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特許7354365情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-22
(45)【発行日】2023-10-02
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20230925BHJP
【FI】
G06Q30/0601 338
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022106046
(22)【出願日】2022-06-30
【審査請求日】2022-07-19
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 公開日 令和3年6月30日 公開したウェブサイトのURL https://paypaymall.yahoo.co.jp/ 刊行物1.pdf 公開日 令和3年8月3日 グーグルLLCが公開したURL https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.yahoo.android.yshopping 刊行物2.pdf 公開日 令和3年7月28日 アップルインコーポレイテッドが公開したURL https://apps.apple.com/jp/app/id446016180
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢ケ▲崎▼ 修一郎
【審査官】石坂 博明
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-117591(JP,A)
【文献】特開2018-013992(JP,A)
【文献】特開2014-164330(JP,A)
【文献】特開2002-042006(JP,A)
【文献】特開2021-117698(JP,A)
【文献】特開2016-076194(JP,A)
【文献】国際公開第2015/125455(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子商取引サービスに取引対象品を出品した出品者が、現実店舗を有しているか否かを特定するとともに、前記電子商取引サービスにおける前記取引対象品の在庫数と、前記現実店舗における前記取引対象品の在庫数とを特定する特定部と、
特定結果である前記電子商取引サービスにおける前記取引対象品の在庫数と、前記現実店舗における前記取引対象品の在庫数とに基づいて、前記取引対象品の情報を示すコンテンツに、同一の取引対象品を販売する他の出品者が有する現実店舗に関する情報を表示するか否かを決定する決定部と
前記決定部の決定結果に基づいて、前記出品者が有する前記現実店舗および前記他の出品者が有する前記現実店舗の少なくとも何れかの所在地を地図上に示した第1表示領域と、地図上に表示された前記現実店舗における前記取引対象品の受取条件を示した第2表示領域とを含む前記コンテンツを生成する生成部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記決定部は、
前記出品者の前記電子商取引サービスにおける前記取引対象品の在庫数、および、前記出品者が有する前記現実店舗における前記取引対象品の在庫数の少なくとも何れかの在庫数が所定数以上である場合には、前記他の出品者が有する現実店舗に関する情報を表示しないと決定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記決定部は、
前記出品者の前記電子商取引サービスにおける前記取引対象品の在庫数が所定数未満、かつ、前記出品者が前記現実店舗を有していない場合には、前記他の出品者が有する現実店舗に関する情報を表示すると決定する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記決定部は、
前記出品者の前記電子商取引サービスにおける前記取引対象品の在庫数が所定数未満、かつ、前記出品者が有する前記現実店舗における前記取引対象品の在庫数が所定数以上である場合において、該現実店舗の所在地がユーザの位置から所定範囲内に位置しない場合には、前記他の出品者が有する現実店舗に関する情報を表示すると決定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記生成部は、
前記出品者が有する前記現実店舗および前記他の出品者が有する前記現実店舗それぞれを地図上に異なる表示態様で表示する前記コンテンツを生成する
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記生成部は、
前記出品者が有する前記現実店舗および前記他の出品者が有する前記現実店舗それぞれを地図上に表示する場合、前記出品者が有する前記現実店舗を強調して表示する前記コンテンツを生成する
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
電子商取引サービスに取引対象品を出品した出品者が、現実店舗を有しているか否かを特定するとともに、前記電子商取引サービスにおける前記取引対象品の在庫数と、前記現実店舗における前記取引対象品の在庫数とを特定する特定工程と、
特定結果である前記電子商取引サービスにおける前記取引対象品の在庫数と、前記現実店舗における前記取引対象品の在庫数とに基づいて、前記取引対象品の情報を示すコンテンツに、同一の取引対象品を販売する他の出品者が有する現実店舗に関する情報を表示するか否かを決定する決定工程と
前記決定工程の決定結果に基づいて、前記出品者が有する前記現実店舗および前記他の出品者が有する前記現実店舗の少なくとも何れかの所在地を地図上に示した第1表示領域と、地図上に表示された前記現実店舗における前記取引対象品の受取条件を示した第2表示領域とを含む前記コンテンツを生成する生成工程と
を含む情報処理方法。
【請求項8】
電子商取引サービスに取引対象品を出品した出品者が、現実店舗を有しているか否かを特定するとともに、前記電子商取引サービスにおける前記取引対象品の在庫数と、前記現実店舗における前記取引対象品の在庫数とを特定する特定手順と、
特定結果である前記電子商取引サービスにおける前記取引対象品の在庫数と、前記現実店舗における前記取引対象品の在庫数とに基づいて、前記取引対象品の情報を示すコンテンツに、同一の取引対象品を販売する他の出品者が有する現実店舗に関する情報を表示するか否かを決定する決定手順と
前記決定手順の決定結果に基づいて、前記出品者が有する前記現実店舗および前記他の出品者が有する前記現実店舗の少なくとも何れかの所在地を地図上に示した第1表示領域と、地図上に表示された前記現実店舗における前記取引対象品の受取条件を示した第2表示領域とを含む前記コンテンツを生成する生成手順と
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子商取引サービスにおいてユーザが商品を注文した場合に、注文商品を取り扱っている現実の店舗から配送する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-200798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、注文商品を在庫として有している現実の店舗から配送しているに過ぎず、ユーザの商品受け取りにおける利便性を高める点で改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、商品の取引に関するユーザの利便性を高めることができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、特定部と、決定部とを備える。前記特定部は、電子商取引サービスに取引対象品を出品した出品者が、現実店舗を有しているか否かを特定する。前記決定部は、特定結果に基づいて、前記取引対象品の情報を示すコンテンツに、同一の取引対象品を販売する他の出品者が有する現実店舗に関する情報を表示するか否かを決定する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、商品の取引に関するユーザの利便性を高めることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図4図4は、ユーザ情報の一例を示す図である。
図5図5は、出品者情報の一例を示す図である。
図6図6は、出品情報の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る情報処理装置が実行する情報処理の処理手順を示すフローチャートである。
図8図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理を示す図である。なお、図1では、実施形態に係る情報処理装置1を含む情報処理システムSの動作例を示している。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、ユーザ端末100と、出品者端末200とを含む。ユーザ端末100は、電子商取引サービスを利用しているユーザが所持する端末装置である。出品者端末200は、電子商取引サービスに商品を出品するユーザ(出品者)が所持する端末装置である。
【0012】
実施形態に係る情報処理システムSでは、電子商取引サービスに取引対象品を出品した出品者が、現実の店舗(現実店舗)を有しているか否かを特定し、特定結果に基づいて、取引対象品の情報を示すコンテンツに、同一の取引対象品を販売する他の現実店舗に関する情報を表示するか否かを決定する。つまり、実施形態に係る情報処理システムSでは、ユーザが購入を希望する取引対象品について、出品者が有する現実店舗や他の出品者が有する現実店舗の情報を表示することで、ユーザが取引対象品の受取先となる現実店舗を選択できるようにする。
【0013】
具体的には、情報処理装置1は、まず、電子商取引サービスへの商品(取引対象品)の出品依頼を出品者端末200を介して出品者から受け付ける(ステップS1)。出品依頼には、商品名や、商品説明、商品価格、出品数(在庫数)等といった商品情報や、出品者が現実店舗を有しているか否か、現実店舗の所在地、現実店舗における商品の在庫数等の現実店舗に関する店舗情報を含む。
【0014】
なお、商品情報および店舗情報のうち、店舗情報については、電子商取引サービスへの出品者登録時に事前に受け付けておいてもよい。
【0015】
つづいて、情報処理装置1は、電子商取引サービスを利用しているユーザからユーザ端末100を介して取引対象品の情報の配信要求を受け付ける(ステップS2)。取引対象品の情報は、例えば、商品に関する商品情報を含む販売ページの情報である。
【0016】
つづいて、情報処理装置1は、上記した取引対象品に関する配信要求を受け付けた場合に、当該取引対象品を出品した出品者が現実店舗を有しているか否かを特定する(ステップS3)。具体的には、情報処理装置1は、出品依頼時や電子商取引サービス登録時に取得した店舗情報に基づいて現実店舗を有しているか否かを特定する。
【0017】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS3における特定結果に基づいて、取引対象品と同一の商品を販売する他の現実店舗に関する情報を表示する否かを決定する(ステップS4)。
【0018】
例えば、情報処理装置1は、電子商取引サービスにおいて取引商品の在庫がなく、かつ、出品者が有する現実店舗にも取引対象品の在庫がない場合、他出品者が有する現実店舗に関する情報を表示すると決定する。
【0019】
また、情報処理装置1は、電子商取引サービスにおいて取引商品の在庫がなく、かつ、出品者が有する現実店舗に取引対象品の在庫がある場合、かかる現実店舗に関する情報を表示すると決定する。つまり、他出品者が有する現実店舗に関する情報を表示しないと決定する。
【0020】
また、情報処理装置1は、出品者が有する店舗(電子商取引サービスにおける店舗および現実店舗)の在庫数が所定数未満である場合には、他出品者が有する現実店舗に関する情報を表示すると決定する。
【0021】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS4の決定結果に基づいて、取引対象品の情報を示すコンテンツを生成する(ステップS5)。例えば、情報処理装置1は、取引対象品と同一の商品を販売する他の現実店舗に関する情報を表示すると決定した場合、取引対象品の情報と、他の出品者が有する現実店舗に関する情報とを含むコンテンツを生成する。
【0022】
また、情報処理装置1は、取引対象品と同一の商品を販売する他の現実店舗に関する情報を表示しないと決定した場合、取引対象品の情報と、出品者が有する店舗(電子商取引サービスにおける店舗および現実店舗)に関する情報とを含むコンテンツを生成する。
【0023】
また、情報処理装置1は、出品者が有する店舗の在庫が所定数未満である場合には、出品者が有する店舗に関する情報と、他の出品者が有する現実店舗に関する情報とを含むコンテンツを生成する。
【0024】
例えば、情報処理装置1は、上記のコンテンツとして、地図情報を生成する。具体的には、情報処理装置1は、出品者が有する現実店舗の所在地や、他の出品者が有する現実店舗の所在地が表示された地図情報のコンテンツを生成する。
【0025】
つづいて、情報処理装置1は、生成したコンテンツを、配信要求を受け付けたユーザに対して提供(配信)する(ステップS6)。図1では、ユーザ端末100に、コンテンツ例として、他の出品者が有する現実店舗に関する情報を地図情報として表示した例を示している。
【0026】
具体的には、図1では、他の出品者であるAA電機の現実店舗に関する情報を表示している。より具体的には、図1では、「AA電機 ECモール店」という他の出品者が有する電子商取引サービスにおける店舗の情報と、「AA電機 新橋店」という他の出品者が有する現実店舗に関する情報とが端末画面の下段に表示される。
【0027】
また、端末画面の下段には、現実店舗で販売している取引対象品の販売価格(他の出品者が登録している販売価格)や、「本日12:00以降に店頭受取可能」といった受取条件に関する情報、「このストアの商品を見る」といった他の出品者が有する店舗で販売している取引対象品(他の商品を含んでもよい)の販売ページの配信要求を行うボタンが表示される。
【0028】
また、端末画面の上段には、ユーザの代表住所(登録位置)を示すアイコンと、他の出品者が有する現実店舗の位置を示すアイコンとが地図上に重畳して表示される。また、図1に示すように、端末画面の下段または地図上のアイコンがユーザによって選択された場合、選択された現実店舗に関する情報が吹き出し形式で表示される。
【0029】
このように、実施形態に係る情報処理装置1では、ユーザが購入を希望する取引対象品について、例えば、出品者が有する現実店舗に在庫がない場合に、他の出品者が有する現実店舗の情報を表示することで、ユーザが同じ取引対象品について出品者毎に販売ページを切り替える必要がなくなる。
【0030】
さらに、出品者が有する店舗に関する情報と、他の出品者が有する現実店舗に関する情報とを表示することで、ユーザが配信を要求した出品者の取引対象品と、他の出品者の取引対象品とを容易に比較(現実店舗の位置や販売価格などを比較)することができる。
【0031】
従って、実施形態に係る情報処理装置1によれば、商品の取引に関するユーザの利便性を高めることができる。
【0032】
次に、図2を用いて、実施形態に係る情報処理システムSの構成例について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理システムSの構成例を示すブロック図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数のユーザ端末100と、複数の出品者端末200とがネットワークNに対して有線又は無線により接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークである。
【0033】
情報処理装置1は、実施形態に係る情報処理方法を実行するサーバ装置である。情報処理装置1は、電子商取引サービスに取引対象品を出品した出品者が、現実の店舗(現実店舗)を有しているか否かを特定し、特定結果に基づいて、取引対象品の情報を示すコンテンツに、同一の取引対象品を販売する他の現実店舗に関する情報を表示するか否かを決定し、かかるコンテンツをユーザへ提供する。
【0034】
また、情報処理装置1は、複数のユーザ端末100や、複数の出品者端末200と連携し、各ユーザ端末100や、各出品者端末200に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0035】
また、情報処理装置1は、各ユーザ端末100や、各出品者端末200に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、情報処理装置1は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のサービスを提供してもよい。実際には、情報処理装置1は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
【0036】
ユーザ端末100は、電子商取引サービスを利用するユーザが所持する端末装置である。ユーザ端末100は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。ユーザ端末100は、情報処理装置1等へ各種情報を送信したり、情報処理装置1等から提供される情報を受信したりする。
【0037】
出品者端末200は、電子商取引サービスに商品を出品する出品者が所持する端末装置である。出品者端末200は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。出品者端末200は、情報処理装置1等へ各種情報を送信したり、情報処理装置1等から提供される情報を受信したりする。
【0038】
次に、図3を参照して、情報処理装置1の構成例について説明する。
【0039】
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示す図である。図3に示されるように、情報処理装置1は、通信部2と、制御部3と、記憶部4とを有する。制御部3は、取得部31と、受付部32と、特定部33と、決定部34と、生成部35と、提供部36とを備える。記憶部4は、ユーザ情報41と、出品者情報42と、出品情報43とを記憶する。
【0040】
通信部2は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部2は、有線または無線によりネットワーク網と接続される。
【0041】
制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPGPU(General Purpose Graphic Processing Unit)等の集積回路により実現されてもよい。
【0042】
記憶部4は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0043】
ユーザ情報41は、電子商取引サービスを利用するユーザに関する情報である。図4は、ユーザ情報41の一例を示す図である。図4に示すように、ユーザ情報41は、「ユーザID」、「ユーザ情報」等の項目を含む。
【0044】
「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報である。「ユーザ情報」は、ユーザに関する情報である。「ユーザ情報」は、例えば、ユーザの属性に関する属性情報や、行動情報等を含む。属性情報は、サイコグラフィック属性や、デモグラフィック属性等を含む。行動情報は、ユーザのネットワーク上における行動(検索行動や、購買行動等)を含む。
【0045】
出品者情報42は、出品者に関する情報である。図5は、出品者情報42の一例を示す図である。図5に示すように、出品者情報42は、「出品者ID」、「出品物情報」、「現実店舗の有無」、「店舗情報」等の項目を含む。
【0046】
「出品者ID」は、出品者を識別する識別情報である。「出品物情報」は、電子用取引サービスに出品した商品に関する情報である。出品物情報には、例えば、商品名や、販売価格、在庫数等が含まれる。「現実店舗の有無」は、出品者が現実店舗を有しているか否かを示す情報である。「店舗情報」は、出品者が有する現実店舗に関する情報である。店舗情報には、例えば、現実店舗の所在地や、支店名、販売商品の在庫等が含まれる。
【0047】
出品情報43は、出品者が出品した商品に関する情報である。図6は、出品情報43の一例を示す図である。図6に示すように、出品情報43は、「出品物ID」、「商品情報」等の項目を含む。
【0048】
「出品物ID」は、出品した商品を識別する識別情報である。「商品情報」は、出品した商品に関する情報である。商品情報には、商品名や、販売価格、在庫数等が含まれる。
【0049】
次に、情報処理装置1の制御部3の各機能(取得部31、受付部32、特定部33、決定部34、生成部35および提供部36)について説明する。
【0050】
取得部31は、各種情報を取得する。例えば、取得部31は、電子商取引サービスに商品を出品した出品者に関する出品者情報を取得する。出品者情報は、例えば、現実店舗を有しているか否かや、現実店舗の所在地、現実店舗で販売している商品やその在庫数等の店舗情報や、電子商取引サービスに出品している商品やその在庫数(現実店舗の在庫数を除く)等の出品物情報等を含む。なお、現実店舗は、直営店や、系列店、チェーン店、フランチャイズ店等といった出品者に関係した実際に立地した店舗である。
【0051】
取得部31は、取得した各種情報を記憶部4の出品者情報42や出品情報43に記憶する。
【0052】
受付部32は、電子商取引サービスを利用するユーザから電子商取引サービスに出品されている商品(取引対象品)の情報の配信要求を受け付ける。
【0053】
特定部33は、受付部32が受け付けた配信要求における取引対象品の商品を電子商取引サービスに出品している出品者が、現実店舗を有しているか否かを特定する。具体的には、特定部33は、出品者情報42および出品情報43を参照して、配信要求における取引対象品の出品者を特定する。
【0054】
そして、特定部33は、出品者情報42を参照して、特定した出品者が現実店舗を有しているか否かを特定する。また、特定部33は、出品者情報42および出品情報43を参照して、電子商取引サービスにおける取引対象品の在庫数と、現実店舗における取引対象品の在庫数とを特定する。
【0055】
電子商取引サービスにおける取引対象品を倉庫から直接配送する場合、倉庫毎に在庫数を特定してもよく、すべての倉庫を一括して在庫数として特定してもよい。また、現実店舗の在庫数は、現実店舗毎に在庫数を特定してもよく、すべての現実店舗を一括して在庫数として特定してもよい。
【0056】
また、特定部33は、取引対象品と同一の商品について、他の出品者の在庫数を特定する。具体的には、特定部33は、他の出品者の電子商取引サービスにおける取引対象品の在庫数と、他の出品者が有する現実店舗における取引対象品の在庫数とを特定する。
【0057】
なお、他の出品者の在庫数は、配信要求における取引対象品の出品者の在庫数(電子商取引サービスにおける取引対象品の在庫数と、現実店舗における取引対象品の在庫数との合算数)が所定数未満である場合に特定するようにしてもよい。
【0058】
つまり、特定部33は、配信要求における取引対象品の出品者の在庫数が所定数以上である場合には、他の出品者の在庫数の特定処理を行わない(禁止する)。
【0059】
決定部34は、特定部33の特定結果に基づいて、配信要求で要求された取引対象品の情報を示すコンテンツに、同一の取引対象品を販売する他の現実店舗に関する情報を表示するか否かを決定する。
【0060】
具体的には、決定部34は、取引対象品についての出品者の在庫数(電子商取引サービスにおける取引対象品の在庫数と、現実店舗における取引対象品の在庫数との合算数)が所定数未満である場合に、他の出品者が有する現実店舗(在庫数が所定数以上の現実店舗)に関する情報を表示すると決定する。これにより、配信要求の取引対象品を販売する出品者に在庫がない場合に、他の出品者の在庫を販売できるため、ユーザの購入機会の逸失を回避することができる。
【0061】
また、決定部34は、出品者の電子商取引サービスにおける取引対象品の在庫数が所定数未満、かつ、出品者が現実店舗を有していない場合に、他の出品者が有する現実店舗に関する情報を表示すると決定する。これにより、ユーザが電子商取引サービスを介して出品者から取引対象品を購入できない場合に、他の出品者の現実店舗で購入できることを提案することができる。
【0062】
一方、決定部34は、出品者の電子商取引サービスにおける取引対象品の在庫数、および、現実店舗における取引対象品の在庫数の少なくとも何れかの在庫数が所定数以上である場合には、他の出品者が有する現実店舗に関する情報を表示しないと決定する。これにより、ユーザが出品者から取引対象品を購入できる状況にも関わらず、他の出品者の現実店舗の情報が表示されてわずらわしさを感じることを回避できる。
【0063】
なお、決定部34は、出品者の電子商取引サービスにおける取引対象品の在庫数が所定数未満で、かつ、現実店舗における取引対象品の在庫数が所定数以上であったとしても、現実店舗の所在地がユーザの位置(現在位置、登録位置)から所定範囲内に位置しない場合には、他の出品者が有する現実店舗(所定範囲内に存在する現実店舗)に関する情報を表示すると決定する。これにより、ユーザが物理的に遠い現実店舗に出向いて購入する必要がないため、商品の取引における利便性を高めることができる。
【0064】
生成部35は、決定部34の決定結果に基づいて、配信要求で要求された取引対象品の情報を示すコンテンツを生成する。例えば、生成部35は、取引対象品の情報とともに、出品者や他の出品者が有する現実店舗の所在地を地図上にアイコン等で示したコンテンツを生成する。これにより、取引対象品を販売している現実店舗の位置を容易に把握することができる。
【0065】
具体的には、生成部35は、決定部34によって他の出品者が有する現実店舗に関する情報を表示すると決定された場合、取引対象品の情報とともに、他の出品者が有する現実店舗の所在地を地図上に示したコンテンツを生成する。
【0066】
なお、生成部35は、出品者が有する現実店舗の在庫数が所定数未満(例えば、ゼロ)である場合には、その旨を示す情報を表示するコンテンツを生成してもよい。また、生成部35は、現実店舗の所在地とともに、各現実店舗における取引対象品の在庫数を示す情報を併せて表示してもよい。
【0067】
なお、生成部35は、出品者が有する現実店舗および他の出品者が有する現実店舗双方を地図上に表示する場合、出品者が有する現実店舗と他の出品者が有する現実店舗とで表示態様を異ならせてもよい。例えば、生成部35は、出品者が有する現実店舗と他の出品者が有する現実店舗とでアイコンの色や大きさ、形状を異ならせる。これにより、地図に表示された位置の現実店舗が出品者の現実店舗であるか、他の出品者の現実店舗であるかを容易に把握することができる。
【0068】
また、生成部35は、出品者が有する現実店舗および他の出品者が有する現実店舗双方を地図上に表示する場合、出品者が有する現実店舗の表示を強調(例えば、アイコンを大きく)して表示してもよい。これにより、ユーザが配信要求した際の出品者の現実店舗を容易に把握することができる。
【0069】
また、生成部35は、地図表示に限らず、出品者や他の出品者が有する現実店舗に関する情報を一覧でテキスト表示してもよい。かかる場合、生成部35は、例えば、出品者が有する現実店舗に関する情報を他の出品者が有する現実店舗に関する情報よりも優先的に表示(強調表示や、一覧における表示順をより上位に配置)してもよい。
【0070】
提供部36は、配信要求に従って生成部35によって生成されたコンテンツをユーザ端末100へ配信することでユーザへ提供する。
【0071】
次に、図7を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理の処理手順について説明する。図7は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0072】
図7に示すように、制御部3は、まず、ユーザからユーザ端末100を介して取引対象品の情報の配信要求を受け付ける(ステップS101)。
【0073】
つづいて、制御部3は、取引対象品の出品者が現実店舗を有しているか否かを特定する(ステップS102)。
【0074】
つづいて、制御部3は、特定結果に基づいて、他の現実店舗に関する情報を取引対象品の情報を示すコンテンツに表示するか否かを決定する(ステップS103)。
【0075】
つづいて、制御部3は、決定結果に基づいて、取引対象品の情報を示すコンテンツを生成する(ステップS104)。
【0076】
つづいて、制御部3は、生成したコンテンツをユーザへ提供し(ステップS105)、処理を終了する。
【0077】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0078】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0079】
例えば、図3に示した記憶部4の一部又は全部は、各装置によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、各装置は、ストレージサーバにアクセスすることで、各種情報を取得する。
【0080】
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0081】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0082】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0083】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0084】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0085】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0086】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部3の機能を実現する。
【0087】
〔効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、特定部33と、決定部34とを備える。特定部33は、電子商取引サービスに取引対象品を出品した出品者が、現実店舗を有しているか否かを特定する。決定部34は、特定結果に基づいて、取引対象品の情報を示すコンテンツに、同一の取引対象品を販売する他の出品者が有する現実店舗に関する情報を表示するか否かを決定する。このような構成により、商品の取引に関するユーザの利便性を高めることができる。
【0088】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0089】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0090】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0091】
また、上述してきた実施形態に記載した各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0092】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部3は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0093】
1 情報処理装置
2 通信部
3 制御部
4 記憶部
31 取得部
32 受付部
33 特定部
34 決定部
35 生成部
36 提供部
41 ユーザ情報
42 出品者情報
43 出品情報
100 ユーザ端末
200 出品者端末
S 情報処理システム
【要約】
【課題】商品の取引に関するユーザの利便性を高めることができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、特定部と、決定部とを備える。特定部は、電子商取引サービスに取引対象品を出品した出品者が、現実店舗を有しているか否かを特定する。決定部は、特定結果に基づいて、取引対象品の情報を示すコンテンツに、同一の取引対象品を販売する他の出品者が有する現実店舗に関する情報を表示するか否かを決定する。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8