(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-22
(45)【発行日】2023-10-02
(54)【発明の名称】合成樹脂材の可撓電線管配管機
(51)【国際特許分類】
H02G 1/06 20060101AFI20230925BHJP
H02G 3/04 20060101ALI20230925BHJP
【FI】
H02G1/06
H02G3/04 068
H02G3/04 062
(21)【出願番号】P 2022540905
(86)(22)【出願日】2020-11-24
(86)【国際出願番号】 KR2020016668
(87)【国際公開番号】W WO2021137438
(87)【国際公開日】2021-07-08
【審査請求日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】10-2020-0000306
(32)【優先日】2020-01-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522263275
【氏名又は名称】キム、ホン シク
【氏名又は名称原語表記】KIM,Hong Sik
【住所又は居所原語表記】(Hwasung Apt.,Sinbaek-dong)5-506,16,Sinbaek-ro 14-gil Jecheon-si Chungcheongbuk-do 27179,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】キム、ホン シク
【審査官】杉田 恵一
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-200974(JP,A)
【文献】特開2001-238318(JP,A)
【文献】登録実用新案第3091643(JP,U)
【文献】中国実用新案第207753381(CN,U)
【文献】韓国公開特許第2002-0034790(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2005-0080540(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0108865(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0012500(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1013730(KR,B1)
【文献】韓国登録特許第10-1687109(KR,B1)
【文献】韓国公開実用新案第97-0059942(KR,U)
【文献】韓国登録実用新案第20-0380346(KR,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 1/06
H02G 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内径に電線管凹部が形成された合成樹脂材の可撓電線管を配管する配管装置において、
前記可撓電線管の内径に挿入される挿入管および前記電線管凹部に対応するように前記挿入管の両側に形成された通孔が設けられ、前記挿入管の内径に連通するように作動孔を有する配管機本体と、
前記配管機本体の作動孔に一端部が引き出し可能に配置されたリードワイヤーと、
前記挿入管の通孔を貫通して前記電線管凹部に凹凸結合するようにホルダー凸部が設けられ、前記挿入管の内径の両側に対称となるように円弧状のガイド面を有する一対の固定ホルダーと、
前記一対の固定ホルダーを弾性的に収縮させるように連結する収縮リングと、
一端部が、前記作動孔に配置された前記リードワイヤーの端部に連結され、他端部の外径が、前記一対の固定ホルダーのガイド面にスライド可能に連結されたスライディングシャフトと、
前記スライディングシャフトの他端部に連結され、前記リードワイヤーの引き出しにより前記ホルダー凸部が前記電線管凹部に凹凸結合するように前記一対の固定ホルダーを両側に拡張させる拡張シャフトと、を含む合成樹脂材の可撓電線管配管装置。
【請求項2】
前記リードワイヤーと前記スライディングシャフトは、スリーブで連結され、前記スリーブの外面には、軸と直交する方向に固定ピンが設けられ、前記配管機本体の一方の端部には、前記リードワイヤーの引き出し後に回転時に固定ピンが固定されるようにピンスリットが形成されたことを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂材の可撓電線管配管装置。
【請求項3】
前記スライディングシャフトに連結される拡張シャフトの端部には、直径が次第に減少する進入案内部が形成され、前記固定ホルダーのガイド面への進入を案内することを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂材の可撓電線管配管装置。
【請求項4】
内径に電線管凹部が形成された合成樹脂材の可撓電線管を配管する配管装置において、
内部に作動空間が設けられ、前記可撓電線管の内径に挿入される挿入管および前記電線管凹部に対応するように前記挿入管の両側に形成された通孔が設けられ、前記挿入管の作動空間に連通するように両側にボタンホールが形成された配管機本体と、
前記挿入管の作動空間に弾性的に圧縮可能に設置され、前記通孔を貫通して前記電線管凹部に凹凸結合するホルダー凸部を有する弾性ホルダーと、
前記弾性ホルダーを弾性的に圧縮させるように連結され、前記ボタンホールに押圧作動可能に配置されるプッシュボタンと、
前記弾性ホルダーで保持された前記可撓電線管をけん引するように連結されたリードワイヤーと、を含む合成樹脂材の可撓電線管配管装置。
【請求項5】
前記弾性ホルダーは、前記作動空間の両側に配置される二つの板バネと、前記二つの板バネの一端部を湾曲して連結して弾性的に圧縮力を作用する連結部と、を含み、
前記ホルダー凸部は、前記二つの板バネの外面に形成されたことを特徴とする請求項4に記載の合成樹脂材の可撓電線管配管装置。
【請求項6】
前記二つの板バネの間には、広げられた弾性ホルダーを弾性的に復元させるように復元部材が介在されることを特徴とする請求項5に記載の合成樹脂材の可撓電線管配管装置。
【請求項7】
外径に電線管凹部が形成された合成樹脂材の可撓電線管を配管する配管装置において、
前記可撓電線管の外面両側を把持して保持するようにピボットで回転可能に連結され、前記電線管凹部に凹凸結合するホルダー凸部が設けられたクランプホルダーと、
前記クランプホルダーを弾性的に広げるように設置される弾性部材と、
前記弾性部材で広げられた前記クランプホルダーを揃えて、前記可撓電線管をピックアップするように結合するピックアップチューブと、
前記ピックアップチューブを貫通して前記可撓電線管を把持した前記クランプホルダーをけん引するように連結されたリードワイヤーと、を含む合成樹脂材の可撓電線管配管装置。
【請求項8】
前記クランプホルダーは、円弧状に形成され、前記可撓電線管の外径両側を包んで把持する上部および下部クランプと、前記上部および下部クランプを回転可能に連結するピボットと、を含み、
前記ホルダー凸部は、上部および下部クランプの内面に形成されたことを特徴とする請求項7に記載の合成樹脂材の可撓電線管配管装置。
【請求項9】
前記ピックアップチューブの内径には、前記ピボットに連結されたピボットシャフトと前記リードワイヤーを連結するスリーブにコントロールされるようにストッパーが設けられ、前記ピックアップチューブがリードワイヤー方向に離脱するのを防止することを特徴とする請求項7に記載の合成樹脂材の可撓電線管配管装置。
【請求項10】
外径に電線管凹部が形成された合成樹脂材の可撓電線管を配管する配管装置において、
前記可撓電線管の外径が挿入されるように形成された挿入具および前記挿入具の端部内径に形成され、前記電線管凹部に凹凸結合するように弾性片で連結されたホルダー凸部を有するチューブホルダーと、
前記チューブホルダーをけん引するように連結されたリードワイヤーと、を含む合成樹脂材の可撓電線管配管装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂材の可撓電線管配管機に関し、より詳細には、スラブ埋込み配管時に上下異形鉄筋の間に可撓電線管を配置する作業を容易に行うことができる合成樹脂材の可撓電線管配管機に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、合成樹脂材料からなる可撓電線管は、自由に折り曲げることができる管であり、金属管の代わりに施設することができ、屈曲が自由で、長さが長いため、少い種類の付属品を必要とするので、配管の能率を高めることができる。
【0003】
可撓電線管10に関連した従来技術として、韓国特許登録第10-1013730号(登録日2011年02月01日)「PVC樹脂組成物およびこれを用いた難燃可撓電線管」および韓国特許公開第10-2002-0034790号(公開日2002年05月09日)「可撓性電線管およびこれを用いたワイヤー一体型可撓性電線管」などが公開されている。
【0004】
しかし、従来、スラブ埋込み配管時に上下異形鉄筋の間に可撓電線管を配置するために、複数の作業者が可撓電線管を持って移動させながら折り曲げる作業をしなければならないので、人件費が上昇し、作業性が低下するなどの問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】大韓民国登録特許第10-1013730号
【文献】大韓民国公開特許第10-2002-0034790号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述したような従来の問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、スラブ埋込み配管時に上下異形鉄筋の間に可撓電線管を配置する作業を容易に行うことができる合成樹脂材の可撓電線管配管機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の第1実施形態は、内径に電線管凹部が形成された合成樹脂材の可撓電線管を配管する配管装置において、前記可撓電線管の内径に挿入される挿入管および前記電線管凹部に対応するように前記挿入管の両側に形成された通孔が設けられ、前記挿入管の内径に連通するように作動孔を有する配管機本体と、前記配管機本体の作動孔に一端部が引き出し可能に配置されたリードワイヤーと、前記挿入管の通孔を貫通して前記電線管凹部に凹凸結合するようにホルダー凸部が設けられ、前記挿入管の内径両側に対称となるように円弧状のガイド面を有する一対の固定ホルダーと、前記一対の固定ホルダーを弾性的に収縮させるように連結する収縮リングと、一端部が、前記作動孔に配置された前記リードワイヤーの端部に連結され、他端部の外径が、前記一対の固定ホルダーのガイド面にスライド可能に連結されたスライディングシャフトと、前記スライディングシャフトの他端部に連結され、前記リードワイヤーの引き出しにより前記ホルダー凸部が前記電線管凹部に凹凸結合するように前記一対の固定ホルダーを両側に拡張させる拡張シャフトと、を含むことを技術思想とする。
【0008】
本発明の第1実施形態において、前記リードワイヤーと前記スライディングシャフトは、スリーブで連結され、前記スリーブの外面には、軸と直交する方向に固定ピンが設けられ、前記配管機本体の一方の端部には、前記リードワイヤーの引き出し後に回転時に固定ピンが固定されるようにピンスリットが形成されることができる。
【0009】
本発明の第1実施形態において、前記スライディングシャフトに連結される拡張シャフトの端部には、直径が次第に減少する進入案内部が形成され、前記固定ホルダーのガイド面への進入を案内する。
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の第2実施形態は、内径に電線管凹部が形成された合成樹脂材の可撓電線管を配管する配管装置において、内部に作動空間が設けられ、前記可撓電線管の内径に挿入される挿入管および前記電線管凹部に対応するように前記挿入管の両側に形成された通孔が設けられ、前記挿入管の作動空間に連通するように両側にボタンホールが形成された配管機本体と、前記挿入管の作動空間に弾性的に圧縮可能に設置され、前記通孔を貫通して前記電線管凹部に凹凸結合するホルダー凸部を有する弾性ホルダーと、前記弾性ホルダーを弾性的に圧縮させるように連結され、前記ボタンホールに押圧作動可能に配置されるプッシュボタンと、前記弾性ホルダーで保持された前記可撓電線管をけん引するように連結されたリードワイヤーと、を含むことを技術思想とする。
【0011】
本発明の第2実施形態において、前記弾性ホルダーは、前記作動空間の両側に配置される二つの板バネと、前記二つの板バネの一端部を湾曲して連結し、弾性的に圧縮力を作用する連結部と、を含んでもよい。
【0012】
この際、前記ホルダー凸部は、前記二つの板バネの外面に形成されることができる。
【0013】
本発明の第2実施形態において、前記二つの板バネの間には、広げられた弾性ホルダーを弾性的に復元させるように復元部材が介在されることができる。
【0014】
上記目的を達成するための本発明の第3実施形態は、外径に電線管凹部が形成された合成樹脂材の可撓電線管を配管する配管装置において、前記可撓電線管の外面両側を把持して保持するように、ピボットで回転可能に連結され、前記電線管凹部に凹凸結合するホルダー凸部が設けられたクランプホルダーと、前記クランプホルダーを弾性的に広げるように設置される弾性部材と、前記弾性部材で広げられた前記クランプホルダーを揃えて、前記可撓電線管をピックアップするように結合するピックアップチューブと、前記ピックアップチューブを貫通し、前記可撓電線管を把持した前記クランプホルダーをけん引するように連結されたリードワイヤーと、を含むことを技術思想とする。
【0015】
本発明の第3実施形態において、前記クランプホルダーは、円弧状に形成され、前記可撓電線管の外径両側を包んで把持する上部および下部クランプと、前記上部および下部クランプを回転可能に連結するピボットと、を含んでもよい。
【0016】
この際、前記ホルダー凸部は、上部および下部クランプの内面に形成されることができる。
【0017】
本発明の第3実施形態において、前記ピックアップチューブの内径には、前記ピボットに連結されたピボットシャフトと前記リードワイヤーを連結するスリーブにコントロールされるようにストッパーが設けられ、前記ピックアップチューブがリードワイヤー方向に離脱するのを防止する。
【0018】
上記目的を達成するための本発明の第4実施形態は、外径に電線管凹部が形成された合成樹脂材の可撓電線管を配管する配管装置において、前記可撓電線管の外径が挿入されるように形成された挿入具および前記挿入具の端部内径に形成され、前記電線管凹部に凹凸結合するように弾性片で連結されたホルダー凸部を有するチューブホルダーと、前記チューブホルダーをけん引するように連結されたリードワイヤーと、を含むことを技術思想とする。
【0019】
本発明の第4実施形態において、前記チューブホルダーの一側には、配管が完了した後、カットされた可撓電線管を排出するように電線管排出口が形成されることができる。
【発明の効果】
【0020】
前述した解決手段で具現された本発明によれば、スラブ埋込み配管時に配管機本体またはホルダーを上下異形鉄筋の間に配置し、可撓電線管の設置作業を容易に行うことができる非常に有用な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の第1実施形態による全体的な形態を示す斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態による縦方向断面を示す断面図である。
【
図3】本発明の第1実施形態による可撓電線管との分解状態を示す断面図である。
【
図4】本発明の第1実施形態による可撓電線管との結合過程を断面で示す作動図である。
【
図5】本発明の第1実施形態による可撓電線管との結合過程を断面で示す作動図である。
【
図6】本発明の第2実施形態による全体的な形態を示す斜視図である。
【
図7】本発明の第2実施形態による縦方向断面を示す断面図である。
【
図8】本発明の第2実施形態による可撓電線管との結合過程を断面で示す断面図である。
【
図9】本発明の第2実施形態による可撓電線管との結合過程を断面で示す断面図である。
【
図10】本発明の第3実施形態による全体的な形態を示す斜視図である。
【
図11】本発明の第3実施形態による可撓電線管が結合した状態の縦方向断面を示す断面図である。
【
図12】本発明の第3実施形態による可撓電線管との結合過程を示す断面図である。
【
図13】本発明の第3実施形態による可撓電線管の分解過程を示す断面図である。
【
図14】本発明の第3実施形態によるクランプホルダーの他の実施形態を示す断面図である。
【
図15】本発明の第4実施形態による全体的な形態を示す斜視図である。
【
図16】本発明の第4実施形態による可撓電線管が結合した状態の縦方向断面を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明を十分に理解するために本発明の好ましい実施形態を添付の図面を参照して説明する。
【0023】
本発明の実施形態は、様々な形態に変形でき、本発明の範囲が以下に詳細に説明する実施形態に限定されるものと解されるべきではない。本実施形態は、当業界において平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものである。
【0024】
したがって、図面で表現した構成要素の形状などは、さらなる明確な説明を強調するために誇張して表現することができる。各図面において同じ部材は、同じ参照符号で図示した場合があることに留意しなければならない。また、本発明の要旨を不明にすることができると判断される公知の機能および構成に関する詳細な説明は省略される。
【0025】
以下では、本発明の好ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
本発明の第1実施形態による合成樹脂材の可撓電線管10配管装置は、可撓電線管10の内径に挿入される挿入管110および電線管凹部11に対応するように挿入管110の両側に形成された通孔112が設けられ、挿入管110の内径に連通するように作動孔101を有する配管機本体100と、配管機本体100の作動孔101に一端部が引き出し可能に配置されたリードワイヤー200と、挿入管110の通孔112を貫通して電線管凹部11に凹凸結合するようにホルダー凸部301が設けられ、挿入管110の内径両側に対称となるように円弧状のガイド面302を有する一対の固定ホルダー300と、一対の固定ホルダー300を弾性的に収縮させるように連結する収縮リング310と、一端部が、作動孔101に配置されたリードワイヤー200の端部に連結され、他端部の外径が、一対の固定ホルダー300のガイド面302にスライド可能に連結されたスライディングシャフト410と、スライディングシャフト410の他端部に連結され、リードワイヤー200の引き出しによりホルダー凸部301が電線管凹部11に凹凸結合するように一対の固定ホルダー300を両側に拡張させる拡張シャフト420と、を含む。
【0027】
まず、可撓電線管10は、自由に折り曲げられるように
図3に示されたように形成されるが、このような可撓電線管10は、内径および外径に形成された電線管凹部11を含む。
【0028】
配管機本体100は、本発明の骨組を構成する構成であって、このような配管機本体100は、略内部が空いた管形状に形成され、内部に作動孔101を有する。
【0029】
図1および
図2を参照すると、配管機本体100の先端には、作動孔101に連通するように内部が空いた挿入管110が設けられるが、このような挿入管110の先端部は、半球形状の仕上げ端部111により閉塞されるので、配管機本体100の左端部が閉塞され、右端部が開放された形状を成す。配管機本体100の開放された右端部には、軸と直交する方向にピンスリット102が形成され、後述する固定ピン221が固定される。
【0030】
また、挿入管110の外径は、配管機本体100の外径より小さく形成され、上下両側には、可撓電線管10の電線管凹部11に対応するように複数の通孔112が形成され、内径の両側には、ホルドグルーブ113が形成され、固定ホルダー300の左右遊動を防止する。
【0031】
リードワイヤー200は、配管機本体100に対して引き出しおよび進入可能な所定の硬性と弾性を有する合成樹脂材料によって略100cm以上の長さからなる。
【0032】
図1および
図2を参照すると、リードワイヤー200の左端部は、スリーブ220によりスライディングシャフト410の右端部に連結され、配管機本体100の作動孔101に配置され、右端部は、配管機本体100の外部に配置され、けん引ヘッド210を有する。
【0033】
ここで、スリーブ220の外面には、リードワイヤー200の軸方向と直交する方向に固定ピン221が設けられ、リードワイヤー200の引き出し後に回転時に配管機本体100のピンスリット102に固定される。
【0034】
固定ホルダー300は、拡張シャフト420により外側方向に移動し、可撓電線管10を保持する。
【0035】
図2を参照すると、固定ホルダー300は、円弧状に形成され、挿入管110の内径の両側に対称となるように配置される一対からなるが、このような固定ホルダー300の外径には、ホルダー凸部301が一体に設けられ、挿入管110の通孔112を貫通して電線管凹部11に凹凸結合するので、可撓電線管10を保持(holding)する。
【0036】
また、固定ホルダー300の内径には、円弧状のガイド面302が形成され、スライディングシャフト410のスライドを案内し、外径の左右両側には、リングスリット303が形成され、収縮リング310が結合する。
【0037】
収縮リング310は、弾性力を有する材質からなり、一対の固定ホルダー300を弾性的に収縮させる。
【0038】
図2を参照すると、収縮リング310は、固定ホルダー300の両側に形成されたリングスリット303に結合し、一対の収縮リング310を弾性的に収縮させる。
スライディングシャフト410は、リードワイヤー200と拡張シャフト420を連結し、固定ホルダー300の直径が小さくなった、いわゆる収縮状態を維持する。
【0039】
図2を参照すると、スライディングシャフト410の右端部は、リードワイヤー200の左端部にスリーブ220で連結され、左端部は、拡張シャフト420に連結されるので、スライディングシャフト410は、挿入管110の内径と配管機本体100の作動孔101に沿ってスライドする。
【0040】
拡張シャフト420は、スライディングシャフト410の外径より大きく形成され、リードワイヤー200の引き出しにより一対の固定ホールドが広がることで、直径が大きくなった、いわゆる拡張状態を維持する。
【0041】
図2を参照すると、拡張シャフト420の右端部は、スライディングシャフト410の左端部に連結されるが、このような拡張シャフト420の右端部には、直径が次第に減少するようにテーパー(taper)付いた進入案内部421を通じてスライディングシャフト410の左端部に連結され、固定ホルダー300のガイド面302の進入時にやわらかい案内を誘導する。
【0042】
また、拡張シャフト420の左端部には、拡張シャフト420より大きい外径で形成された引き出し防止ヘッド422が一体に設けられ、リードワイヤー200の引き出し時に、拡張シャフト420が配管機本体100の外部に引き出されないように防止する。
【0043】
このように構成された本発明の第1実施形態は、
図3のように配管機本体100とリードワイヤー200を所望の配管位置に配置させた後、
図4に示された矢印方向に可撓電線管10を挿入管110に挿入する。
【0044】
次に、リードワイヤー200を
図5の矢印方向に引っ張って配管機本体100から引き出すと、スライディングシャフト410によりスライドした拡張シャフト420が固定ホルダー300のガイド面302を外側方向に押して移動させ、ホルダー凸部301は、電線管凹部11に凹凸結合し、可撓電線管10を保持する。
【0045】
この際、リードワイヤー200を
図5の矢印方向に回転させると、スリーブ220が回転して固定ピン221がピンスリット102に固定されるので、固定ホルダー300によって可撓電線管10を保持した状態を維持できる。
【0046】
続いて、リードワイヤー200のヘッドを
図5の矢印方向に配管が終わる部分まで移動させると、配管が完了する。
【0047】
以後には、リードワイヤー200を
図5の矢印の反対方向に回転させると、ピンスリット102に固定された固定ピン221が解除される。
【0048】
次いで、リードワイヤー200を配管機本体100の方向に押すと、
図4に示されたように、拡張シャフト420は、挿入管110の仕上げ端部111に近接するようにスライドし、固定ホルダー300は、収縮リング310により収縮して、電線管凹部11に結合したホルダー凸部301が分離されるので、配管施工が完了する。
【0049】
本発明の第2実施形態による合成樹脂材の可撓電線管10配管装置は、内部に作動空間103が設けられ、可撓電線管10の内径に挿入される挿入管110および電線管凹部11に対応するように挿入管110の両側に形成された通孔112が設けられ、挿入管110の作動空間103に連通するように両側にボタンホール104が形成された配管機本体100と、挿入管110の作動空間103に弾性的に圧縮可能に設置され、通孔112を貫通して電線管凹部11に凹凸結合するホルダー凸部301を有する弾性ホルダー500と、弾性ホルダー500を弾性的に圧縮させるように連結され、ボタンホール104に押圧可能に配置されるプッシュボタン520と、弾性ホルダー500で保持された可撓電線管10を導くように連結されたリードワイヤー200と、を含む。
【0050】
本発明の第2実施形態を説明するに際して、本発明の第1実施形態と同一または同様の構成の説明は、上記で説明した実施形態の説明に代替できるので省略する。
【0051】
図6および
図7を参照すると、配管機本体100の左端部には、内部に作動空間103が形成された挿入管110が設けられるが、このような挿入管110の先端部は、半球形状の仕上げ端部111により閉塞されるので、配管機本体100の左端部が閉塞される。配管機本体100の右端部には、リードワイヤー200がスリーブ220で連結される。
【0052】
また、挿入管110の外径は、配管機本体100の外径より小さく形成され、上下両側には、可撓電線管10の電線管凹部11に対応するように複数の通孔112が形成される。
【0053】
また、配管機本体100には、作動空間103の右端部に垂直に連通するようにボタンホール104が形成され、プッシュボタン520が上下方向に押圧可能に配置される。
【0054】
弾性ホルダー500は、プッシュボタン520の押圧によって弾性的に圧縮され、可撓電線管10の保持状態を解除する。
【0055】
図7を参照すると、弾性ホルダー500は、作動空間103の上下両側に配置される二つの板バネ501と、該二つの板バネ501を連結するように半円形に湾曲形成された連結部502とで構成され、圧縮しようとする力に抵抗する機能をする。
【0056】
二つの板バネ501の外面には、複数のホルダー凸部301が一体に設けられ、挿入管110の通孔112を貫通して電線管凹部11に凹凸結合するので、可撓電線管10を保持する。
【0057】
二つの板バネ501の間には、圧縮力に抵抗する復元部材が介在できるが、このような復元部材は、
図7に示されたように、コイルバネ510で具現されることが好ましい。
【0058】
プッシュボタン520は、配管機本体100のボタンホール104に配置され、弾性ホルダー500を弾性的に圧縮させる。
【0059】
図6および
図7を参照すると、プッシュボタン520は、二つの板バネ501の右端部にそれぞれ連結され、配管機本体100の外部から内部方向に押圧することができる。
【0060】
このようなプッシュボタン520は、弾性ホルダー500のプッシュボタン520と一体に形成されることが好ましい。
【0061】
リードワイヤー200は、配管機本体100をけん引することができるように所定の硬性と弾性を有する合成樹脂材料によって略100cm以上の長さからなる。
【0062】
図6および
図7を参照すると、リードワイヤー200の左端部は、スリーブ220により配管機本体100の右端部に連結される。
【0063】
このように構成された本発明の第2実施形態は、配管機本体100とリードワイヤー200を所望の配管位置に配置させた後、
図8に示された矢印方向にプッシュボタン520を押圧すると、弾性ホルダー500の板バネ501が弾性的に圧縮されるので、挿入管110の外径に突出したホルダー凸部301が通孔112に位置する。
【0064】
この際、可撓電線管10は、
図8に示された矢印方向に挿入できる。
【0065】
次に、プッシュボタン520の押圧を解除すると、二つの板バネ501は、連結部502による弾性または復元部材による弾性により復元されるので、ホルダー凸部301は、電線管凹部11に凹凸結合し、可撓電線管10を保持する。
【0066】
次いで、リードワイヤー200を
図9の矢印方向に引っ張って配管が終わる部分まで移動させると、配管が完了する。
【0067】
以後には、プッシュボタン520を押圧して、
図8のように電線管凹部11からホルダー凸部301を分離するので、配管施工が完了する。
【0068】
本発明の第3実施形態による合成樹脂材の可撓電線管10配管装置は、可撓電線管10の外面両側を把持して保持するように、ピボット603で回転可能に連結され、電線管凹部11に凹凸結合するホルダー凸部301が設けられたクランプホルダー600と、クランプホルダー600を弾性的に広げるように設置される弾性部材と、弾性部材で広げられたクランプホルダー600を揃えて、可撓電線管10を把持するように結合するピックアップチューブ700と、ピックアップチューブ700を貫通し、可撓電線管10を把持したクランプホルダー600を導くように連結されたリードワイヤー200と、を含む。
【0069】
本発明の第3実施形態を説明するに際して、本発明の第1および第2実施形態と同一または同様の構成の説明は、上記で説明した実施形態の説明に代替できるので省略する。
【0070】
クランプホルダー600は、可撓電線管10の外面を把持して保持する構成であって、このようなクランプホルダー600は、
図10および
図11に示されたように、円弧状に形成され、可撓電線管10の外径両側を包んで把持する上部および下部クランプ601、602と、上部および下部クランプ601、602を回転可能に連結するピボット603と、上部および下部クランプ601、602の内面に形成され、可撓電線管10の外径に形成された電線管凹部11に凹凸結合するホルダー凸部301と、を含む。
【0071】
ピボット603の中央には、ピボットシャフト604が連結され、ピボットシャフト604の外端部は、ストッパー710のシャフトホール711を貫通し、スリーブ220を通じてリードワイヤー200の左端部に連結される。
【0072】
弾性部材は、クランプホルダー600を弾性的に広げる構成であって、このような弾性部材は、
図10および
図11に示されたように、上部および下部クランプ601、602の間に介在され、圧縮力に抵抗するコイルバネ610で具現される。
【0073】
ピックアップチューブ700は、可撓電線管10の外径に結合し、弾性部材で広げられたクランプホルダー600を揃える構成であって、このようなピックアップチューブ700は、
図10および
図11に示されたように、内部が空いた円形の管で形成され、可撓電線管10の外径にスライド結合し、広げられたクランプホルダー600を揃えて可撓電線管10をピックアップ(pick up)する。
【0074】
ピックアップチューブ700の内径には、ワイヤーホールを有する円板状のストッパー710が設けられ、ピボットシャフト604とリードワイヤー200を連結するスリーブ220にコントロールされるので、ピックアップチューブ700がリードワイヤー200方向に離脱するのを防止する。
【0075】
リードワイヤー200は、クランプホルダー600をけん引することができるように所定の硬性と弾性を有する合成樹脂材料によって略100cm以上の長さからなる。
【0076】
図10および
図11を参照すると、リードワイヤー200の左端部は、スリーブ220によりピボットシャフト604の外端部に連結される。
【0077】
このように構成された本発明の第3実施形態は、クランプホルダー600とピックアップチューブ700を所望の配管位置に配置した後、可撓電線管10を
図11に示された矢印方向に移動させて、上部クランプ601と下部クランプ602の間に位置させる。
【0078】
次いで、ピックアップチューブ700をクランプホルダー600方向にスライドさせると、上部および下部クランプ602が揃えられて、可撓電線管10の外径を把持するが、この際、ホルダー凸部301は、電線管凹部11に凹凸結合し、可撓電線管10を保持する。
【0079】
次に、リードワイヤー200を
図11に示された矢印方向にけん引させて、配管が終わる部分まで移動させると、配管が完了する。
【0080】
以後には、ピックアップチューブ700を
図13に示された矢印方向に引っ張ると、クランプホルダー600が圧縮バネによって弾性的に広がって、可撓電線管10が分離されるので、配管施工が完了する。
【0081】
一方、
図14は、本発明の第3実施形態によるクランプホルダー600の他の実施形態を示す図であり、クランプホルダー600は、可撓電線管10の内径を圧着して保持することができる。
【0082】
この際、クランプホルダー600の上部および下部クランプ602の外面には、ホルダー凸部301が形成され、可撓電線管10の内径に形成された電線管凹部11に凹凸結合する。
【0083】
本発明の第4実施形態による合成樹脂材の可撓電線管10配管装置は、可撓電線管10の外径に結合し、一端部の内径に電線管凹部11に凹凸結合するように弾性片810で連結されたホルダー凸部301を有するチューブホルダー800と、チューブホルダー800をけん引するように連結されたリードワイヤー200と、を含む。
【0084】
本発明の第4実施形態を説明するに際して、本発明の第1~第3実施形態と同一または同様の構成の説明は、上記で説明した実施形態の説明に代替できるので省略する。
【0085】
チューブホルダー800は、可撓電線管10の外面に凹凸結合し、保持する構成であって、このようなチューブホルダー800は、
図15および
図16に示されたように、内部が空いた円形の管形状に形成され、一端部に挿入具801が形成され、挿入具801の端部の内径には、弾性片810で連結されたホルダー凸部301が設けられ、可撓電線管10の外径に形成された電線管凹部11に凹凸結合する。この際、ホルダー凸部301は、
図15に示されたように、挿入具801の端部の内径に沿って環のように円環状に形成されることが好ましい。
【0086】
また、チューブホルダー800の一側には、電線管排出口820が形成され、配管が完了した可撓電線管10をカットした後、排出する。
【0087】
リードワイヤー200は、クランプホルダー600をけん引することができるように所定の硬性と弾性を有する合成樹脂材料によって略100cm以上の長さからなる。
【0088】
図15および
図16を参照すると、リードワイヤー200の左端部は、スリーブ220によりチューブホルダー800の他端部に連結され、右端部には、けん引ヘッド210が設けられる。
【0089】
このように構成された本発明の第4実施形態は、チューブホルダー800とリードワイヤー200を上下異形鉄筋の間の配管位置に配置した後、可撓電線管10をチューブホルダー800の挿入具801に挿入する。
【0090】
これによって、ホルダー凸部301は、弾性片810により弾性的に変形し、可撓電線管10の外径に形成された電線管凹部11に凹凸結合する。
【0091】
次に、リードワイヤー200を
図16に示された矢印方向にけん引させて、配管が終わる部分まで移動させると、配管が完了する。
【0092】
以後、残った可撓電線管10をカットし、電線管排出口820に排出すると、配管施工が完了する。
【0093】
以上で説明された本発明の実施形態は、例示的なものに過ぎず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者なら、これから多様な変形および均等な他の実施形態が可能であることが分かる。
【0094】
したがって、本発明は、上記の詳細な説明で言及される形態にのみ限定されるものではないことが理解できる。
【0095】
したがって、本発明の真正な技術的保護範囲は、添付の特許請求範囲の技術的思想によって定められならない。また、本発明は、添付の請求範囲によって定義される本発明の精神とその範囲内にあるすべての変形物と均等物および代替物を含むものと理解すべきである。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明は、スラブ埋込み配管時に上下異形鉄筋の間に可撓電線管を配置する作業を容易に行うことができ、産業上の利用可能性を有する。