(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-21
(45)【発行日】2023-09-29
(54)【発明の名称】攪拌装置
(51)【国際特許分類】
A47J 43/27 20060101AFI20230922BHJP
【FI】
A47J43/27
(21)【出願番号】P 2023121030
(22)【出願日】2023-07-25
【審査請求日】2023-08-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518041940
【氏名又は名称】ミツエム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000073
【氏名又は名称】弁理士法人プロテック
(74)【代理人】
【識別番号】100167070
【氏名又は名称】狹武 哲詩
(74)【代理人】
【識別番号】100108051
【氏名又は名称】小林 生央
(72)【発明者】
【氏名】増本 幹成
【審査官】木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-178675(JP,A)
【文献】登録実用新案第3225011(JP,U)
【文献】特表2014-509285(JP,A)
【文献】米国特許第03136532(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0210132(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 43/00-43/28
B01F 23/00-23/80
A47K 5/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散させる物と液体とを収納し、振ることにより前記分散させる物を前記液体に分散させてなる液状体を生成する攪拌装置
であって、
前記分散させる物と前記液体とを収納する上下に延びる収納部と、
前記分散させる物及び前記液体を入れるとともに前記液状体を出すべく、前記収納部の上部に設けられた上部開閉部と、
前記収納部の内部に収納され、巻き径が一定であり、中央部のピッチが密であり、この中央部の両側部のピッチが疎であるコイルばねと、
前記コイルばねの一方の端部に取り付けられ、前記収納部の上部に配置されて、前記コイルばねを前記収納部の内部に垂下させる中栓と、
前記コイルばねの他方の端部に取り付けられ、前記収納部を振って前記コイルばねを伸張させた場合に前記収納部の底面に当接する衝突体と、を有することを特徴とする攪拌装置。
【請求項2】
前記衝突体は、
内側に前記コイルばねの端部を挿入可能な円筒部と、
前記円筒部の上端から前記円筒部の中心軸に向かって延在するドーナツ形状の平板部と、
前記円筒部と前記平板部との角部に形成された扇形の凹みと、を備え、
当該凹みは、
前記
平板部の中央部に形成された中央孔部の一部から中心軸に沿って垂直に延びる壁面部と、
当該壁面部の端部から前記円筒部まで延びる水平面部と、
前記壁面部における円周方向両側部から前記水平面部における円周方向両側部に沿って延びる一対の側面部と、
前記一対の側面部における前記水平面部との付け根部分及び前記円筒部を切り欠いて形成した切欠き部と、を有し、
前記切欠き部は、前記コイルばねの端部が挿通可能な切欠き幅を有することを特徴とする請求項1記載の攪拌装置。
【請求項3】
前記円筒部の下端面に、下方に突出する複数の突起部を形成したことを特徴とする請求項2記載の攪拌装置。
【請求項4】
前記平板部の内側の端面に、前記円筒部の中心軸に向かって膨出する複数の膨出部を形成したことを特徴とする請求項2記載の攪拌装置。
【請求項5】
前記平板部の平板面に、複数の孔部を形成したことを特徴とする請求項2、3又は4記載の攪拌装置。
【請求項6】
前記中栓は、
前記収納部の上端部に挿入可能でかつ内側に前記コイルばねの端部を挿入可能な中栓円筒部と、
前記中栓円筒部の上端から外側に延びる鍔部と、
前記中栓円筒部の下端から前記中栓円筒部の中心軸に向かって延在するドーナツ形状の中栓平板部と、
前記中栓円筒部と前記中栓平板部との角部に形成された扇形の中栓凹みと、を備え、
当該中栓凹みは、
前記
中栓平板部の中央部に形成された中栓中央孔部の一部から中心軸に沿って垂直に延びる中栓壁面部と、
当該中栓壁面部の端部から前記中栓円筒部まで延びる中栓水平面部と、
前記中栓壁面部における円周方向両側部から前記中栓水平面部における円周方向両側部に沿って延びる一対の中栓側面部と、
前記一対の中栓側面部における前記中栓水平面部との付け根部分及び前記中栓円筒部を切り欠いて形成した中栓切欠き部と、を有し、
前記中栓切欠き部は、前記コイルばねの端部が挿通可能な切欠き幅を有することを特徴とする請求項1記載の攪拌装置。
【請求項7】
前記中栓水平面部に、前記中栓壁面部に対向する突起部を形成し、
前記中栓壁面部の外面と前記突起部の内面との間に前記コイルばねの端部が挿通可能であることを特徴とする請求項6記載の攪拌装置。
【請求項8】
前記突起部の先端部の外周側に、前記中栓円筒部の中心軸に向かって上り傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項7記載の攪拌装置。
【請求項9】
前記中栓平板部の平板面に、複数の
中栓孔部を形成したことを特徴とする請求項6、7又は8記載の攪拌装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末状の食品と水とを入れて攪拌する攪拌装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の技術としては、特許文献1に記載された技術がある。特許文献1には、上下に延びる内側の空間を有し外側にはグリップ形状を有する収納部と、開閉部と、巻き径が一定で、収納部の内部において上下方向に自由に移動可能なコイルばねを有し、収納部に液体(例えば、水)とそれに分散させる物(例えば、油、粉、粒など)とが混合された状態の液状体を収納し、振ることにより分散させる物を液体に分散させ、使用者が手で上下又は左右に振ることで泡立てることを実現する泡立て器について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、筋肉量アップや筋力向上を目指している者は、ゴールデンタイムともよばれる運動後30分以内にプロテインを飲むことが奨められている。このため、運動後にプロテインを飲むことができるようにプロテインを収納した水筒を携帯する者も増えている。そこで、近年、プロテインをより飲みやすくするために、粉っぽさを低減し、のど越しのよいプロテイン液を作ることができる攪拌装置の出現が望まれている。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決し、水に粉末状の食品を混合してなる飲料物における粉っぽさを低減することを可能にする攪拌装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明は、次に記載する構成を備える。
【0007】
(1) 分散させる物(例えば、プロテイン粉末)と液体(例えば、水)とを収納し、振ることにより前記分散させる物を前記液体に分散させてなる液状体(例えば、プロテイン液)を生成する攪拌装置あって、
前記分散させる物と前記液体とを収納する上下に延びる収納部(例えば、収納部10)と、
前記分散させる物及び前記液体を入れるとともに前記液状体を出すべく、前記収納部の上部に設けられた上部開閉部(例えば、上部開閉部11)と、
前記収納部の内部に収納され、巻き径が一定であり、中央部のピッチが密であり、この中央部の両側部のピッチが疎であるコイルばね(例えば、コイルばね20)と、
前記コイルばねの一方の端部に取り付けられ、前記収納部の上部に配置されて、前記コイルばねを前記収納部の内部に垂下させる中栓(例えば、中栓21)と、
前記コイルばねの他方の端部に取り付けられ、前記収納部を振って前記コイルばねを伸張させた場合に前記収納部の底面に当接する衝突体(例えば、衝突体22)と、を有することを特徴とする攪拌装置。
【0008】
(1)によれば、使用者は、分散させる物と液体とを攪拌装置に入れて手で振ることにより、コイルばねを振動及び揺動を含む運動をさせることで、分散させる物を液体に分散させるように攪拌することができ、その直後に収納部から取り出して用いることができる。コイルばねのピッチに疎密を設けたことにより、コイルばねの部分をおもりとして、振動及び揺動を持続させやすい。そして、さらにそのコイルばねのピッチが密の部分が液状体を掻き回し、剪断効果をもたらす。特に、ピッチが密の部分を中央部に設けたことにより、攪拌装置1を上下に振った場合に、コイルばねにおける中央部から上方の疎の部位が大きく伸縮し、コイルばねにおける中央部から下方の疎の部位は上方の疎の部位よりも伸縮幅が小さい。このため、収納部の下方の部位におけるコイルばねの多くの巻き数を配置することが可能になり、粉末状の物のように収納部の下方の部位に沈殿しやすい物を細かくすることができる。これにより、粉末状の食品の粉っぽさを低減して、のど越しのよい液状体を生成することが可能になる。
また、衝突体が収納部の底面に衝突した瞬間に、コイルばねの上方部位が伸びる一方で、コイルばねの下方部位が縮まるようになる。これにより、衝突体が収納部の底面に衝突した際の衝撃がコイルばねの下方部位によって吸収されるため、収納部を振ったときの衝突音を軽減することが可能になる。
【0009】
(2) (1)において、
前記衝突体は、
内側に前記コイルばねの端部を挿入可能な円筒部(例えば、円筒部220)
前記円筒部の上端から前記円筒部の中心軸に向かって延在するドーナツ形状の平板部(例えば、平板部222)と、
前記円筒部と前記平板部との角部に形成された扇形の凹み(例えば、凹み22a)と、を備え、
当該凹みは、
前記平板部の中央部に形成された中央孔部の一部から中心軸に沿って垂直に延びる壁面部(例えば、壁面部225)と、
当該壁面部の端部から前記円筒部まで延びる水平面部(例えば、水平面部226)と、
前記壁面部における円周方向両側部から前記水平面部における円周方向両側部に沿って延びる一対の側面部(例えば、側面部227、227)と、
前記一対の側面部における前記水平面部との付け根部分及び前記円筒部を切り欠いて形成した切欠き部(例えば、切欠き228、228)と、を有し、
前記切欠き部は、前記コイルばねの端部が挿通可能な切欠き幅を有することを特徴とする攪拌装置。
【0010】
(2)によれば、切欠き部にコイルばねの端部を挿通して、ばね間に水平面部を挟み付けたり、切欠き部の上下面に隣り合う2つの巻き線を係合させたりすることにより、コイルばねの端部に衝突体を取り付けることが可能になる。
【0011】
(3) (2)において、前記円筒部の下端面に、下方に突出する複数の突起部(例えば、切欠き228、228)を形成したことを特徴とする攪拌装置。
【0012】
(3)によれば、衝突体が収納部の底面に衝突する際に、複数の突起部(例えば、小突起220a、220a)が衝突するため、衝突体における衝突領域を小さくすることができる。これにより、衝突音を軽減することが可能になる。
【0013】
(4) (2)において、前記平板部の内側の端面に、前記円筒部の中心軸に向かって膨出する複数の膨出部(例えば、膨出部222a、222a)を形成したことを特徴とする攪拌装置。
【0014】
(4)によれば、平板部の内側の端面に膨出部を形成したことにより、内側平板部の下面の面積を増やすことができるため、収納部の底面に対してより効率よく水圧をかけることが可能になり、収納部の底面付近の沈殿物を拡散させることが可能になる。
【0015】
(5) (2)~(4)において、前記平板部の平板面に、複数の孔部(例えば、長孔224)を形成したことを特徴とする攪拌装置。
【0016】
(5)によれば、また、平板部の平板面に、複数の孔部を形成されているため、衝突体の上下移動の際に収納部の底面付近の沈殿物が孔部を通過して、コイルばねの下方部位に移動しやすくなる。
【0017】
(6) (1)において、
前記中栓は、
前記収納部の上端部に挿入可能でかつ内側に前記コイルばねの端部を挿入可能な中栓円筒部(例えば、円筒部210)と、
前記中栓円筒部の上端から外側に延びる鍔部(例えば、鍔部211)と、
前記中栓円筒部の下端から前記中栓円筒部の中心軸に向かって延在するドーナツ形状の中栓平板部(例えば、平板部212)と、
前記中栓円筒部と前記中栓平板部との角部に形成された扇形の中栓凹み(例えば、凹み21a)と、を備え、
当該中栓凹みは、
前記中栓平板部の中央部に形成された中栓中央孔部の一部から中心軸に沿って垂直に延びる中栓壁面部(例えば、壁面部215)と、
当該中栓壁面部の端部から前記中栓円筒部まで延びる中栓水平面部(例えば、水平面部216)と、
前記中栓壁面部における円周方向両側部から前記中栓水平面部における円周方向両側部に沿って延びる一対の中栓側面部(例えば、側面部217、217)と、
前記一対の中栓側面部における前記中栓水平面部との付け根部分及び前記中栓円筒部を切り欠いて形成した中栓切欠き部(例えば、切欠き218、218)と、を有し、
前記中栓切欠き部は、前記コイルばねの端部が挿通可能な切欠き幅を有することを特徴とする攪拌装置。
【0018】
(6)によれば、中栓切欠き部にコイルばねの端部を挿通して、ばね間に中栓水平面部を挟み付けたり、中栓切欠き部の上下面に隣り合う2つの巻き線を係合させたりすることにより、コイルばねの端部に衝突体を取り付けることが可能になる。
【0019】
(7) (6)において、前記中栓水平面部に、前記中栓壁面部に対向する突起部(例えば、突起部219)を形成し、
前記中栓壁面部の外面と前記突起部の内面との間に前記コイルばねの端部が挿通可能であることを特徴とする攪拌装置。
【0020】
(7)によれば、中栓壁面部の外面と突起部の内面との間にコイルばねの端部を配置することにより、コイルばねの端部を切欠き部にガイドすることが可能になる。
【0021】
(8) (7)において、前記突起部の先端部の外周側に、前記中栓円筒部の中心軸に向かって上り傾斜する傾斜面(例えば、傾斜面219a)が形成されていることを特徴とする攪拌装置。
【0022】
(8)によれば、突起部に傾斜面が形成されているため、中栓を収納部の上端部に挿入する際に、収納部の縁部に傾斜面が接するようになり、中栓を収納部の上端部に円滑に挿入することが可能になる。
【0023】
(9) (6)~(8)において、前記中栓平板部の平板面に、複数の中栓孔部(例えば、長孔214)を形成したことを特徴とする攪拌装置。
【0024】
(9)によれば、収納部内の液体が、中栓平板部の孔部を通過して収納部の上部に移動しやすくなる。これにより、上部開閉部まで液体を移動させることが容易になるため、攪拌装置を上下に振った場合に、収納部内の液体を上下に移動させることが可能になり、攪拌を促進することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、水に粉末状の食品を混合してなる飲料物における粉っぽさを低減することを可能にする攪拌装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の一実施形態における攪拌装置1の外観を示す図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態における攪拌装置1の構成部材を示す分解斜視図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態における攪拌装置1に係る攪拌部13の外観を示す図である。
【
図6】コイルばね20の一端部に中栓21を取り付けた状態を示す側面図である。
【
図8】衝突体22の変形例の外観を示す斜視図である。
【
図9】衝突体22の変形例を下方から視認した図である。
【
図10】コイルばねのピッチの疎密、コイルばねを構成する線径について、詳しく述べる図である。
【
図11】コイルばねのピッチの疎密、コイルばねを構成する線径について、詳しく述べる図である。
【
図12】コイルばねのピッチの疎密、コイルばねを構成する線径について、詳しく述べる図である。
【
図13】収納部10にコイルばね20を取り付けた場合と、取り付けない場合とにおけるふるい編目に付着したプロテイン粉の重量の比較を示す説明図である。
【
図14】収納部10にコイルばね20を取り付けた場合と、取り付けない場合とにおける粉ふるい透し時間の比較を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。図中の符号が同一のものは、同様の構成、機能を有する。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態における攪拌装置1の外観を示す図である。
図2は、本発明の第1の実施形態における攪拌装置1の構成部材を示す分解斜視図である。
図3は、本発明の第1の実施形態における攪拌装置1に係る攪拌部13の外観を示す図である。
【0029】
[構成]
攪拌装置1は、収納部10と、上部開閉部11と、キャップ部12と、攪拌部13と、を備えている。攪拌装置1は、収納部10の中に分散させる物(例えば、プロテイン粉末)と液体(例えば、水)とを入れ、更に攪拌部13を装着し、キャップ部12を取り付けた上部開閉部11を収納部10に取り付けて収納部10を密封し、収納部10を上下左右に振って攪拌することにより、液体に分散させる物が拡散してなる液状体を生成するものである。使用者は、キャップ部12を外すことにより、液状体を取り出すことが可能になる。なお、以下の説明において、分散させる物としてプロテイン粉末、液体として水を収納部10の中に入れ、攪拌することにより液状体としてプロテイン液を生成することを例として説明する。
【0030】
収納部10は、プロテイン液を収納することができる有底の筒状の容器である。収納部10の底面部は外径が約70ミリメートルの円板状に形成されており、収納部10の側面は、底面から上方に向かって徐々に縮径しながら延びている。このため、収納部10は、頂上部が欠落した円筒に近い円錐形の容器であり、中央部に対して上寄りの部位と下寄りの部位にそれぞれ緩やかな括れを有している。これにより、中央部が太くなっているため、使用者が持ちやすくなっている。更に、収納部10は、ポリエチレンやポリプロピレンなどの透明又は半透明でしかも可撓性を有する素材からなり、内容物の分離、沈殿、分散などの状況が視覚にて確認でき、収納部10を持った手で掴むように押し込むことにより、内部のプロテイン液を押し出すことができるようになっている。なお、収納部10の素材は有色であってもよく、薄い色を色付けしたものであってもよい。また、収納部10は透明素材にデザイン描画をしたものでもよい。
【0031】
図1に描いた収納部10の大きさは、例えば、高さが170ミリメートル、人が持つ中央部の直径が60ミリメートルのものとすることができる。
直径50ミリメートルから70ミリメートル、高さ150ミリメートルから170ミリメートル、容量が280ミリメートルから400ミリメートル程度が、人が持って振るのに適切である。
図1に描いた収納部10の形状は、円柱に近いものを描いたが、他の形状であってもよい。収納可能な容量を増やすために、中央部をやや広くしたり、攪拌装置1を振る際に手から滑り落ちるのを防止するために、中央部を握りやすい形状、例えば指をあててグリップしやすい形状にしたりしてもよい。
【0032】
収納部10の上端部は、内側にドーナツ状に延びる平板部分10aと、この平板部分10aから上方に延びる円筒部分10bとを有している。平板部分10aは、後述する上部開閉部11の下円筒部11aの肉厚程度の長さだけ延びている。円筒部分10bは、側面にねじ山を備えている。すなわち、収納部10の上端部には円筒部分10bによる開口が形成されている。
【0033】
上部開閉部11は、収納部10の上端部に取り付けられ、収納部10の上端部の開口を絞ることにより、使用者が収納部10の内部に収納された液状体を飲みやすくするものである。上部開閉部11は、収納部10における平板部分10aの外径と略同一の外径の円筒状に形成された下円筒部11aと、下円筒部11aの上端から内側に向かってドーナツ状に延びる平板部11bと、平板部11bの中央の孔部の縁部から上方に延びる上円筒部11cと、によって構成される。下円筒部11aの中心軸と上円筒部11cの中心軸とは一致している。下円筒部11aの内部側面には、収納部10の上端部に形成したねじ山に螺合するねじ溝が形成されている。上円筒部11cの外部側面には、キャップ部12に螺合するねじ山が形成されている。
【0034】
キャップ部12は、上側が閉鎖された円筒体からなり、円筒状の内部側面に上円筒部11cの外部側面に形成されたねじ山に螺合するねじ溝が形成されている。
【0035】
そして、収納部10にプロテイン粉末及び水を収納した後、キャップ部12が取り付けられた上部開閉部11を、収納部10の上部に螺合することにより、収納部10から水が外部にこぼれないような密閉性を保持することができる。収納部10に上部開閉部11を螺合させた場合に、収納部10の外部側面と上部開閉部11の外部側面とが概ね面一になり、下円筒部11aの下面が平板部分10aに当接する。なお、本実施形態においては、収納部10に上部開閉部11をねじ式で締めることによって、収納部10の密閉性を保持しているが、ねじ式にかぎらず、上部開閉部11を収納部10に締めた状態で収納部10を手で振っても、プロテイン液がこぼれないような密閉性を保持することができれば、嵌め込み式などの他の開閉手段を用いることもできる。
【0036】
攪拌部13は、
図3に示すように、コイルばね20と、コイルばね20の一端部に取り付けられる中栓21と、コイルばね20の他端部に取り付けられる衝突体22と、を備えている。
【0037】
攪拌部13は、上部開閉部11を取り付けた収納部10の内部に配置されるものであり、コイルばね20を収納部10の内部に衝突体22側から挿入し、中栓21を収納部10の上端部に嵌合させることにより、衝突体22が収納部10の底面から離間した状態で、コイルばね20が収納部10の内部に保持される。
コイルばね20の設計(ピッチの疎密、コイルばねを構成する線径)については
図10~
図12を参照しつつ後述する。コイルばね20は、上部が収納部10の上端部に固定されて、収納部10の内部に垂下した状態となり、下部が自由に振動及び揺動を含む運動が可能となっている。コイルばね20の材質は、たとえば、鉄(鋼)、ステンレス、チタン、チタン合金、アルミニウム、プラスチックなどを用いることができる。コイルばね20を構成する線は、その表面がさまざまな面を有して凹凸を持つようにしてもよい。
【0038】
コイルばね20は、巻き径が一定のコイルばねである。その巻き径は、収納部10の内側の水平方向の大きさよりも小さく、収納部10を使用者が手に持って振るときに、コイルばね20が、振動及び揺動を含む運動が可能な空間的な余地があるようになっている。ここで、振動は、コイルばね20が中心軸の方向に動くことをいい、揺動は、コイルばね20の中心軸の方向とは垂直の方向に揺れる動きをいうものとする。
【0039】
コイルばね20は、中央部が7,8巻きほど通常状態において隣り合うコイルが互いに当接する密巻きとなっており、この中央部の両側の複数巻きのコイルが、通常状態において隣り合うコイル間に若干の空きを有している。コイルばね20の長さは、収納部10の内側の高さの50パーセントから70パーセントが望ましい。短すぎると、液状体全体の攪拌効率が小さくなる。長すぎると、振動及び揺動を含む運動の自由度が狭くなる。
【0040】
コイルばね20が、揺動及び振動し、プロテイン粉末に対する剪断効果を奏する。また、コイルばね20の表面がさまざまな面を有して、凹凸をもつようにする場合は、コイルばね20の表面形状によってもプロテイン粉末に対する剪断効果を奏する。この結果、プロテイン粉末が微細化、均一化され、水の中での分散が促進される。
【0041】
図4は、中栓21の外観を示す斜視図であり、
図4(a)は中栓21を斜め下方から視認した図、
図4(b)は中栓21を斜め上方から視認した図である。
【0042】
中栓21は、収納部10の上端部に嵌合可能なキャップ体であり、円筒部210と、円筒部210の上端から半径方向外側に延在するドーナツ状の鍔部211と、円筒部210の下端から半径方向内側に延在するドーナツ状の内側平板部212と、を備えている。
【0043】
鍔部211の外径は、収納部10の上部の外径と略同一であり、円筒部210の外径は、収納部10の上部の内径と略同一である。円筒部210は収納部10の円筒部分10bの内部に挿入可能であり、円筒部210を円筒部分10bの中に挿入し、押し込むことにより、鍔部211の下面が収納部10の上端面に当接する。このため、鍔部211により中栓21の下方への移動が規制される。
【0044】
内側平板部212の中央部に孔部213が形成されており、内側平板部212の外周部に円弧状の長孔214が複数箇所に形成されている。孔部213の内径はコイルばね20の外径よりも短く設定されている。
【0045】
また、円筒部210と内側平板部212とによる角部の一部に扇形の凹み21aが形成されている。この凹み21aは、円筒部210と内側平板部212とによる角部の一部が扇形に切り欠かれ、この切り欠かれた部分が壁面部215と、水平面部216と、側面部217、217とによって覆われたものである。すなわち、孔部213の縁部から垂直上方に壁面部215が延びている。また、壁面部215の上端部から切り欠かれた部分における円筒部210の上端に向かって水平面部216が延びている。更に、壁面部215の円周方向両側部から水平面部216の円周方向両側部に沿って側面部217、217が延びている。内側平板部212と壁面部215とは垂直であり、内側平板部212の下面と壁面部215の下面とは平行である。
【0046】
側面部217、217における水平面部216との付け根の部位及び円筒部210の一部に、円筒部210の円周方向に沿って延びる切欠き218、218が形成されている。本実施形態によれば、円筒部210の中心軸に対する切欠き218、218における円筒部210に形成された部分の切欠き端の角度は約85度に設定されている。切欠き218における壁面部215に形成された部分は、切欠き幅が壁面部215に向かって狭くなるように、切欠き218、218の上下の面がそれぞれ僅かに傾斜している。切欠き218、218の切欠き幅は2周分のコイルばね20が挿通可能な幅に設定されている。切欠き218の部位における下面は内側平板部212の上面と面一である。
【0047】
水平面部216の下面における外周中央部に下方に突出する突起部219が形成されている。突起部219の下部は、
図4(a)に示すように、下面視した場合に周方向両側部が半円に形成された扇形に形成されている。突起部219の外面は円筒部210と面一であり、突起部219の内面は壁面部215の外面に対向し、突起部219の内面から円筒部210の中心軸までの長さは、コイルばね20の外周の半径より若干大きく、壁面部215の外面から円筒部210の中心軸までの長さは、コイルばね20の外周の半径より若干小さく設定されている。すなわち、突起部219の内面と壁面部215の外面との間にコイルばね20を通すことが可能である。
【0048】
本実施形態によれば、中栓21は、円筒部210の中心軸及び突起部219の中央を含む仮想平面に対して線対称の形状であり、仮想直線の両側にそれぞれ長孔214が2箇所ずつ形成されている。
【0049】
図5は、突起部219付近の外観を示す図であり、
図5(a)は、突起部219付近の側面図、
図5(b)は、突起部219付近の斜視図である。
【0050】
図5に示すように、突起部219の先端部の角部には面取りが形成されている。また、突起部219の先端部の外周側に、円筒部210の中心軸に向かって上り傾斜する傾斜面219aが形成されている。なお、中栓21の外側に形成された角部にも面取りが形成されている。
【0051】
なお、
図3に示すように、円筒部210の内面における水平面部216と内側平板部212との角部の2箇所に湾曲板状の突起部210aが形成されており、この2箇所の突起部と突起部219の中央部とは、円筒部210の中心軸に対して120度の位置に配置されている。また、この2箇所の個々の突起部210aの内面から円筒部210の外面までの厚さは、突起部219の厚さと略同一である。このため、コイルばね20の一端部に中栓21を取り付けた場合に、中栓21に挿通したコイルばね20の外周部分が2箇所の突起部210a及び突起部219の内面に当接可能になり、コイルばね20が必要以上に外側に寄ることが規制される。これにより、コイルばね20の中心軸と中栓21の中心軸とを概ね一致させることが可能になる。
【0052】
図6は、コイルばね20の一端部に中栓21を取り付けた状態を示す側面図である。コイルばね20の一端部に中栓21を取り付ける際に、まず、コイルばね20の一端部に内側平板部212を対向させ、コイルばね20の一端を中栓21の一方の切欠き218に対向させる。そして、中栓21を回転させて、コイルばね20の一端を一方の切欠き218に挿通し、2箇所の突起部210aの内面を通過させて、他方の切欠き218に挿通し、突起部219の内面を通過させて一方の切欠き218に挿通する。このようにして、中栓21にコイルばね20の一端部を1巻き分以上挿通し、コイルばね20の一端部の一部を水平面部216の下側に、その他の部分を内側平板部212の上側に位置付けることにより、コイルばね20の一端部に中栓21が取り付けられる。
【0053】
端部が密巻きであるコイルばね20(例えば、
図10(a)参照)に中栓21を取り付ける場合、1巻き目は切欠き218、218を挿通し、2巻き目は一方の切欠き218にコイルばね20を挿通し、コイルばね20の端部を周回させて、他方の切欠き218にコイルばね20を挿通させずに水平面部216上に載せる。これにより、水平面部216がばね間に挟まれることにより、中栓21がコイルばね20の一方の端部に保持される。
【0054】
端部が密巻きでないコイルばね20(例えば、
図10(c)参照)に中栓21を取り付ける場合、1巻き目は切欠き218、218を挿通し、2巻き目は少なくとも一方の切欠き218にコイルばね20を挿通し、他方の切欠き218にはコイルばね20を挿通させてもさせなくてもよく、更には水平面部216上に載せてもよい。これにより、一方の切欠き218の上下面にコイルばね20が若干縮んだ状態で当接することにより、切欠き218にコイルばね20が係合し、中栓21がコイルばね20の一方の端部に保持される。
【0055】
図7は、衝突体22の外観を示す斜視図であり、
図7(a)は衝突体22を斜め上方から視認した図、
図7(b)は衝突体22を斜め下方から視認した図である。
【0056】
衝突体22は、円筒部220と、円筒部220の上端から半径方向内側に延在するドーナツ状の内側平板部222と、を備えている。
【0057】
円筒部220の外径は、中栓21の円筒部220の内径よりも短く、円筒部220の内径は、コイルばね20の外径と略同一に設定されている。
【0058】
内側平板部222の中央部に孔部223が形成されており、内側平板部222の外周部に円弧状の長孔224が複数箇所に形成されている。孔部223の内径はコイルばね20の外径よりも短く設定されている。長孔224は等間隔に7箇所形成されている。
【0059】
また、円筒部220と内側平板部222とによる角部の一部に扇形の凹み22aが形成されている。この凹み22aは、円筒部220と内側平板部222とによる角部の一部が扇形に切り欠かれ、この切り欠かれた部分が壁面部225と、水平面部226と、側面部227、227とによって覆われたものである。すなわち、孔部223の縁部から垂直下方に壁面部225が延びている。また、壁面部225の下端部から、切り欠かれた部分における円筒部220の下端に向かって水平面部226が延びている。更に、壁面部225の円周方向両側部から水平面部226の円周方向両側部に沿って側面部227、227が延びている。内側平板部222と壁面部225とは垂直であり、内側平板部222の上面と壁面部225の上面とは平行である。
【0060】
側面部227、227における水平面部226との付け根の部位及び円筒部220の一部に、円筒部220の円周方向に沿って延びる切欠き228、228が形成されている。切欠き228における下側の面と水平面部226の上面とは面一である。本実施形態によれば、円筒部220の中心軸に対する切欠き228、228の切欠き端の角度は約89度に設定されている。切欠き228における壁面部225に形成された部分は、切欠き幅が壁面部225に向かって狭くなるように、切欠き228、228の上下の面がそれぞれ僅かに傾斜している。切欠き228、228の切欠き幅は2周分のコイルばね20が挿通可能な幅に設定されている。切欠き228の部位における上面は内側平板部222の下面と面一である。
【0061】
本実施形態によれば、衝突体22は、円筒部220の中心軸及び水平面部226の中央を含む仮想平面に対して線対称の形状である。
【0062】
コイルばね20の他端部に衝突体22を取り付ける際に、まず、コイルばね20の他端部に内側平板部222を対向させ、コイルばね20の他端を衝突体22の一方の切欠き228に対向させる。そして、衝突体22を回転させて、コイルばね20の他端を一方の切欠き228に挿通し、円筒部220の内面に沿って移動させて、他方の切欠き228に挿通し、円筒部220の内面に沿って移動させる。このようにして、衝突体22にコイルばね20の他端部の約2.5周分を挿通し、コイルばね20の他端部の一部を内側平板部222の上側に、その他の部分を内側平板部222の下側に位置付けることにより、コイルばね20の他端部に衝突体22が取り付けられる。なお、衝突体22にコイルばね20の他端部を少なくとも1周分挿通した場合に、2周目以降は、コイルばね20の他端側の先端部を切欠き228に挿通せずに水平面部226の下面に配置してもよい。更に、端部が密巻きでないコイルばね20(例えば、
図10(c)参照)に衝突体22を取り付ける場合、1巻き目は切欠き228、228を挿通し、2巻き目は少なくとも一方の切欠き228にコイルばね20を挿通し、他方の切欠き228にはコイルばね20を挿通させてもさせなくてもよく、更には水平面部226の下面に載せてもよい。これにより、一方の切欠き228の上下面にコイルばね20が若干縮んだ状態で当接することにより、切欠き218にコイルばね20が係合し、コイルばね20の他端部に衝突体22が取り付けられる。
【0063】
図8は、衝突体22の変形例の外観を示す斜視図であり、
図8(a)は衝突体22の変形例を斜め上方から視認した図、
図8(b)は衝突体22の変形例を斜め下方から視認した図である。
図9は、
図8(b)の衝突体22を下方から視認した図である。
【0064】
図8に示す衝突体22の変形例は、
図7に示す衝突体22に、更に複数の膨出部222a及び複数の小突起220aを形成したものである。
膨出部222aは、孔部223を形成する内側平板部222の内側の端面の複数箇所(本実施形態によれば7箇所)から、円筒部220の中心軸側に向かって膨出している。膨出部222aは、凸の円弧状に僅かに膨出したものであり、内側平板部222の内側の端面における、長孔224に対して円筒部220の中心軸側寄りの部位に形成されている。小突起220aは、
図9に示すように、下方から平面視した場合に略楕円形状であり、円筒部220の下部の端面の複数箇所(本実施形態によれば8箇所)から、から下方に向かって膨出している。小突起220aは、凸の円弧状に僅かに膨出したものであり、8箇所の小突起220aは、隣り合う小突起220a、220aが円筒部220の中心軸に対して45度の間隔となるように配置されている。
【0065】
図8に示す衝突体22の変形例もコイルばね20への取り付け方は、
図7に示す衝突体22と同じであるため、説明は省略する。
【0066】
[コイルばねのピッチの疎密]
図10は、コイルばねのピッチの疎密、コイルばねを構成する線径について、詳しく述べる図である。ここでは、材質がステンレスSUS304を用いている。
図10(a)に示すコイルばねは、バネを構成する線径が1.4ミリメートルであり、外形(巻き径)が36ミリメートル。ばねの自然長(横に置いた時の長さ)が108.5ミリメートル。一端部の空き無しで密巻きにした部分(6コイル密)の長さは8.4ミリメートル。中央部の空き無しで密巻きにした部分(7コイル密)の長さは9.8ミリメートル。他端部の空き無しで密巻きにした部分(2コイル密)の長さは2.8ミリメートル。一端部の密巻き部分と中央部の密巻き部分との間の部分(ピッチが疎の部分)の長さは38.5ミリメートル(18巻き×1.4ミリメートル+アキ19カ所×0.7ミリメートル=25.2ミリメートル+13.3ミリメートル)。他端部の密巻き部分と中央部の密巻き部分との間の部分(ピッチが疎の部分)の長さは49.0ミリメートル(23巻き×1.4ミリメートル+アキ24カ所×0.7ミリメートル=32.2ミリメートル+16.8ミリメートル)である。
【0067】
図10(b)に示すコイルばねは、バネを構成する線径が1.4ミリメートルであり、外形(巻き径)が36ミリメートル。ばねの自然長(横に置いた時の長さ)が108.5ミリメートル。一端部の空き無しで密巻きにした部分(6コイル密)の長さは8.4ミリメートル。中央部の空き無しで密巻きにした部分(7コイル密)の長さは9.8ミリメートル。他端部の空き無しで密巻きにした部分(2コイル密)の長さは2.8ミリメートル。一端部の密巻き部分と中央部の密巻き部分との間の部分(ピッチが疎の部分)の長さは40.4ミリメートル(18巻き×1.4ミリメートル+アキ19カ所×0.8ミリメートル=25.2ミリメートル+15.2ミリメートル)。他端部の密巻き部分と中央部の密巻き部分との間の部分(ピッチが疎の部分)の長さは47.0ミリメートル(21巻き×1.4ミリメートル+アキ22カ所×0.8ミリメートル=29.4ミリメートル+17.6ミリメートル)である。
【0068】
図10(c)に示すコイルばねは、バネを構成する線径が1.4ミリメートルであり、外形(巻き径)が36ミリメートル。ばねの自然長(横に置いた時の長さ)が109.6ミリメートル。両端部に
図10(a)、(b)に示すコイルばねのように密巻きにした部分はなし。中央部の空き無しで密巻きにした部分(8コイル密)の長さは11.2ミリメートル。一端部と中央部の密巻き部分との間の部分(ピッチが疎の部分)の長さは49.2ミリメートル(22巻き×1.4ミリメートル+アキ23カ所×0.8ミリメートル=30.8ミリメートル+18.4ミリメートル)。他端部と中央部の密巻き部分との間の部分(ピッチが疎の部分)の長さは49.2ミリメートル(22巻き×1.4ミリメートル+アキ23カ所×0.8ミリメートル=30.8ミリメートル+18.4ミリメートル)である。
【0069】
図11(a)に示すコイルばねは、バネを構成する線径が1.3ミリメートルであり、外形(巻き径)が36ミリメートル。ばねの自然長(横に置いた時の長さ)が105.1ミリメートル。一端部の空き無しで密巻きにした部分(6コイル密)の長さは7.8ミリメートル。中央部の空き無しで密巻きにした部分(7コイル密)の長さは9.1ミリメートル。他端部の空き無しで密巻きにした部分(2コイル密)の長さは2.6ミリメートル。一端部の密巻き部分と中央部の密巻き部分との間の部分(ピッチが疎の部分)の長さは38.6ミリメートル(18巻き×1.3ミリメートル+アキ19カ所×0.8ミリメートル=23.4ミリメートル+15.2ミリメートル)。他端部の密巻き部分と中央部の密巻き部分との間の部分(ピッチが疎の部分)の長さは47.0ミリメートル(23巻き×1.3ミリメートル+アキ23カ所×0.8ミリメートル=28.6ミリメートル+18.4ミリメートル)である。
【0070】
図11(b)に示すコイルばねは、バネを構成する線径が1.3ミリメートルであり、外形(巻き径)が36ミリメートル。ばねの自然長(横に置いた時の長さ)が105.1ミリメートル。一端部の空き無しで密巻きにした部分(6コイル密)の長さは7.8ミリメートル。中央部の空き無しで密巻きにした部分(7コイル密)の長さは9.1ミリメートル。他端部の空き無しで密巻きにした部分(2コイル密)の長さは2.6ミリメートル。一端部の密巻き部分と中央部の密巻き部分との間の部分(ピッチが疎の部分)の長さは42.8ミリメートル(18巻き×1.3ミリメートル+アキ21カ所×0.8ミリメートル=26.0ミリメートル+16.8ミリメートル)。他端部の密巻き部分と中央部の密巻き部分との間の部分(ピッチが疎の部分)の長さは42.8ミリメートル(18巻き×1.3ミリメートル+アキ21カ所×0.8ミリメートル=26.0ミリメートル+16.8ミリメートル)。
【0071】
図12(a)に示すコイルばねは、バネを構成する線径が1.3ミリメートルであり、外形(巻き径)が36ミリメートル。ばねの自然長(横に置いた時の長さ)が106.2ミリメートル。一端部の空き無しで密巻きにした部分(6コイル密)の長さは7.8ミリメートル。中央部の空き無しで密巻きにした部分(8コイル密)の長さは10.4ミリメートル。他端部の空き無しで密巻きにした部分(2コイル密)の長さは2.6ミリメートル。一端部の密巻き部分と中央部の密巻き部分との間の部分(ピッチが疎の部分)の長さは38.7ミリメートル(19巻き×1.3ミリメートル+アキ20カ所×0.7ミリメートル=24.7ミリメートル+14.0ミリメートル)。他端部の密巻き部分と中央部の密巻き部分との間の部分(ピッチが疎の部分)の長さは46.7ミリメートル(23巻き×1.3ミリメートル+アキ24カ所×0.7ミリメートル=29.9ミリメートル+16.8ミリメートル)である。
【0072】
図12(b)に示すコイルばねは、バネを構成する線径が1.3ミリメートルであり、外形(巻き径)が36ミリメートル。ばねの自然長(横に置いた時の長さ)が106.2ミリメートル。一端部の空き無しで密巻きにした部分(6コイル密)の長さは7.8ミリメートル。中央部の空き無しで密巻きにした部分(8コイル密)の長さは10.4ミリメートル。他端部の空き無しで密巻きにした部分(2コイル密)の長さは2.6ミリメートル。一端部の密巻き部分と中央部の密巻き部分との間の部分(ピッチが疎の部分)の長さは42.7ミリメートル(21巻き×1.3ミリメートル+アキ22カ所×0.7ミリメートル=27.3ミリメートル+15.4ミリメートル)。他端部の密巻き部分と中央部の密巻き部分との間の部分(ピッチが疎の部分)の長さは42.7ミリメートル(21巻き×1.3ミリメートル+アキ22カ所×0.7ミリメートル=27.3ミリメートル+15.4ミリメートル)である。
【0073】
プロテイン粉末を水に混ぜる場合には、ばねの線径が1.3ミリメートルから1.4ミリメートルのものが適している。
【0074】
ばねの自然長は、100ミリメートルから110ミリメートルのものが適しており、収納部10の長さに対する比率でいうと、60%から70%に該当する。
【0075】
ばねのピッチは、中央部が密巻き(間を開けない巻き方)で7巻きから8巻き、中央部の両側部は、ばね線間のアキが0.7ミリメートルから0.8ミリメートルが好ましい。
【0076】
コイルばね20は、収納部10の上端部から内部に垂下した状態にあるため、収納部10を上下に振る際に、コイルばね20は収納部10内で上下運動(振動)する。これにより、コイルばねの運動に弾みがつき、使用者が攪拌装置1を振る動作をしやすくなる
【0077】
また、コイルばね20は、中央部が密巻きであって中央部の両側が疎であることにより、中央部に対して上方の疎の部分が大きく伸縮し、中央部に対して下方の疎の部分の伸縮が小さい。また、衝突体22が収納部10の底部にぶつかった場合に、密巻きである中央部が慣性によって下方に移動するため、中央部に対して上方の疎の部分が大きく伸び、中央部に対して下方の疎の部分が縮まる。ここで、プロテイン粉末は粒の大きさにバラツキがあり、水に混ぜた場合に大きい粒ほど下方に移動する。これにより、大きい粒に対してコイルばね20における中央部に対して下方の疎の部分の振動を作用させやすくなる。しかも、衝突体22が収納部10の底部にぶつかった場合に、中央部に対して上方の疎の部分が大きく伸びた状態になるため、中央部が密巻きでないコイルばね20と比較してコイルばね20の下部が上方に戻りやすくなる。これにより、使用者が攪拌装置1を1回振る動作にコイルばね20の振動を同期させやすくなるため、中央部が密巻きでないコイルばね20を使用するよりも、リズムよく攪拌装置1を振ることができる。
【0078】
[作用・機序]
本実施形態の攪拌装置1の作用・機序は、二つの観点から説明できる。
第一に、コイルばねが振動・揺動することで、液状体をかき回すことである。これにより、油のかたまり、粒のかたまり、沈殿物のかたまりなどをせん断して小さくし、液状体に分散させる。
【0079】
第二に、音の倍音共鳴(スケーリング共鳴)による作用・機序が考えられる。
攪拌装置1の収納部10に、液状体を収納し、キャップ部12が取り付けられた上部開閉部11を締めて、使用者が手に持って振ると、コイルばね20に衝撃が加わる。そして、その衝撃により、コイルばね20が振動及び揺動する。その振動及び揺動が伝わっていくことで、音(可聴域のものに限らず、それよりも低い音、あるいはそれよりも高い音の可能性を含む)が生じる。使用者が複数回にわたって攪拌装置1を振ると、この音も持続的に生じ続ける。
【0080】
一方、液状体に混在しているプロテイン粉末の粒のかたまり、沈殿物のかたまりなどは、分子のクラスタとして存在していると考えられる。そして、それらがぶつかり合う際にも、音が生じる。
【0081】
コイルばねの振動及び揺動により生じる音と、液状体に混在している分子のクラスタ同士がぶつかる際に生じる音とは、倍音(高調波)の関係になり得る。バネの振動、揺動により発生する音の倍音(高調波)が、液状体に混在している分子のクラスタのぶつかり合いに倍音共鳴(スケーリング共鳴)を起こすことがなされる。それにより液状体の混合攪拌、ひいては油、粒、沈殿物などの分散が促進される。
【0082】
ここで、スケーリング共鳴は、数十オクターブ上の高調波(倍音)において、共鳴をする現象である。「タンパク質の音楽」(深川洋一著 ちくまプリマーブックス)に用いられている概念である。
【0083】
共振と共鳴とは、似た概念であるが、本明細書においては、切り分けて考えることにする。たとえば、同じ金属枠(固体)に固定された二つの弦が、片方を振動させたときに、他方も振動する。この場合は、振動が木の金属枠という固体を通じて伝わるので、共振である。他方で、水や空気など(流体)をつたって音がつたわってその結果振動するのは、共鳴である。
【0084】
本実施形態の攪拌装置1の場合、コイルばね20から、粒、沈殿物などの分子に振動がつたわるのは、流体(液状体)を介してなされる。したがって、共鳴というべきである。そこで、音の倍音共鳴又はスケーリング共鳴が機能していると考えられる。
【0085】
本実施形態の攪拌装置1において、液状体のマクロの挙動に着目すると、液状体は、使用者が振ることによって、動いて、コイルばねに衝撃を与えて、コイルばねを振動・揺動させる働きをする。一方、液状体のミクロの挙動に着目すると、液状体に含まれる粒、沈殿物などのクラスタ(分子がいくつかくっついたかたまり)が、倍音共鳴又はスケーリング共鳴により、そのクラスタの大きさを小さくするように力を受ける。これによりせん断効果を受けて、粒、沈殿物などがそのクラスタを小さくして、均一混合をする。これにより、本実施形態の攪拌装置1は、より舌触りのよいプロテイン液を作ることが可能になる。
【0086】
本実施形態の攪拌装置1において、コイルばね20の中央部が密であるため、攪拌装置1を上下に振った場合に、コイルばね20における中央部から中栓21までの上方部位が大きく伸縮し、コイルばね20における中央部から衝突体22までの下方部位は上方部位よりも伸縮幅が小さい。このため、衝突体22が収納部10の底面に衝突した瞬間に、コイルばね20の上方部位が伸びる一方で、コイルばね20の下方部位が縮まるようになる。これにより、衝突体22が収納部10の底面に衝突した際の衝撃がコイルばね20の下方部位によって吸収されるため、衝突音を軽減することが可能になる。特に、
図9に示すように、小突起220aを有する衝突体22であれば、小突起220aが収納部10の底面に衝突するため、衝突体22において収納部10の底面に衝突する領域が低減され、衝突音を軽減することが可能になる。しかも、コイルばね20の下部が上方に戻りやすくなり、使用者が攪拌装置1を振る動作とコイルばね20の振動とを同期させやすくなるため、リズムよく攪拌装置1を振ることができる。
【0087】
本実施形態の攪拌装置1において、攪拌装置1を上下に振った場合に、衝突体22における円筒部220の端面、内側平板部222の下面及び水平面部226の下面によって収納部10の底面に対して水圧をかけることが可能になり、収納部10の底面付近のプロテイン粉末の沈殿物を拡散させることが可能になる。しかも、沈殿物が拡散している収納部10の底面付近にコイルばね20の下方部位が存在するため、拡散した沈殿物付近にコイルばね20における多くの巻き線部分を位置付けることが可能になり、沈殿物に対して効率よくコイルばね20の振動を作用させることができる。特に、
図8、
図9に示すように、膨出部222aを有する衝突体22であれば、内側平板部222の下面の面積を増やすことができるため、収納部10の底面に対してより効率よく水圧をかけることが可能になり、収納部10の底面付近の沈殿物を拡散させることが可能になる。また、内側平板部222に長孔224が形成されているため、衝突体22の上下移動の際に収納部10の底面付近の沈殿物が長孔224を通過して、コイルばね20の下方部位に移動しやすくなる。
【0088】
本実施形態の攪拌装置1において、中栓21も内側平板部212に長孔214が形成されているため、収納部10内の液体が、長孔214を通過して収納部10の上部に移動しやすくなる。これにより、上部開閉部11の上円筒部11cの部位まで液体を移動させることが容易になるため、攪拌装置1を上下に振った場合に、収納部10内の液体を上下に移動させることが可能になり、攪拌を促進することができる。
【0089】
本実施形態の攪拌装置1において、中栓21に、壁面部215に対向する突起部219が形成されているため、突起部219がコイルばね20の一方の端部を切欠き218に導くガイドとなり、中栓21に対するコイルばね20の取り付けが容易になる。しかも、突起部219の先端部の外周部位に傾斜面219aが形成されているため、中栓21の円筒部210を収納部10の上端部に挿入する際に、収納部10の開口縁部に傾斜面219aが接するようになり、突起部219が障害となることなく中栓21を収納部10の上端部に円滑に挿入することが可能になる。
【0090】
本実施形態の攪拌装置1において、中栓20の切欠き218における壁面部215に形成された部分は、切欠き幅が壁面部215に向かって狭くなるように傾斜しているため、2巻き分のコイルばね20を切欠き218に挿通した場合に、2巻き分のコイルばね20を切欠き218に係合させることが可能になる。これにより、コイルばね20の一方の端部に取り付けた中栓21を安定させることができる。同様に、衝突体22の切欠き228における壁面部225に形成された部分は、切欠き幅が壁面部225に向かって狭くなるように傾斜しているため、2巻き分のコイルばね20を切欠き228に挿通した場合に、2巻き分のコイルばね20を切欠き228に係合させることが可能になる。これにより、コイルばね20の他方の端部に取り付けた衝突体22を安定させることができる。
【0091】
[ふるい透し試験]
次に、本実施形態の攪拌装置1を用いたプロテイン粉末ふるい透し試験について説明する。
この試験は、攪拌装置1の収納部10に水とプロテイン粉末とを入れ、攪拌装置1を振って攪拌し、その混合液をふるい編目に透す。そして、ふるい編目に透すのにかかった時間と、ふるい編目に付着したプロテイン粉末の重量とを測定する、というものである。つまり、ふるい編目に透すのにかかった時間が短く、ふるい編目に付着したプロテイン粉末の重量が少ないほど、攪拌によって混合液中のプロテイン粉の粒子が細かくなったという結論を得ることができる。
【0092】
<準備物>
プロテイン粉末ふるい透し試験を行うに当たり、攪拌装置1以外に、
プロテイン粉:10g、
水:100ml、
粉ふるい:ワイヤ径0.16mm、編み目0.50mmの正方形、
タイマー、量り、
を用意する。
【0093】
<試験方法>
先ず、予め、粉ふるいの重量を測定する。
収納部10に水とプロテイン粉末とを入れ、収納部10を振って10回攪拌する。その後、収納部10内のプロテイン液を粉ふるいに移し、プロテイン液が粉ふるいに透し終わるまでの時間を計測する。
次に、プロテイン液が透された粉ふるいを乾燥させてから、粉ふるいの重量を測定する。そして、プロテイン液が透された粉ふるいの重量とプロテイン液が透される前の粉ふるいの重量との差を求めることにより、ふるい編目に付着したプロテイン粉の重量を得ることができる。
【0094】
<試験結果>
上記の試験を、収納部10にコイルばね20を取り付けた場合と、収納部10にコイルばね20を取り付けない場合との2種類行った。
図13は、収納部10にコイルばね20を取り付けた場合と、取り付けない場合とにおけるふるい編目に付着したプロテイン粉の重量の比較を示す説明図であり、
図14は、収納部10にコイルばね20を取り付けた場合と、取り付けない場合とにおける粉ふるい透し時間の比較を示す説明図である。上記の試験の結果、
図13、
図14に示すように次に記載するような値が得られた。
【0095】
収納部10にコイルばね20を取り付けない場合
プロテイン液を透した後の粉ふるいの重量:23.5606g ・・・(A)
プロテイン液を透す前の粉ふるいの重量:22.8644g ・・・(B)
ふるい編目に付着したプロテイン粉の重量:(A)-(B)=0.6962g
粉ふるい透し時間:13.26秒
【0096】
収納部10にコイルばね20を取り付けた場合、
プロテイン液を透した後の粉ふるいの重量:23.0224g ・・・(A)
プロテイン液を透す前の粉ふるいの重量:22.8229g ・・・(B)
ふるい編目に付着したプロテイン粉の重量:(A)-(B)=0.1995g
粉ふるい透し時間:6.04秒
【0097】
図14には、収納部10にコイルばね20を取り付けて攪拌したプロテイン液を透した後のふるい面と、収納部10にコイルばね20を取り付けないで攪拌したプロテイン液を透した後のふるい面とを示す写真が示されている。
図14からも明らかなように、収納部10にコイルばね20を取り付けて攪拌したプロテイン液を透した粉ふるいの方が、コイルばね20を取り付けないで(コイルばね20を取り外して)攪拌したプロテイン液を透した粉ふるいよりもプロテイン粉の付着量が少ないことは明らかである。
【0098】
上述した通り、収納部10にコイルばね20を取り付けて攪拌することにより、収納部10にコイルばね20を取り付けないで攪拌する場合と比較して、ふるい編目に透すのにかかった時間が1/2以上短縮され、ふるい編目に付着したプロテイン粉の重量が1/3以下に減少している。したがって、収納部10にコイルばね20を取り付けて攪拌することによって、プロテイン液中のプロテイン粉末の粒子を細かくすることが可能になる。これにより、粉っぽさが低減された、のど越しのよいプロテイン液を提供することが可能になる。使用者は、キャップ部12を外すことにより、上部開閉部11の上円筒部11cから収納部10内のプロテイン液を飲むことが可能になる。
【0099】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態は上述したものに限るものではない。例えば、上述した実施形態によれば、水にプロテイン粉末を混合してプロテイン液を作ることを一例にあげて説明したが、プロテイン粉末に限らず清涼飲料粉末であってもよい。更には、粉末状の医薬品を飲むために使用してもよい。また、錠剤であっても収納部10に入れてある程度水に溶かしてから攪拌装置1を上下左右に振ってもよい。なお、本発明の実施形態は、粉末材に限らず、液体材を水に混合させることに用いることも可能である。
【符号の説明】
【0100】
1 攪拌装置
10 収納部
10a 平板部分
10b 円筒部分
11 上部開閉部
11a 下円筒部
11b 平板部
11c 上円筒部
12 キャップ部
13 攪拌部
20 コイルばね
21 中栓
21a 凹み
22 衝突体
22a 凹み
210 円筒部
210a 突起部
211 鍔部
212 内側平板部
213 孔部
214 長孔
215 壁面部
216 水平面部
217 側面部
218 切欠き
219 突起部
219a 傾斜面
220 円筒部
220a 小突起
222 内側平板部
222a 膨出部
223 孔部
224 長孔
225 壁面部
226 水平面部
227 側面部
228 切欠き
【要約】
【課題】水に粉末状の食品を混合してなる飲料物における粉っぽさを低減することを可能にする攪拌装置を提供すること。
【解決手段】プロテイン粉末と水とを収納し、振ることによりプロテイン液を生成する攪拌装置1あって、粉末と水とを収納する上下に延びる収納部10と、粉末及び水を入れるとともにプロテイン液を出すべく、収納部10の上部に設けられた上部開閉部11と、収納部10の内部に収納され、巻き径が一定であり、中央部のピッチが密であり、この中央部の両側部のピッチが疎であるコイルばね20と、コイルばねの一方の端部に取り付けられ、収納部10の上部に配置されて、コイルばね20を収納部10の内部に垂下させる中栓21と、コイルばね20の他方の端部に取り付けられ、収納部10を振ってコイルばね20を伸張させた場合に収納部10の底面に当接する衝突体22と、を有する。
【選択図】
図1