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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-21
(45)【発行日】2023-09-29
(54)【発明の名称】クランプ力可視化装置及びクランプ
(51)【国際特許分類】
   B25B 5/02 20060101AFI20230922BHJP
   F16B 2/12 20060101ALI20230922BHJP
   B25B 5/16 20060101ALI20230922BHJP
   G01L 1/04 20060101ALI20230922BHJP
   G01L 5/00 20060101ALI20230922BHJP
【FI】
B25B5/02
F16B2/12 Z
B25B5/16
G01L1/04
G01L5/00 103Z
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021529743
(86)(22)【出願日】2019-12-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-02
(86)【国際出願番号】 CN2019128334
(87)【国際公開番号】W WO2020143453
(87)【国際公開日】2020-07-16
【審査請求日】2022-04-15
(31)【優先権主張番号】201910026507.7
(32)【優先日】2019-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521226668
【氏名又は名称】杭州聯和電気制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】HANGZHOU UNITED ELECTRIC MANUFACTURE CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Second Building,No.5 The 22nd Avenue,Xiasha Economic Development District,Hangzhou,Zhejiang 310018(CN)
(73)【特許権者】
【識別番号】515196805
【氏名又は名称】杭州巨星科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】李 躍明
【審査官】山村 和人
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第201613512(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2013/0263674(US,A1)
【文献】特開2010-163277(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102069456(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0174737(US,A1)
【文献】特開平09-300228(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25B 1/00 - 5/16
F16B 2/12
G01L 1/04
G01L 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体を締付けるための第1の挟持体(01)を含むクランプ力可視化装置であって、前記第1の挟持体(01)がベース(14)に伸縮可能に装着され、前記第1の挟持体(01)と前記ベース(14)との間に弾性素子(110)が設けられ、前記第1の挟持体(01)及び前記ベース(14)にクランプ力目盛り(11)及びインデックスマーク(15)が別々に設けられ、前記第1の挟持体(01)が物体を締付ける時に前記弾性素子(110)は前記クランプ力可視化装置が前記物体を締付けるクランプ力を測定するとともに、前記インデックスマーク(15)により前記クランプ力目盛り(11)を指して読み取らせ
前記第1の挟持体に、前記第1の挟持体による弾性素子の初期圧力を調節するための調節構造が配置されることを特徴とするクランプ力可視化装置。
【請求項2】
前記ベース(14)と前記第1の挟持体(01)が一体に嵌着され、外側に位置するベース(14)又は第1の挟持体に前記インデックスマーク又はクランプ力目盛りが設けられ、内側に位置する第1の挟持体又はベースに可視化のクランプ力目盛り又はインデックスマークが設けられることを特徴とする請求項1に記載のクランプ力可視化装置。
【請求項3】
前記ベース(14)は、1つの軸方向孔(17)を有し、
前記第1の挟持体(01)は、1つの伸縮セクション(12)を有し、
前記軸方向孔(17)が前記伸縮セクション(12)に嵌合されることを特徴とする請求項2に記載のクランプ力可視化装置。
【請求項4】
前記伸縮セクション(12)は、内孔(13)を有し、
前記弾性素子(110)は、一端が前記軸方向孔(17)の底部に支持され、他端が前記内孔(13)の底部に支持されることを特徴とする請求項3に記載のクランプ力可視化装置。
【請求項5】
前記ベース(14)又は第1の挟持体に柱(18)が設けられ、前記弾性素子(110)は前記柱(18)に嵌合される螺旋状の圧縮バネであることを特徴とする請求項4に記載のクランプ力可視化装置。
【請求項6】
外側に位置するベース(14)又は第1の挟持体に窓(16)が開設されるとともに、窓縁に前記インデックスマーク又はクランプ力目盛りが設けられることを特徴とする請求項2に記載のクランプ力可視化装置。
【請求項7】
外側に位置するベース(14)又は第1の挟持体の先端縁は前記インデックスマークとし、内側に位置する第1の挟持体又はベースに前記クランプ力目盛りが設けられることを特徴とする請求項2に記載のクランプ力可視化装置。
【請求項8】
前記調節構造は調節ネジ(111)であり、前記調節ネジ(111)が前記第1の挟持体(01)を貫通して前記ベース(14)に連続され、前記調節ネジを回すことにより、前記第1の挟持体による前記弾性素子の初期圧力が調節されることを特徴とする請求項1に記載のクランプ力可視化装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載のクランプ力可視化装置と、
前記第1の挟持体(01)と合わせて締付けを実現する第2の挟持体(02)とを含むことを特徴とするクランプ力可視化クランプ。
【請求項10】
前記ベース(14)が第1のアーム(03)に設けられ、前記第2の挟持体(02)が第2のアーム(04)に設けられ、前記第1のアーム(03)から固定取手(31)が一体に延出され、前記第2のアーム(04)がガイドバー(05)に固定され、前記ガイドバー(05)が前記第1のアーム(03)に穿設され、前記第1のアーム(03)に加力取手(32)、アンロック取手(33)、ガイドバーを加力するための加力クリップ(34)、ガイドバーを第1のアームにロックするためのロッククリップ(35)が設けられ、前記加力取手(32)と前記加力クリップ(34)とが連動することで、前記加力取手(32)及び固定取手(31)を把持する時に前記ガイドバー(05)をスライドさせ、前記第2のアーム(04)を第1のアーム(03)に接近させ、前記アンロック取手(33)と前記ロッククリップ(35)とが連動することで、前記アンロック取手(33)及び固定取手(31)を把持する時に前記ロッククリップ(35)によるガイドバーのロックを解除させることを特徴とする請求項9に記載のクランプ力可視化クランプ。
【請求項11】
前記ベース(14)が第1のアーム(03)に設けられ、前記第2の挟持体(02)が第2のアーム(04)に設けられ、前記第1のアーム(03)に締付け取手(36)、アンロック取手(37)が連続され、前記第2のアーム(04)がガイドバー(05)に固定され、前記ガイドバー(05)が前記第1のアーム(03)に穿設されることを特徴とする請求項9に記載のクランプ力可視化クランプ。
【請求項12】
前記ベース(14)が第1のアーム(03)に設けられ、前記第2の挟持体(02)が第2のアーム(04)に設けられ、前記第1のアーム(03)から第1の取手(38)が延出され、前記第2のアーム(04)から第2の取手(41)が延出され、前記第1のアームと第2のアームが枢軸(06)を介して連続され、前記第1の取手と第2の取手との間にロック機構(07)及びアンロック機構(08)が設けられることを特徴とする請求項9に記載のクランプ力可視化クランプ。
【請求項13】
前記ベース(14)は、前記第1のアーム(03)と一体に構成されることを特徴とする請求項10~12のいずれか一項に記載のクランプ力可視化クランプ。
【請求項14】
前記ベース(14)は、前記第1のアーム(03)に装着されることを特徴とする請求項10~12のいずれか一項に記載のクランプ力可視化クランプ。
【請求項15】
前記ベース(14)は、前記第1のアーム(03)に係着されることを特徴とする請求項14に記載のクランプ力可視化クランプ。
【請求項16】
前記ベース(14)は、ピンにより前記第1のアーム(03)に装着されることを特徴とする請求項14に記載のクランプ力可視化クランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2019年1月11日に出願された、発明名称が「クランプ力可視化装置及びクランプ」である中国特許出願201910026507.7の優先権を主張し、それらに開示された全体が引用にて本明細書に組み込まれる。
技術分野
本発明は手動クランプに属し、具体的には、手動で操作するクランプ力可視化装置及びクランプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の手動クランプは、締付けの基本的な機能以外に、使用時にクランプ力の大きさを特定することが困難であり、盲目的に締付けることになり、締付けの目的を正確に実現することが困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題及び提案する技術役割は、従来の手動クランプの使用時にクランプ力の大きさを特定することが困難であるという欠点を解消し、締付け時にクランプ力の大きさを直感的に見て読み取れるようにして、正確な挟持を実現するように、クランプ力可視化クランプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、物体を締付けるための第1の挟持体を含む本発明のクランプ力可視化装置は、前記第1の挟持体がベースに伸縮可能に装着され、前記第1の挟持体と前記ベースとの間に弾性素子が設けられ、前記第1の挟持体及び前記ベースにクランプ力目盛り及びインデックスマークが別々に設けられ、前記第1の挟持体が物体を締付ける時に前記弾性素子はクランプ力を測定するとともに、前記インデックスマークにより前記クランプ力目盛りを指して読み取らせることを特徴とする。
【0005】
クランプ力可視化装置の好適な技術手段として、前記ベースと前記第1の挟持体が一体に嵌着され、外側に位置するベース又は第1の挟持体に前記インデックスマーク又はクランプ力目盛りが設けられ、内側に位置する第1の挟持体又はベースに可視化のクランプ力目盛り又はインデックスマークが設けられる。
【0006】
クランプ力可視化装置の好適な技術手段として、前記ベースは、1つの軸方向孔を有し、前記第1の挟持体は、1つの伸縮セクションを有し、前記軸方向孔が前記伸縮セクションに嵌合される。
【0007】
クランプ力可視化装置の好適な技術手段として、前記伸縮セクションは、内孔を有し、前記弾性素子は、一端が前記軸方向孔の底部に支持され、他端が前記内孔の底部に支持される。
【0008】
クランプ力可視化装置の好適な技術手段として、前記ベース又は第1の挟持体に柱が設けられ、前記弾性素子は前記柱に嵌合される螺旋状の圧縮バネである。
【0009】
クランプ力可視化装置の好適な技術手段として、外側に位置するベース又は第1の挟持体に窓が開設されるとともに、窓縁に前記インデックスマーク又はクランプ力目盛りが設けられる。
【0010】
クランプ力可視化装置の好適な技術手段として、外側に位置するベース又は第1の挟持体の先端縁は前記インデックスマークとし、内側に位置する第1の挟持体又はベースに前記クランプ力目盛りが設けられる。
【0011】
クランプ力可視化装置の好適な技術手段として、前記第1の挟持体に調節ネジが配置され、前記調節ネジが前記第1の挟持体を貫通して前記ベースに連続され、前記調節ネジを回すことにより、前記第1の挟持体による前記弾性素子の初期圧力が調節される。
【0012】
上記目的を達成するために、本発明のクランプ力可視化クランプは、本発明のクランプ力可視化装置と、前記第1の挟持体と合わせて締付けを実現する第2の挟持体02とを含む。
【0013】
クランプ力可視化クランプの好適な技術手段として、前記ベースが第1のアームに設けられ、前記第2の挟持体が第2のアームに設けられ、前記第1のアームから固定取手が一体に延出され、前記第2のアームがガイドバーに固定され、前記ガイドバーが前記第1のアームに穿設され、前記第1のアームに加力取手、アンロック取手、ガイドバーを加力するための加力クリップ、ガイドバーを第1のアームにロックするためのロッククリップが設けられ、前記加力取手と前記加力クリップとが連動することで、前記加力取手及び固定取手を把持する時に前記ガイドバーをスライドさせ、前記第2のアームを第1のアームに接近させ、前記アンロック取手と前記ロッククリップとが連動することで、前記アンロック取手及び固定取手を把持する時に前記ロッククリップによるガイドバーのロックを解除させる。
【0014】
クランプ力可視化クランプの好適な技術手段として、前記ベースが第1のアームに設けられ、前記第2の挟持体が第2のアームに設けられ、前記第1のアームに締付け取手、アンロック取手が連続され、前記第2のアームがガイドバーに固定され、前記ガイドバーが前記第1のアームに穿設される。
【0015】
クランプ力可視化クランプの好適な技術手段として、前記ベースが第1のアームに設けられ、前記第2の挟持体が第2のアームに設けられ、前記第1のアームから第1の取手が延出され、前記第2のアームから第2の取手が延出され、前記第1のアームと第2のアームが枢軸を介して連続され、前記第1の取手と第2の取手との間にロック機構及びアンロック機構が設けられる。
【0016】
クランプ力可視化クランプの好適な技術手段として、前記ベースは、前記第1のアームと一体に構成される。
【0017】
クランプ力可視化クランプの好適な技術手段として、前記ベースは、前記第1のアームに装着される。
【0018】
クランプ力可視化クランプの好適な技術手段として、前記ベースは、前記第1のアームに係着される。
【0019】
クランプ力可視化クランプの好適な技術手段として、前記ベースは、ピンにより前記第1のアームに装着される。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、1つの挟持体がベースに伸縮可能に装着され、この挟持体とベースとの間に弾性素子が設けられ、この挟持体及びベースにクランプ力目盛り及びインデックスマークが別々に設けられ、物体を挟持する時に弾性素子はクランプ力を測定するとともに、インデックスマークによりクランプ力目盛りを指して読み取らせることにより、締付け時にクランプ力の大きさを直感的に見て読み取れるようにして、正確な挟持を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1のクランプ力可視化クランプの概略図である。
図2図1の平面図である。
図3図2のA-A矢視断面図である。
図4】本発明の第1の挟持体がベースに伸縮可能に装着される外部構造の概略図である。
図5】本発明の第1の挟持体がベースに伸縮可能に装着される内部構造の概略図である。
図6】本発明の第2のクランプ力可視化クランプの概略図である。
図7】本発明の第3のクランプ力可視化クランプの概略図である。
図8】本発明のベースと第1のアームと一体に構成され且つベースの先端縁をインデックスマークとする概略図である。
図9】本発明のベースがサイド側のピンにより第1のアームに装着される概略図である。
図10】本発明のベースが横方向のピンにより第1のアームに装着される概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、明細書の図面を参照しながら、本発明についてさらに説明する。
【0023】
図4~5に示すクランプ力可視化装置は、物体を締付けるための第1の挟持体01を含み、第1の挟持体01がベース14に伸縮可能に装着され、第1の挟持体01とベース14との間に弾性素子110が設けられ、第1の挟持体01にクランプ力目盛り11が設けられ、ベース14にインデックスマーク15が設けられ、第1の挟持体01が物体を締付ける時に弾性素子110はクランプ力を測定するとともに、インデックスマーク15により付け力目盛り11を指して読み取らせることにより、クランプ力の大きさを直感的に見て読み取れるようにして、正確な挟持を実現することができる。締付け時にクランプ力の大きさの変化に伴い、インデックスマーク及びクランプ力目盛りは位置が相対的に変化することになり、そのため、具体的に実施する時に、インデックスマークとクランプ力目盛りは位置を交換することができる。
【0024】
構造をコンパクト化し、測定を正確にするために、ベース14と第1の挟持体01が一体に嵌着され、図4~5に示すように外側に位置するベース14に窓16が開設され且つ窓縁にインデックスマーク15が設けられ、内側に位置する第1の挟持体01に窓を介して可視化されるクランプ力目盛り11が設けられる。具体的に実施する時に、外側に位置する第1の挟持体に窓が開設され且つ窓縁にインデックスマークを設け、内側に位置するベースに窓を介して可視化されるクランプ力目盛りを設けるものとしてもよい。さらに、ベースと第1の挟持体のいずれが外側にあっても、インデックスマークと挟持力目盛りは位置を交換することができる。
【0025】
また、図8に示すように、外側に位置するベース14の先端縁はインデックスマークとし、内側に位置する第1の挟持体にクランプ力目盛りが設けられる。もちろん、外側に位置する第1の挟持体の先端縁はインデックスマークとし、内側に位置するベースに挟持力目盛りが設けられるものとしてもよい。
【0026】
挟持体の揺れでクランプ力の測定が不正確になることを回避するために、ベース14は1つの軸方向孔17を有し、第1の挟持体01は1つの伸縮セクション12を有し、軸方向孔17が伸縮セクション12に嵌合される。さらに、伸縮セクション12は内孔13を有し、弾性素子110は、一端が軸方向孔17の底部に支持され、他端が内孔13の底部に支持される。ベースに柱18が設けられ、弾性素子110は柱18に嵌合される螺旋状の圧縮バネであり、それにより、コンパクトな構造を保証するとともに、柱によって螺旋状の圧縮バネを支持し、螺旋状の圧縮バネが押圧される時に屈曲することで、測定が不正確になることを回避する。柱による螺旋状の圧縮バネの支持作用に鑑み、柱は第1の挟持体に設けられてもよい。
【0027】
弾性素子の初期圧力を校正し、調節するために、第1の挟持体に調節ネジ111を配置し、調節ネジ111は第1の挟持体を貫通してベース14に連続され、第1の挟持体とベースと弾性素子との装着関係を維持し、また、調節ネジを回すことにより、第1の挟持体による弾性素子の初期圧力を調節することができる。使用要求に応じて、初期圧力はゼロとしてもよいし、一定の圧力値としてもよい。これに鑑み、前記クランプ力目盛り、インデックスマークは校正し調節した後に対応する位置にマークされる(例えば、刻印、レーザマーキング、パッド印刷などが挙げられる)ことができる。図示するように、第1の挟持体は、その端部にあるクッション112を含み、このクッションは調節ネジを遮蔽する。同様に、第2の挟持体は、その端部にあるクッションを含み、クッションは被挟持体との接触を増やすとともに、被挟持体の表面を保護することができる。
【0028】
上記クランプ力可視化装置に基づき、クランプは、このクランプ力可視化装置と、第1の挟持体01と合わせて締付けを実現する第2の挟持体02を含めれば、物体を挟持することに使用でき、且つクランプは様々な形態で表現することができる。
【0029】
クランプの構造形態は、図1~3に示すように、F字形の治具であり、第1の挟持体01が第1のアーム03に設けられ、第2の挟持体02が第2のアーム04に設けられ、第1のアーム03から固定取手31が一体に延出され、第2のアーム04がガイドバー05に固定され、ガイドバー05が第1のアーム03に穿設され、第1のアーム03に加力取手32、アンロック取手33、ガイドバーを加力するための加力クリップ34、ガイドバーを第1のアームにロックするためのロッククリップ35が設けられ、加力取手32と加力クリップ34とが連動することで、加力取手及び固定取手を把持する時にガイドバー05をスライドさせ、第2のアーム04を第1のアーム03に接近させ、アンロック取手33とロッククリップ35とが連動することで、アンロック取手及び固定取手を把持する時にロッククリップによるガイドバーのロックを解除させ、締付けを解除させる。
【0030】
別のクランプの構造形態は、図6に示すように、第1の挟持体01が第1のアーム03に設けられ、第2の挟持体02が第2のアーム04に設けられ、第1のアーム03に締付け取手36、アンロック取手37が連続され、第2のアーム04がガイドバー05に固定され、ガイドバー05が第1のアーム03に穿設され、締付け取手36を操作することにより、挟持を実現することができ、アンロック取手37を操作することにより、締付けのアンロックを実現し、締付けを解除する。
【0031】
第3のクランプの構造形態は、図7に示すように、第1の挟持体01が第1のアーム03に設けられ、第2の挟持体02が第2のアーム04に設けられ、第1のアーム03から第1の取手38が延出され、第2のアーム04から第2の取手41が延出され、第1のアーム03と第2のアーム04が枢軸06を介して連続され、第1の取手38と第2の取手41との間にロック機構07及びアンロック機構08が設けられ、ロック機構はラチェットポール機構であり、アンロック機構は取手を含む。第1の取手38、第2の取手41を把持することにより、締付けを実現するとともに、ロック機構によりロックし、アンロック機構を操作することにより、アンロックを実現し、締付けを解除する。
【0032】
いずれの構造形態のクランプでも、ベース14と第1のアーム03は、図8に示すように、一体に構成することができる。又は、ベース14が第1のアーム03に装着されることで、ベース、第1の挟持体、弾性素子は、図4~5に示すように、一体になってクランプの他の構造から独立し、この独立構造は体積が小さく、弾性素子の初期圧力を校正し、調節する時に各作業ステーション間に回転されることを容易にする。
【0033】
図1~3、図6図7に示すベース14は第1のアーム03に係着されるものであり、具体的には、ベース14に係止溝19が連続構造として設けられ、この係止溝は一辺(図示では下縁)が開口され、残りの各辺に周縁が設けられ、開口によりベースをその装着位置に容易に係止することができる。それに対応して、係止溝と合わせて、第1のアームの端部に係止溝と合致するヘッド部が設けられ、また、材質の弾性(例えばエンジニアリングプラスチック)を利用して一定のプリロードによる係着を実現し、係脱を回避する。このような装着方法は、特に装着しやすい。
【0034】
図9に示すベース14は、サイド側(図示する紙面に垂直な方向)のピンにより第1のアーム03の端部に装着され、この場合、好ましくはベースと第1のアームを一体に嵌着するとともに、両者の重なり部分にピンを穿設する。
【0035】
図10に示すベース14は、横方向(図示する左右方向)のピンにより第1のアーム03の端部に装着され、この場合、ベース及び第1のアームにピンを穿設するためのフランジを設けることができる。
【0036】
図において、第1の挟持体、第2の挟持体が符号により特定されるが、実際に実施する時に、このような表現形態に限定されず、前記第1の挟持体、第2の挟持体は位置を交換することができ、同様に本発明の思想を表わすことができる。
【符号の説明】
【0037】
01…第1の挟持体、11…クランプ力目盛り、12…伸縮セクション、13…内孔、14…ベース、15…インデックスマーク、16…窓、17…軸方向孔、18…柱、19…係止溝、110…弾性素子、111…調整ネジ、112…クッション、02…第2の挟持体、03…第1のアーム、31…固定取手、32…加力取手、33…アンロック取手、34…加力クリップ、35…ロッククリップ、36…締付け取手、37…アンロック取手、38…第1の取手、04…第2のアーム、41…第2の取手、05…ガイドバー、06…枢軸、07…ロック機構、08…アンロック機構、09…ピン。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10