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特許7352788インターホンシステム、登録方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-21
(45)【発行日】2023-09-29
(54)【発明の名称】インターホンシステム、登録方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 9/00 20060101AFI20230922BHJP
【FI】
H04M9/00 H
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2018017705
(22)【出願日】2018-02-02
(65)【公開番号】P2019134390
(43)【公開日】2019-08-08
【審査請求日】2020-09-25
【審判番号】
【審判請求日】2022-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 守雄
(72)【発明者】
【氏名】池田 光治
(72)【発明者】
【氏名】竹ノ内 利春
(72)【発明者】
【氏名】中村 譲
【合議体】
【審判長】猪瀬 隆広
【審判官】山中 実
【審判官】土居 仁士
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-108342(JP,A)
【文献】特開2004-146902(JP,A)
【文献】特開2015-103865(JP,A)
【文献】特開2009-206784(JP,A)
【文献】特開2016-178363(JP,A)
【文献】特開2007-295120(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設の共用部に設けられたインターホン子機と、前記施設の前記共用部とは異なる専有部に設けられたインターホン親機と、前記インターホン子機と前記インターホン親機との間の通信を制御する制御装置と、を備えるインターホンシステムにおいて、
前記共用部の画像を取得する取得部と、
記インターホン親機に備えられ、前記取得部が取得した前記共用部の画像を録画する録画部と、
前記録画部が録画した前記共用部の画像の中から訪問者の顔が含まれる比較用画像をユーザに選択させる選択部と、
前記選択部で選択された前記比較用画像又は前記比較用画像から抽出した顔特徴量を、前記訪問者の顔認証を行う顔認証システムの比較用データとして登録する登録部と、を備え
前記登録部は、前記インターホン子機、又は前記インターホン子機と前記制御装置を介さずに接続される前記顔認証システムに設けられている、
インターホンシステム。
【請求項2】
前記顔認証システムと連携するように構成されている、
請求項1に記載のインターホンシステム。
【請求項3】
記インターホン子機と、
前記インターホン親機と、を備え、
前記インターホン子機からの呼び出しをトリガにして前記インターホン子機と前記インターホン親機とが通話可能であり、
前記選択部は、前記インターホン子機からの呼び出し前に前記取得部が取得した前記共用部の画像である第1画像、前記インターホン子機からの呼び出し中に前記取得部が取得した前記共用部の画像である第2画像、及び前記インターホン子機と前記インターホン親機との通話中に前記取得部が取得した前記共用部の画像である第3画像の中から前記比較用画像を前記ユーザに選択させる、
請求項1又は2に記載のインターホンシステム。
【請求項4】
前記選択部は、前記第1画像、前記第2画像、及び前記第3画像のいずれか1つの中から前記比較用画像を前記ユーザに選択させる、
請求項3に記載のインターホンシステム。
【請求項5】
前記選択部は、前記比較用画像として前記録画部が録画した複数の前記共用部の画像からなる画像群を前記ユーザに選択させる、
請求項1又は2に記載のインターホンシステム。
【請求項6】
前記顔認証システムは、前記取得部が取得した前記共用部の画像に基づく認証用データと前記登録部に登録されている前記比較用データとを比較することによって前記訪問者の顔認証を行い、
前記顔認証システムの認証結果に応じて前記共用部に設けられた電気錠の解錠を許可するか否かを判定する判定部を更に備える、
請求項1~5のいずれか1項に記載のインターホンシステム。
【請求項7】
前記選択部で選択された前記比較用画像に対して前記電気錠の解錠を許可するか否かを設定する設定部を更に備える、
請求項6に記載のインターホンシステム。
【請求項8】
前記顔認証システムを更に備える、
請求項1~7のいずれか1項に記載のインターホンシステム。
【請求項9】
施設の共用部に設けられたインターホン子機と、前記施設の前記共用部とは異なる専有部に設けられたインターホン親機と、前記インターホン子機と前記インターホン親機との間の通信を制御する制御装置と、を備えるインターホンシステムにおいて、コンピュータシステムで実行される顔認証システムの比較用データの登録方法であって、
前記共用部の画像を取得する取得ステップと、
記インターホン親機において、前記取得ステップで取得した前記共用部の画像を録画する録画ステップと、
前記録画ステップで録画した前記共用部の画像の中から訪問者の顔が含まれる比較用画像をユーザに選択させる選択ステップと、
前記選択ステップで選択された前記比較用画像又は前記比較用画像から抽出した顔特徴量を、前記訪問者の顔認証を行う顔認証システムの比較用データとして登録部に登録させる登録ステップと、を備え
前記登録部は、前記インターホン子機、又は前記インターホン子機と前記制御装置を介さずに接続される前記顔認証システムに設けられている、
登録方法。
【請求項10】
コンピュータシステムに、
請求項9に記載の登録方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にインターホンシステム、登録方法、及びプログラムに関し、より詳細には、マンション等の施設に設置されるインターホンシステム、登録方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、集合住宅に用いられるインターホンシステムが記載されている。特許文献1に記載のインターホンシステムは、集合住宅の集合玄関に設置される集合玄関機と、集合住宅の各住戸内に設置される居室親機と、集合玄関機と各居室親機とを通信可能に接続する制御装置と、を備える。特許文献1に記載のインターホンシステムは、集合玄関機のカメラで撮像した映像に映っている訪問者と制御装置の記憶部に記憶した映像に映っている訪問者とを比較し、両者が一致する場合に居室親機の呼び出しを行わないように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-108342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のようなインターホンシステムでは、訪問者の認証精度の向上が望まれている。
【0005】
本開示は上記問題点に鑑みてなされており、訪問者の認証精度を向上することができるインターホンシステム、登録方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係るインターホンシステムは、施設の共用部に設けられたインターホン子機と、前記施設の前記共用部とは異なる専有部に設けられたインターホン親機と、前記インターホン子機と前記インターホン親機との間の通信を制御する制御装置と、を備えるインターホンシステムである。前記インターホンシステムは、取得部と、録画部と、選択部と、登録部と、を備える。前記取得部は、前記共用部の画像を取得する。前記録画部は、前記インターホン親機に備えられ、前記取得部が取得した前記共用部の画像を録画する。前記選択部は、前記録画部が録画した前記共用部の画像の中から訪問者の顔が含まれる比較用画像をユーザに選択させる。前記登録部は、前記選択部で選択された前記比較用画像又は前記比較用画像から抽出した顔特徴量を、前記訪問者の顔認証を行う顔認証システムの比較用データとして登録する。前記登録部は、前記インターホン子機、又は前記インターホン子機と前記制御装置を介さずに接続される前記顔認証システムに設けられている。
【0007】
本開示の一態様に係る登録方法は、施設の共用部に設けられたインターホン子機と、前記施設の前記共用部とは異なる専有部に設けられたインターホン親機と、前記インターホン子機と前記インターホン親機との間の通信を制御する制御装置と、を備えるインターホンシステムにおいて、コンピュータシステムで実行される顔認証システムの比較用データの登録方法である。前記登録方法は、取得ステップと、録画ステップと、選択ステップと、登録ステップと、を備える。前記取得ステップは、前記共用部の画像を取得するステップである。前記録画ステップは、前記インターホン親機において、前記取得ステップで取得した前記共用部の画像を録画するステップである。前記選択ステップは、前記録画ステップで録画した前記共用部の画像の中から訪問者の顔が含まれる比較用画像をユーザに選択させるステップである。前記登録ステップは、前記選択ステップで選択された前記比較用画像又は前記比較用画像から抽出した顔特徴量を、前記訪問者の顔認証を行う顔認証システムの比較用データとして登録部に登録させるステップである。前記登録部は、前記インターホン子機、又は前記インターホン子機と前記制御装置を介さずに接続される前記顔認証システムに設けられている。
【0008】
本開示の一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに、前記登録方法を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、訪問者の認証精度を向上することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本開示の実施形態1に係るインターホンシステムのブロック図である。
図2図2は、同上のインターホンシステムにおいて画像を録画する場合の動作を説明するシーケンス図である。
図3図3は、同上のインターホンシステムにおいて認証用の画像を登録する場合の動作を説明するシーケンス図である。
図4図4は、同上のインターホンシステムにおいて認証が成功した場合の動作を説明するシーケンス図である。
図5図5は、同上のインターホンシステムにおいて認証が成功しなかった場合の動作を説明するシーケンス図である。
図6図6は、本開示の実施形態2に係るインターホンシステムのインターホン親機のブロック図である。
図7図7は、同上のインターホンシステムにおいて電気錠の解錠を許可するか否かを設定する場合の動作を説明するシーケンス図である。
図8図8は、本開示の実施形態3に係るインターホンシステムの動作を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施形態1)
(1)概要
以下、本実施形態に係るインターホンシステム10の概要について、図1を参照して説明する。
【0012】
本実施形態に係るインターホンシステム10は、施設100に設置される施設用のインターホンシステムである。施設100は、例えば、マンション等の集合住宅である。インターホンシステム10は、図1に示すように、複数(図示例では2つ)のインターホン親機1と、インターホン子機2と、制御装置3と、顔認証システム6と、を備えている。インターホンシステム10では、制御装置3を介して、複数のインターホン親機1の各々とインターホン子機2との間で通話可能である。言い換えると、インターホンシステム10では、インターホン子機2からの呼び出しをトリガにしてインターホン子機2とインターホン親機1とが通話可能である。なお、顔認証システム6は、インターホンシステム10に含まれていてもよいし、含まれていなくてもよい。言い換えると、インターホンシステム10は、少なくとも顔認証システム6と連携するように構成されていればよい。
【0013】
インターホン親機1は、図1に示すように、専有部101に設けられている。専有部101は、ここでは集合住宅の各住戸である。言い換えると、専有部101は、施設100のうち共用部102(後述する)とは異なる領域である。つまり、インターホン親機1は、集合住宅の各住戸に設置される住戸端末である。インターホン親機1は、第2伝送路52を介して制御装置3に接続されている。第2伝送路52は、幹線521と、複数(図示例では2つ)の分岐線522と、を含む。複数の分岐線522の各々は、分岐器4を介して幹線521から分岐している。複数の分岐線522は、複数のインターホン親機1と一対一に対応しており、複数のインターホン親機1の各々は、対応する分岐線522を介して幹線521に接続されている。各インターホン親機1は、制御装置3を介して、インターホン子機2との間で通信(例えば、通話、及び制御信号の送信等)を行うように構成されている。
【0014】
インターホン子機2は、図1に示すように、共用部102に設けられている。共用部102は、ここでは集合住宅の共用ロビー(共用玄関)である。つまり、インターホン子機2は、集合住宅の共用ロビーに設置されるロビーインターホンである。インターホン子機2は、第1伝送路51を介して制御装置3に接続されている。インターホン子機2は、制御装置3を介して、各インターホン親機1との間で通信(例えば、通話、及び映像信号の送信等)を行うように構成されている。
【0015】
制御装置3は、集合住宅の管理室等に設置されている。制御装置3は、各インターホン親機1とインターホン子機2との間の通信を中継するように構成されている。なお、第1伝送路51及び第2伝送路52は、いずれもツイストペア線である。つまり、実際には、第1伝送路51及び第2伝送路52は2本の電線で構成されるが、図面上では1本の線で表している。
【0016】
顔認証システム6は、判定部612と、登録部63と、を備える。登録部63は、例えば、インターホン親機1の選択部17(後述する)で選択された比較用画像を、顔認証を行うための比較用データとして登録する。判定部612は、認証部611(後述する)の認証結果に応じて電気錠51(後述する)の解錠を許可するか否かを判定する。電気錠51は、共用部102に設けられている。電気錠51は、共用部102と専有部101とを隔てるように設けられた開閉部材5を施錠又は解錠する。開閉部材5は、ここでは自動ドアである。開閉部材5は、電気錠51によって解錠されると自動的に開くように構成されている。また、開閉部材5は、一定時間(例えば、1分)が経過すると自動的に閉じるように構成されている。
【0017】
本実施形態に係るインターホンシステム10は、取得部23と、録画部14と、選択部17と、登録部63と、を備える。取得部23は、施設100の共用部102の画像を取得する。録画部14は、取得部23が取得した共用部102の画像を録画する。選択部17は、録画部14が録画した共用部102の画像の中から訪問者の顔が含まれる比較用画像をユーザに選択させる。登録部63は、選択部17で選択された比較用画像又は比較用画像から抽出した顔特徴量を、訪問者の顔認証を行う顔認証システム6の比較用データとして登録する。ここでいう「ユーザ」には、集合住宅の各住戸の住人が含まれる。また、ここでいう「訪問者」には、配達業者、清掃業者等の外部の人間だけでなく、各住戸の住人も含まれる。
【0018】
本実施形態に係るインターホンシステム10では、録画部14が録画した共用部102の画像の中から認証用の比較用画像を選択可能である。そのため、録画部14が録画した共用部102の画像の中から顔認証に適した比較用画像を選択することによって、訪問者の認証精度を向上させることができる。
【0019】
(2)詳細
以下、本実施形態に係るインターホンシステム10の詳細について、図1を参照して説明する。
【0020】
(2.1)インターホン親機
まず、インターホン親機1の構成について説明する。インターホン親機1は、図1に示すように、親機側制御部11と、親機側通信部12と、親機側表示部13と、録画部14と、親機側操作部15と、親機側記憶部16と、を備えている。さらに、インターホン親機1は、インターホン子機2との間で通話を実現するための親機側通話部(スピーカ及びマイクロホンを含む)等を備えている。
【0021】
親機側制御部11は、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、親機側制御部11は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが親機側制御部11として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0022】
親機側通信部12は、インターホン子機2と通信するための通信インターフェースである。親機側通信部12は、図1に示すように、第2伝送路52を介して制御装置3に接続されている。親機側通信部12は、制御装置3を介して、インターホン子機2との間で双方向に通信可能に構成されている。親機側通信部12は、音声信号及び制御信号等を含む通信信号をインターホン子機2に送信する。また、親機側通信部12は、インターホン子機2から送信される通信信号を受信し、この通信信号を復調することで音声信号及び映像信号等を取得する。音声信号は、親機側制御部11を介して親機側通話部へ出力され、映像信号は、親機側制御部11を介して親機側表示部13へ出力される。
【0023】
親機側表示部13は、例えば、液晶ディスプレイである。親機側表示部13は、インターホン子機2の取得部23が取得した共用部102の画像等を表示する。また、親機側表示部13は、親機側記憶部16に記憶されている共用部102の画像、言い換えると録画部14が録画した共用部102の画像を表示可能に構成されている。ユーザは、親機側表示部13に表示されている共用部102の画像の中から、顔認証に適した比較用画像を選択することができる。つまり、親機側表示部13は、比較用画像を選択するための選択画面を表示可能である。本実施形態では、親機側表示部13が選択部17として機能する。
【0024】
録画部14は、取得部23が取得した共用部102の画像を録画する機能を有する。言い換えると、録画部14は、インターホン子機2から送られてきた共用部102の画像を親機側記憶部16に記憶させる。なお、本実施形態では、後述する取得部23は動画を撮像するカメラである。そのため、親機側記憶部16に記憶させる共用部102の画像は、インターホン子機2において取得部23が取得した動画から複数枚の画像を作成してもよいし、インターホン親機1において上記動画から複数枚の画像を作成してもよい。以下では、録画部14が録画した共用部102の画像を「録画画像」ともいう。
【0025】
親機側操作部15は、各住戸の住人の操作入力を受け付けるように構成されている。親機側操作部15は、例えば、テンキー、「通話」ボタン、「解錠」ボタン等の複数の押ボタンスイッチを有する入力インターフェースである。「通話」ボタンは、インターホン親機1とインターホン子機2との通話を開始(許可)するためのボタンである。「解錠」ボタンは、開閉部材5の電気錠51を解錠するためのボタンである。なお、インターホン親機1がタッチパネルディスプレイを備えている場合には、タッチパネルディスプレイによって親機側表示部13と親機側操作部15とが兼用されていてもよい。
【0026】
親機側記憶部16は、例えば、フラッシュメモリ等の読み書き可能なメモリで構成されている。親機側記憶部16は、インターホン親機1に対して個別に割り当てられたアドレス情報(識別情報)を記憶する。また、親機側記憶部16は、インターホン子機2から送られてくる共用部102の画像を記憶する。
【0027】
(2.2)インターホン子機
次に、インターホン子機2の構成について説明する。インターホン子機2は、図1に示すように、子機側制御部21と、子機側通信部22と、取得部23と、子機側表示部24と、子機側操作部25と、子機側記憶部26と、出力部27と、第2通信部28と、を備えている。さらに、インターホン子機2は、インターホン親機1との間で通話を実現するための子機側通話部(スピーカ及びマイクロホンを含む)等を備えている。
【0028】
子機側制御部21は、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、子機側制御部21は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが子機側制御部21として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0029】
子機側通信部22は、インターホン親機1と通信するための通信インターフェースである。子機側通信部22は、図1に示すように、第1伝送路51を介して制御装置3に接続されている。子機側通信部22は、制御装置3を介して、インターホン親機1との間で双方向に通信可能に構成されている。子機側通信部22は、音声信号及び映像信号等を含む通信信号をインターホン親機1に送信する。また、子機側通信部22は、インターホン親機1から送信される通信信号を受信し、この通信信号を復調することで音声信号等を取得する。音声信号は、子機側制御部21を介して子機側通話部へ出力される。
【0030】
取得部23は、例えば、被写体(訪問者等)を撮像するためのカメラである。取得部23の撮像エリア(視野)は、訪問者がインターホン子機2を操作する際に少なくとも訪問者の顔を撮像できるように、インターホン子機2の前方に設定されている。本実施形態では、取得部23は、動画を撮像するカメラである。さらに、本実施形態では、取得部23は、カラー画像を撮像するカメラである。なお、取得部23は、静止画を撮像するカメラであってもよいし、モノクロ画像を撮像するカメラであってもよい。また、取得部23は、カメラに限らず、外部に設けられたカメラからの画像を取得するように構成されていてもよい。
【0031】
子機側表示部24は、例えば、液晶ディスプレイである。子機側表示部24は、取得部23が取得した共用部102の画像を表示する。
【0032】
子機側操作部25は、集合住宅への訪問者の操作入力を受け付けるように構成されている。子機側操作部25は、テンキー、「呼出」ボタン等の複数の押ボタンスイッチを有する入力インターフェースである。「呼出」ボタンは、各住戸を呼び出すためのボタンである。例えば、訪問者が、テンキーを用いて住戸番号等を入力した後、「呼出」ボタンを押すことによって、対象の住戸を呼び出すことができる。これに対して、対象の住戸の住人が、親機側操作部15に含まれる「通話」ボタンを押すことによって、インターホン親機1とインターホン子機2との間で音声通話を行うことができる。なお、インターホン子機2がタッチパネルディスプレイを備えている場合には、タッチパネルディスプレイによって子機側表示部24と子機側操作部25とが兼用されていてもよい。
【0033】
子機側記憶部26は、例えば、フラッシュメモリ等の読み書き可能なメモリで構成されている。子機側記憶部26は、取得部23が取得(撮像)した共用部102の画像を記憶する。
【0034】
出力部27は、開閉部材5を解錠するための解錠信号Sig2を出力するように構成されている。出力部27は、例えば、顔認証システム6の認証結果に応じて、開閉部材5に対して解錠信号Sig2を出力する。開閉部材5は、解錠信号Sig2によって解錠され、かつ自動的に開かれる。
【0035】
第2通信部28は、顔認証システム6と通信するための通信インターフェースである。第2通信部28は、顔認証システム6との間で双方向に通信可能に構成されている。第2通信部28は、取得部23が取得した共用部102の画像を含む通信信号を顔認証システム6に送信する。また、第2通信部28は、顔認証システム6からの解錠信号Sig1を受信する。この解錠信号Sig1は、後述する判定部612の判定結果に応じて顔認証システム6から送信される。
【0036】
(2.3)制御装置
次に、制御装置3の構成について説明する。制御装置3は、図1に示すように、制御部31と、通信部32と、記憶部33と、を備えている。
【0037】
制御部31は、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、制御部31は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部31として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0038】
通信部32は、第1伝送路51を介して、インターホン子機2の子機側通信部22に接続されている。また、通信部32は、第2伝送路52を介して、各インターホン親機1の親機側通信部12に接続されている。通信部32は、インターホン子機2から送信される通信信号を受信し、この通信信号に含まれる住戸番号に対応するアドレスが割り当てられたインターホン親機1に対して当該通信信号を送信する。また、通信部32は、インターホン親機1から送信される通信信号を受信し、この通信信号をインターホン子機2に送信する。つまり、通信部32は、インターホン親機1とインターホン子機2とを接続し、両者間での通信(通話)を中継する。
【0039】
記憶部33は、例えば、フラッシュメモリ等の読み書き可能なメモリで構成されている。記憶部33は、集合住宅の各住戸(専有部101)の住戸番号と、各住戸内に設置されるインターホン親機1に個別に割り当てられるアドレスとを紐付けて記憶する。したがって、制御部31は、記憶部33に記憶させた住戸番号とアドレスとの対応関係に基づいてインターホン子機2からの通信信号に含まれる住戸番号をアドレスに変換し、このアドレスを含む通信信号を通信部32から各インターホン親機1に送信させる。各インターホン親機1では、通信信号に含まれるアドレスが自己に割り当てられたアドレスと一致する場合に通信信号を受信し、一致しなければ通信信号を破棄する。
【0040】
(2.4)顔認証システム
次に、顔認証システム6の構成について説明する。顔認証システム6は、図1に示すように、制御部61と、通信部62と、登録部63と、記憶部64と、を備えている。また、制御部61は、図1に示すように、認証部611と、判定部612と、を有している。
【0041】
制御部61は、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、制御部61は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部61として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0042】
認証部611は、インターホン子機2の取得部23が取得した共用部102の画像(以下、「取得画像」ともいう)に基づいて訪問者の認証を行うように構成されている。具体的には、認証部611は、取得画像に含まれる訪問者の顔画像と登録部63に登録されている比較用画像に含まれる訪問者の顔画像とを比較し、両者が一致するか否かを判定する。そして、認証部611は、両者が一致する場合には正規に登録されている人物であると判定し、両者が一致しない場合には未登録の人物であると判定する。言い換えると、顔認証システム6は、取得部23が取得した共用部102の画像に基づく認証用データと登録部63に登録されている比較用データとを比較することによって訪問者の顔認証を行う。ここでいう「両者が一致する場合」には、両者が完全に一致する場合と、両者の差分が所定範囲内にある場合とが含まれる。
【0043】
判定部612は、電気錠51の解錠を許可するか否かを判定するように構成されている。具体的には、判定部612は、認証部611(顔認証システム6)の認証結果に応じて電気錠51の解錠を許可するか否かを判定する。さらに具体的には、判定部612は、認証部611の認証結果から、取得画像に含まれる訪問者が正規に登録されている人物であれば電気錠51の解錠を許可し、未登録の人物であれば電気錠51の解錠を許可しない。制御部61は、判定部612の判定結果から電気錠51の解錠を許可する場合には解錠信号Sig1を作成し、この解錠信号Sig1を通信部62からインターホン子機2に送信させる。
【0044】
通信部62は、インターホン子機2と通信するための通信インターフェースである。通信部62は、インターホン子機2との間で双方向に通信可能に構成されている。通信部62は、判定部612の判定結果に応じて制御部61が作成した解錠信号Sig1をインターホン子機2に送信する。また、通信部62は、インターホン子機2の取得部23が取得した共用部102の画像を含む通信信号をインターホン子機2から受信する。さらに、通信部62は、インターホン親機1の選択部17で選択された比較用画像のデータ(比較用データ)を含む通信信号をインターホン子機2から受信する。
【0045】
登録部63は、通信部62が受信した通信信号に含まれる比較用データを登録する。言い換えると、登録部63は、比較用データを記憶部64に記憶させる。登録部63は、訪問者ごとに比較用データを登録する。ここでいう「比較用データ」は、インターホン子機2の取得部23が取得した共用部102の画像に含まれる訪問者が、正規に登録されている人物か否かを判定するためのデータであり、ここでは訪問者の顔が含まれる画像データである。
【0046】
記憶部64は、例えば、フラッシュメモリ等の読み書き可能なメモリで構成されている。記憶部64は、本実施形態では、インターホン親機1の選択部17で選択された比較用画像を訪問者ごとに記憶する。
【0047】
(3)動作
次に、本実施形態に係るインターホンシステム10の動作について説明する。
【0048】
(3.1)録画動作
まず、取得部23が取得した画像を録画する場合のインターホンシステム10の動作について、図2を参照して説明する。
【0049】
訪問者が、インターホン子機2の子機側操作部25のテンキーにより住戸番号(部屋番号)を入力した後、「呼出」ボタンを押すと(ステップS101,S102)、子機側制御部21は、取得部23に共用部102の画像を取得させる。子機側制御部21は、取得部23が取得した共用部102の画像を含む通信信号を作成し、この通信信号を子機側通信部22からインターホン親機1に送信させる(ステップS103)。
【0050】
インターホン親機1では、親機側制御部11は、親機側通信部12が受信した通信信号に含まれる共用部102の画像を録画部14に録画させる(ステップS104)。またこのとき、親機側制御部11は、共用部102の画像を親機側表示部13に表示させる。次に、親機側制御部11は、呼出音(例えば、「ピンポーン」等)を親機側通話部のスピーカから出力させる(ステップS105)。
【0051】
呼出音を聞いた住人(ユーザ)は、親機側表示部13に表示されている訪問者を確認した後、親機側操作部15の「通話」ボタンを押すことによって、インターホン親機1とインターホン子機2との通話が可能になる(ステップS106)。その後、ユーザが、通話応答中(ステップS107)に所定操作(例えば、「通話」ボタンを押す等)を行うと、親機側制御部11は、録画部14による録画を終了し(ステップS108)、さらにインターホン子機2との通話を終了する(ステップS109)。
【0052】
(3.2)登録動作
次に、録画部14が録画した共用部102の画像(録画画像)の中から選択した比較用画像を登録する場合のインターホンシステム10の動作について、図3を参照して説明する。以下では、各種機能を選択するためのメニュー画面が親機側表示部13に予め表示されていると仮定して説明する。
【0053】
ユーザが、親機側表示部13に表示されているメニュー画面において「登録」を選択すると(ステップS201)、親機側制御部11は、親機側記憶部16に記憶されている複数枚の録画画像を読み出し、これらの録画画像を親機側表示部13に表示させる。ユーザは、親機側表示部13に表示されている複数枚の録画画像の中から、顔認証に適した比較用画像、つまり訪問者の顔が含まれる比較用画像を選択する(ステップS202)。その後、ユーザは、選択した比較用画像を顔認証システム6に転送するために、「画像の転送」を選択する(ステップS203)。
【0054】
親機側制御部11は、ユーザが選択した比較用画像、及びインターホン親機1のアドレスを含む通信信号を作成し、この通信信号を親機側通信部12から顔認証システム6に送信させる(ステップS204)。上記通信信号は、制御装置3及びインターホン子機2を経由して顔認証システム6に送信されるが、通信信号に含まれるアドレスについては、制御装置3においてアドレスから住戸番号(部屋番号)に変換される。
【0055】
顔認証システム6では、制御部61は、通信部62が受信した通信信号に含まれる比較用画像のデータ(比較用データ)を登録部63に登録させる(ステップS205)。言い換えると、登録部63は、比較用データを住戸番号に紐付けて記憶部64に記憶させる。制御部61は、比較用データの登録が完了すると、登録が完了したことを通知する登録完了通知及び住戸番号を含む通信信号を作成し、この通信信号を通信部62からインターホン親機1に送信させる(ステップS206)。上記通信信号に含まれる住戸番号は、制御装置3においてインターホン親機1のアドレスに変換される。
【0056】
インターホン親機1では、親機側制御部11は、親機側通信部12が受信した通信信号に含まれる登録完了通知により、比較用画像(比較用データ)が顔認証システム6で登録されたことを確認する(ステップS207)。そして、親機側制御部11は、比較用画像の登録動作を終了する(ステップS208)。
【0057】
ところで、録画部14は、録画画像として、第1画像、第2画像及び第3画像を録画するように構成されていることが好ましい。第1画像は、インターホン子機2からの呼び出し前に取得部23が取得する画像であり、例えば、人感センサによって訪問者を検知してから訪問者が「呼出」ボタンを押すまでの画像である。第2画像は、インターホン子機2からの呼び出し中に取得部23が取得する画像であり、訪問者が「呼出」ボタンを押してから住人が「通話」ボタンを押すまで画像である。第3画像は、インターホン親機1とインターホン子機2との通話中に取得部23が取得する画像であり、インターホン親機1とインターホン子機2との通話開始から通話終了までの画像である。この場合、住人は、第1画像、第2画像及び第3画像の中から比較用画像を選択してもよいし、第1画像、第2画像及び第3画像のいずれか1つの中から比較用画像を選択してもよい。
【0058】
(3.3)顔認証成功時の動作
次に、顔認証システム6において顔認証に成功した場合のインターホンシステム10の動作について、図4を参照して説明する。
【0059】
訪問者が、インターホン子機2の子機側操作部25のテンキーにより住戸番号(部屋番号)を入力した後、「呼出」ボタンを押すと(ステップS301,S302)、子機側制御部21は、取得部23に共用部102の画像を取得させる。子機側制御部21は、取得部23が取得した共用部102の画像(取得画像)を含む通信信号を作成し、この通信信号を第2通信部28から顔認証システム6に送信させる(ステップS303)。
【0060】
顔認証システム6では、制御部61の認証部611は、通信部62が受信した通信信号に含まれる取得画像に基づいて訪問者の顔認証を行う(ステップS304,305)。具体的には、認証部611は、取得画像に含まれる顔画像と記憶部64に記憶されている顔画像とを比較し、両者が一致するか否かを判定する。判定部612は、認証部611の認証結果に応じて電気錠51の解錠を許可するか否かを判定する。図4の例では、認証部611は、両者が一致すると判定しており、判定部612は、認証部611の認証結果から電気錠51の解錠を許可する。制御部61は、判定部612の判定結果に基づいて解錠信号Sig1を作成し、この解錠信号Sig1を通信部62からインターホン子機2に送信させる(ステップS306)。
【0061】
インターホン子機2では、子機側制御部21は、第2通信部28が受信した解錠信号Sig1に基づいて、電気錠51の解錠を許可する解錠通知及び上記取得画像(顔認証システム6で使用した画像と同じ画像)を含む通信信号を作成する。そして、子機側制御部21は、作成した通信信号を子機側通信部22からインターホン親機1に送信させる(ステップS307,308)。また、子機側制御部21は、解錠信号Sig2を作成し、この解錠信号Sig2を出力部27から開閉部材5の電気錠51に送信させる(ステップS309)。
【0062】
インターホン親機1では、親機側制御部11は、親機側通信部12がインターホン子機2からの通信信号を受信すると、来客通知を行う(ステップS310)。具体的には、親機側制御部11は、上記通信信号に含まれる取得画像を親機側表示部13に表示させ、かつ録画部14に録画させる。また、親機側制御部11は、親機側通話部のスピーカから呼出音を出力させる。その後、親機側制御部11は、訪問者の呼び出しを受け付けたことを通知する受付完了通知を含む通信信号を作成し、この通信信号を親機側通信部12からインターホン子機2に送信させる(ステップS311)。インターホン子機2の子機側制御部21は、子機側通信部22が受信した通信信号に含まれる受付完了通知により、インターホン親機1の親機側制御部11が訪問者の呼び出しを受け付けたことを確認する。
【0063】
開閉部材5では、インターホン子機2からの解錠信号Sig2によって電気錠51が解錠される(ステップS312)。電気錠51が解錠されると、開閉部材5が自動的に開かれ、一定時間(例えば、1分)が経過すると開閉部材5が自動的に閉じられる。
【0064】
(3.4)顔認証失敗時の動作
次に、顔認証システム6において顔認証に失敗した場合のインターホンシステム10の動作について、図5を参照して説明する。なお、ステップS401~S405については、ステップS301~305と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0065】
図5の例では、認証部611は、両者が一致しないと判定しており、判定部612は、電気錠51の解錠を許可しない。制御部61は、認証部611の認証結果を含む通信信号を作成し、この通信信号を通信部62からインターホン子機2に送信させる(ステップS406)。
【0066】
インターホン子機2では、子機側制御部21は、第2通信部28が受信した通信信号に、認証に失敗したことを通知する認証結果通知が含まれていることから、解錠信号Sig2を作成しない。また、子機側制御部21は、取得画像を含む通信信号を作成し、この通信信号を子機側通信部22からインターホン親機1に送信させる(ステップS407)。
【0067】
インターホン親機1では、親機側制御部11は、親機側通信部12が受信した通信信号に含まれる取得画像を親機側表示部13に表示させ、かつ録画部14に録画させる。また、親機側制御部11は、親機側通話部のスピーカから呼出音を出力させる。
【0068】
呼出音を聞いた住人(ユーザ)は、親機側表示部13に表示されている訪問者を見た後、訪問者と通話を行うために親機側操作部15の「通話」ボタンを押す。これにより、インターホン親機1とインターホン子機2との通話が開始される(ステップS408)。
【0069】
通話応答中(ステップS409)において、住人が親機側操作部15の「解錠」ボタンを押すと(ステップS410)、親機側制御部11は、解錠通知を含む通信信号を作成し、親機側通信部12からインターホン子機2に送信させる(ステップS411)。そして、親機側制御部11は、「解錠」ボタンが押されてから一定時間(例えば、5秒)が経過すると、インターホン子機2との通話を終了する(ステップS413)。
【0070】
インターホン子機2では、子機側制御部21は、子機側通信部22が受信した通信信号に含まれる解錠通知に基づいて解錠信号Sig2を作成し、この解錠信号Sig2を出力部27から開閉部材5に出力させる(ステップS412)。そして、開閉部材5では、インターホン子機2からの解錠信号Sig2によって電気錠51が解錠される(ステップS414)。
【0071】
(4)効果
本実施形態に係るインターホンシステム10は、取得部23と、録画部14と、選択部17と、登録部63と、を備える。取得部23は、施設100の共用部102の画像を取得する。録画部14は、取得部23が取得した共用部102の画像を録画する。選択部17は、録画部14が録画した共用部102の画像の中から訪問者の顔が含まれる比較用画像をユーザに選択させる。登録部63は、選択部17で選択された比較用画像又は比較用画像から抽出した顔特徴量を、訪問者の顔認証を行う顔認証システム6の比較用データとして登録する。上述のように、録画部14が録画した共用部102の画像(録画画像)の中から顔認証のための比較用画像を選択可能であり、顔認証に適した比較用画像を選択することで訪問者の認証精度を向上させることができる。
【0072】
また、顔認証システム6は、取得部23が取得した共用部102の画像に基づく認証用データと登録部63によって登録された比較用データとを比較することによって訪問者の顔認証を行う。そして、顔認証システム6の判定部612は、顔認証システム6の認証結果に応じて共用部102に設けられた電気錠51の解錠を許可するか否かを判定する。このように、顔認証システム6の認証結果に応じて電気錠51の解錠が可能であり、利便性が向上するという利点もある。
【0073】
さらに、本実施形態に係るインターホンシステム10では、インターホン子機2の取得部23(カメラ)を利用しており、顔認証のためのカメラが不要であることから、顔認証システムの導入コストを低減することができる。また、本実施形態に係るインターホンシステム10は、顔認証システム6を更に備えている。そのため、顔認証のための別システムが不要であるという利点もある。
【0074】
(5)変形例
実施形態1は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、インターホンシステム10と同様の機能は、登録方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。
【0075】
一態様に係る登録方法は、取得ステップと、録画ステップと、選択ステップと、登録ステップと、を備える。取得ステップは、施設100の共用部102の画像を取得するステップである。録画ステップは、取得ステップで取得した共用部102の画像を録画するステップである。選択ステップは、録画ステップで録画した共用部102の画像の中から訪問者の顔が含まれる比較用画像をユーザに選択させるステップである。登録ステップは、選択ステップで選択された比較用画像又は比較用画像から抽出した顔特徴量を、訪問者の顔認証を行う顔認証システム6の比較用データとして登録するステップである。
【0076】
一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに、上述の登録方法を実行させるためのプログラムである。
【0077】
以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0078】
本開示における顔認証システム6及びインターホンシステム10の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを有する。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における顔認証システム6及びインターホンシステム10の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
【0079】
また、親機側制御部11、子機側制御部21、制御部31,61の各々の機能は、1つの装置に設けられていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。さらに、親機側制御部11、子機側制御部21、制御部31,61の各々の少なくとも一部の機能は、例えば、クラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されていてもよい。
【0080】
実施形態1では、取得部23がインターホン子機2に設けられているが、取得部は、例えば、共用部102に設けられた別のカメラであってもよいし、各住戸の玄関に設けられたドアホン子機に内蔵されたカメラであってもよい。
【0081】
実施形態1では、選択部17がインターホン親機1に設けられているが、選択部は、例えば、インターホン子機2に設けられていてもよいし、顔認証システム6に設けられていてもよいし、住人が所有するスマートフォン等に設けられていてもよい。
【0082】
実施形態1では、登録部63が顔認証システム6に設けられているが、登録部は、例えば、インターホン子機2に設けられていてもよいし、インターホン親機1に設けられていてもよいし、クラウドによって実現されてもよい。
【0083】
実施形態1では、録画部14がインターホン親機1に設けられているが、録画部は、例えば、インターホン子機2に設けられていてもよいし、顔認証システム6に設けられていてもよい。
【0084】
共用部102に設けられた人感センサによって訪問者が検知された時点で取得部23が共用部102の画像を取得するように構成されていてもよい。この場合、顔認証のみで電気錠51の解錠が可能になり、例えば、荷物等によって両手が塞がっている状況であっても電気錠51を解錠することができる。
【0085】
比較用データは、比較用画像のデータに限らず、比較用画像から抽出した顔特徴量のデータであってもよい。
【0086】
実施形態1では、顔認証システム6に登録されているか否かによって、電気錠51の解錠を許可又は禁止しているが、以下の態様も可能である。
【0087】
顔認証システム6に登録されているか否かによって、インターホン子機2での操作手順を異ならせてもよい。特に、顔認証システム6に登録されている場合には、一部の手順を省略してもよい。
【0088】
顔認証システム6に登録されている場合において、対象者の属性(配達業者、住人等)によって処理を異ならせてもよい。例えば、配達業者と住人とで呼出音を異ならせてもよいし、配達業者と住人との一方において呼出音を停止してもよい。
【0089】
また、顔認証システム6に登録されている場合において、親機側表示部13に表示させるメニュー画面を対象者の属性によって異ならせてもよい。例えば、対象者が子供である場合には、親機側表示部13に表示させる文字をひらがなのみで表示することが好ましい。
【0090】
施設100は、マンション等の集合住宅に限らず、例えば、サービス付き高齢者向け住宅であってもよいし、商業施設(例えば、ショッピングセンター)、オフィスビル等の非住宅であってもよい。
【0091】
(実施形態2)
本実施形態に係るインターホンシステム10は、インターホン親機1が設定部18を備えている点で実施形態1に係るインターホンシステム10と異なっている。なお、それ以外の構成については、実施形態1に係るインターホンシステム10と同様であり、同一の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0092】
本実施形態に係るインターホンシステム10は、複数のインターホン親機1と、インターホン子機2と、制御装置3と、顔認証システム6と、を備えている(図1参照)。また、インターホン親機1は、図6に示すように、親機側制御部11と、親機側通信部12と、親機側表示部13(選択部17)と、録画部14と、親機側操作部15と、親機側記憶部16と、設定部18と、を備えている。
【0093】
設定部18は、選択部17で選択された比較用画像に対して電気錠50の解錠を許可するか否かを設定するように構成されている。設定部18は、複数の比較用画像がある場合には、複数の比較用画像の各々に対して電気錠50の解錠を許可するか否かを設定することができる。
【0094】
次に、本実施形態に係るインターホンシステム10の動作について、図7を参照して説明する。
【0095】
ユーザが、親機側表示部13に表示されているメニュー画面において「登録」を選択すると(ステップS501)、親機側制御部11は、親機側記憶部16に記憶されている複数枚の録画画像を読み出し、これらの録画画像を親機側表示部13に表示させる。ユーザは、親機側表示部13に表示されている複数枚の録画画像の中から、顔認証に適した比較用画像、つまり訪問者の顔が含まれる比較用画像を選択する(ステップS502)。また、ユーザは、選択した録画画像(比較用画像)に対して電気錠50の解錠を許可するか否かを選択(設定)する(ステップS503)。そして、ユーザは、選択した比較用画像、及び当該比較用画像の設定情報を顔認証システム6に転送するために、比較用画像及び設定情報の転送を選択する(ステップS504)。
【0096】
親機側制御部11は、選択された比較用画像、当該比較用画像の設定情報、及びインターホン親機1のアドレスを含む通信信号を作成し、この通信信号を親機側通信部12から顔認証システム6に送信させる(ステップS505)。上記通信信号は、制御装置3及びインターホン子機2を経由して顔認証システム6に送信されるが、通信信号に含まれるアドレスについては、制御装置3においてアドレスから住戸番号に変換される。
【0097】
顔認証システム6では、制御部61は、通信部62が受信した通信信号に含まれる比較用画像、及び当該比較用画像の設定情報を登録部63に登録させる(ステップS506,507)。このとき、登録部63は、比較用画像及び設定情報を住戸番号に紐付けて登録する。制御部61は、比較用画像及び設定情報の登録が完了すると、登録完了通知及び住戸番号を含む通信信号を作成し、この通信信号を通信部62からインターホン親機1に送信させる(ステップS508)。上記通信信号に含まれる住戸番号は、制御装置3においてインターホン親機1のアドレスに変換される。
【0098】
インターホン親機1では、親機側制御部11は、親機側通信部12が受信した通信信号に含まれる登録完了通知により、比較用画像及び設定情報が顔認証システム6で登録されたことを確認する(ステップS509)。そして、親機側制御部11は、比較用画像及び設定情報の登録動作を終了する(ステップS510)。
【0099】
なお、電気錠50の解錠が許可されている場合のインターホンシステム10の動作については、実施形態1の「(3.3)顔認証成功時の動作」と同様であり、ここでは説明を省略する。
【0100】
また、電気錠50の解錠が禁止されている(許可されていない)場合のインターホンシステム10の動作については、実施形態1の「(3.4)顔認証失敗時の動作」と同様であり、ここでは説明を省略する。但し、この場合でも、住人が、訪問者との通話中に「解錠」ボタンを押すことで電気錠50を解錠することができる。
【0101】
ところで、複数の住戸(専有部101)において特定の人物に対して電気錠50の解錠を許可しないように設定されている場合、言い換えると複数の住戸において特定の人物がブラックリストに上がっている場合を想定する。この場合、残りの住戸においても特定の人物がブラックリストに上げられる可能性が高く、そのため規定数以上の住戸においてブラックリストに上げられている人物については、集合住宅全体のブラックリストとして管理することが好ましい。
【0102】
また、ブラックリストに上げられている人物については、当該人物から呼び出しが行われた場合でも、インターホン親機1において住人の呼び出しを行わないようにすることが好ましい。
【0103】
本実施形態に係るインターホンシステム10は、選択部17で選択された比較用画像に対して電気錠50の解錠を許可するか否かを設定する設定部18を更に備えている。そのため、電気錠50の解錠を許可するように設定された比較用画像に含まれる人物が訪問した場合には、ユーザが操作しなくても電気錠50を解錠することができ、利便性を向上させることができる。また、電気錠50の解錠を許可しないように設定された比較用画像に含まれる人物が訪問した場合には、電気錠50が解錠されないので、防犯性を向上させることができる。
【0104】
なお、実施形態2で説明した構成は、実施形態1で説明した構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて適用可能である。
【0105】
(実施形態3)
本実施形態に係るインターホンシステム10は、比較用画像として複数枚の録画画像からなる画像群をユーザに選択させる点で実施形態1,2に係るインターホンシステム10と異なっている。なお、インターホンシステム10の構成については実施形態1と同様であり、ここでは詳細な説明を省略する。以下、本実施形態に係るインターホンシステム10の動作(登録動作)について、図8を参照して説明する。
【0106】
ユーザが、親機側表示部13に表示されているメニュー画面において「登録」を選択すると(ステップS601)、親機側制御部11は、親機側記憶部16に記憶されている複数の画像群を読み出し、これらの画像群を親機側表示部13に表示させる。ここでいう「画像群」には、一定時間内で取得される複数枚の取得画像が含まれている。ユーザは、親機側表示部13に表示されている複数の画像群の中からいずれか1つの画像群を選択する(ステップS602)。そして、ユーザは、選択した画像群を顔認証システム6に転送するために、画像群の転送を選択する(ステップS603)。
【0107】
親機側制御部11は、ユーザが選択した画像群、及びインターホン親機1のアドレスを含む通信信号を作成し、この通信信号を親機側通信部12から顔認証システム6に送信させる(ステップS604)。上記通信信号に含まれるアドレスは、制御装置3においてアドレスから住戸番号に変換される。
【0108】
顔認証システム6では、制御部61は、通信部62が受信した通信信号に含まれる画像具群の中から認証に適した比較用画像、つまり訪問者の顔が含まれる比較用画像を選択する(ステップS605)。そして、制御部61は、選択した比較用画像のデータ(比較用データ)を登録部63に登録させる(ステップS606)。このとき、登録部63は、比較用画像を住戸番号に紐付けて登録する。制御部61は、比較用画像の登録が完了すると、登録完了通知及び住戸番号を含む通信信号を作成し、この通信信号を通信部62からインターホン親機1に送信させる(ステップS607)。上記通信信号に含まれる住戸番号は、制御装置3においてインターホン親機1のアドレスに変換される。
【0109】
インターホン親機1では、親機側制御部11は、親機側通信部12が受信した通信信号に含まれる登録完了通知により、比較用画像が顔認証システム6で登録されたことを確認する(ステップS608)。そして、親機側制御部11は、比較用画像の登録動作を終了する(ステップS609)。
【0110】
本実施形態に係るインターホンシステム10では、選択部17は、比較用画像として、録画部14が録画した複数の共用部102の画像からなる画像群をユーザに選択させている。そのため、1つの画像を選択する場合と比較して、映り具合等を気にしながら画像を選択しなくてもよく、画像選択の負担を軽減することができる。
【0111】
本実施形態では、上述のように、顔認証システム6の制御部61が、ユーザが選択した画像群の中から比較用画像を選択している。これに対して、ユーザが、親機側表示部13に表示させた複数の画像群の中からいずれかの画像群を選択し、さらに選択した画像群の中から比較用画像を選択してもよい。
【0112】
なお、実施形態3(変形例を含む)で説明した構成は、実施形態1,2で説明した構成(実施形態1の変形例を含む)と適宜組み合わせて適用可能である。
【0113】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係るインターホンシステム(10)は、取得部(23)と、録画部(14)と、選択部(17)と、登録部(63)と、を備える。取得部(23)は、施設(100)の共用部(102)の画像を取得する。録画部(14)は、取得部(23)が取得した共用部(102)の画像を録画する。選択部(17)は、録画部(14)が録画した共用部(102)の画像の中から訪問者の顔が含まれる比較用画像をユーザに選択させる。登録部(63)は、選択部(17)で選択された比較用画像又は比較用画像から抽出した顔特徴量を、訪問者の顔認証を行う顔認証システム(6)の比較用データとして登録する。
【0114】
この態様によれば、録画部(14)が録画した共用部(102)の画像(録画画像)の中から比較用画像を選択することができ、顔認証に適した比較用画像を選択することで訪問者の認証精度を向上させることができる。
【0115】
第2の態様に係るインターホンシステム(10)は、第1の態様において、顔認証システム(6)と連携するように構成されている。
【0116】
この態様によれば、選択部(17)で選択された比較用画像に基づいて顔認証を行うことができる。
【0117】
第3の態様に係るインターホンシステム(10)は、第1又は2の態様において、インターホン子機(2)と、インターホン親機(1)と、を備える。インターホン子機(2)は、共用部(102)に設けられている。インターホン親機(1)は、施設(100)のうち共用部(102)とは異なる専有部(101)に設けられている。インターホンシステム(10)では、インターホン子機(2)からの呼び出しをトリガにしてインターホン子機(2)とインターホン親機(1)とが通話可能である。選択部(17)は、第1画像、第2画像及び第3画像の中から比較用画像をユーザに選択させる。第1画像は、インターホン子機(2)からの呼び出し前に取得部(23)が取得した共用部(102)の画像である。第2画像は、インターホン子機(2)からの呼び出し中に取得部(23)が取得した共用部(102)の画像である。第3画像は、インターホン子機(2)とインターホン親機(1)との通話中に取得部(23)が取得した共用部(102)の画像である。
【0118】
この態様によれば、第1画像、第2画像及び第3画像の中から顔認証に適した比較用画像をユーザに選択させることができる。
【0119】
第4の態様に係るインターホンシステム(10)では、第3の態様において、選択部(17)は、第1画像、第2画像、及び第3画像のいずれか1つの中から比較用画像をユーザに選択させる。
【0120】
この態様によれば、第1画像、第2画像又は第3画像の中から顔認証に適した比較用画像を選択することができる。
【0121】
第5の態様に係るインターホンシステム(10)では、第1又は2の態様において、選択部(17)は、比較用画像として録画部(14)が録画した複数の共用部(102)の画像からなる画像群をユーザに選択させる。
【0122】
この態様によれば、複数の画像からなる画像群を選択するので、1つの画像を選択する場合と比較して映り具合等を気にしながら画像を選択しなくてもよく、画像選択の負担を軽減することができる。
【0123】
第6の態様に係るインターホンシステム(10)では、第1~5のいずれかの態様において、顔認証システム(6)は、認証用データと比較用データとを比較することによって訪問者の顔認証を行う。認証用データは、取得部(23)が取得した共用部(102)の画像に基づくデータである。比較用データは、登録部(63)に登録されているデータである。インターホンシステム(10)は、顔認証システム(6)の認証結果に応じて共用部(102)に設けられた電気錠(51)の解錠を許可するか否かを判定する判定部(61)を更に備える。
【0124】
この態様によれば、顔認証システム(61)の認証結果に応じて電気錠(51)を解錠することができ、利便性を向上させることができる。
【0125】
第7の態様に係るインターホンシステム(10)は、第6の態様において、選択部(17)で選択された比較用画像に対して電気錠(51)の解錠を許可するか否かを設定する設定部(18)を更に備える。
【0126】
この態様によれば、電気錠(51)の解錠を許可するように設定された比較用画像に含まれる訪問者が訪問した場合には、ユーザが操作しなくても電気錠(51)を解錠することができ、利便性を向上させることができる。また、電気錠(51)の解錠を許可しないように設定された比較用画像に含まれる訪問者が訪問した場合には、電気錠(51)が解錠されないので、防犯性を向上させることができる。
【0127】
第8の態様に係るインターホンシステム(10)は、第1~7のいずれかの態様において、顔認証システム(6)を更に備える。
【0128】
この態様によれば、顔認証システム(6)がインターホンシステム(10)に組み込まれており、新たな顔認証システムが不要であるという利点がある。
【0129】
第9の態様に係る登録方法は、取得ステップと、録画ステップと、選択ステップと、登録ステップと、を備える。取得ステップは、施設(100)の共用部(102)の画像を取得するステップである。録画ステップは、取得ステップで取得した共用部(102)の画像を録画するステップである。選択ステップは、録画ステップで録画した共用部(102)の画像の中から訪問者の顔が含まれる比較用画像をユーザに選択させるステップである。登録ステップは、選択ステップで選択された比較用画像又は比較用画像から抽出した顔特徴量を、訪問者の顔認証を行う顔認証システム(6)の比較用データとして登録するステップである。
【0130】
この態様によれば、録画ステップで録画した共用部(102)の画像の中から比較用画像を選択することができ、顔認証に適した比較用画像を選択することで訪問者の認証精度を向上させることができる。
【0131】
第10の態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに、第9の態様の登録方法を実行させるためのプログラムである。
【0132】
この態様によれば、録画ステップで録画した共用部(102)の画像の中から比較用画像を選択することができ、顔認証に適した比較用画像を選択することで訪問者の認証精度を向上させることができる。
【0133】
第2~8の態様に係る構成については、インターホンシステム(10)の必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0134】
1 インターホン親機
14 録画部
17 選択部
18 設定部
2 インターホン子機
23 取得部
6 顔認証システム
61 判定部
63 登録部
10 インターホンシステム
51 電気錠
100 施設
101 専有部
102 共用部
図1
図2
図3
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図7
図8