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
非周期的に前記CSIをフィードバックする場合、さらに、
前記第2通信ノードから送信された下りリンク制御情報DCIシグナリングを受信するステップと、
前記DCIシグナリングによって指示されたパラメータに従って、前記第2通信ノードに前記CSIをフィードバックするステップと、
を含む請求項
6に記載の方法。
【請求項9】
第2通信ノードに適用される情報フィードバック方法であって、前記情報フィードバック方法は、
第1通信ノードからフィードバックされた復調能力情報およびチャネル状態情報CSIを受信するステップと、
前記復調能力情報および前記CSIに基づいて、毎回のスケジューリングの変調符号化方式MCSを確定するステップと、
を含み、
前記CSIは、受信信号の信号対雑音比SNRおよびSNR変化率を含
み、
前記SNR変化率は、1次SNR変化率および2次~n次のSNR変化率を含み、ただし、nは2以上の正の整数である
情報フィードバック方法。
【請求項10】
前記SNR変化率の最大次数を、RRCシグナリング、MACシグナリング、またはDCIシグナリングを通して前記第1通信ノードに構成するステップ
をさらに含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
第2通信ノードに適用される情報フィードバック方法であって、前記情報フィードバック方法は、
第1通信ノードからフィードバックされた復調能力情報およびチャネル状態情報CSIを受信するステップと、
前記復調能力情報および前記CSIに基づいて、毎回のスケジューリングの変調符号化方式MCSを確定するステップと、
を含み、
前記CSIは、受信信号の信号対雑音比SNRおよびSNR変化率を含み、
前記SNR変化率の最大次数は、前記第2通信ノードによって、RRCシグナリング、MACシグナリング、またはDCIシグナリングを通して前記第1通信ノードに構成される
情報フィードバック方法。
【請求項12】
前記第1通信ノードによって周期的に前記CSIをフィードバックする場合、さらに、
無線リソース制御RRCシグナリングを通して前記第1通信ノードに、前記第1通信ノードが前記CSIをフィードバックする方式を指示するように構成された構成パラメータを送信するステップを含む請求項
9又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1通信ノードによって非周期的に前記CSIをフィードバックする場合、さらに、
前記第1通信ノードに下りリンク制御情報DCIシグナリングを送信するステップを含み、前記DCIシグナリングは、前記第1通信ノードが前記CSIをフィードバックする方式を指示するように構成されている、
請求項
9又は11に記載の方法。
【請求項14】
第1通信ノードに適用される情報フィードバック装置であって、前記情報フィードバック装置は、
第2通信ノードから送信された下りデータ送信命令を受信するように構成された第1受信器と、
前記下りデータ送信命令に従って、前記第1通信ノードによって前記第2通信ノードに復調能力情報およびチャネル状態情報CSIをフィードバックするようにトリガするように構成された第1フィードバッカーと、
を含み、
前記CSIは、受信信号の信号対雑音比SNRおよびSNR変化率を含
み、
前記SNR変化率は、1次SNR変化率および2次~n次のSNR変化率を含み、ただし、nは2以上の正の整数である
情報フィードバック装置。
【請求項15】
第1通信ノードに適用される情報フィードバック装置であって、前記情報フィードバック装置は、
第2通信ノードから送信された下りデータ送信命令を受信するように構成された第1受信器と、
前記下りデータ送信命令に従って、前記第1通信ノードによって前記第2通信ノードに復調能力情報およびチャネル状態情報CSIをフィードバックするようにトリガするように構成された第1フィードバッカーと、
を含み、
前記CSIは、受信信号の信号対雑音比SNRおよびSNR変化率を含み、
前記SNR変化率の最大次数は、前記第2通信ノードによって、RRCシグナリング、MACシグナリング、またはDCIシグナリングを通して前記第1通信ノードに構成される
情報フィードバック装置。
【請求項16】
第2通信ノードに適用される情報フィードバック装置であって、前記情報フィードバック装置は、
第1通信ノードからフィードバックされた復調能力情報およびチャネル状態情報CSIを受信するように構成された受信器と、
前記復調能力情報および前記CSIに基づいて、毎回のスケジューリングの変調符号化方式MCSを確定するように構成された確定モジュールと、
を含み、
前記CSIは、受信信号の信号対雑音比SNRおよびSNR変化率を含
み、
前記SNR変化率は、1次SNR変化率および2次~n次のSNR変化率を含み、ただし、nは2以上の正の整数である
情報フィードバック装置。
【請求項17】
第2通信ノードに適用される情報フィードバック装置であって、前記情報フィードバック装置は、
第1通信ノードからフィードバックされた復調能力情報およびチャネル状態情報CSIを受信するように構成された受信器と、
前記復調能力情報および前記CSIに基づいて、毎回のスケジューリングの変調符号化方式MCSを確定するように構成された確定モジュールと、
を含み、
前記CSIは、受信信号の信号対雑音比SNRおよびSNR変化率を含み、
前記SNR変化率の最大次数は、前記第2通信ノードによって、RRCシグナリング、MACシグナリング、またはDCIシグナリングを通して前記第1通信ノードに構成される
情報フィードバック装置。
【請求項18】
通信ノードであって、通信モジュール、メモリ、および少なくとも1つのプロセッサを含み、
前記通信モジュールは、前記通信ノードと前記通信ノード以外の通信ノードとの間で通信によるインタラクションを行うように構成され、
前記メモリは、少なくとも1つのプログラムを記憶するように構成され、
前記少なくとも1つのプログラムが前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記少なくとも1つのプロセッサに請求項1~
8又は請求項
9~1
3の何れか一項に記載の情報フィードバック方法を実現させる、
通信ノード。
【請求項19】
コンピュータプログラムを記憶した記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されたときに、請求項1~
8又は請求項
9~1
3の何れか一項に記載の情報フィードバック方法を実現する、
記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信の分野に関し、例えば、情報フィードバック方法、装置、通信ノード及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信技術(例えば、ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)又は新しい空中インターフェース(NR:New Radio)の下りリンクにおいて、ユーザ機器(UE:User Equipment)が周期的にチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)をフィードバックし、基地局がUEから報告されたCSI内のチャネル品質指示(CQI:Channel Quality Indication)情報に基づいて適切な変調符号化フォーマット(MCS:Modulation and Coding Scheme)を選択してスケジューリングする閉ループ適応変調符号化(AMC:Adaptive Modulation and Coding)モードを採用する。この閉ループAMC動作モードは、スケジューリングのMCSと現在のチャネル状態とをより良く整合させることができるので、時変動チャネルにおける通信リンクの性能を向上させることができる。しかしながら、このようなモードには以下の2つの欠点がある。1つ目は、高遅延シナリオにおいて、UEによってフィードバックされるCQIの適時性が悪いことにより、スケジューリングのMCSが現在のチャネル状態との整合が悪く、さらにリンク性能に影響することであり、2つ目は、このようなモードにおいて、より高い整合性を達成するために、比較的小さなフィードバック周期を構成することにより、より大きなシグナリングオーバーヘッドを引き起こすことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願はMCSとチャネル状態との整合度を向上させるとともに、フィードバックのシグナリングオーバーヘッドを低減する情報フィードバック方法、装置、通信ノード及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の実施例は、第1通信ノードに適用される情報フィードバック方法を提供し、前記情報フィードバック方法は、
第2通信ノードから送信された下りデータ送信命令を受信するステップと、前記下りデータ送信命令に従って、前記第1通信ノードによって前記第2通信ノードに復調能力情報およびチャネル状態情報CSIをフィードバックするようにトリガするステップと、
を含み、前記CSIは、受信信号の信号対雑音比SNRおよびSNR変化率を含み、
前記SNR変化率は、1次SNR変化率および2次~n次のSNR変化率を含み、ただし、nは2以上の正の整数である。
また、本願の実施例は、第1通信ノードに適用される情報フィードバック方法であって、前記情報フィードバック方法は、
第2通信ノードから送信された下りデータ送信命令を受信するステップと、
前記下りデータ送信命令に従って、前記第1通信ノードによって前記第2通信ノードに復調能力情報およびチャネル状態情報CSIをフィードバックするようにトリガするステップと、
を含み、
前記CSIは、受信信号の信号対雑音比SNRおよびSNR変化率を含み、
前記SNR変化率の最大次数は、前記第2通信ノードによって、RRCシグナリング、MACシグナリング、またはDCIシグナリングを通して前記第1通信ノードに構成される。
【0005】
本願の実施例は、第2通信ノードに適用される情報フィードバック方法を提供し、前記情報フィードバック方法は、
第1通信ノードからフィードバックされた復調能力情報およびCSIを受信するステップと、前記復調能力情報および前記CSIに基づいて、毎回のスケジューリングのMCSを確定するステップと、
を含み、前記CSIは、受信信号のSNRおよびSNR変化率を含み、
前記SNR変化率は、1次SNR変化率および2次~n次のSNR変化率を含み、ただし、nは2以上の正の整数である。
また、本願の実施例は、第2通信ノードに適用される情報フィードバック方法であって、前記情報フィードバック方法は、
第1通信ノードからフィードバックされた復調能力情報およびチャネル状態情報CSIを受信するステップと、
前記復調能力情報および前記CSIに基づいて、毎回のスケジューリングの変調符号化方式MCSを確定するステップと、
を含み、
前記CSIは、受信信号の信号対雑音比SNRおよびSNR変化率を含み、
前記SNR変化率の最大次数は、前記第2通信ノードによって、RRCシグナリング、MACシグナリング、またはDCIシグナリングを通して前記第1通信ノードに構成される
情報フィードバック方法。
【0006】
本願の実施例は、第1通信ノードに適用される情報フィードバック装置を提供し、前記情報フィードバック装置は、
第2通信ノードから送信された下りデータ送信命令を受信するように構成された第1受信器と、前記下りデータ送信命令に従って、前記第1通信ノードによって前記第2通信ノードに復調能力情報およびCSIをフィードバックするようにトリガするように構成された第1フィードバッカーと、
を含み、前記CSIは、受信信号のSNRおよびSNR変化率を含み、
前記SNR変化率は、1次SNR変化率および2次~n次のSNR変化率を含み、ただし、nは2以上の正の整数である。
また、本願の実施例は、第1通信ノードに適用される情報フィードバック装置であって、前記情報フィードバック装置は、
第2通信ノードから送信された下りデータ送信命令を受信するように構成された第1受信器と、
前記下りデータ送信命令に従って、前記第1通信ノードによって前記第2通信ノードに復調能力情報およびチャネル状態情報CSIをフィードバックするようにトリガするように構成された第1フィードバッカーと、
を含み、
前記CSIは、受信信号の信号対雑音比SNRおよびSNR変化率を含み、
前記SNR変化率の最大次数は、前記第2通信ノードによって、RRCシグナリング、MACシグナリング、またはDCIシグナリングを通して前記第1通信ノードに構成される。
【0007】
本願の実施例は、第2通信ノードに適用される情報フィードバック装置を提供し、前記情報フィードバック装置は、
第1通信ノードからフィードバックされた復調能力情報およびCSIを受信するように構成された受信器と、前記復調能力情報および前記CSIに基づいて、毎回のスケジューリングのMCSを確定するように構成された確定モジュールと、
を含み、前記CSIは、受信信号のSNRおよびSNR変化率を含み、
前記SNR変化率は、1次変化率および2次~n次のSNR変化率を含み、ただし、nは2以上の正の整数である。
また、本願の実施例は、第2通信ノードに適用される情報フィードバック装置であって、前記情報フィードバック装置は、
第1通信ノードからフィードバックされた復調能力情報およびチャネル状態情報CSIを受信するように構成された受信器と、
前記復調能力情報および前記CSIに基づいて、毎回のスケジューリングの変調符号化方式MCSを確定するように構成された確定モジュールと、
を含み、
前記CSIは、受信信号の信号対雑音比SNRおよびSNR変化率を含み、
前記SNR変化率の最大次数は、前記第2通信ノードによって、RRCシグナリング、MACシグナリング、またはDCIシグナリングを通して前記第1通信ノードに構成される。
【0008】
本願の実施例は、通信ノードを提供し、前記通信ノードは、通信モジュール、メモリ、および1つまたは複数のプロセッサを含み、前記通信モジュールは、前記通信ノードと他の通信ノードとの間で通信によるインタラクションを行うように構成され、前記メモリは、1つまたは複数のプログラムを記憶するように構成され、前記1つまたは複数のプログラムが前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたときに、前記1つまたは複数のプロセッサに上記の何れか1つの実施例に記載の情報フィードバック方法を実現させる。
【0009】
本願の実施例は、記憶媒体を提供し、前記記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されたときに、上記の何れか1つの実施例に記載の情報フィードバック方法を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】関連技術において提供される、閉ループAMCメカニズムを用いてMCSをスケジューリングする模式図である。
【
図2】関連技術において提供される、MCSと現在のチャネル状態との整合関係の模式図である。
【
図3】本願の実施例が提供する情報フィードバック方法のフローチャートである。
【
図4】本願の実施例が提供するもう一つの情報フィードバック方法のフローチャートである。
【
図5】本願の実施例が提供する情報フィードバック装置の構成ブロック図である。
【
図6】本願の実施例が提供するもう一つの情報フィードバック装置の構成ブロック図である。
【
図7】本願の実施例が提供する通信ノードの構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を合わせて本願の実施例を説明する。
【0012】
図1は関連技術において提供される、閉ループAMCメカニズムを用いてMCSをスケジューリングする模式図である。例えばLTEまたはNRのような無線通信技術の下りリンクにおいて、
図1に示されるような閉ループAMCメカニズムを用いて、スケジューリングのMCSと現在のチャネル状態との整合を保証する。例示的に、第1通信ノードがUEであり、第2通信ノードが基地局(BS:Base Station)である場合を例として、閉ループAMCメカニズムを用いてMCSをスケジューリングするプロセスを説明する。
【0013】
図1に示すように、UEは、各CSI報告周期内に1つのCQI値を報告し、当該CQI値の有効範囲が0~15であり、CQI値が大きいほど、チャネル状態が良好であり、サポートされるコードレートおよび変調次数がより高いことを示す。BSは当該CQI値を一定の規則に従ってMCSにマッピングし、次回のCSI値の報告が到着するまで、BSは当該MCSを用いてUEに対してサービススケジューリングを行う。
【0014】
このメカニズムにおいて、MCSと現在のチャネル状態との整合度に影響する要因は、CQI報告遅延とCQI報告周期との2つである。CQI報告遅延は、UEとBSとの間の通信距離に関連し、CQI報告遅延の値が大きいほど、UEによって報告されるCQIの有効性が低い。時変動チャネルにおいて、CQI報告周期と性能とは密接に関連しており、CQI報告周期が小さいほど、MCSと現在のチャネル状態との整合度が高く、シグナリングオーバーヘッドが大きい。そうでなければ、整合度が低く、シグナリングオーバーヘッドが小さい。
【0015】
図2は関連技術において提供される、MCSと現在のチャネル状態との整合関係の模式図である。
図2に示すように、
図2の(b)に示されるCQI報告周期は、図(a)の1/2であり、図(b)におけるスケジューリングのMCSが、現在のチャネル状態とより高い整合度を有することが分かる。例示的に、第1通信ノードがUEであり、第2通信ノードが基地局(BS:Base Station)である場合を例として、MCSと現在のチャネル状態との間の整合関係を説明する。
図2に示すように、各2つの破線間の時間は、それぞれ1つのCQI報告周期とされる。
【0016】
非地上系ネットワーク(NTN:Non-Terrestrial Networks)のシナリオにおいて、BSの機能は衛星または地上局に搭載され、UEとBSとの間の通信距離は地上のセルラーネットワークよりはるかに大きい。高度が600kmで、最小サービス仰角が10度である低軌道衛星ネットワークを例とすると、信号の往復遅延は4~13msである。このシナリオにおいて、CQI報告遅延も地上ネットワークよりも大きく、CQI報告の有効性は低い。一方、衛星のカバー範囲が広く、UEの数が多いため、高いMCS整合度を達成するために、より小さいCQI報告周期を構成しようとすると、上りリンクのオーバーヘッドを増大させることになる。以上の不都合により、CSIフィードバック方法はNTN通信シナリオには適していない。したがって、如何にしてNTN通信シナリオに適した新しいCSIフィードバック方法を構成することで、スケジューリングのMCSと現在のチャネル状態との整合性を高めるだけでなく、シグナリングのオーバーヘッドを低減することができるかは、早急に解決すべき問題となっている。
【0017】
本願の実施例は情報フィードバック方法を提案し、当該情報フィードバック方法の実現においては、第1通信ノードは、CQIレベルをフィードバックする必要はなく、測定した信号対雑音比(SNR:Signal Noise Ratio)とSNR変化率などの情報を直接フィードバックし、第2通信ノードは、これらの情報およびCSIフィードバック遅延を利用して、スケジューリング時刻のSNRを予測し、そして、予測されたSNRに基づいて適切なMCSを選択して第1通信ノードに対してスケジューリングすることにより、スケジューリングのMCSと実際の現在のチャネル状態との整合度を向上させ、NTNネットワークの性能向上に寄与する。
【0018】
一実施例において、
図3は本願の実施例が提供する情報フィードバック方法のフローチャートである。本実施例は第1通信ノード(例えば、UEなどの端末側)によって実行されてもよい。
図3に示すように、本実施例は、S102~S104を含む。
【0019】
S102において、第2通信ノードから送信された下りデータ送信命令を受信する。
【0020】
実施例において、下りデータ送信命令とは、第2通信ノードが第1通信ノードに対して下りサービスデータの送信を計画している旨の命令である。実際の通信プロセスにおいて、第2通信ノードが第1通信ノードに対して下りサービスデータの送信を計画している場合、第2通信ノードは、その時点で最適なスケジューリングのMCSを計算する。このとき、第2通信ノードは、第1通信ノードに対して下りデータ送信命令を送信し、これによって、第1通信ノードは、下りデータ送信命令を受信したときに、第2通信ノードに、最適なスケジューリングのMCSを算出するために必要な復調能力情報とCSIとをフィードバックする。
【0021】
S104において、下りデータ送信命令に従って、第1通信ノードによって第2通信ノードに復調能力情報およびCSIをフィードバックするようにトリガする。
【0022】
実施例において、CSIは、受信信号のSNRおよびSNR変化率を含む。復調能力情報とは、第1通信ノードが毎回のMCSスケジューリングのデータを検出する場合、ブロック誤り率(BLER:BLock Error Rate)が既定値に達することに対応するSNRを指す。すなわち、UEの復調能力情報とは、各MCSについて、UEがそのMCSでスケジューリングされたデータを検出するときに、BLERが1つの指定値に達するために必要とされるSNRを指す。
【0023】
実施例において、第1通信ノードは、下りデータ送信命令を検出した場合、CQIレベルをフィードバックする必要はなく、測定したSNRとSNR変化率などの情報を第2通信ノードに直接フィードバックし、第2通信ノードは、これらの情報およびCSIフィードバック遅延を利用して、スケジューリング時刻のSNRを予測し、そして、予測されたSNRに基づいて適切なMCSを選択して第1通信ノードに対してスケジューリングすることにより、スケジューリングのMCSと実際の現在のチャネル状態との整合度を向上させ、NTNネットワークの性能向上に寄与する。
【0024】
一実施例において、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)シグナリングまたは媒体アクセス制御(MAC:Media Access Control)シグナリングを通して、第2通信ノードに自身の復調能力情報をフィードバックする。
【0025】
一実施例において、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)または物理上りリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)を介して、第2通信ノードにCSIをフィードバックする。
【0026】
一実施例において、CSIのフィードバック方式は、周期的方式と、非周期的方式と、のうちの1つを含む。実施例において、第1通信ノードが第2通信ノードにCSIをフィードバックする場合、周期的なフィードバックであってもよいし、非周期的なフィードバックであってもよい。
【0027】
一実施例において、周期的にCSIをフィードバックする場合、情報フィードバック方法はさらに、第2通信ノードからRRCシグナリングを通して送信された構成パラメータを受信するステップと、構成パラメータに従って第2通信ノードにCSIをフィードバックするステップと、を含む。
【0028】
実施例において、第1通信ノードによって周期的にCSIをフィードバックする場合、第2通信ノードからRRCシグナリングを通して第1通信ノードに構成パラメータを送信し、第1通信ノードによって構成パラメータに従って第2通信ノードにCSIをフィードバックする。
【0029】
一実施例において、非周期的にCSIをフィードバックする場合、情報フィードバック方法はさらに、第2通信ノードから送信された下りリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)シグナリングを受信するステップと、DCIシグナリングによって指示されたパラメータに従って、第2通信ノードにCSIをフィードバックするステップと、を含む。
【0030】
実施例において、第1通信ノードによって非周期的にCSIをフィードバックする場合、第2通信ノードによってDCIシグナリングを通して第1通信ノードに送信を指示し、第1通信ノードはDCIシグナリングに指示されたパラメータに従って第2通信ノードにCSIをフィードバックする。
【0031】
一実施例において、SNR変化率は、1次SNR変化率を含む。
【0032】
実施例において、1次SNR変化率の計算式は次式を含む。
【0033】
【0034】
【0035】
一実施例において、SNR変化率はさらに、2次~n次のSNR変化率を含み、ただし、nは2以上の正の整数である。
【0036】
n次SNR変化率の計算式は次式を含む。
【0037】
【0038】
【0039】
一実施例において、SNR変化率の最大次数は、第2通信ノードによって、RRCシグナリング、MACシグナリング、またはDCIシグナリングを通して第1通信ノードに構成されるか、あるいは、SNR変化率の最大次数はデフォルトで1である。
【0040】
図4は本願の実施例が提供するもう一つの情報フィードバック方法のフローチャートである。本実施例は第2通信ノード(例えば、基地局などのネットワーク側)によって実行されてもよい。
図4に示すように、本実施例は、S202~S204を含む。
【0041】
S202において、第1通信ノードからフィードバックされた復調能力情報およびCSIを受信する。
【0042】
S204において、復調能力情報およびCSIに基づいて、毎回のスケジューリングのMCSを確定する。CSIは、受信信号のSNRおよびSNR変化率を含む。
【0043】
実施例において、第2通信ノードが第1通信ノードに対して下りサービスデータの送信を計画している場合、第2通信ノードは、まず、第1通信ノードに下りデータ送信命令を送信する必要がある。第1通信ノードが下りデータ送信命令を受信したときに、自身の復調能力情報およびCSIを第2通信ノードにフィードバックすることで、第2通信ノードが復調能力情報及びCSIに基づいてスケジューリング時刻のSNRを予測し、そして予測されたSNRに基づいて適切なMCSを選択して第1通信ノードをスケジューリングするので、スケジューリングのMCSと実際の現在のチャネル状態との整合度を向上させ、NTNネットワークの性能向上に寄与する。
【0044】
一実施例において、CSIのフィードバック方式は、周期的方式と、非周期的方式と、のうちの1つを含む。
【0045】
一実施例において、第1通信ノードによって周期的にCSIをフィードバックする場合、第2通信ノードに適用される情報フィードバック方法はさらに、
RRCシグナリングを通して第1通信ノードに、第1通信ノードがCSIをフィードバックする方式を指示するように構成された構成パラメータを送信するステップを含む。
【0046】
一実施例において、第1通信ノードによって非周期的にCSIをフィードバックする場合、第2通信ノードに適用される情報フィードバック方法はさらに、
第1通信ノードにDCIシグナリングを送信するステップを含み、DCIシグナリングは、第1通信ノードがCSIをフィードバックする方式を指示するように構成されている。
【0047】
一実施例において、SNR変化率は、1次SNR変化率を含む。
【0048】
一実施例において、SNR変化率はさらに、2次~n次のSNR変化率を含み、ただし、nは2以上の正の整数である。
【0049】
一実施例において、SNR変化率の最大次数は、第2通信ノードによって、RRCシグナリング、MACシグナリング、またはDCIシグナリングを通して第1通信ノードに構成されるか、あるいは、SNR変化率の最大次数はデフォルトで1である。
【0050】
実施例において、第2通信ノードに適用される情報フィードバック方法に係るCSI、CSIのフィードバック方式、SNR変化率等の情報の釈明や説明については、上述した第1通信ノードに適用される情報フィードバック方法の対応する実施例の説明を参照し、ここでは説明を省略する。
【0051】
一実施態様において、第1通信ノードがUEであり、第2通信ノードがBSである場合を例として、MCSの確定プロセスを説明する。1つの通信システムにおいて、BLERの目標値がαに設定されたと仮定する。
【0052】
実施例において、BSは、RRCシグナリングを通して、UEに対して周期的なCSI報告(すなわちフィードバック)を構成し、報告周期はP個のサブフレームであり、報告されるSNR変化率の最大次数はnである。
【0053】
UEは、RRCシグナリングを通してBSに自身の復調能力情報を報告する。表1は本願の実施例が提供する復調能力情報に含まれる内容を示す概略表である。表1に示すように、この復調能力情報は、MCSとSNRしきい値と、両者の対応関係とを含む。
【0054】
【0055】
UEは、P個のサブフレームごとという報告周期で、BSに周期的にCSIを報告する。CSIには、受信信号のSNRおよび1~n次のSNR変化率が含まれる。
【0056】
t時刻で、BSは、UEに対して下りサービスデータの送信を計画し、その時点では、現在最適なスケジューリングMCSを計算する。直近1回のtlatest時刻におけるCSI報告の情報がSNRおよびr(1),r(2),...,r(n)であるとすると、BSは、報告されたCSI情報に基づいてt時刻でスケジュールされるSNRを推定し、推定値の計算式は以下の通りである。
【0057】
【0058】
【0059】
BSは、γと表1に示すようなUE復調能力情報内の各MCSに対応するSNRしきい値とを比較し、しきい値がγ以下で、且つ、最大の1つのMCSを今回のスケジュールのMCSとする。
【0060】
一実施態様において、第1通信ノードがUEであり、第2通信ノードがBSである場合を例として、MCSの確定プロセスを説明する。1つの通信システムにおいて、BSは、各サブフレームごとに1回スケジューリングし、サブフレームの長さは1msである。
【0061】
BSは、RRCシグナリングを通して、UEに対して周期的なCSI報告を構成し、報告されるSNR変化率の最大次数は2であり、報告周期は10msであり、周期内のオフセットは0msである。
【0062】
UEは5msごとにSNRを1回測定し、直近3回のSNRの測定値はそれぞれSNR1、SNR2、SNR3である。
【0063】
UEはSNRの変化率を計算し、1次SNR変化率は
【数7】
で、2次SNR変化率は
【数8】
である。
【0064】
UEは、サブフレーム0において、CSI情報をBSに報告し、このCSI情報には、SNR3、αおよびβが含まれる。
【0065】
CSI情報の報告遅延が0msである場合、サブフレーム1からサブフレーム9のSNR推定値は、以下のように計算される。
【0066】
【0067】
以下同様、UEは、10msごとにBSに対してCSI情報を更新し、BSは、更新されたCSI情報を利用して、次の9つのサブフレームのSNR推定値を計算する。
【0068】
BSは、推定された各サブフレームのSNRおよびUEによって報告された復調能力に基づいて、当該UEをスケジューリングするために使用されるMCSを確定する。
【0069】
一実施態様において、第1通信ノードがUEであり、第2通信ノードがBSである場合を例として、MCSの確定プロセスを説明する。1つの通信システムにおいて、BSは、各サブフレームごとに1回スケジューリングし、サブフレームの長さは1msである。
【0070】
BSは、RRCシグナリングを通して、UEに対して周期的なCSI報告を構成し、報告されるSNR変化率の最大次数は2であり、報告周期は20msであり、周期内のオフセットは3msである。
【0071】
UEは、RRCシグナリングに従って周期的なCSI報告を構成し、それぞれ時刻3ms、23ms、43ms、・・・で、BSに、SNRおよびSNRの1次、2次変化率を含むCSI情報を報告する。
【0072】
BSは、時刻20msでCSI情報を報告するように、時刻15msでDCIシグナリングを通してUEに指示し、報告されるSNR変化率の最大次数は1である。
【0073】
UEは、DCIシグナリングによって指示された非周期的なCSI報告に従って、時刻20msで、SNRおよびSNRの1次変化率を含むCSI情報を報告する。
【0074】
一実施例において、
図5は本願の実施例が提供する情報フィードバック装置の構成ブロック図である。本実施例は第1通信ノードによって実装される。
図5に示すように、本実施例は、第1受信器302と第1フィードバッカー304とを含む。
【0075】
第1受信器302は、第2通信ノードから送信された下りデータ送信命令を受信するように構成され、第1フィードバッカー304は、下りデータ送信命令に従って、第1通信ノードによって第2通信ノードに復調能力情報およびCSIをフィードバックするようにトリガするように構成されており、CSIは、受信信号のSNRおよびSNR変化率を含む。
【0076】
本実施例が提供する情報フィードバック装置は、
図3に示す実施例の第1通信ノードに適用される情報フィードバック方法を実現するように構成されており、本実施例が提供する情報フィードバック装置の実現原理および技術的効果はそれと似ているので、ここでは説明を省略する。
【0077】
一実施例において、RRCシグナリングまたはMACシグナリングを通して、第2通信ノードに自身の復調能力情報をフィードバックする。
【0078】
一実施例において、PUCCHまたはPUSCHを通して第2通信ノードにCSIをフィードバックする。
【0079】
一実施例において、CSIのフィードバック方式は、周期的方式と、非周期的方式と、のうちの1つを含む。
【0080】
一実施例において、周期的にCSIをフィードバックする場合、情報フィードバック装置はさらに、
第2通信ノードからRRCシグナリングを通して送信された構成パラメータを受信するように構成された第2受信器と、構成パラメータに従って第2通信ノードにCSIをフィードバックするように構成された第2フィードバッカーと、を含む。
【0081】
一実施例において、非周期的にCSIをフィードバックする場合、情報フィードバック装置はさらに、
第2通信ノードから送信されたDCIシグナリングを受信するように構成された第3受信器と、DCIシグナリングによって指示されたパラメータに従って、第2通信ノードにCSIをフィードバックするように構成された第3フィードバッカーと、を含む。
【0082】
一実施例において、SNR変化率は、1次SNR変化率を含む。
【0083】
一実施例において、SNR変化率はさらに、2次~n次のSNR変化率を含み、ただし、nは2以上の正の整数である。
【0084】
一実施例において、SNR変化率の最大次数は、第2通信ノードによって、RRCシグナリング、MACシグナリング、またはDCIシグナリングを通して第1通信ノードに構成されるか、あるいは、SNR変化率の最大次数はデフォルトで1である。
【0085】
一実施例において、
図6は本願の実施例が提供するもう一つの情報フィードバック装置の構成ブロック図である。本実施例は第2通信ノードによって実装される。
図6に示すように、本実施例は、受信器402と確定モジュール404とを含む。
【0086】
受信器は、第1通信ノードからフィードバックされた復調能力情報およびCSIを受信するように構成され、確定モジュールは、復調能力情報およびCSIに基づいて、毎回のスケジューリングのMCSを確定するように構成されている。CSIは、受信信号のSNRおよびSNR変化率を含む。
【0087】
本実施例が提供する情報フィードバック装置は、
図4に示す実施例の第2通信ノードに適用される情報フィードバック方法を実現するように構成されており、本実施例が提供する情報フィードバック装置の実現原理および技術的効果はそれと似ているので、ここでは説明を省略する。
【0088】
一実施例において、CSIのフィードバック方式は、周期的方式と、非周期的方式と、のうちの1つを含む。
【0089】
一実施例において、第1通信ノードによって周期的にCSIをフィードバックする場合、情報フィードバック装置はさらに、
RRCシグナリングを通して第1通信ノードに、第1通信ノードがCSIをフィードバックする方式を指示するように構成された構成パラメータを送信するように構成された第1送信器を含む。
【0090】
一実施例において、第1通信ノードによって非周期的にCSIをフィードバックする場合、情報フィードバック装置はさらに、
第1通信ノードにDCIシグナリングを送信するように構成された第2送信器を含み、DCIシグナリングは、第1通信ノードがCSIをフィードバックする方式を指示するように構成されている。
【0091】
一実施例において、SNR変化率は、1次SNR変化率を含む。
【0092】
一実施例において、SNR変化率はさらに、2次~n次のSNR変化率を含み、ただし、nは2以上の正の整数である。
【0093】
一実施例において、SNR変化率の最大次数は、第2通信ノードによって、RRCシグナリング、MACシグナリング、またはDCIシグナリングを通して第1通信ノードに構成されるか、あるいは、SNR変化率の最大次数はデフォルトで1である。
【0094】
図7は本願の実施例が提供する通信ノードの構成模式図である。
図7に示すように、本願が提供する通信ノードは、プロセッサ510と、メモリ520と、通信モジュール530とを含む。当該通信ノード内のプロセッサ510の数は、1つまたは複数であってもよく、
図7には、1つのプロセッサ510として例示されている。当該通信ノード内のメモリ520の数は、1つまたは複数であってもよく、
図7には、1つのメモリ520として例示されている。当該通信ノードのプロセッサ510、メモリ520および通信モジュール530はバスまたはその他の方法で接続されてもよく、
図7ではバスで接続されている例を示している。この実施例において、当該通信ノードは、第1通信ノード(例えば、ユーザ機器などの端末側)とすることができる。
【0095】
メモリ520は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体として、ソフトウェアプログラム、コンピュータ実行可能なプログラムおよびモジュール、例えば本願の任意の実施例の通信ノードに対応するプログラム命令/モジュール(例えば、情報フィードバック装置内の第1受信器302および第1フィードバッカー304)を記憶するように構成することが可能である。メモリ520は、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とを含むことができ、プログラム記憶領域はオペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラムを記憶することができ、データ記憶領域には、通信ノードの使用によって作成されたデータなどを記憶することができる。さらに、メモリ520は、高速ランダムアクセスメモリを含むことができ、または不揮発性のメモリ、例えば少なくとも1つの磁気ディスクメモリ装置、フラッシュメモリ装置、または他の不揮発性のソリッドステートメモリ装置を含むことができる。いくつかの実例において、メモリ520は、プロセッサ510に対して遠隔地に配置されたメモリを含んでもよく、これらの遠隔メモリは、ネットワークを介して通信ノードに接続することができる。上記のネットワークの実例は、インターネット、社内イントラネット、ローカルエリアネットワーク、移動通信ネットワーク、及びこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0096】
通信モジュール530は、他の同期ノードと通信によるインタラクションを行うように構成されている。
【0097】
通信ノードが第1通信ノードである場合、上記により提供される通信ノードは、上記任意の実施例が提供する第1通信ノードに適用される情報フィードバック方法を実行するように構成され、対応する機能および効果を有してもよい。
【0098】
通信ノードが第2通信ノードである場合、上記により提供される通信ノードは、上記任意の実施例が提供する第2通信ノードに適用される情報フィードバック方法を実行するように構成され、対応する機能および効果を有してもよい。
【0099】
本願の実施例はさらに、コンピュータ実行可能な命令を含む記憶媒体を提供し、コンピュータ実行可能な命令は、コンピュータプロセッサによって実行されたとき、第1通信ノードに適用される情報フィードバック方法を実行し、当該方法は、第2通信ノードから送信された下りデータ送信命令を受信するステップと、下りデータ送信命令に従って、第1通信ノードによって第2通信ノードに復調能力情報およびチャネル状態情報CSIをフィードバックするようにトリガするステップと、を含み、CSIは、受信信号のSNRおよびSNR変化率を含む。
【0100】
本願の実施例はさらに、コンピュータ実行可能な命令を含む記憶媒体を提供し、コンピュータ実行可能な命令は、コンピュータプロセッサによって実行されたとき、第2通信ノードに適用される情報フィードバック方法を実行し、当該方法は、第1通信ノードからフィードバックされた復調能力情報およびCSIを受信するステップと、復調能力情報およびCSIに基づいて、毎回のスケジューリングのMCSを確定するステップと、を含み、CSIは、受信信号のSNRおよびSNR変化率を含む。
【0101】
ユーザ機器という用語は、例えば携帯電話、携帯データ処理装置、携帯ウェブブラウザ、または車載用移動局など、あらゆる適切なタイプの無線ユーザ機器を含む。
【0102】
一般的に、本願の様々な実施例は、ハードウェアまたは専用回路、ソフトウェア、論理またはそれらの任意の組合せ内で実現できる。例えば、本願はそれに限定されないが、いくつかの態様はハードウェア内で実現でき、一方、他の態様はコントローラ、マイクロプロセッサまたはその他のコンピューティング装置によって実行可能なファームウェアまたはソフトウェア内で実現できる。
【0103】
本願の実施例は、例えば、プロセッサの実体内で、またはハードウェアによって、あるいはソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって、モバイル装置のデータプロセッサがコンピュータプログラム命令を実行することによって実現されることができる。コンピュータプログラム命令は、アセンブリ命令、命令セットアーキテクチャ(Instruction Set Architecture,ISA)命令、機械命令、機械関連命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、または1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで作成されたソースコードまたはターゲットコードであってもよい。
【0104】
本願の添付図面における任意の論理フローのブロック図は、プログラムのステップを表してもよく、または相互に接続された論理回路、モジュール、および機能を表してもよく、あるいは、プログラムのステップと論理回路、モジュール、および機能との組み合わせを表してもよい。コンピュータプログラムはメモリに記憶できる。メモリは、ローカル技術環境に適した任意のタイプを有することができ、かつ、任意の適切なデータ記憶技術で実現でき、例えば、読み取り専用メモリ(ROM:Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、光学メモリ装置及びシステム(DVD(デジタルバーサタイルディスク(Digital Video Disc,DVD)、または光学ディスク(CD:Compact Disk)などを含むが、それらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な媒体は、不揮発性の記憶媒体を含むことができる。データプロセッサは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processing,DSP)、専用集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(Field -Programmable Gate Array,FPGA)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサなど、ローカル技術環境に適した任意のタイプであってもよいが、これらに限定されない。