(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-22
(45)【発行日】2023-10-02
(54)【発明の名称】組立型減圧式濾過装置
(51)【国際特許分類】
B01D 35/02 20060101AFI20230925BHJP
B01D 35/30 20060101ALI20230925BHJP
【FI】
B01D35/02 M
B01D35/30
(21)【出願番号】P 2019213049
(22)【出願日】2019-11-26
【審査請求日】2022-08-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000232885
【氏名又は名称】株式会社ロキテクノ
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【氏名又は名称】松井 孝夫
(72)【発明者】
【氏名】金城 隆司
【審査官】宮部 裕一
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-237553(JP,A)
【文献】特開2008-155097(JP,A)
【文献】特開昭49-122149(JP,A)
【文献】特表2018-531781(JP,A)
【文献】特表平07-502201(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 35/30
B01D 35/02
B01D 24/00
B01D 29/00-29/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部が中空で中心軸を有するように延在する筒状のポンプユニットハウジングとそのポンプユニットハウジングの内部に脱気ポンプが配置され、前記ポンプユニットハウジングの一端側に脱気ポンプの吸気孔を有するポンプユニットと、
一端にフィルタ部材が配置され、他端に開口を備え内部が中空で中心軸を有するように延在する筒状の濾過前液リザーバユニットハウジングを有し、前記内部に濾過を行う液体を前記他端から注入して前記内部に濾過前液の貯蔵が可能な濾過前液リザーバユニットと、
両端に開口を備え内部が中空で中心軸を有するように延在する筒状の濾過後液リザーバユニットハウジングを有し、前記濾過後液リザーバユニットハウジングの前記内部を貯蔵室と排気室とに分割する隔絶部材を有する濾過後液リザーバユニットであって、前記貯蔵室に前記濾過前液を濾過した濾過後液の貯蔵が可能な濾過後液リザーバユニットと
、
前記ポンプユニットハウジングと前記濾過後液リザーバユニットハウジングとを結合する第1の結合ユニットと、前記濾過後液リザーバユニットハウジングと前記濾過前液リザーバユニットハウジングとを結合する第2の結合ユニットと、
前記組立型減圧式濾過装置は前記貯蔵室と前記排気室とを連通する排気管路と、を備え、
前記濾過前液リザーバユニットと前記濾過後液リザーバユニットと前記ポンプユニットとが前記第1の結合ユニットおよび前記第2の結合ユニットにより結合された状態において、前記ポンプユニットの前記脱気ポンプが動作することにより、前記吸気孔から前記濾過後液リザーバユニットの前記排気室内を脱気することで、前記貯蔵室の内部が前記排気室を介して脱気される組立型減圧式濾過装置。
【請求項2】
請求項1に記載の組立型減圧式濾過装置であって、
前記第1の結合ユニットは、
濾過後液リザーバユニットハウジングの前記排気室の側の端部は前記濾過後液リザーバユニットハウジングの前記中心軸と垂直方向に延出する第1フランジ形態のフランジと、 前記ポンプユニットの前記一端は前記ポンプユニットハウジングの前記中心軸と垂直方向に延出する第2フランジ形態のフランジと、
円筒の形状の壁面と、その壁面の内面のほぼ中央に前記壁面の内面全周にわたって前記円筒の半径方向に延出するタブとを有する第1の結合シール部材とからなり、
前記第2の結合ユニットは、
濾過前液リザーバユニットハウジングの前記一端は前記濾過前液リザーバユニットハウジングの前記中心軸と垂直方向に延出する第1フランジ形態のフランジと、
濾過後液リザーバユニットハウジングの前記貯蔵室の側の端部は前記濾過後液リザーバユニットハウジングの前記中心軸と垂直方向に延出する第2フランジ形態のフランジと、
円筒の形状の壁面と、その壁面の内面のほぼ中央に前記壁面の内面全周にわたって前記円筒の半径方向に延出するタブとを有する第2の結合シール部材とからなり、
前記第1フランジ形態は鉛直方向下向きに窄まる斜面をもった円錐台形状であり、前記第2フランジ形態は鉛直方向上向きに窄まる斜面をもった円錐台形状であって、
前記第1の結合シール部材の前記タブと前記第2の結合シール部材の前記タブとが前記第1フランジ形態の前記フランジと前記第2フランジ形態の前記フランジとにより挟まれるように、前記第1の結合ユニットが前記ポンプユニットハウジングと前記濾過前液リザーバユニットハウジングとの前記結合を行い、前記第2の結合ユニットが前記濾過後液リザーバユニットハウジングと前記濾過前液リザーバユニットハウジングとを結合する組立型減圧式濾過装置。
【請求項3】
請求項2に記載の組立型減圧式濾過装置であって、
前記第1の結合シール部材と前記
第2の結合シール部材とは、それぞれ、前記円筒の一端の開口またはその開口の近傍に、前記壁面の内面から前記円筒の前記半径方向に延出する押さえ爪とを備え、
前記ポンプユニットの前記第1フランジ形態の前記フランジは、前記第1の結合シール部材の前記タブと前記押さえ爪とに挟持され、前記濾過後液リザーバユニットの前記第2フランジ形態の前記フランジは前記第1の結合シール部材の前記タブの上に載置されることで前記濾過後液リザーバユニットと前記ポンプユニットとの前記結合がなされ、
前記濾過前液リザーバユニットの前記第1フランジ形態のフランジは、前記第2の結合シール部材の前記タブと前記押さえ爪とに挟持され、前記第2の結合シール部材の前記タブは前記濾過後液リザーバユニットの前記第2フランジ形態の前記フランジの上に載置されることで前記濾過前液リザーバユニットと前記濾過後液リザーバユニットとの結合がなされる組立型減圧式濾過装置。
【請求項4】
請求項
3に記載の組立型減圧式濾過装置であって、
前記排気管路は、前記濾過後液リザーバユニットを保持可能なように前記濾過後液リザーバユニットに取り付けられる取手の内部に穿設される組立型減圧式濾過装置。
【請求項5】
請求項
4に記載の組立型減圧式濾過装置であって、
前記第1の結合シール部材と前記第2の結合シール部材とのそれぞれは、前記脱気ポンプによる前記貯蔵室内の前記脱気がなされることにより、前記第1フランジ形態のフランジと前記第2フランジ形態のフランジとが前記タブに密着して押圧することにより、前記結合が密閉結合となる組立型減圧式濾過装置。
【請求項6】
請求項2から5のいずれか一項に記載の組立型減圧式濾過装置であって、
前記第1の結合シール部材と前記第2の結合シール部材とのそれぞれは、その内面に、前記タブの根元から前記第1の結合シール部材と前記第2の結合シール部材とのそれぞれにおいて、前記第1フランジ形態のフランジと前記第2フランジ形態のフランジと合致する相補的形状を有する斜面を有する組立型減圧式濾過装置。
【請求項7】
内部が中空で中心軸を有するように延在する筒状のポンプユニットハウジングとそのポンプユニットハウジングの内部に脱気ポンプが配置され、前記ポンプユニットハウジングの一端側に脱気ポンプの吸気孔を有するポンプユニットと、
一端にフィルタ部材が配置され、他端に開口を備え内部が中空で中心軸を有するように延在する筒状の濾過前液リザーバユニットハウジングを有し、前記内部に濾過を行う液体を前記他端から注入して前記内部に濾過前液の貯蔵が可能な複数の濾過前液リザーバユニットと、
両端に開口を備え内部が中空で中心軸を有するように延在する筒状の濾過後液リザーバユニットハウジングを有し、前記濾過後液リザーバユニットハウジングの前記内部を貯蔵室と排気室とに分割する隔絶部材を有する濾過後液リザーバユニットであって、前記貯蔵室に前記濾過前液を濾過した濾過後液の貯蔵が可能な複数の濾過後液リザーバユニットと、
前記複数の濾過前液リザーバユニットハウジングと前記複数の濾過後液リザーバユニットハウジングとのそれぞれを連結させる複数の結合シール部材と、
前記貯蔵室と前記排気室とを連通する排気管路と、を備え、
前記複数の濾過前液リザーバユニットと前記複数の濾過後液リザーバユニットと前記ポンプユニットとが前記複数の結合シール部材により連結された状態において、
前記ポンプユニットの前記脱気ポンプが動作することにより、前記吸気孔から前記濾過後液リザーバユニットの前記排気室内を脱気することで、前記貯蔵室の内部が前記排気室を介して脱気される組立型減圧式濾過装置。
【請求項8】
請求項
7に記載の組立型減圧式濾過装置であって、
前記複数の濾過後液リザーバユニットハウジングのそれぞれは、前記複数の濾過後液リザーバユニットハウジングのそれぞれの前記排気室の側の端部に前記複数の濾過後液リザーバユニットハウジングのそれぞれの前記中心軸と垂直方向に延出する第1フランジ形態のフランジと、前記複数の濾過後液リザーバユニットハウジングのそれぞれの前記貯蔵室の側の端部に前記濾過後液リザーバユニットハウジングの前記中心軸と垂直方向に延出する第2フランジ形態のフランジとを備え、
前記複数の濾過前液リザーバユニットハウジングのそれぞれは、前記複数の濾過前液リザーバユニットハウジングのそれぞれの前記一端に前記濾過前液リザーバユニットハウジングの前記中心軸と垂直方向に延出する第1フランジ形態のフランジと、前記一端と反対側の端部に前記濾過前液リザーバユニットハウジングの前記中心軸と垂直方向に延出する第2フランジ形態のフランジとを備え、
前記ポンプユニットの前記一端には前記ポンプユニットハウジングの前記中心軸と垂直方向に延出する第2フランジ形態のフランジを備え、
前記第1フランジ形態は鉛直方向下向きに窄まる斜面をもった円錐台形状であり、前記第2フランジ形態は鉛直方向上向きに窄まる斜面をもった円錐台形状であって、
前記複数の結合シール部材のそれぞれは、円筒の形状の壁面と、その壁面の内面のほぼ中央に前記壁面の内面全周にわたって前記円筒の半径方向に延出するタブとを有し、前記タブが前記第1フランジ形態の前記フランジと前記第2フランジ形態の前記フランジとにより挟まれるように第2フランジ形態のフランジの上に配置可能であって、その際に前記第1フランジ形態の前記フランジを包み込むように第1フランジ形態の前記フランジに嵌合可能であって、これにより前記ポンプユニットハウジングと、前記複数の濾過前液リザーバユニットハウジングのそれぞれと、前記複数の濾過後液リザーバユニットハウジングとのそれぞれとを結合が可能な組立型減圧式濾過装置。
【請求項9】
請求項
8に記載の組立型減圧式濾過装置であって、
前記複数の結合シール部材のそれぞれは、前記脱気ポンプによる前記貯蔵室内の前記脱気がなされることにより、前記第1フランジ形態のフランジと前記第2フランジ形態のフランジとが前記タブに密着して押圧することにより、前記結合が密閉結合となる組立型減圧式濾過装置。
【請求項10】
請求項
9に記載の組立型減圧式濾過装置であって、
前記複数の結合シール部材のそれぞれは、その内面に、前記タブの根元から、前記第1フランジ形態のフランジまたは前記第2フランジ形態のフランジと合致する相補的形状を有する斜面を有する組立型減圧式濾過装置。
【請求項11】
請求項
8から
10のいずれか一項に記載の組立型減圧式濾過装置であって、
前記排気管路は、前記濾過後液リザーバユニットを保持可能なように前記濾過後液リザーバユニットに取り付けられる取手の内部に穿設される組立型減圧式濾過装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、濾過装置に関し、特には組立型減圧式濾過装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体の濾過では、加圧手段により、その液体の背圧を高めて流動させ、フィルタを通過させて濾過を行う加圧式の濾過装置が一般的である。このような濾過装置では、一般に、液体が流れる流れ回路が管路で構成される。これに対し、たとえば特許文献1に開示されるように、濾過後のその液体である濾過液を貯蔵する容器の内圧を減圧して、その容器内に液体を吸引する際にフィルタを通過させて濾過を行う減圧式の濾過装置がある。このような装置では、一般に、濾過すべき液体を入れる容器と、濾過後の濾過液を貯蔵する容器と、その濾過液を貯蔵する容器を減圧する手段と、を備えている。
【0003】
特許文献1には、試料容器と濾過液貯蔵瓶との間に配置される試料フィルタを介して濾過を行い、濾過された濾過液は濾過液貯蔵瓶の中に導入される濾過システムが開示されている。一般に、減圧式濾過装置では、大気圧以下の低い差圧で濾過を実行するものであるから、比較的コンパクトな構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第WO2008/52642号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の減圧式濾過装置は、コンパクトな構造であるため、濾過する液体を入れる容器の容量と濾過後の濾過液を貯蔵する容器の容量は比較的小さく、濾過する液体の量に必ずしも適合しないことがある。そのため、簡易に、濾過する液体の量に合せて減圧式濾過装置を構成させることができれば便利であり、組立型減圧式濾過装置が望まれる。
一方で、組立型減圧式濾過装置では簡易な構成とすることが好ましいので、組み立て接合部分の密閉度を上げる必要があり、高い密閉度を保証しながら簡易に組立または構成変更ができる組立型減圧式濾過装置が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
内部が中空で中心軸を有するように延在する筒状のポンプユニットハウジングとそのポンプユニットハウジングの内部に脱気ポンプが配置され、前記ポンプユニットハウジングの一端側に脱気ポンプの吸気孔を有するポンプユニットと、一端にフィルタ部材が配置され、他端に開口を備え内部が中空で中心軸を有するように延在する筒状の濾過前液リザーバユニットハウジングを有し、前記内部に濾過を行う液体を前記他端から注入して前記内部に濾過前液の貯蔵が可能な濾過前液リザーバユニットと、両端に開口を備え内部が中空で中心軸を有するように延在する筒状の濾過後液リザーバユニットハウジングを有し、前記濾過後液リザーバユニットハウジングの前記内部を貯蔵室と排気室とに分割する隔絶部材を有する濾過後液リザーバユニットであって、前記貯蔵室に前記濾過前液を濾過した濾過後液の貯蔵が可能な濾過後液リザーバユニットと、前記ポンプユニットハウジングと前記濾過後リザーバユニットハウジングとを結合する第1の結合ユニットと、前記濾過後液リザーバユニットハウジングと前記濾過前液リザーバユニットハウジングとを結合する第2の結合ユニットと、を備える組立型減圧式濾過装置により解決する。
【0007】
内部が中空で中心軸を有するように延在する筒状のポンプユニットハウジングとそのポンプユニットハウジングの内部に脱気ポンプが配置され、前記ポンプユニットハウジングの一端側に脱気ポンプの吸気孔を有するポンプユニットと、一端にフィルタ部材が配置され、他端に開口を備え内部が中空で中心軸を有するように延在する筒状の濾過前液リザーバユニットハウジングを有し、前記内部に濾過を行う液体を前記他端から注入して前記内部に濾過前液の貯蔵が可能な複数の濾過前液リザーバユニットと、両端に開口を備え内部が中空で中心軸を有するように延在する筒状の濾過後液リザーバユニットハウジングを有し、前記濾過後液リザーバユニットハウジングの前記内部を貯蔵室と排気室とに分割する隔絶部材を有する濾過後液リザーバユニットであって、前記貯蔵室に前記濾過前液を濾過した濾過後液の貯蔵が可能な複数の濾過後液リザーバユニットと、前記複数の濾過前液リザーバユニットハウジングと前記複数の濾過後液リザーバユニットハウジングとのそれぞれを連結させる複数の結合シール部材とを備える組立型減圧式濾過装置であって、前記複数の濾過後液リザーバユニットハウジングのそれぞれは、前記複数の濾過後液リザーバユニットハウジングのそれぞれの前記排気室の側の端部に前記複数の濾過後液リザーバユニットハウジングのそれぞれの前記中心軸と垂直方向に延出する第1フランジ形態のフランジと、前記複数の濾過後液リザーバユニットハウジングのそれぞれの前記貯蔵室の側の端部に前記濾過後液リザーバユニットハウジングの前記中心軸と垂直方向に延出する第2フランジ形態のフランジとを備え、前記複数の濾過前液リザーバユニットハウジングのそれぞれは、前記複数の濾過前液リザーバユニットハウジングのそれぞれの前記一端に前記濾過前液リザーバユニットハウジングの前記中心軸と垂直方向に延出する第1フランジ形態のフランジと、前記一端と反対側の端部に前記濾過前液リザーバユニットハウジングの前記中心軸と垂直方向に延出する第2フランジ形態のフランジとを備え、前記ポンプユニットの前記一端には前記ポンプユニットハウジングの前記中心軸と垂直方向に延出する第2フランジ形態のフランジを備え、 前記第1フランジ形態は鉛直方向下向きに窄まる斜面をもった円錐台形状であり、前記第2フランジ形態は鉛直方向上向きに窄まる斜面をもった円錐台形状であって、前記複数の結合シール部材のそれぞれは、円筒の形状の壁面と、その壁面の内面のほぼ中央に前記壁面の内面全周にわたって前記円筒の半径方向に延出するタブとを有し、前記タブが前記第1フランジ形態の前記フランジと前記第2フランジ形態の前記フランジとにより挟まれるように第2フランジ形態のフランジの上に配置可能であって、その際に前記第1フランジ形態の前記フランジを包み込むように第1フランジ形態の前記フランジに嵌合可能であって、これにより前記ポンプユニットハウジングと、前記複数の濾過前液リザーバユニットハウジングのそれぞれと、前記複数の濾過後液リザーバユニットハウジングとのそれぞれとを結合が可能な組立型減圧式濾過装置により解決する。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、簡易な構造で組立または構成変更ができて、密閉状態が保証される組立型減圧式濾過装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施の形態である組立型減圧式濾過装置の全体を示した斜視図を示している。
【
図2A】本発明の実施の形態である組立型減圧式濾過装置の結合ユニットの分離状態を示した斜視図である。
【
図2B】本発明の実施の形態である組立型減圧式濾過装置の結合ユニットの分離状態を示した断面図である。
【
図2C】本発明の実施の形態である組立型減圧式濾過装置の結合ユニットの結合状態を示した断面図である。
【
図3】本発明の実施の形態である組立型減圧式濾過装置の結合状態断面であって、
図1の断面3-3を示した図である。
【
図5】本発明の組立型減圧式濾過装置の分離状態の断面図である。
【
図6】本発明の組立型減圧式濾過装置の一部の構成である濾過前液リザーバを追加増設した状態の断面図である。
【
図7】本発明の組立型減圧式濾過装置の一部の構成である濾過後液リザーバを追加増設した状態の断面図である。
【
図8】本発明の組立型減圧式濾過装置において、濾過前液リザーバと濾過後液リザーバとを追加増設した組み合わせ例の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
まず、
図1から
図5を参照して、本発明の実施の形態の組立型減圧式濾過装置1(以下、単に濾過装置)について説明する。
図1は濾過装置1の結合状態の斜視図である。
図2Aは濾過装置1の結合ユニット5の分離状態を示した斜視図であり、
図2Bはその断面図である。
図2Cは濾過装置1の結合ユニット5の結合状態を示した断面図である。
図3は濾過装置1の結合状態の断面図である。
図4は
図3の断面4-4を示した図であって、濾過装置1を中止軸方向から見た断面である。
図5は濾過装置1の分離状態の断面図である。
【0011】
濾過装置1は、ポンプユニット11と、濾過後液リザーバユニット12と、濾過前液リザーバユニット13とを備えている。ここで、本明細書では、濾過を行う液体を「濾過前液」とよび、その濾過前液を濾過した液体を「濾過後液」とよぶ。濾過前液リザーバユニット13は濾過後液リザーバユニット12の上側に位置するように構成が可能であって、濾過後液リザーバユニット12はポンプユニット11の上側に位置するように構成が可能である。ポンプユニット11と、濾過後液リザーバユニット12と、濾過前液リザーバユニット13は、それぞれポンプユニットハウジング111、濾過後液リザーバユニットハウジング121、濾過前液リザーバユニットハウジング131を備えている。ポンプユニット11のポンプユニットハウジング111と、濾過後液リザーバユニット12の濾過後液リザーバユニットハウジング121と、濾過前液リザーバユニット13の濾過前液リザーバユニットハウジング131は、中空の円筒形状のハウジングであって、共通の直径を有している。
【0012】
濾過前液リザーバユニット13と濾過後液リザーバユニット12との間には結合ユニット5が配置され、濾過後液リザーバユニット12とポンプユニット11との間には結合ユニット5が配置される。濾過前液リザーバユニット13と濾過後液リザーバユニット12との間の結合ユニット5と、濾過後液リザーバユニット12とポンプユニット11との間の結合ユニット5は共通形態である。まず、ここで、結合ユニット5について説明する。結合ユニットは、第1フランジ51と第2フランジ53と結合シール部材52とからなる。結合シール部材52は、ポンプユニット11と、濾過後液リザーバユニット12と、濾過前液リザーバユニット13とは、独立した部材である。結合シール部材52は、ポンプユニット11と濾過後液リザーバユニット12との連結と、濾過後液リザーバユニット12と濾過前液リザーバユニット13との連結を行う部材である。
【0013】
第1フランジ51と第2フランジ53はそれぞれ円錐台の形状の薄い厚さのフランジである。ポンプユニット11のポンプユニットハウジング111と、濾過後液リザーバユニット12の濾過後液リザーバユニットハウジング121と、濾過前液リザーバユニット13の濾過前液リザーバユニットハウジング131のそれぞれのハウジングの両端にある開口には、それぞれ共通的に、一方の端部には、取り付けられるハウジングの中心軸と垂直な方向に延出するように第1フランジ51が、他方の端部には、取り付けられるハウジングの中心軸と垂直な方向に延出するように第2フランジ53が、配置される。第1フランジ51は、取り付けられるハウジングの中心軸と垂直な面である第1挟持面51aを有している。第2フランジ53も、同様に、取り付けられるハウジングの中心軸と垂直な面である第2挟持面53aを有している。第1挟持面51aと第2挟持面53aとが、円錐台の形状の頂面となり、それぞれのハウジングの端面となる。第1フランジ51は、第1フランジ51の第1挟持面51aの外周から第1フランジ51が取り付けられるハウジングの中心軸の方向に第1挟持面51aから離れるに従って、そのハウジングの半径方向に広がるような円錐台の形状の斜面である位置合わせ面51bが形成される。第2フランジ53も、第2フランジ53の第2挟持面53aの外周から第2フランジ53が取り付けられるハウジングの中心軸の方向に第2挟持面53aから離れるに従って、そのハウジングの半径方向に広がるような円錐台の形状の斜面である位置合わせ面53bが形成される。位置合わせ面51bの斜度および長さ、位置合わせ面53bの斜度および長さは自由に設定できる。第1フランジ51と第2フランジ53はポンプユニット11と濾過後液リザーバユニット12と濾過前液リザーバユニット13のそれぞれのハウジングユニットの端部に配置され、代表的には第1フランジ51と第2フランジ53の円錐台形状の斜面である位置合わせ面51bと位置合わせ面53bとの狭まる方向が異なることを除いては同じ形状とすることができる。つまり、第1フランジ51と第2フランジ53とは、ハウジングの中心軸に沿って両端の開口に向かって見た時に同じ形状ということである。すなわち、位置合わせ面51bの斜度および長さと位置合わせ面53bの斜度および長さとを同じに設定することができる。しかし、位置合わせ面51bの斜度および長さと位置合わせ面53bの斜度および長さとが異なるように設定してもよい。
【0014】
濾過前液リザーバユニット13と濾過後液リザーバユニット12との間の結合ユニット5では、結合状態において、濾過前液リザーバユニット13の濾過前液リザーバユニットハウジング131の第1フランジ51が濾過後液リザーバユニット12の濾過後液リザーバユニットハウジング121の第2フランジ53に対向するようになっている。また、濾過後液リザーバユニット12とポンプユニット11の間の結合ユニット5では、結合状態において、濾過後液リザーバユニット12の濾過後液リザーバユニットハウジング121の第1フランジ51がポンプユニット11のポンプユニットハウジング111の第2フランジ53に対向するようになっている。
【0015】
結合シール部材52は柔軟な樹脂、たとえばネオプレンゴムでできていて、断面が環形状の円筒の形状を壁面とする部材である。結合シール部材52の厚さ(円筒の長さ)は、第1フランジ51と第2フランジ53とのそれぞれの厚さより長い。結合シール部材52は、ポンプユニット11と濾過後液リザーバユニット12とのハウジング同士の連結、または濾過後液リザーバユニット12と濾過前液リザーバユニット13とのハウジング同士の連結の際において、結合シール部材52の断面の環形状の中心が、結合シール部材52により結合されるそれぞれのハウジングの中心軸の位置となるように配置されて、第1フランジ51と第2フランジ53とが結合シール部材52の内部に導入されるように、ポンプユニット11と濾過後液リザーバユニット12と濾過前液リザーバユニット13に取り付けられる。結合シール部材52は、円筒の形状の壁面の内面に、その壁面の高さ方向のほぼ中央に、壁面の内面全周にわたって、円筒の半径方向に延出するタブ52bを有している。すなわち、タブ52bは、結合シール部材52の内側に、結合されるハウジングの中心軸と垂直な方向に、結合シール部材52の内面の全周にわたって結合シール部材52の内面壁から所定の延出長さだけ延出している。この所定の延出長さは、第1フランジ51の第1挟持面51aと第2フランジ53の第2挟持面53aとのそれぞれの長さよりも長いことが好ましい。結合シール部材52の内面のタブ52bが延出するタブ52bの根元からは、結合シール部材52の円筒形状の中心軸の方向にタブ52bの根元から離れるに従って結合シール部材52の環形状の中心から離れる方向に広がるような斜面52a,52cを有している。斜面52aと斜面52cはタブ52bに関して反対方向に延在し、斜面52a側は第2フランジ53側に対応し、斜面52c側は第1フランジ51側に対応する。
【0016】
第1フランジ51の円錐台の斜面である位置合わせ面51bと第2フランジ53の円錐台の斜面である位置合わせ面53bは、斜面52aと斜面52cに対応する相補的形状を有していて、結合シール部材52により第1フランジ51と第2フランジ53とが結合した際に、第2フランジ53の円錐台の斜面である位置合わせ面53bが結合シール部材52の斜面52aと面接触し、第1フランジ51の円錐台の斜面である位置合わせ面51bが結合シール部材52の斜面52cと面接触するように、画定されている。すなわち、結合シール部材52により第1フランジ51と第2フランジ53とが結合した状態において、第1フランジ51と第2フランジ53とのそれぞれの円錐台形状は、第1フランジ51の位置合わせ面51bである斜面と第2フランジ53の位置合わせ面53bである斜面とが互いに対向する方向に狭まるような円錐台の斜面の形状をしている。ただし、第1フランジ51と第2フランジ53とを円錐台形状とせずに、斜面を持たない円筒形状としてもよい。第1フランジ51と第2フランジ53とを円筒形状とする場合には、結合シール部材52が内面に斜面52a,52cを配置せずに、その代わりに第1フランジ51と第2フランジ53との円筒形状に対して相補的となる円筒形状とすれば良い。しかし、第1フランジ51と第2フランジ53とを円錐台形状とすることで、結合シール部材52が内面の斜面52a,52cと第1フランジ51と第2フランジ53とを円錐台形状の斜面との位置合わせが容易になる。以下、便宜的に、第1フランジ51の形状を「第1フランジ形態」と、第2フランジ53の形状を「第2フランジ形態」とよぶ。「第1フランジ形態」と「第2フランジ形態」とは、ポンプユニット11と濾過後液リザーバユニット12と濾過前液リザーバユニット13の順番でハウジングが下側から積み上がって完成する濾過装置1に適用される状態において、「第1フランジ形態」は鉛直方向下向きに窄まる斜面をもった円錐台形状であり、「第2フランジ形態」は鉛直方向上向きに窄まる斜面をもった円錐台形状として定義されることになる。代表的には、ポンプユニット11と、濾過後液リザーバユニット12と、濾過前液リザーバユニット13との、それぞれのハウジングにおいて配置される結合ユニット5におけるフランジの形状として共通的な形状である。しかし、「第1フランジ形態」と「第2フランジ形態」とは、円錐台形状の斜面の狭まる方向が異なるだけの共通の形状とすることもできるし、円錐台形状の斜面の狭まる角度が異なる形状としてもよい。
【0017】
結合シール部材52が第1フランジ51と第2フランジ53とを結合する場合には、結合シール部材52は第1フランジ51と第2フランジ53との少なくとも一方に保持され、他方には保持されないようになっている。結合シール部材52は第1フランジ51と第2フランジ53とのいずれに保持させるかは、結合シール部材52が分離しやすく設定するハウジングをいずれにするかを選択することにより自由に決定できる。そのため、結合シール部材52には、円筒の形状の壁面の内面に、その円筒形状の一端の開口またはその近傍に、壁面の内面の全周またはその一部に、壁面の内面から円筒の半径方向に延出する押さえ爪51cを有している。一方、押さえ爪51cが配置される開口と反対側の開口には、押さえ爪は配置されない。結合シール部材52が第1フランジ51と第2フランジ53とを結合する場合には、第1フランジ51と第2フランジ53との少なくとも一方がタブ52bと押さえ爪51cとによって挟持され、結合シール部材52はタブ52bと押さえ爪51cとによって挟持される側のフランジに保持される。
【0018】
たとえば、結合シール部材52が第1フランジ形態の第1フランジ51に取り付けられる場合においては、第1フランジ51に関して、タブ52bと反対側に、押さえ爪51cが位置する。
図2Bおよび
図2Cはこの場合に対応して示した図である。これにより、第1フランジ51と第2フランジ53とが結合シール部材52によって結合される場合であって第1フランジ51に保持させる際には、第1フランジ51はタブ52bと押さえ爪51cとによって挟持され、結合シール部材52は第1フランジ51に保持結合された状態となる。一方、結合シール部材52の第2フランジ53の側には押さえ爪は配置されていないので、結合シール部材52は第2フランジ53には保持されない。結合シール部材52により第1フランジ形態の第1フランジ51を有するハウジングと第2フランジ形態の第2フランジ53を有するハウジングとを結合する際には、結合シール部材52が第1フランジ形態の第1フランジ51に嵌り込み第2フランジ形態の第2フランジ53の上に載置されることで第1フランジ51と第2フランジ53とが結合する。このとき、結合シール部材52は第1フランジ形態の第1フランジ51に嵌まり込んで、常に、タブ52bと押さえ爪51cにより、第1フランジ形態の第1フランジ51側に保持されるが、結合シール部材52は第2フランジ形態の第2フランジ53の上に載置されて容易に離間する。結合シール部材52は第2フランジ形態の第2フランジ53の上に載置されるだけではあるが、結合シール部材52による、第1フランジ51と第2フランジ53との完全な密閉には、濾過装置1の脱気ポンプ112の動作時に、ポンプユニット11と濾過後液リザーバユニット12との間に生じる差圧と、濾過後液リザーバユニット12と濾過前液リザーバユニット13との間に生じる差圧により、第1挟持面51aと第2挟持面53aとがタブ52bに密着して押圧することによって実現される。
【0019】
逆に、第1フランジ51と第2フランジ53とが結合シール部材52によって結合される場合であって結合シール部材52を第2フランジ形態の第2フランジ53に保持させる場合においても同様である。この場合には、第2フランジ53に関して、タブ52bと反対側に、押さえ爪51cが位置する。これにより、第1フランジ51と第2フランジ53とが結合シール部材52によって結合される際に、第2フランジ53はタブ52bと押さえ爪51cとによって挟持され、結合シール部材52は第2フランジ53に保持結合された状態となる。一方、結合シール部材52の第1フランジ51の側には押さえ爪は配置されていないので、結合シール部材52は第1フランジ51には保持されない。結合シール部材52は第2フランジ形態の第2フランジ53に嵌まり込んで、常に、タブ52bと押さえ爪51cにより、第2フランジ形態の第2フランジ53側に保持されるが、結合シール部材52は第1フランジ形態の第1フランジ51の上に載置されて容易に離間する。この場合は、結合シール部材52の斜面52a、斜面52cと、第1フランジ51の位置合わせ面51bおよび第1挟持面51aと第2フランジの位置合わせ面53bおよび第2挟持面53aとの関係は、
図2Bと
図2Cに示した関係と逆になる。すなわち、第1フランジ51の円錐台の斜面である位置合わせ面51bと第2フランジ53の円錐台の斜面である位置合わせ面53bは、斜面52aと斜面52cに対応する相補的形状を有している点は同じであるが、結合シール部材52により第1フランジ51と第2フランジ53とが結合した際に、第2フランジ53の位置合わせ面53bが結合シール部材52の斜面52cと面接触し、第1フランジ51の位置合わせ面51bが結合シール部材52の斜面52aと面接触するように画定される。このとき、結合シール部材52は第1フランジ形態の第1フランジ51の上に載置されるだけではあるが、結合シール部材52による、第1フランジ51と第2フランジ53との完全な密閉は、結合シール部材52を第1フランジ形態の第1フランジ51に保持させる場合と同様に、濾過装置1の脱気ポンプ112の動作時に、ポンプユニット11と濾過後液リザーバユニット12との間に生じる差圧と、濾過後液リザーバユニット12と濾過前液リザーバユニット13との間に生じる差圧により、第1挟持面51aと第2挟持面53aとがタブ52bに密着して押圧することによって実現される。
【0020】
このように、第1フランジ51と結合シール部材52と第2フランジとからなる結合ユニット5によって、濾過前液リザーバユニット13は濾過後液リザーバユニット12の上側に位置して結合するように構成が可能であり、また濾過後液リザーバユニット12はポンプユニット11の上側に位置して結合するように構成が可能である。ポンプユニット11と濾過後液リザーバユニット12とが結合し、濾過後液リザーバユニット12と濾過前液リザーバユニット13とが結合して、濾過装置1が組み立てられた状態となる。ここまで、結合ユニット5について説明したが、以下、ポンプユニット11と、濾過後液リザーバユニット12と、濾過前液リザーバユニット13とに、結合ユニット5を適用した濾過装置1の全体の関係について説明する。濾過装置1は、ポンプユニット11と、濾過後液リザーバユニット12と、濾過前液リザーバユニット13と、結合ユニット5と、を備える。
【0021】
ポンプユニット11と、濾過後液リザーバユニット12と、濾過前液リザーバユニット13とのそれぞれは、下からポンプユニット11、濾過後液リザーバユニット12、濾過前液リザーバユニット13の順に鉛直方向に積み上げ可能な、断面が同一形状の柱状体である。ポンプユニット11と、濾過後液リザーバユニット12と、濾過前液リザーバユニット13とのそれぞれのハウジングの断面は、代表的で好ましい例では、断面は円形であり、この場合では、ポンプユニット11と、濾過後液リザーバユニット12と、濾過前液リザーバユニット13とのそれぞれは同心の円柱状であり、これらを鉛直方向に積み上げると、濾過装置1の全体的形態も円柱状となる。この明細書では、これを例として、以下説明を行う。ここで、ポンプユニット11、濾過後液リザーバユニット12、濾過前液リザーバユニット13の順に鉛直方向に積み上げられた状態におけるこれらの円柱形状の中心を濾過装置1の中心軸CLとする。中心軸CLが延在する方向は、濾過後液リザーバユニット12、濾過前液リザーバユニット13の深さ方向となる。なお、ポンプユニット11と、濾過後液リザーバユニット12と、濾過前液リザーバユニット13とのそれぞれのハウジングは四角形を代表とする多角形であってもよい。これらを鉛直方向に積み上げると、多角柱形状となる。この場合には、結合ユニット5の第1フランジ51と結合シール部材52と第2フランジ53との形状は、ポンプユニット11と、濾過後液リザーバユニット12と、濾過前液リザーバユニット13とのそれぞれのハウジングの断面形状となる。ポンプユニット11と、濾過後液リザーバユニット12と、濾過前液リザーバユニット13とのそれぞれのハウジングの断面の形状により、濾過装置1の全体の形状が決定される。
【0022】
ポンプユニット11は、断面が所定の半径を有する円形である外形を有し、内部が中空の円筒形状のポンプユニットハウジング111からなる。ポンプユニットハウジング111の内部には、真空ポンプなどの脱気用の脱気ポンプ112が内蔵されている。ポンプユニットハウジング111の上側にはポンプユニットハウジング111の上面から隆起するように形成される突起113を備えていて、突起113の頂上部には脱気ポンプ112の吸気ラインへと連通する吸気口113aを備えていて、脱気ポンプ112により、吸気口113aから空気を吸い込んで外部環境に排出する。ポンプユニットハウジング111の外周はポンプユニットハウジング111の上面から円筒状に壁面21aが立ち上がっており、この壁面21aによりポンプユニットハウジング111の上面には一定の容積の空間が形成されている。ポンプユニットハウジング111の上面には、例えばほぼ中央部に、隆起するように形成される突起113を有しているので、その空間は突起113の根本の周りに形成され、その空間は、ポンプユニットハウジング111の上面を底部とする液溜りとしてのトラップ114として機能する。すなわち、排気室121bに導かれた気体に含まれるミスト状に細かい液滴などの液体成分は、その気体が吸気口113aに引き込まれるとともに、突起113に衝突して液化する。液体となって突起113から流れだした液体は液溜りであるトラップ114に流れ込むようにして、脱気用の脱気ポンプ112内に液体成分が侵入することを防いでいる。ポンプユニット11における結合ユニット5の適用では、ポンプユニット11に第2フランジ形態が配置される。つまり、ポンプユニットハウジング111の壁面111aの端部には第2フランジ形態であるフランジ1153を有している。フランジ1153は第2フランジ形態であるため、その形状は前記のとおりであり、ここでは割愛する。
【0023】
代表的には、濾過後液リザーバユニット12の濾過後液リザーバユニットハウジング121の断面は、その断面がポンプユニット11のポンプユニットハウジング111の断面の径と同一の径を有する円形であって、それぞれのハウジングは中心軸を有し、それぞれの断面を合せて組み合わせた際にはそれぞれの中心軸が一致するような筒状の外形を有し、内部が中空である濾過後液リザーバユニットハウジング121で形成される。円筒形が代表例ではあるが、その断面は必ずしも円筒形状である必要はなく、ポンプユニット11のポンプユニットハウジング111の断面が濾過後液リザーバユニット12の濾過後液リザーバユニットハウジング121の断面と一致する限り、正方形や長方形の矩形であってもよい。濾過後液リザーバユニットハウジング121の両端にはそれぞれは開口を有していて、濾過前液リザーバユニット13と接続する側の一端には第2フランジ形態であるフランジ1253を、反対の端部であるポンプユニット11と接続する側の端部には第1フランジ形態であるフランジ1251を有している。フランジ1251とフランジ1253とは、それぞれ第1フランジ形態と第2フランジ形態であるため、その形状は前記のとおりであり、ここでは割愛する。濾過後液リザーバユニット12とポンプユニットハウジング111とは、結合ユニット5により、濾過後液リザーバユニット12がポンプユニットハウジング111の上側に位置するように、固定される。すなわち、結合シール部材52により、濾過後液リザーバユニット12のフランジ1251(第1フランジ形態)とポンプユニット11のフランジ1153(第2フランジ形態)とが、結合する。結合シール部材52の形状は前記のとおりである。結合した状態において、濾過後液リザーバユニット12のフランジ1251(第1フランジ形態)とポンプユニット11のフランジ1153(第2フランジ形態)とが、その間にタブ52bを挟持する。特に、脱気ポンプ112が動作して濾過後液リザーバユニットハウジング121内を脱気しているときは、差圧により濾過後液リザーバユニット12のフランジ1251(第1フランジ形態)とポンプユニット11のフランジ1153(第2フランジ形態)とがタブ52bに密着してタブ52bを押圧して、濾過後液リザーバユニット12のフランジ1251(第1フランジ形態)とポンプユニット11のフランジ1153(第2フランジ形態)とが密閉結合する。この場合は、結合ユニット5は、濾過後液リザーバユニット12のフランジ1251(第1フランジ形態)と、ポンプユニット11のフランジ1153(第2フランジ形態)と、結合シール部材52と、に対応する。
【0024】
また、脱気ポンプ112により濾過後液リザーバユニットハウジング121内を脱気していないときは、結合シール部材52は、ポンプユニット11のフランジ1153(第2フランジ形態)が結合シール部材の押さえ爪52dとタブ52bとに挟持されるので、ポンプユニット11のフランジ1153(第2フランジ形態)側に常に保持され、結合シール部材52のタブ52bの上に濾過後液リザーバユニット12のフランジ1251(第1フランジ形態)が載置されるのみで結合シール部材52は濾過後液リザーバユニット12のに保持されない。濾過後液リザーバユニット12のフランジ1251(第1フランジ形態)とポンプユニット11のフランジ1153(第2フランジ形態)との分離時には、結合シール部材52は、ポンプユニット11のフランジ1153(第2フランジ形態)側に残り、濾過後液リザーバユニット12のフランジ1251(第1フランジ形態)は結合シール部材52から容易に分離する。ただし、この実施の形態では、結合シール部材52は、ポンプユニット11のフランジ1153(第2フランジ形態)側に残る形態として説明したが、前記のとおり、結合シール部材52を濾過後液リザーバユニット12のフランジ1251(第1フランジ形態)に残るようにすることも選択することが可能である。
【0025】
濾過後液リザーバユニット12は、その内部の中空の部分に隔絶部材122が配置されている。隔絶部材122は、濾過後液リザーバユニット12の内面の円周の全面と接続して、液体の貯蔵を行う貯蔵室121aと、ポンプユニットハウジング111の吸気口113aと連通する排気室121bとを、濾過後液リザーバユニット12の底部に画定している。排気室121bにおいて隔絶部材122と反対側は開口を形成してポンプユニット11の上面側が排気室121b内に露出するようになっている。貯蔵室121aと排気室121bとは連通しない。隔絶部材122は、濾過後液リザーバユニット12の円筒形状の中心軸に対して垂直でもよいし、
図1に示すように傾いていてもよい。濾過後液リザーバユニット12とポンプユニット11とが結合シール部材52により密閉接続した際には、隔絶部材122とポンプユニットハウジング111(ポンプユニットハウジング111の上面(トラップ114))と濾過後液リザーバユニット12の濾過後液リザーバユニットハウジング121の内面とポンプユニットハウジング111の内面によって囲まれる空間が排気のための容積をもった空間として排気室121bが形成される。
【0026】
代表的には、濾過前液リザーバユニット13は、そのハウジングである濾過前液リザーバユニットハウジング131の断面が濾過後液リザーバユニット12の濾過後液リザーバユニットハウジング121の断面の径と同一の径を有する円形であって、それぞれのハウジングは中心軸を有し、それぞれの断面を合せて組み合わせた際にはそれぞれの中心軸が一致するような筒状の外形を有し、内部が中空である濾過前液リザーバユニットハウジング131で形成される。円筒形が代表例ではあるが、その断面は必ずしも円筒形状である必要はなく、濾過前液リザーバユニットハウジング131の断面が濾過後液リザーバユニット12の濾過後液リザーバユニットハウジング121の断面と一致する限り、正方形や長方形の矩形であってもよい。濾過前液リザーバユニットハウジング131の底部131aには濾過前の液体を濾過するフィルタ134と、フィルタ134を通過した濾過液を濾過後液リザーバユニット12へと吐出する吐出口132とを有している。吐出口132がある側の濾過前液リザーバユニット13の端部が濾過後液リザーバユニットハウジング121の端部と対向する。濾過前液リザーバユニット13のフィルタ部材134が配置される側の濾過前液リザーバユニットハウジング131の端部の開口には、第1フランジ形態であるフランジ1351を有している。フランジ1351は第1フランジ形態であるため、その形状は既に説明したとおりであり、ここでは割愛する。これに対応する濾過後液リザーバユニット12の濾過後液リザーバユニットハウジング121の端部、すなわち貯蔵室121aの側の端部には、第2フランジ形態のフランジ1253を有している。フランジ1253も第2フランジ形態であるため、その形状は既に説明したとおりであり、ここでは割愛する。濾過前液リザーバユニット13の濾過前液リザーバユニットハウジング131のフランジ1351(第1フランジ形態)と、濾過後液リザーバユニット12の濾過後液リザーバユニットハウジング121のフランジ1253(第2フランジ形態)とは、少なくとも外径寸法が同じであり、さらには共通の形状である。なお、第1フランジ形態は共通であるので、フランジだけでみると、濾過前液リザーバユニットハウジング131のフランジ1351(第1フランジ形態)と濾過後液リザーバユニットハウジング121のフランジ1251(第1フランジ形態)とは同じ形であり、濾過後液リザーバユニットハウジング121のフランジ1253(第2フランジ形態)とポンプユニットハウジング111のフランジ1153(第2フランジ形態)とは同じ形である。濾過後液リザーバユニット12と濾過前液リザーバユニット13とは、結合ユニット5により、濾過前液リザーバユニット13が濾過後液リザーバユニット12の上側に位置するように、固定される。すなわち、結合シール部材52により、濾過前液リザーバユニットハウジング131のフランジ1351(第1フランジ形態)と濾過後液リザーバユニット12のフランジ1253(第2フランジ形態)とが、結合する。この結合シール部材52の形状も前記のとおりである。結合した状態において、濾過前液リザーバユニットハウジング131のフランジ1351(第1フランジ形態)と濾過後液リザーバユニット12のフランジ1253(第2フランジ形態)とが、その間にタブ52bを挟持する。特に、脱気ポンプ112が動作して濾過後液リザーバユニット12内を脱気しているときは、差圧により、濾過前液リザーバユニットハウジング131のフランジ1351(第1フランジ形態)と濾過後液リザーバユニット12のフランジ1253(第2フランジ形態)とがタブ52bに密着してタブ52bを押圧して、濾過前液リザーバユニットハウジング131のフランジ1351(第1フランジ形態)と濾過後液リザーバユニット12のフランジ1253(第2フランジ形態)とが、密閉結合する。また、脱気ポンプ112により濾過後液リザーバユニット12内を脱気していないときは、結合シール部材52は、濾過前液リザーバユニット13のフランジ1351(第1フランジ形態)が結合シール部材の押さえ爪52dとタブ52bとに挟持されるので、濾過前液リザーバユニット13のフランジ1351(第1フランジ形態)側に常に保持される。一方、結合シール部材52は、濾過後液リザーバユニット12のフランジ1253(第2フランジ形態)の上に載置されるのみで、保持はされないので、濾過前液リザーバユニットハウジング131のフランジ1351(第1フランジ形態)と濾過後液リザーバユニット12のフランジ1253(第2フランジ形態)との分離時には、濾過前液リザーバユニット13のフランジ1351(第1フランジ形態)と一緒に、濾過後液リザーバユニット12のフランジ1253(第2フランジ形態)から容易に分離する。この場合は、結合ユニット5は、濾過前液リザーバユニット13のフランジ1351(第1フランジ形態)と、濾過後液リザーバユニット12のフランジ1253(第2フランジ形態)と、結合シール部材52と対応する。
【0027】
濾過後液リザーバユニット12の隔絶部材122と濾過後液リザーバユニット12の内面と濾過前液リザーバユニット13の底部131aとにより画定される貯蔵室121aには、その内部に濾過後の液体の貯蔵が可能である。濾過液を濾過後液リザーバユニット12へと吐出する吐出口132は、濾過後液リザーバユニット12の内部である濾過液の貯蔵室121aに位置するように濾過前液リザーバユニット13の底部131aから突出している。吐出口132には、濾過後液リザーバユニット12の圧力を減圧して、所定の圧力以下になったときに濾過された濾過後液を吐出する吐出バルブ133を備えている。以下、濾過前液リザーバユニット13が濾過後液リザーバユニット12と密閉接続している状態、かつ濾過後液リザーバユニット12とポンプユニット11とが密閉接続している状態で説明する。
【0028】
濾過後液リザーバユニット12は、貯蔵室121aの壁面に、貯蔵室121aから外部に貫通する連通孔である貯蔵室脱気口12aを、また排気室121bの壁面に、排気室121bから外部に貫通する連通孔である排気口12bと、を有している。貯蔵室脱気口12aは濾過前液リザーバユニット13に近い側の濾過後液リザーバユニット12の端部近傍に配置され、排気口12bは、濾過前液リザーバユニット13から遠い側(ポンプユニット11に近い側)の濾過後液リザーバユニット12の端部の側に配置される。貯蔵室脱気口12aと、排気口12bとを、排気管路7により接続することで、貯蔵室121aから排気室121bとを経由して脱気ポンプ112に至る貯蔵室121a内の空気を排気する経路が画定される。この状態で、脱気ポンプ112が稼動すると吸気口113aから排気室121bがまず減圧され、排気管路7を経由して濾過後液リザーバユニット12の貯蔵室121aが続いて減圧されると、大気開放される濾過前液リザーバユニット13の濾過前液が減圧された濾過後液リザーバユニット12に向かって差圧により引き込まれて、フィルタ134を通過して濾過されて濾過後液リザーバユニット12の貯蔵室121aに至る。
【0029】
たとえば、濾過後液リザーバユニット12は取手6を配置して、排気管路7はこの取手6の内部に穿設される。取手6は、ユーザが、濾過後液リザーバユニット12を保持して容易に運搬できるように、濾過後液リザーバユニット12に取り付けられる。排気管路7は、貯蔵室121aと排気管路7とが連通し、排気管路7と排気口12bとが合致するように設定されている。これにより、濾過後液リザーバユニット12の内部は脱気ポンプ112により減圧され、排気管路7を介して貯蔵室121aと排気室121bとが連通して脱気ポンプ112により貯蔵室121a内の空気が排気(脱気)される。
【0030】
また、運用上、汚染を防止するために、濾過後液が吐出口132の下側になるように、濾過前液リザーバユニット13の中の液体を管理する。たとえば、濾過後液が吐出口132に至った段階で、脱気ポンプ112を自動停止するような形態が考えられる。この前提で、排気管路7と貯蔵室121aとが連通する貯蔵室脱気口12aを吐出口132よりも上側に配置することにより、貯蔵室脱気口12aに濾過液が入り込むことを防止することができる。また、貯蔵室脱気口12aへの濾過後液の浸入を防ぎつつ、より多くの濾過液を回収するためには、極力、貯蔵室脱気口12aは濾過装置1の中心軸に沿って鉛直方向の上側に設置されることが望ましい。排気管路7と貯蔵室121aとが連通する貯蔵室脱気口12aを吐出口132よりも上側に配置することになどで、貯蔵室脱気口12aに濾過液が入り込むことを原則防止することができるが、例えば、排気管路7内に濾過液が混入してしまうことが考えられる。濾過液は細かい液滴またはミストの状態で排気管路7に入るため、排気室121bに侵入する可能性がある。そのため、前記のとおり、排気室121bにおいて、突起113とトラップ114とで、脱気ポンプ112への液体成分の侵入を防ぐことが可能である。
【0031】
続いて、
図6から
図8を参照して、本発明の組立型減圧式濾過装置1の結合ユニット5によって、容易に構成変更が出来る点について説明する。ここまで、ポンプユニット11,濾過後液リザーバユニット12,濾過前液リザーバユニット13を、それぞれ1個ずつで組立型減圧式濾過装置1を構成する代表例について説明した。これは、組立型減圧式濾過装置1を構成する上での最低限の構成である。しかし、そのうち、濾過前液リザーバユニット13を複数個用いて、組立型減圧式濾過装置1を構成することが可能である。
図6は、その例として、2個の濾過前液リザーバユニット13で組立型減圧式濾過装置1を構成した状態を示した図である。濾過前液リザーバユニット13は同形状であるので、前記の結合ユニット5を複数個用意して、濾過前液リザーバユニット13同士を前記の結合ユニット5で結合すればよい。それぞれの結合ユニット5としては、第1フランジ形態のフランジ1351と、第2フランジ形態のフランジ1353と、結合シール部材52とからなる。まず、結合シール部材52により、前述の方法と全く同様に、濾過前液リザーバユニット13同士を結合し、また濾過前液リザーバユニット13と濾過後液リザーバユニット12とを結合することが可能である。これにより、たとえば目の粗さの異なるフィルタ部材で多層的な濾過を実現することが可能である。
【0032】
さらに、1個のポンプユニット11の上に複数の濾過後液リザーバユニット12と、1個の濾過前液リザーバユニット13で組立型減圧式濾過装置1を構成することが可能である。その例として、
図7は、ポンプユニット11の上に2個の濾過後液リザーバユニット12で組立型減圧式濾過装置1を構成した状態を示した図である。すなわち、この2個の濾過後液リザーバユニット12は同形状であるので、前記の結合ユニット5を複数個用意して、濾過後液リザーバユニット12同士を前記の結合ユニット5で結合すればよい。それぞれの結合ユニット5としては、第1フランジ形態のフランジ1251と、第2フランジ形態のフランジ1253と、結合シール部材52からなる。
【0033】
濾過前液リザーバユニット13を2個重ねた例として示した
図6と、濾過後液リザーバユニット12を2個重ねた
図7のように、2個以上の濾過前液リザーバユニット13と、2個以上の濾過後液リザーバユニット12を重ねることも可能である。これを
図8に示す。
図8(a)は
図3に対応し、
図8(b)が
図6に対応し、
図8(e)が
図7に対応する。このように、さらに、濾過前液リザーバユニット13を3個重ねた例が
図8(c)であり、濾過後液リザーバユニット12を3個重ねた例が
図8(f)である。さらに、
図8(d)に示すように濾過前液リザーバユニット13を複数個容易して、結合ユニット5を濾過前液リザーバユニット13の間に配置することで複数の濾過前液リザーバユニット13を結合して構成させることが可能である。同様に、
図8(g)に示すように、濾過後液リザーバユニット12を複数個容易して、結合ユニット5を濾過後液リザーバユニット12の間に配置することで複数の濾過後液リザーバユニット12を結合して構成させることが可能である。
【0034】
また、組立型減圧式濾過装置1を構成するポンプユニット11と、濾過後液リザーバユニット12と、濾過前液リザーバユニット13とのそれぞれに結合ユニット5を適用するように構成することで、濾過後液リザーバユニット12と濾過前液リザーバユニット13とを結合ユニット5で結合し、これを1つのユニット(濾過後液リザーバユニット12と濾過前液リザーバユニット13のユニット)として、これを複数個のユニットとして重ねて、それぞれを結合ユニット5で結合することも可能となる。すなわち、たとえば、
図8(h)と
図8(i)に示すように、ポンプユニット11の上に、濾過後液リザーバユニット12を重ね、その上に濾過前液リザーバユニット13を重ね、さらにその上に濾過後液リザーバユニット12を重ね、またその上に濾過前液リザーバユニット13を重ねるように、濾過後液リザーバユニット12と濾過前液リザーバユニット13とを交互に複数重ねて組立型減圧式濾過装置1を構成させることも可能である。そして、それぞれの濾過後液リザーバユニット12と濾過前液リザーバユニット13との間は、結合ユニット5によって連結される。
【0035】
さらには、
図8(b)から(d)と、
図8(e)から(g)と、
図8(h)と(i)と、を混合して組み合わせたような(不図示)、濾過後液リザーバユニット12と濾過前液リザーバユニット13とがそれぞれ不規則に重ねられる形態を取ることも可能である。このように、
図8(a)から(i)から理解されるとおり、結合ユニット5によって、複数の濾過後液リザーバユニット12と、複数の濾過前液リザーバユニット13とを、自由に重ねて結合することが可能となる。
【符号の説明】
【0036】
1 組立型減圧式濾過装置
11 ポンプユニット
12 濾過後液リザーバユニット
13 濾過前液リザーバユニット
5 結合ユニット
51,1251,1351 フランジ(第1フランジ形態)
52 結合シール部材
53,1153,1253 フランジ(第2フランジ形態)
111 ポンプユニットハウジング
112 脱気ポンプ
113 突起
113a 吸気口
121 濾過後液リザーバユニットハウジング
122 隔絶部材
121a 貯蔵室
121b 排気室
6 取手
7 排気管路
131 濾過前液リザーバユニットハウジング
132 吐出口
133 吐出バルブ
134 フィルタ部材