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特許7354437ブレードローラ装置、ブレード交換装置及びミクロトーム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-22
(45)【発行日】2023-10-02
(54)【発明の名称】ブレードローラ装置、ブレード交換装置及びミクロトーム
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/06 20060101AFI20230925BHJP
【FI】
G01N1/06 D
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022521639
(86)(22)【出願日】2019-10-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-08
(86)【国際出願番号】 CN2019114297
(87)【国際公開番号】W WO2021081794
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】500113648
【氏名又は名称】ライカ ビオズュステムス ヌスロッホ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】ファン、ジャグアン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ハイシャ
【審査官】佐々木 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開昭50-026184(JP,A)
【文献】米国特許第05461953(US,A)
【文献】特開平08-233703(JP,A)
【文献】米国特許第03667330(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N1/00-1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレードローラ装置であって、
該ブレードローラ装置は、
第1ブレードロールユニット(110);
前記第1ブレードロールユニット(110)から離れて位置する第2ブレードロールユニット(120);及び、
第1駆動機構
を含むこと、
前記第1ブレードロールユニット(110)は、
第1回転機構(111);及び
前記第1回転機構(111)に巻き付けられた第1ブレードロール(112)
を含むこと、
前記第2ブレードロールユニット(120)は、
前記第1駆動機構に連結された第2回転機構(121);及び
前記第1ブレードロール(112)のセグメントを前記第2回転機構(121)へと引っ張り、該第1ブレードロール(112)の該セグメントを該第2回転機構(121)に巻き付けることによって形成される第2ブレードロール(122)
を含むこと、
前記第1駆動機構は、前記第2回転機構(121)の方へ移動するように前記第1ブレードロール(112)の前記セグメントを駆動するよう構成されていること
第2駆動機構が設けられかつ前記第1回転機構(111)に結合されていること、
前記第2駆動機構は、第2ブレードロール(122)のセグメントを前記第1回転機構(111)へと駆動するよう構成されていること
を特徴とするブレードローラ装置。
【請求項2】
請求項に記載のブレードローラ装置において、
前記第1回転機構(111)は第1部分(1111)と第2部分(1112)を含み、該第2部分(1112)は回転可能に該第1部分(1111)を包囲し、前記第1ブレードロール(112)は該第2部分(1112)の外周壁に巻き付けられていること;
前記第2回転機構(121)は第3部分(1211)と第4部分(1212)を含み、該第4部分(1212)は回転可能に該第3部分(1211)を包囲し、前記第2ブレードロール(122)は該第4部分(1212)の外周壁に巻き付けられていること
を特徴とするブレードローラ装置。
【請求項3】
請求項に記載のブレードローラ装置において、
前記第1駆動機構は、前記第4部分(1212)に連結されていること
を特徴とするブレードローラ装置。
【請求項4】
請求項又はに記載のブレードローラ装置において、
前記第1部分(1111)はシャフトであり、前記第2部分(1112)はベアリングであること;及び
前記第3部分(1211)はシャフトであり、前記第4部分(1212)はベアリングであること
を特徴とするブレードローラ装置。
【請求項5】
請求項1~の何れかに記載のブレードローラ装置において、
前記第1駆動機構は、第1回転レバー(130)であること
を特徴とするブレードローラ装置。
【請求項6】
請求項に記載のブレードローラ装置において、
前記第1回転レバー(130)は、第1本体(131)と第1ハンドル(132)を含むこと、
前記第1本体(131)は前記第2回転機構(121)に結合されていること
を特徴とするブレードローラ装置。
【請求項7】
請求項に記載のブレードローラ装置において、
前記第1本体(131)と前記第1ハンドル(132)は、一体的に構成されているか又は互いに結合されていること
を特徴とするブレードローラ装置。
【請求項8】
請求項の何れかに記載のブレードローラ装置において、
前記第1ブレードロール(112)の前記セグメントは、前記第1回転レバー(130)を回転することによって、前記第2ブレードロールユニット(120)の方へ引っ張られること
を特徴とするブレードローラ装置。
【請求項9】
請求項に記載のブレードローラ装置において、
前記第2駆動機構は、第2本体(141)と第2ハンドル(142)を含む第2回転レバー(140)であり、該第2本体(141)は前記第1回転機構(111)に結合されていること
を特徴とするブレードローラ装置。
【請求項10】
請求項に記載のブレードローラ装置において、
前記第1回転レバー(130)と前記第2回転レバー(140)は同じ形状と同じ寸法を有すること
を特徴とするブレードローラ装置。
【請求項11】
請求項10の何れかに記載のブレードローラ装置において、
前記第1回転機構(111)及び/又は前記第2回転機構(121)の最小駆動力は、予め設定された値であること
を特徴とするブレードローラ装置。
【請求項12】
請求項1~11の何れかに記載のブレードローラ装置において、
前記第1ブレードロール(112)と前記第2ブレードロール(122)は何れも可撓性ブレードによって形成されていること
を特徴とするブレードローラ装置。
【請求項13】
ミクロトームのためのブレード交換装置であって、
該ブレード交換装置は、
ブレードホルダアセンブリ(200);及び
請求項1~12の何れかに記載のブレードローラ装置(100)
を含むこと、
前記ブレードホルダアセンブリ(200)は、
本体(211)と、該本体(211)に可動に結合された圧力プレート(212)を含むブレードホルダ(210);及び
前記ブレードホルダ(210)に結合されたクランプレバー(220)
を含むこと、
前記第1ブレードロール(112)の前記セグメントは、前記クランプレバー(220)の回転によって、前記本体(211)と前記圧力プレート(212)の間で締付固定されるか又はそれらから解放されること
を特徴とするブレード交換装置。
【請求項14】
請求項13に記載のブレード交換装置において、
前記第1ブレードロール(112)は、未使用のブレードによって形成されること、
前記第2ブレードロール(122)は、使用済みのブレードによって形成されること
を特徴とするブレード交換装置。
【請求項15】
請求項13又は14に記載のブレード交換装置において、
前記第1ブレードロール(112)の前記セグメントが前記本体(211)及び前記圧力プレート(212)から解放されるとき、該第1ブレードロール(112)の該セグメントは第2ブレードロールユニット(120)の方へ引っ張られること
を特徴とするブレード交換装置。
【請求項16】
請求項1~12の何れかに記載のブレードローラ装置(100)又は請求項1315の何れかに記載のブレード交換装置(10)を含む、ミクロトーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ミクロトームの技術分野に関し、より具体的には、ブレードローラ装置、ブレードローラ装置を有するブレード交換装置、及び、ブレードローラ装置を有するミクロトームに関する。
【背景技術】
【0002】
ミクロトームにおいては、試料を切断するために使い捨てブレードが使用される。幾つかの試料を切断した後、使い捨てブレードは切れ味が悪くなり、交換する必要が生じる。従来のミクロトームにおけるブレード交換のワークフロー(作業の流れ)は以下のようなものである:ユーザは、クランプレバーを回転して使用済みブレードを解放し、使用済みブレードをブレードホルダから押し出して、該ブレードをスクラップブレードボックスへ挿入し、そして、ニューブレードボックスから新しいブレードを押し出して、それをブレードホルダへ挿入し、クランプレバーを回転してブレードホルダを締付ける(締付固定する)。従来のミクロトームは、本願の図1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】DE 2412980 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ブレードを交換するプロセスにおいて、ユーザは、ブレードを手で押したり保持したりする必要があるが、これにより、一方では、ユーザに怪我のリスクが生じ、他方では、ブレード交換作業の効率の改善が妨げられ、その結果、ミクロトームの満足のできるパフォーマンスが得られない。
【0005】
本開示は、上記の技術的問題の少なくとも1つを少なくともある程度まで解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の第の視点により、ブレードローラ装置が提供される。
該ブレードローラ装置は、
第1ブレードロールユニット;
前記第1ブレードロールユニットから離れて位置する第2ブレードロールユニット;及び、
第1駆動機構
を含むこと、
前記第1ブレードロールユニットは、
第1回転機構;及び
前記第1回転機構に巻き付けられた第1ブレードロール
を含むこと、
前記第2ブレードロールユニットは、
前記第1駆動機構に連結された第2回転機構;及び
前記第1ブレードロールのセグメントを前記第2回転機構へと引っ張り、該第1ブレードロールの該セグメントを該第2回転機構に巻き付けることによって形成される第2ブレードロール
を含むこと、
前記第1駆動機構は、前記第2回転機構の方へ移動するように前記第1ブレードロールの前記セグメントを駆動するよう構成されていること
第2駆動機構が設けられかつ前記第1回転機構に結合されていること、
前記第2駆動機構は、第2ブレードロールのセグメントを前記第1回転機構へと駆動するよう構成されていること
を特徴とする(形態)。
本発明の第の視点により、ミクロトームのためのブレード交換装置が提供される。
該ブレード交換装置は、
ブレードホルダアセンブリ;及び
本発明のブレードローラ装置
を含むこと、
前記ブレードホルダアセンブリは、
本体と、該本体に可動に結合された圧力プレートを含むブレードホルダ;及び
前記ブレードホルダに結合されたクランプレバー
を含むこと、
前記第1ブレードロールの前記セグメントは、前記クランプレバーの回転によって、前記本体と前記圧力プレートの間で締付固定されるか又はそれらから解放されること
を特徴とする(形態13)。
本発明の第の視点により、本発明のブレードローラ装置又は本発明のブレード交換装置を含む、ミクロトームが提供される(形態16)。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に本発明の好ましい形態を示す。
(形態1)上記本発明の第1の視点参照
形態)形態のブレードローラ装置において、
前記第1回転機構は第1部分と第2部分を含み、該第2部分は回転可能に該第1部分を包囲し、前記第1ブレードロールは該第2部分の外周壁に巻き付けられていること;
前記第2回転機構は第3部分と第4部分を含み、該第4部分は回転可能に該第3部分を包囲し、前記第2ブレードロールは該第4部分の外周壁に巻き付けられていることが好ましい。
(形態)形態のブレードローラ装置において、
前記第1駆動機構は、前記第4部分に連結されていることが好ましい。
(形態)形態又はのブレードローラ装置において、
前記第1部分はシャフトであり、前記第2部分はベアリングであること;及び
前記第3部分はシャフトであり、前記第4部分はベアリングであることが好ましい。
(形態)形態1~の何れかのブレードローラ装置において、
前記第1駆動機構は、第1回転レバーであることが好ましい。
(形態)形態のブレードローラ装置において、
前記第1回転レバーは、第1本体と第1ハンドルを含むこと、
前記第1本体は前記第2回転機構に結合されていることが好ましい。
(形態)形態のブレードローラ装置において、
前記第1本体と前記第1ハンドルは、一体的に構成されているか又は互いに結合されていることが好ましい。
(形態)形態の何れかのブレードローラ装置において、
前記第1ブレードロールの前記セグメントは、前記第1回転レバーを回転することによって、前記第2ブレードロールユニットの方へ引っ張られることが好ましい
形態)形態に記載のブレードローラ装置において、
前記第2駆動機構は、第2本体と第2ハンドルを含む第2回転レバーであり、該第2本体は前記第1回転機構に結合されていることが好ましい。
(形態10)形態に記載のブレードローラ装置において、
前記第1回転レバーと前記第2回転レバーは同じ形状と同じ寸法を有することが好ましい。
(形態11)形態10の何れかのブレードローラ装置において、
前記第1回転機構及び/又は前記第2回転機構の最小駆動力は、予め設定された値であることが好ましい。
(形態12)形態1~11の何れかのブレードローラ装置において、
前記第1ブレードロールと前記第2ブレードロールは何れも可撓性ブレードによって形成されていることが好ましい。
(形態13)上記本発明の第の視点参照。
(形態14)形態13のブレード交換装置において、
前記第1ブレードロールは、未使用のブレードによって形成されること、
前記第2ブレードロール、使用済みのブレードによって形成されることが好ましい。
(形態15)形態13又は14のブレード交換装置において、
前記第1ブレードロールの前記セグメントが前記本体及び前記圧力プレートから解放されるとき、該第1ブレードロールの該セグメントは第2ブレードロールユニットの方へ引っ張られることが好ましい。
(形態16)上記本発明の第の視点参照。
【0008】
本開示の一目的は、ブレードローラ装置を提供することである。
【0009】
本開示の幾つかの実施形態によれば、ブレードローラ装置は、第1ブレードロール、第2ブレードロール、第2回転機構、及び、第2回転機構に結合された第1駆動機構を含む。第2ブレードロールは第2回転機構に巻き付けられている。第1駆動機構は、第2回転機構へ向かって移動するように第1ブレードロールの(1つの)セグメントを駆動するよう構成されている。
【0010】
本開示の幾つかの実施形態によれば、ブレードローラ装置は、更に、第1回転機構を含み、第1ブレードロールは、第1回転機構に巻き付けられている。
【0011】
本開示の幾つかの実施形態によれば、ブレードローラ装置は、第1ブレードロールユニット、第1ブレードロールユニットから離れて位置する第2ブレードロールユニット、及び、第1駆動機構を含む。第1ブレードロールユニットは、第1回転機構と、第1回転機構に巻き付けられた第1ブレードロールを含む。第2ブレードロールユニットは、第1駆動機構に連結された第2回転機構と、第1ブレードロールの(1つの)セグメントを第2回転機構へと引っ張り、第1ブレードロールの当該セグメントを第2回転機構に巻き付けることによって形成される第2ブレードロールを含む。第1駆動機構は、第2回転機構の方へ移動するように第1ブレードロールのセグメントを駆動するよう構成されている。
【0012】
本開示の幾つかの実施形態によれば、第1回転機構は第1部分と第2部分を含み、第2部分は回転可能に第1部分を包囲し、ブレードは第2部分の外周壁に巻き付けられており;第2回転機構は第3部分と第4部分を含み、第4部分は回転可能に第3部分を包囲し、ブレードは第4部分の外周壁に巻き付けられている。
【0013】
本開示の幾つかの実施形態によれば、第1駆動機構は、第4部分に連結されている。
【0014】
本開示の幾つかの実施形態によれば、第1部分はシャフトであり、第2部分はベアリングであり;第3部分はシャフトであり、第4部分はベアリングである。
【0015】
本開示の幾つかの実施形態によれば、第1駆動機構は、第1回転レバーである。
【0016】
本開示の幾つかの実施形態によれば、第1回転レバーは、第1本体と第1ハンドルを含み、第1本体は第2回転機構に結合されている。
【0017】
本開示の幾つかの実施形態によれば、第1ブレードロールのセグメントは、第1回転レバーを回転することによって、第2ブレードロールユニットの方へ引っ張られる。
【0018】
本開示の幾つかの実施形態によれば、第1本体と第1ハンドルは、一体的に構成されているか又は互いに結合されている。
【0019】
本開示の幾つかの実施形態によれば、第2駆動機構が設けられかつ第1回転機構に結合されており、第2駆動機構は、第2ブレードロールの(1つの)セグメントを第1回転機構へと駆動するよう構成されている。
【0020】
本開示の幾つかの実施形態によれば、第2駆動機構は、第2本体と第2ハンドルを含む第2回転レバーであり、第2本体は第1回転機構に結合されている。
【0021】
本開示の幾つかの実施形態によれば、第1回転レバーと第2回転レバーは同じ形状と同じ寸法を有する。
【0022】
本開示の幾つかの実施形態によれば、第1回転機構及び/又は第2回転機構の最小駆動力は、予め設定された値である。
【0023】
本開示の幾つかの実施形態によれば、第1ブレードロールと第2ブレードロールは何れも可撓性(フレキシブル)ブレードによって形成されている。
【0024】
本開示の実施形態(複数)によるブレードローラ装置によって、ブレードは、第1回転レバーを回転することによって、新しいブレードロールのような第1ブレードロールから使用済みブレードロールのような第2ブレードロールへ移動されることができ、このため、ユーザは、ブレードに手で触れる必要がなくなり、そのため、一方では、怪我のリスクが阻止され、他方では、ブレード交換のための時間が節約される。
【0025】
本開示の他の一目的は、上記のブレードローラ装置とブレードホルダアセンブリを含む、ブレード交換装置を提供することである。ブレードホルダアセンブリは、互いに対し可動に結合された本体及び圧力プレートを含むブレードホルダと、ブレードホルダに結合されたクランプレバーを含む。ブレードは、クランプレバーを回転することによって、本体と圧力プレートの間で締付固定されたり、それらから解放されたりする。
【0026】
本開示の幾つかの実施形態によれば、第1ブレードロールは未使用のブレードによって形成され、第2ブレードロールは使用済みのブレードによって形成される。
【0027】
本開示の幾つかの実施形態によれば、第1ブレードロールのセグメントが本体及び圧力プレートから解放されるとき、該1ブレードロールの当該セグメントは第2ブレードロールユニットの方へ引っ張られる。
【0028】
本開示の実施形態(複数)によるブレードローラ装置を備えたブレード交換装置によって、ブレードは便利にかつ迅速に交換されることができ、ユーザは手でブレードに触れる必要はなくなり、そのため、一方では、怪我のリスクが阻止され、他方では、ブレード交換のための時間が節約される。
【0029】
本開示の更に他の一目的は、上記のブレードローラ装置を含むミクロトームを提供することである。
【0030】
本開示の実施形態(複数)によるブレードローラ装置を備えたミクロトームによって、ブレードは便利にかつ迅速に交換されることができ、ユーザは手でブレードに触れる必要はなくなり、そのため、一方では、怪我のリスクが阻止され、他方では、ブレード交換のための時間が節約される。
【0031】
本開示の実施形態(複数)のこれらの及び追加の側面及び利点は、図面を参照してなされる以下の説明から明らかとなり、かつ、より容易に理解される。
なお、特許請求の範囲に付記した図面参照符号は専ら発明の理解を助けるためのものであり、本発明を図示の態様に限定することは意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】従来のミクロトームの斜視図。
図2】本開示の一実施形態によるブレードローラ装置の模式図。
図3】本開示の他の一実施形態によるブレードローラ装置の模式図。
図4】本開示の一実施形態によるブレードローラ装置の模式的断面図。
図5】本開示の他の一実施形態によるブレードローラ装置の模式的断面図。
図6】本開示の一実施形態によるブレード交換装置の模式図。
【実施例
【0033】
本開示の実施形態(複数)は以下に詳細に説明され、該実施形態の例(複数)は添付の図面に示される。同じ又は類似の要素及び同じ又は類似の機能を有する要素は、本書全体にわたり同じ図面参照符号によって表されている。図面を参照して本書において説明される実施形態(複数)は例示的なものであって、本開示を説明することを目的とするものであり、本開示を限定するものと理解されるべきではない。
【0034】
本願において、「中央」、「縦」、「横」、「長さ」、「幅」、「厚み」、「上方」、「下方」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「上(ないし頂部)」、「下(ないし底)」、「内部」、「外部」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「半径方向」及び「周(方向)」のような用語は、次に説明されるようなないしは議論される図面に示されているような方向ないし位置に関するものと理解されるべきものである。これらの相対的な用語は、説明の便宜のためのものであり、参照される装置ないし要素が特定の方向を有しなければならないことないしは特定の方向において構築ないし作動されなければならないことを指示ないし示唆するものではなく、従って、本開示を限定するものと理解されてはならない。更に、「第1」や「第2」によって特定される特徴は、1つ以上の当該特徴を含むことを指示ないし示唆し得る。本開示の説明において、用語「複数の」は、別段の定めがない限り、2つ又は3つ以上を意味する。
【0035】
本開示の説明において、別段の特定ないし限定がない限り、用語「取り付けられる(mounted)」、「結合される(connected)」及び「連結される(coupled)」及びこれらの変化形は広義に使用されており、特定の状況に応じて当業者によって理解可能な、例えば、固定的結合、分離可能な結合、一体的な結合であってよく、機械的又は電気的結合であってもよく、直接的結合又は介在構造体を介した間接的結合であってもよく、2つの要素の内的連絡(通信)(inner communications)であってよい、と理解されるべきである。
【0036】
本開示の一目的は、第1ブレードロールと、第2ブレードロールと、第2回転機構と、第1駆動機構とを含むブレードローラ装置を提供することである。第2ブレードロールは第2回転機構に巻き付けられている。第1駆動機構は、第2回転機構の方へ移動するように第1ブレードロールの(1つの)セグメントを駆動するよう構成されている。
【0037】
本開示の他の一目的は、第1ブレードロールユニットと、第1ブレードロールユニットから離れて位置する第2ブレードロールユニットと、第1駆動機構とを含むブレードローラ装置を提供することである。第1ブレードロールユニットは、第1回転機構と、第1回転機構に巻き付けられた第1ブレードロールとを含む。第2ブレードロールユニットは、第1駆動機構に連結された第2回転機構と、第1ブレードロールのセグメントを第2回転機構へと引っ張り、第1ブレードロールの該セグメントを第2回転機構に巻き付けることによって形成される第2ブレードロールとを含む。第1駆動機構は、第2回転機構の方へ移動するように第1ブレードロールのセグメントを駆動するよう構成されている。
【0038】
本開示の他の一目的は、上記のブレードローラ装置と、ブレードホルダアセンブリとを含むブレード交換装置を提供することである。ブレードホルダアセンブリは、互いに対し可動に結合された本体及び圧力プレートを含むブレードホルダと、ブレードホルダに結合されたクランプレバーとを含む。ブレードは、クランプレバーを回転することによって、本体と圧力プレートの間で締付固定されたりそれらから解放されたりする。
【0039】
本開示の更に他の一目的は、上記のブレードローラ装置を含むミクロトームを提供することである。
【0040】
本開示の一実施形態に応じたブレードローラ装置100の一例について、図2図5を参照して説明する。
【0041】
本開示の幾つかの実施形態では、ブレードローラ装置100は、第1ブレードロール112と、第2ブレードロール122と、第2回転機構(ないし巻取り回転機構)121と、第2回転機構121に結合された第1駆動機構とを含む。第2ブレードロール122は第2回転機構121に巻き付けられている。第1駆動機構は、第2回転機構121の方へ移動するように第1ブレードロール112の(1つの)セグメントを駆動する。
【0042】
本開示の幾つかの実施形態では、ブレードローラ装置100は、更に、第1回転機構(ないし巻取り回転機構)111を含み、第1ブレードロール112は第1回転機構に111に巻き付けられている。
【0043】
本開示の幾つかの実施形態では、ブレードローラ装置100は、第1ブレードロールユニット110と、第2ブレードロールユニット120と、第1駆動アセンブリとを含む。第1ブレードロールユニット110と第2ブレードロールユニット120は、互いに対し離隔して配置されている。第1ブレードロールユニット110は、第1回転機構111と第1ブレードロール112とを含む。第1ブレードロール112は、ブレードを第1回転機構111に巻き付けることによって形成される。第2ブレードロールユニット120は、第2回転機構121と、第2ブレードロール122とを含む。第2ブレードロール122は、ブレードのセグメントを第1回転機構111から第2回転機構121へと引っ張り、該ブレードを第2回転機構121に巻き付けることによって形成される。第1駆動機構は、第2回転機構121の方へ移動するように第1ブレードロールのセグメントを駆動するよう構成されている。
【0044】
ブレードは、第1回転機構111や第2回転機構121に巻き付けられるように可撓性に(フレキシブルに)形成されている。第1ブレードロールユニット110と第2ブレードロールユニット120はブレードによって互いに結合されている、換言すれば、ブレードは、第1ブレードロール112と第2ブレードロール122の間で張架されている(ぴんと張られている)。
【0045】
本開示の幾つかの実施形態では、第1駆動機構と第2回転機構121は一体的に形成されるか又は互いに結合されている。
【0046】
本開示の幾つかの実施形態では、第1回転機構111は第1部分1111と第2部分1112とを含み、第2部分1112は回転可能に第1部分1111を包囲し、ブレードは第2部分1112の外周壁に巻き付けられている;第2回転機構121は第3部分1211と第4部分1212とを含み、第4部分1212は回転可能に第3部分1211を包囲し、ブレードは第4部分1212の外周壁に巻き付けられている。
【0047】
本開示の幾つかの実施形態では、第1部分1111及び第3部分1211は何れもシャフトであり、第2部分1112及び第4部分1212は何れもベアリングである。
【0048】
本開示の幾つかの実施形態では、第1駆動機構は第1回転レバー130である。
【0049】
本開示の幾つかの実施形態では、第1回転レバー130は(図示の状態において)反時計回りに回転されると、ブレードは第1ブレードロールユニット110から第2ブレードロールユニット120へと引っ張られる。
【0050】
本開示の幾つかの実施形態では、第1回転レバー130は、第1本体131と第1ハンドル132とを含む。第1本体131は、第2回転機構121に結合されている。ユーザは、第1ハンドル132を回す(旋回する)ことによって、第1回転レバー130を回転することができる。
【0051】
本開示の幾つかの実施形態では、第1ハンドル132と第1本体131は一体的に形成されている(図3)。これにより、第1回転レバー130の製造は容易化される。
【0052】
本開示の幾つかの実施形態では、第1ハンドル132と第1本体131は互いに結合されている。例えば、第1ハンドル132は、溶接によって、第1本体131の周壁に結合されている。これにより、第1ハンドル132と第1本体131は強固に結合されることができる。或いは、第1ハンドル132と第1本体131は、ネジ結合によって、嵌め合わされられる。これにより、第1ハンドル132と第1本体131は、分離可能に結合されることができ、第1回転レバー130の組立は容易化される。当業者であれば、第1ハンドル132と第1本体131を結合するために任意の好適な技術的方策を採用することが可能であり、従ってここでは詳細に説明しない。
【0053】
本開示の幾つかの実施形態では、第1ブレードロール112は、新しいブレードを第1回転機構111に巻き付けることによって形成され、第2ブレードロール122は、使用済みのブレードを第2回転機構121に巻き付けることによって形成される。
【0054】
本開示の実施形態(複数)に応じたブレードローラ装置100によって、ブレードは、第1回転レバー130を回転することによって、新しいブレードロールのような第1ブレードロール112から、使用済みのブレードロールのような第2ブレードロール122へ移動されることができ、これにより、ユーザは手でブレードに触れる必要がなくなり、かくして、一方では、怪我の危険が阻止され、他方では、ブレードの交換のための時間が節約される。
【0055】
本開示の幾つかの実施形態では、第2駆動機構が更に設けられ、第2駆動機構と第1回転機構111は一体的に形成されるか又は互いに結合される。第2駆動機構は、第2ブレードロール122のセグメントを第1回転機構111(の方)へ駆動するよう構成されている。
【0056】
本開示の幾つかの実施形態では、第2駆動機構は、第2本体141と第2ハンドル142とを含む第2回転レバー140であり、第2本体141は、第1回転機構111に結合されている。
【0057】
本開示の幾つかの実施形態では、第2回転レバー140が(図示の状態において)時計回りに回転されると、ブレードは第2ブレードロールユニット120から第1ブレードロールユニット110へ引っ張られる。
【0058】
本開示の幾つかの実施形態では、第2回転レバー140は第2本体141と第2ハンドル142とを含み、第2本体141は第1回転機構111に結合されている。ユーザは、第2ハンドル142を回すことによって、第2回転レバー140を回転することができる。
【0059】
本開示の幾つかの実施形態では、第2ハンドル142と第2本体141は一体的に形成されている。これにより、第2回転レバー140の製造は容易化される。
【0060】
本開示の幾つかの実施形態では、第2ハンドル142と第2本体141は互いに結合されている。例えば、第2ハンドル142と第2本体141は、ネジ結合によって、嵌め合わせられている。これにより、第2ハンドル142と第2本体141は、分離可能に結合されることができ、第2回転レバー140の組立は容易化される。或いは、第2ハンドル142は、溶接によって、第2本体141に結合されている。これにより、第2ハンドル142と第2本体141は強固に結合されることができる。当業者であれば、第2ハンドル142と第2本体141を結合するために任意の好適な技術的方策を採用することが可能であり、従ってここでは詳細に説明しない。
【0061】
本開示の幾つかの実施形態では、第1回転レバー130と第2回転レバー140は同じ形状と同じサイズを有する。これにより、第1回転レバー130と第2回転レバー140の製造は容易化される。
【0062】
本開示の幾つかの実施形態では、第1回転機構111と第2回転機構121は同じ寸法である。これにより、ブレードローラ装置100の組立は容易化される。
【0063】
本開示の幾つかの実施形態では、第1回転機構111及び/又は第2回転機構121の最小駆動力は、予め設定された値である。例えば、第1回転機構111及び第2回転機構121の各々の最小駆動力は、2N(ニュートン)、3N、4N又は5Nであり得るが、これらに限定されず、第1回転機構111と第2回転機構121の接触面間の摩擦係数等を調節することによって、実際の要求に応じて決定可能である。
【0064】
本開示の幾つかの実施形態では、ブレードは、可撓性(フレキシブル)でありかつ第1回転機構や第2回転機構に巻き付け可能である限りにおいて、工具鋼(tool steel)、高速度鋼(high speed steel)、カーバイド(炭素と1種以上の金属からなる材料)のような金属からなる。
【0065】
本開示の幾つかの実施形態では、ブレードローラ装置100が作動状態にもたらされると、第1ブレードロールユニット110と第2ブレードロールユニット120は離隔され(引き離され)、ブレードは第1ブレードロール112と第2ブレードロール122の間で張架される(ぴんと張られる)。ブレードローラ装置100が非作動状態にある場合、第1ブレードロール112と第2ブレードロール122の間のブレードは緩められかつ第1回転機構111又は第2回転機構121に巻き付けられているため、第1ブレードロールユニット110と第2ブレードロールユニット120は互いの近くに移動される(接近する)ことができる。
【0066】
図6は、本開示の実施形態(複数)に応じたブレード交換装置10の一例を説明するために参照される。
【0067】
本開示の幾つかの実施形態(複数)に応じたブレード交換装置10は、上記のようなブレードローラ装置100と、ブレードホルダアセンブリ200とを含む。
【0068】
ブレードホルダアセンブリ200は、ブレードホルダ210と、クランプレバー220とを含む。クランプレバー220は、ブレードホルダ210に結合されている。
【0069】
ブレードホルダ210は、本体211と、圧力プレート(与圧板)212とを含む。本体211と圧力プレート212は互いに対し可動に結合されている。圧力プレート212は、クランプレバー220によって、本体211に対し相対的に運動するよう駆動されることができる。第1ブレードロールユニット110と第2ブレードロールユニット120の間に張架されたブレードは、クランプレバー220を回転することによって、本体211と圧力プレート212の間で締付固定されたり、これらから解放されたりすることができる。
【0070】
クランプレバー220が第3の方向へ回転されると、圧力プレート212は、ブレードを圧力プレート212と本体211との間できつく締め付けるよう本体211の方へ移動するように駆動され、クランプレバー220が第4の方向へ回転されると、圧力プレート212は、ブレードを圧力プレート212と本体211の間から解放するよう本体211から遠ざかるように移動するよう駆動される。
【0071】
幾つかの実施形態では、クランプレバー220がブレードローラ装置100の方へ向かいかつユーザから遠ざかる方向へ回転されると、圧力プレート212は、ブレードを圧力プレート212と本体211との間できつく締め付けるよう本体211の方へ移動するように駆動され、クランプレバー220がブレードローラ装置100から遠ざかりかつユーザの方へ向かう方向へ回転されると、圧力プレート212は、ブレードを圧力プレート212と本体211の間から解放するよう本体211から遠ざかるように移動するよう駆動される。
【0072】
ブレードホルダアセンブリ200の他の構成は、従来のミクロトームにおけるものと同じであるので、ここでは詳細に説明しない。
【0073】
本開示の幾つかの実施形態に応じたブレード交換装置10のワークフローについて、以下に詳細に説明する。
【0074】
作動中、ブレードは、本体211と圧力プレート212の間で締付固定されている。ブレードの切れ味が悪くなると、ユーザは、ブレードローラ装置100から遠ざかりかつユーザの方へ向かう方向へ、クランプレバー220を回転し、これにより、圧力プレート212は、本体211から遠ざかるように移動するよう駆動され、圧力プレート212と本体211の間で締付固定されていたブレードは解放される。次に、ユーザは、第1回転レバー130を反時計回りに回転することにより、ブレードを使用済みのブレードロールユニット内へ引っ張り込むことができ、新しい(未使用)ブレードロールユニットから新しい(未使用の)ブレード(のセグメントないしセクション)が引っ張り出される。所望の長さのブレード(のセグメント)が引っ張り出されると、ユーザは、ブレードローラ装置100の方へ向かいかつユーザから遠ざかる方向へクランプレバー220を回転することにより、圧力プレート212は、本体211の方へ移動するよう駆動されて、圧力プレート212と本体211の間に新しいブレード(のセグメント)をきつく締め付け固定する。
【0075】
本開示の他の幾つかの実施形態に応じたブレード交換装置10のワークフローについて、以下に詳細に説明する。
【0076】
作動中、ブレードは、本体211と圧力プレート212の間で締付固定されている。ブレードの切れ味が悪くなると、ユーザは、ブレードローラ装置100から遠ざかりかつユーザの方へ向かう方向へ、クランプレバー220を回転し、これにより、圧力プレート212は、本体211から遠ざかるように移動するよう駆動され、圧力プレート212と本体211の間で締付固定されていたブレード(のセグメント)は解放される。次に、ユーザは、第1回転レバー130を反時計回りに回転することにより、ブレード(のセグメント)を使用済みのブレードロールユニット内へ引っ張り込むことができ、新しい(未使用)ブレードロールユニットから新しい(未使用の)ブレード(のセグメント)が引っ張り出される。所望の長さのブレード(のセグメント)が引っ張り出されると、ユーザは、ブレードローラ装置100の方へ向かいかつユーザから遠ざかる方向へクランプレバー220を回転することにより、圧力プレート212は、本体211の方へ移動するよう駆動されて、圧力プレート212と本体211の間に新しいブレード(のセグメント)をきつく締め付け固定する。ここで、新しいブレード(のセグメント)が過剰に引っ張り出された場合、ユーザは、第2回転レバー140を時計回りに回転することにより、引っ張り出されたブレードの余剰部分を新しい(未使用)ブレードロールユニット内へ引き戻すことができる。
【0077】
本開示の実施形態(複数)に応じたブレードローラ装置100を備えたブレード交換装置によって、ブレードは便利にかつ迅速に交換されることができ、ユーザは手でブレードに触れる必要はなくなり、そのため、一方では、怪我のリスクが阻止され、他方では、ブレード交換のための時間が節約される。
【0078】
本開示の実施形態(複数)に応じたミクロトームは、上記のようなブレード交換装置10を含む。
【0079】
ミクロトームの他の構成は、従来のミクロトームのものと同じであるので、ここでは詳細には説明しない。
【0080】
本開示の実施形態(複数)に応じたブレードローラ装置100を備えたミクロトームによって、ブレードは便利にかつ迅速に交換されることができ、ユーザは手でブレードに触れる必要はなくなり、そのため、一方では、怪我のリスクが阻止され、他方では、ブレード交換のための時間が節約される。
【0081】
本書全体を通しての「一実施形態」、「幾つかの実施形態」、「一例示的実施形態」、「一(実施)例」、「特殊な一(実施)例」又は「幾つかの(実施)例」への参照は、実施形態又は(実施)例に関連して説明される(1つの)特定の特徴、構造、材料又は性質が、本開示の少なくとも1つの実施形態又は(実施)例に含まれることを意味する。従って、本書全体を通して幾つかの箇所にこれらの語句が表れても、本開示の同じ実施形態又は(実施)例を指しているとは限らない。更に、特定の特徴(複数)、構造(複数)、材料(複数)又は性質(複数)は、任意の適切な方法で、1つ以上の実施形態又は(実施)例において組み合わせられることが可能である。
【0082】
複数の実施形態について図示及び説明してきたが、本開示の原理及び目的から逸脱することなくこれらの実施形態において変更、修正、置換及び変形をなし得ることは、当業者であれば理解するであろう。本開示の保護範囲は、(特許)請求の範囲等によって規定されている。
【0083】
ここに本発明の可能な態様を付記する。
[付記1]ブレードローラ装置。
該ブレードローラ装置は、
第1ブレードロール;
第2ブレードロール;
第2回転機構、但し前記第2ブレードロールは該第2回転機構に巻き付けられている;及び
前記第2回転機構に結合された第1駆動機構
を含む。
前記第1駆動機構は、前記第2回転機構の方へ移動するように前記第1ブレードロールのセグメントを駆動するよう構成されている。
[付記2]上記のブレードローラ装置において、
該ブレードローラ装置は、更に、第1回転機構を含む。
前記第1ブレードロールは、前記第1回転機構に巻き付けられている。
[付記3]ブレードローラ装置。
該ブレードローラ装置は、
第1ブレードロールユニット;
前記第1ブレードロールユニットから離れて位置する第2ブレードロールユニット;及び、
第1駆動機構
を含む。
前記第1ブレードロールユニットは、
第1回転機構;及び
前記第1回転機構に巻き付けられた第1ブレードロール
を含む。
前記第2ブレードロールユニットは、
前記第1駆動機構に連結された第2回転機構;及び
前記第1ブレードロールのセグメントを前記第2回転機構へと引っ張り、該第1ブレードロールの該セグメントを該第2回転機構に巻き付けることによって形成される第2ブレードロール
を含む。
前記第1駆動機構は、前記第2回転機構の方へ移動するように前記第1ブレードロールの前記セグメントを駆動するよう構成されている。
[付記4]上記のブレードローラ装置において、
前記第1回転機構は第1部分と第2部分を含み、該第2部分は回転可能に該第1部分を包囲し、前記第1ブレードロールは該第2部分の外周壁に巻き付けられている。
前記第2回転機構は第3部分と第4部分を含み、該第4部分は回転可能に該第3部分を包囲し、前記第2ブレードロールは該第4部分の外周壁に巻き付けられている。
[付記5]上記のブレードローラ装置において、
前記第1駆動機構は、前記第4部分に連結されている。
[付記6]上記のブレードローラ装置において、
前記第1部分はシャフトであり、前記第2部分はベアリングである。
前記第3部分シャフトであり、前記第4部分はベアリングである。
[付記7]上記のブレードローラ装置において、
前記第1駆動機構は、第1回転レバーである。
[付記8]上記のブレードローラ装置において、
前記第1回転レバーは、第1本体と第1ハンドルを含む。
前記第1本体は前記第2回転機構に結合されている。
[付記9]上記のブレードローラ装置において、
前記第1本体と前記第1ハンドルは、一体的に構成されているか又は互いに結合されている。
[付記10]上記のブレードローラ装置において、
前記第1ブレードロールの前記セグメントは、前記第1回転レバーを回転することによって、前記第2ブレードロールユニットの方へ引っ張られる。
[付記11]上記のブレードローラ装置において、
第2駆動機構が設けられかつ前記第1回転機構に結合されている。
前記第2駆動機構は、第2ブレードロールのセグメントを前記第1回転機構へと駆動するよう構成されている。
[付記12]上記のブレードローラ装置において、
前記第2駆動機構は、第2本体と第2ハンドルを含む第2回転レバーであり、該第2本体は前記第1回転機構に結合されている。
[付記13]上記のブレードローラ装置において、
前記第1回転レバーと前記第2回転レバーは同じ形状と同じ寸法を有する。
[付記14]上記のブレードローラ装置において、
前記第1回転機構及び/又は前記第2回転機構の最小駆動力は、予め設定された値である。
[付記15]上記のブレードローラ装置において、
前記第1ブレードロールと前記第2ブレードロールは何れも可撓性ブレードによって形成されている。
[付記16]ミクロトームのためのブレード交換装置。
該ブレード交換装置は、
ブレードホルダアセンブリ及び
上記のブレードローラ装置
を含む。
前記ブレードホルダアセンブリは、
本体と、該本体に可動に結合された圧力プレートを含むブレードホルダ;及び
前記ブレードホルダに結合されたクランプレバー
を含む。
前記第1ブレードロールの前記セグメントは、前記クランプレバーの回転によって、前記本体と前記圧力プレート間で締付固定されるか又はそれらから解放される。
[付記17]上記のブレード交換装置において、
前記第1ブレードロールは、未使用のブレードによって形成される。
前記第2ブレードロールは、使用済みのブレードによって形成される。
[付記18]上記のブレード交換装置において、
前記第1ブレードロールの前記セグメントが前記本体及び前記圧力プレートから解放されるとき、該第1ブレードロール該セグメントは第2ブレードロールユニットの方へ引っ張られる。
【符号の説明】
【0084】
100 ブレードローラ装置
110 第1ブレードロールユニット
111 第1回転機構(第1巻取り回転機構)
112 第1ブレードロール
1111 第1部分
1112 第2部分
120 第2ブレードロールユニット
121 第2回転機構(第2巻取り回転機構)
122 第2ブレードロール
1211 第3部分
1212 第4部分
130 第1回転レバー
131 第1本体
132 第1ハンドル
140 第2回転レバー
141 第2本体
142 第2ハンドル
200 ブレードホルダアセンブリ
210 ブレードホルダ
211 本体
212 圧力プレート(押圧板)
220 クランプレバー
10 ブレード交換装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6