(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230926BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2020051060
(22)【出願日】2020-03-23
【審査請求日】2022-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100195534
【氏名又は名称】内海 一成
(74)【代理人】
【識別番号】100176728
【氏名又は名称】北村 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】辰本 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】松本 佐織
(72)【発明者】
【氏名】山田 圭悟
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 章
(72)【発明者】
【氏名】三浦 光博
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-109630(JP,A)
【文献】国際公開第2019/123620(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定領域に乗り入れた車両の管理を委託する第1ユーザの第1端末装置から、前記所定領域を特定する情報
と、前記第1ユーザが前記車両の管理を委託する期間を特定する情報とを含む委託申込情報を受信する通信部と、
前記委託申込情報に基づいて、前記車両の管理を受託する第2ユーザを決定し、前記第2ユーザの第2端末装置に出力する制御部と
を備え
、
前記通信部は、前記第2端末装置から、前記第2ユーザが前記車両の管理を受託できる領域を特定する情報と、前記第2ユーザが前記車両の管理を受託できる期間を特定する情報とを含む受託申込情報を受信し、
前記制御部は、前記受託申込情報に更に基づいて、前記第2ユーザに前記車両の管理を受託させるか決定し、
前記通信部は、前記第2ユーザが前記車両の管理を受託している期間にオンデマンドバスとして運行される前記車両への乗車を希望する第3ユーザの第3端末装置から、前記第3ユーザの乗車希望条件を含む乗車申込情報を受信し、
前記制御部は、前記乗車申込情報に含まれる前記第3ユーザの乗車希望条件と、前記第2ユーザが前記車両の管理を受託している期間における前記車両の運行スケジュールとに基づいて前記第3ユーザを前記車両に乗車させるか決定して前記第3端末装置に出力する、情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第3ユーザに請求する乗車運賃と、前記第2ユーザに支払う運行報酬とを算出し、
前記通信部は、前記第3端末装置に前記乗車運賃に関する情報を送信し、前記第1端末装置又は前記第2端末装置に前記運行報酬に関する情報を送信する、請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記乗車運賃の少なくとも一部を前記運行報酬とする、請求項
2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記乗車運賃の少なくとも一部を前記第1ユーザに分配する、請求項
2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記車両に乗車させた前記第3ユーザの人数が多いほど、前記第1ユーザに分配する乗車運賃を高額にする、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第2ユーザが前記車両の管理を受託している間に前記車両が走行した距離又は時間に基づいて、前記乗車運賃を前記第1ユーザに分配する割合を決定する、請求項
4又は5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記乗車申込情報は、前記第3ユーザに請求する乗車運賃を決済するために必要な情報を含む、請求項2から6までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第3ユーザの乗車希望条件は、前記第3ユーザが希望する前記車両への乗車地点若しくは前記車両の出発時刻、又は、前記第3ユーザが希望する前記車両からの降車地点若しくは前記車両の到着時刻を含む、請求項1から7までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記第1端末装置から前記委託申込情報を受信する前に、前記第3端末装置から前記第3ユーザの乗車申込情報を受信して前記第3ユーザの乗車予約を受け付け、
前記第1ユーザから車両の管理の委託の申し込みを受け付ける際に、前記第3ユーザから受け付けた乗車予約に基づいて生成したオンデマンドバスの運行スケジュールに合わせて運行できる車両の管理の委託を優先的に受け付ける、請求項1から8までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記第1ユーザが前記車両の管理を委託する期間を、前記委託申込情報に基づいて定まる第1期間から延長する場合、前記第1ユーザにペナルティを課す、請求項1から9までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記通信部は、前記第2ユーザの情報を前記第1端末装置に送信し、
前記制御部は、前記第1ユーザが前記第2ユーザに前記車両の管理を委託すると決定した情報を、前記通信部が前記第1端末装置から受信した場合に、前記第2ユーザに前記車両の管理を受託させることを決定する、請求項1から
10までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記第1ユーザに請求する利用料金と、前記第2ユーザに支払う受託報酬とを算出し、
前記通信部は、前記第1端末装置に前記利用料金に関する情報を送信し、前記第2端末装置に前記受託報酬に関する情報を送信する、請求項1から
11までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記利用料金の少なくとも一部を前記受託報酬とする、請求項
12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
請求項1から
13までのいずれか一項に記載の情報処理装置と、前記第1端末装置と、前記第2端末装置とを備える情報処理システム。
【請求項15】
情報処理装置が、所定領域に乗り入れた車両の管理を委託する第1ユーザの第1端末装置から、前記所定領域を特定する情報
と、前記第1ユーザが前記車両の管理を委託する期間を特定する情報とを含む委託申込情報を受信することと、
前記情報処理装置が、前記委託申込情報に基づいて、前記車両の管理を受託する第2ユーザを決定し、前記第2ユーザの第2端末装置に出力することと
、
前記情報処理装置が、前記第2端末装置から、前記第2ユーザが前記車両の管理を受託できる領域を特定する情報と、前記第2ユーザが前記車両の管理を受託できる期間を特定する情報とを含む受託申込情報を受信することと、
前記情報処理装置が、前記受託申込情報に更に基づいて、前記第2ユーザに前記車両の管理を受託させるか決定することと、
前記情報処理装置が、前記第2ユーザが前記車両の管理を受託している期間にオンデマンドバスとして運行される前記車両への乗車を希望する第3ユーザの第3端末装置から、前記第3ユーザの乗車希望条件を含む乗車申込情報を受信することと、
前記情報処理装置が、前記乗車申込情報に含まれる前記第3ユーザの乗車希望条件と、前記第2ユーザが前記車両の管理を受託している期間における前記車両の運行スケジュールとに基づいて前記第3ユーザを前記車両に乗車させるか決定して前記第3端末装置に出力することと
を含む情報処理方法。
【請求項16】
前記情報処理装置が、前記第3ユーザに請求する乗車運賃と、前記第2ユーザに支払う運行報酬とを算出することと、
前記情報処理装置が、前記第3端末装置に前記乗車運賃に関する情報を送信し、前記第1端末装置又は前記第2端末装置に前記運行報酬に関する情報を送信することと、
前記情報処理装置が、前記乗車運賃の少なくとも一部を前記運行報酬とすることと、
前記情報処理装置が、前記乗車運賃の少なくとも一部を前記第1ユーザに分配することと、
前記情報処理装置が、前記車両に乗車させた前記第3ユーザの人数が多いほど、前記第1ユーザに分配する乗車運賃を高額にすることと
を更に含む、請求項15に記載の情報処理方法。
【請求項17】
前記情報処理装置が、前記第1端末装置から前記委託申込情報を受信する前に、前記第3端末装置から前記第3ユーザの乗車申込情報を受信して前記第3ユーザの乗車予約を受け付けることと、
前記情報処理装置が、前記第1ユーザから車両の管理の委託の申し込みを受け付ける際に、前記第3ユーザから受け付けた乗車予約に基づいて生成したオンデマンドバスの運行スケジュールに合わせて運行できる車両の管理の委託を優先的に受け付けることと
を更に含む、請求項15又は16に記載の情報処理方法。
【請求項18】
前記情報処理装置が、前記第2ユーザの情報を前記第1端末装置に送信することと、
前記情報処理装置が、前記第1ユーザが前記第2ユーザに前記車両の管理を委託すると決定した情報を前記第1端末装置から受信した場合に、前記第2ユーザに前記車両の管理を受託させることを決定することと
を更に含む、請求項
15から
17までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項19】
前記情報処理装置が、前記第1ユーザに請求する利用料金と、前記第2ユーザに支払う受託報酬とを算出することと、
前記情報処理装置が、前記第1端末装置に前記利用料金に関する情報を送信し、前記第2端末装置に前記受託報酬に関する情報を送信することと
を更に含む、請求項
15から
18までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項20】
前記情報処理装置が、前記車両への乗車を希望する第3ユーザの第3端末装置から、乗車申込情報を受信することと、
前記情報処理装置が、前記乗車申込情報に基づいて前記第3ユーザを前記車両に乗車させるか決定して前記第3端末装置に出力することと
を更に含む、請求項
15から
19までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動バレーパーキングに適した乗降エリアを有する駐車場が知られている。例えば、特許文献1には、車両待機スペースと乗降者スペースとが配置された乗降エリアを含む駐車場が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
駐車場は、ユーザが車両から離れる際に用いられる。ユーザが車両から離れる際の利便性の向上が求められる。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、ユーザが車両から離れる際の利便性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、所定領域に乗り入れた車両の管理を委託する第1ユーザの第1端末装置から、前記所定領域を特定する情報を含む委託申込情報を受信する通信部と、前記委託申込情報に基づいて、前記車両の管理を受託する第2ユーザを決定し、前記第2ユーザの第2端末装置に出力する制御部とを備える。
【0007】
本開示の一実施形態に係る情報処理システムは、前記情報処理装置と、前記第1端末装置と、前記第2端末装置とを備える。
【0008】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、情報処理装置が、所定領域に乗り入れた車両の管理を委託する第1ユーザの第1端末装置から、前記所定領域を特定する情報を含む委託申込情報を受信することと、前記情報処理装置が、前記委託申込情報に基づいて、前記車両の管理を受託する第2ユーザを決定し、前記第2ユーザの第2端末装置に出力することとを含む。
【0009】
本開示の一実施形態に係る端末装置は、所定領域に乗り入れた車両の管理を受託するユーザによって所持される。前記端末装置は、前記所定領域を特定する情報を含む受託申込情報を送信し、前記受託申込情報に基づいて決定された車両の情報を受信する通信部と、前記車両の情報を前記ユーザに出力する制御部とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び端末装置によれば、ユーザが車両から離れる際の利便性が向上し得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す模式図である。
【
図2】一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示すブロック図である。
【
図3】第1ユーザと第2ユーザとの間での車両の管理の引き継ぎを表す図である。
【
図4】サーバが管理仲介サービスを提供するために実行する手順の一例を示すフローチャートである。
【
図5】第1端末装置が実行する、第1ユーザによる車両の管理の委託の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図6】第2端末装置が実行する、第2ユーザによる車両の管理の受託の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図7】サーバがオンデマンドバスサービスを提供するために実行する手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(情報処理システム1の概要)
図1及び
図2に示されるように、一実施形態に係る情報処理システム1は、サーバ10と、車両20とを備える。車両20は、第1ユーザ51によって運転されるとする。車両20は、第1ユーザ51によって所有されてもよい。
【0013】
情報処理システム1は、第1端末装置31と、第2端末装置32とを更に備える。第1端末装置31は、車両20に搭載される装置を含んでもよいし、第1ユーザ51に所持される装置を含んでもよい。第1端末装置31は、車両20のカーナビゲーションとして機能してもよい。第2端末装置32は、第2ユーザ52によって所持される。
【0014】
情報処理システム1は、必須ではないが、第3端末装置33を更に備える。第3端末装置33は、第3ユーザ53によって所持される。サーバ10、車両20、第1端末装置31、第2端末装置32及び第3端末装置33それぞれの数は、1つに限られず、2つ以上であってもよい。
【0015】
サーバ10と、車両20と、第1端末装置31と、第2端末装置32と、第3端末装置33とは、ネットワーク40を介して互いに有線又は無線で通信可能に接続されている。
【0016】
(情報処理システム1が提供するサービスの例)
情報処理システム1は、以下に例示するサービスを提供できる。
【0017】
<車両20の管理の仲介>
第1ユーザ51は、
図3に示されるように、車両20で第1領域61に乗り入れる。第1領域61は、少なくとも一時的に車両20を停車又は駐車できる領域を含む。第1ユーザ51は、第1領域61で車両20から降車し、第1領域61又は第1領域61の周辺領域等で時間を過ごす。第1領域61は、例えば、商業施設、娯楽施設又は宿泊施設等を含む領域であってよい。第1領域61は、屋外の領域であってもよいし、屋内の領域であってもよい。
【0018】
第1ユーザ51が車両20から離れている間、車両20が管理される必要がある。車両20は、駐車場等に駐車されることで管理されてもよいが、本実施形態において、第1ユーザ51以外の管理者によって管理されるとする。第1ユーザ51は、車両20から降車するときに車両20を第2ユーザ52に引き渡し、第2ユーザ52を車両20の管理者として車両20を管理させる。言い換えれば、第2ユーザ52は、車両20の管理者として、第1ユーザ51が車両20から降車するときに第1ユーザ51から車両20の管理を引き継ぐ。第2ユーザ52は、車両20を管理している間、車両20を第1領域61から他の場所に移動させてよい。第2ユーザ52は、後述するように、車両20をオンデマンドバスとして運用し、第3ユーザ53を乗車させてもよい。
【0019】
第1ユーザ51は、所定のタイミングで第2ユーザ52から車両20を受け取り、車両20に乗車して出発する。言い換えれば、第1ユーザ51は、第2ユーザ52から車両20を受け取って乗車するときに第2ユーザ52から車両20の管理を引き継ぐ。第1ユーザ51は、第1領域61で第2ユーザ52から車両20を受け取ってよい。この場合、第2ユーザ52は、第1ユーザ51に車両20を引き渡す所定のタイミングまでに、車両20を第1領域61に移動させる。第1ユーザ51は、第1領域61と異なる第2領域で第2ユーザ52から車両20を受け取ってよい。この場合、第2ユーザ52は、第1ユーザ51に車両20を引き渡す所定のタイミングまでに、車両20を第2領域に移動させる。
【0020】
第1ユーザ51が車両20を乗り入れて第2ユーザ52に管理を引き継ぐ第1領域61、及び、第1ユーザ51が第2ユーザ52から車両20を受けとる第1領域61又は第2領域は、所定領域とも称される。
【0021】
第1ユーザ51が第2ユーザ52に車両20の管理を委託する期間は、第1期間とも称される。第1期間は、第1ユーザ51が車両20を第2ユーザ52に引き渡すタイミングから第1ユーザ51が車両20を第2ユーザ52から受け取るタイミングまでの期間に相当する。第2ユーザ52は、第1期間において車両20を管理する。第2ユーザ52は、車両20を管理している第1期間にわたって車両20を使用できる。
【0022】
情報処理システム1は、第1ユーザ51が車両20で第1領域61に乗り入れる際に、第2ユーザ52に車両20の管理を委託できるように、第1ユーザ51と第2ユーザ52とを仲介する。情報処理システム1は、第1ユーザ51が車両20で第1領域61に乗り入れる前に、車両20の管理を委託する第2ユーザ52を決定してよい。情報処理システム1は、第1ユーザ51が車両20で第1領域61に乗り入れた後に、車両20の管理を委託する第2ユーザ52を決定してもよい。第2ユーザ52は、管理を受託する場合、第1領域61において乗り入れてきた車両20を第1ユーザ51から受け取り、第1期間にわたって車両20を管理する。
【0023】
情報処理システム1は、車両20の管理の受託を希望する第2ユーザ52の第2端末装置32に対して、車両20の管理の委託を希望する第1ユーザ51又はその車両20の情報を送信する。このようにすることで、第2ユーザ52が管理を受託する車両20を決定しやすくなる。
【0024】
情報処理システム1は、車両20の管理の委託を希望する第1ユーザ51の第1端末装置31に対して、車両20の管理の受託を希望する第2ユーザ52の情報を送信する。このようにすることで、第1ユーザ51が車両20の管理を委託する第2ユーザ52を決定しやすくなる。
【0025】
本実施形態に係る情報処理システム1は、第1ユーザ51に対して車両20の管理の委託に必要な情報を提供でき、第2ユーザ52に対して車両20の管理の受託に必要な情報を提供できる。情報処理システム1は、第1ユーザ51に対して、車両20の管理を委託する第2ユーザ52を紹介する情報を出力してもよい。第1ユーザ51は、第2ユーザ52の情報に基づいて、車両20の管理を委託する第2ユーザ52を決定してよい。情報処理システム1は、第2ユーザ52に対して、管理を受託する車両20の情報を出力してもよい。第2ユーザ52は、車両20の情報に基づいて、管理を受託する車両20を決定してよい。
【0026】
情報処理システム1は、第1ユーザ51が車両20の管理を委託する先として第2ユーザ52を決定したことを表す情報を取得する。情報処理システム1は、第2ユーザ52が管理を受託する車両20として第1ユーザ51の車両20を決定したことを表す情報を取得する。情報処理システム1は、第1ユーザ51が委託先として第2ユーザ52を決定した情報と、第2ユーザ52が第1ユーザ51の車両20を受託することを決定した情報とを取得した場合、第1ユーザ51と第2ユーザ52との間で管理の委託の契約を成立させる。情報処理システム1は、第1ユーザ51が委託先を決定した情報を取得せずに、管理の委託の契約を成立させてもよい。情報処理システム1は、第2ユーザ52が受託する車両20を決定した情報を取得せずに、管理の委託の契約を成立させてもよい。情報処理システム1は、第1ユーザ51が委託先を決定した情報及び第2ユーザ52が受託する車両20を決定した情報を両方とも取得せずに、管理の委託の契約を成立させてもよい。
【0027】
情報処理システム1は、車両20の管理の契約に関して、第1ユーザ51と第2ユーザ52とを互いに紹介できる。言い換えれば、情報処理システム1は、車両20の管理の契約に関して、第1ユーザ51と第2ユーザ52とを仲介できる。情報処理システム1が実行する、車両20の管理を委託する第1ユーザ51と、車両20の管理を受託する第2ユーザ52とを仲介するサービスは、管理仲介サービスとも称される。
【0028】
<車両20のオンデマンドバス運用>
第2ユーザ52は、第1期間において車両20を管理している間、車両20に客を乗車させて車両20を走行させてよい。第3ユーザ53は、乗車地点若しくは降車地点、又は、乗車時刻若しくは降車時刻等を含む条件に基づいて乗車可能な車両20を決定して乗車してよい。
【0029】
車両20に客を乗車させて車両20を走行させることを希望する第2ユーザ52は、車両20に客として乗車することを希望する第3ユーザ53の情報を取得することによって、車両20に客として乗車させる第3ユーザ53を決定しやすくなる。一方で、第3ユーザ53は、第2ユーザ52が客を乗車させることを希望している車両20の情報を取得することによって、乗車する車両20を決定しやすくなる。
【0030】
本実施形態に係る情報処理システム1は、第2ユーザ52に対して車両20に客を乗車させて運行するために必要な情報を提供でき、第3ユーザ53に対して車両20に客として乗車するために必要な情報を提供できる。情報処理システム1は、第2ユーザ52に対して、車両20に客として乗車することを希望する第3ユーザ53を紹介する情報を出力してもよい。第2ユーザ52は、第3ユーザ53の情報に基づいて、車両20に客として乗車させる第3ユーザ53を決定してよい。情報処理システム1は、第3ユーザ53に対して、第3ユーザ53が希望する条件で乗車可能な車両20の情報を出力してもよい。第3ユーザ53は、乗車可能な車両20の情報に基づいて、客として乗車する車両20を決定してよい。
【0031】
情報処理システム1は、第2ユーザ52が車両20に乗車させる客として第3ユーザ53を決定したことを表す情報を取得する。情報処理システム1は、第3ユーザ53が乗車する車両20として第2ユーザ52の車両20を決定したことを表す情報を取得する。情報処理システム1は、第2ユーザ52が第3ユーザ53を乗車させると決定した情報と、第3ユーザが第2ユーザ52の車両20に乗車すると決定した情報とを取得した場合、第2ユーザ52と第3ユーザ53との間で乗車の契約を成立させる。情報処理システム1は、第2ユーザ52が乗客を決定した情報を取得せずに、乗車の契約を成立させてもよい。情報処理システム1は、第3ユーザ53が乗車する車両20を決定した情報を取得せずに、乗車の契約を成立させてもよい。情報処理システム1は、第2ユーザ52が乗客を決定した情報及び第3ユーザ53が乗車する車両20を決定した情報を両方とも取得せずに、管理の委託の契約を成立させてもよい。
【0032】
情報処理システム1は、車両20への乗車に関して、第2ユーザ52と第3ユーザ53とを互いに紹介できる。言い換えれば、情報処理システム1は、車両20への乗車に関して、第2ユーザ52と第3ユーザ53とを仲介できる。第2ユーザ52が第3ユーザ53の希望に応じて車両20を運行するサービスは、オンデマンドバスサービスとも称される。情報処理システム1は、オンデマンドバスサービスの運用を支援できる。
【0033】
(情報処理システム1の各構成部の具体例)
<サーバ10>
サーバ10は、1つ又は互いに通信可能な複数のサーバ装置を含んでよい。サーバ10は、情報処理装置とも称される。サーバ10は、例えば管理仲介サービスを提供する主体によって運用されてよい。サーバ10は、例えばオンデマンドバスサービスを提供する主体によって運用されてよい。サーバ10は、複数のサービスをあわせて提供してもよい。サーバ10は、提供するサービス毎に分けられてもよい。
【0034】
サーバ10は、管理仲介サービスを提供する場合、第1端末装置31から第1ユーザ51が車両20の管理を依頼する情報を取得するとともに、第2端末装置32から第2ユーザ52が車両20を引き受けることができる情報を取得する。サーバ10は、取得した情報に基づいて、車両20の管理を受託できる第2ユーザ52に関する情報を第1ユーザ51に通知してよい。サーバ10は、取得した情報に基づいて、車両20の管理の委託を希望する第1ユーザ51に関する情報を第2ユーザ52に通知してよい。サーバ10は、第1端末装置31及び第2端末装置32それぞれとの間で管理仲介サービスに関する種々の情報を送受信してよい。サーバ10は、これらの処理だけでなく、管理仲介サービスに関する種々の処理を実行可能に構成されてよい。
【0035】
サーバ10は、オンデマンドバスサービスを提供する場合、第3端末装置33から第3ユーザ53が車両20に乗車することを希望する情報を取得する。サーバ10は、車両20の運行スケジュールを決定する。サーバ10は、第3端末装置33から取得した情報と、車両20の運行スケジュールとに基づいて、第3ユーザ53を車両20に乗車させることができるか決定し、第3端末装置33に通知してよい。サーバ10は、車両20に搭載されている第1端末装置31又は第2ユーザ52が所持する第2端末装置32、及び第3端末装置33それぞれとの間でオンデマンドバスサービスに関する種々の情報を送受信してよい。サーバ10は、これらの処理だけでなく、オンデマンドバスサービスに関する種々の処理を実行可能に構成されてよい。
【0036】
サーバ10は、サーバ制御部12と、サーバ通信部14とを備える。サーバ制御部12は、単に制御部とも称される。サーバ制御部12は、1つ以上のプロセッサを含んでよい。本実施形態において「プロセッサ」は、汎用のプロセッサ、特定の処理に特化した専用のプロセッサ等であるが、これらに限られない。サーバ制御部12は、1つ以上の専用回路を含んでもよい。専用回路は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含んでよい。サーバ制御部12は、プロセッサの代わりに専用回路を含んでもよいし、プロセッサとともに専用回路を含んでもよい。
【0037】
サーバ通信部14は、単に通信部とも称される。サーバ通信部14は、通信モジュールを含み、ネットワーク40を介して、車両20、第1端末装置31、第2端末装置32、又は第3端末装置33と通信してよい。通信モジュールは、例えば4G(4th Generation)及び5G(5th Generation)等の移動体通信規格に対応する通信モジュールを含んでよいが、これらに限られない。
【0038】
サーバ10は、記憶部を更に備えてよい。記憶部は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られない。記憶部は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部は、磁気ディスク等の電磁記憶媒体を含んでよい。記憶部は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体を含んでよい。記憶部は、サーバ10の動作に用いられる任意の情報を格納する。例えば、記憶部は、システムプログラム、又はアプリケーションプログラム等を格納してもよい。サーバ10は、DB15を記憶部として、プログラム又は情報等を格納してもよい。記憶部は、サーバ制御部12に含まれてもよい。
【0039】
<車両20>
車両20は、第1端末装置31を備える。第1端末装置31については後述される。車両20は、必須ではないが、制御装置22と通信装置24とを更に備える。制御装置22と通信装置24と第1端末装置31とは、例えばCAN(Controller Area Network)等の車載ネットワーク又は専用線を介して、互いに通信可能に接続されている。
【0040】
制御装置22は、車両20が備える各構成部を制御する。制御装置22は、1つ以上のプロセッサを含んでよい。制御装置22は、プロセッサの代わりに1つ以上の専用回路を含んでもよいし、プロセッサとともに1つ以上の専用回路を含んでもよい。制御装置22は、記憶部を更に含んでよい。
【0041】
通信装置24は、ネットワーク40を介して、サーバ10又は第2端末装置32と通信する。通信装置24は、例えば車載通信機であってよい。通信装置24は、ネットワーク40に接続する通信モジュールを含んでよい。
【0042】
車両20は、物理的な鍵によって、ロックされたりロックを解除されたりしてよい。車両20は、物理的な鍵によって、エンジン又はモータ等の動力源を起動させてよい。
【0043】
車両20は、電波に基づく仮想的な鍵(いわゆるスマートキー(登録商標))によって、ロックを制御したりエンジン又はモータ等の動力源を起動したりしてよい。制御装置22は、車両20のロックを制御してよい。制御装置22は、仮想的な鍵が出力する電波を受信する機能を有してよい。制御装置22は、例えば、第1ユーザ51が所持する仮想的な鍵が出力する電波を受信することによって、車両20のロックを制御してよい。制御装置22は、例えば、第2ユーザ52が所持する第2端末装置32を仮想的な鍵とみなし、第2端末装置32が出力する電波を受信することによって、車両20のロックを制御してよい。制御装置22は、仮想的な鍵が出力する電波を受信することによって、エンジン又はモータ等の動力源の起動を許可してもよい。
【0044】
<端末装置>
第1端末装置31は、車両20に搭載される場合、車両20のダッシュボード又はコンソール等に取り付けられてよい。第1端末装置31は、車両20のナビゲーション機能を提供するカーナビゲーション装置であってよい。第1端末装置31は、第1ユーザ51に所持される場合、スマートフォン又はタブレット等の携帯端末であってもよい。携帯端末としての第1端末装置31は、車両20のナビゲーション機能を提供するアプリケーションを実行してもよい。携帯端末としての第1端末装置31は、車両20のダッシュボード又はコンソール等に取り付けられてもよいし、第1ユーザ51に所持されてもよい。
【0045】
第2端末装置32又は第3端末装置33は、スマートフォン又はタブレット等の携帯端末であってよい。
【0046】
第1端末装置31、第2端末装置32、又は第3端末装置33は、ネットワーク40を介して、サーバ10と通信する。第1端末装置31、第2端末装置32、又は第3端末装置33は、ネットワーク40を介して、互いに通信してもよい。
【0047】
以下、第1端末装置31、第2端末装置32及び第3端末装置33は、互いに区別される必要がない場合、単に、端末装置と総称される。
【0048】
第1端末装置31、第2端末装置32及び第3端末装置33はそれぞれ、第1端末制御部311、第2端末制御部321及び第3端末制御部331を備える。第1端末制御部311、第2端末制御部321、及び第3端末制御部331は、1つ以上のプロセッサを含んで構成されてよい。
【0049】
端末装置は、記憶部を備えてよい。記憶部は、各端末制御部に含まれてもよいし、各端末制御部と別体として構成されてもよい。記憶部は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られない。記憶部は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部は、磁気ディスク等の電磁記憶媒体を含んでよい。記憶部は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体を含んでよい。記憶部は、サーバ10の動作に用いられる任意の情報を格納する。
【0050】
第1端末装置31、第2端末装置32及び第3端末装置33はそれぞれ、第1端末通信部312、第2端末通信部322及び第3端末通信部332を備える。第1端末通信部312、第2端末通信部322及び第3端末通信部332は、ネットワーク40に接続する通信モジュールを含んで構成されてよい。第2端末通信部322は、第2端末装置32が車両20の仮想的な鍵として機能できるように、仮想的な鍵に対応する電波を送信してよい。
【0051】
第1端末装置31、第2端末装置32及び第3端末装置33はそれぞれ、第1端末出力部313、第2端末出力部323及び第3端末出力部333を備える。第1端末出力部313、第2端末出力部323及び第3端末出力部333は、表示デバイスを含んで構成されてよい。表示デバイスは、LED(Light Emission Diode)等の発光デバイスを含んでよい。表示デバイスは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、又は、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ若しくは無機ELディスプレイを含んでよい。表示デバイスは、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)を含んでもよい。表示デバイスは、これらのディスプレイに限られず、他の種々の方式のディスプレイを含んでもよい。第1端末出力部313、第2端末出力部323及び第3端末出力部333は、スピーカ等の音声出力デバイスを含んで構成されてもよい。
【0052】
端末装置は、入力デバイスを備えてよい。入力デバイスは、例えば、キーボード又は物理キーを含んでもよいし、タッチパネル若しくはタッチセンサ又はマウス等のポインティングデバイスを含んでもよい。入力デバイスは、タッチパネル又はタッチセンサである場合、表示デバイスと一体に構成されてもよい。入力デバイスは、例えば、音声の入力を受け付けるマイク等を含んでもよい。端末装置は、入力デバイスとして、これらの例に限られず、他の種々のデバイスを含んでもよい。
【0053】
端末装置は、位置情報を取得するデバイスを備えてよい。端末装置は、位置情報を取得する装置として、衛星測位システムに対応する受信機を備えてよい。衛星測位システムに対応する受信機は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機等を含んでもよい。
【0054】
(情報処理システム1が提供するサービスの具体例)
以下、情報処理システム1が提供するサービスの具体例が説明される。
【0055】
<管理仲介サービス>
第1端末装置31の第1端末制御部311及び第2端末装置32の第2端末制御部321は、車両20の管理の委託及び受託に関して第1ユーザ51と第2ユーザ52とを互いに組み合わせるために用いるアプリケーションを動作させてよい。第1端末装置31の第1端末通信部312は、第1ユーザ51が車両20で乗り入れる第1領域61の情報と、車両20から離れる第1期間を特定する情報とをサーバ10に送信する。第2端末装置32の第2端末通信部322は、第2ユーザ52が車両20を管理可能な期間と、車両20を受け取ることができる地点とを特定する情報をサーバ10に送信する。
【0056】
以下、サーバ10が第1端末装置31及び第2端末装置32それぞれから受信した情報に基づいて、第1ユーザ51と第2ユーザ52とを組み合わせる動作の例が説明される。
【0057】
サーバ10のサーバ通信部14は、第1端末装置31から第1ユーザ51が車両20の管理の委託を申し込む情報を受信する。第1ユーザ51が車両20の管理の委託を申し込む情報は、委託申込情報とも称される。委託申込情報は、第1ユーザ51が車両20で乗り入れる第1領域61を特定する情報を含む。委託申込情報は、第1ユーザ51が車両20の管理を委託する第1期間を特定する情報を更に含んでもよい。
【0058】
サーバ通信部14は、第2端末装置32から第2ユーザ52が車両20の管理の受託を申し込む情報を受信する。第2ユーザ52が車両20の管理の受託を申し込む情報は、受託申込情報とも称される。受託申込情報は、第2ユーザ52が車両20の管理を受託できる領域を特定する情報を含む。受託申込情報は、第2ユーザ52が車両20の管理を受託できる期間を特定する情報を含んでもよい。
【0059】
サーバ10のサーバ制御部12は、委託申込情報と受託申込情報とに基づいて、車両20の管理を委託する第1ユーザ51と、車両20の管理を受託する第2ユーザ52とを結びつけて、委託及び受託の契約を成立させる。以下、サーバ制御部12が第1ユーザ51と第2ユーザ52とを結びつける具体的な方法が説明される。
【0060】
<<第2ユーザ52が車両20を選択する場合>>
サーバ制御部12は、管理の委託が申し込まれている車両20を第2ユーザ52が管理を受託できる候補として第2ユーザ52に提示し、候補の中から選択させてよい。第2ユーザ52が管理を受託できる候補は、受託候補とも称される。
【0061】
例えば、サーバ制御部12は、第2ユーザ52の第2端末装置32から受信した受託申込情報で特定される領域が、第1端末装置31から受信した委託申込情報で特定される第1領域61の少なくとも一部を含むか判定する。受託申込情報で特定される領域は、受託申込領域とも称される。サーバ制御部12は、受託申込領域が第1領域61の少なくとも一部を含むと判定した場合に、その第1領域61を特定する委託申込情報を送信した第1端末装置31を特定する。サーバ制御部12は、特定した第1端末装置31が搭載されている車両20、又は、特定した第1端末装置31を所持する第1ユーザ51の車両20を、受託候補として抽出して受託候補の車両20の情報を第2端末装置32に送信する。
【0062】
第2端末装置32は、受託候補の車両20を第2端末出力部323に表示させたり出力させたりして、第2ユーザ52に選択させる。第2端末装置32は、第2ユーザ52の選択の入力を受け付け、第2ユーザ52が選択した車両20の情報を第2端末通信部322からサーバ10に送信する。第2ユーザ52が選択した車両20は、選択車両とも称される。
【0063】
サーバ10は、選択車両に搭載されている第1端末装置31又は選択車両を運転する第1ユーザ51が所持する第1端末装置31に、第2ユーザ52が管理を受託することを通知する情報を送信する。第2ユーザ52が管理を受託することを通知する情報は、受託情報とも称される。
【0064】
第1端末装置31は、サーバ10から取得した受託情報を第1端末出力部313に表示させたり出力させたりして、第1ユーザ51に通知する。第1ユーザ51は、車両20の管理を第2ユーザ52に委託するか決定してよい。第1端末装置31は、第2ユーザ52に車両20の管理を委託するか決定する入力を第1ユーザ51から受け付け、入力された情報を第1端末通信部312からサーバ10に送信してよい。
【0065】
サーバ10は、第1ユーザ51が第2ユーザ52に車両20の管理を委託すると決定した場合、選択車両の管理を第2ユーザ52が受託することが決定したことを表す情報を第2端末装置32に送信してよい。この場合、サーバ10は、車両20の管理の委託契約を成立させる。
【0066】
サーバ10は、第1ユーザ51が第2ユーザ52に車両20の管理を委託しないと決定した場合、選択車両の管理を受託できなかったことを表す情報を第2端末装置32に送信してよい。この場合、第2端末装置32は、残った受託候補の中から他の車両20を第2ユーザ52に選択させてよい。サーバ10は、第2端末装置32に対して、新たな受託候補を送信してもよい。
【0067】
サーバ10は、第1ユーザ51に委託の可否を確認せずに、第1ユーザ51に選択車両となった車両20の管理を委託させてもよい。このようにすることで、委託契約の成立が簡易化される。
【0068】
<<第1ユーザ51が委託先を選択する場合>>
サーバ制御部12は、管理の受託を申し込んでいる第2ユーザ52を、車両20の管理を委託できる候補として第1ユーザ51に提示し、候補の中から選択させてよい。第1ユーザ51が車両20の管理を委託できる候補は、委託候補とも称される。
【0069】
例えば、サーバ制御部12は、第1ユーザ51の第1端末装置31から受信した委託申込情報で特定される第1領域61の少なくとも一部が、第2端末装置32から受信した受託申込領域に含まれるか判定する。サーバ制御部12は、第1領域61の少なくとも一部が受託申込領域に含まれると判定した場合、その受託申込領域を送信した第2端末装置32を特定する。サーバ制御部12は、特定した第2端末装置32を所持する第2ユーザ52を委託候補として抽出して委託候補の第2ユーザ52の情報を第1端末装置31に送信する。
【0070】
第1端末装置31は、委託候補の第2ユーザ52を第1端末出力部313に表示させたり出力させたりして、第1ユーザ51に選択させる。第1端末装置31は、第1ユーザ51の選択の入力を受け付け、第1ユーザ51が選択した第2ユーザ52の情報を第1端末通信部312からサーバ10に送信する。第1ユーザ51が選択した第2ユーザ52は、選択委託先とも称される。
【0071】
サーバ10は、第1ユーザ51によって選択委託先とされた第2ユーザ52が所持する第2端末装置32に、第1ユーザ51が車両20の管理を委託することを通知する情報を送信する。第1ユーザ51が車両20の管理を委託することを通知する情報は、委託情報とも称される。
【0072】
第2端末装置32は、サーバ10から取得した委託情報を第2端末出力部323に表示させたり出力させたりして、第2ユーザ52に通知する。第2ユーザ52は、第1ユーザ51の車両20の管理を受託するか決定してよい。第2端末装置32は、第1ユーザ51の車両20の管理を受託するか決定する入力を第2ユーザ52から受け付け、入力された情報を第2端末通信部322からサーバ10に送信してよい。
【0073】
サーバ10は、第2ユーザ52が第1ユーザ51の車両20の管理を受託すると決定した場合、第2ユーザ52に車両20の管理を委託することが決定したことを表す情報を第1端末装置31に送信してよい。この場合、サーバ10は、車両20の管理の委託契約を成立させる。
【0074】
サーバ10は、第2ユーザ52が第1ユーザ51の車両20の管理を受託しないと決定した場合、第2ユーザ52に車両20の管理を委託できなかったことを表す情報を第1端末装置31に送信してよい。この場合、第1端末装置31は、残った委託候補の中から他の第2ユーザ52を第1ユーザ51に選択させてよい。サーバ10は、第1端末装置31に対して、新たな委託候補を送信してもよい。
【0075】
サーバ10は、第2ユーザ52に受託の可否を確認せずに、第2ユーザ52に車両20の管理を受託させてもよい。このようにすることで、委託契約の成立が簡易化される。
【0076】
<<サーバ10が第1ユーザ51と第2ユーザ52とを組み合わせる場合>>
サーバ10は、第1端末装置31及び第2端末装置32それぞれから取得した情報に基づいて、第1ユーザ51と第2ユーザ52との組み合わせの情報を生成し、第1端末装置31及び第2端末装置32に送信してもよい。
【0077】
サーバ10は、第1端末装置31に第1ユーザ51の車両20の管理を委託する候補となる第2ユーザ52の情報を送信してよい。第1端末装置31は、サーバ10から取得した第2ユーザ52の情報を第1端末出力部313に表示させたり出力させたりして、第1ユーザ51に通知してよい。第1ユーザ51は、車両20の管理を第2ユーザ52に委託するか決定してよい。第1端末装置31は、第2ユーザ52に車両20の管理を委託するか決定する入力を第1ユーザ51から受け付け、入力された情報を第1端末通信部312からサーバ10に送信してよい。
【0078】
サーバ10は、第2端末装置32に管理を受託する候補となる車両20の情報を送信してよい。第2端末装置32は、サーバ10から取得した車両20の情報を第2端末出力部323に表示させたり出力させたりして、第2ユーザ52に通知してよい。第2ユーザ52は、通知された車両20の管理を受託するか決定してよい。第2端末装置32は、第2ユーザ52から受託の可否に関する入力を受け付け、受託の可否を表す情報をサーバ10に送信してよい。
【0079】
サーバ10は、第1ユーザ51が第2ユーザ52に車両20の管理を委託すると決定し、かつ、第2ユーザ52が車両20の管理を受託すると決定した場合、車両20の管理の委託契約を成立させる。サーバ10は、第1ユーザ51及び第2ユーザ52の少なくとも一方が委託又は受託しないと決定した場合、第1ユーザ51と第2ユーザ52との組み合わせの情報を新たに生成して、第1端末装置31及び第2端末装置32に送信してよい。
【0080】
<<小括>>
以上述べてきたように、情報処理システム1は、車両20の管理の委託契約を成立させることができるように、第1ユーザ51と第2ユーザ52とを結びつけることができる。
【0081】
車両20の管理の委託について、第1ユーザ51は、委託するための利用料金を支払う。第2ユーザ52は、受託することに対する報酬を受け取る。受託することに対する報酬は、受託報酬とも称される。言い換えれば、管理仲介サービスの運営主体は、第1ユーザ51から利用料金を徴収し、第2ユーザ52に受託報酬を付与する。管理仲介サービスの運営主体は、サーバ10によって、利用料金及び受託報酬の金額を決定してよい。サーバ10による金額の決定の具体例は後述される。
【0082】
<オンデマンドバスサービス>
第2ユーザ52が車両20を管理している第1期間において、車両20は、オンデマンドバスとして運行されてもよい。オンデマンドバスサービスにおいて、第1ユーザ51の車両20が乗客の輸送に用いられる。オンデマンドバスサービスにおいて、車両20だけでなく他車両が乗客の輸送に用いられてもよい。オンデマンドバスサービスにおいて乗客の輸送に用いられる第1ユーザ51の車両20及び他車両は、運行車両とも総称される。
【0083】
<<運行スケジュールの管理>>
情報処理システム1は、運行車両の運行スケジュールを管理する。運行スケジュールは、運行車両が走行するルートと、ルート上に位置するポイントの通過時刻とを含む。以下、運行スケジュールを管理する動作の一例が示される。
【0084】
第3端末装置33の第3端末制御部331は、第3ユーザ53がオンデマンドバスへの乗車を申し込み、第3ユーザ53が乗車できる運行車両の運行スケジュールを通知するアプリケーションを動作させてよい。第2端末装置32の第2端末制御部321は、第2ユーザ52が管理する車両20が運行車両として使用される場合の運行スケジュールを、第2ユーザ52に通知するアプリケーションを動作させてよい。第1端末装置31が車両20に搭載されている場合、第1端末装置31の第1端末制御部311は、第2ユーザ52に運行スケジュールを通知するアプリケーションを動作させてもよい。
【0085】
具体的には、第3端末制御部331は、第3ユーザ53が運行車両に乗車することを希望する場合に乗車を申し込むために必要な情報の入力を受け付ける。乗車申し込みに必要な情報は、乗車申込情報とも称される。乗車申込情報は、第3ユーザ53が運行車両に乗車するために指定する乗車希望条件を含む。乗車希望条件は、第3ユーザ53が希望する、乗車地点若しくは出発時刻、又は、降車地点若しくは到着時刻等を含む。乗車申込情報は、第3ユーザ53を特定する情報を含んでよい。乗車申込情報は、運行車両の運賃を決済するために必要な情報を含んでよい。第3端末制御部331は、乗車申込情報を第3端末通信部332からサーバ10に送信する。
【0086】
サーバ10のサーバ制御部12は、乗車申込情報に含まれる乗車希望条件に基づいて、第3ユーザ53が乗車可能な運行車両を抽出する。第3ユーザ53が乗車可能な運行車両は、候補車両とも称される。サーバ制御部12は、第3ユーザ53の乗車希望条件と、運行車両の運行スケジュールとに基づいて車両20に第3ユーザ53を乗車させることができると判定した場合、車両20を候補車両に加えてよい。
【0087】
サーバ10は、車両20を候補車両に加えるかを、例えば以下のように判定してよい。仮に車両20が第3ユーザ53を乗車させて運行する場合、車両20は、少なくとも、第1領域61から第1ユーザ51に車両20を引き渡す第1領域61又は第2領域まで、乗車地点と降車地点とを経由するルートで移動する必要がある。また、車両20は、第1ユーザ51を乗車させる場合のルートを、第2ユーザ52が車両20を管理している第1期間内で走行する必要がある。サーバ10は、車両20が第1ユーザ51を乗車させる場合のルートを第1期間内に移動できる場合に、第3ユーザ53の乗車希望条件に基づいて車両20に第3ユーザ53を乗車させることができると判定し、車両20を候補車両に加えてよい。
【0088】
サーバ制御部12は、候補車両の情報をサーバ通信部14から第3端末装置33に対して送信する。第3端末装置33の第3端末制御部331は、サーバ10から取得した候補車両の情報を第3端末出力部333に表示させたり出力させたりして、第3ユーザ53に通知する。第3ユーザ53は、乗車を希望する候補車両を選択する。第3ユーザ53が乗車を希望する候補車両は、乗車希望車両とも称される。第3端末制御部331は、第3ユーザ53による乗車希望車両の入力を受け付け、乗車希望車両の情報を第3端末通信部332からサーバ10に送信する。
【0089】
サーバ制御部12は、車両20が乗車希望車両として選択された場合、車両20を管理する第2ユーザ52の第2端末装置32に対して、サーバ通信部14から第3ユーザ53の情報を送信する。第2端末装置32の第2端末制御部321は、サーバ10から取得した第3ユーザ53の情報を第2端末出力部323に表示させたり出力させたりして、第2ユーザ52に通知する。
【0090】
第2ユーザ52は、第3ユーザ53の乗車を受け入れるか拒否するか選択してもよい。第2端末制御部321は、第2ユーザ52による選択の入力を受け付け、第3ユーザ53の乗車を受け入れるか拒否するかを表す情報を第2端末通信部322からサーバ10に送信してもよい。サーバ制御部12は、第2ユーザ52が第3ユーザ53の乗車を拒否する場合、第3端末装置33に対して新たな候補車両の情報をサーバ通信部14から送信する。サーバ制御部12は、第2ユーザ52が第3ユーザ53の乗車を受け入れる場合、乗車希望車両への乗車が決定したことを表す情報をサーバ通信部14から第3端末装置33に送信する。
【0091】
サーバ制御部12は、第2ユーザ52による選択を受信せずに、第3ユーザ53が乗車希望車両に乗車することを決定してもよい。サーバ制御部12は、乗車希望車両への乗車が決定したことを表す情報をサーバ通信部14から第3端末装置33に送信する。
【0092】
サーバ制御部12は、第3ユーザ53が車両20に乗車することを決定した場合、車両20の運行スケジュールを確定する。サーバ制御部12は、必要に応じて、第3ユーザ53の乗車希望条件に基づいて乗車希望車両の運行スケジュールを変更してもよい。サーバ制御部12は、確定した運行スケジュールを、サーバ通信部14から第2端末装置32に送信する。サーバ制御部12は、第1端末装置31が車両20に搭載されている場合、確定した運行スケジュールを、サーバ通信部14から第1端末装置31に送信してもよい。
【0093】
サーバ10が第2端末装置32に運行スケジュールを送信した場合、第2端末装置32の第2端末制御部321は、第2端末出力部323に運行スケジュールを表示させたり出力させたりして、第2ユーザ52に運行スケジュールを通知する。サーバ10が車両20に搭載されている第1端末装置31に運行スケジュールを送信した場合、第1端末装置31の第1端末制御部311は、第1端末出力部313に運行スケジュール表示させたり出力させたりして、第2ユーザ52に運行スケジュールを通知する。第2ユーザ52は、通知された運行スケジュールに基づいて車両20を走行させ、第3ユーザ53を車両20に乗車させる。このようにすることで、車両20は、運行車両として乗客を輸送できる。
【0094】
<<小括>>
以上述べてきたように、情報処理システム1は、車両20がオンデマンドバスサービスの運行車両として乗客の輸送に用いられる場合に、車両20の運行スケジュールを管理できる。
【0095】
車両20への乗車について、第3ユーザ53は、乗車運賃を支払う。第2ユーザ52は、第3ユーザ53を乗車させることに対する報酬を受け取る。第3ユーザ53を乗車させることに対する報酬は、運行報酬とも称される。言い換えれば、オンデマンドバスサービスの運営主体は、第3ユーザ53から乗車運賃を徴収し、第2ユーザ52に運行報酬を付与する。オンデマンドバスサービスの運営主体は、サーバ10によって、乗車運賃及び運行報酬の金額を決定してよい。サーバ10による金額の決定の具体例は後述される。
【0096】
(利用料金又は乗車運賃の具体例)
情報処理システム1において、管理仲介サービスの利用料金及び受託報酬、又は、オンデマンドバスサービスの乗車運賃及び運行報酬の金額は、サーバ10のサーバ制御部12によって決定されるとする。以下、サーバ制御部12による金額の決定動作の具体例が説明される。
【0097】
<管理仲介サービスの利用料金及び受託報酬>
管理仲介サービスの運営主体は、第1ユーザ51に、車両20の管理を委託するための利用料金を請求する。つまり、第1ユーザ51は、利用料金を支払って、車両20の管理を委託する。一方で、管理仲介サービスの運営主体は、第2ユーザ52に、受託報酬を支払う。つまり、第2ユーザ52は、受託報酬を受け取って、車両20の管理を受託する。
【0098】
サーバ制御部12は、車両20の管理が委託される時間の長さに応じて、第1ユーザ51に請求する利用料金、及び、第2ユーザ52に支払う受託報酬を決定してよい。サーバ制御部12は、車両20の管理が委託される時間が長いほど、第1ユーザ51に請求する利用料金、及び、第2ユーザ52に支払う受託報酬を高額に決定してもよい。サーバ制御部12は、第1ユーザ51に請求する利用料金の金額の少なくとも一部を、第2ユーザ52に支払う受託報酬の金額として決定してもよい。管理仲介サービスの運営主体は、第1ユーザ51に請求する利用料金と第2ユーザ52に支払う受託報酬との差額を、管理仲介サービスを実現する情報処理システム1のシステム利用料として受け取る。
【0099】
サーバ制御部12は、第1ユーザ51が所持する第1端末装置31に対してサーバ通信部14から利用料金の情報を送信し、第1端末装置31に利用料金支払いの処理を実行させてよい。サーバ制御部12は、第2ユーザ52が所持する第2端末装置32に対してサーバ通信部14から受託報酬の情報を送信し、第2端末装置32において受託報酬の付与の処理を実行させてよい。
【0100】
サーバ制御部12は、サーバ通信部14から第2端末装置32に対して、第1ユーザ51に請求する利用料金の情報を送信してもよい。この場合、第2ユーザ52は、第2端末装置32から通知される利用料金を、第1ユーザ51から車両20を引き継ぐとき又は第1ユーザ51に車両20を引き渡すときに第1ユーザ51から受け取ってよい。管理仲介サービスの運営主体は、第2ユーザ52が第1ユーザ51から受け取った利用料金の一部を、情報処理システム1のシステム利用料として徴収してもよい。
【0101】
<オンデマンドバスサービスの乗車運賃及び運行報酬>
オンデマンドバスサービスの運営主体は、運行車両に乗車した第3ユーザ53に運賃を請求する。つまり、第3ユーザ53は、運賃を支払って、オンデマンドバスサービスを利用する。一方で、オンデマンドバスサービスの運営主体は、第2ユーザ52に対して運行報酬を支払う。つまり、第2ユーザ52は、運行報酬を受け取って、車両20に第3ユーザ53を乗車させて輸送する。
【0102】
サーバ制御部12は、第3ユーザ53の乗車運賃を算出してよい。サーバ制御部12は、第3ユーザ53の乗車地点から降車地点までの運行車両の走行距離又は走行時間に基づいて、第3ユーザ53の乗車運賃を算出してよい。サーバ制御部12は、運行車両の走行距離又は走行時間が長いほど、第3ユーザ53に請求する乗車運賃を高額に決定してもよい。サーバ制御部12は、第3ユーザ53に請求する乗車運賃の金額の少なくとも一部を、第2ユーザ52に支払う運行報酬の金額として決定してもよい。オンデマンドバスサービスの運営主体は、第3ユーザ53に請求する乗車運賃と第2ユーザ52に支払う運行報酬との差額を、オンデマンドバスサービスを実現する情報処理システム1のシステム利用料として受け取る。
【0103】
サーバ制御部12は、サーバ通信部14から第3ユーザ53が所持する第3端末装置33に対して乗車運賃の情報を送信し、第3端末装置33に乗車運賃の支払いの処理を実行させてよい。サーバ制御部12は、サーバ通信部14から第2ユーザ52が所持する第2端末装置32に対して運行報酬の情報を送信し、第2端末装置32において運行報酬の付与の処理を実行させてよい。
【0104】
サーバ制御部12は、サーバ通信部14から第2端末装置32に乗車運賃の情報を送信してよい。サーバ制御部12は、第1端末装置31が車両20に搭載されている場合、サーバ通信部14から第1端末装置31に乗車運賃の情報を送信してよい。第2ユーザ52は、第1端末装置31又は第2端末装置32から通知される乗車運賃を、第3ユーザ53が乗車するとき又は降車するときに第3ユーザ53から受け取ってよい。この場合、オンデマンドバスサービスの運営主体は、第2ユーザ52が第3ユーザ53から受け取った乗車運賃の一部を情報処理システム1のシステム利用料として第2ユーザ52から徴収してよい。
【0105】
<乗車運賃の分配>
オンデマンドバスサービスの管理主体は、第2ユーザ52による車両20の運行だけでなく、第1ユーザ51による車両20の提供によって、第3ユーザ53から乗車運賃を受け取ることができる。よって、乗車運賃は、第2ユーザ52だけでなく、第1ユーザ51にも分配されてよい。サーバ制御部12は、乗車運賃を、管理主体と第1ユーザ51と第2ユーザ52とに所定の割合で分配してよい。
【0106】
サーバ制御部12は、第1ユーザ51に分配する乗車運賃を、車両20の燃料代又は電気代等の車両20を走行させるために必要なエネルギーの費用に基づいて算出してもよい。サーバ制御部12は、第1ユーザ51に分配する乗車運賃を、車両20が第3ユーザ53を乗車させて走行した距離又は時間に基づいて算出してもよい。サーバ制御部12は、第1ユーザ51に分配する乗車運賃を、車両20に乗車させた第3ユーザ53の人数に基づいて算出してもよい。車両20に乗車した第3ユーザ53の人数が多いほど、車両20の走行に必要なエネルギーの費用が増大したり、車両20の車内の状態が悪化する可能性が高まったりする。サーバ制御部12は、車両20に乗車させた第3ユーザ53の人数が多いほど、第1ユーザ51に分配する乗車運賃を高額にしてよい。
【0107】
サーバ制御部12は、サーバ通信部14から第1ユーザ51が所持する第1端末装置31、及び、第2ユーザ52が所持する第2端末装置32に対して、第1ユーザ51及び第2ユーザ52それぞれに分配する金額に関する情報を送信してよい。
【0108】
サーバ制御部12は、第1ユーザ51に分配した乗車運賃によって、第1ユーザ51から徴収する管理仲介サービスの利用料金を相殺してもよい。第1ユーザ51に分配した乗車運賃が管理仲介サービスの利用料金より高額である場合、第1ユーザ51は、差額を受け取る。第1ユーザ51に分配した乗車運賃が管理仲介サービスの利用料金より低額である場合、第1ユーザ51は、差額を支払う。サーバ制御部12は、第1ユーザ51が所持する第1端末装置31に対して差額に関する情報を送信し、第1端末装置31に差額の付与又は支払いの処理を実行させてよい。
【0109】
(情報処理システム1のまとめ)
以上述べてきたように、本実施形態に係る情報処理システム1、並びに、サーバ10及び端末装置は、管理仲介サービスを提供できる。このようにすることで、第1ユーザ51は、第1領域61に車両20で乗り入れる際に、車両20から離れるために駐車スペースに車両20を駐車する必要がない。また、第1ユーザ51が車両20から離れている間に車両20が第2ユーザ52を管理者として管理される。その結果、第1ユーザ51が車両20の管理状況について安心感を得られるとともに、第1ユーザ51にとっての利便性が向上する。
【0110】
また、本実施形態に係る情報処理システム1、並びに、サーバ10及び端末装置は、管理が委託された車両20を用いたオンデマンドバスサービスを提供できる。このようにすることで、車両20が有効に活用され得る。その結果、第1ユーザ51が利益を得られる。また、オンデマンドバスの運行車両が増えることによって、第3ユーザ53が運行車両に乗車しやすくなる。その結果、第3ユーザ53にとっての利便性が向上する。
【0111】
(情報処理方法の例)
以下、情報処理システム1は、管理仲介サービス又はオンデマンドバスサービスを提供するために、
図4、
図5、
図6又は
図7等に例示されるフローチャートの手順を含む情報処理方法を実行してよい。以下、情報処理方法の例が説明される。
【0112】
<管理仲介サービスを提供するための情報処理方法の例>
情報処理システム1は、管理仲介サービスを提供するために、以下に例示する情報処理方法を実行してよい。
【0113】
<<サーバ10が実行する情報処理方法の例>>
サーバ10のサーバ制御部12は、管理仲介サービスを提供するために、
図4に例示されるフローチャートの手順を含む情報処理方法を実行してもよい。情報処理方法は、サーバ制御部12等のプロセッサに実行させる情報処理プログラムとして実現されてもよい。情報処理プログラムは、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体に格納されてよい。
【0114】
サーバ制御部12は、第1端末装置31から委託申込情報を受信する(ステップS1)。サーバ制御部12は、第2端末装置32から受託申込情報を受信する(ステップS2)。サーバ制御部12は、委託申込情報及び受託申込情報に基づいて受託候補又は委託候補を抽出し、端末装置に送信する(ステップS3)。サーバ制御部12は、受託候補を第2端末装置32に送信し、委託候補を第1端末装置31に送信する。
【0115】
サーバ制御部12は、選択車両又は選択委託先を受信する(ステップS4)。サーバ制御部12は、選択車両を第2端末装置32から受信し、選択委託先を第1端末装置31から受信する。
【0116】
サーバ制御部12は、車両20の管理を委託する第1ユーザ51と、車両20の管理を受託する第2ユーザ52との組み合わせが成立したか判定する(ステップS5)。具体的には、サーバ制御部12は、以下に例示される条件が満たされた場合に組み合わせが成立したと判定してよい。例えば、サーバ制御部12は、第1端末装置31から選択委託先を受信し、かつ、第2端末装置32から受託の決定を受信した場合に、第1ユーザ51と第2ユーザ52との組み合わせが成立したと判定してよい。サーバ制御部12は、第2端末装置32から選択車両を受信し、かつ、第1端末装置31から委託の決定を受信した場合に、第1ユーザ51と第2ユーザ52との組み合わせが成立したと判定してよい。サーバ制御部12は、第1端末装置31から選択委託先を受信した場合、又は、第2端末装置32から選択車両を受信した場合に、第1ユーザ51と第2ユーザ52との組み合わせが成立したと判定してもよい。
【0117】
サーバ制御部12は、第1ユーザ51と第2ユーザ52との組み合わせが成立しなかった場合(ステップS5:NO)、ステップS3の手順に戻る。サーバ制御部12は、第1ユーザ51と第2ユーザ52との組み合わせが成立した場合(ステップS5:YES)、第1端末装置31に受託先の決定を送信し、第2端末装置32に委託先の決定を送信する(ステップS6)。
【0118】
サーバ制御部12は、車両20の管理の状況を受信する(ステップS7)。具体的には、サーバ制御部12は、第1期間において第2ユーザ52が車両20を管理していることを表す情報、又は、第1期間の経過後に第1ユーザ51が第2ユーザ52から車両20を引き取ったことを表す情報を受信する。サーバ制御部12は、第1ユーザ51が車両20の管理を第2ユーザ52に引き継いだことを表す情報を第1端末装置31から取得した場合に、第2ユーザ52が車両20を管理していると判定してもよい。サーバ制御部12は、第2ユーザ52が車両20の管理を第1ユーザ51から引き継いだことを表す情報を第2端末装置32から取得した場合に、第2ユーザ52が車両20を管理していると判定してもよい。サーバ制御部12は、第1ユーザ51が車両20を第2ユーザ52から引き取ったことを表す情報を第1端末装置31から取得した場合に、第1ユーザ51が第2ユーザ52から車両20を引き取ったと判定してもよい。サーバ制御部12は、第2ユーザ52が車両20を第1ユーザ51に引き渡したことを表す情報を第2端末装置32から取得した場合に、第1ユーザ51が第2ユーザ52から車両20を引き取ったと判定してもよい。
【0119】
サーバ制御部12は、利用料金及び報酬を送信する(ステップS8)。具体的には、サーバ制御部12は、第1ユーザ51に請求する利用料金を算出して第1端末装置31に送信するとともに、第2ユーザ52に支払う受託報酬を算出して第2端末装置32に送信する。サーバ制御部12は、ステップS7の手順で車両20の管理の委託及び受託が実行されたことを確認した後で、利用料金及び受託報酬を算出する。サーバ制御部12は、ステップS8の手順の実行後、
図4のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0120】
サーバ制御部12は、ステップS3の手順において、第1ユーザ51と第2ユーザ52との組み合わせを生成してよい。サーバ制御部12は、生成した組み合わせを構成する第1ユーザ51を受託候補として第2端末装置32に送信し、第2ユーザ52を委託候補として第1端末装置31に送信してよい。この場合、サーバ制御部12は、ステップS4の手順において、第1ユーザ51が委託候補に車両20の管理を委託することを決定した情報を第1端末装置31から受信する。また、サーバ制御部12は、第2ユーザ52が受託候補の車両20の管理を受託することを決定した情報を第2端末装置32から受信する。サーバ制御部12は、委託及び受託の決定を受信した場合に、ステップS5の手順において、第1ユーザ51と第2ユーザ52との組み合わせが成立したと判定してもよい。サーバ制御部12は、ステップS3の手順において第1ユーザ51と第2ユーザ52との組み合わせの情報を生成できた場合、ステップS5の手順において、無条件で第1ユーザ51と第2ユーザ52との組み合わせが成立したと判定してもよい。
【0121】
<<第1端末装置31が実行する情報処理方法の例>>
第1端末装置31の第1端末制御部311は、第1ユーザ51が管理仲介サービスを利用できるように、
図5に例示されるフローチャートの手順を含む情報処理方法を実行してもよい。
図5に例示される手順は、第1ユーザ51が委託候補の中から選択委託先を決定する場合の手順を表している。情報処理方法は、第1端末制御部311等のプロセッサに実行させる情報処理プログラムとして実現されてもよい。情報処理プログラムは、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体に格納されてよい。
【0122】
第1端末制御部311は、委託申込情報をサーバ10に送信する(ステップS11)。第1端末制御部311は、サーバ10から委託候補を受信する(ステップS12)。第1端末制御部311は、サーバ10に選択委託先を送信する(ステップS13)。
【0123】
第1端末制御部311は、車両20の管理を委託できることが決定したか判定する(ステップS14)。具体的には、第1端末制御部311は、サーバ10から、選択委託先として指定した第2ユーザ52が車両20の管理を受託すると決定したことを表す情報を取得した場合、車両20の管理を委託できることが決定したと判定する。第1端末制御部311は、サーバ10から、選択委託先として指定した第2ユーザが車両20の管理を受託しないと決定したことを表す情報を取得した場合、車両20の管理を委託できることが決定していないと判定する。
【0124】
第1端末制御部311は、車両20の管理を委託できることが決定していない場合(ステップS14:NO)、ステップS12の手順に戻る。第1端末制御部311は、車両20の管理を委託できることが決定した場合(ステップS14:YES)、車両20の管理状況をサーバ10に送信する(ステップS15)。具体的には、第1ユーザ51は、車両20の管理を第2ユーザ52に引き継いだり、車両20を第2ユーザ52から引き取ったりした場合に、車両20の管理の状況の変化を第1端末装置31に入力する。第1端末制御部311は、第1ユーザ51が車両20の管理を第2ユーザ52に引き継いだことを表す情報、又は、第1ユーザ51が車両20を第2ユーザ52から引き取ったことを表す情報をサーバ10に送信する。
【0125】
第1端末制御部311は、サーバ10から利用料金を受信する(ステップS16)。具体的には、車両20の管理の委託の終了後に、サーバ10は、第1ユーザ51に請求する利用料金を算出して第1端末装置31に送信する。第1端末制御部311は、サーバ10が算出した利用料金を受信する。第1端末制御部311は、受信した利用料金を第1ユーザ51が支払う処理を実行してもよい。第1端末制御部311は、ステップS16の手順の実行後、
図5のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0126】
第1端末制御部311は、ステップS14の手順において車両20の管理を委託することが決定しなかったと判定した場合、ステップS12の手順に戻って新たな委託候補をサーバ10から受信してよい。第1端末制御部311は、ステップS13の手順に戻って他の委託候補の中から選択委託先を決定してもよい。
【0127】
<<第2端末装置32が実行する情報処理方法の例>>
第2端末装置32の第2端末制御部321は、第2ユーザ52が管理仲介サービスを利用できるように、
図6に例示されるフローチャートの手順を含む情報処理方法を実行してもよい。
図6に例示される手順は、第2ユーザ52が受託候補の中から選択車両を決定する場合の手順を表している。情報処理方法は、第2端末制御部321等のプロセッサに実行させる情報処理プログラムとして実現されてもよい。情報処理プログラムは、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体に格納されてよい。
【0128】
第2端末制御部321は、受託申込情報をサーバ10に送信する(ステップS21)。第2端末制御部321は、サーバ10から受託候補を受信する(ステップS22)。第2端末制御部321は、サーバ10に選択車両を送信する(ステップS23)。
【0129】
第2端末制御部321は、車両20の管理を第2ユーザ52が受託することが決定したか判定する(ステップS24)。具体的には、第2端末制御部321は、サーバ10から、選択車両として指定した車両20の管理を第1ユーザ51が委託すると決定したことを表す情報を取得した場合、車両20の管理を第2ユーザ52が受託することが決定したと判定する。第2端末制御部321は、サーバ10から、選択車両として指定した車両20の管理を第1ユーザ51が委託しないと決定したことを表す情報を取得した場合、車両20の管理を第2ユーザ52が受託することが決定しなかったと判定する。
【0130】
第2端末制御部321は、車両20の管理を第2ユーザ52が受託することが決定しなかった場合(ステップS24:NO)、ステップS22の手順に戻る。第2端末制御部321は、車両20の管理を第2ユーザ52が受託することが決定した場合(ステップS24:YES)、車両20の管理状況をサーバ10に送信する(ステップS25)。具体的には、第2ユーザ52は、車両20の管理を第1ユーザ51から引き継いだり、車両20を第1ユーザ51に引き渡したりした場合に、車両20の管理の状況の変化を第2端末装置32に入力する。第2端末制御部321は、第2ユーザ52が車両20の管理を第1ユーザ51から引き継いだことを表す情報、又は、第2ユーザ52が車両20を第1ユーザ51に引き渡したことを表す情報をサーバ10に送信する。
【0131】
第2端末制御部321は、サーバ10から報酬を受信する(ステップS26)。具体的には、車両20の管理の受託の終了後に、サーバ10は、第2ユーザ52に支払う受託報酬を算出して第2端末装置32に送信する。第2端末制御部321は、サーバ10が算出した受託報酬を受信する。第2端末制御部321は、受信した受託報酬を第2ユーザ52が受け取る処理を実行してもよい。第2端末制御部321は、ステップS26の手順の実行後、
図6のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0132】
第1端末制御部311は、ステップS24の手順において車両20の管理を受託することが決定しなかったと判定した場合、ステップS22の手順に戻って新たな受託候補をサーバ10から受信してよい。第1端末制御部311は、ステップS23の手順に戻って他の受託候補の中から選択車両を決定してもよい。
【0133】
<オンデマンドバスサービスを提供するための情報処理方法の例>
情報処理システム1は、オンデマンドバスサービスを提供するために、以下に例示する情報処理方法を実行してよい。
【0134】
<<サーバ10が実行する情報処理方法の例>>
サーバ10のサーバ制御部12は、オンデマンドバスサービスを提供するために、
図7に例示されるフローチャートの手順を含む情報処理方法を実行してもよい。情報処理方法は、サーバ制御部12等のプロセッサに実行させる情報処理プログラムとして実現されてもよい。情報処理プログラムは、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体に格納されてよい。
【0135】
サーバ制御部12は、第3端末装置33から乗車申込情報を受信する(ステップS31)。サーバ制御部12は、第3ユーザ53の乗車希望条件を含む乗車申込情報に基づいて候補車両を抽出し、第3端末装置33に送信する(ステップS32)。サーバ制御部12は、第3端末装置33から乗車希望車両を受信する(ステップS33)。
【0136】
サーバ制御部12は、乗車希望車両に第3ユーザ53を乗車させることが決定したか判定する(ステップS34)。具体的には、サーバ制御部12は、以下に例示される条件が満たされた場合に第3ユーザ53を乗車させることが決定したと判定してよい。例えば、サーバ制御部12は、乗車希望車両を管理する第2ユーザ52の第2端末装置32から乗車の受け入れの決定を受信した場合に、乗車希望車両として指定された車両20に第3ユーザ53を乗車させることが決定したと判定してよい。サーバ制御部12は、乗車希望車両を管理する第2ユーザ52の第2端末装置32から乗車の拒否の決定を受信した場合に、乗車希望車両として指定された車両20に第3ユーザ53を乗車させることが決定しなかったと判定してよい。サーバ制御部12は、ステップS33の手順で乗車希望車両を受信した場合、第2ユーザ52に確認することなく、乗車希望車両に第3ユーザ53を乗車させることを決定したと判定してもよい。
【0137】
サーバ制御部12は、乗車希望車両に第3ユーザ53を乗車させることが決定しなかった場合(ステップS34:NO)、ステップS32の手順に戻る。サーバ制御部12は、乗車希望車両に第3ユーザ53を乗車させることが決定した場合(ステップS34:YES)、車両20の乗車状況を受信する(ステップS35)。具体的には、サーバ制御部12は、第3ユーザ53が乗車希望車両として指定した車両20に乗車したことを表す情報、又は、第3ユーザ53が車両20から降車したことを表す情報を、第2端末装置32又は車両20に搭載されている第1端末装置31から受信する。この場合、第2ユーザ52は、第3ユーザ53が車両20に乗車したこと、又は、第3ユーザ53が車両20から降車したことを第2端末装置32又は第1端末装置31に入力してよい。
【0138】
サーバ制御部12は、乗車運賃及び報酬を送信する(ステップS36)。具体的には、サーバ制御部12は、第3ユーザ53に請求する乗車運賃、及び、第2ユーザ52に支払う運行報酬を算出して第2端末装置32又は第1端末装置31に送信する。サーバ制御部12は、第3ユーザ53の乗車希望条件に基づいて、第3ユーザ53が車両20に乗車する前にあらかじめ乗車運賃及び運行報酬を算出しておいてもよい。サーバ制御部12は、ステップS35の手順で車両20に第3ユーザ53が車両20に乗車したことを確認した後で、乗車運賃及び運行報酬を算出してもよい。サーバ制御部12は、ステップS36の手順の実行後、
図7のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0139】
サーバ制御部12は、ステップS35の手順において、第3ユーザ53が乗車希望車両として指定した車両20に乗車したことを表す情報を、第3端末装置33から受信してもよい。この場合、第3ユーザ53は、車両20に乗車したことを第3端末装置33に入力してよい。
【0140】
サーバ制御部12は、ステップS35の手順において、第3端末装置33及び第2端末装置32又は第1端末装置31から端末装置の位置情報を受信し、位置情報に基づいて第3ユーザ53が車両20に乗車したと判定してもよい。例えば、サーバ制御部12は、第3端末装置33の位置と第2端末装置32又は第1端末装置31の位置とが所定時間にわたって同一の経路で動く場合に、第3ユーザ53が車両20に乗車していると判定してもよい。
【0141】
(情報処理方法のまとめ)
以上述べてきたように、本実施形態に係る情報処理方法によれば、管理仲介サービスが提供される。このようにすることで、第1ユーザ51は、第1領域61に車両20で乗り入れる際に、車両20から離れるために駐車スペースに車両20を駐車する必要がない。また、第1ユーザ51が車両20から離れている間に車両20が第2ユーザ52を管理者として管理される。その結果、第1ユーザ51が車両20の管理状況について安心感を得られるとともに、第1ユーザ51にとっての利便性が向上する。
【0142】
また、本実施形態に係る情報処理方法によれば、管理が委託された車両20を用いたオンデマンドバスサービスが提供される。このようにすることで、車両20が有効に活用され得る。その結果、第1ユーザ51が利益を得られる。また、オンデマンドバスの運行車両が増えることによって、第3ユーザ53が運行車両に乗車しやすくなる。その結果、第3ユーザ53にとっての利便性が向上する。
【0143】
(他の実施形態)
<第1期間の変更>
管理仲介サービスにおいて、第1期間は、第1ユーザ51が車両20の管理を委託する期間に対応する。言い換えれば、第1期間の終了時に、車両20の管理の委託が終了する。この場合、第1ユーザ51は、第1期間の終了時に車両20を引き取る必要がある。仮に第1ユーザ51による車両20の引き取りが遅れた場合、第2ユーザ52が委託の契約外の時間まで拘束されたり、車両20の駐車スペースが必要となったりする可能性が生じるからである。
【0144】
管理仲介サービスを提供するサーバ10のサーバ制御部12は、第1ユーザ51が車両20を引き取るタイミングに基づいて第1期間を変更してもよい。サーバ制御部12は、第1期間を延長する場合、第1ユーザ51にペナルティを課してもよい。ペナルティは、利用料金の増額を含んでもよいし、第1ユーザ51による申し込みの制限を含んでもよい。
【0145】
一方で、第1ユーザ51が委託申込情報に基づいて定まる第1期間の終了時までに車両20を引き取る場合、サーバ制御部12は、第1ユーザにインセンティブを付与してもよい。インセンティブは、利用料金の減額を含んでもよいし、第1ユーザ51による申し込みの優先的な受け付けを含んでもよい。
【0146】
サーバ制御部12は、車両20の委託申込情報を第1端末装置31から受信する前に、第3ユーザ53の乗車申込情報を第3端末装置33から受信し、乗車予約を受け付けてよい。サーバ制御部12は、第3ユーザ53から受け付けた乗車予約に基づく車両20の運行スケジュールを生成する。サーバ制御部12は、第1ユーザ51から車両20の管理の委託の申し込みを受け付ける際に、第3ユーザ53の乗車予約に基づいて生成した運行スケジュールに合わせて運行させることができる車両20の管理の委託を優先的に受け付けてよい。
【0147】
サーバ制御部12は、第3ユーザ53の乗車予約に基づいて生成した運行スケジュールに合わせて第1期間を変更することを条件として、車両20の管理の委託を受け付けてもよい。第1ユーザ51が委託申込情報で設定した第1期間を運行スケジュールに合わせて変更することに同意する場合、サーバ制御部12は、第1ユーザ51にインセンティブを付与してもよい。
【0148】
第1期間の変更、及び、変更に伴うインセンティブ付与又はペナルティ賦課が実行されることによって、ユーザの利便性が向上し得る。例えば、第1ユーザ51は、車両20を離れた際の行動に制約を受けにくくなる。第3ユーザ53は、乗車できる運行車両を見つけやすくなる。
【0149】
<車両20の引き渡し方法>
車両20は、第1ユーザ51及び第2ユーザ52が両方とも立ち会って引き渡されてよい。この場合、第1ユーザ51と第2ユーザ52との間で車両20の物理的な鍵が受け渡されてよい。車両20は、第1ユーザ51と第2ユーザ52とが直接会わずに引き渡されてよい。この場合、第1ユーザ51と第2ユーザ52との間でロッカー等の手段を用いて車両20の物理的な鍵が受け渡されてよい。
【0150】
車両20は、上述したように、電波に基づく仮想的な鍵によって、ロックを制御したりエンジン又はモータ等の動力源を起動したりできるように構成されてよい。第1ユーザ51は、第1領域61において車両20から降車し、ロックして車両20から離れてよい。サーバ10は、第2端末装置32に対して、車両20の仮想的な鍵に対応する電波に関する情報を送信してよい。第2ユーザ52は、第2端末装置32から車両20の仮想的な鍵に対応する電波を送信させることによって、車両20のロックを解除したり車両20を走行させたりできる。つまり、第2ユーザ52は、第2端末装置32を車両20の仮想的な鍵として用いることができる。このようにすることで、第1ユーザ51と第2ユーザ52と直接会わずに車両20を引き渡す場合に、物理的な鍵を受け渡す必要がなくなり、簡便に車両20を引き渡すことができる。その結果、ユーザの利便性が向上する。
【0151】
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0152】
1 情報処理システム
10 サーバ(12:サーバ制御部、14:サーバ通信部)
20 車両(22:制御装置、24:通信装置)
31 第1端末装置(311:第1端末制御部、312:第1端末通信部、313:第1端末出力部)
32 第2端末装置(321:第2端末制御部、322:第2端末通信部、323:第2端末出力部)
33 第3端末装置(331:第3端末制御部、332:第3端末通信部、333:第3端末出力部)
40 ネットワーク
51、52、53 第1ユーザ、第2ユーザ、第3ユーザ
61 第1領域