(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-22
(45)【発行日】2023-10-02
(54)【発明の名称】クロージャー
(51)【国際特許分類】
B65D 47/08 20060101AFI20230925BHJP
【FI】
B65D47/08 220
(21)【出願番号】P 2020530328
(86)(22)【出願日】2018-12-19
(86)【国際出願番号】 EP2018085791
(87)【国際公開番号】W WO2019129567
(87)【国際公開日】2019-07-04
【審査請求日】2021-10-19
(32)【優先日】2017-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】521042714
【氏名又は名称】ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップ
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ラリエ,グレゴリー
【審査官】矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-094044(JP,A)
【文献】国際公開第2011/022795(WO,A2)
【文献】国際公開第2017/046186(WO,A1)
【文献】米国特許第05709318(US,A)
【文献】米国特許第06152329(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ(10)であって、
a)製品分配用開口部(50)を前面に含む閉鎖面(12)と、
b)前記閉鎖面上の少なくとも2つのピボット(18)とを含み、ここで、前記アクチュエータは、前記閉鎖面であって、前記閉鎖面から垂下するスカート(14)を含み、前記閉鎖面の前面に前記製品分配用開口部(50)を含む前記閉鎖面と、
c)前記閉鎖面の周辺壁から延びてロック位置とアンロック位置を有する延長パネル(22)と、
d)前記ピボットであって、前記製品
分配用開口部(50)と前記延長パネル(22)の中間にある前記ピボットと、
e)前記延長パネル(22)であって、前記延長パネルが前記ロック位置にあるときに前記閉鎖面に向かって内側に延びるラッチ部(24)を有
し、ヒンジ(15)によって前記アクチュエータに取り付けられている前記延長パネルによって特徴づけられる、旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ(10)。
【請求項2】
前記閉鎖面(12)が概して円形であり、前記開口部が前記閉鎖面の前面にて120度の第1の円弧内にあり、前記延長パネル(22)が前記閉鎖面の後端で120度の第2の円弧内にあり、前記ピボット(18)がそれぞれ前記閉鎖面(12)の両側で60度の第3および第4の円弧内にあり、前記第3および第4の円弧が前記第1の円弧と前記第2の円弧の中間にある、請求項1に記載の旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ(10)。
【請求項3】
前記
延長パネ
ルを固定し、前記閉鎖面(12)
を閉鎖位置に維持するためのラッチ保持部(28)をさらに含む、請求項1または2に記載の旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ(10)。
【請求項4】
前記アクチュエータが、前記ラッチ部(24)を受けるためのアパーチャ(26)または窪みを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ(10)。
【請求項5】
前記アクチュエータ(10)がアパーチャを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ(10)。
【請求項6】
前記延長パネル(22)を前記閉鎖面(12)に直接または間接的に接続するリビングヒンジ(15)をさらに含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ。
【請求項7】
前記延長パネル(22)に隣接する前記閉鎖面(12)における指受け用の窪み(20)をさらに含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ(10)。
【請求項8】
閉鎖基部(32)であって、
I)前記
アクチュエータを受けるのに適した開口部と、
II)前記閉鎖面(12)が前記閉鎖基部(32)で受けられたときに前記ピボットが支えられる、少なくとも2つの表面と
を含む閉鎖基部(32)と組み合わされた、請求項1~7のいずれか1項に記載の旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ(10)であって、
組み合わされた
アクチュエータと閉鎖基部が、前記延長パネル(22)が前記ロック位置にあるときに前記ラッチ部(24)を受けて固定するのに適した、前記
アクチュエータと閉鎖基部の一方または両方の上にラッチ保持部(28)をさらに含む、旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ(10)。
【請求項9】
前記閉鎖面(12)が概して円形であり、前記開口部(50)が前記閉鎖面の前面にて120度の第1の円弧内にあり、前記延長パネル(22)が前記閉鎖面(12)の後端で120度の第2の円弧内にあり、前記ピボット(18)がそれぞれ前記閉鎖面(12)の両側で60度の第3および第4の円弧内にあり、前記第3および第4の円弧が前記第1の円弧と前記第2の円弧の中間にある、請求項8に記載の組み合わされた旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ(10)と閉鎖基部(32)。
【請求項10】
前記
延長パネ
ル(22)を固定し、前記閉鎖面(12)
を閉鎖位置に維持するためのラッチ保持部(28)をさらに含む、請求項8または9に記載の組み合わされた旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ(10)と閉鎖基部(32)。
【請求項11】
前記アクチュエータが、前記ラッチ
部を受けるためのアパーチャまたは窪みを含む、請求項8~10のいずれか1項に記載の組み合わされた旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ(10)と閉鎖基部(32)。
【請求項12】
前記アクチュエータがアパーチャ(26)を含む、請求項8~11のいずれか1項に記載の組み合わされた旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ(10)と閉鎖基部(32)。
【請求項13】
前記延長パネル(22)を前記閉鎖面に接続するリビングヒンジ(15)をさらに含む、請求項8~12のいずれか1項に記載の組み合わされた旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ(10)と閉鎖基部(32)。
【請求項14】
前記延長パネル(22)に隣接する前記閉鎖面(12)における指受け用の窪み(20)をさらに含む、請求項8~13のいずれか1項に記載の組み合わされた旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ(10)と閉鎖基部(32)。
【請求項15】
前記パネル(22)が前記ロック位置にあるときに前記延長パネル(22)の下方に隣接した前記閉鎖基部(32)における指受け用の
切り抜き部又は開口部(40)をさらに含む、請求項8~14のいずれか1項に記載の組み合わされた旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ(10)と閉鎖基部(32)。
【請求項16】
前記ロック位置では、前記延長パネルの底面が前記アクチュエータ(10)を閉鎖位置から回転させることを防ぐ、請求項1に記載の旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ボトルおよび他の容器の閉鎖の完全性は、消費財製造業者にとって常に関心事であった。出荷中の製品の漏れは、費用のかかる問題であり得る。また、消費者の手に製品が漏れることは、繰り返し購入するのに貢献しない。
【0002】
漏れの懸念は、電子商取引の現在の世界で拡大している。電子商取引小売業者からの個々のボトルの出荷時、または製造業者からの電子商取引の出荷時でさえ、製品を漏れから保護することよりも、多数のボトルを一緒に完全に出荷することの方がいくらか容易である。同様に、消費者が容器を開けた後に容器を輸送することは、問題があり、製品の漏れをもたらす可能性がある。
【0003】
シャンプー、ボディウォッシュ、スキンクリーム等の消費財用の一般的なタイプのクロージャーは、クロージャーの頂部のディスクが開放位置と閉鎖位置の間で回転するディスククロージャーである。このタイプのクロージャーでは、ディスクが出荷中に回転して開かないように注意する必要がある。
【0004】
様々なタイプのディスクおよび他のタイプのクロージャーは、文献に記載されている。
【0005】
PuderbachらのWO2017/046186は、基部と、2つのピボットで基部に旋回可能に取り付けられたアクチュエータディスクとを備える分注クロージャーを開示している。タンパーエビデントストリップ24は、蓋の側壁に壊れやすく接続されている。ストリップは蓋の移動を防止するが、凹部25を押し下げる作用により、ストリップが側壁から離れるように破壊される。ストリップは、ノッチに対して押し下げられるため、蓋から自動的に分離される。
【0006】
OderのUS5709318は、クロージャー本体に取り付けられた一体型ロックスイッチを有するトグル分注蓋を開示している。一体型ロックスイッチは、少なくとも2つのリビングヒンジを含み、その結果、ロック位置とアンロック位置の間で移動することができ、それによって、閉鎖位置と製品分配位置との間で分注蓋の移動が可能になる。
【0007】
LayのWO95/16633には、トグル動作分配クロージャーが開示されている。カム98は、クロージャーの壁と摩擦係合し、それが枢動されるときにアクチュエータを安定させる役割を果たす。カムの摩擦係合は、アクチュエータを傾斜した開放位置に維持する。ポスト110が設けられ、アクチュエータの開放位置への偶発的な移動を防止する。クロージャーを開くために消費者によって加えられる力など、所定の力以上の力は、アバットメントを切断するのに十分な力でポスト110に対して壁を駆動する。
【0008】
EnglertらのWO2004071882は、回動軸を中心に旋回可能なアクチュエータを有するディスク上部分配クロージャーを開示する。アクチュエータは、ロック位置とアンロック位置の周りで旋回可能である。タブ80と凹部82とが互いに協働し、それらが位置合わせされると、アクチュエータは開くように旋回可能であるが、それらが位置合わせされないと、アクチュエータは、開放位置と閉鎖位置の間で旋回できないようになっている。消費者は、タブと凹部が位置合わせされたアンロック位置とロック位置の間でアクチュエータを回転させる。KaufmanらのWO2004/054921も同様である。
【0009】
RosenthalらのUS6152329は、開放位置と閉鎖位置の間で移動するために、本体に旋回可能に取り付けられた上部プレートを有する閉鎖キャップを開示している。ロックレバーは、支点を有し、これにより、ロックレバーの上端は、閉じられたときに、上部プレートの移動経路に位置することができ、これにより、上部プレートの開放位置への移動が妨げられるようになっている。
【0010】
WoodらのUS6029866は、旋回アクチュエータを有する分配構造を開示している。アクチュエータは、突出部93と係合するための後方に延びる角度付きカム92を含んでもよい。カムは周壁の突起に対してスライドし、旋回中にアクチュエータを安定させる役割を果たす。カムは、アクチュエータを傾斜した開放位置に維持するための摩擦係合を提供する。
【0011】
GrossらのUS5314093は、開放位置へのアクチュエータの旋回を防止するためにタブに係合するアクチュエータの下にアバットメント部材が存在する1つの位置と、ロックリングアバットメント部材がアクチュエータ係合から離れ、アクチュエータを開放位置に旋回することを可能にする第2の位置とを含むロックリングを有するトグル動作分配クロージャーを開示する。
【0012】
SawickiのUS5622284は、上壁の制限された開口を通して作用するプローブを使用することを除いて、1つがプレスに有効な開口力をかけてアクチュエータ部分を開くことを阻止する部分的上壁を有するチャイルドレジスタントキャップを開示している。
【0013】
ディスペンサーの中でクロージャーおよびファスナーを有する容器を開示するのは、TackerらのUSD749,363、WahlのUS2014/0034644、およびLaneのUSD690,559である。
【0014】
VollersのWO022795は、ロック装置を備えたヒンジ式ディスクトップクロージャーを開示している。
【0015】
Kaufmanらの米国特許第6,896,160号は、旋回可能なディスクトップ分配クロージャーを開示している。アクチュエータは、ロック位置とアンロック位置の間で回転可能である。
【0016】
追加ディスペンサーには、Longらの米国デザイン特許第748,949号、LaburuのEP2559632、WilleのWO2012/110335、GeorgeのUSD624,357、GilbertのUSD587,969が挙げられ、HabermannのEP1460000には、フィルムヒンジ(34)によって旋回できるようにカバー(20)に接続されたグリップラグ(22)を有するヒンジクロージャーが開示されている。KlopferのWO02/42174、MuellerらのWO94/22733、SpaanstraのUS5236107、MooreらのWO89/03363、およびGrossのUS5284264がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【文献】WO2017/046186
【文献】US5709318
【文献】WO95/16633
【文献】WO2004071882
【文献】WO2004/054921
【文献】US6152329
【文献】US6029866
【文献】US5314093
【文献】US5622284
【文献】USD749,363
【文献】US2014/0034644
【文献】USD690,559
【文献】WO022795
【文献】米国特許第6,896,160号
【文献】米国デザイン特許第748,949号
【文献】EP2559632
【文献】WO2012/110335
【文献】USD624,357
【文献】USD587,969
【文献】EP1460000
【文献】WO02/42174
【文献】WO94/22733
【文献】US5236107
【文献】WO89/03363
【文献】US5284264
【発明の概要】
【0018】
本発明は、旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータ、該アクチュエータを含むクロージャー、およびクロージャーをボトルまたは他の容器と組み合わせたものに関する。アクチュエータは、製品分配開口部をその前面に含む閉鎖面と、該閉鎖面上の少なくとも2つのピボットと、該閉鎖面の周壁から延在し、ロック位置およびアンロック位置を有する延長パネルとを含み、ピボットは製品開口部と延長パネルの中間にあり、延長パネルは、該延長パネルが閉鎖位置にあるときに閉鎖面に向かって内方に延在するラッチ部とを有する。
【0019】
アダプタの閉鎖面は、概して円形であり、開口部は閉鎖面の前面において120度の第1の円弧内にあり、延長パネルは閉鎖面の後端において120度の第2の円弧内にあり、ピボットはそれぞれが閉鎖面の両側においてそれぞれ60度の第3および第4の円弧内にあり、第3および第4の円弧は、第1の円弧と第2の円弧の中間にある。
【0020】
本発明の一態様によれば、旋回可能なディスク閉鎖アクチュエータは、パネル延長部を固定し、閉鎖面を閉鎖位置に保持するためのラッチ保持部をさらに含む。アクチュエータは、ラッチを保持するのを補助するためにラッチを受けるためのアパーチャ又はくぼみを含んでもよい。延長パネルは、好ましくはリビングヒンジを使用してアクチュエータに取り付けられる。
【0021】
アクチュエータは、一般に、旋回可能なアダプタを受けるのに適した開口部と、閉鎖面が閉鎖基部内に受けられたときにピボットが支えられる少なくとも2つの表面とを含む閉鎖基部と組み合わされ、その組み合わされた旋回可能な閉鎖と閉鎖基部は、延長パネルが閉鎖位置にあるときにラッチ部を受けて固定するのに適した旋回可能な閉鎖と閉鎖基部の一方または両方の上にラッチ保持部をさらに備える。
【0022】
本発明の閉鎖基部は、外壁に切り抜き部または開口部を含んでもよく、延長パネルは、アクチュエータがロック位置にあるときに外壁切り抜き部または開口部の表面に支えられてもよい。
【0023】
本発明の上記および他の特徴および利点をより完全に理解するために、好ましい実施形態の以下の詳細な説明および添付の図面を参照すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明のクロージャーのアンロック位置におけるアクチュエータの斜視図である。
【
図2】
図1のアクチュエータのロック位置の斜視図である。
【
図4】本発明のアクチュエータをクロージャー本体の上方に示した正面および側面から見た斜視図である。
【
図5】
図4のアクチュエータ及びクロージャー本体を後側及び片側から見た斜視図である。
【
図6】アクチュエータが閉じられているがロックされていない位置の、クロージャー本体上の所定の位置にあるアクチュエータの斜視図である。
【
図7】クロージャー上の所定の位置にあり、ロックされていないアクチュエータが開放した位置にあるアクチュエータの斜視図である。
【
図8】ロックされ、アクチュエータが閉じられた位置におけるクロージャー本体上の所定の位置にあるアクチュエータの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
閉鎖アクチュエータ10は、概して円形の指くぼみ20を有するディスク閉鎖面12を備える。アクチュエータ10は、その前面に製品分配開口部50を含む閉鎖面を含む。上部スカート14は、表面12から垂下し、テーパー付き下部スカート16は、上部スカート14から下垂する。丸いピボット部材18は、上下のスカート14、16から外側に延びており;第2の丸いピボット(図示せず)は、アクチュエータの反対側から外側に延びている。
【0026】
延長パネル22は、リビングヒンジ15によって指くぼみ20に隣接する上部スカート14に接続されている。
図1に示されるアンロック位置では、パネル22は、スカート14、16に対して垂直に外向きに延びている。パネル22に対して垂直に延びるのは、L字型のラッチ24であり、
図3のロック位置に最もよく見られる。ロック位置では、ラッチ24がアクチュエータ10に向かって内側に延び、上方に延びる一体の保持タブ28で終わる。
【0027】
スカート16は、ヒンジ15の下にラッチ受け/保持アパーチャ16を含み、アパーチャは、概して半円形状に図示されている。
【0028】
下部クロージャー本体32は、概して円筒状の外壁31を含む概して円筒状として示され、その内壁33上にピボット受け半円形窪み30を含む。第2のピボット受け凹部(図示せず)は、反対側の内壁に配置される。内壁33は、テーパー状の下部スカート16をぴったりと受ける。1つまたは複数のタブ60は、内壁33を有するアダプタのための摩擦嵌合を容易にし、アクチュエータ10を開放位置に保持するのを補助する。下部本体32は、製品をボトル(図示せず)からクロージャーの外側に運ぶための円形の製品通路34を含む。アクチュエータ10上のピボット部材18は、くぼみ30で旋回し、アクチュエータが、製品をパッケージから分配できない閉鎖位置(
図6に示される)と製品をパッケージから分配できる開放位置(
図7に示される)の間で旋回することを可能にする。
【0029】
下側クロージャー本体32の外壁31は、以下に説明するように、延長パネル22を収容するために、凹部20に隣接する開口部であってもよい、概して半円形の切り抜き部40を含む。
【0030】
上述したように、クロージャーの不注意な開放及び付随する製品漏れは、電子商取引を通じて注文された製品を出荷するための特別な問題を提起する。本発明のクロージャーは、延長パネル22、リビングヒンジ15及びラッチ24を含むことにより、この問題を解決する。アクチュエータの開放を許容することが望ましい場合、延長パネル22は、
図1および
図4-6に示される開放位置にある。この位置において、消費者の指からの力は、アクチュエータを開かせるために、凹部20に加えられ得る。
【0031】
容器を発送するか、さもなければ輸送することが望まれるとき、延長パネル22は、下方に押され、リビングヒンジ15上で回転し、その結果、ラッチ24は、アパーチャ26内に入り、保持タブ28は上部および/または下部スカートの内部に配置され、延長パネルをロック位置に保つ。
図8から分かるように、ロック位置では、延長パネル22の底面19が切り抜き部40の底部に接触し、それにより、窪み20に加えられた力がアクチュエータ10を閉鎖位置から回転させるのを防止する。
【0032】
製品を容器から分配することが望まれるとき、延長パネル22が上方に持ち上げられ、それによってアパーチャ26からラッチ24を取り除き、その結果、アクチュエータ10は、
図6に示される位置にある。延長パネル22の表面19が切り抜き部40の底面と接触しなくなると、アクチュエータは、
図7に示されるように、閉鎖位置から解放位置へ自由に回転する。
【0033】
アダプタ及びリビングヒンジは、典型的にはポリプロピレン又はポリエチレンで作られる。消費後のポリプロピレンも含まれ得る。アダプタおよび/またはリビングヒンジはまた、Domoyらの米国特許第9,637,626号に記載されるヒンジ材料、すなわちヒンジを有する成形品から作製されてもよく、成形品はポリマーであり、ポリマーは第1の高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂と、第1のHDPEとは異なる第2のHDPE樹脂との混合物を含み、混合される場合、第1の高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂は:
a.約0.5dg/分~10dg/分のメルトインデックス(I2,16)、
b.約0.940g/cm3~0.968g/cm3の密度、および
c.約25を超えるメルトフロー比(I21.6:I2.16)
を有し、そして、
第2のHDPEレジンは、約30未満のメルトフロー比(I21.6:I2.16)を有する。Domoyらの米国特許第9,637,626号の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。このクロージャーは、一般に、射出成形を用いて製造される。
【0034】
代替のクレームは、アクチュエータが外壁に開口部を含み、アクチュエータがロック位置にあるときに延長パネルが開口部の表面に支えられている、請求項9に記載の組み合わされたアクチュエータと閉鎖基部であってもよい。
【0035】
もちろん、ここで示され説明された本発明の特定の形態は、本開示の明確な教示から逸脱することなく、その中で特定の変更を行うことができるので、代表的なものにすぎないことを意図していることを理解されたい。従って、本発明の全範囲を決定する際には、以下の添付の特許請求の範囲を参照すべきである。