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特許7353985回路パターン、RFIDインレイ、RFIDラベル及びRFID媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-22
(45)【発行日】2023-10-02
(54)【発明の名称】回路パターン、RFIDインレイ、RFIDラベル及びRFID媒体
(51)【国際特許分類】
   G06K 19/077 20060101AFI20230925BHJP
【FI】
G06K19/077 272
G06K19/077 136
G06K19/077 144
G06K19/077 212
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019568893
(86)(22)【出願日】2018-11-29
(86)【国際出願番号】 JP2018044069
(87)【国際公開番号】W WO2019150740
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2021-07-16
(31)【優先権主張番号】P 2018016234
(32)【優先日】2018-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000130581
【氏名又は名称】サトーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】前田 禎光
【審査官】打出 義尚
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-503100(JP,A)
【文献】国際公開第2017/159222(WO,A1)
【文献】国際公開第2003/017191(WO,A2)
【文献】特開2009-169899(JP,A)
【文献】特開2008-181474(JP,A)
【文献】特表2011-518429(JP,A)
【文献】特開2000-057289(JP,A)
【文献】米国特許第06407669(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 19/077
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
RFIDインレイに用いられる回路パターンであって、
基材と、
前記基材に金属箔により矩形のコイル状に形成されたアンテナ部と、前記アンテナ部に連結して前記アンテナ部と同一平面上に形成されており前記アンテナ部の両端を接続して閉回路にするためのジャンパー線としてのブリッジ部とを有するコイルアンテナと、を備え、
前記ブリッジ部は、
前記アンテナ部の外周側の一端の外側角部に形成された基底部と、
前記基底部から前記矩形の外側に延びて形成され、前記基底部に対して折り返される折返し片と、
前記折返し片の端部に形成されたブリッジ部側導通部と、
前記アンテナ部の角部の内周側の他端に形成されたアンテナ部側導通部と、
を有し、
前記基底部と前記アンテナ部の一部分とには、絶縁層が塗工されており、
前記絶縁層が塗工された前記基底部及び前記アンテナ部の一部分の上に前記折返し片が折り曲げられて前記ブリッジ部側導通部と前記アンテナ部側導通部とが電気的に導通され、前記折返し片によって前記基底部の全面が覆われた、
回路パターン。
【請求項2】
アンテナ部と前記アンテナ部に接続されたICチップとを有するRFIDインレイであって、
基材と、前記基材に金属箔により矩形のコイル状に形成された前記アンテナ部と、前記アンテナ部に連結して前記アンテナ部と同一平面上に形成されており前記アンテナ部の両端を接続して閉回路にするためのジャンパー線としてのブリッジ部とを有するコイルアンテナと、を備え、
前記ブリッジ部は、
前記アンテナ部の外周側の一端の外側角部に形成された基底部と、
前記基底部から前記矩形の外側に延びて形成され、前記基底部に対して折り返される折返し片と、
前記折返し片の端部に形成されたブリッジ部側導通部と、
前記アンテナ部の角部の内周側の他端に形成されたアンテナ部側導通部と、
を有し、
前記基底部と前記アンテナ部の一部分とには、絶縁層が塗工されており、
前記絶縁層が塗工された前記基底部及び前記アンテナ部の一部分の上に前記折返し片が折り曲げられて前記ブリッジ部側導通部と前記アンテナ部側導通部とが電気的に導通され、前記折返し片によって前記基底部の全面が覆われた回路パターンと、
前記基材に配置されており前記回路パターンに接続された前記ICチップと、
を備えるRFIDインレイ。
【請求項3】
RFIDインレイを有するRFIDラベルであって、
印字面を有する基材と、前記基材に金属箔により矩形のコイル状に形成されたアンテナ部と、前記アンテナ部に連結して前記アンテナ部と同一平面上に形成されており前記アンテナ部の両端を接続して閉回路にするためのジャンパー線としてのブリッジ部とを有するコイルアンテナと、を備え、
前記ブリッジ部は、
前記アンテナ部の外周側の一端の外側角部に形成された基底部と、
前記基底部から前記矩形の外側に延びて形成され、前記基底部に対して折り返される折返し片と、
前記折返し片の端部に形成されたブリッジ部側導通部と、
前記アンテナ部の角部の内周側の他端に形成されたアンテナ部側導通部と、
を有し、
前記基底部と前記アンテナ部の一部分とには、絶縁層が塗工されており、
前記絶縁層が塗工された前記基底部及び前記アンテナ部の一部分の上に前記折返し片が折り曲げられて前記ブリッジ部側導通部と前記アンテナ部側導通部とが電気的に導通され、前記折返し片によって前記基底部の全面が覆われた回路パターンと、
前記基材に配置されており前記回路パターンに接続されたICチップと、
前記基材の前記回路パターンが形成された面に被着体用粘着剤を介して仮着されたセパレータと、
を有するRFIDラベル。
【請求項4】
RFIDインレイを有するRFIDラベルであって、
基材と、前記基材に金属箔により矩形のコイル状に形成されたアンテナ部と、前記アンテナ部に連結して前記アンテナ部と同一平面上に形成されており前記アンテナ部を閉回路にするためのブリッジ部とを有するコイルアンテナと、を備え、
前記ブリッジ部は、
前記アンテナ部の外周側の一端の外側角部に形成された基底部と、
前記基底部から前記矩形の外側に延びて形成され、前記基底部に対して折り返される折返し片と、
前記折返し片の端部に形成されたブリッジ部側導通部と、
前記アンテナ部の角部の内周側の他端に形成されたアンテナ部側導通部と、
を有し、
前記基底部と前記アンテナ部の一部分とには、絶縁層が塗工されており、
前記絶縁層が塗工された前記基底部及び前記アンテナ部の一部分の上に前記折返し片が折り曲げられて前記ブリッジ部側導通部と前記アンテナ部側導通部とが電気的に導通され、前記折返し片によって前記基底部の全面が覆われた回路パターンと、
前記基材に配置されており前記回路パターンに接続されたICチップと、
前記基材の前記回路パターンが形成された面及びこの面の反対面のいずれか一方に被着体用粘着剤を介して仮着されたセパレータと、
前記セパレータが仮着された面の反対面に外側基材用粘着剤又は外側基材用接着剤を介して積層された外側基材と、
を有するRFIDラベル。
【請求項5】
RFIDインレイを有するRFID媒体であって、
基材と、前記基材に金属箔により矩形のコイル状に形成されたアンテナ部と、前記アンテナ部に連結して前記アンテナ部と同一平面上に形成されており前記アンテナ部を閉回路にするためのブリッジ部とを有するコイルアンテナと、を備え、
前記ブリッジ部は、
前記アンテナ部の外周側の一端の外側角部に形成された基底部と、
前記基底部から前記矩形の外側に延びて形成され、前記基底部に対して折り返される折返し片と、
前記折返し片の端部に形成されたブリッジ部側導通部と、
前記アンテナ部の角部の内周側の他端に形成されたアンテナ部側導通部と、
を有し、
前記基底部と前記アンテナ部の一部分とには、絶縁層が塗工されており、
前記絶縁層が塗工された前記基底部及び前記アンテナ部の一部分の上に前記折返し片が折り曲げられて前記ブリッジ部側導通部と前記アンテナ部側導通部とが電気的に導通され、前記折返し片によって前記基底部の全面が覆われた回路パターンと、
前記基材に配置されており前記回路パターンに接続されたICチップと、
前記基材の前記回路パターンが形成された面に外側基材用粘着剤又は外側基材用接着剤を介して積層された第1の外側基材と、
前記基材の前記回路パターンが形成された面とは反対面に外側基材用粘着剤又は外側基材用接着剤を介して積層された第2の外側基材と、
を有するRFID媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFIDインレイにおけるアンテナ部の回路パターンに関する。
【背景技術】
【0002】
製品の製造、管理、流通等の分野では、製品に関する情報が視認可能に印字されて製品に取り付けられるタグや、製品に関する情報が視認可能に印字されて製品等に貼付されるラベルが用いられている。近年では、識別情報が書き込まれたICチップから非接触通信によって情報を送受するRFID(Radio Frequency Identification)技術が種々の分野に適用されるようになっており、当該分野においても浸透しつつある。
【0003】
RFIDには、135kHz帯、13.56MHz帯等を用いた電磁誘導方式と、UHF帯を用いた電波方式等がある。非接触ICカードのように、通信距離が比較的短い場合には、電磁誘導方式が多用されている。
【0004】
電磁誘導方式は、始端と終端とが接続されて閉回路を形成するコイルアンテナを利用した電磁誘導によって誘導起電力を得ている。
【0005】
JP2001-312709Aに示されるように、HF帯RFID用のコイルアンテナを製造する方法の一例は、次の通りである。まず、片面に金属箔が貼り合わされたPET等のベースフィルムを用意する。次に、エッチングにより、コイル状のアンテナパターンを形成する。続いて、コイルアンテナの内周端と外周端とをジャンパー線により電気的に接続する。
【発明の概要】
【0006】
上述の方法では、ジャンパー線を用意する必要があった。さらに、コイルアンテナとジャンパー線とを、かしめ治具等を使用して接続するため、その接続部分のベースフィルムに孔が開いて損傷したり、盛り上がったりして、厚みが増す場合があった。
【0007】
また、コイルアンテナを形成するために施されるエッチング処理に耐え得る基材を選択する必要があった。また、RFIDインレイ用基材の表面から裏面に向けて、かしめ加工により電気的に接続することでRFIDインレイ用の基材が貫通されるため、貫通部分が基材の損傷箇所になる場合があった。
【0008】
このため、このようなRFIDインレイでは、基材の損傷を防ぐために、他の基材で覆うなどの対策が必要であった。また、このような損傷を防ぐために、コイルアンテナの内端と外端に絶縁層を介してブリッジを形成する方法が採られているが、部品点数と工数が増加してしまう。
【0009】
そこで、本発明は、RFIDインレイ用の基材の選択肢を広げるとともに、RFIDインレイ用の基材を損傷することなく回路パターンを形成することを目的とする。
【0010】
本発明のある態様によれば、RFIDインレイに用いられる回路パターンであって、基材と、前記基材に金属箔により矩形のコイル状に形成されたアンテナ部と、前記アンテナ部に連結して前記アンテナ部と同一平面上に形成されており前記アンテナ部の両端を接続して閉回路にするためのジャンパー線としてのブリッジ部とを有するコイルアンテナと、を備え、前記ブリッジ部は、前記アンテナ部の外周側の一端の外側角部に形成された基底部と、前記基底部から前記矩形の外側に延びて形成され、前記基底部に対して折り返される折返し片と、前記折返し片の端部に形成されたブリッジ部側導通部と、前記アンテナ部の角部の内周側の他端に形成されたアンテナ部側導通部と、を有し、前記基底部と前記アンテナ部の一部分とには、絶縁層が塗工されており、前記絶縁層が塗工された前記基底部及び前記アンテナ部の一部分の上に前記折返し片が折り曲げられて前記ブリッジ部側導通部と前記アンテナ部側導通部とが電気的に導通され、前記折返し片によって前記基底部の全面が覆われた、回路パターンが提供される。
【0011】
本発明のある態様によれば、RFIDインレイ用の基材の選択肢を広げるとともに、RFIDインレイ用の基材を損傷することなく回路パターンを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の実施形態に係る回路パターンの製造方法を用いて製造される回路パターンを備えるRFIDインレイを説明する外観図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る回路パターンの製造方法を実行する回路パターン製造装置の概略図である。
図3図3は、連続体に配置されたコイルアンテナを説明する平面図である。
図4図4は、図2に示す回路パターン製造装置におけるブリッジ形成準備工程を経て得られた連続体の一部を説明する平面図である。
図5図5は、図4に示す連続体を説明するV-V線における断面図である。
図6図6は、図2に示す回路パターン製造装置における折曲工程を経て得られた連続体の一部を説明する平面図である。
図7図7は、図6に示す連続体を説明するVII-VII線における断面図である。
図8図8は、本発明の実施形態に係るRFIDラベルの一部を切り欠いて示す平面図である。
図9図9は、図8に示すRFIDラベルを説明するIX-IX線における断面図である。
図10図10は、本発明の実施形態に係るRFIDラベルを説明する断面図である。
図11図11は、本発明の実施形態に係るRFIDラベルを説明する断面図である。
図12図12は、本発明の実施形態に係るRFID媒体を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[回路パターン]
本実施形態に係る回路パターンの製造方法を用いて製造される回路パターン1及びRFIDインレイ10について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る回路パターンの製造方法を用いて製造される回路パターン1を備えるRFIDインレイ10を説明する外観図である。
【0014】
本実施形態においては、図1に示すRFIDインレイ10において、ICチップ20の実装前のものを回路パターン1と称する。
【0015】
回路パターン1は、基材11と、コイルアンテナ12とを有する。コイルアンテナ12は、基材11に金属箔をコイル状に形成したアンテナ部13と、アンテナ部13の外周側の一端と内周側の他端とを接続して閉回路にするためのジャンパー線としてのブリッジ部14とを有する。ブリッジ部14は、アンテナ部13に連結されてアンテナ部13と同一平面上に形成されている。
【0016】
アンテナ部13の内周側の一端には、アンテナ部側導通部17が形成されている。また、ブリッジ部14は、基底部14aと、基底部14aに対して折り線Wにおいて折り返される折返し片14bとからなる(図3参照)。折返し片14bの端部には、ブリッジ部側導通部16が形成されている。
【0017】
また、回路パターン1は、アンテナ部13の所定領域に塗工された絶縁層15を有する。また、回路パターン1は、絶縁層15の上にブリッジ部14が折り曲げられてブリッジ部側導通部16とアンテナ部側導通部17とが重ね合わされ、導電性接着剤層(以下、導電層18という)により電気的に導通されている。
【0018】
[RFIDインレイ]
本実施形態に係るRFIDインレイ10は、図1に示すように、回路パターン1のアンテナ部13に接続されたRFID(Radio Frequency Identification)仕様のICチップ20を備える。また、RFIDインレイ10に、所定の加工を施すことにより、タグ、ラベル、リストバンド等のRFID媒体を作製することができる。RFIDラベル、RFID媒体の詳細については、後述する。
【0019】
[回路パターンの製造方法]
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る回路パターン1の製造方法について説明する。図2は、本発明の実施形態に係る回路パターン1の製造方法を実行する回路パターン製造装置100の概略図である。
【0020】
図2に示すように、本実施形態に係る回路パターン1の製造方法は、基材11の連続体Cを搬送しながら、連続体Cに粘着剤Aを塗工する粘着剤塗工工程P1と、連続体Cにおいて粘着剤Aが塗工された面に金属箔の連続体Mを配置する金属箔配置工程P2と、金属箔の連続体Mにアンテナ部13及びブリッジ部14の切り込みを形成する切込工程P3と、金属箔の連続体Mのうちアンテナ部13とブリッジ部14を構成しない不要部分Mbを除去する除去工程P4と、アンテナ部13にブリッジ部14が重ねられる領域に絶縁層15と導電層18を形成するブリッジ形成準備工程P5と、形成された絶縁層15及び導電層18の上にブリッジ部14を折り曲げる折曲工程P6と、を有する。
【0021】
また、回路パターン1の製造方法は、連続体Cに残されたアンテナ部13に加圧する加圧工程P7を有する。図2における矢印Fは、連続体Cの搬送方向を示す。
【0022】
図2に示す粘着剤塗工工程P1は、粘着剤塗工ユニット110によって実行される。粘着剤塗工ユニット110は、粘着剤を貯留する粘着剤タンク111と、粘着剤タンク111から粘着剤Aを繰り出す繰り出しローラ112と、繰り出しローラ112から粘着剤Aを受け取って連続体Cに転写する版ローラ113と、圧胴114とを有する。また、粘着剤塗工ユニット110は、粘着剤Aに紫外光を照射するUVランプ115を有する。
【0023】
版ローラ113は、基材11の連続体Cに塗工される粘着剤Aの形状に対応する凸状パターン113aが形成された版が版胴に巻き付けられたものである。版ローラ113には、複数の凸状パターン113aが形成されている。複数の凸状パターン113aは、版ローラ113の送り方向と幅方向とに並んで面付けされている。これにより、複数個のアンテナ部用の粘着剤を同時に連続体Cに転写し、塗工できる。各々の凸状パターン113aは、基材11に配置されるアンテナ部13の外周線よりも内側に収まる形状とされている。
【0024】
連続体Cに塗工される粘着剤Aの厚さは、3μm以上25μm以下であることが好ましい。3μm以上であれば、アンテナ部13を粘着する十分な粘着力が得られ、25μm以下であれば、加圧によりアンテナ部13の外周線よりも外側にはみ出ることがない。この観点から、粘着剤Aの厚さは、より好ましくは、3μm以上10μm以下である。
【0025】
図3は、連続体Cに形成されたコイルアンテナ12を説明する平面図である。
【0026】
図3に示す連続体Cにおいて、アンテナ部13の下に位置する粘着剤Aの搬送方向上流側の余白は、搬送方向下流側の余白よりも広くなるように粘着剤Aの塗工位置が位置決めされる。
【0027】
余白が広すぎると、アンテナ部13の縁部分が浮き上がったり、剥がれたりする場合がある。また、余白が狭すぎると、アンテナ部13の外周部から粘着剤Aがはみ出る場合がある。この観点から、搬送方向上流側の余白は、50μm以上300μm以下であることが好ましく、搬送方向下流側の余白は、30μm以上100μm以下であることが好ましい(ただし、搬送方向上流側の余白>搬送方向下流側の余白を満たす)。
【0028】
連続体Cにおいて、ブリッジ部14の折返し片14bに対応する位置には、粘着剤Aは塗布されない。
【0029】
なお、図2には図示されていないが、粘着剤塗工工程P1の前には、粘着剤を連続体Cに塗工する際における位置決め、及びアンテナ部の切込を形成する際における切込位置の位置決めに基準にすることのできる基準マークを印刷する工程が実行される。
【0030】
本実施形態において、基材11(後述する連続体Cも同じ)として適用可能な材料としては、上質紙、コート紙等の紙類、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンナフタレート等の樹脂フィルム単体又はこれら樹脂フィルムを複数積層してなる合成紙と呼ばれる多層フィルムが挙げられる。
【0031】
基材11の厚さは、25μm以上300μm以下であることが好ましい。基材として紙類を用いる場合には、上記範囲のなかでも、50μm以上260μm以下とすることができ、通常、70μm以上110μm以下とすることが好ましい。また、基材として樹脂フィルムを用いる場合には、上記範囲のなかでも、25μm以上200μm以下とすることができる。これらのなかから、用途に応じて、適宜選択可能である。
【0032】
粘着剤塗工工程P1において適用可能な粘着剤Aとしては、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤等が挙げられる。本実施形態では、搬送される連続体Cに、フレキソ印刷や凸版印刷の方式を利用して塗工する観点から、紫外線硬化型の粘着剤を用いることが好ましい。このほか、スクリーン印刷の方式も適用可能である。
【0033】
粘着剤Aの粘着力は、180°剥離試験(JIS Z 0237)において、500gf/25mm以上であることが好ましく、より好ましくは、800gf/25mm以上であり、さらに好ましくは、1000gf/25mm以上である。粘着力の上限値は、好ましくは、2000gf/25mmである。
【0034】
金属箔配置工程P2は、金属箔配置ユニット120によって実行される。金属箔配置ユニット120は、押圧ローラ121と支持ローラ122とを有する。金属箔配置工程P2では、連続体Cの粘着剤Aが塗工された面に連続体Cの搬送路とは別の搬送路によって搬送された金属箔の連続体Mが重ね合わせられ、押圧ローラ121と支持ローラ122との間に挿通されて貼り合わされる。アンテナ部13の外周線よりも外側、及びブリッジ部14の下側に相当する位置には粘着剤が存在しないため、金属箔の連続体Mは、アンテナ部13を形成する領域以外は、連続体Cに貼着していない。
【0035】
金属箔を構成する金属としては、通常、アンテナ部の形成に用いられる導電性金属であれば適用可能である。一例として、銅、アルミニウムが挙げられる。製造コストを抑える観点から、アルミニウムを用いることが好ましい。また、RFIDインレイ10全体の厚さ或いはRFID媒体に形成された際の全体の厚さ、及び製造コストの観点から、金属箔の厚さは、3μm以上25μm以下であることが好ましい。本実施形態では、厚さ20μmのアルミニウム箔が用いられる。
【0036】
金属箔の連続体Mが貼着された連続体Cは、ローラ123によってガイドされ、切込工程P3に送られる。
【0037】
切込工程P3は、切込ユニット130によって実行される。切込ユニット130は、連続体Cに配置された金属箔の連続体Mにアンテナ部13及びブリッジ部14の切込を形成するダイロール131と、ダイロール131をバックアップするアンビルローラ132とを有する。ダイロール131の表面には、アンテナ部13の外周線の形状の凸状刃部131aが形成されている。凸状刃部131aは、フレキシブルダイとすることができる。また、このほかに、彫刻刃、植込刃等で構成することができる。
【0038】
切込ユニット130は、連続体C及び連続体Mからなるワークを挟み込んで連続的に搬送しながら、金属箔の連続体Mに凸状刃部131aを食い込ませてアンテナ部13を区画する。これにより、金属箔の連続体Mに切込を形成することができる。
【0039】
除去工程P4は、除去ユニット140によって実行される。除去ユニット140は、ピールローラ141、142を備える。ピールローラ141の一部に金属箔の不要部分Mbを沿わせて搬送方向を変更させるとともに、ピールローラ142の一部にワークを沿わせて、不要部分Mbの搬送方向とは異なる方向に搬送させることにより、連続体C及び連続体Mからなるワークから金属箔の不要部分Mbを引き離す。不要部分Mbは、回収の後、再生加工処理が施され、再び、金属箔の連続体Mとして利用される。
【0040】
ブリッジ形成準備工程P5は、ブリッジ形成ユニット150によって形成される。ブリッジ形成ユニット150は、絶縁層塗工ユニット151と導電層塗工ユニット152とを有する。
【0041】
絶縁層塗工ユニット151は、絶縁材料Bを貯留する壺151aと、壺151aから絶縁材料Bを繰り出す繰り出しローラ151bと、繰り出しローラ151bから絶縁材料Bを受け取って連続体Cに塗工する版ローラ151c及び圧胴151dと、絶縁材料Bに紫外光を照射するUVランプ151eとを備える。
【0042】
絶縁層15は、アンテナ部13にブリッジ部14が折り曲げられて重ねられる領域に形成される。版ローラ151cは、基材11の連続体Cに塗工される絶縁材料Bの形状に対応する凸状パターン151fが形成された版が版胴に巻き付けられたものである。
【0043】
絶縁材料Bとしては、例えば、汎用の紫外線硬化型のインキやメジウム、ニスが使用可能である。絶縁層の厚さは、2μm以上50μm以下であることが好ましい。2μm未満の場合には、アンテナ部13を完全に覆うことができず、絶縁が不完全になるおそれがある。また、50μmを超える場合には、RFIDインレイとして厚くなり過ぎて、これを用いてラベルを製造した場合に、汎用のラベルプリンタ等において高品位な印字を行うことができなくなる。
【0044】
導電層塗工ユニット152は、導電性接着剤Dを貯留する壺152aと、壺152aから導電性接着剤Dを繰り出す繰り出しローラ152bと、繰り出しローラ152bから導電性接着剤Dを受け取って連続体Cに塗工する版ローラ152c及び圧胴152dとを有する。導電性接着剤Dからなる導電層18は、アンテナ部側導通部17に形成される。
【0045】
版ローラ152cは、基材11の連続体Cに塗工される導電性接着剤Dの形状に対応する凸状パターン152fが形成された版が版胴に巻き付けられたものである。
【0046】
なお、導電層塗工ユニット152は、上述の方式に限らず、ノズルから定量を吐出する方式などでもよい。
【0047】
導電性接着剤Dとしては、任意の導電性接着剤が使用可能である。一例として、セメダイン株式会社製、低温硬化型フレキシブル導電性接着剤、SX-ECA48が挙げられる。このほか、導電粘着両面テープを用いることもできる。また、金属粉含有ペーストを塗工してもよい。さらに、インクジェットにより導電性材料を印刷してもよい。
【0048】
図4は、図2に示す回路パターン製造装置100におけるブリッジ形成準備工程P5を経て得られた連続体の一部を説明する平面図である。また、図5は、図4に示す連続体を説明するV-V線における断面図である。
【0049】
図4に示すように、アンテナ部13において、ブリッジ部14の折返し片14bが重ねられる領域には、絶縁層15が形成され、アンテナ部側導通部17に導電層18が形成される。
【0050】
また、図5に示すように、絶縁層15は、アンテナ部13の表面及び基底部14aの一部分を覆うように塗工される。なお、図5に示すように、ブリッジ部14の折返し片14b側は、連続体Cに貼着されておらず、わずかに浮き上がっている状態となっている。
【0051】
折曲工程P6は、折曲ユニット160によって実行される。折曲ユニット160は、連続体Cの搬送方向を変えるローラ161と、ブリッジ部14を捲り上げるための折曲部162を有する。また、折曲ユニット160は、連続体Cの搬送方向を変えるローラ163を有する。
【0052】
折曲部162の先端は、ローラ161により連続体Cの搬送方向が転向されることによって浮き上がったブリッジ部14と連続体Cとの間に入り込むように配置されており、連続体Cが搬送されると、ブリッジ部14の搬送方向への進行を妨げるようになっている。これにより、連続体Cが搬送されるとブリッジ部14が搬送方向上流側に押し戻されて捲られ、折り曲げられる。折曲部162は、一例として、弾性を有するヘラ部材で形成されている。折曲部162はブラシであってもよい。このほか、折返し片14bに向けて高圧空気を吹き付ける機構であってもよい。
【0053】
図6は、図2に示す回路パターン製造装置100における折曲工程P6を経て得られた連続体の一部を説明する平面図である。また、図7は、図6に示す連続体を説明するVII-VII線における断面図である。
【0054】
図6に示すように、ブリッジ部14が絶縁層15の上に折り曲げられる。これにより、図7に示すように、ブリッジ部14はアンテナ部13と短絡することなく、ブリッジ部側導通部16とアンテナ部側導通部17とを電気的に接続することができる。
【0055】
加圧工程P7は、加圧ユニット170によって実行される。加圧ユニット170は、押圧ローラ171と支持ローラ172とを備える。加圧ユニット170では、押圧ローラ171と支持ローラ172との間にワークを挟み込んで加圧することにより、粘着剤Aが連続体Cに配置されたアンテナ部13の全面に亘って押し広げられる。圧力は、2kg/cm以上6kg/cm以下が好ましい。
【0056】
加圧工程P7の後、基材11の連続体Cにコイルアンテナ12が配置されたワークは、巻き取りローラ102に巻き取られる。
【0057】
次に、上述した回路パターン1の製造方法を実行する回路パターン製造装置100における動作及びそれによる作用効果について説明する。
【0058】
上述した回路パターン1の製造方法を実行する回路パターン製造装置100によれば、繰り出しローラ101から繰り出された基材11の連続体Cは、粘着剤塗工工程P1において、版ローラ113と圧胴114との間を通過することにより、アンテナ部13が配置される予定領域であってアンテナ部13の外周線よりも内側の領域に粘着剤Aが塗工される。
【0059】
次に、金属箔配置工程P2において、粘着剤Aが塗工された連続体Cに、金属箔の連続体Mが重ね合わされる。
【0060】
続いて、切込工程P3において、連続体C及び金属箔の連続体Mからなるワークに、アンテナ部13及びブリッジ部14の外周線の形状の凸状刃部131aが形成されたダイロール131によって、アンテナ部13及びブリッジ部14の切込が形成される。
【0061】
次に、除去工程P4において、金属箔の連続体Mのうちアンテナ部13及びブリッジ部14を構成しない不要部分Mbが除去される。
【0062】
次に、ブリッジ形成準備工程P5において、アンテナ部13にブリッジ部14が重ねられる領域に絶縁層15が形成され、アンテナ部側導通部17に導電層18が形成される。
【0063】
次に、折曲工程P6において、絶縁層15及び導電層18の上にブリッジ部14が折り曲げられる。
【0064】
続いて、加圧工程P7において、連続体Cに配置されたコイルアンテナ12に加圧する。
【0065】
以上の工程により、基材11の連続体Cに、ブリッジ部14を有するコイルアンテナ12を形成することができる。
【0066】
本実施形態に係る回路パターンの製造方法によれば、金属箔を粘着剤Aにより基材11に貼着するので、従来の、PET等のRFIDインレイ用の基材の両面に金属箔を貼り付け、金属箔をエッチング等によりコイル状のアンテナに加工する方法に比べて、安価な紙等の材料も基材として用いることができる。
【0067】
また、本実施形態に係る回路パターンの製造方法によれば、金属箔を折り曲げてブリッジ部が形成できるため、かしめ治具等を使用する場合と比べて、基材を損傷することなく回路パターン1を製造することができる。さらにまた、別体のジャンパー線を用意する必要がない。
【0068】
[RFIDインレイの製造方法]
次に、本発明の実施形態に係るRFIDインレイの製造方法について説明する。本実施形態に係るRFIDインレイ10の製造方法は、上述した回路パターン1の製造方法によって製造されたワークに、ICチップ20をマウントするICチップマウント工程を有する。
【0069】
取付工程では、アンテナ部13の特定位置に導電性材料を用いてICチップ20を固定する。ICチップ20の接合方法としては、一例として、異方導電性ペースト又は導電性フィルムを用いた焼付け接合を用いることができる。
【0070】
[RFIDラベル(1)]
図8は、本発明の実施形態に係るRFIDラベル200の一部を切り欠いて示す平面図である。図9は、図8に示すRFIDラベル200を説明するIX-IX線における断面図である。
【0071】
RFIDラベル200は、回路パターン1を有するRFIDインレイ10を用いて構成されている。回路パターン1は、基材11と、コイルアンテナ12とを有する。コイルアンテナ12は、基材11に金属箔によりコイル状に形成されたアンテナ部13と、アンテナ部13に連結してアンテナ部13と同一平面上に形成されておりアンテナ部13を閉回路にするためのブリッジ部14とを有する。
【0072】
RFIDインレイ10は、上述した回路パターン1に、異方導電性接着剤Eを用いてICチップ20をマウントして得られる。
【0073】
本発明の実施形態に係るRFIDラベル200は、基材11の回路パターン1が形成された面に被着体用粘着剤201を介してセパレータ202が仮着されている。
【0074】
RFIDラベル200において、基材11のコイルアンテナ12等が設けられていない面は、何の加工もされていない。
【0075】
これにより、本実施形態に係るRFIDラベルは、汎用のラベルプリンタを用いて基材に直接印字することができ、被着体に貼付することができる。
【0076】
[RFIDラベル(1)の製造方法]
次に、本発明の実施形態に係るRFIDラベル200の製造方法について説明する。本実施形態に係るRFIDラベル200の製造方法は、上述した回路パターン1の製造方法、RFIDインレイ10の製造方法に続いて、回路パターン1が形成されたRFIDインレイ10のコイルアンテナ12が形成された面に被着体用粘着剤201を介してセパレータ202を仮着する工程を有する。
【0077】
[RFIDラベル(2)]
図10は、本発明の実施形態に係るRFIDラベル300を説明する断面図である。RFIDラベル300は、回路パターン1を有するRFIDインレイ10を用いて構成されている。本発明の実施形態に係るRFIDラベル300は、基材11の回路パターン1が形成された面に被着体用粘着剤301を介してセパレータ302が仮着されている。
【0078】
また、基材11の回路パターン1が形成された面とは反対面に外側基材用粘着剤又は外側基材用接着剤303を介して印字面を有する外側基材304が積層されている。
【0079】
これにより、本実施形態に係るRFIDラベルは、外側基材304に印字することができ、被着体に貼付することができる。
【0080】
[RFIDラベル(2)の製造方法]
次に、本発明の実施形態に係るRFIDラベル300の製造方法について説明する。本実施形態に係るRFIDラベル300の製造方法は、上述した回路パターン1の製造方法、RFIDインレイ10の製造方法に続いて、基材11の回路パターン1が形成された面に被着体用粘着剤301を介してセパレータ302を仮着する工程と、基材11の回路パターン1が形成された面とは反対面に、印字面を有する外側基材304を、印字面を外側に向けた状態で外側基材用粘着剤又は外側基材用接着剤303を介して積層する工程と、を有する。
【0081】
[RFIDラベル(3)]
図11は、本発明の実施形態に係るRFIDラベル400を説明する断面図である。RFIDラベル400は、回路パターン1を有するRFIDインレイ10を用いて構成されている。本発明の実施形態に係るRFIDラベル400は、基材11の回路パターン1が形成された面に被着体用粘着剤又は被着体用接着剤401を介して外側基材402が積層されている。また、外側基材402の上に粘着剤403を介してセパレータ404が仮着されている。
【0082】
[RFIDラベル(3)の製造方法]
次に、本発明の実施形態に係るRFIDラベル400の製造方法について説明する。本実施形態に係るRFIDラベル400の製造方法は、上述した回路パターン1の製造方法、RFIDインレイ10の製造方法に続いて、基材11の回路パターン1が形成された面に被着体用粘着剤又は被着体用接着剤401を介して外側基材402を積層する工程と、外側基材402の上に粘着剤403を介してセパレータ404を仮着する工程とを有する。
【0083】
[RFID媒体]
図12は、本発明の実施形態に係るRFID媒体500を説明する断面図である。RFID媒体500は、回路パターン1を有するRFIDインレイ10を用いて構成されている。
【0084】
本発明の実施形態に係るRFID媒体500は、基材11の回路パターン1が形成された面に外側基材用粘着剤又は外側基材用接着剤501を介して積層された第1の外側基材502と、基材11の回路パターン1が形成された面とは反対面に外側基材用粘着剤又は外側基材用接着剤503を介して積層された第2の外側基材504と、を有する。
【0085】
[RFID媒体の製造方法]
次に、本発明の実施形態に係るRFID媒体500の製造方法について説明する。本実施形態に係るRFID媒体500の製造方法は、上述した回路パターン1の製造方法、RFIDインレイ10の製造方法に続いて、基材11の回路パターン1が形成された面に外側基材用粘着剤又は外側基材用接着剤501を介して第1の外側基材502を積層する工程と、基材11の回路パターン1が形成された面とは反対面に外側基材用粘着剤又は外側基材用接着剤503を介して第2の外側基材504を積層する工程と、を有する。
【0086】
本実施形態において、第1の外側基材502及び第2の外側基材504とは、基材11に配置されたアンテナ部13及びICチップ20を保護するとともに、タグ(特にアパレル用タグ)、ラベル、リストバンド、チケット等の形態を決定するものである。所望の用途に応じた厚み及び材質を選択することができる。
【0087】
本実施形態に係るRFID媒体の製造方法において、RFIDインレイ10に第1及び第2の外側基材を貼り合わせるための接着剤として、エマルジョン系接着剤、ソルベント系接着剤及びホットメルト系接着剤を使用することができる。また、粘着剤を使用することもできる。接着剤としては、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤、ゴム系接着剤等が適用できる。また、粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤等の粘着剤が適用できる。
【0088】
[その他の実施形態]
上述した本発明の実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。
【0089】
本実施形態では、図5に示すように、絶縁層15がアンテナ部13の一部及び基底部14aの一部を覆うように塗工されると説明した。しかし、絶縁層15は、ブリッジ部14の折返し片14bに塗工されてもよい。
【0090】
ブリッジ形成準備工程P5では絶縁層15を形成する工程と、導電層18を形成する工程の順番は、逆でもよい。
【0091】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は、本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0092】
本願は、2018年2月1日に日本国特許庁に出願された特願2018-016234に基づく優先権を主張し、この出願の全ての内容は参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
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図10
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