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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-22
(45)【発行日】2023-10-02
(54)【発明の名称】トルク工具
(51)【国際特許分類】
   B25B 23/14 20060101AFI20230925BHJP
   B25B 23/157 20060101ALI20230925BHJP
   B25B 21/00 20060101ALI20230925BHJP
【FI】
B25B23/14 610B
B25B23/157 B
B25B21/00 R
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020538726
(86)(22)【出願日】2019-01-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-04-15
(86)【国際出願番号】 DE2019100003
(87)【国際公開番号】W WO2019137578
(87)【国際公開日】2019-07-18
【審査請求日】2021-12-27
(31)【優先権主張番号】102018100664.0
(32)【優先日】2018-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】593087949
【氏名又は名称】シュタールヴィレ エドゥアルド ヴィレ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】STAHLWILLE Eduard Wille GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Lindenallee 27, D-42349 Wuppertal, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ブラッド ジェンキンズ
(72)【発明者】
【氏名】ライナー シュヴァーファーツ
【審査官】須中 栄治
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-156741(JP,A)
【文献】仏国特許出願公開第03034033(FR,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02777883(EP,A1)
【文献】実開昭53-076298(JP,U)
【文献】米国特許第03693381(US,A)
【文献】米国特許第07458297(US,B1)
【文献】特開2007-301714(JP,A)
【文献】特開2017-196734(JP,A)
【文献】登録実用新案第3203875(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25B23/00-23/18
B25B21/00
B23P19/06
B25F1/00-5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじ等を締め付けるための、目標トルクでリリースされるリリース式トルク工具(10,110,310,410)であって、
a)トルクを伝達するために、1つの共通の軸線を中心として回転するケーシング(14,114,314,414)を備えた基体(12,112,312,412)と、
b)トルクを伝達するために、前記ケーシング(14,114,314,414)に固定的に接続されている駆動軸(18,118,318)と、
c)駆動装置に接続するための、前記駆動軸(18,118,318)における接続領域(27,127,327)と、
d)前記基体(12,112,312,412)に設けられていて、トルクを伝達するために前記ケーシング(14,114,314,414)および前記駆動軸(18,118,318)と共に回転する、操作工具のためのアダプタ(30,130,330)と、
e)伝達されたトルクを検出し、評価するための検出および評価手段(74,174,374)と、
f)前記ケーシング(14,114,314,414)内に配置されていて、目標トルクに達した際に作動するリリース機構(44,144,344,444)と、
を有し、
g)前記操作工具のための前記アダプタ(30,130,330)は、前記ケーシング(14,114,314,414)に回転可能に支持され、前記リリース機構(44,144,344,444)はロック機構(46,146,346,446)を有していて、前記ロック機構は、前記アダプタ(30,130,330)を、トルク伝達のために前記ケーシング(14,114,314,414)に接続し、前記リリース機構(44,144,344,444)の作動時には、前記ケーシング(14,114,314,414)内での自由回転のためにロック解除し、
h)前記アダプタ(30,130)は、少なくとも1つのロックエレメント(50,150,358,420)を含む半径方向の孔(48,148,348,418)を有しており、前記ロックエレメント(50,150,358,420)は、電気的に作動するアクチュエータ(62,162,364,436)によって、ロックのために、前記孔(48,148,348,418)から出て前記ケーシング(14)の凹部(72,172,438)内へと押され、ロック解除のために、前記ロックエレメント(50,150,358,420)は退避スペース(58,168,376)内へと移動し、
i)前記退避スペース(58)は、前記ロック機構(46)のロック解除のために、前記電気的に作動するアクチュエータ(62)によって前記ロックエレメント(50)がリリースのために移動させられる、前記アダプタ(30)内の軸方向の孔(56)によって形成され、前記電気的に作動するアクチュエータ(62)は、前記ケーシング(14,114,314,414)を貫通して前記アダプタ(30,130,330)に向かって軸方向に延びるピン(66)を有前記ピン(66)が前記アダプタ(30,130,330)の方向へ移動すると、前記ロックエレメント(50,150,358,420)が前記退避スペース(58,168,376)内へと移動する、
ことを特徴とする、リリース式トルク工具(10,110,310,410)。
【請求項2】
電気的に作動するアクチュエータ(62,162,364,436)が設けられており、前記アクチュエータは、前記目標トルクに到達した際に前記ロック機構(46,146,346,446)をロック解除することを特徴とする、請求項1記載の、ねじ等を締め付けるための、目標トルクでリリースされるリリース式トルク工具(10,110,310,410)。
【請求項3】
前記ロック機構(46,146,346,446)の前記ロックエレメント(50,150,358,420)は、ロックのために、ばねエレメント(60,158,356,426)によって予荷重をかけられていることを特徴とする、請求項1または2記載の、ねじ等を締め付けるための、目標トルクでリリースされるリリース式トルク工具(10,110,310,410)。
【請求項4】
ばね負荷されるロック体(160)に退避スペース(168)が設けられており、前記ロックエレメント(150)は、前記ロック機構(146)のロック解除のために、ソレノイド(162)によって前記退避スペース(168)内に移動させられ、ロックのために、前記ロック体(160)は、前記ロックエレメント(150)を前記ケーシング(114)の前記凹部(172)内へと押すことを特徴とする、請求項2または3記載の、ねじ等を締め付けるための、目標トルクでリリースされるリリース式トルク工具(10,110,310,410)。
【請求項5】
ばね負荷されるロックレバー(354)に前記退避スペース(376)が設けられており、前記ロックレバーは、前記ロックエレメント(358)を、前記ロック機構(346)のロック解除のために、前記電気的に作動するアクチュエータ(364)によって前記退避スペース(376)内に移動させ、ロックのために、前記ロックレバー(354)は、前記ロックエレメント(358)を前記ケーシング(314)の前記凹部(362)内へと押すことを特徴とする、請求項2から4までのいずれか1項記載の、ねじ等を締め付けるための、目標トルクでリリースされるリリース式トルク工具(10,110,310,410)。
【請求項6】
前記退避スペース(468)は、前記基体(412)の軸方向の通路(416)内に配置されている、円錐状の付加部(430)を含むばね負荷される本体(428)によって形成され、前記ロックエレメント(420)は、前記ロック機構(446)のロック解除のために、前記電気的に作動するアクチュエータ(434)によって前記退避スペース(468)内に移動させられ、ロックのために、前記円錐状の付加部(430)を備えた前記本体(428)は、前記ロックエレメント(420)を前記ケーシング(414)の前記凹部(438)内へと押すことを特徴とする、請求項1記載の、ねじ等を締め付けるための、目標トルクでリリースされるリリース式トルク工具(10,110,310,410)。
【請求項7】
前記ロック機構(46,146,346,446)の前記ロックエレメント(50,150,358,420)は、1つ以上の球(52,152,360,422)または円筒ころから成っていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の、ねじ等を締め付けるための、目標トルクでリリースされるリリース式トルク工具(10,110,310,410)。
【請求項8】
前記駆動軸(18,118,318)は、トーションバー(20,120,320)として形成されていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の、ねじ等を締め付けるための、目標トルクでリリースされるリリース式トルク工具(10,110,310,410)。
【請求項9】
前記検出および評価手段(74,174,374)は、トルクを検出するために前記トーションバー(20,120,320)に設けられているひずみゲージ(22,122,322)を有していることを特徴とする、請求項8記載の、ねじ等を締め付けるための、目標トルクでリリースされるリリース式トルク工具(10,110,310,410)。
【請求項10】
前記検出および評価手段(74,174,374)は、前記リリース機構(44,144,344,444)の前記電気的に作動するアクチュエータ(62,162,364,436)を、リリースのために駆動制御する、電子的な制御ユニットを有していることを特徴とする、請求項2から9までのいずれか1項記載の、ねじ等を締め付けるための、目標トルクでリリースされるリリース式トルク工具(10,110,310,410)。
【請求項11】
トルクを発生させるためにモータ駆動装置が設けられていることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の、ねじ等を締め付けるための、目標トルクでリリースされるリリース式トルク工具(10,110,310,410)。
【請求項12】
前記ロックエレメント(50,150,358,420)は、前記基体(220)に設けられた、軸方向(232)から半径方向(234)に移行する、90°に湾曲した変向管(230)内に設けられていることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の、ねじ等を締め付けるための、目標トルクでリリースされるリリース式トルク工具(10,110,310,410)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ねじ等を締め付けるための、目標トルクでリリース(ausloest)されるトルク工具であって、
a)トルクを伝達するために、1つの共通の軸線を中心として回転するケーシングを備えた基体、
b)トルクを伝達するために、ケーシングに固定的に(fest)接続されている駆動軸、
c)駆動装置に接続することができる、駆動軸における接続領域、
d)基体に設けられていて、トルクを伝達するためにケーシングおよび駆動軸と共に回転する、操作工具のためのアダプタ、
e)伝達されたトルクを検出し、評価するための検出および評価手段、
f)ケーシング内に配置されていて、目標トルクに達した際に作動されるリリース機構、
を有している、トルク工具に関する。
【0002】
詳細な説明
ねじ固定は、機械製作において、最も頻繁に利用される接続である。このような接続エレメントは、適切な組付け工具の使用によってのみ効果的となる。このために適切な組付け工具には、トルクドライバのようなトルク工具が挙げられる。
【0003】
トルク工具は、ワークピースに所定のトルクを加えるために必要となる。トルク工具としては、例えばトルクレンチまたはトルクドライバが公知である。機械的かつ電子的なトルク工具がある。特に、表示式のトルク工具およびリリース式のトルク工具がある。表示式のトルク工具は、その都度実際に加えられているトルクを常に表示する。リリース式のトルク工具では、目標トルクが設定される。ねじを締め付ける際にこのトルクに到達するとすぐに、このトルク工具は目標トルクに到達したことを使用者に報知する。これは例えば、聞こえるクリック音または感じられる屈曲により報知することができる。
【0004】
手動操作される工具を使用する場合に伝達されるトルクは、この場合、使用者の身体的な状態、および力に対する主観的な感覚に依存している。トルク工具は、ねじの弾性範囲内にある高い締付け力によりねじを締め付けるために、またはねじを僅かな締付け力のみで締め付けるために使用される。とりわけ自動車または航空機産業における軽量構造のために、例えば、マグネシウム、アルミニウム、またはプラスチックのような新しい構造材料を使用するために、トルク工具に対する要件および要求が高まっている。すなわち、このような新しい材料により、繊細なねじ接続部の数が増えている。鋼材料に比べて、これらの軽量構造材料の引っ張り強度が低いことにより、ねじ接続部の過剰な負荷は、ねじ山の損傷をまねき、これにより、これら高価な構成部品が役立たなくなってしまう。
【0005】
背景技術
独国実用新案第202007015971号明細書により、多機能型ニューマチック工具が公知である。この多機能型ニューマチック工具はベースボディを有していて、このベースボディには、操作レバー、入口接続部、およびシリンダが配置されている。シリンダの内部には、ブレードを備えたロータが配置されている。シリンダは、入口スイッチを介して入口接続部に接続されている。入口スイッチは操作レバーによって制御可能である。この場合、ロータの回転軸は、シリンダを通ってガイドされている。工具は付加的に、異なる機能を有する少なくとも2つの工具ヘッドを含む。接続エレメントは、各工具ヘッドの後端部に配置されていて、接続装置は、ベースボディの前端部に配置されている。任意の1つの工具ヘッドの接続エレメントは、ベースボディの前端部の接続装置に取り外し可能に配置されている。接続エレメントの後端部は、ロータの前端部に取り外し可能に接続されている。工具ヘッドの後端部に配置された接続エレメントと、ロータの前端部との取り外し可能な接続により、ブレードの回転の際のトルクが、個々の工具ヘッドに伝達されることが保証されている。
【0006】
独国実用新案第202006008056号明細書には、設定可能な値よりも小さいトルクを伝達するための力伝達装置が記載されている。ここに記載された力伝達装置は、この場合、ソケットレンチとして使用される。
【0007】
台湾登録実用新案第2789822号明細書には、設定可能なトルクを有する力伝達装置が開示されている。この力伝達装置は、駆動手段、スリーブまたはフランジ、楔エレメント、およびばねを含む。駆動手段はスリーブに、互いに移動可能および互いに回転可能であるように接続されている。駆動手段とスリーブとの間の相対的な軸方向の位置を調節することにより、ばねに加えられる力が調節され、これにより、楔エレメントとスリーブとの間で伝達可能な最大のトルクが調節される。
【0008】
独国実用新案第202011050280号明細書には、工具駆動部材を備えた調節可能なトルクレンチが記載されている。この場合、このトルク工具は、長手方向に延在する管状の工具軸を有している。この工具の第1の端部区分には、長手方向軸線を中心として回転可能に工具軸に支持されている把持部が配置されている。把持部は、把持部および/または工具軸の内部における緊締ユニットに直接または間接に連結されている。把持部の回転により、その都度加えるべき締付けモーメントをプリセットするコイルばねが緊縮または弛緩される。把持部はさらに、休止位置で把持部に当接している折り畳みレバーを有している。工具軸と把持部との間の移行領域には、その都度実際に調節される締付けモーメントについての数値表記を示すことができる目盛りが配置されている。この移行領域は、工具軸とは反対側で先細りしており、横断面は減少している。工具軸の第1の端部区分とは反対側の第2の端部区分は、工具駆動部材との連結のために用いられ、この工具駆動部材は、通常は差込み工具である工具を収容するために役立つ。このために、それ以外は横断面が円形の工具軸は、端部側で長方形の開口を形成するように、第2の端部区分で平坦にされている。
【0009】
独国特許出願公開第10051011号明細書により、トルクを電子的に検出する、リリース式のトルクレンチが公知である。ひずみゲージによって、機械的なトルクが電子的な信号に変換される。このように検出したトルクを目標値と比較する。測定されたトルクが、調節されたまたはプリセットされたトルク目標値に達すると、電子評価により、トルクレンチは機械的に、少なくとも短時間解放される。この解放は、この場合、例えば、レンチ把持部とレンチヘッドとの連結解除により行われる。
【0010】
独国実用新案第202014000041号明細書は、リリース式トルク工具に関し、このトルク工具は、把持領域とヘッド領域とを備えた軸状のケーシングを有している。ケーシング内には、トルクを伝達するための伝達装置が設けられている。トルク工具はさらに、所望のトルクを設定するための作動ボタンを備えた作動装置を有しており、このトルクに到達したことが報知される。表示装置は、トルク工具がリリースされるべきトルク値を表示する。さらに、このトルク工具は、設定されたトルクでトルク工具をリリースするリリース機構を備える。
【0011】
独国特許出願公開第102006013147号明細書により、ワークピースにおけるトルクを測定するための、かつ/またはトルクの締付けをリリースするためのトルク工具が公知である。このトルク工具は、把持部と、トルクを伝達するためのバーとを備えるケーシングを有している。測定エレメントは、トルクを電子的に検出するために用いられ、この検出されたトルクは、測定および制御電子機器によって処理される。電子的な測定および制御電子機器によって制御されるリリーススイッチは、目標値で、トルク工具をリリースする。この明細書に記載されたトルクレンチは、リリーススイッチによって作動される少なくとも1つの作動部材を有した減速機構を有している。この場合、減速機構は、トルクを伝達するためのバーと、トルク工具をリリースするための電子制御されるリリーススイッチとの間に配置されている。この文献には、減速機構が、電子制御されるリリーススイッチによって駆動制御される、切換え縁部を備えた切換えレバーを有していることが記載されている。
【0012】
発明の開示
そこで本発明の課題は、従来技術の欠点を解消し、簡単に構成され、製造コストが安価である、リリース式トルク工具を提供することである。この場合、効果は、特に、モータ駆動されるトルク工具でも、リリースの際に高い有効性が得られるのが望ましい。
【0013】
本発明によればこの課題は、冒頭で述べた形式の、ねじ等を締め付けるための、目標トルクを有するトルク工具において、
g)操作工具のためのアダプタは、ケーシングに回転可能に支持されており、リリース機構はロック機構を有していて、ロック機構は、アダプタを、トルク伝達のためにケーシングに接続し、リリース機構の作動時には、ケーシング内での自由回転のためにロック解除することにより解決される。
【0014】
本発明の根底を成す原則は、機械式であっても、手動式であっても、駆動装置は、目標トルクに達した際に、それ以上、ねじ締めに対して影響を与えない、というものである。トルクを伝達するための駆動装置はこのために、トルクを伝達するケーシングからアダプタをロック解除することにより、連結解除される。このためにアダプタは、基体のケーシング内で回転可能に支持されており、したがってロック解除状態では自由に回転することができる。ロックされて初めて、ケーシングはアダプタに連結され、これにより、駆動軸を備えたケーシングを介して目標トルクまでのトルクを伝達することができる。到達したい目標トルクは、適切な手段によってプリセット可能である。
【0015】
目標トルクに到達した際にロック機構をロック解除する、電気的に作動するアクチュエータ、例えば電子制御されるソレノイドが設けられているならば、本発明によるトルク工具の有利な構成として実証されている。ソレノイドのように、電気的に作動するアクチュエータは、簡単に製作できる公知の構成部品である。さらにこのようにして、ロック機構は、ソレノイドによって簡単に電子的に駆動制御され、用いられる。ソレノイドを作動させるためには、このために適切な電気信号で十分である。
【0016】
本発明によるトルク工具の有利な好適な構成では、アダプタは、少なくとも1つのロックエレメントを含む半径方向の孔を有しており、ロックエレメントは、電気的に作動するアクチュエータによって、ロックのために、孔から出てケーシングの凹部内へと押され、ロック解除のために、ロックエレメントは退避スペース内へと移動する。このような手段により、単純な形式で、電子的に駆動制御されるロックもしくはロック解除機構を実現することができる。電気的に作動するアクチュエータとしては、ソレノイドが適している。これにより、ソレノイドの運動方向を、軸方向から半径方向へとリリースのために変向することができ、これにより、ソレノイドの配置は、トルク工具内で省スペースに行うことができる。
【0017】
本発明によるリリース式トルク工具の特別な好適な構成では、ロック機構のロックエレメントは、ロックのために、ばねエレメントによって予荷重をかけられている。このような手段は、ロックエレメントを弾性的にロック状態に置くために用いられる。ばねエレメントのばね力を克服することにより初めて、ロック機構はロック解除される。
【0018】
本発明によるリリース式トルク工具の別の好適な構成はさらに、退避スペースが、ロック機構のロック解除のために、電気的に作動するアクチュエータによってロックエレメントがリリースのために移動させられる、アダプタ内の軸方向の孔によって形成されていることにある。このために、ソレノイドは、電気的に作動するアクチュエータとして特に適している。このような手段は、ロック機構の、それ以外は回転するシステムにおいて、ソレノイドの直線運動を、適切な形式で、ロック状態もしくはロック解除状態に変換するのに役立つ。
【0019】
この場合、ロック機構のこのような構成形式は、特に摩耗が少なく、ひいては、エラーが生じにくい。
【0020】
本発明によるリリース式トルク工具の好適な変化態様はさらに、ばね負荷されるロック体に退避スペースが設けられており、ロックエレメントは、ロック機構のロック解除のために、ソレノイドのような電気的に作動するアクチュエータによってこの退避スペース内に移動させられ、ロックのために、ロック体は、ロックエレメントをケーシングの凹部内へと押すことにより構成される。このような手段は、アダプタ内における退避スペースに対して代替的なものである。退避スペースは今や、アダプタの代わりにロック体内に設けられている。ばね負荷されたロック体は、この場合、例えばソレノイドによってロック解除のために良好に駆動制御される。付加的な退避スペースを、アダプタ内に設ける必要はない。これによりトルク工具を、極めてコンパクトに構成することができる。
【0021】
本発明によるリリース式トルク工具のさらに好適な変化態様では、退避スペースが、ばね負荷されるロックレバーに設けられている。ロック解除のために、ロックレバーは、ロック機構のロックエレメントを、ソレノイドのような電気的に作動するアクチュエータによって退避スペース内へと移動させる。ロックのためには、ロックレバーはロックエレメントを凹部内へと押す。このような手段においても、ロック機構のロックエレメントのための退避スペースは、アダプタ内もしくは基体内ではなく、ロックレバー内に位置している。ばね負荷されるロックレバーは、ロック状態でロックエレメントを凹部内に保持する。ロックレバーの旋回により初めて、ロックエレメントは退避スペース内に到る。
【0022】
本発明によるリリース式トルク工具の別の好適な構成は、退避スペースが、基体の軸方向の通路内に配置されている、円錐状の付加部を含むばね負荷される本体によって形成され、ロックエレメントは、ロック機構のロック解除のために、例えばソレノイドのような電気的に作動するアクチュエータによって退避スペース内に移動させられ、ロックのために、円錐状の付加部を備えた本体は、ロックエレメントをケーシングの凹部内へと押すことにある。トルク工具は、このようなロック機構により、特に簡単かつ好適に製作することができる。この場合、本体は、例えば、円錐状に延在する付加部を有したシリンダであってよい。退避スペースのための場所は、ロック解除のために、この円錐状の領域と通路との間に生じる。円錐状の付加部を備えたシリンダは、リリースのためには、ロック解除のための退避スペースを形成するための正しい方向に動きさえすればよい。
【0023】
好適には、ロック機構のロックエレメントは、球として形成されている。球は、例えばボールベアリングでも使用されるように、工業的に標準的な部材である。これにより、ロック機構を、簡単かつ安価に製作することができる。1つだけの球の代わりに、勿論、任意の数の複数の球をロックエレメントとして使用することもできる。球の代わりに円筒ころを使用することもできる。円筒ころには、このような技術的な関連で、球と類似の機能および特性を認めることができる。
【0024】
本発明によるトルク工具のさらに好適な変化態様は、駆動軸がトーションバーとして形成されていることにある。トーションバーは、トルクの伝達の際に弾性的に変形する。これにより、変形の程度に基づきトルクを検出することができる。
【0025】
したがって、本発明によるトルク工具の別の構成では、検出および評価手段は、トルクを検出するためにトーションバーに設けられているひずみゲージを有している。ひずみゲージは、トーションバーの変形を検出し、その都度加えられたトルクに相当する対応する信号を発生させる。
【0026】
本発明によるトルク工具の好適な別の構成はさらに、検出および評価手段が、リリース機構の電気的に作動するアクチュエータ、例えばソレノイドを、リリースのために駆動制御する、電子的な制御ユニットを有していることにより得られる。電子的な制御ユニットはこの場合、プロセッサ制御されるように形成することができる。これにより比較的簡単な信号処理が行われる。その都度加えられる実際のトルクは、常に目標トルクと比較されなければならない。目標トルクが到達されるとすぐに、制御電子機器は、例えば電気的なパルスをそこに伝達することにより、リリース機構の、電気的に作動するアクチュエータ、例えばソレノイドを駆動制御する。
【0027】
本発明によるトルク工具の別の好適な構成は、操作工具が機械的な駆動装置を有していることにより得られる。手動操作式のトルク工具によって使用者は、恐らく、トルクの感覚を受けることができるが、今日の工業生産では、できるだけ高い生産性のために迅速なプロセスが必要とされている。したがって、このような手段は、生産性を著しく高めるために有効である。そのためにトルク工具は、その構造が特に適している。
【0028】
別の構成および利点は、従属請求項の対象ならびに対応する説明を含む図面により明らかである。次に実施例を、添付の図面につき詳しく説明する。本発明は、説明されたこの実施例のみに限定されるべきではない。実施例は、本発明を詳しく説明するためだけに用いられる。本発明は、現在かつ将来的に、当業者が本発明を実現するために自明であると考える全ての対象物に関連するとされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】ロック状態にある本発明によるトルクドライバを軸方向縦断面図で概略的に示す原理図である。
図2】ロック状態にある図1の本発明によるトルクドライバを概略的に示す横断面図である。
図3】ロック解除状態にある本発明によるトルクドライバを軸方向縦断面図で概略的に示す原理図である。
図4】ロック解除状態にある図3の本発明によるトルクドライバを概略的に示す横断面図である。
図5】別の実施例における、ロック状態にある本発明によるトルク工具を示す軸方向縦断面図である。
図6】ロック状態にある図5の本発明によるトルク工具を概略的に示す横断面図である。
図7】ロック解除状態にある図5および図6の本発明によるトルク工具を示す軸方向縦断面図である。
図8】ロック解除状態にある図5図7の本発明によるトルク工具を概略的に示す横断面図である。
図9】第3の実施例における、ロック状態にある本発明によるトルク工具を示す軸方向縦断面図である。
図10】ロック状態にある図9の本発明によるトルク工具を概略的に示す横断面図である。
図11】ロック解除状態にある図9および図10の本発明によるトルク工具を示す軸方向縦断面図である。
図12】ロック解除状態にある図9図11の本発明によるトルク工具を概略的に示す横断面図である。
図13】第4の実施例における、ロック状態にある本発明によるトルク工具を示す軸方向縦断面図である。
図14】ロック状態にある図13の本発明によるトルク工具を概略的に示す横断面図である。
図15】第5の実施例における、ロック状態にある、トルク工具のための本発明によるリリース機構の軸方向縦断面図である。
図16】ロック解除状態にある、トルク工具のための図15の本発明によるリリース機構を示す軸方向縦断面図である。
【0030】
好適な実施例
図1には、符号10で、ねじ等を締め付けるための、目標トルクを有した本発明によるトルクドライバが示されている。トルクドライバ10は、図1において軸方向縦断面図で概略的に示されている。トルクドライバ10は、ケーシング14を備えた基体12を含む。ケーシング14の前方領域16には、駆動軸18が固定されている。駆動軸18は、ケーシング14に固定的に結合されているトーションバー20を形成している。トーションバー20には、図示されていないワークピースへと伝達されるトルクを検出するためのひずみゲージ22が配置されている。駆動軸18はその端部24に、適切な駆動工具のための、受容部26として形成された接続領域27を有している。駆動工具は、トーションバー20を介してトルクをケーシング14に伝達する。
【0031】
駆動軸18とは反対側の、ケーシング14の端部28には、アダプタ30が位置している。アダプタ30は、挿入工具または載着工具のために設けられていてよい。アダプタ30は、ケーシング14に対して軸方向に延在する軸32を有している。軸32は、ニードルベアリング34で回転可能に支持されている。軸32の端部部材36には、この軸に対してほぼ垂直にディスク38が配置されている。ディスク38は、基体12のケーシング14内に位置している。ディスク38は軸32に固定的に結合されているので、ディスク38は常に軸32と一緒に回転する。軸32はさらに、一方の端部40でケーシング14から外へ出るようにガイドされている。保持リング42がケーシング14を閉じており、軸32の一部と共に軸受をケーシング14内に保持している。ケーシングから外へ出るようにガイドされている端部40は、例えばここには図示されていない操作工具を挿入するための、または載着するための連結領域を有している。操作工具は、トルクを伝達するために、アダプタ30を介して、かつケーシング14を介して駆動される。
【0032】
トルクドライバ10は、ロック機構46を備えたリリース機構44を有している。このために、アダプタ30のディスク38は半径方向の孔48を有している。半径方向の孔48内にはロックエレメント50が設けられている。ロックエレメント50はこの実施例では鋼球52であり、これらの鋼球は、半径方向の孔48を完全に充填している。ロックエレメント50のためのその他の形状および材料も勿論、考えることができる。
【0033】
図2には、アダプタ30のディスク38の領域が横断面図で概略的に示されている。鋼球52は、半径方向の孔48内で互いに整列して位置している。アダプタ30のロック解除されたディスク38は、ケーシング14内に回転可能に設けられている(図3および図4参照)。最も外側の鋼球52aは、内側の凹部72内に突入している。図2図1に対応する限りは、同じ参照符号も使用される。
【0034】
図1にさらに示されているように、軸方向の孔56が、半径方向の孔48の、回転軸線54側の端部57に続いている。軸方向の孔56は、半径方向の孔48と同じ横断面を有しており、退避スペース58として利用される。軸方向の孔56内にはさらに、ばねエレメントとしてコイルばね60が設けられていて、このばねはそのばね力によって、鋼球52を半径方向の孔48内に押し込む。これにより鋼球52は、半径方向の孔48内で予荷重をかけられている。
【0035】
電気的に作動するソレノイド(Hubmagnet)62は、ケーシング14の内室64内に配置されている。ソレノイド62は電気的なアクチュエータを成している。ソレノイド62は、軸方向のピン66を有しており、このピンは、室64の軸方向の貫通孔68によってガイドされている。軸方向の貫通孔68は、半径方向の孔48の軸方向の端部開口70に開口している。ピン66の直径および軸方向の端部開口70の直径は、鋼球52の直径よりも小さい。これにより鋼球52は、軸方向の端部開口70を通過することはできない。
【0036】
図1および図2の実施例では、トルクドライバ10はトルクを伝達するためにロック状態で示されている。このために、最も外側の鋼球52aは、ケーシング14の内側の凹部72内に突入している。駆動軸18が駆動工具によって駆動されると、ケーシング14は、ロックされていることにより、アダプタ30と共に回転する。したがって、このようにケーシング14内に固定されたアダプタ30が、トルクをねじに伝達することができる。
【0037】
ねじへのトルクの伝達の際の、トーションバー20のねじれにより、ひずみゲージ22は、実際のトルクに相当する信号を、検出および評価手段74に送る。検出および評価手段74は、例えばプロセッサ制御される制御電子機器であり、この制御電子機器は、ひずみゲージ22のアナログ信号を、まず、アナログ・デジタル変換器を介してデジタル化し、次いでデジタル処理する。この制御電子機器は、目標トルクをプリセットし、記憶するためのデジタルメモリを含んでいる。制御電子機器は、トルクドライバ10の基体12内でまたは基体12の側面で、基本的に内部に配置されていてよく、または外部に配置されていてもよい。外部の制御電子機器の場合には、信号変換のために、当業者に公知の手段を設けなければならない。制御電子機器は、加えられたトルクを評価し、このトルクは、制御電子機器内で特に目標トルクと比較される。目標トルクに達した際には、制御電子機器はソレノイド62を駆動制御して作動させる。
【0038】
図3および図4には、本発明によるトルクドライバ10が、リリース状態で示されている。この場合、図3は、図1の軸方向縦断面図に相当し、図4は、図2のディスク38の領域の横断面図に相当する。これら両図に一致する点がある場合は、同じ参照符号も使用される。
【0039】
設定された目標トルクの閾値に達するとすぐに、トルクドライバ10は、図3もしくは図4に示したようにリリースされる。このために、制御電子機器がソレノイド62を作動させ、ソレノイドのピン66が、貫通孔68と、軸方向の端部開口70とを貫通して半径方向の孔48内に進入する。この場合、ソレノイドのピン66が、ロックエレメント50の鋼球52bを、コイルばね60のばね力に抗して、軸32の軸方向の孔56である、退避スペース58内へ押し込む。鋼球52は、後方に滑ることができ、これにより、最も外側の鋼球52aが、ケーシング14の内側の凹部72から外へ出され、ロックは解放される。このロック解除状態では、アダプタ30は、ニードルベアリングにおいて自由に回転することができる。トルクは、基体12からアダプタ30へは、もはや伝達されない。
【0040】
ロックのためには、ソレノイド62は、ロックされていた出発位置に再び戻る。これにより、コイルばね60は、鋼球52bを軸32の軸方向の孔56から再び半径方向の孔48内へとスライドさせることができる。これにより、最も外側の鋼球52aは、ロックのために再びケーシング14の内側の凹部72内に到る。
【0041】
図5には、符号110で、ねじ等を締め付けるための、目標トルクを有した本発明によるトルク工具が示されている。トルク工具110は、図5において軸方向縦断面図で概略的に示されている。トルク工具110は、ケーシング体114を備えた基体112を含む。ケーシング体114の前方領域116には、駆動軸118が固定されている。駆動軸118は、ケーシング体114に固定的に結合されているトーションバー120を形成している。トーションバー120には、図示されていないワークピースへと伝達されるトルクを検出するためのひずみゲージ122が配置されている。駆動軸118はその端部124に、適切な駆動工具のための、受容部126として形成された接続領域127を有している。駆動工具は、トーションバー120を介してトルクをケーシング体114に伝達する。
【0042】
駆動軸118とは反対側の、ケーシング体114の端部128には、アダプタ130が位置している。アダプタ130は、挿入工具または載着工具のために設けられていてよい。アダプタ130は、ケーシング体114に対して軸方向に延在する軸132を有している。軸132は、ニードルベアリング134で回転可能に支持されている。軸132の端部部材136には、この軸に対してほぼ垂直にディスク138が配置されている。ディスク138は、この場合、円筒状の本体139から成っていて、この本体の平坦な面139aは、軸132を中心として取り付けられている。この場合、ディスク138は、基体112のケーシング体114内に位置している。ディスク138は軸132に固定的に結合されているので、ディスク138は常に軸132と一緒に回転する。軸132はさらに、一方の端部140でケーシング体114から外へ出るようにガイドされている。保持リング142がケーシング体114を閉じており、軸132の一部と共にニードルベアリング134をケーシング体114内に保持している。軸132の、ケーシング体から外へ出るようにガイドされている端部140は、例えばここでは図示されていない操作工具を挿入するための、または載着するための連結領域を有している。操作工具は、トルクを伝達するために、アダプタ130を介して、かつケーシング体114を介して駆動される。
【0043】
トルク工具110は、ロック機構146を備えたリリース機構144を有している。このために、アダプタ130のディスク138は半径方向の孔148を有している。半径方向の孔148内にはロックエレメント150が設けられている。ロックエレメント150はこの実施例では鋼球152であり、これらの鋼球は、半径方向の孔148を完全に充填している。しかしながらこの実施例では勿論、ロックエレメント150のためのその他の形状および材料も考えることができる。
【0044】
図6には、アダプタ130のディスク138の領域が横断面図で概略的に示されている。鋼球152は、半径方向の孔148内で互いに整列して位置している。アダプタ130のロック解除されたディスク138は、ケーシング体114内に回転可能に設けられている(図7および図8参照)。最も外側の鋼球152aは、ロック位置で、内側の凹部172内に突入している。図6図5に対応する限りは、同じ参照符号も使用される。
【0045】
図5にさらに示されているように、軸方向の孔156が、半径方向の孔148の、回転軸線154側の端部157に続いている。軸方向の孔156内には、ばねエレメントとしてコイルばね158が設けられていて、このばねは、ロック体160を、電気的に作動するソレノイド(Hubmagnet)162のピン166に対して押している。これにより鋼球152は、図示したようにロック位置で、半径方向の孔148内に位置している。ロック体160は、鋼球152がこの場合、半径方向外側に向かって押されるように成形されており、これにより最も外側の鋼球152aがケーシング体114の内側の凹部172内へロックのために突入する。ソレノイド162は電気的なアクチュエータを成している。
【0046】
ソレノイド162は、ケーシング体114の内室164内に配置されている。ソレノイド162は、軸方向のピン166を有しており、このピンに対してロック体160は、コイルばね158によって押される。
【0047】
図5および図6の実施例では、トルク工具110はトルクを伝達するためにロック状態で示されている。このために、最も外側の鋼球152aは、ケーシング体114の内側の凹部172内に突入している。駆動軸118が駆動装置によって駆動されると、ケーシング体114は、ロックされていることにより、アダプタ130と共に回転する。したがって、ケーシング体114内に固定されたアダプタ130が、所望のトルクをねじに伝達することができる。
【0048】
ねじへのトルクの伝達の際の、トーションバー120のねじれにより、ひずみゲージ122は、実際のトルクに相当する信号を、検出および評価手段174に送る。検出および評価手段174は、例えばプロセッサ制御される制御電子機器であり、この制御電子機器は、ひずみゲージ122のアナログ信号を、まず、アナログ・デジタル変換器を介してデジタル化し、次いでデジタル処理する。この制御電子機器は、目標トルクをプリセットし、記憶するためのデジタルメモリを含んでいる。制御電子機器は、トルク工具110の基体112内でまたは基体112の側面で、基本的に内部に配置されていてよく、または外部に配置されていてもよい。外部の制御電子機器の場合には、信号変換のために、当業者に公知の手段を設けなければならない。制御電子機器は、加えられたトルクを評価し、このトルクは、制御電子機器内で特に目標トルクと比較される。目標トルクに達した際には、制御電子機器はソレノイド162を駆動制御するように操作して作動させる。
【0049】
図7および図8には、本発明によるトルク工具110が、ロック解除状態もしくはリリース状態で示されている。この場合、図7は、図5の軸方向縦断面図に相当し、図8は、図6のディスク138の領域の横断面図に相当する。これら両図に一致する点がある場合は、同じ参照符号も使用される。
【0050】
設定された目標トルクの閾値に達するとすぐに、トルク工具110は、図7もしくは図8に示したようにリリースされる。このために、制御電子機器が、ソレノイド162を作動させ、ソレノイドのピン166が、コイルばね158のばね力に抗してロック体160を摺動させる。この場合、ロックエレメント150の鋼球152bが、ロック体160の退避スペース168内へと到る。その他の鋼球152は、後方に滑ることができ、これにより、最も外側の鋼球152aが、ケーシング体114の内側の凹部172から外へ出され、ロック機構146をリリースのためにロック解除する。このロック解除状態では、アダプタ130は、ニードルベアリング134において自由に回転することができる。トルクは、基体112からアダプタ130へは、もはや伝達されない。
【0051】
ロックのためには、ソレノイド162はそのピン166と共に、ロックされていた出発位置に再び戻される。これにより、コイルばね158はロック体160を、図5および図6に示したようなロック位置へと押し戻す。鋼球152bは、ロック体160の退避スペース168から再び半径方向の孔148内へとスライドさせられる。これにより、最も外側の鋼球152aは、ロックのために再びケーシング体114の内側の凹部172内に到る。
【0052】
図9には、ねじ等を締め付けるための、目標トルクを有した本発明によるトルク工具310の別の実施例が示されている。トルク工具310は、図9において軸方向縦断面図で概略的に示されている。トルク工具310は、ケーシング314を備えた基体312を含む。ケーシング314の前方領域316には、駆動軸318が固定されている。駆動軸318は、ケーシング314に固定的に結合されているトーションバー320を形成している。トーションバー320には、図示されていないワークピースへと伝達されるトルクを検出するためのひずみゲージ322が配置されている。駆動軸318はその端部324に、適切な駆動工具のための、受容部326として形成された接続領域327を有している。駆動工具は、トーションバー320を介してトルクをケーシング314に伝達する。
【0053】
駆動軸318とは反対側の、ケーシング314の端部328には、アダプタ330が位置している。アダプタ330は、挿入工具または載着工具のために設けられていてよい。アダプタ330は、基体312に対して軸方向に延在する軸332を有している。軸332は、転がり軸受もしくはニードルベアリング334で回転可能に支持されている。軸332の端部部材336には、この軸332に対してほぼ垂直にディスク区分338が配置されている。ディスク区分338は、ケーシング314内に位置しており、この断面図で、基体312の回転軸線340の上側まで延在している。ディスク区分338は軸332に固定的に結合されているので、ディスク区分338は常に軸332と一緒に回転する。軸332はさらに、一方の端部342でケーシング314から外へ出るようにガイドされている。保持リング343がケーシング314を閉じており、軸332の一部と共に軸受をケーシング314内に保持している。ケーシング314から外へ出るようにガイドされている端部342は、例えばここには図示されていない操作工具を挿入するための、または載着するための連結領域を有している。操作工具は、トルクを伝達するために、アダプタ330を介して、かつケーシング314もしくは基体312を介して駆動される。
【0054】
トルク工具310は、ロック機構346を備えたリリース機構344を有している。このために、アダプタ330のディスク区分338は半径方向の孔348を有している。ディスク区分338の半径方向で反対側350には、ロックレバー室352が位置している。
【0055】
このロックレバー室352内には、ハンマー型のロックレバー354が設けられていて、このロックレバーはその外側端部で旋回可能に配置されている。ロックレバー354は、ばねエレメントとしてのばね356によって予荷重をかけられている。ロックレバー354は、弾性的な金属もしくは十分な硬度を備えたプラスチックから製作することもできるので、別個のばね356は基本的には省かれてよい。ばね356は、ばね力によって、旋回軸線を中心としてロックレバー354をロック位置へと旋回させる。この場合、ロックレバー354は、ロックエレメント358を半径方向の孔348内へと押し込む。ロックエレメント358はこの実施例では鋼球360であり、これらの鋼球は、半径方向の孔348を完全に充填している。ロックエレメント358のためのその他の形状および材料も基本的には、考えることができる。
【0056】
図10には、アダプタ330のディスク区分338が横断面図で概略的に示されている。鋼球360は、半径方向の孔348内で互いに整列して位置している。アダプタ330のロック解除されたディスク区分338は、前述の実施例と同様に、ケーシング314内に回転可能に設けられている。最も外側の鋼球360aは、内側の凹部362内に突入している。図10図9に対応する限りは、同じ参照符号も使用される。
【0057】
図9に再び示したように、電気的に作動するソレノイド(Hubmagnet)364は、ケーシング314の内室366内に配置されている。ソレノイド364は、軸方向のピン368を有しており、このピンは、室366の軸方向の貫通孔370によってガイドされている。ソレノイド364は電気的なアクチュエータを成している。
【0058】
図9および図10の実施例では、トルク工具310はトルクを伝達するためにロック状態で示されている。このために、最も外側の鋼球360aは、ケーシング314の内側の凹部362内に突入している。駆動軸318が駆動工具によって駆動されると、ケーシング314は、ロックされていることにより、アダプタ330と共に回転する。したがって、このようにケーシング314内に、もしくは基体312内に固定されたアダプタ330が、トルクをねじに伝達することができる。
【0059】
ねじへのトルクの伝達の際の、トーションバー320のねじれにより、ひずみゲージ322は、実際のトルクに相当する信号を、検出および評価手段374に送る。検出および評価手段374は、例えばプロセッサ制御される制御電子機器であり、この制御電子機器は、ひずみゲージ322のアナログ信号を、まず、アナログ・デジタル変換器を介してデジタル化し、次いでデジタル処理する。この制御電子機器は、目標トルクをプリセットし、記憶するためのデジタルメモリを含んでいる。制御電子機器は、トルク工具310の基体312内でまたは基体312の側面で、基本的に内部に配置されていてよく、または外部に配置されていてもよい。外部の制御電子機器の場合には、信号変換のために、当業者に公知の手段を設けなければならない。制御電子機器は、加えられたトルクを評価し、このトルクは、制御電子機器内で特に目標トルクと比較される。目標トルクに達した際には、制御電子機器はソレノイド364を駆動制御して作動させる。
【0060】
図11および図12では、トルク工具は、図9および図10に相応して、リリース状態もしくはロック解除状態で示されている。この場合、図11には、トルク工具310の軸方向縦断面図が、ロック解除状態もしくはリリース状態で示されている。図12は、相応の概略的な横断面図を示している。したがって、図11および図12図9および図10に対応する限りは、同じ参照符号も使用される。
【0061】
リリースのために、ソレノイド364は、その軸方向のピン368を動かし、図11および図12に示したように、ハンマー型のロックレバー354を、ばね356のばね力に抗して旋回させる。これにより、ロックレバー354は、今や、半径方向の孔348を解放するので、最も内側の、もしくはこの場合、最も下方の鋼球360bは退避スペース376内へと到ることができる。退避スペース376は、ロックレバー354の凹部によって形成される。これにより、その他の鋼球360、および最も外側の鋼球360aも、内側に向かって回転軸線340の方向に摺動し、ロック機構346のロックを解放する。このリリース状態では、トルクはアダプタ330へは、もはや伝達されない。
【0062】
ロックのために、ソレノイド364の軸方向のピン368は引き戻される。ハンマー型のロックレバー354は、ばね356のばね力によって最も内側の鋼球360bを半径方向の孔348内に押し戻す。これにより、その他の鋼球360も、特に最も外側の鋼球360aもロック状態へと移動する。最も外側の鋼球360aは、再び、図9および図10に示されたように、ロックのために内側の凹部362のうちの1つへと押し戻される。
【0063】
図13には、本発明によるトルク工具410の別の態様が軸方向縦断面図で示されている。しかしながらこの場合、リリース機構444とロック機構446とを備えたトルク工具410の一部のみが示されている。トルク工具410は、円筒状のケーシングスリーブ414を備えた円筒状の基体412を含む。円筒状の基体412内には、軸方向で、円形の通路416が位置している。通路416からは、この場合、直径上に対向する2つの半径方向の孔418が延びている。半径方向の孔418内には、鋼球422として形成されているロックエレメント420が位置している。
【0064】
通路416内にはさらに、ストッパ424が位置している。ストッパ424とシリンダ428との間には、コイルばね426が配置されている。シリンダ428は、他方の側で円錐状の付加部430を有している。シリンダ428は、円錐状の付加部430と共に、通路416内で軸方向可動である。円錐状の付加部430は、その先細りしている側432で先端が切られている。先端が切られた側432は、コイルばね426のばね力によって、電子的なソレノイド(Hubmagnet)436のピン434に押し付けられる。
【0065】
シリンダ428の円錐状の付加部430は、半径方向の孔418の開口437の領域に位置している。ロック状態では、ロックエレメント420はシリンダ428によって半径方向の孔418内に押される。図14の断面図からもわかるように、ケーシングスリーブ414の内面440に沿って円形に複数の凹部438が設けられている。両半径方向の孔418の最も外側のロックエレメント420aは、この場合それぞれ、ケーシングスリーブ414の内側の凹部438内に押し込まれる。これにより、基体412は、円筒状のケーシングスリーブ414に連結される。ケーシングスリーブ414が、トルクを伝達するために、このロック状態で軸方向に回転すると、円筒状の基体412は一緒に動く。基体412には、上述した態様において説明したように、例えば、ここには図示されていないアダプタを取り付けることができる。このアダプタにはさらに、例えば、操作工具のための連結領域を設けることができる。そして連結領域を介して最終的に、ロック状態ではトルクをねじに伝達することができる。
【0066】
図14には、図13によるトルク工具410の横断面図が、半径方向の孔418の領域で示されている。これらの図が相当している限りは、同じ参照符号も使用される。半径方向の孔418内にはロックエレメント420が設けられている。最も外側のロックエレメント420aは、ケーシングスリーブ414の内面440の凹部438内に係合する。シリンダ428は、ロックエレメント420を完全に半径方向の孔418内へと押す。したがって、トルク工具はロックされている。ケーシングスリーブ414は、トルクを伝達するために駆動される。ケーシングスリーブ414が基体412にロックされて連結されていることにより、これらは同期して回転する。
【0067】
トルクの伝達の際に、例えばトーションバーにより、ひずみゲージが、実際のトルクに相当する信号を、電子的な検出および評価ユニットに送る。検出および評価ユニットは、加えられたトルクを、特に目標トルクと比較することで評価する。目標トルクに達した際には、検出および評価ユニットはソレノイド436を駆動制御して作動させる。
【0068】
するとソレノイド436のピン434は、コイルばね426のばね力に抗してシリンダ428を通路416内で摺動させる。この場合、ロックエレメント420は、通路416と共に、ロックエレメントのための退避スペース468を形成する、円錐状の付加部430の先細りしている部分に到る。ロックエレメント420は、半径方向の孔418を通って後方に滑るので、最も外側のロックエレメント420aが、ケーシングスリーブ414の内面440の凹部438を離れる。これにより、ケーシングスリーブ414と基体412とは連結解除される。基体412は、今や、回転軸線を中心として自由に回転することができる。ロックのために、ソレノイド436のピン434は、ロックされていた出発位置に再び戻される。シリンダ428はこのために、コイルばね426のばね力により、ロックエレメント420をロック位置へと摺動させ、これにより基体412は再びケーシングスリーブ414に連結される。
【0069】
図15には、リリース機構212を有する本発明によるトルク工具210の別の実施例が原理図で示されている。トルク工具210は、リリース機構212の領域で概略的な一部としてのみ示されている。この場合、ロック機構214を備えたリリース機構212は、ロック状態で示されている。符号216によって、トルク工具210のケーシングが示されている。ケーシング216はこの実施例でも、基体220にトルクを伝達するための駆動体218を成している。基体220はロック機構214を含んでいる。このロック機構214は扁平な閉鎖ディスク222を含んでいる。扁平な閉鎖ディスク222は、プランジャ状の本体224を含んでおり、このプランジャの軸226には、基体220の軸方向で閉鎖ディスク222に予荷重をかけるばね228が設けられている。
【0070】
この図では、閉鎖ディスク222の下方には、それぞれ1つの湾曲した変向管(Umlenkrohr)230が続いている。この湾曲した変向管230は、軸方向232から半径方向234へと移行する90°の湾曲を有している。湾曲した変向管230内には、ロックエレメント236が位置している。ロックエレメント236は球である。
【0071】
電子的なソレノイド(Hubmagnet)240のプランジャ238は、閉鎖ディスク222に当接している。リリース機構212のロック状態では、ロックエレメント236は、ばね228のばね応力により閉鎖ディスク222によって変向管230内に押される。最も外側のロックエレメント236aは、この場合、それぞれ、図15に示したように、ロックのためにロック凹部242内へと移動する。ロック状態では、駆動体218と基体220とは、トルクを伝達するために、常に同じ回転軸線を中心として回転している。
【0072】
トルク工具210はこの態様で、電子的に形成されていて、前述した実施例と同様に、検出および評価手段を備えた適切な制御電子機器を有している。目標トルクが制御電子機器内にメモリされ、その都度加えられるトルクと比較される。このために、加えられるトルクは、例えばトーションバーに設けられたひずみゲージによって検出される。検出および評価手段は、このために、加えられたトルク値を制御電子機器へと送り、制御電子機器は、シグナルトランスミッタとして目標トルクに到達した際に、ソレノイド240を、トルク工具210のリリースのために駆動制御するように操作する。
【0073】
図16には、リリース機構212を有する本発明によるトルク工具210の図15の実施例が原理図で示されている。この場合、ロック機構214を備えたリリース機構212は、ロック解除状態で示されている。この図16図15に対応する限りは、同じ参照符号も使用される。
【0074】
ケーシング216は、基体220にトルクを伝達するための駆動体218を成している。基体220はロック機構214を含んでいる。このロック機構214は扁平な閉鎖ディスク222を含んでいる。閉鎖ディスク222は、ばね228によって、ばね負荷による予荷重をかけられている。
【0075】
ソレノイド240のプランジャ238は、トルク工具210のリリースの際に閉鎖ディスク222を押す。この場合、リリース機構212のここに図示したロック解除状態では、閉鎖ディスク222は湾曲した変向管230の端部から離されるように動かされる。これにより、ロックエレメント236が逃げることができる退避スペース244が生じる。これに対して、ロック凹部242は解放される。これにより、基体220と駆動体218とはもはや互いに連結されていない。したがって、駆動体218は、このリリースされたロック解除状態で、トルクを基体220に伝達することはできない。基体220は、ケーシング216内で自由に回転することができる。
【符号の説明】
【0076】
10 トルクドライバ
12 基体
14 ケーシング
16 ケーシングの前方領域
18 駆動軸
20 トーションバー
22 ひずみゲージ
24 駆動軸の端部
26 受容部
27 接続領域
28 ケーシングの端部
30 アダプタ
32 軸
34 ニードルベアリング
36 軸の端部部材
38 ディスク
40 ケーシング外側の軸の端部
42 保持リング
44 リリース機構
46 ロック機構
48 半径方向の孔
50 ロックエレメント
52 鋼球
52a 最も外側の鋼球
52b 鋼球
54 回転軸線
56 軸方向の孔
57 半径方向の孔の端部
58 退避スペース
60 コイルばね
62 ソレノイド
64 室
66 ピン
68 貫通孔
70 軸方向の端部開口
72 内側の凹部
74 検出および評価手段
110 トルク工具
112 基体
114 ケーシング体
116 ケーシング体の前方領域
118 駆動軸
120 トーションバー
122 ひずみゲージ
124 駆動軸の端部
126 受容部
127 接続領域
128 ケーシング体の端部
130 アダプタ
132 軸
134 ニードルベアリング
136 端部部材
138 ディスク
139 円筒状の本体
139a 円筒状の本体の平坦な面
140 ケーシング体の外側の軸の端部
142 保持リング
144 リリース機構
146 ロック機構
148 孔
150 ロックエレメント
152 鋼球
152a 最も外側の鋼球
152b 鋼球
154 回転軸線
156 軸方向の孔
157 半径方向の孔の端部
158 コイルばね
160 ロック体
162 ソレノイド
164 ソレノイドのための室
166 ピン
168 ロック体の退避スペース
172 内側の凹部
174 検出および評価手段
310 トルク工具
312 基体
314 ケーシング
316 ケーシングの前方領域
318 駆動軸
320 トーションバー
322 ひずみゲージ
324 駆動軸の端部
326 受容部
327 接続領域
328 ケーシングの端部
330 アダプタ
332 軸
334 ニードルベアリング
336 軸の端部部材
338 ディスク区分
340 回転軸線
342 軸の外側でガイドされる端部
343 保持リング
344 リリース機構
346 ロック機構
348 半径方向の孔
350 反対側
352 ロックレバー室
354 ハンマー型のロックレバー
356 ばね
358 ロックエレメント
360 鋼球
360a 最も外側の鋼球
360b 最も下方の鋼球
362 内側の凹部
364 ソレノイド
366 内室
368 ソレノイドの軸方向のピン
370 軸方向の貫通孔
374 検出および評価手段
376 退避スペース
410 トルク工具
412 円筒状の基体
414 円筒状のケーシングスリーブ
416 円形の通路
418 半径方向の孔
420 ロックエレメント
420a 最も外側のロックエレメント
422 鋼球
424 ストッパ
426 コイルばね
428 シリンダ
430 円錐状の付加部
432 先端が切られた側
434 ソレノイドのピン
436 電子的なソレノイド
437 開口
438 凹部
440 ケーシングスリーブの内面
444 リリース機構
446 ロック機構
468 退避スペース
210 トルク工具
212 リリース機構
214 ロック機構
216 ケーシング
218 駆動体
220 基体
222 閉鎖ディスク
224 プランジャ状の本体
226 軸
228 ばね
230 変向管
232 軸方向
234 半径方向
236 ロックエレメント
236a 最も外側のロックエレメント
238 プランジャ
240 ソレノイド
242 ロック凹部
244 退避スペース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16