(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-22
(45)【発行日】2023-10-02
(54)【発明の名称】フライト付きコンベヤベルト用の位置制限装置
(51)【国際特許分類】
B65G 15/60 20060101AFI20230925BHJP
【FI】
B65G15/60
(21)【出願番号】P 2020545274
(86)(22)【出願日】2019-03-21
(86)【国際出願番号】 US2019023345
(87)【国際公開番号】W WO2019183337
(87)【国際公開日】2019-09-26
【審査請求日】2022-01-12
(32)【優先日】2018-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508181663
【氏名又は名称】レイトラム,エル.エル.シー.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ディグルート,マイケル ヘンドリック
(72)【発明者】
【氏名】ダウナー,ドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ハルショフ,ゲルコ
(72)【発明者】
【氏名】モハン,ジェイク エイ.
【審査官】福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-510522(JP,A)
【文献】実開昭53-020789(JP,U)
【文献】登録実用新案第3210894(JP,U)
【文献】実公昭47-003931(JP,Y1)
【文献】特開2005-330100(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 15/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベヤであって、
前記コンベヤの一端に対向する端板を含むフレームであって、各端板が、駆動シャフトを取り付けるための上部開口部、および位置制限装置アセンブリを取り付けるための受具を含む下部開口部を含む、フレームと、
前記フレームに取り付けられた位置制限装置アセンブリであって、前記位置制限装置アセンブリが、第1の端から第2の端まで延在する取り付けバー、前記取り付けバーから延在する複数のローラ取り付けアームに取り付けられた複数のローラ、および前記端板間に前記取り付けバーを取り付けるための取り付け部分を含む、位置制限装置アセンブリと、を備え
ており、
各ローラ取り付けアームは、関連付けられたローラが取り付けられる軸を取り付けるためのスロット付き端を含み、
前記スロット付き端が、動作スロット、およびある角度で前記動作スロットと交差する開口設置スロットを含み、
前記動作スロットが、前記開口設置スロットよりも幅広である、コンベヤ。
【請求項2】
前記取り付け部分が、
前記取り付けバーの前記第1の端から延在する第1のアセンブリ取り付けアームと、
前記取り付けバーの前記第2の端から延在する第2のアセンブリ取り付けアームと、を備え、各取り付けバーが、端板の受具内に受容されるボスを含む、請求項1に記載のコンベヤ。
【請求項3】
前記ローラ取り付けアームが、前記
第1のアセンブリ取り付けアーム及び前記第2のアセンブリ取り付けアームに対して約10°~約30°の角度で延在している、請求項
2に記載のコンベヤ。
【請求項4】
前記ローラ取り付けアームが、前記ローラの軸を受容するための鍵穴形状開口部を含む、請求項1に記載のコンベヤ。
【請求項5】
前記ローラが、軸上に回転可能に取り付けられた一対の離間ローラを含み、前記軸が、ローラ取り付け部分と、前記関連付けられたローラ取り付けアームの前記スロット付き端内に受容されるように構成された平坦側部を有する狭い中央部分と、を含む、請求項1に記載のコンベヤ。
【請求項6】
前記ローラが、中央取り付け部分と、前記ローラ取り付けアームの前記スロット付き端内に受容されるように構成された2つの平坦側部付き突出部とを有する軸上に回転可能に取り付けられたローラを含む、請求項1に記載のコンベヤ。
【請求項7】
前記スロット付き端が、前記動作スロットと交差する逃げスロットをさらに含む、請求項1に記載のコンベヤ。
【請求項8】
前記動作スロットが、衛生を促進するために上部分に大きい面取り部を有する、請求項1に記載のコンベヤ。
【請求項9】
各ローラ取り付けアームが、前記動作スロットの上部分の周囲で厚さが先細になる上部分を含む、請求項1に記載のコンベヤ。
【請求項10】
各アセンブリ取り付けアームが、前記取り付けバーから延在するネックと、前記ネックの端の円筒形ベースと、前記円筒形ベースから延在する外方延在ボスと、を含む、請求項2に記載のコンベヤ。
【請求項11】
前記外方延在ボスが、前記端板の前記受具の開口部を通して挿入された締結具を受容するための開口部を含む、請求項10に記載のコンベヤ。
【請求項12】
前記締結具の前記開口部が、前記円筒形ベースの中心軸からオフセットされている、請求項11に記載のコンベヤ。
【請求項13】
前記外方延在ボスおよび円筒形ベースが、それらの間の交差部でC字形棚を形成している、請求項
10に記載のコンベヤ。
【請求項14】
コンベヤ用の位置制限装置アセンブリであって、
第1の端から第2の端まで延在する取り付けバーと、
前記取り付けバーをコンベヤフレームに取り付けるための取り付け部分と、
前記取り付けバーの長さに沿って選択された間隔で前記取り付けバーに取り付けられ、前記取り付けバーから離間された複数のローラと、を備え
、
前記取り付け部分が、前記第1の端で前記取り付けバーから延在する第1のアセンブリ取り付けアームと、第2の端で前記取り付けバーから延在する第2のアセンブリ取り付けアームと、を備え、各アセンブリ取り付けアームが、垂直ネック、円筒形ヘッド、および前記円筒形ヘッドから外方に延在するボスを含む、位置制限装置アセンブリ。
【請求項15】
各ローラが、前記取り付けバーから延在するローラ取り付けアームの取り付け端に取り付けられている、請求項14に記載の位置制限装置アセンブリ。
【請求項16】
前記取付バーの第1の端部から延びる第1のアセンブリ取付アームと、前記取付バーの第2の端部から延びる第2のアセンブリ取付アームとをさらに備え、
前記ローラ取り付けアームが、前記
第1のアセンブリ取り付けアーム及び
前記第2のアセンブリ取付アームに対し
て10°
~30°の角度で延在している、請求項15に記載の位置制限装置アセンブリ。
【請求項17】
前記ローラ取り付けアームが、前記ローラの軸を受容するための鍵穴形状開口部を含む、請求項15に記載の位置制限装置アセンブリ。
【請求項18】
各ローラ取り付けアームは、前記ローラが取り付けられる軸を取り付けるためのスロット付き端を含む、請求項15に記載の位置制限装置アセンブリ。
【請求項19】
前記スロット付き端が、動作スロット、およびある角度で前記動作スロットと交差する開口設置スロットを含む、請求項18に記載の位置制限装置アセンブリ。
【請求項20】
前記ローラが、軸上に回転可能に取り付けられた一対の離間ローラを含み、前記軸が、ローラ取り付け部分と、関連付けられたローラ取り付けアームの前記スロット付き端内に受容されるように構成された平坦側部を有する狭い中央部分と、を含む、請求項19に記載の位置制限装置アセンブリ。
【請求項21】
位置制限装置アセンブリ用の取り付けアームであって、
ベースと、
取り付けアームを取り付けバーに接続するための第1の端と、
位置制限装置を形成するローラを受容するためのスロット付きの第2の端であって、前記スロット付きの第2の端が、動作スロット、および前記動作スロットとある角度で交差する開口設置スロットを含む、スロット付きの第2の端と、を備え
、
前記スロット付きの第2の端が、前記ベースよりも薄い、取り付けアーム。
【請求項22】
前記動作スロットが、前記
開口設置スロットよりも幅広である、請求項21に記載の取り付けアーム。
【請求項23】
前記動作スロットと交差する逃げスロットをさらに備える、請求項21に記載の取り付けアーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年3月22日出願の「Position Limiter for Flighted Conveyor Belt」と題する米国仮特許出願第62/646,478号の優先権を主張し、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、動力駆動コンベヤに関する。より具体的には、本発明は、搬送物品をコンベヤ上およびコンベヤ外に移行するためのコンベヤ用の送り込みおよび送り出しアセンブリ、ならびにコンベヤベルトと駆動装置との間の適切な係合を確保するための位置制限装置に関する。
【背景技術】
【0003】
動力駆動コンベヤは、物品を搬送するために使用される。その内容が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,850,562号などに記載されている位置制限装置は、低張力のポジティブドライブベルトシステムで使用されて、駆動歯ハンドオフプロセス中にベルトの位置を制御することによってベルトおよび駆動スプロケットの適切な係合を確保する。位置制限装置は、出口点近くのベルトに対して配設され得る。位置制限装置の例としては、スクレーパ、ローラ、およびシューが挙げられる。
【0004】
現在の位置制限装置は、取り付けシャフトに固定されており、これにより、汚れおよびゴミが捕捉され、位置制限装置の分解および/または交換が妨げられる場合がある。加えて、現在の位置制限装置は、通常、予張力が加えられていないときにコンベヤベルトが駆動スプロケットから自然に脱落することになる場所に配置され、これは、典型的には、ベルトが駆動スプロケットに入る場所から165°の折返しである。位置制限装置は、したがって、使用される場合、ベルトスクレーパと同じ空間を巡って競い合う。さらに、位置制限装置は、駆動スプロケットと軸方向に位置合わせされなければならず、細菌の避難ゾーンとなり得る係止カラーまたは締結具を必要とし、したがって、食品の安全性にリスクを生じさせる。加えて、フライトを有するコンベヤベルトは、位置制限装置の使用が困難である。
【発明の概要】
【0005】
コンベヤ用の端アセンブリは、対向する端板と、端板間に延在する駆動装置と、駆動装置のコンベヤとの適切な係合を確保するための、駆動装置の下で端板間に延在する位置制限装置アセンブリと、を備える。位置制限装置は、端板間に延在する取り付けバーに取り付けられ、かつ取り付けバーから離間された一連の離間ローラを備える。
【0006】
一態様によると、コンベヤは、コンベヤの一端に対向する端板を含むフレームであって、各端板が、駆動シャフトを取り付けるための上部開口部、および位置制限装置アセンブリを取り付けるための受具を含む下部開口部を含む、フレームと、フレーム内に取り付けられた位置制限装置アセンブリと、を備える。位置制限装置アセンブリは、第1の端から第2の端まで延在する取り付けバー、取り付けバーから延在する複数のローラ取り付けアームに取り付けられた複数のローラ、および端板間に取り付けバーを取り付けるための取り付け部分を備える。
【0007】
別の態様によると、コンベヤ用の位置制限装置アセンブリは、第1の端から第2の端まで延在する取り付けバーと、第1の端で取り付けバーから延在する第1のアセンブリ取り付けアームと、取り付けバーに取り付けられ、取り付けバーの長さに沿って選択された間隔で取り付けバーから離間された複数のローラと、を備える。
【0008】
別の態様によると、位置制限装置アセンブリ用の取り付けアームは、ベースと、取り付けアームを取り付けバーに接続するための第1の端と、位置制限装置を形成するローラを受容するためのスロット付きの第2の端であって、スロット付きの第2の端が、動作スロット、および動作スロットとある角度で交差する開口設置スロットを含む、スロット付きの第2の端と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、コンベヤベルト内にフライトを収容するように設計された位置制限装置アセンブリを含む、低張力の直接駆動コンベヤベルトシステムの駆動端の等角図である。
【
図2】
図2は、
図1のシステムの位置制限装置アセンブリの等角図である。
【
図3】
図3は、
図2の位置制限装置アセンブリのローラの分解図である。
【
図4】
図4は、
図2の位置制限装置アセンブリの端面図である。
【
図5】
図5は、本発明の別の実施形態による、位置制限装置アセンブリでの使用に好適なローラ制限装置の等角図である。
【
図8】
図8は、関連付けられた取り付けアームから分離された
図5のローラ制限装置の分解図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態による、位置制限装置アセンブリ用の取り付けアームの側面図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施形態による、位置制限装置アセンブリにローラを取り付けるための好適な軸の等角図である。
【
図11】
図11は、本発明の実施形態による、位置制限装置アセンブリの取り付けアームに取り付けるように配向されたローラの一部分の側面図である。
【
図16】
図16は、実施形態による、コンベヤベルト内のフライトを収容するように設計された位置制限装置アセンブリに
図5のローラ制限装置を含む、低張力の直接駆動コンベヤベルトシステムの駆動端の等角図である。
【
図18】
図18は、本発明の別の実施形態による、位置制限装置アセンブリ用のローラおよび取り付けアームの等角図である。
【
図22】
図22は、本発明の別の実施形態による、逃げスロットを含む位置制限装置アセンブリ用の取り付けアームの端部分の側面図である。
【
図23】
図23は、本発明の別の実施形態による、清掃面取り部を含む位置制限装置アセンブリ用の取り付けアームの端部分の等角図である。
【
図24】
図24は、本発明の別の実施形態による、位置制限装置アセンブリ用のローラおよび取り付けアームの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
コンベヤシステムは、コンベヤベルト上の駆動要素とコンベヤベルト内にフライトを収容し得る駆動装置との間の適切な係合を確保するための位置制限装置アセンブリを含む。本発明は、特定の例示的な実施形態に関して以下に説明されるが、本発明は、例示的な実施形態に限定されない。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態による、コンベヤベルト内にフライトを収容するための空間70を間に形成するローラ制限装置60を含む位置制限装置アセンブリ50を含む、低張力の直接駆動コンベヤベルトシステムの駆動端の一部分を例示する。例示的な駆動端アセンブリ10は、様々な構成要素を取り付けて、コンベヤの駆動端を形成するための、一対の離間された対向する端板12、14を含む。各端板は、全幅スプロケット42または他のコンベヤ駆動装置が取り付けられている駆動シャフト40を受容するための、開口凹部として示される上部開口部22を含む。モータ80または他の手段がスプロケット42を駆動する。駆動シャフトは、両端でベアリング46に取り付けられている。各ベアリングは、開口部22に組み込まれ得るか、または示されるように、締結具48を使用して端板12、14に取り付けられ得る。
【0012】
各端板の下部開口部24は、位置制限装置アセンブリ50を取り付ける。位置制限装置アセンブリは、コンベヤベルトとコンベヤベルトの駆動装置との間の適切な係合を確保する。
図2に示される例示的な位置制限装置アセンブリ50は、第1の端521から第2の端522まで延在する取り付けバー52を備える、取り付けのための取り付け部分を有する。取り付け部分は、選択された位置で端板12、14の間に取り付けバー52を取り付ける。例示的な取り付け部分は、位置制限装置アセンブリ50を端板12、14に取り付けるために、取り付けバーの各端から上方に延在するアセンブリ取り付けアーム54を備える。例示的な取り付けアーム54は、取り付けバー52の頂部から延在する垂直ネック部分55と、ネックの端のヘッド56とを備える。ヘッド56は、ネック55に接続された円筒形ベース57と、その端面に開口部59を有する狭いボス58とを備える。例示的な開口部59は、ヘッド56の中心軸からオフセットされている。ボス58は、端板12、14の下部開口部24に挿入するために、円筒形ベース57から外方に延在している。例示的なボス58は、平坦な頂壁、平坦な底壁、丸みを帯びた後壁584、および丸みを帯びた前壁を有する(以下に説明されるように)。
【0013】
図1に戻ると、各下部開口部24は、位置制限装置アセンブリ50のヘッド56を受容するように構成される。例示的な下部開口部24は、端板の前部に延在する開口スロット25と、ボス58を受容するための受具26とを備える。
図1の例示的な受具26は、円筒形であるが、受具は、代替的に、平坦側部を有するか、または位置制限装置アセンブリのヘッド56を収容するように別様の形状とすることができる。中央開口部27は、ヘッド56の開口部59内に延在してそこに受容される取り外し可能な締結具28を受容して、位置制限装置アセンブリ50を端板12と嵌合させ、位置制限装置アセンブリを動作位置に保持する。
【0014】
本発明は、位置制限装置アセンブリ50を端板12、14に取り付けるための例示的なアセンブリ取り付けアーム54に限定されない。本発明の別の実施形態では、端板12、14は、取り付けアーム54およびヘッド56を使用せずに、取り付けバー52を直接、または取り付けバーからの別の突出部を受容する下部開口部を含む。そのような実施形態では、下部開口部24は、
図1の実施形態よりも低くなる。位置制限装置アセンブリをコンベヤフレームに取り付けるための任意の好適な手段が使用され得る。
【0015】
図2および3を参照すると、位置制限装置アセンブリ50は、選択された間隔で取り付けバー52の長さに沿って取り付けられた複数のローラ制限装置をさらに含む。例示的なローラ制限装置は、取り付けバーの前部から上方に延在するローラ取り付けアーム62を使用して取り付けバーに取り付けられたローラ60を備える。ローラは、プラスチックまたは別の好適な材料で形成され得る。組み立てられると、ローラ60は、スプロケット42の近くに取り付けられて、
図1に示されるように、駆動歯とスプロケット上の駆動要素との間の係合を確保する。各ローラ制限装置は、取り付けバー52の前部に溶接されたかまたは別様に固定された一対の対向する取り付けアーム62を備えるが、本発明は、そのように限定されない。支持ビーム63が、ローラ取り付けアーム62の各対の間に延在し得る。ローラ取り付けアーム62は、ローラ軸64を取り付けるための鍵穴形状開口部65を含む。各例示的なローラ60は、一対のベアリング66を含み、スペーサ67および軸64が、ローラ部分60の中央開口部内に圧入され、軸64は、両側上の取り付けアーム62の厚さよりもわずかに突出している。鍵穴形状開口部65は、軸64を挿入するためのより幅広の上部分65aを有する。動作中、軸64は、より小さな下部分65bにあり、これは、ローラ60がはみ出ること、または位置から外れて移動することを防止する。鍵穴形状は、清掃のための、軸の選択的な移動を可能にする。開口部65は、例示的な鍵穴形状に限定されず、ローラ60の取り付けを容易にすると同時に、清掃または別の目的のためのローラの選択的な移動を可能にする、任意の好適なサイズ、形状および構成を有し得る。
【0016】
例示的なローラ取り付けアーム62は、取り付けバー52の端で、アセンブリ取り付けアーム54に対してある角度で延在する。例えば、
図4に示されるように、ローラ取り付けアーム62は、アセンブリ取り付けアーム54および取り付けアーム54のネック55に対して、約10°~約30°、好ましくは約15°~約25°の角度θで延在して、ローラ60を駆動端アセンブリ10に適切に位置付ける。
図4にも示されるように、例示的な実施形態では、ボス58の前部湾曲壁581は、円筒形ベース57と同一の広がりを有し、一方、頂部平坦壁582、底部平坦壁583および後部湾曲壁584は、円筒形ベース57よりも小さいか、または円筒形ベース57から差し込まれて、ベース57とボス58との間にC字形棚を形成する。
【0017】
ローラ60は、取り付けバー52に沿って間隔を空けて配置されて、スプロケットがコンベヤベルトを駆動するときに、関連付けられたコンベヤベルト内にフライトを収容する。例えば、例示的な位置制限装置アセンブリ50は、各端521および522の近くのローラ制限装置アセンブリと、取り付けバーの長さに沿って間隔を空けて配置され、ベルト上のフライトの間の空間内に配置されて接触するように設計されたか、またはそれらの空間内にコンベヤベルトの上面に近接して配置されるように設計された、3つのローラとを含む。フライトは、ローラ取り付けアームと取り付けバーとの間の空間70を通過し得るが、一方、ローラ60は、搬送面まで延在して、スプロケットまたは他の駆動装置とコンベヤベルトの駆動歯との間の適切な係合を確保する。
【0018】
図5~8は、ダブルホイール設計を含む位置制限装置アセンブリの別の実施形態を示すが、本発明は、そのように限定されない。
図5~8の実施形態では、各ローラ制限装置160は、ベアリング164を使用して軸163上に取り付けられた、一対の離間ローラ161、162を備える。例示的なローラは、軸163上に圧入されているが、本発明は、そのように限定されない。取り付けアーム172は、ローラ161、162を取り付けバー152に接続する。例示的な取り付けアーム172は、ベース部分173と、取り付けアーム172を取り付けバー152に接続するためのねじ山付きの第1の端174と、ローラ制限装置160を取り付けるためのスロット付きの第2の端175とを含む。スロット付きの第2の端175は、ベース173よりも薄く、ローラ161、162の間を延在し、軸163は、スロット付きの第2の端175を通って延在して、動作中にローラ161、162の自由回転を可能にする。例示的なねじ山付きの第1の端174は、取り付けバー152の対応する開口部153内に受容され得るが、位置制限装置アセンブリの取り付けバーにローラを取り付けるための他の好適な手段が使用されてもよい。
【0019】
図9を参照すると、取り付けバー172のスロット付きの第2の端175は、ユーザが軸163を適切に位置合わせして必要な力を提供するときのみ、ローラ制限装置160の組み立ておよび分解を可能にするように構成される。例示的なスロット付きの第2の端175は、
図6および7に示されるように、2つのローラ161、162の間に嵌まるように先細の厚さを有する。スロット付きの第2の端175は、第1のスロット176、および第1のスロットとある角度で交差し、開口されている第2のスロット177を含む。第1のスロット176は、軸用の動作スロットを形成し、第2のスロット177は、設置スロットを形成する。
【0020】
図10は、ローラ161および162が取り付けられている軸163の等角図である。軸163は、平坦側部を有する狭い中央部分167と、軸163を中心としたローラ161、162の自由回転を可能にするローラ取り付け部分168とを含む。
【0021】
図11~15は、本発明の実施形態による、取り付けバー172上にダブルローラ160を取り付けるプロセスを示す。
図11~15は、スロット176、177への軸163の挿入を実証するために1つのローラが取り外された状態のダブルローラ160を示す。設置を開始するために、
図11では、ダブルローラ160は、ローラ161、162の間の軸の狭い中央部分167が設置スロット177に入ることができるように配向される。この配向では、軸の狭い中央部分167の平坦側部が、設置スロット177の一方または両方の壁に当接するかまたは近接する。次いで、軸は、
図12に示されるように、取り付けスロット177内に押し込まれる。例示的な設置スロット177は、
図13に示されるように、ユーザが、軸を動作スロット176に向かって内方に摺動させるために一定量の力を提供しなければならないように、軸の狭い中央部分との締まり嵌めを提供するようにサイズ決めされる。設置スロット177によって形成された干渉ゾーンを通過した後、軸163は、
図14に示されるように、回転して、動作スロット176の動作位置に収まる。例示的な構成は、軸の狭い中央部分167が適切な位置合わせおよび有意な除去力なしで設置スロット177に再び入ることができないため、軸163を捕捉し、動作中のローラアセンブリ160の取り外しを防止する。動作位置では、ローラ161および162は完全に支持され、取り付けアーム172にまたがり、軸163を中心として自由に回転する。スロット176は、取り付けアーム172の第2の端の先端179が動作中にローラ161、162の外リムに到達しないようにサイズ決めされる。軸の狭い中央部分167は、隙間嵌めを有し(すなわち、動作スロット176は、軸の狭い中央部分167よりもわずかに幅広であるが、設置スロット177は、軸の狭い中央部分167よりも小さくてもよく、またはほぼ同じ幅であってもよい)、取り付けアーム172が反転されたときに、軸がスロット176内で取り付けアームの先端179に向かって摺動することを可能にする。しかしながら、動作中、取り付けアーム172がスプロケットおよびコンベヤベルトの下に位置して、ローラ161、162をコンベヤベルトの近くの動作位置に配置するとき、軸163は、
図14の動作位置に留まる。
【0022】
図15は、スロット176内の清掃位置にある軸の狭い中央部分163を示す。軸163は、動作スロット176を通って摺動して、清掃のためにスロット面にアクセスすることを可能にし、軸163は、設置スロット177内に容易に入らずに、
図14に示される動作位置に容易に摺動して戻ることができる。
【0023】
図16および17は、
図5~15に示されるダブルローラ設計を含む位置制限装置アセンブリ150を含む、低張力の直接駆動コンベヤベルトシステム100の駆動端を示す。例示的な位置制限装置アセンブリ150は、取り付けアーム172を使用して取り付けバー152に取り付けられた複数のダブルローラ位置制限装置160を含む。本発明の一実施形態による、ダブルローラ位置制限装置160は、コンベヤベルト内にフライトを収容するために離間されている。例示的な駆動端アセンブリ100は、様々な構成要素を取り付けて、コンベヤの駆動端を形成するための、一対の離間された対向する端板112、114を含む。各端板は、全幅スプロケット142または他のコンベヤ駆動装置が取り付けられている駆動シャフト140を受容するための、組み込まれたベアリングを有する上部開口部122を含む。
【0024】
位置制限装置アセンブリ150は、位置制限装置160をスプロケット142に対する動作位置に配置するために、取り付けバー152の端にアセンブリ取り付けアーム154を含む。端板112、114は、上記のように、取り付けアーム154の接続部分を受容するように構成されるための下部開口部124を含む。
図17に示されるように、ローラ取り付けアーム172およびアセンブリ取り付けアーム154は、互いに対してある角度で延在し、その結果、アセンブリ取り付けアーム154が垂直に垂下するとき、ローラ取り付けアーム172は、約10°~約30°、好ましくは約15°~約25°の角度でわずかに前方に延在して、ローラ160をスプロケット142または他の駆動手段に対して適切に位置付ける。
【0025】
図18~21に示される別の実施形態では、ローラ制限装置260は、ベアリング264を使用して軸263上に取り付けられた単一のローラ261を含む。ローラ261は、ローラ261を位置制限装置アセンブリに組み込むように、ローラ取り付けアーム272に取り付けられる。
図17に示される軸は、中央ローラ取り付け部分268および2つの平坦側部付き突出部267を含む。例示的な取り付けアーム272は、間にローラ261を回転可能に受容するための一対の離間フィンガ280、281を含む。各フィンガ280、281は、第1のスロット276、および第1のスロットとある角度で交差し、開口されている第2のスロット277を含む。上記の動作スロット176および設置スロット277と同様に、第1のスロット276は、軸用の動作スロットを形成し、第2のスロット277は、設置スロットを形成する。位置制限装置260は、軸突出部267を配向し、それらを第2のスロット277を通して押し、次いで、突起267を回転させ、それらが第1のスロット276の動作位置に収まることを可能にすることによって、取り付けアーム272に取り付けられ得る。位置制限装置を形成するローラを取り付け部材に取り付けるための他の好適な手段が使用されてもよい。
【0026】
図22に示される一実施形態では、ローラを位置制限装置アセンブリに取り付けるためのローラ取り付けアーム372は、動作スロット376、およびある角度で動作スロットと交差する挿入スロット377に加えて、逃げスロット379を含み得る。逃げスロットは、上部分375がより可撓性を有することを可能にし、より大きい干渉およびスロット幅の許容誤差の増加を容易にする。逃げスロット379はまた、挿入スロット377の上部分の恒久的な変形を保護し得る。
【0027】
図23に示される別の実施形態では、位置制限装置アセンブリにローラを取り付けるためのローラ取り付けアーム472は、上部分に大きい面取り部479を有する動作スロット476を含み、清掃位置にあるときのローラの軸の清掃を容易にし得る。
【0028】
衛生を促進するための他の変更も使用され得る。例えば、
図24および25に示されるように、ローラを位置制限装置アセンブリに取り付けるための取り付けアーム572は、ローラ制限装置560が取り付けアーム572の動作スロット576内の清掃位置にあるときに、ローラ軸563の洗浄を容易にするために厚さが先細である上部分を含み得る。動作スロット576の上部分の周囲の上部分575の厚さの減少は、軸が上部分に移動するときに軸563を露出させて、軸563の清掃を容易にする。
【0029】
特許請求の範囲の範囲は、説明された例示的な実施形態の詳細に限定されることを意味するものではない。