(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】蓄電素子
(51)【国際特許分類】
H01M 50/533 20210101AFI20230926BHJP
H01M 50/567 20210101ALI20230926BHJP
H01M 50/176 20210101ALI20230926BHJP
H01G 11/74 20130101ALI20230926BHJP
【FI】
H01M50/533
H01M50/567
H01M50/176
H01G11/74
(21)【出願番号】P 2019039761
(22)【出願日】2019-03-05
【審査請求日】2021-12-16
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】507151526
【氏名又は名称】株式会社GSユアサ
(74)【代理人】
【識別番号】100153224
【氏名又は名称】中原 正樹
(72)【発明者】
【氏名】前田 憲利
(72)【発明者】
【氏名】山尾 翔平
【審査官】村岡 一磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-035828(JP,A)
【文献】特開2010-219027(JP,A)
【文献】特開2016-173907(JP,A)
【文献】特開2020-140887(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/50-50/598
H01M 50/00-50/198
H01G 11/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極体を収容する容器と、
前記容器の壁部を貫通して配置され、前記電極体と電気的に接続された軸体と、
前記軸体と接合された導電部材とを備え、
前記軸体は、
前記導電部材に設けられた貫通孔に挿入される挿入部と、
前記挿入部の、貫通孔の外側の端部に配置された、前記軸体の径方向に突出する突出部と、を有し、
前記導電部材は、圧接によって前記突出部に接続される領域を含む粗面部であって、前記粗面部以外の面よりも粗い面を形成する粗面部を有し、
前記粗面部は、前記貫通孔の周囲の内側領域であって、前記導電部材の、前記軸体の軸方向から見た場合における前記突出部に覆われる範囲よりも小さい内側領域を含み、
前記内側領域は、前記内側領域の外側かつ前記粗面部内の領域よりも粗く形成されている、
蓄電素子。
【請求項2】
前記粗面部は、前記突出部に接続される領域である、前記導電部材の、前記軸体の軸方向から見た場合における前記突出部に覆われる範囲を含む、
請求項
1記載の蓄電素子。
【請求項3】
前記軸体は、前記挿入部よりも前記径方向に張り出した段部であって、前記軸体の軸方向において、前記突出部とで前記導電部材を挟む段部を有し、
前記粗面部は、前記導電部材の前記突出部側の面の、前記軸方向から見た場合における前記段部と前記突出部とが重複する範囲を含む、
請求項1
または2記載の蓄電素子。
【請求項4】
前記突出部は、前記軸体の前記挿入部の先端がかしめられることにより形成されたかしめ部である、
請求項1~
3のいずれか一項に記載の蓄電素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器と、容器の壁部を貫通する軸体とを備える蓄電素子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、容器と、容器の壁部を貫通する軸体とを備える蓄電素子が存在する。例えば、特許文献1には、電池容器及び外部端子を備える二次電池が開示されている。外部端子は、バスバー等に溶接接合される溶接接合部を有している。溶接接合部の下端面には、柱状の接続部が設けられている。接続部は、ガスケット、電池容器の蓋、絶縁板、及び集電板の基部を貫通孔した状態で先端部がかしめられる。これにより、外部端子は、絶縁板、及び集電板とともに、電池容器の蓋にかしめ固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の技術における二次電池のように、容器の壁部を貫通した軸体と、容器の内部または外部の導電部材とを接合する手法として、かしめ接合のような機械的接合を用いた場合、接合部に不具合が生じる可能性がある。例えば、ガスケット等の樹脂部材の応力緩和、または、振動若しくは衝撃などの外部要因に起因して、軸体と導電部材との間の面圧低下が生じ、その結果、軸体と導電部材との接合部の電気抵抗が増加する可能性がある。このような問題に対して、例えば、軸体と導電部材とを接合するために、機械的接合と、レーザ溶接等の溶接との両方を行うことが考えられる。これにより、接合部における接合強度が向上する。しかしながら、この場合は、軸体と導電部材との接合工程の煩雑化、溶接時に生じるスパッタ等の異物の混入、または、溶接時の熱によるガスケット等の樹脂部材の損傷など、他の問題が生じる可能性がある。
【0005】
本発明は、本願発明者が上記課題に新たに着目することによってなされたものであり、簡易な構成で信頼性の高い蓄電素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電素子は、電極体を収容する容器と、前記容器の壁部を貫通して配置され、前記電極体と電気的に接続された軸体と、前記軸体と接合された導電部材とを備え、前記軸体は、前記導電部材に設けられた貫通孔に挿入される挿入部と、前記挿入部の、貫通孔の外側の端部に配置された、前記軸体の径方向に突出する突出部と、を有し、前記導電部材は、前記突出部に接続される領域を含む粗面部であって、前記粗面部以外の面よりも粗い面を形成する粗面部を有する。
【0007】
この構成によれば、例えば軸体の先端部をかしめることなどで突出部が形成される際に、突出部と導電部材との間の接触応力が局所的に増大する。これにより、接触界面において露出する新生面(酸化被膜が除去された面)同士を接触させることができる。その結果、導電部材と軸体との間の電気抵抗を低減させることができる。このように、本態様に係る蓄電素子は、簡易な構成で、かつ、信頼性の高い蓄電素子である。
【0008】
また、本発明の一態様に係る蓄電素子において、前記粗面部は、前記突出部に接続される領域である、前記導電部材の、前記軸体の軸方向から見た場合における前記突出部に覆われる範囲を含む、としてもよい。
【0009】
この構成によれば、導電部材には、突出部に接続される領域の全域を含む、比較的に広い領域に粗面部が形成されている。そのため、例えば、突出部の大きさを一定にすることが難しい場合であっても、突出部と導電部材とが新生面同士で接合される可能性が高い。
【0010】
また、本発明の一態様に係る蓄電素子において、前記粗面部は、前記貫通孔の周囲の内側領域であって、前記導電部材の、前記軸体の軸方向から見た場合における前記突出部に覆われる範囲よりも小さい内側領域を含み、前記内側領域は、前記内側領域の外側の領域よりも粗く形成されている、としてもよい。
【0011】
この構成によれば、例えば、かしめ接合等の機械的接合の作業において押圧力が作用しやすい貫通孔の周囲の領域(内側領域)の粗さが比較的に高い。これにより、突出部と導電部材とが新生面同士で接合される可能性が向上する。
【0012】
また、本発明の一態様に係る蓄電素子において、前記軸体は、前記挿入部よりも前記径方向に張り出した段部であって、前記軸体の軸方向において、前記突出部とで前記導電部材を挟む段部を有し、前記粗面部は、前記導電部材の前記突出部側の表面の、前記軸方向から見た場合における前記段部と前記突出部とが重複する範囲を含む、としてもよい。
【0013】
この構成によれば、導電部材の粗面部は、突出部と段部とで挟みこまれる状態となるため、導電部材と軸体とを接合する場合に、突出部は、粗面部における微細な凸部を効率よくつぶすこと(または微細な凸部に効率よくつぶされること)ができる。その結果、導電部材と軸体とが新生面同士で接合される可能性が向上する。
【0014】
また、本発明の一態様に係る蓄電素子において、前記突出部は、前記軸体の前記挿入部の先端がかしめられることにより形成されたかしめ部である、としてもよい。
【0015】
この構成によれば、導電部材には、突出部の接合相手として粗面部が配置されていることで、突出部と導電部材とが新生面同士で接合される可能性が高い。そのため、例えば、通常よりも大きな力でかしめることなく、軸体と導電部材との接合の信頼性が向上される。従って、かしめ力による導電部材または容器等の変形が抑制される。このことも、蓄電素子の信頼性の向上に寄与する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、簡易な構成で信頼性の高い蓄電素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】実施の形態に係る蓄電素子の外観を示す斜視図である。
【
図2】実施の形態に係る蓄電素子を、容器の蓋板と容器本体とを分離して示す斜視図である。
【
図3】実施の形態に係る電極端子の蓋板への取り付け構造を示す分解斜視図である。
【
図5】
図3のV-V線を通るXZ平面における電極端子及びその周辺の構造を示す断面図である。
【
図6】
図4のVI-VI線を通るYZ平面における軸体の挿入部及びその周辺の構造を示す断面図である。
【
図7】実施の形態の変形例1に係る集電体の粗面部の配置領域を示す下面図である。
【
図8】実施の形態の変形例2に係る軸体及びその周辺の構造を示す断面図である。
【
図9】実施の形態の変形例2に係る端子本体の粗面部の配置領域を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態及び変形例に係る蓄電素子について説明する。なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
【0019】
また、以下で説明する実施の形態及び変形例のそれぞれは、本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態及び変形例で示される形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態及び変形例における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0020】
また、以下の説明及び図面中において、容器の蓋板の長手方向、または、容器の短側面の対向方向をX軸方向と定義する。また、容器の蓋板の短手方向、または、容器の長側面の対向方向をY軸方向と定義する。また、容器本体と蓋板との並び方向、または、容器の短側面の長手方向をZ軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。また、本実施の形態では、Z軸方向を上下方向とし、かつ、Z軸方向プラス側を「上」として説明を行うが、このことは、実際の蓄電装置の使用時における姿勢を限定しない。また、各図面については、本発明を示すために、適宜強調、省略、または比率の調整を行うことで、実際の形状、位置関係、及び比率とは異なる場合がある。
【0021】
また、以下の実施の形態及び特許請求の範囲において、平行及び直交などの、相対的な方向または姿勢を示す表現が用いられる場合があるが、これらの表現は、厳密には、その方向または姿勢ではない場合も含む。例えば、2つの方向が直交する、とは、当該2つの方向がなす角が90°であることを意味するだけでなく、実質的に直交すること、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。また、以下の説明において、例えば、X軸方向プラス側とは、X軸の矢印方向側を示し、X軸方向マイナス側とは、X軸方向プラス側とは反対側を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。
【0022】
(実施の形態)
[1.蓄電素子の全般的な説明]
まず、
図1及び
図2を用いて、実施の形態に係る蓄電素子10の全般的な説明を行う。
図1は、実施の形態に係る蓄電素子10の外観を示す斜視図である。
図2は、実施の形態に係る蓄電素子10の容器100内に配置されている構成要素を示す斜視図である。具体的には、
図2は、蓄電素子10を、容器100の蓋板110と容器本体101とを分離して示す斜視図である。
【0023】
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。蓄電素子10は、例えば、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)若しくはガソリン自動車等の自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電車、モノレール若しくはリニアモーターカー等の電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用若しくはエンジン始動用のバッテリ等として用いられる。また、蓄電素子10は、家庭用若しくは発電機用に使用される定置用のバッテリ等として用いられる。なお、蓄電素子10は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。また、蓄電素子10は、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。また、蓄電素子10は、固体電解質を用いた電池であってもよい。
【0024】
図1に示すように、蓄電素子10は、容器100と、負極側の電極端子300及び正極側の電極端子200とを備えている。また、
図2に示すように、容器100の内部には、正極側の集電体120と、負極側の集電体130と、電極体400とが収容されている。
【0025】
なお、蓄電素子10は、上記の構成要素の他、集電体120及び130の側方に配置されるスペーサ、または、電極体400等を包み込む絶縁フィルムなどを備えてもよい。また、蓄電素子10の容器100の内部には電解液(非水電解質)などが封入されているが、その図示は省略する。容器100に封入される電解液としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。
【0026】
容器100は、矩形筒状で底を備える容器本体101と、容器本体101の開口を閉塞する板状部材である蓋板110とで構成されている。容器100は、電極体400等を内部に収容後、蓋板110と容器本体101とが溶接等されることにより、内部を密封する構造を有している。なお、蓋板110及び容器本体101の材質は、特に限定されないが、例えばステンレス鋼、アルミニウム、またはアルミニウム合金など溶接可能な金属であるのが好ましい。
【0027】
電極体400は、正極板と負極板とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる蓄電要素(発電要素)である。正極板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などからなる長尺帯状の集電箔である正極基材層上に正極活物質を含む合材層が形成された極板である。負極板は、銅または銅合金などからなる長尺帯状の集電箔である負極基材層上に負極活物質を含む合材層が形成された極板である。セパレータは、樹脂等からなる微多孔性のシートである。そして、電極体400は、正極板と負極板との間にセパレータが配置され巻回されて形成されている。
【0028】
電極体400は、巻回軸方向(本実施の形態ではX軸方向)の一端(
図2ではX軸方向マイナス側の端部)に、負極板の基材層が積層されて形成された負極側端部411aを有する。また、電極体400は、巻回軸方向の他端(
図2ではX軸方向プラス側の端部)に、正極板の基材層が積層されて形成された正極側端部421aを有する。負極側端部411aは、集電体130と接合され、正極側端部421aは、集電体120と接合される。
【0029】
なお、本実施の形態では、電極体400の断面形状として長円形状を図示しているが、楕円形状、円形状、多角形状などでもよい。また、電極体400の種類は巻回型に限定されない。例えば、平板状極板を積層した積層型の電極体、または、長尺帯状の極板を山折りと谷折りとの繰り返しによって積層した蛇腹状の構造を有する電極体が、蓄電素子10に備えられてもよい。
【0030】
電極端子200は、集電体120を介して電極体400の正極と電気的に接続された正極端子である。電極端子300は、集電体130を介して電極体400の負極と電気的に接続された負極端子である。電極端子200及び300は、電極体400の上方に配置された蓋板110に、上絶縁部材250及び350を介して取り付けられている。
【0031】
なお、集電体120の材質は限定されないが、例えば、電極体400の正極基材層と同様に、アルミニウムまたはアルミニウム合金などで形成されている。また、集電体130についても、材質は限定されないが、例えば、電極体400の負極基材層と同様に、銅または銅合金などで形成されている。
【0032】
[2.電極端子の容器への取り付け構造]
次に、本実施の形態に係る蓄電素子10における、電極端子の蓋板110への取り付け構造について、
図3~
図6を用いて説明する。なお、本実施の形態では、電極端子200及び300それぞれの蓋板110への取り付け構造は共通している。そのため、以下では、正極の電極端子200の蓋板110への取り付け構造について説明し、負極側の電極端子300の蓋板110への取り付け構造についての図示及び説明は省略する。
【0033】
図3は、実施の形態に係る電極端子200の蓋板110への取り付け構造を示す分解斜視図である。
図4は、実施の形態に係る集電体120の斜視図である。
図5は、
図3のV-V線を通るXZ平面における電極端子200及びその周辺の構造を示す断面図である。なお、
図3では、軸体210は、かしめられる前の状態が図示されており、
図5では、軸体210は、かしめられた状態が図示されている。また、
図3及び
図4では、集電体120における粗面部124のおおよその配置領域が、ドットを付した領域で表されており、
図5では、粗面部124のおおよその配置領域が太線の点線で模式的に表されている。
図4では、集電体120の、突出部213に接続される領域である接続領域125が点線の円形で表され、さらに、貫通孔123の周囲の内側領域126が点線の円形で表されている。
図6は、
図4のVI-VI線を通るYZ平面における軸体210の挿入部211及びその周辺の構造を示す断面図である。
【0034】
図3~
図6に示すように、電極端子200は、端子本体201と軸体210とを有する。本実施の形態では、軸体210及び端子本体201は電極端子200において一体に設けられている。電極端子200は、電極体400の正極基材層と同様に、アルミニウムまたはアルミニウム合金などで形成されている。
【0035】
電極端子200は、上絶縁部材250及び下絶縁部材280によって容器100と絶縁されている。具体的には、端子本体201と容器100の蓋板110との間に上絶縁部材250が配置される。蓋板110は、容器100が有する壁部の一例である。端子本体201に固定された軸体210は、上絶縁部材250の貫通孔252、蓋板110の貫通孔112、下絶縁部材280の貫通孔282、及び、集電体120の軸体接続部121に形成された貫通孔123を貫通し、
図5に示すようにかしめられる。これにより、上絶縁部材250、下絶縁部材280、及び集電体120は、電極端子200とともに、蓋板110に固定される。
【0036】
本実施の形態に係る上絶縁部材250は、貫通孔252を形成する筒状部259(
図5参照)を有している。筒状部259は、軸体210と蓋板110の貫通孔112との間の気密を維持する役割を有している。つまり、上絶縁部材250は、いわゆるガスケットとしての役割も有している。また、上絶縁部材250は、
図3及び
図5に示すように、端子本体201の厚み方向(Z軸方向)と直交する方向の端面を囲む側壁部258を有している。側壁部258は、例えば、電極端子200と、蓄電素子10の近くに配置された外部の部材との導通を防止する部材として機能する。また、側壁部258は、例えば、蓄電素子10の製造時及び使用時において、電極端子200の回り止めとして機能する。
【0037】
なお、上絶縁部材250及び下絶縁部材280のそれぞれは、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE(変性PPEを含む))、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ABS樹脂、または、それらの複合材料等の絶縁部材等により形成されている。
【0038】
このように、上絶縁部材250を介して蓋板110に固定される電極端子200は、容器100の内部の集電体120と
図5に示す状態で接合されている。具体的には、電極端子200は、軸体210の根元に設けられた、軸体210の外径よりも大きな径大部202を有し、径大部202は、上絶縁部材250に設けられた凹部251に埋設されている。径大部202は、例えば、電極端子200の強度を向上させる部位として機能する。また、軸体210は、軸体210よりも外径の小さな軸部である挿入部211を有し、挿入部211が、集電体120の貫通孔123に挿入され、貫通孔123の外側(容器100の内方側)でかしめられることで、突出部213(
図5参照)が形成される。つまり、本実施の形態では、突出部213は、挿入部211の先端がかしめられることにより形成されたかしめ部である。
【0039】
より具体的には、集電体120は、軸体210と接続される部分である軸体接続部121と、軸体接続部121から、電極体400の側に延設された一対の脚部122とを有する。本実施の形態に係る集電体120は、軸体に接続される導電部材の一例である。一対の脚部122は、電極体400の正極側端部421aと、超音波接合等の所定の手法により接合される。一対の脚部122は、互いに対向する内面に、電極体400の正極側端部421aと接合される接合面部122aを有している。
図4では、接合面部122aは、長円形状の点線で囲まれた領域として表されている。接合面部122aは、全域が電極体400と接合される必要はなく、電極体400の形状またはサイズ等に応じて、電極体400と接合される可能性がある領域として規定される。
【0040】
軸体接続部121は、貫通孔123を有する板状の部位であり、裏面121a(Z軸方向マイナス側の面)に粗面部124を有している。粗面部124は、突出部213に接続される領域を含み、粗面部124以外の面よりも粗い面を形成する部分である。本実施の形態では、
図4に示すように、裏面121aにおける、貫通孔123の周縁を含むX軸方向に長尺状の領域に粗面部124が設けられている。このような態様の粗面部124は、例えば、集電体120の基材である金属板に、転造方式のローレット加工を施すことで形成される。つまり、ローレット加工によって、基材に微小な凹凸が並んで配置された帯状の凹凸部が形成される。さらに、帯状の凹凸部が形成された基材に対し、プレス加工等を施すことで、帯状の凹凸部の一部が粗面部124として設けられた集電体120が作製される。この工程によれば、それぞれが粗面部124を有する複数の集電体120を効率よく作製することができる。なお、粗面部124の形成の手法に特に限定はない。例えば、粗面部124を有しない集電体120の軸体接続部121に対し、微小な凹凸を有する金型を用いてプレス加工することで、軸体接続部121の裏面121aに、当該金型に応じた粗面部124が形成されてもよい。また、
図4に示す粗面部124の配置領域の形状及びサイズは一例であり、粗面部124は、突出部213に接続される領域を含む範囲に形成されればよく、その形状及びサイズは適宜決定されてもよい。
【0041】
このように、本実施の形態に係る蓄電素子10は、電極体400を収容する容器100と、容器100の壁部(蓋板110)を貫通して配置され、電極体400と電気的に接続された軸体210と、軸体210と接合された導電部材の一例である集電体120とを備える。軸体210は、集電体120に設けられた貫通孔123に挿入される挿入部211と、挿入部211の、貫通孔123の外側の端部に配置された、軸体210の径方向に突出する突出部213とを有する。集電体120は、突出部213に接続される領域を含む粗面部124であって、粗面部124以外の面よりも粗い面を形成する粗面部124を有する。
【0042】
この構成によれば、軸体210の挿入部211の先端をかしめる等の機械的接合によって突出部213が形成される際に、突出部213と集電体120との間の接触応力が局所的に増大する。具体的には、本実施の形態では、軸体接続部121の裏面121aに形成された粗面部124には、
図6に示すように複数の微小な凸部が並んで配置され、この粗面部124と突出部213とが、かしめ加工時の押圧力によって互いに圧接される。これにより、軸体210の基材と集電体120の基材とが同種の金属製である場合、粗面部124が有する複数の微小な凸部のそれぞれは、突出部213に食い込み、または/及び、突出部213につぶされる。つまり、突出部213と粗面部124とが接触する部分において、互いの表面における微小な破壊が生じやすい。その結果、軸体210と集電体120との接触界面において露出する基材の新生面(酸化被膜が除去された面)同士を接触させることができる。これにより、集電体120と軸体210との間の電気抵抗を低減させることができる。より詳細には、軸体210と集電体120との接触界面において新生面同士が接触することで、接触界面の少なくとも一部が固相接合された状態となる可能性もある。
【0043】
また、集電体120と軸体210との接合強度も向上させることができる。そのため、集電体120と軸体210との接合にレーザ溶接等の溶接を行う必要がなく、従って、溶接時の熱による下絶縁部材280等の樹脂部材の変形または損傷の可能性がない。これにより、容器100の軸体210が貫通している箇所における気密の信頼性が向上する。このように、本実施の形態に係る蓄電素子10は、簡易な構成で、かつ、信頼性の高い蓄電素子である。
【0044】
なお、粗面部124における表面粗さの比較対象となる、集電体120における粗面部124以外の面としては、脚部122の接合面部122aが例示される。接合面部122aは、電極体400と接合される面を形成する部分であり、この接合には、例えば超音波接合が用いられる。そのため、接合精度の向上の観点、または、接合作業における金属粉(コンタミネーション)の発生の抑制の観点から、接合面部122aの粗さは小さい方が好ましい。これに対し、粗面部124は、例えばローレット加工等の金属加工を行うことで得られる部分であり、表面の粗さが意図的に大きくされた部分である。なお、表面の粗さが大きな基材を用いて集電体120を作製する場合、接合面部122aに対応する部分のみを、研磨等によって粗さを小さくすることで、集電体120が作製されてもよい。この場合であっても、粗面部124は、接合面部122aよりも粗い面を形成する部分として、集電体120に備えられる。
【0045】
また、本実施の形態において、粗面部124は、突出部213に接続される領域である、集電体120の、軸体210の軸方向(Z軸方向)から見た場合における突出部213に覆われる範囲を含んでいる。
【0046】
具体的には、
図4において、集電体120の、突出部213に接続される領域(突出部213に覆われる範囲)である接続領域125は、点線の円形で表されており、接続領域125は粗面部124に含まれる。このことは、
図6にも示されている。
【0047】
このように、本実施の形態では、接続領域125の全域を含む、比較的に広い領域に粗面部124が形成されている。そのため、例えば、かしめ加工によって形成される突出部213の大きさを一定にすることが難しい場合であっても、突出部213と集電体120とが新生面同士で接合される可能性が高い。具体的には、複数の蓄電素子10を製造する場合において、突出部213の大きさに個体差が生じることがある。しかし、本実施の形態に係る蓄電素子10では、集電体120には、比較的に広い領域に粗面部124が形成されているため、突出部213が、接続領域125をはみ出すような事態が生じ難い。つまり、複数の蓄電素子10のそれぞれにおいて、軸体210と集電体120との接合の信頼性が向上される。従って、複数の蓄電素子10を製造する場合において、それぞれの蓄電素子10の品質の維持または向上が図られる。
【0048】
また、本実施の形態において、挿入部211は、軸体210の端部に配置された外径の小さな軸部であり、挿入部211の根元には外径の差による段部212が形成されている。つまり、軸体210は、
図6に示すように、挿入部211よりも径方向に張り出した段部212を有している。段部212は、軸体210の軸方向(Z軸方向)において、段部212と突出部213とで集電体120の軸体接続部121を挟むように配置されている。粗面部124は、
図5及び
図6から分かるように、集電体120の突出部213側の面(裏面121a)の、軸体210の軸方向(Z軸方向)から見た場合における段部212と突出部213とが重複する範囲を含んでいる。
【0049】
この構成によれば、集電体120の粗面部124は、突出部213と段部212とで挟みこまれる状態となる。そのため、集電体120と軸体210とを接合する場合に、突出部213は、粗面部124における微細な凸部を効率よくつぶすこと(または微細な凸部により効率よくつぶされること)ができる。より具体的には、突出部213を形成する際のかしめ力は、集電体120の軸体接続部121を挟んで突出部213と対向する位置にある段部212によって受けられる状態となる。従って、かしめ力が、突出部213と粗面部124とを接合するための力として効率よく作用する。その結果、集電体120と軸体210とが新生面同士で接合される可能性が向上する。
【0050】
また、本実施の形態において、突出部213は、軸体210の挿入部211の先端がかしめられることにより形成されたかしめ部である。
【0051】
つまり、本実施の形態では、集電体120には、突出部213の接合相手として粗面部124が配置されていることで、突出部213と集電体120とが新生面同士で接合される可能性が高い。そのため、例えば、通常よりも大きな力でかしめることなく、軸体210と集電体120との接合の信頼性が向上される。従って、かしめ力による集電体120または容器100等の変形が抑制される。このことも、蓄電素子10の信頼性の向上に寄与する。
【0052】
ここで、粗面部124は、粗面部124の全域が均等な粗さである必要はない。例えば、粗面部124は、集電体120の貫通孔123の周囲の内側領域126(
図4参照)であって、集電体120の、軸体210の軸方向(Z軸方向)から見た場合における突出部213に覆われる範囲(
図4の接続領域125)よりも小さい内側領域126を含み、内側領域126は、内側領域126の外側の領域よりも粗く形成されている、としてもよい。
【0053】
内側領域は126、かしめ接合等の機械的接合の作業において押圧力が作用しやすい貫通孔123の周囲の領域である。そのため、内側領域126の粗さがその外側よりも大きいことで、突出部213と集電体120とが新生面同士で接合される可能性が向上する。なお、本実施の形態では、
図5及び
図6に示すように、軸体210は段部212を有しており、粗面部124の、
図5及び
図6における段部212の直下の領域が、最も大きな押圧力を受ける領域である。従って、粗面部124において、軸体210の軸方向から見た場合における段部212と重複する領域の粗さが、他の領域の粗さよりも大きいことが好ましい。すなわち、粗面部124における段部212と重複する領域が、内側領域126として設けられていてもよい。
【0054】
なお、粗面部124は、内側領域126のみで構成されてもよい。つまり、集電体120における、突出部213と接続される部分の全域に、粗面部124が配置されている必要はない。粗面部124は、少なくとも、機械的接合の作業において押圧力が作用しやすい貫通孔123の周囲に形成されていることで、突出部213と集電体120とが新生面同士で接合される可能性を向上させることができる。すなわち、蓄電素子10の信頼性を向上させることができる。
【0055】
以上、実施の形態に係る蓄電素子10について説明したが、蓄電素子10は、
図2~
図6に示す態様とは異なる態様の軸体210または集電体120を備えてもよい。そこで、以下に、蓄電素子10における軸体210または集電体120についての変形例を、上記実施の形態との差分を中心に説明する。
【0056】
(変形例1)
図7は、実施の形態の変形例1に係る集電体120aの粗面部124aの配置領域を示す下面図である。具体的には、
図7では、Z軸方向マイナス側から見た場合の集電体120aが図示されており、粗面部124aのおおよその配置領域がドットを付した領域で表されている。また、
図7では、接続領域125及び内側領域126のそれぞれが点線の円形で表されている。
【0057】
図7に示す本変形例に係る集電体120aでは、軸体接続部121の裏面121aにおいて、貫通孔123を中心とする円形の領域に粗面部124aが配置されている。粗面部124aは、このような形状及びサイズに形成された場合であっても、軸体210と集電体120aとの接触界面において露出する新生面同士を接触させることができる。これにより、集電体120aと軸体210との間の電気抵抗を低減させることができる。
【0058】
また、本変形例では、粗面部124aは、突出部213に接続される領域であって、突出部213に覆われる範囲である接続領域125を含んでいる。そのため、突出部213が、接続領域125をはみ出すような事態が生じ難い。従って、複数の蓄電素子10を製造する場合において、それぞれの蓄電素子10の品質の維持または向上が図られる。
【0059】
また、本変形例において、粗面部124aは、貫通孔123の周囲の内側領域126を含んでおり、内側領域126は、内側領域の外側の領域よりも粗く形成されている。つまり、機械的接合の作業において押圧力が作用しやすい貫通孔123の周囲の内側領域126の粗さが比較的に大きい。そのため、突出部213と集電体120aとが新生面同士で接合される可能性が向上する。なお、粗面部124aは、実施の形態に係る粗面部124と同じく、内側領域126のみで構成されてもよい。
【0060】
(変形例2)
図8は、実施の形態の変形例2に係る軸体210a及びその周辺の構造を示す断面図である。なお、
図8における断面の位置は、
図5における断面の位置に準ずる。
図9は、実施の形態の変形例2に係る端子本体201aの粗面部204の配置領域を示す上面図である。具体的には、
図9では、Z軸方向プラス側から見た場合の電極端子200aの端子本体201aが図示されており、粗面部204のおおよその配置領域が、ドットを付した領域で表されている。また、
図7では、突出部213aに接続される領域であって、突出部213aに覆われる範囲である接続領域225が点線の円形で表されている。
【0061】
図7及び
図8に示すように、本変形例に係る蓄電素子10aでは、集電体120bに、容器100の壁部(蓋板110)を貫通する軸体210aが備えられており、容器100の外側に配置された端子本体201aに、軸体210aが接続される。つまり、本変形例では、端子本体201aは、軸体に接続される導電部材の一例である。なお、軸体210aは、端子本体201aと蓋板110との間に配置されたか上絶縁部材250aを貫通して配置されている。また、下絶縁部材280が有する筒状部289によって、軸体210aと蓋板110の貫通孔112との間の気密が維持されている。
【0062】
本変形例において、軸体210aは、端子本体201aに設けられた貫通孔205に挿入される挿入部211aと、挿入部211aの、貫通孔205の外側の端部に配置された、軸体210aの径方向に突出する突出部213aとを有する。端子本体201aは、突出部213aに接続される領域を含む粗面部204であって、粗面部204以外の面よりも粗い面を形成する粗面部204を有する。
【0063】
より具体的には、本変形例では、軸体210aと端子本体201aとはかしめ加工によって接続されており、突出部213aは挿入部211aの先端がかしめられることで形成されたかしめ部である。つまり、本変形例では、容器100の外部の端子本体201aと、容器100の内部の集電体120bとは、軸体210aを、容器100の外側でかしめることで機械的及び電気的に接続されている。
【0064】
この場合であっても、端子本体201aには、突出部213aの接合相手として粗面部204が配置されている。これにより、突出部213aと端子本体201aとが新生面同士で接合される可能性が向上し、その結果、端子本体201aと軸体210aとの間の電気抵抗を低減させることができる。
【0065】
また、本変形例に係る蓄電素子10aは、接続領域225の全域を含む、比較的に広い領域に粗面部204が形成されている等、実施の形態に係る蓄電素子10と同じ特徴を有することができる。つまり、蓄電素子10aによれば、実施の形態に係る蓄電素子10の各特徴による効果と同じ効果を得ることができる。
【0066】
このように、集電体120bが備える軸体210aが端子本体201aの外側でかしめられる構造を有する蓄電素子10aにおいて、端子本体201aが粗面部204を有することで、端子本体201aと軸体210aとの接合の信頼性が向上する。その結果、信頼性が向上された蓄電素子10aを得ることができる。
【0067】
(他の実施の形態)
以上、本発明に係る蓄電素子について、実施の形態及びその変形例に基づいて説明した。しかしながら、本発明は、上記実施の形態及び変形例に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を上記実施の形態または変形例に施したものも、あるいは、上記説明された複数の構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【0068】
例えば、軸体210が有する突出部213は、かしめ部には限定されない。例えば、軸体が挿入されるネジ穴を有する雌ねじ部材(例えばナット)によって突出部が形成されてもよい。つまり、集電体120と軸体とを接続する機械的接合の手法として、軸体とナットとによる締結が用いられてもよい。この場合であっても、ナットを締め付けることよる締結力が、突出部であるナットと集電体120との接合力として作用する。これにより、集電体120に配置された粗面部124とナットとが圧接され、その結果、ナットと集電体120とが新生面同士で接合される可能性が向上する。また、変形例2のように、軸体210aが端子本体201aを貫通する場合においても同様であり、端子本体201aと軸体とを接続する機械的接合の手法として、軸体とナットとによる締結が用いられてもよい。
【0069】
また、蓄電素子10の正極側及び負極側の両方に、
図3~
図9に示す粗面部124等の構成が採用されなくてもよい。蓄電素子10の正極側及び負極側のいずれか一方に粗面部124等の構成が採用されることで、少なくとも当該一方における軸体と導電部材(集電体または端子本体)との接合の信頼性は向上される。
【0070】
なお、
図3~
図9に示す粗面部124等の構成は、例えば以下のような理由により、正極側及び負極側のうちの正極側に採用される方が効果的である。
【0071】
すなわち、蓄電素子10において、正極に使用されるアルミニウムと負極に使用される銅とを比較した場合、アルミニウムの方が銅よりも電気抵抗が大きい。その一方で、アルミニウム製部材は銅製部材よりも一般的に耐力が小さいことからカシメなどの締結の際に、表面粗さに追従しやすく、その結果、本発明の効果が奏されやすくなる。このことから、リチウムイオン二次電池において一般的にアルミニウム部材で構成される正極側に本発明を適用する方が、一般的に銅部材で構成される負極側に本発明を適用する場合よりも、本発明の効果が得られやすい。また、正極側及び負極側の両方に本発明に係る粗面部等を採用する場合と比較して、より低コストで比較的大きな効果を得ることができる。
【0072】
また、電極端子200は、端子本体201と軸体210とを一体に備えているが、互いに別体である端子本体と軸体とが組み合わされることで、電極端子200が構成されてもよい。例えば、端子本体に設けられた有底または無底の穴に軸体の端部が圧入されることで、端子本体及び軸体を備える電極端子が作製されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子等に適用できる。
【符号の説明】
【0074】
10、10a 蓄電素子
100 容器
110 蓋板
120、120a、120b、130 集電体
122a 接合面部
124、124a、204 粗面部
125、225 接続領域
126 内側領域
200、200a、300 電極端子
201、201a 端子本体
210、210a 軸体
211、211a 挿入部
212 段部
213、213a 突出部
400 電極体