(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-21
(45)【発行日】2023-09-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230922BHJP
G06Q 10/02 20120101ALI20230922BHJP
G16H 50/80 20180101ALI20230922BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/02
G16H50/80
(21)【出願番号】P 2021046103
(22)【出願日】2021-03-19
【審査請求日】2022-03-15
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷口 博基
【審査官】青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-154857(JP,A)
【文献】特開2020-027610(JP,A)
【文献】特開2019-160015(JP,A)
【文献】特開2007-058828(JP,A)
【文献】特開2021-009633(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の予約管理された施設を利用する施設利用者の属性と
、所定時間帯における当該施設の利用者の人数に対する、前記施設利用者の属性ごとの割合とを取得する取得部と、
前
記割合に基づ
き、前記施設利用者について
、所定の感染症
を罹患するまたは感染させる相対的なリスクを推定する推定部と、
前記
相対的なリスクに
対する考慮を促す情報を前記施設利用者に提供する提供部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記推定部は、属性ごとの割合を取得した前記施設利用者の属性ごとの前記
所定の感染症
を罹患するまたは感染させる相対的なリスクを推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記推定部は、前記
所定の予約管理された施設を利用する予定の前記施設利用者の属性ごとの割合に基づいて前記
所定の感染症
を罹患するまたは感染させる相対的なリスクを推定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記推定部は、前記
所定の予約管理された施設を利用中の前記施設利用者の属性ごとの割合に基づいて前記
所定の感染症
を罹患するまたは感染させる相対的なリスクを推定する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記推定部は、前記
所定の予約管理された施設の利用可能人数に対する、
当該施設を利用する前記施設利用者の割合に基づいて前記
所定の感染症
を罹患するまたは感染させる相対的なリスクを推定する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記推定部は
、前記
所定の予約管理された施設を
新たに利用する前記施設利用者
について、前記
所定の感染症
を罹患するまたは感染させる相対的なリスクを推定する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記推定部は
、前記
所定の予約管理された施設を
新たに利用する前記施設利用者を含め
て、前記施設利用者の属性ごとの割合に基づいて前記
所定の感染症
を罹患するまたは感染させる相対的なリスクを推定する
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記推定部は、前記施設利用者の属性が前記施設利用者の年代である場合に、
前記施設利用者の年代が低いほど他の前記施設利用者に前記
所定の感染症を感染させる
相対的なリスクが高くなり、
前記施設利用者の年代が高いほど自身が前記
所定の感染症に感染した際の
重症化する相対的なリスクが高くなるとの推定を行う
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記提供部は
、前記
所定の予約管理された施設を
新たに利用する前記施設利用者に対して、前記
所定の感染症
を罹患するまたは感染させる相対的なリスクに
対する考慮を促す情報を提供する
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記提供部は、前記
所定の感染症
を罹患するまたは感染させる相対的なリスクを低減することのできる情報を提供する
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
所定の予約管理された施設を利用する施設利用者の属性と
、所定時間帯における当該施設の利用者の人数に対する、前記施設利用者の属性ごとの割合とを取得する取得工程と、
前
記割合に基づ
き、前記施設利用者について
、所定の感染症
を罹患するまたは感染させる相対的なリスクを推定する推定工程と、
前記
相対的なリスクに
対する考慮を促す情報を前記施設利用者に提供する提供工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
所定の予約管理された施設を利用する施設利用者の属性と
、所定時間帯における当該施設の利用者の人数に対する、前記施設利用者の属性ごとの割合とを取得する取得手順と、
前
記割合に基づ
き、前記施設利用者について
、所定の感染症
を罹患するまたは感染させる相対的なリスクを推定する推定手順と、
前記
相対的なリスクに
対する考慮を促す情報を前記施設利用者に提供する提供手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット等を用いて利用可能な飲食店等への予約システムでは、近年では様々な技術が提案されている。例えば、特許文献1では、予約無しの来店客の人数と空席情報を管理することにより、効率的に利用当日の予約を可能とすることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、飲食店への予約等において注意するべき点として、感染症に対するリスクも挙げられる。しかし、感染症に対するリスクは、施設を利用する利用者の年代等の属性によっても大きく異なるため、利用者の属性ごとの感染症に対するリスクを考慮して予約管理を行うのは、大変困難なものとなっている。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、感染症のリスクを適切に考慮した予約管理を行うことのできる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、施設を利用する施設利用者の属性と前記施設利用者の属性ごとの割合とを取得する取得部と、前記施設利用者の属性ごとの割合に基づいて感染症のリスクを推定する推定部と、前記感染症のリスクに基づく情報を前記施設利用者に提供する提供部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、感染症のリスクを適切に考慮した予約管理を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、施設利用者の情報を取得する画面の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、感染症のリスクを提供する画面の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、施設利用者の情報を取得する画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、感染症のリスクを提供する画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する複数の実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下に説明する複数の実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下に説明する複数の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理システムの構成〕
まず、
図1を参照して、実施形態に係る情報処理システムの構成について説明する。実施形態に係る情報処理システムは、情報処理装置100を有する。実施形態に係る情報処理装置100は、提供装置の一例である。
【0011】
図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、ユーザ装置10
1~10
n(nは任意の自然数)と、提供者装置20と、情報処理装置100とを含む。本明細書では、ユーザ装置10
1~10
nを区別する必要がない場合は、ユーザ装置10
1~10
nを「ユーザ装置10」と総称する。
【0012】
情報処理システム1において、ユーザ装置10、提供者装置20および情報処理装置100は、それぞれネットワークNと有線又は無線により接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット網等のネットワーク網である。
図1中では図示していないが、情報処理システム1は、複数台の提供者装置20や、複数台の情報処理装置100を含んでもよい。
【0013】
ユーザ装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。ユーザは、例えば、インターネット上で提供される各種サービスを利用する者である。ユーザ装置10は、スマートフォン、デスクトップ型PC(Personal Computer)、ノート型PC、タブレット型PC等のクライアント装置を含む、任意のタイプの情報処理装置であってもよい。
【0014】
提供者装置20は、施設の提供者によって利用される情報処理装置である。施設の提供者は、例えば、飲食店や旅館等の施設を提供する者である。ユーザ装置10の場合と同様に、提供者装置20は、クライアント装置を含む、任意のタイプの情報処理装置であってもよい。
【0015】
情報処理装置100(提供装置の一例に相当)は、各種情報を提供する情報処理装置である。情報処理装置100は、ユーザ装置10を利用するユーザや提供者装置20を利用する施設の提供者からの求めに応じて、ネットワークNを介した各種サービスを提供するサーバ装置である。情報処理装置100は、例えば、ネットワークNを通じて、路線検索サービスや、地図提供サービスや、旅行サービスや、飲食店紹介サービスや、天気予報サービスや、スケジュール管理サービス等を提供できる。情報処理装置100は、ネットワークNを介して、有線または無線によりユーザ装置10および提供者装置20と通信を行う。複数台の情報処理装置100が、ウェブサーバ、アプリケーションサーバ、データベースサーバ等の各種サーバの機能をそれぞれ提供してもよい。また、以下に説明するように、情報処理装置100は、ユーザ装置10を利用するユーザに対し、感染症のリスクに基づく情報をユーザに提供する。
【0016】
〔2.情報処理の概要〕
次に、
図2~
図6を用いて、実施形態に係る情報処理装置100が行う情報処理について説明する。本実施形態では、情報処理装置100は、ユーザ装置10を利用するユーザや、ユーザを含む施設利用者が施設を利用する際における施設の予約に関するサービスを提供する。なお、以下の説明では、ユーザは、ユーザ装置10を利用する者をいい、施設利用者は、施設を利用するものをいい、施設利用者には、ユーザも含まれる。
【0017】
本実施形態では、情報処理システム1が有する情報処理装置100は、サービス提供者P1が飲食に関するサービスを提供する施設である飲食店R1の、予約サービスを行うことが可能になっている。サービス提供者P1は、例えば、飲食店R1の経営者または従業員であり得る。サービス提供者P1は、提供者装置20を用いることにより、情報処理装置100で提供する予約に関するサービスを利用する。
【0018】
サービス提供者P1は、まず情報処理装置100に対して、施設の規模に関する情報を提供する(ステップS1)。つまり、サービス提供者P1は、情報処理装置100による予約に関するサービスを利用するにあたって、飲食店R1の席の数を、情報処理装置100に対して提供者装置20を用いて登録する。
【0019】
情報処理装置100による予約サービスをユーザが利用する際には、ユーザはユーザ装置10を用いて利用する。例えば、ユーザU1が、飲食店R1の予約をしようとする際において、情報処理装置100によって提供される予約サービスを利用する場合は、ユーザU1は、ユーザ装置101を用いて予約を行う。
【0020】
情報処理装置100によって提供される予約サービスでは、ユーザU1は、ユーザ装置101への入力操作により、飲食店R1の予約を行って飲食店R1での飲食を考えている施設利用者の属性情報を含めて予約をする。本実施形態では、ユーザU1は、施設利用者の属性情報の一例として、施設利用者の年代情報を含めて予約をする(ステップS2)。詳しくは、情報処理装置100は、希望の日時や人数を入力するコンテンツをユーザ装置101に提供し、ユーザU1は、ユーザ装置101への入力操作により、希望の日時や人数を入力することにより、飲食店R1へのユーザU1の予約情報を情報処理装置100に対して送信する。
【0021】
その際に、情報処理装置100は、ユーザ装置10
1に対して、
図3に示すような人数入力画面NS
1を表示させることにより、予約を行う施設利用者の年齢の年代をユーザU1に対して入力させる。
図3に示す人数入力画面NS
1は、予約を行う1つのグループの施設利用者の年齢の年代ごとに、人数を入力することが可能になっている。即ち、人数入力画面NS
1は、10代以下、20代、30代、40代、50代、60代、70代以上のそれぞれの年代ごとに、人数を入力する人数入力部NI
1が設定され、年代ごとの人数を入力することにより、合計の人数が表示される。
【0022】
ユーザU1は、このようにユーザ装置101に表示される人数入力画面NS1に対して入力操作を行うことにより、年代情報を含めて予約を行い、情報処理装置100は、ユーザ装置101に入力された情報を受信することにより、ユーザ装置101に入力された予約情報を取得する。これにより、情報処理装置100は、飲食店R1を利用する施設利用者の年代と、年代ごとの割合を取得する。
【0023】
ユーザ装置101に入力された予約情報より、ユーザU1に関連して飲食店R1を利用する施設利用者の年代ごとの割合の情報を取得した情報処理装置100は、取得した情報を用いて、年代ごとの割合に基づいた感染症のリスクを推定する(ステップS3)。即ち、情報処理装置100は、飲食店R1を利用する予定の施設利用者の年代ごとの割合に基づいて、感染症のリスクを推定し、これにより、情報処理装置100は、施設利用者の属性ごとの割合に基づいて、感染症のリスクを推定する。
【0024】
具体的には、情報処理装置100は、属性情報として年代情報が用いられる場合は、飲食店R1を利用する予定の施設利用者の年代が高いほど、自身が感染症に感染した際のリスクが高くなるとの推定を行う。この場合における、「自身が感染症に感染した際のリスクが高くなる」とは、施設利用者自身が感染症に感染した際に、重症化し易くなる等、施設利用者自身の身体への影響が高くなり易くなることをいう。
【0025】
また、情報処理装置100は、飲食店R1を利用する予定の施設利用者の年代が低いほど、他の施設利用者に感染症を感染させるリスクが高くなるとの推定を行う。つまり、年代が低い施設利用者は、年代が高い施設利用者と比較して活動的であるため、他人と接触する機会も多く、施設利用者自身が感染症に感染している確率が高くなると考えられる。このため、情報処理装置100は、施設利用者の年代が低くなるに従って、施設利用者自身が感染症に感染する確率が高くなることにより、他人に対して感染症を感染させるリスクが高くなるとの推定を行う。従って、情報処理装置100は、同一の時間帯で飲食店R1を利用する施設利用者の中に、年代が低い施設利用者が多く存在する場合には、それぞれの施設利用者自身が感染症に感染する確率が高くなり、即ち、感染症のリスクが高くなるとの推定を行う。
【0026】
さらに、情報処理装置100は、飲食店R1の利用可能人数に対する、同一の時間帯で飲食店R1を利用する施設利用者の割合に基づいて、感染症のリスクを推定する。つまり、飲食店R1の利用可能人数に対する、同一の時間帯で飲食店R1を利用する施設利用者の割合が多くなるに従って、飲食店R1の店内では施設利用者が密集することになるため、各施設利用者は、施設利用者自身が感染症に感染する確率が高くなる。このため、情報処理装置100は、飲食店R1の利用可能人数に対する、同一の時間帯で飲食店R1を利用する施設利用者の割合が、多くなるに従って、各施設利用者が感染症に感染する確率が高くなり、各施設利用者の感染症のリスクが高くなるとの推定を行う。
【0027】
情報処理装置100は、飲食店R1を利用する予定の施設利用者の年代ごとの割合に基づいた感染症のリスクを、上記の傾向を総合して推定する。このため、例えば、ユーザU1が、
図3に示すように施設利用者の年齢を入力した場合、情報処理装置100は、施設利用者自身の感染症のリスクは、30代の施設利用者が最も低く、70代以上の年代のリスクが最も高くなるとの推定を行う。
【0028】
次に、ユーザU1とは異なる他のユーザU2が、情報処理装置100によって提供される予約サービスを利用して飲食店R1の予約をしようとする場合には、ユーザU2は、ユーザ装置102を用いて予約を行う。この場合、情報処理装置100は、希望の日時を入力するコンテンツをユーザ装置102に提供し、ユーザU2は、ユーザ装置102よって希望の日時を入力することにより、飲食店R1を利用したい日時の情報を、ユーザ装置102から情報処理装置100に対して送信する。
【0029】
ユーザ装置102によってユーザU2の希望の日時の情報が送られた情報処理装置100は、ユーザU2の希望の日時における感染症のリスクに基づく情報を、ユーザ装置102に対して提供する(ステップS4)。つまり、情報処理装置100は、飲食店R1を利用する予定の施設利用者の属性ごとの割合に基づいて推定した感染症のリスク、即ち、施設利用者の年代ごとの割合に基づいて推定した感染症のリスクを、ユーザ装置102に対して提供する。
【0030】
具体的には、情報処理装置100は、ユーザ装置10
2に対して、
図4に示すような、感染症警戒レベルを指数によって表した警戒レベル表示画面AL
2を、ユーザ装置10
2に表示させる。
図4に示す警戒レベル表示画面AL
2では、感染症警戒レベルを5段階で表示しており、感染症警戒レベルの数値が小さくなるに従って、施設利用者が感染症に感染し難く、また、施設利用者が感染症に感染した際のリスクが低くなることを示している。即ち、警戒レベル表示画面AL
2では、感染症警戒レベルの数値が大きくなるに従って、施設利用者が感染症に感染し易く、また、施設利用者が感染症に感染した際のリスクが高くなることを示している。
【0031】
警戒レベル表示画面AL2は、ユーザU2が入力した時間帯での予約の操作を続けるか否かを確認するメッセージが表示され、予約の操作を続けるか否かを選択することが可能になっている。警戒レベル表示画面AL2を確認したユーザU2は、警戒レベル表示画面AL2で表示されている感染症警戒レベルを確認した上で、予約操作を続けるか、それとも日時を入力する画面に戻るかを選択する。
【0032】
希望した時間帯の感染症警戒レベルを確認したユーザU2は、その時間帯での予約操作を続ける場合は、警戒レベル表示画面AL2において、予約操作を続けるとの選択を行う入力操作をユーザ装置102に対して行う。
【0033】
なお、
図2に示す例では、ユーザU1がユーザ装置10
1を用いて行う予約は、情報処理装置100での飲食店R1の予約サービスの開始後に最初に行われる予約であることにより施設利用者に関する情報がまだ記憶されていないものと仮定して、警戒レベル表示画面ALが表示されることは説明していないが、最初に行われる予約から、警戒レベル表示画面ALをユーザ装置10に表示させてもよい。
【0034】
ユーザ装置102から、予約操作を続けるとの情報を取得した情報処理装置100は、ユーザ装置102に対して、予約の人数を入力するコンテンツを提供し、ユーザU2は、ユーザ装置102で取得したコンテンツで入力操作を行う。これにより、ユーザU2は、飲食店R1の予約を行う施設利用者の属性情報である、施設利用者の年齢の年代情報を含めて予約をする(ステップS5)。
【0035】
即ち、情報処理装置100は、ユーザ装置10
1に対して人数入力画面NS
1を表示させたのと同様に、ユーザ装置10
2に対して、
図5に示すような人数入力画面NS
2を表示させる。これにより、予約を行う施設利用者の年齢の年代をユーザU2に対して入力させる。
図5に示す人数入力画面NS
2は、
図3に示す人数入力画面NS
1と同様に、予約を行う1つのグループの施設利用者の年齢の年代ごとに、人数を入力する人数入力部NI
2が設定され、年代ごとの人数を入力することにより、合計の人数が表示される。
【0036】
ユーザ装置102に入力された予約情報より、ユーザU2に関連して飲食店R1を利用する施設利用者の年代ごとの割合の情報を取得した情報処理装置100は、取得した情報を用いて、年代ごとの割合に基づいた感染症のリスクを推定する(ステップS6)。この場合、情報処理装置100は、ユーザU2が人数入力画面NS2で入力した施設利用者の感染症のリスクを、年代ごとに推定する。つまり、情報処理装置100は、人数入力画面NS2に入力された、新たに飲食店R1を利用する施設利用者の感染症のリスクを推定する。
【0037】
人数入力画面NS2で入力された飲食店R1を利用する施設利用者の感染症のリスクを推定した情報処理装置100は、推定した感染症のリスクに基づく情報をユーザ装置102に対して提供し、予約を確定するか否かの確認を行う(ステップS7)。つまり、情報処理装置100は、ユーザU2が人数入力画面NS2で入力した施設利用者の年代ごとに推定した感染症のリスクをユーザ装置102に対して提供し、予約を確定するか否かをユーザU2に対して確認する。
【0038】
具体的には、情報処理装置100は、ユーザ装置10
2に対して、
図6に示すような、感染症警戒レベルを指数によって表しつつ、予約を確定するか否かの確認を行う確認画面CS
2を、ユーザ装置10
2に表示させる。
図6に示す確認画面CS
2では、
図4に示す警戒レベル表示画面AL
2とは異なり、施設利用者本人が感染症に感染することについての感染症警戒レベルと、施設利用者が周囲へ感染症を感染させることについての感染症警戒レベルとを、それぞれ年代ごとに表示している。
【0039】
つまり、本人の感染に関する感染症警戒レベルは、数値が小さくなるに従って、施設利用者が感染症に感染し難くかったり、施設利用者が感染症に感染した際のリスクが低かったりすることを示しており、数値が大きくなるに従って、施設利用者が感染症に感染し易かったり、施設利用者が感染症に感染した際のリスクが高かったりすることを示している。また、施設利用者から周囲への感染に関する感染症警戒レベルは、数値が小さくなるに従って、施設利用者から周囲に対して感染症を感染させ難い状況であることを示しており、数値が大きくなるに従って、施設利用者から周囲に対して感染症を感染させ易い状況であることを示している。
【0040】
ユーザU2は、ユーザ装置102に表示された確認画面CS2で示される感染症警戒レベルを考慮した上で、予約を確定するか、それとも予約の内容を入力する画面に戻るかを選択する。
【0041】
〔3.情報処理装置の構成〕
次に、
図7を参照して、実施形態に係る情報処理装置100の構成例について説明する。
図7は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。
図7に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、情報処理装置100は、情報処理装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0042】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続される。情報処理装置100は、ネットワークNを介して、ユーザ装置10や提供者装置20との間で情報の送受信を行う。
【0043】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図7に示すように、記憶部120は、利用者情報格納部121と、感染リスク情報格納部122と感染リスクデータベース123とを有する。
【0044】
(利用者情報格納部121)
利用者情報格納部121は、施設を利用する施設利用者の属性情報を含む、施設利用者に関する情報を記憶する。本実施形態では、利用者情報格納部121は、施設を利用するグループごとの利用予定の日にちと時間帯、各グループにおける施設利用者の人数、施設利用者の属性である年齢或いは年代、各グループにおける年代ごとの割合に関する情報を記憶する。また、利用者情報格納部121は、施設の規模、即ち席数に対する、時間帯ごとの施設利用者の数に関する情報を記憶する。
【0045】
(感染リスク情報格納部122)
感染リスク情報格納部122は、後述する推定部132によって推定した、施設利用者の感染症のリスクに関する情報を記憶する。感染リスク情報格納部122は、施設を利用する施設利用者の属性ごとの感染症のリスクを記憶する。本実施形態では、感染リスク情報格納部122は、施設を利用する施設利用者の年代ごとの感染症のリスクを、時間帯ごとに記憶する。また、感染リスク情報格納部122は、施設利用者の年代ごとの感染症のリスクを、施設を利用するグループごとに記憶する。
【0046】
(感染リスクデータベース123)
感染リスクデータベース123は、後述する推定部132で施設利用者の感染症のリスクを推定する際に用いるデータを記憶する。感染リスクデータベース123は、例えば、施設利用者の属性である年代ごとの割合と、年代ごとの感染症のリスクとの相関関係に関するモデルである感染リスクモデルを記憶する。この場合における年代ごとの感染症のリスクとしては、例えば、施設利用者の感染のし易さについてのリスク、施設利用者が感染症に感染した際における重症化のし易さについてのリスク、施設利用者から周囲の人物への感染のさせ易さについてのリスクが挙げられる。感染リスクモデルは、これらのリスクに対応してそれぞれ生成され、感染リスクデータベース123に記憶される。感染リスクデータベース123に記憶される感染リスクモデルは、情報処理装置100を管理する管理者等により、適宜更新されるのが好ましい。
【0047】
(制御部130)
制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(提供プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPGPU(General Purpose Graphic Processing Unit)等の集積回路により実現されてもよい。
【0048】
制御部130は、
図7に示すように、取得部131と、推定部132と、提供部133とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図7に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0049】
(取得部131)
取得部131は、施設を利用する施設利用者の人数と、施設利用者の属性である年齢または年代とを時間帯ごとに取得し、施設利用者の年代ごとの割合を、時間帯ごとに取得する。取得部131は、施設を利用するグループごとに、施設利用者の人数と、施設利用者の年齢または年代とを取得し、施設利用者の年代ごとの割合を、グループごとに取得する。取得部131は、施設の規模に対する施設利用者の割合を時間帯ごとに取得し、時間帯ごとに、施設の規模に対する施設利用者の年代ごとの割合を取得する。
【0050】
取得部131は、例えば、情報処理装置100が提供する予約サービスをユーザが利用する際に、情報処理装置100からユーザ装置10に対して表示させる人数入力画面NSに、予約人数を年代ごとに入力することにより、時間帯ごとの施設利用者の人数を取得する。
【0051】
(推定部132)
推定部132は、取得部131で取得した施設利用者の属性である年代ごとの割合に基づいて、感染症のリスクを推定する。推定部132は、取得部131で取得した施設利用者の年代ごとの割合と、記憶部120が有する感染リスクデータベース123に記憶される感染リスクモデルとに基づいて、感染症のリスクを推定する。これにより推定部132は、例えば、年代ごとの割合を取得した施設利用者の、年代ごとの感染症のリスクを推定する。推定部132で感染症のリスクを推定する際には、例えば、施設利用者の年代が低いほど、他の施設利用者に感染症を感染させるリスクが高くなり、施設利用者の年代が高いほど、自身が感染症に感染した際のリスクが高くなるとの推定を行う。
【0052】
また、推定部132は、ユーザ装置10を用いて予約された、今後施設を利用する予定の施設利用者の年代ごとの割合に基づいて、感染症のリスクを推定する。また、推定部132は、提供者装置20を用いて登録された、施設の利用可能人数に対する、施設を利用する施設利用者の割合に基づいて、感染症のリスクを推定する。
【0053】
また、推定部132は、ユーザ装置10を用いて施設の予約が行われた際に、新たに施設を利用する施設利用者の感染症のリスクを推定する。ユーザ装置10を用いて施設の予約が行われた際には、推定部132は、新たに施設を利用する施設利用者を含めた、施設利用者の年代ごとの割合に基づいて感染症のリスクを推定する。また、推定部132は、現在施設を利用中の施設利用者の年代ごとの割合が分かる場合には、現在施設を利用中の施設利用者の年代ごとの割合に基づいて、感染症のリスクを推定する。
【0054】
(提供部133)
提供部133は、推定部132で推定した感染症のリスクに基づく情報を、施設利用者に提供する。提供部133は、例えば、ユーザ装置10に警戒レベル表示画面ALを表示させることにより、施設を利用する施設利用者に対して、施設利用者の年代ごとの感染症のリスクを提供する。また、提供部133は、新たに施設を利用する施設利用者に対して、感染症のリスクに基づく情報を提供する。
【0055】
提供部133は、例えば、情報処理システム1によって施設の予約操作をしているユーザが使用しているユーザ装置10に、警戒レベル表示画面ALを表示させることにより、新たに施設を利用する施設利用者に対して、施設を利用しようとする時間帯における施設利用者の年代ごとの感染症のリスクを提供する。また、提供部133は、例えば、情報処理システム1によって施設の予約操作をしているユーザが使用しているユーザ装置10に、確認画面CSを表示させることにより、新たに施設を利用する施設利用者に対して、施設を利用しようとしている施設利用者の、利用しようとしている時間帯における施設利用者の年代ごとの感染症のリスクを提供する。
【0056】
〔4.処理手順〕
図8を用いて、実施形態に係る情報処理装置100が実行する情報処理の手順について説明する。
図8は、実施形態に係る情報処理装置による情報処理手順を示すフローチャートである。
図8に示す処理手順は、情報処理装置100の制御部130により実行される。
【0057】
情報処理装置100は、ユーザがユーザ装置10に対して入力操作を行った情報を取得部131で取得することにより、施設を使用する予定の施設利用者の属性である施設利用者の年代を取得し、施設を使用する予定の施設利用者の年代ごとの割合を取得する(ステップS101)。
【0058】
情報処理装置100は、施設利用者の年代ごとの割合に基づいて、推定部132で施設利用者の感染症のリスクを推定する(ステップS102)。即ち、推定部132は、取得部131で取得した施設利用者の年代ごとの割合に基づいて、感染リスクデータベース123に記憶される感染リスクモデルを用いて、施設利用者の感染症のリスクを年代ごとに推定する。また、推定部132は、施設利用者の感染症のリスクを、所定の時間帯ごとに推定する。この場合における所定の時間帯は、例えば、ユーザがユーザ装置10に対して入力した予約の希望の時間帯である。
【0059】
新たに施設の予約を希望する入力がユーザ装置10を通じて行われた場合には、情報処理装置100は、感染症のリスクに基づく情報を、新たに施設を予約する施設利用者に対して提供する(ステップS103)。即ち、情報処理装置100は、提供部133によってユーザ装置10に対して警戒レベル表示画面ALを表示させることにより、施設利用者が施設の利用を近傍する時間帯における施設利用者の年代ごとの感染症のリスクを、新たに施設を予約する施設利用者に対して提供する。これにより、新たに施設を予約する施設利用者に対して、希望する時間帯における感染症のリスクに対する注意を促す。
【0060】
新たに施設を予約する施設利用者が、希望する時間帯での予約を進める場合には、情報処理装置100は、ユーザ装置10に対して入力された情報を取得部131で取得することにより、新たに施設を使用する予定の施設利用者の年代を取得し、新たに施設を利用する施設利用者の年代ごとの割合を取得する(ステップS104)。
【0061】
情報処理装置100は、新たに施設を利用する施設利用者を含めた、施設利用者の年代ごとの割合に基づいて感染症のリスクを推定する(ステップS105)。即ち、推定部132は、取得部131で取得した、新たに施設を利用する施設利用者を含めた施設利用者の年代ごとの割合に基づいて、感染リスクデータベース123に記憶される感染リスクモデルを用いて、施設利用者の感染症のリスクを年代ごとに推定する。詳しくは、推定部132は、新たに施設を利用する施設利用者が希望する時間帯の感染症のリスクを、新たに施設を利用する施設利用者を含めて、施設利用者の年代ごとの割合に基づいて推定する。
【0062】
情報処理装置100は、感染症のリスクに基づく情報を、新たに施設を利用する施設利用者に対して提供する(ステップS106)。つまり、情報処理装置100は、新たに施設を利用する施設利用者を含めた施設利用者の年代ごとの割合に基づいて推定部132で推定した感染症のリスクの情報を、提供部133によってユーザ装置10に対して確認画面CSを表示させることにより、新たに施設を利用する施設利用者に対して提供する。これにより、新たに施設を予約する施設利用者に対して、希望する時間帯における感染症のリスクについての情報を提供した上で、希望する時間帯での予約を確定するか否かを確認する。
【0063】
なお、
図8を用いて行う情報処理手順の説明では、ステップS101における施設利用者に対しては、情報処理装置100での施設の予約サービスの開始後に最初に行われる予約であることにより施設利用者に関する情報がまだ記憶されていないものと仮定して、感染症のリスクに基づく情報は提供していないが、最初に行われる予約から、施設利用者に対して感染症のリスクに基づく情報を提供してもよい。
【0064】
〔5.変形例〕
提供部133によって、感染症のリスクに基づく情報を施設利用者に提供する際には、感染症のリスクを低減することのできる情報を提供してもよい。例えば、提供部133は、推定部132で推定した時間帯ごとの感染症のリスクに基づいて、感染症のリスクが低くなる時間帯や日にちを、ユーザ装置10を介して施設利用者に提供してもよい。または、情報処理装置100で予約サービスを行う施設が複数存在する場合には、施設利用者が希望する施設の近傍で、施設利用者が希望する施設と同類のサービスを提供する施設の中に、感染症のリスクが低い施設がある場合には、その施設についての情報を施設利用者に提供してもよい。
【0065】
提供部133によって、感染症のリスクに基づく情報を施設利用者に提供する際には、年代ごとの感染症のリスクのみでなく、年代ごとの感染症のリスクを考慮した、1つのグループ全体における感染症のリスクを提供してもよい。例えば、施設利用者の年代ごとの感染症のリスクと、グループ内での施設利用者の年代ごとの割合に基づいて、グループの総合の感染症のリスクを、年代ごとの感染症のリスクと同様に指数で示すことによって、施設利用者に提供してもよい。
【0066】
取得部131による、施設利用者の年代と施設利用者の年代ごとの割合との取得は、ユーザがユーザ装置10に入力した情報より取得しているが、施設利用者の年代や年代ごとの割合との取得は、ユーザ装置10以外によって行ってもよい。例えば、施設の予約を行うことなく施設を利用する施設利用者がいる場合には、施設の提供者が、施設利用者の外見から推測できる凡その年代を提供者装置20に入力することにより、提供者装置20から取得部131によって施設利用者の年代を取得してもよい。または、施設内や施設の入口に、施設利用者の顔を撮影可能なカメラが配置されている場合には、カメラで撮影した画像情報に基づいて、施設利用者の年代を推測し、年代ごとの割合を取得してもよい。または、施設を利用する施設利用者と、他の施設やサービスを利用する利用者とが一致することにより、施設利用者に関する情報が、他の施設やサービスから取得できる場合には、他の施設やサービスから、施設利用者の年代や年代ごとの割合の情報を取得してもよい。
【0067】
推定部132による、施設利用者の予約情報に基づいて、施設利用者が施設を利用する将来の時間帯における感染症のリスクを推定しているが、現在施設を利用中の施設利用者の年代ごとの割合が分かる場合には、現在施設を利用中の施設利用者の年代ごとの割合に基づいて、感染症のリスクを推定してもよい。例えば、施設の予約を行っていない状態で、ユーザがユーザ装置10を用いて今から利用できる施設を探しているときに、任意の施設において当該施設を利用中の施設利用者の年代ごとの割合に基づいて感染症のリスクを推定し、ユーザ装置10に提供してもよい。
【0068】
情報処理装置100によって感染症のリスクを推定する際には、施設利用者の属性として、施設利用者の年代以外に基づいて推定してもよい。つまり、取得部131で取得する施設利用者の属性は、施設利用者の年代以外であってもよく、推定部132で感染症のリスクを推定する際に用いる施設利用者の属性は、施設利用者の年代以外であってもよい。情報処理装置100で、感染症のリスクを推定する際に用いる施設利用者の属性は、例えば、施設利用者の性別や居住地等、施設利用者の年代以外でも施設利用者の属性に関するものであれば採用可能である。
【0069】
情報処理装置100によって施設利用者の感染症のリスクを推定し、施設利用者への提供を行う施設は、飲食店以外であってもよい。施設は、例えば、ホテル等の宿泊施設や、病院等の医療機関、図書館等の公共施設、博物館や美術館等、さまざまな年代の施設利用者が利用する施設であれば、施設の種類は問わない。
【0070】
〔6.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置(実施形態では「情報処理装置100」。以下同様)は、取得部(実施形態では「取得部131」。以下同様)と、推定部(実施形態では「推定部132」。以下同様)と、提供部(実施形態では「提供部133」。以下同様)とを有する。取得部131は、施設を利用する施設利用者の年代と施設利用者の年代ごとの割合とを取得する。推定部132は、施設利用者の年代ごとの割合に基づいて感染症のリスクを推定する。提供部133は、感染症のリスクに基づく情報を施設利用者に提供する。
【0071】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、施設利用者の年代ごとの割合に基づいて感染症のリスクを推定し、感染症のリスクに基づく情報を施設利用者に提供するため、施設利用者に対して、感染症のリスクを考慮した上での施設の予約を促すことができる。これにより、感染症のリスクを適切に考慮した予約管理を行うことができる。
【0072】
また、実施形態に係る情報処理装置において、推定部132は、年代ごとの割合を取得した施設利用者の年代ごとの感染症のリスクを推定する。
【0073】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、施設利用者の年代ごとの感染症のリスクを推定するため、施設利用者に感染症のリスクに基づく情報を提供するにあたって、年代ごとに異なる感染症のリスクを施設利用者に対して適切に提供することができる。これにより、施設利用者に対して、感染症のリスクをより詳細に考慮することを促すことができ、感染症のリスクを適切に考慮した予約管理を行うことができる。
【0074】
また、実施形態に係る情報処理装置において、推定部132は、施設を利用する予定の施設利用者の年代ごとの割合に基づいて感染症のリスクを推定する。
【0075】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、施設を利用する予定の施設利用者の年代ごとの割合に基づいて感染症のリスクを推定するため、施設利用者に対して、施設利用者の年代ごとの感染症のリスクを考慮した上での、施設の予約を促すことができる。これにより、感染症のリスクを適切に考慮した予約管理を行うことができる。
【0076】
また、実施形態に係る情報処理装置において、推定部132は、施設を利用中の施設利用者の年代ごとの割合に基づいて感染症のリスクを推定する。
【0077】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、施設を利用中の施設利用者の年代ごとの割合に基づいて感染症のリスクを推定することにより、予約の有無に関わらず、施設利用者に対して感染症のリスクを考慮した上での施設の利用を促すことができる。これにより、感染症のリスクを適切に考慮した管理を行うことができる。
【0078】
また、実施形態に係る情報処理装置において、推定部132は、施設の利用可能人数に対する、施設を利用する施設利用者の割合に基づいて感染症のリスクを推定する。
【0079】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、施設の利用可能人数に対する施設利用者の割合に基づいて感染症のリスクを推定するため、感染症のリスクを推定する際に、施設利用者の密集度も含めて推定することができる。これにより、感染症のリスクをより高い精度で推定することができ、感染症のリスクを適切に考慮した予約管理を行うことができる。
【0080】
また、実施形態に係る情報処理装置において、推定部132は、新たに施設を利用する施設利用者の感染症のリスクを推定する。
【0081】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、新たに施設を利用する施設利用者の感染症のリスクを推定するため、新たに施設を利用する予定の施設利用者に対して、感染症のリスクを考慮した上での施設の予約を促すことができる。これにより、感染症のリスクを適切に考慮した予約管理を行うことができる。
【0082】
また、実施形態に係る情報処理装置において、推定部132は、新たに施設を利用する施設利用者を含めた、施設利用者の年代ごとの割合に基づいて感染症のリスクを推定する。
【0083】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、新たに施設を利用する施設利用者を含めて感染症のリスクを推定するため、新たに施設を利用する予定の施設利用者に対して、より高い精度で推定を行った感染症のリスクを提供することができる。これにより、高い精度で推定された感染症のリスクを考慮した上での施設の予約を、施設利用者に対して促すことができ、感染症のリスクを適切に考慮した予約管理を行うことができる。
【0084】
また、実施形態に係る情報処理装置において、推定部132は、施設利用者の年代が低いほど他の施設利用者に感染症を感染させるリスクが高くなり、施設利用者の年代が高いほど自身が感染症に感染した際のリスクが高くなるとの推定を行う。
【0085】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、施設利用者の年代が低いほど他の施設利用者に感染症を感染させるリスクが高くなるとの推定を行うため、他人と接触する機会が多い、年代が低い施設利用者の行動を、感染症のリスクの推定の反映させることができる。また、情報処理装置は、施設利用者の年代が高いほど自身が感染症に感染した際のリスクが高くなるとの推定を行うため、感染症に感染した際に重症化し易い、年代が高い施設利用者の特性を、感染症のリスクの推定の反映させることができる。これらにより、感染症のリスクの推定を、より高い精度で行うことができ、感染症のリスクを適切に考慮した予約管理を行うことができる。
【0086】
また、実施形態に係る情報処理装置において、提供部133は、新たに施設を利用する施設利用者に対して、感染症のリスクに基づく情報を提供する。
【0087】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、新たに施設を利用する施設利用者に対して、感染症のリスクに基づく情報を提供するため、新たに施設を利用する施設利用者に対して、感染症のリスクを考慮した上での施設の予約を促すことができる。これにより、感染症のリスクを適切に考慮した予約管理を行うことができる。
【0088】
また、実施形態に係る情報処理装置において、提供部133は、感染症のリスクを低減することのできる情報を提供する。
【0089】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、感染症のリスクを低減することのできる情報を施設利用者に対して提供するため、施設利用者に対して積極的に感染症のリスクを低減させる行動を促すことができる。これにより、感染症のリスクを適切に考慮した予約管理を行うことができる。
【0090】
〔7.プログラム〕
上述してきた情報処理装置100による処理は、本願に係る情報処理プログラムにより実現される。例えば、情報処理装置100に係る取得部131は、情報処理装置100が有するCPUやMPU等によって、情報処理プログラムがRAMを作業領域として、情報処理プログラムに係る処理手順が実行されることにより実現される。例えば、情報処理装置100に係る推定部132は、情報処理装置100が有するCPUやMPU等によって、情報処理プログラムがRAMを作業領域として、情報処理プログラムに係る推定処理等の情報処理手順が実行されることにより実現される。情報処理装置100に係る他の部も同様に、情報処理プログラムによる各手順が実行されることにより実現される。例えば、位置価値を推定する情報処理プログラムはコンテンツを表示するアプリ等に含まれてもよい。
【0091】
なお、本願に係る情報処理装置100が実行する処理は、必ずしも全てが情報処理プログラムによって実現されるものでなくてもよい。すなわち、情報処理プログラム自体が、上述してきたような情報処理装置100で実行される処理を実行するのではなく、OS(Operating System)によって取得されたデータ(例えば、情報処理装置100が有するセンサや回路等を利用して取得されるデータ)を受け取ったり、検知したりすることにより、上述してきた情報処理装置100の処理を実現するようにしてもよい。また、情報処理装置100が有するOSに情報処理プログラムが含まれてもよい。
【0092】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置100は、例えば
図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0093】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。演算装置1030は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。
【0094】
一次記憶装置1040は、RAM(Random Access Memory)等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。二次記憶装置1050は、内蔵ストレージであってもよいし、外付けストレージであってもよい。また、二次記憶装置1050は、USBメモリやSD(Secure Digital)メモリカード等の取り外し可能な記憶媒体であってもよい。また、二次記憶装置1050は、クラウドストレージ(オンラインストレージ)やNAS(Network Attached Storage)、ファイルサーバ等であってもよい。
【0095】
出力IF1060は、ディスプレイ、プロジェクタ、及びプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0096】
また、出力IF1060及び入力IF1070はそれぞれ出力装置1010及び入力装置1020と無線で接続してもよい。すなわち、出力装置1010及び入力装置1020は、ワイヤレス機器であってもよい。
【0097】
また、出力装置1010及び入力装置1020は、タッチパネルのように一体化していてもよい。この場合、出力IF1060及び入力IF1070も、入出力IFとして一体化していてもよい。
【0098】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0099】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0100】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0101】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークIF1080を介して他の機器から取得したプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行してもよい。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークIF1080を介して他の機器と連携し、プログラムの機能やデータ等を他の機器の他のプログラムから呼び出して利用してもよい。
【0102】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0103】
また、上述した情報処理装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0104】
〔9.その他〕
また、上記各実施形態および変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0105】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0106】
また、上述してきた各実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0107】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、評価受付部は、評価受付手段や評価受付回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0108】
1 情報処理システム
10 ユーザ装置
20 提供者装置
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 利用者情報格納部
122 感染リスク情報格納部
123 感染リスクデータベース
130 制御部
131 取得部
132 推定部
133 提供部