(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-22
(45)【発行日】2023-10-02
(54)【発明の名称】表示システム、表示装置、端末装置および表示方法
(51)【国際特許分類】
H04N 21/436 20110101AFI20230925BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20230925BHJP
H04L 67/00 20220101ALI20230925BHJP
H04L 69/00 20220101ALI20230925BHJP
H04N 21/61 20110101ALI20230925BHJP
【FI】
H04N21/436
G09G5/00 X
G09G5/00 555D
H04L67/00
H04L69/00
H04N21/61
(21)【出願番号】P 2020041401
(22)【出願日】2020-03-10
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】浦 康一
(72)【発明者】
【氏名】荒井 孝二
(72)【発明者】
【氏名】世古 秀明
【審査官】大西 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-008256(JP,A)
【文献】特開2009-246487(JP,A)
【文献】特開2014-072622(JP,A)
【文献】特開2015-088848(JP,A)
【文献】特開2017-188875(JP,A)
【文献】特開2021-044729(JP,A)
【文献】中国実用新案第205123937(CN,U)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0062477(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 -21/858
G09G 5/00 - 5/42
H04L 67/00 -67/75
H04L 69/00 -69/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置と端末装置とを備える表示システムであって、
前記表示装置は、
前記端末装置との通信を第一無線通信方式により行う表示装置第一通信部と、
前記端末装置との通信を第二無線通信方式により行う表示装置第二通信部とを備え、
前記端末装置は、
前記表示装置との通信を第一無線通信方式により行う端末装置第一通信部と、
前記表示装置との通信を第二無線通信方式により行う端末装置第二通信部とを備えるとともに、
前記端末装置は、
前記第一無線通信方式により行う通信の異常を前記表示装置において検知するための通知情報を、前記端末装置第二通信部を介して前記表示装置へ送信する端末装置通信制御部をさらに備え、
前記表示装置は、
前記表示装置第二通信部を介して前記端末装置から受信した前記通知情報に基づいて、前記第一無線通信方式により行う通信の異常を検知する表示装置通信制御部と、
前記表示装置の表示部に前記異常を示す表示情報を表示させる出力制御部とをさらに備える表示システム。
【請求項2】
第一無線通信方式及び第二無線通信方式により端末装置と通信可能な表示装置であって、
前記第一無線通信方式により前記端末装置と通信を行う表示装置第一通信部と、
前記第二無線通信方式により前記端末装置と通信を行う表示装置第二通信部と、
前記表示装置第二通信部を介して前記端末装置から受信した、前記第一無線通信方式により行う通信の異常を検知するための通知情報に基づいて、前記異常を検知する表示装置通信制御部と、
前記異常を示す表示情報を表示部に表示させる出力制御部とを備える表示装置。
【請求項3】
前記表示装置通信制御部は、前記通知情報として、前記端末装置において検知された前記第一無線通信方式により行う通信の異常を示す信号を受信する請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示装置通信制御部は、前記通知情報として、前記第一無線通信方式による通信開始を示す信号を受信した後、所定時間内に前記第一無線通信方式による信号を受信しない場合に、前記異常を検知する請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第一無線通信方式は、通信開始前にペアリングを必要とする無線通信方式であり、
前記第一無線通信方式により行う通信の異常は、前記端末装置に保存されたペアリングデータの破損であり、
前記表示情報は、ペアリング再設定に関する情報を含む請求項2から4のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
第一無線通信方式及び第二無線通信方式により表示装置と通信可能な端末装置であって、
前記第一無線通信方式により前記表示装置と通信を行う端末装置第一通信部と、
前記第二無線通信方式により前記表示装置と通信を行う端末装置第二通信部と、
前記第一無線通信方式により行う通信の異常を前記表示装置において検知するための通知情報を、前記端末装置第二通信部を介して前記表示装置へ送信する端末装置通信制御部とを備える端末装置。
【請求項7】
前記端末装置通信制御部は、前記第一無線通信方式により行う通信の異常を検知し、前記異常を示す信号を前記通知情報として前記表示装置へ送信する請求項6に記載の端末装置。
【請求項8】
前記端末装置通信制御部は、前記第一無線通信方式による前記表示装置への信号送信と略同時に、前記信号を送信した旨を示す信号を前記第二無線通信方式により前記表示装置へ送信する請求項6に記載の端末装置。
【請求項9】
前記第一無線通信方式は通信開始前にペアリングを必要とする無線通信方式であり、
前記第一無線通信方式により行う通信の異常は、前記端末装置に保存されたペアリングデータの破損であり、
前記表示装置は、ペアリング再設定に関する情報を含む表示情報を表示する請求項6から8のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項10】
表示装置と端末装置とを備え、前記表示装置と前記端末装置とが第一無線通信方式及び第二無線通信方式により通信可能な表示システムの表示方法であって、
前記第一無線通信方式により行う通信の異常を前記表示装置において検知するための通知情報を、前記端末装置から前記表示装置へ送信する送信ステップと、
前記端末装置から受信した前記通知情報に基づいて、前記表示装置が前記第一無線通信方式により行う通信の異常を検知する検知ステップと、
前記表示装置が、表示部に前記異常を示す表示情報を表示させる表示ステップと、
を含む表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示システム、表示装置、端末装置および表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば、家電機器とリモコン等の周辺機器との間で、事前にペアリングを行い、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)による無線通信を行うことが、広く一般に行われている。
【0003】
下記の特許文献1には、複数のホスト機器(表示装置)と複数のデバイス機器(端末装置)とが混在する環境において、電源投入時に、ホスト機器に対してペアリングされているデバイス機器を容易に視認することができる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-176445号公報(2015年10月5日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のような従来技術は、ペアリングされているデバイス機器を視認できるのは電源投入時に限られ、ペアリングが外れた等の通信の異常が発生した場合、ホスト機器に対してペアリングされているデバイス機器を視認することができない。
【0006】
例えば、テレビ(表示装置)とリモコン(端末装置)との間の通信に異常が発生した場合、ユーザがリモコンのスイッチを押しても、テレビを操作することはできない。ユーザは、テレビが反応しない原因を認識することができないため、リモコンの電池を替えたり、リモコンを修理に出す等の無用な対応をしてしまうという問題がある。
【0007】
本発明の一態様は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、表示装置と端末装置との間の通信に異常が発生した場合、ユーザに通信の異常を示す表示情報を表示することができる表示システム、表示装置、端末装置および表示方法を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る表示システムは、表示装置と端末装置とを備える表示システムであって、前記表示装置は、前記端末装置との通信を第一無線通信方式により行う表示装置第一通信部と、前記端末装置との通信を第二無線通信方式により行う表示装置第二通信部とを備え、前記端末装置は、前記表示装置との通信を第一無線通信方式により行う端末装置第一通信部と、前記表示装置との通信を第二無線通信方式により行う端末装置第二通信部とを備えるとともに、前記端末装置は、前記第一無線通信方式により行う通信の異常を前記表示装置において検知するための通知情報を、前記端末装置第二通信部を介して前記表示装置へ送信する端末装置通信制御部をさらに備え、前記表示装置は、前記表示装置第二通信部を介して前記端末装置から受信した前記通知情報に基づいて、前記第一無線通信方式により行う通信の異常を検知する表示装置通信制御部と、前記表示装置の表示部に前記異常を示す表示情報を表示させる出力制御部とをさらに備える。
【0009】
また、本発明の一態様に係る表示装置は、第一無線通信方式及び第二無線通信方式により端末装置と通信可能な表示装置であって、前記第一無線通信方式により前記端末装置と通信を行う表示装置第一通信部と、前記第二無線通信方式により前記端末装置と通信を行う表示装置第二通信部と、前記表示装置第二通信部を介して前記端末装置から受信した、前記第一無線通信方式により行う通信の異常を検知するための通知情報に基づいて、前記異常を検知する表示装置通信制御部と、前記異常を示す表示情報を表示部に表示させる出力制御部とを備える。
【0010】
また、本発明の一態様に係る端末装置は、第一無線通信方式及び第二無線通信方式により表示装置と通信可能な端末装置であって、前記第一無線通信方式により前記表示装置と通信を行う端末装置第一通信部と、前記第二無線通信方式により前記表示装置と通信を行う端末装置第二通信部と、前記第一無線通信方式により行う通信の異常を前記表示装置において検知するための通知情報を、前記端末装置第二通信部を介して前記表示装置へ送信する端末装置通信制御部とを備える端末装置。
【0011】
また、本発明の一態様に係る表示方法は、表示装置と端末装置とを備え、前記表示装置と前記端末装置とが第一無線通信方式及び第二無線通信方式により通信可能な表示システムの表示方法であって、前記第一無線通信方式により行う通信の異常を前記表示装置において検知するための通知情報を、前記端末装置から前記表示装置へ送信する送信ステップと、前記端末装置から受信した前記通知情報に基づいて、前記表示装置が前記第一無線通信方式により行う通信の異常を検知する検知ステップと、前記表示装置が、表示部に前記異常を示す表示情報を表示させる表示ステップとを含む。
【0012】
本発明の各態様に係る表示装置および端末装置は、それぞれ、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、本発明の各態様に係るプログラムは、コンピュータを前記表示装置および前記端末装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記表示装置および前記端末装置をコンピュータにて実現させるプログラムである。また、本発明の各態様に係るプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0013】
本発明の一態様によれば、表示装置と端末装置との間の第一無線通信方式により行う通信に異常が発生した場合でも、第二無線通信方式による通信をすることによって、ユーザに第一無線通信方式により行う通信の異常を示す表示情報を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態1に係る表示システムの要部構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態1に係る表示システムが備える、リモコンとテレビとの間の無線通信を説明する図である。
【
図3】ペアリングデータが破損した状態を説明する図である。
【
図4】本発明の実施形態1に係る無線通信の手順の一例を表すシーケンス図である。
【
図5】表示部に表示されるメッセージ等の一例を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態2に係る無線通信の手順の一例を表すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔実施形態1〕
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。なお、以下では、本発明に係る表示装置を音声操作に対応するテレビ20とし、本発明に係る端末装置を音声操作に対応するリモコン10とした例に基づいて説明するが、本発明はこの例に限らず、無線通信により互いに接続される他の表示装置や端末装置についても適用可能である。
【0016】
<無線通信の全体概要>
図2を参照して、本実施形態に係る表示システム1の一例を説明する。
図2は、本発明の実施形態1に係る表示システム1が備える、リモコン10とテレビ20との間の無線通信を説明する図である。
【0017】
図2に示すように、リモコン10とテレビ20とは、例えば、ブルートゥース通信(第一無線通信方式)及び赤外線通信(第二無線通信方式)で無線通信を行う。なお、リモコン10は、テレビ20と無線通信を行い、テレビ20を操作するものであればよく、例えば、スマートフォンや携帯端末等であってもよい。
【0018】
赤外線通信は、赤外線(Infrared Ray)を利用して通信をする近距離無線規格の一種である。指向性を有するため、送信側と受信側の赤外線ポートを互いに対向させて通信する。また、ブルートゥース通信のように、事前にペアリングをする必要はない。
【0019】
ブルートゥース通信は、赤外線通信と同様に近距離無線規格の一種であり、赤外線通信より通信できるデータ量が多い。事前にペアリングをする必要があり、ペアリングにより、無線通信する機器を互いに認証する。一度ペアリングすれば、ペアリングデータが双方に記憶されるため、ペアリングデータが破損しない限り、以降のペアリングをする必要は無い。
【0020】
なお、第一無線通信方式は、近距離無線通信であればよく、ブルートゥース通信に限定されない。また、第二無線通信方式は、赤外線通信である例を示したが、近距離無線通信であればよく、例えば、第一無線通信方式と同じブルートゥース通信であってもよい。
【0021】
リモコン10は、テレビ20のチャンネル変更や音量変更等のためのキーを備え、ユーザによるキー操作を取得して、操作されたキーに対応する制御信号をテレビ20に送信する。また、リモコン10は、音声操作に対応しており、音声マイクキー141を押下すると、リモコン10に内蔵されているマイクでユーザの音声を取得し、テレビ20に送信し、テレビ20の操作や情報の検索等を行うことができる。また、リモコン10は、内蔵されているカメラで写真を撮影し、写真の画像データをテレビ20に送信して表示部24に表示させることができる構成であってもよい。
【0022】
リモコン10は、キー入力のように、比較的通信データ量が少ないデータを送信する場合には、テレビ20へのデータの送信を赤外線通信を用いて行う。一方、ユーザの音声や、画像データのように、比較的通信データ量が多いデータをテレビへ送信する場合には、リモコン10は、テレビ20へのデータの送信をブルートゥース通信を用いて行う。
【0023】
リモコン10とテレビ20は、最初のブルートゥース通信を行う際に、事前にペアリングを行い、互いの通信アドレスを交換して認証する。最初のペアリング後、テレビ20の通信アドレスTV1は、リモコン10のペアリングデータ121に記憶され、リモコン10の通信アドレスR1は、テレビ20のペアリングデータ221に記憶される。通信アドレスTV1および通信アドレスR1が、それぞれリモコン10およびテレビ20に記憶されることによって、リモコン10とテレビ20とは通信をすることができる。最初のペアリングは、テレビ20を購入したユーザが行ってもよいし、工場出荷時において行われていてもよい。
【0024】
また、通信アドレスは、ブルートゥース通信を行う機器間で各機器を識別できるアドレスであればよく、例えば、各機器に特有の情報であるMAC(Media Access Control)アドレスを一部に含むアドレスであってもよい。またアドレスに限らず、機器を識別可能な名前やID(Identification)等であっても構わない。
【0025】
<構成例>
図1は、本発明の実施形態1に係る表示システム1の要部構成の一例を示すブロック図である。
【0026】
図1に示すように、表示システム1は、リモコン10、テレビ20を備えている。
【0027】
リモコン10は、リモコン10の各部を統括して制御する制御部11、各種データを記憶する記憶部12、他の通信機器等と通信するための通信部13、ユーザの入力操作を受け付ける入力部14を備えている。
【0028】
通信部13は、ブルートゥース通信を行う第一通信部13a(端末装置第一通信部)、赤外線通信を行う第二通信部13b(端末装置第二通信部)を備えている。
【0029】
入力部14は、例えば、チャンネルキー、音量キー、電源ON/OFFキーなどの各種キーと、音声操作をするための音声マイクキー141が備えられている。
【0030】
記憶部12は、ペアリングした際に取得した他の通信機器等の通信アドレスを記憶するペアリングデータ121が格納されている。
【0031】
制御部11は、通信部13を制御する通信制御部113(端末装置通信制御部)を備えている。通信制御部113は、ペアリング動作を制御し、特に、ペアリングが外れたときはペアリングの再設定を制御するペアリング制御部112を備えている。
【0032】
一方、テレビ20は、テレビ20の各部を統括して制御する制御部21、各種データを記憶する記憶部22、他の通信機器等と通信するための通信部23、各種情報を表示するための表示部24を備えている。通信部23は、ブルートゥース通信を行う第一通信部23a(表示装置第一通信部)、赤外線通信を行う第二通信部23b(表示装置第二通信部)を備えている。表示部24は、例えばLCD(Liquid Crystal Display;液晶ディスプレイ)や、有機EL(electroluminescence)ディスプレイなどで実現されてもよい。
【0033】
記憶部22は、ペアリングした際に取得した他の通信機器等の通信アドレスを記憶するペアリングデータ221が格納されている。
【0034】
制御部21は、出力制御部211、通信部23を制御する通信制御部213(表示装置通信制御部)を備える。出力制御部211は、表示部24に所定のメッセージ、画像等を表示させる。通信制御部213は、ペアリング動作を制御し、特に、ペアリングが外れたときはペアリングの再設定を制御するペアリング制御部212を備える。
【0035】
<ペアリングデータの破損>
図3を参照して、本実施形態に係るペアリングデータ121が破損した状態における無線通信の一例を説明する。
図3は、ペアリングデータ121が破損した状態を説明する図である。なお、説明の便宜上、
図2において説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0036】
図3に示すように、リモコン10とテレビ20とは、ブルートゥース通信及び赤外線通信により無線通信を行う。
【0037】
リモコン10とテレビ20は、既にペアリングされているため、テレビ20のペアリングデータ221に、リモコン10の通信アドレスR1が記憶されている。通常の場合には、リモコン10のペアリングデータ121にも、テレビ20の通信アドレスTV1が記憶されている。
【0038】
一方、リモコン10では、何らかの理由で、ペアリングデータ121が破損したとする。この状態のままでは、リモコン10は、テレビ20の通信アドレスTV1を正しく読み出すことができず、第一通信部13aからテレビ20(通信アドレスTV1)に送信することができない。このため、ユーザが、例えばリモコン10の音声マイクキー141を押しても、テレビ20は、何らの反応を示さない。
【0039】
<処理の流れ>
図4は、本発明の実施形態1に係る無線通信の手順の一例を表すシーケンス図である。
図4に基づいて、ユーザにペアリングデータ121の破損を通知する処理の流れについて説明する。
【0040】
S101において、リモコン10のペアリングデータ121が何らかの理由により破損する。
【0041】
S102において、リモコン10の制御部11は、例えば、ユーザによる音声マイクキー141の押下を検知する。なお、ここでは音声マイクキー141の押下を例示したが、これに限らず、第一通信部13aから送信を行う操作であればよい。第一通信部13aは、ペアリングデータ121からテレビ20の通信アドレスTV1を取得しようとするが、ペアリングデータ121が破損しているため、テレビ20の通信アドレスを正しく取得することができない。このため、第一通信部13aは、音声マイク機能の開始信号B11をテレビ20(通信アドレスTV1)に送信することができない。
【0042】
ここで、第一通信部13aがペアリングデータ121に記憶されている通信アドレスを取得するとき、通信制御部113は、当該通信アドレスのデータを取得し、破損の有無を確認する。そして、当該通信アドレスのデータが破損していることを検知した場合、第一通信部13aによる送信を中止する。
【0043】
ここで、通信制御部113は、例えば、以下の方法により通信アドレスのデータが破損していることを検知する。ペアリングデータ121にアクセスしたとき、ペアリングデータ121の中身が空であって何も記憶されていない場合、通信制御部113は通信アドレスのデータが破損していることを検知する。
【0044】
またこれに限らず、通信アドレスがMACアドレスである場合、通信制御部113は、ペアリングデータ121に記憶されているデータから、MACアドレスに含まれるメーカーコード(上位6桁)に相当する部分のデータを抽出し、制御部11が、例えばインターネット等から取得して記憶部12に記憶している、テレビ20のメーカー名に対応するメーカーコードと比較する。ペアリングデータ121から抽出したデータが、記憶部12に記憶しているメーカーコードに一致しない場合、通信制御部113は通信アドレスのデータが破損していることを検知してもよい。
【0045】
ペアリングデータ121の破損を検知した通信制御部113は、S103において、第二通信部13bにより赤外線通信にて、テレビ20に通信の異常を示す信号、具体的には、例えば、ペアリングデータの破損通知I12(通信の異常を示す信号)を送信する。赤外線通信は、上述したように、事前にペアリングをする必要はなく、通信相手の通信アドレスを取得できなくても、通信相手の赤外線ポートに向けてデータを送信して通信することができるため、リモコン10は第二通信部13bによりテレビ20と通信することができる。
【0046】
S201において、テレビ20のペアリング制御部212は、第二通信部23bを介して、破損通知I12を受信する。そして、
図5に示すように、出力制御部211を介して、表示部24にペアリングが外れた旨およびペアリングの再設定を促す旨のメッセージ24aを表示させる。また、メッセージ24aに加えて、例えば、赤外線通信で操作できるペアリングの再設定画面のショートカット24b等を表示させてもよい。
【0047】
図5は、表示部24に表示されるメッセージ24aの一例を示す図である。
図5に示すように、表示部24は、例えば、「リモコンとペアリングできていません。」等のメッセージ24aを表示するとともに、ペアリング設定へのショートカット24b等の表示を行い、ユーザにペアリングの再設定を促す。これにより、ユーザは、リモコン操作ができない理由を認識することができ、ペアリングの再設定処理をして、再びブルートゥース通信を行うことができるようになる。
【0048】
なお、上記において、ユーザへの通知を表示部24にメッセージで表示する例について説明したが、これに限らず、例えば、テレビ20のスピーカーから音声により通知してもよいし、メッセージの画面表示と音声通知とを組み合わせて通知してもよい。また、ペアリングの再設定を、リモコン10およびテレビ20が自動で行う構成としてもよい。
【0049】
つづいて、S104において、テレビ20のペアリング設定画面を見たユーザは、リモコン10のキーを操作して、ショートカット24bを選択する。このとき、リモコン10は、ショートカット24bを選択するキーに対応する信号を、第二通信部13bを介して赤外線通信にてテレビ20に通知する(I13)
S202において、テレビ20側のペアリング制御部212は、ペアリングの再設定のショートカット24bを選択する信号を第二通信部23bを介して受信すると、ペアリングの再設定処理を開始する。そして、ペアリング制御部212は、ペアリングデータ221内の現存する通信アドレスR1を削除する。なお、通信アドレスを削除することなく、後続のステップで取得される通信アドレスのデータで上書きすることによって、ペアリングデータ221を更新してもよい。
【0050】
ペアリング制御部112、212は、其々第一通信部13a、23aを介して、互いの通信アドレスを交換する(B14)。
【0051】
詳細には、通信アドレスの交換は、ペアリング制御部112、212の制御により、以下の手順で行ってもよい。まず、テレビ20は、第二通信部23bが赤外線通信にて、通信開始指示信号をリモコン10に送信する。リモコン10は、第二通信部13bが通信開始指示信号を受信すると、第二通信部13bが赤外線通信にて、通信開始指示信号を受信したことを通知する受信確認信号をテレビ20に送信する。テレビ20は、第二通信部23bが受信確認信号を受信すると、第一通信部23aがブルートゥース通信にて、テレビ20の通信アドレスTV1をリモコン10に送信する。リモコン10は、第一通信部13aがテレビ20の通信アドレスTV1を受信すると、それをテレビ20とのペアリングデータとして、記憶部12に格納する。これと並行して、テレビ20は、リモコン10からブルートゥース通信にて、リモコン10の通信アドレスR1を受信し、それを記憶部22に格納する。なお、通信アドレスTV1および通信アドレスR1の送受信は、赤外線通信にて行ってもよい。以上によりペアリング制御部112、212は、其々互いの通信アドレスR1,TV1を交換することができる。
【0052】
S105およびS203において、ペアリング制御部112、212は、其々TV1,R1をペアリングデータ121,221に記憶する。これによりリモコン10とテレビ20との間で、ブルートゥース通信のペアリングの再設定処理が完了する。
【0053】
その後、リモコン10は、第一通信部13aを介してブルートゥース通信にて、テレビ20に音声データB15を送信する。
【0054】
このように、ブルートゥース通信と赤外線通信という二つの通信方式を採用することにより、ペアリングが外れてブルートゥース通信ができない場合であっても、赤外線通信によりペアリングが外れたことをテレビ20に通知し、ペアリングの再設定を促す情報をテレビ20の表示部24に表示することにより、ペアリングの再設定をすることができる。
【0055】
また、テレビ20は、リモコン10のペアリングデータ121の破損を直接検知することはできないが、リモコン10から赤外線通信により送信された破損通知I12を受信することによって、ペアリングデータ121の破損を検知し、表示部24にペアリングの再設定を促す旨のメッセージを表示させることができる。
【0056】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0057】
上述した例では、ペアリングデータ121の破損をリモコン10が検知して、その旨をテレビ20に表示させる例について説明した。しかし、この例に限らず、何らかの理由でリモコン10がペアリングデータ121の破損を検知することができないとき、テレビ20がペアリングデータ121の破損を検知して、ユーザに通知してもよい。
【0058】
図6は、本発明の実施形態2に係る無線通信の手順の一例を表すシーケンス図である。
【0059】
図6に示すように、S1001において、リモコン10のペアリングデータ121が何らかの理由により破損する。
【0060】
S1002において、リモコン10の制御部11は、例えば、ユーザによる音声マイクキー141の押下を検知する。これに応じて、第一通信部13aは、音声マイク機能の開始信号B112をテレビ20に送信する。また、これと略同時か、それより少し早いタイミングで、通信制御部113は、第二通信部13bを介して、赤外線通信により音声マイク機能の開始信号I111(通信の異常を検知するための通知情報)をテレビ20に送信する。なお、開始信号I111は、開始信号B112と略同時であれば、開始信号B112より少し遅いタイミングでテレビ20に送信してもよい。
【0061】
上記のように、実施形態2は、ブルートゥース通信により通信できなかった場合に備えて、赤外線通信でも通信する、すなわち、略同時に、二つの通信方式による通信を行う点で、実施形態1と相違する。
【0062】
図6に示す例では、第一通信部13aはテレビ20の通信アドレスTV1を取得しようとするが、ペアリングデータ121が破損しているため、テレビ20の通信アドレスを正しく取得することができない。このため、リモコン10の第一通信部13aは、テレビ20の通信アドレスTV1宛に開始信号B112を送信することができず、その結果、テレビ20の第一通信部23aは、開始信号B112を受信することができない。
【0063】
一方、リモコン10が、第二通信部13bを介して赤外線通信により送信した開始信号I111は、テレビ20の第二通信部23bにより受信され、通信制御部213に通知される。
【0064】
S2001において、開始信号I111の受信通知を受けた通信制御部213は、第一通信部13aからの開始信号B112を受信するのを待つ。しかし、上記の通り、第一通信部13aからはテレビ20の通信アドレスTV1宛に開始信号B112が送信されないので、第一通信部23aは開始信号B112を受信せず、所定時間経過後、タイムアウトとなる(S2002)。
【0065】
上記のタイムアウトをもって、通信制御部213は、リモコン10のペアリングデータ121の破損を検知する(S2003)。そして、通信制御部213は、ペアリング制御部212にペアリングの再設定をする旨を通知する。通知を受けたペアリング制御部212は、出力制御部211を介して、表示部24に、
図6に示すように、ペアリングが外れた旨およびペアリングの再設定を促す旨のメッセージを表示させる。
【0066】
これにより、ユーザにペアリングの再設定処理をさせ、リモコン10はテレビ20とブルートゥース通信をすることができるようになる。
【0067】
このように、リモコン10がペアリングデータ121の破損を検知できないときでも、略同時に二つの通信方式による通信を行うことにより、テレビ20がリモコン10のペアリングデータ121の破損を検知して、表示部24にペアリングの再設定を促す旨のメッセージを表示させることができる。
【0068】
なお、上記の赤外線通信とブルートゥース通信の略同時送信は、常時行ってもよいが、これに限らず、例えば、所定時間経過するごとに行ってもよいし、一日に一回、例えばリモコン10からテレビ20への最初のブルートゥース通信の際に行ってもよい。
【0069】
また、上記では、リモコン10からテレビ20に対して赤外線通信とブルートゥース通信の略同時送信する例について説明した。しかし、これに限らず、例えば、リモコン10から赤外線通信を受信した際に、テレビ20がリモコン10に対して、ペアリングの確認のためブルートゥース通信による確認信号を送信してもよい。この確認信号に対する応答を所定時間リモコン10から受信しない場合、テレビ20はリモコン10のペアリングデータ121の破損を検知して、メッセージを表示する構成にしてもよい。
【0070】
また、上記の例では、ペアリングデータ121の破損により通信に異常が発生した例について説明したが、これに限らず、例えば、以前使用していたテレビのリモコン10を、新しいテレビ20のリモコン10として、そのまま使用する場合にも通信の異常が発生する。
【0071】
この例では、リモコン10のペアリングデータ121は破損していないが、ペアリングデータ121に記憶されているのは、以前使用していたテレビの通信アドレスである。したがって、リモコン10の第一通信部13aから送信したデータは、以前使用していたテレビの通信アドレス宛であるため、テレビ20は、第一通信部13aが送信したデータを受信することはできない。この場合も同様に、テレビ20は、ブルートゥース通信と略同時に送信された赤外線通信による開始信号I111を受信して、開始信号B112を受信するのを待つ。しかし、開始信号B112を受信しないためタイムアウトとなり、テレビ20は通信の異常を検知することができる。
【0072】
〔ソフトウェアによる実現例〕
リモコン10の制御部11およびテレビ20の制御部21は、それぞれ、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0073】
後者の場合、リモコン10の制御部11およびテレビ20の制御部21は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば少なくとも1つのプロセッサ(制御装置)を備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な少なくとも1つの記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0074】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【0075】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る表示システムは、表示装置と端末装置とを備える表示システムであって、前記表示装置は、前記端末装置との通信を第一無線通信方式により行う表示装置第一通信部と、前記端末装置との通信を第二無線通信方式により行う表示装置第二通信部とを備え、前記端末装置は、前記表示装置との通信を第一無線通信方式により行う端末装置第一通信部と、前記表示装置との通信を第二無線通信方式により行う端末装置第二通信部とを備えるとともに、前記端末装置は、前記第一無線通信方式により行う通信の異常を前記表示装置において検知するための通知情報を、前記端末装置第二通信部を介して前記表示装置へ送信する端末装置通信制御部をさらに備え、前記表示装置は、前記表示装置第二通信部を介して前記端末装置から受信した前記通知情報に基づいて、前記第一無線通信方式により行う通信の異常を検知する表示装置通信制御部と、前記表示装置の表示部に前記異常を示す表示情報を表示させる出力制御部とをさらに備える。
【0076】
上記の構成によれば、第一無線通信方式と第二無線通信方式という二つの通信方式を採用することにより、表示装置と端末装置との間の第一無線通信方式により行う通信に異常が発生した場合でも、第二無線通信方式による通信をすることによって、ユーザに第一無線通信方式により行う通信の異常を示す表示情報を表示することができる。
【0077】
本発明の態様2に係る表示装置は、第一無線通信方式及び第二無線通信方式により端末装置と通信可能な表示装置であって、前記第一無線通信方式により前記端末装置と通信を行う表示装置第一通信部と、前記第二無線通信方式により前記端末装置と通信を行う表示装置第二通信部と、前記表示装置第二通信部を介して前記端末装置から受信した、前記第一無線通信方式により行う通信の異常を検知するための通知情報に基づいて、前記異常を検知する表示装置通信制御部と、前記異常を示す表示情報を表示部に表示させる出力制御部とを備える。
【0078】
上記の構成によれば、第一無線通信方式と第二無線通信方式という二つの通信方式を採用することにより、表示装置は、第一無線通信方式により行う通信に異常が発生した場合でも、第二無線通信方式による通信をすることによって、ユーザに第一無線通信方式により行う通信の異常を示す表示情報を表示することができる。
【0079】
本発明の態様3に係る表示装置は、上記態様2において、前記表示装置通信制御部は、前記通知情報として、前記端末装置において検知された前記第一無線通信方式により行う通信の異常を示す信号を受信してもよい。
【0080】
上記の構成によれば、表示装置は、第一無線通信方式により行う通信の異常を検知した端末装置から、第二無線通信方式により通信の異常を示す信号を受信することにより、通信の異常を検知することができる。
【0081】
本発明の態様4に係る表示装置は、上記態様2において、前記表示装置通信制御部は、前記通知情報として、前記第一無線通信方式による通信開始を示す信号を受信した後、所定時間内に前記第一無線通信方式による信号を受信しない場合に、前記異常を検知してもよい。
【0082】
上記の構成によれば、端末装置から第一無線通信方式により行う通信の異常を示す信号を受信しない場合であっても、表示装置は通信の異常を検知することができる。
【0083】
本発明の態様5に係る表示装置は、上記態様2から4のいずれかにおいて、前記第一無線通信方式は、通信開始前にペアリングを必要とする無線通信方式であり、前記第一無線通信方式により行う通信の異常は、前記端末装置に保存されたペアリングデータの破損であり、前記表示情報は、ペアリング再設定に関する情報を含んでいてもよい。
【0084】
本発明の態様6に係る端末装置は、第一無線通信方式及び第二無線通信方式により表示装置と通信可能な端末装置であって、前記第一無線通信方式により前記表示装置と通信を行う端末装置第一通信部と、前記第二無線通信方式により前記表示装置と通信を行う端末装置第二通信部と、前記第一無線通信方式により行う通信の異常を前記表示装置において検知するための通知情報を、前記端末装置第二通信部を介して前記表示装置へ送信する端末装置通信制御部とを備える。
【0085】
上記の構成によれば、第一無線通信方式と第二無線通信方式という二つの通信方式を採用することにより、端末装置は、第一無線通信方式により行う通信に異常が発生した場合でも、第二無線通信方式による通信をすることによって、表示装置に通信の異常を検知するための通知情報を送信することにより、表示装置に通信の異常を検知させることができる。
【0086】
本発明の態様7に係る端末装置は、上記態様6において、前記端末装置通信制御部は、前記第一無線通信方式により行う通信の異常を検知し、前記異常を示す信号を前記通知情報として前記表示装置へ送信してもよい。
【0087】
上記の構成によれば、端末装置は、第一無線通信方式により行う通信の異常を検知して、異常を示す信号を表示装置へ送信することにより、表示装置に通信の異常を検知させることができる。
【0088】
本発明の態様8に係る端末装置は、上記態様6において、前記端末装置通信制御部は、前記第一無線通信方式による前記表示装置への信号送信と略同時に、前記信号を送信した旨を示す信号を前記第二無線通信方式により前記表示装置へ送信してもよい。
【0089】
上記の構成によれば、第一無線通信方式により行う通信の異常を、端末装置が検知することができない場合であっても、表示装置に通信の異常を検知させることができる。
【0090】
本発明の態様9に係る端末装置は、上記態様6から8のいずれかにおいて、前記第一無線通信方式は通信開始前にペアリングを必要とする無線通信方式であり、前記第一無線通信方式により行う通信の異常は、前記端末装置に保存されたペアリングデータの破損であり、前記表示装置は、ペアリング再設定に関する情報を含む表示情報を表示してもよい。
【0091】
本発明の態様10に係る表示方法は、表示装置と端末装置とを備え、前記表示装置と前記端末装置とが第一無線通信方式及び第二無線通信方式により通信可能な表示システムの表示方法であって、前記第一無線通信方式により行う通信の異常を前記表示装置において検知するための通知情報を、前記端末装置から前記表示装置へ送信する送信ステップと、前記端末装置から受信した前記通知情報に基づいて、前記表示装置が前記第一無線通信方式により行う通信の異常を検知する検知ステップと、前記表示装置が、表示部に前記異常を示す表示情報を表示させる表示ステップとを含む。
【符号の説明】
【0092】
1 表示システム
10 リモコン(端末装置)
13a 第一通信部(端末装置第一通信部)
13b 第二通信部(端末装置第二通信部)
20 テレビ(表示装置)
23a 第一通信部(表示装置第一通信部)
23b 第二通信部(表示装置第二通信部)
24 表示部
113 通信制御部(端末装置通信制御部)
213 通信制御部(表示装置通信制御部)