(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-22
(45)【発行日】2023-10-02
(54)【発明の名称】ブレード装填機構、ブレード取出機構及びブレード交換システム
(51)【国際特許分類】
G01N 1/06 20060101AFI20230925BHJP
【FI】
G01N1/06 G
(21)【出願番号】P 2022526344
(86)(22)【出願日】2019-11-07
(86)【国際出願番号】 CN2019116279
(87)【国際公開番号】W WO2021087869
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2022-07-28
(73)【特許権者】
【識別番号】500113648
【氏名又は名称】ライカ ビオズュステムス ヌスロッホ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】ファン、ジャグアン
【審査官】岡村 典子
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-054483(JP,A)
【文献】特開2014-032198(JP,A)
【文献】特表2003-532109(JP,A)
【文献】特開2017-187409(JP,A)
【文献】特開2010-249724(JP,A)
【文献】米国特許第05092210(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/00-1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミクロトームのブレードホルダのためのブレード装填機構であって、
前記ブレードホルダはブレードを受容するよう構成されたブレード受容部を画定する基部を有し、
前記ブレード装填機構は、
その内部にブレードを収容するよう構成されたブレード供給コンテナ、但し、前記ブレード供給コンテナは、前記ブレード供給コンテナからのブレードの排出を可能にする排出開口部と、ブレードの長手方向において前記ブレード供給コンテナの外壁を貫通するブレードアクセススロットを画定する;及び、
前記ブレードアクセススロットを介してブレードに係合し、前記ブレードアクセススロットに沿ってスライドして該ブレードを前記ブレード供給コンテナから前記排出開口部を介して押し出し、該ブレードを前記ブレードホルダの前記基部の前記ブレード受容部に供給するよう構成されたブレード押動部材
を含むこと
、
前記ブレード装填機構は、更に、
第1ブラケット;
前記第1ブラケットに固定的に結合された第1案内レール;及び、
前記第1案内レールに沿ってスライド可能な第1スライドブロック部材
を含み、
前記ブレード押動部材は前記第1スライドブロック部材に固定的に結合されており、かくして、前記第1スライドブロック部材は、前記ブレード押動部材を前記ブレードアクセススロットにおいてスライドするよう駆動するべく前記第1案内レールに沿ってスライドするよう駆動されることができること、
前記ブレード装填機構は、更に、
第1出力軸を有し、かつ、前記第1スライドブロック部材及び前記第1ブラケットの一方に設けられた第1電動機;
前記第1出力軸の一端部に設けられた第1ギア;及び、
前記第1スライドブロック部材及び前記第1ブラケットの他方に設けられ、かつ、前記第1ギアと噛合可能な第1ラック
を含むこと、
前記第1ブラケットは第1プレートと第2プレートを含み、前記第1プレートは前記第2プレートの第1端部に直角をなして結合されており、前記第1案内レールと前記第1ラックは前記第1プレートの2つの対向側部に固定的に結合されており、及び、前記第1案内レールは前記第2プレートから離隔されて配置されていること;
前記第1ラックは前記第2プレートの第1側部に固定的に結合されており、前記ブレード供給コンテナは前記第2プレートの前記第1側部の反対側にある前記第2プレートの第2側部に分離可能に結合されていること
を特徴とする、ブレード装填機構。
【請求項2】
請求項
1に記載のブレード装填機構において、
前記第1案内レール及び前記第1スライドブロック部材の一方は第1鳩尾型スロットを備え、及び、前記第1案内レール及び前記第1スライドブロック部材の他方は前記第1鳩尾型スロットに嵌合する第1フランジを備えていること
を特徴とする、ブレード装填機構。
【請求項3】
請求項
1又は
2に記載のブレード装填機構において、
前記第1案内レールの延伸方向は、前記ブレードアクセススロットの延伸方向に対し平行をなしていること
を特徴とする、ブレード装填機構。
【請求項4】
請求項
1~
3の何れかに記載のブレード装填機構において、
前記第1案内レールと前記第1ブラケットは一体的に構成されていること
を特徴とする、ブレード装填機構。
【請求項5】
請求項
1に記載のブレード装填機構において、
前記第1ブラケットは更に第3プレートを含み、前記第3プレートは前記第2プレートの前記第1端部の反対側にある前記第2プレートの第2端部に直角をなして結合されており、前記第3プレートと前記第1プレートは前記第2プレートの2つの対向側部に位置付けられており、前記ブレード供給コンテナは前記第2プレート及び前記第3プレートに分離可能に結合されていること
を特徴とする、ブレード装填機構。
【請求項6】
請求項
1に記載のブレード装填機構において、
前記ブレード装填機構は、更に、第1結合プレート、第2結合プレート及び第3結合プレートを含む第1結合部材を含み、
前記第1結合プレートと前記第3結合プレートは前記第2結合プレートの2つの端部に直角をなして結合されており、互いに対し平行をなしており、前記第2結合プレートの同じ側に位置付けられており、前記第1結合プレートは前記第1スライドブロック部材に固定的に結合されており、前記第1電動機は前記第1結合プレートから遠い側にある前記第3結合プレートの側部に固定的に結合されていること
を特徴とする、ブレード装填機構。
【請求項7】
請求項
6に記載のブレード装填機構において、
前記第3結合プレートは前記第1ラックのレベルより低いレベルを有し、前記第1電動機の前記第1出力軸は前記第3結合プレートを貫通通過して、前記第1結合プレートと前記第3結合プレートの間の空間内に延伸し、前記第1ギアは前記第1出力軸の一端部に設けられておりかつ前記第1ラックと噛合すること
を特徴とする、ブレード装填機構。
【請求項8】
請求項1~
7の何れかに記載のブレード装填機構において、
前記ブレード押動部材は突出部を備え、前記ブレードは切欠部を画定し、前記ブレード押動部材の前記突出部は前記ブレードの前記切欠部に嵌め込み可能であること
を特徴とする、ブレード装填機構。
【請求項9】
請求項
8に記載のブレード装填機構において、
前記切欠部は前記ブレードの長手方向における前記ブレードの2つの端部において画定されていること
を特徴とする、ブレード装填機構。
【請求項10】
ミクロトームのためのブレード交換システムであって、
前記ブレード交換システムは、
ブレードを受容するよう構成されたブレード受容部を画定する基部を有するブレードホルダ;
請求項1~
9の何れかに記載のブレード装填機構;及び
、
ブレード取出機構
を含み、
前記ブレード取出機構は、
前記ブレードホルダの前記ブレード受容部に受容されたブレードの一端部を引き付けるよう作動可能に構成されたブレード引付部材;及び、
当該ブレード廃棄コンテナの頂部に受容開口部を画定するブレード廃棄コンテナ
を含み、
前記ブレード引付部材は、前記ブレード廃棄コンテナの上方に配置され、かつ、ブレードを前記ブレードホルダの前記ブレード受容部から引き出すために、駆動力の作用下で前記受容開口部の延伸方向に運動可能に構成されており、
前記ブレード廃棄コンテナは引き出されたブレードを前記受容開口部を通して受容するよう構成されていること、
前記ブレード装填機構と前記ブレード取出機構は、前記ブレード受容部の延伸方向において前記ブレードホルダの2つの対向側部に夫々設けられており、
前記ブレード装填機構は、前記ブレードホルダの前記基部の前記ブレード受容部にブレードを装填するよう構成されており、及び、
前記ブレード取出機構は、前記ブレードホルダの前記基部の前記ブレード受容部からブレードを取り出すよう構成されていること
を特徴とする、ブレード交換システム。
【請求項11】
請求項
10に記載のブレード
交換システムにおいて、
前記ブレード取出機構は、更に、
第2ブラケット、
前記第2ブラケットに固定的に結合された第2案内レール、及び、
前記第2案内レールに沿ってスライド可能な第2スライドブロック部材
を含み、
前記ブレード引付部材は前記第2スライドブロック部材に固定的に結合されており、前記第2スライドブロック部材は、前記ブレード引付部材を前記受容開口部の延伸方向に運動するよう駆動するべく前記第2案内レールに沿ってスライドするように駆動されるよう構成されていること
を特徴とする、ブレード
交換システム。
【請求項12】
請求項
11に記載のブレード
交換システムにおいて、
前記第2案内レール及び前記第2スライドブロック部材の一方は第2鳩尾型スロットを備え、前記第2案内レール及び前記第2スライドブロック部材の他方は前記第2鳩尾型スロットと嵌合する第2フランジを備えること
を特徴とする、ブレード
交換システム。
【請求項13】
請求項
11又は
12に記載のブレード
交換システムにおいて、
前記第2案内レールの延伸方向は前記ブレード廃棄コンテナの前記受容開口部の延伸方向に対し平行をなしていること
を特徴とする、ブレード
交換システム。
【請求項14】
請求項
11~
13の何れかに記載のブレード
交換システムにおいて、
ブレード取出機構は、更に、
出力軸を有し、かつ、前記第2スライドブロック部材及び前記第2ブラケットの一方に設けられた第2電動機;
前記出力軸の一端部に設けられた第2ギア;及び、
前記第2スライドブロック部材及び前記第2ブラケットの他方に設けられ、かつ、前記第2ギアと噛合可能な第2ラック
を含むこと
を特徴とする、ブレード
交換システム。
【請求項15】
請求項
10~
14の何れかに記載のブレード
交換システムにおいて、
前記ブレード引付部材は電磁石を備え、前記電磁石は、当該電磁石が通電されると、ブレードを前記ブレード引付部材に引き付けて保持するよう構成されていること
を特徴とする、ブレード
交換システム。
【請求項16】
請求項
11~
14の何れかに記載のブレード
交換システムにおいて、
前記第2スライドブロック部材は前記ブレード廃棄コンテナの前記受容開口部の延伸方向においてブレードの長さ以上のストロークを有すること
を特徴とする、ブレード
交換システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ミクロトームの技術分野に関し、より詳しくは、ブレード装填機構、ブレード取出機構及びブレード交換システムに関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術のミクロトームでは、ブレードホルダに締付固定される使い捨てブレードは、試料の薄片化(薄片形成)のために使用され、複数の試料の薄片化を行った後、ブレードは、鈍る(切れ味が悪くなる)ため、交換される必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】CN 103568064 A
【文献】US 2006/0272467 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、ブレードが鈍ると、ユーザは、ブレードホルダを操作してブレードを解放した後、一方の手でブレードをブレードホルダから押し出し、他方の手でブレードを掴み、ブレードをブレード廃棄ボックス内へ挿入する。次に、ユーザは、一方の手で新しいブレード(新ブレード)をブレード供給ボックスから押し出し、そして、他方の手でブレードを掴んで、ブレードホルダに挿入する。そして、ユーザは、ブレードホルダを操作して、試料の薄片化のためにブレードを締付固定する。
【0005】
このように、このブレード交換プロセスは、面倒で、時間が掛かり、かつ、ユーザにとって危険である。
【0006】
本開示の実施形態は、関連技術に存在する複数の問題の少なくとも1つを少なくともある程度まで解決することを追求する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の視点により、ミクロトームのブレードホルダのためのブレード装填機構が提供される。
前記ブレードホルダはブレードを受容するよう構成されたブレード受容部を画定する基部を有し、
前記ブレード装填機構は、
その内部にブレードを収容するよう構成されたブレード供給コンテナ、但し、前記ブレード供給コンテナは、前記ブレード供給コンテナからのブレードの排出を可能にする排出開口部と、ブレードの長手方向において前記ブレード供給コンテナの外壁を貫通するブレードアクセススロットを画定する;及び、
前記ブレードアクセススロットを介してブレードに係合し、前記ブレードアクセススロットに沿ってスライドして該ブレードを前記ブレード供給コンテナから前記排出開口部を介して押し出し、該ブレードを前記ブレードホルダの前記基部の前記ブレード受容部に供給するよう構成されたブレード押動部材
を含むこと、
前記ブレード装填機構は、更に、
第1ブラケット;
前記第1ブラケットに固定的に結合された第1案内レール;及び、
前記第1案内レールに沿ってスライド可能な第1スライドブロック部材
を含み、
前記ブレード押動部材は前記第1スライドブロック部材に固定的に結合されており、かくして、前記第1スライドブロック部材は、前記ブレード押動部材を前記ブレードアクセススロットにおいてスライドするよう駆動するべく前記第1案内レールに沿ってスライドするよう駆動されることができること、
前記ブレード装填機構は、更に、
第1出力軸を有し、かつ、前記第1スライドブロック部材及び前記第1ブラケットの一方に設けられた第1電動機;
前記第1出力軸の一端部に設けられた第1ギア;及び、
前記第1スライドブロック部材及び前記第1ブラケットの他方に設けられ、かつ、前記第1ギアと噛合可能な第1ラック
を含むこと、
前記第1ブラケットは第1プレートと第2プレートを含み、前記第1プレートは前記第2プレートの第1端部に直角をなして結合されており、前記第1案内レールと前記第1ラックは前記第1プレートの2つの対向側部に固定的に結合されており、及び、前記第1案内レールは前記第2プレートから離隔されて配置されていること;
前記第1ラックは前記第2プレートの第1側部に固定的に結合されており、前記ブレード供給コンテナは前記第2プレートの前記第1側部の反対側にある前記第2プレートの第2側部に分離可能に結合されていること
を特徴とする(形態1)。
更に、本発明の第2の視点により、ミクロトームのためのブレード交換システムが提供される。
前記ブレード交換システムは、
ブレードを受容するよう構成されたブレード受容部を画定する基部を有するブレードホルダ;
形態1~9の何れかのブレード装填機構;及び、
ブレード取出機構
を含み、
前記ブレード取出機構は、
前記ブレードホルダの前記ブレード受容部に受容されたブレードの一端部を引き付けるよう作動可能に構成されたブレード引付部材;及び、
当該ブレード廃棄コンテナの頂部に受容開口部を画定するブレード廃棄コンテナ
を含み、
前記ブレード引付部材は、前記ブレード廃棄コンテナの上方に配置され、かつ、ブレードを前記ブレードホルダの前記ブレード受容部から引き出すために、駆動力の作用下で前記受容開口部の延伸方向に運動可能に構成されており、
前記ブレード廃棄コンテナは引き出されたブレードを前記受容開口部を通して受容するよう構成されていること、
前記ブレード装填機構と前記ブレード取出機構は、前記ブレード受容部の延伸方向において前記ブレードホルダの2つの対向側部に夫々設けられており、
前記ブレード装填機構は、前記ブレードホルダの前記基部の前記ブレード受容部にブレードを装填するよう構成されており、及び、
前記ブレード取出機構は、前記ブレードホルダの前記基部の前記ブレード受容部からブレードを取り出すよう構成されていること
を特徴とする(形態10)。
【0008】
(形態1)上記本発明の第1の視点参照。
(形態2)形態1のブレード装填機構において、
前記第1案内レール及び前記第1スライドブロック部材の一方は第1鳩尾型スロットを備え、及び、前記第1案内レール及び前記第1スライドブロック部材の他方は前記第1鳩尾型スロットに嵌合する第1フランジを備えていることが好ましい。
(形態3)形態1又は2のブレード装填機構において、
前記第1案内レールの延伸方向は、前記ブレードアクセススロットの延伸方向に対し平行をなしていることが好ましい。
(形態4)形態1~3の何れかのブレード装填機構において、
前記第1案内レールと前記第1ブラケットは一体的に構成されていることが好ましい。
(形態5)形態1のブレード装填機構において、
前記第1ブラケットは更に第3プレートを含み、前記第3プレートは前記第2プレートの前記第1端部の反対側にある前記第2プレートの第2端部に直角をなして結合されており、前記第3プレートと前記第1プレートは前記第2プレートの2つの対向側部に位置付けられており、前記ブレード供給コンテナは前記第2プレート及び前記第3プレートに分離可能に結合されていることが好ましい。
(形態6)形態1のブレード装填機構において、
前記ブレード装填機構は、更に、第1結合プレート、第2結合プレート及び第3結合プレートを含む第1結合部材を含み、
前記第1結合プレートと前記第3結合プレートは前記第2結合プレートの2つの端部に直角をなして結合されており、互いに対し平行をなしており、前記第2結合プレートの同じ側に位置付けられており、前記第1結合プレートは前記第1スライドブロック部材に固定的に結合されており、前記第1電動機は前記第1結合プレートから遠い側にある前記第3結合プレートの側部に固定的に結合されていることが好ましい。
(形態7)形態6のブレード装填機構において、
前記第3結合プレートは前記第1ラックのレベルより低いレベルを有し、前記第1電動機の前記第1出力軸は前記第3結合プレートを貫通通過して、前記第1結合プレートと前記第3結合プレートの間の空間内に延伸し、前記第1ギアは前記第1出力軸の一端部に設けられておりかつ前記第1ラックと噛合することが好ましい。
(形態8)形態1~7の何れかのブレード装填機構において、
前記ブレード押動部材は突出部を備え、前記ブレードは切欠部を画定し、前記ブレード押動部材の前記突出部は前記ブレードの前記切欠部に嵌め込み可能であることが好ましい。
(形態9)形態8のブレード装填機構において、
前記切欠部は前記ブレードの長手方向における前記ブレードの2つの端部において画定されていることが好ましい。
(形態10)上記本発明の第2の視点参照。
(形態11)形態10のブレード交換システムにおいて、
前記ブレード取出機構は、更に、
第2ブラケット、
前記第2ブラケットに固定的に結合された第2案内レール、及び、
前記第2案内レールに沿ってスライド可能な第2スライドブロック部材
を含み、
前記ブレード引付部材は前記第2スライドブロック部材に固定的に結合されており、前記第2スライドブロック部材は、前記ブレード引付部材を前記受容開口部の延伸方向に運動するよう駆動するべく前記第2案内レールに沿ってスライドするように駆動されるよう構成されていることが好ましい。
(形態12)形態11のブレード交換システムにおいて、
前記第2案内レール及び前記第2スライドブロック部材の一方は第2鳩尾型スロットを備え、前記第2案内レール及び前記第2スライドブロック部材の他方は前記第2鳩尾型スロットと嵌合する第2フランジを備えることが好ましい。
(形態13)形態11又は12のブレード交換システムにおいて、
前記第2案内レールの延伸方向は前記ブレード廃棄コンテナの前記受容開口部の延伸方向に対し平行をなしていることが好ましい。
(形態14)形態11~13の何れかのブレード交換システムにおいて、
ブレード取出機構は、更に、
出力軸を有し、かつ、前記第2スライドブロック部材及び前記第2ブラケットの一方に設けられた第2電動機;
前記出力軸の一端部に設けられた第2ギア;及び、
前記第2スライドブロック部材及び前記第2ブラケットの他方に設けられ、かつ、前記第2ギアと噛合可能な第2ラック
を含むことが好ましい。
(形態15)形態10~14の何れかのブレード交換システムにおいて、
前記ブレード引付部材は電磁石を備え、前記電磁石は、当該電磁石が通電されると、ブレードを前記ブレード引付部材に引き付けて保持するよう構成されていることが好ましい。
(形態16)形態11~14の何れかのブレード交換システムにおいて、
前記第2スライドブロック部材は前記ブレード廃棄コンテナの前記受容開口部の延伸方向においてブレードの長さ以上のストロークを有することが好ましい。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の第1の視点の実施形態(複数)は、ミクロトームのブレードホルダのためのブレード装填機構を提供する。前記ブレードホルダはブレードを受容するよう構成されたブレード受容部を画定する基部を有し、前記ブレード装填機構は、ブレード供給コンテナ、及び、押動部材を含む。前記ブレード供給コンテナは、その内部にブレードを収容するよう構成され、前記ブレード供給コンテナは、前記ブレード供給コンテナからのブレードの排出を可能にする排出開口部と、ブレードの長手方向において前記ブレード供給コンテナの外壁を貫通するブレードアクセススロットを画定する。前記ブレード押動部材は、前記ブレードアクセススロットを介してブレードに係合し、前記ブレードアクセススロットに沿ってスライドして該ブレードを前記ブレード供給コンテナから前記排出開口部を介して押し出し、該ブレードを前記ブレードホルダの前記基部の前記ブレード受容部に供給するよう構成されている。
【0010】
幾つかの実施形態では、前記ブレード装填機構は、更に、第1ブラケット;前記第1ブラケットに固定的に結合された第1案内レール;及び、前記第1案内レールに沿ってスライド可能な第1スライドブロック部材を含み、前記ブレード押動部材は前記第1スライドブロック部材に固定的に結合されており、かくして、前記第1スライドブロック部材は、前記ブレード押動部材を前記ブレードアクセススロットにおいてスライドするよう駆動するべく前記第1案内レールに沿ってスライドするよう駆動されることができる。
【0011】
幾つかの実施形態では、前記第1案内レール及び前記第1スライドブロック部材の一方は第1鳩尾型スロット(蟻溝)を備え、及び、前記第1案内レール及び前記第1スライドブロック部材の他方は前記第1鳩尾型スロットに嵌合する第1フランジ(蟻ホゾ)を備えている。
【0012】
幾つかの実施形態では、前記第1案内レールの延伸(延在)方向は、前記ブレードアクセススロットの延伸(延在)方向に対し平行をなしている。
【0013】
幾つかの実施形態では、前記ブレード装填機構は、更に、出力軸を有し、かつ、前記第1スライドブロック部材及び前記第1ブラケットの一方に設けられた第1電動機;前記出力軸の一端部に設けられた第1ギア;及び、前記第1スライドブロック部材及び前記第1ブラケットの他方に設けられ、かつ、前記第1ギアと噛合可能な第1ラックを含む。
【0014】
幾つかの実施形態では、前記第1案内レールと前記第1ブラケットは一体的に構成されている。
【0015】
幾つかの実施形態では、前記ブレード押動部材は突出部を備え、前記ブレードは切欠部を画定し、前記ブレード押動部材の前記突出部は前記ブレードの前記切欠部に嵌め込み可能である。
【0016】
幾つかの実施形態では、前記切欠部は前記ブレードの長手方向における前記ブレードの2つの端部(の各々)において画定されている。
【0017】
幾つかの実施形態では、前記第1ブラケットは第1プレートと第2プレートを含み、前記第1プレートは前記第2プレートの第1端部に直角をなして結合されており、前記第1案内レールと前記第1ラックは前記第1プレートの2つの対向側部に(夫々)固定的に結合されており、及び、前記第1案内レールは前記第2プレートから離隔されて配置されており;前記第1ラックは前記第2プレートの第1側部に固定的に結合されており、前記ブレード供給コンテナは前記第2プレートの前記第1側部の反対側にある前記第2プレートの第2側部に分離可能に結合されている。
【0018】
幾つかの実施形態では、前記第1ブラケットは更に第3プレートを含み、前記第3プレートは前記第2プレートの前記第1端部の反対側にある前記第2プレートの第2端部に直角をなして結合されており、前記第3プレートと前記第1プレートは前記第2プレートの2つの対向側部に(夫々)位置付けられており、前記ブレード供給コンテナは前記第2プレート及び前記第3プレートに分離可能に結合されている。
【0019】
幾つかの実施形態では、前記ブレード装填機構は、更に、第1結合プレート、第2結合プレート及び第3結合プレートを含む第1結合部材を含み、前記第1結合プレートと前記第3結合プレートは前記第2結合プレートの2つの端部に(夫々)直角をなして結合されており、互いに対し平行をなしており、前記第2結合プレートの同じ側に位置付けられており、前記第1結合プレートは前記第1スライドブロック部材に固定的に結合されており、前記第1電動機は前記第1結合プレートから遠い側にある前記第3結合プレートの側部に固定的に結合されている。
【0020】
幾つかの実施形態では、前記第3結合プレートは前記第1ラックのレベル(高さ)より低いレベル(高さ)を有し、前記第1電動機の前記第1出力軸は前記第3結合プレートを貫通通過して、前記第1結合プレートと前記第3結合プレートの間の空間内に延伸(突出)し、前記第1ギアは前記第1出力軸の一端部に設けられておりかつ前記第1ラックと噛合する。
【0021】
本開示の第2の視点の実施形態(複数)は、ミクロトームのブレードホルダのためのブレード取出機構を提供する。前記ブレードホルダはブレードを受容するよう構成されたブレード受容部を画定する基部を有し得、前記ブレード取出機構は、ブレード引付部材及びブレード廃棄コンテナを含む。前記ブレード引付部材は、前記ブレードホルダの前記ブレード受容部に受容されたブレードの一端部を引き付けるよう作動可能に構成されており;及び、前記ブレード廃棄コンテナは、当該ブレード廃棄コンテナの頂部に受容開口部を画定し、前記ブレード引付部材は、前記ブレード廃棄コンテナの上方に配置され、かつ、ブレードを前記ブレードホルダの前記ブレード受容部から引き出すために、駆動力の作用下で前記受容開口部の延伸(延在)方向に運動可能に構成されており、及び、前記ブレード廃棄コンテナは(前記ブレード受容部から)引き出されたブレードを前記受容開口部を通して受容するよう構成されている。
【0022】
幾つかの実施形態では、前記ブレード取出機構は、更に、第2ブラケット;前記第2ブラケットに固定的に結合された第2案内レール、及び、前記第2案内レールに沿ってスライド可能な第2スライドブロック部材を含み、前記ブレード引付部材は前記第2スライドブロック部材に固定的に結合されており、前記第2スライドブロック部材は、前記ブレード引付部材を前記受容開口部の延伸(延在)方向に運動するよう駆動するべく前記第2案内レールに沿ってスライドするように駆動されるよう構成されている。
【0023】
幾つかの実施形態では、前記第2案内レール及び前記第2スライドブロック部材の一方は第2鳩尾型スロット(蟻溝)を備え、前記第2案内レール及び前記第2スライドブロック部材の他方は前記第2鳩尾型スロットと嵌合する第2フランジ(蟻ホゾ)を備えている。
【0024】
幾つかの実施形態では、前記第2案内レールの延伸(延在)方向は前記ブレード廃棄コンテナの前記受容開口部の延伸(延在)方向に対し平行をなしている。
【0025】
幾つかの実施形態では、ブレード取出機構は、更に、出力軸を有し、かつ、前記第2スライドブロック部材及び前記第2ブラケットの一方に設けられた第2電動機;前記出力軸の一端部に設けられた第2ギア;及び、前記第2スライドブロック部材及び前記第2ブラケットの他方に設けられ、かつ、前記第2ギアと噛合可能な第2ラックを含む。
【0026】
幾つかの実施形態では、前記ブレード引付部材は電磁石を備える。前記電磁石は、当該電磁石が通電されると、ブレードを前記ブレード引付部材に引き付けて保持するよう構成され得る。
【0027】
幾つかの実施形態では、前記第2スライドブロック部材は前記ブレード廃棄コンテナの前記受容開口部の延伸(延在)方向においてブレードの長さ以上のストロークを有する。
【0028】
本開示の第3の視点の実施形態(複数)は、ミクロトームのためのブレード交換システムを提供する。前記ブレード交換システムは、ブレードを受容するよう構成されたブレード受容部を画定する基部を有するブレードホルダ;上記実施形態の何れかに応じたブレード装填機構;及び、上記実施形態の何れかに応じたブレード取出機構を含み、前記ブレード装填機構と前記ブレード取出機構は、前記ブレード受容部の延伸(延在)方向において前記ブレードホルダの2つの対向側部に夫々設けられており、前記ブレード装填機構は、前記ブレードホルダの前記基部の前記ブレード受容部にブレードを装填するよう構成されており、及び、前記ブレード取出機構は、前記ブレードホルダの前記基部の前記ブレード受容部からブレードを取り出すよう構成されている。
【0029】
本開示の上記概要は、本開示の開示された各実施形態又は全ての具現化を説明することを意図していない。以下の図面及び詳細な説明は、説明のための実施形態(複数)をより具体的に例示するものである。
【0030】
本開示の実施形態(複数)の更なる視点及び利点は、部分的に以下の説明において与えられ、部分的に以下の説明から明らかとなり、又は、本開示の実施形態(複数)の具現化から知得される。
【0031】
本開示の実施形態(複数)のこれらの及び他の視点及び利点は、図面を参照してなされる以下の説明から明らかとなりかつより容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本開示の一実施形態によるブレード交換システムの一例の斜視図。
【
図2】本開示の一実施形態によるブレード装填機構の一例の斜視図。
【
図3】本開示の一実施形態によるブレード取出機構の一例の斜視図。
【実施例】
【0033】
本開示の実施形態(複数)について詳細に説明する。図面を参照してここに説明される実施形態(複数)は説明的、例証的なものであり、本開示を全般的に理解するために使用される。実施形態(複数)は本開示を限定するものと理解されるべきではない。同一又は類似の要素及び同一又は類似の機能を有する要素は本書全体において同じ(類似の)図面参照符号によって表される。
【0034】
本願において、別段の定めないしは限定がない限り、「中央」、「縦」、「横」、「前」、「後」、「右」、「左」、「内部」、「外部」、「下側」、「上側」、「水平」、「垂直」、「上」、「下」、「上方」、「頂部」、「底部」及びこれらの派生語(例えば「水平へ」、「下方へ」、「上方へ」等)のような相対的な用語は、次に説明されるようなないしは議論される図面に示されているような方向に関するものと理解されるべきものである。これらの相対的な用語は、説明の便宜のためのものであり、本開示が特定の方向で構築され又は作動されることを要求していない。
【0035】
本開示の説明においては、別段の定めないしは限定がない限り、用語「取り付けられる(mounted)」、「結合される(connected)」及び「連結される(coupled)」及びこれらの変化形は、広義に使用されており、機械的又は電気的取付け、結合及び連結のようなものを含み、また、2つの構成要素の内的(inner)取付け、結合及び連結であり得、更には、本開示の詳細な実施形態に従って当業者が理解可能な、直接的及び間接的取付け、結合及び連結であり得ると理解されるべきである。
【0036】
更に、「第1」や「第2」のような語句は、本書では説明の目的のために使用されており、相対的な重要性ないし有意性を指示又は示唆すること、又は、示された技術的特徴の個数を示唆することを意図していない。従って、「第1」や「第2」によって規定される特徴は、1つ以上の当該特徴を含み得る。本発明の説明において、用語「複数の」は、別段の定めがない限り、2つ又は3つ以上を意味する。
【0037】
本開示の実施形態(複数)によるミクロトームのためのブレード交換システム1000の一例について、
図1~
図3を参照して以下に詳細に説明する。ブレード交換システム1000は、ブレードホルダ100、ブレード装填機構200及びブレード取出機構300を含み得る。
【0038】
直交XYZ軸及びX’Y’Z’は説明の容易化及び方向の決定のために示されたものであることに留意すべきである。この場合、ブレードホルダ又はブレード取出機構について、X軸の正方向は右方向(右向き)でありかつX軸の負方向は左方向(左向き)である;ブレードホルダ又はブレード取出機構について、Y軸の正方向は後方向(奥側向き)でありかつY軸の負方向は前方向(手前側向き)である;ブレードホルダ又はブレード取出機構について、Z軸の正方向は上方向(上向き)でありかつZ軸の負方向は下方向(下向き)である。ブレード装填機構について、X’軸の正方向は右方向(右向き)でありかつX’軸の負方向は左方向(左向き)である;ブレード装填機構について、Y’軸の正方向は後方向(奥側向き)でありかつY’軸の負方向は前方向(手前側向き)である;ブレード装填機構について、Z’軸の正方向は上方向(上向き)でありかつZ’軸の負方向は下方向(下向き)である。
【0039】
図1に示されているように、ブレードホルダ100は、ブレード900を受容するよう構成されたブレード受容部112を画定する基部110と、ブレード受容部112に受容されたブレード900を基部110(上)に解放可能に締付固定するよう構成された圧力プレート120を有し得る。そのため、ブレード900は、試料を薄片化するために使用される場合、しっかりと締付固定されることができ、また、ブレード900は、複数の試料を薄片化した後に鈍った場合、交換のために解放されることができる。
【0040】
幾つかの実施形態では、
図1に示されているように、ブレード装填機構200とブレード取出機構300は、基部110のブレード受容部112の延伸(延在)方向において(に見て)ブレードホルダ100の基部110の2つの対向側部に(夫々)設けられ得る。ブレード装填機構200は、ブレード900をブレードホルダ100の基部110のブレード受容部112に装填するよう構成され得る。ブレード取出機構300は、ブレード900をブレードホルダ100の基部110のブレード受容部112から取り出すよう構成され得る。
【0041】
本開示の実施形態(複数)に応じ、
図1及び
図2に示されているように、ブレード装填機構200は、ブレード供給コンテナ210と、ブレード押動部材220を含み得る。ブレード供給コンテナ210は、その内部にブレード900を収容し得る。ブレード供給コンテナ210は、排出開口部212(ここを通ってブレード900はブレード供給コンテナ210から排出されることができる)と、ブレード900の長手方向においてブレード供給コンテナ210の外壁を貫通して延在するブレードアクセススロット214(ここを通ってブレード押動部材220はブレード900に係合(嵌合)することができる)を画定し得る。ブレード押動部材220は、ブレード900を排出開口部212を介してブレード供給コンテナ210から押し出して、ブレード900をブレードホルダ100の基部110のブレード受容部112内に供給するべく、ブレードアクセススロット214に沿ってスライドするよう構成され得るが、これによって、ブレード900の装填を達成することができる。
【0042】
本開示の実施形態(複数)によるブレード装填機構200では、ブレード供給コンテナ210及びブレード押動部材220を設けることによって、ブレード供給コンテナ210に収容されたブレード900は、ブレード供給コンテナ210の排出開口部212を通って排出されること、及び、ブレード押動部材220をブレード供給コンテナ210のブレードアクセススロット214に沿ってスライドさせることによってブレード受容部112内に供給されることができ、かくして、ユーザは、ブレード900に手で直接触れることなく、ブレード900をブレード供給コンテナ210からブレードホルダ100に装填することができ、そのため、ブレード900の装填の安全性は改善される。
【0043】
幾つかの実施形態では、複数のブレード900は、ブレード供給コンテナ210内に収容され、バネ(弾性)手段によるバネ(弾性)力が印加され得る。バネ力は複数のブレード900を圧迫し、それによって、複数のブレード900の最も外側にあるブレードは排出開口部212に隣接する排出位置に位置する(停止する)ようになり得る。なお、複数のブレード900の最も外側のブレードがブレード押動部材220のスライドにより排出された後、排出されたブレードの隣にある複数のブレード900の別のブレードが排出開口部212に隣接する排出位置に位置する(停止する)ようになり得る、即ち、排出されるべき次のブレード900はこの場合は常に複数のブレード900の最も外側のブレードであると理解することができる。
【0044】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図2に示されているように、ブレード装填機構200は、更に、第1ブラケット230と、第1ブラケット230に固定的に結合された第1案内レール240と、第1案内レール240に沿ってスライド可能な第1スライドブロック部材250を含み得る。ブレード押動部材220は、第1スライドブロック部材250に固定的に結合され得、そのため、第1スライドブロック部材250は、ブレード押動部材220をブレードアクセススロット214においてスライドするよう駆動するために、第1案内レール240に沿ってスライドするよう駆動されることができ、これによって、ブレード900をブレード供給コンテナ210から排出開口部212を通って押し出し可能にすることを達成することができる。ユーザは、第1スライドブロック部材250を第1案内レール240に沿ってスライドさせることによって、ブレード900をブレード供給コンテナ210から押し出すことができる。そのため、ブレード900の運動中、ユーザの手をブレード900から遠ざけておくことができ、かくして、ユーザの手の傷害を回避し、安全性を改善することができる。
【0045】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図2に示されているように、第1案内レール240及び第1スライドブロック部材250の一方には、第1鳩尾型スロット(蟻溝)242が形成され、第1案内レール240及び第1スライドブロック部材250の他方には、第1鳩尾型スロット242に嵌り込む(嵌合する)第1フランジ(蟻ホゾ)252が設けられ得るが、このため、第1スライドブロック部材250は、第1案内レール240に沿って安定的にスライドすることができる。例えば、第1案内レール240が第1鳩尾型スロット242を画定し、第1スライドブロック部材250が第1フランジ252を備え、第1スライドブロック部材250の第1フランジ252が第1案内レール240の第1鳩尾型スロット242に嵌め込まれることができ、かくして、第1スライドブロック部材250は第1案内レール240に受容され、第1案内レール240に沿ってスライドすることができる。勿論、幾つかの他の実施形態では、第1スライドブロック部材250が第1鳩尾型スロット242を画定し、第1案内レール240が第1フランジ252を備えてもよく、特に限定されない。
【0046】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図2に示されているように、第1案内レール240の延伸(延在)方向は、ブレードアクセススロット214の延伸(延在)方向に対し平行をなし得る。従って、第1スライドブロック部材250とブレード押動部材220は、ブレード900をブレード供給コンテナ210から押し出すとき同じ運動ストロークを有することができ、他方では、ブレード装填機構200は、単純かつコンパクトな構造を有することができ、かつ、製造も容易になる。
【0047】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図2に示されているように、ブレード装填機構200は、第1出力軸262を有する第1電動機260、第1出力軸262の一端部に設けられた第1ギア270、及び、第1ラック280も含み得る。第1電動機260は、第1スライドブロック部材250及び第1ブラケット230の一方に設けられ得、第1ラック280は、第1スライドブロック部材250及び第1ブラケット230の他方に設けられ得る。第1ギア270は、第1ラック280と噛合することができる。かくして、第1電動機260が通電されると、第1スライドブロック部材250は、第1ブラケット230に固定された第1案内レール240に沿ってスライドするよう駆動され得るが、このため、第1スライドブロック部材250のスライド(運動)は動力化されることができ、かくして、ユーザの作業の負担は軽減され、作業時間は節約されることができる。
【0048】
幾つかの実施形態では、第1案内レール240と第1ブラケット230は一体的に構成され得る。従って、ブレード装填機構200の部品の個数は削減されることができ、ブレード装填機構200の構造は単純化(簡素化)されることができる。
【0049】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図2に示されているように、ブレード押動部材220は突出部222を備え、ブレード900は切欠部910を画定し、ブレード押動部材220の突出部222はブレード900の切欠部910に嵌り込むことができ、かくして、ブレード押動部材220は、ブレード900と係合し、駆動力の作用下で、ブレード900を押動してブレード供給コンテナ210から排出することができる。
【0050】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図2に示されているように、切欠部910は、ブレード900の長手方向におけるブレード900の2つの端部に画定され得る。そのため、ブレード押動部材220の突出部222は、ブレード900の長手方向においてブレードホルダ100から遠い側にあるブレード900の一端部においてブレード900の切欠部910に嵌り込むことができ、ブレード押動部材220は、ブレードホルダ100と干渉(衝突)することなく、ブレード900をその全長にわたってブレード供給コンテナ210から押し出すことができる。
【0051】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図2に示されているように、第1ブラケット230は、第1プレート232及び第2プレート234を含み得、第1プレート232は、第2プレート234の第1端部に直角をなして結合され得、第1案内レール240と第1ラック280は、第1プレート232の2つの対向側部に(夫々)固定的に結合され得、第1案内レール240は、第2プレート234から遠い側に配置され得;第1ラック280は、第2プレート234の第1側部に固定的に結合され得、ブレード供給コンテナ210は、第2プレート234の第1側部の反対側にある第2プレート234の第2側部に分離可能に結合され得;かくして、第1案内レール240、第1ラック280及びブレード供給コンテナ210は、安定的に支持(保持)されることができる。ブレード供給コンテナ210は、
第1ブラケット230に分離可能に結合され得、そのため、ブレード供給コンテナ210は、当該ブレード供給コンテナ210に収容されていた複数のブレード900が使い尽くされた後、他のブレード供給コンテナと交換され得ると理解することができる。かくして、ブレード装填機構200の利便性は改善され得る。
【0052】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図2に示されているように、第1ブラケット230は、更に、第3プレート236を含み得、第3プレート236は、第2プレート234の第1端部の反対側にある第2プレート234の第2端部に直角をなして結合され得、第3プレート236と第1プレート232は、第2プレート234の2つの対向側部に(夫々)位置付けられており、ブレード供給コンテナ210は、第2プレート234及び第3プレート236に分離可能に結合され得、かくして、ブレード供給コンテナ210は、より安定的に支持(保持)されることができる。
【0053】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図2に示されているように、ブレード装填機構200は、第1結合プレート292、第2結合プレート294及び第3結合プレート296を含む第1結合部材290を含み得、第1結合プレート292と第3結合プレート296は、第2結合プレート294の2つの端部に(夫々)直角をなして結合され、互いに対し平行をなし、かつ、第2結合プレート294の同じ側に位置付けられ得、第1結合プレート292は、第1スライドブロック部材250に固定的に結合され得、第1電動機260は、第1結合プレート292から遠い側にある第3結合プレート296の側部に固定的に結合され得る。かくして、第1電動機260は、第1スライドブロック部材250に固定的に取り付けられることができ、かつ、第1スライドブロック部材250が第1案内レール240に沿ってスライドするとき、第1スライドブロック部材250と一緒に運動することができる。
【0054】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図2に示されているように、第3結合プレート296は、第1ラック280のレベル(高さ)よりも低いレベル(高さ)を有し得、第1電動機260の第1出力軸262は、第3結合プレート296を貫通通過して第1結合プレート292と第3結合プレート296の間の空間内に延伸し得、第1ギア270は、第1出力軸の一端部に設けられ得、第1ラック280と噛合し得る。かくして、第1電動機260が通電されると、第1電動機260、第1結合部材290及び第1スライドブロック部材250は、単一部材として運動することができる。
【0055】
本開示の幾つかの実施形態に応じ、
図1及び
図3に示されているように、ブレード取出機構300は、ブレード引付部材310及びブレード廃棄コンテナ320を含み得、ブレード引付部材310は、ブレード廃棄コンテナ320の上方に配置され得る。ブレード引付部材310は、ブレードホルダ100のブレード受容部112に受容されたブレード900の一端部を引き付けるよう作動可能に構成され得、ブレード引付部材310は、ブレード900をブレードホルダ100のブレード受容部112から引き出すために、駆動力の作用下で、ブレードホルダ100から遠ざかるよう運動され得る。ブレード廃棄コンテナ320は、当該ブレード廃棄コンテナ320の頂部に受容開口部322を画定し得、ブレード廃棄コンテナ320は、取り出されたブレード900を受容開口部322を介して受容するよう構成され得、そのため、ブレード900がその長さ全体にわたってブレード受容部112から引き出されたとき、ブレード引付部材310はブレード900の一端部を解放するよう作動し得、そして、ブレード900は、重力の作用下で、ブレード廃棄コンテナ320内に落下する。
【0056】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図3に示されているように、ブレード取出機構300は、第2ブラケット330、第2ブラケット330に固定的に結合された第2案内レール340、及び、第2案内レール340に沿ってスライド可能な第2スライドブロック部材350も含み得る。ブレード引付部材310は、第2スライドブロック部材350に固定的に結合され得、そのため、第2スライドブロック部材350は、ブレード引付部材310を受容開口部322の延伸(延在)方向に運動するよう駆動するために、第2案内レール340に沿ってスライドするよう駆動されることができ、かくして、ブレード900が基部110のブレード受容部112から引き出されることを達成することができる。ユーザは、ブレード900を基部110のブレード受容部112から引き出すために、第2スライドブロック部材350を第2案内レール340に沿ってスライドさせることができる。かくして、ユーザの手は、ブレード900の運動中、ブレード900から遠ざけたままにすることができ、そのため、ユーザの手の傷害は回避され、安全性は改善されることができる。
【0057】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図3に示されているように、第2案内レール340及び第2スライドブロック部材350の一方には、第2鳩尾型スロット(蟻溝)342が形成され、第2案内レール340及び第2スライドブロック部材350の他方には、第2鳩尾型スロット342に嵌り込む(嵌合する)第2フランジ(蟻ホゾ)352が設けられ得るが、このため、第2スライドブロック部材350は、第2案内レール340に沿って安定的にスライドすることができる。例えば、第2案内レール340が第2鳩尾型スロット342を画定し、第2スライドブロック部材350が第2フランジ352を備え、第2スライドブロック部材350の第2フランジ352が第2案内レール340の第2鳩尾型スロット342に嵌め込まれることができ、かくして、第2スライドブロック部材350は第2案内レール340に受容され、第2案内レール340に沿ってスライドすることができる。勿論、幾つかの他の実施形態では、第2スライドブロック部材350が第2鳩尾型スロット342を画定し、第2案内レール340が第2フランジ352を備えてもよく、特に限定されない。
【0058】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図3に示されているように、第2案内レール340の延伸(延在)方向は、ブレード廃棄コンテナ320の受容開口部322の延伸(延在)方向に対し平行をなし得る。従って、第2スライドブロック部材350とブレード引付部材310は、ブレード900を基部110のブレード受容部112から引き出すとき同じ運動ストロークを有することができ、他方では、ブレード取出機構300は、単純かつコンパクトな構造を有することができ、かつ、製造も容易になる。
【0059】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図3に示されているように、ブレード取出機構300は、第2出力軸362を有する第2電動機360、第2出力軸362の一端部に設けられた第2ギア370、及び、第2ラック380も含み得る。第2電動機360は、第2スライドブロック部材350及び第2ブラケット330の一方に設けられ得、第2ラック380は、第2スライドブロック部材350及び第2ブラケット330の他方に設けられ得る。第2ギア370は、第2ラック380と噛合することができる。かくして、第2電動機360が通電されると、第2スライドブロック部材350は、第2ブラケット330に固定された第2案内レール340に沿ってスライドするよう駆動され得るが、このため、第2スライドブロック部材350のスライド(運動)は動力化されることができ、かくして、ユーザの作業の負担は軽減されることができる。
【0060】
幾つかの実施形態では、第2案内レール340と第2ブラケット330は一体的に構成され得る。従って、ブレード取出機構300の部品の個数は削減されることができ、ブレード取出機構300の構造は単純化(簡素化)されることができる。
【0061】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図3に示されているように、ブレード引付部材310は電磁石312を備え得る。電磁石312は、当該電磁石312が通電されると、ブレードをブレード引付部材310に引き付けて保持するよう構成され得、かくして、ブレード引付部材310は、駆動力下で、ブレード900を基部110のブレード受容部112から引き出す。
【0062】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図3に示されているように、第2スライドブロック部材350は、ブレード廃棄コンテナ320の受容開口部322の延伸(延在)方向において、ブレード900の長さ以上のストロークを有し得、そのため、ブレード900全体がブレード引付部材310によって基部110のブレード受容部112から引き出されることが保証される。
【0063】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図3に示されているように、第2ブラケット330は、第4プレート332及び第5プレート334を含み得、第4プレート332は、第5プレート334の第1端部に直角をなして結合され得、第2案内レール340と第2ラック380は、第4プレート332の2つの対向側部に(夫々)固定的に結合され得、第2案内レール340は、第5プレート334から遠い側に配置され得;第2ラック380は、第5プレート334の第1側部に固定的に結合され得、ブレード廃棄コンテナ320は、第5プレート334の第1側部の反対側にある第5プレート334の第2側部に分離可能に結合され得;かくして、第2案内レール340、第2ラック380及びブレード廃棄コンテナ320は、安定的に支持(保持)されることができる。
【0064】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図3に示されているように、第2ブラケット330は、更に、第6プレート336を含み得、第6プレート336は、第5プレート334の第1端部の反対側にある第5プレート334の第2端部に直角をなして結合され得、第6プレート336と第4プレート332は、第5プレート334の2つの対向側部に(夫々)位置付けられており、ブレード廃棄コンテナ320は、第5プレート334及び第6プレート336に分離可能に結合され得、かくして、ブレード廃棄コンテナ320は、より安定的に支持(保持)されることができる。
【0065】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図3に示されているように、ブレード取出機構300は、第4結合プレート392、第5結合プレート394及び第6結合プレート396を含む第2結合部材390を含み得、第4結合プレート392と第6結合プレート396は、第5結合プレート394の2つの端部に(夫々)直角をなして結合され、互いに対し平行をなし、かつ、第5結合プレート394の同じ側に位置付けられ得、第4結合プレート392は、第2スライドブロック部材350に固定的に結合され得、第2電動機360は、第4結合プレート392から遠い側にある第6結合プレート396の側部に固定的に結合され得る。かくして、第2電動機360は、第2スライドブロック部材350に固定的に取り付けられることができ、かつ、第2スライドブロック部材350が第2案内レール340に沿ってスライドするとき、第2スライドブロック部材350と一緒に運動することができる。
【0066】
幾つかの実施形態では、
図1及び
図3に示されているように、第6結合プレート396は、第2ラック380のレベル(高さ)よりも低いレベル(高さ)を有し得、第2電動機360の第2出力軸362は、第6結合プレート396を貫通通過して第4結合プレート392と第6結合プレート396の間の空間内に延伸し得、第2ギア370は、第2出力軸の一端部に設けられ得、第2ラック380と噛合し得る。かくして、第2電動機360が通電されると、第2電動機360、第2結合部材390及び第2スライドブロック部材350は、単一部材として運動することができる。
【0067】
本開示の一特定実施形態によるブレード交換システム1000の一例について、以下に
図1~
図3を参照して詳細に説明する。
【0068】
ブレード交換システム1000は、ブレードホルダ100、ブレード装填機構200及びブレード取出機構300を含む。
【0069】
ブレードホルダ100は、ブレード900を受容するよう構成されたブレード受容部112を画定する基部110と、ブレード受容部112に受容されたブレード900を基部110(上)において解放可能に締付固定するよう構成された圧力プレート120を有する。
【0070】
ブレード装填機構200及びブレード取出機構300は、基部110のブレード受容部112の延伸(延在)方向においてブレードホルダ100の基部110の2つの対向側部に(夫々)設けられている。
【0071】
ブレード装填機構200は、ブレード供給コンテナ210、ブレード押動部材220、第1ブラケット230、第1案内レール240、第1スライドブロック部材250、第1電動機260、第1ギア270、第1ラック280及び第1結合部材290を含む。
【0072】
ブレード供給コンテナ210は、その内部に複数のブレード900を収容し、排出開口部212(ここを通ってブレード900は供給コンテナ210から排出されることができる)と、ブレード900の長手方向においてブレード供給コンテナ210の外壁を貫通して延在するブレードアクセススロット214(ここを通ってブレード押動部材220はブレード900に係合(嵌合)することができる)を画定する。
【0073】
ブレード押動部材220は、ブレード900を排出開口部212を介してブレード供給コンテナ210から押し出して、ブレード900をブレードホルダ100の基部110のブレード受容部112内に供給するために、ブレードアクセススロット214に沿ってスライドするよう構成されている。
【0074】
第1ブラケット230は、ブレード受容部112の延伸(延在)方向において(に見て)ブレードホルダ100の(紙面)右側に固定的に結合されている。
【0075】
第1案内レール240は、第1ブラケット230に固定的に結合されており、第1スライドブロック部材250は、第1案内レール240に沿ってスライド可能である。ブレード押動部材220は、第1スライドブロック部材250に固定的に結合されており、そのため、第1スライドブロック部材250は、ブレード押動部材220をブレードアクセススロット214においてスライドするよう駆動するために第1案内レール240に沿ってスライドするよう駆動されることができ、かくして、ブレード900が排出開口部212を通ってブレード供給コンテナ210から押し出されることを達成することができる。
【0076】
第1案内レール240は第1鳩尾型スロット(蟻溝)242を画定し、第1スライドブロック部材250は第1フランジ(蟻ホゾ)252を備え、第1スライドブロック部材250の第1フランジ252は第1案内レール240の第1鳩尾型スロット242に嵌り込む(嵌合する)ことができ、そのため、第1スライドブロック部材250は、第1案内レール240に受容されかつ第1案内レール240に沿ってスライドすることができる。
【0077】
第1案内レール240の延伸(延在)方向はブレードアクセススロット214の延伸(延在)方向に対し平行をなし、ブレードアクセススロット214の延伸(延在)方向は基部110のブレード受容部112の延伸(延在)方向に対し平行をなし、排出開口部212はブレード受容部112と整列されている。
【0078】
第1電動機(モータ)260は第1出力軸262を有し、第1ギア270は第1出力軸262の一端部に設けられている。第1電動機260は第1スライドブロック部材250に設けられており、第1ラック280は第1ブラケット230に設けられている。第1ギア270は第1ラック280と噛合する。
【0079】
第1ブレード押動部材220は突出部222を備え、ブレード900はブレード900の長手方向においてブレード900の2つの端部に(夫々)切欠部910を画定する。かくして、ブレード押動部材220の突出部222は、ブレード900の長手方向においてブレードホルダ100から遠い側にあるブレード900の一端部の切欠部910に嵌め込まれることができる。
【0080】
第1ブラケット230は、第1プレート232、第2プレート234及び第3プレート236を含む。第1プレート232は第2プレート234の第1端部に直角をなして結合されており、第1案内レール240と第1ラック280は第1プレート232の2つの対向側部に(夫々)固定的に結合されており、第1案内レール240は第2プレート234から遠い側に配置されている;第1ラック280は第2プレート234の第1側部に固定的に結合されており、ブレード供給コンテナ210は第2プレート234の第1側部の反対側にある第2プレート234の第2側部に分離可能に結合されている。第3プレート236は第2プレート234の第1端部の反対側にある第2プレート234の第2端部に直角をなして結合されており、第3プレート236と第1プレート232は第2プレート234の2つの対向側部に(夫々)位置付けられており、ブレード供給コンテナ210は第2プレート234及び第3プレート236に分離可能に結合されている。
【0081】
第1結合部材290は第1結合プレート292、第2結合プレート294及び第3結合プレート296を含み、第1結合プレート292と第3結合プレート296は第2結合プレート294の2つの端部に(夫々)直角をなして結合されており、互いに対し平行をなしており、かつ、第2結合プレート294の同じ側に位置付けられており、第1結合プレート292は第1スライドブロック部材250に固定的に結合されており、第1電動機260は第1結合プレート292から遠い側にある第3結合プレート296の側部に固定的に結合されている。
【0082】
第3結合プレート296は第1ラック280のレベル(高さ)よりも低いレベル(高さ)を有し、第1電動機260の第1出力軸262は第3結合プレート296を貫通通過して第1結合プレート292と第3結合プレート296の間に形成された空間内に延伸し、第1ギア270は第1出力軸の一端部に設けられ得、第1ラック280と噛合する。
【0083】
ブレード取出機構300は、ブレード引付部材310及びブレード廃棄コンテナ320、第2ブラケット330、第2案内レール340、第2スライドブロック部材350、第2電動機(モータ)360、第2ギア370、第2ラック380及び第2結合部材390を有する。
【0084】
ブレード引付部材310はブレード廃棄コンテナ320の上方に配置されている。ブレード引付部材310はブレードホルダ100のブレード受容部112に受容されたブレード900の一端部を引き付けるよう作動可能に構成されており、ブレード引付部材310は、ブレード900をブレードホルダ100のブレード受容部112から引き出すために、駆動力の作用下で、ブレードホルダ100から遠ざかるよう運動されることができる。
【0085】
ブレード廃棄コンテナ320は当該ブレード廃棄コンテナ320の頂部に受容開口部322を画定し、ブレード廃棄コンテナ320は取り出されたブレード900を受容開口部322を介して受容するよう構成されている。
【0086】
第2ブラケット330はブレード受容部112の方向においてブレードホルダ100の(紙面)左側に固定的に結合されている。
【0087】
第2案内レール340は第2ブラケット330に固定的に結合されており、第2スライドブロック部材350は第2案内レール340に沿ってスライド可能である。ブレード引付部材310は第2スライドブロック部材350に固定的に結合されており、そのため、第2スライドブロック部材350はブレード引付部材310を受容開口部322の延伸(延在)方向に運動するよう駆動するために第2案内レール340に沿ってスライドするよう駆動されることができる。
【0088】
第2案内レール340は第2鳩尾型スロット(蟻溝)342を画定し、第2スライドブロック部材350は第2フランジ(蟻ホゾ)352を備え、第2スライドブロック部材350の第2フランジ352は第2案内レール340の第2鳩尾型スロット342に嵌め込まれることができる。
【0089】
第2案内レール340の延伸(延在)方向はブレード廃棄コンテナ320の受容開口部322の延伸(延在)方向に対し平行をなし得、ブレード廃棄コンテナ320の受容開口部322の延伸(延在)方向は基部110のブレード受容部112の延伸(延在)方向に対し平行をなしている。
【0090】
第2電動機360は第2出力軸362を有し、第2ギア370は第2出力軸362の一端部に設けられている。第2電動機360は第2スライドブロック部材350に設けられており、第2ラック380は第2ブラケット330に設けられている。第2ギア370は第2ラック380と噛合する。
【0091】
ブレード引付部材310は電磁石312を備えている。電磁石312は、当該電磁石312が通電されると、ブレードをブレード引付部材310に引き付けて保持するよう構成されている。
【0092】
第2ブラケット330は第4プレート332、第5プレート334及び第6プレート336を含む。第4プレート332は第5プレート334の第1端部に直角をなして結合されており、第2案内レール340と第2ラック380は第4プレート332の2つの対向側部に(夫々)固定的に結合されており、第2案内レール340は第5プレート334から遠い側に配置されている;第2ラック380は第5プレート334の第1側部に固定的に結合されており、ブレード廃棄コンテナ320は第5プレート334の第1側部の反対側にある第5プレート334の第2側部に分離可能に結合されている。第6プレート336は第5プレート334の第1端部の反対側にある第5プレート334の第2端部に直角をなして結合されており、第6プレート336と第4プレート332は第5プレート334の2つの対向側部に(夫々)位置付けられており、ブレード廃棄コンテナ320は第5プレート334及び第6プレート336に分離可能に結合されている。
【0093】
第2結合部材390は第4結合プレート392、第5結合プレート394及び第6結合プレート396を含み、第4結合プレート392と第6結合プレート396は第5結合プレート394の2つの端部に(夫々)直角をなして結合されており、互いに対し平行をなしており、かつ、第5結合プレート394の同じ側に位置付けられており、第4結合プレート392は第2スライドブロック部材350に固定的に結合されており、第2電動機360は第4結合プレート392から遠い側にある第6結合プレート396の側部に固定的に結合されている。
【0094】
第6結合プレート396は第2ラック380のレベル(高さ)よりも低いレベル(高さ)を有し、第2電動機360の第2出力軸362は第6結合プレート396を貫通通過して第4結合プレート392と第6結合プレート396の間に形成された空間内に延伸し、第2ギア370は第2出力軸の一端部に設けられており、第2ラック380と噛合する。
【0095】
ブレード交換システムの作動プロセスを以下に簡単に説明する。
【0096】
ブレード900を装填する場合、第1電動機260は、第1スライドブロック部材250を第1案内レール240上においてブレードホルダ100に向かってスライドするよう駆動するべく回転するように通電され、かくして、ブレードホルダ100から遠い側に位置するブレード900の一端部においてブレード供給コンテナ210に収容されたブレード900と係合するブレード押動部材220は、ブレード900をブレード供給コンテナ210から押し出して、ブレード900をブレードホルダ100の基部110のブレード受容部112に供給するよう駆動される。そして、第1電動機260は、第1スライドブロック部材250を第1案内レール240上においてブレードホルダ100から離れるようにスライドするよう駆動するべき反対方向に回転するように通電され、かくして、(ブレード押動部材220を)ブレード供給コンテナ210に収容された別のブレード900とブレードホルダ100から遠い側に位置する当該別のブレード900の一端部において係合させる。
【0097】
ブレード900を取り出す場合、ブレード引付部材310は、基部110のブレード受容部112に受容されたブレード900の一端部を引き付けかつ保持するよう通電され、第2電動機360は、第2スライドブロック部材350を第2案内レール340上においてブレードホルダ100から離れるようにスライドするよう駆動するべく回転するよう通電され、かくして、ブレード900を保持するブレード引付部材310はブレード900をブレード受容部112から引き出すよう駆動される。ブレード引付部材310は、ブレード900の全長(全体)がブレード受容部112の外に出ると、通電が停止され、ブレード900は、受容開口部322を通ってブレード廃棄コンテナ320内に落下する。そして、第2電動機360は、第2スライドブロック部材350を第2案内レール340上においてブレードホルダ100に向かってスライドするよう駆動するべく反対方向に回転するように通電され、かくして、(第2スライドブロック部材350ないしブレード引付部材310を)ブレード受容部112に受容された次のブレード900の引付けの準備のために、ブレードホルダ100に隣接する位置に位置付ける。
【0098】
本開示の特定実施形態によるブレード交換システム1000では、ブレード装填機構200及びブレード取出機構300をブレードホルダ100の2つの対向側部に設けることによって、ブレード900は、自動的に、迅速にかつ安全に装填及び取出されることができる。
【0099】
本書全体を通じての「実施形態」、「幾つかの実施形態」、「一実施形態」、「他の(実施)例」、「一(実施)例」、「一特定(実施)例」又は「幾つかの(実施)例」への参照は、実施形態又は(実施)例に関連して説明される(1つの)特定の特徴、構造、材料又は性質が、本開示の少なくとも1つの実施形態又は(実施)例に含まれることを意味する。従って、本書全体を通じて幾つかの箇所において現れる「幾つかの実施形態では」、「一実施形態では」、「実施形態では」、「他の(実施)例では」、「一(実施)例では」、「一特定(実施)例では」又は「幾つかの(実施)例では」のような語句は、必ずしも本開示の同じ実施形態又は(実施)例を指すものではない。更に、特定の特徴(複数)、構造(複数)、材料(複数)又は性質(複数)は、任意の適切な方法で、1つ以上の実施形態又は(実施)例において組み合わせられることが可能である。
【0100】
例示的実施形態を示しかつ説明したが、上記の実施形態は本開示を限定するものと理解されてはならないこと、及び、本開示の精神、原理及び範囲から逸脱しないで実施形態(複数)に対してなされ得る変更、置換及び修正が可能であることは、当業者であれば分かるはずである。