(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】プログラム、インストーラセット、情報処理装置、及び印刷データ出力方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20230926BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20230926BHJP
【FI】
G06F3/12 325
G06F3/12 324
G06F3/12 305
G06F3/12 384
B41J29/38 202
(21)【出願番号】P 2019003639
(22)【出願日】2019-01-11
【審査請求日】2021-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117101
【氏名又は名称】西木 信夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120318
【氏名又は名称】松田 朋浩
(72)【発明者】
【氏名】垣鍔 亮太
【審査官】豊田 真弓
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-049331(JP,A)
【文献】特開2015-038776(JP,A)
【文献】特開2016-177681(JP,A)
【文献】特開2007-172087(JP,A)
【文献】特開平11-020272(JP,A)
【文献】特開2000-076031(JP,A)
【文献】「bizhub C200のよくあるご質問-Q封筒はどのトレイから給紙が可能ですか?」,[online],コニカミノルタ,2010年08月31日,https://www.konicaminolta.jp/business/support/copiers/faq/bizhub_c200_009.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/12
B41J 29/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置のコンピュータによって実行されるプログラムであって、プリンタの種別を示す複数のプリンタ種別情報及びシートの種別を示す複数のシート種別情報にそれぞれ対応付けられた複数の表示情報を含むプログラムであり、前記プリンタは、シートが載置されるトレイを有しており、前記表示情報は、前記トレイ及びシートに関する取扱いを示す情報であり、かつ、前記シートの前記トレイへの誤った載置方法を示す画像データを含み、
該プログラムは、前記情報処理装置と接続された前記プリンタの種別を示す接続プリンタ情報と一致する前記プリンタ種別情報と、前記複数のシート種別情報のうち、ユーザが選択した一の前記シート種別情報とを用いて前記コンピュータにインストールされ、
該プログラムは、
複数の前記表示情報のうち、前記インストールに用いられた前記プリンタ種別情報及び前記シート種別情報に対応付けられた前記表示情報を、表示する表示情報である決定表示情報に決定する決定処理と、
画像データを取得する画像データ取得処理と、
取得した前記画像データに基づいて印刷データを生成する生成処理と、
生成した前記印刷データを出力する印刷データ出力処理と、
前記決定表示情報を出力する表示情報出力処理と、を前記コンピュータに実行させ
、
前記シートは送り状であり、
該プログラムは、前記送り状を除くシートへの印刷に関する処理を前記コンピュータに実行させる標準プログラムとは別のプログラムであり、前記標準プログラムがインストールされる前記コンピュータにインストールされ、前記送り状への印刷に関する処理を前記コンピュータに実行させるプログラム。
【請求項2】
前記表示情報は、前記シートの前記トレイへの正しい載置方法と、前記シートの前記トレイへの誤った載置方法とを対比した画像データを含む請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記画像データを取得した後、前記印刷データを出力するまでの間に、前記表示情報出力処理を前記コンピュータに実行させる請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記情報処理装置と前記プリンタとのうち少なくとも一方は、表示装置及び入力装置を有しており、
該プログラムは、
印刷の実行を受け付ける印刷実行オブジェクトを前記表示装置に表示させる第1表示処理と、
印刷の実行を示すユーザ操作を前記入力装置を通じて受け付ける第1受付処理と、
印刷の実行を示すユーザ操作を受け付けたことに応じて前記表示情報出力処理を実行して前記決定表示情報を前記表示装置に表示させる第2表示処理と、
前記決定表示情報とともに、或いは前記第2表示処理の実行後、印刷の実行を受け付ける印刷実行オブジェクトを前記表示装置に表示させる第3表示処理と、
前記第3表示処理の実行後、印刷の実行を示すユーザ操作を前記入力装置を通じて受け付ける第2受付処理と、
前記第2受付処理で印刷の実行を示すユーザ操作を受け付けたことに応じて、前記印刷データ出力処理と、を前記コンピュータに実行させる請求項1から3のいずれかに記載のプログラム。
【請求項5】
前記表示情報は、
前記シート種別情報が示す種別のシートの前記トレイ上における水平方向の向きを示す情報と、
前記シート種別情報が示す種別のシートの前記トレイ上における位置を示す情報と、
前記シート種別情報が示す種別のシートの前記トレイ上における表裏を示す情報と、
の少なくとも1つの情報を含む請求項1から4のいずれかに記載のプログラム。
【請求項6】
前記表示情報は、
前記接続プリンタ情報と一致する前記プリンタ種別情報が示す種別の前記プリンタの前記トレイと、前記シート種別情報が示す種別のシートとの対応を示す画像である複数の第1画像を示す複数の第1画像データを含む請求項1から5のいずれかに記載のプログラム。
【請求項7】
前記プリンタ種別情報が示す一の前記プリンタの前記トレイは、前記シート種別情報が示す一の種別のシートを支持する第1状態と、前記シート種別情報が示す他の一の種別のシートを支持する第2状態とに状態変化可能であって、
一の前記第1画像は、前記一の種別のシートが前記第1状態の前記トレイに支持されていることを示す画像であり、
他の一の前記第1画像は、前記他の一の種別のシートが前記第2状態の前記トレイに支持されていることを示す画像である請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記表示情報は、複数の種別の前記トレイ及び複数の種別のシートに共通する共通画像をさらに有する請求項5から7のいずれかに記載のプログラム。
【請求項9】
前記表示情報は、
前記シート種別情報が示すシートの種別に応じた画像である複数の第2画像を示す複数の第2画像データをさらに有する請求項5から8のいずれかに記載のプログラム。
【請求項10】
該プログラムは、前記プリンタ種別情報が示す前記プリンタの種別と、前記シート種別情報が示すシートの種別との組み合わせの数に応じた数だけ、前記表示情報を有しており、
一の表示情報は、一の画面を示す情報である請求項1から9のいずれかに記載のプログラム。
【請求項11】
前記情報処理装置は、メモリを有しており、
該プログラムは、起動されたことに応じて、前記インストールに用いられた前記プリンタ種別情報及び前記シート種別情報であって、前記メモリに記憶された当該プリンタ種別情報及び当該シート種別情報を取得する取得処理を前記コンピュータに実行させる請求項1から10のいずれかに記載のプログラム。
【請求項12】
該プログラムは、前記情報処理装置が有するメモリに前記シート種別情報が記憶されることにより、当該メモリに記憶された当該シート種別情報を名称としてインストールされる請求項1から11のいずれかに記載のプログラム。
【請求項13】
前記情報処理装置は、前記接続プリンタ情報と、ポートを示すポート識別情報と、標準プリンタドライバを示す標準ドライバ識別情報と、を対応付けて記憶可能なメモリを有しており、
該プログラムは、前記インストールにおいて、前記標準ドライバ識別情報と対応付けられた前記接続プリンタ情報と一致する前記プリンタ種別情報と、前記標準ドライバ識別情報と対応付けられたポート識別情報とに対してインストールされる請求項1から12のいずれかに記載のプログラム。
【請求項14】
該プログラムは、前記インストールにおいて、取得した前記標準ドライバ識別情報或いは前記プリンタ種別情報と、前記シート種別情報と、を含む名称で前記情報処理装置が有する表示装置に表示する請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記シート種別情報は、印刷層と接着層と剥離層との複数の層からなるシートの種別を示す請求項1から14のいずれかに記載のプログラム。
【請求項16】
請求項1から15のいずれかに記載のプログラムと、当該プログラムを前記コンピュータにインストールするインストーラとを備え、
前記インストーラは、
複数の前記シート種別情報から一のシート種別情報を選択するユーザ選択を受け付ける受付処理と、
前記接続プリンタ情報を取得する接続プリンタ情報取得処理と、
ユーザが選択した一の前記シート種別情報と、取得した前記接続プリンタ情報と一致する前記プリンタ種別情報と、を前記情報処理装置が有するメモリに記憶させる記憶処理と、を前記コンピュータに実行させ、
前記プログラムは、前記決定処理において、前記メモリに記憶された前記プリンタ種別情報及び前記シート種別情報と対応付けられた前記表示情報を前記決定表示情報に決定するインストーラセット。
【請求項17】
前記インストーラは、前記標準プログラムが前記コンピュータにインストールされていないと判断したことに応じて、前記標準プログラムを前記コンピュータにインストールすることを要求する要求処理を前記コンピュータに実行させる請求項16に記載のインストーラセット。
【請求項18】
ユーザ操作を受け付ける入力部と、通信部と、メモリと、制御部と、を備え
た情報処理装置であって、
前記メモリは、プリンタの種別を示す複数のプリンタ種別情報及びシートの種別を示す複数のシート種別情報にそれぞれ対応付けられた複数の表示情報を記憶しており、前記プリンタは、シートが載置されるトレイを有しており、前記表示情報は、前記トレイ及びシートに関する取扱いを示す情報であり、かつ、前記シートの前記トレイへの誤った載置方法を示す画像データを含み、
前記制御部は、
前記通信部と接続された前記プリンタの種別を示す接続プリンタ情報を取得する取得処理と、
複数の前記シート種別情報から一のシート種別情報を選択するユーザ操作を前記入力部を通じて受け付ける受付処理と、
取得した前記接続プリンタ情報に一致する前記プリンタ種別情報と、受け付けた前記シート種別情報とを前記メモリに記憶させる記憶処理と、
前記記憶処理で前記メモリに記憶させた前記プリンタ種別情報及び前記シート種別情報に対応付けられた前記表示情報を決定表示情報に決定する決定処理と、
画像データを取得する画像データ取得処理と、
取得した前記画像データに基づいて印刷データを生成する生成処理と、
生成した前記印刷データを前記通信部を通じて前記プリンタに出力する印刷データ出力処理と、
前記決定表示情報を出力する表示情報出力処理と、を実行
し、
前記シートは送り状であり、
前記制御部は、前記送り状を除くシートへの印刷に関する処理を前記情報処理装置のコンピュータに実行させる標準プログラムとは別のプログラムであって、前記標準プログラムがインストールされる前記コンピュータにインストールされるプログラムを実行することにより、前記送り状への印刷に関する処理を実行する情報処理装置。
【請求項19】
ユーザ操作を受け付ける入力部と、通信部と、メモリと、を備える情報処理装置を用いて実行される方法であって、
前記メモリは、プリンタの種別を示す複数のプリンタ種別情報及びシートの種別を示す複数のシート種別情報にそれぞれ対応付けられた複数の表示情報を記憶しており、
前記プリンタは、シートが載置されるトレイを有しており、
前記表示情報は、前記トレイ及びシートに関する取扱いを示す情報であり、かつ、前記シートの前記トレイへの誤った載置方法を示す画像データを含み、
前記通信部と接続された前記プリンタの種別を示す接続プリンタ情報を取得する取得ステップと、
複数の前記シート種別情報から一のシート種別情報を選択するユーザ操作を前記入力部を通じて受け付ける受付ステップと、
取得した前記接続プリンタ情報に一致する前記プリンタ種別情報と、受け付けた前記シート種別情報とを前記メモリに記憶させる記憶ステップと、
前記記憶ステップで前記メモリに記憶させた前記プリンタ種別情報及び前記シート種別情報に対応付けられた前記表示情報を決定表示情報に決定する決定ステップと、
画像データを取得する画像データ取得ステップと、
取得した前記画像データに基づいて印刷データを生成する生成ステップと、
生成した前記印刷データを前記通信部を通じて前記プリンタに出力する印刷データ出力ステップと、
前記決定表示情報を出力する出力ステップと、を備え
、
前記シートは送り状であり、
該方法は、前記送り状を除くシートへの印刷に関する処理を前記情報処理装置のコンピュータに実行させる標準プログラムとは別のプログラムであって、前記標準プログラムがインストールされる前記コンピュータにインストールされるプログラムを前記コンピュータが実行することにより、前記送り状への印刷に関する処理を実行する印刷データ出力方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置からプリンタに印刷データを出力する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータなどの情報処理装置にインストールされ、入力された画像データを、プリンタが印刷を行えるPDL( Page Description Language )などの印刷データに変換して出力するプログラムがある。当該プログラムは、いわゆるプリンタドライバである。
【0003】
プリンタドライバにおいて、ユーザは、用紙のサイズや、普通紙や光沢紙などの用紙の種別や、片面印刷や、両面印刷や、余白設定など、種々の印刷設定を行う。
【0004】
特許文献1は、ユーザによる印刷設定を容易にする印刷制御プログラムを開示する。印刷制御プログラムは、ユーザ定義名と、ドライバ名と、印刷に関するパラメータ(印刷設定)と、が対応付けられた設定管理テーブルを有する。ユーザは、ユーザ定義名を選択することにより、設定管理テーブルに設定された印刷設定で、プリンタドライバに印刷データを出力させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1は、印刷設定を容易にする技術を開示する。しかしながら、特許文献1は、印刷を行うためにプリンタで行う必要がある操作をユーザに容易に認識させる技術は開示していない。
【0007】
本発明は、印刷設定を容易にし、かつ、印刷を行うためにプリンタで行う必要がある操作をユーザに容易に認識させることができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書では様々な開示を行う。開示例の一例であるプログラムは、情報処理装置のコンピュータによって実行されるプログラムであって、プリンタの種別を示す複数のプリンタ種別情報及びシートの種別を示す複数のシート種別情報にそれぞれ対応付けられた複数の表示情報を含むプログラムである。前記プリンタは、シートが載置されるトレイを有する。前記表示情報は、前記トレイ及びシートに関する取扱いを示す情報である。該プログラムは、前記情報処理装置と接続された前記プリンタの種別を示す接続プリンタ情報と一致する前記プリンタ種別情報と、前記複数のシート種別情報のうち、ユーザが選択した一の前記シート種別情報とを用いて前記コンピュータにインストールされる。該プログラムは、複数の前記表示情報のうち、前記インストールに用いられた前記プリンタ種別情報及び前記シート種別情報に対応付けられた前記表示情報を、表示する表示情報である決定表示情報に決定する決定処理と、画像データを取得する画像データ取得処理と、取得した前記画像データに基づいて印刷データを生成する生成処理と、生成した前記印刷データを出力する印刷データ出力処理と、前記決定表示情報を出力する表示情報出力処理と、を前記コンピュータに実行させる。
【0009】
本発明に係るプログラムは、接続プリンタ情報と一致するプリンタ種別情報が示す種別のプリンタと、ユーザが選択したシート種別情報が示す種別のシートとに対応付けられてインストールされる。すなわち、本発明に係るプログラムは、一の種別のプリンタに対して、かつ、一の種別のシートが対応付けられてインストールされる。本発明に係るプログラムは、一の種別のプリンタに対して、かつ、一の種別のシートが対応付けられてインストールされるので、シートのサイズなどの印刷設定をユーザに行わせることなく印刷データを生成することができる。また、本発明に係るプログラムは、決定処理で決定した決定表示情報を出力する。出力された決定表示情報は、例えば、情報処理装置に接続されたディスプレイや、プリンタが有するディスプレイなどの表示装置に出力されて表示される。したがって、本発明に係るプログラムは、トレイ及びシートに関する取扱いを示す表示情報をユーザに視認させることができる。すなわち、印刷を行うためにプリンタで行う必要がある操作をユーザに容易に認識させることができる。その結果、本発明に係るプログラムは、印刷設定を容易にし、かつ、印刷を行うためにプリンタで行う必要がある操作をユーザに容易に認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本実施形態に係るプリンタ11及び情報処理装置12の概略図である。
【
図2】
図2(A)は、送り状名とオブジェクト名との対応を示すテーブルの図であり、
図2(B)は、各オブジェクトがそれぞれ示す画像を説明する図であり、
図2(C)は、オブジェクトpが示す画像を説明する図であり、
図2(D)は、オブジェクトq及びオブジェクトrが示す画像を説明する図である。
【
図3】
図3(A)は、送り状名と、モデル名と、オブジェクト名との対応を示すテーブルの図であり、
図3(B)は、各オブジェクトがそれぞれ示す画像を説明する図である。
【
図4】
図4は、インストーラ50が実行する処理を説明する図である。
【
図5】
図5は、スペシャルプリンタドライバ49が実行する処理を説明する図である。
【
図6】
図6(A)は、送り状名選択画面を示す図であり、
図6(B)は、印刷画面を示す図である。
【
図7】
図7(A)は、第1表示画面を示す図であり、
図7(B)は、第2表示画面を示す図である。
【
図8】
図8(A)は、第3表示画面を示す図であり、
図8(B)は、第4表示画面を示す図である。
【
図9】
図9(A)は、第5表示画面を示す図であり、
図9(B)は、第6表示画面を示す図である。
【
図10】
図10(A)は、第7表示画面を示す図であり、
図10(B)は、第8表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。例えば、後述する各処理の実行順序は、本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜変更することができる。
【0012】
本実施形態では、
図1に示される情報処理装置12にインストールされて実行されるスペシャルプリンタドライバ49について説明する。スペシャルプリンタドライバ49は、画像データを印刷データに変換して出力するプログラムである。さらに詳しくは、スペシャルプリンタドライバ49は、運送事業者が指定する送り状14(
図2(B))に対して、住所や宛名などをプリンタ11に印刷させるプログラムである。以下、詳しく説明する。送り状14は、シートの一例である。スペシャルプリンタドライバ49は、プログラムの一例である。
【0013】
プリンタ11は、トレイ20に載置されたシートを搬送し、搬送するシートに画像を印刷する種類のプリンタである。例えば、プリンタ11は、シートにインク滴を吐出して印刷を行う、いわゆるインクジェットプリンタである。或いは、プリンタ11は、ドラムに付着したトナーをシートに圧着させて印刷を行う、いわゆるレーザプリンタであってもよい。さらに或いは、プリンタ11は、フィルムインクを用いてシートに印刷を行う、いわゆるサーマルプリンタであってもよい。図示例では、プリンタ11は、インクジェットプリンタである。シートは、A4サイズやA5サイズなどの種々のサイズの普通紙や光沢紙や送り状14である。
【0014】
情報処理装置12は、パーソナルコンピュータや、タブレットや、携帯端末などである。図示例では、情報処理装置12は、パーソナルコンピュータである。
【0015】
プリンタ11と情報処理装置12とは、USBケーブルやLANケーブルなどである通信ケーブル13で相互に接続されており、互いに通信可能である。但し、プリンタ11と情報処理装置12とは、無線LANやWi-Fi(登録商標)などによって無線接続されて、互いに通信可能であってもよい。
【0016】
以下、
図1を参照して、プリンタ11及び情報処理装置12の構成について説明する。
【0017】
プリンタ11は、ディスプレイ31と、ユーザI/F32と、通信I/F33と、印刷エンジン34と、コントローラ21と、を備える。なお、「I/F」は、インタフェースを意味する。
【0018】
ディスプレイ31は、表示パネル及びタッチセンサを有する。表示パネルは、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等である。タッチセンサは、透明な膜状であって、表示パネルに重畳されている。すなわち、ディスプレイ31は、いわゆるタッチパネルである。タッチセンサは、ユーザがタッチした表示パネル上の位置を示す位置情報を出力する。ディスプレイ31は、表示装置及び入力装置の一例である。
【0019】
ユーザI/F32は、例えば操作スイッチである。ユーザI/F32は、入力装置の一例である。なお、ディスプレイ31のタッチセンサと、ユーザI/F32との一方のみがプリンタ11に設けられていてもよい。
【0020】
通信I/F33は、通信ケーブル13を接続可能に構成されている。通信I/F33は、通信ケーブル13を通じて情報処理装置12から情報やデータを受信し、情報処理装置12に情報やデータを送信するインタフェースである。
【0021】
印刷エンジン34は、例えば、給送ローラと、搬送ローラと、排紙ローラと、印刷ヘッドと、複数のガイド部材と、排紙トレイ35と、を有する。ガイド部材は、シートが搬送される搬送路を区画する機能を有する。給送ローラは、トレイ20に載置されたシートを搬送路に送り出す機能を有する。搬送ローラは、給送ローラによって搬送路に送り出されたシートを搬送する機能を有する。印刷ヘッドは、搬送ローラによって搬送されるシートに画像を印刷する機能を有する。排紙ローラは、画像を印刷されたシートを排紙トレイ35に排出する機能を有する。なお、印刷エンジン34の構成は、上述の構成に限られない。印刷エンジン34は、トレイ20に載置されたシートに画像を印刷可能であれば、他の構成であってもよい。
【0022】
コントローラ21は、ディスプレイ31に文字列やアイコンやボタンやリンクやラジオボタンやチェックボックスやプルダウンメニューなどのオブジェクトを表示させ、印刷エンジン34にシートへの印刷を実行させる。また、コントローラ21は、通信I/F33を通じて情報処理装置12と通信を行い、ユーザI/F32を通じてユーザ操作を受け付ける機能を有する。
【0023】
詳しく説明すると、コントローラ21は、中央演算処理装置であるCPU22と、メモリ23と、通信バス24と、を備える。CPU22及びメモリ23は、通信バス24と接続されている。また、通信バス24は、ディスプレイ31、ユーザI/F32、通信I/F33、及び印刷エンジン34と接続されている。すなわち、CPU22は、通信バス24を通じて、ディスプレイ31、ユーザI/F32、通信I/F33、及び印刷エンジン34と接続されている。
【0024】
メモリ23は、例えば、RAM、ROM、EEPROM、HDD、プリンタ11に着脱されるUSBメモリ等の可搬記憶媒体、CPU22が備えるバッファ、或いはそれらの組み合わせによって構成される。
【0025】
メモリ23は、プログラム記憶領域25及びデータ記憶領域26を有する。プログラム記憶領域25は、オペレーティングシステムであるOS27と、装置プログラム28と、を記憶する。
【0026】
装置プログラム28は、単一のプログラムであってもよいし、複数のプログラムの集合体であってもよい。装置プログラム28は、例えば、ユーザの入力操作を受け付けるUIモジュールと、通信I/F33を通じて情報処理装置などの他の機器と通信を行う通信モジュールと、印刷エンジン34の動作の制御を行う印刷モジュールとで構成される。複数のプログラム(モジュール)は、例えばマルチタスクによって、擬似的に並行して、CPU22によって実行される。
【0027】
データ記憶領域26は、OS27や装置プログラム28の実行に必要なデータ或いは情報などを記憶する。また、データ記憶領域26は、MIB(Management Information Base)情報を記憶する。MIB情報は、プリンタ11のモデルを示すモデル名や、プリンタ11に付与されたIPアドレスなどを含む。装置プログラム28は、通信I/F33を通じて情報処理装置12からコマンドを入力されたことに応じて、通信I/F33を通じてMIB情報を情報処理装置12に返信する。詳しくは後述するが、情報処理装置12のOS47は、ポート名と、プリンタ11のモデル名とを対応付けて、メモリ43のデータ記憶領域46に記憶させる。情報処理装置12のメモリ43に記憶されるモデル名は、接続プリンタ情報の一例である。
【0028】
情報処理装置12は、ディスプレイ51と、ユーザI/F52と、通信I/F53と、コントローラ41と、を備える。通信I/F53の構成は、プリンタ11の通信I/F33の構成と同様である。
【0029】
ユーザI/F52は、マウス54及びキーボード55を接続されている。ユーザI/F52は、RC232Cの通信プロトコルを用いて、マウス54及びキーボード55からの操作信号の入力を受け付ける。マウス54及びキーボード55は、入力装置の一例である。
【0030】
ディスプレイ51は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等である表示パネルを有する。ディスプレイ51は、マウス54の動きに追従して表示パネル上を移動するポインタ画像を表示する。ディスプレイ51に表示されたオブジェクトにポインタ画像が重ねられた状態で、マウス54の左ボタンが押下されることにより、オブジェクトが選択される。ディスプレイ51は、表示装置の一例である。
【0031】
コントローラ41は、中央演算処理装置であるCPU42と、メモリ43と、通信バス44と、を備える。CPU42及びメモリ43は、通信バス44と接続されている。通信バス44は、ディスプレイ51、ユーザI/F52、及び通信I/F53を接続されている。CPU42は、コンピュータの一例である。
【0032】
メモリ43は、プログラム記憶領域45及びデータ記憶領域46を有する。プログラム記憶領域45は、オペレーティングシステムであるOS47と、標準プリンタドライバ(以下、標準ドライバと記載する)48と、スペシャルプリンタドライバ(以下、スペシャルドライバと記載する)49と、インストーラ50と、送り状作成プログラム56と、を記憶する。スペシャルドライバ49及びインストーラ50は、インストーラセットの一例である。
【0033】
標準ドライバ48は、普通紙や光沢紙など、送り状14(
図2(B))以外の一般のシートに対応して設計されたプリンタドライバである。標準ドライバ48は、入力された画像データを、ユーザが指定した印刷設定にしたがって、プリンタ11が印刷を実行可能な形式の印刷データに変換して出力する。印刷設定は、例えば、シートのサイズや、普通紙や光沢紙などのシートの種別や、2in1などの設定や、カラー又はモノクロの設定や、片面印刷又は両面印刷などの設定や、余白の大きさの設定などである。プリンタ11の一のモデルに対して一の標準ドライバ48がプリンタ11のベンダーからユーザに提供される。例えば、プリンタ11のモデル名「MFP-A」(
図3(A))に対して、第1の標準ドライバ48がユーザに提供され、プリンタ11のモデル名「MFP-B」(
図3(A))に対して、第2の標準ドライバ48がユーザに提供される。ユーザは、情報処理装置12に接続するプリンタ11のモデル名に応じた種別の標準ドライバ48を入手して、情報処理装置12にインストールする。ユーザは、例えば、インターネットを通じて、ベンダーが公開するウェブページから標準ドライバ48をダウンロードして入手する。
【0034】
スペシャルドライバ49は、送り状14に対応したプリンタドライバである。スペシャルドライバ49は、標準ドライバ48と異なり、複数種別のモデルのプリンタ11に対してインストール可能である。例えば、スペシャルドライバ49は、モデル名「MFP-A」のプリンタ11に対してインストール可能であり、かつ、モデル名「MFP-B」のプリンタ11に対してインストール可能である。
【0035】
また、スペシャルドライバ49は、標準ドライバ48と異なり、一の種別のシートである送り状14に対してインストールされるプリンタドライバである。すなわち、標準ドライバ48では、A4やA5やB4やB5などの複数種別のシートをユーザが選択可能であるのに対して、スペシャルドライバ49では、起動時において、ユーザはシートの種別を選択する必要がない。すなわち、スペシャルドライバ49は、複数種別のモデルのプリンタ11に対してインストール可能であり、かつ、一の種別のシートに対してインストールされるプリンタドライバである。当該一の種別は、スペシャルドライバ49のインストール時において、ユーザによって選択される。詳しくは後述する。
【0036】
また、スペシャルドライバ49は、
図2(A)に示される第1テーブルと、
図3(A)に示される第2テーブルとを含む。
【0037】
図2(A)に示される第1テーブルは、送り状14の種別を示す送り状名と、オブジェクトの種別を示すオブジェクト名との対応を示す。図示例では、送り状名「第1運送事業者A4」と、オブジェクト名「オブジェクトa」とが対応付けられている。オブジェクト名で識別されるオブジェクトa、オブジェクトb、オブジェクトc、オブジェクトd、及びオブジェクトeは、送り状14の画像を示す画像データと対応付けられている。送り状名は、シート種別情報の一例である。
【0038】
図2(B)に示されるように、オブジェクトaと対応付けられた画像データは、送り状名「第1運送事業者A4」の画像を示す。オブジェクトbと対応付けられた画像データは、送り状名「第1運送事業者A5」の画像を示す。オブジェクトcと対応付けられた画像データは、送り状名「第1運送事業者YesA4」の画像を示す。オブジェクトdと対応付けられた画像データは、送り状名「第2運送事業者A4」の画像を示す。オブジェクトeと対応付けられた画像データは、送り状名「第2運送事業者A5」の画像を示す。「オブジェクトa」から「オブジェクトe」とそれぞれ対応付けられた画像データは、第2画像データの一例である。「オブジェクトa」から「オブジェクトe」とそれぞれ対応付けられた画像データが示す送り状14の画像は、第2画像の一例である。
【0039】
スペシャルドライバ49が有する送り状14の画像は、ユーザが誤って違う種別の送り状をトレイ20に載置しないように、情報処理装置12のディスプレイ51に表示される。詳しくは後述される。
【0040】
図3(A)に示される第2テーブルは、送り状14の種別を示す送り状名と、プリンタ11の種別を示すモデル名と、オブジェクトの種別を示すオブジェクト名との対応を示す。図示例では、送り状名「第1運送事業者A4」と、モデル名「MFP-A」と、オブジェクト名「オブジェクトf」とが対応付けられている。オブジェクト名で識別されるオブジェクトf、オブジェクトg、オブジェクトh、オブジェクトi、オブジェクトj、オブジェクトk、オブジェクトm、及びオブジェクトnは、送り状14が載置されたトレイ20の画像を示す画像データと対応付けられている。第2テーブルにおけるモデル名は、プリンタ種別情報の一例である。
【0041】
プリンタ11が有するトレイ20の構成について詳しく説明する。トレイ20の構成は、プリンタ11の種別(モデル)によって相違する。以下では、図示例で示されるモデル名「MFP-A」で特定される種別と、モデル名「MFP-B」で特定される種別との2種別のプリンタ11について説明する。また、モデル名「MFP-A」で特定される種別のプリンタ11のトレイ20をトレイ20Aとし、モデル名「MFP-B」で特定される種別のプリンタ11のトレイ20をトレイ20Bとして説明する。
【0042】
まず、トレイ20Bについて説明する。
図3(B)の「オブジェクトh」と対応付けられた画像データが示すトレイ20Bの画像と、「オブジェクトg」と対応付けられた画像データが示すトレイ20Bの画像とが示すように、トレイ20Bは、収縮された収縮状態と、拡張された拡張状態とに状態変化可能な構成を有する。「オブジェクトh」が示すトレイ20Bは、収縮状態である。「オブジェクトg」が示すトレイ20Bは、拡張状態である。トレイ20Bは、例えば、ユーザによってスライドされることにより、収縮状態と拡張状態との間で状態変化する。
【0043】
「オブジェクトh」が示す収縮状態のトレイ20Bは、A5サイズの送り状14を支持する。「オブジェクトg」が示す拡張状態のトレイ20Bは、A4サイズの送り状14を支持する。すなわち、トレイ20Bは、載置される送り状14がA5サイズである場合に、収縮状態とされ、載置される送り状14がA4サイズである場合に、拡張状態とされる。具体的に説明すると、A4サイズの送り状14の縦の長さは、収縮状態におけるトレイ20Bの縦の長さよりも長い。また、A4サイズの送り状14の縦の長さは、拡張状態におけるトレイ20Bの縦の長さよりも短い。また、A5サイズの送り状14の縦の長さは、収縮状態におけるトレイ20Bの縦の長さよりも短い。したがって、拡張状態のトレイ20Bは、A4サイズの送り状14の全部を支持することができる。また、収縮状態のトレイ20Bは、A5サイズの送り状14の全部を支持することができる。トレイ20は、載置される送り状14のサイズに応じて、ユーザによって収縮姿勢或いは拡張姿勢にされる。なお、「縦」とは、図における上下方向を意味する。
【0044】
収縮状態は、第1状態の一例である。A5サイズの送り状14は、一の種別のシートの一例である。拡張状態は、第2状態の一例である。A4サイズの送り状は、他の一の種別のシートの一例である。但し、第1状態及び第2状態は、収縮状態及び拡張状態に限られない。また、収縮状態と拡張状態との状態変化の例は、スライドに限られない。例えば、送り状14の一部を支持する補助プレートや補助棒などの補助部材がユーザによってトレイ20に取り付けられることにより、トレイ20Bの状態が変化されてもよい。補助部材が取り付けられる前のトレイ20の状態は、第1状態の一例であり、補助部材が取り付けられた後のトレイ20の状態は、第2状態の一例である。また、補助部材は、トレイ20に対して着脱可能ではなく、スライド可能或いは回動可能にトレイ20に設けられていてもよい。
【0045】
トレイ20に載置される送り状14の向きは、プリンタ11の設計時において決められている。詳しく説明すると、送り状14は、文字や図形などである画像が印刷される印刷紙からなる印刷層と、接着剤からなる接着層と、剥離紙からなる剥離層と、を有する。印刷層の下に接着層が設けられ、接着層の下に剥離層が設けられる。送り状14は、接着層を有するので、例えば、プリンタ11において紙詰まりが生じ、紙詰まりによって剥離紙が接着層から剥がれると、接着剤がプリンタ11の搬送ローラや排紙ローラなどに付着する。そうすると、紙詰まりを起こした送り状14をプリンタ11から除去することが困難になる。また、紙詰まりを起こした送り状14をプリンタ11から除去したとしても、搬送ローラや排紙ローラに付着した接着剤によって、以降の印刷に支障が生じるおそれがある。トレイ20Bにおける送り状14の向きは、紙詰まりの発生に影響を及ぼす。プリンタ11の設計時において、紙詰まりが生じ難くなるように、トレイ20Bにおける送り状14の向きが決定される。図示例では、送り状14は、全て縦向きでトレイ20に載置されている。なお、同じA4サイズであっても、トレイ20に載置されるシートが送り状ではなく普通紙や光沢紙である場合、縦向きではなく、横向き載置するようにプリンタ11が設計されることがある。そうすると、送り状14を普通紙と同じ向き(横向き)にユーザが誤ってトレイ20に載置してしまうおそれが生じる。スペシャルドライバ49は、
図7から
図10に示される表示画面をディスプレイ51に表示させることにより、送り状14が誤った向きなどでトレイ20に載置されることを抑制する。詳しくは後述する。
【0046】
次に、モデル名「MFP-A」のプリンタ11のトレイ20であるトレイ20Aについて説明する。トレイ20Aの縦の長さは、トレイ20Bの縦の長さ及びA4サイズの送り状14の縦の長さよりも長い。すなわち、トレイ20Aは、拡張されなくても、A4サイズの送り状14の全部を支持することができる。なお、トレイ20Aは、収縮状態と拡張状態とに状態変化可能な構成を有していてもよいし、状態変化可能でない構成を有していてもよい。
【0047】
図3(B)に示されるように、「オブジェクトf」と対応付けられた画像データが示す画像は、モデル名「MFP-A」のプリンタ11のトレイ20Aに、第1運送事業者A4の送り状14が載置された状態を示す。「オブジェクトf」と対応付けられた画像データが示す画像は、トレイ20Aにおける第1運送事業者A4の送り状14の位置、水平方向における向き、及び、表裏を示す。
【0048】
「オブジェクトg」と対応付けられた画像データが示す画像は、モデル名「MFP-B」のプリンタ11のトレイ20Bに、第1運送事業者A4の送り状14が載置された状態を示す。「オブジェクトg」と対応付けられた画像データが示す画像は、トレイ20Bにおける第1運送事業者A4の送り状14の位置、水平方向における向き、及び、表裏を示す。
【0049】
「オブジェクトh」と対応付けられた画像データが示す画像は、モデル名「MFP-A」及び「MFP-B」のプリンタ11のトレイ20A、20Bに、第1運送事業者A5の送り状14が載置された状態を示す。「オブジェクトh」と対応付けられた画像データが示す画像は、トレイ20A及びトレイ20Bにおける第1運送事業者A5の送り状14の位置、水平方向における向き、及び、表裏を示す。
【0050】
「オブジェクトi」と対応付けられた画像データが示す画像は、モデル名「MFP-A」のプリンタ11のトレイ20Aに、第1運送事業者YesA4の送り状14が載置された状態を示す。「オブジェクトi」と対応付けられた画像データが示す画像は、トレイ20A及びトレイ20Bにおける第1運送事業者YesA4の送り状14の位置、水平方向における向き、及び、表裏を示す。
【0051】
「オブジェクトj」と対応付けられた画像データが示す画像は、モデル名「MFP-B」のプリンタ11のトレイ20Bに、第1運送事業者YesA4の送り状14が載置された状態を示す。「オブジェクトj」と対応付けられた画像データが示す画像は、トレイ20Bにおける第1運送事業者YesA4の送り状14の位置、水平方向における向き、及び、表裏を示す。
【0052】
「オブジェクトk」と対応付けられた画像データが示す画像は、モデル名「MFP-A」のプリンタ11のトレイ20Aに、第2運送事業者A4の送り状14が載置された状態を示す。「オブジェクトk」と対応付けられた画像データが示す画像は、トレイ20Aにおける第2運送事業者A4の送り状14の位置、水平方向における向き、及び、表裏を示す。
【0053】
「オブジェクトm」と対応付けられた画像データが示す画像は、モデル名「MFP-B」のプリンタ11のトレイ20Bに、第2運送事業者A4の送り状14が載置された状態を示す。「オブジェクトm」と対応付けられた画像データが示す画像は、トレイ20Bにおける第2運送事業者A4の送り状14の位置、水平方向における向き、及び、表裏を示す。
【0054】
「オブジェクトn」と対応付けられた画像データが示す画像は、モデル名「MFP-A」及び「MFP-B」のプリンタ11のトレイ20A、20Bに、第2運送事業者A5の送り状14が載置された状態を示す。「オブジェクトn」と対応付けられた画像データが示す画像は、トレイ20A及びトレイ20Bにおける第2運送事業者A5の送り状14の位置、水平方向における向き、及び、表裏を示す。
【0055】
オブジェクト名「オブジェクトf」から「オブジェクトn」とそれぞれ対応付けられた画像データは、表示情報及び第1画像データの一例である。「オブジェクトf」から「オブジェクトn」とそれぞれ対応付けられた画像データが示す画像は、第1画像の一例である。また、オブジェクト名「オブジェクトf」から「オブジェクトn」とそれぞれ対応付けられた画像データは、トレイ上における水平方向の向きを示す情報、トレイ上における位置を示す情報、及びトレイ上における表裏を示す情報の一例である。
【0056】
スペシャルドライバ49が有する上述の画像データが示す画像は、送り状14をトレイ20に誤った位置や、誤った向きや、誤った表裏で載置しないように、情報処理装置12のディスプレイ51に表示される。詳しくは後述される。
【0057】
また、スペシャルドライバ49は、文字列を示す複数の文字列データを有する。各文字列データは、
図7から
図10に示される第1文字列、第2文字列、第3文字列、第4文字列、及び第5文字列を示す。以下、詳しく説明する。
【0058】
第1文字列は、
図7(A)に示されるように、「1.必ず用紙トレイ1をお使いください。用紙の上方向を確認し、印刷面を下にして用紙をセットします。送り状は必ず縦向きに用紙をセットしてください。」である。第2文字列は、「2.左右、手前の用紙ガイドを用紙に合わせて右図のようにスライドします。この時、用紙がトレイ奥に乗り上げない位置で用紙ガイドを止めてください。」である。第3文字列は、「3.排紙トレイを最大まで引き出した後、展開してから印刷してください。」である。第4文字列は、
図7(B)に示されるように、「必ず用紙トレイ1を最大まで拡張してお使いください。用紙の上方向を確認し、印刷面を下にして用紙をセットします。送り状は必ず縦向きに用紙をセットしてください。」である。第5文字列は、
図8(A)に示されるように、「3.排紙トレイを最大まで引き出した後、印刷してください。」である。
【0059】
第1文字列は、
図3(A)に示される「オブジェクトf」、「オブジェクトh」、「オブジェクトi」、「オブジェクトk」、及び「オブジェクトn」と対応付けられている。すなわち、第1文字列は、「オブジェクトf、h、i、k、n」が示す画像とともに、情報処理装置12のディスプレイ51に表示される。
【0060】
第2文字列は、
図3(A)に示される「オブジェクトf」から「オブジェクトn」の全てのオブジェクト名と対応付けられている。第2文字列を示す文字列データは、共通画像の一例である。
【0061】
第3文字列は、
図3(A)に示される「オブジェクトf」、「オブジェクトg」、「オブジェクトi」、「オブジェクトj」、「オブジェクトk」、及び「オブジェクトm」と対応付けられている。すなわち、第3文字列は、「オブジェクトf、g、i、j、k、m」が示す画像とともに、情報処理装置12のディスプレイ51に表示される。
【0062】
第4文字列は、
図3(A)に示される「オブジェクトg」、「オブジェクトj」、「オブジェクトm」と対応付けられている。すなわち、第4文字列は、「オブジェクトg、j、m」が示す画像とともに、情報処理装置12のディスプレイ51に表示される。
【0063】
第5文字列は、
図3(A)に示される「オブジェクトh」及び「オブジェクトn」と対応付けられている。すなわち、第5文字列は、「オブジェクトh、n」が示す画像とともに、情報処理装置12のディスプレイ51に表示される。
【0064】
オブジェクト名「オブジェクトf」から「オブジェクトn」と対応付けられた第1文字列から第4文字列は、表示情報の一例である。
【0065】
スペシャルドライバ49は、第1テーブル、第2テーブル、及び文字列データに加え、
図2(C)に示されるオブジェクト名「オブジェクトp」と対応付けられた画像データを有する。「オブジェクトp」と対応付けられた画像データは、複数の送り状14を重ねてトレイ20に載置する場合の正しい載置方法と誤った載置方法とが表示された画像データを示す。
【0066】
「オブジェクトp」が示す画像は、オブジェクトaからオブジェクトnが示す画像とともに、情報処理装置12のディスプレイ51に表示される。詳しくは後述される。「オブジェクトp」が示す画像は、共通画像の一例である。
【0067】
スペシャルドライバ49は、
図2(D)に示されるオブジェクト名「オブジェクトq」と対応付けられた画像データ及び、「オブジェクトr」と対応付けられた画像データをさらに有する。「オブジェクトq」と対応付けられた画像データが示す画像は、排紙トレイ35がプリンタ11から引き出され、かつ、拡張トレイ36が格納された状態のプリンタ11の一部を示す。「オブジェクトr」と対応付けられた画像データが示す画像は、排紙トレイ35がプリンタ11から引き出され、かつ、拡張トレイ36が展開された状態のプリンタ11の一部を示す。
【0068】
排紙トレイ35は、プリンタ11の筐体に、スライド可能に支持されている。そして、拡張トレイ36は、排紙トレイ35に回動可能に支持されている。拡張トレイ36は、ユーザによって、排紙トレイ35に重なる格納状態と、排紙トレイ35から突出する展開状態とに状態変化される。排紙トレイ35は、A5サイズのシートを支持可能な大きさである。排紙トレイ35及び展開状態の拡張トレイ36は、A4サイズのシートを支持可能な大きさである。すなわち、拡張トレイ36は、A4サイズのシートに印刷が行われる場合に、シートが排紙トレイ35から脱落しないように、ユーザによって展開される。
【0069】
「オブジェクトq」と対応付けられた画像データが示す画像、すなわち、拡張トレイ36が格納状態であるプリンタ11の画像は、A5サイズの送り状14に印刷が実行される場合に、ディスプレイ51に表示される。具体的には、「オブジェクトq」は、A5サイズの送り状14を示すオブジェクトb及び、オブジェクトeと対応付けられている。そして、「オブジェクトq」と対応付けられた画像データが示す画像は、第3表示画面(
図8(A))、第8表示画面(
図10(B))において表示される。
【0070】
「オブジェクトr」と対応付けられた画像データが示す画像、すなわち、拡張トレイ36が展開状態であるプリンタ11の画像は、A4サイズの送り状14に印刷が実行される場合に、ディスプレイ51に表示される。具体的には、「オブジェクトr」は、A4サイズの送り状14を示すオブジェクトa、オブジェクトc及び、オブジェクトdと対応付けられている。そして、「オブジェクトr」と対応付けられた画像データが示す画像は、第1表示画面、第2表示画面、第4表示画面から第7表示画面において表示される。
【0071】
インストーラ50は、スペシャルドライバ49を情報処理装置12にインストールするプログラムである。
【0072】
インストーラ50は、標準ドライバ48の名称(以下、標準ドライバ名と記載する)或いはプリンタ11のモデル名を有する。なお、標準ドライバ48は、プリンタ11のモデル名で情報処理装置12にインストールされる。すなわち、標準ドライバ名と、プリンタ11のモデル名とは、一致する。以下では、インストーラ50は、標準ドライバ名として、「MFP-A」及び「MFP-B」を有するものとして説明する。なお、標準ドライバ名或いはプリンタ11のモデル名は、スペシャルドライバ49が有していてもよい。その場合、インストーラ50は、スペシャルドライバ49から、標準ドライバ名或いはプリンタ11のモデル名を取得する。インストーラ50は、標準ドライバ名或いはプリンタ11のモデル名を用いて、スペシャルドライバ49を情報処理装置12にインストールする。詳しくは後述する。標準ドライバ名及びプリンタ11のモデル名は、標準ドライバ識別情報の一例である。
【0073】
送り状作成プログラム56は、送り状14に印刷する文字列を作成するプログラムである。ユーザは、例えば、運送事業者がインターネット上に公開するウェブページから送り状作成プログラム56をダウンロードして、送り状作成プログラム56を情報処理装置12にインストールする。
【0074】
データ記憶領域46は、OS47や標準ドライバ48やスペシャルドライバ49やインストーラ50の実行に必要なデータ或いは情報などを記憶する。
【0075】
また、データ記憶領域46は、プリンタ11のモデル名と、ポート名とを対応付けて記憶する。詳しく説明すると、OS47は、通信ケーブル13によって情報処理装置12と接続されたプリンタ11に、通信I/F53を通じてコマンドを入力し、通信I/F53を通じてプリンタ11からモデル名を含むMIB情報を受信する。OS47は、受信したモデル名と、ポート名とを対応付けてデータ記憶領域46に記憶させる。ポート名は、プリンタ11と情報処理装置12とがUSBケーブルによって接続されている場合は、例えば「USB001」など、OS47が決定した名称とされる。或いは、ポート名は、プリンタ11と情報処理装置12とがLANケーブルによって接続されている場合、或いは無線LAN接続されている場合、例えば、プリンタ11のIPアドレスとされる。OS47は、互いに対応付けられたモデル名とポート名とに対して、標準ドライバ48をインストールする。ポート名は、ポート識別情報の一例である。
【0076】
OS47は、例えば、プリンタ11のモデル名を、標準ドライバ名として、ディスプレイ51に表示させる。例えば、OS47は、文書作成プログラムや描画プログラムなどから印刷指示を受け付けたことに応じて、インストールされたプリンタドライバの名称の一覧をディスプレイ51に表示させる。そして、OS47は、標準ドライバ名を選択するユーザ操作をユーザI/F52を通じて受け付けたことに応じて、標準ドライバ48を起動させる。プリンタ11のモデル名とポート名とを対応付けて記憶するデータ記憶領域46は、いわゆるレジストリである。
【0077】
以下、インストーラ50がスペシャルドライバ49を情報処理装置12にインストールする処理(
図4)、及び、スペシャルドライバ49がプリンタ11に印刷データを送信する処理(
図5)について説明する。
【0078】
図4に示されるように、インストーラ50は、OS47によって起動されたことに応じて、情報処理装置12にインストールされている全てのプリンタドライバの名称(以下、プリンタドライバ名と記載)を返信することを要求するコマンドをOS47に入力する(S11)。そして、インストーラ50は、プリンタドライバ名の一覧を、OS47から取得する(S12)。インストーラ50がプリンタドライバ名の一覧を取得するステップS12の処理は、接続プリンタ情報取得処理、取得処理、及び取得ステップの一例である。
【0079】
インストーラ50は、取得したプリンタドライバ名の一覧に、自己が有する標準ドライバ名「MFP-A」或いは「MFP-B」と一致する名称のプリンタドライバがあるか否かを判断する(S13)。すなわち、インストーラ50は、情報処理装置12に既にインストールされている標準ドライバ48があるか否かを判断する(S13)。
【0080】
インストーラ50は、情報処理装置12に既にインストールされている標準ドライバ48があると判断すると(S13:Yes)、OS47にコマンドを入力する(S16)。当該コマンドは、インストール済みの標準ドライバ名を付帯情報として含む。すなわち、インストーラ50は、自己が有する標準ドライバ名「MFP-A」或いは「MFP-B」のうち、取得したプリンタドライバ名の一覧にある方の標準ドライバ名を付帯情報とする。なお、標準ドライバ名「MFP-A」及び「MFP-B」の両方の名称が、取得したプリンタドライバ名の一覧にある場合、インストーラ50は、標準ドライバ名「MFP-A」と「MFP-B」との一方の名称をユーザに選択させる画面をポップアップウインドウとして情報処理装置12のディスプレイ51に表示させてもよい。そして、ユーザが選択した方の標準ドライバ名を付帯情報としてコマンドに付帯させる。
【0081】
コマンドを受信したOS47は、付帯された標準ドライバ名と対応付けられたポート名をインストーラ50に返信する(S17)。なお、上述したように、OS47は、標準ドライバ48がインストールされたときに、標準ドライバ名と、ポート名とを対応付けてメモリ43に記憶させている。
【0082】
インストーラ50は、ポート名を受信する(S17)。すなわち、インストーラ50は、情報処理装置12に既にインストールされている標準ドライバ48と対応付けられたポート名を取得する。なお、インストーラは、OS47によらず、標準ドライバ名と対応付けてメモリ43に記憶されたポート名をメモリ43から読み出して取得してもよい。
【0083】
次に、インストーラ50は、送り状名選択画面を情報処理装置12のディスプレイ51に表示させる。送り状名選択画面は、例えば、ポップアップウインドウとしてディスプレイ51に表示される。
図6(A)は、送り状名選択画面の一例を示す。
【0084】
送り状名選択画面は、情報処理装置12に接続されているプリンタ11のモデル名を示す「プリンタモデル名:MFP-A」の文字列と、「送り状名」の文字列と、プルダウンメニュー61と、「OK」アイコン62と、「キャンセル」アイコン63と、を含む。プルダウンメニュー61は、「第1運送事業者A4」、「第1運送事業者A5」、「第1運送事業者YesA4」、「第2運送事業者A4」、及び「第2運送事業者A5」を選択可能である。図示例では、情報処理装置12に「MFP-A」の標準ドライバ48が既にインストールされており、「第1運送事業者A4」の送り状がユーザによって選択された状態が示されている。
【0085】
インストーラ50は、
図4に示されるように、送り状選択画面においてユーザが送り状名を選択して「OK」アイコン62を選択したか否かを判断する(S19)。すなわち、ユーザが送り状名を決定したか否かを判断する。インストーラ50は、ユーザが送り状名を決定するまで、送り状選択画面をディスプレイ51に表示させる。なお、ユーザによって「キャンセル」アイコン63が選択されたことに応じて、インストーラ50は、例えば、スペシャルドライバ49のインストールを中止する。
【0086】
インストーラ50は、ユーザが送り状名を決定したと判断すると(S19:Yes)、メモリ43のレジストリにフォルダを作成する(S20)。そして、インストーラ50は、作成したフォルダ内に、スペシャルドライバ49の名称(以下、スペシャルドライバ名と記載する)、ポート名、及び標準ドライバ名(プリンタ11のモデル名)を格納する(S21)。すなわち、インストーラ50は、スペシャルドライバ名とポート名と標準ドライバ名とを対応付けてメモリ43に記憶させる。スペシャルドライバ名は、送り状名と同一とされる。スペシャルドライバ名は、例えば、「第1運送事業者A4」や「第1運送事業者A5」や「第2運送事業者A4」や「第2運送事業者A5」などである。なお、ステップS20で作成されるフォルダの名称は、スペシャルドライバ名と標準ドライバ名とを組み合わせた名称とされる。例えば、フォルダの名称は、「第1運送事業者A4 MFP-A」や「第1運送事業者A5 MFP-B」や「第2運送事業者A4 MFP-A」や「第2運送事業者A5 MFP-B」とされる。インストーラ50が送り状名を選択するユーザ操作を受け付けるS19:Yesの処理は、受付処理及び受付ステップの一例である。インストーラ50が、スペシャルドライバ名、ポート名、及び標準ドライバ名をメモリ43に記憶させるステップS21の処理は、記憶処理及び記憶ステップの一例である。
【0087】
また、OS47が、プリンタドライバ名の一覧をディスプレイ51に表示してプリンタドライバのユーザ選択を受け付ける場合、表示される一覧には、ステップS21でフォルダ内に格納されたスペシャルドライバ名と標準ドライバ名とを組み合わせた名称が表示される。例えば、「第1運送事業者A4 MFP-A」や「第1運送事業者A5 MFP-B」や「第2運送事業者A4 MFP-A」や「第2運送事業者A5 MFP-B」が、ディスプレイ51に表示される。
【0088】
スペシャルドライバ名は、「第1運送事業者A4」などの送り状名を含むので、ユーザは、スペシャルドライバ49を、標準ドライバ48やその他のプリンタドライバと容易に区別することができる。
【0089】
インストーラ50は、ステップS13において、情報処理装置12にインストールされている標準ドライバ48がないと判断すると(S13:No)、標準ドライバ48を情報処理装置12にインストールすることをユーザに要求する。具体的には、標準ドライバ48を情報処理装置12にインストールすることをユーザに要求するポップアップウインドウを情報処理装置12のディスプレイ51に表示させる。当該ポップアップウインドウは、例えば、「OK」アイコンを含む。ユーザは、標準ドライバ48を情報処理装置12にインストールした後、当該「OK」アイコンを選択する。
【0090】
インストーラ50は、標準ドライバ48が情報処理装置12にインストールされたか否かを判断する(S15)。具体的には、インストーラは、上述のポップアップウインドウの「OK」アイコンがタップされたか否かを判断する。インストーラ50は、標準ドライバ48が情報処理装置12にインストールされるまで(S15:No)、上述のポップアップウインドウを情報処理装置12のディスプレイ51に表示させる。インストーラ50は、標準ドライバ48が情報処理装置12にインストールされたと判断すると(S15:Yes)、ステップS11以降の処理を実行する。
【0091】
上述のように、スペシャルドライバ49は、情報処理装置12と接続されたプリンタ11の種別を示すモデル名(標準ドライバ名)と、ユーザが選択した送り状名とに対してインストールされる。スペシャルドライバ49は、インストールの対象となるモデル名及び送り状名に対応する印刷設定を有する。
【0092】
次に、情報処理装置12にインストールされたスペシャルドライバ49によって送り状14に印刷がされる場合のスペシャルドライバ49の処理について、
図5を参照して説明する。
【0093】
ユーザは、送り状作成プログラム56を起動させ、送り状14に印刷する文字列を作成する。そして、ユーザは、送り状作成プログラム56がディスプレイ51に表示させる「印刷」アイコンを選択することに応じて印刷指示を、送り状作成プログラム56に入力する(S31)。
【0094】
フローチャートには示されていないが、送り状作成プログラム56は、印刷指示を受け付けたことに応じて、OS47にコマンドを入力し、情報処理装置12にインストールされたプリンタドライバを選択させる選択画面をディスプレイ51に表示させる。選択画面は、例えば、情報処理装置12にインストールされた全てのプリンタドライバの名称を一覧表示する。ユーザは、一覧表示されたプリンタドライバ名から、スペシャルドライバ名を選択する。例えば、ユーザは、スペシャルドライバ名「第1事業者A4 MFP-A」を選択する。そして、ユーザは、選択画面に表示された「OK」アイコンを選択する(S32)。
【0095】
フローチャートには示されていないが、ユーザがスペシャルドライバ名を選択したことに応じて、OS47は、スペシャルドライバ49を起動させる。
【0096】
スペシャルドライバ49は、OS47によって起動されると(S33)。印刷画面データを情報処理装置12のディスプレイ51に出力し(S34)、印刷画面をディスプレイ51に表示させる(S35)。スペシャルドライバ49が印刷画面データを出力するステップS34の処理は、第1表示処理の一例である。
【0097】
図6(B)は、ディスプレイ51に表示される印刷画面を示す。印刷画面は、例えば、プリンタ11のモデル名を示す「プリンタモデル名:MFP-A」の文字列と、送り状名を示す「送り状名:第1運送事業者A4」と、「印刷」アイコン64と、「キャンセル」アイコン65と、を含む。「印刷」アイコン64は、印刷実行オブジェクトの一例である。
【0098】
スペシャルドライバ49は、
図5に示されるように、印刷画面において「印刷」アイコン64が選択されたか否かを判断する(S36)。スペシャルドライバ49は「印刷」アイコン64が選択されたと判断するまで(S36:No)、印刷画面をディスプレイ51に表示させる。なお、フローチャートには示されていないが、スペシャルドライバ49は、印刷画面において「キャンセル」アイコン65が選択されたと判断すると、例えば、以降の処理をスキップし、処理を終了する。
【0099】
スペシャルドライバ49は、印刷画面において「印刷」アイコン64が選択されたと判断すると(S36:Yes)、OS47を介して、或いは直接、送り状作成プログラム56に画像データを要求する(S37)。スペシャルドライバ49が「印刷」アイコン64を選択するユーザ操作を受け付けるステップS36:Yesの処理は、第1受付処理の一例である。
【0100】
送り状作成プログラム56は、画像データの要求を受け付けたことに応じて(S37)、送り状14に印刷する文字列を示す画像データをスペシャルドライバ49に受け渡す(S38)。
【0101】
スペシャルドライバ49は、送り状作成プログラム56から画像データを取得する(S38)。スペシャルドライバ49が画像データを取得するステップS38の処理は、画像データ取得処理及び画像データ取得ステップの一例である。
【0102】
スペシャルドライバ49は、画像データを送り状作成プログラム56に要求した後(S37)、ステップS21(
図4)でフォルダに格納されたスペシャルドライバ名及び標準ドライバ名をメモリ43から読み出す(S39)。上述のように、スペシャルドライバ名は、送り状名と同一であり、標準ドライバ名は、プリンタ11のモデル名と同一である。したがって、スペシャルドライバ49は、ステップS39において、送り状名及びモデル名を取得する。スペシャルドライバ49が送り状名及びモデル名を取得するステップS39の処理は、取得処理の一例である。
【0103】
スペシャルドライバ49は、ステップS39で取得した送り状名及びモデル名に基づいて、情報処理装置12のディスプレイ51に表示させる表示画面(
図7から
図10)を示す表示画面データを生成する(S40)。詳しく説明すると、スペシャルドライバ49は、取得した送り状名と対応するオブジェクト名を第1テーブル(
図2(A))から選択し、取得した送り状名及びモデル名と対応するオブジェクト名を第2テーブル(
図3(A))から選択する。また、スペシャルドライバ49は、「オブジェクトq」と「オブジェクトr」とのうち、取得した送り状名と対応する方のオブジェクト名を取得する。そして、スペシャルドライバ49は、第1テーブルから選択したオブジェクト名と対応する画像データと、第2テーブルから選択したオブジェクト名と対応する画像データ及び文字列データと、「オブジェクトp」が示す画像データ(
図2(C))と、「オブジェクトq」と「オブジェクトr」とのうち、選択した方のオブジェクトと、を用いて、
図7から
図10に示される表示画面を示す表示画面データを生成する。取得した送り状名及びモデル名と対応するオブジェクト名が示す画像データは、決定表示情報の一例である。スペシャルドライバ49が、取得した送り状名及びモデル名と対応するオブジェクト名を第2テーブル(
図3(A))から選択する処理は、決定処理及び決定ステップの一例である。
【0104】
具体的に説明すると、スペシャルドライバ49は、第1テーブル(
図2(A)から「オブジェクトa」を選択し、第2テーブル(
図3(A))から「オブジェクトf」を選択し、かつ、「オブジェクトr」を選択したことに応じて、
図7(A)に示される第1表示画面を示す表示画面データを生成する。スペシャルドライバ49は、第1テーブルから「オブジェクトa」を選択し、第2テーブルから「オブジェクトg」を選択し、かつ、「オブジェクトr」を選択したことに応じて、
図7(B)に示される第2表示画面を示す表示画面データを生成する。スペシャルドライバ49は、第1テーブルから「オブジェクトb」を選択し、第2テーブルから「オブジェクトh」を選択し、かつ、「オブジェクトq」を選択したことに応じて、
図8(A)に示される第3表示画面を示す表示画面データを生成する。スペシャルドライバ49は、第1テーブルから「オブジェクトc」を選択し、第2テーブルから「オブジェクトi」を選択し、かつ、「オブジェクトr」を選択したことに応じて、
図8(B)に示される第4表示画面を示す表示画面データを生成する。スペシャルドライバ49は、第1テーブルから「オブジェクトc」を選択し、第2テーブルから「オブジェクトj」を選択し、かつ、「オブジェクトr」を選択したことに応じて、
図9(A)に示される第5表示画面を示す表示画面データを生成する。スペシャルドライバ49は、第1テーブルから「オブジェクトd」を選択し、第2テーブルから「オブジェクトk」を選択し、かつ、「オブジェクトr」を選択したことに応じて、
図9(B)に示される第6表示画面を示す表示画面データを生成する。スペシャルドライバ49は、第1テーブルから「オブジェクトd」を選択し、第2テーブルから「オブジェクトm」を選択し、かつ、「オブジェクトr」を選択したことに応じて、
図10(A)に示される第7表示画面を示す表示画面データを生成する。スペシャルドライバ49は、第1テーブルから「オブジェクトe」を選択し、第2テーブルからオブジェクトnを選択し、かつ、「オブジェクトq」を選択したことに応じて、
図10(B)に示される第8表示画面を示す表示画面データを生成する。
【0105】
すなわち、スペシャルドライバ49は、インストールの対象としたプリンタ11のモデル名及び送り状名に応じた表示画面データを生成する。
【0106】
具体的には、
図7(A)に示される第1表示画面は、モデル名「MFP-A」及び、送り状名「第1運送事業者A4」に対してスペシャルドライバ49がインストールされた場合に生成される。
図7(B)に示される第2表示画面は、モデル名「MFP-B」及び、送り状名「第1運送事業者A4」に対してスペシャルドライバ49がインストールされた場合に生成される。
図8(A)に示される第3表示画面は、モデル名「MFP-A」及び、送り状名「第1運送事業者A5」に対してスペシャルドライバ49がインストールされた場合、及び、モデル名「MFP-B」及び、送り状名「第1運送事業者A5」に対してスペシャルドライバ49がインストールされた場合に生成される。
図8(B)に示される第4表示画面は、モデル名「MFP-A」及び、送り状名「第1運送事業者YesA4」に対してスペシャルドライバ49がインストールされた場合に生成される。
図9(A)に示される第5表示画面は、モデル名「MFP-B」及び、送り状名「第1運送事業者YesA4」に対してスペシャルドライバ49がインストールされた場合に生成される。
図9(B)に示される第6表示画面は、モデル名「MFP-A」及び、送り状名「第2運送事業者A4」に対してスペシャルドライバ49がインストールされた場合に生成される。
図10(A)に示される第7表示画面は、モデル名「MFP-B」及び、送り状名「第2運送事業者A4」に対してスペシャルドライバ49がインストールされた場合に生成される。
図10(B)に示される第8表示画面は、モデル名「MFP-A」及び、送り状名「第2運送事業者A5」に対してスペシャルドライバ49がインストールされた場合、及び、モデル名「MFP-B」及び、送り状名「第2運送事業者A5」に対してスペシャルドライバ49がインストールされた場合に生成される。
【0107】
図7から
図10に示される第1表示画面から第8表示画面は、「印刷」アイコン66及び「キャンセル」アイコン67をそれぞれ含む。スペシャルドライバ49は、後述のステップS44(
図5)において、「印刷」アイコン66のユーザ選択を受け付ける。「印刷」アイコン66は、印刷実行オブジェクトの一例である。
【0108】
スペシャルドライバ49は、
図5に示されるように、生成した表示画面データを情報処理装置12のディスプレイ51に出力し(S41)、生成した表示画面データが示す表示画面をディスプレイ51に表示させる(S42)。表示画面は、例えば、ポップアップウインドウによってディスプレイ51に表示される。スペシャルドライバ49が表示画面データを出力するステップS41の処理は、表示情報出力処理及び出力ステップの一例である。スペシャルドライバ49が表示画面データを出力してディスプレイ51に表示画面を表示させるステップS41、S42の処理は、第2表示処理及び第3表示処理の一例である。
【0109】
スペシャルドライバ49は、表示画面データを生成し、表示画面をディスプレイ51に表示させる処理(S39~S41)を実行するとともに、ステップS38で取得した画像データに基づいて印刷データを生成する処理を実行する(S43)。そして、スペシャルドライバ49は、表示画面に表示された「印刷」アイコン66のユーザ選択を受け付ける(S44)。スペシャルドライバ49が印刷データを生成するステップS43の処理は、生成処理及び生成ステップの一例である。スペシャルドライバ49が「印刷」アイコン66のユーザ選択を受け付けるステップS44の処理は、第2受付処理の一例である。
【0110】
スペシャルドライバ49は、「印刷」アイコン66のユーザ選択を受け付けるまで(S44:No)、ディスプレイ51に表示画面を表示させる。そして、スペシャルドライバ49は、「印刷」アイコン66のユーザ選択を受け付けたことに応じて(S44:Yes)、ステップS43で生成した印刷データを、OS47を介して、或いは直接、通信I/F53を通じてプリンタ11に送信する(S45)。なお、ユーザによって「印刷」アイコン66が選択されると(S44:Yes)、情報処理装置12のディスプレイ51における表示画面の表示が停止する。具体的には、ディスプレイ51に表示されていたポップアップウインドウが閉じられる。スペシャルドライバ49が印刷データを出力するステップS45の処理は、印刷データ出力処理及び印刷データ出力ステップの一例である。
【0111】
プリンタ11は、通信I/F33を通じて印刷データを受信すると(S45)、受信した印刷データを送り状14に印刷する(S46)。
【0112】
[実施形態の作用効果]
本実施形態では、スペシャルドライバ49は、情報処理装置12と接続されたプリンタ11の種別を示すモデル名(標準ドライバ名)と、ユーザが選択した送り状名とに対してインストールされる。そして、スペシャルドライバ49は、インストールの対象となるモデル名及び、送り状名に対応する印刷設定を有する。したがって、ユーザは、一覧表示されたプリンタドライバ名からスペシャルドライバ名を選択することにより、シートのサイズを指定する操作や、余白の大きさを設定する操作や、片面印刷や両面印刷を指定する操作など、種々の操作を行うことなく、送り状14に生成した印刷データの印刷を行うことができる。
【0113】
また、本実施形態では、スペシャルドライバ49は、インストールの対象となったプリンタ11のモデル名及び送り状の種別に応じて、表示画面(
図7~
図10)を決定し、決定した表示画面をディスプレイ51に出力して表示させる。表示画面は、トレイ20と、トレイ20に載置された送り状14と、を示す画像を含む。当該画像は、トレイ20Bを縮小状態にすることや、トレイ20Bを拡張状態にすることや、トレイ20上における送り状14の位置や、トレイ20上における送り状14の水平方向の向きや、トレイ20上における送り状14の表裏などを示す。したがって、スペシャルドライバ49は、トレイ20及び送り状14に関する取扱いを示す情報をユーザに視認させることができる。その結果、スペシャルドライバ49は、印刷設定を容易にし、かつ、印刷を行うためにプリンタ11で行う必要がある操作をユーザに容易に認識させることができる。
【0114】
また、本実施形態では、画像データを取得した後(S38)、印刷データを出力するまで(S45)の間に、表示画面を情報処理装置12のディスプレイ51に表示させる(S42)。したがって、プリンタで印刷が実行される前に、表示情報をユーザに視認させることができる。また、印刷データを生成している間に、表示画面をユーザに視認させることができる。
【0115】
また、本実施形態では、スペシャルドライバ49は、表示画面を情報処理装置12のディスプレイ51に表示させた後、「印刷」アイコン66を選択するユーザ操作を受け付けて印刷データを出力する。したがって、プリンタ11が印刷を行う前に、表示画面をユーザに確実に視認させることができる。
【0116】
また、本実施形態では、表示画面に表示される画像は、トレイ20上における送り状14の位置や、トレイ20上における送り状14の水平方向の向きや、トレイ20上における送り状14の表裏などを示す。したがって、スペシャルドライバ49は、トレイ20上において送り状14をどこに載置すれば良いか及び、トレイ20上において送り状14をどのような向きで載置すれば良いか及び、トレイ20上において送り状14を表向け或いは裏向けに載置すれば良いかを、ユーザに容易に認識させることができる。その結果、ユーザが送り状14を誤った向きや位置や表裏でトレイ20に載置して送り状14の詰まりが発生したり、印刷が適切に行われずに送り状14が無駄になることが抑制される。
【0117】
また、本実施形態では、表示画面において、トレイ20と送り状14との対応関係を、画像によって示している。したがって、トレイ20と送り状14との対応関係が文字によって示される場合に比べ、スペシャルドライバ49は、トレイ20と送り状14との対応関係を、ユーザに容易に認識させることができる。
【0118】
また、本実施形態では、表示画面に表示される画像は、トレイ20Bを縮小状態にすることや、トレイ20Bを拡張状態にすることを示す。したがって、プリンタ11が送り状に印刷を行うために必要なトレイ20の操作を、ユーザに容易に認識させることができる。
【0119】
また、本実施形態では、スペシャルドライバ49は、全ての表示画面に共通して使用される「オブジェクトp」が示す画像データと、全ての表示画面に共通して使用される第2文字列を示す文字列データと、インストールの対象となったプリンタ11のモデル名及び送り状14の種別とに対応した「オブジェクトf」から「オブジェクトn」が示す画像データ及び文字列データとを有し、インストールの対象となったプリンタ11のモデル名及び送り状14の種別とに対応した表示画面を生成する。したがって、
図7から
図10に示される全ての表示画面を有する場合に比べ、スペシャルドライバ49のデータサイズを低減することができる。
【0120】
また、本実施形態では、スペシャルドライバ49は、送り状14を示す画像(
図2(B))の画像データを有する。そして、情報処理装置12のディスプレイ51に表示される表示画面には、送り状の画像が含まれる。したがって、誤った種別の送り状14が用いられて紙詰まり等が発生することや、送り状14が無駄になることが抑制される。
【0121】
また、本実施形態では、スペシャルドライバ49は、情報処理装置12に既にインストールされている標準ドライバ48と対応付けられたプリンタ11及びポートに対してインストールされる。したがって、インストール時においてユーザがプリンタ11やポートを選択する手間が省かれる。
【0122】
また、本実施形態では、スペシャルドライバ49は、「第1運送事業者A4 MFP-A」や「第2運送事業者A5 MFP-B」など、送り状14の種別及び標準ドライバ名(モデル名)で情報処理装置12のディスプレイ51に表示される。したがって、送り状14の種別と、標準ドライバ名とにより、選択すべきスペシャルプリンタドライバを他のプリンタドライバから区別してユーザに容易に認識させることができる。
【0123】
[変形例]
上述の実施形態では、スペシャルドライバ49が、全ての表示画面に共通して使用される「オブジェクトp」が示す画像データと、全ての表示画面に共通して使用される第2文字列を示す文字列データと、インストールの対象となったプリンタ11のモデル名及び送り状14の種別とに対応した「オブジェクトf」から「オブジェクトn」が示す画像データ及び文字列データとを有する例を説明した。しかしながら、スペシャルドライバ49は、
図7から
図10に示される第1表示画面から第8表示画面をそれぞれ示す8つの画像データを有していてもよい。
【0124】
また、上述の実施形態では、スペシャルドライバ49が、起動されたことに応じて、インストールの対象となったプリンタ11のモデル名と送り状14の種別とをメモリ43から取得し、取得したプリンタ11のモデル名と送り状14の種別とに基づいて、表示画面(
図7~
図10)を生成して出力する例を説明した。しかしながら、スペシャルドライバ49が出力する表示画面は、インストール時において、インストーラ50によってメモリ43に記憶されてもよい。詳しく説明すると、インストーラ50は、インストールの対象となる標準ドライバ48のモデル名と、ユーザが選択した送り状14の種別とに基づいて、ステップS40と同様にして表示画面を生成する。そして、インストーラ50は、生成した表示画面をメモリ43に記憶させる。一方、スペシャルドライバ49は、
図5において、ステップS39、S40の処理に代えて、表示画面をメモリ43から読み出す処理を実行する。そして、スペシャルドライバ49は、読み出した表示画面を情報処理装置12のディスプレイ51に出力する。
【0125】
また、上述の実施形態では、送り状14をシートの一例として説明した。しかしながら、シートは、葉書やクリスマスカードなどであってもよい。
【0126】
また、上述の実施形態では、接着層及び剥離層を有する送り状14をシートの一例として説明した。しかしながら、印刷層のみを有する送り状がシートの一例であってもよい。
【0127】
また、上述の実施形態では、表示画面が情報処理装置12のディスプレイ51に表示される例を説明した。しかしながら、表示画面は、情報処理装置12のディスプレイ51に加え、プリンタ11のディスプレイ31にも表示されてもよい。或いは、表示画面は、プリンタ11のディスプレイ31にのみ表示されてもよい。その場合、スペシャルドライバ49は、ステップS40で生成した表示画面データを、ディスプレイ51及びプリンタ11に対して出力し、或いは、プリンタ11に対してのみ出力する。
【0128】
また、上述の実施形態では、スペシャルドライバ49のインストール時において、標準ドライバ48が情報処理装置12にインストールされていない場合、標準ドライバ48を情報処理装置12にインストールすることがユーザに要求される例を説明した。すなわち、上述の実施形態では、標準ドライバ48が情報処理装置12にインストールされることが、スペシャルドライバ49を情報処理装置12にインストールするための要件とされる例を説明した。しかしながら、標準ドライバ48が情報処理装置12にインストールされていることは、スペシャルドライバ49を情報処理装置12にインストールするための要件とされなくてもよい。すなわち、スペシャルドライバ49は、標準ドライバ48と同様にして情報処理装置12にインストールされてもよい。その場合、インストーラ50は、例えば、情報処理装置12と接続されたプリンタ11のモデル名及びポート名を返信することを要求するコマンドをOS47に入力する。或いは、スペシャルドライバ49のインストール時にプリンタ11が情報処理装置12と接続される場合、インストーラ50は、例えば、情報処理装置12に接続されたプリンタ11のMIB情報を、ブロードキャストなどによって取得することを要求するコマンドをOS47に入力する。インストーラ50は、OS47がプリンタ11から取得したMIB情報に含まれるモデル名を取得する。そして、インストーラ50は、情報処理装置12に接続されたプリンタ11のモデル名を一覧表示するウインドウを情報処理装置12のディスプレイ51に表示させ、スペシャルドライバ49のインストールの対象となるプリンタ11のモデル名をユーザに選択させる。インストーラ50は、ユーザが選択したモデル名に対して情報処理装置12にインストールされる。
【0129】
また、上述の実施形態では、スペシャルドライバ49が、OS47を介して送り状作成プログラム56によって起動される例を説明した。しかしながら、スペシャルドライバ49は、ユーザ操作によって直接起動されてもよい。起動されたスペシャルドライバ49は、画像データを指定するユーザ操作を受け付ける。画像データは、送り状作成プログラム56によって作成されてメモリ43に予め記憶される。
【0130】
また、上述の実施形態では、スペシャルドライバ49が、画像データを取得した後(S38)、表示画面データを生成する(S40)例を説明した。しかしながら、スペシャルドライバ49は、表示画面データを生成して情報処理装置12のディスプレイ51に表示画面を表示させた後、或いは、表示画面において「印刷」アイコン66がユーザによって選択された後、画像データを取得してもよい。
【0131】
また、上述の実施形態では、表示画面において「印刷」アイコン66がユーザによって選択されたことに応じて、表示画面を表示するポップアップウインドウが閉じられるとともに、印刷データがプリンタ11に対して出力される例を説明した。しかしながら、他の要件に応じて、表示画面を表示するポップアップウインドウが閉じられるとともに、印刷データがプリンタ11に対して出力されてもよい。他の要件とは、例えば、表示画面を表示するポップアップウインドウが、15秒や30秒や1分などの所定時間だけディスプレイ51に表示されたことや、プリンタ11から情報処理装置12に所定情報が入力されたことなどである。所定情報は、例えば、トレイ20がプリンタ11から外された後に再装着されたことを示す情報などである。トレイの着脱を検出するセンサが、プリンタ11に設けられる。その場合、プリンタ11に送り状14が予め載置された状態でスペシャルドライバ49が起動されたとしても、トレイ20に対する送り状14の向きなどを、トレイ20をプリンタ11から取り外してユーザに再確認させることができる。
【0132】
また、上述の実施形態では、表示画面(
図7~
図10)に画像が表示される例を説明した。しかしながら、表示画面に動画が表示されてもよい。その場合、スペシャルドライバ49は、複数の画像データに代えて、或いは画像データとともに、複数の動画ファイルを有する。
【0133】
また、上述の実施形態では、「印刷」アイコン66が表示画面(
図7~
図10)に含まれる例を説明した。しかしながら、「印刷」アイコン66は、表示画面とは別にポップアップされるポップアップウインドウに含まれていてもよい。
【符号の説明】
【0134】
11・・・プリンタ
12・・・情報処理装置
14・・・送り状
20・・・トレイ
31、51・・・ディスプレイ
32、52・・・ユーザI/F
42・・・CPU
43・・・メモリ
47・・・OS
48・・・標準プリンタドライバ
49・・・スペシャルプリンタドライバ
50・・・インストーラ
53・・・通信I/F
64、66・・・「印刷」アイコン