(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】非侵襲的なHbA1c値の推定方法
(51)【国際特許分類】
G01N 33/493 20060101AFI20230926BHJP
G01N 33/72 20060101ALI20230926BHJP
G01N 33/68 20060101ALI20230926BHJP
G01N 33/84 20060101ALI20230926BHJP
【FI】
G01N33/493 A
G01N33/72 A
G01N33/68
G01N33/84
(21)【出願番号】P 2019168784
(22)【出願日】2019-09-17
【審査請求日】2022-06-24
(73)【特許権者】
【識別番号】593106918
【氏名又は名称】株式会社ファンケル
(74)【代理人】
【識別番号】100162396
【氏名又は名称】山田 泰之
(74)【代理人】
【識別番号】100194803
【氏名又は名称】中村 理弘
(72)【発明者】
【氏名】清水 良樹
(72)【発明者】
【氏名】雄長 誠
【審査官】高田 亜希
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-160367(JP,A)
【文献】特開2016-180752(JP,A)
【文献】Soliman, G. Z.,Serum/Urine Zn Level of Egyptian Type II Diabetic Patients and Its relation with Glycemic Control (HbA1c).,Journal of Biology and Medicine,2019年08月14日,3.1,044-047.
【文献】Veronica da Silva Bandeira, Liliane Viana Pires, Leila Leiko Hashimoto, Luciane Luca de Alencar, Kaluce Goncalves Sousa Almondes, Simao Augusto Lottenberg, Silvia Maria Franciscato Cozzolino,,Association of reduced zinc status with poor glycemic control in individuals with type 2 diabetes mellitus,,Journal of Trace Elements in Medicine and Biology,,2017年12月,Volume 44,,Pages 132-136,,https://doi.org/10.1016/j.jtemb.2017.07.004.
【文献】Angus G. Jones, Timothy J. McDonald, Beverley M. Shields, Anita V. Hill, Christopher J. Hyde, Bridget A. Knight, Andrew T. Hattersley; for the PRIBA Study Group,,Markers of β-Cell Failure Predict Poor Glycemic Response to GLP-1 Receptor Agonist Therapy in Type 2 Diabetes.,Diabetes Care,2016年02月01日,39 (2):,250-257.,https://doi.org/10.2337/dc15-0258
【文献】S. Kiilerich, Merete Sanvig Christensen, J. Naestoft, C. Christiansen,,Determination of zinc in serum and urine by atomic absorption spectrophotometry; Relationship between serum levels of zinc and proteins in 104 normal subjects,,Clinica Chimica Acta,,1980年08月04日,Volume 105, Issue 2,,Pages 231-239,,https://doi.org/10.1016/0009-8981(80)90465-9.
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 33/48 -33/98
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の年齢、尿中亜鉛値、尿中Cペプチド値のうちいずれか2つ以上を指標と
する下記推定式1~4のいずれかに基づいて、糖化ヘモグロビン(HbA1c)値を推定する方法。
(推定式1)
推定糖化ヘモグロビン(HbA1c)値[%]
=(α1)×尿中亜鉛値[μg/g Cre]
+(β1)×尿中Cペプチド値[μg/g Cre]
+(γ1)×年齢
+(δ1)
[(α1)は0.001~0.002、(β1)は0.001~0.01、(γ1)は0.003~0.013、(δ1)は1~10]
(推定式2)
推定糖化ヘモグロビン(HbA1c)値[%]
=(α2)×尿中亜鉛値[μg/g Cre]
+(γ2)×年齢
+(δ2)
[(α2)は0.001~0.002、(γ2)は0.005~0.015、(δ2)は1~10]
(推定式3)
推定糖化ヘモグロビン(HbA1c)値[%]
=(β2)×尿中Cペプチド値[μg/g Cre]
+(γ3)×年齢
+(δ3)
[(β2)は0.001~0.01、(γ3)は0.003~0.013、(δ3)は1~10]
(推定式4)
推定糖化ヘモグロビン(HbA1c)値[%]
=(α3)×尿中亜鉛値[μg/g Cre]
+(β3)×尿中Cペプチド値[μg/g Cre]
+(δ4)
[(α3)は0.001~0.002、(β3)は0.001~0.01、(δ4)は1~10]
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象者の尿中亜鉛値、または、対象者の年齢、尿中亜鉛値、尿中Cペプチド値のいずれか2つ以上を指標として、非侵襲的に糖化ヘモグロビン(HbA1c)値を推定する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高血糖の状態が続くと、血液中のヘモグロビンはグルコースと結合し、糖化ヘモグロビン(HbA1c)となり、全ヘモグロビンに対するHbA1cの割合(HbA1c値[%])が高くなる。このHbA1c値は、糖尿病の診断マーカーのひとつとして世界的に用いられている。
【0003】
HbA1c値は、高速液体クロマトグラフィー法、HbA1cに特異的に結合する抗体を用いた免疫法、HbA1cの糖化部分を切り出す酵素を用いた酵素法などにより測定されるが、いずれの測定方法も検体は血液であるため、対象者は針を穿刺して採血若しくは指先微量採血を要する。指先微量採血は、侵襲性は少ないが、対象者は煩わしさとともに精神的ストレスと苦痛を余儀なくされるうえ、感染症の危険を伴う等の様々な問題がある。
【0004】
そのため、対象者の身体的・精神的ストレスと感染症の危険を解消する観点から、非侵襲的にHbA1c値を測定する方法が求められている。
【0005】
特許文献1(国際公開第2016/117520号)では、近赤外光を皮膚に照射し、透過した光の血液中における吸収等を計測することによって、血糖値を測定する技術が提案されている。
【0006】
非特許文献1には、2型糖尿病患者200人と対照群192人を含む全被検者392人を対象とした解析において、HbA1cと血中の亜鉛値は負の相関(相関係数=-0.527、p<0.001)を示したこと、対照群192人を対象とした解析においは、相関はなかった(相関係数=0.159、p=0.027)ことが記載されている。しかし、これは血中の亜鉛が指標であり、侵襲性を伴う点で不十分である。また、尿中への亜鉛排泄量は約0.5mg/日と非常に少なく、血中のアルブミンやアミノ酸が低値である場合には、血清中の亜鉛の結合様式が変化し、尿中への亜鉛排泄量が増加することなどが知られているため、血中の亜鉛値とHbA1cに相関があるからといって、それが一概に尿中の亜鉛にも外挿できるとは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【非特許文献】
【0008】
【文献】Muhammad Farooq, “Zinc Deficiency is Associated with Poor Glycemic Control”, Journal of the College of Physicians and Surgeons Pakistan, 2019, Vol.29(3), 253-257
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
非侵襲的なHbA1c値の推定方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の主な構成は、次のとおりである。
1.対象者の尿中亜鉛値を指標として、糖化ヘモグロビン(HbA1c)値を推定する方法。
2.対象者の年齢、尿中亜鉛値、尿中Cペプチド値のうちいずれか2つ以上を指標として、糖化ヘモグロビン(HbA1c)値を推定する方法。
3.対象者の年齢、尿中亜鉛値、尿中Cペプチド値を指標として、糖化ヘモグロビン(HbA1c)値を推定する方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、対象者の尿中亜鉛値、または、対象者の年齢、尿中亜鉛値、尿中Cペプチド値のいずれか2つ以上を指標として、非侵襲的に糖化ヘモグロビン(HbA1c)値を推定する方法である。対象者(需要者)は、店頭や自宅で、採尿キットなどを用いた簡便な方法で尿サンプルを採取し、対象者の年齢を含む情報とともに郵送することで、自身のHbA1c値を知ることが可能となる。さらに、本発明は、採血を要せず対象者の負担が極めて少ないため、対象者は、気軽に一定期間毎に再検査し、自身のHbA1c値を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】HbA1c値と、推定式1-1から推定したHbA1c値との相関図
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明者らは、対象者の尿中亜鉛値を指標として用いることにより、高い精度でHbA1c値を推定できることを見出した。また、対象者の年齢、尿中亜鉛値、尿中Cペプチド値のいずれか2つ以上を指標として用いることにより、高い精度でHbA1c値を推定できることを見出した。
尿中の亜鉛濃度[μg/dL]、Cペプチド濃度[μg/dL]およびクレアチニン(Cre)濃度[g/mL]を測定し、尿中亜鉛値[μg/g Cre]、尿中Cペプチド値[μg/g Cre]を算出した。なお、尿中成分濃度は、食事や水分摂取、発汗などの影響を受けやすく、尿の濃さによって成分濃度が大きく変動するため、尿中亜鉛値、尿中Cペプチド値は、同時に測定したクレアチニン値との比率を求めるクレアチニン補正を行った値である。
【0014】
対象者の年齢、尿中亜鉛値、尿中Cペプチド値から、HbA1c値を推定する方法としては、回帰分析で導かれる推定式を用いることができ、この推定式は、一次式、多項式、対数式、指数式等とすることができる。一例として、下記推定式1~5が挙げられる。
【0015】
(推定式1)
推定糖化ヘモグロビン(HbA1c)値[%]
=(α1)×尿中亜鉛値[μg/g Cre]
+(β1)×尿中Cペプチド値[μg/g Cre]
+(γ1)×年齢
+(δ1)
(α1)は、0.001~0.002が好ましく、0.0013~0.0018がより好ましい。(β1)は、0.001~0.01が好ましく、0.003~0.007がより好ましい。(γ1)は、0.003~0.013が好ましく、0.005~0.011がより好ましい。(δ1)は、1~10が好ましく、2~6がより好ましい。
【0016】
(推定式2)
推定糖化ヘモグロビン(HbA1c)値[%]
=(α2)×尿中亜鉛値[μg/g Cre]
+(γ2)×年齢
+(δ2)
(α2)は、0.001~0.002が好ましく、0.0013~0.018がより好ましい。(γ2)は、0.005~0.015が好ましく、0.008~0.013がより好ましい。(δ2)は、1~10が好ましく、2~6がより好ましい。
【0017】
(推定式3)
推定糖化ヘモグロビン(HbA1c)値[%]
=(β2)×尿中Cペプチド値[μg/g Cre]
+(γ3)×年齢
+(δ3)
(β2)は、0.001~0.01が好ましく、0.003~0.007がより好ましい。(γ3)は、0.003~0.013が好ましく、0.005~0.011がより好ましい。(δ3)は、1~10が好ましく、2~6がより好ましい。
【0018】
(推定式4)
推定糖化ヘモグロビン(HbA1c)値[%]
=(α3)×尿中亜鉛値[μg/g Cre]
+(β3)×尿中Cペプチド値[μg/g Cre]
+(δ4)
(α3)は、0.001~0.002が好ましく、0.0013~0.0018がより好ましい。(β3)は、0.001~0.01が好ましく、0.003~0.007がより好ましい。(δ4)は、1~10が好ましく、2~6がより好ましい。
【0019】
(推定式5)
推定糖化ヘモグロビン(HbA1c)値[%]
=(α4)×尿中亜鉛値[μg/g Cre]
+(δ5)
(α4)は、0.001~0.002が好ましく、0.0012~0.0018がより好ましい。(δ5)は、1~10が好ましく、2~6がより好ましい。
【0020】
上記推定式1~5に基づき、対象者のHbA1c値を推定することができる。「糖尿病治療ガイド2018-2019」(一般社団法人日本糖尿病学会編著、文光堂)には、糖尿病型の判定基準のひとつとして、HbA1c値が6.5%以上であれば、糖尿病型(糖尿病の疑いあり)と判定する旨が記載され、糖尿病型である判定がされた場合、75gの経口グルコース負荷試験や再検査など、糖尿病の診断のための検査が推奨されている。HbA1c値が6.5%未満であっても、6.0%以上6.4%以下であれば糖尿病型の疑いを否定できないとされ、5.6%以上5.9%以下であれば、将来糖尿病型の発症リスクが高いとされている。すなわち、これらのHbA1c値の基準値と、本発明により提供される対象者が得られるHbA1c値の推定値とを照らすことにより、対象者は自身の高血糖リスクに対する気付きを得ることができる。
【0021】
本発明のHbA1c値の推定方法は、治療的であっても非治療的であっても使用できる。治療的とは、例えば糖尿病の方が治療経過を観察するために、医療機関での治療と併用して使用するものであり、非治療的とは、医療行為を含まない概念、すなわち人間を手術、治療又は診断する方法を含まない概念、より具体的には医師又は医師の指示を受けた者が人間に対して手術、治療又は診断を実施する方法を含まない概念である。
【0022】
本発明において、尿を採取するタイミングとして、特に限定されるものではないが、1日の中で最初に食事を摂取するまでに採取することが好ましく、起床後すぐ(早朝)に採取する第1尿が特に好ましい。
【0023】
尿中成分濃度は食事や水分摂取、発汗などの影響を受けやすく、そのときの尿量によって大きく変動するため、24時間蓄尿を用いて測定する方法が一般的である。24時間蓄尿は対象者の負担が大きいため、随時尿を用いて対象者の負担を軽減した測定方法もある。随時尿を用いて測定する場合、前述のとおり、尿中成分濃度は食事や水分摂取、発汗などの影響を受けやすく、尿の濃さによって成分濃度が大きく変動するため、尿の濃度を補正する必要があり、その手段として、同時に測定したクレアチニン値との比率を求めるクレアチニン補正が行われている。
【0024】
Cペプチドは、インスリンの分泌能を示す指標として広く用いられているが、尿中Cペプチドは食事により増加し、日内変動があるため、インスリン分泌能を測定するには24時間蓄尿が用いられる。本発明における尿中Cペプチド値[μg/g Cre]は、とくに限定はされないが、好適には、早朝第1尿中の尿中Cペプチド値[μg/g Cre]を指標とすることが望ましい。
【0025】
本発明で用いる採尿容器は、病院や検査機関等で実施されている尿検査のために使用される尿中成分の変質を引き起こさない形状、材質であれば特に限定されず用いることができる。
【実施例】
【0026】
<臨床試験方法>
20歳以上70歳未満の日本人男女316名(男性156名、女性160名)を対象に、背景調査(性別、生年月日、食事摂取調査アンケート)、尿中の亜鉛、Cペプチド、クレアチニン(Cre)濃度の測定、血清中の亜鉛濃度及び血中のHbA1c値の測定を実施した。
以下のとおり、除外規準を設けた。
1)重篤な既往歴及び消化管の切除手術歴がある方(虫垂切除を除く)
2)妊娠している方及び授乳中の方
3)アルコール多飲及び過度の喫煙の方
4)その他、試験責任医師により本試験参加に不適切と判断された方
【0027】
本試験は倫理的配慮として、倫理審査委員会に当該試験を行うことの適否についての審査を受け、本臨床試験の実施に際しては、事前に被験者全員に試験の主旨を十分に説明したうえで、本人の自由意思で書面による参加の同意を得た。被験者は、来院日の第1尿を採尿し、来院日の午前中に病院にて血液検査を受けた。
【0028】
(採尿)
対象者に、来院日の早朝第1尿(起床後すぐの尿)を10mL容量の採尿容器に採取させた。
【0029】
(尿中成分の定量)
尿中亜鉛濃度はメタロアッセイ亜鉛測定LS(メタロジェニクス株式会社製)、尿中Cペプチド濃度はルミパルスプレストCペプチド(富士レビオ株式会社製)を用い、ルミパルスプレストII(富士レビオ株式会社製)にて自動分析した。尿中Cre濃度は「セロテック」CRE-S(株式会社セロテック製)を用い、クリナライザ(JCA-BM6070)(日本電子株式会社製)により自動分析した。分析結果より、尿中の亜鉛濃度[μg/dL]、Cペプチド濃度[μg/dL]およびCre濃度[mg/dL]を得、尿中亜鉛値[μg/g Cre]、尿中Cペプチド値[μg/g Cre]を算出した。
【0030】
<HbA1c値の測定方法>
HbA1cはデタミナーL HbA1c(協和メデックス株式会社製)を用いて、クリナライザ(JCA-BM9130、日本電子株式会社製)にて自動分析し、分析結果としてHbA1c値(%)を得た。
【0031】
(相関係数および推定式)
回帰分析により、相関係数および推定式を得た。
得られた尿中亜鉛値[μg/g Cre]、尿中Cペプチド値[μg/g Cre]、年齢から、以下の推定式1-1を得た。
(推定式1-1)
推定糖化ヘモグロビン(HbA1c)値[%]
=0.0014702×尿中亜鉛値[μg/g Cre]
+0.0052164×尿中Cペプチド値[μg/g Cre]
+0.0082645×年齢
+4.4228686
【0032】
得られた尿中亜鉛値[μg/g Cre]、年齢から、以下の推定式2-1を得た。
(推定式2-1)
推定糖化ヘモグロビン(HbA1c)値[%]
=0.0014884×尿中亜鉛値[μg/g Cre]
+0.0098283×年齢
+4.3166251
【0033】
得られた尿中Cペプチド値[μg/g Cre]、年齢から、以下の推定式3-1を得た。
(推定式3-1)
推定糖化ヘモグロビン(HbA1c)値[%]
=0.0055022×尿中Cペプチド値[μg/g Cre]
+0.0095667×年齢
+4.7510559
【0034】
得られた尿中亜鉛値[μg/g Cre]、尿中Cペプチド値[μg/g Cre]から、以下の推定式4-1を得た。
(推定式4-1)
推定糖化ヘモグロビン(HbA1c)値[%]
=0.0015105×尿中亜鉛値[μg/g Cre]
+0.0059799×尿中Cペプチド値[μg/g Cre]
+4.5566696
【0035】
得られた尿中亜鉛値[μg/g Cre]から、以下の推定式5-1を得た。
(推定式5-1)
推定糖化ヘモグロビン(HbA1c)値[%]
=0.0015×尿中亜鉛値[μg/g Cre]
+4.7335
【0036】
(結果)
年齢、尿中亜鉛値(推定式5-1)、尿中Cペプチド値および推定式1-1~4-1により推定したHbA1c値と、HbA1c値との相関係数を表1に示す。
【表1】
【0037】
HbA1c値と、年齢、尿中Cペプチド値との間に相関は認められなかった。
HbA1c値と、尿中亜鉛値、推定式1-1~4-1から推定したHbA1c値との間に相関が認められ、尿中亜鉛値、推定式1-1、2-1、4-1から推定したHbA1c値との間により高い相関が認められ、推定式1-1から推定したHbA1c値との間に最も高い相関が認められた。HbA1c値と、推定式1-1から推定したHbA1c値との相関を
図1に示す。