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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-22
(45)【発行日】2023-10-02
(54)【発明の名称】折り畳み式カード入れ作成キット
(51)【国際特許分類】
   G09F 1/10 20060101AFI20230925BHJP
   A45C 11/00 20060101ALI20230925BHJP
   A47G 1/16 20060101ALI20230925BHJP
   A47G 1/14 20060101ALI20230925BHJP
【FI】
G09F1/10 Z
A45C11/00 T
A47G1/16 D
A47G1/14 B
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020015990
(22)【出願日】2020-02-03
(65)【公開番号】P2021122363
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2022-11-10
(73)【特許権者】
【識別番号】598172608
【氏名又は名称】清水 達也
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 達也
【審査官】金田 理香
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3181240(JP,U)
【文献】特開2014-113219(JP,A)
【文献】特開2016-066030(JP,A)
【文献】特開2009-190388(JP,A)
【文献】特開2016-119384(JP,A)
【文献】特開2004-209697(JP,A)
【文献】特開2012-051646(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 1/08 - 1/14
A47G 1/14
1/16
A45C 11/00
B42D 1/00 - 25/485
A63H 33/00 - 33/42
B42F 1/00 - 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1内側面および前記第1内側面とは反対側に設けられた第1外側面を有し、平面視矩形状とされた第1面状部材と、
第2内側面および前記第2内側面とは反対側に設けられた第2外側面を有し、平面視矩形状とされた第2面状部材と、
帯状に形成され、前記第1面状部材および前記第2面状部材に連結可能とされ、前記第1内側面または前記第2内側面との間にカードを収納可能に構成された中間連結部材と、
前記第1面状部材および前記第2面状部材に前記中間連結部材を連結させて折り畳み式カード入れを作成する手順が記された手順書と、
前記第1外側面に貼付可能に構成され、絵柄が記された第1表面部材と、
前記第2外側面に貼付可能に構成され、絵柄が記された第2表面部材と、を備える
ことを特徴とする折り畳み式カード入れ作成キット。
【請求項2】
請求項1に記載の折り畳み式カード入れ作成キットにおいて、
前記中間連結部材は、
前記第1内側面と前記第2内側面とを対向させて前記第1面状部材と前記第2面状部材とを重ね合わせた際に前記第1内側面と前記第2内側面との間に配置可能とされた主面部と、
前記主面部の一方の端部から延設され前記第2外側面に貼付可能とされた第1延設部と、
前記主面部の他方の端部から延設され前記第1外側面に貼付可能とされた第2延設部と、を備える
ことを特徴とする折り畳み式カード入れ作成キット。
【請求項3】
請求項に記載の折り畳み式カード入れ作成キットにおいて、
前記第1延設部と前記主面部との間、および、前記第2延設部と前記主面部との間には、前記第1面状部材および前記第2面状部材と前記中間連結部材との位置関係を合わせるための位置合わせ線が記されている
ことを特徴とする折り畳み式カード入れ作成キット。
【請求項4】
請求項または請求項に記載の折り畳み式カード入れ作成キットにおいて、
前記第1延設部および前記第2延設部には、切断線が記されている
ことを特徴とする折り畳み式カード入れ作成キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み式カード入れ作成キットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、第1主板と第2主板とを備える写真立てが開示されている。特許文献1の写真立てでは、第1主板と第2主板とを、第1中間部材、第2中間部材、および、第3中間部材により連結させている。これにより、第1の軸と、当該第1の軸と直交する第2の軸との2つの軸を回転軸として、第1主板と第2主板とを相対的に回動可能とすることにより、用途に応じて多様な態様で使用できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3181240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、児童が参加する工作教室等では、特許文献1に記載のような、写真等のカードを収納する折り畳み式のカード入れを、部材から組み立てることがある。このような工作教室では、1人の先生に対して、複数の生徒がその組み立て手順を習うことがあるが、各生徒の工作の技量はそれぞれ異なることが多いことから、生徒によっては先生の指導に追いついていくことができず、工作が順調に進まないといった問題がある。そのため、上記のような折り畳み式のカード入れを、誰でも容易に作成できる作成キットが要請されていた。
【0005】
本発明の目的は、折り畳み式のカード入れを容易に作成できる折り畳み式カード入れ作成キットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の折り畳み式カード入れ作成キットは、第1内側面および前記第1内側面とは反対側に設けられた第1外側面を有し、平面視矩形状とされた第1面状部材と、第2内側面および前記第2内側面とは反対側に設けられた第2外側面を有し、平面視矩形状とされた第2面状部材と、帯状に形成され、前記第1面状部材および前記第2面状部材に連結可能とされ、前記第1内側面または前記第2内側面との間にカードを収納可能に構成された中間連結部材と、前記第1面状部材および前記第2面状部材に前記中間連結部材を連結させて折り畳み式カード入れを作成する手順が記された手順書と、を備えることを特徴とする。
【0007】
このような本発明では、第1面状部材および第2面状部材に、中間連結部材を連結させることで、折り畳み式カード入れを作成することができる。この際、手順書には、折り畳み式カード入れを作成する手順が記されているので、仮に、先生の指導に追いついていくことができなかったとしても、当該手順書を確認すれば、折り畳み式カード入れを作成することができる。そのため、本発明によれば、工作教室等において、生徒が容易に折り畳み式カード入れを作成できるようにすることができる。
【0008】
本発明において、前記第1外側面に貼付可能に構成され、絵柄が記された第1表面部材と、前記第2外側面に貼付可能に構成され、絵柄が記された第2表面部材と、を備えることが好ましい。
このような本発明では、第1外側面に第1表面部材が貼付され、第2外側面に第2表面部材が貼付された折り畳み式カード入れを作成することができる。そのため、作成された折り畳み式カード入れの意匠性を高くすることができる。
【0009】
本発明において、前記中間連結部材は、前記第1内側面と前記第2内側面とを対向させて前記第1面状部材と前記第2面状部材とを重ね合わせた際に前記第1内側面と前記第2内側面との間に配置可能とされた主面部と、前記主面部の一方の端部から延設され前記第2外側面に貼付可能とされた第1延設部と、前記主面部の他方の端部から延設され前記第1外側面に貼付可能とされた第2延設部と、を備えることが好ましい。
このような本発明では、第1面状部材の第1内側面と、第2面状部材の第2内側面との間に主面部を配置した上で、第1延設部を第2外側面に貼付し、第2延設部を第1外側面に貼付すれば、第1面状部材と第2面状部材とを中間連結部材にて連結することができる。そのため、第1面状部材と第2面状部材とを容易に連結できるので、折り畳み式カード入れを容易に作成できるようにすることができる。
【0010】
本発明において、前記第1延設部と前記主面部との間、および、前記第2延設部と前記主面部との間には、前記第1面状部材および前記第2面状部材と前記中間連結部材との位置関係を合わせるための位置合わせ線が記されていることが好ましい。
このような本発明では、主面部と第1,第2延設部との間に、位置関係を合わせるための位置合わせ線が記されているので、第1面状部材および第2面状部材と中間連結部材との位置合わせを容易にできる。そのため、折り畳み式カード入れの組み立てを容易にすることができる。
【0011】
本発明において、前記第1延設部および前記第2延設部には、切断線が記されていることが好ましい。
このような本発明では、第1延設部および第2延設部に切断線が記されているので、切断線に沿って延設部を切断することができる。そのため、折り畳み式カード入れの組み立てを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施形態の折り畳み式カード入れ作成キットの概略構成を示す図。
図2】折り畳み式カード入れの作成手順を示す図。
図3】折り畳み式カード入れの作成手順を示す図。
図4】折り畳み式カード入れの作成手順を示す図。
図5】折り畳み式カード入れの作成手順を示す図。
図6】折り畳み式カード入れの作成手順を示す図。
図7】折り畳み式カード入れを内側から見た斜視図。
図8】折り畳み式カード入れを外側から見た斜視図。
図9図6とは別の開き方とした折り畳み式カード入れを内側から見た斜視図。
図10図9の状態の折り畳み式カード入れを外側から見た斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[実施形態]
以下、本発明の一実施形態に係る折り畳み式カード入れ作成キット1を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の折り畳み式カード入れ作成キット1の概略構成を示す図である。
図1に示すように、折り畳み式カード入れ作成キット1は、第1面状部材2と、第2面状部材3と、中間連結部材4と、表面部材5と、手順書6とを備える。
【0014】
[第1面状部材2]
第1面状部材2は、第1内側面21と、当該第1内側面21とは反対側に設けられた第1外側面22とを有し、平面視矩形状とされている。本実施形態では、第1面状部材2は厚紙にて構成され、長手方向に沿った第1長辺23および第2長辺24と、短手方向に沿った第1短辺25および第2短辺26とを有する。長辺23,24と短辺25,26とは直交している。
【0015】
[第2面状部材3]
第2面状部材3は、第2内側面31と、当該第2内側面31とは反対側に設けられた第2外側面32とを有し、平面視矩形状とされている。本実施形態では、第2面状部材3は、第1面状部材2と略同形状とされている。
また、本実施形態では、第2面状部材3は厚紙にて構成され、長手方向に沿った第3長辺33および第4長辺34と、短手方向に沿った第3短辺35および第4短辺36とを有する。長辺33,34と短辺35,36とは直交している。
【0016】
[中間連結部材4]
中間連結部材4は、それぞれ帯状とされた第1中間連結部材41および第2中間連結部材42と、三角形状の第3中間連結部材43とを備える。本実施形態では、第1中間連結部材41、第2中間連結部材42、および、第3中間連結部材43は、和紙にて形成されている。なお、本実施形態における和紙は、ミツマタやコウゾ等の靭皮繊維を原料として手漉きで作られた所謂「和紙」だけでなく、パルプ、マニラ麻、合成繊維、不織布等から和紙の風合いを模して作られたものを含む。後述する、第1表面部材51および第2表面部材52を形成する和紙も同様である。
【0017】
第1中間連結部材41は、第1面状部材2および第2面状部材3に連結される部材である。本実施形態では、第1中間連結部材41は、第1主面部411と、第1延設部412と、第2延設部413とを備える。
第1主面部411は、平面視台形状とされている。そして、第1主面部411と第1延設部412との間に第1位置合わせ線L1が記され、第1主面部411と第2延設部413との間に第2位置合わせ線L2が記されている。
第1延設部412は、第1主面部411の一方の端部から延設されており、平面視平行四辺形状とされている。そして、第1延設部412には、第1切断線C1が記されている。
第2延設部413は、第1主面部411の他方の端部から延設されており、平面視平行四辺形状とされている。そして、第2延設部413には、第2切断線C2が記されている。
【0018】
第2中間連結部材42は、前述した第1中間連結部材41と同様に、第1面状部材2および第2面状部材3に連結される部材であり、長手方向の長さが第1中間連結部材41よりも短く構成されている。本実施形態では、第2中間連結部材42は、第2主面部421と、第3延設部422と、第4延設部423とを備える。
第2主面部421は、平面視台形状とされている。そして、第2主面部421と第3延設部422との間に第3位置合わせ線L3が記され、第2主面部421と第4延設部423との間に第4位置合わせ線L4が記されている。
第3延設部422は、第2主面部421の一方の端部から延設されており、平面視平行四辺形状とされている。そして、第3延設部422には、第3切断線C3が記されている。
第4延設部423は、第2主面部421の他方の端部から延設されており、平面視平行四辺形状とされている。そして、第4延設部423には、第4切断線C4が記されている。
【0019】
第3中間連結部材43は、前述した第1中間連結部材41、第2中間連結部材42と同様に、第1面状部材2および第2面状部材3に連結される部材である。本実施形態では、第3中間連結部材43は、第3主面部431と、第5延設部432と、第6延設部433とを備える。
第3主面部431は、平面視直角三角形状とされている。そして、第3主面部431と第5延設部432との間に第5位置合わせ線L5が記され、第3主面部431と第6延設部433との間に第6位置合わせ線L6が記されている。
第5延設部432は、第3主面部431の直角を挟む一方の辺に沿って設けられており、平面視台形状とされている。そして、第5延設部432には、第5切断線C5および第7切断線C7が記されている。
第6延設部433は、第3主面部431の直角を挟む他方の辺に沿って設けられており、平面視台形状とされている。そして、第6延設部433には、第6切断線C6および第7切断線C7が記されている。
【0020】
[表面部材5]
表面部材5は、面状部材2,3に貼付可能に構成されている。つまり、表面部材5は、面状部材2,3と同様に、平面視で矩形状とされている。そして、前述したように、表面部材5は和紙にて形成されている。
本実施形態では、表面部材5は、第1面状部材2の第1外側面22に貼付可能に構成され、格子状の絵柄が記された第1表面部材51と、第2面状部材3の第2外側面32に貼付可能に構成され、格子状の絵柄が記された第2表面部材52と、を備える。
なお、表面部材5は、上記構成に限られず、例えば、水玉状の模様が記されていてもよく、また、文字や記号が記されていてもよい。また、表面部材5は、金箔や銀箔等により構成されていてもよい。さらに、表面部材5は、第1外側面22および第2外側面32の縁部分のみを覆うように構成されていてもよい。
【0021】
[手順書6]
手順書6は、所謂作成マニュアルであり、第1面状部材2および第2面状部材3に中間連結部材4を連結させて折り畳み式カード入れ10(図7参照)を作成する手順が記されている。具体的には、第1面状部材2や第2面状部材3等の構成部材を示す図である構成部材図61と、組み立て手順を示す図である組み立て手順図62と、組み立て手順を説明する説明文である組み立て手順説明文63とが記されている。
構成部材図61としては、図1に示すような、折り畳み式カード入れ作成キット1の構成部材が記されている。組み立て手順図62および組み立て手順説明文63としては、以下に示すような折り畳み式カード入れ作成キット1の組み立て方法が記されている。
さらに、上記に加えて、手順書6には、組み立てに使用する道具、例えば、ハサミやのり等が記載されていてもよい。
【0022】
[折り畳み式カード入れ作成キット1の組み立て方法]
次に、図2図6に基づき、折り畳み式カード入れ作成キット1の組み立て方法について説明する。
先ず、図2に示すように、第2面状部材3の第2内側面31の上に、第1中間連結部材41、第2中間連結部材42、および、第3中間連結部材43を載置する。この際、第1位置合わせ線L1、第3位置合わせ線L3、第5位置合わせ線L5を第3長辺33に沿って配置し、第2位置合わせ線L2、第4位置合わせ線L4、第6位置合わせ線L6を第4短辺36に沿って配置する。すなわち、第1延設部412、第3延設部422、第5延設部432を第2面状部材3の第3長辺33側からはみ出るように配置し、第2延設部413、第4延設部423、第6延設部433を第4短辺36側からはみ出るように配置する。
【0023】
次に、図3に示すように、第2面状部材3の第2内側面31に第1内側面21が対向するように、第1面状部材2を第2面状部材3に重ね合わせる。具体的には、第1面状部材2の長辺23,24を、第2面状部材3の長辺34,33に沿って配置し、第1面状部材2の短辺25,26を、第2面状部材3の短辺35,36に沿って配置して、第1面状部材2を第2面状部材3に重ね合わせる。そして、クリップPにて第1面状部材2および第2面状部材3を挟持する。これにより、第1面状部材2および第2面状部材3の位置がずれることを防止できる。
【0024】
次に、図4に示すように、切断線C1~C7に沿って、延設部412,413,422,423,432,433をハサミ等で切断する。具体的には、第1切断線C1に沿って、第1延設部412を切断する。これにより、第1延設部412は平面視台形状とされる。また、第2切断線C2に沿って、第2延設部413を切断する。これにより、第2延設部413は平面視台形状とされる。また、第3切断線C3に沿って、第3延設部422を切断する。これにより、第3延設部422は平面視台形状とされる。また、第4切断線C4に沿って、第4延設部423を切断する。これにより、第4延設部423は平面視台形状とされる。また、第5切断線C5、第7切断線C7に沿って、第5延設部432を切断する。これにより、第5延設部432は平面視台形状とされる。また、第6切断線C6、第7切断線C7に沿って、第6延設部433を切断する。これにより、第6延設部433は平面視台形状とされる。
【0025】
次に、図5に示すように、中間連結部材4を、第1面状部材2および第2面状部材3に連結させる。具体的には、第1位置合わせ線L1に沿って第1延設部412を折り曲げ、第1延設部412を第2面状部材3の第2外側面32にのり等で貼付する。また、第2位置合わせ線L2に沿って第2延設部413を折り曲げ、第2延設部413を第1面状部材2の第1外側面22に貼付する。また、第3位置合わせ線L3に沿って第3延設部422を折り曲げ、第3延設部422を第1面状部材2の第1外側面22に貼付する。また、第4位置合わせ線L4に沿って第4延設部423を折り曲げ、第4延設部423を第2面状部材3の第2外側面32に貼付する。また、第5位置合わせ線L5に沿って第5延設部432を折り曲げ、第5延設部432を第2面状部材3の第2外側面32に貼付する。また、第6位置合わせ線L6に沿って第6延設部433を折り曲げ、第6延設部433を第1面状部材2の第1外側面22に貼付する。
これにより、第1面状部材2および第2面状部材3は、中間連結部材4により連結される。
【0026】
最後に、図6に示すように、表面部材5を第1面状部材2および第2面状部材3にのり等で貼付する。具体的には、第1表面部材51を第1面状部材2の第1外側面22に貼付し、第2表面部材52を第2面状部材3の第2外側面32に貼付する。これにより、折り畳み式カード入れ10が完成する。なお、この際、各延設部412、413、422、423、432、433は、表面部材5により覆われて、露出しない。
【0027】
[折り畳み式カード入れ10]
次に、組み立てられた折り畳み式カード入れ10について、図7図10に基づいて説明する。
図7は、折り畳み式カード入れ10を内側から見た斜視図であり、図8は、折り畳み式カード入れ10を外側から見た斜視図である。
図7図8に示すように、折り畳み式カード入れ10は、第1面状部材2の第2長辺24および第2面状部材3の第3長辺33を回転軸として開くことができる。そして、この場合、第1主面部411および第3主面部431と、第1面状部材2の第1内側面21との間に、写真Aのようなカードを収納することができる。すなわち、主面部411、431と第1内側面21とは、カード収納部として機能する。
また、第2主面部421と第2面状部材3の第2内側面31との間に、写真Bのようなカードを収納することができる。すなわち、第2主面部421と第2内側面31とは、カード収納部として機能する。
【0028】
図9は、図6とは別の開き方をした折り畳み式カード入れ10を内側から見た斜視図であり、図10は、図9の折り畳み式カード入れ10を外側から見た場合の斜視図である。
図9図10に示すように、本実施形態の折り畳み式カード入れ10は、第1面状部材2の第2短辺26および第2面状部材3の第4短辺36を回転軸として開くことができる。すなわち、折り畳み式カード入れ10は、交差する2つの軸を回転軸として、2通りに開くことができるトリックカード入れとして利用することができる。
そして、この場合、第2主面部421と第1面状部材2の第1内側面21との間に、写真Aのようなカードを収納することができる。すなわち、第2主面部421と第1内側面21とは、カード収納部として機能する。
また、第1主面部411および第3主面部431と、第2面状部材3の第2内側面31との間に、写真Bのようなカードを収納することができる。すなわち、主面部411、431と第2内側面31とは、カード収納部として機能する。
【0029】
以上のような本実施形態では、以下の効果がある。
(1)本実施形態の折り畳み式カード入れ作成キット1では、第1面状部材2および第2面状部材3に、中間連結部材4を連結させることで、折り畳み式カード入れ10を作成することができる。この際、手順書6には、折り畳み式カード入れ10を作成する手順が記されているので、仮に、先生の指導に追いついていくことができなかったとしても、当該手順書6を確認すれば、折り畳み式カード入れ10を作成することができる。そのため、工作教室等において、生徒が容易に折り畳み式カード入れ10を作成できるようにすることができる。
【0030】
(2)本実施形態では、第1外側面22に第1表面部材51が貼付され、第2外側面32に第2表面部材52が貼付された折り畳み式カード入れ10を作成することができる。そのため、作成された折り畳み式カード入れ10の意匠性を高くすることができる。
【0031】
(3)本実施形態では、第1面状部材2の第1内側面21と、第2面状部材3の第2内側面31との間に主面部411,421,431を配置した上で、延設部412,423,432、を第2外側面32に貼付し、延設部413,422,433を第1外側面22に貼付すれば、第1面状部材2と第2面状部材3とを中間連結部材4にて連結することができる。そのため、第1面状部材2と第2面状部材3とを容易に連結できるので、折り畳み式カード入れ10を容易に作成できるようにすることができる。
【0032】
本実施形態では、主面部411,421,431と延設部412,413,422,423,432,433との間に、位置関係を合わせるための位置合わせ線L1~L6が記されているので、第1面状部材2および第2面状部材3と中間連結部材4との位置合わせを容易にできる。そのため、折り畳み式カード入れ10の組み立てを容易にすることができる。
【0033】
(5)本実施形態では、延設部412,413,422,423,432,433に切断線C1~C7が記されているので、当該切断線C1~C7に沿って延設部412,413,422,423,432,433を切断することができる。そのため、折り畳み式カード入れ10の組み立てを容易にすることができる。
【0034】
(6)本実施形態では、組み立てられた折り畳み式カード入れ10は、交差する2つの軸を回転軸として、2通りに開くことができるトリックカード入れとして利用することができる。そのため、例えば、長手方向を上下にした写真等のカード入れや、短手方向を上下にしたカード入れ等、多様な態様で使用できる折り畳み式カード入れ10を作成することができる。さらに、当該折り畳み式カード入れ10を利用する利用者に強い印象を与えることができる。
【0035】
(7)本実施形態では、組み立てられた折り畳み式カード入れ10は、主面部411,421,431と、第1内側面21および第2内側面31とによりカード収納部が構成される。すなわち、中間連結部材4は、連結部材兼カード収納部として機能する。そのため、カード収納部を構成するための部材を別途設ける必要がないので、折り畳み式カード入れ10の構造を簡素化でき、組み立てを容易にすることができる。
【0036】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本考案に含まれるものである。
前記実施形態では、中間連結部材4は第1中間連結部材41、第2中間連結部材42、および、第3中間連結部材43の3つの部材から構成されていたが、これに限定されない。例えば、中間連結部材は、上記の3つの部材が1つに組み合わされた単一の部材であってもよい。
また、中間連結部材4が複数の部材から構成される場合には、前記実施形態のように3つの部材ではなく、第1中間連結部材41と第2中間連結部材42とから構成されるものや、第3中間連結部材43と第2中間連結部材42とから構成されるものであってもよい。あるいは、4つ以上の部材から構成されていてもよい。
【0037】
前記実施形態では、中間連結部材4および表面部材5は和紙にて形成されていたが、これに限定されない。例えば、中間連結部材や表面部材は、ビニールなどの可撓性のある樹脂材料や不織布などから形成されていてもよい。さらに、表面部材が、第1,第2面状部材に貼付されない場合も、本発明に含まれる。
【0038】
前記実施形態では、第1面状部材2および第2面状部材3は厚紙にて構成されていたが、これに限定されない。例えば、第1面状部材および第2面状部材は、プラスチック板や金属板等から構成されていてもよい。
【0039】
前記実施形態では、折り畳み式カード入れ10を、写真等のカードを収納するカード入れとして説明したが、名刺やグリーティングカードや絵葉書等のカードを収納するカード入れとしても利用できる。
【符号の説明】
【0040】
1…折り畳み式カード入れ作成キット、2…第1面状部材、3…第2面状部材、4…中間連結部材、5…表面部材、6…手順書、10…折り畳み式カード入れ、21…第1内側面、22…第1外側面、23…第1長辺、24…第2長辺、25…第1短辺、26…第2短辺、31…第2内側面、32…第2外側面、33…第3長辺、34…第4長辺、35…第3短辺、36…第4短辺、41…第1中間連結部材、42…第2中間連結部材、43…第3中間連結部材、51…第1表面部材、52…第2表面部材、61…構成部材図、62…組み立て手順図、63…組み立て手順説明文、411…第1主面部、412…第1延設部、413…第2延設部、421…第2主面部、422…第3延設部、423…第4延設部、431…第3主面部、432…第5延設部、433…第6延設部、C1…第1切断線、C2…第2切断線、C3…第3切断線、C4…第4切断線、C5…第5切断線、C6…第6切断線、C7…第7切断線、L1…第1位置合わせ線、L2…第2位置合わせ線、L3…第3位置合わせ線、L4…第4位置合わせ線、L5…第5位置合わせ線、L6…第6位置合わせ線。
図1
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