(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-22
(45)【発行日】2023-10-02
(54)【発明の名称】運動補助装置
(51)【国際特許分類】
A61H 3/00 20060101AFI20230925BHJP
B25J 11/00 20060101ALI20230925BHJP
【FI】
A61H3/00 B
B25J11/00 Z
(21)【出願番号】P 2019010113
(22)【出願日】2019-01-24
【審査請求日】2022-01-21
(31)【優先権主張番号】10-2018-0019998
(32)【優先日】2018-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】李 演白
【審査官】今関 雅子
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-059491(JP,A)
【文献】特開2010-035899(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 3/00
B25J 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーの向こう脛を支持するように構成されている向こう脛フレームと、
駆動フレームであり、股関節駆動部からの回転駆動力を前記駆動フレームの回転を介して前記向こう脛フレームに伝達することによって、前記ユーザーの股関節の動きを補助するように構成されており、突出部を含む、駆動フレームと、
前記向こう脛フレームに対して相対的に回転自在であり、かつ、前記ユーザーの太ももを支持するように構成されて
おり、前記突出部を収容するガイドを含む、太ももフレーム
と、
前記向こう脛フレームと前記太ももフレームとを連結し、前記太ももフレームを駆動するように構成されている膝関節駆動部と、
を含み、
前記膝関節駆動部は、
前記ユーザーが座っている状態から直立する過程で、
前記突出部が前記ガイドに沿って移動して、前記向こう脛フレームに対して前記太ももフレームが伸張する方向に回転するように前記太ももフレームを駆動させ、かつ、
前記駆動フレームに対しては、前記膝関節駆動部から
の回転駆動力を伝達しない、
ように構成されている、
運動補助装置。
【請求項2】
前記太ももフレームは、前記駆動フレームに対して相対的な動きが可能である、
請求項1に記載の運動補助装置。
【請求項3】
前記太ももフレームは、ユーザーの太ももの背面を支持するための太もも支持部を含む、
請求項1または2に記載の運動補助装置。
【請求項4】
前記運動補助装置は、さらに、
前記駆動フレームと、前記向こう脛フレームとを連結して、前記駆動フレームの動力を前記向こう脛フレーム
へ伝達するための連結部、を含む、
請求項1乃至3いずれか一項に記載の運動補助装置。
【請求項5】
前記太ももフレームの長さは、前記駆動フレームの長さよりも小さい、
請求項4に記載の運動補助装置。
【請求項6】
前記ガイドは、前記太ももフレームの回転軸を中心に円弧状を有するスロットを含む、
請求項
1に記載の運動補助装置。
【請求項7】
前記連結部は、前記太ももフレーム及び前記駆動フレームそれぞれが互いに平行する平面上で回転運動するように、前記太ももフレーム及び前記駆動フレームを連結する、
請求項4に記載の運動補助装置。
【請求項8】
前記連結部は、弾性を有する、
請求項4または
7に記載の運動補助装置。
【請求項9】
前記運動補助装置は、さらに、
前記駆動フレームと、前記太ももフレームとを連結して、前記駆動フレームの動力を前記太ももフレームを介して前記向こう脛フレームへ間接的に伝達するための連結部、を含む、
請求項3に記載の運動補助装置。
【請求項10】
前記連結部は、前記太ももフレーム及び前記駆動フレームそれぞれが互いに平行する平面上で回転運動するように、前記太ももフレーム及び前記駆動フレームを連結する、
請求項
9に記載の運動補助装置。
【請求項11】
前記連結部は、弾性を有する、
請求項
9または10に記載の運動補助装置。
【請求項12】
前記連結部は、前記太ももフレームの一側に配置される1自由度回転ジョイントである、
請求項
9乃至11いずれか一項に記載の運動補助装置。
【請求項13】
前記駆動フレームが前記股関節の動きを補助する間、前記駆動フレームに対する前記太ももフレームの角度は変化可能である、
請求項1に記載の運動補助装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運動補助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、関節に問題が生じ、これに対する痛みや不便を訴える人が高齢化社会の進展に伴って増加している。そのため、関節に不具合のある老人や患者の運動を補助する運動補助装置に対する関心が高まっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、運動補助装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態によれば、運動補助装置は、ユーザーの向こう脛を支持するための向こう脛フレームと、前記向こう脛フレームに対して相対的に回転自在であり、ユーザーの太ももを支持するための太ももフレームと、前記向こう脛フレームに動力を伝達することによって、ユーザーの股関節の動きを補助するための駆動フレームを含む。
【0005】
前記太ももフレームは、前記駆動フレームに対して相対的な動きが可能である。
【0006】
前記太ももフレームは、ユーザーの太ももの背面を支持するための太もも支持部を含み得る。
【0007】
前記運動補助装置は、一端が前記駆動フレームに連結され、他端が前記向こう脛フレームに連結され、前記駆動フレームの動力を前記向こう脛フレームへ直接的に伝達するための連結部をさらに含み得る。
【0008】
前記太ももフレームの長さは、前記駆動フレームの長さよりも小さくてもよい。
【0009】
前記駆動フレームまたは前記太ももフレームのいずれか1つのフレームは、突出部を含み、前記駆動フレーム及び前記太ももフレームのうち他の1つのフレームは、前記突出部を収容するガイドを含み得る。
【0010】
前記ガイドは、前記太ももフレームの回転軸を中心に円弧状を有するスロットを含み得る。
【0011】
前記連結部は、前記太ももフレーム及び前記駆動フレームそれぞれが互いに平行する平面上で回転運動するよう、前記太ももフレーム及び前記駆動フレームを連結し得る。
【0012】
前記連結部は、弾性を有し得る。
【0013】
前記運動補助装置は、一端が前記駆動フレームに連結され、他端が前記太ももフレームに連結され、前記駆動フレームの動力を前記太ももフレームを介して前記向こう脛フレームへ間接的に伝達するための連結部をさらに含み得る。
【0014】
前記連結部は、前記太ももフレーム及び前記駆動フレームそれぞれが互いに平行する平面上で回転運動するよう、前記太ももフレーム及び前記駆動フレームを連結し得る。
【0015】
前記連結部は、弾性を有し得る。
【0016】
前記連結部は、前記太ももフレームの一側に配置される1自由度回転ジョイントであり得る。
【0017】
前記運動補助装置は、前記駆動フレームに対して前記太ももフレームの相対的な動きを固定させ得る固定部をさらに含み得る。
【0018】
前記固定部は、前記駆動フレームに回転自在に連結され、前記太ももフレームにかかるヘッドを備えた固定ボディを含み得る。
【0019】
前記固定部は、前記固定ボディに外力が印加されないとき、前記駆動フレームに対する前記固定ボディの角度を保持させる固定ばねをさらに含み得る。
【0020】
前記駆動フレームが前記股関節の動きを補助する間、前記駆動フレームに対する前記太ももフレームの角度は変化可能であり得る。
【0021】
前記運動補助装置は、ユーザーが座っている状態から直立する過程で、前記向こう脛フレームに対して前記太ももフレームが伸張する方向に前記太ももフレームを駆動させるための膝関節駆動部をさらに含み、前記膝関節駆動部は、前記駆動フレームに直接的に動力を伝達しなくてもよい。
【0022】
一実施形態に係る運動補助装置は、ユーザーの向こう脛を支持するための向こう脛フレームと、前記向こう脛フレームに対して相対的に回転自在であり、ユーザーの太ももを支持するための太ももフレームと、ユーザーの股関節軸と並んでいる回転軸を中心に回転自在な駆動端部と、それぞれの一端が前記太ももフレームにヒンジ連結され、他端が前記駆動端部にヒンジ連結される第1駆動リンク及び第2駆動リンクを含む駆動部とを含む。
【0023】
前記第1駆動リンク及び第2駆動リンクは、弾性を有し得る。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、運動補助装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】一実施形態に係る運動補助装置を着用したユーザーを概略的に示す側面図である。
【
図2】一実施形態に係る運動補助装置を着用したユーザーの膝関節が伸長(extension)運動した形状を概略的に示す側面図である。
【
図3】一実施形態に係る太ももフレームが駆動フレームに対して相対的に回転する形状を概略的に示す運動補助装置の側面図である。
【
図4】一実施形態に係る運動補助装置の断面図である。
【
図5】一実施形態に係る運動補助装置の断面図である。
【
図6】一実施形態に係る太ももフレームが駆動フレームに対して相対的に回転する形状を概略的に示す運動補助装置の側面図である。
【
図7】一実施形態に係る運動補助装置の断面図である。
【
図8】一実施形態に係る太ももフレームが駆動フレームに対して相対的に回転する形状を概略的に示す運動補助装置の側面図である。
【
図9】一実施形態に係る運動補助装置の側面図である。
【
図10】一実施形態に係る運動補助装置の側面図である。
【
図11】一実施形態に係る固定部が太ももフレームから分離した状態を示す運動補助装置の側面図である。
【
図12】一実施形態に係る固定部が太ももフレームに固定された状態を示す運動補助装置の側面図である。
【
図13】一実施形態に係る運動補助装置の側面図である。
【
図14】一実施形態に係る運動補助装置を着用したユーザーが座った状態から直立する動作の初期の形状を概略的に示す側面図である。
【
図15】一実施形態に係る運動補助装置を着用したユーザーが直立状態にある形状を概略的に示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、例示的な図面を参照して実施形態を詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付すことにおいて、同一の構成要素に対してはたとえ他の図面上に表示されたとしても可能な限り同じ符号を付してあるという点に留意しなければならない。また、実施形態の説明において、関連する公知構成又は機能に対する具体的な説明が実施形態に対する理解を妨害するものと判断される場合は、その詳細な説明は省略する。
【0027】
また、実施形態における構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を用いることができる。これらの用語は、ある構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によって当該の構成要素の本質や順番又は順序等が限定されることはない。いずれかの構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」、又は「接続」されると記載されている場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結されたり接続され得るが、各構成要素の間に更なる構成要素が「連結」、「結合」、又は「接続」されてもよいことを理解すべきである。
【0028】
いずれか1つの実施形態に含まれる構成要素と共通の機能を含む構成要素は、他の実施形態で同一の名称を用いて説明することにする。反対とされる記載がない限り、いずれか1つの実施形態に記載した説明は他の実施形態にも適用でき、重複する範囲で具体的な説明は省略する。
【0029】
図1は、一実施形態に係る運動補助装置を着用したユーザーを概略的に示す側面図であり、
図2は、一実施形態に係る運動補助装置を着用したユーザーの膝関節が伸長運動した形状を概略的に示す側面図であり、
図3は、一実施形態に係る太ももフレームが駆動フレームに対して相対的に回転する形状を概略的に示す運動補助装置の側面図である。
【0030】
図1~
図3を参照すると、運動補助装置1は、ユーザーUの下半身に着用され、ユーザーUの運動を補助する。運動補助装置1は、例えば、ユーザーUの股関節の運動を補助したり、膝関節の曲げ(flexion)又は伸長(extension)運動を補助する。運動補助装置1は、ユーザーUの必要に応じて、股関節及び/又は膝関節を補助する。運動補助装置1は、着用部10、駆動フレーム11、太ももフレーム12、向こう脛フレーム13、及び膝ジョイント15を含む。膝ジョイント15は、太ももフレーム12と向こう脛フレーム13とが連結される部分を意味し、駆動フレーム11の端部が連結され得ることは明らかである。
【0031】
着用部10は、ユーザーUの体の一部に取り付けられる。例えば、着用部10は、ユーザーUの腰を取り囲んでもよい。着用部10は、ユーザーUの股関節運動を補助するために、駆動フレーム11に動力を伝達する。着用部10は、前方フレーム101、後方フレーム102、延長フレーム103、及び股関節駆動部104を含む。
【0032】
前方フレーム101及び後方フレーム102は、それぞれユーザーUの前方及び後方を取り囲んでもよい。前方フレーム101及び後方フレーム102の間の間隔は、ユーザーUの体の大きさに応じて調整されてもよい。例えば、前方フレーム101及び後方フレーム102の間には、長さ調整可能なバンド(図示せず)が備えられてもよい。前方フレーム101及び後方フレーム102は、ユーザーUに対向する個所に配置される緩衝部材(図示せず)を含んでもよい。
【0033】
延長フレーム103は、前方フレーム101または後方フレーム102のいずれか1つのフレームから突出形成され得る。例えば、延長フレーム103は、駆動フレーム11の回転軸をユーザーUの股関節の回転軸と一致させるために、前方フレーム101または後方フレーム102のいずれか1つのフレームから下方に突出形成されてもよい。
【0034】
股関節駆動部104は、駆動フレーム11を回転させる。股関節駆動部104は、延長フレーム103上に配置され得る。
【0035】
一方、前方フレーム101、後方フレーム102、及び延長フレーム103は一体に形成されてもよい。
【0036】
駆動フレーム11は、ユーザーUの股関節の動きを補助する。
図1を基準にして、駆動フレーム11は、着用部10に対して時計回り又は反時計回りに回転する。駆動フレーム11は、向こう脛フレーム13に直接的又は間接的に動力を伝達する。同様に、向こう脛フレーム13で発生した動力は、駆動フレーム11に直接的又は間接的に伝達される。駆動フレーム11は、第1駆動フレーム端部111、駆動フレームボディ112、及び第2駆動フレーム端部113を含む。
【0037】
第1駆動フレーム端部111は、股関節駆動部104に連結される。第2駆動フレーム端部113は、太ももフレーム12及び/又は向こう脛フレーム13それぞれの端部に連結される。駆動フレームボディ112は、第1駆動フレーム端部111及び第2駆動フレーム端部113を連結する長手方向の部材であり得る。駆動フレームボディ112は、長さ調整手段(図示せず)を含んでもよい。ユーザーUは、長さ調整手段(図示せず)を用いて自身の太ももの長さに適するよう、駆動フレームボディ112の長さを調整し得る。
【0038】
太ももフレーム12は、ユーザーの太ももを支持する。太ももフレーム12は、駆動フレーム11に対して相対的に動作自在である。太ももフレーム12は、駆動フレーム11及び/又は向こう脛フレーム13に対して相対的に回転自在である。例えば、太ももフレーム12は、駆動フレーム11及び/又は向こう脛フレーム13にヒンジ連結されてもよい。言い換えれば、太ももフレーム12と向こう脛フレーム13との間の角度だけではなく、太ももフレーム12と駆動フレーム11との間の角度が、変化し得る。
【0039】
太ももフレーム12の長さは、駆動フレーム11の長さよりも小さくてもよく、そのため、太ももフレーム12が駆動フレーム11に対して相対的に回転運動する間に、太ももフレーム12とユーザーUとの体の間の干渉を減らし得る。太ももフレーム12は、太ももフレームボディ122、太ももフレーム端部123、及び太もも支持部128,129を含む。
【0040】
太ももフレーム端部123は、向こう脛フレーム13に回転自在に連結される。太ももフレームボディ122は、太ももフレーム端部123から着用部に向かって突出形成される長手方向の部材である得る。太もも支持部128,129は、太ももフレームボディ122に連結され、それぞれユーザーの太ももの背面を支持する。例えば、太もも支持部128,129は、弾性バンドであり得る。各太もも支持部128,129は、ユーザーの太ももの大きさに応じて周縁を調整するための長さ調整手段(図示せず)を含んでもよい。太もも支持部128,129は、ユーザーの太ももを安定的に支持するため、離隔して複数備えられる。例えば、太もも支持部128,129は、ユーザーの膝関節に相対的に近く配置される第1太もも支持部128と、膝関節から相対的に遠く配置される第2太もも支持部129とを含む。
【0041】
向こう脛フレーム13は、ユーザーの向こう脛を支持する。向こう脛フレーム13は、太ももフレーム12に回転自在に連結される。向こう脛フレーム13は、太ももフレーム12に対して相対的に回転し、ユーザーUの膝関節の曲げ及び/又は伸長運動を補助する。向こう脛フレーム13の回転軸は、ユーザーUの膝関節の回転軸とほとんど同一である。向こう脛フレーム13は、向こう脛フレームボディ132と向こう脛フレーム端部133(
図4参照)とを含む。
【0042】
向こう脛フレーム端部133(
図4参照)は、太ももフレーム12に回転自在に連結される。向こう脛フレームボディ132は、向こう脛フレーム端部133から、着用部から遠い方向に突出形成される長手方向の部材であり得る。向こう脛支持部138,139は、向こう脛フレームボディ132に連結され、それぞれユーザーの向こう脛及びふくらはぎを支持する。例えば、向こう脛支持部138,139は弾性バンドであり得る。それぞれの向こう脛支持部138,139は、ユーザーの向こう脛の大きさに応じて周縁を調整するための長さ調整手段(図示せず)を含んでもよい。向こう脛支持部138,139は、ユーザーの向こう脛を安定的に支持するため、離隔して複数備えられる。例えば、向こう脛支持部138,139は、ユーザーの膝関節から相対的に遠く離れて配置される第1向こう脛支持部138と、膝関節に相対的に近く配置される第2向こう脛支持部139とを含む。
【0043】
太ももフレーム12または向こう脛フレーム13のいずれか1つのフレームは、膝関節駆動部15(
図4参照)を備える。膝関節駆動部15は、太ももフレーム12と向こう脛フレーム13との間の角度を調整することで、ユーザーUの膝関節運動を補助し得る。
【0044】
ジョイント14は、太ももフレーム12及び向こう脛フレーム13が連結される部分である。例えば、ジョイント14には、駆動フレーム11が追加的に回転自在に連結されてもよい。勿論、ジョイント14には、太ももフレーム12及び向こう脛フレーム13のみが回転自在に連結され得ることは明らかである。
【0045】
以下、運動補助装置1が股関節運動補助及び膝関節運動補助を分離させる(decouple)メカニズムについて具体的に説明することにする。
【0046】
運動補助装置1は、着用部10と駆動フレーム11との間の角度調整により股関節運動を補助する。また、運動補助装置1は、太ももフレーム12と向こう脛フレーム13との間の角度調整によって膝の関節運動を補助する。運動補助装置1は、ユーザーUの太ももの近くに配置し、互いに相対的な回転運動できる駆動フレーム11及び太ももフレーム12を介して股関節運動補助及び膝関節運動補助を分離させ得る。
【0047】
例えば、ユーザーが座っている状態から直立状態に立ち上がるとき、ユーザーが歩行するときよりも訳2倍ないし3倍の力が膝関節を補助するために用いられる。言い換えれば、ユーザーが座った状態から直立する間に、太ももフレーム12と向こう脛フレーム13との間に印加されるトルクは、ユーザーが歩行する間に、着用部10と駆動フレーム11との間に印加されるトルクよりも遥かに大きい力が印加される。一方、実施形態によれば、太ももフレーム12は、駆動フレーム11と強く(rigid)連結されず、相対的に回転自在に連結されているため、太ももフレーム12に印加される力は駆動フレーム11にそのまま伝えられない。言い換えれば、太ももフレーム12に印加される力は、太ももを加圧するためにほとんど活用され、太ももフレーム12から駆動フレーム11を介して着用部10に伝達される力は大きく減少する。
【0048】
一方、太ももフレーム及び駆動フレームが強く連結されている構造を採用した運動補助装置の場合、ユーザーが座った状態から直立する間に太ももフレームから着用部まで伝達される力を考慮し、駆動フレーム及び着用部の剛性を十分に高く設計する必要があった。しかし、実施形態によれば、ユーザーの歩行過程で駆動フレーム11と着用部10との間に伝達される力のみを考慮して、駆動フレーム11及び着用部10を相対的に低い剛性及び荷重で設計することが可能である。したがって、運動補助装置1の全体的な重さを減少することができる。
【0049】
また、膝関節を補助するとき、運動補助装置1の太ももフレーム12に印加される力が着用部10に伝達されることを減少することで、ユーザーが座った状態から直立する過程において、着用部10がユーザーUから上方に離脱することを防止し、ユーザーUが感じる着用感を向上させ得る。
【0050】
一方、運動補助装置1が座っている状態のユーザーUを起こすとき、運動補助装置1は、次のようなメカニズムによりユーザーUに動力を伝達する。まず、太ももフレーム12が伸張する方向に回転される。ここで、伸張方向とは、
図3を基準にして、太ももフレーム12がジョイント14を中心に反時計回りに回転する方向を意味する。言い換えれば、太ももフレーム12は、ユーザーUの太ももの背面を加圧する。この場合、ユーザーの上体は上方に移動され、ユーザーの上体に着用された着用部10もユーザーの上体と共に上方に移動される。その結果、着用部10に連結された駆動フレーム11が太ももフレーム12に応じて回転される。言い換えれば、太ももフレーム12は、駆動フレーム11に強く連結されていないため、ユーザーUの上体が上方に移動する前に駆動フレーム11及び着用部10が先に上方に移動することで、着用部10がユーザーUの上体から離脱する問題を防止できる。
【0051】
図4は、一実施形態に係る運動補助装置の断面図である。
【0052】
図4を参照すると、第2駆動フレーム端部113、太ももフレーム端部123、及び向こう脛フレーム端部133は、隣接して配置されている。第2駆動フレーム端部113、太ももフレーム端部123、及び向こう脛フレーム端部133は、運動補助装置1のジョイント14を構成する。
【0053】
運動補助装置は、駆動フレーム11と、向こう脛フレーム13とを連結して、駆動フレーム11の動力を向こう脛フレーム13へ直接的に伝達するための連結部を含む。一実施形態において、当該連結部は、太ももフレーム端部123において構成され得る。
【0054】
太もも支持部129(
図3参照)は、向こう脛フレーム13の回転軸を基準にして、連結部123よりも遠くに位置してもよい。このような構造により、太もも支持部129(
図3参照)のモーメントアームの長さは増加し、運動補助装置1(
図3参照)がユーザーが座った状態から直立する動作を補助するとき、太もも支持部129に印加される力が減少し得る。
【0055】
連結部123は、第1連結ホール1231及び第2連結ホール1232を含む。
【0056】
第1連結ホール1231は、駆動フレーム11が太ももフレーム12に対して回転する経路をガイドする。例えば、第1連結ホール1231は、太ももフレーム12の回転軸を中心に円周方向に形成される。第1連結ホール1231の幅は、駆動フレームボディ112の幅とほとんど同一であり得る。第1連結ホール1231は、駆動フレーム11が揺れることなく、太ももフレーム12に対して回転するように補助し得る。
【0057】
第2連結ホール1232は、駆動フレーム11が太ももフレーム12からの離脱を防止する。例えば、第2駆動フレーム端部113は、駆動フレームボディ112から上方に突出形成され、第2連結ホール1232は、第2駆動フレーム端部113を取り囲む構造である。例えば、第2連結ホール1232の直径は、第2駆動フレーム端部113の直径とほとんど同一であり得る。第2連結ホール1232は、駆動フレーム11が揺れることなく、太ももフレーム12に対して回転するように補助し得る。
【0058】
第1連結ホール1231及び第2連結ホール1232の内側には、駆動フレーム11と太ももフレーム12との間の摩擦を減少させるベアリング(図示せず)が備えられてもよい。
【0059】
膝関節駆動部15は、ユーザーが座っている状態から直立する過程において、向こう脛フレーム13に対して太ももフレーム12が伸張する方向に太ももフレーム12を駆動させる。一方、膝関節駆動部15は、駆動フレーム11に直接的に動力を伝達しなくてもよい。
【0060】
膝関節駆動部15は、太ももフレーム12または向こう脛フレーム13のいずれか1つのフレームに備えられる。例えば、膝関節駆動部15は、太ももフレーム端部123に備えられてもよい。膝関節駆動部15は、例えば、モータであり得る。
【0061】
図5は、一実施形態に係る運動補助装置の断面図である。
【0062】
図5を参照すると、運動補助装置は、駆動フレーム21、太ももフレーム22、及び向こう脛フレーム23を含む。駆動フレーム端部213、太ももフレーム端部223、及び向こう脛フレーム端部233は、運動補助装置のジョイント24を構成する。
【0063】
運動補助装置は、一端が駆動フレーム21に連結され、他端が向こう脛フレーム23に連結され、駆動フレーム21の動力を向こう脛フレーム23へ直接的に伝達するための連結部を含む。一実施形態において、連結部は太ももフレーム端部223である。連結部223の一端は駆動フレーム21に連結され、他端は向こう脛フレーム23に連結される。連結部223は連結ホール2231を含む。
【0064】
連結ホール2231は、駆動フレーム21の一部を固定させ得る。例えば、駆動フレーム21の駆動フレーム端部213は、駆動ボディ212から下方に突出形成され、太ももフレーム22を貫通し、向こう脛フレーム23へ直接的に連結される。連結ホール2231は、駆動フレーム端部213を取り囲む構造である。例えば、連結ホール2231の直径は、駆動フレーム端部213の直径とほとんど同一であり得る。
【0065】
図6は、一実施形態に係る太ももフレームが駆動フレームに対して相対的に回転する形状を概略的に示す運動補助装置の側面図であり、
図7は、一実施形態に係る運動補助装置の断面図である。
【0066】
図6及び
図7を参照すると、運動補助装置3は、股関節駆動部304、駆動フレーム31、太ももフレーム32、向こう脛フレーム33、ジョイント34、及び膝関節駆動部35を含む。駆動フレーム31は、第1駆動フレーム端部311、駆動フレームボディ312、第2駆動フレーム端部313、及び突出部314を含む。太ももフレーム32は、ガイド321、太ももフレームボディ322、及び太ももフレーム端部323を含む。向こう脛フレーム33は、向こう脛フレームボディ332及び向こう脛フレーム端部333を含む。ジョイント34は、駆動フレーム31、太ももフレーム32、及び向こう脛フレーム33が連結される部分である。
【0067】
駆動フレーム31または太ももフレーム32のいずれか1つのフレームは突出部を含み、他の1つのフレームは突出部を収容するガイドを含む。以下、説明の便宜のために、駆動フレーム31が突出部314を含み、太ももフレーム32がガイド321を含むことを基準にして説明するが、これらに制限されないことは明らかである。
【0068】
突出部314は、駆動フレームボディ312の一面から突出形成される。突出部314は、例えば、円柱状であり得る。
【0069】
ガイド321は、突出部314を収容する。ガイド321は、駆動フレーム11または太ももフレーム12のいずれか1つのフレームが他の1つのフレームに対して設定経路に沿って回転するように補助する。例えば、ガイド321は、太ももフレーム12が駆動フレーム11からの離脱を防止する。例えば、ガイド321は、太ももフレーム12の回転軸を中心に円弧状を有するスロット324を含む。スロット324の幅は、突出部314の直径とほとんど同一であり得る。例えば、突出部314の両端部はスロット324にそれぞれ接触する。
【0070】
突出部314及びガイド321は、駆動フレーム31と太ももフレーム32との間の接触面積を増加させ、力を分散させ得る。突出部314及びガイド321は、運動補助装置3の耐久性を向上させることができる。
【0071】
運動補助装置3は、一端が駆動フレーム31に連結され、他端が向こう脛フレーム33に連結され、駆動フレーム31の動力を向こう脛フレーム33へ直接的に伝達するための連結部を含む。一実施形態において、連結部が膝関節駆動部35であってもよい。連結部35は、駆動フレーム31または向こう脛フレーム33のいずれか1つのフレームに備えられる。
【0072】
太もも支持部329は、向こう脛フレーム33の回転軸を基準にして、連結部35よりも遠くに位置する。
【0073】
第2駆動フレーム端部313は、第1連結ホール3131及び第2連結ホール3132を含む。
【0074】
第1連結ホール3131は、太ももフレーム32が駆動フレーム31に対して回転する経路をガイドする。例えば、第1連結ホール3131は、駆動フレーム11の回転軸を中心に円周方向に形成され、太ももフレームボディ322の幅とほとんど同じ幅を有する。
【0075】
第2連結ホール3132は、太ももフレーム32が駆動フレーム31からの離脱を防止する。例えば、太ももフレーム端部323は太ももフレームボディ322から上方に突出形成され、第2連結ホール3132は太ももフレーム端部323を取り囲んでいる構造である。例えば、第2連結ホール3132の直径は、太ももフレーム端部323の直径とほとんど同一であり得る。
【0076】
図8は、一実施形態に係る太ももフレームが駆動フレームに対して相対的に回転する形状を概略的に示す運動補助装置の側面図である。
【0077】
図8を参照すると、運動補助装置4は、駆動フレーム41、太ももフレーム42、向こう脛フレーム43、ジョイント44、及び連結部46を含む。ジョイント44は、太ももフレーム42及び向こう脛フレーム43が回転自在に連結される部分である。
【0078】
連結部46は、駆動フレーム41及び太ももフレーム42を連結する。連結部46は、駆動フレーム41または太ももフレーム42のいずれか1つのフレームが他の1つのフレームに対して相対的に回転するよう補助し得る。連結部46は、弾性を有する。
図8を基準にして、駆動フレーム41と太ももフレーム42との間の角度が増加するとき連結部46は伸張し、駆動フレーム41と太ももフレーム42との間の角度が減少するとき連結部46は収縮する。連結部46は、駆動フレーム41及び太ももフレーム42が互いに平行する平面上でそれぞれ回転運動するように補助し得る。例えば、連結部46は、駆動フレーム41及び太ももフレーム42を連結する板ばねであってもよい。
【0079】
連結部46は、ユーザーの着用状態及び/又は姿勢による体の変形に応じて、駆動フレーム41に対して太ももフレーム42がある程度柔軟に動けるようにコンプライアンス(compliance)を提供することで、ユーザーの着用感を向上させ得る。また、連結部46に外力が作用しないとき、駆動フレーム41に対して太ももフレーム42が密着するように弾性の復原力を提供できる。
【0080】
一方、連結部46に伝達される力の大きさに応じて、駆動フレーム41及び太ももフレーム42の間の相対的な動きの程度が変化する。例えば、小さいトルクを必要とする歩行補助の際、連結部46には、相対的に小さい力が作用するため駆動フレーム41と太ももフレーム42との間で相対的に小さな動きが発生する。一方、大きいトルクを必要とする座った状態から直立する動作補助の際、連結部46には相対的に大きい力が作用するため、駆動フレーム41と太ももフレーム42との間で相対的に大きな動きが発生する。したがって、連結部46の弾性係数を適切に調整することで、座った状態から直立する動作補助のとき、太ももフレーム42に印加される力が駆動フレーム41に伝達されることを十分に減少しつつ、歩行補助のときには、駆動フレーム41及び太ももフレーム42の間の相対的な動きを十分に小さくすることで、2つのフレーム41,42の間に発生する相対的な動きに伴ったユーザーの不便さを減少し得る。
【0081】
連結部46は、一端が駆動フレーム41に連結され、他端が太ももフレーム42に連結され、駆動フレーム41の動力を太ももフレーム42を介して向こう脛フレーム43へ間接的に伝達する。例えば、駆動フレーム41と太ももフレーム42との間に動力が伝達される場合、連結部46によって動力の大きさが減少し得る。このような構造により、膝関節を補助するために大きい力が印加されても、即ち、太ももフレーム42に大きい力が印加されても、駆動フレーム41に伝達される力の大きさは減少される。
【0082】
太もも支持部429は、向こう脛フレーム43の回転軸を基準にして、連結部46よりも遠くに位置する。このような構造により、駆動フレーム41及び向こう脛フレーム43の間の動力伝達は、駆動フレーム41及び太ももフレーム42の間の動力伝達よりも相対的に効率よく実行される。言い換えれば、駆動フレーム41及び太ももフレーム42の分離(decoupling)が発生し、太ももフレーム42に印加される力が駆動フレーム41に伝達される間に、力の大きさが減少し得る。その逆も同様である。
【0083】
図9は、一実施形態に係る運動補助装置の側面図である。
【0084】
図9を参照すると、運動補助装置5は、駆動フレーム51、太ももフレーム52、向こう脛フレーム53、ジョイント54、及び連結部56を含む。ジョイント54は、太ももフレーム52及び向こう脛フレーム53が回転自在に連結される部分である。太もも支持部529は、向こう脛フレーム53の回転軸を基準にして連結部56より遠くに位置してもよい。
【0085】
連結部56は、太ももフレーム42の一側に配置される1自由度回転ジョイントである。例えば、連結部56はヒンジであってもよい。連結部56は、駆動フレーム51及び太ももフレーム52の相対的な回転を具現する。例えば、連結部56は、駆動フレーム51が太ももフレーム52に対して1自由度の回転運動するように、駆動フレーム51及び太ももフレーム52を連結し、駆動フレーム51及び太ももフレーム52のそれぞれが平行な平面上で回転するようにする。例えば、連結部56は、駆動フレーム51及び太ももフレーム52のそれぞれがユーザーU(
図1参照)のサジタル面に平行な平面上で回転運動するように補助する。
【0086】
このような構造によれば、ユーザーの太もも及びふくらはぎが同じ方向に回転することができるため、運動補助装置1は、ユーザーの下半身に動力を効率よく伝達できる。
【0087】
図10は、一実施形態に係る運動補助装置の側面図である。
【0088】
図10を参照すると、運動補助装置6は、駆動フレーム61、太ももフレーム62、向こう脛フレーム63、ジョイント64、及び連結部66を含む。ジョイント64は、太ももフレーム62及び向こう脛フレーム63が回転自在に連結される部分である。太もも支持部629は、向こう脛フレーム63の回転軸を基準にして連結部66よりも遠くに位置する。
【0089】
連結部66は、一端が駆動フレーム61に連結され、他端がジョイント64に連結され、駆動フレーム61の動力を向こう脛フレーム63に伝達する。例えば、連結部66の他端は、ジョイント64のうち向こう脛フレーム63に連結され、駆動フレーム61の動力を直接的に向こう脛フレーム63へ伝達する。異なる例として、連結部66の他端は、ジョイント64のうち太ももフレーム62に連結され、駆動フレーム61の動力を間接的に向こう脛フレーム63へ伝達する。
【0090】
連結部66は、弾性を有し得る。連結部66は、線形ばね661及び板ばね662を含む。
【0091】
線形ばね661は、駆動フレーム61と太ももフレーム62との間に配置され、着用状態及び姿勢に応じて、股関節に連結された駆動フレーム61と太ももフレーム62の間に長手方向に位置変化を吸収する。
【0092】
板ばね662は、駆動フレーム61及び太ももフレーム62の相対的な回転を具現する。板ばね662は、線形ばね661の一端に連結される。
【0093】
図11は、一実施形態に係る固定部が太ももフレームから分離した状態を示す運動補助装置の側面図であり、
図12は、一実施形態に係る固定部が太ももフレームに固定された状態を示す運動補助装置の側面図である。
【0094】
図11及び
図12を参照すると、運動補助装置7は、駆動フレーム71、太ももフレーム72、向こう脛フレーム73、ジョイント74、及び連結部76を含む。ジョイント74は、太ももフレーム72及び向こう脛フレーム73が回転自在に連結される部分である。太もも支持部729は、向こう脛フレーム73の回転軸を基準にして、連結部76よりも遠くに位置する。
【0095】
連結部76は、一端が駆動フレーム71に連結され、他端がジョイント74に連結され、駆動フレーム71の動力を向こう脛フレーム73へ伝達する。例えば、連結部76の他端は、太ももフレーム72または向こう脛フレーム73のいずれか1つのフレームに連結される。
【0096】
運動補助装置7は、駆動フレーム71に対して太ももフレーム72の相対的な動きを拘束できる固定部をさらに含んでもよい。例えば、固定部は、駆動フレーム71または太ももフレーム72のいずれか1つのフレームに配置される。以下、説明の便宜のために、固定部が駆動フレーム71に配置されることを基準にして説明するが、これに制限されないことは明らかである。
【0097】
固定部は、固定回転軸715、固定ボディ716、及び固定ばね717を含む。
【0098】
固定回転軸715は、駆動フレームボディ712の一側に形成される。
【0099】
固定ボディ716は、固定回転軸715を中心に時計回り又は反時計回りに回転する。固定ボディ716は、太ももフレーム72を駆動フレーム71に固定させる形状を有する。例えば、固定ボディ716は下方に突出形成され、太ももフレーム72にかかるヘッドを含む。太ももフレーム72は、前記ヘッドを収容する形状をヘッド収容部726を含む。
【0100】
固定ばね717は、固定ボディ716に外力が印加されないとき、駆動フレーム71に対する固定ボディ716の角度を保持させ得る。例えば、固定ばね717は、固定ボディ716の端部と駆動フレームボディ712を連結してもよい。固定ばね717は、固定回転軸715を中心に前記固定ヘッドと反対側に連結されてもよい。固定ばね717は複数配置されてもよい。
【0101】
運動補助装置7は、膝関節に負荷の大きい動作、例えば、座った状態から直立する動作を補助するとき、駆動フレーム71及び太ももフレーム72を分離し(decouple)、太ももフレーム72から駆動フレーム71に伝達される動力の大きさを減少し得る。また、運動補助装置7は、膝関節に負荷の小さい動作、例えば、平地歩行などの運動動作を補助するとき、駆動フレーム71及び太ももフレーム72を互いに拘束して自由度を減らすことで、ユーザーに動力を効率よく伝達できる。
【0102】
固定部は、
図11及び
図12に基づいて説明されたが、他の実施形態、例えば、
図1ないし
図10に示された運動補助装置にも全て適用され得ることは明らかである。
【0103】
図13は、一実施形態に係る運動補助装置の側面図であり、
図14は、一実施形態に係る運動補助装置を着用したユーザーが座った状態から直立する動作の初期形状を概略的に示す側面図であり、
図15は、一実施形態に係る運動補助装置を着用したユーザーが直立状態にある形状を概略的に示す側面図である。
【0104】
図13~
図15を参照すると、運動補助装置8は、着用部80、駆動部81、太ももフレーム82、向こう脛フレーム83、及びジョイント84を含む。太ももフレーム82は太もも支持部829を含む。
【0105】
駆動部81は、ユーザーの股関節の動きを補助する。駆動部81は、着用部80に連結される。例えば、駆動部81は、着用部80の一側に形成される股関節駆動部104(
図1参照)から動力の伝達を受ける。駆動部81は、駆動端部811、第1駆動リンク812、及び第2駆動リンク813を含む。
【0106】
駆動端部811は、股関節駆動部104(
図1参照)から動力が伝達され回転する。例えば、駆動端部811は、ユーザーの股関節の回転軸と並んでいる回転軸を中心に回転し得る。
【0107】
第1駆動リンク812及び第2駆動リンク813のそれぞれは、一端が太ももフレーム82にヒンジ連結され、他端が駆動端部811にヒンジ連結される。言い換えれば、第1駆動リンク812及び第2駆動リンク813のそれぞれは、太ももフレーム82及び駆動端部811に対して1自由度の回転運動を行う。第1駆動リンク812及び第2駆動リンク813は、一定の間隔で離隔して配置される。第1駆動リンク812及び第2駆動リンク813は弾性を有し得る。
【0108】
このような構造によると、
図14に示すように、ユーザーが座った状態から直立する過程の初期状態において、太ももフレーム82は、向こう脛フレーム83に対してジョイント84を中心に回転される。この場合、太ももフレーム82は、駆動端部811には弾性を有する複数の駆動リンク812,813によって連結されているため、
図14に示すように、膝関節補助のためのトルクが着用部80に伝達されることを減少させ得る。
【0109】
例えば、小さい力を必要とする平地歩行補助の際、太ももフレーム82には相対的に小さいトルクが印加されるため、太ももフレーム82と駆動リンク812,813との間に相対的な動きがほとんど発生しない。平地歩行補助のように、股関節運動を補助する間には、太ももフレーム82には大きいトルクが印加されず、太ももフレーム82及び駆動リンク812,813の相対的な動きはほとんど制限され得る。股関節運動を補助する間に、駆動リンク812,813は、ジョイント84の位置をほとんど変化させない。一方、大きいトルクを必要とする、座った状態から直立する動作補助の際には、太ももフレーム82に相対的に大きいトルクが印加されるため、太ももフレーム82及び駆動リンク812,813の間に相対的な動きが大きく発生する可能性がある。このようなメカニズムにより、ユーザーが感じる着用感は向上し得る。
【0110】
上述のように、限定された実施形態と図面によって本発明を説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような実施形態から多様な修正及び変形を加えることができる。従って、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲だけでなく特許請求の範囲と均等なもの等によって定められるものである。
【符号の説明】
【0111】
10 着用部
11 駆動フレーム
12 太ももフレーム
13 向こう脛フレーム
14 ジョイント