(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】車両用灯具
(51)【国際特許分類】
F21S 41/27 20180101AFI20230926BHJP
F21V 5/04 20060101ALI20230926BHJP
F21V 5/00 20180101ALI20230926BHJP
F21S 41/143 20180101ALI20230926BHJP
F21S 41/16 20180101ALI20230926BHJP
F21S 41/19 20180101ALI20230926BHJP
F21S 41/29 20180101ALI20230926BHJP
F21S 45/47 20180101ALI20230926BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20230926BHJP
F21V 29/76 20150101ALI20230926BHJP
F21V 17/00 20060101ALI20230926BHJP
F21W 102/13 20180101ALN20230926BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20230926BHJP
【FI】
F21S41/27
F21V5/04
F21V5/00 200
F21S41/143
F21S41/16
F21S41/19
F21S41/29
F21S45/47
F21V29/503
F21V29/76
F21V17/00 200
F21W102:13
F21Y115:30
(21)【出願番号】P 2019063378
(22)【出願日】2019-03-28
【審査請求日】2022-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000000136
【氏名又は名称】市光工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川村 孝幸
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-109062(JP,A)
【文献】特開2000-156106(JP,A)
【文献】特開2016-177994(JP,A)
【文献】特開2015-213033(JP,A)
【文献】国際公開第2015/111543(WO,A1)
【文献】特開2016-149274(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 41/00
F21V 5/00
F21S 45/47
F21V 29/503
F21V 29/76
F21V 17/00
F21W 102/13
F21Y 115/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源が設けられ、前記光源からの熱を放熱する放熱部材と、
前記光源からの光を内方に導いて配光パターンを形成するレンズ本体を有するレンズ部材と、を備え、
前記レンズ部材は、フレーム部材を介在させて前記放熱部材に固定され、
前記フレーム部材は、前記レンズ本体を取り囲む筒状の筒状部を有
し、
前記放熱部材は、前記光源が設けられるベース部と、前記ベース部から突出する取付腕部と、を有し、
前記レンズ部材および前記フレーム部材は、前記取付腕部の端部に取り付けられ、
前記レンズ部材は、前記レンズ本体における出射面の近傍で前記レンズ本体の光軸と直交する方向に伸びる板状のレンズフランジ部を有し、
前記フレーム部材は、前記レンズフランジ部と並列されるフレームフランジ部を有し、
前記筒状部は、前記フレームフランジ部から前記光源側に伸びるように前記フレームフランジ部に連続して設けられ、
前記端部には、前記筒状部に前記レンズ本体を収容しつつ前記フレームフランジ部に前記レンズフランジ部が宛がわれた状態で、前記フレームフランジ部を介在させて前記レンズフランジ部が固定されることを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】
光源と、
前記光源が設けられ、前記光源からの熱を放熱する放熱部材と、
前記光源からの光を内方に導いて配光パターンを形成するレンズ本体を有するレンズ部材と、を備え、
前記レンズ部材は、フレーム部材を介在させて前記放熱部材に固定され、
前記フレーム部材は、前記レンズ本体を取り囲む筒状の筒状部を有し、
前記放熱部材は、前記光源が設けられるベース部と、前記ベース部から突出する取付腕部と、を有し、
前記レンズ部材および前記フレーム部材は、前記取付腕部の端部に取り付けられ
、
前記レンズ部材は、前記レンズ本体における出射面の近傍で前記レンズ本体の光軸と直交する方向に伸びる板状のレンズフランジ部を有し、
前記フレーム部材は、前記レンズフランジ部と並列されるフレームフランジ部を有し、
前記端部には、前記フレームフランジ部を介在させて前記レンズフランジ部が固定され、
前記フレームフランジ部には、前記出射面を囲みつつ前記レンズフランジ部へ向けて突出する遮蔽壁が設けられ、
前記レンズフランジ部には、前記遮蔽壁を通すことを許す遮蔽壁孔が設けられていることを特徴とす
る車両用灯具。
【請求項3】
前記端部は、位置決め突起を有し、
前記レンズフランジ部は、前記位置決め突起が嵌め入れられるレンズ位置決め孔を有し、
前記フレームフランジ部は、前記位置決め突起が嵌め入れられるフレーム位置決め孔を有し、
前記位置決め突起は、前記フレーム位置決め孔を通して前記レンズ位置決め孔に嵌め入れられることで、前記放熱部材に対して前記レンズ部材を位置決めすることを特徴とする
請求項1または請求項2に記載の車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用灯具は、配光パターンの形成を可能とする複合光学レンズとしたレンズ部材を用いるものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
【0003】
この車両用灯具は、入射面と出射面とシェード部とを一体成形してレンズ部材を形成することで、配光パターンの形成を可能としている。この車両用灯具は、部品点数を減らすことができるとともに入射面と出射面とシェード部との位置関係を位置決めすることなく適切なものにでき、取り付け作業を容易としつつ配光パターンを適切に形成できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記の車両用灯具は、配光パターンを適切に形成する観点から、レンズ部材の内方へと導いた光が意図しない方向へと漏れることを防止できる状態とすることが求められる。また、上記の車両用灯具は、光源に対する光学的な位置関係を適切なものとしてレンズ部材を設けることが求められる。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、配光パターンの形成を可能とするレンズ部材を用いるものとしつつ、配光パターンを適切に形成できる車両用灯具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の車両用灯具は、光源と、前記光源が設けられ、前記光源からの熱を放熱する放熱部材と、前記光源からの光を内方に導いて配光パターンを形成するレンズ本体を有するレンズ部材と、を備え、前記レンズ部材は、フレーム部材を介在させて前記放熱部材に固定され、前記フレーム部材は、前記レンズ本体を取り囲む筒状の筒状部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の車両用灯具によれば、配光パターンの形成を可能とするレンズ部材を用いるものとしつつ、配光パターンを適切に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明に係る車両用灯具の実施例1の車両用灯具を示す説明図である。
【
図2】車両用灯具の構成を分解して示す説明図である。
【
図3】
図2のII-II線に沿って得られたレンズ部材のレンズ本体の断面図である。
【
図4】
図1のI-I線に沿って得られた車両用灯具の断面図である。
【
図6】実施例2の車両用灯具の構成を分解して示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明に係る車両用灯具の一例としての車両用灯具10の各実施例について図面を参照しつつ説明する。なお、
図3では、レンズ本体52の構成の把握を容易とするために、レンズフランジ部51を省略して示している。
【実施例1】
【0011】
本発明に係る車両用灯具の一実施形態に係る実施例1の車両用灯具10を、
図1から
図4を用いて説明する。実施例1の車両用灯具10は、自動車等の車両の灯具として用いられるもので、例えば、ヘッドランプやフォグランプ等に用いられる。車両用灯具10は、車両の前部の左右両側に配置され、ランプハウジングの開放された前端がアウターレンズで覆われて形成される灯室に、上下方向用光軸調整機構や左右方向用光軸調整機構を介して設けられる。以下の説明では、車両用灯具10において、車両の直進時の進行方向であって光を照射する方向を光軸方向(図面ではZとする)とし、車両に搭載された状態での上下方向を上下方向(図面ではYとする)とし、光軸方向および上下方向に直交する方向を幅方向(図面ではXとする)とする。
【0012】
車両用灯具10は、
図1および
図2に示すように、放熱部材11と光源部12とフレーム部材13とレンズ部材14とを備える。
【0013】
放熱部材11は、光源部12で発生する熱を外部に逃がす(放射させる)ヒートシンク部材であり、熱伝導率の高い金属材料や樹脂材料で形成され、実施例1では金属製ダイカストのうちのアルミダイカストにより形成されている。放熱部材11は、ベース部21と、複数の放熱フィン22と、一対の取付腕部23と、を有する。
【0014】
ベース部21は、光軸方向に直交する平板状とされ、真ん中に光源取付個所24が設けられている。光源取付個所24は、光源部12が取り付けられる箇所を規定するもので、
図2に示すように、平坦な面とされるとともに、一対のねじ孔25と一対の位置決め突起26とが設けられている。一対のねじ孔25は、光源取付個所24における上下方向の端部に設けられており、ネジ15の捻じ込みによる固定が可能とされている。一対の位置決め突起26は、光源取付個所24における上下方向の下側の端部において、ねじ孔25を挟む位置関係で幅方向の端部に設けられており、光軸方向の前方側に突出されている。
【0015】
各放熱フィン22は、ベース部21の後方側(光軸方向の後側(光が照射される向きとは反対側))において、幅方向に直交する板状とされている。各放熱フィン22は、幅方向に所定の間隔を開けて並んで(並列して)設けられている。
【0016】
一対の取付腕部23は、光源取付個所24の幅方向での両外側で対を為して設けられ、ベース部21から光軸方向の前方側に突出されている。両取付腕部23は、光軸方向の前方側の端部27が光軸方向に直交する平面とされており、その互いの端部27を光軸方向で互いに等しい位置(同じ平面上)とされている。各端部27には、位置決め突起28とネジ孔29とが設けられている。位置決め突起28は、端部27における上下方向の上部に設けられており、光軸方向の前方側に突出されている。ネジ孔29は、端部27における上下方向の下部に設けられており、ネジ16の捻じ込みによるレンズ部材14およびフレーム部材13の固定が可能とされている。
【0017】
光源部12は、熱伝達部材31と、その熱伝達部材31上に配置された光源32と、を有する。熱伝達部材31は、熱伝導率の高い金属材料や樹脂材料で板状に形成されたもので、実施例1ではアルミニウムを用いて形成されている。熱伝達部材31は、光源32で発生する熱を速やかに広い範囲に拡散しつつ、熱を効率よく放熱部材11(その光源取付個所24)に伝達させる。熱伝達部材31は、放熱部材11のベース部21の光源取付個所24に宛がうことが可能とされている。熱伝達部材31には、光源位置決め孔33と光源ネジ通し孔34とが設けられている。光源位置決め孔33は、光源取付個所24の一対の位置決め突起26に対応して対を為して設けられ、熱伝達部材31が光源取付個所24に宛がわれた状態で位置決め突起26を嵌め入れることが可能とされている。光源ネジ通し孔34は、光源取付個所24の一対のねじ孔25に対応して対を為して設けられ、熱伝達部材31が光源取付個所24に宛がわれた状態でねじ孔25に捻じ込まれるネジ15を通すことが可能とされている。
【0018】
光源32は、発光チップが設けられた基板35が、接着剤等により熱伝達部材31に取り付けられた状態で構成されている。基板35には、発光チップから出射された光を通すことで光る発光領域36が設けられている。その発光チップは、基板35の裏側に配置され、LDチップ(レーザーダイオードチップ)を用いたLD光源(レーザー光源)としており、平面発光部からランバーシアン分布またはこれに近い分布で光を出射する。なお、発光チップは、実施例1ではLD光源としているが、LEDチップを用いたLED光源(発光ダイオード光源)としてもよく、実施例1の構成に限定されない。ここで、光源32の発光チップは、LD光源を用いる方がLED光源を用いる場合よりも小型化が容易となるので、実施例1ではLD光源を用いている。この光源部12は、コネクタ接続部を介して外部コネクタが接続されることで、光源32に電力が供給されて適宜点灯される。
【0019】
フレーム部材13は、放熱部材11とレンズ部材14との間に介在されることで、放熱部材11の熱がレンズ部材14に伝導することを抑制(断熱)するために設けられている。フレーム部材13は、断熱性を有する材料、少なくとも放熱部材11よりは熱伝達性が低い材料で形成され、より好適にはレンズ部材14よりも高い耐熱性を有する(耐熱温度が高い)部材で形成される。また、フレーム部材13は、光が透過しない不透明な材料で形成するものとしている。このフレーム部材13は、実施例1では、ポリカーボネート(PC)で形成している。
【0020】
フレーム部材13は、フレームフランジ部41と筒状部42とを有する。フレームフランジ部41は、光軸方向に直交しつつ幅方向に長尺な平板状とされており、放熱部材11の両取付腕部23の端部27を掛け渡すことが可能とされている。フレームフランジ部41には、フレーム位置決め孔43とフレームネジ通し孔44とが設けられている。フレーム位置決め孔43は、フレームフランジ部41が端部27に宛がわれた状態で、その位置決め突起28を嵌め入れることが可能とされている。フレームネジ通し孔44は、フレームフランジ部41が端部27に宛がわれた状態で、そのネジ孔29に捻じ込まれるネジ16を通すことが可能とされている。
【0021】
筒状部42は、フレームフランジ部41の光軸方向の後側に連続して設けられており、光軸方向に伸びる軸線を有する円筒形状とされている。筒状部42は、レンズ部材14のレンズ本体52を収容することが可能とされている(
図4等参照)。
【0022】
レンズ部材14は、光源部12(その光源32)からの光で配光パターンを形成するものであり、透明な樹脂(例えば、アクリル系樹脂やポリカーボネート系樹脂)で形成される。レンズ部材14は、レンズフランジ部51とレンズ本体52とを有する。
【0023】
レンズフランジ部51は、レンズ本体52の前端(出射面56)の近傍において、光軸方向に直交しつつ幅方向に長尺な平板状に突出されている。レンズフランジ部51は、光軸方向の後側の後側面51aをフレーム部材13のフレームフランジ部41の前側面41aに宛がうことが可能とされている。レンズフランジ部51には、レンズ位置決め孔53とレンズネジ通し孔54とが設けられている。レンズ位置決め孔53は、レンズフランジ部51がフレームフランジ部41に宛がわれた状態で、位置決め突起28を通すことが可能とされている。レンズネジ通し孔54は、レンズフランジ部51がフレームフランジ部41に宛がわれた状態で、ネジ孔29に捻じ込まれるネジ16を通すことが可能とされている。
【0024】
レンズ本体52は、光源部12(光源32)からの光を内方に導いて配光パターンを形成する複合光学レンズとされている。レンズ本体52は、
図3に示すように、光軸方向に長尺とされており、光軸方向の後側に入射面55が設けられ、光軸方向の前側に出射面56が設けられ、その入射面55と出射面56の間にシェード部57が設けられている。入射面55は、光源32からの光を入射させる箇所となり、出射面56は、入射面55からレンズ本体52内に入射した光を前方側に照射する箇所となる。
【0025】
入射面55は、全体形状がレンズ本体52の内側(光軸方向の前側)に凹む凹面状とされており、中央に凸面55aが設けられ、その凸面55aの周辺が凹面55bとされている。入射面55は、凹面55bの光軸方向で後側にある焦点が光源32の発光中心に略一致されており、ランバーシアン分布またはこれに近い分布で光源32から出射される光を無駄なくレンズ本体52内に入射させることができる。
【0026】
凸面55aは、光軸方向で見た外形が略矩形状とされつつレンズ本体52の外側(光軸方向の後側)に突出されており、幅方向に伸びつつ上下方向のみに屈折力を持つ(幅方向に直交する断面で凸レンズとされている)シリンドリカルレンズが湾曲されて形成されている。凸面55aは、光軸方向で前側にある焦点がシェード部57の頂線57aまたはその近傍に位置するように設定されており、上下方向では集光しつつ水平方向では光を広げる(拡散させる)。凸面55aは、ロービーム配光パターンにおける中拡散配光パターンを形成する光L1を入射させる箇所となる。
【0027】
出射面56は、入射面55(凸面55aを含む)から入射された光源部12(光源32)からの光をレンズ本体52から出射させる面であり、光軸方向の前側へと突出する凸面とされている。出射面56は、レンズ本体52の前端(出射面56)の近傍にレンズフランジ部51を設けているので、レンズフランジ部51の前側面51bに対して突出されている。ここで、レンズ部材14は、レンズフランジ部51とレンズ本体52とを透明な樹脂で一体に形成しているので、レンズ本体52を経た光が出射面56からではなくレンズフランジ部51の前側面51bから出射する虞がある。このため、レンズ部材14は、レンズフランジ部51の前側面51bにおいて、出射面56を除く箇所に蒸着や塗装等により、アルミや銀等の反射部材を接着させることで光を反射させるものとしてもよく、遮光部材を接着させることで光の透過を防止するものとしてもよい。
【0028】
シェード部57は、レンズ本体52において、入射面55と出射面56との間を上下方向の下側を上方へと
図3を正面視して略三角形状に窪ませることで形成されている。シェード部57は、その三角形状の窪みの頂点がカットオフラインの形状に合わせた頂線57aとされている。
【0029】
レンズ本体52では、第1リフレクタ面58と第2リフレクタ面59と第3リフレクタ面61と第4リフレクタ面62とが設けられている。この各リフレクタ面(58、59、61、62)は、実施例1では、全反射を利用して光を反射するものとしている。なお、各リフレクタ面(58、59、61、62)は、蒸着や塗装等によりアルミや銀等をレンズ本体52に接着させることで光を反射させるものとしてもよい。
【0030】
第1リフレクタ面58は、レンズ本体52において、シェード部57の頂線57aよりも光軸方向の後側で上下方向の上側に設けられている。第1リフレクタ面58は、自由曲面の半ドーム状とされており、光軸方向で後側にある焦点が光源32の発光中心(発光領域36)に略一致されている。第1リフレクタ面58は、入射面55から入射した光L2を出射面56に向けて反射することで、ロービーム配光パターンにおける拡散配光パターンを形成する。
【0031】
第2リフレクタ面59は、レンズ本体52において、シェード部57の頂線57aよりも光軸方向の後側で上下方向の下側に設けられており、自由曲面の半ドーム状とされている。第2リフレクタ面59は、入射面55から入射した光L3を出射面56に向けて反射することで、ロービーム配光パターンにおける集光配光パターンを形成する。ここで、レンズ本体52では、幅方向での大きさを第2リフレクタ面59よりも第1リフレクタ面58を大きくしており、上記した光L2による拡散配光パターンを適切に形成できるものとしている。
【0032】
第3リフレクタ面61は、レンズ本体52において、上下方向の上側の第1リフレクタ面58の光軸方向の前側に設けられている。第3リフレクタ面61は、入射面55から入射した光L4を、第4リフレクタ面62の少なくとも一部に向けて反射するように設定されている。
【0033】
第4リフレクタ面62は、レンズ本体52において、シェード部57のための三角形状の窪みにおける光軸方向の前側の傾斜面に設けられている。第4リフレクタ面62は、第3リフレクタ面61で反射された光L4を、オーバーヘッド配光パターンとして出射面56から照射させるように設定されている。
【0034】
ここで、レンズ本体52では、シェード部57のために三角形状の窪みが設けられることで、光軸方向の後側の傾斜面となる後方側傾斜面63が形成されている。この後方側傾斜面63は、入射面55から入射した光の一部を、レンズ本体52における上下方向の上側の第3リフレクタ面61の光軸方向の前側の面(以下では前方側面64という)へ向けて反射する恐れがある。この光は、前方側面64で反射されることで、出射面56から前方側に照射されて、灯室内や車両近傍に照射される有害光となる虞がある。このため、後方側傾斜面63および前方側面64には、光を散乱させるように微細な凹凸(例えばプリズム)等の光散乱部を形成するものとしてもよい。これにより、後方側傾斜面63および前方側面64で反射された光の光量を、光散乱部を設けない場合と比較して大幅に低下させることができ、有害光となることを大幅に抑制することができる。
【0035】
この車両用灯具10は、
図2を参照して以下のように組み付けられる。先ず、光源部12の熱伝達部材31の光源位置決め孔33に、放熱部材11のベース部21の光源取付個所24の一対の位置決め突起26が通されて、その光源取付個所24に熱伝達部材31を宛がわれる。そして、2つのネジ15を、熱伝達部材31の光源ネジ通し孔34を通して、光源取付個所24の一対のねじ孔25に捻じ込むことで、光源部12(光源32)が光源取付個所24に位置決めした状態で固定される。
【0036】
その後、フレーム部材13とレンズ部材14とが、筒状部42にレンズ本体52を収容しつつフレームフランジ部41にレンズフランジ部51が宛われた状態で、放熱部材11の両取付腕部23の端部27を掛け渡すようにその両端部27に宛がわれる。このとき、各端部27の位置決め突起28が、フレームフランジ部41のフレーム位置決め孔43と、レンズフランジ部51のレンズ位置決め孔53と、に通される。これにより、レンズ部材14(そのレンズ本体52)は、放熱部材11すなわちそこに固定された光源部12(光源32)に対して位置決めされる。フレーム部材13とレンズ部材14とは、この状態で、レンズフランジ部51のレンズネジ通し孔54とフレームフランジ部41のフレームネジ通し孔44とを通したネジ16が、各端部27のネジ孔29に捻じ込まれることで、放熱部材11に固定される。なお、放熱部材11(その両取付腕部23)にフレーム部材13を宛がった後に、そのフレーム部材13にレンズ部材14を宛がって放熱部材11に取り付けてもよく、実施例1に限定されない。
【0037】
これにより、車両用灯具10は、
図1に示すように、放熱部材11に、光源部12とフレーム部材13とレンズ部材14とが取り付けられる。この車両用灯具10は、灯室に設けられて、コネクタ接続部を介して光源部12に外部コネクタが接続される。車両用灯具10は、外部コネクタおよびコネクタ接続部を介する点灯制御回路から光源部12(光源32)へと電力を供給することで、光源32を適宜点灯および消灯することができる。
【0038】
車両用灯具10は、光源32が点灯されると、光L2で形成した拡散配光パターンと、光L3で形成した集光配光パターンと、光L1で形成した中拡散配光パターンと、光L4で形成したオーバーヘッド配光パターンと、を部分的に重ねつつ照射してロービーム配光パターンを形成する(
図3参照)。そのロービーム配光パターンは、レンズ本体52(そこを経た光)により、拡散配光パターンで最も大きい領域が形成され、集光配光パターンで中央の最も明るい領域が形成されている。また、ロービーム配光パターンは、中拡散配光パターンにより拡散配光パターン内で集光配光パターンを覆う2番目に明るい領域が形成され、オーバーヘッド配光パターンにより上記した3つの領域の上側の領域が形成されている。そのロービーム配光パターンは、カットオフライン上端近傍にはやや黄色味のある集光配光パターンの分光と拡散配光パターンの青味のある分光とが重ねられることで、分光色を緩和できるものになっている。このため、車両用灯具10は、光源部12(光源32)から出射された光を、アウターレンズを通して灯室の外方へと進行させることができ、ヘッドランプやフォグランプ等として機能させることができる。この車両用灯具10は、1つのレンズ本体52でロービーム配光パターンを形成しているので、シェードやリフレクタ等を用いる車両用灯具と比較して、部品点数の低減による小型化やコストの抑制を可能としつつ良好な光度分布のロービーム配光パターンを得ることができる。なお、レンズ本体52は、複数の配光パターンを少なくとも一部を重ねてロービーム配光パターンを形成する複合光学レンズであれば、配光パターンの数や形状や位置は適宜設定すればよく、実施例1の構成に限定されない。
【0039】
次に、この車両用灯具10の作用について、
図4を用いて説明する。車両用灯具10は、レンズ部材14を放熱部材11に位置決めして固定することで、光源部12の光源32に対するレンズ部材14のレンズ本体52の位置を光学的に適切なものとしている。これにより、車両用灯具10は、上記した良好な光度分布のロービーム配光パターンを、適切に形成することができる。
【0040】
ここで、車両用灯具10は、上記したように光源32が点灯されると、そこで生じた熱が熱伝達部材31を介して放熱部材11に伝わり、主にその各放熱フィン22で放熱される。このとき、熱伝達部材31は、熱が伝えられることで、全体の温度が上昇する。すると、車両用灯具10は、放熱部材11にレンズ部材14を固定しているので、放熱部材11の熱がレンズ部材14に伝わることで(矢印H参照)、そのレンズ部材14が変形してしまう虞がある。このことは、特に、実施例1のように透明な樹脂でレンズ部材14を形成している場合には、ガラス材料で形成したレンズ部材と比べて耐熱温度が低いことから、レンズ部材14が変形する虞が高くなる。
【0041】
そこで、車両用灯具10は、放熱部材11とレンズ部材14との間に、レンズ部材14よりも低い熱伝導率の部材で形成したフレーム部材13を介在させることで、そのフレーム部材13を断熱部材として機能させている。このため、車両用灯具10では、主に熱伝導により放熱部材11の熱が伝わることから、光源部12の光源32で発生した熱により放熱部材11が高温となった場合であっても、その熱がレンズ部材14に伝わることを大幅に抑制できる。これにより、車両用灯具10は、放熱部材11から伝わった熱に起因して、レンズ部材14が変形してしまうことを防止でき、レンズ部材14の位置決め精度の低下を防止でき、配光不良が生じることを防止できる。
【0042】
また、車両用灯具10は、フレーム部材13に設けた筒状部42に、レンズ部材14のレンズ本体52を収容している。ここで、車両用灯具10は、レンズ本体52が上記のように光学設計されているが、光源32から出射された光が意図しない方向へと進行することで、レンズ本体52の外周面から周囲へと漏れ出る虞がある。そこで、車両用灯具10は、光が透過しない筒状部42で、レンズ本体52の光軸方向に直交する方向を取り囲んでいるので、意図しない光がレンズ本体52から漏れ出ることを防止できる(矢印L5参照)。このため、車両用灯具10は、フレーム部材13に、放熱部材11からの熱がレンズ部材14へと伝わることを効果的に抑制する機能と、配光上不要となる光(直接光およびレンズ本体52の出射面56以外から灯具外側へ漏れ出る制御されていない光)に起因する眩惑を防止する機能と、を併せ持たせることができる。
【0043】
さらに、車両用灯具10は、放熱部材11において、光源取付個所24が設けられたベース部21から光軸方向の前方側に突出させた一対の取付腕部23の各端部27に、フレーム部材13を介してレンズ部材14を宛がっている。このため、車両用灯具10は、放熱部材11からフレーム部材13およびレンズ部材14へと熱が伝わる経路となる両取付腕部23において、両取付腕部23の周辺へと熱を逃がすことができるので、放熱部材11における放熱性を高めることができる。すなわち、車両用灯具10は、両取付腕部23も積極的に放熱させる箇所として利用することができる。加えて、車両用灯具10は、両取付腕部23の各端部27に、フレームフランジ部41を介在させてレンズフランジ部51を固定しているので、放熱部材11からレンズ本体52へと熱が伝わる経路となり得るフレームフランジ部41でも周辺へと熱を逃がすことができる。これにより、車両用灯具10は、放熱部材11からの熱がレンズ部材14へと伝わることをより効果的に抑制できる。
【0044】
車両用灯具10は、フレーム部材13を、放熱部材11よりも熱伝導率が低く、かつレンズ部材14よりも耐熱性の高い部材で形成している。それにより、レンズ部材14が、熱の影響により変形してしまうことを防止できる。このため、車両用灯具10は、フレーム部材13を介して放熱部材11に取り付けられるレンズ部材14の取り付け精度が低下することをより確実に防止することができる。
【0045】
車両用灯具10は、フレーム部材13において、フレームフランジ部41と筒状部42とを熱伝達性が低い材料で一体に形成しており、その筒状部42でレンズ本体52を取り囲んでいるので、放射や対流により一対の取付腕部23等からレンズ本体52へと熱が伝わることを抑制できる。
【0046】
実施例1の車両用灯具10は、以下の各作用効果を得ることができる。
【0047】
車両用灯具10は、光源32が設けられた放熱部材11と、光源32からの光を内方に導いて配光パターンを形成するレンズ本体52を有するレンズ部材14と、を備える。そして、車両用灯具10は、フレーム部材13を介在させてレンズ部材14を放熱部材11に固定し、フレーム部材13に、レンズ本体52を取り囲む筒状の筒状部42を設けている。このため、車両用灯具10は、フレーム部材13により放熱部材11からの熱がレンズ部材14へと伝わることを効果的に抑制できるとともに、レンズ部材14から意図しない光が漏れ出ることを防止できる。よって、車両用灯具10は、単一で配光パターンの形成を可能とするレンズ部材14を用いて、容易な取付作業で配光パターンを適切に形成することができる。
【0048】
車両用灯具10は、放熱部材11が、光源32が設けられるベース部21と、ベース部21から突出する取付腕部23と、を有し、レンズ部材14およびフレーム部材13が、取付腕部23の端部27に取り付けられている。このため、車両用灯具10は、放熱部材11からの熱を取付腕部23で逃がすことができるので、取付腕部23を介してレンズ部材14およびフレーム部材13に伝わる熱を低減することができ、より効果的に放熱部材11からの熱がレンズ部材14へと伝わることを抑制できる。
【0049】
車両用灯具10は、レンズ部材14が、レンズ本体52における出射面56の近傍でレンズ本体52の光軸と直交する方向に伸びる板状のレンズフランジ部51を有し、フレーム部材13が、レンズフランジ部51と並列されるフレームフランジ部41を有する。そして、車両用灯具10は、端部27に、フレームフランジ部41を介在させてレンズフランジ部51を固定している。このため、車両用灯具10は、放熱部材11からレンズ本体52へと熱が伝わる経路となり得るフレームフランジ部41でも周辺へと熱を逃がすことができ、より効果的に放熱部材11からの熱がレンズ部材14へと伝わることを抑制できる。
【0050】
車両用灯具10は、端部27が位置決め突起28を有し、レンズフランジ部51が位置決め突起28が嵌め入れられるレンズ位置決め孔53を有し、フレームフランジ部41が位置決め突起28が嵌め入れられるフレーム位置決め孔43を有する。そして、車両用灯具10は、位置決め突起28が、フレーム位置決め孔43を通してレンズ位置決め孔53に嵌め入れられることで、放熱部材11に対してレンズ部材14を位置決めする。このため、車両用灯具10は、放熱部材11に設けられた光源32に対するレンズ部材14を容易に位置決めすることができるとともに、レンズ部材14と放熱部材11との接触箇所を位置決め突起28およびレンズ位置決め孔53のみにできる。これにより、車両用灯具10は、レンズ位置決め孔53と位置決め突起28とにより位置決めを適切なものとしても、放熱部材11からレンズ部材14への熱の経路を極めて小さくでき、熱が伝わることを効果的に抑制できる。
【0051】
したがって、本開示に係る車両用灯具としての実施例1の車両用灯具10は、配光パターンの形成を可能とするレンズ部材14を用いるものとしつつ、配光パターンを適切に形成できる。
【実施例2】
【0052】
次に、本開示の一実施形態である実施例2の車両用灯具10Aについて、
図5および
図6を用いて説明する。車両用灯具10Aは、実施例1の車両用灯具10のフレーム部材13およびレンズ部材14における構成を変更したものである。車両用灯具10Aは、基本的な概念および構成が実施例1の車両用灯具10と同様であるので、等しい構成の個所には同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0053】
実施例2の車両用灯具10Aは、フレーム部材13Aのフレームフランジ部41Aに一対の遮蔽壁45を設けている。遮蔽壁45は、フレームフランジ部41Aの前側面41aにおいて、筒状部42(その前側の端部)の幅方向の両側で対を為して設けられ、その筒状部42を取り巻くように湾曲しつつ光軸方向の前側へと突出している。遮蔽壁45は、フレーム部材13Aと一体に形成されているので、光が透過しない不透明なものとされている。
【0054】
また、車両用灯具10Aは、レンズ部材14Aのレンズフランジ部51Aに一対の遮蔽壁孔65が設けられている。遮蔽壁孔65は、レンズフランジ部51Aにおいて、出射面56の幅方向の両側で対を為して設けられ、その出射面56を取り巻くように湾曲しつつ光軸方向に貫通しており、遮蔽壁45を通すことが可能とされている。
【0055】
次に、この車両用灯具10Aの組み付けおよび作用について説明する。車両用灯具10Aは、フレームフランジ部41Aにレンズフランジ部51Aを宛がう際、一対の遮蔽壁45を対応する各遮蔽壁孔65に挿入する。その他の組み付けは、実施例1の車両用灯具10と同様である。この車両用灯具10Aは、出射面56の幅方向の両側にそれぞれ遮蔽壁45が設けられているので、レンズ部材14Aにおいてレンズ本体52を経た光がレンズフランジ部51Aへと進行することを大幅に抑制できる。このため、車両用灯具10Aは、レンズフランジ部51Aの前側面51bに反射部材や遮光部材を設けなくても、出射面56を除く前側面51bから光が漏れ出ることを大幅に抑制できる。
【0056】
実施例2の車両用灯具10Aは、以下の各作用効果を得ることができる。この車両用灯具10Aは、基本的に実施例1の車両用灯具10と同様の構成であるので、実施例1と同様の効果を得られる。
【0057】
それに加えて、車両用灯具10Aは、フレーム部材13Aのフレームフランジ部41に出射面56を囲みつつレンズフランジ部51へ向けて突出する遮蔽壁45を設け、レンズ部材14Aのレンズフランジ部51Aに遮蔽壁45を通すことを許す遮蔽壁孔65を設けている。このため、車両用灯具10Aは、実施例1の車両用灯具10と比較して、同じ組み付け工程としつつ、レンズフランジ部51Aの前側面51bから光が漏れ出ることを大幅に抑制できる。
【0058】
したがって、本開示に係る車両用灯具としての実施例2の車両用灯具10Aは、配光パターンの形成を可能とするレンズ部材14Aを用いるものとしつつ、配光パターンを適切に形成できる。
【0059】
なお、実施例2では、遮蔽壁45(それに合わせた遮蔽壁孔65も)を幅方向で対を為して設けている。しかしながら、遮蔽壁45は、フレームフランジ部41Aから突出して設けられ、レンズフランジ部51Aの遮蔽壁孔65を通して配置されることで、レンズ本体52を経た光がレンズフランジ部51Aへと進行することを抑制するものであれば、形状や個数や位置は適宜設定すればよく、実施例2の構成に限定されない。
【0060】
以上、本開示の車両用灯具を各実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については各実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0061】
なお、各実施例では、フレーム部材(13等)が上記した形状とされている。しかしながら、フレーム部材は、レンズ部材14と放熱部材11との間に設けられ、レンズ本体52を取り囲む筒状の筒状部42を有するものであれば、形状は適宜設定すればよく、各実施例の構成に限定されない。その筒状部42は、レンズ本体52の光軸方向に直交する方向を取り囲むことで意図しない光が漏れ出ることを防止するものであれば、光軸方向を中心とする周方向で分割して形成されていてもよく、他の構成でもよく、実施例1の構成に限定されない。
【0062】
また、各実施例では、レンズ部材(14等)が上記した形状とされている。しかしながら、レンズ部材は、光源部12(光源32)からの光を内方に導いて配光パターンを形成するレンズ本体52を有するものであれば、形状は適宜設定すればよく、各実施例の構成に限定されない。
【0063】
さらに、各実施例では、レンズ本体52がロービーム配光パターンを形成する一例について説明している。しかしながら、レンズ本体は、光源部12(光源32)からの光を内方に導いて配光パターンを形成するものであれば、シェード部57を有しないハイビーム配光パターンを形成する複合光学レンズであってもよく、他の構成でもよく、各実施例の構成に限定されない。
【0064】
各実施例では、端部27が位置決め突起28をフレームフランジ部41のフレーム位置決め孔43を通してレンズフランジ部51に嵌め入れることで、放熱部材11に対して位置決めした状態でレンズ部材14を固定している。しかしながら、この位置決めの構成は、放熱部材11に対してレンズ部材14を位置決めするものであれば、例えば、端部27とフレームフランジ部41と位置決め可能とし、そのフレームフランジ部41とレンズフランジ部51とを位置決め可能としてもよく、他の構成でもよく、各実施例の構成に限定されない。
【符号の説明】
【0065】
10、10A 車両用灯具 11 放熱部材 13、13A フレーム部材 14、14A レンズ部材 21 ベース部 23 取付腕部 27 端部 28 位置決め突起 32 光源 41、41Aフレームフランジ部 42 筒状部 43 フレーム位置決め孔 45 遮蔽壁 51、51A レンズフランジ部 52 レンズ本体 53レンズ位置決め孔 56出射面 65 遮蔽壁孔