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特許7353085情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-21
(45)【発行日】2023-09-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0283 20230101AFI20230922BHJP
【FI】
G06Q30/0283
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019129645
(22)【出願日】2019-07-11
(65)【公開番号】P2021015448
(43)【公開日】2021-02-12
【審査請求日】2022-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田島 玲
(72)【発明者】
【氏名】町永 圭吾
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-063304(JP,A)
【文献】国際公開第2016/113967(WO,A1)
【文献】特開2008-129963(JP,A)
【文献】特開2007-041704(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イベントに対応する複数の席のうち、ユーザがチケットを購入不可能な第1席の配置を示す第1席配置情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記第1席配置情報に基づいて、前記複数の席のうち、前記第1席以外の第2席の販売態様として、当該第2席のうち前記第1席に隣り合う隣接席の価格を、所定の席の価格を上昇させることにより、当該所定の席の価格よりも安くすると決定する決定部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、
チケットが売却済みの前記第1席の配置を示す前記第1席配置情報を取得し、
前記決定部は、
前記第1席配置情報に基づいて、前記複数の席のうち、ユーザがチケットを購入可能な第2席の前記販売態様を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記決定部は、
第2席のうち、前記第1席に隣り合う隣接席の売却が促進されるように、前記販売態様を決定する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記決定部は、
第2席のうち、前記第1席に隣り合う隣接席を購入するユーザにインセンティブを付与すると決定する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記決定部は、
第2席のうち、前記第1席に隣り合う隣接席を購入するユーザにクーポンを付与すると決定する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記決定部は、
前記隣接席に対して前記第1席とは反対側に隣り合う第2席である前記所定の席の価格よりも、前記隣接席の価格を安くすると決定する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記決定部は、
前記所定の席に対して前記隣接席とは反対側に隣り合う第2席である他の席の価格を、前記所定の席の価格よりも安くすると決定する
ことを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記決定部は、
前記所定の席の価格を上昇させることにより、前記所定の席の価格よりも、前記他の席を安くすると決定する
ことを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記決定部は、
前記他の席のチケットが売却された場合、前記所定の席の価格を上昇前の価格に戻すと決定する
ことを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記決定部は、
前記隣接席の価格を減少させることにより、前記所定の席の価格よりも、前記隣接席の価格を安くすると決定する
ことを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記決定部は、
第2席のうち、前記第1席に隣り合う隣接席をユーザへチケットの購入を推奨する推奨席に決定する
ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記決定部により決定された推奨席を示す情報を、ユーザへ提供する提供部、
をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記提供部は、
前記推奨席の購入を推奨するレコメンド情報を、ユーザが利用する端末装置に提供する
ことを特徴とする請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
イベントに対応する複数の席のうち、ユーザがチケットを購入不可能な第1席の配置を示す第1席配置情報を取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された前記第1席配置情報に基づいて、前記複数の席のうち、前記第1席以外の第2席の販売態様として、当該第2席のうち前記第1席に隣り合う隣接席の価格を、所定の席の価格を上昇させることにより、当該所定の席の価格よりも安くすると決定する決定工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項15】
イベントに対応する複数の席のうち、ユーザがチケットを購入不可能な第1席の配置を示す第1席配置情報を取得する取得手順と、
前記取得手順により取得された前記第1席配置情報に基づいて、前記複数の席のうち、前記第1席以外の第2席の販売態様として、当該第2席のうち前記第1席に隣り合う隣接席の価格を、所定の席の価格を上昇させることにより、当該所定の席の価格よりも安くすると決定する決定手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、映画館のシネアド(Cinema Advertising)による映画館側の全体の収益を予測し、予測した収益を映画館側に通知するサービスを提供する技術が知られている(文献1)。例えば、映画館側が新たなチケット料金を設定した場合に、映画館側が得ることができる収益を通知するサービスを提供する技術が知られている。また、従来、興行イベントチケットの属性に基づいて、興行イベントチケットの推奨価格を決定する技術が知られている(文献2)。また、従来、第1販売価格と在庫数の変動とに基づいて、第2販売価格を算出する技術が知られている(文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-179472号公報
【文献】特表2012-500429号公報
【文献】特許第6516802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術は、チケットの価格の決定に関する技術に過ぎず、複数の席の販売態様を適切に決定することができるとは限らなかった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の席の販売態様を適切に決定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、イベントに対応する複数の席のうち、ユーザがチケットを購入不可能な第1席の配置を示す第1席配置情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記第1席配置情報に基づいて、前記複数の席のうち、前記第1席以外の第2席の販売態様を決定する決定部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、複数の席の販売態様を適切に決定することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る席配置販売情報記憶部の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.情報処理の一例〕
図1では、情報処理装置100が、チケットを購入不可能な席(以下、適宜、「第1席」とする)以外の席(以下、適宜、「第2席」とする)の販売態様を決定する場合を示す。なお、チケットを購入不可能な席とは、例えば、チケットが売却済みの席である。そして、情報処理装置100は、第1席に隣り合う席(以下、適宜、「隣接席」とする)をユーザへチケットの購入を推奨する席(以下、適宜、「推奨席」とする)に決定する。また、席SH1乃至席SH5は、イベントAに対応する複数の席である。図1の例では、説明を簡単にするために、席SH1乃至席SH5のみを示すが、実施形態の対象とする複数の席に含まれる席の数に限りはないものとする。なお、席SH1乃至席SH5は、図1に示す関係で一列に配置されているものとし、席SH1の左及び席SH5の右は、別の席であっても、会場の壁や柱などであってもよいものとする。また、ユーザU2は、ユーザU1がチケットを購入した後に情報要求を送信したユーザである。図1の例では、説明を簡単にするために、ユーザU1及びユーザU2のみを示すが、情報処理装置100は、より複数のユーザから情報要求を取得してもよい。なお、図1では、ユーザがおひとり様のチケットを購入する場合を示す。言い替えると、図1では、ユーザが一人分の席のチケットを購入する場合を示す。
【0011】
実施形態の対象とする複数の席は、複数の席が所定の範囲内に配置されるものであれば、どのような複数の席が対象であってもよい。実施形態の対象とする複数の席は、物理的な空間上に配置されるものであってもよい。例えば、実施形態の対象とする複数の席は、野球のスタジアムや映画館などの会場で配置されるものであってもよいし、飛行機や新幹線などの移動体で配置されるものであってもよい。例えば、実施形態の対象とする複数の席は、会場などの物理的な空間上に配置されるものに限らず、インターネットなどの仮想的な空間上に配置されるものであってもよい。例えば、実施形態の対象とする複数の席は、仮想空間上のイベントで配置されるものであってもよい。以下、図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例を説明する。
【0012】
情報処理装置100は、イベントの席の配置を示す席配置情報を取得する。例えば、情報処理装置100は、イベントAの席の席配置情報AL11を取得する。また、情報処理装置100は、イベントの席の席配置情報とともに、イベントの席の販売状況を示す販売状況情報を取得する。例えば、情報処理装置100は、イベントに対応する複数の席のうちユーザにより売却済みである席に関する情報や、売却済みである席の購入者に関する情報や、各々の席の販売価格に関する情報を含む販売状況情報を取得する。このように、情報処理装置100は、イベントに対応する複数の席の席配置情報及び販売状況情報を取得する(ステップS101)。例えば、情報処理装置100は、所定の記憶部に記憶されたイベントに対応する複数の席の席配置情報及び販売状況情報を取得する。図1では、情報処理装置100は、席配置販売情報記憶部121に記憶されたイベントに対応する複数の席の席配置情報及び販売状況情報を取得する。
【0013】
また、情報処理装置100は、イベントに対応する複数の席のうち、第1席の配置を示す席配置情報(以下、適宜、「第1席配置情報」とする)を取得する。例えば、情報処理装置100は、イベントに対応する複数の席の販売状況情報に基づいて第1席を特定し、イベントに対応する複数の席の席配置情報に基づいて、第1席配置情報を取得する。例えば、情報処理装置100は、イベントに対応する複数の席の販売状況情報に基づいて、イベントに対応する複数の席のうち売却済みの席を第1席として特定する。例えば、情報処理装置100は、イベントに対応する複数の席の販売状況情報に基づいて、イベントに対応する複数の席のうち購入者が存在する席を第1席として特定する。図1に示す例では、情報処理装置100は、イベントに対応する複数の席のうち、ユーザU21が購入した席SH1とユーザU22が購入した席SH2とを第1席として特定する。そして、図1に示す例では、情報処理装置100は、席配置情報AL11に基づいて、特定した第1席の席配置情報である第1席配置情報を取得する。図1に示す例では、情報処理装置100は、特定した席SH1と席SH2とを含む第1席の席配置情報である第1席配置情報を取得する。
【0014】
また、情報処理装置100は、取得した第1席配置情報に基づいて、イベントに対応する複数の席のうち、第1席以外の第2席を特定する。例えば、情報処理装置100は、第1席配置情報と、イベントに対応する複数の席の配置情報である席配置情報とを比較することにより、第1席以外の第2席を特定する。例えば、情報処理装置100は、イベントに対応する複数の席の配置情報である席配置情報のうち、第1席配置情報に含まれていない席配置情報に対応する席を第2席として特定する。図1に示す例では、情報処理装置100は、席SH1と席SH2とを含む第1席の第1席配置情報と、席配置情報AL11とを比較することにより、席配置情報AL11に対応する複数の席のうち、席SH1及び席SH2以外の席を第2席として特定する。図1に示す例では、情報処理装置100は、席SH3乃至席SH5を含む席を第2席として特定する。図1に示す例では、情報処理装置100は、イベントに対応する複数の席の販売状況情報に基づいて、購入者が不在の席SH3乃至席SH5を含む席を第2席として特定する。
【0015】
図1に示す例では、情報処理装置100は、特定した第1席と第2席とを示す販売態様情報SINF1を生成する。情報処理装置100は、売却済みである席SH1及び席SH2と、1万円で販売されている席SH3乃至席SH5とを含む販売態様情報SINF1を生成する。
【0016】
情報処理装置100は、取得した第1席配置情報に基づいて、イベントに対応する複数の席のうち、第1席以外の第2席の販売態様を決定する(ステップS102)。例えば、情報処理装置100は、第2席のうち、第1席に隣り合う隣接席の売却が促進されるように、第2席の販売態様を決定する。
【0017】
例えば、情報処理装置100は、販売態様の一例として、第2席の価格を変更すると決定する。例えば、情報処理装置100は、所定の席の価格を上昇させることにより、所定の席の価格よりも、第1席に隣り合う隣接席の価格を相対的に安くすると決定する。図1に示す例では、情報処理装置100は、席SH4の価格を上昇させることにより、席SH4の価格よりも、第1席に隣り合う隣接席の価格を相対的に安くすると決定してもよい。情報処理装置100は、席SH4の価格を予め定められた所定の額に上昇させることにより、隣接席である席SH3の価格を相対的に安くすると決定してもよい。具体的には、情報処理装置100は、席SH4の価格を1万円から2万円に上昇させることにより、隣接席である席SH3の価格を安くすると決定してもよい。なお、情報処理装置100は、所定の席の価格を上昇させることにより、所定の席の価格よりも、所定の席に対して隣接席とは反対側に隣り合う第2席である席(以下、適宜、「他の席」とする)の価格を相対的に安くすると決定してもよい。具体的には、情報処理装置100は、席SH4の価格を1万円から2万円に上昇させることにより、他の席である席SH5の価格を相対的に安くすると決定してもよい。
【0018】
情報処理装置100は、決定した販売態様に基づいて、第2席の価格を変更する。図1に示す例では、情報処理装置100は、席SH4の価格を1万円から2万円に上昇させる。これにより、第1席の隣接席である席SH3の価格は、席SH4の価格よりも安くなる。これにより、情報処理装置100は、ユーザになるべく詰めて座席購入してもらうように座席の値段を動的に変動させることができる。そして、情報処理装置100は、第2席のうち、第1席に隣り合う隣接席を推奨席に決定する。
【0019】
図1に示す例では、情報処理装置100は、第1席と、価格の変更後の第2席とを示す販売態様情報SINF2を生成する。情報処理装置100は、売却済みである席SH1及び席SH2と、1万円で販売されている席SH3及び席SH5と、価格が2万円に変更された席SH4とを含む販売態様情報SINF2を生成する。
【0020】
情報処理装置100は、ユーザU1によるイベントに対応する複数の席の販売に関する情報要求を取得する(ステップS103)。図1では、情報処理装置100は、ユーザU1の端末装置10-1から送信された、イベントAに対応する複数の席の販売に関する情報要求を取得する。
【0021】
情報処理装置100は、取得した情報要求に応じて、情報提供のサービスをユーザU1に提供する(ステップS104)。情報処理装置100は、販売態様の決定に応じた複数の席の販売に関する情報をユーザU1の端末装置10-1へ送信する。図1では、情報処理装置100は、販売態様情報SINF2を端末装置10-1へ送信する。また、情報処理装置100は、推奨席を示す情報をユーザへ提供してもよい。例えば、情報処理装置100は、推奨席の購入を推奨するレコメンド情報をユーザへ提供してもよい。
【0022】
以下、ユーザU1により席SH5のチケットが購入された場合の情報処理の一例を説明する。この場合、情報処理装置100は、イベントに対応する複数の席の販売状況情報を更新する。例えば、情報処理装置100は、所定の記憶部に記憶されたイベントに対応する複数の席の販売状況情報を更新する。例えば、情報処理装置100は、席配置販売情報記憶部121に記憶されたイベントに対応する複数の席の販売状況情報を更新する。具体的には、情報処理装置100は、ユーザU1により席SH5のチケットが購入された旨の情報を追加する。
【0023】
情報処理装置100は、ステップS101の処理と同様の処理を行う。以下、ステップS101の処理と同様の処理の説明については適宜省略する。
【0024】
情報処理装置100は、イベントに対応する複数の席の席配置情報及び更新後の販売状況情報を取得する(ステップS105)。なお、更新後の販売状況情報とは、ユーザU1により席SH5のチケットが購入された後のイベントに対応する複数の席の販売状況を示す情報である。例えば、情報処理装置100は、所定の記憶部に記憶されたイベントに対応する複数の席の席配置情報及び更新後の販売状況情報を取得する。図1では、情報処理装置100は、席配置販売情報記憶部121に記憶されたイベントに対応する複数の席の席配置情報及び更新後の販売状況情報を取得する。
【0025】
情報処理装置100は、イベントに対応する複数の席のうち、ユーザU21が購入した席SH1とユーザU22が購入した席SH2とユーザU1が購入した席SH5とを第1席として特定する。情報処理装置100は、特定した席SH1と席SH2と席SH5とを含む第1席の席配置情報である第1席配置情報を取得する。
【0026】
情報処理装置100は、席SH1と席SH2と席SH5とを含む第1席の第1席配置情報と、席配置情報AL11とを比較することにより、席配置情報AL11に対応する複数の席のうち、席SH1及び席SH2及び席SH5以外の席を第2席として特定する。情報処理装置100は、席SH3及び席SH4を含む席を第2席として特定する。情報処理装置100は、イベントに対応する複数の席の更新後の販売状況情報に基づいて、購入者が不在の席SH3及び席SH4を含む席を第2席として特定する。
【0027】
情報処理装置100は、取得した第1席配置情報に基づいて、イベントに対応する複数の席のうち、席SH3及び席SH4を含む第2席の販売態様を決定する(ステップS106)。例えば、情報処理装置100は、他の席である席SH5のチケットが売却されたため、所定の席である席SH4の価格を上昇前の価格に戻すと決定する。図1では、情報処理装置100は、席SH4の価格を、2万円から上昇前の価格である1万円に戻すと決定する。これにより、おひとり様は1万円のものを購入する可能性が高く、どちらかの1万円のものが売れたら2万円を1万円に戻せば、カップルやファミリーなどの2名以上のグループが購入しやすくなる。このように、情報処理装置100は、カップルやファミリーなどの2名以上のグループによるチケットの購入を支援することができる。また、このように、情報処理装置100は、おひとり様だけしか買えないような席を減らすことができる。
【0028】
この場合、情報処理装置100は、売却済みである席SH1及び席SH2及び席SH5と、1万円で販売されている席SH3及び席SH4とを含む販売態様情報SINF3を生成する。
【0029】
情報処理装置100は、ユーザU2によるイベントに対応する複数の席の販売に関する情報要求を取得する(ステップS107)。具体的には、情報処理装置100は、ユーザU2の端末装置10-2から送信された、イベントAに対応する複数の席の販売に関する情報要求を取得する。
【0030】
情報処理装置100は、取得した情報要求に応じて、情報提供のサービスをユーザU2に提供する(ステップS108)。具体的には、情報処理装置100は、販売態様の決定に応じた複数の席の販売に関する情報をユーザU2の端末装置10-2へ送信する。具体的には、情報処理装置100は、販売態様情報SINF3を端末装置10-2へ送信する。
【0031】
〔2.処理のバリエーション〕
(2-1.隣接席の価格を安くする)
図1に示す例では、所定の席の価格を上昇させることにより、所定の席の価格よりも、第1席に隣り合う隣接席の価格を相対的に安くする場合を示したが、情報処理装置100は、第2席のうち、第1席に隣り合う隣接席の価格を所定の席の価格よりも安くすると決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、第1席に隣り合う隣接席である席SH3の価格を所定の席の価格よりも安くすると決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、席SH3の価格を席SH4の価格よりも安くすると決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、席SH3の価格を、隣り合う双方の席が購入可能な席である席SH4の価格よりも安くすると決定する。例えば、情報処理装置100は、第2席のうち、第1席に隣り合う隣接席に対して第1席とは反対側に隣り合う第2席の価格よりも隣接席の価格を安くすると決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、隣接席である席SH3の価格を1万円から5千円に値下げすると決定してもよい。
【0032】
(2-2.他の席の価格を安くする)
図1に示す例では、所定の席の価格を上昇させることにより、所定の席の価格よりも、所定の席に対して隣接席とは反対側に隣り合う第2席である他の席の価格を相対的に安くする場合を示したが、情報処理装置100は、他の席の価格を、所定の席の価格よりも安くすると決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、所定の席である席SH4に対して隣接席である席SH3とは反対側に隣り合う他の席である席SH5の価格を、席SH4の価格よりも安くすると決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、席SH5の価格を1万円から5千円に値下げすると決定してもよい。
【0033】
(2-3.複数のための購入)
図1に示す例では、ユーザがおひとり様のためのチケットを購入する場合を示したが、ユーザがカップルやファミリーなどの2名以上のグループのためのチケットを購入する場合には、情報処理装置100は、所定の席の価格を上昇前の価格に戻すと決定してもよい。なお、2名以上のグループのためのチケットを購入する場合とは、例えば、ユーザが複数人分の席のチケットを同時に購入する場合である。図1では、情報処理装置100は、2万円に上昇させた席SH4の価格を、上昇前の価格である1万円に戻すと決定してもよい。このように、情報処理装置100は、ユーザが購入する席の数に応じて、所定の席の価格を上昇前の状態に戻してもよい。すなわち、図1では、情報処理装置100は、席SH3乃至席SH5の価格を通常の販売価格である1万円にすると決定してもよい。また、情報処理装置100は、ユーザが購入する席の数が2名分である場合であって、席SH5の右にも席があり席SH5の右の席が空いている場合には、席SH3及び席SH4の価格を通常の販売価格である1万円に決定してもよい。この場合、情報処理装置100は、席SH3だけが売れ残らないように、席SH5の価格を2万円にすると決定してもよい。また、情報処理装置100は、ユーザが購入する席の数が2名分である場合であって、席SH5の右の席が埋まっている、若しくは、席SH5の右に席がない場合には、席SH3乃至席SH5の価格を通常の販売価格である1万円にすると決定してもよい。また、情報処理装置100は、ユーザが購入する席の数が3名分である場合には、席SH3乃至席SH5の価格を通常の販売価格である1万円にすると決定してもよい。
【0034】
(2-4.インセンティブ)
図1に示す例では、おひとり様しか買うことができない席ができないように販売態様の一例として価格を決定する場合を示したが、情報処理装置100は、インセンティブ(例えば、クーポン)を付与すると決定してもよい。具体的には、情報処理装置100は、第2席のうち、第1席に隣り合う隣接席を購入するユーザにインセンティブを付与すると決定してもよい。なお、インセンティブは、ユーザにとってインセンティブとなるものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、情報処理装置100は、第2席のうち、第1席に隣り合う隣接席を購入するユーザに、「500円引」や「10%引」や「特典プレゼント」といったクーポンを付与すると決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、イベントの会場で利用可能なインセンティブや、イベントと所定の関係を有するイベントのチケット購入時に利用可能なインセンティブを付与すると決定してもよい。このように、図1に示す例では、席SH4の価格を上昇させることにより、おひとり様しか買うことができない席ができないようにする場合を示したが、情報処理装置100は、隣接席を購入するユーザにインセンティブを付与することで、おひとり様しか買うことができない席ができないように調整してもよい。また、情報処理装置100は、おひとり様しか買うことができない席ができないようにするために、他の席である席SH5を購入するユーザにインセンティブを付与すると決定してもよい。なお、情報処理装置100は、隣接席又は他の席のどちらか一方が売却された場合、売却されなかった他方のインセンティブの付与に関する情報を、インセンティブの付与の決定前の状態に戻してもよい。すなわち、情報処理装置100は、隣接席又は他の席のどちらか一方が先に売却された場合、売却されなかった他方を購入するユーザにインセンティブを付与しないと決定する。
【0035】
(2-5.レコメンド)
図1に示す例では、おひとり様しか買うことができない席ができないように販売態様の一例として価格を決定する場合を示したが、情報処理装置100は、第1席に隣り合う隣接席を購入するようレコメンド(推奨)すると決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、「隣接席は人気です」や「隣接席はお得です」といったレコメンド情報を送信すると決定してもよい。このように、図1に示す例では、席SH4の価格を上昇させることにより、おひとり様しか買うことができない席ができないようにする場合を示したが、情報処理装置100は、隣接席のレコメンド情報を送信することで、おひとり様しか買うことができない席ができないように調整してもよい。また、情報処理装置100は、おひとり様しか買うことができない席ができないようにするために、他の席である席SH5を購入するようレコメンドすると決定してもよい。なお、情報処理装置100は、隣接席又は他の席のどちらか一方が売却された場合、売却されなかった他方に関する情報の提供を、レコメンドの決定前の状態に戻してもよい。すなわち、情報処理装置100は、隣接席又は他の席のどちらか一方が先に売却された場合、売却されなかった他方のレコメンドを止めると決定してもよい。
【0036】
(2-6.価格決定)
図1に示す例では、席SH4の価格を予め定められた所定の額である2万円に上昇させる場合を示したが、情報処理装置100は、所定の額の値を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、ユーザのユーザ情報に応じて所定の額の値を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、ユーザの購入履歴に基づいて、ユーザが過去に購入した額の最大値又は最大値を超える値を所定の額の値に決定してもよい。これにより、情報処理装置100は、できる限りユーザに所定の席を購入させないようにすることができる。例えば、チケットの販売状況に応じて所定の額の値を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、チケットの人気(例えば、売行)が高い場合には、人気が高いほど所定の額が高くなるように値を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、チケットの売却数が高いほど、所定の額が高くなるように値を決定してもよい。このように、情報処理装置100は、ダイナミックプライシング的に所定の額の値を決定してもよい。
【0037】
(2-7.購入不可)
図1に示す例では、席SH4の価格を予め定められた所定の額に上昇させることにより、できる限りおひとり様のユーザが席SH4を購入しないように調整する場合を示したが、情報処理装置100は、所定の席を購入不可とすることにより、おひとり様のユーザが所定の席を完全に購入できないようにしてもよい。例えば、情報処理装置100は、所定の席を売却済みである席SH1及び席SH2と同様の態様で表示させることにより、所定の席が購入不可能である旨を示してもよい。例えば、情報処理装置100は、おひとり様のユーザによるイベントに対応する複数の席の情報要求を取得した場合、席SH4を売却済みと表示させる情報を提供してもよい。
【0038】
(2-8.席の価格が異なる場合)
図1に示す例では、席のチケットの通常の販売価格が単一である場合を示したが、席の場所に応じて席のチケットの通常の販売価格が異なる場合であってもよい。具体的には、図1では、販売態様情報SINF1に対応する席SH1乃至席SH5のチケットの通常の販売価格が全て単一に1万円である場合を示したが、図1に示す例に限定されなくてもよい。例えば、本技術は、会場内の席の場所に応じて席のチケットの通常の販売価格が異なる場合にも適用可能である。例えば、本技術は、端と真ん中で値段が違うなど席の場所に応じて席のチケットの通常の販売価格が異なる場合にも適用可能である。例えば、本技術は、会場のステージに対して端と真ん中で値段が違うなど席の場所に応じて席のチケットの通常の販売価格が異なる場合にも適用可能である。例えば、本技術は、場所による係数に応じて通常の販売価格が異なる場合にも適用可能である。例えば、真ん中の席ほど場所による係数が高くなるように、席SH1の係数を0.8、席SH2の係数を0.9、席SH3の係数を1、席SH4の係数を0.9、席SH5の係数を0.8とする。この場合、各々の場所による係数に所定の価格として1万円を掛け合わせることにより、席SH1の通常の販売価格を8千円、席SH2の通常の販売価格を9千円、席SH3の通常の販売価格を1万円、席SH4の通常の販売価格を9千円、席SH5の通常の販売価格を8千円としてもよい。なお、この場合の情報処理は図1に示す情報処理と同様であってもよい。
【0039】
(2-9.元の価格に戻す)
価格を上昇させた所定の席のチケットが購入された後に、隣接席及び他の席のどちらか一方又は双方のチケットが購入された場合、情報処理装置100は、価格の上昇前の価格で所定の席のチケットが購入されたことにしてもよい。図1に示す例では、価格を2万円に上昇させた席SH4のチケットが購入された後に、席SH3及び席SH5のチケットが購入された場合、情報処理装置100は、価格の上昇前の1万円で席SH4のチケットが購入されたことにしてもよい。この場合、情報処理装置100は、所定の席のチケットを購入したユーザに対して、価格の上昇前の価格のみを課金してもよい。例えば、情報処理装置100は、所定の席のチケットを購入したユーザに対して、購入した価格から価格の上昇前の価格を差し引いた価格を返金してもよい。
【0040】
〔3.情報処理システムの構成〕
図2に示す情報処理システム1について説明する。図2に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と、情報処理装置100とが含まれる。端末装置10と、情報処理装置100とは所定の通信網(ネットワークN)を介して、有線または無線により通信可能に接続される。図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。なお、図2に示した情報処理システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の情報処理装置100が含まれてもよい。
【0041】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、実施形態における処理を実現可能であれば、どのような装置であってもよい。また、端末装置10は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等の装置であってもよい。図1に示す例においては、端末装置10がスマートフォンである場合を示す。
【0042】
情報処理装置100は、イベントに対応する複数の席の販売態様を決定するために用いられる。情報処理装置100は、例えば、PC、WS(Work Station)等の情報処理装置であり、端末装置10等からネットワークNを介して送信されてきた情報に基づいて処理を行う。
【0043】
〔4.端末装置の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態に係る端末装置10の構成について説明する。図3は、実施形態に係る端末装置10の構成例を示す図である。図3に示すように、端末装置10は、通信部11と、入力部12と、出力部13と、制御部14とを有する。
【0044】
(通信部11)
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部11は、所定のネットワークNと有線又は無線で接続され、所定のネットワークNを介して、情報処理装置100等との間で情報の送受信を行う。
【0045】
(入力部12)
入力部12は、ユーザからの各種操作を受け付ける。図1に示す例では、ユーザU1及びユーザU2からの各種操作を受け付ける。例えば、入力部12は、タッチパネル機能により表示面を介してユーザからの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部12は、端末装置10に設けられたボタンや、端末装置10に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0046】
(出力部13)
出力部13は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、出力部13は、イベントに対応する複数の席の販売態様に関する情報を出力する。
【0047】
(制御部14)
制御部14は、例えば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、端末装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM(Random Access Memory)を作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムには、端末装置10にインストールされたアプリケーションのプログラムが含まれる。例えば、この各種プログラムには、イベントに対応する複数の席の販売態様に関する情報を表示するアプリケーションのプログラムが含まれる。また、制御部14は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0048】
図3に示すように、制御部14は、送信部141と、受信部142を有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。
【0049】
(送信部141)
送信部141は、外部の情報処理装置へ各種情報を提供する。送信部141は、外部の情報処理装置へ各種情報を送信する。送信部141は、情報処理装置100等の他の情報処理装置へ各種情報を送信する。例えば、送信部141は、イベントに対応する複数の席の情報要求を送信する。
【0050】
(受信部142)
受信部142は、各種情報を受信する。受信部142は、外部の情報処理装置から各種情報を受信する。受信部142は、情報処理装置100等の他の情報処理装置から各種情報を受信する。例えば、受信部142は、イベントに対応する複数の席の情報提供のサービスを受信する。例えば、受信部142は、イベントに対応する複数の席の販売態様に関する情報を受信する。
【0051】
〔5.情報処理装置の構成〕
次に、図4を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。図4は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。図4に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0052】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、端末装置10等との間で情報の送受信を行う。
【0053】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図4に示すように、記憶部120は、席配置販売情報記憶部121と、ユーザ情報記憶部122とを有する。
【0054】
席配置販売情報記憶部121は、イベントに対応する複数の席に関する情報を記憶する。例えば、席配置販売情報記憶部121は、複数の席の配置情報や販売状況に関する情報を記憶する。ここで、図5に、実施形態に係る席配置販売情報記憶部121の一例を示す。図5に示すように、席配置販売情報記憶部121は、「イベントID」、「イベント名」、「会場」、「席配置情報」、「販売状況情報」といった項目を有する。
【0055】
「イベントID」は、イベントを識別するための識別情報を示す。「イベント名」は、イベントの名称を示す。例えば、「イベント名」は、イベントIV11により識別されるイベントの名称がイベントAであることを示す。「会場」は、イベントが開催される会場を示す。例えば、「会場」は、イベントIV11によりイベントが施設Aで開催されることを示す。「席配置情報」は、イベントに対応する複数の席の配置情報を示す。図5に示す例では、「席配置情報」に「席配置情報#11」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、複数の席の配置関係を示す座席表などの情報が格納される。「販売状況情報」は、イベントに対応する複数の席の販売状況に関する情報を示す。図5に示すように、「販売状況情報」は、「席」、「購入者」、「販売価格(円)」といった項目を更に有してもよい。「席」は、イベントに対応する複数の席を示す。「購入者」は、イベントに対応する席を購入した購入者を示す。例えば、「購入者」は、席SH1を購入した購入者がユーザU21であることを示す。例えば、「購入者」は、席SH2を購入した購入者がユーザU22であることを示す。また、「購入者」は、例えば、席SH3の購入者が不在であることを示す。言い替えると、「購入者」は、例えば、席SH3が購入されていないことを示す。「販売価格(円)」は、イベントに対応する複数の席の各々の販売価格(円)を示す。例えば、「販売価格(円)」は、席SH1の販売価格が1万円であることを示す。
【0056】
ユーザ情報記憶部122は、ユーザ情報を記憶する。ここで、図6に、実施形態に係るユーザ情報記憶部122の一例を示す。図6に示すように、ユーザ情報記憶部122は、「ユーザID」、「ユーザ情報」といった項目を有する。
【0057】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。「ユーザ情報」は、ユーザ情報を示す。図6に示す例では、「ユーザ情報」に「ユーザ情報#1」や「ユーザ情報#2」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、ユーザの購買履歴などを示す情報が格納される。例えば、「ユーザ情報」には、ユーザが過去に購入したチケットの価格などに関する情報が格納される。例えば、「ユーザ情報」には、ユーザが過去に購入したチケットの価格の最大値などの情報が格納される。
【0058】
(制御部130)
制御部130は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0059】
図4に示すように、制御部130は、取得部131と、特定部132と、決定部133と、提供部134とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0060】
(取得部131)
取得部131は、各種情報を取得する。取得部131は、外部の情報処理装置から各種情報を取得する。取得部131は、端末装置10等の他の情報処理装置から各種情報を取得する。
【0061】
取得部131は、記憶部120から各種情報を取得する。取得部131は、席配置販売情報記憶部121やユーザ情報記憶部122から各種情報を取得する。
【0062】
取得部131は、取得した各種情報を記憶部120に格納する。取得部131は、席配置販売情報記憶部121やユーザ情報記憶部122に各種情報を格納する。
【0063】
取得部131は、他の機能構成により特定、決定された各種情報を取得する。
【0064】
取得部131は、イベントに対応する複数の席の配置情報を取得する。取得部131は、イベントに対応する複数の席の販売状況に関する情報を取得する。
【0065】
取得部131は、イベントに対応する複数の席のうち、ユーザがチケットを購入不可能な第1席の配置を示す第1席配置情報を取得する。取得部131は、イベントに対応する複数の席のうち、チケットが売却済みの第1席の配置を示す第1席配置情報を取得する。
【0066】
取得部131は、イベントに対応する複数の席の販売態様に関する情報を取得する。例えば、取得部131は、イベントに対応する複数の席の最新の販売態様に関する情報を取得する。例えば、取得部131は、イベントに対応する複数の席のうち、所定の席の価格が変更された場合、変更後の販売態様に関する情報を取得する。
【0067】
取得部131は、ユーザによるイベントに対応する複数の席の情報要求を取得する。例えば、取得部131は、イベントに対応する複数の席の価格や、販売状況や、配置などに関する情報要求を取得する。
【0068】
(特定部132)
特定部132は、各種情報を特定する。特定部132は、記憶部120から各種情報を特定する。例えば、特定部132は、席配置販売情報記憶部121やユーザ情報記憶部122から各種情報を特定する。
【0069】
特定部132は、他の機能構成により取得、決定された各種情報を特定する。
【0070】
特定部132は、イベントに対応する複数の席のうち、ユーザがチケットを購入不可能な第1席を特定する。特定部132は、イベントに対応する複数の席の販売状況に関する情報に基づいて第1席を特定する。また、特定部132は、イベントに対応する複数の席のうち、ユーザがチケットを購入可能な第2席を特定する。特定部132は、イベントに対応する複数の席のうち、第1席以外の第2席を特定する。特定部132は、第1席の配置情報である第1席配置情報に基づいて第2席を特定する。
【0071】
(決定部133)
決定部133は、各種情報を決定する。決定部133は、記憶部120から各種情報を決定する。例えば、決定部133は、席配置販売情報記憶部121やユーザ情報記憶部122から各種情報を決定する。
【0072】
決定部133は、他の機能構成により取得、特定された各種情報を決定する。また、決定部133は、他の機能構成により取得、特定された各種情報に基づいて、各種情報を決定する。
【0073】
決定部133は、第1席配置情報に基づいて、複数の席のうち、第1席以外の第2席の販売態様を決定する。決定部133は、第1席配置情報に基づいて、複数の席のうち、ユーザがチケットを購入可能な第2席の販売態様を決定する。
【0074】
決定部133は、第2席のうち、第1席に隣り合う隣接席の売却が促進されるように、第2席の販売態様を決定する。例えば、決定部133は、第2席のうち、第1席に隣り合う隣接席を購入するユーザにインセンティブを付与すると決定する。例えば、決定部133は、第2席のうち、第1席に隣り合う隣接席を購入するユーザにクーポンを付与すると決定する。例えば、決定部133は、第2席のうち、第1席に隣り合う隣接席の価格を所定の価格よりも安くすると決定する。例えば、決定部133は、第1席に隣り合う隣接席に対して第1席とは反対側に隣り合う第2席である所定の席の価格よりも、隣接席の価格を安くすると決定する。例えば、決定部133は、所定の席の価格を上昇させることにより、所定の席の価格よりも、第1席に隣り合う隣接席の価格を安くすると決定する。例えば、決定部133は、所定の席に対して第1席に隣り合う隣接席とは反対側に隣り合う第2席である他の席の価格を、所定の席の価格よりも安くすると決定する。この場合、決定部133は、所定の席の価格を上昇させることにより、所定の席の価格よりも、他の席の価格を安くすると決定する。この場合、決定部133は、他の席のチケットが売却された場合、所定の席の価格を上昇前の価格に戻すと決定する。例えば、決定部133は、第1席に隣り合う隣接席の価格を減少させることにより、所定の席の価格よりも、隣接席の価格を安くすると決定する。例えば、決定部133は、第2席のうち、第1席に隣り合う隣接席をユーザへチケットの購入を推奨する推奨席に決定する。
【0075】
情報処理装置100は、決定した販売態様に基づいて、第2席の価格を変更する。例えば、情報処理装置100は、決定した販売態様に基づいて、第2席の価格を予め定められた価格に変更する。情報処理装置100は、決定した販売態様に基づいて、イベントに対応する複数の席の販売状況情報を更新する。情報処理装置100は、第2席の価格の変更に応じて、イベントに対応する複数の席の販売状況情報を更新する。例えば、情報処理装置100は、第2席の価格の変更に応じて、所定の記憶部に記憶されたイベントに対応する複数の席の販売状況情報を更新する。例えば、情報処理装置100は、第2席の価格の変更に応じて、席配置販売情報記憶部121に記憶されたイベントに対応する複数の席の販売状況情報を更新する。
【0076】
(提供部134)
提供部134は、外部の情報処理装置へ各種情報を提供する。提供部134は、外部の情報処理装置へ各種情報を送信する。提供部134は、外部の情報処理装置へ各種情報を通知する。提供部134は、外部の情報処理装置へ各種情報を配信する。提供部134は、端末装置10等の他の情報処理装置へ各種情報を提供する。
【0077】
提供部134は、他の機能構成により取得、特定、決定された各種情報を提供する。
【0078】
提供部134は、情報提供のサービスをユーザへ提供する。提供部134は、イベントに対応する複数の席に関する情報提供のサービスをユーザへ提供する。例えば、提供部134は、販売態様の決定に応じた複数の席の販売に関する情報をユーザへ提供する。例えば、提供部134は、推奨席を示す情報をユーザへ提供する。例えば、提供部134は、推奨席の購入を推奨するレコメンド情報をユーザへ提供する。
【0079】
〔6.情報処理のフロー〕
次に、図7を用いて、実施形態に係る情報処理システム1による情報処理の手順について説明する。図7は、実施形態に係る情報処理システム1による情報処理の手順を示すフローチャートである。
【0080】
図7に示すように、情報処理装置100は、イベントに対応する複数の席のうち、第1席の配置を示す第1席配置情報を取得する(ステップS201)。情報処理装置100は、取得した第1席配置情報に基づいて、複数の席のうち、第2席の販売態様を決定する(ステップS202)。情報処理装置100は、決定した販売態様に関する情報をユーザへ提供する(ステップS203)。
【0081】
〔7.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、取得部131と、決定部133とを有する。取得部131は、イベントに対応する複数の席のうち、ユーザがチケットを購入不可能な第1席の配置を示す第1席配置情報を取得する。決定部133は、取得部131により取得された第1席配置情報に基づいて、複数の席のうち、第1席以外の第2席の販売態様を決定する。
【0082】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、複数の席の販売態様を適切に決定することができる。また、実施形態に係る情報処理装置100は、複数の席のうち、ユーザがチケットを購入可能な席の販売態様を適切に決定することができる。また、実施形態に係る情報処理装置100は、ユーザになるべく詰めて座席を購入させることができる。
【0083】
また、取得部131は、チケットが売却済みの第1席の配置を示す第1席配置情報を取得する。また、決定部133は、第1席配置情報に基づいて、複数の席のうち、ユーザがチケットを購入可能な第2席の販売態様を決定する。
【0084】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、複数の席のうち、ユーザがチケットを購入可能な席の販売態様を適切に決定することができる。
【0085】
また、決定部133は、第2席のうち、第1席に隣り合う隣接席の売却が促進されるように、販売態様を決定する。
【0086】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、隣接席の売却を促進させることができる。
【0087】
また、決定部133は、第2席のうち、第1席に隣り合う隣接席を購入するユーザにインセンティブを付与すると決定する。
【0088】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、隣接席の売却を促進させることができる。
【0089】
また、決定部133は、第2席のうち、第1席に隣り合う隣接席を購入するユーザにクーポンを付与すると決定する。
【0090】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、隣接席の売却を促進させることができる。
【0091】
また、決定部133は、第2席のうち、第1席に隣り合う隣接席の価格を所定の席の価格よりも安くすると決定する。
【0092】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、隣接席の売却を促進させることができる。
【0093】
また、決定部133は、隣接席に対して第1席とは反対側に隣り合う第2席である所定の席の価格よりも、隣接席の価格を安くすると決定する。
【0094】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、隣接席の売却を促進させることができる。
【0095】
また、決定部133は、所定の席の価格を上昇させることにより、所定の席の価格よりも、隣接席の価格を安くすると決定する。
【0096】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、隣接席の売却を促進させることができる。
【0097】
また、決定部133は、所定の席に対して隣接席とは反対側に隣り合う第2席である他の席の価格を、所定の席の価格よりも安くすると決定する。
【0098】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、カップルやファミリーなどの2名以上のグループによるチケットの購入を支援することができる。
【0099】
また、決定部133は、所定の席の価格を上昇させることにより、所定の席の価格よりも、他の席を安くすると決定する。
【0100】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、カップルやファミリーなどの2名以上のグループによるチケットの購入を支援することができる。
【0101】
また、決定部133は、他の席のチケットが売却された場合、所定の席の価格を上昇前の価格に戻すと決定する。
【0102】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、おひとり様のユーザによる売却を促進させることができる。
【0103】
また、決定部133は、隣接席の価格を減少させることにより、所定の席の価格よりも、隣接席の価格を安くすると決定する。
【0104】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、隣接席の売却を促進させることができる。
【0105】
また、決定部133は、第2席のうち、第1席に隣り合う隣接席をユーザへチケットの購入を推奨する推奨席に決定する。
【0106】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、隣接席の売却を促進させることができる。
【0107】
また、実施形態に係る情報処理装置100は、決定部133により決定された推奨席を示す情報を、ユーザへ提供する提供部を有する。
【0108】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、推奨席である隣接席の売却を促進させることができる。
【0109】
また、提供部134は、推奨席の購入を推奨するレコメンド情報を、ユーザが利用する端末装置に提供する。
【0110】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、推奨席である隣接席の売却を促進させることができる。
【0111】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る端末装置10および情報処理装置100は、例えば、図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図8は、端末装置10および情報処理装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0112】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0113】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0114】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0115】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0116】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る端末装置10および情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部14および130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0117】
〔9.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0118】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0119】
また、上述してきた実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0120】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0121】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0122】
1 情報処理システム
10 端末装置
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 席配置販売情報記憶部
122 ユーザ情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 特定部
133 決定部
134 提供部
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8