(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】回収装置
(51)【国際特許分類】
B65F 1/14 20060101AFI20230926BHJP
B65F 1/00 20060101ALI20230926BHJP
B65F 1/16 20060101ALI20230926BHJP
B65F 5/00 20060101ALI20230926BHJP
B65F 9/00 20060101ALI20230926BHJP
【FI】
B65F1/14 Z
B65F1/00 A
B65F1/16
B65F5/00
B65F9/00
(21)【出願番号】P 2019169143
(22)【出願日】2019-09-18
【審査請求日】2022-09-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 雅和
(72)【発明者】
【氏名】譚 振華
【審査官】粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-189553(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65F 1/00-1/16、5/00、9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被回収物を回収する回収手段と、
前記回収手段で回収した前記被回収物を収納する収納手段と、
前記収納手段で収納された前記被回収物の収納量を検出する検出手段と、
前記被回収物の投入予定数量を入力する入力手段と、
前記検出手段により規定の収納量になると、前記回収手段を禁止する禁止手段とを備え、
前記禁止手段は、
前記入力手段にて、該投入予定数量が入力されたことに応じて前記回収手段の禁止を行わない
ことを特徴とする回収装置。
【請求項2】
前記入力手段による投入予定数量が入力されると、該入力の結果に応じて前記禁止手段による禁止の適否を判定する判定手段を備える
ことを特徴する請求項1に記載の回収装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空容器を回収する回収装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の回収装置では、利用者が所望の回収量を投入できない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の回収装置は、少なくとも以下の構成を具備するものである。
回収装置は、被回収物を回収する回収手段と、
前記回収手段で回収した前記被回収物を収納する収納手段と、
前記収納手段で収納された前記被回収物の収納量を検出する検出手段と、
前記被回収物の投入予定数量を入力する入力手段と、
前記検出手段により規定の収納量になると、前記回収手段を禁止する禁止手段とを備え、
前記禁止手段は、前記入力手段にて、該投入予定数量が入力されたことに応じて前記回収手段の禁止を行わないことを特徴とする。
【0006】
また、本発明の回収装置は、被回収物の回収量に応じてポイントを付与するポイント付与手段と、
前記被回収物を回収する回収手段と、
前記回収手段で回収した前記被回収物を収納する収納手段と、
前記収納手段で収納された前記被回収物の収納量を検出する検出手段と、
ポイント付与に関する回収量単位に応じて回収可能な残量報知を行う報知手段とを有することを特徴としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の一実施形態に係る回収装置(空容器回収装置)を有する回収システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る回収装置(空容器回収装置)の全体概念図であり、(a)は回収装置の正面図、(b)は回収装置の側面図である。
【
図3】回収装置(空容器回収装置)の一例を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る回収装置(空容器回収装置)を説明するための図であり、詳細には(a)は回収装置(空容器回収装置)の電気的な機能ブロックの一例を示す図であり、(b)は制御部の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図5】回収装置の容器投入部の一例を示す概念図である。
【
図6】外扉が閉状態で内扉が閉状態の容器投入部の一例を示す概念図である。
【
図7】外扉が閉状態で内扉が閉状態の容器投入部の一例を示す側面概念図である。
【
図8】外扉が開状態で内扉が閉状態の容器投入部の一例を示す側面概念図である。
【
図9】外扉が閉状態で内扉が開状態の容器投入部の一例を示す側面概念図である。
【
図10】空容器回収装置の表示操作部の表示例(報知例)の一例を示す図である。
【
図11】空容器回収装置の表示操作部の画面(報知手段)の一例を示す図である。
【
図12】空容器回収装置の表示操作部の画面(報知手段)の一例を示す図である。
【
図13】空容器回収装置の表示操作部の画面(報知手段)の一例を示す図である。
【
図14】投入予定の空容器等の被回収物の種類を入力可能な設定画面の一例を示す図である。
【
図15】本発明の実施形態に係る回収装置(空容器回収装置)の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施形態に係る回収装置は、被回収物を回収する回収手段、その回収手段で回収した被回収物を収納する収納手段、その収納手段で収納された被回収物の収納量を検出する検出手段、検出手段により規定の収納量になると、回収手段を禁止する禁止手段等を有し、禁止手段は条件に応じて回収手段の禁止を行わない。
この条件とは、例えば、検出手段が規定の収納量を検出した場合、被回収物の投入予定数量を入力する入力手段にて、該投入予定数量が入力されたことである。回収手段は、入力手段による投入予定数量が入力されると、その入力の結果に応じて禁止手段による禁止の適宜を判定する判定手段を備える。
また、本発明の実施形態に係る回収装置は、被回収物の回収量に応じてポイントを付与するポイント付与手段、被回収物を回収する回収手段、その回収手段で回収した被回収物を収納する収納手段、その収納手段で収納された被回収物の収納量を検出する検出手段、ポイント付与に関する回収量単位に応じて回収可能な残量報知を行う報知手段等を有する。
【0009】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。尚、以後の各図の説明で、既に説明した部位と共通する部分は同一符号を付して重複説明を一部省略する。
【0010】
図1は、本発明の実施形態に係る回収装置(空容器回収装置100又は物品回収装置ともいう)を有する回収システムの構成の一例を示す図である。
図1に示す例では、複数の店舗CS毎に空容器回収装置100が設置されている。空容器回収装置100は、店舗CSの建物内に設置されてもよいし、例えば店舗CSの敷地内において、軒下などの屋外に面するような場所に設置されていてもよい。店舗CSは、例えば同じ系列店である。一具体例として、店舗CSは、同系列におけるコンビニエンスストアである。
【0011】
空容器回収装置100は、リサイクル品としてのペットボトルの集積設備として機能する。店舗CSに赴いた客C(利用者ともいう)は、例えば自分が飲料などを飲んで中身が空いたペットボトル(空容器)を空容器回収装置100に投入する。例えば空容器は洗浄されていることが推奨される。本実施形態の空容器回収装置100は、投入されたペットボトルを減容した後、空容器回収装置内に収納する。
【0012】
また、空容器回収装置100は、ネットワークNT経由で回収管理サーバ200と通信が可能なように接続される。空容器回収装置100は、例えば携帯電話通信網等とネットワークNTを介して回収管理サーバ200と通信するように構成されていてもよい。空容器回収装置100は無線により通信を行うことが可能となり、ネットワーク用のケーブルを接続する必要がないことから、例えば設置の自由度が高くなる。
なお、1つの店舗CSにおいて1つの空容器回収装置100が設置された例が示されているが、1つの店舗CSに設置される空容器回収装置100の個数は特に限定されない。
【0013】
回収管理サーバ200は、空容器回収装置100によるペットボトルの回収に関する情報処理を行うサーバである。回収管理サーバ200は、例えば空容器回収装置100を提供する企業により運用される。
回収管理サーバ200は、具体的に、各店舗CSの空容器回収装置100におけるペットボトルの回収に関する履歴を示す回収履歴情報を管理する。そのうえで、回収管理サーバ200は、空容器回収装置100を利用してペットボトルの回収の協力に関する客Cの実績(回収実績)を導出し、導出された回収実績を客Cに報知する。客Cへの回収実績の報知は、回収実績に関する情報を客Cの客端末装置300に表示させることによって行われる。
【0014】
客端末装置300は、客Cが所有する端末装置である。客端末装置300は、例えば据え置き型あるいはノート型のパーソナルコンピュータであってもよいし、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話等の携帯端末であってもよい。
客端末装置300は、ネットワークNT経由で回収管理サーバ200と通信を行うことができる。
【0015】
また、
図1に示す客Cは、店舗CSの会員として登録されている。店舗CSの会員である客Cは、会員カードCDを所有する。会員カードCDに記録されるカード情報には、会員識別子が含まれる。会員識別子は、会員カードCDごとに固有となるように割り当てられたカード識別子でもある。会員カードCDは、会員としての客Cごとに1枚ずつ提供されるものであることから、会員カードCDごとに固有となるカード識別子は、会員カードCDの所有者である会員としての客Cを一意に示す会員識別子として扱われる。
【0016】
会員カードCDは、店舗CSにて支払いの際にプリペイドカードとして利用することができる。また、会員カードCDは、ポイントカードとしても利用することができる。例えば、店舗CSでの支払いの際に、会員である客は、会員カードCDを店員に提示する。
店員は、店舗CSに設置されたPOSレジスタ400を操作して客の購入する商品に応じた会計を行う際に、会員カードCDに記録されたカード情報を、POSレジスタ400のカードリーダにより読み取らせる操作を行う。
なお、会員カードCDは、無線通信機能付きICカードであってもよいし、会員識別子を示すバーコードや2次元コードなどが印刷されているカードであってもよい。バーコードや2次元コードは、会員識別子に関連付けられている識別情報を示すものであってもよい。
なお、上記実施形態では、空容器回収装置100は、会員カードCDに基づいて個人認証を行ったが、例えば、指紋認証、顔認証等の生体認証、携帯電話やスマートフォン等を用いた個人認証、など各種個人認証技術を採用してもよいし、多段階認証、多要素認証などを採用してもよい。
【0017】
POSレジスタ400は、客が買い上げた商品を登録する商品登録処理と、登録された商品に応じた精算処理とを含む会計処理を実行する。
POSレジスタ400は、会計処理において、会員カードCDからカード情報を読み取った場合には、読み取ったカード情報を店舗管理サーバ500に送信する。これにより、店舗管理サーバ500にて、例えばプリペイド残高からの支払いや、支払い金額等に応じたポイントの加算、ポイントのプリペイド残高への変換、プリペイド金額のチャージなどに対応する処理が行われる。
なお、
図1では、1つの店舗CSにおいて1つのPOSレジスタ400が設置された例が示されているが、1つの店舗CSに設置されるPOSレジスタ400の個数は特に限定されない。
【0018】
店舗管理サーバ500は、店舗CSを統括して管理するサーバである。店舗管理サーバ500は、店舗CSにより運用される。
店舗管理サーバ500は、具体的に、会員識別子ごとにプリペイド残高、ポイント残高などを管理する。また、店舗管理サーバ500は、例えば、店舗CSごとの商品に関する情報を管理するように構成されていてもよい。
【0019】
図2は本発明の実施形態に係る回収装置として、回収対象の空容器(PETボトル等)を回収する空容器回収装置100の一例を示す図である。この空容器回収装置100(回収装置)は、空容器を一本ずつ回収するように構成されている。
【0020】
空容器回収装置100は、待機時、物品投入部の外扉111が閉状態であり、物品投入部と容器収容部140の間に開閉自在に設けられた内扉112が閉状態である。物品回収時に、物品投入部の外扉111が開状態となり、判別部により、物品投入部の載置部へ載置された物が回収対象物の物品(例えば、PETボトル等の樹脂製の空容器)であるか否かが判別される。回収対象物の物品(空容器)であると判別された場合、外扉111が閉状態となり、物品投入部と容器収容部140の間に設けられた内扉112が開状態となり、容器収容部140により容器が回収される。本実施形態では、空容器回収装置が減容機構(減容部120、又は容器減容部ともいう)を備え、減容機構(減容部120)により容器を減容することで、規定容量の容器収容部140にて多量の減容された空容器を回収可能である。
【0021】
なお、回収装置の被回収物としての物品としては、PETボトル、缶、ビンに限定されず、例えば、牛乳パック、トレー、インクカートリッジ、図書館やレンタル店への返却物(本やDVDなど)、クリーニング品、電池、電球など、回収の対象となる物品であればよい。つまり、空容器回収装置は本発明に係る装置や物品回収装置の一実施例である。
【0022】
詳細には、
図2、
図3に示したように、本発明の実施形態に係る物品回収装置としての空容器回収装置100は、装置の本体部100Bの上部に容器投入部110が設けられており、容器投入部110の開口部の外側には外扉111が設けられている。装置の本体部100Bは、外扉111よりも上部付近の正面側に、表示操作部3、送受信部4(通信部)、リーダライタ17(カードリーダライタ)が設けられている。また、装置の本体部100Bの正面側には、荷物フック100fが設けられている。
【0023】
また、容器投入部110の下方には、容器収容部140に連通する通路が設けられており、容器投入部110の載置部116から容器収容部140への通路71に内扉112が設けられている。
【0024】
本実施形態では、空容器回収装置100は、内扉112と、容器収容部140の間に減容部120(減容機構)が設けられている。減容部120は、内扉112が開状態の場合、容器投入部110からの空容器Aを押し潰して減容し、減容された容器RAを、下方の容器収容部140に出力する。
また、空容器回収装置100の本体部100Bは、容器収容部140を載置した引出し100C(引出し部材)を有し、正面側には引出用取手100eや、鍵孔100rが設けられており、鍵を鍵孔100rに差込み施解錠可能に構成されている。
また、空容器回収装置100の本体部100Bは、施解錠検出部18を有し、施解錠検出部18は、引出し100Cの鍵孔100rの施錠、解錠を検出する。
【0025】
また、装置の本体部100Bの正面側、詳細には、引出し100Cの正面側には、透光部100A(透光窓)が設けられており、外部から容器収容部140に収容されている空容器を視認可能に構成されている。
【0026】
また、装置の本体部100Bの側面部には、搬送時に用いられる移動用取手100gが設けられている。
【0027】
また、装置の本体部100Bは、正面側にキャップ投入部108を備え、キャップ投入部108から装置の本体部内で下方に向かってキャップ用通路72が設けられ、キャップ投入部108に投入されたキャップがキャップ用通路72を介してキャップ収容部145に収容されるように構成されている。
尚、キャップ用通路72は、キャップと、キャップよりも小さなものを仕分けする機構を有してもよい。具体的には、キャップ用通路72が分岐されて、分岐部に網の目状の部材にて、飲み残し吸い殻、雨水等は別経路で排出、蓄積し、キャップのみキャップ収容部145へ収まるようにしてもよい。
【0028】
減容部120は、例えば、一対の回転軸811、911が回転自在に軸支された構造となっている。
また、減容部120の上部には、送り機構50が設けられており、送り機構50の回転軸51が上記略板形状の支持部材により回転自在に軸支されている。送り機構50は、回転軸51に、パドルとして複数の羽根部52(金属製または樹脂製等)を有する。送り機構50は、回転軸51が回転することにより、羽根部52が回転軸51を回転中心として回転し、空容器Aを減容部120へ案内する。
【0029】
また、減容部120の上部には、傾斜した板形状の規制部材60、規制部材61、及び規制部材61に対して逆勾配の規制部材62が、空容器Aを減容部120の中心へ導くように設けられており、空容器Aをそれ以外の箇所へ移動することを規制する。
【0030】
回転軸811、911、51はそれぞれ所定の間隔をあけて互いに平行に配置されている。一対の回転軸811、911それぞれにおいて、軸方向の両側面に刃面を備えた圧縮ローラ81、91と、当該圧縮ローラ81、91よりも小さい径で当該圧縮ローラ81、91の厚みよりも僅かに厚いスペーサ(不図示)とが軸方向に沿って交互に並設されている。
一方の回転軸に設けられた圧縮ローラの外周部が、他方の回転軸に設けられた圧縮ローラの間に配置されており、当該他方の回転軸に設けられた当該圧縮ローラの間に設けられたスペーサに対して所定の距離だけ離れた位置に配置されている。
【0031】
回転軸811の一方の端部には歯車(不図示)が設けられており、回転軸911の一方の端部に設けられた歯車(不図示)と噛合するように構成されている。この回転軸811、911、51は、駆動モータ(不図示)により回転駆動される。駆動時、回転軸811、回転軸911が互いに逆方向に回転し、中央部に投入された空容器Aが圧縮ローラ81、91により圧縮されて、減容された空容器が下方へ出力される。
剥離部32(剥離部材30)は、減容部120の圧縮ローラ81、91により減容された容器を、圧縮ローラ81、91から剥がすように構成されている。
【0032】
また、
図3に示したように、減容部120の上方に第1の飛散防止部75、第2の飛散防止部78を有する。
本発明の一実施形態に係る空容器回収装置100は、本体部内に設けられた減容部120と内扉112との間に、第1の飛散防止部75を有する。第1の飛散防止部75は、例えば、柔軟性を有する板状部材であってもよいし、剛性の板状部材であってもよい。本実施形態では、第1の飛散防止部75は、例えば柔軟性を有するPET帆布等の材料から成る。また、本実施形態では、第1の飛散防止部75は、載置部116から減容部120へ至る通路71の途中に吊設されている。第1の飛散防止部75は、内扉112の開閉動作に応じて可動するように構成されていることが好ましい。
【0033】
第2の飛散防止部78は、物品回収装置(空容器回収装置100)のメンテナンス用の扉の機能を有する。詳細には、第2の飛散防止部78は、空容器回収装置の内部に設けられた固定部材に蝶番を介して、開口部を開閉自在に軸支されている。メンテナンス時、操作者は、空容器回収装置100の上部の外装カバーを開けた状態で、第2の飛散防止部78の把持部78d(取っ手)を把持して、第2の飛散防止部78を開状態とすることができる。また、物品回収装置は、第2の飛散防止部78が閉状態でない場合に、減容部120や他の操作ができないように制御可能に構成されていてもよい。
【0034】
また、本発明の実施形態に係る空容器回収装置100は、容器収容部140が満杯になった場合などに、その旨を報知する処理を行う。空容器回収装置100は、例えば、管理者や清掃者等による、容器収容部140の開放に係る操作、詳細には、容器収容部140を備える引出し100Cを引き出すための解錠操作などを検出した場合、物品が載置される載置部の清掃を行うように報知する処理を行う。
【0035】
図4は本発明の実施形態に係る回収装置としての空容器回収装置100を説明するための図であり、詳細には、
図4(a)は空容器回収装置100の電気的な機能ブロックの一例を示す図であり、
図4(b)は制御部の機能ブロックの一例を示す図である。
図5は空容器回収装置100の容器投入部の一例を示す概念図である。
図6は外扉111が閉状態で内扉112が閉状態の空容器回収装置100の容器投入部の一例を示す概念図である。
図7は外扉111が閉状態で内扉112が閉状態の空容器回収装置100の容器投入部110の一例を示す側面概念図である。
図8は外扉111が開状態で内扉112が閉状態の容器投入部の一例を示す側面概念図である。
図9は外扉111が閉状態で内扉112が開状態の容器投入部の一例を示す側面概念図である。
【0036】
空容器回収装置100は、
図4(a)に示すように、制御部1(CPU)、記憶部2、表示操作部3、送受信部4、外扉駆動部5、内扉駆動部6、計量部7、金属検出センサ8、PETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903、扉位置センサ10、扉ロック部11、人感センサ12、減容駆動部15、リーダライタ17、施解錠検出部18、撮像部19、検出手段としての収納量検出部910等を有する。各構成要素は、信号線等により電気的に接続されている。
【0037】
収納量検出部910(検出手段)は、収納手段(容器収容部140)に収納されている現在の被回収物の収納量を検出し、検出結果を制御部1に出力する。
詳細には、収納量検出部910(検出手段)は、例えば、収納手段(容器収容部140)の質量を計量する計量部を備え、計量部の計量結果に基づいて容器収容部内の被回収物の収容量を算出してもよいし、収納手段(容器収容部140)内に被回収物の満杯位置や所定位置などに設置されている光センサにより、被回収物の収容量を検出してもよいし、容器収容部140内を撮像する撮像部(カメラ)や、得られた画像を画像処理することにより被回収物の収容量を算出してもよいし、被回収物(空容器)の種類や質量、投入回数などに基づいて、被回収物の収容量を算出してもよい。
【0038】
本実施形態では、例えば、PETセンサ901、容器検出センサ902、及び安全検出センサ903は、光センサ9により構成されている。
また、計量部7、金属検出センサ8、PETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903及び撮像部19は、載置部116の近傍又は載置部116自体に設けられ、載置部116に対して清掃が行われているかを検出する清掃検出部180として機能する。
【0039】
制御部1(CPU)は、物品回収装置(空容器回収装置100)の各構成要素を統括的に制御する。制御部1は、例えば、制御用プログラムを実行することにより、本発明に係る機能をコンピュータとしての空容器回収装置100に実現する。詳細には、
図4(b)に示すように、制御部1は、報知手段191、表示制御手段192、操作規制制御手段193、投入量入力手段194、ポイント付与手段195、禁止手段196,判定手段197等を有する。
【0040】
報知手段191は、表示部、発音部(不図示)などにより利用者などに報知する。また、報知手段191は、検出手段(収納量検出部910)により検出された現在の収納量と、規定の収納量(収納量の上限値等)との差を報知する。
また、報知手段191は、後述するように、ポイント付与に関する回収量単位(本数単位又は個数単位)に応じて回収可能な残量報知を行う。
【0041】
表示制御手段192は、検出手段(収納量検出部910)が、収納手段(容器収容部140)での所定の収納量(収容量の上限値等)を検出した場合に、投入予定の被回収物の数量を入力可能とする。
【0042】
操作規制制御手段193は、検出手段(収納量検出部910)が、規定の収納量(収納量の上限値等)を検出した場合、当該空容器回収装置100の操作の受付を中止する。詳細には、操作規制制御手段193は、検出手段により規定の収納量を検出し、且つ、ポイント付与手段がポイント付与する回収量に達している場合に、当該回収装置の操作の受付を中止する。
また、操作規制制御手段193は、回収操作時に、検出手段により規定の収納量を検出した場合であっても、ポイント付与手段がポイント付与する回収量に達していないときに、当該回収装置の操作の受付を中止しない。
【0043】
投入量入力手段194は、投入予定の被回収物の投入量を入力する処理を行う。詳細には、投入量入力手段194は、タッチパネル等の表示操作部3にソフトテンキーなどを操作可能に表示し、利用者の操作により、投入予定の被回収物の投入量を入力する。
【0044】
ポイント付与手段195は、被回収物の回収量に応じてポイントを付与する。ポイント付与手段195では、1セッション毎に、規定されたポイント付与率に基づいてポイントを付与する。詳細には、1セッション毎に、例えば、5本など複数本(回収量単位)毎に1ポイント等の所定のポイントを付与するように規定されている。
回収量単位(例えば5本等)毎に、所定のポイントが付与されるので、例えば1~4本の場合(ポイントが付与されない場合)、回収装置に被回収物が投入されたとしても、ポイントが付与されない。
また、ユーザ等の操作者が、複数本回収作業をしている途中で、回収装置の収納上限値に達した場合、回収装置の回収動作がストップしてしまい、利用者により持参された残りの被回収物(空容器などの物品)を回収することができず、ポイントが付与されない。
【0045】
禁止手段196は、検出手段(収納量検出部910)により規定の収納量になると回収手段(例えば容器投入部110、外扉111、内扉112、載置部116等)による回収を禁止する。また、禁止手段196は条件に応じて回収手段の禁止を行わない。
この条件とは、例えば、検出手段が規定の収納量を検出した場合、被回収物の投入予定数量を入力する入力手段(タッチパネルやキーボード等の表示操作部3や投入量入力手段194)にて、該投入予定数量が入力されたことである。
【0046】
判定手段197は、入力手段(タッチパネルやキーボード等の表示操作部3や投入量入力手段194)による投入予定数量が入力されると、該入力の結果に応じて禁止手段196による禁止の適否を判定する。
【0047】
なお、ポイント付与率は記憶部に記憶されており、表示操作部から、又は送受信部を介して外部のコンピュータ等から、適宜、変更可能、設定可能である。
【0048】
記憶部2は、RAM、ROM、HDD、SSDなどの記憶装置である。記憶部2は、制御用プログラムなどを記憶する。また、記憶部2は、被回収物(回収対象物)の空容器の特徴を記憶している。空容器の特徴とは、例えば、容器質量の範囲、樹脂材料であるか否かを判別する。また、記憶部2は、会員識別子と属性情報とを関連付けて記憶している。属性情報は、例えば、操作者に関する、年齢、会員/非会員、回収装置の使用回数等の情報である。
【0049】
表示操作部3は、制御部1の制御により所定の表示を行う。また、表示操作部3は、ユーザ等の操作に応じた信号を制御部1へ出力する。表示操作部3は、例えば、タッチパネル式表示装置などである。
【0050】
送受信部4は、制御部1の制御により、無線式通信路または有線式通信路を介して他の端末装置(コンピュータ)と所定の通信を行う。
【0051】
リーダライタ17(カードリーダライタ)は、例えば、非接触式ICカードやICタグ等の会員カードCDに対して通信を行う送受信装置であり、制御部1の制御により、所定の通信を行う。また、回収装置100は、リーダライタ17の代わりに、会員カードCDに記録されているカード識別子(会員識別子)を示すバーコードや2次元コードを読み取るコードリーダーを有していてもよい。
【0052】
外扉駆動部5は、外扉111を開閉させるためのモータ等であり、制御部1からの制御により、駆動制御される。
【0053】
内扉駆動部6は、内扉112を開閉させるためのモータ等であり、制御部1からの制御により、内扉を開状態、又は閉状態に駆動制御される。
【0054】
計量部7は、容器投入部110の載置部116に載置された空容器、又は非回収対象物の質量を計量する。計量部7はロードセルなどの計量装置である。
また、計量部7は、容器投入部110の載置部116に載置された容器内の飲み残し等を検出することで、回収可否を判断するセンサとして利用される。また、計量部7は、回収可と判断した容器の質量値を積算することで、容器収容部140に収容されている総質量を特定することも可能に構成されている。この機能により、容器収容部140に計量部を設ける必要がなく、大きな容量の容器収容部140を確保することができ、かつ計量部7自体を小さくすることができる。計量する対象が比較的小さいため、大きな計量部7を設ける必要がない。
【0055】
金属検出センサ8は、容器投入部110の載置部116に載置された物が金属であるか非金属であるかを検出する。本実施形態では、制御部1は、金属検出センサ8により載置部116に載置された物が金属であると検出された場合、載置部116に載置された物が非回収対象物であると判別する。
本実施形態では、金属検出センサ8は、内扉112に設けられている。なお、金属検出センサ8は、載置部116に設けられていてもよい。
【0056】
本実施形態では、PETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903は、光センサ9である。光センサ9は、載置部116の左側、右側のうち一方に設けられた発光部からの光を、他方に設けられた受光部で受光するように構成されている。
【0057】
PETセンサ901は、載置部116の左右側壁部のうち一方に設けられた発光部からの光を、他方に設けられた受光部で受光するように構成されている。また、PETセンサ901は偏光板を備え、その偏光板を介して受光するよう構成されており、PETボトルなどの透光性の空容器を透過した偏光した光を検出することにより回収対象の空容器を検出可能に構成されている。
制御部1は、容器投入部の載置部に載置された透光性の空容器を透過して受光した光を、PET901の受光部(光センサ9)で検出し、その光センサ9からの検出信号に基づいて、回収対象の空容器であるか否かを判別する。
【0058】
容器検出センサ902は、載置部116の左右側壁部のうち一方に設けられた発光部からの光を、他方に設けられた受光部で受光するように構成されている。制御部1は、容器投入部の載置部116に空容器などが載置された場合、容器検出センサ902の受光部で受光される光の強度に基づいて、空容器が載置されているか否かを判別する。
【0059】
安全検出センサ903は、投入口の近傍の左側及び右側に発光部と受光部が設けられており、詳細には、外扉111が閉状態となる位置に設けられており、左側、右側の一方に設けられた発光部からの光を、他方に設けられた受光部で受光するように構成されている。制御部1は、安全検出センサ903の受光部で受光される光の強度に基づいて、例えば、人の手などが投入口又は投入口の近傍にあるか否かを検出する。制御部1は、安全検出センサ903の発光部からの光が受光部で受光できた場合、投入口に人の手などがないと判別し、受光部で受光できない場合、投入口に人の手などがあると判別し、例えば外扉111を安全に閉じることができないと判断する。
【0060】
例えば、載置部116を撮像する撮像部19が、載置部116の近傍に設けられていてもよい。撮像部19は、例えば、載置部116に載置された物品が回収対象であるか非回収対象であるかを判断するために用いられまた、この撮像部19は、清掃モード時に、清掃者などにより載置部116が清掃されたか否かを判別するために用いられてもよい。
【0061】
尚、物品回収装置は、載置部周辺に回収要否を判定するための上記センサ類が設けられている。例えば、従来の回収装置では、装置内に物品を取り込み、回収対象であるか否かを判定し、投入口とは異なる排出口から非対象物を排出しており、装置内に判定部が備えられているため、排出口を設ける必要がある。
一方、本発明の実施形態に係る物品回収装置は、装置の投入口にあたる載置部に回収要否を判定するセンサ類が設けられているため、装置内に回収対象物を取り込む必要がない構成となっている。よって、排出口を設ける必要がなく、小型の物品回収装置を提供することができる。
【0062】
扉位置センサ10は、外扉111の位置や内扉112の位置を検出し、外扉111の位置や内扉112の位置に関する信号を制御部1に出力する。制御部1は、その信号に基づいて外扉111、内扉112の開閉状態を制御する。
【0063】
扉ロック部11は、例えば、ソレノイドなどのロック装置を有し、制御部1からの制御により、必要に応じて外扉111や内扉112の移動をロックする。
【0064】
人感センサ12は、例えば、回収装置100の本体部100Bに設けられており、本体部100Bの近傍の操作者などを検知することができる。人感センサ12は、例えば、赤外線センサ、超音波センサ、可視光センサ、又はそれらの組合せにより構成されている。人感センサ12は、検出結果を示す信号を制御部1に出力する。
【0065】
施解錠検出部18は、空容器回収装置100の本体部100Bに設けられており、施解錠検出部18は、引出し100Cの鍵孔100rの施錠、解錠を検出する。
【0066】
図5~
図9に示すように、本発明の実施形態に係る回収装置としての空容器回収装置100の容器投入部110は、載置部116、外扉111、内扉112、押出部113(押出部材)、台座118、計量部7、外扉用支持部S111、内扉用支持部S112、外扉駆動部5、内扉駆動部6、第1の制限部K111、第2の制限部K112などを有する。
【0067】
載置部116は、回収対象物などを載置可能に構成されている。載置部116には、例えば載置部116の側壁部116aには、受光部9aや発光部9bなどの光センサ9などが設けられている。また、載置部116の下部には計量部7が設けられている。
【0068】
また、本実施形態では、載置部116は、その載置面が水平ではなく、物品の投入口側(外扉111が開状態のときの開口側)よりも容器収容部140側が低くなるように傾斜をつけて設けられている。すなわち、載置部116は、投入された物品が自重により容器収容部140側(又は減容部120側)へ落ちることを促すように構成されている。これにより、物品(投入物)を容器収容部140へ送るための搬送機構を設ける必要がなく、小型の物品回収装置を提供することができる。
また、載置部116は、載置面の表面に表面処理が施され凹凸部が形成されており、投入された物品が載置部に貼りつくことを防止する構造を有する。物品回収装置が容器回収装置である場合、容器が濡れていたとしても、容器表面と載置部の凹凸形状の表面との接触面積が比較的小さいので濡れによる表面張力が小さくなり、容器が容器収容部140側へ容易に移動する。すなわち、濡れている容器が容器収容部側へ落ちないといった不具合を防ぐことができる。
【0069】
外扉111は、載置部116の外側に設けられている。外扉駆動部5は、外扉111を開閉自在に駆動する。
内扉112は、載置部116と減容部120との間の通路71に設けられている。内扉駆動部6は、内扉112を開閉自在に駆動する。この内扉112には、空容器の載置状態を案内する案内部112Dが設けられている。案内部112Dは、露出され装置本体部から視認可能な位置に設けられている。案内部112Dは、物品(PETボトルなどの空容器等)を規定の向き、規定の位置に載置するように情報として案内表示されている。この案内部112Dは、内扉112の表面に設けられた凹部、凸部、ステッカー、LED表示部、LCDなどであってもよい。
また、物品回収装置は、撮像部などの検出センサにより、案内部112Dにより示された載置位置に、正しく物品が載置されているかを判定するための判定手段を備えていてもよい。また、撮像処理や光センサなどの検知部により、載置向き及び位置が正しくない場合は、報知などを行うこともできる。
【0070】
図5に示すように、本実施形態では、空容器回収装置100は、台座118を有し、この台座118は外扉111、及び外扉駆動部5を支持する外扉用支持部S118、S111を有する。詳細には、2つの外扉用支持部S118の上端部には外扉駆動部5、回転軸C111が設けられ、回転軸C111に扇形状の外扉用支持部S111が回動自在に設けられ、扇形状の外扉用支持部S111により外扉111が支持されている。2つの回転軸C111のうち一方の回転軸C111は、外扉駆動部5のモータの回転軸に接続されている。
扇形状の外扉用支持部S111には、内扉112の回転軸C112が貫通する孔部S111hが設けられている。
【0071】
計量部7は、台座118と載置部116の間に配置され、載置部116を支持する。
【0072】
また、内扉112は、開状態で、載置部116に載置された空容器を減容部120へ案内するように構成されている。また、本実施形態では、計量部7上に配置され、計量部7と載置部116の間から延出した構造の内扉用支持部S112により、内扉駆動部6や内扉112が支持されている。内扉駆動部6には、内扉112の回転軸C112が設けられ、その回転軸C112に内扉112が設けられている。内扉112を開状態とすることで、回収対象物を装置本体部内の容器収容部140へ案内することができる。また、内扉用支持部S112は、回転軸C111が貫通される孔部S112hを有する。
【0073】
すなわち、台座118の外扉用支持部S111により外扉駆動部5や外扉111が支持され、台座118上に配置された計量部7の上部に載置部116が設けられているので、計量部7により、載置部116に載置された回収対象物などの質量を高精度に計量することができる。詳細には、計量部7上には、外扉111や外扉駆動部5を支持していない構造であるので、計量部7は、外扉111や外扉駆動部5の振動等の影響を受けにくい構造となっており、載置部116上の回収対象物の質量を高精度に計量することができる。
【0074】
また、外扉111は、載置部116を露出する開位置と、載置部116を覆う閉位置との間を移動可能に構成されており、外扉111が閉じる場合、外扉111が開位置から、載置部116に向かって閉位置へ移動可能に構成されている。すなわち、外扉111が開状態から、載置部116へ向かって動き閉じるように構成されているので、例えば、ユーザの手や腕などが、外扉111と載置部116の間に挟まれたとき、計量部による計量値が変動し、制御部がその変動を検出することで、ユーザの手や腕、異物などが、外扉111と載置部116の間に挟まれたことを容易に検知することができる。
【0075】
また、
図5~
図9に示すように、外扉111は、内扉112の移動を制限する第1の制限部K111を備える。内扉112は、外扉111の移動を制限する第2の制限部K112を備える。第1の制限部K111と、第2の制限部K112により、外扉111及び内扉112の両方が開状態となることを制限する機構を有する。
すなわち、空容器回収装置100は、外扉111に設けられた第1の制限部K111と、内扉112に設けられた第2の制限部K112を有するので、機械的に簡単な構造で、外扉111と内扉112それぞれの開閉状態に応じて、各扉の開閉動作を制限することができる。
【0076】
また、
図5~
図9に示すように、第1の制限部K111は、外扉111の移動に応動するように構成されている。第2の制限部K112は、内扉112の移動に応動するように構成されている。また、空容器回収装置100は、外扉111が開状態の場合、第1の制限部K111が内扉112の移動を制限するように構成されており、内扉112が開状態の場合、第2の制限部K112が外扉111の移動を制限するように構成されている。
詳細には、本実施形態では、空容器回収装置100は、外扉111が開状態の場合、内扉112が閉状態のまま、開状態となることを制限するように構成されている。すなわち、外扉111が開口状態で、投入された物が載置部116に載置された時には、内扉112は閉状態であり、開状態とはならず、載置部116に載置された物が、回収対象物、又は非回収対象物であるに関わらず、回収装置の本体部100B内の容器収容部140にそれを収容しないように構成されている。すなわち、この状態では、内扉112に物品(回収対象物、又は非回収物)が当接した状態であり、内扉112は載置部の一部を兼ねる構造となっている。
【0077】
また、この第1の制限部K111と第2の制限部K112は、移動経路が重なるように構成されている。また、本実施形態では、空容器回収装置100は、第1の制限部K111と第2の制限部K112のうち一方が、他方の移動を制限する場合、第1の制限部K111と第2の制限部K112が弧形状に僅かに間隔をあけて隣接する構造となっている。詳細には、本実施形態では、第1の制限部K111は略扇形状に形成されている。第1の制限部K111は凸状弧形状部K111aと、凹形状部K111bを有する。また、第2の制限部K112は略扇形状に形成されている。詳細には、第2の制限部K112は、凸状弧形状部K112aと、凹形状部K112bを有する。
【0078】
外扉111が開状態で内扉112が閉状態で、第1の制限部K111が、第2の制限部K112の移動を制限する場合、第1の制限部K111の凸状弧形状部K111aと第2の制限部K112の凹形状部K112bが弧形状に僅かに間隔をあけて隣接する構造となっている。
すなわち、本発明の実施形態では、上述したように、外扉111が開状態の場合、内扉112が閉状態で、第1の制限部K111により、第2の制限部K112の移動が制限されるので、内扉112が閉状態のまま維持され、開状態にはならない。
【0079】
また、内扉112が開状態で外扉111が閉状態で、第2の制限部K112が、第1の制限部K111の移動を制限する場合、第2の制限部K112の凸状弧形状部K112aと、第1の制限部K111の凹形状部K111bが弧形状に僅かに間隔をあけて隣接する構造となっている。
【0080】
すなわち、本発明の実施形態の物品回収装置としての空容器回収装置は、外扉111が閉状態で、内扉112が開状態の場合、第2の制限部K112により、第1の制限部K111の移動が制限されるので、外扉111が閉状態のまま維持され、開状態にはならない構造となっている。
【0081】
また、本実施形態では、空容器回収装置100は、第1の制限部K111と第2の制限部K112の一方又は両方の移動を禁止する禁止手段を有してもよい。詳細には、禁止手段は、例えば、ソレノイドを有する。このソレノイドは、例えば、コイル内に金属製の可動ピン(プランジャ)が配置され、コイルに対して非通電時には、付勢部によりコイル端部から可動ピン(プランジャ)が突出した位置に配置された構造であり、コイルに対して通電時に可動ピンがコイル内へ移動するように構成されている。
例えば、外扉111の閉状態から開状態への移動を禁止可能な禁止手段として、外扉用のソレノイドの可動ピン(プランジャ)が、第1の制限部K111に設けられた孔部に係合可能に構成されていてもよく、第1の制限部K111の閉状態を維持し、開状態への動きを禁止する場合には、その孔部に可動ピンを係合し、動きを禁止しない場合には、可動ピンを非係合状態とするように、制御部により制御が行われる構成となっている。すなわち、禁止手段は、簡単な構造で、第1の制限部K111の閉状態から開状態への動きを禁止することができる。
また、内扉112の閉状態から開状態への移動を禁止可能な禁止手段として、内扉用のソレノイドの可動ピン(プランジャ)が、第2の制限部K112に設けられた孔部に係合可能に構成されていてもよく、第2の制限部K112の閉状態を維持し、開状態への動きを禁止する場合には、その孔部に可動ピンを係合し、動きを禁止しない場合には、可動ピンを非係合状態とするように、制御部により制御が行われる構成となっている。すなわち、禁止手段は、簡単な構造で、第2の制限部K112の閉状態から開状態への動きを禁止することができる。
【0082】
次に、本発明の実施形態に係る回収装置としての空容器回収装置100の動作の実施例を説明する。
【0083】
<第1実施例>
空容器回収装置100は、検出手段により、例えば、本数カウント手段(一本ずつ回収)や、ロードセル等の計量手段で、容器収容部140内の被回収物の収納量を算出する。
制御部1は、容器収容部140内の被回収物(空容器等)の収納量が、所定の閾値(第1の閾値)以上の場合、例えば、店舗の端末装置、店員用端末装置、管理装置(管理コンピュータ)、管理者などに、容器収容部140に収納されている被回収物(空容器等)の収納量が第1の閾値以上である旨や、収納物回収時期が近いこと等を報知する処理を行う。
また、空容器回収装置100は、表示操作部3(操作画面等)に、上記報知内容を表示してもよい。
【0084】
図10は、空容器回収装置の表示操作部の表示例(報知例)の一例を示す図である。
例えば、
図10に示すように、表示操作部に表示される。
・ペットボトル5本で1ポイントが貯まる
・残りペットボトル500mLを48本回収できます
・投入扉が自動で開閉しますのでご注意ください
【0085】
また、利用者が、案内本数(回収装置が回収可能な空容器の残り本数(残り量))を超える空容器を持参している場合、制御部は、例えば
図11に示すように、「店員呼び出し」ボタンB1を表示している。利用者は「店員呼び出し」ボタンB1を操作することによって、回収装置はその旨を店員へ報知する。報知手段は、店員の携帯電話(携帯端末装置)へプッシュ通知やメールなどを用いて報知を行っても良い。また、店舗にあるPOS装置やPOS装置の管理端末、さらには自動的に店内放送を行うようにしても良い。併せて画面には店員呼出し中が利用者に案内可能に表示する。具体的には店員呼出し中のメッセージを表示したりボタンB1の表記を「店員呼出し中」とするなどである。さらに、「500mLサイズで残り20本程度の回収ができます。お手持ちのPETボトルがそれ以上ある場合、「店員呼び出し」ボタンを押し、店員にお声がけください」などとスピーカ等の発音部(不図示)から発音により報知を行う。
上述したように、事前に案内すれば、利用者に不満感を与えずに、スムーズな容器回収を実現することができる。
【0086】
なお、店員呼び出し中でも回収操作を開始してもよい。
また、店員への報知は、店員呼び出し、操作開始等の複数のステータスを意味する情報を併せて出力可能である。
その結果、利用者が操作開始されていないステータスであれば、店員が急がなくても容器袋の回収や容器袋の交換などの作業を行うことができる。
また、操作開始のステータスが店員呼出しと同時に報知された場合、利用客をなるべく待たせいないように適切な対応が行なえる。例えば、急いで収納容器の交換用の袋等を準備して、駆けつけることができる。大量の回収物の量であれば回収操作の支援なども可能である。予備の袋を回収装置内に保管していてもよい。
【0087】
また、空容器回収装置の制御部は、例えば、空容器に液体や汚れ等を検出した場合などに、例えば
図12に示すように、「キレイに分別リサイクルしたペットボトルだけが新たな資源として有効利用されます」などと表示操作部3に表示するとともに、「店員呼び出し」ボタンB1や、次の操作画面に進むための「次へ」ボタンB2を操作可能に表示する処理を行ってもよい。
【0088】
<第2実施例>
上述した第1実施例の回収装置の動作に、後述する第2実施例の動作を加えて実行してもよい。
詳細には、利用者が、案内本数(回収装置が回収可能な空容器の残り本数(残り量))を超える空容器を持参している場合、制御部が、例えば
図13に示すように、「店員呼び出し」ボタンB1を操作可能に表示操作部に表示することができる。具体的には、例えば、「500mLサイズで残り18本、2Lが11本回収できます。回収予定数が上記本数を上回る場合は、「店員呼び出し」、また、「本数入力」をタッチして下さい。「次へ」で回収開始します。」と表示操作部3に表示するとともに、「店員呼び出し」ボタンB1、「本数入力」ボタンB3、「次へ」ボタンB2を表示操作部3に操作可能に表示する。
利用者は、回収操作開始時に、その利用者が持ち込んだ空容器(リサイクル容器等)の数量を回収装置の表示操作部3により入力する。
回収装置の制御部1は、入力された本数に応じて、被回収物の回収装置への回収可否を判別する。
制御部1は、回収可能であると判別した場合であっても、容器収容部140の容器回収袋の交換を要する場合は、「店員呼び出し」ボタンB1の操作をしなくても「店員呼び出し」の報知(出力)を行う。
また、制御部1は、「操作後に満杯になる」旨を出力する。
収納量の限界を超える場合、回収装置の制御部は、「店員呼び出し」の報知を回収装置の画面に表示したり、店員、外部装置へ出力して報知を行う。
操作開始の可否は事前設定を行えばよく、利用客を待機させても良いし、回収装置の制御部は、店員が到着するまでの間、限界数量まで回収操作を行ってもよい。
また、操作が行われた場合、画面上で残りの回収本数をカウントダウンする等して、利用者に案内を行ってもよい。
【0089】
また、
図14に示すように、空容器回収装置の制御部は、被回収物の入力本数に加えて、被回収物のサイズ、被包装物の材質を入力又は選択可能とすることで、制御部は残りの収納本数を正確に算出することができる。
図14に示す設定画面には、例えば、「500mL」選択ボタンB11、「1L」選択ボタンB12、「2L」選択ボタンB13、「わからない」選択ボタンB14、空容器の材質が硬いことを示す「かたい」選択ボタンB15、空容器の材質が柔らかいことを示す「やわらかい」選択ボタンB16、などを選択可能に表示操作部3に表示されている。
【0090】
また、回収装置は、店員呼び出しの緊急度を選択可能に呼応性にし、利用客を待機させる機会を軽減することになる。
【0091】
また、回収装置の制御部1は、投入される被回収物のサイズ、材質(硬い、柔らかい等)を表示操作部の画面などで案内しながら、回収ガイダンス(初心者向けの回収案内)を行ってもよい。
【0092】
また、回収装置が、被回収物を撮像する撮像部、被回収物のサイズを検出するサイズ検出機能、被回収物の材質を検出する材質検出機能を備えている場合、被回収物と異なる物を回収した時点で、回収エラーを報知する。
詳細には、例えば、回収装置は、1本毎に、開閉部が開口し、載置部に被回収物が載置された段階で、開口部を閉鎖し、被回収物の質量測定を行う。
被回収物としての空容器のサイズ、材質の指定がない場合、内容物(飲料等)の残りなどを検出した場合、質量エラーとして、回収しない処理を行う。
また、回収装置は、例えば、金属センサ、光センサ、ロードセルなどによる検出結果に基づいて、PETボトル、アルミ缶、スチール缶等を判別可能に構成されている。
また、投入された物品が回収対象のPETボトルの形状と著しく異なる物、例えば、平たいもの、球形状等の規定外の形状やサイズであった場合、回収装置の制御部は、エラー報知などのエラー処理を行う。
【0093】
<第3実施例>
また、回収装置の制御部は、例えば、回収装置の収納量に関する閾値(例えば収容量の70%等)を超えたときなどに、「本数入力を促す画面」を操作可能に表示部に表示してもよい。
さらに、回収装置の収納量に関する閾値を複数設定した場合は、回収装置の制御部は、おのおの閾値である旨、または必要な処理など、閾値に応じた情報を出力、報知する。具体的には、例えば表1に示すように、第1の閾値が収納量の70%で、第2の閾値が収納容量の90%に設定した場合は、店員の対応の緊急度も異なるし、第3の閾値が収納容量最大値を入力本数により超える場合と超えない場合とで、そのメッセージや情報は異なる。表1に示す入力後本数とは、例えば、利用者により入力された被回収物の投入予定本数(投入予定数量)に、容器収容部140(収納手段)に収納されている回収物(回収された被回収物(空容器))の本数(数量)を加算したものである。
【0094】
【0095】
なお、回収装置は、ステータスの組合せに応じて報知を行っても良い。詳細には、例えば第1の閾値は店員の携帯電話(携帯端末装置などのコンピュータ)、第2の閾値は店内装置(POS装置等のコンピュータ)、第3の閾値は店内放送装置による「回収装置のメンテナンスをお願いします」等の店員を呼び出す放送に設定し、回収装置は、その設定に応じて報知を行う。
【0096】
<第4実施例>
回収装置は、空容器などの被回収物を1本ずつ回収するように投入部が構成されており、容器収容部が規定の収容量に達した場合に、残りの本数を入力させる。
回収装置は、規定の収納量にマージンを有してもよく、回収可能な残り本数がマージン以下の場合、操作を続行する。また、「店員呼び出し」ボタンの表示は、実行される。
【0097】
<第5実施例>
例えば、ポイントサービス実施店舗に設置されている回収装置は、容器収容部が満杯になっても、自動的にマージンなどの制限がなくとも、ポイント達成本数までは、利用者の回収操作を中止しない。
【0098】
<第6実施例>
本発明の実施形態に係る回収装置は、センサー(光センサ等)で容器収容部140の満杯を検出している。
満杯後、回収可能本数(回収可能質量)などのマージン設定があれば、利用者の手元の本数が少なければ、回収可能である。
【0099】
回収装置の上記実施例の効果をまとめると、以下のように記載することができる。
1.回収装置は、事前に回収本数を案内するので、利用者に不安感を与えない。早めの店員対応が可能となる。
2.本数入力により、マージン内であれば利用者の待機時間をなくすことができる。マージン外であっても、早急な対応が望める。
3.ポイントサービスなど、複数本(例えば5本等)で1ポイントの場合、複数本単位(複数量)単位で、最低限ポイント加算成立する本数までを回収することができる。サービス利用者には利点がある。
4.洗浄したリサイクル対象の空容器をまとめて、店舗設置の回収装置で回収することができる。
5.回収装置は、利用者が持参する複数の空容器のうち、最低でもポイントを得られる個数の空容器を回収することができる。
【0100】
図15は本発明の実施形態に係る空容器回収装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
【0101】
ステップST1において、空容器回収装置は、会員カード認証等の利用者認証を行う。詳細には、制御部1は、例えば、リーダライタ17で利用者の会員カードCDに対して通信を行い、利用者(会員カード)の認証を行い、認証の結果、利用者(会員カード)を特定した場合に、回収処理を進め、利用者(会員カード)を特定できない場合、回収処理を終了する。
【0102】
ステップST2において、空容器回収装置は、被回収物の収納量を検出する処理を行う。詳細には、制御部1は、容器収容部140に収納されている被回収物の現在の収納量を検出手段により検出する処理を行う。
【0103】
ステップST3において、制御部1は、検出手段により検出された容器収容部140に収納されている現在の収納量が第1の閾値であるか否かを判別し、第1の閾値であると判別した場合に、ステップST5の処理に進み、それ以外の場合にステップST4の処理に進む。
【0104】
ステップST4において、利用者により被回収物が回収装置に投入される。具体的には、空容器回収装置は、に関する処理を行う。詳細には、制御部1は、外扉111を開状態とする処理を行い、ステップST6の処理に進む。
【0105】
ステップST5において、制御部1は、表示操作部3の表示部に、店員呼び出しボタンの表示、及び回収可能容量の表示を行い(例えば、
図11、
図13参照)、ステップST6の処理に進む。
【0106】
ステップST6において、制御部1は、検出手段により検出された容器収容部140に収納されている現在の収納量が第2の閾値であるか否かを判別し、第2の閾値であると判別した場合に、ステップST7の処理に進み、それ以外の場合にステップST8の処理に進む。
【0107】
ステップST7において、制御部1は、表示操作部3の表示部に、投入本数入力欄の表示を行い、利用者の表示操作部3の操作により、投入本数の情報を取得する。
【0108】
ステップST8において、制御部1は、検出手段により検出された容器収容部140に収納されている現在の収納量が第3の閾値であるか否かを判別し、第3の閾値であると判別した場合に、ステップST9の処理に進み、それ以外の場合に、一連の処理(操作処理)を終了する。
【0109】
ステップST9において、制御部1は、上述した店員呼び出し処理を行った後、一連の処理(操作処理)を終了する。
【0110】
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る回収装置としての空容器回収装置100は、規定の収納量の被回収物を回収可能である。空容器回収装置は容器収容部140での被回収物に関する規定の収納量が設定されている。この規定の収納量に関する情報(収納量情報)は、例えば、回収装置の記憶部に記憶されている。
空容器回収装置100は、被回収物を回収する回収手段(例えば容器投入部110、外扉111、内扉112、載置部116等)、回収手段で回収した被回収物(空容器などの物品)を収納する収納手段(容器収容部140)、収納手段(容器収容部140)で収納された被回収物の収納量を検出する検出手段(収納量検出部910)、検出手段により規定の収納量になると回収手段を禁止する禁止手段196などを有し、禁止手段196は条件に応じて回収手段の禁止を行わない。
この条件とは、例えば、検出手段が規定の収納量を検出した場合、被回収物の投入予定数量を入力する入力手段(タッチパネルやキーボード等の表示操作部3や投入量入力手段194)にて、該投入予定数量が入力されたことである。回収装置は、入力手段による投入予定数量が入力されると、該入力の結果に応じて禁止手段による禁止の適否を判定する判定手段197を備える。
すなわち、簡単な構成で、回収装置の収納能力を予測し回収禁止などを行う回収装置を提供することができる。
【0111】
また、回収装置は、検出手段(収納量検出部910)により検出された(現在の)収納量と規定の収納量(収納量の上限値等)との差を報知する報知手段(制御部1や報知部(表示部や発音部(不図示)等))などを有する。上記収納量は、例えば、空容器の本数、空容器の質量のいずれかひとつである。
つまり、報知手段が、検出手段(収納量検出部910)により検出された収納手段に収納されている(現在の)被回収物の収納量と規定の収納量(収納量の上限値等)との差を報知することで、利用者は、例えば、空容器などの被回収物を回収装置に投入する前に、現在の回収装置の収納能力を簡単に把握することができる。
従来、回収装置の収納能力を予測し報知する回収装置は知られていない。
すなわち、本発明によれば、簡単な構成で、回収装置の収納能力を予測し報知する回収装置(空容器回収装置100)を提供することができる。
また、簡単な構造で、規定の収納量に達する前に、現在収納手段に収納されている被回収物の収納量と規定の収納量との差を利用者等に報知する回収装置を提供することができる。
つまり、本発明に係る回収装置は、利用者視点(顧客視点)で、収納手段により収納されている現在の被回収物の収納量と、収納手段の規定の収納量(収納量の上限値など)との差を、利用者(顧客)に報知することができる。
【0112】
店員や回収業者による視点では、回収装置は、収納手段で被回収物が満杯になった場合、その旨を報知手段により報知する。店員や回収業者はその報知されたタイミングで、被回収物で満杯になっている回収袋を回収装置の収納手段から取り外した後、新しい空の回収袋を収納手段にセットする。
つまり、本発明の実施形態に係る回収装置は、あとどれくらい被回収物を投入可能かを予測し、投入可能な量(被回収物の本数などの量)を、利用者(顧客)へ報知することができる。
【0113】
また、本発明の実施形態に係る回収装置としての空容器回収装置100は、検出手段が所定の収納量(収納量の上限値等)を検出した場合に、投入予定の被回収物の数量を入力可能とする表示制御手段(タッチパネルやキーボード等の表示操作部3、制御部1の表示制御手段192等)を有する。
すなわち、空容器回収装置100は、例えば、所定の収納量(収納手段の収納量の上限値など)が検出された場合、タッチパネル等の表示操作部3に、投入予定の被回収物の数量を入力可能とする設定画面を操作可能に表示する処理を行う。利用者(ユーザ)は、表示操作部3の設定画面などから、投入予定の被回収物の数量を入力する。空容器回収装置100は、これから投入が予定されている空容器(被回収物)の量を簡単に把握することができる。
また、回収装置の報知手段は、上記投入予定の被回収物の数量、検出手段により検出された収納手段の被回収物の(現在の)収納量、及び規定の収納量(収納手段の収納量の上限値など)に基づいて、所定の報知処理を行う。
所定の報知処理は、例えば、ポイントを付与可能な、被回収物の数量単位に基づいて、回収可能な数量を報知する処理等を行う。
【0114】
また、回収装置としての空容器回収装置100は、収納手段での被回収物の現在の収納量が、規定の収納量(例えば収納量の上限値等)に達した場合に、管理者(例えば店舗の端末装置(POSレジスタ等)、店舗の店員用の通信端末装置、管理用コンピュータ等)の呼び出しを可能とするボタンを表示する表示制御手段を有する。利用者により呼出しボタンが操作された場合、空容器回収装置100の制御部は、送受信部4(通信部)を介して、上記装置などにその旨を報知する処理を行う。
なお、回収装置は、収納手段での被回収物の現在の収納量が、規定の収納量(例えば収納量の上限値等)に達したとき、送受信部を介して、店舗用の端末装置、店員用の通信端末装置、管理用コンピュータ等に、その旨を通知してもよい。
すなわち、簡単な構成で、例えば、店舗の端末装置(POSレジスタ等)、店舗の店員用の通信端末装置、管理用コンピュータ等、管理者を呼び出しを行うことができる回収装置を提供することができる。
【0115】
また、本発明の実施形態に係る回収装置としての空容器回収装置100は、被回収物を回収する回収装置であって、投入予定の被回収物の投入量を入力する投入量入力手段194を有する。
すなわち、投入量入力手段194(タッチパネル等の表示操作部3、制御部1等)により、例えば、その空容器回収装置100での利用者の1セッション毎の投入予定の被回収物の投入量が入力される。
ここで、1セッションとは、利用者が、利用者または利用者が所有する媒体(会員カードや端末装置(スマートフォン)等)の識別情報を入力し、所望の本数(量)の被回収物を投入し終えるまでの1回の操作のことを示す。
投入量入力手段により、投入予定の複数の被回収物の投入量が入力されると、制御部1は、その投入予定の被回収物の投入量に応じた処理を行う。例えば、制御部1は、入力された投入予定の投入量と、規定された収納量や回収可能な被回収物の量等に基づいて、収納能力を予測し報知する処理、などを行う。
つまり、簡単な構成で、収納能力を予測し報知する空容器回収装置100などの回収装置を提供することができる。
また、制御部1は、利用者により入力された投入量に対応する全部又は一部分の被回収物を回収可能か否かを判別し、その判別の結果を報知する処理を行う。
利用者が、上記回収装置に投入予定の被回収物の投入量を回収装置に入力した場合、回収装置の制御部により、その投入量に応じた処理が行われ、例えば、投入量に対応した全て又は一部分の被回収物を回収可能か否かの報知を行うことで、利用者はその報知された被回収物の量に応じて、適宜、被回収物を1つずつ回収装置に投入することができる。
回収装置では、一つずつ被回収物を所定の量だけ回収することができる。
【0116】
また、本発明の実施形態に係る回収装置としての空容器回収装置100は、規定の収納量の被回収物を回収可能である。空容器回収装置は規定の収納量が設定されている。この空容器回収装置100は、被回収物の回収量に応じてポイントを付与するポイント付与手段195(ポイント付与部)、被回収物を回収する回収手段(例えば容器投入部110、外扉111、内扉112、載置部116等)、この回収手段で回収した被回収物を収納する収納手段(容器収容部140等)、収納手段(容器収容部140等)で収納された被回収物の収納量を検出する検出手段(収納量検出部910)、ポイント付与に関する回収量単位(本数単位又は個数単位)に応じて回収可能な残量報知を行う報知手段191(制御部1や報知部(表示部や発音部(不図示)等))などを有する。
すなわち、例えば、ポイント付与手段195が、5本などの複数本で1ポイントを付与するように、ポイント付与率が規定されている場合に、報知手段191は、ポイント付与に関する回収量単位、例えば、5本単位で、収納手段(容器収容部140)で回収可能な被回収物としての空容器の量(残量)を報知することができる。
つまり、利用者は、その報知結果に応じて、適宜、ポイントがつくまで、空容器を回収装置に1本ずつ投入することができる。
また、詳細には、報知しなくても規定量に達した時点でポイント達成されていない場合、回収装置の制御部は、回収操作を禁止しないで、ポイント達成した段階でエラー報知と回収禁止と店員呼出しを行っても良い。
また、会員カードなど現在の投入本数、例えば2本回収済の場合は残り3本でポイント付与されるのでその時点で報知される。具体的には例えば、0本の場合は5本、4本の場合は1本で報知及び禁止される。
投入時に本数入力などしなくても残りのポイント達成するための本数により禁止するタイミングがかわる、つまりポイントを付与した段階で回収手段を禁止する、例えば「外扉を開けない」などである。
【0117】
また、本発明の実施形態に係る回収装置としての空容器回収装置100は、検出手段により収納手段(容器収容部140)に収納された被回収物の収納量が、規定の収納量(上限値など)になったことを検出した場合に、当該回収装置の操作の受付を中止する操作規制制御手段193を有する。
また、操作規制制御手段193は、利用者による回収操作時に、検出手段により、収納手段(容器収容部140)に収納された被回収物の収納量が規定の収納量(上限値など)となったことを検出した場合であっても、ポイント付与手段195がポイント付与する回収量に達していないときに、当該回収装置(空容器回収装置100)の操作の受付を中止しない。
つまり、操作規制制御手段193は、検出手段により、収納手段(容器収容部140)に収納された、被回収物の収納量が、規定の収納量となったことを検出し、且つ、利用者の今回の被回収物の回収量が、ポイント付与手段195によりポイント付与するのに必要な回収量に達していない場合に、回収装置の操作の受付を中止しない。
すなわち、利用者は、ポイント付与するのに必要な回収量に達するまで、被回収物を投入可能に回収装置の操作を受け付ける。利用者は、少なくとも1ポイントを得るのに必要な数量の被回収物を一つずつ投入して、回収装置に回収させることで、1ポイントを得ることができる。
具体的には、例えば、1セッション毎に500mLサイズの空容器を5本回収する毎に1ポイント付与する条件が設定されているとき、利用者がその回収装置にログイン状態で被回収物を投入中に、収納手段(容器収容部140)に収容されている被回収物の現在の収納量が、規定の収納量(上限値など)になった場合であっても、制御部1は、1ポイント付与されるまで、被回収物の回収を制限しない処理を行う。すなわち、利用者は、少なくとも1ポイントを得るまで空容器を回収装置に投入することができる。
【0118】
また、本発明の実施形態に係る回収装置は、回収装置に設定されている規定の収容量としては、例えば、表2に示すように、収納量報知値、収納量満杯値、収納量上限値などを挙げることができる。収納量報知値、収納量満杯値、収納量上限値にはそれぞれ、収容率、空容器の質量値、空容器の本数には、例えば、収納量報知値としての第1の閾値、収納量満杯値としての第2の閾値、収納量上限値としての第3の閾値がそれぞれ関連付けられている。報知手段は、規定の収容量として、表2に示す値に基づいて、報知処理を行ってもよい。
【0119】
【0120】
なお、表2では、収納量満杯値を100%と規定したが、95%であってもよい、つまり100%以外の値を満杯値として設定してもよい。
また、収容率、質量値、本数のすべての検出手段を用いて、いずれか一の検出手段が当該閾値に達した時に報知しても良いし、すべての検出手段が当該閾値に到達したときに報知しても良い、それぞれの閾値で組合せなど条件を個々に設定するようにしても良い。
【0121】
<他の実施例>
また、例えば、投入者が複数の空容器(リサイクル容器など)を持参し、回収装置に1つずつ投入する。一般的な回収装置では、投入予定本数以下で、回収装置の満杯アラートが報知されて、投入者が持参したすべての空容器のうち一部分を投入できない場合がある。
一方、本発明の実施形態に係る回収装置(空容器回収装置100)は、利用開始時に投入本数を入力する投入量入力手段を有し、入力された投入本数が許容範囲であれば、投入者の持参したすべての空容器を回収する。
限界値を超える場合、使用時に報知する、開始時に店員へ報知する。
また、毎回店員へ報知しなくともよく、所定の容量を超えた場合、当該本数入力画面を表示し、投入予定本数が入力される。
本発明に係る回収装置の効果の一例を以下に記載する。
・回収装置は、容器投入者に負担をかけずに、被回収物を回収することができる。
・利用者(容器投入者)が、空容器(リサイクル容器)を1つずつ回収装置に投入するとき、回収装置が満杯又は満杯よりも僅かに少ない等の要因により、持参した複数の空容器のすべてを回収装置へ投入できないことを防止することができる。詳細には、収容部が満杯の場合に、回収装置が店舗用端末装置、店員用端末装置、管理装置(管理コンピュータ)等に報知して、店員や回収業者により、回収装置の回収容器(又は回収袋等)を回収し、空の新しい回収袋等に交換し、収納手段の収納可能な容量を確保することで、持参した複数の空容器(被回収物)すべてを回収装置で回収することができる。
また、本発明に係る回収装置は、上述した実施形態に限られるものではなく、例えば、回収手段による空容器の回収の向きとしては横方向でも、縦方向でもよく、筒状の投入口に挿入して搬送する方式であってもよく、また、アルミ製の空容器、スチール製の空容器、PETボトルなどを分類し減容したのち回収する回収装置であってもよい。
【0122】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0123】
1…制御部(CPU)
3…表示操作部(入力手段)
100…空容器回収装置(回収装置又は物品回収装置ともいう)
110…容器投入部(回収手段)
111…外扉(回収手段)
112…内扉(回収手段)
116…載置部(回収手段)
140…容器収容部(収納手段)
191…報知手段(報知部)
192…表示制御手段(表示制御部)
193…操作規制制御手段(操作規制制御部)
194…投入量入力手段(入力手段又は投入本数入力手段ともいう)
195…ポイント付与手段(ポイント付与部)
196…禁止手段
197…判定手段
910…収納量検出部(検出手段)
A…空容器(被回収物又は物品ともいう)