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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】水位計測システム
(51)【国際特許分類】
   E02B 3/02 20060101AFI20230926BHJP
   E02B 1/00 20060101ALI20230926BHJP
   G08C 15/06 20060101ALI20230926BHJP
   G08B 31/00 20060101ALI20230926BHJP
   G08B 27/00 20060101ALI20230926BHJP
   G08B 21/10 20060101ALI20230926BHJP
   G01W 1/00 20060101ALN20230926BHJP
【FI】
E02B3/02 Z
E02B1/00 Z
G08C15/06 H
G08B31/00 B
G08B27/00 A
G08B21/10
G01W1/00 Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022068975
(22)【出願日】2022-04-19
【審査請求日】2022-04-21
(73)【特許権者】
【識別番号】501059534
【氏名又は名称】株式会社ガリレオ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100133307
【弁理士】
【氏名又は名称】西本 博之
(74)【代理人】
【識別番号】100182006
【弁理士】
【氏名又は名称】湯本 譲司
(72)【発明者】
【氏名】合原 亮一
【審査官】湯本 照基
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-050903(JP,A)
【文献】特開2021-060268(JP,A)
【文献】特開2019-045290(JP,A)
【文献】特開2021-009150(JP,A)
【文献】特開2008-186266(JP,A)
【文献】特開平08-286729(JP,A)
【文献】特開2010-237732(JP,A)
【文献】特開2003-344049(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02B 3/02
E02B 1/00
G08C 15/06
G08B 31/00
G08B 27/00
G08B 21/10
G01W 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
河川を含む領域における水位を計測する水位計測システムであって、
前記河川の上流側から下流側に向かって並ぶように配置されており、前記河川における水位を計測する複数の河川水位計と、
複数の前記河川水位計によって計測された前記河川の水位から前記領域における洪水の有無を予測する洪水予測部と、
前記領域における前記河川以外の箇所に配置される一般水位計と、
を備え、
前記洪水予測部は、複数の前記河川水位計によって計測された前記河川の水位、及び前記一般水位計によって計測された前記箇所の水位から前記領域における洪水の有無を予測し、
複数の前記一般水位計が前記河川以外の複数の箇所のそれぞれに配置されており、
複数の前記箇所は、窪んだ道路、及び避難所を含み、
前記河川は、複数の支流と、複数の前記支流が合流部において合流する本流とを有し、
複数の前記支流、及び前記本流のそれぞれに前記河川水位計が配置されており、
前記合流部から前記支流の上流側の一定距離以下までの部分に配置される単位面積あたりの前記河川水位計の数は、前記部分以外に配置される単位面積あたりの前記河川水位計の数よりも多い、
水位計測システム。
【請求項2】
前記河川に配置されている前記河川水位計の数が10以上である、
請求項に記載の水位計測システム。
【請求項3】
前記洪水予測部によって洪水が生じると予測されたときに、前記領域における道路の使用可否を予測する道路状況予測部を備える、
請求項に記載の水位計測システム。
【請求項4】
前記洪水予測部を有するサーバを備え、
複数の前記河川水位計のそれぞれは、計測した前記河川の水位を前記サーバに送信し、
前記河川の水位が上昇しているときに各前記河川水位計が前記サーバに前記水位を送信する時間間隔は、前記河川の水位が上昇していないときに各前記河川水位計が前記サーバに前記水位を送信する時間間隔よりも短い、
請求項に記載の水位計測システム。
【請求項5】
前記河川水位計は、装填された乾電池から電力を得て前記河川における水位を計測する、
請求項に記載の水位計測システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、河川を含む領域における水位を計測する水位計測システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特開2005-322090号公報には、河川上流の観測点の観測データを用いて監視対象の観測点で警戒又は危険水域に達する前に通報を行う河川監視システムが記載されている。河川監視システムは、河川沿いの監視対象観測点に設置された第1の水位計と、監視対象観測点よりも河川上流に設置された第2の水位計とを備える。第1の水位計の水位変化パターンと第2の水位計の水位変化パターンとが照合されて水位の観測が行われる。
【0003】
特開平8-286729号公報には、支流河川が本流河川に流れ込む箇所に排水ポンプ場と水門とを有する放水路を備えた排水機場の運転支援システムが記載されている。運転支援システムは、支流河川に設けられた水位計と、本流河川に設けられた水位計とを備える。
【0004】
特開2010-237732号公報には、河川上流の第1の水位観測地点に設けられた第1の水位計と、第1の水位観測地点よりも河川下流に位置する第2の水位観測地点に設けられた第2の水位計と、降水データベースとを用いた河川氾濫予測情報を導出するシステムが記載されている。このシステムでは、水位データベース、標高データベース、氾濫データベース、及びGPS衛星を用いて河川の氾濫が予測される。
【0005】
特開2003-344049号公報には、河川の流量を求める河川観測装置及び河川管理システムが記載されている。河川管理システムは、山岳の間を通る河川の複数の支流のそれぞれにおける流量を測定する。複数の支流のいずれかにおける流量若しくは単位時間あたりの流量が所定流量以上となった場合、又は複数の支流の流量の合計が所定流量以上となった場合、複数の支流の下流側に位置する警報装置に警報が出力される。
【0006】
特開2021-75872号公報には、河川に設けられた水位計からの水位計データ、降水量データ、及び地形データを取得し、これらのデータから河川の各地点における水位を計算する水位予測方法及び水位予測システムが記載されている。水位予測システムでは、支川及び本川の合流点における当該支川の水位と当該本川の水位との比較に基づいて、支川から本川への流出水量、及び支川から本川へ流出できずに支川に貯留される貯留水量が決定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2005-322090号公報
【文献】特開平8-286729号公報
【文献】特開2010-237732号公報
【文献】特開2003-344049号公報
【文献】特開2021-75872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述した各システムでは、河川の支流及び本流のそれぞれに河川水位計が設置され、河川水位計による測定データ及び雨量データ等から河川の氾濫の有無が予測される。しかしながら、河川を含む領域における水位を高精度に予測するためには、河川水位計による測定データ及び雨量データ等では十分でないことが想定される。
【0009】
また、洪水を適切に予測して洪水が生じる可能性がある領域の住人等に適切に避難指示を出すためには、住人等に誤った避難指示を出さないことも重要である。例えば、当該領域における道路又は避難所であっても、必ずしも安全でない場合があり、安全でない道路等に住人等を誘導せず、避難指示を適切に出力できることが求められる。
【0010】
本開示は、河川を含む領域における水位を高精度に予測できると共に、避難指示を適切に出力できる水位計測システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示に係る水位計測システムは、(1)河川を含む領域における水位を計測する水位計測システムである。水位計測システムは、河川の上流側から下流側に向かって並ぶように配置されており、河川における水位を計測する複数の河川水位計と、複数の河川水位計によって計測された河川の水位から領域における洪水の有無を予測する洪水予測部と、領域における河川以外の箇所に配置される一般水位計と、を備える。洪水予測部は、複数の河川水位計によって計測された河川の水位、及び一般水位計によって計測された箇所の水位から領域における洪水の有無を予測する。複数の一般水位計が河川以外の複数の箇所のそれぞれに配置されており、当該複数の箇所は、窪んだ道路、及び避難所を含む。
【0012】
この水位計測システムでは、複数の河川水位計が河川の上流側から下流側に向かって並ぶように配置されており、複数の河川水位計によって計測された河川の水位から洪水予測部によって当該領域における洪水の有無が予測される。更に、当該領域における河川以外の箇所に複数の一般水位計が配置されており、洪水予測部は、複数の河川水位計によって計測された河川の水位、及び複数の一般水位計によって計測された河川以外の複数の箇所の水位から、当該領域における洪水の有無を予測する。従って、河川、及び河川以外の箇所に面的に配置された複数の河川水位計、及び複数の一般水位計によって当該領域における水位が面的に計測されるので、河川だけでなく、河川を含む領域における水位を高精度に予測できる。また、一般水位計が配置される複数の箇所は、窪んだ道路、及び避難所を含んでいる。従って、一般水位計によって窪んだ道路、及び避難所の水位が計測されるので、当該領域における道路及び避難所が安全であるか否かを判定できる。従って、安全でない道路等に住人等を誘導することを回避でき、避難指示を適切に出力することができる。
【0013】
(2)上記(1)において、河川は、複数の支流と、複数の支流が合流部において合流する本流とを有し、複数の支流、及び本流のそれぞれに河川水位計が配置されていてもよい。合流部から支流の上流側の一定距離以下までの部分に配置される単位面積あたりの河川水位計の数は、当該部分以外に配置される単位面積あたりの河川水位計の数よりも多くてもよい。複数の支流と本流との合流部から支流の上流側に一定距離延びた部分は、他の部分よりも水位が上昇して洪水が生じやすい部位である。よって、当該部分における河川水位計の単位面積当たりの数が当該部分以外における河川水位計の単位面積あたりの数よりも多いことにより、河川の水位をより高精度に予測することができる。
【0014】
(3)上記(1)又は(2)において、河川に配置されている河川水位計の数が10以上であってもよい。この場合、より多くの河川水位計が河川に配置されるので、河川の水位の上昇をより高精度に予測することができる。
【0015】
(4)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、水位計測システムは、洪水予測部によって洪水が生じると予測されたときに、領域における道路の使用可否を予測する道路状況予測部を備えてもよい。この場合、洪水が生じると予測されたときに当該領域における道路の使用可否が予測されるので、道路の使用可否が把握されることにより一層適切な避難指示を出力できる。
【0016】
(5)上記(1)から(4)のいずれかにおいて、水位計測システムは、洪水予測部を有するサーバを備えてもよい。複数の河川水位計のそれぞれは、計測した河川の水位をサーバに送信してもよい。河川の水位が上昇しているときに各河川水位計がサーバに水位を送信する時間間隔は、河川の水位が上昇していないときに各河川水位計がサーバに水位を送信する時間間隔よりも短くてもよい。この場合、河川水位計は、河川の水位が上昇していないときよりも、河川の水位が上昇しているときの方が高頻度で水位をサーバに送信する。従って、河川の水位が上昇しているときにはリアルタイムに近い頻度で計測された水位をサーバに送信可能となるので、河川における水位の上昇をより高精度に把握することができる。
【0017】
(6)上記(1)から(5)のいずれかにおいて、河川水位計は、装填された乾電池から電力を得て河川における水位を計測してもよい。この場合、河川水位計が乾電池式であることにより、河川水位計にかかるコストをより低減させることができる。従って、より多くの河川水位計を河川に配置できるので、より高精度に河川の水位を予測することができる。
【発明の効果】
【0018】
本開示によれば、河川を含む領域における水位を高精度に予測できると共に、避難指示を適切に出力できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態に係る水位計測システムの河川水位計及び一般水位計が配置される領域を模式的に示す図である。
図2】実施形態に係る水位計測システムの機能の構成を示すブロック図である。
図3】一例としての水位計側方法の工程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下では、本開示に係る水位計測システムの実施形態について説明する。図面の説明において同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。図面は、理解の容易化のため、一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法比率等は図面に記載のものに限定されない。
【0021】
本開示に係る水位計測システムは、河川を含む領域における水位を計測する。河川は、陸地表面で流路を持つ水流の体系を示している。河川は、湖又は海に注がれる水の流れである。本開示において「領域」とは、河川を含む地域を示している。「領域」は、例えば、都道府県であってもよいし、市町村であってもよい。
【0022】
本開示では、複数の河川水位計が河川の上流側から下流側に向かって並ぶように配置されている。河川水位計は、例えば、非接触式の水位計である。この場合、河川水位計は、水に直接触れることなく河川の水位を計測可能である。しかしながら、河川水位計は接触式の水位計であってもよい。
【0023】
河川水位計は、例えば、電波式水位計である。一例として、河川水位計は、センサを有し、センサから発信したマイクロ波パルスの跳ね返りを用いて水位を計測する。但し、河川水位計は、電波式に限られず、例えば、超音波式であってもよい。本実施形態では、河川水位計が電波式水位計である例について説明する。
【0024】
本開示に係る水位計測システムは洪水予測部を備え、洪水予測部は領域における洪水の有無を予測する。洪水とは、大雨又は雪解け水等によって河川の水量が増加することを示している。洪水では、河川の水位が上昇し、例えば、河川の水が乾いている土地にあふれ出ることを示している。
【0025】
本開示に係る水位計測システムは、領域における河川以外の箇所に配置される一般水位計を備える。「一般水位計」は、河川水位計以外の水位計を示しており、例えば、雨が降っていない状態において乾いている土地の水位を計測する。「一般水位計」は、道路の水位を計測する水位計、避難所の水位を計測する水位計、窪地の水位を計測する水位計、及び、池の水位を計測する水位計、の少なくともいずれかを含む。
【0026】
図1は、本実施形態に係る水位計測システム1(図2参照)によって水位が計測される領域Aを模式的に示す図である。領域Aは、例えば、市町村である。この場合、水位計測システム1は、市町村である領域Aの水位を面的に計測し、計測した水位から道路の使用可否の判定、及び避難指示の出力を行う。「面的」とは、領域Aにおいて可能な限り多くの箇所の水位を計測し、領域Aの略全体にわたって水位の計測を行うことを示している。
【0027】
河川Rを含む領域Aには複数の道路Dが設けられており、複数の道路Dは、例えば、高速道路、国道、都道府県道、及び市町村道を含む。また、複数の道路は、窪んだ道路Eを含む。窪んだ道路Eは、例えば、道路Dにおける複数の下り坂の間の部分を示している。領域Aには、複数の建物Tが設けられており、複数の建物Tは、例えば、居宅、店舗、寄宿舎、共同住宅、事務所、旅館、料理店、工場、倉庫、発電所、及び変電所を含む。建物Tは、避難所Hを含む。避難所Hは、例えば、一時集合場所、一時滞在施設、災害支援ステーション、広域避難場所、指定避難所、及び指定緊急避難所を含む。
【0028】
河川Rは、本流R1と、複数の支流R2とを含む。本流R1は本川と称されることがあり、支流R2は支川と称されることがある。本流R1は支流R2との合流部Pから海まで延びており、本流R1の幅の最大値は複数の支流R2の幅の最大値よりも大きい。支流R2は、水源(源流)から合流部Pまで延びている。水源からの水は、支流R2を通って合流部Pに達し、合流部Pから本流R1を通って海に流れ込む。
【0029】
河川Rの合流部Pには、例えば、水門Gが設置されている。水門Gは開閉可能とされており、例えば、水門Gは本流R1の水位が上昇していないときには開放されている。本流R1と支流R2との間には、例えば、ポンプNが設置されていてもよい。このポンプNにより、例えば、支流R2から本流R1への河川水の移送が可能である。また、ポンプNによって、本流R1から支流R2への河川水の移送が可能であってもよい。このポンプN及び水門Gにより、本流R1の水位、及び支流R2の水位が調整される。
【0030】
水位計測システム1は、複数の河川水位計2を備える。領域Aに配置される河川水位計2の数は、例えば、10以上である。複数の河川水位計2は河川Rに沿って並ぶように配置され、各河川水位計2は配置された箇所における河川Rの水位を計測する。図2は、水位計測システム1の機能構成を示すブロック図である。図1及び図2に示されるように、水位計測システム1はサーバ10を備えており、複数の河川水位計2はサーバ10と通信可能とされている。
【0031】
河川水位計2は、複数の支流R2、及び本流R1のそれぞれに配置されている。ところで、合流部Pから支流R2の上流側の一定距離S以下までの部分Xは、河川Rの氾濫が生じやすい箇所である。例えば、河川Rにおける合流部Pよりも下流側で雨量が多い場合には部分Xの水量が多くなって氾濫が生じる可能性が高くなり、支流R2における合流部Pよりも上流側で雨量が多い場合には部分X及び合流部Pの水量が多くなって氾濫が生じる可能性が高くなる。
【0032】
以上より、合流部Pの周辺における河川Rの水位を計測することはより重要である。従って、本実施形態では、部分Xに配置される単位面積あたりの河川水位計2の数は、部分X以外に配置される単位面積あたりの河川水位計2の数よりも多い。例えば、一定距離Sの値は、1km以上且つ3km以下(一例として2km)である。
【0033】
河川水位計2が測定可能な河川Rの幅は、例えば、10mである。河川水位計2は、例えば、電波式水位計である。河川水位計2は、例えば、装填された乾電池(一例として単1乾電池)から電力を得て河川Rにおける水位を計測する。すなわち、河川水位計2は乾電池式水位計である。一例として、河川水位計2は単1乾電池から電力を得る。例えば、河川水位計2の作製にかかる費用は10万円以下である。この場合、領域Aに配置する河川水位計2の数をより多くすることができる。
【0034】
河川水位計2は、計測した河川Rの水位(水位データ)を電波としてサーバ10に送信する。一例として、河川水位計2は、LoRaWAN(登録商標)によって計測した水位を電波としてサーバ10に送信する。この場合、河川水位計2からサーバ10への長距離通信が可能であると共に、河川水位計2からサーバ10への通信を低消費電力で行うことができる。
【0035】
例えば、河川水位計2がサーバ10に水位を送信する時間間隔は変更される。例えば、河川Rの水位が上昇しているときにおける河川水位計2からサーバ10への水位の送信頻度は、河川Rの水位が上昇していないときにおける河川水位計2からサーバ10への水位の送信頻度よりも高い。一例として、河川Rの水位が上昇していないときには河川水位計2は1日に1回水位をサーバ10に送信し、河川Rの水位が上昇しているときには河川水位計2は1日に複数回水位をサーバ10に送信する。河川Rの水位が上昇しているときに、河川水位計2は、例えば、数分(一例として5分)に1回水位をサーバ10に送信する。
【0036】
水位計測システム1は、複数の一般水位計3を備える。各一般水位計3は、領域Aにおける河川R以外の箇所に設けられる。領域Aに配置される一般水位計3の数は、例えば、10以上である。複数の一般水位計3のそれぞれは、例えば、複数の道路Dのそれぞれに配置される。また、一般水位計3は、窪んだ道路E(窪地)にも配置される。
【0037】
一般水位計3は、池に配置されてもよい。また、一般水位計3は、複数の建物Tのそれぞれに配置されてもよい。一般水位計3は、居宅、店舗、寄宿舎、共同住宅、事務所、旅館、料理店、工場、倉庫、発電所、及び変電所の少なくともいずれかに配置されてもよい。例えば、一般水位計3は避難所Hに配置される。一例として、一般水位計3は、領域Aにある全ての避難所Hのそれぞれに配置される。例えば、河川水位計2と同様、部分Xに配置される単位面積あたりの一般水位計3の数は、部分X以外に配置される一般水位計3の数よりも多い。
【0038】
複数の一般水位計3はサーバ10と通信可能とされている。一般水位計3は、例えば河川水位計2と同様、電波式水位計である。一般水位計3は、装填された乾電池(一例として単1乾電池)から電力を得て水位を計測してもよい。すなわち、一般水位計3は乾電池式水位計であってもよい。例えば、一般水位計3は単1乾電池から電力を得る。一例として、一般水位計3は河川水位計2よりも安価である。従って、領域Aに一層多くの一般水位計3を配置することが可能である。例えば、一般水位計3の作製にかかる費用は数万円(一例として2万円以上且つ8万円以下)である。
【0039】
一般水位計3は、計測対象箇所の水位(水位データ)を電波としてサーバ10に送信する。計測対象箇所とは、領域Aにおける河川R以外の箇所であって一般水位計3が水位を計測する対象の箇所である。一般水位計3は、河川水位計2と同様、例えば、LoRaWAN(登録商標)によって計測した水位を電波としてサーバ10に送信する。
【0040】
一般水位計3がサーバ10に水位を送信する時間間隔は変更されてもよい。河川水位計2と同様、例えば、計測対象箇所の水位が上昇しているときにおける一般水位計3からサーバ10への水位の送信頻度は、計測対象箇所の水位が上昇していないときにおける一般水位計3からサーバ10への水位の送信頻度よりも高い。
【0041】
一例として、計測対象箇所の水位が上昇していないときには一般水位計3は1日に1回水位をサーバ10に送信し、河川Rの水位が上昇しているときには一般水位計3は1日に複数回水位をサーバ10に送信する。河川Rの水位が上昇しているときに、一般水位計3は、例えば、数分(一例として5分)に1回水位をサーバ10に送信する。
【0042】
例えば、水位計測システム1は、複数の雨量計4を備える。雨量計4はサーバ10と通信可能とされている。雨量計4は、領域Aに予め設けられている(例えば水位計測システム1の構築前から既に設置されている)雨量計である。複数の雨量計4によって領域Aの複数の箇所における雨量が計測される。雨量計4によって計測された雨量は一定期間(例えば一日又は一時間)おきにサーバ10に送信される。
【0043】
サーバ10は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムを実行するプロセッサ(例えばCPU)と、ROM及びRAMによって構成される主記憶部と、ハードディスク又はフラッシュメモリ等で構成される補助記憶部と、ネットワークカード又は無線通信モジュールで構成される通信制御部と、キーボード又はマウス等の入力装置と、モニタ等の出力装置とを備える。但し、サーバ10の構成は上記に限定されず適宜変更可能である。
【0044】
サーバ10の各機能要素は、プロセッサ又は主記憶部に所定のソフトウェアを読み込ませて当該ソフトウェアを実行することによって実現される。プロセッサは、当該ソフトウェアに従って、前述した通信制御部、入力装置、又は出力装置を動作させ、主記憶部又は補助記憶部におけるデータの読み出し及び書き込みを行う。サーバ10の処理に必要なデータ又はデータベースは主記憶部又は補助記憶部に格納される。
【0045】
サーバ10は、水位計測プログラム備えていてもよい。水位計測プログラムは、例えば、メインモジュール、データ取得モジュール、解析モジュール、及び出力モジュールを含む。メインモジュールは、水位計測システム1の機能を統括的に管理するモジュールである。データ取得モジュールは、河川水位計2及び一般水位計3のそれぞれから水位データを取得する。計算モジュールは、水位データから道路Dの状況、避難要否、及び水集中箇所の評価を計算によって行う。出力モジュールは、計算モジュールによって計算された結果を出力する。
【0046】
データ取得モジュール、計算モジュール、及び出力モジュールが実行されることで水位計測システム1(水位計測プログラム)の機能的構成要素が機能する。水位計測プログラムは、例えば、CD-ROM、DVD-ROM、又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されて提供されるものであってもよい。また、水位計測プログラムは、搬送波に重畳されたデータ信号として通信ネットワークを介して提供されるものであってもよい。
【0047】
一例として、水位計測システム1は、水位データ解析ツールを有する。水位計測システム1は、例えば、表計算ソフトを用いて一定期間(一例として1日)ごとの水位データを収集、分析及び可視化する。水位計測システム1によって、領域Aにおける水位が上昇している場所を容易に特定できる。例えば、水位計測システム1によって河川水位計2及び一般水位計3のそれぞれが配置された場所ごとの水位が一定期間ごとに更新且つ可視化されるので、領域Aにおける水位が上昇している箇所を迅速に特定できる。その結果、速やかに且つ適切に領域Aの住人等に避難指示を出力することが可能である。
【0048】
例えば、水位計測システム1は、機能的構成要素として、洪水予測部11と、道路状況予測部12と、避難要否判定部13と、水集中箇所評価部14と、記録部15とを備える。洪水予測部11、道路状況予測部12、避難要否判定部13、水集中箇所評価部14、及び記録部15は、例えば、サーバ10に実装されたプログラムによって実現される機能である。
【0049】
水位計測システム1は、例えば、避難指示部21及び出力部22を備える。避難指示部21は、例えば、領域Aの複数の箇所に設けられたスピーカである。また、避難指示部21は、領域Aの住人のスマートフォンに避難指示を出力するアプリケーションであってもよい。例えば、出力部22は、洪水の有無の予測、道路状況の予測、及び水集中箇所の評価結果の少なくともいずれかを出力するディスプレイである。
【0050】
洪水予測部11は、複数の河川水位計2及び複数の一般水位計3のそれぞれによって計測された水位、並びに雨量計4によって計測された雨量から領域Aにおける洪水の有無を予測する。洪水予測部11は、例えば、領域Aの町丁目ごとに洪水の有無を予測する。一例として、洪水予測部11は、現在から一定時間内(例えば24時間以内)に洪水が生じるか否かを町丁目ごとに予測する。また、洪水予測部11は、複数の避難所Hのそれぞれに対して洪水の有無を予測してもよい。この場合、洪水が生じる可能性がある避難所Hに誤って領域Aの住人を誘導することをより確実に回避できる。
【0051】
洪水予測部11によって予測された洪水の有無の情報は出力部22に出力される。出力部22は、例えば、洪水予測部11によって予測された結果をグリッドマップとして表示する。グリッドマップでは、例えば、洪水が発生する可能性が高い箇所が濃い色彩で表示され、洪水が発生する可能性が低い箇所が薄い色彩で表示される。
【0052】
道路状況予測部12は、洪水予測部11によって洪水が生じると予測されたときに、領域Aにおける道路の使用可否を予測する。道路状況予測部12は、例えば、領域Aに含まれる道路D,Eのそれぞれに対して使用可否を予測する。道路状況予測部12は、複数の道路D,Eのそれぞれに対して現在における使用可否、及び一定時間後(例えば1時間後)における使用可否を予測する。
【0053】
道路状況予測部12によって予測された道路D,Eの使用可否は出力部22に出力される。出力部22は、例えば、道路状況予測部12によって予測された結果をマップとして表示する。このマップでは、例えば、現在使用できない道路D,E及び一定時間後に使用できなくなる道路D,Eに色彩が付されて表示される。
【0054】
避難要否判定部13は、避難が必要か不要かを判定する機能要素である。例えば、避難要否判定部13は、洪水予測部11によって洪水が生じると予測された町丁目に対して避難が必要であると判定し、洪水予測部11によって洪水が生じないと予測された町丁目に対して避難が不要であると判定する。また、避難要否判定部13は、建物Tごとに避難が必要か否かを判定してもよい。
【0055】
避難要否判定部13によって避難が必要であると判定された場合、避難が必要と判定された町丁目の住人及び建物Tの使用者に対して避難指示部21が避難指示を出力する。避難指示部21は、例えば、当該町丁目の住人及び建物Tの使用者が所有するスマートフォンに緊急避難情報を出力することによって避難指示を行う。しかしながら、避難指示部21による避難指示の態様は、上記に限られず適宜変更可能である。
【0056】
水集中箇所評価部14は、複数の河川水位計2及び複数の一般水位計3のそれぞれによって計測された水位、並びに雨量計4によって計測された雨量から領域Aにおける水が集中する箇所を評価する。水集中箇所評価部14は、例えば、河川水位計2及び一般水位計3のそれぞれから得られた水位データから領域Aにおける水が集中する箇所を特定する。一例として、水集中箇所評価部14は、複数の窪んだ道路Eのうち、どの道路Eに水が集中するかを特定する。
【0057】
水集中箇所評価部14によって評価された結果は出力部22に出力される。出力部22は、例えば、水集中箇所評価部14によって評価された結果をグリッドマップとして表示する。グリッドマップでは、例えば、水が集中する可能性が高い箇所が濃い色彩で表示され、水が集中する可能性が低い箇所が薄い色彩で表示される。
【0058】
記録部15は、水位計測システム1の各機能によって予測又は判定された結果を記録する機能要素である。記録部15は、例えば、洪水予測部11によって予測された町丁目ごとの洪水の予測結果、及び道路状況予測部12によって予測された道路D,Eごとの使用可否の予測結果を記録している。また、記録部15は、洪水を予測する有識者による予測結果を記録していてもよい。
【0059】
例えば、洪水予測部11、道路状況予測部12、避難要否判定部13、及び水集中箇所評価部14は、記録部15に記録されている情報を用いて予測又は判定を行う。このように記録部15に蓄積されたデータを用いて水位計測システム1の各機能要素が予測又は判定を行うことにより、洪水の有無等の予測の精度を一層高めることが可能である。
【0060】
次に、本実施形態に係る水位計測方法の工程の例について図3を参照しながら説明する。本実施形態に係る水位計測方法は、例えば、前述した水位計測システム1によって実行される。図3は、水位計測方法の工程の例を示すフローチャートである。まず、図1に示されるように、領域Aに、複数の河川水位計2、及び複数の一般水位計3を設置する(河川水位計及び一般水位計を設置する工程、ステップS1)。このとき、河川Rの複数の支流R2、及び本流R1のそれぞれに複数の河川水位計2を設置すると共に、窪んだ道路E及び避難所Hに一般水位計3を設置する。例えば、設置する河川水位計2の数は10以上であり、設置する一般水位計3の数は10以上である。
【0061】
次に、河川水位計2及び一般水位計3を用いて河川R、窪んだ道路E及び避難所Hの水位を計測する(水位を計測する工程、ステップS2)。河川水位計2及び一般水位計3のそれぞれによって計測された水位(水位データ)は、例えば、サーバ10に一定間隔ごとに送信される(計測データを送信する工程、ステップS3)。
【0062】
河川水位計2及び一般水位計3のそれぞれは、前回計測した水位と今回計測した水位とを比較して、今回計測した水位が前回測定した水位よりも高くない場合には、1日ごとに水位データをサーバ10に送信する。一方、河川水位計2及び一般水位計3のそれぞれは、今回計測した水位が前回計測した水位よりも高い場合には、数時間ごと(又は数分ごと)に水位データをサーバ10に送信する。サーバ10への水位データの送信間隔は、今回計測した水位が前回計測した水位よりも高い場合には、徐々に短くなっていってもよい。
【0063】
サーバ10に水位データが送信されると、洪水予測部11が領域Aにおける洪水の有無を予測する。例えば、洪水予測部11は領域Aの各町丁目に対して一定時間(例えば数時間)内における洪水の有無を判定する(洪水の有無を判定する工程、ステップS4)。そして、洪水予測部11が領域Aにおいて洪水が生じないと判定した場合、一連の工程が終了する。
【0064】
洪水予測部11が領域Aにおいて洪水が生じると判定した場合、道路状況予測部12が道路D,Eの状況を予測する(道路状況を予測する工程、ステップS5)。例えば、道路状況予測部12は、領域Aにおける全ての道路D,Eの一定時間内における道路の使用可否を予測する。
【0065】
道路状況予測部12によって使用可否が予測された道路D,Eは、例えば、出力部22によってマップとして出力(又は表示)される(道路状況を出力する工程、ステップS6)。例えば、マップにおいて、使用できないと予測された道路D,Eは着色されて表示される。そして、避難要否判定部13が領域Aにおける避難の要否を判定する(避難の要否を判定する、ステップS7)。
【0066】
避難が必要でないと避難要否判定部13が判定した場合、一連の工程が完了する。一方、避難が必要であると避難要否判定部13が判定した場合、避難指示部21が避難指示を出力する(避難指示を出力する工程、ステップS8)。避難指示部21が避難指示を出力した後に一連の工程が完了する。
【0067】
次に、水位計測システム1から得られる作用効果について説明する。図1及び図2に示されるように、水位計測システム1では、複数の河川水位計2が河川Rの上流側から下流側に向かって並ぶように配置されており、複数の河川水位計2によって計測された河川Rの水位から洪水予測部11によって領域Aにおける洪水の有無が予測される。更に、領域Aにおける河川R以外の箇所に複数の一般水位計3が配置されており、洪水予測部11は、複数の河川水位計2によって計測された河川Rの水位、及び複数の一般水位計3によって計測された河川R以外の複数の箇所の水位から、領域Aにおける洪水の有無を予測する。従って、河川R、及び河川R以外の箇所に面的に配置された複数の河川水位計2、及び複数の一般水位計3によって領域Aにおける水位が面的に計測されるので、河川Rだけでなく、河川Rを含む領域Aにおける水位を高精度に予測できる。
【0068】
また、一般水位計3が配置される複数の箇所は、窪んだ道路E、及び避難所Hを含んでいる。従って、一般水位計3によって窪んだ道路E、及び避難所Hの水位が計測されるので、領域Aにおける道路E及び避難所Hが安全であるか否かを判定できる。従って、安全でない道路E等に住人等を誘導することを回避でき、避難指示を適切に出力することができる。
【0069】
本実施形態において、河川Rは、複数の支流R2と、複数の支流R2が合流部Pにおいて合流する本流R1とを有し、複数の支流R2、及び本流R1のそれぞれに河川水位計2が配置されている。合流部Pから支流R2の上流側の一定距離S以下までの部分Xに配置される単位面積あたりの河川水位計2の数は、部分X以外に配置される単位面積あたりの河川水位計2の数よりも多い。複数の支流R2と本流R1との合流部Pから支流R2の上流側に一定距離S延びた部分Xは、部分X以外の他の部分よりも水位が上昇して洪水が生じやすい部位である。よって、部分Xにおける河川水位計2の単位面積当たりの数が部分X以外における河川水位計2の単位面積あたりの数よりも多いことにより、河川Rの水位をより高精度に予測することができる。
【0070】
本実施形態において、河川Rに配置されている河川水位計2の数が10以上である。従って、より多くの河川水位計2が河川Rに配置されるので、河川Rの水位の上昇をより高精度に予測することができる。
【0071】
本実施形態において、水位計測システム1は、洪水予測部11によって洪水が生じると予測されたときに、領域Aにおける道路D,Eの使用可否を予測する道路状況予測部12を備える。よって、洪水が生じると予測されたときに領域Aにおける道路D,Eの使用可否が予測されるので、道路D,Eの使用可否が把握できることにより一層適切な避難指示を出力できる。
【0072】
本実施形態において、水位計測システム1は、洪水予測部11を有するサーバ10を備える。複数の河川水位計2のそれぞれは、計測した河川Rの水位をサーバ10に送信する。河川Rの水位が上昇しているときに各河川水位計2がサーバ10に水位を送信する時間間隔は、河川Rの水位が上昇していないときに各河川水位計2がサーバ10に水位を送信する時間間隔よりも短い。よって、河川水位計2は、河川Rの水位が上昇していないときよりも、河川Rの水位が上昇しているときの方が高頻度で水位をサーバ10に送信する。従って、河川Rの水位が上昇しているときにはリアルタイムに近い頻度で計測された水位がサーバ10に送信可能となるので、河川Rにおける水位の上昇をより高精度に把握することができる。
【0073】
本実施形態において、河川水位計2は、装填された乾電池から電力を得て河川Rにおける水位を計測する。河川水位計2が乾電池式であることにより、河川水位計2にかかるコストをより低減させることができる。従って、より多くの河川水位計2を河川Rに配置できるので、より高精度に河川の水位を予測することができる。
【0074】
以上、本開示に係る水位計測システムの実施形態について説明した。しかしながら、本開示は、前述した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲において変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。すなわち、本開示は、特許請求の範囲に記載した要旨を変更しない範囲において種々の変形が可能であり、水位計測システムの各部の機能、構成、形状、大きさ、材料及び配置態様は、上記の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0075】
1…水位計測システム、2…河川水位計、3…一般水位計、4…雨量計、10…サーバ、11…洪水予測部、12…道路状況予測部、13…避難要否判定部、14…水集中箇所評価部、15…記録部、21…避難指示部、22…出力部、A…領域、D,E…道路、G…水門、H…避難所、N…ポンプ、P…合流部、R…河川、R1…本流、R2…支流、S…一定距離、T…建物、X…部分。
【要約】
【課題】河川を含む領域における水位を高精度に予測できると共に、避難指示を適切に出力できる水位計測システムを提供する。
【解決手段】一実施形態に係る水位計測システムは、河川Rにおける水位を計測する複数の河川水位計2と、複数の河川水位計2によって計測された河川Rの水位から領域Aにおける洪水の有無を予測する洪水予測部と、領域Aにおける河川R以外の箇所に配置される一般水位計3と、を備える。洪水予測部は、複数の河川水位計2によって計測された河川Rの水位、及び一般水位計3によって計測された箇所の水位から領域Aにおける洪水の有無を予測する。複数の一般水位計3が河川R以外の複数の箇所のそれぞれに配置されており、当該複数の箇所は、窪んだ道路E、及び避難所Hを含む。
【選択図】図1

図1
図2
図3