IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オムロンヘルスケア株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-血圧測定システム 図1
  • 特許-血圧測定システム 図2
  • 特許-血圧測定システム 図3
  • 特許-血圧測定システム 図4
  • 特許-血圧測定システム 図5
  • 特許-血圧測定システム 図6
  • 特許-血圧測定システム 図7
  • 特許-血圧測定システム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】血圧測定システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/022 20060101AFI20230926BHJP
【FI】
A61B5/022 500Z
A61B5/022 300F
A61B5/022 400L
A61B5/022 400Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019213174
(22)【出願日】2019-11-26
(65)【公開番号】P2021083561
(43)【公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-10-24
(73)【特許権者】
【識別番号】503246015
【氏名又は名称】オムロンヘルスケア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100122286
【弁理士】
【氏名又は名称】仲倉 幸典
(72)【発明者】
【氏名】小林 由賀
(72)【発明者】
【氏名】山下 新吾
(72)【発明者】
【氏名】山田 真幸
【審査官】田辺 正樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-70260(JP,A)
【文献】国際公開第2018/168797(WO,A1)
【文献】特開2018-149173(JP,A)
【文献】特開2016-140641(JP,A)
【文献】特開2013-183974(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B5/00-5/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められたスケジュールに従って血圧測定を自動的に開始する夜間血圧測定モードを有する血圧計と、上記血圧計と通信可能な情報端末とを含む血圧測定システムであって、
上記血圧計は、上記血圧計を上記夜間血圧測定モードに設定するための指示を入力するモード操作部を備えており、
上記血圧計と上記情報端末の少なくともいずれか一方は、
上記夜間血圧測定モードによって血圧測定が行われた測定時刻を記憶する記憶部と、
上記記憶部に記憶された上記測定時刻に基づいて、上記血圧計を上記夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者に報知するリマインド時刻を算出するリマインド時刻算出部とを備えており、
上記情報端末は、上記リマインド時刻において、上記血圧計を上記夜間血圧測定モードに設定すべきであることを上記被験者に報知する報知部を有する、ことを特徴とする血圧測定システム。
【請求項2】
上記スケジュールは、上記モード操作部によって上記夜間血圧測定モードに設定するための指示が入力された指示時刻から、予め決められた時間間隔で血圧測定を開始するタイプのスケジュールであり、
上記リマインド時刻算出部は、
上記測定時刻から上記時間間隔を差し引いて、上記指示時刻を算出し、上記指示時刻を統計処理して平均的指示時刻を算出し、上記平均的指示時刻からマージン時間を差し引いて、上記リマインド時刻を算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の血圧測定システム。
【請求項3】
上記報知部は、
上記リマインド時刻において、上記血圧計を上記夜間血圧測定モードに設定すべきであることを報知した後、上記血圧計が上記夜間血圧測定モードに設定されるまで、上記血圧計を上記夜間血圧測定モードに設定すべきであることの報知を繰り返す、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の血圧測定システム。
【請求項4】
上記血圧計は、上記情報端末と通信可能な血圧計通信部と、上記記憶部とを有し、
上記情報端末は、上記血圧計と通信可能な情報端末通信部と、上記リマインド時刻算出部とを有し、
上記血圧計の上記血圧計通信部から上記情報端末の上記情報端末通信部に上記測定時刻が送信される、ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の血圧測定システム。
【請求項5】
上記リマインド時刻算出部は、最新の予め決められた数の上記測定時刻を用いて上記リマインド時刻を算出する、ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の血圧測定システム。
【請求項6】
上記情報端末は携帯型の情報端末である、ことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の血圧測定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は血圧測定システムに関し、より詳しくは、夜間(睡眠時)血圧測定モードを有する血圧計を含む血圧測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2006-198030号)には、血圧測定を行うべき時刻を予め設定して、該時刻になるとき、表示、振動、音などで、該時刻になったことを被験者に通知する技術が開示されている。これにより、被験者が血圧測定を忘れることを防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-198030号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願人は、先に、夜間の血圧測定を行う血圧計であって、予め定められたスケジュールに従って血圧測定を自動的に開始するモード(これを「夜間血圧測定モード」と呼ぶ。)を有するものを提案した(例えば、特願2019-149007号、特願2019-195246号)。この血圧計では、夜間血圧測定モードに一旦入ると、被験者による血圧測定の忘れは生じない。
【0005】
一方、この血圧計では、被験者が就寝するとき、被験者が操作を行うことによって夜間血圧測定モードに入ることが予定されている。このため、被験者の操作忘れが起こると、夜間の血圧測定が全く行われないという事態が生じ得る。ここで、被験者が就寝する時刻は、被験者の多様な生活習慣によって日々異なることがあるため、或る時刻には特定されない。このため、特許文献1に開示されているような、或る時刻になったことを被験者に通知する技術では、不十分となる。
【0006】
本発明は、上述の問題点を解消するためになされたもので、夜間血圧測定モードを有する血圧計を含み、この血圧計を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者に報知できる血圧測定システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために、この開示の血圧測定システムは、
予め定められたスケジュールに従って血圧測定を自動的に開始する夜間血圧測定モードを有する血圧計と、上記血圧計と通信可能な情報端末とを含む血圧測定システムであって、
上記血圧計は、上記血圧計を上記夜間血圧測定モードに設定するための指示を入力するモード操作部を備えており、
上記血圧計と上記情報端末の少なくともいずれか一方は、
上記夜間血圧測定モードによって血圧測定が行われた測定時刻を記憶する記憶部と、
上記記憶部に記憶された上記測定時刻に基づいて、上記血圧計を上記夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者に報知するリマインド時刻を算出するリマインド時刻算出部とを備えており、
上記情報端末は、上記リマインド時刻において、上記血圧計を上記夜間血圧測定モードに設定すべきであることを上記被験者に報知する報知部を有する、ことを特徴とする。
【0008】
本明細書で、血圧計と、情報端末とは、典型的には、互いに離間した状態で通信可能になっている。
【0009】
また、「モード操作部」は、例えば、上記血圧計の本体に設けられたスイッチであって、ユーザによるスイッチオンを指示として受け付けるものでもよいし、または、上記血圧計の外部に存在するスマートフォン等から無線通信を介して指示を受け付ける通信部によって構成されてもよい。
【0010】
スケジュール次第では、血圧測定が行われた「測定時刻」よりも数時間遡った時間帯に、次回の「リマインド時刻」が設定される場合がある。ここで、「測定時刻」、「リマインド時刻」は、日にちを含めず、時刻のみを定めている。
【0011】
この開示の血圧測定システムでは、例えば、被験者が、モード操作部によって指示を入力して、予め決められたスケジュールに従って血圧測定を自動的に開始する夜間血圧測定モードに血圧計を設定する。夜間血圧測定モードに設定された血圧計は、上記スケジュールに従って自動的に血圧測定を行う。このとき、夜間血圧測定モードによって血圧測定が行われた測定時刻は、血圧計と情報端末の少なくともいずれか一方に設けられている記憶部に記憶される。また、リマインド時刻算出部が、血圧計と情報端末の少なくともいずれか一方に設けられており、記憶部に記憶された測定時刻に基づいて、血圧計を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者に報知するリマインド時刻を算出する。一方、血圧計と通信可能な情報端末は、報知部によって、次回の夜間血圧測定に対するリマインド時刻において、血圧計を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者に報知する。この報知を受けて、被験者は、モード操作部を操作して、上記血圧計を上記夜間血圧測定モードに設定するための指示を入力する。したがって、この血圧測定システムによれば、被験者の操作忘れが起こりにくい。
【0012】
一実施形態の血圧測定システムでは、
上記スケジュールは、上記モード操作部によって上記夜間血圧測定モードに設定するための指示が入力された指示時刻から、予め決められた時間間隔で血圧測定を開始するタイプのスケジュールであり、
上記リマインド時刻算出部は、
上記測定時刻から上記時間間隔を差し引いて、上記指示時刻を算出し、上記指示時刻を統計処理して平均的指示時刻を算出し、上記平均的指示時刻からマージン時間を差し引いて、上記リマインド時刻を算出する、ことを特徴とする。
【0013】
ここで、「予め決められた時間間隔」とは、例えば、4時間である。
【0014】
また、「マージン時間」とは、例えば、上記平均的指示時刻の標準偏差の3倍(3σ)、または、それを包含するような一定時間(例えば、30分間)などを指す。
【0015】
この一実施形態の血圧測定システムでは、上記スケジュールは、上記モード操作部によって上記夜間血圧測定モードに設定するための指示が入力された指示時刻から、予め決められた時間間隔(例えば、4時間)で血圧測定を開始するタイプのスケジュールである。したがって、リマインド時刻は、上記血圧測定が行われた測定時刻から、上記時間間隔だけ遡及した時間帯に設定されるべきである。そこで、この一実施形態の血圧測定システムでは、リマインド時刻算出部は、上記測定時刻から上記時間間隔を差し引いて上記指示時刻を算出し、上記指示時刻を統計処理して平均的指示時刻を算出し、上記平均的指示時刻からマージン時間を差し引いて、上記リマインド時刻を算出する。したがって、リマインド時刻は、適切な時間帯に設定される。また、リマインド時刻は、実際の過去の夜間血圧測定において、被験者に対して行った血圧測定の測定時刻に基づいて統計処理されるため、リマインド時刻には被験者の生活習慣が反映される。
【0016】
一実施形態の血圧測定システムでは、
上記報知部は、
上記リマインド時刻において、上記血圧計を上記夜間血圧測定モードに設定すべきであることを報知した後、上記血圧計が上記夜間血圧測定モードに設定されるまで、上記血圧計を上記夜間血圧測定モードに設定すべきであることの報知を繰り返す、ことを特徴とする。
【0017】
被験者は、例えば情報端末を一時的に手元に有していなかったなどの様々な理由により、上記リマインド時刻において、血圧計を夜間血圧測定モードに設定すべきであるという報知を受け取れないことがある。そこで、この一実施形態の血圧測定システムでは、報知部は、上記リマインド時刻において、上記血圧計を上記夜間血圧測定モードに設定すべきであることを報知した後、血圧計が夜間血圧測定モードに設定されるまで、上記血圧計を夜間血圧測定モードに設定すべきであることの報知を繰り返す。これにより、被験者が、上記リマインド時刻において、血圧計を夜間血圧測定モードに設定すべきであるという報知を一度受け取れなかったとしても、次回以降の報知を受け取れる。
【0018】
一実施形態の血圧測定システムでは、
上記血圧計は、上記情報端末と通信可能な血圧計通信部と、上記記憶部とを有し、
上記情報端末は、上記血圧計と通信可能な情報端末通信部と、上記リマインド時刻算出部とを有し、
上記血圧計の上記血圧計通信部から上記情報端末の上記情報端末通信部に上記測定時刻が送信される、ことを特徴とする。
【0019】
この一実施形態の血圧測定システムでは、血圧計は、情報端末と通信可能な血圧計通信部を有する。また、情報端末は、血圧計と通信可能な情報端末通信部を有する。この血圧測定システムにおいて、測定時刻は、血圧計通信部から情報端末通信部に送信される。これにより、情報端末は、血圧計から測定時刻を受け取り、リマインド時刻算出部によって、該測定時刻からリマインド時刻を算出できる。
【0020】
一実施形態の血圧測定システムでは、
上記リマインド時刻算出部は、最新の予め決められた数の上記測定時刻を用いて上記リマインド時刻を算出する、ことを特徴とする。
【0021】
この一実施形態の血圧測定システムでは、リマインド時刻算出部は、記憶部に記憶されている最新の予め決められた数の測定時刻を用いてリマインド時刻を算出する。したがって、リマインド時刻は、最新の夜間血圧測定において、被験者に対して行った血圧測定の測定時刻に基づくため、被験者の現在の生活習慣に合わせた適切な時刻が設定される。
【0022】
一実施形態の血圧測定システムでは、
上記情報端末は携帯型の情報端末である、ことを特徴とする。
【0023】
一実施形態の血圧測定システムでは、上記情報端末は携帯型の情報端末(例えばスマートフォン)である。上記携帯型の情報端末は、被験者が身近に有している情報端末であるため、被験者は、血圧計を夜間血圧測定モードに設定すべきであるという報知を確実に受け取れる。したがって、被験者は、血圧計を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを確実に把握できるため、血圧計を夜間血圧測定モードに設定することを忘れない。
【発明の効果】
【0024】
以上、本願の発明によれば、夜間血圧測定モードを有する血圧計を含み、この血圧計を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者に報知できる血圧測定システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施形態に係る手首式血圧計とスマートフォンを含む血圧測定システムの概略図である。
図2図1に示す手首式血圧計が左手首に巻き付けられた状態を示す概略図である。
図3図1に示す手首式血圧計のブロック図である。
図4図1に示すスマートフォンのブロック図である。
図5図1に示す手首式血圧計により実施される夜間血圧測定のフローチャートである。
図6図1に示す血圧測定システムの第1のフローチャートである。
図7図1に示す血圧測定システムの第2のフローチャートである。
図8図1に示す血圧測定システムの第3のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る、血圧測定システムの実施形態を説明する。
【0027】
[血圧測定システム]
図1は、本発明の実施形態に係る血圧測定システム300の概略構成を示す。この血圧測定システム300は、手首式血圧計(以下、適宜「血圧計」という。)100とスマートフォン(情報端末)200とを含む。この血圧計100は、後述するように、血圧測定スイッチがオンされた直後に血圧測定を開始する通常血圧測定モードと、予め決められたスケジュールに従って血圧測定を開始する夜間血圧測定モードを有する。また、血圧計100とスマートフォン200は、互いに離間して設けられ、BLE(Bluetooth low energy;低消費電力Bluetooth)通信によって互いに通信可能に構成されている。
【0028】
[血圧計の構成]
図1に示すように、血圧計100は、被験者の被測定部位に巻き付けられる血圧測定用のカフ10と、カフ10に一体に取り付けられている血圧計本体20を備える。
【0029】
図2に示すように、実施形態の血圧計100は手首式血圧計である。したがって、カフ10は、被験者400の例えば左手首410に巻き付けられるように細長い帯状の形状を有している。カフ10は、左手首410を圧迫するための空気袋12(図3参照)が内包されている。なお、カフ10を常時環状に維持するために、カフ10内に、適度な可撓性を有するカーラ(図示せず)が設けられてもよい。
【0030】
血圧計本体20は、帯状のカフ10の長手方向に関して略中央の部位に一体に取り付けられている。実施形態では、血圧計本体20が取り付けられる部位は、左手首410の掌側面(手の平側の面)410aに対応することが予定されている。
【0031】
血圧計本体20は、カフ10の外周面に沿った扁平な略直方体の形状を有しており、被験者400の睡眠の邪魔にならないように、小型且つ薄く形成されている。図1に示す血圧計本体20の上面とその周りを囲む側面とを繋ぐ角部は、曲面状の面取りが施されている。
【0032】
図1に示すように、血圧計本体20の外面のうち左手首410から最も遠い側の上面には、表示画面をなす血圧計表示部30が設けられている。また、この上面と図の手前側の側面には、被験者400からの指示を入力するための血圧計操作部40とが設けられている。
【0033】
実施形態において、血圧計表示部30は、LCD(液晶ディスプレイ)を含み、後述の血圧計CPU(中央演算処理装置)110からの制御信号に従って所定の情報、例えば最高血圧(単位;mmHg)、最低血圧(単位;mmHg)、脈拍(単位;拍/分)を表示するように構成されている。なお、血圧計表示部30は有機ELディスプレイ又はLED(発光ダイオード)のいずれであってもよい。
【0034】
血圧計操作部40は、被験者400が操作する複数のボタン又はスイッチを有する。実施形態では、血圧計操作部40は、通常血圧測定モードの血圧測定指示を被験者400が入力するための血圧測定開始スイッチ42A、夜間血圧測定モードの血圧測定指示を被験者400が入力するための夜間測定スイッチ(モード操作部)42B、および血圧計100とスマートフォン200との間の通信指示を被験者400が入力するための通信スイッチ42Cを含む。血圧測定開始スイッチ42Aは、該スイッチが血圧測定中に押されたときは実行中の血圧測定を停止するスイッチとして機能する。
【0035】
以下の説明において、「通常血圧測定」とは、血圧測定開始スイッチ42Aがオンされた直後に開始される血圧測定をいう。また、以下の説明において、「夜間血圧測定」とは、夜間測定スイッチ42Bを通じて入力された指示に基づいて、例えば被験者400の睡眠中、予め定められたスケジュールに従って自動的に行われる血圧測定をいう。予め定められたスケジュールとは、例えば夜間測定スイッチ42Bが押された時刻(指示時刻)から、例えば2時間、4時間のような予め決められた時間間隔で血圧測定を開始するタイプのスケジュールを指す。
【0036】
実施形態において、血圧測定スイッチ42Aと夜間測定スイッチ42Bは、いずれもモーメンタリタイプ(自己復帰タイプ)のスイッチであり、押し下げられている間だけオン状態になり、離されるとオフ状態に戻るように構成されている。
【0037】
図3は血圧計100のブロック構成を示す。
【0038】
上述のカフ10に含まれる空気袋12と血圧計本体20に含まれる種々の流体制御機器(以下に説明する)は、エア配管50によって流体流通可能に接続されている。
【0039】
血圧計本体20は、上述の血圧計表示部30と血圧計操作部40とに加えて、制御部である血圧計CPU110と、記憶部である血圧計メモリ112と、血圧計電源部114と、スマートフォン200とBLE通信を行う血圧計通信部116と、圧力センサ62と、ポンプ72と、弁82を有する。また、血圧計本体20は、圧力センサ62の出力をアナログ信号からデジタル信号へ変換するA/D変換回路64と、ポンプ72を駆動するポンプ駆動回路74と、弁82を駆動する弁駆動回路84を有する。圧力センサ62、ポンプ72、及び弁82は、エア配管50を通して、空気袋12と流体流通可能に接続されている。
【0040】
血圧計メモリ(記憶部)112は、血圧計100を制御するためのプログラム、血圧計100を制御するために用いられるデータ、血圧計100の各種機能を設定するための設定データ、および後述する、夜間血圧測定を実施した日付、曜日、測定時刻、及びその血圧値(最高血圧、最低血圧、脈拍を含む。)を含む夜間血圧測定データセットなどを記憶している。血圧計メモリ112はまた、プログラム実行中の各種情報を一時的に保存するワークメモリとしても用いられる。特に、実施形態における血圧計メモリ112は、プログラム記憶部として構成されており、後述するオシロメトリック法による血圧算出のための通常血圧測定プログラムと夜間血圧測定プログラム、及び後述する夜間血圧測定データセットをスマートフォン200に送信する送信プログラムを記憶している。
【0041】
血圧計CPU110は、血圧計100全体の動作を制御するように構成されている。具体的には、血圧計CPU110は、血圧計メモリ112に記憶された血圧計100を制御するためのプログラムに従って、ポンプ72又は弁82を駆動する圧力制御部、及び後述する通常血圧測定プログラム又は夜間血圧測定プログラムにより、血圧測定を実施する測定実施部として構成されている。血圧計CPU110はまた、血圧測定を実施することで得られる血圧値を血圧計表示部30に表示し、特に夜間血圧測定を実施した日付、曜日、測定時刻、及びその血圧値(最高血圧、最低血圧、脈拍を含む。)を統合して1つの夜間血圧測定データセットとして血圧計メモリ112に記憶させる。
【0042】
実施形態において、血圧計電源部114は、2次電池からなり、血圧計CPU110、圧力センサ62、ポンプ72、弁82、血圧計表示部30、血圧計メモリ112、血圧計通信部116、A/D変換回路64、ポンプ駆動回路74、および弁駆動回路84の各部に電力を供給するように構成されている。血圧計電源部114はまた、オン/オフ状態を切り替えることができるように構成されており、オフ状態のとき、血圧測定スイッチ42Aが例えば3秒間以上連続して押されると、オン状態になる。
【0043】
血圧計通信部116は、スマートフォン200との間でBLE通信を行い、例えば、夜間血圧測定データセットをスマートフォン200に送信する。
【0044】
ポンプ72は、カフ10に内蔵された空気袋12内の圧力を上げるために、エア配管50を通して空気袋12に流体としての空気を供給するように構成されている。弁82は、カフ圧を制御するため、開くことによってエア配管50を通して空気袋12の空気を排出する、又は閉じることによってカフ圧を保持するように構成されている。ポンプ駆動回路74は、血圧計CPU110から与えられる制御信号に基づいてポンプ72を駆動するように構成されている。弁駆動回路84は、血圧計CPU110から与えられる制御信号に基づいて弁82を開閉するように構成されている。
【0045】
圧力センサ62とA/D変換回路64は、カフ圧を検出するように構成されている。実施形態における圧力センサ62は、ピエゾ抵抗式圧力センサであり、空気袋12のカフ圧をピエゾ抵抗効果による電気抵抗として検出し出力する。A/D変換回路64は、圧力センサ62の出力(電気抵抗)をアナログ信号からデジタル信号へ変換して血圧計CPU110に出力する。実施形態では、血圧計CPU110は、圧力センサ62から出力される電気抵抗に応じて、カフ圧を取得する。
【0046】
[血圧測定プログラム]
血圧測定プログラムは、血圧計本体20を左手首410に取り付けている被験者400の血圧を算出する。血圧測定プログラムは、通常血圧測定プログラムと夜間血圧測定プログラムを含む。通常血圧測定プログラムは、被験者400が椅子などに座り、血圧計本体20が取り付けられている左手首410を被験者400の心臓と同じ高さに保つことを想定している。夜間血圧測定プログラムは、被験者400がベッドなどに横たわり、血圧計本体20が取り付けられている左手首410が被験者400の心臓よりも低い位置に置かれることを想定している。血圧計本体20の高さと被験者400の心臓の高さの関係が異なることで、異なる血圧値が算出されることが分かっている。そのため、通常血圧測定プログラムと夜間血圧測定プログラムは、それぞれが想定する血圧計本体20の高さと被験者400の心臓の高さの関係を考慮して、血圧算出に用いるパラメータが予め調整されている。特に、夜間血圧測定プログラムは、夜間血圧測定を実施した日付、曜日、測定時刻、及び算出された血圧値(最高血圧、最低血圧、脈拍を含む。)を統合して1つの夜間血圧測定データセットとして血圧計メモリ112に記憶させる。
【0047】
実施形態において、夜間血圧測定のスケジュールでは、夜間測定スイッチ42Bが押下されて、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定してから2時間(時間間隔)経過ごとに夜間血圧測定プログラムが実施される。夜間血圧測定の行われる時刻が夜間測定スイッチ42Bを押下した時点を基準に計算される形態において、夜間血圧測定プログラムは測定時刻を決定するプログラム(図示せず)を備えており、この時刻決定プログラムに基づいて測定時刻が決定される。
【0048】
実施形態において、夜間血圧測定の測定時刻は、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定した時刻(指示時刻)から2時間経過ごとの時刻を設定されるが、この内容に限定されることなく、例えば1時間経過ごとの時刻、又は4時間経過後の時刻だけが設定されていてもよい。
【0049】
血圧計CPU110は、通常血圧測定プログラム又は夜間血圧測定プログラムを実施するとき、圧力センサ62により得られるカフ圧に含まれる脈波の変動成分から脈波信号を得て、血圧計メモリ112に記憶されているそれぞれのプログラムを用いて、血圧値(最高血圧と最低血圧)を算出する。
【0050】
[送信プログラム]
血圧計メモリ112に記憶された夜間血圧測定データセットは、夜間血圧測定を実施した日付、曜日、測定時刻、及びその血圧値(最高血圧、最低血圧、脈拍を含む。)に加えて、「送信済み」と「未送信」を区別する送信済みフラグを追加される。「送信済み」という用語は、送信プログラムにより既に送信された夜間血圧測定データセットであることを示す。「未送信」という用語は、未だ送信されていない夜間血圧測定データセットであることを示す。
【0051】
送信プログラムは、夜間血圧測定データセットをスマートフォン200に送信するとき、それぞれの夜間血圧測定データセットの送信済みフラグを確認して、血圧計通信部116により、未送信の夜間血圧測定データセットを送信する。これにより、送信済みの夜間血圧測定データセットは重複して送信されないため、送信する夜間血圧測定データセットのサイズが過剰に大きくなることはない。送信プログラムはまた、送信開始から1時間経過するまで、この未送信の夜間血圧測定データセットをスマートフォン200に繰り返し送信し続ける。これにより、例えば、スマートフォン200が一時的に通信できない状況であったとしても、未送信の夜間血圧測定データセットは確実に送信される。送信プログラムは、未送信の夜間血圧測定データセットの送信開始から1時間経過した後、血圧計通信部116による送信を停止して、該夜間血圧測定データセットの送信済みフラグを「未送信」から「送信済み」に変更する。
【0052】
血圧計CPU110は、血圧計100とスマートフォン200との間の通信指示を受け付けるとき、送信プログラムを実施して、送信開始から1時間経過するまで、血圧計通信部116により、未送信の夜間血圧測定データセットをスマートフォン200に繰り返し送信し続ける。
【0053】
[情報端末の構成]
図1に示すように、スマートフォン200は、スマートフォン本体210、および図に示すスマートフォン本体210の上面に設けられたスマートフォン表示部(報知部)220とスマートフォン操作部230を備える。このスマートフォン200はまた、血圧計100から送信された夜間血圧測定データセットの情報を表示するアプリケーションソフトウェアをインストールされている。このアプリケーションソフトウェアは、後述する測定時刻に関する情報を血圧計100から受信する受信プログラム、後述する、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきリマインド時刻を設定するリマインド時刻設定プログラム、及び後述する、該リマインド時刻において、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者400に報知するリマインドプログラムを含む。
【0054】
実施形態において、スマートフォン表示部220は、LCD(液晶ディスプレイ)を含み、後述のスマートフォンCPU(中央演算処理装置)240からの制御信号に従って、例えば血圧計100から送信された夜間血圧測定データセットに含まれる血圧測定の日付、曜日、測定時刻、血圧値(最高血圧、最低血圧、脈拍を含む。)、及び後述する、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきリマインド時刻を表示するように構成されている。なお、スマートフォン表示部220は有機ELディスプレイ又はLED(発光ダイオード)のいずれであってもよい。
【0055】
実施形態において、スマートフォン操作部230は、スマートフォン表示部220に設けられたタッチパネルから構成されている。なお、スマートフォン操作部230は、キーボードなどのハードウェア操作デバイスでもよい。
【0056】
図4はスマートフォン200のブロック構成を示す。
【0057】
スマートフォン本体210は、上述のスマートフォン表示部220とスマートフォン操作部230とに加えて、制御部であるスマートフォンCPU240と、記憶部であるスマートフォンメモリ242と、スマートフォン電源部244と、血圧計100とBLE通信を行うスマートフォン通信部(情報端末通信部)246とを有する。
【0058】
スマートフォンメモリ(記憶部)242は、スマートフォン200を制御するためのプログラム、スマートフォン200を制御するために用いられるデータ、スマートフォン200の各種機能を設定するための設定データ、および血圧計100から送信された夜間血圧測定データセット(血圧測定の日付、曜日、測定時刻、血圧値を含む。)などを記憶している。スマートフォンメモリ242はまた、プログラム実行中の各種情報を一時的に保存するワークメモリとしても用いられる。特に、実施形態におけるスマートフォンメモリ242は、プログラム記憶部として構成されており、上記アプリケーションソフトウェアに含まれる、後述する受信プログラム、リマインド時刻設定プログラム、及びリマインドプログラムを記憶している。また、スマートフォンメモリ242の記憶領域を補助するための補助記憶装置の記憶媒体として、例えば半導体メモリ(メモリカード、SSD(Solid State Drive))が用いられてもよい。
【0059】
スマートフォンCPU240は、スマートフォン200全体の動作を制御するように構成されている。具体的には、スマートフォンCPU240は、スマートフォンメモリ242に記憶されたスマートフォン200を制御するためのプログラムに従って、スマートフォン200の各部を制御するスマートフォン制御部、スマートフォンメモリ242に記憶されたプログラムを実施するスマートフォンプログラム実施部、及び後述するリマインド時刻設定プログラムにより、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきリマインド時刻を算出するリマインド時刻算出部として構成されている。スマートフォンCPU240はまた、リマインド時刻を算出することで設定されるリマインド時刻になると、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきであることをスマートフォン表示部220に表示する。
【0060】
実施形態において、スマートフォン電源部244は、2次電池からなり、スマートフォンCPU240、スマートフォン表示部220、スマートフォン操作部230、スマートフォンメモリ242、スマートフォン通信部246の各部に電力を供給するように構成されている。スマートフォン電源部244はまた、オン/オフ状態を切り替えることができるように構成されている。
【0061】
スマートフォン通信部246は、血圧計100との間でBLE通信を行い、例えば、夜間血圧測定データセットを血圧計100から受信する。
【0062】
[受信プログラム]
受信プログラムは、スマートフォン電源部244がオンであれば、スマートフォンCPU240によりバックグラウンドで自動的に実施されて、スマートフォン通信部246により、血圧計100から送信される夜間血圧測定データセットを1分ごとに受信しようと試みる。これにより、スマートフォン電源部244がオンであれば、被験者400がスマートフォン操作部230で特別な操作を行うことなく、血圧計100から送信される夜間血圧測定データセットを確実に受信できる。受信プログラムはまた、受信した夜間血圧測定データセットをスマートフォンメモリ242に記憶させる。
【0063】
スマートフォンCPU240は、スマートフォン電源部244がオンであれば、受信プログラムをバックグラウンドで自動的に実施して、スマートフォン通信部246により、血圧計100から送信される夜間血圧測定データセットを1分ごとに受信しようと試みる。
【0064】
[リマインド時刻設定プログラム]
実施形態において、スマートフォン200にインストールされている上記アプリケーションソフトウェアが起動した状態で、受信プログラムが夜間血圧測定データセットを受信するとき、リマインド時刻設定プログラムが実施される。このリマインド時刻設定プログラムは、スマートフォンメモリ242に記憶されている複数の夜間血圧測定データセットから、血圧測定の日付ごとに、最も測定時刻が早い夜間血圧測定データセットを抽出する。上述の夜間血圧測定プログラムにより、夜間血圧測定の測定時刻は、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定した時刻、すなわち夜間測定スイッチ42Bを押下した時刻から2時間経過ごとに設定されている。したがって、リマインド時刻設定プログラムは、夜間血圧測定の日付ごとに、最も早い測定時刻から2時間を引くことにより、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定した指示時刻を算出する。なお、最も早い測定時刻から引く時間は、2時間に限定されることなく、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定した時刻を基準に測定時刻を決めるとき、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定した時刻と測定時刻との間に設定する時間間隔に応じる。
【0065】
次に、リマインド時刻設定プログラムは、算出された指示時刻を血圧測定の曜日ごとに分類して、血圧測定の曜日ごとに、最新の予め決められた数、例えば最新の5回分の指示時刻を抽出して統計処理することにより、平均的指示時刻を求める。この平均的指示時刻を用いて、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきリマインド時刻を算出する。
【0066】
実施形態において、リマインド時刻は以下の数式1により算出される。ただし、この数式は単なる一例であって、他の数式に定義してもよい。
【0067】
(リマインド時刻)=(平均的指示時刻)-3×(抽出された指示時刻の標準偏差) …(数式1)
【0068】
リマインド時刻設定プログラムは、数式1にしたがって、最新の5回分の指示時刻を抽出して指示時刻の平均(平均的指示時刻)を算出し、算出された平均的指示時刻から、抽出された指示時刻の標準偏差の3倍(マージン時間)を差し引いて、リマインド時刻を算出する。これにより、リマインド時刻は、適切な時間帯に設定される。また、リマインド時刻は、実際の過去の夜間血圧測定において、特に最新の夜間血圧測定において、被験者400に対して行った血圧測定の測定時刻に基づいて統計処理されるため、リマインド時刻には被験者400の現在の生活習慣が反映される。
【0069】
[リマインドプログラム]
実施形態において、算出されたリマインド時刻になると、リマインドプログラムが実施される。このリマインドプログラムは「夜間血圧測定モードに設定してください」という文字をスマートフォン表示部220に表示する。
【0070】
スマートフォンCPU240は、スマートフォン200にインストールされている上記アプリケーションソフトウェアが起動した状態で、受信プログラムが夜間血圧測定データセットを受信するとき、リマインド時刻設定プログラムを実施して、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定した指示時刻を算出する。次に、スマートフォンCPU240は、リマインド時刻設定プログラムにしたがって、算出された指示時刻を血圧測定の曜日ごとに分類して、血圧測定の曜日ごとに、最新の予め決められた数、例えば最新の5回分の指示時刻を抽出して統計処理を行い、数式1に従って、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきリマインド時刻を算出する。その後、スマートフォンCPU240は、リマインドプログラムにしたがって、算出されたリマインド時刻になると、「夜間血圧測定モードに設定してください」という文字をスマートフォン表示部220に表示する。したがって、この血圧測定システム300によれば、被験者400の操作忘れが起こりにくい。
【0071】
[夜間血圧測定モード]
夜間血圧測定について説明する。血圧計100のカフ10が被験者400の左手首410に巻き付けられている状態で、未就寝の被験者400が血圧計本体20の夜間測定スイッチ42Bを一度押下すると、夜間血圧測定モードの血圧測定指示が血圧計CPU110に出力される。
【0072】
その後、夜間測定スイッチ42Bを押下した時刻から測定時刻を設定して、設定された測定時刻に従って夜間血圧測定プログラムが実施される。ただし、血圧計100が夜間の就寝中の被験者400の血圧測定を実施するまでの時間に(例えば、所定の夜間血圧測定プログラムを実施する時刻までの待機時間内に)、夜間測定スイッチ42Bが再び押し下げられると、夜間血圧測定の停止が指示され、夜間血圧測定プログラムは実行されることがない。
【0073】
図5は、被験者400が血圧計100により夜間血圧測定を実施するときの動作フローを示す。この夜間血圧測定の間、左手首410に血圧計100を装着した被験者400は、ベッドなどに横たわった状態を保つ。
【0074】
この状態で、図5のステップS1に示すように、被験者400が血圧計本体20に設けられている夜間測定スイッチ42Bを押下して夜間血圧測定モードの血圧測定指示を入力すると、血圧計CPU110は、測定時刻を設定した後、該測定時刻であるか否かを判断し(ステップS2)、該測定時刻でなければ(ステップS2でNOへ分岐するとき)、該測定時刻になるまで待つ。
【0075】
上記測定時刻になるとき(ステップS2でYESへ分岐するとき)、血圧計CPU110は、圧力センサ62を初期化する(ステップS3)。具体的には、血圧計CPU110は、処理用メモリ領域を初期化するとともに、ポンプ72を停止し、弁82を開いた状態で、圧力センサ62の0mmHg調整(大気圧を0mmHgに設定する。)を行う。
【0076】
次に、血圧計CPU110は、弁駆動回路84を介して弁82を閉じ(ステップS4)、続いて、ポンプ駆動回路74を介してポンプ72を駆動して、カフ10(空気袋12)の加圧を開始する(ステップS5)。このとき、血圧計CPU110は、ポンプ72からエア配管50を通して空気袋12に空気を供給しながら、圧力センサ62の出力に基づいて、空気袋12内の圧力であるカフ圧の加圧速度を制御する。
【0077】
次に、ステップS6において、血圧計CPU110は、この時点で取得されている脈波信号に基づいて、血圧計メモリ112に記憶されている上述の夜間血圧測定プログラムを用いて血圧値(最高血圧と最低血圧)を算出する。
【0078】
この時点で、血圧計CPU110は、データ不足のために未だ血圧値を算出できない場合(ステップS7でNOへ分岐する場合)、カフ圧が上限圧力(安全のために、例えば300mmHgというように予め定められている。)に達していない限り、ステップS5,S6の処理を繰り返す。
【0079】
血圧値が算出されると(ステップS7でYESへ分岐する場合)、血圧計CPU110は、ポンプ72を停止し(ステップS8)、弁82を開いて(ステップS9)、カフ10(空気袋12)内の空気を排気するように制御する。
【0080】
その後、血圧計CPU110は、算出した血圧値を血圧計表示部30へ表示し、夜間血圧測定プログラムを実施した日付、曜日、測定時刻、及びその血圧値を夜間血圧測定データセットとして血圧計メモリ112へ保存する(ステップS10)ように制御する。
【0081】
次に、血圧計CPU110は、上述の送信プログラムにより、血圧計メモリ112に保存されている夜間血圧測定データセットの送信済みフラグを確認して、血圧計通信部116により、未送信の夜間血圧測定データセット、例えばステップS10で保存された夜間血圧測定データセットをスマートフォン200に送信する(ステップS11)。血圧計CPU110はまた、送信開始から1時間経過するまで、この未送信の夜間血圧測定データセットをスマートフォン200に繰り返し送信し続け、送信開始から1時間経過した後、血圧計通信部116による送信を停止して、該夜間血圧測定データセットの送信済みフラグを「未送信」から「送信済み」に変更する。
【0082】
上述のスケジュールで定められた1回の血圧測定が完了すると、血圧計CPU110は、設定されたすべての測定時刻の血圧測定が完了したか否かを判断する(ステップS12)。この測定時刻の血圧測定が未だ予定されている場合(ステップS12で「未完」へ分岐するとき)、血圧計CPU110は、ステップS2に戻り、設定された次の測定時刻であるか否かを判断し、該測定時刻でなければ(ステップS2でNOへ分岐するとき)、該測定時刻になるまで待つ。
【0083】
設定された次の測定時刻になるとき(ステップS2でYESへ分岐するとき)、血圧計CPU110は、ステップS3~S11の処理を繰り返し、ステップS12において、再び、設定されたすべての測定時刻の血圧測定が完了したか否かを判断する。
【0084】
設定されたすべての測定時刻の血圧測定が完了すると(ステップS12で「終了」へ分岐するとき)、血圧計CPU110は夜間血圧測定を終了する。
【0085】
[第1のリマインド方法]
血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきリマインド時刻において、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者400に報知する第1のリマインド方法について説明する。受信プログラム、リマインド時刻設定プログラム、及びリマインドプログラムを含むアプリケーションソフトウェアが、スマートフォン200にインストールされている状態で、被験者400がスマートフォン200をオン状態にすると、バックグラウンドで受信プログラムが実施される。また、被験者400が、上記アプリケーションソフトウェアをスマートフォン操作部230により起動すると、リマインド時刻の初期値が例えば午後22時に設定される。
【0086】
その後、アプリケーションソフトウェアが起動している状態で、血圧計100が夜間血圧測定モードに設定されて、夜間血圧測定プログラムが実施されると、スマートフォン200が夜間血圧測定データセットを血圧計100から受信して、リマインド時刻設定プログラムが実施される。上述のように、リマインド時刻設定プログラムは、スマートフォンメモリ242に記憶されている複数の夜間血圧測定データセットから、血圧測定の日付ごとに、最も測定時刻が早い夜間血圧測定データセットを抽出して、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定した指示時刻を算出する。次に、リマインド時刻設定プログラムは、算出された指示時刻を血圧測定の曜日ごとに分類して、血圧測定の曜日ごとに、最新の5回分の指示時刻を抽出して統計処理を行い、数式1に従って、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきリマインド時刻を算出する。
【0087】
その後、算出されたリマインド時刻になると、「夜間血圧測定モードに設定してください」という文字がスマートフォン表示部220に表示される。
【0088】
図6は、血圧測定システム300により行われる第1のリマインド方法の動作フローを示す。特に、図の左側は、スマートフォン200にインストールされているアプリケーションソフトウェアに含まれるリマインド時刻設定プログラムとリマインドプログラムを実施するときの動作フローを示す。一方、図の右側は、図5を参照して説明した、被験者400が血圧計100により夜間血圧測定を実施するときの動作フローの一部を示す。この第1のリマインド方法の間、スマートフォン200はオン状態を保つ。
【0089】
この状態で、図6のステップS101に示すように、スマートフォン200にインストールされているアプリケーションソフトウェアを起動すると、リマインド時刻の初期値が例えば午後22時に設定される(ステップS102)。
【0090】
その後、被験者400が、スマートフォン200のアプリケーションソフトウェアを起動した状態で、血圧計100を上述の夜間血圧測定モードに設定して、就寝した後、設定された測定時刻において、夜間血圧測定が行われる。上述のように、血圧計CPU110は、ステップS11において、送信プログラムにより、血圧計メモリ112に保存されている夜間血圧測定データセットの送信済みフラグを確認して、血圧計通信部116により、未送信の夜間血圧測定データセット、例えばステップS10で保存された夜間血圧測定データセットをスマートフォン200に送信する。
【0091】
このとき、上述の受信プログラムがスマートフォン200のバックグラウンドで実施されているため、スマートフォンCPU240は、スマートフォン通信部246により、血圧計100から送信される夜間血圧測定データセットを受信する(ステップS103)。これにより、スマートフォン200は、血圧計100から、測定時刻を含む夜間血圧測定データセットを受け取り、リマインド時刻設定プログラムを実施するスマートフォンCPU240によって、該測定時刻からリマインド時刻を算出できる。
【0092】
その後、スマートフォンCPU240は、受信した夜間血圧測定データセットをスマートフォンメモリ242に保存する(ステップS104)ように制御する。
【0093】
次に、スマートフォンCPU240は、上述のリマインド時刻設定プログラムを実施して、スマートフォンメモリ242に保存されている夜間血圧測定データセットの血圧測定の日付ごとに、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定した指示時刻を算出する(ステップS105)。
【0094】
その後、スマートフォンCPU240は、上述のリマインド時刻設定プログラムにしたがって、算出された指示時刻を血圧測定の曜日ごとに分類して、血圧測定の曜日ごとに、最新の5回分の指示時刻を抽出して統計処理を行い(ステップS106)、数式1に従って、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきリマインド時刻を算出し設定する(ステップS107)。これにより、リマインド時刻は、実際の過去の夜間血圧測定、特に最新の夜間血圧測定において、被験者400に対して行った血圧測定の測定時刻に基づいて統計処理されるため、被験者400の現在の生活習慣に合わせた平均的で適切な時刻が設定される。
【0095】
スマートフォンCPU240は、リマインド時刻を設定した後、リマインドプログラムにより、曜日ごとに設定されたリマインド時刻であるか否かを判断し(ステップS108)、該リマインド時刻でなければ(ステップS108でNOへ分岐するとき)、該リマインド時刻になるまで待つ。
【0096】
上記リマインド時刻になるとき(ステップS108でYESへ分岐するとき)、スマートフォンCPU240は、上述のリマインドプログラムにしたがって、「夜間血圧測定モードに設定してください」という文字をスマートフォン表示部220に出力する(ステップS109)。
【0097】
その後、スマートフォンCPU240は、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者400に報知することを終了するが、バックグラウンドで、翌日のリマインド時刻に対して、ステップS108,S109の動作フローを行う。
【0098】
上述の第1のリマインド方法により、血圧測定システム300は、実際の過去の夜間血圧測定モードにおける、被験者400に対して行った血圧測定の測定時刻に基づくように、被験者400の生活習慣に合わせてリマインド時刻を適切に設定して、被験者400に報知する。また、被験者400は、被験者400が身近に有しているスマートフォン200から、(血圧計100を)「夜間血圧測定モードに設定してください」という報知を確実に受け取れる。したがって、この血圧測定システム300によれば、被験者400の操作忘れが起こりにくい。
【0099】
また、上述の第1のリマインド方法において、スマートフォン200は、被験者400が身近に有している情報端末であるため、被験者400は、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきであるという報知を確実に受け取れる。したがって、被験者400は、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを確実に把握できるため、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定することを忘れにくい。
【0100】
[第2のリマインド方法]
血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきリマインド時刻において、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者400に報知する第2のリマインド方法について説明する。第1のリマインド方法では、血圧計100が夜間血圧測定モードに設定されて、夜間血圧測定プログラムが実施されると、スマートフォン200が夜間血圧測定データセットを血圧計100から受信したが、第2のリマインド方法では、被験者400が、血圧計操作部40に設けられている通信スイッチ42Cを押下して血圧計100とスマートフォン200との間の通信指示を入力することで、送信プログラムが実施されて、スマートフォン200が夜間血圧測定データセットを血圧計100から受信する。その後、スマートフォン200が行う動作は第1のリマインド方法と同じである。
【0101】
図7は、血圧測定システム300により行われる第2のリマインド方法の動作フローを示す。図の左側は、図6と同様に、スマートフォン200にインストールされているアプリケーションソフトウェアに含まれるリマインド時刻設定プログラムとリマインドプログラムを実施するときの動作フローを示す。一方、図の右側は、被験者400が通信スイッチ42Cを押下して血圧計100とスマートフォン200との間の通信指示を入力することで、血圧計CPU110が、送信プログラムを実施して、夜間血圧測定データセットをスマートフォン200に送信する動作フローを示す。この第2のリマインド方法の間、スマートフォン200はオン状態を保つ。
【0102】
この状態で、図7のステップS101に示すように、スマートフォン200にインストールされているアプリケーションソフトウェアを起動すると、リマインド時刻の初期値が例えば午後22時に設定される(ステップS102)。
【0103】
その後、被験者400が、スマートフォン200のアプリケーションソフトウェアを起動した状態で、血圧計操作部40に設けられている通信スイッチ42Cを押下して血圧計100とスマートフォン200との間の通信指示を入力する(ステップS201)。これにより、血圧計CPU110は、送信プログラムにより、血圧計メモリ112に保存されている夜間血圧測定データセットの送信済みフラグを確認して、血圧計通信部116により、未送信の夜間血圧測定データセットをスマートフォン200に送信する(ステップS202)。
【0104】
このとき、上述の受信プログラムがスマートフォン200のバックグラウンドで実施されているため、スマートフォンCPU240は、スマートフォン通信部246により、血圧計100から送信される夜間血圧測定データセットを受信する(ステップS103)。ステップS103以降の動作フローは、第1のリマインド方法と同じである。
【0105】
上述の第2のリマインド方法により、被験者400は、血圧計メモリ112に保存されている夜間血圧測定データセットを、スマートフォン200に手動で送信できる。
【0106】
[第3のリマインド方法]
血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきリマインド時刻において、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者400に報知する第3のリマインド方法について説明する。第1のリマインド方法では、リマインド時刻において、リマインドプログラムを1回実施すると、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者400に報知することを終了するが、第3のリマインド方法では、複数のリマインド時刻を設定して、それぞれのリマインド時刻において、リマインドプログラムを実施する。
【0107】
図8は、血圧測定システム300により行われる第3のリマインド方法の動作フローを示す。図の左側は、図6と同様に、スマートフォン200にインストールされているアプリケーションソフトウェアに含まれるリマインド時刻設定プログラムとリマインドプログラムを実施するときの動作フローを示す。一方、図の右側は、図6と同様に、被験者400が血圧計100により夜間血圧測定を実施するときの動作フローの一部を示す。
【0108】
ステップS101~S106は、図6に示す動作フローと同様に実施される。
【0109】
その後、スマートフォンCPU240は、算出されたリマインド時刻を再設定して(ステップS107)、該リマインド時刻を基準に例えば5分経過ごとの予め決められた数、例えば3つの時刻を、繰り返し報知を行うべき時刻(追加のリマインド時刻)として設定する。
【0110】
次に、ステップS108,S109は、図6に示す動作フローと同様に実施される。
【0111】
一方、血圧計100は、夜間血圧測定モードに設定されるとき、図5に示す動作フローと異なり、ステップS1において、被験者400が血圧計本体20に設けられている夜間測定スイッチ42Bを押下して夜間血圧測定モードの血圧測定指示を入力した後、血圧計CPU110が、血圧計通信部116により、夜間血圧測定モードに設定されたことをスマートフォン200に送信する(ステップS13)。
【0112】
スマートフォンCPU240は、ステップS109において、「夜間血圧測定モードに設定してください」という文字をスマートフォン表示部220に出力した後、又はリマインド時刻になるまで待つ間、血圧計100が夜間血圧測定モードに設定されたことを血圧計100から受信する(ステップS110)。
【0113】
その後、スマートフォンCPU240は、血圧計100が夜間血圧測定モードに設定されたか否かを判断する(ステップS111)。ステップS110において、血圧計100が夜間血圧測定モードに設定されたことを血圧計100から受信しているとき、スマートフォンCPU240は、血圧計100が夜間血圧測定モードに設定されていると判断して(ステップS111でYESへ分岐して)、その後のリマインド時刻における、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者400に報知することを無効にする。一方、血圧計100が夜間血圧測定モードに設定されたことを血圧計100から受信していないとき、スマートフォンCPU240は、血圧計100が夜間血圧測定モードに設定されていないと判断して(ステップS111でNOへ分岐して)、ステップS108に戻り、設定された次のリマインド時刻(追加のリマインド時刻)であるか否かを判断し、該リマインド時刻でなければ(ステップS108でNOへ分岐するとき)、該リマインド時刻になるまで待つ。
【0114】
設定された次のリマインド時刻になるとき(ステップS108でYESへ分岐するとき)、スマートフォンCPU240は、ステップS109~S110の処理を繰り返し、ステップS111において、再び、血圧計100が夜間血圧測定モードに設定されたか否かを判断する。
【0115】
血圧計100が夜間血圧測定モードに設定される、又はすべてのリマインド時刻を経過するとき、スマートフォンCPU240は、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者400に報知することを終了するが、バックグラウンドで、翌日のリマインド時刻に対して、ステップS108~S111の動作フローを行う。
【0116】
上述の第3のリマインド方法により、被験者400は、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきであるという報知を一度受け取れなかったとしても、次回以降の報知を受け取れる。
【0117】
[他の実施形態]
上述の実施形態では、血圧測定システム300は、血圧計100と通信可能な情報端末としてスマートフォン200を含むが、他のPDA(パーソナル・デジタル・アシスタンツ)又はウェアラブルコンピューティングを含んでもよい。
【0118】
上述の実施形態では、スマートフォン200は、「夜間血圧測定モードに設定してください」という文字をスマートフォン表示部220に表示することで、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者400に報知するが、さらに報知音発生部と振動発生部を備えて、報知音と振動なども用いて報知してもよい。
【0119】
上述の実施形態では、スマートフォン200が、「夜間血圧測定モードに設定してください」という文字をスマートフォン表示部220に表示することで、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者400に報知するが、血圧計100も、「夜間血圧測定モードに設定してください」という文字を血圧計表示部30に表示することで、血圧計100を夜間血圧測定モードに設定すべきであることを被験者400に報知してもよい。この場合、血圧計100が、スマートフォンCPU240がリマインド時刻設定プログラムにより設定したリマインド時刻を受信できることが好ましい。
【0120】
上述の実施形態では、血圧計CPU110は、カフ10(空気袋12)の加圧過程で血圧を算出したが、カフの減圧過程で血圧を算出してもよい。
【0121】
上述の実施形態では、血圧計100は、通常血圧測定モードの血圧測定指示が入力される血圧測定スイッチ42Aと、夜間血圧測定モードの血圧測定指示が入力される夜間測定スイッチ42Bを備えるが、例えば、血圧計の外部に存在するスマートフォン等から無線通信を介して、血圧計の信号受信部が指示を受け付け、この信号受信部が受信する信号を通常の血圧測定スイッチ又は夜間測定スイッチから血圧計CPUに出力される信号に代えてもよい。
【0122】
上述の実施形態では、血圧計100は、血圧測定スイッチ42Aが通常血圧測定モードの血圧測定指示の信号を血圧計CPU110に出力し、夜間測定スイッチ42Bが夜間血圧測定モードの血圧測定指示の信号を血圧計CPU110に出力するように構成されているが、例えば、血圧測定スイッチを1回押下することにより、通常血圧測定モードの血圧測定指示の信号を血圧計CPUに出力し、血圧測定スイッチを一定時間内に2回押下することにより、夜間血圧測定モードの血圧測定指示の信号を血圧計CPUに出力するように構成されてもよい。
【0123】
上述の実施形態では、血圧計本体20は、カフ10に一体に取り付けられているが、カフと別体に設けられ、可撓性のエアチューブを介してカフ10(空気袋12)と流体流通可能に接続されてもよい。
【0124】
上述の実施形態では、夜間血圧測定プログラム、送信プログラム、及びこれらのフローは、ソフトウェアとして血圧計メモリ112に記憶されているが、CD(コンパクトディスク)、DVD(デジタル万能ディスク)、フラッシュメモリなどの非一時的な媒体に記録されてもよい。上述の媒体に記録されたソフトウェアを、パーソナルコンピュータ、PDA(パーソナル・デジタル・アシスタンツ)、スマートフォンなどの実質的なコンピュータ装置にインストールすることにより、それらのコンピュータ装置に、上述のプログラムとフローを実行させることができる。
【符号の説明】
【0125】
100:血圧計、42B:モード操作部(夜間測定スイッチ)、112:記憶部(血圧計メモリ)、200:情報端末(スマートフォン)、220:報知部(スマートフォン表示部)、240:リマインド時刻算出部(スマートフォンCPU)、242:記憶部(スマートフォンメモリ)、300:血圧測定システム、400:被験者。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8